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JP6186163B2 - 衝突検知システム - Google Patents

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JP6186163B2
JP6186163B2 JP2013084973A JP2013084973A JP6186163B2 JP 6186163 B2 JP6186163 B2 JP 6186163B2 JP 2013084973 A JP2013084973 A JP 2013084973A JP 2013084973 A JP2013084973 A JP 2013084973A JP 6186163 B2 JP6186163 B2 JP 6186163B2
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Description

本発明は、衝突検知システムに関する。
ハイブリッド車両あるいは電動車両は、動力源となる電動機等の電気負荷を駆動するために、高電圧の電源電力を出力する電源装置が搭載されている。
この種の車両では、車両の衝突の発生の有無を適宜の衝突検知用センサの出力に基づいて検知し、該衝突の発生が検知された場合に、上記電源装置の出力を遮断するようにしたものが知られている(例えば特許文献1を参照)。
特開2007−118797号公報
車両の衝突は、正面衝突、側面衝突等、種々様々な方向で発生し得る。このため、車両の衝突発生時に電源装置の出力を遮断するようにする場合、種々様々な方向での車両の衝突の発生を検知し得るように、各衝突方向にそれぞれ対応する複数の衝突検知用センサを備えることが望ましい。
一方、個々の衝突検知用センサは、故障が発生する場合もある。そして、衝突検知用センサの故障が発生した場合には、実際には車両の衝突が発生していないのに、衝突検知用センサの出力に基づいて車両の衝突の発生が誤検知されてしまう虞がある。さらに、該誤検知に応じて前記電源装置の出力が遮断されてしまう虞がある。
このような不都合を解消するためには、同一の方向での車両の衝突の発生を検知し得る衝突検知用センサを複数備えることで、冗長性を高めることが一般的に考えられる。
ここで、車両の前後方向での衝突に関しては、通常、運転席もしくは助手席前方のエアバッグ装置あるいはシートベルトのプリテンショナー装置の動作制御のために、該衝突を検知し得るセンサが複数備えられているので、それらのセンサの出力を、電源装置の出力の遮断制御のために利用することが可能である。
しかるに、例えば車両の左右方向での衝突、あるいは、車両の横転に関しては、車両側面のエアバッグ装置もしくはエアカーテン装置が備えられていない場合が多い。そして、この場合には、電源装置の出力の遮断制御のために、左右方向での車両の衝突あるいは車両の横転を検知する複数の衝突検知用センサを新たに備える必要がある。ひいては、車両の部品点数が多くなって、車両の軽量化やコスト低減の妨げとなりやすい。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、衝突検知用センサを冗長的に備えることを必要とせずに、車両の衝突が実際に発生したときに電源装置の出力の遮断することを高い信頼性で行うことを可能とする衝突検知システムを提供することを目的とする。
本発明の衝突検知システムは、かかる目的を達成するために、車両の衝突に感応する衝突検知用センサの出力に基づいて該車両の衝突の発生の有無を検知する衝突検知部と、前記車両に搭載された電気負荷に電源電力を供給する電源装置の出力を遮断する機能を有する電源制御部とを備える衝突検知システムであって、
前記衝突検知用センサの故障の発生の有無を検知するセンサ故障検知部を備えており、
前記電源制御部は、前記衝突検知部の検知結果が前記車両の衝突が発生したことを示す検知結果になった場合に、その後の経過時間が所定の待機時間に達するまでの期間で、前記センサ故障検知部の検知結果が前記衝突検知用センサの故障が発生していないことを示す検知結果に維持されることを必要条件として、該必要条件の成立に応じて前記電源装置の出力を遮断するように構成されており、
前記所定の待機時間は、前記センサ故障検知部がその検知結果として、前記衝突検知用センサの故障が発生していないことを示す検知結果を確定するのに必要な時間以上の時間にあらかじめ設定されていることを基本構成とする。そして、本発明では、前記衝突検知部は、前記衝突検知用センサの出力が、所定の衝突判定用閾値を超えたか否かに基づいて前記車両の衝突の発生の有無を検知し、前記センサ故障検知部は、前記衝突検知用センサの出力が所定の故障判定閾値を超えた状態が、所定の故障判定確定時間以上、継続するという条件が成立するか否かに基づいて、前記衝突検知用センサの故障の発生の有無を検知する(第1発明)。
なお、本発明で言うところの車両の「衝突」は、車両の前後方向又は左右方向での衝突等、通常の意味での衝突だけを意味するものではなく、車両の横転であってもよい。
上記第1発明によれば、前記衝突検知用センサの故障が発生しない状態で、前記車両の衝突が実際に発生することに起因して、前記衝突検知部の検知結果が、車両の衝突が発生したことを示す検知結果になった場合には、前記経過時間が待機時間に達するまでの期間で、前記センサ故障検知部の検知結果が前記衝突検知用センサの故障が発生していないことを示す検知結果に維持されることとなる。
従って、前記車両の衝突の発生が前記衝突検知部により検知された後の経過時間が前記待機時間に達した時に、前記必要条件が成立する。そして、これに応じて電源制御部により、電源装置の出力が遮断されることとなる。
一方、前記車両の衝突が実際には発生していないのに、前記衝突検知用センサの故障の発生に起因して、前記衝突検知部の検知結果が、車両の衝突が発生したことを示す検知結果になる場合もある。
ここで、前記センサ故障検知部が、衝突検知用センサの故障の発生があったことを示す検知結果を確定する場合、通常、該故障の発生が誤検知されるのを防止するために、衝突検知用センサの故障が実際に発生してから、該故障の発生を示す検知結果が確定されるまでには、ある程度の時間を要する。
そこで、第1発明では、前記待機時間は、前記センサ故障検知部がその検知結果として、前記衝突検知用センサの故障が発生していないことを示す検知結果を確定するのに必要な時間以上の時間にあらかじめ設定されている。
このため、前記衝突検知用センサの故障の発生に起因して、前記衝突検知部の検知結果が、車両の衝突が発生したことを示す検知結果になった場合には、その後の経過時間が前記待機時間に達するまでの期間で、前記センサ故障検知部の検知結果が前記衝突検知用センサの故障が発生したことを示す検知結果になる。
その結果、前記必要条件が成立しないこととなる。ひいては、車両の衝突が実際には発生していないのに、前記電源装置の出力が電源制御部により強制的に遮断されてしまうことが回避される。
このように第1発明によれば、車両の衝突が実際に発生した場合に、電源装置の出力を強制的に遮断し得る一方、衝突検知用センサの故障が発生することに起因して、車両の衝突の発生が誤検知された場合には、電源装置の出力が強制的に遮断されてしまうのを回避し得る。
従って、第1発明によれば、衝突検知用センサを冗長的に備えることを必要とせずに、車両の衝突が実際に発生したときに電源装置の出力の遮断することを高い信頼性で行うことが可能となる。
また、第2発明の衝突検知システムは、上記基本構成に加えて、前記衝突検知部及びセンサ故障検知部を有するように構成された第1制御処理ユニットと、前記電源制御部を有すると共に前記第1制御処理ユニットと通信可能に構成された第2制御処理ユニットとを備える。
ここで、車両には、通常、運転席もしくは助手席の前方側のエアバッグ装置、あるいは、シートベルトのプリテンショナー装置の動作制御のために、衝突検知部を有する制御処理ユニットが備えられている。さらに、前記電源装置の電源電力を電動機等の電気負荷に供給するハイブリッド車もしくは電動車両等の車両では、通常、電源装置を含めた電源システムの制御用の制御処理ユニットが備えられている。
従って、第2発明によれば、前記第1制御処理ユニット及び第2制御処理ユニットとして、既存の制御処理ユニットを極力利用することができ、車両の製造コストの上昇や部品点数の増加を最小限に抑制するようにしつつ、本発明の衝突検知システムを実現できる。
また、センサ故障検知部を、衝突検知用センサの出力を入力する衝突検知部を有する第1制御処理ユニットに備えることで、センサ故障検知部による衝突検知用センサの故障の発生の有無の検知の信頼性を高めることができる。
また、上記第2発明では、前記第1制御処理ユニットと第2制御処理ユニットとは、前記衝突検知部の検知結果を第1制御処理ユニットから第2制御処理ユニットに送信するための専用の通信ケーブルである第1通信ケーブルと、前記センサ故障検知部の検知結果を第1制御処理ユニットから第2制御処理ユニットに送信するために使用されるコントローラ・エリア・ネットワーク用の通信ケーブルである第2通信ケーブルとを介して通信可能に接続されており、前記第2制御処理ユニットは、さらに前記第2通信ケーブルでの通信の故障の発生の有無を検知する通信故障検知部と、該通信故障検知部により前記第2通信ケーブルでの通信の故障の発生が検知された場合に、該通信の故障が発生したことを報知器に報知させるように該報知器を制御する報知制御部とを有しており、前記電源制御部は、前記通信故障検知部により前記第2通信ケーブルでの通信の故障の発生が検知されていない状況では、前記第1制御処理ユニットから前記第1通信ケーブルを介して第2制御処理ユニットに送信された前記衝突検知部の検知結果が前記車両の衝突が発生したことを示す検知結果になった場合に、前記必要条件の成立に応じて前記電源装置の出力を遮断し、前記通信故障検知部により前記第2通信ケーブルでの通信の故障の発生が検知されている状況では、前記第1制御処理ユニットから前記第1通信ケーブルを介して第2制御処理ユニットに送信された前記衝突検知部の検知結果が前記車両の衝突が発生したことを示す検知結果になった場合に、前記必要条件によらずに、直ちに前記電源装置の出力を遮断するように構成されていることが好ましい(第3発明)。
なお、以降、コントローラ・エリア・ネットワーク(Controller Area Network)を以降、CANと略称することがある。
かかる第3発明によれば、前記第1通信ケーブルは、前記衝突検知部の検知結果を第1制御処理ユニットから第2制御処理ユニットに送信するための専用の通信ケーブルであるので、該第1通信ケーブルを構成する通信線の本数を少ないものとすることができると供に、該第1通信ケーブルを断線等の損傷を受け難い箇所に配線することが容易である。このため、第1通信ケーブルでの前記衝突検知部の検知結果の通信を高い信頼性で行うことができる。
一方、前記第2通信ケーブルは、CAN用の通信ケーブルであるので、一般には、多数の制御処理ユニットの間の通信に利用される。このため、第2通信ケーブルの配線箇所は、制約を受けやすく、その配線箇所によっては、断線等の損傷を受ける場合もあり得る。そして、第2通信ケーブルの断線等によって、該第2通信ケーブルでの通信の故障が生じた場合には、前記センサ故障検知部の検知結果を、第1制御処理ユニットから第2制御処理ユニットに正常に送信できなくなる場合がある。
そこで、第3発明では、第2制御処理ユニットは、さらに前記通信故障検知部と報知制御部とを有する。
そして、前記電源制御部は、前記通信故障検知部により前記第2通信ケーブルでの通信の故障の発生が検知されていない状況では、前記第1制御処理ユニットから前記第1通信ケーブルを介して第2制御処理ユニットに送信された前記衝突検知部の検知結果が前記車両の衝突が発生したことを示す検知結果になった場合に、前記必要条件の成立に応じて前記電源装置の出力を遮断する。
このため、第2通信ケーブルでの通信の故障が発生していない状況では、前記第1発明で説明した如く、電源装置の出力の遮断が制御されることとなる。このため、車両の衝突が実際に発生した場合に、電源装置の出力を強制的に遮断し得る一方、衝突検知用センサの故障が発生することに起因して、車両の衝突の発生が誤検知された場合には、電源装置の出力が強制的に遮断されてしまうのを回避し得る。
一方、前記通信故障検知部により前記第2通信ケーブルでの通信の故障の発生が検知されている状況では、第2制御処理ユニットが前記センサ故障検知部の検知結果を正常に受信することができないので、該第2制御処理ユニットで前記衝突検知用センサの故障の発生の有無を認識することができない。
そこで、前記通信故障検知部により前記第2通信ケーブルでの通信の故障の発生が検知されている状況では、電源制御部は、前記第1通信ケーブルを介して第1制御処理ユニットから送信される前記衝突検知部の検知結果が前記車両の衝突が発生したことを示す検知結果になった場合に、前記必要条件によらずに、直ちに前記電源装置の出力を遮断する。
これにより、車両の衝突が実際に発生した場合に、電源装置の出力を強制的に遮断させることができる。
また、前記通信故障検知部により前記第2通信ケーブルでの通信の故障の発生が検知されている状況では、衝突検知用センサの故障に起因して、前記衝突検知部の検知結果が前記車両の衝突が発生したことを示す検知結果になった場合でも、電源装置の出力が強制的に遮断されることとなる。
ただし、通信故障検知部により前記第2通信ケーブルでの通信の故障の発生が検知されている状況では、そのことを示す報知が、前記報知制御部による報知器の制御によってなされる。
このため、第2通信ケーブルでの通信の故障が発生したことを、車両の運転者等が上記報知によって認識した状態で、電源装置の出力の遮断が行われることとなる。従って、車両の運転者等が、電源装置の出力の遮断によって、違和感を覚えるのを防止できる。
また、本発明の衝突検知システムは、車両の衝突に感応する衝突検知用センサの出力に基づいて該車両の衝突の発生の有無を検知する衝突検知部と、前記車両に搭載された電気負荷に電源電力を供給する電源装置の出力を遮断する機能を有する電源制御部とを備える衝突検知システムであって、
前記衝突検知用センサの故障の発生の有無を検知するセンサ故障検知部を備えており、
前記電源制御部は、前記衝突検知部の検知結果が前記車両の衝突が発生したことを示す検知結果になった場合に、その後の経過時間が所定の待機時間に達するまでの期間で、前記センサ故障検知部の検知結果が前記衝突検知用センサの故障が発生していることを示す検知結果になった場合に、前記電源装置の出力の遮断を禁止するように構成されており、
前記所定の待機時間は、前記センサ故障検知部がその検知結果として、前記衝突検知用センサの故障が発生していないことを示す検知結果を確定するのに必要な時間以上の時間にあらかじめ設定されていることを基本構成とする。そして、本発明では、前記衝突検知部は、前記衝突検知用センサの出力が、所定の衝突判定用閾値を超えたか否かに基づいて前記車両の衝突の発生の有無を検知し、前記センサ故障検知部は、前記衝突検知用センサの出力が所定の故障判定閾値を超えた状態が、所定の故障判定確定時間以上、継続するという条件が成立するか否かに基づいて、前記衝突検知用センサの故障の発生の有無を検知する(第4発明)。
これによれば、前記衝突検知部の検知結果が前記車両の衝突が発生したことを示す検知結果になった場合に、その後の経過時間が所定の待機時間に達するまでの期間で、前記センサ故障検知部の検知結果が前記衝突検知用センサの故障が発生していることを示す検知結果になった場合には、前記電源装置の出力の遮断が禁止される。
本発明の一実施形態の衝突検知システムを備えた車両のシステム構成を示すブロック図。 実施形態の車両の衝突時における衝突検知用センサの出力の例を示すグラフ。 衝突検知用センサの故障時の出力の例を示すグラフ。 実施形態の衝突検知システムの作動を説明するためのタイミングチャート。 実施形態の衝突検知システムの作動を説明するためのタイミングチャート。 実施形態の衝突検知システムの作動を説明するためのタイミングチャート。 実施形態の衝突検知システムの作動を説明するためのタイミングチャート。
本発明の一実施形態を図1〜図7を参照して以下に説明する。
図1を参照して、本実施形態の衝突検知システム1は車両2に搭載されている。車両2は、例えば電動車両あるいはハイブリッド車両である。
この車両2には、高電圧の電力を出力する電源装置3と、該電源装置3の電源電力により動作する電気負荷4とが搭載されている。
電源装置3は、例えばバッテリ(2次電池)等の蓄電器により構成される。そして、電源装置3は、その出力端子に接続されたスイッチ装置としてのコンタクタ5がオン状態に制御された状態で、該コンタクタ5を介して電気負荷4に高電圧の電源電力を出力する。コンタクタ5のオフ状態では、電源装置3から電気負荷4への電源電力の出力は遮断される。
電気負荷4は、例えば車両2の動力源としての電動機である。この場合、電気負荷4とコンタクタ5との間にDC−DCコンバータやインバータ等の電力変換器が介装されていてもよい。なお、電気負荷4は、電動機以外の機器であってもよい。
衝突検知システム1は、複数(本実施形態では4個)の衝突検知用センサ11,12,13,14と、車両2の衝突の発生の有無を検知する処理及び特定の衝突検知用センサ13,14の故障の発生の有無を検知する処理を実行する第1制御処理ユニット15と、前記コンタクタ5のオンオフ制御を行う機能を有する第2制御処理ユニット16と、報知ランプ17,18とを備える。
第1制御処理ユニット15及び第2制御処理ユニット16は、CPU、RAM、ROM、インターフェース回路等を含む電子回路ユニットにより構成される。そして、第1制御処理ユニット15と、第2制御処理ユニット16とは、後述する衝突検知情報の通信を行うための専用の通信ケーブル19により通信可能に接続されると共に、CAN(Controller Area Network)用の通信ケーブル20により通信可能に接続されている。
なお、通信ケーブル19,20は、それぞれ、本発明における第1通信ケーブル、第2通信ケーブルに相当するものである。
報知ランプ17,18は、車両2の運転席前方のメータ機器内に配置されるLED等により構成される。報知ランプ17は、主に、車両2の衝突に関する報知を行うための報知ランプ(以降、衝突関連報知ランプ17ということがある)、報知ランプ18は、主に、車両2の電源系の状態(コンタクタ5のオンオフ状態)に関する報知を行うための報知ランプ(以降、電源関連報知ランプ18ということがある)である。
なお、報知ランプ17,18は、本発明における報知器に相当するものである。
衝突検知用センサ11〜14のうちの衝突検知用センサ11,12は、車両2の正面衝突等、車両2の前後方向での衝突(より詳しくは、車両2の前後方向の加速度変化を生ぜしめる衝突)に感応するセンサである。該衝突検知用センサ11,12は、本実施形態では、例えば車両2の前後方向の加速度に応じた電圧信号を出力する加速度センサにより構成される。以降、これらの衝突検知用センサ11,12を前後方向衝突検知用センサ11,12ということがある。
また、衝突検知用センサ13は、車両2の側面衝突等、車両2の左右方向での衝突(より詳しくは、車両2の左右方向の加速度変化を生ぜしめる衝突)に感応するセンサである。該衝突検知用センサ13は、本実施形態では、例えば車両2の左右方向の加速度に応じた電圧信号を出力する加速度センサにより構成される。以降、衝突検知用センサ13を左右方向衝突検知用センサ13ということがある。
また、衝突検知用センサ14は、車両2の衝突の一形態としての横転に感応するセンサである。該衝突検知用センサ14は、例えば車両2のロール方向の角速度に応じた電圧信号を出力する角速度センサにより構成される。以降、衝突検知用センサ14を横転検知用センサ14ということがある。
本実施形態では、衝突検知用センサ11〜14のうちの、前後方向衝突検知用センサ11は、第1制御処理ユニット15の外部(車両2の前部等)に配置され、他の3つの衝突検知用センサ12〜14は、第1制御処理ユニット15に搭載されている。
ただし、衝突検知用センサ11〜14の全てが、第1制御処理ユニット15に搭載されていてもよい。あるいは、衝突検知用センサ11〜14のうちの任意の1つ以上のセンサが第1制御処理ユニット15の外部に配置されていてもよい。
また、前後方向衝突検知用センサ12及び左右方向衝突検知用センサ13は、2軸方向の加速度を検出可能な単一の加速度センサにより一体に構成されたものであってもよい。
補足すると、前後方向衝突検知用センサ11,12は、電源装置3の出力の遮断制御に係る車両2の衝突を検知するためのセンサとしての機能を有すると同時に、車両2の運転席もしくは助手席の前方側のエアバッグ装置(図示省略)の動作生制御とシートベルトのプリテンショナー装置(図示省略)の動作制御とに係る車両2の衝突を検知するためのセンサとしての機能を有する。このため、本実施形態では、2つの前後方向衝突検知用センサ11,12が車両2に備えられている。
一方、本実施形態の車両2には、車両2の側面部におけるサイドエアバッグ装置もしくはカーテンエアバッグ装置は搭載されていない。このため、本実施形態では、左右方向衝突検知用センサ13及び横転検知用センサ14は、電源装置3の出力の遮断制御に係る車両2の衝突を検知するための専用的なセンサとしての機能を有するものである。そして、これらの衝突検知用センサ13,14は、各1個ずつ車両2に備えられている。
本実施形態では、各1個ずつの衝突検知用センサ13,14のそれぞれが本発明における衝突検知用センサに相当するものである。
第1制御処理ユニット15は、ROM等のメモリに実装されるプログラムをCPUにより実行することで実現される機能(ソフトウェアにより実現される機能)、あるいは、ハードウェア構成により実現される機能として、前後方向衝突検知用センサ11,12の出力に基づいて車両2の前後方向での衝突の発生の有無を検知する前後方向衝突検知部21と、左右方向衝突検知用センサ13の出力に基づいて車両2の左右方向での衝突の発生の有無を検知する左右方向衝突検知部22と、横転検知用センサ14の出力に基づいて車両2の横転の発生の有無を検知する横転検知部23と、左右方向衝突検知用センサ13及び横転検知用センサ14のそれぞれの故障の発生の有無をそれぞれ検知するセンサ故障検知部24,25と、電源装置3の出力の遮断に係る車両2の衝突の発生の有無を示す衝突検知情報を第2制御処理ユニット16に送信する衝突検知情報送信部26と、左右方向衝突検知用センサ13又は横転検知用センサ14の故障の発生の有無を示すセンサ故障情報を第2制御処理ユニット16に送信するセンサ故障情報送信部27とを備える。
ここで、例えば車両2の左右方向での衝突が発生した場合には、左右方向衝突検知用センサ13の出力(電圧値)から認識される車両2の左右方向の衝撃の大きさが、図2の上段のグラフで例示する如く比較的大きなものに急増する。
同様に、車両2の前後方向での衝突が発生した場合には、前後方向衝突検知用センサ11,12のそれぞれの出力から認識される車両2の前後方向の衝撃の大きさが比較的大きなものに急増する。また、車両2の横転が発生した場合には、横転検知用センサ14の出力から認識されるロール方向の車両2の横転による衝撃の大きさが比較的大きなものに急増する。
そこで、前後方向衝突検知部21、左右方向衝突検知部22及び横転検知部23は、それぞれ、前後方向衝突検知用センサ11,12の出力、左右方向衝突検知用センサ13の出力、横転検知用センサ14の出力に基づいて、車両2の前後方向での衝突、左右方向での衝突、横転の発生の有無を各々検知する。
より詳しくは、前後方向衝突検知部21は、前後方向衝突検知用センサ11,12の両方の出力から認識される衝撃の大きさが、あらかじめ定めた所定の衝突判定用閾値を超えた場合に、車両2の前後方向での衝突が発生したことを検知する。一方、前後方向衝突検知用センサ11,12の両方又は一方の出力から認識される衝撃の大きさが、衝突判定用閾値以下に保たれている場合には、前後方向衝突検知部21は、車両2の前後方向での衝突が発生していないものと判断する。
また、左右方向衝突検知部22は、左右方向衝突検知用センサ13の出力から認識される衝撃の大きさが、あらかじめ定めた所定の衝突判定用閾値を超えた場合に(図2の上段のグラフを参照)、車両2の左右方向での衝突が発生したことを検知する。一方、左右方向衝突検知用センサ13の出力から認識される衝撃の大きさが、衝突判定用閾値以下に保たれている場合には、左右方向衝突検知部22は、車両2の左右方向での衝突が発生していないものと判断する。
また、横転検知部23は、横転検知用センサ14の出力から認識される衝撃の大きさが、あらかじめ定めた所定の衝突判定用閾値を超えた場合に、車両2の横転が発生したことを検知する。一方、横転検知用センサ14の出力から認識される衝撃の大きさが、衝突判定用閾値以下に保たれている場合には、横転検知部23は、車両2の横転が発生していないものと判断する。
なお、上記衝突判定用閾値は、衝突検知用センサ11〜14のそれぞれ毎に設定される。
そして、前後方向衝突検知部21、左右方向衝突検知部22及び横転検知部23は、それぞれの検知結果を衝突検知情報送信部26に出力する。
なお、本実施形態では、前後方向衝突検知部21の検知結果は、図示しないエアバッグ装置、及びシートベルトのプリテンショナー装置にも出力される。そして、その検知結果が、エアバッグ装置及びプリテンショナー装置の動作制御に利用される。
ところで、各衝突検知用センサ11〜14は、なんらかの原因で故障が発生することもある。そして、その故障発生時には、各衝突検知用センサ11〜14の出力から認識される衝撃の大きさが、車両2の衝突が実際には発生していないのに、大きなものとなる場合がある。
例えば、左右方向衝突検知用センサ13の故障が発生した場合に、図3の上段のグラフで例示する如く、該センサ13の出力から認識される衝撃の大きさが衝突判定用閾値を超える大きさに維持される場合がある。このことは、前後方向衝突検知用センサ11,12及び横転検知用センサ14のそれぞれについても同様である。
この場合、前後方向衝突検知用センサ11,12は、2つのセンサであるので、車両2の前後方向での実際の衝突が発生していない状況では、一方の前後方向衝突検知用センサ11又は12の出力から認識される衝撃の大きさが該センサ11又は12の故障の発生により衝突判定閾値を超える大きさになっても、他方の前後方向衝突検知用センサ12又は11の出力から認識される衝撃の大きさは、該センサ12又は11が正常である限り、衝突判定用閾値より小さい大きさになる。
このため、車両2の前後方向での実際の衝突が発生していない状況では、通常、前後方向衝突検知用センサ11,12の出力から認識される衝撃の大きさが両方とも、衝突判定用閾値を超えるようなことは無い。従って、前後方向衝突検知部21は、前後方向衝突検知用センサ11,12の一方の故障が発生しても、車両2の前後方向での衝突の発生の有無を高い信頼性で検知することができる。
一方、左右方向衝突検知部22は、単一の左右方向衝突検知用センサ13の出力だけに基づいて車両2の左右方向での衝突の発生の有無を検知する。このため、左右方向衝突検知用センサ13の出力から認識される衝撃の大きさが、該センサ13の故障の発生により衝突判定用閾値よりも大きくなった場合には、左右方向衝突検知部22は、車両2の左右方向の衝突が実際には生じていない状況で、左右方向での車両2の衝突の発生を誤検知することとなる。このことは、横転検知部23についても同様である。
そこで、本実施形態では、左右方向衝突検知用センサ13及び横転検知用センサ14に関しては、それぞれの故障の発生の有無を検知するセンサ故障検知部24,25が第1制御処理ユニット15に備えられている。
左右方向衝突検知用センサ13に対応するセンサ故障検知部24は、左右方向衝突検知用センサ13の出力に基づいて該センサ13の故障の発生の有無を検知する。例えば、センサ故障検知部24は、左右方向衝突検知用センサ13の出力から認識される衝撃の大きさが、あらかじめ定めた所定の故障判定用閾値を超えた状態が、あらかじめ定めた所定の故障判定確定時間以上、継続した場合に、左右方向衝突検知用センサ13の故障が発生したことを検知する。一方、左右方向衝突検知用センサ13の出力から認識される衝撃の大きさが、故障判定用閾値以下に保たれている場合、あるいは、該衝撃の大きさが故障判定用閾値を超えても、その状態の継続時間が故障判定確定時間に満たない場合には、センサ故障検知部24は、左右方向衝突検知用センサ13の故障が発生していないと判断する。
この場合、上記故障判定用閾値は、図3に示すように衝突判定用閾値よりも大きい値に設定されている。
横転検知用センサ14に対応するセンサ故障検知部25も、センサ故障検知部25と同様の手法によって、横転検知用センサ14の出力に基づいて該センサ14の故障の発生の有無を検知する。すなわち、センサ故障検知部25は、横転検知用センサ14の出力から認識される衝撃の大きさが、あらかじめ定めた所定の故障判定用閾値を超えた状態が、あらかじめ定めた所定の故障判定確定時間以上、継続した場合に、横転検知用センサ14の故障が発生したことを検知する。一方、横転検知用センサ14の出力から認識される衝撃の大きさが、故障判定用閾値以下に保たれている場合、あるいは、該衝撃の大きさが故障判定用閾値を超えても、その状態の継続時間が故障判定確定時間に満たない場合には、センサ故障検知部25は、横転検知用センサ14の故障が発生していないと判断する。
衝突検知情報送信部26は、前後方向衝突検知部21、左右方向衝突検知部22及び横転検知部23のいずれかの検知部の検知結果が、車両2の衝突(横転を含む)の発生を示す検知結果となった場合に、そのことを電圧信号により示す衝突検知情報を、第1制御処理ユニット15から専用の通信ケーブル19を介して第2制御処理ユニット16に送信する。
例えば、左右方向衝突検知用センサ13の出力から認識される衝撃の大きさが衝突判定用閾値を超えることによって、左右方向衝突検知部22が車両2の左右方向での衝突の発生を検知した場合には、図2の中段のグラフで例示する如く、車両2の衝突の発生が検知されたことを所定のパルス幅を有するハイレベルのパルス信号で示す衝突検知情報が衝突検知情報送信部26により送信される。前後方向衝突検知部21により車両2の前後方向での衝突の発生が検知された場合、あるいは、横転検知部23により車両2の横転の発生が検知された場合も同様である。
なお、衝突検知情報送信部26は、車両2の衝突の発生の検知を示す衝突検知情報を送信する場合、該衝突検知情報と併せて、検知された衝突の種別(前後方向での衝突、左右方向での衝突又は横転)を示す情報も通信ケーブル19を介して送信する。
また、通信ケーブル19は、車両2の衝突等が発生しても損傷を受けることがないような箇所に配線されている。
補足すると、車両2の衝突(横転を含む)の発生が検知されたことを示す信号は、例えば、ローレベルのパルス信号、あるいは、複数ビットのシリアルパルス信号もしくはパラレルパルス信号であってもよい。
センサ故障情報送信部27は、センサ故障検知部24,25のいずれかの検知部の検知結果が、左右方向衝突検知用センサ13又は横転検知用センサ14の故障の発生を示す検知結果となった場合に、そのことを電圧信号により示すセンサ故障情報を、第1制御処理ユニット15からCAN用の通信ケーブル20を介して第2制御処理ユニット16に送信する。
例えば、センサ故障検知部24が左右方向衝突検知用センサ13の故障の発生を検知した場合には、図3の下段のグラフで例示する如く、該故障の発生が検知されたことをハイレベル信号により示すセンサ故障情報がセンサ故障検知部24により送信される。センサ故障検知部25により横転検知用センサ14故障の発生が検知された場合も同様である。
なお、センサ故障検知部24は、左右方向衝突検知用センサ13又は横転検知用センサ14の故障の発生を示すセンサ故障情報を送信する場合、センサ故障情報と併せて、故障の発生が検知された衝突検知用センサ13,14がどのセンサであるかを示す情報もCAN用の通信ケーブル20を介して送信する。
前記第2制御処理ユニット16は、ROM等のメモリに実装されるプログラムをCPUにより実行することで実現される機能(ソフトウェアにより実現される機能)、あるいは、ハードウェア構成により実現される機能として、第1制御処理ユニット15から通信ケーブル19を介して送信される衝突検知情報を受信する衝突検知情報受信部31と、第1制御処理ユニット15からCAN用の通信ケーブル20を介して送信されるセンサ故障情報を受信するセンサ故障情報受信部32と、CAN用の通信ケーブル20の断線等に起因する通信故障の発生の有無を検知する通信故障検知部33と、コンタクタ5をオフ状態にすることよる電源装置3の出力の遮断を実施するか否かを判定して、その判定結果に応じてコンタクタ5を制御する電源遮断実施判定部34と、報知ランプ17,18の動作を制御する報知制御部35とを備える。
なお、通信故障検知部33、電源遮断実施判定部34、報知制御部35はそれぞれ、本発明における通信故障検知部、電源制御部、報知制御部に相当するものである。
衝突検知情報受信部31及びセンサ故障情報受信部32は、それぞれ、受信した衝突検知情報、センサ故障情報を電源遮断実施判定部34と報知制御部35とに入力する。
通信故障検知部33は、センサ故障情報受信部32の信号入力部の電位状態、あるいは、CAN用の通信ケーブル20による第2制御処理ユニット16からの要求出力に対する外部からの応答状態等に基づき、通信ケーブル20の通信故障の発生の有無を逐次検知する。そして、その検知結果を示す通信故障情報を電源遮断実施判定部34と報知制御部35とに入力する。
電源遮断実施判定部34は、衝突検知情報受信部31、センサ故障情報受信部32及び通信故障検知部33から入力される情報に基づいて、コンタクタ5をオフ状態にすることよる電源装置3の出力の遮断を実施するか否かを判定して、その判定結果に応じてコンタクタ5を制御する。
報知制御部35は、衝突検知情報受信部31、センサ故障情報受信部32及び通信故障検知部33から入力される情報に基づいて、報知ランプ17,18のそれぞれの点灯を行うか否かを判定して、その判定結果に応じて報知ランプ17,18の動作を制御する。
次に、第2制御処理ユニット16の電源遮断実施判定部34及び報知制御部35の処理を中心に、本実施形態の衝突検知システム1の全体的作動を説明する。
(1)まず、車両2の実際の衝突が発生した場合の作動を説明する。なお、ここでは、車両2の左右方向での衝突が発生した場合を代表例として説明する。また、ここでは、左右方向衝突検知用センサ13の故障が発生していないと共に、CAN用の通信ケーブル20の通信故障も発生していないものとする。
この場合、図4の第1段目のグラフで示す如く、車両2の左右方向での衝突が発生した時刻t11の直後に、衝突の発生を示す衝突検知情報(パルス信号)が、第1制御処理ユニット15の衝突検知情報送信部26から通信ケーブル19を介して第2制御処理ユニット16に送信される。そして、この衝突検知情報が、第2制御処理ユニット16の衝突検知情報受信部31で受信され、さらに該衝突検知情報受信部31から電源遮断実施判定部34及び報知制御部35に介して入力される。
なお、この場合、発生した車両2の衝突が左右方向での衝突である旨の情報も、衝突検知情報と併せて衝突検知情報送信部26から第2制御処理ユニット16に送信され、該情報が、電源遮断実施判定部34及び報知制御部35に衝突検知情報受信部31を介して入力される。
さらに、この場合、第1制御処理ユニット15のセンサ故障情報送信部27からCAN用の通信ケーブル20を介して第2制御処理ユニット16に送信されて、該第2制御処理ユニット16でセンサ故障情報受信部32から電源遮断実施判定部34及び報知制御部35に入力される左右方向衝突検知用センサ13に関するセンサ故障検知情報は、図4の第2段目のグラフで示す如く、左右方向衝突検知用センサ13の故障が発生していない旨の情報(該センサ13が正常である旨の情報)に維持される。
また、第2制御処理ユニット16で通信故障検知部33から電源遮断実施判定部34及び報知制御部35に入力される通信故障情報は、図4の第3段目のグラフで示す如く、CAN用の通信ケーブル20での通信故障が発生していない旨の情報(通信ケーブル20での通信が正常に行われる旨の情報)に維持される。
このとき、電源遮断実施判定部34は、車両2の衝突の発生を示す衝突検知情報を受け取ってからの経過時間が、あらかじめ定めた所定の待機時間の達するまでの期間で、入力されるセンサ故障情報及び通信故障情報を監視する。上記待機時間は、前記故障判定確定時間以上の時間に設定されている。例えば、故障判定確定時間が5秒であるとした場合、上記待機時間は、例えば10秒程度の時間に設定されている。ただし、上記待機時間を故障判定確定時間と同じ時間に設定してもよい。
この場合、左右方向衝突検知用センサ13の故障が発生していないと共に、CAN用の通信ケーブル20の通信故障が発生していないので、上記待機時間の期間において、左右方向衝突検知用センサ13に関するセンサ故障情報が、該センサ13の故障が発生していない旨の情報に維持されると共に、通信ケーブル20の通信故障情報が該通信ケーブル20の通信の故障が発生していない旨の情報に維持される。
そして、この場合には、電源遮断実施判定部34は、図4の第4段目のグラフで示す如く、上記待機時間が経過した時刻t12から、電源装置3の出力を遮断することを決定して、コンタクタ5をオフ状態に制御する。
これにより電源装置3に接続されている電源ラインが、コンタクタ5の箇所で遮断される。
また、報知制御部35は、発生した衝突が、車両2のエアバッグ装置及びシートベルトのプリテンショナー装置の作動を伴う衝突である場合には、図4の第5段目のグラフで示す如く、該衝突の発生を示す衝突検知情報を受け取った時から衝突関連報知ランプ17を点灯させる。
これにより、車両2の衝突が発生すると共に、その衝突に応じてエアバッグ装置及びシートベルトのプリテンショナー装置が作動したことが車両2の運転者等に報知される。
なお、発生した衝突が、車両2のエアバッグ装置及びシートベルトのプリテンショナー装置の作動を伴わない衝突である場合には、報知制御部35は、衝突関連報知ランプ17を点灯させずに、消灯状態に維持する。
さらに、報知制御部35は、上記待機時間が経過した時刻t12から、電源遮断実施判定部34による電源装置3の出力の遮断と並行して、電源関連報知ランプ18を点灯させる。これにより、電源装置3の出力が遮断されたことが車両2の運転者等に報知される。
以上のように、左右方向衝突検知用センサ13の故障が発生しておらず、且つ、CAN用の通信ケーブル20の通信故障が発生していない状況で、車両2の左右方向での実際の衝突が発生した場合には、該衝突の発生後の経過時間が待機時間に達した時に、電源装置3の出力が遮断される。換言すれば、該衝突の発生後、上記待機時間が経過するまでの期間内に、左右方向衝突検知用センサ13の故障の発生が検知されないことを必要条件として、該待機時間の経過時に電源装置3の出力が遮断される。
また、電源装置3の出力を遮断することと併せて、電源関連報知ランプ18が点灯されることによって、該電源装置3の出力が遮断されたことの報知がなされる。
以上の作動は、横転検知用センサ14の故障が発生しておらず、且つ、通信ケーブル20の通信の故障が発生していない状況で、車両2の横転が発生した場合においても同様である。
なお、車両2の左右方向での衝突又は横転に応じて電源装置3の出力が上記の如く遮断された後に、左右方向衝突検知用センサ13又は横転検知用センサ14の故障、あるいは、CAN用の通信ケーブル20の通信の故障が発生した場合には、電源装置3の出力の遮断状態(コンタクタ5のオフ状態)が維持されると共に、両報知ランプ17,18の状態が電源装置3の出力の遮断が発生した直後の状態に維持される。
(2)次に、左右方向衝突検知用センサ13及び横転検知用センサ14のいずれか一方、例えば、左右方向衝突検知用センサ13の故障(該センサ13の出力が故障判定用閾値を超えた状態になる故障)が発生した場合の作動を説明する。なお、ここでは、車両2の実際の衝突(横転を含む)は発生していないものとする。また、CAN用の通信ケーブル20の通信故障が発生していないものとする。
この場合、図5の第1段目(最上段)のグラフで示す如く、左右方向衝突検知用センサ13の故障が発生した時刻t13の直後に、左右方向での車両2の衝突の発生が左右方向衝突検知部22により誤検知され、該誤検知による衝突の発生を示す衝突検知情報(パルス信号)が、第1制御処理ユニット15の衝突検知情報送信部26から通信ケーブル19を介して第2制御処理ユニット16に送信される。そして、この衝突検知情報が、第2制御処理ユニット16の電源遮断実施判定部34及び報知制御部35に衝突検知情報受信部31を介して入力される。
なお、この場合、誤検知された車両2の衝突が左右方向での衝突である旨の情報も、衝突検知情報と併せて衝突検知情報送信部26から第2制御処理ユニット16に送信され、該情報が、電源遮断実施判定部34及び報知制御部35に衝突検知情報受信部31を介して入力される。
さらに、この場合、左右方向衝突検知用センサ13の故障の発生後、故障判定確定時間が経過した時(時刻t14)に、センサ故障検知部24により左右方向衝突検知用センサ13の故障が発生したことが検知され、そのことを示すセンサ故障情報が、図5の第2段目のグラフで示す如く、第1制御処理ユニット15のセンサ故障情報送信部27からCAN用の通信ケーブル20を介して第2制御処理ユニット16に送信されて、該第2制御処理ユニット16でセンサ故障情報受信部32から電源遮断実施判定部34及び報知制御部35に入力される。
なお、第2制御処理ユニット16で通信故障検知部33から電源遮断実施判定部34及び報知制御部35に入力される通信故障情報は、図5の第3段目のグラフで示す如く、CAN用の通信ケーブル20での通信故障が発生していない旨(通信ケーブル20での通信が正常である旨)の情報に維持される。
このとき、電源遮断実施判定部34及び報知制御部35には、車両2の衝突の発生を示す衝突検知情報(誤検知による衝突検知情報)を受け取ってからの経過時間が前記待機時間に達するまでの期間内で、左右方向衝突検知用センサ13の故障が発生した旨のセンサ故障情報が入力される。
このように待機時間の期間内で左右方向衝突検知用センサ13の故障が発生した旨のセンサ故障情報が電源遮断実施判定部34及び報知制御部35に入力された場合には、電源遮断実施判定部34は図5の第4段目のグラフで示す如く、上記待機時間が経過しても、電源装置3の出力を遮断しないことを決定して、コンタクタ5をオン状態に維持する。
また、報知制御部35は、図5の第6段目のグラフで示す如く、電源装置3の出力を遮断しないことに対応して、電源関連報知ランプ18を消灯状態に維持する。
さらに、報知制御部35は、図5の第5段目のグラフで示す如く、左右方向衝突検知用センサ13の故障が発生した旨のセンサ故障情報を受け取った時(時刻t14)に、衝突関連報知ランプ17を点灯させる。この場合、エアバッグ装置及びプリテンショナー装置の作動が行われないまま、衝突関連報知ランプ17が点灯する。
なお、図5の時刻t16以後の作動は後述する。
以上のように、車両2の左右方向での衝突が発生しておらず、且つ、CAN用の通信ケーブル20の通信の故障が発生していない状況で、左右方向衝突検知用センサ13の故障が発生することによって、車両2の左右方向での衝突の発生が誤検知された場合には、前記待機時間の期間内で、左右方向衝突検知用センサ13の故障が発生が検知されることで、コンタクタ5がオン状態に維持されて、電源装置3の出力が遮断されないこととなる。
このため、車両2の衝突が実際には発生していないのに、電源装置3の出力が遮断されることが防止される。
また、左右方向衝突検知用センサ13の故障の発生の検知に応じて、エアバッグ装置及びプリテンショナー装置の作動が行われないまま、衝突関連報知ランプ17が点灯されることで、衝突検知用センサ13又は14の故障が発生したことを運転者等に認識させることができる。
以上の作動は、車両2の実際の衝突(横転を含む)が発生しておらず、且つ、通信ケーブル20の通信の故障が発生していない状況で、横転検知用センサ14の故障が発生した場合においても同様である。
(3)次に、CAN用の通信ケーブル20の通信の故障が発生した場合の作動を説明する。なお、ここでは、車両2の実際の衝突(横転を含む)は発生していないものとする。また、左右方向衝突検知用センサ13及び横転検知用センサ14の故障は発生していないものとする。
この場合、図6の第3段目のグラフで示す如く、通信ケーブル20の通信故障が発生した時刻t15の直後に、該通信故障の発生が検知されたことを示す通信故障情報が、通信故障検知部33から電源遮断実施判定部34及び報知制御部35に入力される。
なお、この場合、図6の第1段目のグラフで示す如く、電源遮断実施判定部34及び報知制御部35に入力される衝突検知情報は、衝突が発生していないことを示す情報に維持される。また、通信ケーブル20の通信故障の発生後、電源遮断実施判定部34及び報知制御部35にセンサ故障情報が正常に入力されないこととなる。
このように電源遮断実施判定部34及び報知制御部35に、車両2の衝突が発生していないこと示す衝突検知情報が入力されている状況で、通信ケーブル20の通信故障の発生を示す通信故障情報が入力された場合には、電源遮断実施判定部34は、図6の第4段目のグラフで示す如く、電源装置3の出力を遮断しないことを決定して、コンタクタ5をオン状態に維持する。
また、報知制御部35は、図5の第5段目及び第6段目のグラフで示す如く、通信ケーブル20の通信の故障を示す通信故障情報を受け取った時(時刻t15)から、衝突関連報知ランプ17及び電源関連報知ランプ18の両方を点灯させる。
以上のように、車両2の左右方向での衝突が発生していない状況で、通信ケーブル20の通信故障の発生が検知された場合には、コンタクタ5がオン状態に維持されて、電源装置3の出力が遮断されないこととなる。
また、この場合、通信ケーブル20の通信故障の発生の検知に応じて、エアバッグ装置及びプリテンショナー装置の作動が行われないまま、衝突関連報知ランプ17及び電源関連報知ランプ18の両方が点灯される。これにより、通信ケーブル20の通信故障が発生したことを運転者等に認識させることができる。
以上の作動は、車両2の実際の衝突(横転を含む)が発生していない状況で、左右方向衝突検知用センサ13又は横転検知用センサ14の故障の発生が検知された後に、通信ケーブル20の通信故障の発生が検知された場合においても同様である。ただし、この場合には、左右方向衝突検知用センサ13又は横転検知用センサ14の故障の発生に応じて衝突関連報知ランプ17が既に点灯されているので、図5の時刻t16以後のグラフで示したように、通信ケーブル20の通信の故障の発生時には、該衝突関連報知ランプ17の点灯が継続される。
(4)次に、CAN用の通信ケーブル20の通信の故障が発生した後に、車両2の左右方向での衝突又は横転が発生した場合の作動を説明する。なお、ここでは、左右方向衝突検知用センサ13及び横転検知用センサ14の故障は発生していないものとする。
この場合、図7に示すように、通信ケーブル20の通信の故障の発生時(時刻t17)の直後の作動は、図6に示した場合と同じである。従って、電源装置3の出力は遮断されない。また、衝突関連報知ランプ17及び電源関連報知ランプ18の両方が点灯される。
そして、図7の第1段目のグラフで示す如く、車両2の左右方向での衝突又は横転が発生した時刻t18の直後に、左右方向衝突検知部22又は横転検知部23により車両2の左右方向での衝突の発生又は横転の発生が検知され、該衝突又は横転の発生を示す衝突検知情報(パルス信号)が、第1制御処理ユニット15の衝突検知情報送信部26から通信ケーブル19を介して第2制御処理ユニット16に送信される。そして、この衝突検知情報が、第2制御処理ユニット16の電源遮断実施判定部34及び報知制御部35に衝突検知情報受信部31を介して入力される。
なお、この場合、検知された車両2の衝突が左右方向での衝突又は横転である旨の情報も、衝突検知情報と併せて衝突検知情報送信部26から第2制御処理ユニット16に送信され、該情報が、電源遮断実施判定部34及び報知制御部35に衝突検知情報受信部31を介して入力される。
ここで、CAN用の通信ケーブル20の通信の故障が既に発生しているので、電源遮断実施判定部34及び報知制御部35は、車両2の衝突又は横転の発生を示す衝突検知情報を受け取った後に、センサ故障情報を正常に受け取ることができない。換言すれば、電源遮断実施判定部34及び報知制御部35は、受け取った衝突検知情報が、車両2の実際の衝突又は横転の発生に起因するものであるか、あるいは、左右方向衝突検知用センサ13又は横転検知用センサ14の故障の発生に起因するものであるかを認識することができない。
このため、電源遮断実施判定部34は、車両2の衝突又は横転の発生を示す衝突検知情報を受け取ると、図7の第4段目のグラフで示す如く、直ちに、電源装置3の出力を遮断することを決定して、コンタクタ5をオフ状態に制御する。
なお、報知制御部35は、衝突関連報知ランプ17及び電源関連報知ランプ18の両方が既に点灯しているので、図7の第5段目及び第6段目のグラフで示すように、両報知ランプ17,18の点灯状態を継続させる。
以上のように、通信ケーブル20の通信故障の発生後に、車両2の左右方向での衝突又は車両2の横転が発生した場合には、通信ケーブル20の通信故障が発生していない場合と異なり、左右方向衝突検知部22により車両2の左右方向での衝突の発生が検知され、又は横転検知部23により車両2の横転の発生が検知されると、その検知に応じて直ちに(前記待機時間の経過を待たずに)、電源装置3の出力が遮断される。
以上の作動は、通信ケーブル20の通信故障の発生後に、左右方向衝突検知用センサ13又は横転検知用センサ14の故障が発生して、車両2の左右方向での衝突又は横転の発生が誤検知された場合でも同様である。
すなわち、図7に示す如く、時刻t18で左右方向衝突検知用センサ13又は横転検知用センサ14の故障が発生した場合には、直ちに電源装置3の出力が遮断される。このため、この場合には、車両2の実際の衝突(横転を含む)が発生していない状況でも、電源装置3の出力が遮断されることとなる。
ただし、この場合、通信ケーブル20の通信故障の発生に応じて、既に、衝突関連報知ランプ17及び電源関連報知ランプ18の両方が点灯しているので、該通信ケーブル20の通信故障の発生を車両2の運転者等が既に認識している。このため、その後の電源装置3の出力の遮断によって車両2の運転者等が違和感を覚えるのを防止できる。
以上説明した如く、通信故障検知部33によりCAN用の通信ケーブル20での通信故障が検知されていない状況で、第1制御処理ユニット15の左右方向衝突検知部22又は横転検知部23により車両2の左右方向での衝突の発生又は横転の発生が検知され、そのことを示す衝突検知情報を第2制御処理ユニット16で受信した場合には、電源遮断実施判定部34は、該受信後の経過時間が前記待機時間に達するまでの期間で、左右方向衝突検知用センサ13又は横転検知用センサ14の故障の発生が検知されない(該センサ13又は14の故障が発生したことを示すセンサ故障情報を第2制御処理ユニット16で受信しない)ことを必要条件として、該必要条件が成立するのを待ってから、電源装置3の出力を遮断するように、コンタクタ5をオフ状態に制御する。
そして、上記待機時間の期間で、左右方向衝突検知用センサ13又は横転検知用センサ14の故障が発生したことを示すセンサ故障情報を第2制御処理ユニット16で受信した場合には、電源遮断実施判定部34は、コンタクタ5をオン状態に維持して、電源装置3の出力を遮断しない。
また、通信故障検知部33によりCAN用の通信ケーブル20での通信故障が検知されている状況、すなわち、第2制御処理ユニット16でセンサ故障情報を正常に受信することができない状況では、車両2の前後方向での衝突の発生が検知された場合はもちろん、車両2の左右方向での衝突又は横転の発生が検知された場合でも、電源遮断実施判定部34は、該衝突(横転を含む)の検知に応じて直ちに電源装置3の出力を遮断するように、コンタクタ5をオフ状態に制御する。
従って、本実施形態によれば、車両2の左右方向での実際の衝突あるいは実際の横転が発生した場合に、高い信頼性で電源装置3の出力を強制的に遮断することをできる。
また、CAN用の通信ケーブル20での通信故障が発生していない状況では、左右方向衝突検知用センサ13又は横転検知用センサ14の故障の発生に起因して、車両2の衝突の発生が誤検知された場合には、電源装置3の出力が強制的に遮断されるのを回避できる。
また、CAN用の通信ケーブル20での通信故障が発生している状況では、左右方向衝突検知用センサ13又は横転検知用センサ14の故障の発生に起因して、車両2の衝突の発生が誤検知された場合に、電源装置3の出力が遮断されてしまうものの、該遮断は、報知制御部35の制御によって、衝突関連報知ランプ17及び電源関連報知ランプ18の両方が点灯された状態(すなわち、通信ケーブル20の通信故障が発生している旨の報知がなされた状態)で行われる。このため、電源装置3の出力の遮断によって、車両2の運転者等が違和感を覚えるのを防止できる。
なお、以上説明した実施形態では、電源遮断実施判定部34及び報知制御部35を第2制御処理ユニット16に備えた。ただし、例えば、電源遮断実施判定部34及び報知制御部35を第1制御処理ユニット15に備えて、第1制御処理ユニット15から第2制御処理ユニット16に電源装置3の出力を遮断するか否かの指令だけを専用の通信ケーブルを介して送信するようにしてもよい。この場合には、通信故障検知部33を省略することが可能である。
また、衝突検知情報とセンサ故障情報との両方を、第1制御処理ユニット15から第2制御処理ユニット16に専用の通信ケーブルで送信するようにしてもよい。この場合も、通信故障検知部33を省略することが可能である。
また、第1制御処理ユニット15及び第2制御処理ユニット16を単一の制御処理ユニットとして構成してもよい。
また、前記実施形態では、本発明における報知器として、報知ランプ17,18を備えたが、報知器を、ランプ以外の適宜の表示器により構成したり、あるいは、スピーカ等の音響報知器により構成してもよい。あるいは、報知器は、運転席シート等を振動させるものであってもよい。
また、前記実施形態では、本発明における衝突検知用センサとして、左右方向衝突検知用センサ13及び横転検知用センサ14を備えたが、横転検知用センサ14を省略してもよい。あるいは、左右方向衝突検知用センサ13及び横転検知用センサ14以外に、車両2の斜め方向の衝突を検知するための衝突検知用センサを備えるようにしてもよい。
1…衝突検知システム、2…車両、3…電源装置、4…電気負荷、13,14…衝突検知用センサ、15…第1制御処理ユニット、16…第2制御処理ユニット、17,18…報知ランプ(報知器)、19…通信ケーブル(第1通信ケーブル)、20…通信ケーブル(第2通信ケーブル)、22…左右方向衝突検知部(衝突検知部)、23…横転検知部(衝突検知部)、24,25…センサ故障検知部、33…通信故障検知部、34…電源遮断実施判定部(電源制御部)、35…報知制御部。

Claims (4)

  1. 車両の衝突に感応する衝突検知用センサの出力が、所定の衝突判定用閾値を超えたか否かに基づいて該車両の衝突の発生の有無を検知する衝突検知部と、前記車両に搭載された電気負荷に電源電力を供給する電源装置の出力を遮断する機能を有する電源制御部とを備える衝突検知システムであって、
    前記衝突検知用センサの出力が所定の故障判定閾値を超えた状態が、所定の故障判定確定時間以上、継続するという条件が成立するか否かに基づいて、前記衝突検知用センサの故障の発生の有無を検知するセンサ故障検知部を備えており、
    前記電源制御部は、前記衝突検知部の検知結果が前記車両の衝突が発生したことを示す検知結果になった場合に、その後の経過時間が所定の待機時間に達するまでの期間で、前記センサ故障検知部の検知結果が前記衝突検知用センサの故障が発生していないことを示す検知結果に維持されることを必要条件として、該必要条件の成立に応じて前記電源装置の出力を遮断するように構成されており、
    前記所定の待機時間は、前記センサ故障検知部がその検知結果として、前記衝突検知用センサの故障が発生していないことを示す検知結果を確定するのに必要な時間以上の時間にあらかじめ設定されていることを特徴とする衝突検知システム。
  2. 車両の衝突に感応する衝突検知用センサの出力に基づいて該車両の衝突の発生の有無を検知する衝突検知部と、前記車両に搭載された電気負荷に電源電力を供給する電源装置の出力を遮断する機能を有する電源制御部とを備える衝突検知システムであって、
    前記衝突検知用センサの故障の発生の有無を検知するセンサ故障検知部と、前記衝突検知部及びセンサ故障検知部を有するように構成された第1制御処理ユニットと、前記電源制御部を有すると共に前記第1制御処理ユニットと通信可能に構成された第2制御処理ユニットとを備えており、
    前記電源制御部は、前記衝突検知部の検知結果が前記車両の衝突が発生したことを示す検知結果になった場合に、その後の経過時間が所定の待機時間に達するまでの期間で、前記センサ故障検知部の検知結果が前記衝突検知用センサの故障が発生していないことを示す検知結果に維持されることを必要条件として、該必要条件の成立に応じて前記電源装置の出力を遮断するように構成されており、
    前記所定の待機時間は、前記センサ故障検知部がその検知結果として、前記衝突検知用センサの故障が発生していないことを示す検知結果を確定するのに必要な時間以上の時間にあらかじめ設定されていることを特徴とする衝突検知システム。
  3. 請求項2記載の衝突検知システムにおいて、
    前記第1制御処理ユニットと第2制御処理ユニットとは、前記衝突検知部の検知結果を第1制御処理ユニットから第2制御処理ユニットに送信するための専用の通信ケーブルである第1通信ケーブルと、前記センサ故障検知部の検知結果を第1制御処理ユニットから第2制御処理ユニットに送信するために使用されるコントローラ・エリア・ネットワーク用の通信ケーブルである第2通信ケーブルとを介して通信可能に接続されており、
    前記第2制御処理ユニットは、さらに前記第2通信ケーブルでの通信の故障の発生の有無を検知する通信故障検知部と、該通信故障検知部により前記第2通信ケーブルでの通信の故障の発生が検知された場合に、該通信の故障が発生したことを報知器に報知させるように該報知器を制御する報知制御部とを有しており、
    前記電源制御部は、前記通信故障検知部により前記第2通信ケーブルでの通信の故障の発生が検知されていない状況では、前記第1制御処理ユニットから前記第1通信ケーブルを介して第2制御処理ユニットに送信された前記衝突検知部の検知結果が前記車両の衝突が発生したことを示す検知結果になった場合に、前記必要条件の成立に応じて前記電源装置の出力を遮断し、前記通信故障検知部により前記第2通信ケーブルでの通信の故障の発生が検知されている状況では、前記第1制御処理ユニットから前記第1通信ケーブルを介して第2制御処理ユニットに送信された前記衝突検知部の検知結果が前記車両の衝突が発生したことを示す検知結果になった場合に、前記必要条件によらずに、直ちに前記電源装置の出力を遮断するように構成されていることを特徴とする衝突検知システム。
  4. 車両の衝突に感応する衝突検知用センサの出力が、所定の衝突判定用閾値を超えたか否かに基づいて該車両の衝突の発生の有無を検知する衝突検知部と、前記車両に搭載された電気負荷に電源電力を供給する電源装置の出力を遮断する機能を有する電源制御部とを備える衝突検知システムであって、
    前記衝突検知用センサの出力が所定の故障判定閾値を超えた状態が、所定の故障判定確定時間以上、継続するという条件が成立するか否かに基づいて、前記衝突検知用センサの故障の発生の有無を検知するセンサ故障検知部を備えており、
    前記電源制御部は、前記衝突検知部の検知結果が前記車両の衝突が発生したことを示す検知結果になった場合に、その後の経過時間が所定の待機時間に達するまでの期間で、前記センサ故障検知部の検知結果が前記衝突検知用センサの故障が発生していることを示す検知結果になった場合に、前記電源装置の出力の遮断を禁止するように構成されており、
    前記所定の待機時間は、前記センサ故障検知部がその検知結果として、前記衝突検知用センサの故障が発生していないことを示す検知結果を確定するのに必要な時間以上の時間にあらかじめ設定されていることを特徴とする衝突検知システム。
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