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JP6138253B2 - イソシアネート製造において生じる蒸留残渣を処理する方法 - Google Patents

イソシアネート製造において生じる蒸留残渣を処理する方法 Download PDF

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Description

本発明は、イソシアネート製造において生じる蒸留残渣を処理する方法に関する。本発明において、蒸留残渣に存在するイソシアネートモノマーを噴射乾燥工程により回収し、このような方法によりイソシアネートモノマーの全体収率を著しく増大させる。
イソシアネートの産業的製造において、更なる処理を必要とする蒸留残渣が生成される。このような蒸留残渣は、特に、高分子生成物及びイソシアネートモノマー含有物を含んでいる。本発明は、蒸留残渣内のこのようなイソシアネートモノマー含有物を、単純な方法により高い収率で回収することを可能にする方法に関する。
イソシアネート製造における前記蒸留残渣を処理する従来技術として種々の方法が記載されている。残渣処理の一般的な目的は、イソシアネートの収率を最大にするとともに生じる残渣の量を最小とすること、及びイソシアネートの製造工程にもはや利用できない残渣量をでき得る限り適切な方法で安価且つ容易に利用することである。
以下の方法が主に知られている。
原則として、蒸留残渣は連続的に又は非連続的に焼却され得る。本方法は技術的に単純であり、運転蒸気を生成するように採用することができる。例えば、イソシアネート製造工場近辺に運転蒸気の使用に適した熱利用工場が存在する場合に、パイプライン接続を介する廃棄を確実にするために採用され得る。しかしながら当該方法の重大なデメリットは、蒸留残渣が常に、同時に焼却される有価製品在中物を含んでいるという事実から生じる収率ロスである。ボトム生成物からイソシアネートが完全に又は実質的に完全に除去されるようにイソシアネートの蒸留が実施された場合、非常な困難を以てしか処理され得ない固形残渣が残存するであろう。このような事態を回避するために、従来、蒸留塔のボトム生成物が液状のままであるように蒸留条件が選択されている。しかしながら、これが達成されるのは、所望のイソシアネートが十分な含有量で依然として含まれている場合に限られるが、これは必然的に燃焼に共に供される。
イソシアネート収率におけるロスを最小にするために、依然として残渣に存在する遊離イソシアネートをできる限り完全に蒸留により抽出することを目的として、蒸留残渣を撹拌加熱タンクに移送し、蒸留状態において不活性である高沸点の炭化水素、好ましくはアスファルトと混合することができる(EP0548685A2)。イソシアネートを含まない残渣は、自由流動性固形物として排出され燃焼に供され得る。この方法のデメリットは、本工程に無関係な物質(アスファルト)を使用するということの他に、イソシアネートの重合を原因とする収率ロスであり、これは本工程が長い高温の滞留時間を有することがその理由である。
イソシアネート残渣を分離するための更なる方法は、混練ドライヤの使用を特徴とする(EP0626368A1)。本方法においては、混練ドライヤが上記の加熱撹拌タンクに代わるものとなる。例えば、上述の例のようにアスファルトを採用することにより、残存している残渣が自由流動性固形物として得られ、これを例えばセメント工場における燃料として使用することができる。上述の方法に対する当該方法のメリットは収率が増大することであるが、込み入った技術のためより高い投資コストが必要であることがデメリットとしてあるであろう。更に、機械的な移動部品の使用により、必然的にメンテナンスにおいて出費がかさむこととなる。
EP0699659A2は、蒸発性の有価物質及び/又は溶剤における残渣溶液から固形残渣を分離するための方法及び装置を記載している。これによれば、有価物質の蒸発状態において不活性である高沸点炭化水素を最大で20重量%添加し、この混合物を真空内で蒸発温度まで加熱すると有価物質は蒸発揮散して凝結し、残渣溶液が蒸発温度に維持された粒状固形材料の撹拌床に導入された状態で、自由流動性固形物として残渣が得られる。ここでのデメリットは、別工程において処理が必要とされる高沸点溶剤を更に使用するということである。
また、本特許文献は、工業的に使用可能な有価物質を得るようにイソシアネート蒸留残渣を化学的に反応させる方法を記載している。例えば、トルエン‐ジイソシアネート製造による残渣と、アルカノールアミン(US5,902,459)又はジフェニルメタン系のイソシアネート(DE4211774A1、US3,694,323)との反応が記載されている。
特にトルエン‐ジイソシアネート(以下TDI)の製造時における出発アミンの回収を目的とするイソシアネート蒸留残渣の水による加水分解は、既に比較的長期に亘り研究されており、例えば、US3,128,310、US3,331,876、GB795,639、DE2703313A1及びEP1935877A1に記載されている。引用された方法において、イソシアネート蒸留残渣が高圧高温下で水により加水分解される。ここで、残渣の一部が元のアミンに転化され、アミンは適切な処理後に再度ホスゲン化工程へリサイクル可能とされるため、残渣が最小となる。当該方法の足りない点は、有価生成物すなわちイソシアネートの一部が再び出発物質へと加水分解されて、再度ホスゲン化される必要があることである。結果として、残渣に含まれるイソシアネートは確かに適切な物質利用に供されるが、残渣からイソシアネートそれ自体が回収できることが望ましいであろう。
EP1413571A1及びEP1371633A1は、蒸留において分割壁カラムを採用することによるTDIの処理の最適化に関するものである。これにより、とりわけボトム生成物におけるTDI含有量が低減される。しかしながら、ここでもイソシアネート含有蒸留残渣の生成を防ぐことはできない。
EP0017972A1は、トルエンジアミンのホスゲン化によるTDIの製造において形成される蒸留残渣からTDI及び/又は高沸点溶剤を、140〜280℃の温度で流動床において蒸発させることにより分離するための方法を記載している。この目的のために、蒸留残渣は加熱され、例えば二液型ノズル又は複数の一液型ノズル等の導入装置を介して、特定の粒径(0.5〜5,000μm)の小さい初期導入粒子の流動床及び流動化ガスに、50〜300℃の温度で噴射される。初期導入粒子は、すでに処理されて実質的に有価物質を含まない残渣である(例えば6頁8行〜21行、7頁15行〜17行及び32行〜36行参照)。本方法において、導入装置により流動容器に導入された蒸留残渣の液滴が、初期導入粒子の表面に噴射されてそこで広がる。これにより有価生成物(TDI及び/又は高沸点溶剤)が蒸発し、有価物質を含まない残渣のシェル状顆粒が堆積する。有価生成物の蒸発は初期導入粒子「上」において起こる。流動リアクタへの導入前に、処理されるべき残渣中のイソシアネートは既に激減しており、すでに少なくとも部分的に溶解物として流動床に注入されなければならない程度にまでなっている(4頁20行〜23行)。なぜならば、高すぎる粘性は噴霧化工程を妨げるためである。デメリットは、初期導入粒子の粒径が複雑な態様で規定されなければならないことである(例えば、図中の粒子が放出(5)、「分粒装置」(18)及び粉砕装置(8)を介して案内され流動リアクタに戻される工程を参照)。
一般に、このような粒状化工程は比較的長いサイクルタイムを有さず、中間クリーニングを目的としてある程度の時間間隔後に停止される必要がある。これは、反応スペースの不活性化の必要性、高温及び起動に関する問題があるため、イソシアネート含有残渣の処理という本課題に対するデメリットである。定常工程では、特定の粒径分布を有する床が流動床において再度構築されることが必要とされる。例えば、微粒子含有量が不足していると、元の床内容物が成長した後にリアクタが空になる恐れがある。これに対し、微粒子含有量が過剰であると、大きすぎる床が形成されて、次いで生じる高い機械的摩耗の結果として工程が崩壊する。したがって、このような粒状化工程は、通常、定期的なサンプリング及び/又は視認可能性により厳密に監視される。いずれの手段も人手による管理にかかる高い支出を必要とするだけでなく、所要のプロセス条件、特に上述の不活性化と高温を理由として実現するのがより難しい。
従来技術の上記デメリットの結果、イソシアネートの製造において生成された蒸留残渣からイソシアネートモノマーを製造するための簡単で安価な方法に対する要求があった。特に、管理にかかる支出を最小限としつつイソシアネートモノマーの収率を最高とする操作安定性に優れていなくてはならない。
かかる要求を考慮して、本発明は以下の工程を有するイソシアネートの製造方法を提供する。すなわち、
a)一級アミンをホスゲン化し、これに伴うイソシアネートを含む粗加工生成物を得る工程と、
b)工程a)で得られた前記粗加工生成物を処理する工程であって、前記処理工程は、留出物としてのイソシアネートモノマーと、例えば高分子イソシアネート種等の非蒸発物の他にイソシアネートモノマーを含む蒸留残渣(100)とが得られる少なくとも1つの蒸留工程を備える工程と、
c)工程b)で得られた蒸留残渣(100)を処理する工程であって、前記蒸留残渣(100)及びキャリアガス(110)がリアクタ(1)内に噴射され、前記蒸留残渣(100)及び前記キャリアガス(110)が鉛直方向下方に流動し、これによりイソシアネートモノマーが部分的乃至全体的に蒸発して、イソシアネートモノマーを殆ど乃至完全に含まない乾燥残渣(120)とイソシアネートモノマーを含む流れ(130)とが得られる工程と、を備える方法が提供される。
本発明による方法は、いわゆる噴射乾燥方法である。粒状化乾燥方法(EP0017972A1)に対し、工程b)で得られる蒸留残渣(100)は、リアクタ(1)に入る時に、流動床に噴射されるものではない。仮に流動床が本発明による方法において採用されていても、その通過は残渣が大幅に予備乾燥されてイソシアネートモノマーを含む流れ(130)が移送された後にあるのみである。これには下記に詳述されるメリットがある。
本発明を以下に詳しく説明する。ここで、本文脈から明らかに逸脱しない限り、種々の実施形態が所望により互いに組み合わせられ得る。
本発明による方法の工程a)を実施する好適な一級アミンは、特に,トルエンジアミン(以下TDA)の異性体、ナフチルジアミン(以下NDA)の異性体、1,6−ヘキサメチレンジアミン(以下HDA)の異性体、イソホロンジアミン(以下IDPA)の異性体、及びジアミノジシクロヘキシルメタン(以下H12−MDA)の異性体である。特にTDAが好ましく、各ケースの厳密な異性体組成は本発明による方法に無関係である。採用が好ましいTDAは、従来、2,4−TDA異性体と2,6−TDA異性体との総重量を基準として、78重量%〜82重量%の2,4−TDAと、18重量%〜22重量%の2,6−TDAを有している。ここで、TDAの総重量を基準として、2,4−TDA異性体と2,6−TDA異性体との合計が、好ましくは95重量%〜100重量%、特に好ましくは98重量%〜100重量%を占める。このような一級アミンをホスゲン化してこれに伴うイソシアネートを得ることはおおむね知られており、従来技術において公知のいずれの方法によっても実施され得る。以下の文献に記載の方法が一例として挙げられる:Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 5th ed. vol. A 19, p. 390 et seq., VCH Verlagsgesellschaft mbH, Weinheim, 1991, G. Oertel (Ed.) Polyurethane Handbook, 2nd edition, Hanser Verlag, Munich, 1993, p. 60 et seq., G. Wegener et al. Applied Catalysis A: General 221 (2001), p. 303 to 335, Elsevier Science B.V., EP 1 369 412 A1, EP 1 754 698 B1およびEP 0 289 840 B1。
工程a)における一級アミンとホスゲンとの反応は、好ましくは以下のように実施される。
ホスゲンが一級アミンを基準として化学量論超過で使用される。ホスゲン化は、液相及び気相において実施され得る。これら両極端の間の方法(エーロゾルホスゲン化)も考えられる。すべての方法変形例において、含まれる出発物質を溶解するため(液相ホスゲン化)、又は蒸発状態において、いわゆる「クエンチ」における不活性添加物又は反応停止媒体として(気相ホスゲン化)、溶剤が使用される。好ましい溶剤は、例えばクロロベンゼン、o‐ジクロロベンゼン、p‐ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、対応するクロロトルエン又はクロロキシレン、クロロエチルベンゼン、モノクロロジフェニル、α‐及びβ‐塩化ナフチル、安息香酸エチルエステル、フタル酸ジアルキルエステル、ジエチルイソフタレート、トルエン、及びキシレン等の塩化芳香族炭化水素である。更なる好適な溶剤の例が従来技術から公知である。例えばWO‐A‐96/16028等の従来技術から更に理解されるように、形成されたイソシアネートそれ自体もホスゲンに対する溶剤として機能し得る。特に好ましい溶剤は、クロロベンゼンやジクロロベンゼンであり、o‐ジクロロベンゼンが非常に好ましい。
液相ホスゲン化の例は、DE3744001C1、EP0314985A1、EP1369412A1及びこれらで引用された文献に記載されている。
気相ホスゲン化の例は、EP0570799A1、EP1555258A1、EP1526129A1、及びDE10161384A1に記載されており、特に脂肪族イソシアネートに関してはEP0289840B1及びEP1754698B1に記載されている。他の従来の液相ホスゲン化に対する本方法のメリットは、関与する溶剤やホスゲン循環を最小にできることからエネルギー節約となる点にある。
一級アミンは、1段反応又は2段反応又は選択的に多段反応においてホスゲンと反応され得る。ここで、連続的及び非連続的実施方法が可能である。
気相における1段ホスゲン化が選択された場合、反応は一級アミンの沸点を超える温度で実施され、好ましくは平均接触時間が0.05〜5秒以内で200℃〜600℃の温度において実施される(DE10161384A1参照)。
液相におけるホスゲン化においては、20℃〜240℃の温度と1バール(bar)〜50バールの絶対圧が好ましくは採用される(US−A−3,544,611参照)。
工程a)において、厳密な手順とは独立して、対応するイソシアネートを含む粗加工生成物が得られる。ここで、イソシアネート生成物は従来的にモノマー種とポリマー種との混合物として得られる。本発明において、イソシアネートモノマーとは、同族列の最も単純なイソシアネートを意味するものとして理解される。出発アミンとしてTDAが使用される場合、これはトルエン‐ジイソシアネート(以下TDI)に相当し、NDAの場合ナフチル‐ジイソシアネート(以下NDI)に相当し、HDAの場合1,6‐ヘキサメチレン‐ジイソシアネート(以下HDI)に相当し、IDPAの場合イソホロン‐ジイソシアネート(以下IDPI)に相当し、H12‐MDAの場合ジイソシアネートジシクロヘキシルメタン(以下H12‐MDI)に相当する。出発アミンが種々の異性体の混合物である場合、対応するイソシアネートの異性体分布は出発アミンのそれに実質的に対応する。
また、一級アミンのホスゲン化において、イソシアネートポリマー種も従来的に形成されるが、その構成は必ずしも正確に知られていない。これらは、従来的にイソシアネート族によるアミン族の置換に使用されるアミンの重合生成物から正式に抽出され得るより高い高分子量種である。例えば、より高い温度において、TDIはCOの分裂に伴い二量化(又は重合化)しやすい。このような方法及び類似の方法は、イソシアネートポリマー種の形成をもたらす。これらのイソシアネートポリマー種は工程b)においてもある程度形成され得る。
工程a)におけるホスゲン化の後、この粗加工生成物の処理が工程b)において実施される。この処理は、好ましくは、最初に、当業者に公知の方法によって工程a)で得られた粗加工生成物を液体生成物流れ及び気体生成物流れに分離することにより実施される。液体生成物流れすなわち粗イソシアネートは、モノマー種とポリマー種との混合物としてのイソシアネートと、溶剤と、少量の未反応ホスゲンとを、実質的に含む。気体生成物流れは、塩化水素ガスと、化学量論的超過ホスゲンと、例えば窒素ガスや一酸化炭素ガス等の他のガスと、少量の溶剤とを、実質的に含む。この気体生成物流れが更なる処理に供されて、一般的に溶剤と超過ホスゲンと形成された塩化水素ガスとが分離される。溶剤と超過ホスゲンは、経済的理由から反応にフィードバックされる。塩化水素は、例えば、二塩化エチレンを生成するエチレンのオキシ塩素化や、塩素をリサイクルして再度イソシアネート処理に用いるリサイクル処理等の様々な考えられ得る利用に供することが可能である。このようなリサイクル処理には、例えばディーコン法による塩化水素の触媒酸化、気体塩化水素の電気分解、及び塩化水素の水溶液(塩酸)の電気分解が含まれる。
次いで、液体生成物流れすなわち粗イソシアネートは、通常、蒸留による多段処理に供せられ、溶解ホスゲンと溶剤とに分離される。この蒸留による粗イソシアネートの処理は、一般的に公知の方法で実施可能である。EP‐A‐1413571、US2003/0230476A1(TDI)、及びEP0289840B1l(HDI、IDPI及びH12‐MDI)に例が記載されている。
本発明による方法によって特に好ましく製造されたTDIの蒸留による処理は、下記の3つの変形例のうちの1つにより実施されることが好ましい。
変形例1
変形例1は、原則として、ケミ・システムのTDI/MDIのPERPレポート(ケミ・システム、プロセス評価研究計画TDI/MDI 98/99 S8、タリータウン NY、USA:ケミ・システム 1999、27頁〜32頁)に記載されている。本レポートにおいて、ホスゲンが蒸留により分離された後、液体反応混合物は50重量%を超える溶剤、好ましくは55重量%〜65重量%の溶剤を依然として含んでいる。この混合物は、予備エバポレーターにおいて溶剤/TDI混合物が溶剤蒸留塔内で蒸留される溶剤分離工程に供され、予備エバポレーターの液体底部排出物が更なる工程いわゆる残渣処理に供される。この液体流れは、2重量%〜10重量%の溶剤の他に、およそ5重量%〜20重量%の蒸留残渣を有している。溶剤蒸留塔において、溶剤は蒸留されて再び処理に供される。この蒸留は、1段又は2段で実施され得る(US6,803,438B2)。この溶剤蒸留物の底部生成物は、TDIの他に、15重量%〜25重量%の溶剤を有している。この流れはいわゆる製錬塔に送られここで残渣溶剤が蒸留される。そして溶剤フリーとなった底部生成物は精製塔に供給され、精製塔は減圧下で作動されて留出物として販売可能な精製イソシアネートTDIを産出する。精製塔の塔底部からの残渣含有部流れも同様に残渣分離工程に供される。或いは、US2003/0230476A1に記載のように、ここでの製錬塔及び精製蒸留塔のタスクを分割壁塔として組み合わせることも可能であり、低沸点物質と溶剤の流れ、純粋TDIの留分、及び底部精製物としてTDIと高沸点組成物を有する生成物流れが得られる。最後に記載の生成物流れは、次いで蒸留残渣の処理に供される。ケミ・システムのTDI/MDIのPERPレポート(ケミ・システム、プロセス評価研究計画TDI/MDI 98/99 S8、タリータウン NY、USA:ケミ・システム 1999、27頁〜32頁)に記載の蒸留残渣処理が、本発明の工程c)に卓越した態様で置換可能である。
変形例2
変形例1に対し、本実施形態においては、ホスゲンが蒸留により分離された後、液体反応混合物は50重量%未満の溶剤を依然として含んでいる。この混合物は、予備エバポレーターに供給されて、ここから50重量%未満の溶剤を有する溶剤/イソシアネート混合物が蒸留塔において好ましくは上限を超えて蒸留される。この蒸留塔が変形例1の製錬塔に対応する。予備エバポレーターの液体底部排出物は、更なる工程いわゆる残渣処理に供せられる。液体流れは、2重量%〜10重量%の溶剤の他に、およそ5重量%〜20重量%の蒸留残渣を有している。製錬塔の溶剤フリーとなった底部生成物は精製塔に送られ、精製塔は減圧下で作動されて留出物として販売可能な精製イソシアネートTDIを産出する。精製塔の塔底部からの残渣含有部流れも同様に残渣分離工程に供される。或いは、EP1413571A1に記載のように、ここでの製錬塔及び精製蒸留塔のタスクを分割壁塔として組み合わせることも可能であり、低沸点物質と溶剤の流れ、純粋TDIの留分、及び底部精製物としてTDIと高沸点組成物を有する生成物流れが得られる。最後に記載の生成物流れは、次いで蒸留残渣の処理に供される。変形例2においても、蒸留残渣の処理が本発明の工程c)により卓越した態様で実施され得る。
変形例3
変形例3は、変形例2及び1に記載の蒸留シーケンスを備えているが、各例に記載の、およそ5重量%〜20重量%の蒸留残渣を含む液体底部排出物を残渣処理に供給する予備エバポレーターは備えない。この場合、蒸留残渣は記載の蒸留シーケンスにおいて液体定量流れを介して特定の最後のTDI精製塔まで一緒に供給される。この方法は、同様に原則的に知られている(EP1717223A2)。この場合、蒸留残渣(トルエン‐ジイソシアネートと蒸留残渣とを含む混合物)は、最後の蒸留塔から残渣処理に完全に送られる。変形例3においても、蒸留残渣の処理が、本発明の工程c)により卓越した態様で実施され得る。
工程b)における蒸留による粗イソシアネートを精製するあらゆる公知の方法は、共通の特徴を有している。すなわち、蒸留物からの所望の精製イソシアネートモノマーの他に、イソシアネートモノマーすなわち有価生成物を依然として含む底部生成物が得られる、ということである。この底部生成物は、本発明によれば、工程c)における残渣処理に、直接的に(すなわち蒸留残渣(100)が底部生成物に相当する)、又は、好ましくは好適な予備乾燥装置において凝縮された後に、供され得る。凝縮工程において、イソシアネートモノマーを含む気相と、液相として同様にイソシアネートモノマーを依然として含む蒸留残渣(100)とが得られる。好適な予備乾燥装置は、薄膜型エバポレーター、上昇薄膜型エバポレーター、降下薄膜型エバポレーター、長管型エバポレーター、螺旋管型エバポレーター、強制循環型フラッシュエバポレーター、パドル乾燥機又はこれらの装置の組み合わせである。パドル乾燥機が好ましく、特に冷却ゾーンを有さない、蒸留残渣(100)用の排出スクリュー付きのパドル乾燥機が好ましい。予備乾燥装置内での選択的な凝縮は、残っている蒸留残渣(100)が依然として流動可能であり続ける程度までしか実施されない。この凝縮工程にもかかわらず、蒸留残渣はかなりの量のイソシアネートモノマーを依然として含んでいる。
例えばイソシアネートポリマー種等の非蒸発物の他にイソシアネートモノマーを含むこの蒸留残渣100の処理が、本発明による方法の工程c)の主題である。本工程において、工程b)にて得られた蒸留残渣(100)がキャリアガス(110)とともにリアクタ内へと噴射され、蒸留残渣(100)及びキャリアガス(110)が鉛直方向下方に流動し、これによりイソシアネートモノマーは部分的乃至全体的に蒸発して、イソシアネートモノマーを殆ど乃至完全に含まない乾燥残渣(120)と、イソシアネートモノマーを含む流れ(130)とが得られる。
ここで好適なキャリアガスは、現行条件下で、イソシアネートモノマーと反応して分離しないもの、すなわち不活性なものである。窒素、(例えば、とりわけAr、He等の)希ガス、及び二酸化炭素が好ましい。窒素が特に好ましいが、これは窒素が十分に不活性で安価であるためである。好ましくはないが、キャリアガスとして不活性溶剤の蒸気(好ましくはクロロベンゼン、オルト‐ジクロロベンゼン、トルエン、メチレン、塩化物、クロロフォルム、シクロヘキサン、ヘキサン、キシレン、イソオクタン、アセトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン又は上記溶剤の混合物から選択されるが、クロロベンゼンとオルト‐ジクロロベンゼンが特に好ましい)を使用することも原理的に可能である。
工程c)において利用可能なリアクタは、原則的に従来技術から公知のいわゆる噴射塔である。例えばKroell:Trocknungstechnik、第2巻、第2版、1978、275頁―313頁に、噴射塔は従来的に構造において円筒状であって2m〜10mの直径と5m〜30mの高さを有し得ると記載されている。しかしながら、上記以外の寸法も考えられ得る。好ましくは、採用されるリアクタは、その下端において円錐テーパ部を有している(ここで、イソシアネートモノマーが激減した蒸留残渣が排出される)。
蒸留残渣は、例えば圧力ノズル、一成分又は二成分ノズル、又は回転噴霧器等の従来の噴霧ユニットを用いてリアクタ内に噴射することができる。好ましくは、噴射は好適なサイズ分布における液滴サイズが形成されるように実施される。すなわち、このような液滴サイズとは、質的要請に合致するとともに溶剤残渣の完全な蒸発が達成されるように十分に長く噴射塔に滞留可能であるようなものである。完全な蒸発に必要な熱を供給する高温キャリアガスが、使用される噴霧ユニットに応じて以下のような種々の方法で供給される。
a)ノズルの場合、キャリアガスは、均一なガス分布を達成するように穿孔トレイを介して供給される。適切な場合、高温ガスの分布は更に改善可能であるか、或いはバッフル板を介して又は円筒状リアクタの周囲の分散吸気口を介して生成される角運動量によって適応可能である。
b)回転噴霧器が採用される場合、高温キャリアガスは、噴霧器上の環状間隙を介して中心的に供給され、液滴の分布のようなガス分布が熱気パドル上の角運動量の適応により塔の内部に形成される。塔の断面に亘る均一なガス分布におけるガス速度は非常に遅く、好ましくは0.1m/s〜1m/s、特に好ましくは0.2m/s〜0.5m/sであり、且つ噴霧器から非常に高速で(好ましくは20m/s〜200m/s)液滴が噴出するため、ガスの分布と噴射液滴の分布を上述のように互いに調整(マッチ)させなくてはならない。
このようにして、蒸留残渣がリアクタ内へと微細な液滴の形態で噴射される。ここで平均液滴径は、好ましくは1μm〜500μm、特に好ましくは20μm〜300μmである。イソシアネートモノマーのできる限り完全な蒸発がリアクタ内で達成されるように噴射液滴が規定される。円錐状テーパ部をその下端に有する円筒状リアクタ(噴射塔)に関する実験研究から、適切な乾燥は、液滴の平均径が20μm、リアクタの円筒状部分の高さが1m高さ、0.8mの円錐長さ、及びリアクタの円筒状部分の直径が0.8mである場合に実現されるとわかっている。典型的な10〜30m長さのリアクタの生産規模においては、約100〜300μmの平均径を有するより大きい液滴が乾燥可能である。
リアクタ内に噴射される際の蒸留残渣の温度は、噴霧化可能であるように十分に低くあるべき残渣の粘度に対して少なくとも十分に高くなくてはならない。このため、経験的に、粘度は1,000mPas未満、好ましくは300mPas未満、特に好ましくは100mPas未満でなければならない。粘度に関する更なる情報は以下に述べる。また、リアクタ内に噴射される際の残渣の温度は、噴霧化の前又は噴霧化中に蒸発することがないように、イソシアネートモノマーの沸点未満であるべきである。噴霧化後又は噴霧化中のフラッシュ蒸発は乾燥時間を短縮させ得るものであるが、液滴形成前の液滴の凝結作用を有し、これにより噴霧化操作を阻害する場合がある。したがって、リアクタ内に噴射される際の蒸留残渣の温度は、好ましくは20℃〜300℃、特に好ましくは50℃〜200℃、非常に好ましくは80℃〜180℃の値において規定されるとともに、リアクタ内に噴射されるキャリアガスの温度は、リアクタ内に噴射される際の蒸留残渣の温度から選択された温度に応じて、好ましくは150℃〜500℃、特に好ましくは180℃〜350℃、非常に好ましくは220℃〜280℃の値において規定される。蒸留残渣はこのような条件下においてもっとも有利に噴射され得る。
上述のように、ノズル又は回転噴霧器が噴霧化のために採用可能である。低塵残渣とするために、採用が好ましい圧力ノズルは、その内部で噴霧化されるべき蒸留残渣(100)が1.0バール〜300バール、好ましくは3.0バール〜100バール、特に好ましくは5.0バール〜20バールの絶対圧力を有すべき圧力ノズルである。二成分ノズルの場合や回転噴霧器の場合、比較的微細な粒状物が受容されなければならないことが多い。更に、噴射液滴周囲への剥離剤(下記参照)の注入もより困難である。このような理由により、圧力ノズルが特に好ましい。好適な圧力ノズルはそれ自体当業者には公知であって、例えばKroell:Trocknungstechnik、第2巻、第2版、1978、282頁―288頁に記載されている。
好ましくは、特定の温度においてリアクタ内に噴霧されるとき、蒸留残渣は1mPa−s〜1,000mPa‐s、特に好ましくは1mPa‐s〜300mPa‐sの粘度を有している。ここで決定される粘度値は、ダブルギャップ・ジオメトリ(DG24/27)を有するレオメータにより25℃で、1〜100s−1:標準90s−1の剪断範囲で得られる。測定ジオメトリがサンプルで満たされて、120秒の平衡時間後に測定が開始される。10秒の固定計測点継続時間で対数分布における1〜100s−1の剪断範囲内で22個の測定点が記録される。ボーリンCVOレオメータの使用が好ましい、必要ならば、この粘度を上記限定における温度を上げることにより、及び/又は蒸留残渣に溶剤、好ましくは処理溶剤(すなわち工程a)で用いたのと同じ溶剤)、又はイソシアネートモノマーを混合することにより得る。イソシアネートモノマーが希釈に採用された場合、リアクタの側部移送口において回収されたイソシアネートモノマーは、通常蒸留残渣の希釈のためのその使用以上であるため、イソシアネートモノマーの収量は全体として増加され得る。しかしながら、好ましくは工程b)における蒸留条件は、蒸留残渣が蒸留塔を退出するとき既に所望の粘度を有するようにして選択されるべきである。
蒸留残渣の液滴はイソシアネートモノマーの蒸発により乾燥される。ここで、元の蒸留残渣の粘着性オリゴマー構成成分が完全に重合され、これにより全体として固形の自由流動性残渣が残り、この残渣はリアクタからその下端において排出されることができる。
好ましい実施形態において、イソシアネートモノマーを含む流れ130がリアクタ1の側部移送口において排出され、残渣120がリアクタ1からこの側部移送口下方に排出される。ここで更に好ましくは、排出された流れ130がセパレータ(例えばサイクロン)において細塵を含まないとされる。原理的に可能である以下の場合、すなわち残渣120及びこれとともにイソシアネートモノマーを含む流れ130がリアクタ1から底部において排出され、続いてセパレータ(例えばサイクロン又はフィルタ)においてこれらの流れが分離される場合に比較して、前記方法はセパレータの下流において、概して微細な物質からなる追加の固形排出物が得られ、これが選択的に剥離剤として塔(リアクタ1)にフィードバックされ得るという点で有利である。詳しくは以下を参照のこと。
好ましい実施形態において、非粘着乾燥残渣粒子の形成を促進するように剥離剤が添加される。このような剥離剤はリアクタ内の温度において非粘着性である添加剤であり、すなわちそれらが衝突するにあたってくっつきあってより大きな集塊になることがなく、イソシアネートと反応せず、元の蒸留残渣のオリゴマー構成要素の重合反応を阻害しない添加剤である。好ましくは、剥離剤は、タルク、チョーク、無機顔料及び完全重合残渣からなる群から選択される。無機顔料のうち、二酸化チタン、酸化鉄、酸化アルミニウム及び他の酸化金属が特に好ましい。「完全重合残渣」とは、元の蒸留残渣の乾燥物を意味する。これは、例えば、塵分離器(サイクロン、フィルタ、下記参照)により、又はリアクタの下端において排出された残渣を粉砕することにより得られる。剥離剤は、リアクタに導入される前の液体蒸留残渣に混入されるか、又は、蒸留残渣の供給ラインに並んで取り付けられた供給ラインを介して、リアクタ内に直接的にリアクタの上端において導入される。リアクタ内で剥離剤が直接的に液滴流れに入り込んでこれと混じり合うか、予備乾燥した液滴の表面に固着する。蒸留残渣がリアクタ内に導入されるよりも前に固形粒子が最初にリアクタ内の流動床に導入され、注入された蒸留残渣が固形粒子上に沈殿してより大きな粒子が成長するという顆粒化工程とは対照的に、上記いずれの場合でも、剥離剤は蒸留残渣とともに、又はそのごく近傍においてリアクタに導入され、噴射粒子が集塊となることを防止することが意図されている。
更に好ましい実施形態において、側部移送口における流れ130を移送する変形例において、非粘着性乾燥残渣粒子の形成が、イソシアネートモノマーが側部移送口において移送された後、下方に落下した残渣がリアクタ1からその底部において排出される前に、流動床に導かれるという点において容易化される。残渣が流動床に接触するとき、残渣はすでに大部分が予備乾燥している。すなわち、蒸留残渣100とともにリアクタ1に導入されたイソシアネートモノマーの好ましくは50%〜99%がすでに蒸発してリアクタ1から側部移送口130を介して移送されている。リアクタ1の寸法、キャリアガス110の温度及びリアクタに噴射される際の蒸留残渣100の温度及び流量は、上記の蒸発イソシアネートモノマーの値が達成されるように、好ましくは本変形例において互いに調整されている。
流動床は好ましくは上記の剥離剤と呼ばれる固形物を含む同様の固形物と、キャリアガス(110)として採用されている同様のガスとから形成される。流動床用のキャリアガス(以下流動化ガスとも呼ぶ)は、流動床の下方において底部からリアクタ内に供給され予備乾燥した粒子を流動化させる。結果として、蒸留残渣の完全な乾燥及び重合のためのより長い滞留時間が得られる。本発明の方法において流動床に入る時点で蒸留残渣が既に殆ど予備乾燥しており且つ流動床がイソシアネートモノマー(130)用の側部移送口の下方に配置されているということから、残渣粒子は静止した液体残渣が広がるを原因とする玉ねぎ形の粒体を形成することがなく、単に個々の粒子が互いにくっつくことによって集塊を形成することとなる。したがって下方塵粉は完全に乾燥残渣から形成される。この集塊化は本方法に必ずしも必要というわけではない。なぜならば、流動床に入る粒子は流動床が操作され得る程度のサイズに既になっており、排出されないか、又は流動化ガスとともにほんの少ししか排出されないからである。適切であれば、大きすぎる集塊や流動床の流入トレイ上に堆積するような集塊が形成されないように、集塊化は剥離剤の添加によって限定されなければならない。乾燥方法における違いを図1に示す。
図1a(本発明による)は、くっつき合いを防止又は少なくとも抑制する剥離剤粒子101に覆われた乾燥残渣粒子100を示す図である。揮発性構成成分の蒸発を矢印で表す。
図1b(本発明による)は、予備乾燥した残渣が固形粒子102の流動床に導かれたとき得られる下方塵集塊を示す図である。
図1c(本発明によらない、顆粒化による乾燥)は、顆粒化により乾燥した残渣粒子の玉ねぎ形構造を示す図である。中心に固形粒子103があり、この固形粒子103はまだ予備乾燥されていない残渣が噴射された流動床に最初に導入されたものである。これらの固形粒子は完全重合残渣を含むことが多い。中心部の周囲には乾燥残渣の玉ねぎ形状層121、122、123等が存在している。
本発明の方法によれば、イソシアネートモノマーを殆ど乃至完全に含まない固化蒸留残渣120は、好ましくは円錐形であるリアクタの下端において、それ自体当業者に公知の好適な放出装置を介して排出される。このような放出装置は、好ましくはセルラー・ホイール・スルース(cellular wheel sluice)である。噴射塔の底部に付属の流動床がある実施形態の場合、残渣は堰を介して横方向に移送される。
分離されたイソシアネートモノマーは、好ましくは側部移送口を介してキャリアガス流れの大部分とともに、リアクタから退出する。残渣及びイソシアネートモノマーがともにリアクタ1から排出されるより好ましくない実施形態において、ガス流れのすべて(キャリアガス及び蒸発イソシアネートモノマー)と残渣粒子はともにリアクタから底部において円錐部を介して排出され、次いでセパレータ(サイクロン又はフィルタ)において流れ120と流れ130とに互いに分離される。これらの流れの更なる処理は、側部移送口における流れ130の移送についての好ましい実施形態と同様の態様で実施される。
同伴するあらゆる固形粒子を分離するために、イソシアネートモノマーとキャリアガス(130)の流れが好ましくはサイクロン又はフィルタに通される。ここで分離された固形物は残渣120と混合されて一緒に更に処理されるか、或いは上述のように剥離剤として使用される。イソシアネートモノマーとキャリアガスの流れは、次いで、イソシアネートモノマーの重合を防止するべく可能なかぎり迅速に冷却される。この冷却は、ガス流れの温度が150℃〜250℃の温度(リアクタを出る際の出口温度)から50℃〜100℃の値へと冷却される1つ又は複数の熱交換機によって実施されることが好ましい。熱交換機における冷却の他に、キャリアガスとイソシアネートモノマーの流れを不活性溶剤の注入により、又は不活性溶剤に通すことにより冷却することも可能である。ここで、工程a)で使用したのと同じ溶剤が好ましくは使用される。
このような方法で凝縮したイソシアネートモノマーは、部分的乃至全体的に、好ましくは全体的に、工程b)で留出物として得られたイソシアネートモノマーと混合されて更なる使用に供されることが好ましい。工程c)で得られたイソシアネートモノマーが依然として(適切な場合、好適な粘度を得るため又は冷却のために添加された)溶剤を含んでいれば、当然ながら前以てこれを分離することができる。
イソシアネートモノマーが、工程c)で冷却のためにリアクタに入ってからリアクタから出るまでの滞留時間は、好ましくは1秒〜100秒、特に好ましくは3秒〜60秒、非常に好ましくは10秒〜30秒である。ここで、所望の滞留時間は、イソシアネートモノマーの蒸発に必要な滞留時間、特に大径の液滴に必要な最大滞留時間に一致する。この滞留時間は、ガス速度及び液滴の沈下速度に調和するリアクタ長さの選択/設計により実現される。温度が低くなるほど、そして滞留時間が短くなるほど、イソシアネートモノマーの重合のリスクが低減される。一方、蒸留残渣からのイソシアネートモノマーの可能な限り完全な蒸発のために一定の最低温度及び最短滞留時間はもちろん必要であるため、実際に確立されたパラメータはこれら2つの要求間の折衷案を反映している。本方法のメリットの1つは、蒸発冷却に起因して噴射液滴は、それらを取り囲むキャリアガスよりも非常に低い温度を有し、この結果更に重合への傾向が抑制されるという点である。
イソシアネートモノマーの凝縮中に得られる実質的にキャリアガスを含む気相は、好ましくは循環ガスファンを介して、所望のリアクタ入口温度まで加熱された後に乾燥工程へとリサイクルされる。更に、加熱とリサイクルの前に、本方法のうち蒸発と部分重合の間に形成され得る非凝縮可能ガスを排出するため、且つもし適切ならば大きなトラブルを引き起こす成分の凝縮(例えば、残渣内又は分解/重合反応からのガス物質、フィルタ制塵からの制塵ガス、例えばセルラー・ホイール・スルースからの浸透空気等)を回避するために、回収されたキャリアガスの一部を排出させて、もし適切であれば新しいキャリアガスに置換する。少量の廃ガス流れの本工程からの除去は、換気中に増大した圧力を利用するとともに他の移送ユニットや圧力増大ユニット(換気装置、インジェクター等)を用いずに少量の廃ガス流れを扱えるように、好ましくは循環ガスファンの後に実施される。
本方法の有用性をより大きくするために、好ましい実施形態において、いわゆるCIP(CleanInPlace)クリーニングシステムがすべてのユニットにおいて推奨される。これは、噴射用のポンプ作用が供給される閉鎖可能な放出口と回収タンクを介したクリーニング液の標的局所注入及びクリーニング液の回収により、不活性化の中立化や装置を手動で開放することなく全ユニットの現場クリーニングを可能とする。この原理が既にコンデンサにおいて利用可能とされており、これはウォッシャーとして構成されて溶剤が噴射される。
図2は本発明による方法の可能な実施形態を例示として、処理すべき蒸留残渣100を示している。蒸留残渣100は、TDI製造工場から生成され、100の全重量を基準として50重量%のTDIモノマーを含んでいる。
150℃の温度を有する処理すべき蒸留残渣100は、2,000kg/hで噴射塔1にその上端において導入される。300℃の温度を有するとともに1,200ミリバールの絶対圧下にあるキャリアガス110も同様である。完全重合残渣が、250℃の温度を有する流れ120として噴射塔1から円錐部の下端において出る。イソシアネートモノマー(TDI)が側部において移送される流れ130に含有されている。これはサイクロン2において同伴塵物を含まないとされる。これらは流れ140として排出され、120とともに冷却スクリュー3において冷却される。冷却スクリューからの排出は、窒素(150)によりなされ、60℃の温度を有する流れ160として1,050kg/hで他の使用に(例えば燃料として)供される。サイクロン2において得られた250℃の温度を有する気相170は2つのコンデンサ4及び5において連続的に冷却され、最初は150℃(4)に、そして最終的に50℃(5)にされる。それぞれの場合に得られる液相180及び181は、イソシアネートモノマー(TDI)及び適切であれば溶剤を含み、これらの液相180及び181は混合されて凝縮回収タンク6に送られる。
4及び5において凝縮しなかった流れ190は分割される。部分流れ191は更なるコンデンサ9に通されそこで30℃に冷却される。このようにして得られた液相183は、同様に凝縮回収タンク6に供給される。凝縮回収タンクの気相は、ライン194を介して190に接触させられる。非凝縮可能物195はパージ流れとして本工程から排出される。循環ガスファン7を通過して窒素150で濃縮した後、部分流れ192は、このようにしてキャリアガス流れ110を提供するように、循環ガスヒータ8において所望のリアクタ入口温度まで加熱される。有価生成物すなわち流れ200(950kg/h)は部分流れ181〜183から構成される。工程の厳密な構成に応じて、流れ200は依然として溶剤成分をイソシアネートモノマー(TDI)の他に含んでいる。意図された使用に応じて、これは公知の工程によって分離される。しかしながら、好ましくは流れ200は工程b)において得られたイソシアネートモノマーの留出物に直接的に添加されて、これとともに更に処理される。
図1a(本発明による)は、くっつき合いを防止又は少なくとも抑制する剥離剤粒子101に覆われた乾燥残渣粒子100を示す図である。 図1b(本発明による)は、予備乾燥した残渣が固形粒子102の流動ベッドに導かれたとき得られる下方塵集塊を示す図である。 図1c(本発明によらない、顆粒化による乾燥)は、顆粒化により乾燥した残渣粒子の玉ねぎ形構造を示す図である。 図2は本発明による方法の可能な実施形態を例示として処理すべき蒸留残渣100を示す図である。

Claims (9)

  1. a)一級アミンをホスゲン化してこれに伴うイソシアネートを含む粗加工生成物を得る工程と、
    b)工程a)で得られた前記粗加工生成物を処理する工程であって、前記処理工程は、留出物としてのイソシアネートモノマーと、イソシアネートモノマーを含む蒸留残渣(100)とが得られる少なくとも1つの蒸留工程を備える工程と、
    c)工程b)で得られた蒸留残渣(100)を処理する工程であって、前記蒸留残渣(100)及びキャリアガス(110)がリアクタ(1)内に噴射され、前記蒸留残渣(100)及び前記キャリアガス(110)が鉛直方向下方に流動し、これにより前記イソシアネートモノマーが部分的乃至全体的に蒸発して、イソシアネートモノマーを殆ど乃至完全に含まない乾燥残渣(120)とイソシアネートモノマーを含む流れ(130)とを得る工程と、
    を備えるイソシアネートの製造方法。
  2. 前記イソシアネートモノマーを含む前記流れ(130)が、前記リアクタ1の側部移送口において移送され、前記残渣(120)が前記リアクタ1から前記側部移送口下方に移送される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記リアクタ(1)内に噴射される際の前記蒸留残渣(100)の温度が20℃〜300℃であり、前記リアクタ(1)内に噴射される際の前記キャリアガス(110)の温度が150℃〜500℃である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記蒸留残渣(100)は、1.0バール〜300バールの絶対圧下において、圧力ノズルにより前記リアクタ1に噴射される、請求項1〜3の一項に記載の方法。
  5. タルク、チョーク、無機顔料及び完全重合残渣からなる群から選択される剥離剤が前記リアクタ(1)内に更に噴射される、請求項1〜4の一項に記載の方法。
  6. 底部から供給された流動化ガスと固形粒子とからなる流動床が前記リアクタ(1)において、前記イソシアネートモノマーを含む前記流れ(130)用の側部移送口の下方に設けられている、請求項に記載の方法。
  7. 工程b)の前記蒸留残渣(100)は、薄膜型エバポレーター、上昇薄膜型エバポレーター、降下薄膜型エバポレーター、長管型エバポレーター、螺旋管型エバポレーター、強制循環型フラッシュエバポレーター、パドル乾燥機又はこれらの装置の組み合わせにおける蒸留工程の底部生成物の凝縮から得られ、イソシアネートモノマーを含む気相及び液相として前記蒸留残渣(100)が得られる、請求項1〜6の一項に記載の方法。
  8. 前記イソシアネートは、トルエン‐ジイソシアネート、ジフェニルメタン‐ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレン‐ジイソシアネート、イソホロン‐ジイソシアネート、及びジイソシアネートジシクロヘキシルメタンからなる群から選択される、請求項1〜7の一項に記載の方法。
  9. 前記イソシアネートはトルエン‐ジイソシアネートである、請求項8に記載の方法。
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