JP6079275B2 - 中間転写ベルト、及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Description
しかし、この方式では紙の環境による変動などもあり、各色画像を重ねる位置精度を合わせることが非常に困難であり、画像の色ずれを引き起こしていた。
そこで、近年では、4連タンデム方式に中間転写方式を採用することが主流になってきている。
ベルト外周面側に高抵抗層を積層したことでベルトの耐圧性が高まり、「白ポチ」の発生が抑制されると考えられる。
通常、ピロメリット酸二無水物とジアミノジフェニルエーテル成分を含むポリイミドは材料の性質上、金型での乾燥後に離型すると塗膜が内側に大きく反ってしまう。そのため、上記ポリイミド単独での使用は反りが大きいため実用性が低い。そこで本発明者らは、上記ポリイミド上に反りがない別のポリイミドを積層させ、反り量を調節し、本発明を完成するに至った。
従って上記課題は、本発明の下記(1)〜(8)によって解決される。
(1)「像担持体上に形成された潜像をトナーにより現像して得られたトナー像が転写されるポリイミド積層中間転写ベルトであって、基材層からなる内層と、該基材層上に形成された外層とを有し、前記基材層が、少なくともピロメリット酸に由来する構造単位とジアミノジフェニルエーテルに由来する構造単位とを有するポリイミドを含み、該中間転写ベルトの内側への反り量が1.0mm以上10.0mm以下であることを特徴とする中間転写ベルト。」
(2)「基材層の平均厚みが20μm以上80μm以下、かつベルト総膜厚の平均厚みが40μm以上140μm以下であることを特徴とする前記(1)に記載の中間転写ベルト。」
(3)「前記外層が3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を含むことを特徴とする前記(1)に記載の中間転写ベルト。」
(4)「前記外層が4,4’−オキシジフタル酸二無水物を含むことを特徴とする前記(1)に記載の中間転写ベルト。」
(5)「ベルト周長が2000mm以上であることを特徴とする前記(1)に記載の中間転写ベルト。」
(6)「シームレスベルトであることを特徴とする前記(1)に記載の中間転写ベルト。」
(7)「潜像が形成され、トナー像を担持可能な像担持体と、該像担持体上に形成された潜像をトナーで現像する現像手段と、該現像手段により現像されたトナー像が一次転写される中間転写ベルトと、該中間転写ベルト上に担持されたトナー像を記録媒体に二次転写する転写手段とを有してなり、前記中間転写ベルトが前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の中間転写ベルトであることを特徴とする画像形成装置。」
(8)「フルカラー画像形成装置であって、各色の現像手段を有する複数の潜像担持体を直列に配置してなる前記(7)に記載の画像形成装置。」
本発明のシームレスベルトは、中間転写ベルト方式の電子写真装置〔いわゆる、像担持体(例えば、感光体ドラム)上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写ベルト上に順次重ね合わせて一次転写を行ない、その一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写する方式の装置〕における中間転写ベルトとして好適に装備されるものである。
図1には、本発明に好適に用いられる中間転写ベルトの層構成を示す。構成としては、少なくともピロメリット酸二無水物とジアミノジフェニルエーテル成分を含むポリイミドな基層11の上に抵抗の高い高抵抗のポリイミド層12が積層されている。
前記基材層は、ピロメリット酸に由来する構造単位とジアミノジフェニルエーテルに由来する構造単位とを有するポリイミドを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の成分を含む。
前記ポリイミドは、ピロメリット酸に由来する構造単位とジアミノジフェニルエーテルに由来する構造単位とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の構造単位を有する。
前記ピロメリット酸に由来する構造単位は、ピロメリット酸、及びピロメリット酸二無水物の少なくともいずれかを用いてポリイミドを合成することにより、前記ポリイミドに導入することができる。
前記ジアミノジフェニルエーテルに由来する構造単位は、ジアミノジフェニルエーテルを用いてポリイミドを合成することにより、前記ポリイミドに導入することができる。
前記その他の構造単位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、多価カルボン酸に由来する構造単位(ただし、前記ピロメリット酸に由来する構造単位を除く)、アミン化合物に由来する構造単位(ただし、前記ジアミノジフェニルエーテルに由来する構造単位を除く)などが挙げられる。
前記芳香族多価カルボン酸に由来する構造単位は、芳香族多価カルボン酸、及び芳香族多価カルボン酸無水物の少なくともいずれかを用いてポリイミドを合成することにより、前記ポリイミドに導入することができる。
前記芳香族ジアミン化合物に由来する構造単位は、芳香族ジアミン化合物を用いてポリイミドを合成することにより、前記ポリイミドに導入することができる。
前記ポリイミド、特に芳香族系ポリイミドは、その剛直な主鎖構造により溶媒などに対して不溶であり、また不融の性質を有する。そのため、例えば、前記ポリイミドは、先ず、芳香族多価カルボン酸無水物と芳香族ジアミン化合物との反応により、有機溶媒に可溶なポリイミド前駆体(ポリアミック酸、又はポリアミド酸)を合成し、このポリアミック酸の段階で様々な方法で成形加工を行ない、その後ポリアミック酸を加熱又は化学的な方法で脱水反応させて環化(イミド化)することで合成される。芳香族系ポリイミドを得る反応を例にして、前記ポリイミドの合成方法の1例の概略を下記反応式(I)に示す。
前記有機極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒;N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン等のピロリドン系溶媒;フェノール、o−、m−、又はp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコール等のフェノール系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;ヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが、溶解性が高く重合しやすい点で、好ましい。
まず、アルゴン、窒素などの不活性ガス雰囲気下において、前記4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを少なくとも含むジアミン化合物を前記有機溶媒に溶解するか、又はスラリー状に分散させる。この溶液に前記した、前記ピロメリット酸二無水物を少なくとも含む芳香族多価カルボン酸無水物、又はその誘導体を添加(固体状態のままでも、有機溶媒に溶解した溶液状態でも、スラリー状態でもよい)すると、発熱を伴って開環重付加反応が起こり、急速に溶液の粘度増大が見られ、高分子量のポリアミック酸溶液が得られる。
前記ポリイミド前駆体の合成における反応時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、30分間〜12時間程度が挙げられる。
前記ポリイミド前駆体の合成における反応温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、−20℃〜100℃が好ましく、60℃以下であることがより好ましい。
なお、ポリイミドの本来的な性能を発揮させるためには、相当するポリイミドのガラス転移温度以上に加熱して、イミド化を完結させることが好ましい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電気抵抗調整材、分散助剤、補強材、潤滑材、熱伝導材、酸化防止剤などが挙げられる。
前記基材層に積層する表面層はピロメリット酸に由来する構造単位以外の上述したポリイミドであればいずれを使用してもよく、屈曲性、強度の点で3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、もしくは4,4’−オキシジフタル酸二無水物を含有し、基材層よりも抵抗を高くすることが望ましい。
前記電気抵抗調整剤は、前記基材層中の電気抵抗を調整する充填剤(又は、添加剤)である。
前記電気抵抗調整材としては、例えば、金属酸化物、カーボンブラック、イオン導電剤、導電性高分子材料などが挙げられる。
前記金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素などが挙げられる。また、分散性をよくするため、前記金属酸化物に予め表面処理を施したものも挙げられる。
前記カーボンブラックとしては、例えば、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ガスブラックなどが挙げられる。
前記イオン導電剤としては、例えば、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート、グルセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエステル、アルキルベタイン、過塩素酸リチウムなどが挙げられる。
前記導電性高分子材料としては、例えば、ポリパラフェニレン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリパラフェニレンビニレンなどが挙げられる。
前記電気抵抗調整材は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記含有量が、前記好ましい範囲の下限値未満であると、電気抵抗を調整する効果が充分に得られないことがあり、前記好ましい範囲の上限値を超えると、前記中間転写ベルトの機械強度が低下することがある。
前記平均厚みは、任意に10点の厚みを測定した際の平均値である。なお、前記厚みは、例えば、アンリツ社のエレクトリックマイクロメーターにより測定することができる。
前記中間転写ベルトの形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ポリイミド前駆体溶液(ポリアミック酸溶液)に、必要に応じて、前記電気抵抗調整材などの前記その他の成分を分散した塗工液を調製し、該塗工液を支持体に塗布した後、加熱などの処理をすることにより、層を形成するとともに、ポリイミド前駆体であるポリアミック酸からポリイミドへ転化(イミド化)を行なうことにより形成する方法などが挙げられる。
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円筒状の金属金型などが挙げられる。
円筒状の型、例えば、円筒状の金属金型をゆっくりと回転させながら、ポリイミド前駆体を含有する塗工液を、ノズル、ディスペンサーなどの液供給装置にて前記円筒状の型の外面全体に均一になるように塗布し流延(塗膜を形成)する。その後、回転速度を所定速度まで上げ、所定速度に達したら一定速度に維持し、所望の時間回転を継続する。そして、回転させつつ徐々に昇温させながら、80℃〜150℃の温度で塗膜中の溶媒を蒸発させていく。この過程では、雰囲気の蒸気(揮発した溶媒等)を効率よく循環して取り除くことが好ましい。自己支持性のある膜が形成されたところで金型ごと高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に移し、段階的に昇温し、最終的に250℃〜450℃程度で高温加熱処理(焼成)し、ポリイミド前駆体のイミド化をある程度行なう。この際、完全にイミド化をしてしまうと、次に積層する表面層とのポリイミドとの接着性が悪くなってしまうので注意する。充分に冷却した後、続いて表面層の塗工液を基材層と同様に塗布、乾燥を行ない、ここで充分にポリイミド前駆体のイミド化を行なう。
前記中間転写ベルトの反り量は、10cm角に切り出したサンプルを用い、25℃50RH環境下で24時間放置後、最も反りの大きい箇所を測定することにより求めることができる。なお、外反り(表面層側への反り)をマイナス、内反り(基材層側への反り)をプラスとする。本測定法によれば、ベルトの反り量は+1.0mm〜+10.0mmの範囲であることが好ましく、+2.0mm〜+8.0mmであることがより好ましい。+1.0mm以下では効果が低く、通紙中にすぐに外反りが起こってしまう。+10mm以上では内反り量が大きすぎて、通紙初期段階からベルト走行不良が起こってしまうため好ましくない。
前述の方法により製造されたシームレスベルトは、例えば、像担持体上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写ベルト上に順次重ね合わせて一次転写を行ない、その一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写する、いわゆる中間転写方式の電子写真装置の中間転写ベルトとして好適に用いられ、高画質画像形成な電子写真画像形成装置を構成することができる。
本発明における画像形成装置に装備されるベルト構成部に用いられるシームレスベルトについて、要部模式図を参照しながら以下に詳しく説明する。なお、模式図は一例であって本発明はこれに限定されるものではない。
図2は、本発明に係る製造方法により得られるシームレスベルトをベルト部材として装備する画像形成装置を説明するための要部模式図である。図2に示すベルト部材を含む中間転写ユニット500は、複数のローラに張架された中間転写体である中間転写ベルト501などにより構成されている。この中間転写ベルト501の周りには、2次転写ユニット600の2次転写電荷付与手段である2次転写バイアスローラ605、中間転写体クリーニング手段であるベルトクリーニングブレード504、潤滑剤塗布手段の潤滑剤塗布部材である潤滑剤塗布ブラシ505などが対向するように配設されている。
このラスタ像が露光されたとき、当初一様帯電された感光体ドラム200の表面の露光された部分は、露光光量に比例する電荷が消失し、Bk静電潜像が形成される。このBk静電潜像に、Bk現像器231Kの現像ローラ上の負帯電されたBkトナーが接触することにより、感光体ドラム200の電荷が残っている部分にはトナーが付着せず、電荷のない部分つまり露光された部分にはトナーが吸着し、静電潜像と相似なBkトナー像が形成される。
これもやはり次のY静電潜像の先端部が現像位置に到達する前に完了させる。なお、M及びYの画像形成工程については、それぞれのカラー画像データ読み取り、静電潜像形成、現像の動作が上述のBk、Cの工程と同様であるので説明は省略する。
図3は、4つの異なる色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のトナー像を形成するための4つの感光体ドラム21BK、21Y、21M、21Cを備えた4ドラム型のデジタルカラープリンタの一構成例を示す。
これにより、転写紙P上にカラー画像が形成される。このカラー画像が形成された転写紙Pは、転写搬送ベルト50により定着装置15に搬送され、この定着装置15により転写された画像が定着された後、プリンタ本体外に排出される。
「ポリイミド前駆体溶液A1の調製」
ピロメリット酸二無水物(PMDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)をモル比1:1でN―メチル―2―ピロリドン(NMP)中で重合して固形分20%、粘度8.3Pa・s(25℃)のポリイミド前駆体溶液A1を調製した。
エボニックデグサ社製SpecialBlack4と上記ポリイミド前駆体溶液A1とNMPを重量比12:13:75で混合した溶液をφ1mmジルコニア製メディアのボールミルにて10時間分散し、カーボンブラック分散液A1を調製した。その後、上記カーボンブラック分散液A1とポリイミド前駆体溶液A1をカーボンブラック固形分が17.4%となるように混合して充分に攪拌、脱泡して基層用塗工液A1を調製した。
次に、外径700mm、長さ360mmの外面をブラスト処理にて粗面化した金属製円筒を型として用い、この円筒型を50rpm(回/分)で回転させながら、上記基層用塗工液A1を円筒外面に均一に流延するようにディスペンサーにて塗布した。所定の全量を流し終えて塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転数を100rpmに上げ、熱風循環乾燥機に導入して、120℃まで徐々に昇温して60分加熱した。さらに昇温して200℃で20分加熱し、回転を停止、徐冷して成形膜が形成された円筒型を取り出し、これを高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に導入し、段階的に260℃まで昇温して20分加熱処理(焼成)し、膜厚40μmのポリイミド基層ベルトAを得た。
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)をモル比1.0:1.0でN―メチル―2―ピロリドン(NMP)中で重合して固形分18%。粘度6.3Pa・s(25℃)のポリイミド前駆体溶液A2を調製した。
エボニックデグサ社製SpecialBlack4と上記ポリイミド前駆体溶液A2とNMPを重量比12:13:75で混合した溶液をφ1mmジルコニア製メディアのボールミルにて9時間分散し、カーボンブラック分散液A2を調製した。その後、上記カーボンブラック分散液A2とポリイミド前駆体溶液A2をカーボンブラック固形分が14.0%となるように混合して充分に攪拌、脱泡して基層用塗工液A2を調製した。
次に、上記ポリイミド基層ベルトAの上に、この円筒型を50rpm(回/分)で回転させながら、上記基層用塗工液A2を円筒外面に均一に流延するようにディスペンサーにて塗布した。所定の全量を流し終えて塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転数を100rpmに上げ、熱風循環乾燥機に導入して、120℃まで徐々に昇温して60分加熱した。
さらに昇温して200℃で20分加熱し、回転を停止、徐冷して成形膜が形成された円筒型を取り出し、これを高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に導入し、段階的に320℃まで昇温して60分加熱処理(焼成)し、充分に冷却後、金型から離型して総膜厚70μmの中間転写ベルトAを得た。このときのベルトの反り量はプラス2.5mmであった。
実施例1のポリイミド基層ベルトAの膜厚を25μm、外層(表面層)の膜厚を40μmとした以外は実施例1と同様にして、中間転写ベルトBを得た。このときのベルトの反り量はプラス1.2mmであった。
実施例1のポリイミド基層ベルトAの膜厚を75μm、外層(表面層)の膜厚を30μmとした以外は実施例1と同様にして、中間転写ベルトCを得た。このときのベルトの反り量はプラス9.6mmであった。
実施例1のポリイミド基層ベルトAの膜厚を70μm、外層(表面層)の膜厚を80μmとした以外は実施例1と同様にして、中間転写ベルトDを得た。このときのベルトの反り量はプラス7.2mmであった。
実施例1において、基材層のポリイミド前駆体A1を以下に変更した。
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とピロメリット酸二無水物(PMDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)をモル比0.6:0.4:1.0でN―メチル―2―ピロリドン(NMP)中で重合して固形分20%、粘度13.2Pa・sのポリイミド前駆体溶液Eを調製した。その後は実施例1と同様にしてシームレスベルトEを得た。このときのベルトの反り量はプラス1.6mmであった。
実施例1において、表面層のポリイミド前駆体A2を以下に変更した。
4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)をモル比1.0:1.0でN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中で重合して固形分20%のポリイミド前駆体溶液Fを調製した。その後は実施例1と同様にしてシームレスベルトFを得た。このときのベルトの反り量はプラス2.7mmであった。
実施例1において、基材層のポリイミド前駆体A1の4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを3,4’−ジアミノジフェニルエーテルに変更した以外は実施例1と同様にしてシームレスベルトGを得た。このときのベルトBの反り量はプラス2.2mmであった。
実施例1において、表面層のポリイミド前駆体A2の4,4’−ジアミノジフェニルエーテルをp−フェニレンジアミン(PDA)に変更した以外は実施例1と同様にしてシームレスベルトHを得た。このときのベルトHの反り量はプラス1.1mmであった。
実施例1において、表面層のポリイミド前駆体A2の3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)を4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)に変更した以外は実施例1と同様にしてシームレスベルトIを得た。このときのベルトIの反り量はプラス3.7mmであった。
実施例1の基材層の膜厚を15μm、外層(表面層)の膜厚を100μmにした以外は実施例1と同様にして中間転写ベルトJを得た。このときのベルトJの反り量はプラス0.5mmであった。
実施例1の基材層の膜厚を100μm、外層(表面層)の膜厚を20μmにした以外は実施例1と同様にして中間転写ベルトKを得た。このときのベルトKの反り量はプラス14.7mmであった。
実施例1の基材層の膜厚を60μm、かつ外層(表面層)を塗布しなかった以外は実施例1と同様にして中間転写ベルトLを得た。このときのベルトLの反り量はプラス18mmであった。
また、端部と中央部の濃度ムラも確認し、濃度ムラなしは○、一部濃度が薄いところがあるが実使用可能レベルを△、濃度ムラが大きく、実使用不可レベルを×とした。
結果を表1に示す。
11 PMDA系ポリイミド基層(内層)
12 ポリイミド表面層(外層)
(図2について)
P 転写紙
L レーザ光
70 除電ローラ
80 アースローラ
200 感光体ドラム
201 感光体クリーニング装置
202 除電ランプ
203 帯電チャージャ
204 電位センサ
205 画像濃度センサ
210 ベルト搬送装置
230 リボルバ現像ユニット
231Y Y現像機
231K Bk現像機
231C C現像機
231M M現像機
270 定着装置
271、272 定着ローラ
500 中間転写ユニット
501 中間転写ベルト
502 トナーシール部材
503 帯電チャージャ
504 ベルトクリーニングブレード
505 潤滑剤塗布ブラシ
506 潤滑剤
507 1次転写バイアスローラ
508 ベルト駆動ローラ
509 ベルトテンションローラ
510 2次転写対向ローラ
511 クリーニング対向ローラ
512 フィードバッグ電流検知ローラ
513 トナー画像
514 光学センサ
600 2次転写ユニット
601 転写紙ガイド板
605 2次転写バイアスローラ
606 転写紙除電チャージャ
608 クリーニングブレード
610 レジストローラ
801 1次転写電源
802 2次転写電源
(図3について)
P 転写紙
10 プリンタ本体
12 画像書込部
13 画像形成部
14 給紙部
15 定着装置
16 レジストローラ
20BK、20M、20Y、20C 現像装置
21BK、21M、21Y、21C 感光体
22 中間転写ベルト
23BK、23M、23Y、23C 1次転写バイアスローラ
25 ベルトクリーニング部材
26 駆動ローラ
27 潤滑剤塗布装置
50 転写搬送ベルト
60 2次転写バイアスローラ
70 転写電圧印加電源
Claims (8)
- 像担持体上に形成された潜像をトナーにより現像して得られたトナー像が転写される中間転写ベルトであって、
前記中間転写ベルトは、基材層からなる内層のポリイミド層と、該基材層上に形成された外層のポリイミド層とが積層された構造を有し、前記基材層が、少なくともピロメリット酸に由来する構造単位とジアミノジフェニルエーテルに由来する構造単位とを有するポリイミドを含み、前記中間転写ベルトの内側への反り量が1.0mm以上10.0mm以下であることを特徴とする中間転写ベルト。 - 基材層の平均厚みが20μm以上80μm以下、かつ前記中間転写ベルトの総膜厚の平均厚みが40μm以上140μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写ベルト。
- 前記外層が3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物に由来する構造単位を有するポリイミドを含むことを特徴とする請求項1に記載の中間転写ベルト。
- 前記外層が4,4’−オキシジフタル酸二無水物に由来する構造単位を有するポリイミドを含むことを特徴とする請求項1に記載の中間転写ベルト。
- 前記中間転写ベルトの周長が2000mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写ベルト。
- 前記中間転写ベルトがシームレスベルトであることを特徴とする請求項1に記載の中間転写ベルト。
- 潜像が形成され、トナー像を担持可能な像担持体と、該像担持体上に形成された潜像をトナーで現像する現像手段と、該現像手段により現像されたトナー像が一次転写される中間転写ベルトと、該中間転写ベルト上に担持されたトナー像を記録媒体に二次転写する転写手段とを有してなり、前記中間転写ベルトが請求項1乃至6のいずれかに記載の中間転写ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
- フルカラー画像形成装置であって、各色の現像手段を有する複数の潜像担持体を直列に配置してなる請求項7に記載の画像形成装置。
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