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JP6151547B2 - 表面処理材 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な表面処理材に関するものである。
近年、建築・土木構造物に対するコーティング分野においては有機溶剤を溶媒とする溶剤型の材料から、水を溶媒とする水性の材料への転換が図られつつある。これは、塗装作業者や居住者の健康被害を低減するためや、大気環境汚染を低減する目的で行われているものであり、金属用の表面処理材においても水性化の検討が種々行われている。
このような表面処理材は、高い防錆性を確保するために防錆材を配合する必要がある。近年、この防錆材についても、環境保全や安全性の面から、非クロム系防錆顔料等の無公害型の防錆顔料が提案され、これらを用いた水性の材料も種々検討されている。例えば、特許文献1には、オレフィン共重合体、防錆材(防錆顔料)、及び水性媒体を含有する防錆用コート剤が記載されており、水性媒体として水溶性有機溶剤を含むことや、防錆材としてアミン類を混合することも記載されている。
特開2012−46646号公報
しかし、特許文献1のような材料では、貯蔵中に材料自体が不安定化したり、防錆性において十分な性能が得られない場合がある。
本発明は、上述のような問題点に鑑みなされたもので、優れた貯蔵安定性及び防錆性を有する表面処理材を得ることを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)合成樹脂エマルション、(B)防錆顔料、(C)アミノ基含有化合物、及び(D)水への溶解度が10g/100g未満である有機溶剤を含有し、水への溶解度が10g/100g以上である有機溶剤の含有量を特定範囲とする表面処理材に想到し、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.(A)合成樹脂エマルション、(B)防錆顔料、(C)アミノ基含有化合物、及び(D)水への溶解度が0.08g/100g以下である有機溶剤として2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレートを含み、
上記(A)成分の固形分100重量部に対し、上記(B)成分1〜100重量部、上記(C)成分0.5〜30重量部、上記(D)成分1〜50重量部を含み、かつ水への溶解度が10g/100g以上である有機溶剤(E)の含有量が3重量%以下であることを特徴とする表面処理材。


本発明の表面処理材は、金属材料に使用する水性の表面処理材であり、その貯蔵安定性に優れるとともに、優れた防錆性を有するものである。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明の表面処理材は、(A)合成樹脂エマルション、(B)防錆顔料、(C)アミノ基含有化合物、及び(D)水への溶解度が10g/100g未満である有機溶剤を含有するものである。
合成樹脂エマルション(A)(以下「(A)成分」ともいう。)としては、例えば、酢酸ビニル樹脂エマルション、塩化ビニル樹脂エマルション、エポキシ樹脂エマルション、アクリル樹脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション、アクリルシリコン樹脂エマルション、フッ素樹脂エマルション等、あるいはこれらの複合系等を挙げることができる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
また、(A)成分は、架橋反応性を有するものであってもよい。(A)成分が架橋反応型合成樹脂エマルションである場合は、塗膜の耐水性、耐候性、密着性等を高めることができる。架橋反応型合成樹脂エマルションは、それ自体で架橋反応を生じるもの、あるいは別途混合する架橋剤によって架橋反応を生じるもののいずれであってもよい。このような架橋反応性は、例えば、カルボキシル基と金属イオン、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とアミノ基、アルド基とセミカルバジド基、ケト基とセミカルバジド基、アルコキシル基どうし等の反応性官能基を組み合わせることによって付与することができる。また、(A)成分としてコアシェルタイプの合成樹脂エマルションを使用することもできる。
(A)成分の製造方法は特に限定されないが、例えば、乳化重合、ソープフリー乳化重合、分散重合、フィード乳化重合、フィード分散重合、シード乳化重合、シード分散重合等を採用することができる。
(B)防錆顔料(以下「(B)成分」ともいう。)としては、市販または公知の材料を使用することができるが、クロム及び鉛のいずれも含まない顔料(「非クロム系防錆顔料」ともいう。)が好ましい。具体的には、例えば、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウムなどのリン酸化合物;亜リン酸亜鉛、亜リン酸鉄、亜リン酸アルミニウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸マグネシウムなどの亜リン酸化合物;ポリリン酸亜鉛、ポリリン酸鉄、ポリリン酸アルミニウムなどのポリリン酸化合物;モリブデン酸亜鉛、モリンブデン酸アルミニウム、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸バリウム、リンモリブデン酸アルミニウムなどのモリブデン酸化合物;酸化バナジウムなどのバナジウム化合物;ホウ酸バリウム、メタホウ酸バリウム、ホウ酸カルシウムなどのホウ酸化合物;シアナミド亜鉛、シアナミド亜鉛カルシウムなどのシアナミド化合物などが挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。また、上記の顔料に各種の表面処理を行ったものを使用することもできる。
(B)成分の含有比率は、上記(A)成分固形分100重量部に対し、1〜100重量部(好ましくは5〜50重量部)である。(B)成分が上記範囲よりも少なすぎる場合、防錆性が低下するおそれがある。一方、(B)成分が多すぎる場合は、貯蔵安定性が維持できなくおそれがある。
(C)アミノ基含有化合物(以下「(C)成分」ともいう。)は、アミノ基を含有するものであればよく、例えば、アンモニア;エチレンジアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、メチルペンタメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、グアニジン、オレイルアミン等の脂肪族アミノ基含有化合物;
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、イソプロピルエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ブチルジエタノールアミン、2‐アミノ‐2‐メチルプロパノール、2‐(ジメチルアミノ)‐2‐メチルプロパノールなどの等のアルカノールアミン;
メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、ピペリジン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ポリシクロヘキシルポリアミン、DBU等の脂環族アミノ基含有化合物;
メタフェニレンジアミン、4、4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族アミノ基含有化合物;m−キシリレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の脂肪芳香族アミノ基含有化合物;などが挙げられる。これらの1種または2種以上を使用することができる。
特に、本発明では(C)成分として、アルカノールアミンを使用することが好ましい。この場合、より一層優れた貯蔵安定性及び防錆性を得ることができる。
(C)成分の含有比率は、上記(A)成分固形分100重量部に対し、0.5〜30重量部(好ましくは1〜20重量部)である。(C)成分が上記範囲よりも少なすぎる場合、貯蔵安定性が維持できなくなるおそれがある。一方、(C)成分が多すぎる場合は、防錆性が低下するおそれがある。
さらに、本発明では、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分に加え、(D)水への溶解度(20℃における)が10g/100g未満(好ましくは3g/100g以下、より好ましくは1g/100g以下、さらに好ましくは0.1g/100g以下、最も好ましくは0.08g/100g以下)である有機溶剤(以下「(D)成分」ともいう)を含む。このような疎水性の有機溶剤(D)を含むことによって、貯蔵安定性が向上する。さらには防錆性も向上することができる。なお、本発明における水への溶解度は、水100gに溶解し得る最大質量(g)のことである。測定温度は20℃である。
このような(D)成分としては、例えば、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールターシャリーブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、オクチレングリコール、2−エチルヘキシレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレートベンジルアルコール等が挙げられる。本発明では特に、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレートが好ましい。
(D)成分の含有比率は、上記(A)成分固形分100重量部に対して、1〜50重量部(好ましくは3〜30重量部)である。この範囲内であれば、十分な貯蔵安定性及び防錆性を発揮することができる。
一方、本発明の表面処理材は、水への溶解度(20℃における)が10g/100g以上である有機溶剤(E)(以下「(E)成分ともいう」の含有量が、表面処理材中に3重量%以下(好ましくは0.01〜2重量%)とする。(E)成分を含まない態様(すなわち含有量0重量%)も好適である。
このような(E)成分としては、水への溶解度が上記範囲内であれば特に限定されない。ただし、上記(C)成分を除くものである。具体的には、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタジオール、ヘキシレングリコール、ジアセトンアルコール、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
(E)成分の水への溶解度は10g/100g以上であるが、本発明では、その溶解度が20g/100g以上である場合、さらにはその溶解度が∞である場合に効果的である。
本発明の表面処理材は、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分を含む場合において、上記(D)成分、(E)成分のような有機溶剤の含有比率を特定範囲とすることによって、優れた貯蔵安定性と防錆性を発揮することができる。その作用機構は明らかではないが、一般に(B)成分のような防錆顔料は、金属イオンやキレート力を持った様々なイオンを溶出することで防錆効果を発揮するものであるが、表面処理材の貯蔵中にこのようなイオン成分が溶出すると表面処理材の安定性を低下させ、貯蔵中に増粘やゲル化を引き起こすと考えられる。これに対して、本発明の表面処理材においては、(A)成分の合成樹脂エマルション粒子中に有機溶剤が適度に吸蔵された状態になると考えられる。これにより、貯蔵中の(B)成分の溶解を抑制することができ、貯蔵安定性を得ることができると推察される。さらに、エマルション粒子同士の融着が促進されて成膜性が高まり、緻密な被膜を形成して外部から水分の浸入を抑制できるため、防錆性が向上するものと推察される。一方、上記(E)成分の含有量が3重量%を超える場合は、(B)成分の溶解性が高まり、この溶解したイオン成分が表面処理材の安定性を低下させるものと推察される。
本発明は、上記成分の他に、本発明の効果を阻害しない程度に、腐食防止剤、着色顔料、体質顔料、吸着剤、増粘剤、レベリング剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防藻剤、防黴剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を含有することもできる。
腐食防止剤としては、例えば、亜硝酸ナトリウム、亜硫酸カルシウム、亜硫酸ストロンチウム、亜硝酸バリウム、亜硫酸アンモニウムなどの亜硫酸塩;フィチン酸ナトリウム、フィチン酸カリウムなどのフィチン酸塩;タンニン酸塩;N‐(2‐ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンスルホン酸、及びこれらのアルカリ金属塩などのポリアミン系キレート剤;4‐オキソ‐4‐パラ‐トリル酪酸とエチルモルフォリンの付加物;モノアルキルアミンやポリアミン、第四級アンモニウムイオンなどをトリポリリン酸二水素アルミニウムなどの層状リン酸塩にインターカレートしてなる層状化合物;ヒドラジン誘導体などが挙げられる。これらの1種または2種以上を使用することができる。腐食防止剤を添加することによって、水性の処理剤に特有の点錆(表面処理材を金属面に塗装した場合、乾燥までの間、水との接触によって錆を生じ、被膜上に現れる錆)を防止することができる。
腐食防止剤の含有比率は、上記(A)成分の固形分100重量部に対し、好ましくは0.5〜30重量部、より好ましくは1〜20重量部である。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、黒色酸化鉄、コバルトブラック、銅マンガン鉄ブラック、べんがら、モリブデートオレンジ、パーマネントレッド、パーマネントカーミン、アントラキノンレッド、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、黄色酸化鉄、チタンイエロー、ファーストイエロー、ベンツイミダゾロンイエロー、コバルトグリーン、フタロシアニングリーン、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、キナクリドンバイオレット、ジオキサジンバイオレット、アルミニウム顔料、パール顔料等の1種または2種以上を使用することができる。
着色顔料の含有比率は、上記(A)成分の固形分100重量部に対し、好ましくは1〜300重量部、より好ましくは10〜200重量部である。
体質顔料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、寒水石、軽微性炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、陶土、チャイナクレー、珪藻土、バライト粉、硫酸バリウム、沈降性硫酸バリウム、珪砂、珪石粉、石英粉、樹脂ビーズ、ガラスビーズ、中空バルーン等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
体質顔料の含有比率は、上記(A)成分の固形分100重量部に対し、好ましくは1〜300重量部、より好ましくは10〜200重量部である。
本発明の表面処理材は、建築物等の金属部材を被覆する材料として使用することができる。このような金属部材が用いられる部位としては、例えば、壁、柱、床、梁、屋根、階段等が挙げられる。また、本発明の表面処理材の塗装方法としては、刷毛塗り、鏝塗り、ローラー塗装、スプレー塗装、静電気塗装、ロールコーター、カーテンフローコーター、ディッピング塗装や電着塗装等を用いることができるが、塗装作業性、塗着性等の点でローラーまたは刷毛が好適である。塗付け量としては、特に限定されないが、好ましくは0.05kg/m〜0.5kg/mである。
本発明では、上記表面処理材で金属部材を被覆した後、各種仕上材を塗装することができる。仕上材としては、化粧性を有するものであれば特に限定されず、各種材料を使用することができる。具体的には、例えば、アルキッド樹脂系、アクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、アクリルシリコン樹脂系、フッ素樹脂系等の各種仕上材が挙げられる。この仕上材としては、特に水性の材料が好適である。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
(表面処理剤の製造)
表1に示す配合により、各原料を常法により混合・攪拌することによって表面処理材1〜16を製造した。なお、原料としては主に以下のものを使用した。
・合成樹脂エマルション:アクリル樹脂エマルション(固形分50%)
・防錆顔料:ポリリン酸アルミニウム
・アミノ基含有化合物1:ジエチルエタノールアミン
・アミノ基含有化合物2:イソプロパノールアミン
・アミノ基含有化合物3:ジメチルエタノールアミン
・有機溶剤1:プロピレングリコールモノブチルエーテル(水への溶解度6g/100g)
・有機溶剤2:ジプロピレングリコールモノブチルエーテル(水への溶解度5g/100g)
・有機溶剤3:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート(水への溶解度0.09g/100g)
・有機溶剤4:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレート(水への溶解度0.04g/100g)
・有機溶剤5:ジエチレングリコールモノエチルエーテル(水への溶解度∞)
・有機溶剤6:エチレングリコール(水への溶解度∞)
・有機溶剤7:プロピレングリコールモノメチルエーテル(水への溶解度∞)
・着色顔料:酸化チタン
(実施例1)
<貯蔵安定性試験>
表面処理材1を、容量300mlのカップに250ml入れて密封した後、50℃の恒温槽で30日間貯蔵し、貯蔵前後の粘度変化率を確認した。結果を表2に示す。なお、粘度変化率は、{(貯蔵後粘度−貯蔵前粘度)/貯蔵前粘度}×100(%)にて算出した。
<防錆性試験>
貯蔵安定性試験後の表面処理材1を、みがき鋼板(150×70×0.8mm)に塗付け量120g/mで塗付し、気温23℃、相対湿度50%にて7日間養生したものを試験体1とした。得られた試験体1に対し、耐塩水噴霧性試験を行い、50時間後と100時間後にて評価を行った。結果を表2に示す。表中の防錆性1は50時間後の評価、防錆性2は100時間後の評価を示す。なお、この評価は、錆の発生が認められなかったものを「◎」、錆が顕著に発生したものを「×」とする4段階(◎>○>△>×)で行った。
(実施例2〜実施例14、比較例1〜2)
表面処理材1に代えて、表面処理材2〜16を使用した以外は、実施例1と同様にして、貯蔵安定性試験、及び防錆性試験を行った。結果を表2に示す。なお、表面処理材15(比較例1)は、貯蔵安定性試験において粘度変化が著しく、その後の防錆性試験は行わなかった。
Figure 0006151547
Figure 0006151547

Claims (1)

  1. (A)合成樹脂エマルション、(B)防錆顔料、(C)アミノ基含有化合物、及び(D)水への溶解度が0.08g/100g以下である有機溶剤として2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレートを含み、
    上記(A)成分の固形分100重量部に対し、上記(B)成分1〜100重量部、上記(C)成分0.5〜30重量部、上記(D)成分1〜50重量部を含み、かつ水への溶解度が10g/100g以上である有機溶剤(E)の含有量が3重量%以下であることを特徴とする表面処理材。
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