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JP6168126B2 - ダイナモメータシステムのダイナモ制御装置及びそのエンジン始動方法 - Google Patents

ダイナモメータシステムのダイナモ制御装置及びそのエンジン始動方法 Download PDF

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Description

本発明は、ダイナモメータシステムのダイナモ制御装置及びそのエンジン始動方法に関する。
図6は、ダイナモメータシステム100の構成を示す図である。
ダイナモメータシステム100は、供試体としてのエンジンEと、動力吸収体としてのダイナモメータDと、これらエンジンEとダイナモメータDと結合する結合軸Sと、スロットルアクチュエータ110を介してエンジンEを制御するエンジン制御装置120と、インバータ130を介してダイナモメータDを制御するダイナモ制御装置140と、ダイナモメータDの出力軸の回転数を検出するエンコーダ150と、結合軸SとダイナモメータDの出力軸との結合部の軸トルク(捩れトルク)を検出する軸トルクメータ160と、を備える。
エンジン制御装置120は、試験項目ごとに予め定められた態様でエンジンEの出力を制御し、ダイナモ制御装置140は、エンコーダ150や軸トルクメータ160の出力等に基づいて、ダイナモメータDの回転数やトルクを制御する(例えば、特許文献1参照)。
ところで上記のようなダイナモメータシステム100では、エンジン始動時のエンジン回転数をエンジン単体始動でのエンジン回転数相当に制御する場合、エンジンEからみて結合軸S及びダイナモメータDが接続されていないかのような無負荷状態に制御する必要がある。特許文献2には、エンジンEとダイナモメータDとの間の結合軸Sにおける捩れトルクを0[Nm]に制御し、このような無負荷状態を実現するダイナモ制御装置が示されている。
特開2003−149085号公報 特開2015−075361号公報
特許文献2の発明では、ダイナモ制御装置の設計にH∞制御やμ設計法を適用しており、これにより所定の機械共振周波数(高剛性のダイナモメータシステムでは、数10Hz以上)で発生する共振現象を抑制している。このため、特許文献2のダイナモ制御装置は、その設計段階でダイナモメータの慣性及び結合軸の剛性等のシステムに固有の物理量に加えて、供試体であるエンジンの慣性も同定されている必要がある。このため、システムに初めて搭載するエンジンを供試体とする場合、その慣性を同定する試験を、上記ダイナモ制御装置を用いて行うことができない。
図7〜図9は、上記のようなダイナモ制御装置を用いずに、すなわちトルク電流指令信号を0[Nm]とし無制御状態のダイナモメータをエンジンに接続したまま、ダイナモメータと別の動力発生源(例えば、エンジンに取り付けられたセルモータ)を用いてエンジンを始動した場合における、始動時のエンジン回転数及び軸トルクの応答波形を示す。図7、図8、及び図9は、それぞれ慣性が0.1[kg・m]、0.3[kg・m]、及び0.5[kg・m]のエンジンを用いて得られた結果である。なお以下において、「エンジン単体」とは、ダイナモメータとエンジンとを切り離した状態でエンジンを始動させた時におけるエンジン回転数の波形を示す。
これら図7〜図9に示すように、無制御状態のダイナモメータを接続した場合、エンジン単体の場合よりもエンジン回転数が低下する。これはセルモータ及びエンジンでダイナモメータの慣性を負担する必要があるためであり、好ましくない。また図7〜図9に示すように、無制御状態のダイナモメータを接続すると、上記共振周波数の近傍でねじれ共振現象が発生し、軸トルクが大きく振動するため、好ましくない。
このため、その慣性が未知であるエンジンが接続された場合であっても、適切に共振現象の発生を抑制しつつ無負荷状態を実現できるダイナモ制御装置及びエンジン始動方法が望まれていた。
本発明は、その慣性が未知であるエンジンが接続された場合であっても、適切に共振現象の発生を抑制しながら無負荷状態を実現できるダイナモメータシステムのダイナモ制御装置並びにエンジン始動方法を提供することを目的とする。
(1)ダイナモメータシステム(例えば、後述のダイナモメータシステム1)は、供試体であるエンジン(例えば、後述のエンジンE)の出力と軸(例えば、後述の結合軸S)で連結されたダイナモメータ(例えば、後述のダイナモメータD)と、前記軸の捩れトルクを検出するトルク検出器(例えば、後述の軸トルクメータ7)と、前記ダイナモメータに電力を供給するインバータ(例えば、後述のインバータ3)と、を備える。ダイナモ制御装置(例えば、後述のダイナモ制御装置6)は、前記トルク検出器のトルク検出信号及び当該トルク検出信号に対する指令に相当するトルク指令信号に基づいて前記インバータへのトルク電流指令信号を生成する。ダイナモ制御装置は、前記トルク指令信号と前記トルク検出信号の差分(例えば、後述の軸トルク差分)に所定のゲイン(例えば、後述の第1ゲインwATR及び第2ゲインKi)を乗算するゲイン演算部(例えば、後述のゲイン演算部62)と、前記ゲイン演算部の出力信号を積分する積分演算部(例えば、後述の積分演算部63)と、所定の応答周波数に対して高周波数側の成分のみを通過させると共に、当該応答周波数に対して低周波数側の成分を減衰させるハイパスフィルタ(例えば、後述のハイパスフィルタ64)と、前記積分演算部の出力信号に、前記トルク検出信号を前記ハイパスフィルタに入力して得られる出力信号を重畳することにより前記トルク電流指令信号を生成するトルク電流指令信号生成部(例えば、後述のトルク電流指令信号生成部65)と、を備える。
(2)この場合、前記ゲイン演算部は、前記トルク指令信号と前記トルク検出信号の差分に、周波数の次元を有する定数である第1ゲインと無次元の定数である第2ゲインとを乗算することが好ましい。

(3)この場合、前記第1ゲインは前記応答周波数と略等しい値に設定することが好ましい。
(4)この場合、前記第2ゲインは前記ダイナモメータの慣性の設計値と前記供試体の慣性の上限値及び下限値と、を用いて算出される値に設定されることが好ましい。
(5)ダイナモメータシステムのエンジン始動方法は、前記トルク指令信号を0として(1)〜(4)の何れかに記載のダイナモ制御装置を用いて生成したトルク電流指令信号を前記インバータに入力しながら、前記ダイナモメータとは別の電動機を用いて前記エンジンを始動する。
(1)本発明では、トルク指令信号とトルク検出信号との差分に所定のゲインを乗算し、さらにこれを積分することによってトルク電流指令信号を生成することにより、トルク検出信号がトルク指令信号に追従するように制御することができる。従って本発明によれば、トルク指令信号を0とすることにより、その慣性が未知であるエンジンが供試体として接続された場合であっても、容易に無負荷状態を実現しながらエンジンを始動することができる。また本発明では、上記のように積分演算を経て得られた信号に、トルク検出信号をハイパスフィルタに入力して得られる出力信号を重畳してトルク電流指令信号を生成することにより、ダイナモメータと供試体とを接続する軸におけるねじれ共振を抑制できる。また本発明のダイナモ制御装置では、ゲイン乗算部におけるゲインとハイパスフィルタにおける応答周波数の値を設定する必要がある。しかしながら、これらパラメータの値は、システム全体の大まかな共振周波数や慣性の範囲から特定した値を用いても十分な効果を奏するので、予めエンジンの慣性を正確に同定する必要がない。
(2)本発明では、トルク指令信号とトルク検出信号の差分に2つのゲインを乗算することにより、共振現象の発生が十分に抑制されるように、供試体の慣性の大まかな値や供試体とダイナモメータとを軸で連結して構成される機械系の共振周波数の大まかな値等をこれら第1及び第2ゲインに反映させることができる。
(3)本発明では、第1ゲインをハイパスフィルタにおける応答周波数と略等しい値に設定することにより、第1ゲインの設定を容易にできると共に、ねじれ共振を効果的に抑制できる。
(4)本発明では、第2ゲインを、既知であるダイナモメータの慣性の設計値と、未知ではあるが大まかな値を特定できる供試体の慣性の上限値及び下限値と、を用いて算出される値に設定することにより、第2ゲインの設定を容易にできると共に、ねじれ共振を効果的に抑制できる。
(5)本発明のエンジン始動方法では、上記のようなダイナモ制御装置に値0のトルク指令信号を入力して得られるトルク電流指令信号をインバータに入力しながら、ダイナモメータとは別の電動機を用いてエンジンを始動する。これにより、初めて搭載するエンジンを供試体とする場合であっても、ねじれ共振を抑制しかつエンジンから見て無負荷の状態でエンジンを始動することができる。
本発明の一実施形態に係るダイナモ制御装置が用いられたダイナモメータシステムの構成を示す図である。 ダイナモ制御装置の制御回路の構成を示す図である。 本実施形態に係るエンジン始動方法によってエンジンを始動した場合における、エンジン回転数及び軸トルクの応答波形を示す図である(エンジン慣性=0.1[kg・m])。 本実施形態に係るエンジン始動方法によってエンジンを始動した場合における、エンジン回転数及び軸トルクの応答波形を示す図である(エンジン慣性=0.3[kg・m])。 本実施形態に係るエンジン始動方法によってエンジンを始動した場合における、エンジン回転数及び軸トルクの応答波形を示す図である(エンジン慣性=0.5[kg・m])。 ダイナモメータシステムの構成を示す図である。 無制御状態のダイナモメータをエンジンに接続したまま、エンジンを始動した場合における、始動時のエンジン回転数及び軸トルクの応答波形を示す図である(エンジン慣性=0.1[kg・m])。 無制御状態のダイナモメータをエンジンに接続したまま、エンジンを始動した場合における、始動時のエンジン回転数及び軸トルクの応答波形を示す図である(エンジン慣性=0.3[kg・m])。 無制御状態のダイナモメータをエンジンに接続したまま、エンジンを始動した場合における、始動時のエンジン回転数及び軸トルクの応答波形を示す図である(エンジン慣性=0.5[kg・m])。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るダイナモ制御装置6が用いられたダイナモメータシステム1の構成を示す図である。ダイナモメータシステム1は、供試体としてのエンジンEと、このエンジンEの出力軸であるクランクシャフトと結合軸Sを介して連結されたダイナモメータDと、スロットルアクチュエータ2やセルモータMを介してエンジンEを制御するエンジン制御装置5と、ダイナモメータDに電力を供給するインバータ3と、インバータ3を介してダイナモメータDを制御するダイナモ制御装置6と、結合軸Sの捩れトルクを検出する軸トルクメータ7と、ダイナモメータDの回転数を検出するエンコーダ8と、を備える。
なお結合軸Sには、クラッチ、トランスミッション、及びプロペラシャフト等のエンジンEと共に車両に搭載されることが予定された機械部品を用いてもよいし、これら車両用の機械部品とは別に準備した高剛性の試験用シャフトを用いてもよい。
軸トルクメータ7は、エンジンEからダイナモメータDまで延びる結合軸Sのうち、エンジンEよりもダイナモメータDに近い部分に作用する捩れトルクを、例えば結合軸Sのねじれ方向の歪み量から検出し、検出値に略比例した信号をダイナモ制御装置6に送信する。
エンジン制御装置5は、所定のタイミングでセルモータMを駆動しエンジンEを始動した後、予め定められた態様によってスロットルアクチュエータ2を駆動しエンジンEの出力を制御する。
ダイナモ制御装置6は、エンジンEで発生した動力が予め定められた態様で吸収されるように、軸トルクメータ7の検出信号やエンコーダ8の検出信号等に基づいてダイナモメータDで発生させるべきトルク値に相当するトルク電流指令信号を生成し、インバータ3へ入力する。
ダイナモメータシステム1では、エンジン制御装置5を用いてエンジンEのスロットル開度を制御しながら、ダイナモ制御装置6を用いてダイナモメータDのトルクや速度を制御することにより、(1)エンジンEの始動、(2)エンジンEの慣性モーメントの測定、(3)エンジンEの耐久性、燃費、及び排気浄化性能等の評価試験等を行う。以下では、このダイナモメータシステム1によって実現される様々な機能のうち、特に(1)のエンジンEの始動に関する機能を実現するための構成を中心に詳細に説明する。
図2は、本実施形態に係るダイナモ制御装置6の制御回路の構成を示す図である。図2に示す制御回路は、初めてダイナモメータシステムに搭載するエンジンを始動させる際に、特に好ましく用いられる制御回路である。この図2の制御回路を用いてエンジンを始動する方法については、後に説明する。
ダイナモ制御装置6は、差分演算部61と、ゲイン演算部62と、積分演算部63と、ハイパスフィルタ64と、トルク電流指令信号生成部65と、を備える。
差分演算部61は、軸トルクメータのトルク検出信号と、このトルク検出信号に対する指令に相当しかつ図示しない処理によって定められるトルク指令信号との差分(トルク指令信号−トルク検出信号であり、以下では「軸トルク差分」ともいう)を算出する。
ゲイン演算部62は、差分演算部61によって算出された軸トルク差分に、制御応答性を決定する第1ゲインwATRと、制御安定性を決定する第2ゲインKiと、を乗算する。
ここで、第1ゲインwATRの値は、例えば、エンジン及びダイナモメータを含む機械系の共振周波数の大まかな値に基づいて定められる。より具体的には、第1ゲインwATRの値は、例えば、上記機械系の共振周波数(数10Hz程度)の1/10程度の大きさに設定される。
また第2ゲインKiの値は、既知であるダイナモメータの慣性モーメントの値、及び未知であるエンジンの慣性モーメントの大まかな値等に基づいて定められる。より具体的には、第2ゲインKiの値は、例えば、供試体として搭載されるエンジンの慣性モーメントとして想定される範囲の下限値J1a及び上限値J1bと、既知であるダイナモメータの慣性モーメントの設計値J2とを用いて、下記式によって算出される値に設定される。
積分演算部63は、2つのゲインwATR及びKiが乗算された軸トルク差分の積分値を算出することにより、積分操作量を算出する。
ハイパスフィルタ64は、所定の応答周波数wHPFによって特徴付けられたフィルタであり、軸トルクメータのトルク検出信号から応答周波数wHPFに対して高周波数側の成分のみを通過させると共に低周波数側の成分を減衰させる。このハイパスフィルタ64の伝達関数GHPF(s)には、例えば下記式が用いられる。下記式において、sはラプラス演算子である。ここで応答周波数wHPFの値は、例えば、上述の第1ゲインwATRと同じ値、又はエンジン及びダイナモメータを含む機械系の共振周波数の大まかな値に基づいて定められる。
トルク電流指令信号生成部65は、積分演算部63によって算出される積分操作量に、トルク検出信号をハイパスフィルタ64に入力して得られる出力信号を重畳することにより、トルク電流指令信号を生成する。
図1に戻り、ダイナモメータシステム1において、図2の制御回路を用いてエンジンEを始動する方法について説明する。ダイナモメータシステム1では、その慣性モーメントの値が具体的に同定されていないエンジンEを初めて始動させる際には、0[Nm]としたトルク指令信号と軸トルクメータ7のトルク検出信号を、図2に示す制御回路のダイナモ制御装置6に入力することによって生成されるトルク電流指令信号をインバータ3に入力しながら、エンジン制御装置5を用いてセルモータMを用いてエンジンEを始動(所謂、クランキング)する。
図3〜図5は、それぞれ上記エンジン始動方法によってエンジンEを始動した場合における、始動時のエンジン回転数及び軸トルクの応答波形を示す。図3、図4、及び図5は、それぞれ慣性が0.1[kg・m]、0.3[kg・m]、及び0.5[kg・m]のエンジンを用いて得られた結果である。
なお図3〜図5の結果を得るに当り、ダイナモ制御装置の制御回路で定義される複数のパラメータ(wATR,Ki,wHPF)の値は、機械系の共振周波数及びエンジンの慣性モーメントは未知であることを想定して、以下のように設定した。すなわち、第1ゲインwATRと応答周波数wHPFは等しいものとした(wATR=wHPF)。またその具体的な値は、共振周波数は大まかには数10Hz程度であるという経験に基づき、wATR=wHPF=2×π×5[rad/s]とした。またエンジンの慣性モーメントは、概ね0.1〜0.5[kg・m]の範囲内であるという経験に基づき、第2ゲインKiの値は上記式(1)に基づいて設定した。より具体的には、J1a=0.1[kg・m]、J1b=0.5[kg・m]、J2=0.12[kg・m]として、Ki=1.65とした。
図3〜図5の結果(図2のダイナモ制御装置を用いた場合)と、図7〜図9の結果(ダイナモメータを無制御状態とした場合)とを比較して明らかな通り、本発明によれば、エンジンとダイナモメータとを結合軸で接続しているにも関わらず、始動時におけるエンジン回転数はエンジン単体の場合とほぼ等しい。また本発明によれば、エンジンとダイナモメータとを接続する結合軸のねじれ共振が抑制され、その値も概ね0[Nm]に制御される。すなわち、図2のダイナモ制御装置を用いることにより、エンジンの慣性モーメントの値が事前に正確に把握できていなくても、無負荷状態を実現しながら(すなわち、エンジンでダイナモメータの慣性を負うことなく)、エンジン単体と同程度の始動性を得ることができる。
1…ダイナモメータシステム
3…インバータ
6…ダイナモ制御装置
62…ゲイン演算部
63…積分演算部
64…ハイパスフィルタ
65…トルク電流指令信号生成部
7…軸トルクメータ(トルク検出器)
D…ダイナモメータ
E…エンジン(供試体)
S…結合軸(軸)

Claims (5)

  1. 供試体であるエンジンの出力と軸で連結されたダイナモメータと、前記軸の捩れトルクを検出するトルク検出器と、前記ダイナモメータに電力を供給するインバータと、を備えたダイナモメータシステムにおいて、前記トルク検出器のトルク検出信号及び当該トルク検出信号に対する指令に相当するトルク指令信号に基づいて前記インバータへのトルク電流指令信号を生成するダイナモメータシステムのダイナモ制御装置であって、
    前記トルク指令信号と前記トルク検出信号の差分に所定のゲインを乗算するゲイン演算部と、
    前記ゲイン演算部の出力信号を積分する積分演算部と、
    所定の応答周波数に対して高周波数側の成分のみを通過させると共に、当該応答周波数に対して低周波数側の成分を減衰させるハイパスフィルタと、
    前記積分演算部の出力信号に、前記トルク検出信号を前記ハイパスフィルタに入力して得られる出力信号を重畳することにより前記トルク電流指令信号を生成するトルク電流指令信号生成部と、を備えることを特徴とするダイナモメータシステムのダイナモ制御装置。
  2. 前記ゲイン演算部は、前記トルク指令信号と前記トルク検出信号の差分に、周波数の次元を有する定数である第1ゲインと無次元の定数である第2ゲインとを乗算することを特徴とする請求項1に記載のダイナモメータシステムのダイナモ制御装置。
  3. 前記第1ゲインは前記応答周波数と略等しい値に設定することを特徴とする請求項2に記載のダイナモメータシステムのダイナモ制御装置。
  4. 前記第2ゲインは前記ダイナモメータの慣性の設計値と前記供試体の慣性の上限値及び下限値と、を用いて算出される値に設定されることを特徴とする請求項2又は3に記載のダイナモメータシステムのダイナモ制御装置。
  5. 前記トルク指令信号を0として請求項1から4の何れかに記載のダイナモ制御装置を用いて生成したトルク電流指令信号を前記インバータに入力しながら、前記ダイナモメータとは別の電動機を用いて前記エンジンを始動することを特徴とするダイナモメータシステムのエンジン始動方法。
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