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JP6105708B2 - 自動2輪車の排気装置 - Google Patents

自動2輪車の排気装置 Download PDF

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JP6105708B2
JP6105708B2 JP2015226007A JP2015226007A JP6105708B2 JP 6105708 B2 JP6105708 B2 JP 6105708B2 JP 2015226007 A JP2015226007 A JP 2015226007A JP 2015226007 A JP2015226007 A JP 2015226007A JP 6105708 B2 JP6105708 B2 JP 6105708B2
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Description

この発明は、自動2輪車の排気装置に係り、特に、エンジンに設けられた後傾斜の気筒後方から排気する形式(以下、後方排気形式という)の自動2輪車において、十分な排気管長を確保しつつ排気管をエンジンの周辺に配置してマスの集中及びエンジンの出力向上を図るとともに、エンジンの周辺に補機の配置スペースを確保できるようにしたものに関する。
後方排気形式の自動2輪車においては、シリンダ後方から車両後部のマフラー配置場所までの距離が短い配置スペース内へレイアウトしなければならないため、このような短い配置スペース内で十分な排気管長を稼ぐ必要から、シートの下方へ排気管をとぐろ巻き形状に形成してレイアウトしたもの(以下、とぐろレイアウトという)がある。
特開2008−207789号公報
ところで、自動2輪車においてはマスの集中化を図るため、車両中心に配置されるエンジン周辺に排気管だけでなく、その他の補機も配置したい要望がある。しかしながら排気管は、高温となる部材であるため、排気管の周辺に近接して補機を配置することが難しい。一方、上記従来例のように、シート下に排気管をとぐろレイアウトすると、補機は排気管を避けて前後に広げて配置せざるを得ず、車両が大型化するおそれがあった。
このため、後方排気形式エンジンにおいて、エンジン周辺に排気管及び補機を配置する場合、エンジンの出力向上を図るため排気管長を所定長さを維持しつつ、補機を排気管と十分に離して配置できるような補機の配置スペース確保が課題となっていた。
上記課題を解決するため請求項1に記載した発明は、前後輪間に気筒部を有する水冷エンジンを搭載し、前記気筒部に一端を連結された排気管から排気するようにした自動2輪車の排気装置において、
前記排気管は上流端が前記気筒部の車両後方側に接続し、前記気筒部を周回して車体後方側へ延出するとともに、
ラジエーター(15)を前記エンジン(3)の前方に設け、
前記排気管(20)を前記ラジエーター(15)の後方かつ前記エンジン(3)の前方に形成される空き空間に通し、
側面視で、前記ラジエーター(15)の下端は、車両上下方向で、前記排気管(20)の前端よりも下方に配置され、
前記気筒部(22)はシリンダブロック(24)、シリンダヘッド(25)及びヘッドカバー(26)を備え、
側面視において、シリンダ軸線(L1)、これと直交して前記シリンダブロック(24)の下端部をなす線(L2)、前記シリンダヘッド(25)と前記ヘッドカバー(26)の合わせ線(L3)、前記シリンダブロックの下端部をなす線(L2)と前記合わせ線(L3)との間隔をシリンダの上下幅(H)とすれば、前記排気管(20)のうち前記気筒部(22)の周回部分は、この上下幅(H)内に収まるように配置され、
側面視において、前記シリンダ軸線(L1)と平行な方向における前記排気管(20)の上下方向幅(h)は、略1/2(H)であることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、上記請求項1において、エアクリーナ(42)が前記ラジエーター(15)と前記気筒部(22)の間に配置され、
前記エアクリーナ(42)に設けられる吸入ダクト(43)が、前記ラジエーター(15)の前方へ突出していることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、上記請求項2において、前記エアクリーナ(42)は前記エンジン(3)を支持する左右のメインフレーム(6)間に収容され、前記エアクリーナ(42)の上端部に設けられたフランジ(44)が左右のメインフレーム(6)の上に重なることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、上記請求項2又は3のいずれかにおいて、前記吸入ダクト(43)には前記ラジエーター(15)の上端部から上方へ突出する支持ステー(45)が貫通し、その突出端部がメインフレーム(6)へ取付けられることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、上記請求項3又は4のいずれかにおいて、エンジンハンガ(7)が前記ラジエーター(15)の後方かつ前記気筒部(22)の前方にて前記メインフレーム(6)から下方へ延出することを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、上記請求項5において、前記エンジンハンガ(7)の後部は前方へ湾曲しており、前記エンジンハンガ(7)の湾曲部と前記気筒部(22)の前面及び前記クランクケース(23)の前端上部に囲まれた空間(29)が設けられ、この空間(29)内へ前記排気管(20)が配設されることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、排気管を気筒部の周囲へ周回させたので、望ましいエンジン出力を得るに必要な排気管長を確保するためにシート下方へとぐろレイアウトをする必要がなく、必要な排気管長を稼ぎながら、従来の気筒部前部から前方へ排気管を延出させる場合と同様な排気管のレイアウトが可能となり、補機の配置スペースを確保しつつエンジンの周辺に排気管をレイアウトできるようになるとともに車両の大型化を抑制できる。
また、排気管をエンジンとラジエーター間の空き空間を利用してレイアウトできるとともに、ラジエーターの後方を通すことにより、走行時には排気管からの熱がラジエーターへ及びにくくなり、ラジエーターへの影響を抑えることができる。
第1実施例に係る自動2輪車の全体側面図 第1実施例に係るエンジン回りの拡大側面視図 第1実施例に係るエンジン回りの要部平面視図 第1実施例に係るエンジン回りの要部斜視図 第2実施例に係る図2に対応する図 第2実施例に係る図3に対応する図 第1参考例に係る図5に対応する図 第1参考例に係る図4に対応する図 第2参考例に係る図7に対応する図 第2参考例に係る図3・6に対応する図 第3実施例に係る図2に対応する図 第3実施例に係る図3に対応する図 第3参考例に係る図9に対応する図 第3参考例に係る図10に対応する図
以下、図面に基づいて本願発明に係る実施形態を説明する。なお、本願において前後・左右・上下の各方向は本願発明の適用される車両を基準とする。
図1は、第1実施例に係る自動2輪車の全体側面図である。この自動2輪車は、前輪1及び後輪2の間にエンジン3を配置し、車体フレーム4に支持させてある。車体フレーム4はヘッドパイプ5から左右一対をなして斜め下がり後方へ延びるメインフレーム6と、ヘッドパイプ5からメインフレーム6の下方へ斜め下がり後方へ延出する左右一対のエンジンハンガ7と、メインフレーム6の後端から下方へ延出する左右一対のピボットプレート8と、メインフレーム6の後部に設けられた上方へ突出するシートステー6aから斜め上方へ延出する左右一対のシートレール9を備える。9aはシートレール9を補強するバックステーである。
ヘッドパイプ5には下端に回転自在に前輪1を支持する左右一対のフロントフォーク10を回転自在に支持し、ハンドル11にて前輪1を操舵するようになっている。ピボットプレート8には、ピボット軸12にてリヤスイングアーム13の前端が揺動自在に支持される。リヤスイングアーム13の後端には後輪2が後輪車軸2aにて回転自在に支持され、リヤスイングアーム13とシートステー6aの間は緩衝器14(補機の一例)にて連結されている。
エンジン3は4サイクル水冷式であり、メインフレーム6,エンジンハンガ7及びピボットプレート8に支持されている。15はラジエーターであり、エンジンハンガ7の前方に上下方向へ吊り下げ支持されている。16はフロントフェンダである。17は燃料タンクであり、メインフレーム6上に支持されている。
18はシートであり、シートレール9に支持され、シート18とエンジン3の間には後輪2の上下動を許容する十分な空間が確保されている。シート18の下方にはリヤフェンダ19が設けられている。リヤフェンダ19は後輪2の上方に位置し、リヤカウルの一部(底部)をなしている。
20は排気管、21はマフラー(消音器)である。マフラー21は、シート18下方に長さ方向を前後に向けて配置され、側面視で前端がエンジン3の後方となるシートステー6aと重なり、後端部は後輪車軸2aよりも前方位置で後輪2と部分的に重なり、マフラー21をエンジン3近傍へ接近配置することによりマスの集中に貢献している。
マフラー21の後端部には排気口21a(図4参照)が車体後方かつ下方へ向いて開口され、車体後方へ排気するようになっている。排気口の位置はシート18に着座したライダー(図示省略)に対する熱影響の少ない位置に設定され、しかも、シート18の下方空間に熱がこもりにくいように配慮されている。
図2は、エンジン3部分の拡大側面視図、図3は同平面視図、図4はエンジン及びその一部主要周辺部品の斜視図である。
これらの図において、エンジン3は、側面視で上方側が後方へやや傾いて起立する後傾した気筒部22とクランクケース23を備える。気筒部22はシリンダブロック24,シリンダヘッド25及びヘッドカバー26を備える。
シリンダヘッド25は後方側に排気通路27(図3参照)を備える。この排気通路27に排気管20の排気上流側端部が接続している。
排気管20は図3に示すように、排気上流側から順に、第1後方延出部30,前方延出部31,横延出部32,第2後方延出部33、マフラー接続部34を備え、図3の平面視で気筒部22の周囲をほぼ一周するように巻回している。厳密には完全に一周している状態ではないが、このほぼ一周するように巻回している状態を周回ということにする。すなわち、排気管20は平面視で気筒部22を周回している。
排気管20は複数に分割されたパイプを接続して連続させた管路であり、分割は各部の曲がりを考慮した成形性より適宜に行われる。
第1後方延出部30は気筒部22の後面後方に配置される部分であり、上流側端部がシリンダヘッド25の排気通路27へ接続するとともに、車体中心線Cに沿って後方へ延出してから略U字状に前方へ曲がり返す部分である。平面視では後方へ凸に湾曲して車体左側へ延び、かつ側面視で下方へ湾曲して前方延出部31へ連続する。
前方延出部31は、気筒部22の左側面外方を横切って車体前方側へ延びる部分であり、後半部側は第1後方延出部30から連続して平面視で外方へ凸に湾曲しながら外開き状に前方へ延び、左側のメインフレーム6の下を交差して左側のメインフレーム6よりも外方へ張り出し、気筒部22の前端左角部側方にて横延出部32へ連続する。
前方延出部31は側面視において、シリンダブロック24の左側面を前方へ斜め上がりに横切り、クランクケース23の上面とシリンダブロック24の接合線にほぼ沿っている。
横延出部32は、前方延出部31から曲がって、気筒部22の前面前方を車体左側から車体右側へ湾曲しながら気筒部22の前面を横切る部分であり、図2の側面視にて、気筒部22の前面から前方へ突出する吸気通路28の下方を通過している。
エンジンハンガ7はラジエーター15の後方かつ気筒部22の前方にてメインフレーム6から下方へ延出し、下端部にてクランクケース23の前端上部を支持している。エンジンハンガ7の後部は前方へ湾曲しており、このエンジンハンガ7の湾曲部と気筒部22の前面及びクランクケース23の前端上部に囲まれた空間29が設けられ、この空間29内へ横延出部32が配設される。
横延出部32は図3の平面視にて、左側部分は前方延出部31から内側へ曲がって斜めに前方へ延び、さらに車体中心線Cに対して略直角に曲がって吸気管41(後述)の下方を車体右側へ通過している。
横延出部32の右側部分は、吸気管41の下方から車体右側へ向かって前方へ凸に湾曲しながら延び、気筒部22の前端部右側方にて右側のメインフレーム6の下方へ重なり、ここで第2後方延出部33の上流側端部へ連続する。
第2後方延出部33は横延出部32の先端から曲がって気筒部22の右側面外方を横切って略直線的に後方へ延出する部分であり、下流側端部は、気筒部22の右側面後端部側方にてマフラー接続部34に連続する。
マフラー接続部34は平面視で内側へ曲がって斜め後方へ延び、右側のメインフレーム6よりも車体内側へ入り込み、かつ第1後方延出部30よりも後方へ長く延出してマフラー21へ接続する。マフラー21の前端部位置はクランクケース23の後端部位置とほぼ同じになっている。なお、マフラー接続部34の側面視は、第2後方延出部33から連続してほぼ直線的に延び、第2後方延出部33の延長部をなしている。
側面視において、シリンダ軸線をL1,これと直交してシリンダブロック24の下端部をなす線をL2、シリンダヘッド25とヘッドカバー26の合わせ線をL3とし、L2とL3との間隔をシリンダの上下幅をHとすれば、排気管20のうち気筒部22の周回部分(第1後方延出部30,前方延出部31,横延出部32及び第2後方延出部33からなる部分)は、この上下幅H内におさまっている。
また、第1後方延出部30と前方延出部31からなる部分の側面視において、シリンダ軸線L1と平行な方向における排気管20の上下方向幅、すなわちシリンダ軸線L1と平行な方向において第1後方延出部30の最上部となる部分と、前方延出部31の最下部をなす部分との幅hは、略1/2Hである。
このようにすると、排気管20は気筒部22の周囲へコンパクトに配置できる。しかも、排気管20は十分な排気管長を確保できるとともに、第2後方延出部33はあまり屈曲することなく、ほぼ直線的に後方へ延出させて、その略直線状の延長部をなすマフラー接続部34を介してマフラー21へ接続させることができるので、シート18の下方へ直線的に配管できる。
このため、従来のように、シート18の下方にとぐろレイアウトする必要がなくなり、気筒部22を周回させることにより、複雑な曲げ形状(とぐろ巻き形状)をせずに十分な長さの排気管長を確保できる。
また、熱がこもりやすいシート18下方空間内へとぐろレイアウトしないので、シート18、リヤフェンダ19及び緩衝器14の間に十分なスペースを確保して、とぐろレイアウトの排気管に起因する熱害対策が不要になり、シート18下方空間における緩衝器14等の補機のレイアウトを容易にすることができる。なお補機は緩衝器14に限らず、排気管20の排気熱による影響を回避する必要があるものを含む。
さらに、シート18の下方空間に排気管をとぐろレイアウトしないので、この空間内へマフラー21を前方配置してエンジン3の気筒部22へ近接配置できるようになり、マスの集中を図ることができる。しかも、排気管20を気筒部22へ周回させることにより、さらにマスを車体の重心が位置するエンジン3の近傍へ集中させることができる。このため、車体の旋回性能(回頭性能)を向上させることができる。
そのうえ、従来の気筒部前部から前方へ排気管を延出させる場合と同様な排気管のレイアウトが可能となるので、緩衝器14(補機)の配置スペースを確保しつつエンジン3の周辺に排気管20を集中レイアウトできるようになり、とぐろレイアウト部の後方へ、その熱対策のための所定間隔をもって緩衝器を配置する場合と比べて、緩衝器14(補機)を車体前方へ配置できるから、車体の前後方向を短縮して車両の大型化を抑制できる。
また、図2に示すように、横延出部32は吸気通路28の下方を左右方向へ配置されている。吸気通路28にはスロットルボデイ40が取付けられている。スロットルボデイ40には吸気管41が上方へ突出して設けられている。吸気管41はスロットルボデイ40を貫通して下端開口が吸気通路28に連通することにより、吸気通路28の延長部をなす。
吸気管41は、斜め上がりに前方へ突出してエアクリーナ42の背面から内部へ入り、エアクリーナ42内のクリーンルームへ開口し、ここから浄化空気を吸気通路28へ吸気するようになっている。
このように、排気管20の横延出部32を、エアクリーナ42と気筒部22の間で、かつ吸気通路28の下方へ通すことにより、極力低い位置で排気管20を取り回すことができ、ライダーに対する排気熱の影響を抑制できる。
また、排気管20が気筒部22の上下幅H内にて周回し、特に、燃焼室のあるシリンダヘッド25とシリンダブロック24を周回して排気管20で暖めるので、排気熱により始動時の暖機を促進できる。
エアクリーナ42は、ラジエーター15と気筒部22の間に配置され、前部に設けられた吸入ダクト43がラジエーター15の上を前方へ突出し、ヘッドパイプ5の後方かつ近傍へ突出し(図2参照)、ラジエーター15に影響されない外気をエアクリーナ42内へ導入するようになっている。
また、エアクリーナ42は左右のメインフレーム6間に収容され、エアクリーナ42の上端部に設けられたフランジ44が左右のメインフレーム6の上に重なることによって、エアクリーナ42が左右のメインフレーム6に支持されている。
吸入ダクト43にはラジエーター15の上端部から上方へ突出する支持ステー45が貫通し、その突出端部がメインフレーム6へ取付けられる。
ラジエーター15はエアクリーナ42並びに気筒部22の前方へ、側面視で後方斜め下がりに配置され、下端部はクランクケース23の前側上部近傍に位置する。
さらに、ラジエーター15をエンジン3の前方に設け、排気管20の横延出部32をラジエーター15の後方かつエンジン3の前方へ通したので、エンジン3とラジエーター15間の空き空間を利用して排気管20の横延出部32をレイアウトできるとともに、ラジエーター15の後方を通すことにより、走行時には排気管20からの熱がラジエーター15へ及びにくくなるため、ラジエーター15への影響を抑えることができる。
次に、第2実施例を図5及び図6により説明する。この例は、前実施例に対して横延出部32を分割したものであり、図5は図2、図6は図3にそれぞれ対応している。なお、共通部については共通符号を用い、重複説明を省略するものとする(以下の実施例及び参考例も同様)。
この例では、横延出部32の長さ方向中間部を分割部50で左部分51と右部分52に分割し、それぞれの対向する端部に設けられた接合フランジ53,54を合わせてボルト55及びナット56で締結することにより、連続一体化される。
なお、排気管20は分割部50により第1後方延出部30から左部分51までの左半部20Lと、右部分52からマフラー接続部34までの右半部20Rに分割される(図6参照)。
左半部20L及び右半部20Rはそれぞれの長さ方向をさらに複数に分割して連結した構成でもよい。もちろん、左半部20L及び右半部20Rをそれぞれ単一管構成としてもよい。
このように、横延出部32を左右に分割することで、組付けが容易になるとともに、メンテナンス時には容易に分割して取り外すことができるのでメンテナンス性が向上する。
また、曲がりのきつい部分を分割することになるので、排気管20の形成が容易になり、左半部20Lと右半部20Rをそれぞれ単一管として形成することも容易になる。
さらに、前実施例と同様の効果を享有できる。
次に、第1参考例を図7及び図8に基づいて説明する。この例は、排気管長を前各実施例よりも長くするとともに、横延出部32のレイアウト位置も前各実施例より低くしたものである。
前方延出部31は側面視(図7)で略くの字状に曲がり、上流側から順にP1,P2,P3の屈曲点を有する。
屈曲点P1は第1後方延出部30との接続部近傍となる、シリンダブロック24の左側面後部近傍にある。
屈曲点P2は前方延出部31の長さ方向中間部であって、クランクケース23の前側上部近傍にあり、ここから屈曲してより急角度で下方へ延出する。
屈曲点P3はクランクケース23の前側下端部近傍にあり、ここから横延出部32が下方かつ車体内方へ向かって曲がる。
前方延出部31は、屈曲点P2を挟んで上流部31Aと下流部31Bをなす。
上流部31Aは屈曲点P1とP2間の部分であり、下流部31Bは屈曲点P2とP3間の部分である。上流部31Aと下流部31Bは連続した単一管をなす。
上流部31Aは、下流部31Bよりも緩傾斜で、シリンダブロック24及びクランクケース23の左側面上部を斜めに横切る。
下流部31Bは上流部31Aよりも急傾斜をなし、クランクケース23の前面23aの前方を下方へ延びる。
前面23aは垂直な立て壁状をなし、この前方へ空間を形成することにより、下流部31B及び横延出部32をレイアウト容易にしている。
横延出部32は左右方向中間部が最も低くなるように下方へ凸に湾曲しながら左右方向へ延びる。横延出部32の最下部は、前面23aの最下端部23bよりも下方へ突出している。屈曲点P2はラジエーター15の下端近傍に位置し、下流部31Bの大部分と横延出部32はラジエーター15の下端より下方に位置する。
また、横延出部32の最下部には、前実施例同様の分割部を設けて、接合フランジ53・54により結合するようにしてもよく、このようにすると、前実施例と同様に組付け及びメンテナンスを容易にする効果を期待できる。
第2後方延出部33は前方延出部31と同様の略くの字状をなすとともにより長く形成され、前面23aの最下端部23b近傍から上方へ向かって、クランクケース23及び気筒部22の右側面を前下方から後上方へかけて斜めに横切る。このようにすると、排気管長を前各実施例よりも十分に長くすることができる。
また、横延出部32はラジエーター15の下端部より下方かつ前面23a前方の空間を利用して配管している。このようにすると、ラジエーター15の下方かつクランクケース23前方の空きスペースを有効に利用して排気管20を取り回してレイアウトできるとともに、排気管20のうち比較的高温となる部分の多くを、ラジエーター15から遠い位置へ配設できるので、デッドスペースの有効利用とともに、排気管20の熱をラジエーター15へ及びにくくすることができ、排気熱によるラジエーター15への影響を抑制できる。
さらに、図示していないが、平面視において排気管20が気筒部22を周回する構成になることは前各実施例と同様である。したがって、この周回構成に基づく、複雑な曲げの回避・補機の配置スペース確保をしつつ十分な排気管長の確保することやマスの集中化等の前各実施例と同様の効果を享有できる。
次に、第2参考例を図9,10に基づいて説明する。図9は図7に対応し、図10は図6に対応する図である。この例は、前参考例の排気管20に対して、横延出部32に大径の円筒室等からなる拡大室60を設けたものである。
拡大室60は触媒室または副消音器室として、横延出部32よりも大径の筒状をなし、長さ方向を左右へ向けてクランクケース23の前方かつラジエーター15の下端部下方に配置される。なお、拡大室60の形状は自由であり、円筒状ばかりでなく角筒状等の容積を拡大したチャンバ構造が可能である。
横延出部32は拡大室60の長さ分だけ中間部を切り取られた状態で左右へ分割された短い左部分61と右部分62とからなり(図10参照)、それぞれの端部を拡大室60の左右両端へ接続する。但し、横延出部32を省略して下流部31Bの下流側端部及び第2後方延出部33の上流側端部をそれぞれ直接拡大室60へ接続してもよい。
拡大室60は内部へ触媒を配置することにより、触媒室として機能し、第1後方延出部30,前方延出部31から流れた排気がここで浄化されて、第2後方延出部33からマフラー21へ送られる。また、拡大室60は前後の排気管20部分に対して、大径の筒状をなすことにより、内部に大容量空間を形成するので、この大容量空間を利用して排気膨張室とし、ここに前方延出部31からの排気を膨張させることにより、排気エネルギーを減少させることができる。したがって、拡大室60をマフラー21に対して副消音室として機能させることができる。
このように、大径の拡大室60を横延出部32へ設けることにより、大きな容量を必要とする触媒室または副消音器室として利用できる。しかも、これらの触媒室または副消音器室はいずれも比較的大きな容量を必要とする大型のものであるが、比較的大きなスペースを確保し易いクランクケース23の前方部分へレイアウトすることにより、比較的大きな触媒室または副消音器室を効率よくレイアウト可能となり、自動2輪車の大型化を抑制できる。
また、拡大室60をラジエーターの下方かつエンジン前方に配置することにより、ラジエーターとの干渉を防止できるうえに、空き空間を有効利用してスペース効率よく配置できる。そのうえ、ラジエーター15に対する排気管20の熱影響を抑制する等の前参考例の効果も享有できる。
次に、第3実施例を図11,12に基づいて説明する。この例は、第1実施例の排気管20に対して、分割部を設けたものである。図11は図2に対応し、図12は図3に対応し
ており、排気管に分割部を設けた点のみを変更してある。
この例では、排気管20は、気筒部22の左右側方で分割してある。車体左側では第1後方延出部30下流側端部と前方延出部31の上流側端部とを気筒部22の後部側方に結合している。この結合は第2実施例(図5・図6)と同様であり、第1後方延出部30と前方延出部31との分割部50Aにおいてそれぞれの対向する端部に設けられた接合フランジ53,54を合わせてボルト55及びナット56で締結することにより分離可能に結合される。第1後方延出部30と前方延出部31とを分割すると、曲がりのきつい第1後方延出部30を前方延出部31と別に製造できるので製造上有利になる。また、同じく曲がりのきつい横延出部32を前方延出部31と分割して結合するようにしてもよい。
車体右側では、第2後方延出部33を分割部50Bにて前部33Aと後部33Bに分割し、左側と同様に分割部50Bで対向する各端部に設けた接合フランジ53,54を合わせてボルト55及びナット56で締結することにより分離可能に結合している。この結合部は第2後方延出部33において曲がりのきつい部分であって、気筒部22の前部右側コーナー部近傍になっている。このようにすると、比較的曲がりのきつい第2後方延出部33を前部33Aと後部33Bに分割してそれぞれ別々に製造できるので、製造が容易になる。
なお、第2後方延出部33とマフラー接続部34との間に分割部を設けて分離可能に結合してもよい。
このように、排気管20をエンジン3(気筒部22)の側方にて分割構造とすることにより、組付け容易になるとともに、取り外しが容易になるのでメンテナンス性が向上する。なお、この分割構造は、排気管20が周回するエンジン3の左右側方のうち、少なくともいずれか一方側であればよく、その数は1又は複数のいずれでもよい。
次に、第3参考例を図13,14に基づいて説明する。この例は、第2参考例の排気管に対して分割部を設けたものであり、図13は図9に対応し、図14は図10に対応し、分割部を設けた点のみを変更してある。
すなわち、横延出部32をなし、触媒室または副消音器室である拡大室60を挟んで位置する左部分61と右部分62を前方延出部31と第2後方延出部33とそれぞれ分離可能に結合したものである。左部分61は前方延出部31との間に分割部50Cが設けられ、対向する各端部に設けた接合フランジ53,54を合わせてボルト55及びナット56で締結することにより、拡大室60の左側方にて分離可能に結合されている。
右部分62は第2後方延出部33との間に分割部50Dが設けられ、対向する各端部に設けた接合フランジ53,54を合わせてボルト55及びナット56で締結することにより、拡大室60の右側方にて分離可能に結合されている。
このようにすれば、拡大室60の左右近傍にて、左部分61と前方延出部31及び右部分62と第2後方延出部33をそれぞれ分離することで、拡大室60と、エンジン3を周回している排気管20の他の部分とを容易に分離できて組付け容易になるとともに、取り外しが容易になることでメンテナンス性が向上する。なお、前実施例における前方延出部31及び第2後方延出部33をエンジン3の側方にて分割する構造を組み合わせることは自由である。
なお、本願発明は上記の各実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
3:エンジン、15:ラジエーター、20:排気管、21:マフラー、22:気筒部、23:クランクケース、24:シリンダブロック、25:シリンダヘッド、26:ヘッドカバー、27:排気通路、28:吸気通路、30:第1後方延出部、31:前方延出部、32:横延出部、33:第2後方延出部、50:分割部、51:左部分、52:右部分、60:円筒室

Claims (8)

  1. 前後輪間に気筒部(22)を有する水冷エンジン(3)を搭載し、前記気筒部(22)に一端を連結された排気管(20)から排気するようにした自動2輪車の排気装置において、
    前記排気管(20)は上流端が前記気筒部(22)の車両後方側に接続し、前記気筒部(22)を周回して車体後方側へ延出するとともに、
    ラジエーター(15)を前記エンジン(3)の前方に設け、
    前記排気管(20)を前記ラジエーター(15)の後方かつ前記エンジン(3)の前方に形成される空き空間に通し、
    側面視で、前記ラジエーター(15)の下端は、車両上下方向で、前記排気管(20)の前端よりも下方に配置され、
    前記気筒部(22)はシリンダブロック(24)、シリンダヘッド(25)及びヘッドカバー(26)を備え、
    側面視において、シリンダ軸線(L1)、これと直交して前記シリンダブロック(24) の下端部をなす線(L2)、前記シリンダヘッド(25)と前記ヘッドカバー(26)の 合わせ線(L3)、前記シリンダブロックの下端部をなす線(L2)と前記合わせ線(L 3)との間隔をシリンダの上下幅(H)とすれば、前記排気管(20)のうち前記気筒部 (22)の周回部分は、この上下幅(H)内に収まるように配置され、
    側面視において、前記シリンダ軸線(L1)と平行な方向における前記排気管(20)の 上下方向幅(h)は、略1/2(H)であることを特徴とする自動2輪車の排気装置。
  2. エアクリーナ(42)が前記ラジエーター(15)と前記気筒部(22)の間に配置され、
    前記エアクリーナ(42)に設けられる吸入ダクト(43)が、前記ラジエーター(15)の前方へ突出していることを特徴とする請求項1に記載の自動2輪車の排気装置。
  3. 前記エアクリーナ(42)は前記エンジン(3)を支持する左右のメインフレーム(6)間に収容され、前記エアクリーナ(42)の上端部に設けられたフランジ(44)が左右のメインフレーム(6)の上に重なることを特徴とする請求項2に記載の自動2輪車の排気装置。
  4. 前記吸入ダクト(43)には前記ラジエーター(15)の上端部から上方へ突出する支持ステー(45)が貫通し、その突出端部がメインフレーム(6)へ取付けられることを特徴とする請求項2又は3のいずれかに記載の自動2輪車の排気装置。
  5. エンジンハンガ(7)が前記ラジエーター(15)の後方かつ前記気筒部(22)の前方にて前記メインフレーム(6)から下方へ延出することを特徴とする請求項3又は4のいずれかに記載の自動2輪車の排気装置。
  6. 前記エンジンハンガ(7)の後部は前方へ湾曲しており、前記エンジンハンガ(7)の湾曲部と前記気筒部(22)の前面及び前記クランクケース(23)の前端上部に囲まれた空間(29)が設けられ、この空間(29)内へ前記排気管(20)が配設される
    ことを特徴とする請求項5記載の自動2輪車の排気装置。
  7. 前記排気管(20)は、マフラー(21)に接続するマフラ接続部(34)を備え、
    前記マフラ接続部(34)の少なくとも一部は、ヘッドパイプ(5)から左右一体をなして後方へ延びるメインフレーム(6)より、車幅方向内側に配置されることを特徴とする請求項1〜6のいずれをか1項記載の自動2輪車の排気装置。
  8. 前記ラジエータは、前傾し、その下端がクランクケース(3)の前端上部の前方に重なることを特徴とする請求項1〜7のいずれをか1項記載の自動2輪車の排気装置。
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