JP6163958B2 - エポキシ樹脂組成物、繊維強化複合材料及び成形品 - Google Patents
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Description
ナノフィラーとしてはカーボンナノチューブ、層状珪酸塩などの層状化合物などが知られているが、ナノフィラーの中でも生物由来のセルロースナノファイバーが特に注目されている。
本発明の構成要素[A]は、分子骨格中に2つ以上の芳香族環を含み、その芳香族環がメチレン基を介して結合しているエポキシ樹脂を含み、かつ25℃における粘度が20Pa・s以下のエポキシ樹脂であれば特に制限が無く、モノマーであってもオリゴマーであってもポリマーであってもよい。
構成要素[B]の硬化剤は、エポキシ樹脂の硬化剤であり、エポキシ基と反応する活性基を有する化合物である。硬化剤としては、エポキシ基との反応性を有する官能基を有するものであれば特に限定されないが、より具体的には、例えば、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、ジシアンジアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸ヒドラジド、酸無水物、ポリメルカプタン、ポリフェノールなど、量論的反応を行う化合物と、イミダゾール、ルイス酸錯体、オニウム塩のように触媒的に作用する化合物がある。量論的反応を行う化合物を用いる場合には、硬化促進剤、例えば各種アミン類、イミダゾール、ルイス酸錯体、オニウム塩、ホスフィンなどを配合する場合がある。
本発明における構成要素[C]は、後述する解繊樹脂[F]中で解繊及び/又は微細化させたセルロースナノファイバー[E]を含む補強材である。該補強材が有するセルロースナノファイバー[E]が樹脂組成物および繊維強化複合材料を補強する。該セルロースナノファイバー[E]は、解繊樹脂[F]中でセルロースを解繊及び/又は微細化して得られるものであり、水や有機溶剤中で解繊及び/又は微細化されるセルロースナノファイバーと比べて、微細化に使用した媒体を除去する必要が無い。直接解繊樹脂[F]中で解繊及び/又は微細化されることから、水や有機溶剤を除去する際に発生する恐れがあるセルロースナノファイバーの凝集を回避することができる。そのためエポキシ樹脂中にセルロースナノファイバー[E]が良好に分散し、エポキシ樹脂組成物および該組成物を用いた繊維強化複合材料の機械的物性、靭性が高くなる。
本発明における構成要素[C]は、解繊樹脂[F]中でセルロースを解繊して得られるセルロースナノファイバー[E]を必須成分とするものであり、解繊樹脂[F]をそのまま含有してもよい。構成要素[C]に対しては、さらに、本発明の効果を損なわない範囲であれば、各種樹脂、添加剤、有機及び無機フィラーなどを添加することが可能である。各種樹脂、添加剤、有機及び無機フィラーは、セルロースの微細化前に添加しても、微細化後に添加してもかまわないが、その後の樹脂組成物および繊維強化複合材料との複合に際して、乾燥や精製などの不純物除去工程が必要となるようなものは、発明の効果を損ねる為に好ましくない。
本発明における強化繊維[D]は、繊維強化複合材料に用いられるものであればよく、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維等の無機繊維のほか、有機繊維を用いてもよい。中でも、炭素繊維とガラス繊維は、産業上利用範囲が広いため、好ましい。これらのうち、一種類のみ用いてもよく、複数種を同時に用いてもよい。
本発明に使用し得るセルロースナノファイバー[E]は、各種セルロースを解繊及び/又は微細化することで得られ、セルロースナノファイバー[E]を含有する構成要素[C]として樹脂組成物および繊維強化複合材料に配合することで、補強をすることができる。
本発明における解繊樹脂[F]は、セルロースを解繊及び/又は微細化することができる樹脂であれば特に制限されないが、特に優れるのはポリエステル系樹脂[F1]、ビニル樹脂[F2]、エポキシ樹脂[F3]、変性エポキシ樹脂[F4]である。
本発明におけるポリエステル系樹脂[F1]とは、下記一般式(1)で表される1種若しくは2種以上のポリオールと、下記一般式(2)で表される1種若しくは2種以上のポリカルボン酸とを反応させて得られる、ポリエステル樹脂である。
(式中、Aは酸素原子を含んでいても良い炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族基またはヘテロ環芳香族基を表す。mは2〜4の整数を表す。)
(式中、Bは炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族基またはヘテロ環芳香族基を表す。nは2〜4の整数を表す。)
1価アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、2−ブタノール、3−ブタノール、n−アミルアルコール、n−ヘキサノール、イソヘキサノール、n−ヘプタノール、イソヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、イソオクタノール、n−ノナノール、イソノナノール、n−デカノール、イソデカノール、イソウンデカノール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、トリデシルアルコール、ベンジルアルコールステアリルアルコール等が挙げられ、これらを1種または2種以上を用いても良い。
1価カルボン酸としては、安息香酸、ヘプタン酸、ノナン酸、カプリル酸、ノナン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリル酸等が挙げられ、これらを1種または2種以上を用いても良い。
ヒドロキシカルボン酸としては、乳酸、グリコール酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸、2−ヒドロキシ3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−ヒドロキシイソカプロン酸、p―ヒドロキシ安息香酸挙げられ、これらを1種または2種以上を用いても良い。
本発明におけるビニル樹脂[F2]とは、ビニルモノマーの重合体もしくは共重合体であり、ビニルモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル誘導体、ビニルエステル誘導体、マレイン酸ジエステル誘導体、(メタ)アクリルアミド誘導体、スチレン誘導体、ビニルエーテル誘導体、ビニルケトン誘導体、オレフィン誘導体、マレイミド誘導体、(メタ)アクリロニトリルが好適に挙げられる。ビニル樹脂としては、その中でも特に(メタ)アクリル酸エステル誘導体を重合して得られる(メタ)アクリル樹脂が特に好ましい。
フマル酸ジエステル誘導体の例としては、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、およびフマル酸ジブチルなどが挙げられる。
イタコン酸ジエステル誘導体の例としては、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、およびイタコン酸ジブチルなどが挙げられる。
本発明に使用し得るビニル樹脂[F2]は、官能基を有することが好ましい。これは、エポキシ樹脂との相互作用により機械特性など成形体の物性を向上させることが可能となるからである。官能基としては、具体的にはハロゲン基(フッ素、塩素)、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、シラノール基、シアノ基等が挙げられ、これらを複数種有していてもかまわない。
本発明で使用するビニル樹脂の分子量は、数平均分子量が3000以下であることが好ましい。詳細な理由は不明であるが、数平均分子量が3000以下であれば、セルロース繊維への親和性が高まるためではないかと予想される。
本発明におけるビニル樹脂[F2]の数平均分子量が3000以下のとき、酸価が30KOHmg/g以上60KOHmg/g未満であるとより好ましい。
本発明におけるビニル樹脂[F2]の数平均分子量が3000以下のとき、水酸価が30KOHmg/g以上であると好ましく、50KOHmg/g以上であるとより好ましい。
本発明で用いるセルロースを解繊及び/又は微細化するためのエポキシ樹脂[F3]は、分子内にエポキシ基を有する化合物であって、その構造等に特に制限はない。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、p−tert−ブチルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ノニルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、t−ブチルカテコール型エポキシ樹脂等の多価エポキシ樹脂等が挙げられ、更に1価のエポキシ樹脂としては、ブタノール等の脂肪族アルコール、炭素数11〜12の脂肪族アルコール、フェノール、p−エチルフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、p−ターシャリブチルフェノール、s−ブチルフェノール、ノニルフェノール、キシレノール等の1価フェノール類とエピハロヒドリンとの縮合物、ネオデカン酸等の1価カルボキシル基とエピハロヒドリンとの縮合物等が挙げられ、グリシジルアミンとしては、ジアミノジフェニルメタンとエピハロヒドリンとの縮合物等、多価脂肪族エポキシ樹脂としては、例えば、大豆油、ヒマシ油等の植物油のポリグリシジルエーテルが挙げられ、多価アルキレングリコール型エポキシ樹脂としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、エリスリトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、トリメチロールプロパンとエピハロヒドリンとの縮合物等、更には特開2005−239928号公報記載の水性エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは1種類で用いても、2種類以上を併用しても良い。
本発明における変性エポキシ樹脂[F4]とは、エポキシ基を有し、水酸基価が100mgKOH/g以上である変性エポキシ樹脂[F4]である。該変性エポキシ樹脂[F4]は、エポキシ樹脂とカルボキシル基又はアミノ基を有する化合物[f]とを反応させることで得ることができる。
本発明におけるカルボキシル基又はアミノ基を有する化合物[f]は、上記エポキシ樹脂[F3]と反応して水酸基価が100mgKOH/g以上である変性エポキシ樹脂[F4]を生成するものであればよく、カルボキシル基を有する化合物[f1]と、アミノ基を有する化合物[f2]と、カルボキシル基及びアミノ基を有する化合物[f3]のいずれか1種以上を用いることができる。
本発明におけるカルボキシル基を有する化合物[f1]とは、カルボキシル基を一つ以上有する化合物である。カルボキシル基を一つ有する化合物として、具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、クロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、イソプロピル酸、イソステアリン酸、ネオデカン酸、などの脂肪酸、安息香酸、メチル安息香酸、ジメチル安息香酸、トリメチル安息香酸、フェニル酢酸、4−イソプロピル安息香酸、2−フェニルプロパン酸、2−フェニルアクリル酸、3−フェニルプロパン酸、ケイ被酸などの芳香族カルボン酸等が挙げられる。カルボキシル基を二つ以上有する化合物として、具体的には、コハク酸、アジピン酸、テレフタレート酸、イソフタル酸、ピロメリット酸などのカルボン酸類、及びこれらの無水物を挙げることができる。さらに、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロルマレイン酸及びこれらのエステル等があり、ハロゲン化無水マレイン酸等、アコニット酸などのα,β−不飽和二塩基酸やジヒドロムコン酸等のβ,γ−不飽和二塩基酸が挙げられる。また、飽和二塩基酸およびその無水物として、フタル酸、無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ニトロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸及びこれらのエステル等があり、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、ヘット酸、1,1−シクロブタンジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、コハク酸無水物、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン2酸,2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等が挙げられる。
本発明におけるアミノ基を有する化合物[f2]とは、アミノ基を一つ以上有する化合物である。具体的には、アミノ基を一つ有する化合物として、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、N,N−ジメチル−2−プロパンアミン、アニリン、トルイジン、2−アミノアントラセンなどをあげることができる。2つ以上のアミノ基を有する化合物としては、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−シクロヘキシルメタンジアミン、ノルボルナンジアミン、ヒドラジン、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、キシリレンジアミンなどをあげることができる。
本発明におけるカルボキシル基及びアミノ基を有する化合物[f3]とは、カルボキシル基とアミノ基を一つずつ以上有する化合物である。代表的にはアミノ酸が挙げられ、さらに水酸基を有しても構わない。具体的には、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスオアラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、アミノラク酸、テアニン、トリコロミン酸、カイニン酸等が挙げられる。
さらに水酸基を有する、カルボキシル基又はアミノ基を有する化合物[f4]とは、カルボキシル基またはアミノ基を有し、さらに水酸基を一つ以上有する化合物である。具体的には、グリコール酸、グリセリン酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシラク酸、リンゴ酸、2,3−ジヒドロキシブタン二酸、クエン酸、イソクエン酸、メバロン酸、バントイン酸、リシノール酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ヒドロキシフェニルプロパン酸、マンデル酸、ベンジル酸、ヒドロキシメチルアミン、ヒドロキシエチルアミン、ヒドロキシプロピルアミンなどが挙げられる。
本発明における水酸基価が100mgKOH/g以上である変性エポキシ樹脂[F4]は、エポキシ樹脂のエポキシ基とカルボキシル基又はアミノ基を有する化合物[f]のカルボキシル基又はアミノ基を反応させることで得ることができる。水酸基価が100mgKOH/gより少ない場合、セルロースとの親和性が低くなることから、セルロースナノファイバーへの解繊は進みにくいため、好ましくない。エポキシ基とカルボキシル基又はアミノ基の反応比は、水酸基価が100mgKOH/g以上生じ、かつ所望のエポキシ基量が残るように任意に設定すればよい。
本発明において、セルロースナノファイバー[E]は解繊樹脂[F]中で解繊及び/又は微細化される。セルロースの解繊及び/又は微細化は、解繊樹脂[F]中にセルロースを添加し、機械的に箭断力を与えることにより行うことができる。箭断力を与える手段としては、ビーズミル、超音波ホモジナイザー、一軸押出機、二軸押出機等の押出機、バンバリーミキサー、グラインダー、加圧ニーダー、2本ロール等の公知の混練機等を用い剪断力を与えることができる。これらの中でも高粘度の樹脂中でも安定した剪断力を得られる観点から加圧ニーダーを用いることが好ましい。
繊維強化複合材料は、少なくとも構成要素[A]、[B]及び[C]を含み、強化繊維[D]を複合化することによって得られる。
前記樹脂組成物中におけるセルロースナノファイバー[E]の量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば任意であり、セルロースナノファイバー[E]の量は、0.1〜30質量%、好ましくは0.1〜20質量%、さらに好ましくは0.1〜10質量%である。
本発明の効果が損なわれない範囲であれば、エポキシ樹脂組成物および、繊維強化複合材料には従来公知の各種添加剤を含有しても良く、例えば、加水分解防止剤、着色剤、難燃剤、酸化防止剤、重合開始剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、消泡剤、レベリング剤、光安定剤(例えば、ヒンダードアミン等)、酸化防止剤、無機フィラー、有機フィラー等をあげることができる。
本発明の樹脂組成物および繊維強化複合材料に係る成形体を成形する方法については、特に限定されない。板状の製品を製造するのであれば、押し出し成形法が一般的であるが、平面プレスによっても可能である。この他、異形押し出し成形法、ブロー成形法、圧縮成形法、真空成形法、射出成形法等を用いることが可能である。またフィルム状の製品を製造するのであれば、溶融押出法の他、溶液キャスト法を用いることができ、溶融成形方法を用いる場合、インフレーションフィルム成形、キャスト成形、押出ラミネーション成形、カレンダー成形、シート成形、繊維成形、ブロー成形、射出成形、回転成形、被覆成形等が挙げられる。また、活性エネルギー線で硬化する樹脂の場合、活性エネルギー線を用いた各種硬化方法を用いて成形体を製造することができる。特に、熱硬化性樹脂をマトリクス樹脂の主成分とする場合には、成形材料をプリプレグ化してプレスやオートクレーブにより加圧加熱する成形法が挙げられ、この他にもRTM(Resin Transfer Molding)成形、VaRTM(Vaccum assist Resin Transfer Molding)成形、積層成形、ハンドレイアップ成形等が挙げられる。
本発明における繊維強化複合材料は、各種用途に好適に利用できる。例えば、産業用機械部品(例えば電磁機器筐体、ロール材、搬送用アーム、医療機器部材など)、一般機械部品、自動車・鉄道・車両等部品(例えば外板、シャシー、空力部材、座席など)、船舶部材(例えば船体、座席など)、航空関連部品(例えば、胴体、主翼、尾翼、動翼、フェアリング、カウル、ドア、座席、内装材など)、宇宙機・人工衛星部材(モーターケース、主翼、構体、アンテナなど)、電子・電気部品(例えばパーソナルコンピュータ筐体、携帯電話筐体、OA機器、AV機器、電話機、ファクシミリ、家電製品、玩具用品など)、建築・土木材料(例えば鉄筋代替材料、トラス構造体、つり橋用ケーブルなど)、生活用品、スポーツ・レジャー用品(例えばゴルフクラブシャフト、釣り竿、テニスやバトミントンのラケットなど)、風力発電用筐体部材等が挙げられる。また容器・包装部材、例えば燃料電池に使用されるような水素ガスなどを充填する高圧力容器にも好適に使用することができるが、これらに限定されるものではない。
まず、補強材[C]を製造するために、窒素ガス導入管、還流コンデンサ、攪拌機を備えた2Lのガラス製フラスコにジエチレングリコール758.2部(7.14mol、仕込みモル比0.53)、アジピン酸652.6部(4.47mol、仕込みモル比0.33)、無水マレイン酸183.9部(1.88mol、仕込みモル比0.14)を仕込み、窒素気流下に、加熱を開始した。内温200℃にて、常法にて脱水縮合反応を行った。酸価が13KOHmg/gになったところで、直ちに150℃まで冷却し、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを仕込み原料質量に対し100ppm添加した。さらに室温まで冷却し、酸価13KOHmg/g、水酸基価89KOHmg/g、エステル基濃度が9.1mmol/gである、ポリエステル系樹脂を得た。
(酸価の測定方法)
500mlビーカーに試薬特級水酸化カリウム33gを計量し、イオン交換水150mlを徐々に加え冷却した(KOH溶解液)。5リットル容器に半分の量の工業用メタノールを入れ、KOH溶解液を混合しながら徐々に移した。更に工業用メタノールを徐々に加えて全量を5リットルとした(0.1mol水酸化カリウムアルコール溶液)。
100ml三角マイヤーに試薬特級シュウ酸0.1gを精秤し、イオン交換水30ccを加えて溶かした。1%フェノールフタレイン指示薬数滴を加え、0.1mol水酸化カリウムアルコール溶液で滴定し、下記計算式(3)により力価を求めた。
末端水酸基価、13C−NMRスペクトルにおける、末端構造およびエステル結合に由来する各ピークの面積比から求めた。測定装置は、日本電子製JNM−LA300を用い、試料の10wt%重クロロホルム溶液に緩和試薬としてCr(acac)3 10mgを加え、ゲートデカップリング法による13C−NMRの定量測定を行なった。積算は4000回行なった。
エステル基濃度は下記計算式(5)により求めた。
=生成エステル基量(mmol)/[仕込みモノマー量(g)−生成水量(g)]・・・(5)
前記ポリエステル系樹脂を600質量部、日本製紙ケミカル社製のセルロースパウダー製品「KCフロック(登録商標) W−50GK」(繊維径約20〜30μm、繊維長約200〜400μm)400質量部を、森山製作所製加圧ニーダー(DS1−5GHH−H)を用いて60rpmで600分加圧混練を行ってセルロースの微細化処理を行い、マスタバッチを得た。得られたマスタバッチをセルロースナノファイバーを含有する補強材[C]とした。
〔基準樹脂組成物1の製造〕
分子骨格中に2つ以上の芳香族環を含み、その芳香族環がメチレン基を介して結合しているエポキシ樹脂として、DIC株式会社製エポキシ樹脂 EPICLON(登録商標)830を50.0部用意し、硬化剤としてメチルテトラヒドロフタル酸無水物(DIC株式会社製 EPICLON(登録商標) B−570H)を48.9部用意し、東京化成工業製 N,N−ジメチルベンジルアミンを1.1部用意し、これらを添加して、プライミクス社製撹拌装置「ラボリューション(登録商標)」に同社製「ネオミクサー(登録商標)撹拌翼4−2.5型」を装着して混合・撹拌し、セルロースナノファイバー0%である基準樹脂組成物1を得た。
上記で得られた補強材[C]を12.5部用意し、DIC株式会製エポキシ樹脂 EPICLON(登録商標)830を43.8部用意し、これらを混合した。混合は、プライミクス社製撹拌装置「ラボリューション(登録商標)」に同社製「ネオミクサー(登録商標)」撹拌翼4−2.5型を装着して12000回転で30分間撹拌することによって行った。室温まで冷却した後、硬化剤としてメチルテトラヒドロフタル酸無水物を42.8部と、N,N−ジメチルベンジルアミンを0.9部とを添加し、さらに撹拌を行い、セルロースナノファイバー5%である実施樹脂組成物1を得た。
構成要素[A]の粘度は、BROOKFIELD社製のP/S plus RHEOMETERにて25℃、ずり速度10(1/s)の条件にて測定した。また粘度が著しく高く、トルクオーバーとなり測定できないものは、25℃での状態を観察し、粘稠液体とした。
セルロースナノファイバー0%である基準樹脂組成物1とセルロースナノファイバー5%である実施樹脂組成物1とを、それぞれ真空チャンバーにて脱気を行い、型に注いで120℃で3時間加熱し硬化させた。その後、175℃で5時間アフターキュアを行い、厚み6mmの注型成形板を得た。この成形板より、ASTM D−5045(3点曲げ試験片(SENB))に規定される試験片(今回の試験片高さW=12.7mm、奥行きB=6mm ノッチと予亀裂の大きさa=0.45〜0.55W)を作製し、それぞれ基準試験片1と実施試験片1を得た。
基準試験片1と実施試験片1とを用意し、インストロン社製万能試験機を用いて、ASTM D−5045に準拠し、スパン50.8mm、ヘッドスピード10mm/minの条件で3点曲げ試験を実施し、所定の方法から荷重−変位曲線が線形内であることを確認の上、破壊靭性値を算出した。基準試験片1の破壊靱性値に対する実施試験片1の破壊靱性値の比率を算出して、靱性向上率とした。これを表1に示す。
表1に示した配合にてセルロースナノファイバー0%である基準樹脂組成物2とセルロースナノファイバー5%である実施樹脂組成物2を作製し、実施例1と同様に実施試験片2及び基準試験片2を作製し、破壊靭性試験を行って靭性向上率を算出した。
〔基準樹脂組成物3の製造〕
DIC株式会社製エポキシ樹脂 EPICLON(登録商標)850Sを52.8部と、硬化剤としてメチルテトラヒドロフタル酸無水物を46.1部と、N,N−ジメチルベンジルアミンを1.1部とを添加し、撹拌を行い、実施例1と同様にして、セルロースナノファイバー0%である基準樹脂組成物3を得た。
表2に示した配合にて樹脂組成物を作製し、実施例1と同様に基準試験片4、比較試験片4、基準試験片5、比較試験片5を作製した後、破壊靭性試験を行い、靭性向上率を算出した。この結果を表2に示す。
〔繊維強化複合材料1の製造〕
分子骨格中に2つ以上の芳香族環を含み、その芳香族環がメチレン基を介して結合しているエポキシ樹脂としてDIC株式会社製エポキシ樹脂 EPICLON(登録商標)830の100部を用意し、これにBASF社製 Laromin(登録商標)C260を35部添加して、プライミクス社製撹拌装置「ラボリューション(登録商標)」に同社製「ネオミクサー(登録商標)」撹拌翼4−2.5型を装着して12000回転で5分間撹拌し、セルロースナノファイバー0%である基準樹脂組成物6を得た。
上記で得られたセルロースナノファイバー0%である基準成形品6に対して、JIS K 7078に基づき、下記の層間せん断試験を行った。
セルロースナノファイバー0%である基準成形品6より炭素繊維の方向に長さ28mm、垂直方向に幅10mmの試験片をダイヤモンドカッターにて切り出した。次にインストロン社製万能試験機を用い、3点曲げ方式でスパン20mm、試験速度2mm/minの層間せん断試験を室温23℃、湿度50%の雰囲気下にて行い、最大応力を層間せん断強さとした。
〔繊維強化複合材料2の製造〕
DIC株式会製エポキシ樹脂 EPICLON(登録商標)850Sの100部にBASF社製 Laromin(登録商標)C260を32部添加し、プライミクス社製撹拌装置「ラボリューション(登録商標)」に同社製「ネオミクサー(登録商標)」撹拌翼4−2.5型を装着して12000回転で5分間撹拌し、セルロースナノファイバー0%樹脂組成物7を得た。
金型を閉じ、80℃、面圧1MPaで60分加圧加熱後、150℃、面圧1MPaで3時間加圧加熱し、セルロースナノファイバー1.5%繊維強化複合材料2のセルロースナノファイバー1.5%である比較成形品7を得た。成形品の肉厚は4.0mmであった。
Claims (4)
- [A]分子骨格中に2つ以上の芳香族環を含み、その芳香族環がメチレン基を介して結合しているエポキシ樹脂を含み、かつ25℃における粘度が20Pa・s以下のエポキシ樹脂と、
[B]硬化剤と、
[C]セルロースナノファイバーを含む補強材と、
を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物であって、前記セルロースナノファイバーが、解繊樹脂中で微細化されたセルロースナノファイバーであるエポキシ樹脂組成物。 - 請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物と、[D]強化繊維と、を含有することを特徴とする繊維強化複合材料。
- 前記[D]強化繊維が、炭素繊維である請求項2に記載の繊維強化複合材料。
- 請求項2又は3に記載の繊維強化複合材料を硬化して成形したことを特徴とする成形品。
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