JP6074212B2 - 混合ガスの精製方法および精製装置 - Google Patents
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具体的には、例えば特許文献1では、吸着剤を充填した2基以上の吸着塔を準備し、少なくとも一つの吸着塔で吸着工程を実施している間に残りの吸着塔のうちの少なくとも一つで脱着工程を実施すると共に、脱着工程において吸着塔から排出される全脱着ガスのうち最初の20〜40%をリサイクルガスとして吸着工程を実施中の吸着塔に流通させることにより、目的ガスの回収率を高めている。
また、本発明において、「リサイクルガス中の目的ガスの所定の濃度」は、使用する吸着剤の性能や、求められる目的ガスの回収率や、精製ガス中の目的ガスの濃度低下の許容範囲に応じて適宜設定することができる。
更に、本発明において、「脱着ガス中の目的ガスの濃度の所定値」および「脱着ガス中の不純物ガスの濃度の所定値」は、使用する吸着剤の性能や、求められる目的ガスの回収率や、精製ガス中の目的ガスの濃度低下の許容範囲に応じて適宜設定することができる。
また、脱着ガス中の目的ガスの濃度および/または不純物ガスの濃度も用いて、リサイクルガス中の目的ガスの濃度が所定の濃度以上となるようにリサイクルガスの流通を停止するタイミングを決定すれば、目的ガスの濃度が低い脱着ガスがリサイクルガスとして吸着塔へ流通するのを抑制して、混合ガスからの目的ガスの回収率を効果的に向上させることができるからである。
更に、脱着ガス中の目的ガスの濃度が所定値以下となった場合および/または脱着ガス中の不純物ガスの濃度が所定値以上となった場合にリサイクルガスの流通を停止すれば、目的ガスの濃度が低い脱着ガスがリサイクルガスとして吸着塔へ流通するのを抑制して、混合ガスからの目的ガスの回収率を十分に効果的に向上させることができるからである。
また、本発明において、「リサイクルガス中の目的ガスの所定の濃度」は、使用する吸着剤の性能や、求められる目的ガスの回収率や、精製ガス中の目的ガスの濃度低下の許容範囲に応じて適宜設定することができる。
更に、本発明において、「脱着ガス中の目的ガスの濃度の所定値」および「脱着ガス中の不純物ガスの濃度の所定値」は、使用する吸着剤の性能や、求められる目的ガスの回収率や、精製ガス中の目的ガスの濃度低下の許容範囲に応じて適宜設定することができる。
また、制御装置が、脱着ガス濃度計で測定した脱着ガス中の目的ガスの濃度および/または不純物ガスの濃度も用いて、リサイクルガス中の目的ガスの濃度が所定の濃度以上となるように供給遮断機構の動作を制御すれば、目的ガスの濃度が低い脱着ガスがリサイクルガスとして吸着塔へ供給されるのを抑制して、混合ガスからの目的ガスの回収率を効果的に向上させることができるからである。
更に、脱着ガス中の目的ガスの濃度が所定値以下となった場合および/または脱着ガス中の不純物ガスの濃度が所定値以上となった場合に制御装置が供給遮断機構を動作させてリサイクルガスの供給を遮断すれば、目的ガスの濃度が低い脱着ガスがリサイクルガスとして吸着塔へ供給されるのを抑制して、混合ガスからの目的ガスの回収率を十分に効果的に向上させることができるからである。
なお、以下では、有機性廃棄物のメタン発酵処理により得られるメタン発酵ガス(メタンガスと炭酸ガスとを含む混合ガス)を精製し、メタンガスを高濃度で含む精製ガスを製造する場合について説明するが、本発明の混合ガスの精製装置は、メタン発酵ガス以外の混合ガスの精製にも使用することができる。
図1に示す混合ガスの精製装置100は、吸着剤を充填した2基以上(図示例では3基)の吸着塔10,20,30を備えている。そして、精製装置100では、目的ガスとしてのメタンガスと、不純物ガスとしての炭酸ガスとを含むメタン発酵ガス(混合ガス)が圧力スイング吸着法を用いて精製され、メタンガスが富化された精製ガスが製造される。具体的には、精製装置100では、メタン発酵ガスを吸着塔に供給し、吸着塔内の吸着剤で炭酸ガスの大部分とメタンガスの一部とを吸着することにより、メタンガスが富化された精製ガスが製造される。なお、炭酸ガスとメタンガスとを吸着した吸着剤は、適宜、吸着剤に吸着されたガスを減圧下(吸着時の圧力よりも低い圧力下)で脱着させることにより再生される。
なお、第1メタン発酵ガスライン11には第1メタン発酵ガス弁12が設けられており、第2メタン発酵ガスライン21には第2メタン発酵ガス弁22が設けられており、第3メタン発酵ガスライン31には第3メタン発酵ガス弁32が設けられている。
なお、第1精製ガスライン13には第1精製ガス弁14が設けられており、第2精製ガスライン23には第2精製ガス弁24が設けられており、第3精製ガスライン33には第3精製ガス弁34が設けられている。
なお、第1均圧化ライン15は、第1吸着塔10と第1精製ガス弁14との間で第1精製ガスライン13から分岐しており、第2均圧化ライン25は、第2吸着塔20と第2精製ガス弁24との間で第2精製ガスライン23から分岐しており、第3均圧化ライン35は、第3吸着塔30と第3精製ガス弁34との間で第3精製ガスライン33から分岐している。そして、第1均圧化ライン15には、第1均圧化弁16が設けられており、第2均圧化ライン25には、第2均圧化弁26が設けられており、第3均圧化ライン35には、第3均圧化弁36が設けられている。
なお、第1脱着ガスライン17は、第1メタン発酵ガス弁12と第1吸着塔10との間で第1メタン発酵ガスライン11から分岐しており、第2脱着ガスライン27は、第2メタン発酵ガス弁22と第2吸着塔20との間で第2メタン発酵ガスライン21から分岐しており、第3脱着ガスライン37は、第3メタン発酵ガス弁32と第3吸着塔30との間で第3メタン発酵ガスライン31から分岐している。そして、第1脱着ガスライン17には、第1脱着ガス弁18が設けられており、第2脱着ガスライン27には、第2脱着ガス弁28が設けられており、第3脱着ガスライン37には、第3脱着ガス弁38が設けられている。
ここで、リサイクルガスライン80の一端は、精製装置100へのメタン発酵ガスの流入口と、共通メタン発酵ガスライン40と第1メタン発酵ガスライン11との接続部との間で共通メタン発酵ガスライン40に接続している。また、リサイクルガスライン80の他端は、第2炭酸ガスセンサ72と、共通脱着ガス弁73との間で共通脱着ガスライン70に接続している。
そして、リサイクルガスライン80には、他端側から一端側に向かって、リサイクルガスの流通を遮断する供給遮断機構としてのリサイクルガス弁81と、リサイクルガスを加圧して送出するリサイクルガスポンプ82とが順次配設されている。
また、第1精製ガスライン13、第2精製ガスライン23および第3精製ガスライン33と、共通精製ガスライン50とが、各吸着塔10,20,30から流出した精製ガスを装置外へと流す精製ガスラインとして機能し得る。
更に、第1精製ガスライン13の一部(第1吸着塔10から第1均圧化ライン15が分岐する部分まで)と、第1均圧化ライン15と、第2精製ガスライン23の一部(第2吸着塔20から第2均圧化ライン25が分岐する部分まで)と、第2均圧化ライン25と、第3精製ガスライン33の一部(第3吸着塔30から第3均圧化ライン35が分岐する部分まで)と、第3均圧化ライン35と、共通均圧化ライン60とが、各吸着塔同士を連通して吸着塔内の圧力を均一化する均圧化ラインとして機能し得る。
また、第1メタン発酵ガスライン11の一部(第1吸着塔10から第1脱着ガスライン17が分岐する部分まで)および第1脱着ガスライン17、第2メタン発酵ガスライン21の一部(第2吸着塔20から第2脱着ガスライン27が分岐する部分まで)および第2脱着ガスライン27、並びに、第3メタン発酵ガスライン31の一部(第3吸着塔30から第3脱着ガスライン37が分岐する部分まで)および第3脱着ガスライン37と、共通脱着ガスライン70とが、各吸着塔10,20,30から流出した脱着ガスを装置外へと流す脱着ガスラインとして機能し得る。
更に、リサイクルガスライン80と、共通メタン発酵ガスライン40と、第1メタン発酵ガスライン11、第2メタン発酵ガスライン21および第3メタン発酵ガスライン31とが、吸着剤を再生中の吸着塔から流出した脱着ガスの少なくとも一部をリサイクルガスとして他の吸着塔へと供給するリサイクルガス供給ラインとして機能し得る。なお、この精製装置100のリサイクルガス供給ラインでは、リサイクルガスはメタン発酵ガスと混合した状態で各吸着塔10,20,30へと供給されるが、本発明の精製装置では、リサイクルガスは各吸着塔に直接供給されてもよい。
図1に示す精製装置100を用いたメタン発酵ガスの精製は、本発明の混合ガスの精製方法の一例を使用し、図2(a)に示すような運転工程表に従って行うことができる。具体的には、精製装置100では、図2(a)に示すステージ1〜3を順次繰り返して実施することにより、メタン発酵ガスを連続的に精製し、高濃度のメタンガスを含有する精製ガスを得ることができる。
なお、精製ガス中のメタンガスの濃度は所望の濃度以上であることが好ましい。ここで、「所望の濃度」とは、精製ガスの用途に応じて予め定まる濃度であり、例えば、精製ガスを都市ガス原料として使用する場合には99.5体積%であり、精製ガスを自動車用燃料として使用する場合には95体積%である。
そして、ステージ1では、下記の工程1〜4が順次実施される。
図3Aに示すように、ステージ1の工程1では、第1メタン発酵ガス弁12、第1精製ガス弁14、第2均圧化弁26および第3均圧化弁36のみを開き、他の弁は閉じると共に、真空ポンプ71およびリサイクルガスポンプ82を停止させた状態とする。
SV=(メタン発酵ガスの供給速度[m3/h]/吸着剤体積[m3])×100% ・・・(1)
なお、工程1の実施時間は、第2吸着塔20および第3吸着塔30の圧力を均一化するのに十分な時間とすることができる。
工程1の後に実施する工程2では、図3Bに示すように、第1メタン発酵ガス弁12および第1精製ガス弁14は開いた状態を維持する一方で、第2均圧化弁26および第3均圧化弁36は閉じる。また、工程2では、第3脱着ガス弁38およびリサイクルガス弁81を開くと共に、真空ポンプ71およびリサイクルガスポンプ82を運転させる。なお、その他の弁は閉じた状態を維持する。
また、圧力スイング吸着法で用いる吸着剤は、通常、メタンガスよりも炭酸ガスを吸着し易い一方で、炭酸ガスよりもメタンガスを脱着し易い。更に、吸着工程の終了時に吸着塔内に残留している精製ガスは脱着工程の開始直後に排出される。従って、脱着ガス中に含まれているメタンガスの濃度は、脱着工程の開始直後に最大となり、その後次第に減少する。
そのため、脱着ガスをリサイクルガスとして第1吸着塔10に供給し続けた場合、第1吸着塔10に流入する炭酸ガスの量が増加する。そして、第1吸着塔10に流入する炭酸ガスの量が増加すると、吸着剤に吸着されたガスの量が飽和吸着量に近づき、吸着工程の実施中、特に吸着工程の終了間際に精製ガス中の炭酸ガスの濃度が増加する(即ち、メタンガスの濃度が低下する)虞がある。そして、精製ガス中の炭酸ガスの濃度が増加した場合、メタンガスの濃度が所望の濃度以上の精製ガスを得ることができなくなる。
即ち、精製装置100では、現在実施中のステージ1(以下「今回のステージ1」と称することがある。)の一回前に実施したステージ1(以下「前回のステージ1」と称することがある。)の吸着工程の終了時(即ち、工程4の終了時)に第1炭酸ガスセンサ51を用いて測定した精製ガス中の炭酸ガス濃度を利用して、今回のステージ1の工程2を実施し得る最大時間を決定し、工程2の開始から当該最大時間が経過するまでの間に工程2を終了する。具体的には、精製装置100では、工程2の開始から所定の最大時間が経過した際に、制御装置90がリサイクルガス弁81を閉じると共にリサイクルガスポンプ82の運転を停止させて、第1吸着塔10へのリサイクルガスの供給を遮断し、工程2を終了させる。
(I)第1炭酸ガスセンサ51で測定した精製ガス中の炭酸ガスの濃度が所定の濃度未満の場合には、前回のステージ1の吸着工程において第1吸着塔10にリサイクルガスを流通した時間(即ち、前回の工程2の実施時間)よりも長い時間とする。
(II)第1炭酸ガスセンサ51で測定した精製ガス中の炭酸ガスの濃度が所定の濃度超の場合には、前回のステージ1の吸着工程において第1吸着塔10にリサイクルガスを流通した時間(即ち、前回の工程2の実施時間)よりも短い時間とする。
(III)第1炭酸ガスセンサ51で測定した精製ガス中の炭酸ガスの濃度が所定の濃度と等しい場合には、前回のステージ1の吸着工程において第1吸着塔10にリサイクルガスを流通した時間(即ち、前回の工程2の実施時間)以下の時間、好ましくは前回の工程2の実施時間と同じ時間とする。
そこで、この精製装置100では、メタンガスが殆ど含まれていない脱着ガスをリサイクルガスとして第1吸着塔10へと供給するのを抑制する観点から、脱着ガス中に含まれている炭酸ガスの濃度も使用して、今回のステージ1の工程2を終了させるタイミングを決定することが好ましい。
即ち、精製装置100では、今回のステージ1の工程2において第2炭酸ガスセンサ72を用いて脱着ガス中の炭酸ガス濃度を連続的に測定し、測定した脱着ガス中の炭酸ガス濃度を利用して、工程2を終了するタイミングを決定することが好ましい。具体的には、工程2を実施中に脱着ガス中の炭酸ガス濃度を連続的に測定し、メタンガスの濃度が所定の濃度以上の脱着ガスのみをリサイクルガスとして第1吸着塔10へ供給するように、工程2を終了するタイミングを決定することが好ましい。
具体的には、「脱着ガス中の炭酸ガスの濃度の所定値」は、例えば、40体積%以上80体積%以下の範囲内で設定することができる。所定値を40体積%以上とすれば、メタンガスの回収率を十分に高めることができるからである。また、所定値を80体積%以下とすれば、メタンガスの回収率を十分に高めつつ、メタンガスが殆ど含まれていない脱着ガスをリサイクルガスとして第1吸着塔10へと供給するのを抑制することができるからである。
具体的には、工程2を終了させるタイミングは、工程2の開始から最大時間が経過した際と、脱着ガス中の炭酸ガスの濃度が所定の値となってから所定時間が経過した際との何れか早いタイミングとしてもよい。なお、「所定時間」は、予め実験を行って定めることができる。
工程2の後に実施する工程3では、図3Cに示すように、第1メタン発酵ガス弁12、第1精製ガス弁14および第3脱着ガス弁38は開いた状態を維持し、真空ポンプ71は運転を継続する。一方で、制御装置90がリサイクルガス弁81を閉じる。また、工程3では、制御装置90が、共通脱着ガス弁73を開くと共に、リサイクルガスポンプ82の運転を停止させる。なお、その他の弁は閉じた状態を維持する。
なお、工程3を終了するタイミングは、第3吸着塔30内の吸着剤からガスが十分に脱着される(即ち、吸着剤が十分に再生する)タイミングとすることができる。具体的には、第3吸着塔30内の圧力が例えば−80kPa(ゲージ圧)となるタイミングとすることができる。
工程3の後に実施する工程4では、図3Dに示すように、第1メタン発酵ガス弁12、第1精製ガス弁14および第3脱着ガス弁38は開いた状態を維持し、真空ポンプ71は運転を継続する。一方で、共通脱着ガス弁73を閉じる。また、工程4では、第2精製ガス弁24、第3精製ガス弁34およびリサイクルガス弁81を開くと共に、リサイクルガスポンプ82を運転させる。なお、その他の弁は閉じた状態を維持する。
なお、工程4を終了するタイミング、即ちステージ1を終了するタイミングは、ステージ1の開始から予め定めておいた所定時間が経過したタイミングとすることができる。
因みに、工程4の終了時には、第1炭酸ガスセンサ51で精製ガス中の炭酸ガスの濃度を測定する。そして、測定した炭酸ガスの濃度は、次のステージ1(即ち、ステージ2,3を実施した後のステージ1)において工程2を実施し得る最大時間の決定に用いられる。
具体的には、第1炭酸ガスセンサ51で測定した精製ガス中の炭酸ガスの濃度が所定の濃度未満の場合、即ち、前回の工程4の終了時に吸着塔に炭酸ガスを吸着する余裕が十分に残っていた場合には、最大時間を前回の工程2の実施時間よりも長い時間として、メタンガスの回収率を更に向上させることができる。
また、第1炭酸ガスセンサ51で測定した精製ガス中の炭酸ガスの濃度が所定の濃度超の場合、即ち、前回の工程4の終了時に吸着塔に炭酸ガスを吸着する余裕が十分に無かった場合には、最大時間を前回の工程2の実施時間よりも短い時間として、精製ガス中のメタンガスの濃度が所望の濃度よりも低くなるのを抑制することができる。
更に、第1炭酸ガスセンサ51で測定した精製ガス中の炭酸ガスの濃度が所定の濃度の場合には、最大時間を前回の工程2の実施時間以下として、メタンガスの回収率を向上させつつ、精製ガス中のメタンガスの濃度が所望の濃度よりも低くなるのを抑制することができる。
具体的には、上記一例では、炭酸ガスセンサを設け、メタンガス濃度よりも測定が容易な炭酸ガス濃度を測定することにより制御を行ったが、本発明の精製装置および精製方法では、炭酸ガスセンサに変えて(或いは、加えて)メタンガスセンサを設け、炭酸ガス濃度に変えて(或いは、加えて)メタンガス濃度を測定することにより制御を行ってもよい。より具体的には、上記一例の工程2を実施し得る最大時間は、前回のステージの工程4において精製ガス中のメタンガスの濃度を測定し、測定したメタンガス濃度を用いて決定してもよい。なお、工程4において測定した精製ガス中のメタンガス濃度を用いる場合には、以下の(IV)〜(VI)ようにして最大時間を決定することができる。
(IV)メタンガスセンサで測定した精製ガス中のメタンガスの濃度が所定の濃度超の場合には、前回のステージの吸着工程において吸着塔にリサイクルガスを流通した時間(即ち、前回の工程2の実施時間)よりも長い時間とする。
(V)メタンガスセンサで測定した精製ガス中のメタンガスの濃度が所定の濃度未満の場合には、前回のステージの吸着工程において吸着塔にリサイクルガスを流通した時間(即ち、前回の工程2の実施時間)よりも短い時間とする。
(VI)メタンガスセンサで測定した精製ガス中のメタンガスの濃度が所定の濃度と等しい場合には、前回のステージの吸着工程において吸着塔にリサイクルガスを流通した時間(即ち、前回の工程2の実施時間)以下の時間、好ましくは前回の工程2の実施時間と同じ時間とする。
また、上記一例の工程2は、工程2において脱着ガス中のメタンガスの濃度を測定し、脱着ガス中のメタンガスの濃度が所定値以下となった場合に終了させてもよい。なお、上記一例ではメタンガス濃度と炭酸ガス濃度との合計は100体積%と近似することができるので、メタンガス濃度を使用して制御を行う場合には、上記近似を用いて「精製ガス中のメタンガスの所定の濃度」や「脱着ガス中のメタンガスの濃度の所定値」を決定することができる。
また、本発明の精製方法では、上記一例の運転工程表の工程1および工程3は実施しなくてもよい。
更に、本発明の精製方法では、工程1の実施時間、工程2および工程3の合計の実施時間、工程4の実施時間を予め定めておき、工程2の実施時間を前記工程2および工程3の合計の実施時間の範囲内で変化させてもよい。
更に、本発明の精製方法では、2基の吸着塔を用いて精製を行う場合には、例えば図2(b)に示すような運転工程表に従って精製を行うことができる。
11 第1メタン発酵ガスライン
12 第1メタン発酵ガス弁
13 第1精製ガスライン
14 第1精製ガス弁
15 第1均圧化ライン
16 第1均圧化弁
17 第1脱着ガスライン
18 第1脱着ガス弁
20 第2吸着塔
21 第2メタン発酵ガスライン
22 第2メタン発酵ガス弁
23 第2精製ガスライン
24 第2精製ガス弁
25 第2均圧化ライン
26 第2均圧化弁
27 第2脱着ガスライン
28第2脱着ガス弁
30 第3吸着塔
31 第3メタン発酵ガスライン
32 第3メタン発酵ガス弁
33 第3精製ガスライン
34 第3精製ガス弁
35 第3均圧化ライン
36 第3均圧化弁
37 第3脱着ガスライン
38 第3脱着ガス弁
40 共通メタン発酵ガスライン
50 共通精製ガスライン
51 第1炭酸ガスセンサ
60 共通均圧化ライン
70 共通脱着ガスライン
71 真空ポンプ
72 第2炭酸ガスセンサ
73 共通脱着ガス弁
80 リサイクルガスライン
81 リサイクルガス弁
82 リサイクルガスポンプ
90 制御装置
100 精製装置
Claims (2)
- 吸着剤を充填した2基以上の吸着塔を備える精製装置を使用し、目的ガスと不純物ガスとを含む混合ガスを圧力スイング吸着法により精製して前記目的ガスが富化された精製ガスを得る混合ガスの精製方法であって、
各吸着塔では、吸着塔に前記混合ガスを供給して前記精製ガスを得る吸着工程と、前記吸着工程において前記吸着剤に吸着されたガスを減圧下で脱着させて前記吸着剤を再生する脱着工程とを繰り返し実施し、
前記吸着工程は、所定時間が経過したタイミングで終了し、
前記精製装置では、
少なくとも一つの吸着塔で吸着工程を実施している間に残りの吸着塔のうちの少なくとも一つで脱着工程を実施すると共に、前記脱着工程を実施中の吸着塔から排出される脱着ガスの少なくとも一部をリサイクルガスとして前記吸着工程を実施中の吸着塔に流通させ、
前記少なくとも一つの吸着塔における吸着工程の終了時に前記精製ガス中の目的ガスの濃度および/または不純物ガスの濃度を測定し、
測定した前記精製ガス中の目的ガスの濃度および/または前記精製ガス中の不純物ガスの濃度を用いて、前記少なくとも一つの吸着塔において次の吸着工程を実施する際に前記リサイクルガスを当該吸着塔に流通し得る最大時間を決定し、
前記測定した前記精製ガス中の目的ガスの濃度が所定の濃度超の場合および/または前記精製ガス中の不純物ガスの濃度が所定の濃度未満の場合には、前記最大時間を前記吸着工程において前記少なくとも一つの吸着塔に前記リサイクルガスを流通した時間よりも長くし、前記測定した前記精製ガス中の目的ガスの濃度が所定の濃度未満の場合および/または前記精製ガス中の不純物ガスの濃度が所定の濃度超の場合には、前記最大時間を前記吸着工程において前記少なくとも一つの吸着塔に前記リサイクルガスを流通した時間よりも短くし、前記測定した前記精製ガス中の目的ガスの濃度が所定の濃度の場合および/または前記精製ガス中の不純物ガスの濃度が所定の濃度の場合には、前記最大時間を前記吸着工程において前記少なくとも一つの吸着塔に前記リサイクルガスを流通した時間以下とし、且つ、
前記脱着ガス中の目的ガスの濃度および/または不純物ガスの濃度を測定し、
前記次の吸着工程を実施する際に、当該次の吸着工程を実施中の吸着塔へ流通させる前記リサイクルガス中の前記目的ガスの濃度が所定の濃度以上となるように、次の吸着工程を実施中の吸着塔への前記リサイクルガスの流通を停止するタイミングを決定し、
前記次の吸着工程において、前記脱着ガス中の目的ガスの濃度が所定値以下となった場合および/または前記脱着ガス中の不純物ガスの濃度が所定値以上となった場合に、前記最大時間の経過前であっても、次の吸着工程を実施中の吸着塔への前記リサイクルガスの流通を停止する、
ことを特徴とする、混合ガスの精製方法。 - 吸着剤を充填した2基以上の吸着塔を備え、目的ガスと不純物ガスとを含む混合ガスを圧力スイング吸着法により精製して前記目的ガスが富化された精製ガスを製造する混合ガスの精製装置であって、
各吸着塔では、吸着塔に前記混合ガスを供給して前記精製ガスを得る吸着工程と、前記吸着工程において前記吸着剤に吸着されたガスを減圧下で脱着させて前記吸着剤を再生する脱着工程とを繰り返し実施し、
前記吸着工程は、所定時間が経過したタイミングで終了し、
少なくとも一つの吸着塔に前記混合ガスを供給して精製ガスを製造している間に残りの吸着塔のうちの少なくとも一つで吸着塔内を減圧して前記吸着剤に吸着されたガスを脱着させるように構成され、
前記残りの吸着塔のうちの少なくとも一つから排出される脱着ガスの少なくとも一部をリサイクルガスとして前記少なくとも一つの吸着塔に供給するリサイクルガス供給ラインと、
前記リサイクルガス供給ラインを介した前記少なくとも一つの吸着塔へのリサイクルガスの供給を遮断する供給遮断機構と、
前記精製ガス中の目的ガスの濃度および/または不純物ガスの濃度を測定する精製ガス濃度計と、
前記供給遮断機構の動作を制御して、前記リサイクルガスを前記少なくとも一つの吸着塔に流通する時間を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
測定した前記精製ガス中の目的ガスの濃度および/または前記精製ガス中の不純物ガスの濃度を用いて、前記少なくとも一つの吸着塔において次の吸着工程を実施する際に前記リサイクルガスを当該吸着塔に流通し得る最大時間を決定し、
前記少なくとも一つの吸着塔における前記吸着工程の終了時に前記精製ガス濃度計で測定した前記精製ガス中の目的ガスの濃度が所定の濃度超の場合および/または前記精製ガス中の不純物ガスの濃度が所定の濃度未満の場合には、前記最大時間が前記吸着工程において前記少なくとも一つの吸着塔に前記リサイクルガスを流通した時間よりも長くなるように前記供給遮断機構の動作を制御し、
前記少なくとも一つの吸着塔における前記吸着工程の終了時に前記精製ガス濃度計で測定した前記精製ガス中の目的ガスの濃度が所定の濃度未満の場合および/または前記精製ガス中の不純物ガスの濃度が所定の濃度超の場合には、前記最大時間が前記吸着工程において前記少なくとも一つの吸着塔に前記リサイクルガスを流通した時間よりも短くなるように前記供給遮断機構の動作を制御し、
前記少なくとも一つの吸着塔における前記吸着工程の終了時に前記精製ガス濃度計で測定した前記精製ガス中の目的ガスの濃度が所定の濃度の場合および/または前記精製ガス中の不純物ガスの濃度が所定の濃度の場合には、前記最大時間が前記吸着工程において前記少なくとも一つの吸着塔に前記リサイクルガスを流通した時間以下となるように前記供給遮断機構の動作を制御し、且つ、
前記脱着ガス中の目的ガスの濃度および/または不純物ガスの濃度を測定する脱着ガス濃度計を更に備え、
前記制御装置が、前記脱着ガス濃度計で測定した前記脱着ガス中の目的ガスの濃度および/または前記脱着ガス中の不純物ガスの濃度を用いて前記供給遮断機構の動作を制御し、
前記次の吸着工程を実施する際に、前記少なくとも一つの吸着塔へ流通させる前記リサイクルガス中の前記目的ガスの濃度が所定の濃度以上となるように、前記少なくとも一つの吸着塔へのリサイクルガスの供給を遮断し、
前記次の吸着工程を実施中に、前記制御装置が、前記脱着ガス濃度計で測定した前記脱着ガス中の目的ガスの濃度が所定値以下となった場合および/または前記脱着ガス中の不純物ガスの濃度が所定値以上となった場合に、前記最大時間の経過前であっても、前記少なくとも一つの吸着塔へのリサイクルガスの供給を遮断する、
ことを特徴とする、混合ガスの精製装置。
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