JP6125458B2 - 廃乾電池からの資源の回収方法および分離、回収設備 - Google Patents
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Description
例えば、1次電池として代表的なマンガン乾電池およびアルカリマンガン乾電池は、正極材料として二酸化マンガンを使用し、負極材料として亜鉛を使用している。また、マンガン乾電池は、電解液に塩化亜鉛を使用する場合がある。そして、これらの電池の年間生産量は、例えば、2003年度の実績で、合計約5万トン/年と言われている。
例えば、特許文献1では、廃乾電池からマンガン電池およびアルカリマンガン電池を選別し、破砕、篩い分けして粉粒体を得、この粉粒体中に含まれる亜鉛等を希塩酸または希硫酸で溶解して、溶解残渣中にマンガンと炭素を残す技術が提案されている。そして、特許文献1で提案された技術によると、亜鉛溶解液は亜鉛精錬原料としてリサイクルし、主として二酸化マンガンと炭素が残存する溶解残渣はマンガン原料としてリサイクルすることができる。
このような浸出液から、マンガン成分のみを不溶化して沈澱させることができれば、マンガン成分を、亜鉛または鉄から容易に分離して回収することができる。そこで、本発明者らは、各金属(マンガン、亜鉛、鉄)の酸化還元電位(ORP)とpHの状態図(Eh-pH図)に着目した。
[1] 廃乾電池から該廃乾電池に含まれるマンガン成分と亜鉛成分とを分離する方法であって、廃乾電池からマンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池を選別する選別工程と、該選別工程で選別した廃乾電池を破砕、篩い分けして粉粒体を得る破砕・篩い分け工程と、酸溶液を用いて前記粉粒体に酸浸出処理を施し、マンガンおよび亜鉛を浸出した浸出液とマンガンを含有する浸出残渣とを得る酸浸出工程と、該酸浸出工程で得られた浸出液と浸出残渣とを固液分離する第1固液分離工程と、該第1固液分離工程で分離された浸出液にオゾンを作用させて、該浸出液中に含まれるマンガンイオンを酸化して沈澱させ、マンガン含有沈澱物と亜鉛イオン含有溶液とを得るオゾン処理工程と、該オゾン処理工程で得られたマンガン含有沈澱物と亜鉛イオン含有溶液とを固液分離する第2固液分離工程とを有し、前記廃乾電池に含まれるマンガン成分を前記浸出残渣と前記マンガン含有沈澱物とし、前記廃乾電池に含まれる亜鉛成分を前記亜鉛イオン含有溶液として分離することを特徴とする廃乾電池からのマンガンおよび亜鉛分離方法。
まず、本発明の廃乾電池からのマンガンおよび亜鉛分離方法、マンガン回収方法、マンガン成分回収物、亜鉛回収方法、亜鉛成分回収物について説明する。
また、本発明のマンガン回収方法は、上記の各工程1〜6に加えて更に、第2固液分離工程6の次工程として混合工程7を有する場合もある。
また、本発明の亜鉛回収方法は、上記の各工程1〜6に加えて更に、第2固液分離工程6の次工程として、アルカリ沈澱処理工程8と、第3固液分離工程9とを有する。
廃乾電池は、種類毎に分別して回収されることが少なく、様々な種類のものが混在した形で回収されるのが一般的である。このため、本発明では、先ず、これらの廃棄・回収された廃乾電池の中から、マンガン乾電池、アルカリマンガン乾電池のうちのいずれか一方または双方を選別する。選別方法としては、手選別、形状や放射線等を利用して分別する機器を利用する機械選別など、いずれの方法を用いてもよい。選択した選別方法により、廃乾電池中の水銀電池やニカド電池等を除外する。
次に、選別工程で選別したマンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池を破砕する。破砕の目的は、選別工程で選別したマンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池の構成材料から、マンガン・亜鉛以外の成分を含む材料を可能な限り排除することにある。
選別した廃乾電池の破砕には通常、破砕機を使用する。破砕機の型式については特に限定されず、例えば、破砕後に、乾電池を構成している包装材等と粉粒体がよく分離される型式のものが好ましい。このようなものとしては、例えば、2軸回転式の破砕機が挙げられる。上記の破砕物の篩い分け(箔状や片状の固形物と、粉粒体との篩い分け)に使用する篩の目開きは、1mm以上20mm以下程度とすることが好ましい。また、1mm以上10mm以下程度とすることがより好ましく、1mm以上3mm以下程度とすることがより一層好ましい。
酸浸出工程では、酸溶液を用いて、破砕・篩い分け工程で得られた粉粒体、すなわち主としてマンガン・亜鉛成分と炭素を含有する粉粒体に、酸浸出処理を施す。この酸浸出処理により、粉粒体に含まれる亜鉛を浸出させるとともに、粉粒体に含まれるマンガンの一部を浸出させる。また、粉粒体に含まれる炭素と、粉粒体に含まれるマンガンのうち浸出しなかったマンガンを、浸出残渣に残存させる。
MnO2(固形物)+4H++2e- → Mn2+(溶解)+2H2O … (1)
第1固液分離工程では、酸浸出工程で得られた浸出液と浸出残渣とを固液分離する。固液分離手段は特に限定されず、例えば重力沈降分離、ろ過、遠心分離、フィルタプレス、膜分離などから選ばれる任意の手段とすることができる。
先述のとおり、浸出残渣は、マンガン成分を含有するが、亜鉛成分を殆ど含有しない。それゆえ、固液分離により分離された浸出残渣は、マンガン成分として回収することができる。一方、固液分離により分離された浸出液は、次工程のオゾン処理工程でオゾン処理に供する。
オゾン処理工程では、酸浸出工程で得られた浸出液(マンガンイオンおよび亜鉛イオンを含む浸出液)にオゾンを作用させることにより、浸出液中に含まれるマンガンイオンを酸化して沈澱させ、マンガン含有沈澱物と亜鉛イオン含有溶液を得る。すなわち、オゾン処理工程では、浸出液中に含まれるマンガンイオンおよび亜鉛イオンのうち、マンガンイオンのみを酸化してマンガン酸化物(マンガン含有沈澱物)とすることで、亜鉛成分を溶解した状態に維持しつつマンガン成分を固体状にする。
Pourbaix, M. Atlas of electrochemical equilibria in aqueous solutions. National Association of Corrosion Engineers. (1974) 644p.
に記載のものを用いることができる。
したがって、浸出液のpHが2.2未満であることを確認した上で、この浸出液にオゾンを散気して酸化還元電位(ORP)を+0.9V以上に上昇させることで、マンガンのみを酸化物として固形物化し、他の元素から分離、沈澱させることが可能になる。
オゾンの散気量としては、酸化還元電位(ORP)を観察しながらオゾンを散気し、酸化還元電位(ORP)が所定値(例えば、浸出液の温度が25℃であり、該浸出液中のMn、Zn、Fe濃度がそれぞれMn:0.1M 、Zn:0.1M、Fe:0.05Mである場合、約+1V以上)となるように調整することが好ましい。なお、オゾンの必要量は、装置形状や散気時の気泡径などによって変化するため、コスト等を比較し、最も効率のよい方法を選択すればよい。
第2固液分離工程では、オゾン処理工程で得られたマンガン含有沈澱物(主にMnO2)と亜鉛イオン含有溶液(浸出液からマンガンイオンを沈澱させた溶液)とを固液分離する。固液分離手段は特に限定されず、例えば重力沈降分離、ろ過、遠心分離、フィルタプレス、膜分離などから選ばれる任意の手段とすることができる。この第2固液分離工程により、浸出液に含まれるマンガン成分と亜鉛成分のそれぞれを、マンガン含有沈澱物と亜鉛イオン含有溶液とに分離することができる。
また、本発明の廃乾電池からのマンガン回収方法は、第2固液分離工程で分離されたマンガン含有沈澱物を、マンガン成分として回収する方法である。先述のとおり、第2固液分離工程で分離されたマンガン含有沈澱物は、亜鉛成分を殆ど含有しない。また、廃乾電池(粉粒体)に含まれる炭素のほぼ全量は、第1固液分離工程で浸出残渣として分離されるため、上記マンガン含有沈澱物は炭素も殆ど含有しない。したがって、上記マンガン含有沈澱物をマンガン成分として回収することにより、高純度のマンガン成分(マンガン酸化物)を回収することができる。
混合工程では、上記第1固液分離工程で分離された浸出残渣と、上記第2固液分離工程で分離されたマンガン含有沈澱物とを混合し、上記浸出残渣と上記マンガン含有沈澱物との混合物を、マンガン成分として回収する。先述のとおり、本発明の廃乾電池からのマンガンおよび亜鉛分離方法によると、酸浸出工程で浸出残渣が得られ、オゾン処理工程でマンガン含有沈澱物が得られるが、これらの2種の固形物中には選別した廃乾電池(粉粒体)に含まれていたマンガン成分のほぼ全量が含まれている。また、これらの2種の固形物中には、選別した廃乾電池(粉粒体)に含まれていた亜鉛成分は殆ど含まれない。したがって、この2種の固形物を合一せしめることにより、選別した廃乾電池(粉粒体)のマンガンを、亜鉛とほぼ完全に分離しつつ、ほぼ100%の歩留りで回収することができる。
上記マンガン含有沈澱物は、炭素の混入量が極めて低く、その成分の殆どがMnO2である。したがって、本発明の方法に従い回収されたマンガン成分回収物のうち、上記マンガン含有沈澱物は、製鉄所の製鋼原料のなかでも特に、金属マンガン製造のための原料として好適である。
アルカリ沈澱処理工程では、上記の第2固液分離工程で分離された亜鉛イオン含有溶液にアルカリ剤を添加して、該亜鉛イオン含有溶液中の亜鉛イオンを亜鉛含有沈澱物とする。第2固液分離工程で分離された亜鉛イオン含有溶液は、亜鉛を高濃度に含有する酸性溶液であり、該酸性溶液をアルカリ性にすることで、亜鉛を水酸化物として不溶化、沈殿させることができる。
第3固液分離工程では、アルカリ沈澱処理工程で得られた亜鉛含有沈澱物を、固液分離して亜鉛成分として回収する。固液分離手段は特に限定されず、例えば脱水、ろ過による手段や、重力沈降分離、遠心分離、フィルタプレス、膜分離などから選ばれる任意の手段とすることができる。これにより、高濃度の亜鉛成分が回収でき、良質な亜鉛精錬原料として使用することができる。
また、本発明のマンガン回収設備は、浸出残渣回収槽70aおよびマンガン含有沈澱物回収槽70bに代えて、第1固液分離装置40で分離された浸出残渣と第2固液分離装置60で分離されたマンガン含有沈澱物とを混合して回収する混合物回収槽70cを備えてもよい。更に、本発明のマンガン回収設備は、浸出残渣回収槽70a、マンガン含有沈澱物回収槽70bとともに混合物回収槽70cを備えてもよい。
例えば、選別装置の種類は特に限定されず、形状や放射線等を利用して分別する装置等を例示することができる。なお、廃乾電池の選別は、手選別でも行うことができるため、選別装置は必ずしも設ける必要はない。
酸浸出槽、アルカリ沈澱処理槽としては、例えばタンクに攪拌機を具えた一般的な攪拌槽を用いることができる。
(1)酸浸出処理
本発明に従い酸浸出処理を実施し、粉粒体からのマンガン浸出率と亜鉛浸出率とを求めた。
粉粒体に、種々の硫酸濃度に希釈した酸溶液を添加し、酸浸出処理を行った。酸溶液としては、試薬硫酸を用いた。酸浸出処理は、浸出槽で粉粒体と酸溶液を混合して攪拌しながら実施した。また、酸浸出処理の処理規模が小さく、攪拌中に空気中の酸素が溶液中に溶解することによる溶液中の酸化還元電位上昇が無視できない可能性があったため、窒素を少量曝気しながら酸浸出処理を行った。
粉粒体:10g(固液比100g/L)
硫酸濃度:1N(質量%濃度(質量分率)約4.6%)、2N(質量%濃度約9.0%)、4N(質量%濃度約17.4%)、6N(質量%濃度約24.8%)
酸浸出処理時間:1h(攪拌処理)
窒素曝気量:10mL/min
一方、上記固液分離で分離した浸出液の亜鉛濃度を、ICP発光分析法により定量した。次いで、定量値をもとに浸出液中の亜鉛質量を求め、粉粒体中の亜鉛質量に対する浸出液中の亜鉛質量の割合(亜鉛元素換算)を算出することで亜鉛浸出率を求めた。その結果、いずれの硫酸濃度の酸溶液を用いた場合であっても、亜鉛浸出率はほぼ100%となり、粉粒体中に含まれていた亜鉛のほぼ全量が溶液中に浸出したことが確認された。
粉粒体に、所定の硫酸濃度に希釈した酸溶液を添加し、酸浸出処理を行った。酸溶液としては、試薬硫酸を用いた。酸浸出処理は、浸出槽で粉粒体と酸溶液を混合して攪拌しながら実施した。また、酸浸出処理の処理規模が小さく、攪拌中に空気中の酸素が溶液中に溶解することによる溶液中の酸化還元電位上昇が無視できない可能性があったため、窒素を少量曝気しながら酸浸出処理を行った。
粉粒体:200g(固液比100g/L)
硫酸濃度:2N(質量%濃度約9.0%)
酸浸出処理時間:1h(攪拌処理)
窒素曝気量:200mL/min
オゾン発生装置:EZ-OG-R4(エコデザイン社製)
オゾン発生装置電流:3.8A
オゾン散気量(オゾン、酸素混合ガスとして):1.8L/min(オゾン濃度約93g/Nm3、オゾン作用量10g/h)
攪拌速度(反応槽のスターラー回転数):260rpm
オゾン処理時間:3h
更に、図6に示すように、オゾン処理により得られる沈澱物では、浸出液に溶解していた亜鉛の0.1%しか回収されておらず、粉粒体に含まれていた亜鉛のほぼ全量がオゾン処理後の溶液中に存在していることが確かめられた。したがって、本発明のマンガン回収方法によると、酸浸出処理時に得られた浸出残渣やオゾン処理時に得られた沈澱物を回収することにより、亜鉛混入量が極めて少ないマンガン含有物質を回収することができる。
上記(2)において、オゾン処理後、孔径1μmのろ紙で吸引ろ過することにより得られたろ液(亜鉛イオン含有溶液)に、水酸化ナトリウムを添加し、ろ液のpHを10.8まで上昇させてアルカリ性にしてろ液をアルカリ性溶液にすることによりアルカリ沈澱処理を施し、黄白色の沈澱物を得た。次いで、得られた沈澱物を水洗し、105℃で乾燥したのち、回収した。
2 … 破砕・篩い分け工程
3 … 酸浸出工程
4 … 第1固液分離工程
5 … オゾン処理工程
6 … 第2固液分離工程
7 … 混合工程
8 … アルカリ沈澱処理工程
9 … 第3固液分離工程
10 … 選別装置
20a… 破砕装置
20b… 篩い分け装置
30 … 酸浸出槽
40 … 第1固液分離装置
50 … オゾン処理装置
60 … 第2固液分離装置
70a… 浸出残渣回収槽
70b… マンガン含有沈澱物回収槽
70c… 混合物回収槽
80 … アルカリ沈澱処理槽
90 … 第3固液分離装置
100… 亜鉛成分回収槽
Claims (10)
- 廃乾電池から該廃乾電池に含まれるマンガン成分を回収する方法であって、廃乾電池からマンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池を選別する選別工程と、該選別工程で選別した廃乾電池を破砕、篩い分けして粉粒体を得る破砕・篩い分け工程と、酸溶液を用いて前記粉粒体に酸浸出処理を施し、マンガンおよび亜鉛を浸出した浸出液とマンガンを含有する浸出残渣とを得る酸浸出工程と、該酸浸出工程で得られた浸出液と浸出残渣とを固液分離する第1固液分離工程と、該第1固液分離工程で分離された浸出液にオゾンを作用させて、該浸出液中に含まれるマンガンイオンを酸化して沈澱させ、マンガン含有沈澱物と亜鉛イオン含有溶液とを得るオゾン処理工程と、該オゾン処理工程で得られたマンガン含有沈澱物と亜鉛イオン含有溶液とを固液分離する第2固液分離工程とを有し、前記廃乾電池に含まれるマンガン成分を前記浸出残渣と前記マンガン含有沈澱物とし、前記廃乾電池に含まれる亜鉛成分を前記亜鉛イオン含有溶液として分離したのち、分離された前記マンガン含有沈澱物をマンガン成分として回収することを特徴とする廃乾電池からのマンガン回収方法。
- 前記酸浸出工程における酸溶液が、質量%濃度1.4%以上45%以下の希硫酸または質量%濃度1%以上14%以下の希塩酸であることを特徴とする請求項1に記載の廃乾電池からのマンガン回収方法。
- 前記酸浸出工程における粉粒体と酸溶液との固液比が50g/L以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の廃乾電池からのマンガン回収方法。
- 分離された前記浸出残渣と前記マンガン含有沈殿物とを混合し、前記浸出残渣と前記マンガン含有沈殿物との混合物とする混合工程を設け、前記混合物を、前記分離された前記マンガン含有沈澱物に代えて、マンガン成分として回収することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の廃乾電池からのマンガン回収方法。
- 廃乾電池から該廃乾電池に含まれる亜鉛成分を回収する方法であって、廃乾電池からマンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池を選別する選別工程と、該選別工程で選別した廃乾電池を破砕、篩い分けして粉粒体を得る破砕・篩い分け工程と、酸溶液を用いて前記粉粒体に酸浸出処理を施し、マンガンおよび亜鉛を浸出した浸出液とマンガンを含有する浸出残渣とを得る酸浸出工程と、該酸浸出工程で得られた浸出液と浸出残渣とを固液分離する第1固液分離工程と、該第1固液分離工程で分離された浸出液にオゾンを作用させて、該浸出液中に含まれるマンガンイオンを酸化して沈澱させ、マンガン含有沈澱物と亜鉛イオン含有溶液とを得るオゾン処理工程と、該オゾン処理工程で得られたマンガン含有沈澱物と亜鉛イオン含有溶液とを固液分離する第2固液分離工程とを有し、前記廃乾電池に含まれるマンガン成分を前記浸出残渣と前記マンガン含有沈澱物とし、前記廃乾電池に含まれる亜鉛成分を前記亜鉛イオン含有溶液として分離したのち、分離された前記亜鉛イオン含有溶液にアルカリ剤を添加して、前記亜鉛イオン含有溶液中の亜鉛イオンを亜鉛含有沈澱物とするアルカリ沈澱処理工程と、該アルカリ沈澱処理工程で得られた亜鉛含有沈澱物を固液分離する第3固液分離工程とを有し、該第3固液分離工程で分離された亜鉛含有沈澱物を亜鉛成分として回収することを特徴とする廃乾電池からの亜鉛回収方法。
- 前記酸浸出工程における酸溶液が、質量%濃度1.4%以上45%以下の希硫酸または質量%濃度1%以上14%以下の希塩酸であることを特徴とする請求項5に記載の廃乾電池からの亜鉛回収方法。
- 前記酸浸出工程における粉粒体と酸溶液との固液比が50g/L以上であることを特徴とする請求項5または6に記載の廃乾電池からの亜鉛回収方法。
- 廃乾電池から該廃乾電池に含まれるマンガン成分と亜鉛成分とを分離する設備であって、廃乾電池からマンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池を選別する選別装置と、該選別装置で選別された廃乾電池を装入して破砕処理を施し、破砕処理物を得る破砕装置と、該破砕装置で得られた破砕処理物に篩い分け処理を施して粉粒体を得る篩い分け装置と、酸溶液を用いて前記粉粒体に酸浸出処理を施し、マンガンイオンおよび亜鉛イオンを含有する浸出液とマンガンを含有する浸出残渣とを得る酸浸出槽と、該酸浸出槽で得られた浸出液と浸出残渣とを固液分離する第1固液分離装置と、該第1固液分離装置で分離された浸出液にオゾンを作用させて、該浸出液中に含まれるマンガンイオンを酸化して沈澱させ、マンガン含有沈澱物と亜鉛イオン含有溶液とを得るオゾン処理装置と、該オゾン処理装置で得られたマンガン含有沈澱物と亜鉛イオン含有溶液とを固液分離する第2固液分離装置とを備えることを特徴とする廃乾電池からのマンガンおよび亜鉛分離設備。
- 廃乾電池から該廃乾電池に含まれるマンガン成分を回収する設備であって、請求項8に記載の廃乾電池からのマンガンおよび亜鉛分離設備を備えることを特徴とする廃乾電池からのマンガン回収設備。
- 廃乾電池から該廃乾電池に含まれる亜鉛成分を回収する設備であって、請求項8に記載の廃乾電池からのマンガンおよび亜鉛分離設備と、該マンガンおよび亜鉛分離設備の第2固液分離装置で分離された亜鉛イオン含有溶液を貯液し、該亜鉛イオン含有溶液にアルカリ沈澱処理を施して亜鉛含有沈澱物を得るアルカリ沈澱処理槽と、該アルカリ沈澱処理槽で得られた亜鉛含有沈澱物を固液分離する第3固液分離装置とを備えることを特徴とする廃乾電池からの亜鉛回収設備。
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