JP6180250B2 - 軟カプセル皮膜 - Google Patents
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Description
また、軟カプセルの外径を大きくし、且つカプセル化後に第1の条件下での一次乾燥、高湿度条件に制御された雰囲気下での熟成、更に第2の条件下での二次乾燥を行うことにより咀嚼性カプセルを製造する方法(特許文献3)が報告されている。
特許文献1や2の技術では、カプセル成形時のゼラチンフィルムの付着性まで十分考慮されていなく、一方で特許文献3の技術は、カプセル成形後に大変煩雑な乾燥工程が必要である。
従って、本発明は、上記の如き従来の問題と実状に鑑みてなされたものであり、良好なカプセル成形性を有し、簡単にかみ切れるほど軟らかい軟カプセル皮膜及びこれを用いた軟カプセルを提供しようとするものである。
また、本発明は、上記軟カプセル皮膜を用いて得られる軟カプセルにより上記課題を解決したものである。
ゼラチンのゼリー強度は、100〜300gが好ましく、更には100〜200gがより好ましい。ゼリー強度は、JIS K−6503(2001)に準拠して測定できる。
(B)と(C)の好ましい組み合わせとして、(i)(B)ワキシー未加工澱粉、(C)加工澱粉、(ii)(B)ワキシー未加工澱粉、(C)(B)で用いた以外の未加工澱粉、(iii)(B)ワキシー加工澱粉、(C)(B)で用いた以外の加工澱粉、(iv)(B)ワキシー加工澱粉、(C)未加工澱粉を例示できる。
ここでいう加工澱粉とは、澱粉に対し酸処理、エーテル化、アセチル化、酸化等の化学的な加工、またはアルファ化、湿熱処理、超音波処理等の物理的な加工を行ったものをいい、未加工澱粉とは、これら加工を行っていない澱粉をいう。加工澱粉または未加工澱粉は1種又は2種以上の組み合わせでもよい。
皮膜液のpH(100倍希釈液、70℃)は、6.0〜8.0が好ましい。
軟カプセルは、例えば、従来用いられている軟カプセルの製法、例えばロータリーダイ式軟カプセル充填機等を用いた打ち抜き法、平板法等により製造することができる。なかでも、工業的生産性の点から、ロータリーダイ式により製造するのが好ましい。
以下に、カプセルに含有し得るものを例示する。これら各成分は、カプセル剤中のいかなる部分にも含有しうる。
ゼラチン:豚皮・豚骨由来アルカリ処理ゼラチン(ゼリー強度130〜170g)
グリセリン:食品添加物グレード(阪本薬品工業社製)
ワキシーコーン加工澱粉:(松谷化学社製)
ワキシーコーン未加工澱粉:(日本食品化工社製)
タピオカ・バレイショ加工澱粉:(松谷化学社製)
コーンスターチ:(日本食品化工社製)
(1)表1に示した量(質量部)のゼラチン、澱粉、グリセリンを水に攪拌・分散させた後、60〜90℃で攪拌しながら溶解させ、真空脱泡した。この皮膜液から、ロータリーダイ式軟カプセル充填機を用いて軟らかい軟カプセルを製造した。
先ず、皮膜液をスプレダーボックスにより、回転ドラム上に展延して皮膜シートを調製した。次いで、得られた皮膜シート2枚を、それぞれ潤滑ローラー、リボンガイドを経由して一対の回転する円筒金型の間に送った。この段階で、〔a.皮膜シートの剥がれ易さの評価〕を行った。
次いで、セグメントを加熱して、皮膜シート2枚をカプセル化して、軟カプセルを得た。試験例6については、カプセル化できなかったため、c,dの各項目についてはシートで評価した。
専門パネル6名の感覚により、回転ドラムからの剥がれやすさを評点した。その平均値をそれぞれの評価の評点とした。
3:とても剥がれ易い
2:剥がれ易い
1:剥がれ難い
乾燥後のカプセルの皮膜を切断し、6人の専門パネルが触って確認し、評価した。その平均値をそれぞれの評価の評点とした。
3:表面と内側が均一に乾燥している
2:表面と内側がおおむね均一に乾燥している
1:表面と内側の乾燥状態が不均一である
乾燥後のカプセルのカプセル同士の付着性について、専門パネル6名が感覚により評価した。その平均値をそれぞれの評価の評点とした。
3:付着なし
2:付着しやすい
1:付着がはげしい
専門パネル6名で、カプセルの食感(グミ様食感)を以下の評価基準に従って評価した。その平均値をそれぞれの評価の評点とした。
3:非常に弾力があり、とても軟らかい
2:少し弾力があり、軟らかい
1:弾力がなく、硬い
一方、タピオカ・バレイショ加工澱粉のみを用いた試験例3は、カプセル化できたものの、乾燥状態が悪く、カプセル同士で付着しやすく、皮膜は粉っぽく、脆かった。量産は困難と思われた。
タピオカ・バレイショ加工澱粉とコーンスターチを用いた試験例4はカプセル化できたものの、皮膜液の均一性に劣り、量産には不向きであった。
また、ワキシーコーン加工澱粉のみを用いた試験例5は、皮膜シートが回転ドラムから剥がれやすいが、乾燥状態が悪く、カプセル同士が付着しやすかった。また、皮膜は硬かった。
また、本発明によれば、乾燥時間を大幅に低減可能で、製造工程の効率化、エネルギー効率の向上という、優れた側面も持ち合わせていることが判った。
Claims (5)
- (A)ゼラチン、(B)ワキシー澱粉、(C)(B)で用いられる以外の澱粉、及び(D)可塑剤を含有する軟カプセル皮膜であって、(B)ワキシー澱粉の含有量がゼラチン100質量部に対し20質量部以上であることを特徴とする軟カプセル皮膜。
- (D)可塑剤の含有量が(A)ゼラチン100質量部に対し100〜300質量部である請求項1記載の軟カプセル皮膜。
- (C)(B)で用いられる以外の澱粉が、澱粉に対し化学的な加工、または物理的な加工を行ったものである請求項1又は2記載の軟カプセル皮膜。
- (C)(B)で用いられる以外の澱粉が、澱粉に対し化学的な加工、または物理的な加工を行っていないものである請求項1又は2記載の軟カプセル皮膜。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の軟カプセル皮膜を用いて得られる軟カプセル。
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