JP6072569B2 - 表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板 - Google Patents
表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6072569B2 JP6072569B2 JP2013040119A JP2013040119A JP6072569B2 JP 6072569 B2 JP6072569 B2 JP 6072569B2 JP 2013040119 A JP2013040119 A JP 2013040119A JP 2013040119 A JP2013040119 A JP 2013040119A JP 6072569 B2 JP6072569 B2 JP 6072569B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- steel sheet
- plated steel
- range
- containing zinc
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Description
前記複合皮膜において、(a)と(b)との質量比(a)/(b)が69/31〜40/60の範囲内であり、(d)と、(a)及び(b)の総量との質量比(d)/{(a)+(b)}が5/100〜1/1000の範囲内であり、
前記めっき鋼板の片面の面積あたりの前記複合皮膜量が1.3〜3.5g/m2の範囲内であり、前記複合皮膜の表面積あたりの(c)の含有量がジルコニウム換算として9〜50mg/m2の範囲内であることを特徴とする。
(1)供試材
表1に掲げためっき組成を有する20種類のめっき鋼板(No.1〜No.20)を用意した。表1中の数値は、めっき層中における各元素の含有率(質量%)である。ただし、表1において、(Si/Al)は、Alの全質量に対するSiの含有率(質量%)を示している。また、表1において、Znについては「残」と表記しており、めっき層を構成する全元素量のうち、Zn以外の他の元素の含有量を除いた全てを意味する。
金属材料の前処理として、アルカリ脱脂により清浄な表面状態を得た。具体的にはシリケート系アルカリ脱脂剤のパルクリーンN364S(日本パーカライジング(株)製)を濃度2%、温度60℃に調整し、10秒間スプレー処理した。続いて、水道水で洗浄した後に水切りロールで絞り、50℃で30秒間加熱乾燥した。
(1)ポリエステルポリウレタン樹脂(a)
表2に示すポリエステルポリウレタン樹脂(a1〜a5)及びポリエーテルポリウレタン樹脂(a6)(比較用)はそれぞれ、以下に示す合成方法により得た。
反応容器内に1、6−ヘキサンジオールとネオペンチルグリコールとアジピン酸から得られる数平均分子量2000のポリエステルポリオール100質量部、2、2−ジメチル−1、3−プロパンジオール5質量部、2、2−ジメチロールプロピオン酸20質量部、2、4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート100質量部、N−メチル−2−ピロリドン100質量部を加えて反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量5%であるウレタンプレポリマーを得た。次に、エチレンジアミン16質量部、トリエチルアミン10質量部をイオン交換水500質量部に加えて回転数2000rpmのホモミキサーで攪拌しながら、ウレタンプレポリマーを加えて乳化分散して不揮発分35質量%のポリエステルポリウレタン樹脂(a1)を得た。また、ポリエステルポリウレタン樹脂(a1)において、その体積平均粒子径R1が異なるものをさらに3種類作製し、それぞれ、(a1−1)、(a1−2)、(a1−3)としている。(a1)、(a1−1)、(a1−2)及び(a1−3)の体積平均粒子径R1については、上記ホモミキサーによる分散時間を適宜調整しながら、所望の粒子径に達したところでホモミキサーによる分散を終了させることで調節した。
反応容器内に1、6−ヘキサンジオールとネオペンチルグリコールとアジピン酸から得られる数平均分子量2000のポリエステルポリオール100質量部、2、2−ジメチル−1、3−プロパンジオール5質量部、2、2−ジメチロールプロピオン酸20質量部、4、4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート100質量部、N−メチル−2−ピロリドン100質量部を加えて反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量5%であるウレタンプレポリマーを得た。次に、エチレンジアミン16質量部、トリエチルアミン10質量部をイオン交換水500質量部に加えて回転数2000rpmのホモミキサーで攪拌しながら、ウレタンプレポリマーを加えて乳化分散して不揮発分35質量%のポリエステルポリウレタン樹脂(a2)を得た。
反応容器内に1、6−ヘキサンジオールとアジピン酸から得られる数平均分子量2000のポリエステルポリオール100質量部、2、2−ジメチル−1、3−プロパンジオール5質量部、2、2−ジメチロールプロピオン酸20質量部、4、4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート100質量部、N−メチル−2−ピロリドン100質量部を加えて反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量5%であるウレタンプレポリマーを得た。次に、エチレンジアミン16質量部、トリエチルアミン10質量部をイオン交換水500質量部に加えて回転数2000rpmのホモミキサーで攪拌しながら、ウレタンプレポリマーを加えて乳化分散して不揮発分35質量%のポリエステルポリウレタン樹脂(a3)を得た。
反応容器内に1、6−ヘキサンジオールとネオペンチルグリコールとアジピン酸から得られる数平均分子量2000のポリエステルポリオール100質量部、2、2−ジメチル−1、3−プロパンジオール5質量部、2、2−ジメチロールプロピオン酸20質量部、ヘキサメチレンジイソシアネート100質量部、N−メチル−2−ピロリドン100質量部を加えて反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量5%であるウレタンプレポリマーを得た。次に、エチレンジアミン16質量部、トリエチルアミン10質量部をイオン交換水500質量部に加えて回転数2000rpmのホモミキサーで攪拌しながら、ウレタンプレポリマーを加えて乳化分散して不揮発分35質量%のポリエステルポリウレタン樹脂(a4)を得た
・ポリエステルポリウレタン樹脂(a5)
反応容器内に1、6−ヘキサンジオールとネオペンチルグリコールとアジピン酸から得られる数平均分子量20000のポリエステルポリオール100質量部、2、2−ジメチル−1、3−プロパンジオール5質量部、2、2−ジメチロールプロピオン酸20質量部、2、4−トリレンジイソシアネート100質量部、N−メチル−2−ピロリドン100質量部を加えて反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量5%であるウレタンプレポリマーを得た。次に、エチレンジアミン16質量部、トリエチルアミン10質量部をイオン交換水500質量部に加えて回転数2000rpmのホモミキサーで攪拌しながら、ウレタンプレポリマーを加えて乳化分散して不揮発分35質量%のポリエステルポリウレタン樹脂(a5)を得た。
反応容器内にエチレングリコールとプロピレングリコールから得られる数平均分子量2000のポリエーテルポリオール100質量部、2、2−ジメチル−1、3−プロパンジオール5質量部、2、2−ジメチロールプロピオン酸20質量部、2、4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート100質量部、N−メチル−2−ピロリドン100質量部を加えて反応させ、不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量5%であるウレタンプレポリマーを得た。次に、エチレンジアミン16質量部、トリエチルアミン10質量部をイオン交換水500質量部に加えて回転数2000rpmのホモミキサーで攪拌しながら、ウレタンプレポリマーを加えて乳化分散して不揮発分35質量%のポリエステルポリウレタン樹脂(a6)を得た。
表3に示す水分散性アクリル樹脂(b)(b1〜b10)はそれぞれ、以下に示す合成方法により得た(表3では「アクリル樹脂」と表記)。尚、水分散性アクリル樹脂の体積平均粒子径R2は、サブミクロン粒度分布測定装置(商品名「N4Plus」、コールター社製)を用いて測定した。
攪拌機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を取り付けた4つ口フラスコに、内部空気を窒素ガスにて置換後、脱イオン水120質量部にポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルを1.5質量部添加した混合液に、表2に示す質量比で配合したモノマー105質量部のうち10質量部を添加し、重合触媒として過硫酸アンモニウムを0.3質量部添加して80〜85℃で3時間反応させた。その後、残りの混合モノマー95質量部を3時間かけて滴下し、滴下終了後1時間温度及び攪拌条件を保った。アンモニア水及び脱イオン水にてpH調整、濃度調整を行い、固形分濃度40%の水分散性アクリル樹脂(b1)〜(b10)を得た。
攪拌機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を取り付けた4つ口フラスコに、内部空気を窒素ガスにて置換後、脱イオン水120質量部にポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルを1.5質量部添加した混合液に、表2に示す質量比で配合したモノマー105質量部を添加し、重合触媒として過硫酸アンモニウムを0.3質量部添加して80〜85℃で3時間反応させた。その後、アンモニア水及び脱イオン水にてpH調整、濃度調整を行い、固形分濃度40%の水分散性アクリル樹脂(b1−1)を得た。
攪拌機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を取り付けた4つ口フラスコに、内部空気を窒素ガスにて置換後、脱イオン水120質量部にポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルを1.5質量部添加した混合液に、表2に示す質量比で配合したモノマー105質量部のうち70質量部を添加し、重合触媒として過硫酸アンモニウムを0.3質量部添加して80〜85℃で3時間反応させた。その後、残りの混合モノマー35質量部を3時間かけて滴下し、滴下終了後1時間温度及び攪拌条件を保った。アンモニア水及び脱イオン水にてpH調整、濃度調整を行い、固形分濃度40%の水分散性アクリル樹脂(b1−2)を得た。
攪拌機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を取り付けた4つ口フラスコに、内部空気を窒素ガスにて置換後、脱イオン水120質量部にポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルを1.5質量部添加した混合液に、表2に示す質量比で配合したモノマー105質量部のうち20質量部を添加し、重合触媒として過硫酸アンモニウムを0.3質量部添加して80〜85℃で3時間反応させた。その後、残りの混合モノマー85質量部を3時間かけて滴下し、滴下終了後1時間温度及び攪拌条件を保った。アンモニア水及び脱イオン水にてpH調整、濃度調整を行い、固形分濃度40%の水分散性アクリル樹脂(b1−3)を得た。
実施例及び比較例で用いたジルコニウム化合物(c)(c1〜c4)を表4に示す。
実施例及び比較例で用いたヒンダードアミン類(d)(d1〜d4)を表5に示す。
実施例及び比較例で用いた可塑剤(e)(e1〜e4)を表6に示す。
実施例及び比較例で用いたシランカップリング剤成分(f)(f1〜f3)を表7に示す。
実施例及び比較例で用いたコバルト化合物(g)(水系金属表面処理剤用コバルト化合物g1〜g3)を表8に示す。
(1)コバルト化合物(B)
実施例及び比較例で用いたコバルト化合物(B)(B1〜B4)を表9に示す。
実施例及び比較例で用いた塩基性ジルコニウム化合物(A)(A1〜A3)の配合を表10に示す。
表11〜14(実施例1〜実施例114)、表16(比較例1〜21)に記載の水系金属表面処理剤を用いて、めっき鋼板に複合皮膜を形成させ、処理板(表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板)を作製した。具体的には、所定の皮膜量が得られるように、バーコーターの種類を変えてウエット付着量をコントロールし、その後、280℃の雰囲気で加熱乾燥の時間を調節しながら所定の到達板温になるように乾燥することで、被覆層(複合皮膜)を形成させた。尚、ジルコニウム化合物(c)については、複合皮膜中のZr付着量(複合皮膜の表面積あたりの(c)の含有量のジルコニウム換算値)が表11〜14、16に示す値になるような含有量で水系金属表面処理剤に含まれている。
特公平4−2672号公報の実施例1に記載の表面処理剤を用い、表12に記載の処理条件にて、実施例1と同様の方法で被覆層を形成させた。
特開平7−251128号公報の実施例1に記載の表面処理剤を用い、表12に記載の処理条件にて、実施例1と同様の方法で被覆層を形成させた。
特開2003−201578号公報の実施例1に記載の表面処理剤を用い、表12に記載の処理条件にて、実施例1と同様の方法で被覆層を形成させた。
特開2004−204333号公報の実施例1に記載の表面処理剤を用い、表12に記載の処理条件にて、実施例1と同様の方法で被覆層を形成させた。
特開2007−239027号公報の実施例1に記載の表面処理剤を用い、表12に記載の処理条件にて、実施例1と同様の方法で被覆層を形成させた。
特開2006−342221号公報の実施例1に記載の表面処理剤を用い、表12に記載の処理条件にて、実施例1と同様の方法で被覆層を形成させた。
特開2006−52348号公報の実施例1に記載の表面処理剤を用い、表12に記載の処理条件にて、実施例1と同様の方法で被覆層を形成させた。
特開2006−89589号公報の実施例1に記載の表面処理剤を用い、表12に記載の処理条件にて、実施例1と同様の方法で被覆層を形成させた。
特開2006−219512号公報の実施例1に記載の表面処理剤を用い、表12に記載の処理条件にて、実施例1と同様の方法で被覆層を形成させた。
特開2006−299327号公報の実施例1に記載の表面処理剤を用い、表12に記載の処理条件にて、実施例1と同様の方法で被覆層を形成させた。
表17〜20に示す各実施例及び比較例の処理板について、以下の試験を実施した。各評価方法は次のとおりである。
塩水噴霧試験法JIS−Z−2371に基づき塩水噴霧500時間後の白錆発生面積及び750時間後の白錆発生面積をそれぞれ目視により求め、下記評価基準にて評価した。尚、500時間の試験で「3」以上の判定であれば実用レベルであり、750時間の試験で「3」〜「5」の判定であれば厳しい実環境での使用や長期の耐食性が求められるレベルに適用できる。
(評価基準:白錆発生面積率)
5;白錆発生面積1%未満。
4;白錆発生面積1%以上3%未満。
3;白錆発生面積3%以上10%未満。
2;白錆発生面積10%以上30%未満。
1;白錆発生面積30%以上。
1%濃度の水酸化ナトリウム水溶液に25℃で5時間浸漬し、脱イオン水にて水洗した後にドライヤーで乾燥した。処理板の状態を目視判定により、下記評価基準にて評価した。
(評価基準:黒色や茶色への変色度合い)
4;3%未満。
3;3%以上10%未満。
2;10%以上30%未満。
1;30%以上。
脱イオン水の沸騰水中に2時間浸漬及び4時間浸漬し、簡易的な試験を行なった。処理板の状態を目視判定により、下記評価基準にて評価した。尚、沸騰水2時間の試験で「3」以上の判定であれば実用レベルであり、沸騰水4時間の試験で「3」〜「5」の判定であれば厳しい実環境での使用や長期の耐黒変性が求められるレベルに適用できる。
(評価基準:黒色や茶色への変色度合い)
5;全面変色なし。
4;3%未満。
3;3%以上10%未満。
2;10%以上30%未満。
1;30%以上。
先端が5mmRのビードを300kgf(2942N)で表面に押し付けた状態で、処理板を引き抜く試験を実施し、処理板の外観を目視判定し、下記の評価基準にて評価した。尚、成形加工性の試験で「3」以上の判定であれば実用レベルである。
(評価基準:黒色への変色度合い)
4;変化なし。
3;3%未満。
2;3%以上30%未満。
1;30%以上。
傾斜法(ヘイドン社製)にて荷重200gfでの静摩擦係数を測定した。尚、ヘイドン摩擦係数においては3〜4の判定であれば実用レベルである。
(評価基準:静摩擦係数の数値)
4;0.30以上
3;0.25以上0.30未満。
2;0.15以上0.25未満。
1;0.15未満。
Dynamic Headspace−GasChromatography−Mass Spectroscopy(DHC−GC−MS)法により、発生アウトガス量を測定した。試料を、不活性ガス気流中(300mL/min)で、80℃で1時間加熱し、試料から発生したアウトガスを吸着剤で捕集濃縮した後、GC−MSで測定した。イオン化方式は電子衝撃法で70eVとした。尚、アウトガス性の測定結果で「3」以上の判定であれば実用レベルである。
(評価基準:発生トータルアウトガス量(単位:ng/cm2、ヘキサデカン換算値))
4;500未満。
3;500以上1000未満。
2;1000以上10000未満。
1;10000以上。
(評価基準:発生BHT量(単位:ng/cm2、ヘキサデカン換算値))
4;0以上1未満。
3;1以上5未満。
2;5以上50未満。
1;50以上。
千葉県船橋市にて12ヶ月間の屋外曝露試験を行い、色差計(Color Meter ZE2000 日本電色工業株式会社製)にて試験前後のL値及びb値差を評価した。尚、耐候性の試験でL値とb値の変化度合いがいずれも「3」以上の判定であれば実用レベルである。尚、評価結果については、L値とb値のいずれか低い点数を優先して評価結果に反映させた。
(評価基準:L値の変化度合い)
4;0以上2未満。
3;2以上4未満。
2;4以上7未満。
1;7以上。
(評価基準:b値の変化度合い)
4;0以上1未満。
3;1以上4未満。
2;4以上7未満。
1;7以上。
エタノール、及びトルエンを染み込ませたガーゼを使用し荷重500gfで10往復ラビング後、処理板の状態を目視判定により、下記評価基準にて評価した。尚、耐溶剤性の試験で「3」以上の判定であれば実用レベルである。
(評価基準:ラビング跡の変色度合い)
4;跡が見えない。
3;斜めから見て跡が見える。
2;上から見て跡が見える。
1;皮膜が剥離している。
実施例及び比較例で作製した水系金属表面処理剤を40℃恒温装置中に5日間静置し、処理剤性状の安定性試験を行った。尚、貯蔵安定性の試験で「3」以上の判定であれば実用レベルである。
(評価基準:処理剤の粘度)
4;粘度変化なし。
3;粘度変化。
2;増粘あり。
1;ゲル化。
Claims (11)
- 分子中にポリエステルポリオールに由来する構造単位を有するポリエステルポリウレタン樹脂(a)と、分子中に脂環構造を持つ(メタ)アクリル酸エステルに由来する重合単位、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸に由来する重合単位及び他の(メタ)アクリル酸エステルに由来する重合単位を含む重合体からなる水分散性アクリル樹脂(b)と、ジルコニウム化合物(c)と、ヒンダードアミン類(d)と、可塑剤(e)と、水とを含み、かつ、pHが7.5〜10の範囲内で、(e)の配合量が(a)及び(b)の固形分質量の合計量に対して15〜30質量%の範囲内である水系金属表面処理剤を、アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板の表面に塗布した後乾燥することにより形成される複合皮膜を被覆して成り、
前記複合皮膜において、(a)と(b)との質量比(a)/(b)が69/31〜40/60の範囲内であり、(d)と、(a)及び(b)の総量との質量比(d)/{(a)+(b)}が5/100〜1/1000の範囲内であり、
前記めっき鋼板の片面の面積あたりの前記複合皮膜量が1.3〜3.5g/m2の範囲内であり、前記複合皮膜の表面積あたりの(c)の含有量がジルコニウム換算として9〜50mg/m2の範囲内であることを特徴とする表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板。 - 前記水系金属表面処理剤において、前記ポリエステルポリウレタン樹脂(a)の体積平均粒子径R1と、前記水分散性アクリル樹脂(b)の体積平均粒子径R2との比(R1/R2)が15/100〜40/100の範囲内を満足することを特徴とする請求項1に記載の表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板。
- 前記複合皮膜がさらにシランカップリング剤成分(f)を含有し、かつ、前記複合皮膜に対する前記シランカップリング剤成分(f)の含有割合が1.0〜4.0質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板。
- 前記複合皮膜がさらにコバルト化合物(g)を含有し、前記コバルト化合物(g)と、(a)及び(b)の総量との質量比(g)/{(a)+(b)}が、1/500〜1/10000の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板。
- 前記複合皮膜から発生するアウトガスの全量が1000ng/cm2未満であると共に前記アウトガスに含まれるブチルヒドロキシトルエンが5ng/cm2未満であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板。
- 前記水系金属表面処理剤をめっき鋼板の表面に塗布した後乾燥するときの温度が、到達板温として60〜180℃の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板。
- 塩基性ジルコニウム化合物(A)、コバルト化合物(B)、及び水を含有し、pH7.5〜10の範囲内である水系表面調整剤を、前記めっき鋼板に塗布し乾燥することにより、前記塩基性ジルコニウム化合物(A)と前記コバルト化合物(B)とを含有する下地皮膜を形成して成り、前記めっき鋼板の片面当たりの前記下地皮膜の乾燥皮膜量が0.05〜0.8g/m2の範囲内であり、前記めっき鋼板の片面当たりの前記下地皮膜のZr質量換算付着量が5〜400mg/m2の範囲内であり、前記めっき鋼板の片面当たりの前記下地皮膜のCo質量換算付着量が1〜20mg/m2の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板。
- 前記めっき鋼板が、亜鉛とアルミニウムとを含有し或いは亜鉛とアルミニウムとマグネシウムとを含有するめっき層を備え、前記めっき層中のアルミニウム含有量が1質量%以上、75質量%以下の範囲内、前記めっき層中のマグネシウム含有量が0質量%を超えて6.0質量%以下の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板。
- 前記めっき層が、Ni及びCrのうち、少なくとも1種類以上を、各々0質量%を超えて1質量%以下の範囲内で含むことを特徴とする請求項8に記載の表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板。
- 前記めっき層が、Ca、Sr、Y、La及びCeのうち、少なくとも1種類以上を、各々0質量%を超えて0.5質量%以下の範囲内で含むことを特徴とする請求項8又は9に記載の表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板。
- 前記めっき層が、Siを、前記めっき層中のAlに対して、0.1質量%以上、10質量%以下の範囲内で含むことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013040119A JP6072569B2 (ja) | 2012-02-28 | 2013-02-28 | 表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012042027 | 2012-02-28 | ||
JP2012042027 | 2012-02-28 | ||
JP2013040119A JP6072569B2 (ja) | 2012-02-28 | 2013-02-28 | 表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013209749A JP2013209749A (ja) | 2013-10-10 |
JP6072569B2 true JP6072569B2 (ja) | 2017-02-01 |
Family
ID=49527835
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013040119A Active JP6072569B2 (ja) | 2012-02-28 | 2013-02-28 | 表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6072569B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016044972A1 (en) * | 2014-09-22 | 2016-03-31 | Henkel China Co. Ltd. | Alkaline cerium-based coating composition for metal surface pre-treatment |
WO2016171281A1 (ja) * | 2015-04-24 | 2016-10-27 | 日本パーカライジング株式会社 | 金属材料用表面処理剤及び金属材料 |
JP7208777B2 (ja) * | 2018-11-30 | 2023-01-19 | 中国塗料株式会社 | 塗料組成物 |
JP7417473B2 (ja) * | 2020-05-20 | 2024-01-18 | 日鉄鋼板株式会社 | 被覆めっき鋼板 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55165963A (en) * | 1979-06-11 | 1980-12-24 | Tokushu Muki Zairyo Kenkyusho | Formation of heat-resistant and insulating film on surface of metal |
JPS6421085A (en) * | 1987-07-17 | 1989-01-24 | Dainippon Toryo Kk | Coating method |
JP2001113625A (ja) * | 1999-10-18 | 2001-04-24 | Kansai Paint Co Ltd | プラスチック被覆金属板 |
JP2001262009A (ja) * | 2000-03-21 | 2001-09-26 | Dainippon Ink & Chem Inc | 親水性皮膜の形成方法、及び、塗装物品 |
JP4024129B2 (ja) * | 2001-11-02 | 2007-12-19 | 日本パーカライジング株式会社 | アルミニウム・亜鉛系合金メッキ鋼板用表面処理剤及び該処理剤で表面処理したアルミニウム・亜鉛系合金メッキ鋼板 |
JP3865693B2 (ja) * | 2002-12-26 | 2007-01-10 | 日本ペイント株式会社 | アルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板処理用水性樹脂組成物、被覆方法及びアルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板 |
JP2005120469A (ja) * | 2003-09-26 | 2005-05-12 | Nippon Parkerizing Co Ltd | 金属材料表面処理用組成物および表面処理方法 |
JP4796410B2 (ja) * | 2006-03-08 | 2011-10-19 | 日鉄住金鋼板株式会社 | 表面被覆アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板 |
JP5317516B2 (ja) * | 2007-04-27 | 2013-10-16 | Jfeスチール株式会社 | 表面処理溶融Zn−Al系合金めっき鋼板 |
JP2009262397A (ja) * | 2008-04-24 | 2009-11-12 | Nippon Steel & Sumikin Coated Sheet Corp | 塗装金属板及びその製造方法 |
-
2013
- 2013-02-28 JP JP2013040119A patent/JP6072569B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013209749A (ja) | 2013-10-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5514369B2 (ja) | 表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板及びその製造方法 | |
KR100971645B1 (ko) | 금속 재료용 수계 표면 처리제 및 표면 피복 금속 재료 | |
CN103298891B (zh) | 包含片状硅酸盐颜料的涂层组合物和用于生成透明或半透明的发射性涂层的方法 | |
CN103820778B (zh) | 水性金属表面处理剂及使用其的金属表面处理方法 | |
JPWO2007069783A1 (ja) | 金属材料用表面処理剤、表面処理方法及び表面処理金属材料 | |
CN105143513B (zh) | 涂装钢板用基底处理组合物、以及进行了基底处理的镀覆钢板及其制造方法、涂装镀覆钢板及其制造方法 | |
JP5509078B2 (ja) | 水系金属表面処理剤及び表面処理金属材料 | |
JP6072569B2 (ja) | 表面被覆アルミニウム含有亜鉛系めっき鋼板 | |
CN102827518A (zh) | 一种水性涂料组合物 | |
JP6263278B2 (ja) | 亜鉛めっき鋼板用表面処理剤 | |
KR100832147B1 (ko) | 고내식성 아연계 합금 도금 강재용 도료와 그 도료로 형성한 피막이 있는 강제 구조물 | |
JP5497170B2 (ja) | クロメートフリー着色塗装金属板および水性着色組成物 | |
JP5498634B2 (ja) | 水系金属表面処理剤、表面処理方法及び表面処理金属材料 | |
JP2007162098A (ja) | 水系金属表面処理剤、表面処理方法及び表面処理金属材料 | |
JP5411585B2 (ja) | 複層表面処理亜鉛系めっき鋼板 | |
JP6367462B2 (ja) | 亜鉛めっき鋼材用または亜鉛基合金めっき鋼材用の金属表面処理剤、被覆方法及び被覆鋼材 | |
JP4796410B2 (ja) | 表面被覆アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板 | |
JP2002371223A (ja) | 水性無機塗料組成物 | |
JP7417473B2 (ja) | 被覆めっき鋼板 | |
JP2010228121A (ja) | 耐食性に優れる塗装鋼板 | |
JP2012116057A (ja) | クロメートフリー着色塗装金属板 | |
JP2012131223A (ja) | クロメートフリー着色塗装金属板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160201 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161118 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161129 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161228 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6072569 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |