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JP6083123B2 - 吸着式ヒートポンプシステム及び吸着式ヒートポンプの駆動方法 - Google Patents

吸着式ヒートポンプシステム及び吸着式ヒートポンプの駆動方法 Download PDF

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JP6083123B2 JP2012078987A JP2012078987A JP6083123B2 JP 6083123 B2 JP6083123 B2 JP 6083123B2 JP 2012078987 A JP2012078987 A JP 2012078987A JP 2012078987 A JP2012078987 A JP 2012078987A JP 6083123 B2 JP6083123 B2 JP 6083123B2
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Description

本発明は、吸着式ヒートポンプシステム及び吸着式ヒートポンプの駆動方法に関する。
近年、高度情報化社会の到来にともなって計算機で多量のデータが扱われるようになり、データセンター等の施設において多数の計算機を同一室内に設置して一括管理することが多くなっている。例えば、データセンターでは、計算機室内に多数のラック(サーバラック)を設置し、各ラックにそれぞれ複数の計算機(サーバ)を収納している。そして、それらの計算機の稼動状態に応じて各計算機にジョブを有機的に配分し、大量のジョブを効率的に処理している。
計算機の稼動にともなって計算機から多量の熱が発生する。計算機内の温度が高くなると誤動作や故障の原因となるため、計算機を冷却することが重要になる。そのため、通常データセンターでは、計算機で発生した熱を送風ファンによりラックの外に排出するとともに、空調機(エアコン)を使用して室内の温度を調整している。
ところで、データセンターでは、大量の電力が空調設備で消費されている。そこで、計算機等の電子機器から排出される熱(廃熱)を回収し、エネルギーとして有効利用することが提案されている。一般的に、計算機等の電子機器から回収される熱の温度は90℃以下であるが、吸着式ヒートポンプ(Adsorption Heat Pump:AHP)を使用すると、90℃以下の廃熱を利用して、空調や電子機器の冷却等に使用可能な冷水を得ることができる。
特表2010−503823号公報 特開2005−257173号公報 特開2002−100891号公報
比較的小規模の施設でも使用できる吸着式ヒートポンプシステム及び吸着式ヒートポンプの駆動方法を提供することを目的とする。
開示の技術の一観点によれば、吸着器及び凝縮器を備えた吸着式ヒートポンプと、前記吸着式ヒートポンプの前記吸着器との間で熱媒体が循環する熱媒体供給部と、前記吸着式ヒートポンプの前記凝縮器との間で冷媒が循環する冷却装置と、制御部とを有し、前記熱媒体供給部が、前記熱媒体を加熱する熱源となる電子機器とパラフィン系又は酢酸ナトリウム水和物の蓄熱材を含み、前記熱媒体により前記電子機器から移送された熱を蓄積可能な蓄熱部と、前記制御部により制御されて前記電子機器及び前記蓄熱部から排出される前記熱媒体の流路を変更する流路変更部とを有し、前記制御部は、前記流路変更部を制御して、前記電子機器から排出された前記熱媒体を一定時間前記蓄熱部に供給し、その後前記蓄熱部と前記電子機器との両方から前記吸着器に前記熱媒体を供給する吸着式ヒートポンプシステムが提供される。
開示の技術の他の一観点によれば、熱源となる電子機器から排出された熱を吸着式ヒートポンプの吸着器に供給して前記吸着式ヒートポンプを駆動する吸着式ヒートポンプの駆動方法において、前記電子機器で発生する熱を熱媒体を介して蓄熱部に移送し、該蓄熱部に熱を蓄積する工程と、前記蓄熱部と前記電子機器との両方から前記吸着器に前記熱媒体を供給する工程とを有し、前記蓄熱部はパラフィン系又は酢酸ナトリウム水和物の蓄熱材を含む吸着式ヒートポンプの駆動方法が提供される。
上記一観点に係る吸着式ヒートポンプシステム及び吸着式ヒートポンプの駆動方法によれば、熱媒体で発生した熱を蓄熱部に蓄積し、その後熱源及び蓄熱部の両方から吸着式ヒートポンプの吸着器に熱を供給する。これにより、吸着器で大量の蒸気が発生し、凝縮器から排出される冷媒の温度が高くなって、冷却装置の熱交換効率が高くなる。その結果、比較的小規模の施設でも吸着式ヒートポンプを効率よく使用することができる。
図1は、吸着式ヒートポンプの一例を表した模式図である。 図2は、第1の実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムを表した模式図(その1)である。 図3は、第1の実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムを表した模式図(その2)である。 図4(a)は再生工程の前半における温水の流路を示す図、図4(b)は再生工程の後半における温水の流路を示す図である。 図5は、凝縮器から排出される冷却水の1再生工程期間における温度変化を示す図である。 図6は、第2の実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムを表した模式図(その1)である。 図7は、第2の実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムを表した模式図(その2)である。 図8(a),(b)は第3の実施形態における温水供給部の切替バルブの制御を示す図である。 図9は、第4の実施形態の吸着式ヒートポンプシステムを表した模式図である。
以下、実施形態について説明する前に、実施形態の理解を容易にするための予備的事項について説明する。
図1は吸着式ヒートポンプの一例を表した模式図である。
図1に例示する吸着式ヒートポンプ10は、蒸発器11と、蒸発器11の上方に配置された凝縮器12と、蒸発器11と凝縮器12との間に並列に配置された吸着器13a,13bとを有する。吸着式ヒートポンプ10内の空間は、例えば1/100気圧〜1/10気圧程度に減圧されている。
蒸発器11には、冷却水が通る冷却水配管11aと、冷媒を貯留するためのバット11bとが設けられている。ここでは、冷媒として水を使用するものとする。
吸着器13a,13b内には、それぞれ伝熱配管14と吸着剤(デシカント)15とが設けられている。また、吸着器13aと蒸発器11とはバルブ16aを介して連結されており、吸着器13bと蒸発器11とはバルブ16bを介して連結されている。吸着剤15には、例えば活性炭、シリカゲル又はゼオライトなどが使用される。
凝縮器12には、多数のプレートフィンが取り付けられた冷却水配管12aが配置されている。凝縮器12と吸着器13aとの間にはバルブ17aが配置されており、凝縮器12と吸着器13bとの間にはバルブ17bが配置されている。
バルブ16a,16b,17a,17bは、例えば制御部(図示せず)から出力される電気信号により開閉する。また、凝縮器12と蒸発器11とは、配管18により連結されている。
以下、上述の吸着式ヒートポンプ10の動作について説明する。
ここでは、初期状態において、蒸発器11と吸着器13aとの間のバルブ16a、及び吸着器13bと凝縮器12との間のバルブ17bがいずれも開状態であるとする。また、蒸発器11と吸着器13bとの間のバルブ16b、及び吸着器13aと凝縮器12との間のバルブ17aがいずれも閉状態であるとする。更に、凝縮器12の冷却水配管には冷却水が供給され、吸着器13bの伝熱配管14には電子機器から排出された熱により温められた温水が供給されるものとする。
吸着器13aでは、吸着剤15が雰囲気中の水分を吸着するのにともなって吸着器13a内の圧力が低下する。吸着器13aと蒸発器11との間のバルブ16aが開状態であるので、蒸発器11内の圧力も低下し、それにともなってバット11bに貯留された水が蒸発して、冷却水配管11aから潜熱を奪う。
これにより、冷却水配管11a内を通る水の温度が下がり、冷却水配管11aから低温の冷却水が排出される。この冷却水は、例えば室内の空調や電子機器の冷却等に使用される。蒸発器11で発生した水蒸気は、バルブ16aを介して吸着器13内に進入し、吸着剤15に吸着される。
一方の吸着器13aで吸着剤15に水分を吸着する吸着工程を実施している間、他方の吸着器13bでは吸着剤15を再生(乾燥)する再生工程を実施する。すなわち、吸着器13bでは、吸着剤15に吸着されていた水分が伝熱配管14内を通る温水により加熱されて水蒸気になり、吸着剤15から離脱する。吸着器13bで発生した水蒸気は、開状態のバルブ17bを通って凝縮器12内に進入する。
吸着器13bから凝縮器12内に進入した水蒸気は、冷却水配管12a内を通る冷却水により冷却され、冷却水配管12aの周囲で凝縮して液体となる。この液体は、配管18を介して蒸発器11に移動し、バット11b内に貯留される。
吸着器13a内の吸着剤15がある程度水分を吸着すると、吸着剤15の吸着効率が低下する。そこで、制御部は、一定の時間が経過すると、温水の供給先を吸着器13bから吸着器13aに切り替えるとともに、バルブ16a,17bを閉状態、バルブ16b,17aを開状態にする。これにより、吸着器13b内の吸着剤15で水分の吸着が開始され、吸着器13a内の吸着剤15では水分が蒸発して吸着剤15が再生される。
このように一定の時間毎に温水の供給先を吸着器13aと吸着器13bとの間で切り替えることにより、吸着式ヒートポンプ10が連続的に稼動する。
ところで、上述したように凝縮器12の冷却水配管12aには冷却水を供給する必要がある。通常、凝縮器12に供給する冷却水には循環水を使用しており、循環水の温度が上昇しないように冷却装置で冷却している。冷却装置で消費する電力量が多いと、吸着式ヒートポンプを使用することにより得られる省エネルギー効果が削減されてしまう。そのため、冷却装置には、消費電力が比較的小さい散水式のクーリングタワーを用いることが多い。
しかし、散水式のクーリングタワーを設置するためには比較的大きなスペースが必要であり、上述した吸着式ヒートポンプを小規模の施設で使用することは困難である。
以下の実施形態では、比較的小規模の施設でも使用できる吸着式ヒートポンプシステム及び吸着式ヒートポンプの駆動方法について説明する。
(1)第1の実施形態
図2,図3は、第1の実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムを表した模式図である。図2は吸着式ヒートポンプとその吸着式ヒートポンプの凝縮器に冷却水を供給する空冷装置とを表しており、図3は吸着式ヒートポンプに温水(熱媒体)を供給する温水供給部を表している。
図2のように、吸着式ヒートポンプ20は、蒸発器21と、蒸発器21の上方に配置された凝縮器22と、蒸発器21と凝縮器22との間に並列に配置された吸着器23a,23bとを有する。吸着式ヒートポンプ20内の空間は、例えば1/100気圧〜1/10気圧程度に減圧されている。
なお、本実施形態では蒸発器21と凝縮器22との間に2個の吸着器23a,23bを並列に配置しているが、蒸発器21と凝縮器22との間に3個又はそれ以上の吸着器を配置してもよい。
本実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムは、上述の吸着式ヒートポンプ20と、空冷装置(冷却装置)29と、制御部30と、温水供給部40とを有する。吸着式ヒートポンプ20及び温水供給部40は例えば屋内に配置され、空冷装置29は屋外に配置される。
蒸発器21には、冷却水が通る冷却水配管21aと、冷媒を貯留するためのバット21bとが設けられている。冷媒には水又はアルコール等が使用されるが、本実施形態では冷媒として水を使用するものとする。
吸着器23a,23b内には、それぞれ伝熱配管24と吸着剤(デシカント)25とが設けられている。また、吸着器23aと蒸発器21との間にはバルブ26aが配置されており、吸着器23bと蒸発器21との間にはバルブ26bが配置されている。吸着剤25には、例えば活性炭、シリカゲル又はゼオライトなどが使用される。
凝縮器22には、多数のプレートフィンが取り付けられた冷却水配管22aが配置されている。凝縮器22と吸着器23aとの間にはバルブ27aが配置されており、凝縮器22と吸着器23bとの間にはバルブ27bが配置されている。また、凝縮器22と蒸発器21とは、配管28により連結されている。
バルブ26a,26b,27a,27bとして制御部30により開閉が制御される電磁バルブを使用してもよいが、本実施形態では気圧差により自動的に開閉する差圧駆動式バルブを使用し、より一層の省電力化を図っている。
制御部30は、切替バルブ(図示せず)を制御して、温水供給部40から供給される温水を所定の時間毎に吸着器23aの伝熱配管24及び吸着器23bの伝熱配管24に交互に供給する。
空冷装置29は、多数のプレートフィン29aが取り付けられた配管29bと送風ファン29cとを有し、送風ファン29cからプレートフィン29a間に外気を送風することにより、配管29b内を通流する冷却水(冷媒)を冷却する。空冷装置29の冷却水入口部は配管35aを介して凝縮器22の冷却水配管22aの冷却水出口部に接続され、空冷装置29の冷却水出口部は配管35bを介して冷却水循環ポンプ31の吸引側に接続されている。また、冷却水循環ポンプ31の吐出側は配管35cを介して凝縮器22の冷却水配管22aの冷却水入口部に接続されている。
以下、図3を参照して温水供給部40について説明する。なお、温水供給部40は、熱媒体供給部の一例である。
図3に示すように、温水供給部40は、熱源41と、蓄熱部42と、ポンプ43,44と、切替バルブ45〜48と、配管51〜60とを有している。ポンプ43,44及び切替バルブ45〜48は、制御部30により制御される。切替バルブ45〜48は、流路変更部の一例である。
本実施形態では、熱源41としてサーバ等の電子機器を使用する。熱源41には冷却水流路が設けられており、冷却水が冷却水流路を通る間に熱源41で発生した熱により温められて温水となる。なお、熱源41として、電子機器以外のものを使用してもよい。
蓄熱部42は、温水流路と、温水流路の周囲に配置された蓄熱剤とを有し、温水流路を通る温水の熱を蓄熱剤に蓄積したり、蓄熱剤に蓄積した熱により温水流路を通る温水を加熱したりする。蓄熱剤として、パラフィン系蓄熱剤及び酢酸ナトリウム水和物などのように温度に応じて流体又は固体に相変化(凝固又は溶解)して熱の蓄積及び放出を行うものを使用すると、比較的少ない容積で大きな熱を蓄積することができる。
パラフィン系蓄熱剤は分子構造を調整することで相変化を起こす温度を変化させることができるので、所望の温度で相変化する蓄熱剤を容易に得ることができる。一方、酢酸ナトリウム水和物は、体積当たりの蓄熱容量(体積蓄熱密度)がパラフィン系蓄熱剤よりも大きいため、スペース効率が高いという利点がある。なお、相変化をともなわない物質を蓄熱剤として使用してもよい。
配管51は、熱源41の温水出口部と切替バルブ45とを接続している。配管51にはポンプ43が接続されており、このポンプ43により熱源41から温水が移送される。
配管52は、切替バルブ45と吸着式ヒートポンプ20の温水入口部との間を接続している。また、配管53は、吸着式ヒートポンプ20の温水出口部と切替バルブ48との間を接続している。
配管54は、切替バルブ48と熱源41の冷却水入口部との間を接続している。また、配管55は、切替バルブ45と切替バルブ46との間を接続している。更に、配管56は、切替バルブ46と蓄熱部42の温水入口部との間を接続している。
配管57は、蓄熱部42の温水出口部と切替バルブ47との間を接続している。配管57にはポンプ44が接続しており、このポンプ44により蓄熱部42から温水が移送される。
配管58は、切替バルブ47と切替バルブ48との間を接続している。配管59は配管53と切替バルブ46との間を接続しており、配管60は切替バルブ47と配管52との間を接続している。
以下、上述の吸着式ヒートポンプシステムにおける吸着式ヒートポンプの駆動方法について説明する。ここでは、初期状態において、吸着器23aの吸着剤25は乾燥した状態であり、吸着器23bの吸着剤25は水分を吸着した状態であるとする。
(吸着工程)
吸着器23aでは、吸着剤25が水分を吸着することにより吸着器23a内の圧力が蒸発器21内の圧力よりも低くなり、バルブ26aが開状態となる。これにより、蒸発器21内の圧力も減少して冷媒である水が蒸発し、冷却水配管21aから潜熱を奪う。その結果、冷却水配管21a内を通る水の温度が下がり、冷却水配管21aから低温の冷却水が排出される。この冷却水は、例えば室内の空調や電子機器の冷却等に使用される。
蒸発器21内で発生した水蒸気は、バルブ26aを介して吸着器23a内に進入し、吸着剤25に吸着される。
なお、吸着剤25が水分を吸着するときに熱が発生する。このため、吸着工程を実施中の吸着器(吸着器23a又は吸着器23b)の伝熱配管24に冷却水を流して、吸着剤25を冷却することが好ましい。その場合は、例えば空冷装置29から供給される冷却水の一部が吸着工程を実施している吸着器の伝熱配管24に流れるようにしたり、吸着器用に空冷装置を別途設置したりすればよい。
(再生工程)
吸着器23bの伝熱配管24に温水が供給されると、吸着器23bの吸着剤25から水分が蒸発し、吸着器23b内の圧力が上昇する。このため、バルブ26bは閉状態となり、バルブ27bは開状態となって、吸着器23bから凝縮器22に水蒸気が進入する。また、凝縮器22内の圧力が吸着器23a内の圧力よりも高くなって、バルブ27aが閉状態となる。
吸着器23bから凝縮器22に進入した水蒸気は、冷却水配管22a内を通る冷却水により冷却されて液体(水)となる。この液体は、配管28を通って蒸発器21に移動し、バット21bに貯留される。
吸着器23bの伝熱配管24に一定時間温水を供給し続けることにより、吸着器23b内の吸着剤25が再生(乾燥)される。
(吸着工程と再生工程との切り替え)
吸着器23a内の吸着剤25がある程度水分を吸着すると、吸着剤25の吸着効率が低下する。そこで、制御部30は、一定の時間経過すると、温水の供給先を吸着器23bから吸着器23aに切り替える。そうすると、吸着器23aでは吸着剤25に吸着されていた水分が蒸発するため、吸着器23a内の圧力が上昇し、バルブ26aが閉状態、バルブ27aが開状態となる。これにより、吸着器23a内で発生した蒸気が凝縮器22内に進入する。
一方、吸着器23bでは、温水の供給停止により、吸着器23b内の圧力が減少する。これにより、バルブ27bが閉状態となり、バルブ26bが開状態となって、蒸発器21で発生した蒸気が吸着器23b内に進入するようになる。
このように吸着工程を実施する吸着器と再生工程を実施する吸着器とを一定の時間ごとに切り替えることにより、吸着ヒートポンプ20が連続的に稼働する。
(凝縮器に供給する冷却水の制御)
凝縮器22では、水分が凝縮することにより凝縮熱が発生し、冷却水配管22a内を通る冷却水の温度が上昇する。本実施形態では、この冷却水を空冷装置29で冷却し、再度凝縮器22に供給する。この場合、凝縮器22から排出される冷却水の温度と外気温との差が小さいと、空冷装置29の熱交換効率が低くなって、電力を無駄に消費することになる。このため、本実施形態では、次に説明するように温水供給部40を制御して、凝縮器22から排出される冷却水の温度が外気温よりも2℃以上、好ましくは5℃以上高くなるようにする。
(吸着式ヒートポンプに供給する温水の制御)
本実施形態では、各吸着器23a,23bが再生工程を実施する際に、再生工程の前半(蓄熱工程)では熱源41から排出される温水を蓄熱部42に通し、蓄熱部42に熱を蓄積する。そして、再生工程の後半(放熱工程)では、熱源41及び蓄熱部42の両方から吸着式ヒートポンプ20に温水を供給し、再生工程を実施中の吸着器(吸着器23a又は吸着器23b)の吸着剤25を再生する。
すなわち、再生工程の前半では、制御部30により図4(a)のように切替バルブ45〜48が制御される。これにより、熱源41から排出された温水は、配管51、切替バルブ45、配管55、切替バルブ46及び配管56を介して蓄熱部42の温水流路に流れ、蓄熱部42内の蓄熱剤に熱が蓄積される。そして、蓄熱部42から排出された温水は、配管57、切替バルブ47、配管58、切替バルブ48及び配管54を通り、冷却水として熱源41に戻る。このとき、吸着式ヒートポンプ20には温水が供給されない。
再生工程の後半では、制御部30により図4(b)のように切替バルブ45〜48が制御される。これにより、熱源41から排出された温水は、配管51、切替バルブ45、配管52を通り、再生工程を実施する吸着器(吸着器23a又は吸着器23b)に供給される。また、蓄熱部42から排出された温水も、配管57、切替バルブ47、配管60及び配管52を通って再生工程を実施する吸着器に供給される。これにより、再生工程を実施する吸着器内の吸着剤25が再生される。
一方、吸着式ヒートポンプ20から排出された温水は、配管53で分岐される。分岐された一方の温水は、切替バルブ48及び配管54を通って熱源41に入る。また、分岐された他方の温水は、配管59、切替バルブ46及び配管56を通って蓄熱部42に入る。
本実施形態では、上述したように再生工程の前半で蓄熱部42に熱を蓄積し、後半で熱源41及び蓄熱部42の両方から再生工程を実施する吸着器に温水を供給するため、再生工程の後半では吸着器内に水蒸気が大量に発生する。そして、その水蒸気は凝縮器22内に移動し、凝縮器22内で凝縮する際に大量の凝縮熱を発生する。このため、冷却水配管22aを通る冷却水の温度が急激に上昇する。
図5は、横軸に時間をとり、縦軸に凝縮器22から排出される冷却水の温度をとって、凝縮器22から排出される冷却水の1再生工程期間における温度変化を示す図である。なお、図5中の破線は外気温を示している。
この図5のように、本実施形態では、再生工程の後半(放熱工程)に凝縮器22から排出される冷却水の温度が急激に上昇し、外気温との温度差ΔTが大きくなる。このため、空冷装置29において配管29bを通る冷却水と外気との間の熱交換効率が高く、比較的小型の空冷装置29で吸着式ヒートポンプ20を十分に稼働させることができる。
(実験例)
以下、第1の実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムを実際に製造し、その性能を調べた結果について、図2,図3を参照して説明する。
吸着器23a,23bには、親水化処理を施した活性炭を200g充填した銅製のコルゲートフィン型熱交換器をそれぞれ5台ずつ配置した。また、蒸発器21及び凝縮器22には、吸着器23a,23bに配置したものと同一形状の銅製熱交換器を配置した。但し、蒸発器21及び凝縮器22の熱交換器には活性炭は充填されていない。更に、蓄熱部42には、5kgのパラフィン系蓄熱剤を配置した。
蒸発器21と吸着器23a,23bとの間のバルブ26a,26b、及び吸着器23a,23bと凝縮器22との間のバルブ27a,27bにはPET(ポリエチレンフタレート)により作製した差圧駆動式バルブを使用した。
1再生工程期間を15分間とし、前半の蓄熱工程の時間を7分間、後半の放熱工程の時間を8分間とした。そして、蓄熱工程では、60℃の温水を5L(リットル)/minの流量で蓄熱部42に供給し、蓄熱部42に熱を蓄積した。また、放熱工程では、熱源41から60℃の温水を5L/minの流量で吸着式ヒートポンプ20に供給するとともに、蓄熱部52からも5L/minの流量で吸着式ヒートポンプ20に温水を供給した。
なお、凝縮器22と空冷装置29との間を循環する冷却水の流量は4L/minとした。また、外気温は27℃であった。
その結果、1回の再生工程における吸着器の平均加熱量は400Wであった。また、凝縮器22から排出される冷却水の温度は外気温よりも十分に高い温度となり、吸着式ヒートポンプ20を安定して稼働させることができた。
(2)第2の実施形態
図6,図7は、第2の実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムを表した模式図である。図6は吸着式ヒートポンプとその吸着式ヒートポンプの凝縮器に冷却水を供給する空冷装置とを表しており、図7は吸着式ヒートポンプに温水を供給する温水供給部を表している。なお、図6,図7において、図2,図3と同一物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
凝縮器22から排出される冷却水の温度と外気の温度との差が大きいほど、空冷装置29の熱交換効率が高くなり、省エネルギー効果が大きくなる。しかし、空冷装置29の熱交換効率を高くしようとして凝縮器22に供給する冷却水の流量を極端に減少させると、凝縮器22内で凝縮する水分量が減少し、再生工程を実施中の吸着器(吸着器23a又は23b)の内壁面で結露が発生する。
吸着器の内壁面で結露した水分は、次の吸着工程において内壁面から蒸発して吸着剤25に吸着される。このため、吸着器の内壁面の結露により吸着式ヒートポンプ20が動作を停止することはない。しかし、吸着器内での水分の蒸発は蒸発器21の冷却水配管21a内を通る冷却水の冷却には寄与しないため、吸着式ヒートポンプ20の性能低下の原因となる。
そこで、本実施形態では、凝縮器22で発生する凝縮熱の熱量と、温水供給部40から再生工程を実施中の吸着器に供給する熱量とが同じになるように、凝縮器22に供給する冷却水の流量を制御する。
すなわち、図6に示すように、吸着式ヒートポンプ20の凝縮器22に冷却水を供給する配管35cには、冷却水の温度を検出する温度計61aと、冷却水の流量を検出する流量計62とが取り付けられている。また、凝縮器22から排出された冷却水が通る配管35aには、冷却水の温度を検出する温度計62bが取り付けられている。これらの温度計61a,61b及び流量計62から出力される信号は、制御部30に伝達される。
また、図7のように、本実施形態では、温水供給部40から吸着式ヒートポンプ20に供給される温水が通る配管52には、温水の温度を検出する温度計63aと、温水の流量を検出する流量計64とが取り付けられている。更に、吸着式ヒートポンプ20から排出される温水が通る配管53には、温水の温度を検出する温度計63bが取り付けられている。これらの温度計63a,63b及び流量計64から出力される信号も、制御部30に伝達される。
制御部30は、吸着式ヒートポンプ20に供給される温水の温度と吸着式ヒートポンプから排出される温水の温度との差と、吸着式ヒートポンプ20に供給される温水の流量とから、再生工程を実施中の吸着器で吸収される熱量を算出する。また、制御部30は、凝縮器22に供給される冷却水の温度と凝縮器22から排出される冷却水の温度との差と、凝縮器22に供給される冷却水の流量とから、凝縮器22で発生する凝縮熱の熱量を算出する。そして、制御部30は、これらの熱量が同じになるようにポンプ31を制御して、凝縮器22に供給する冷却水の流量を制御する。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られるのに加えて、再生工程を実施中の吸着器23a,23b内で水分(冷媒)が結露することを防止できるため、吸着式ヒートポンプ20の性能低下が回避されるという効果を得ることができる。
(3)第3の実施形態
熱源41としてサーバ等の電子機器を使用した場合、熱源41で発生する熱量は電子機器の稼働状態に応じて大きく変化する。そこで、本実施形態では、再生工程の前半では第1の実施形態と同様に蓄熱部42に熱を蓄積し、後半では熱源41から排出された温水を更に蓄熱部42を通して吸着式ヒートポンプ20に供給する。
図8(a),(b)は、本実施形態における温水供給部の切替バルブ45〜48の制御を示す図である。なお、本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、制御部30による切替バルブ45〜48の制御方法が異なる点にあり、システムの構成自体は第1の実施形態と基本的に同一であるので、本実施形態においても図2,図3を参照して説明する。
本実施形態では、再生工程の前半(蓄熱工程)では、制御部30により図8(a)のように切替バルブ45〜48が制御される。これにより、熱源41から排出された温水は、配管51、切替バルブ45、配管55、切替バルブ46及び配管56を介して蓄熱部42の温水流路に流れ、蓄熱部42内の蓄熱剤に熱が蓄積される。蓄熱部42から排出された温水は、配管57、切替バルブ47、配管58、切替バルブ48及び配管54を通り、冷却水として熱源41に戻る。
一方、再生工程の後半(放熱工程)では、制御部30により図8(b)のように切替バルブ45〜48が制御される。これにより、熱源41から排出された温水は、配管51、切替バルブ45、配管55、切替バルブ46及び配管56を通って蓄熱部42に入る。そして、蓄熱部42から排出された温水は、配管57、切替バルブ47、配管60及び配管52を通って吸着式ヒートポンプ20に供給される。
また、吸着式ヒートポンプ20から排出された温水は、配管53、切替バルブ48及び配管54を通って熱源41に冷却水として流入する。
本実施形態では、上述したように熱源41から排出された温水を更に蓄熱部42に通してから吸着式ヒートポンプ20に供給する。このため、1再生工程期間内に熱源41から排出される温水の温度が大きく変化しくても、吸着式ヒートポンプ20に供給される温水の温度変化を小さくすることができる。
なお、本実施形態においても、第2の実施形態と同様に、再生工程を実施中の吸着器で吸収される熱量と、凝縮器22で発生する凝縮熱の熱量とが同じになるように、凝縮器22に供給する冷却水の流量を制御することが好ましい。
ところで、前述の第1の実施形態では、放熱工程(再生工程の後半)において切替バルブ45〜48を図4(a)のように制御して蓄熱部42から吸着式ヒートポンプ20に温水を供給している。この場合、放熱工程の初期では蓄熱部42から比較的高温の温水が吸着式ヒートポンプ20に供給されるが、放熱工程の末期では蓄熱部42に蓄積されている熱量が少なくなり、蓄熱部42から供給される温水の温度が低下する。そこで、放熱工程の初期では図4(b)のように切替バルブ45〜48を制御し、放熱工程の末期では図8(b)のように切替バルブ45〜48を制御して、蓄熱部42に蓄積された熱をより有効に利用するようにしてもよい。
(4)第4の実施形態
図9は、第4の実施形態の吸着式ヒートポンプシステムを表した模式図である。
図9に例示した吸着式ヒートポンプシステムは、2台の吸着式ヒートポンプ70a,70bと、制御部80と、空冷装置91,94と、温水供給部92と、冷却水タンク93と、切替ユニット81,82とを有している。なお、実際には空冷装置91,94及び冷却水タンク93にそれぞれポンプが接続されているが、図9ではそれらのポンプの図示を省略している。
吸着式ヒートポンプ70a,70bは蒸発/凝縮器71と、吸着器72とを有し、吸着式ヒートポンプ70a,70b内は例えば1/100気圧〜1/10気圧程度に減圧されている。
蒸発/凝縮器71は、冷却水が通流する伝熱配管73と、冷媒を貯留するバット74とを有する。伝熱配管73には、プレートフィン73aが設けられている。伝熱配管73の冷却水入口部には温度計85a及び流量計86が配置されており、冷却水出口部には温度計85bが配置されている。
吸着器72は、伝熱配管75と吸着剤76とを有する。伝熱配管75の熱媒体入口部には温度計83a及び流量計84が配置されており、熱媒体出口部には温度計83bが配置されている。
なお、図9では蒸発/凝縮器71の上方に吸着器72が配置されているが、吸着器72は蒸発/凝縮器71の側方に配置されていてもよい。また、本実施形態においても、吸着式ヒートポンプ70a,70b内に封入する冷媒として、水を使用するものとする。
空冷装置91,94は、第1の実施形態と同様に(図2参照)、プレートフィン29aが取り付けられた配管29bと、プレートフィン29aに向けて外気を吹き付ける送風ファン29cとを有している。
また、冷却水タンク93は、吸着式ヒートポンプ70a,70bにより冷却された冷却水を貯留する。この冷却水タンク93に貯留された冷却水は、室内の空調や電子機器の冷却等に使用される。
更に、温水供給部92は、電子機器等から排出される熱により温められた温水を、切替ユニット81を介して吸着式ヒートポンプ71a,70bに供給する。温水供給部92は、第1の実施形態と同様に(図3参照)、熱源41と、蓄熱部42と、ポンプ43,44と切替バルブ45〜48とを有する。ポンプ43,45及び切替バルブ45〜48は制御部80により制御される。本実施形態においても、1再生工程期間内に蓄熱工程と放熱工程とが実施される。
以下、本実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムにおける吸着式ヒートポンプの駆動方法について説明する。ここでは、初期状態において、吸着式ヒートポンプ70aの吸着器72の吸着剤76は水分を吸着した状態であり、吸着式ヒートポンプ70bの吸着器72の吸着剤76は乾燥した状態であるとする。
この場合、制御部80は、切替ユニット81を制御して、吸着式ヒートポンプ70aの吸着器72と温水供給部92とを接続し、吸着式ヒートポンプ70bの吸着器72と空冷装置91とを接続する。これと同時に、制御部80は、切替ユニット82を制御して、吸着式ヒートポンプ70aの蒸発/凝縮器71と空冷装置94とを接続し、吸着式ヒートポンプ70bの蒸発/凝縮器71と冷却水タンク93とを接続する。
そうすると、吸着式ヒートポンプ70aの吸着器72には温水が供給され、吸着剤76に吸着されていた水分が蒸発して水蒸気が発生する。この水蒸気は蒸発/凝縮器71で冷却されて液体となり、バット74に貯留される。
一方、吸着式ヒートポンプ70bでは、吸着器72の吸着剤76に水分が吸着され、吸着式ヒートポンプ70b内の圧力が減少する。これにより、バット74に貯留されている水が蒸発して伝熱配管73から潜熱を奪うため、伝熱配管73を通流する冷却水の温度が低下する。
一定の時間が経過すると、制御部80は切替ユニット81を制御して、吸着式ヒートポンプ70aの吸着器72と空冷装置91とを接続し、吸着式ヒートポンプ70bの吸着器72と温水供給部92とを接続する。これと同時に、制御部90は、切替ユニット82を制御して、吸着式ヒートポンプ70aの蒸発/凝縮器71と冷却水タンク93とを接続し、吸着式ヒートポンプ70bの蒸発/凝縮器71と空冷装置94とを接続する。
そうすると、吸着式ヒートポンプ70aでは、吸着器72の吸着剤76に水分が吸着され、吸着式ヒートポンプ70a内の圧力が減少する。これにより、バット74に貯留されている水が蒸発して伝熱配管73から潜熱を奪うため、伝熱配管73を通流する冷却水の温度が低下する。
一方、吸着式ヒートポンプ70bの吸着器72には温水が供給され、吸着剤76に吸着されていた水分が蒸発して水蒸気が発生する。この水蒸気は、蒸発/凝縮器71で冷却され凝縮して液体となり、バット74に貯留される。
このように、一定の時間毎に制御部80が切替ユニット81,82を制御することにより、冷却水タンク93には連続的に低温の冷却水が供給される。
制御部80は、温度計83a,83b,85a,85b及び流量計84,86により、吸着式ヒートポンプ70a,70bの各伝熱配管75,73の温水入口部及び温水出口部の冷却水又は温水の温度と、冷却水又は温水の流量とを取得する。そして、吸着工程を実施中の吸着器72の吸着熱量と再生工程を実施中の蒸発/凝縮器71の凝縮熱量とが同一となるように、空冷装置94から蒸発/凝縮器71に供給する冷却水の水量を調整する。
本実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムにおいても、第1の実施形態と同様に、散水式クーリングタワー等の大型の設備が不要であり、小規模の施設でも使用することができる。
以上の諸実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)吸着器及び凝縮器を備えた吸着式ヒートポンプと、
前記吸着式ヒートポンプの前記吸着器との間で熱媒体が循環する熱媒体供給部と、
前記吸着式ヒートポンプの前記凝縮器との間で冷媒が循環する冷却装置と、
制御部とを有し、
前記熱媒体供給部が、
前記熱媒体を加熱する熱源と、
前記熱媒体により前記熱源から移送された熱を蓄積可能な蓄熱部と、
前記制御部により制御されて前記熱源及び前記蓄熱部から排出される前記熱媒体の流路を変更する流路変更部と
を有することを特徴とする吸着式ヒートポンプシステム。
(付記2)前記制御部は、前記凝縮器で発生する凝縮熱の熱量と、前記吸着器で前記熱媒体から吸収される熱量とが同じになるように、前記凝縮器に供給される前記冷媒の流量を制御することを特徴とする付記1に記載の吸着式ヒートポンプシステム。
(付記3)前記冷却装置が、空気で前記冷媒を冷却する空冷式冷却装置であることを特徴とする付記1又は2に記載の吸着式ヒートポンプシステム。
(付記4)前記蓄熱部は、温度に応じて流体又は固体に変化する蓄熱剤を有することを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の吸着式ヒートポンプシステム。
(付記5)前記制御部は、前記流路変更部を制御して前記熱源から排出された前記熱媒体を一定時間前記蓄熱部に供給し、その後前記蓄熱部と前記熱源との両方から前記吸着式ヒートポンプの前記吸着器に前記熱媒体を供給することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の吸着式ヒートポンプシステム。
(付記6)前記制御部は、前記流路変更部を制御して前記熱源から排出された前記熱媒体を一定時間前記蓄熱部に供給し、その後前記熱源から排出された前記熱媒体を前記蓄熱部を介して前記吸着式ヒートポンプの前記吸着器に供給することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の吸着式ヒートポンプシステム。
(付記7)熱源から排出された熱を吸着式ヒートポンプの吸着器に供給して前記吸着式ヒートポンプを駆動する吸着式ヒートポンプの駆動方法において、
前記熱源で発生する熱を熱媒体を介して蓄熱部に移送し、該蓄熱部に熱を蓄積する工程と、
前記蓄熱部に蓄熱した熱を前記熱媒体を介して前記吸着式ヒートポンプの前記吸着器に供給する工程と
を有することを特徴とする吸着式ヒートポンプの駆動方法。
(付記8)前記吸着式ヒートポンプの凝縮器で発生する熱量と、前記吸着器で前記熱媒体から吸収される熱量とが等しくなるように、前記凝縮器に供給される冷媒の流量を制御することを特徴とする付記7に記載の吸着式ヒートポンプの駆動方法。
(付記9)前記蓄熱部に蓄熱した熱を前記熱媒体を介して前記吸着式ヒートポンプの前記吸着器に供給する工程では、前記熱源から排出された前記熱媒体と前記蓄熱部から排出された前記熱媒体との両方を同時に、前記吸着式ヒートポンプの前記吸着器に供給することを特徴とする付記7又は8に記載の吸着式ヒートポンプの駆動方法。
(付記10)前記蓄熱部に蓄熱した熱を前記熱媒体を介して前記吸着式ヒートポンプの前記吸着器に供給する工程では、前記熱源から排出された熱媒体を前記蓄熱部を介して前記吸着式ヒートポンプの前記吸着器に供給することを特徴とする付記7又は8に記載の吸着式ヒートポンプの駆動方法。
10,20…吸着式ヒートポンプ、11,21…蒸発器、12,22…凝縮器、13a,13b,23a,23b…吸着器、14,24…伝熱配管、15,25…吸着剤、29…空冷装置、30…制御部、31…循環ポンプ、40…温水供給部、41…熱源、42…蓄熱部、43,44…ポンプ、45〜48…切替バルブ、61a,61b,63a,63b…温度計、62,64…流量計、70a,70b…吸着式ヒートポンプ、71…蒸発/凝縮器、72…吸着器、75…伝熱配管、76…吸着剤、80…制御部、81,82…切替ユニット、83a,83b,85a,85b…温度計、84,86…流量計、91,94…空冷装置、92…温水供給部、93…冷却水タンク。

Claims (7)

  1. 吸着器及び凝縮器を備えた吸着式ヒートポンプと、
    前記吸着式ヒートポンプの前記吸着器との間で熱媒体が循環する熱媒体供給部と、
    前記吸着式ヒートポンプの前記凝縮器との間で冷媒が循環する冷却装置と、
    制御部とを有し、
    前記熱媒体供給部が、
    前記熱媒体を加熱する熱源となる電子機器と
    パラフィン系又は酢酸ナトリウム水和物の蓄熱材を含み、前記熱媒体により前記電子機器から移送された熱を蓄積可能な蓄熱部と、
    前記制御部により制御されて前記電子機器及び前記蓄熱部から排出される前記熱媒体の流路を変更する流路変更部とを有し、
    前記制御部は、前記流路変更部を制御して、前記電子機器から排出された前記熱媒体を一定時間前記蓄熱部に供給し、その後前記蓄熱部と前記電子機器との両方から前記吸着器に前記熱媒体を供給する
    ことを特徴とする吸着式ヒートポンプシステム。
  2. 前記制御部は、前記凝縮器で発生する凝縮熱の熱量と、前記吸着器で前記熱媒体から吸収される熱量とが同じになるように、前記凝縮器に供給される前記冷媒の流量を制御することを特徴とする請求項1に記載の吸着式ヒートポンプシステム。
  3. 前記冷却装置が、空気で前記冷媒を冷却する空冷式冷却装置であることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸着式ヒートポンプシステム。
  4. 前記制御部は、前記蓄熱部と前記電子機器との両方から前記吸着器に前記熱媒体を供給する際に、前記流路変更部を制御して、前記電子機器から排出された前記熱媒体を前記蓄熱部を介して前記吸着器に供給することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の吸着式ヒートポンプシステム。
  5. 熱源となる電子機器から排出された熱を吸着式ヒートポンプの吸着器に供給して前記吸着式ヒートポンプを駆動する吸着式ヒートポンプの駆動方法において、
    前記電子機器で発生する熱を熱媒体を介して蓄熱部に移送し、該蓄熱部に熱を蓄積する工程と、
    前記蓄熱部と前記電子機器との両方から前記吸着器に前記熱媒体を供給する工程とを有し、
    前記蓄熱部はパラフィン系又は酢酸ナトリウム水和物の蓄熱材を含むことを特徴とする吸着式ヒートポンプの駆動方法。
  6. 前記吸着式ヒートポンプの凝縮器で発生する熱量と、前記吸着器で前記熱媒体から吸収される熱量とが等しくなるように、前記凝縮器に供給される冷媒の流量を制御することを特徴とする請求項5に記載の吸着式ヒートポンプの駆動方法。
  7. 前記蓄熱部と前記電子機器との両方から前記吸着器に熱を供給する工程では、前記電子機器から排出された熱媒体を前記蓄熱部を介して前記吸着器に供給することを特徴とする請求項5又6に記載の吸着式ヒートポンプの駆動方法。
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