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JP6070284B2 - テープ型使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、テープ型使い捨ておむつに関する。
従来から、後身頃に止着テープが取り付けられ、前身頃にフロントパッチが設けられたテープ型使い捨ておむつが知られている。止着テープとフロントパッチは、例えば、フック材(雄部材)とループ材(雌部材)の面ファスナーにより機械的に結合できるようになっている。このため、後身頃に設けられた止着テープを、前身頃に設けられたフロントパッチに止め付けることで、テープ型使い捨ておむつを着用者の身体に装着することができる。
このようなテープ型使い捨ておむつの従来技術として、例えば、下記の特許文献1〜3を挙げることができる。
特許文献1には、止着部を有するファスニングテープが設けられた背側部におけるウエスト開口縁部に、幅方向に亘ってウエスト部弾性部材が配されており、該背側部における胴回り部に、それぞれ幅方向に亘って複数の胴回り部弾性部材が配されたテープ型使い捨ておむつが開示されている。そして、この特許文献1には、フロントパッチの上側、即ち、腹側端部に弾性部材を伸張状態で配設することも記載されている。また、特許文献2には、ファスニングテープの本体部に、細長状弾性部材が伸張状態で配設されたテープ型使い捨ておむつが開示されている。また、特許文献3には、フロントパッチの上縁辺側に、フロントパッチの内側方向に向かって凹む中央切り欠き部が形成されたテープ型使い捨ておむつが開示されている。
特開2002−224160号公報 特開2009−201849号公報 特許第5011457号公報
特許文献1に記載のテープ型使い捨ておむつでは、腹側端部に配設された弾性部材により腹部を締め付けることができるので、防漏性の向上を図ることができる。しかしながら、テープ型使い捨ておむつの装着時において、止着テープは、腹側端部に配設された弾性部材よりも下方に位置するフロントパッチに止着されるため、止着テープと連動したフィット性には寄与せず、十分なフィット性を得ることができないという問題があった。また、特許文献2に記載のテープ型使い捨ておむつでは、止着テープ(ファスニングテープ)の伸縮によりフィット性は向上するが、フロントパッチの影響で、腹部の装着感、防漏性の寄与は少ないという問題があった。
また、テープ型使い捨ておむつのフロントパッチの素材構成は、フィルムと不織布であり、このような素材は硬く、腰があるため、着用者の腹回り(すなわち、フロントパッチ周辺)のフィット性、装着感が良くないという問題もあった。また、フロントパッチの周辺、特に吸収体が配置されていない腹側の境界部分は、止着テープのズレの影響が出やすく、漏れに繋がりやすいという問題もあった。また、フィット性を向上させるために、フロントパッチの裏側に伸縮材を配置しても、フロントパッチに腰があるため、伸縮力が効果的に発揮できず、フィット性の向上を図ることは困難である。更に、フロントパッチの裏側に配置する伸縮材の伸縮力を上げても、フロントパッチが収縮してしまい、止着テープが付けづらいなどの状況が生じ、使い勝手が悪化してしまう。特許文献3に記載のテープ型使い捨ておむつでは、着用者の腹部又は両脚部の付け根がフロントパッチに当たることを防止でき、装着感の向上を図ることができるが、フィット性、装着感、及び防漏性が更に向上されたテープ型使い捨ておむつの開発が要望されていた。特に、特許文献3に記載のテープ型使い捨ておむつにおいては、フロントパッチの腹側幅方向の部分(すなわち、切り欠き部分)に関し、フィット性、装着感、及び防漏性の更なる向上が望まれていた。
本発明は、前記のような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。即ち、本発明は、フィット性、装着感、及び防漏性に優れたテープ型使い捨ておむつを提供するものである。
本発明によれば、以下のテープ型使い捨ておむつが提供される。
[1] 前身頃、股下部、及び後身頃から構成され、複数のシートが吸収体を挟持した状態で積層された吸収性本体と、前記吸収性本体の前記後身頃の左右の各側縁から延出するように配設された止着テープと、前記吸収性本体の前記前身頃に配設され、前記止着テープを取り付けるためのフロントパッチと、を備え、前記フロントパッチは、前記前身頃の端縁側に位置する上縁辺側が前記フロントパッチの内側方向に向かって凹むように切り欠かれた、上部切り欠き部が形成されたものであり、前記吸収性本体の前記上部切り欠き部が形成された領域に、伸縮部が設けられており、前記伸縮部が、前記吸収性本体の前記上部切り欠き部が形成された領域に配設された複数の伸縮材を含むとともに、当該複数の伸縮材の各々が、前記前身頃の一方の側縁から他方の側縁に向かう方向に伸張状態で配設され、その前記前身頃の一方の側縁から他方の側縁に向かう方向の長さが他の一以上の当該複数の伸縮材の当該長さと異なるように構成されている、テープ型使い捨ておむつ。
[2] 前記伸縮部は、前記上部切り欠き部が形成された領域から、前記上部切り欠き部を形成する前記上縁辺の各上端部を結ぶ境界部を跨いで設けられている、前記[1]に記載のテープ型使い捨ておむつ。
[3] 前記伸縮部は、前記フロントパッチが配設された領域に重ならないように設けられている、前記[1]又は[2]に記載のテープ型使い捨ておむつ。
[4] 前記伸縮部は、前記吸収性本体の前記吸収体が配設された領域に重ならないように設けられている、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のテープ型使い捨ておむつ。
[5] 前記フロントパッチは、帯状の接着部と、帯状の非接着部とが、前記吸収性本体の幅方向に交互に複数配置されて、前記帯状の接着部によって前記前身頃に接着固定されたものである、前記[1]〜[4]のいずれかに記載のテープ型使い捨ておむつ。
[6] 前記フロントパッチを接着固定する前記帯状の接着部の、前記吸収性本体の幅方向の長さが、1〜70mmであり、前記帯状の非接着部の、前記吸収性本体の幅方向の長さが、1〜70mmである、前記[5]に記載のテープ型使い捨ておむつ。
[7] 前記上部切り欠き部の凹頂部から、前記上縁辺の左右の各上端部を結ぶ境界部までの最短距離が、5mm以上、80mm以下である、前記[1]〜[6]のいずれかに記載のテープ型使い捨ておむつ。
[8] 前記フロントパッチの前記上縁辺は、前記上部切り欠き部の凹頂部と、前記上縁辺の左右の各上端部のうちの少なくとも一方を繋ぐ、曲線を含む、前記[1]〜[7]のいずれかに記載のテープ型使い捨ておむつ。
[9] 前記フロントパッチには、前記上縁辺と対向する下縁辺側に、前記フロントパッチの左下角を切り欠いた左下切り欠き部と、前記フロントパッチの右下角を切り欠いた右下切り欠き部と、が形成されている、前記[1]〜[8]のいずれかに記載のテープ型使い捨ておむつ。
[10] 前記フロントパッチの前記下縁辺は、前記左下切り欠き部の凹頂部、前記フロントパッチの下端部、及び前記右下切り欠き部の凹頂部を繋ぐ、曲線を含む、前記[9]に記載のテープ型使い捨ておむつ。
[11] 前記フロントパッチの前記上縁辺の形状と、前記フロントパッチの前記下縁辺の形状とが、同一形状である、前記[9]又は[10]に記載のテープ型使い捨ておむつ。
[12] 前記フロントパッチは、前記上縁辺の左右の各末端から延びる2つの側縁辺を有し、前記上縁辺の左右の各上端部は、前記上縁辺の左右の各末端よりも、前記フロントパッチの中央領域側寄りに位置し、前記側縁辺と前記上縁辺の交点における前記上縁辺の接線と、前記側縁辺と、のなす角が、鈍角である、前記[1]〜[11]のいずれかに記載のテープ型使い捨ておむつ。
[13] 前記フロントパッチは、前記上縁辺の左右の各末端から延びる2つの側縁辺を有し、前記上縁辺の左右の各上端部は、前記上縁辺の左右の各末端と一致しており、前記側縁辺と前記上縁辺の交点における前記上縁辺の接線と、前記側縁辺と、のなす角が、鋭角である、前記[1]〜[11]のいずれかに記載のテープ型使い捨ておむつ。
本発明のテープ型使い捨ておむつにおいては、以下の構成を採用することによって、フィット性、装着感、及び防漏性が向上する。即ち、フロントパッチは、前身頃の端縁側に位置する上縁辺側が、このフロントパッチの内側方向に向かって凹むように切り欠かれた、上部切り欠き部が形成されたものであり、吸収性本体の上部切り欠き部が形成された領域に、伸縮部が設けられている。したがって、止着テープの同周円上で伸縮部が存在することとなり、フィット性が向上する。また、着用者の腹部の圧力がかかる部分に伸縮部が存在するため、装着感が向上する。更に、従来のテープ型使い捨ておむつでは、腹部、特にフロントパッチの境界部分は隙間ができやすいものであったが、上部切り欠き部が形成された領域に伸縮部が設けられることで、フロントパッチの境界部分をしっかりと押さえることができ、防漏性が向上する。
本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態1を模式的に示す平面図であり、テープ型使い捨ておむつを展開し、バックシート側から見た状態を示す図である。 本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態1を示す一部切り欠き断面図であり、テープ型使い捨ておむつを展開し、トップシート側から見た状態を示す図である。 本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態1のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。 図3に示すフロントパッチを模式的に示す平面図である。 本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態2のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。 本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態3のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。 テープ型使い捨ておむつの実施形態4のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。 ープ型使い捨ておむつの実施形態5のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。 テープ型使い捨ておむつの実施形態6のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。 本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態7のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。 本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態8のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。 フロントパッチの製造工程の概要を説明するための模式図である。
以下、本発明のテープ型使い捨ておむつを実施するための形態について具体的に説明する。
[実施形態1]
以下、本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態1について、図面を用いて説明する。図1、図2及び図3に示すように、実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100は、吸収性本体14と、止着テープ10と、フロントパッチ30と、を備えたものである。吸収性本体14は、前身頃2、股下部4、及び後身頃6から構成され、複数のシート(例えば、トップシート18及びバックシート20)が吸収体22を挟持した状態で積層されたものである。止着テープ10は、吸収性本体14の後身頃6の左右の各側縁6a,6bから延出するように配設されている。フロントパッチ30は、止着テープ10を取り付けるためのものであり、吸収性本体14の前身頃2の肌非当接面側に配設されている。
そして、実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100のフロントパッチ30は、前身頃2の端縁側に位置する上縁辺301側がフロントパッチ30の内側方向に向かって凹むように切り欠かれた、上部切り欠き部31が形成されたものである。更に、吸収性本体14の上部切り欠き部31が形成された領域には、伸縮部35が設けられている。
このように構成されたテープ型使い捨ておむつ100は、フィット性、装着感、及び防漏性が向上する。すなわち、上部切り欠き部31が形成された領域に伸縮部35が設けられているため、テープ型使い捨ておむつ100の装着時において、止着テープ10の同周円上で伸縮部35が存在することとなり、フィット性が向上する。また、着用者の腹部の圧力がかかる部分(例えば、仰臥位から座位へ姿勢変更するときに圧力がかかる部分)に、上部切り欠き部31が形成され、且つ上部切り欠き部31が形成された領域に伸縮部35が設けられているため、装着感が向上する。更に、従来のテープ型使い捨ておむつでは、腹部、特にフロントパッチの境界部分には隙間ができやすいものであったが、上部切り欠き部31が形成された領域に伸縮部35が設けられることで、フロントパッチ30の境界部分をしっかりと押さえることができ、防漏性が向上する。
ここで、図1は、本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態1を模式的に示す平面図であり、テープ型使い捨ておむつを展開し、バックシート側から見た状態を示す図である。図2は、本発明のテープ型使い捨ておむつの一の実施形態を示す一部切り欠き断面図であり、テープ型使い捨ておむつを展開し、トップシート側から見た状態を示す図である。図3は、本発明のテープ型使い捨ておむつの一の実施形態のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。なお、図3においては、フロントパッチ30の右側の部位に、後身頃6の側縁6a,6bから延出するように配設された止着テープ10が取り付けられた状態を示している。
なお、本明細書中において「テープ型使い捨ておむつ」とは、図1に示すテープ型使い捨ておむつ100のように、吸収性本体14と、止着テープ10と、フロントパッチ30と、を備えた使い捨ておむつを意味するものとする。テープ型使い捨ておむつ100は、後身頃6を着用者の背部にあてがい、前身頃2を着用者の腹部にあてがった状態で、後身頃6に取り付けられている止着テープ10を、前身頃2に設けられたフロントパッチ30に止め付けることにより、着用者に装着することが可能である。本明細書において、「前身頃」とは、おむつの装着時において着用者の腹部を覆う部位を意味し、おむつの装着時において「後身頃」との着用者の背部を覆う部位を意味し、「股下部」とは、前身頃と後身頃の間に位置する部位を意味する。また、本明細書において、「左右方向」という場合は、図1に示される展開されたテープ型使い捨ておむつの幅方向(装着時における胴回り方向)のことを意味する。すなわち、「左右方向」という場合は、図1中の左右方向のことを意味する。「上下方向」という場合は、図1に示される展開されたテープ型使い捨ておむつの長手方向(前身頃の端縁から後身頃の端縁に向かう方向)のことを意味する。すなわち、「上下方向」という場合は、図1中の上下方向のことを意味する。「左右方向」と「上下方向」は、互いに直交する方向である。
(1.テープ型使い捨ておむつの各部構成)
以下、テープ型使い捨ておむつの各部の構成について説明する。
(1−1.伸縮部)
吸収性本体14の上部切り欠き部31が形成された領域に設けられた伸縮部35は、伸張状態で吸収性本体14に配設された伸縮材36によって形成されている。実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100における伸縮材36としては、天然ゴム、合成ゴム(ウレタンゴム、オレフィンゴム等)の弾性材からなる糸ゴム、平ゴムを挙げることができる。伸縮材36は、前身頃2の一方の側縁2aから他方の側縁2bに向かう方向に伸張状態で配設されている。図1〜図3においては、3本の伸縮材36を、直線状に、それぞれが平行となるように配設した場合の例を示している。伸縮材36の本数については特に制限はない。伸縮材36は、伸縮部35の伸縮の程度等を勘案した上で、構成材料、その材料の伸長率、固定時の伸長状態等を決定すればよい。伸縮材36が糸ゴム状の場合、その太さとしては、100〜2000デシテックスであることが好ましく、400〜1400デシテックスであることが更に好ましい。また、伸縮材36は、十分な伸縮力を作用させるため、伸長状態で固定することが好ましい。例えば、伸縮材36は、100〜300%の伸長状態で固定することが好ましく、150〜270%の伸長状態で固定することがより好ましい。このような範囲の伸長状態で固定することにより、十分な伸縮力を作用させることが可能となる。
伸縮部35は、上部切り欠き部31が形成された領域から、上部切り欠き部31を形成する上縁辺301の各上端部302を結ぶ境界部Xを跨いで設けられていることが好ましい。境界部Xを跨いで伸縮部35が設けられることにより、腹周りのフィット性が更に向上する。また、境界部Xを伸縮部35によって確りと押さえることができるため、防漏性を更に向上する。境界部Xとは、上部切り欠き部31を形成する上縁辺301の各上端部302を結んだ際に描かれる直線を含む領域のことである。この境界部Xは、例えば、フロントパッチ30に上部切り欠き部31が形成されていない矩形のフロントパッチを想定した場合、当該フロントパッチの上縁辺の境界部分に相当する。
伸縮部35は、フロントパッチ30が配設された領域に重ならないように設けられていることが好ましい。このように構成することによって、フロントパッチ30に対して不要な伸縮力が作用せず、フロントパッチの収縮などを有効に抑制することができる。したがって、フロントパッチ30に止着テープ10を付け易くなる。また、上部切り欠き部31が形成された領域に対して良好に伸縮力を発現させることができるため、より良好なフィット性を得ることができる。フロントパッチ30が配設された領域に重ならないように伸縮部35を設ける方法については特に制限はない。例えば、フロントパッチ30が配設された領域を避けて、上部切り欠き部31が形成された領域のみに伸縮材36を配置してもよい。また、フロントパッチ30が配設された領域に重なる部分について、伸縮材36をカットし、伸縮材36の伸縮力が発現しないようにしてもよい。
伸縮部35は、吸収性本体14の吸収体22が配設された領域に重ならないように設けられていることが好ましい。このように構成することによって、吸収体22に対して不要な伸縮力が作用せず、吸収体22の収縮などを有効に抑制することができる。このため、テープ型使い捨ておむつ100のフィット性及び装着感が更に向上する。吸収体22が配設された領域に重ならないように伸縮部35を設ける方法については特に制限はない。例えば、吸収体22が配設された領域を避けて、伸縮材36を配置してもよいし、また、吸収体22が配設された領域に重なる部分について、伸縮材36をカットし、伸縮材36の伸縮力が発現しないようにしてもよい。
伸縮材36は、例えば、上部切り欠き部31が形成された領域に対して、接着剤その他の手段により固定される。固定方法としては、例えば、ホットメルト接着剤、その他の流動性の高い接着剤を用いた接着であってもよいし、ヒートシールのような熱や超音波等による溶着であってもよい。なお、伸縮材36の固定方法については、上述した方法に限定されることはない。
(1−2.フロントパッチ)
フロントパッチ30は、後身頃6に設けられた止着テープ10を、前身頃2に止め付けて維持するための部材である。フロントパッチ30は、前身頃2の外表面(肌非当接面側)に取り付けられており、上述した止着テープ10とともに、ファスニング機構を構成する。例えば、止着テープ10の止着手段44として粘着テープが採用された場合には、フロントパッチ30は、表面が平滑なプラスチックフィルム等で形成すればよい。一方、止着テープ10の止着手段44として、面状ファスナーのフック材が採用された場合には、フロントパッチ30としては面状ファスナーのループ材を採用すればよい。
これまでに説明したように、フロントパッチ30には、前身頃2の端縁側に位置する上縁辺301側がフロントパッチ30の内側方向に向かって凹むように切り欠かれた、上部切り欠き部31が形成されている。ここで、フロントパッチ30を、中央領域30a(図3参照)と、中央領域30aよりも左側方に位置する左側方領域30b(図3参照)と、中央領域30aよりも右側方に位置する右側方領域30c(図3参照)に区分した場合を想定する。これらの領域の区分は、フロントパッチ30を、中央領域30a、左側方領域30b、及び右側方領域30cに左右方向に三等分したものであってもよいし、中央領域30a、左側方領域30b、及び右側方領域30cを、例えば4:3:3や6:2:2のように任意の比率で区分することとしてもよい。上部切り欠き部31の凹頂部311は、フロントパッチの中央領域30aに位置することが好ましい。このように、フロントパッチ30に上部切り欠き部31が設けられているため、着用者が前傾の姿勢や座位の姿勢をとった場合であっても、その腹部がフロントパッチ30の上縁に当たることを防止できる。したがって、従来のテープ型使い捨ておむつと比較し、着用感を向上させることができる。なお、凹頂部311は、形成された切り欠きの最も凹んだ箇所を意味する。また、図1〜図3においては、上部切り欠き部31の最も凹んだ箇所(すなわち、凹頂部311)が1点であり、この最も凹んだ箇所から切り欠きの深さが左右方向に漸減するように構成されているが、凹頂部311は、左右方向に所定の幅を有するものであってもよい。例えば、凹頂部311が直線状に形成されていてもよい。また、凹頂部311は、上縁辺301の中心から左右方向に所定距離ずれた箇所に位置していてもよい。
上部切り欠き部31の凹頂部311から、上縁辺301の左右の各上端部302を結ぶ境界部Xまでの最短距離が、5mm以上、80mm以下であることが好ましい。この「最短距離」は、上部切り欠き部31の凹み幅である。フロントパッチ30の上端部302は、左側方領域と右側方領域のいずれに位置するものであってもよく、また、フロントパッチ30の上端部302は、実質的に、左側方領域と右側方領域の両方に形成されるものであってもよい。また、左側方領域に配される上端部302と、右側方領域に配される上端部302とは、上下方向に互いの配設位置が異なっていてもよい。
上記構成のように、上部切り欠き部31の「最短距離」を5mm以上とすることにより、テープ型使い捨ておむつ100を装着したまま前屈みになった場合であっても、フロントパッチ30により腹部が圧迫され難くなり、装着感が向上する。上部切り欠き部31の「最短距離」が80mm以下であれば、後身頃6に設けられた止着テープ10を前身頃2に固定するというフロントパッチ30の機能を損なうこともない。
フロントパッチ30の上縁辺301は、上部切り欠き部31の凹頂部311と、上縁辺301の左右の各上端部302のうちの少なくとも一方を繋ぐ、曲線を含むものであってもよい。上記構成のように、上部切り欠き部31の凹頂部311とフロントパッチ30の上端部302を曲線で繋ぐことにより、着用者の腹部の形状に合わせて上部切り欠き部31を形成することができる。したがって、テープ型使い捨ておむつの装着感をより向上させることができる。上記曲線は、緩やかなS字状の曲線であってもよいし、緩やかな円弧状の曲線であってもよい。なお、図1及び図3においては、フロントパッチの形状を説明するために、一部の要素に黒丸を付けて表しているが、この黒丸は実在するものではない。また、上縁辺301の各上端部302を結ぶ境界部Xに破線を付して示しているが、この破線は実在しない仮想線である。
フロントパッチ30には、上縁辺301と対向する下縁辺302側に、フロントパッチ30の左下角を切り欠いた左下切り欠き部32と、フロントパッチ30の右下角を切り欠いた右下切り欠き部33と、が形成されていてもよい。上記構成のように、フロントパッチ30の下縁辺303の左右の角部に切り欠き部(左下切り欠き部32、及び右下切り欠き部33)を形成することにより、着用者が前傾姿勢や座位姿勢をとっている場合であっても、両脚部の付け根(股関節周縁)の可動域を十分に確保することができる。これにより、テープ型使い捨ておむつ100の装着感を更に向上させることができる。このように、フロントパッチ30は、湾曲又は屈折した上縁辺301と、上縁辺301に対向し湾曲又は屈折した下縁辺303と、上縁辺301の左端部と下縁辺303の左端部を繋ぐ左側縁辺305と、上縁辺301の右端部と下縁辺303の右端部を繋ぐ右側縁辺306と、を基本構成とすることが好ましい。なお、左下切り欠き部32の凹頂部321と右下切り欠き部33の凹頂部331は、上下方向に高低差を有するものであってもよい。
フロントパッチの下縁辺303は、左下切り欠き部32の凹頂部321、フロントパッチの下端部304、及び右下切り欠き部33の凹頂部321を繋ぐ、曲線を含むものであってもよい。このような構成を採用することで、着用者の両脚部の可動域の形状に合わせてフロントパッチ30の下縁辺303を湾曲させることができる。したがって、装着感を更に向上させることができる。
フロントパッチ30の下端部304から左右方向に延びる直線と、左下切り欠き部32の凹頂部321から左右方向に延びる直線及び右下切り欠き部33の凹頂部331から左右方向に延びる直線の間の最短距離は、5mm以上、80mm以下であることが好ましい。このように構成することによって、テープ型使い捨ておむつを装着したまま前屈みになった場合であっても、フロントパッチ30下方の角部に脚部の付け根が当たるという事態を防止でき、更に、後身頃6に設けられた止着テープ10を前身頃2に固定するというフロントパッチ30の機能を損なうこともない。
フロントパッチ30の下端部304は、フロントパッチ30の下縁辺303の中央に位置していることが好ましいが、左右方向に所定距離ずれた箇所に位置していてもよい。フロントパッチ30の上縁辺301の形状と、フロントパッチ30の下縁辺304の形状とが、同一形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。図1〜図3に示すテープ型使い捨ておむつ100においては、フロントパッチ30の上縁辺301の形状と、フロントパッチ30の下縁辺304の形状とが、同一形状である。フロントパッチ30は、その製造工程において、フロントパッチ30の上縁辺301と下縁辺303に対応する位置で裁断されることにより形成される。このため、上縁辺301と下縁辺303を同一の曲線形状とすることにより、フロントパッチ30を同一の裁断刃で裁断することができるようになる。したがって、フロントパッチ30の上縁辺301と下縁辺303を裁断する裁断手段(裁断刃)を別々に設ける必要がなくなるとともに、トリム回収手段も必要ないため、製造機に投じるコストを節減することができる。
フロントパッチ30は、上縁辺301の左右の各末端から延びる2つの側縁辺(左側縁辺305、及び右側縁辺306)を有している。以下、左側縁辺305及び右側縁辺30を総称して、「側縁辺305,306」ということがある。ここで、フロントパッチ30の上縁辺301の左右の各上端部302,302は、上縁辺301の左右の各末端よりも、フロントパッチ30の中央領域30a側寄りに位置していてもよいし、上縁辺301の左右の各上端部302,302は、上縁辺301の左右の各末端と一致していてもよい。図1〜図3においては、フロントパッチ30の上縁辺301の左右の各上端部302,302は、上縁辺301の左右の各末端よりも、フロントパッチ30の中央領域30a側寄りに位置している。そして、左右の各上端部302,302と、上縁辺301の左右の各末端との間の上縁辺301は直線状に形成されている。
例えば、フロントパッチ30の上端部302が、上縁辺301と各側縁辺305,306の交点と一致していない場合においては、上縁辺301と各側縁辺305,306の交点と上部切り欠き部31の凹頂部311とを、緩やかなS字状の曲線により結ぶこととしてもよい。これにより、フロントパッチ30の上縁辺301の全体を緩やかな曲線において構成することができる。したがって、仮に着用者の腹部がフロントパッチ30の上縁辺301に接触した場合であっても、着用者に不要な圧迫感を与える事態を防止できる。フロントパッチ30の上端部302と、上縁辺301と各側縁辺305,306の交点のズレの差は、例えば、0.5〜10mm、1〜8mm、2〜6mm、又は3〜4mmとすることができる。
ここで、フロントパッチ30の上縁辺301の左右の各上端部302,302が、上縁辺301の左右の各末端よりも、フロントパッチ30の中央領域30a側寄りに位置している場合において、側縁辺305,306と上縁辺301の交点における上縁辺301の接線と、側縁辺305,306と、のなす角が、鈍角であってもよい。上記上縁辺301の接線と、側縁辺305,306と、のなす角が鈍角である場合には、その角度が、95〜135°であることが好ましく、100〜130°であることが更に好ましく、105〜110°であることが特に好ましい。
また、フロントパッチ30の上縁辺301の左右の各上端部302,302が、上縁辺301の左右の各末端と一致している場合、側縁辺305,306と上縁辺301の交点における上縁辺301の接線と、側縁辺305,306と、のなす角が、鋭角であってもよい。上記上縁辺301の接線と、側縁辺305,306と、のなす角が鋭角である場合には、その角度が、45〜85°であることが好ましく、50〜80°であることが更に好ましく、70〜75°であることが特に好ましい。
また、図示は省略するが、フロントパッチは、中央領域、左側方領域、及び右側方領域に分割して形成されることとしてもよい。例えば、フロントパッチは、中央領域に属する第1片と、左側方領域に属する第2片と、右側方領域に属する第3片により形成されることとしてもよい。このように、フロントパッチを別々に形成された3つの片を組み合わせにより製造した場合、中央領域に属する第1片を、第2片や第3片と比較し、前身頃の下方にずらして取り付けることにより、上部切り欠き部、左下切り欠き部、及び右下切り欠き部が形成されたフロントパッチを容易に製造することが可能になる。
次に、図3及び図4を参照して、フロントパッチ30の形状の寸法の概略を説明する。ここでは、本発明を、大人用のテープ型使い捨ておむつに適用した場合の例について説明する。ただし、フロントパッチ30の形状の寸法は以下の説明に限定されるものではなく、適宜変更することにより、例えば、幼児用の使い捨ておむつにも適用することができる。図4は、図3に示すフロントパッチ30を模式的に示す平面図である。
図3及び図4に示されるように、フロントパッチ30の左右方向の長さ(線分A)は、200〜600mmであることが好ましく、280〜500mmであることが特に好ましい。また、フロントパッチ30の上下方向の長さ、すなわち、フロントパッチ30の上端部302から下端部304までの上下方向の長さ(線分B)は、100〜200mmであることが好ましく、140mm〜180mmであることが更に好ましい。ここで、フロントパッチ30の上下方向の長さ(線分B)は、その左右方向の長さ(線分A)に対して、20〜60%の長さであることが好ましく、25〜50%の長さであることが特に好ましい。
図3及び図4に示されるように、フロントパッチ30の上端部302から左右方向に延びる直線と、上部切り欠き部31の凹頂部311から左右方向に延びる直線の間の距離(線分C)は、5〜80mm、10〜60mm、又は15〜50mmであることが好ましく、20〜40mmであることが特に好ましい。また、フロントパッチ30の左側縁辺305及び右側縁辺306の長さ(線分D)は、50〜200mmであることが好ましく、120〜160mmであることが特に好ましい。なお、左側縁辺305の長さと右側縁辺306の長さは、実質的に同一であることが好ましいが、一致していなくてもよい。ここで、フロントパッチ30の上端部302から上部切り欠き部31の凹頂部311までの上下方向の距離(線分C)は、フロントパッチ30の左側縁辺305及び右側縁辺306の長さ(線分D)に対して、1〜50%、又は10〜40%の距離であることが好ましく、20〜30%の距離であることが特に好ましい。
図3及び図4に示されるように、中央領域30aにおいて、上部切り欠き部31の凹頂部311から左右方向に延びる直線と、フロントパッチ30の下端部304から左右方向に延びる直線の間の距離(線分E)は、50〜200mmであることが好ましく、120〜160mmであることが特に好ましい。また、左側方領域30bにおいて、フロントパッチ30の上端部302から左右方向に延びる直線と、左下切り欠き部32の凹頂部321から左右方向に延びる直線の間の距離(線分F)は、50〜200mmであることが好ましく、120〜160mmであることが特に好ましい。また、右側方領域30cにおいて、フロントパッチ30の上端部302から左右方向に延びる直線と、右下切り欠き部33の凹頂部331から左右方向に延びる直線の間の距離(線分G)は、50〜200mmであることが好ましく、120〜160mmであることが特に好ましい。ここで、図4に示された線分E、線分F、及び線分Gの長さは、実質的に同一であってもよいし、異なっていてもよい。例えば、線分F又は線分Gの長さは、線分Eの長さに対して、50〜90%の長さであってもよいし、60〜80%の長さであってもよい。また、線分Eと、線分Fと、線分Gとは、フロントパッチ30の左側縁辺305及び右側縁辺306の長さ(線分D)と実質的に同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、中央領域30aにおいて、上部切り欠き部31の凹頂部311は、フロントパッチ30の上縁辺301の中央から、左右方向に所定距離ずれているものであってもよい。すなわち、上部切り欠き部31の凹頂部311から上下方向に延びる直線と左側縁辺305の間の距離(線分H)と、上部切り欠き部31の凹頂部311から上下方向に延びる直線と右側縁辺306の間の距離(線分I)は、異なるものであってもよい。例えば、線分Hは、線分Iに対して、70〜90%の距離とすることとしてもよい。同様に、中央領域30aにおいて、フロントパッチ30の下端部304は、フロントパッチ30の下縁辺303の中央から、左右方向に所定距離ずれているものであってもよい。
図3及び図4に示されるように、フロントパッチ30の下端部304から左右方向に延びる直線と、左下切り欠き部32の凹頂部321(又は右下切り欠き部33の凹頂部331)から左右方向に延びる直線の間の距離(線分J)は、5〜80mm、10〜60mm、又は15〜50mmであることが好ましく、20〜40mmであることが特に好ましい。ここで、フロントパッチ30の下端部304から左下切り欠き部32の凹頂部321(又は右下切り欠き部33の凹頂部331)までの上下方向の距離(線分J)は、フロントパッチ30の左側縁辺305及び右側縁辺306の長さ(線分D)に対して、1〜50%、又は10〜40%の距離であることが好ましく、20〜30%の距離であることが特に好ましい。
また、図3及び図4に示されるように、線分Cと線分Jの距離は、実質的に同一であることが好ましいが、両者は異なるものであってもよい。線分Cは、要するに、上部切り欠き部31の凹み幅であり、線分Jは、左下切り欠き部32及び右下切り欠き部33の凹み幅である。例えば、上部切り欠き部31の凹み幅は、左下切り欠き部32(又は右下切り欠き部33)の凹み幅より深いものであってもよい。
また、図3及び図4においては、フロントパッチ30の上端部302が、上縁辺301と各側縁辺305,306の交点と一致していない。フロントパッチ30の上端部302から当該交点までの左右方向の距離(線分K)は、例えば、5〜50mmとすることが好ましく、20〜30mmであることが特に好ましい。また、図3及び図4においては、左下切り欠き部32の凹頂部321及び右下切り欠き部33の凹頂部331が、下縁辺303と各側縁辺305,306の交点と一致していない。左下切り欠き部32の凹頂部321及び右下切り欠き部33の凹頂部331から当該交点までの左右方向の距離(L)は、例えば、5〜50mmとすることが好ましく、20〜30mmであることが特に好ましい。このように、例えば、フロントパッチ30の上端部302を、上縁辺301と各側縁辺305,306の交点と一致させない構成とすることにより、フロントパッチ30の角部の角度を90度以上の直角又は鈍角とすることができるため、着用者の肌が接した場合であっても、着用者が違和感を覚えることがなくなる。
図3及び図4に示されるように、フロントパッチ30の上縁辺301側において、上部切り欠き部31の凹頂部311から上下方向に延びる直線と、フロントパッチ30の上端部302から上下方向に延びる直線の間の距離(線分M)は、50〜250mm、又は100〜200mmであることが好ましく、130〜170mmであることが特に好ましい。また、図3及び図4に示されるように、フロントパッチ30の下縁辺303側において、フロントパッチ30の下端部304から上下方向に延びる直線と、左下切り欠き部32の凹頂部321(又は右下切り欠き部33の凹頂部331)から上下方向に延びる直線の間の距離(線分N)は、50〜250mm、又は100〜200mmであることが好ましく、130〜170mmであることが特に好ましい。上記線分Mと線分Nの距離は、同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
(1−3.吸収性本体)
吸収性本体14は、前身頃2、股下部4、及び後身頃6から構成され、複数のシートが吸収体22を挟持した状態で積層されたものである。実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100においては、トップシート18とバックシート20とが吸収体22を挟持した状態で積層された吸収性本体14を備えている。このような吸収性本体14は、股下部4を中心として、後身頃6から前身頃2にかけて、尿などの液体を吸収し保持するための吸収体22が配設されていることが好ましい。この吸収体22は、着用者の肌に当接する面(肌当接面)側から液透過性のトップシート18によって被覆され、反対側の肌非当接面側から液不透過性のバックシート20によって被覆されている。したがって、尿などの液体は、トップシート18を透過して、吸収体22に吸収保持され、液透過性のバックシート20によって外部への漏出が阻止される。
(1−4.吸収体)
吸収体22は、着用者の尿を吸収し保持するための部材である。吸収体22は、着用者の尿や体液を吸収し保持ために、吸収性材料によって構成される。吸収性材料としては、例えば、フラッフパルプ、高吸水性ポリマー(Super Absorbent Polymer;「SAP」)、親水性シート等を採用することができる。フラッフパルプの例は、木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したものである。高吸水性ポリマーの例は、ポリアクリル酸ナトリウムである。親水性シートとしては、例えば、ティシュ、吸収紙、親水化処理を行った不織布を用いることができる。
吸収体22は、トップシート18とバックシート20の間に挟み込まれ、両シートの周縁部が封着されることによって、トップシート18とバックシート20との間に封入される。吸収体22の形状は、図示された形状に制限されるものではなく、例えば、矩形状、ひょうたん型、T字型とすることができる。図1〜図3に示すテープ型使い捨ておむつ100では、吸収体22として矩形状の吸収体を採用している。
(1−5.トップシート)
トップシート18は、吸収体22の肌当接面側を被覆するように配置される液透過性のシートである。トップシート18は、尿などの液体を、その下面側に配置された吸収体22に浸透させる。
トップシート18を構成する液透過性材料として、例えば、織布、不織布、多孔性フィルを採用することができる。特に、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロンのような熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。
トップシート18は、単一のシート材によって構成されていてもよいが、複数のシート材によって構成されていてもよい。例えば、吸収体の表面部に配置されるシートと、サイドフラップの部分に配置されるシートを組み合わせた構成であってもよい。
(1−6.バックシート)
バックシート20は、吸収体22を肌非当接面側から被覆するように配置される液不透過性のシートである。バックシート20は、吸収体22により保持されている液体が、おむつ外部に漏洩してしまうことを防止する。
バックシート20を構成する液不透過性材料としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を採用することができる。特に、微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは、0.1μm程度の微細な孔が多数形成されており、液不透過性ではあるが透湿性を有するためおむつ内部の蒸れを防止することができるという点において好ましい。
また、バックシート20の外表面には、バックシート20を補強し、その手触りを良くするために、カバーシートを貼り合わせることとしてもよい。カバーシートを形成する材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルのような熱可塑性樹脂からなる不織布、又は湿式不織布を用いることができる。
(1−7.立体ギャザー)
立体ギャザー26は、着用者の排泄した尿などがおむつ外部へ漏出することを防止するための防漏壁として機能する部材である。立体ギャザー26は、トップシート18やバックシート20とは異なるサイドシートにより形成されることとしてもよい。例えば、サイドシートの一端側をトップシート18の表面に固着し、他端側に立体ギャザー伸縮材28を伸長状態で配設する。これにより、立体ギャザー26は、立体ギャザー伸縮材28の収縮力により起立し、おむつの脚周り開口部等から尿などの液体が漏出する横漏れを有効に防止することができる。
立体ギャザー26は、股下部4からの漏れを防止するため、少なくとも股下部4に形成されていればよいが、後身頃6や前身頃2にかけて形成されていてもよい。また、立体ギャザー26は、股下部の左右側方に、少なくとも1対以上形成されていればよく、例えば、股下部の左右側方に2対以上形成することとしてもよい。
(1−8.各種ギャザー)
テープ型の使い捨ておむつ100においては、上記立体ギャザー26の他に、脚部周りギャザーや、腰周りギャザーを形成することが好ましい。
脚部周りギャザーは、使い捨ておむつの脚部周りの開口部から、尿などの液体が漏出する事態を防止するための部材である。脚部周りの開口部に沿って、脚部周り伸縮材40が伸長状態で配置され、この脚部周り伸縮材40の収縮力を利用して、脚部周りギャザーが形成される。これにより、脚周りに隙間が形成され難くなり、脚周り開口部からの尿漏れを効果的に防止することができる。また、脚部周りギャザーを形成すると、おむつを交換する際に、吸収体22の両側で脚部周り伸縮材40が収縮するため、股下部4が全体として椀状に変形する。このため、尿や体液が椀状に形成された股下部4に溜まり、尿をこぼすことなく容易におむつの交換を行うこともできるようになる。
例えば、図2に示すテープ型使い捨ておむつ100は、このテープ型使い捨ておむつ100の脚部周りに、おむつの長手方向(上下方向)に沿って直線的な2本の脚部周り伸縮材40を配置した例である。この脚部周り伸縮材40は、例えば、糸ゴムや平ゴムによって構成されている。脚部周り伸縮材40は、必ずしも直線的に配置する必要はなく、例えば、おむつの脚周り開口部のカーブに沿って曲線的に配置してもよい。
また、腰周りギャザーは、使い捨ておむつの腰周りの開口部からの尿漏れを防止するとともに、テープ型使い捨ておむつのフィット性を向上させ、おむつのずり下がりが防止するための部材である。腰周りの開口部にそって、腰周り伸縮材42が伸長状態で配置され、この腰周り伸縮材42の収縮力を利用して、腰周りギャザーが形成される。これにより、テープ型使い捨ておむつ100の後身頃6が着用者の背部に密着するため、背部からの尿漏を有効に防止しつつ、フィット感を向上させることができる。
例えば、図2に示すテープ型使い捨ておむつ100は、後身頃6の端部の腰周りに相当する位置に、おむつの短手方向(左右方向)に沿って、平ゴムからなる腰周り伸縮材42を配置した例である。この腰周り伸縮材42は、脚部周り伸縮材40と同様に、例えば、糸ゴムや平ゴムによって構成することができる。
脚部周り伸縮材40や腰周り伸縮材42としては、例えば、天然ゴムや合成ゴム(ウレタンゴム等)の弾性材からなるゴム、伸縮性ネット、伸縮性フィルム、伸縮性フォーム(ウレタンフォーム等)を採用することができる。これらの、伸縮材は、おむつの他の構成部材に対して、接着剤その他の手段により固定される。固定方法としては、例えば、ホットメルト接着剤、その他の流動性の高い接着剤を用いた接着であってもよいし、ヒートシールのような熱や超音波等による溶着であってもよい。
[実施形態2]
以下、本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態2について、図5を参照しつつ説明する。図5は、本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態2のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。なお、実施形態2のテープ型使い捨ておむつ200は、吸収性本体14の上部切り欠き部31(フロントパッチ30の上部切り欠き部31)が形成された領域に設けられる伸縮部35aの構成以外は、図1に示す実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100と同様に構成されている。そのため、実施形態2のテープ型使い捨ておむつ200においては、実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100と同様に構成された構成要素に、図1に示す実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100の各構成要素と同一の符号を付し、説明を省略する。
図5に示すように、テープ型使い捨ておむつ200のフロントパッチ30は、前身頃2の端縁側に位置する上縁辺301側がフロントパッチ30の内側方向に向かって凹むように切り欠かれた、上部切り欠き部31が形成されたものである。更に、吸収性本体14の上部切り欠き部31が形成された領域には、伸縮部35aが設けられている。この伸縮部35aは、伸張状態で吸収性本体14に配設された伸縮材36aによって形成されている。実施形態2のテープ型使い捨ておむつ200においては、糸ゴム状の伸縮材36aを、曲線状に配置することによって、伸縮部35aを形成している。伸縮材36aの本数については特に制限はない。伸縮材36aは、伸縮部35aの伸縮の程度等を勘案した上で、構成材料、その材料の伸長率、固定時の伸長状態等を決定すればよい。なお、図5においては、伸縮材36aを、曲線状に配置した場合の例を示しているが、伸縮材36aを斜めに配置してもよい。また、伸縮材36aを、上部切り欠き部31が形成された領域に収まるように、V字状などに配置してもよい。
[実施形態3]
以下、本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態3について、図6を参照しつつ説明する。図6は、本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態3のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。なお、実施形態3のテープ型使い捨ておむつ300は、吸収性本体14の上部切り欠き部31(フロントパッチ30の上部切り欠き部31)が形成された領域に設けられる伸縮部35bの構成以外は、図1に示す実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100と同様に構成されている。そのため、実施形態3のテープ型使い捨ておむつ300においては、実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100と同様に構成された構成要素に、図1に示す実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100の各構成要素と同一の符号を付し、説明を省略する。
図6に示すように、テープ型使い捨ておむつ300のフロントパッチ30は、前身頃2の端縁側に位置する上縁辺301側がフロントパッチ30の内側方向に向かって凹むように切り欠かれた、上部切り欠き部31が形成されたものである。更に、吸収性本体14の上部切り欠き部31が形成された領域には、伸縮部35bが設けられている。この伸縮部35bは、伸張状態で吸収性本体14に配設された伸縮材36bによって形成されている。実施形態3のテープ型使い捨ておむつ300においては、糸ゴム状の伸縮材36bを、曲線状に配置することによって、伸縮部35bを形成している。このテープ型使い捨ておむつ300においては、上部切り欠き部31の上縁辺301の曲線形状に合わせて、3本の伸縮材36bが、曲線状に所定の間隔で配置されている。
[実施形態4]
以下、テープ型使い捨ておむつの実施形態4について、図7を参照しつつ説明する。図7は、テープ型使い捨ておむつの実施形態4のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。なお、実施形態4のテープ型使い捨ておむつ400は、吸収性本体14の上部切り欠き部31(フロントパッチ30の上部切り欠き部31)が形成された領域に設けられる伸縮部35cの構成以外は、図1に示す実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100と同様に構成されている。そのため、実施形態4のテープ型使い捨ておむつ400においては、実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100と同様に構成された構成要素に、図1に示す実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100の各構成要素と同一の符号を付し、説明を省略する。
図7に示すように、テープ型使い捨ておむつ400のフロントパッチ30は、前身頃2の端縁側に位置する上縁辺301側がフロントパッチ30の内側方向に向かって凹むように切り欠かれた、上部切り欠き部31が形成されたものである。更に、吸収性本体14の上部切り欠き部31が形成された領域には、伸縮部35cが設けられている。この伸縮部35cは、伸張状態で吸収性本体14に配設された伸縮材36cによって形成されている。実施形態4のテープ型使い捨ておむつ400においては、幅広ゴムの伸縮材36cを配置することによって、伸縮部35cを形成している。幅広ゴムの伸縮材36cの形状は矩形である。ただし、幅広ゴムの伸縮材36cの形状について、矩形に限定されることはなく、例えば、矩形の角部をR状に切り欠いた形状などであってもよい。
[実施形態5]
以下、テープ型使い捨ておむつの実施形態5について、図8を参照しつつ説明する。図8は、テープ型使い捨ておむつの実施形態5のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。なお、実施形態5のテープ型使い捨ておむつ500は、吸収性本体14の上部切り欠き部31(フロントパッチ30の上部切り欠き部31)が形成された領域に設けられる伸縮部35dの構成以外は、図1に示す実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100と同様に構成されている。そのため、実施形態5のテープ型使い捨ておむつ500においては、実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100と同様に構成された構成要素に、図1に示す実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100の各構成要素と同一の符号を付し、説明を省略する。
図8に示すように、テープ型使い捨ておむつ500のフロントパッチ30は、前身頃2の端縁側に位置する上縁辺301側がフロントパッチ30の内側方向に向かって凹むように切り欠かれた、上部切り欠き部31が形成されたものである。更に、吸収性本体14の上部切り欠き部31が形成された領域には、伸縮部35dが設けられている。この伸縮部35dは、伸張状態で吸収性本体14に配設された伸縮材36dによって形成されている。実施形態5のテープ型使い捨ておむつ500においては、幅広ゴムの伸縮材36dを配置することによって、伸縮部35dを形成している。幅広ゴムの伸縮材36dの形状は半楕円形状である。ただし、幅広ゴムの伸縮材36dの形状について、半楕円形状に限定されることはなく、例えば、半円形状、又は、その他の異型であってもよい。
[実施形態6]
以下、テープ型使い捨ておむつの実施形態6について、図9を参照しつつ説明する。図9は、テープ型使い捨ておむつの実施形態6のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。なお、実施形態6のテープ型使い捨ておむつ600は、吸収性本体14の上部切り欠き部31(フロントパッチ30の上部切り欠き部31)が形成された領域に設けられる伸縮部35eの構成以外は、図1に示す実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100と同様に構成されている。そのため、実施形態6のテープ型使い捨ておむつ600においては、実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100と同様に構成された構成要素に、図1に示す実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100の各構成要素と同一の符号を付し、説明を省略する。
図9に示すように、テープ型使い捨ておむつ600のフロントパッチ30は、前身頃2の端縁側に位置する上縁辺301側がフロントパッチ30の内側方向に向かって凹むように切り欠かれた、上部切り欠き部31が形成されたものである。更に、吸収性本体14の上部切り欠き部31が形成された領域には、伸縮部35eが設けられている。この伸縮部35eは、伸張状態で吸収性本体14に配設された伸縮材36eによって形成されている。実施形態6のテープ型使い捨ておむつ600においては、ネット状の伸縮材36eを配置することによって、伸縮部35eを形成している。ネット状の伸縮材36eの形状については特に制限はなく、矩形、半楕円形状、半円形状、又は、その他の異型であってもよい。
[実施形態7]
以下、本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態7について、図10を参照しつつ説明する。図10は、本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態7のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。なお、実施形態7のテープ型使い捨ておむつ700は、フロントパッチ30f、及び上部切り欠き部31f(フロントパッチ30fの上部切り欠き部31f)が形成された領域に設けられる伸縮部35fの構成以外は、図1に示す実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100と同様に構成されている。そのため、実施形態7のテープ型使い捨ておむつ700においては、実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100と同様に構成された構成要素に、図1に示す実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100の各構成要素と同一の符号を付し、説明を省略する。
図10に示すように、テープ型使い捨ておむつ700のフロントパッチ30fは、前身頃2の端縁側に位置する上縁辺301側がフロントパッチ30fの内側方向に向かって凹むように切り欠かれた、上部切り欠き部31fが形成されたものである。フロントパッチ30fにおいては、前身頃2の端縁側に位置する上縁辺301全域に、上部切り欠き部31fが形成される。このように構成することによって、上部切り欠き部31fの境界部の影響が少なくなり、上部切り欠き部31fの境界部を跨いで伸縮部35fが設けられていても(別言すれば、上端部302よりも、上部切り欠き部31fが形成された領域よりも内側に伸縮部35fが設けられていても)、高い防漏性を実現することができる。また、フィット性、及び装着感も良好である。勿論、伸縮部35fが、上部切り欠き部31fの境界部を跨いで設けられていてもよい。
更に、上部切り欠き部31fが形成された領域には、伸縮部35fが設けられている。この伸縮部35fは、伸張状態で吸収性本体14に配設された伸縮材36fによって形成されている。実施形態7のテープ型使い捨ておむつ700においては、糸ゴム状の伸縮材36fを、直線状に配置することによって、伸縮部35fを形成している。伸縮材36fの本数については特に制限はない。また、伸縮部35fは、これまでに説明した実施形態2〜6のテープ型使い捨ておむつの伸縮部と同様に構成されたものであってもよい。フロントパッチ30fには、上縁辺301と対向する下縁辺302側に、フロントパッチ30fの左下角を切り欠いた左下切り欠き部32fと、フロントパッチ30fの右下角を切り欠いた右下切り欠き部33fと、が形成されていてもよい。
[実施形態8]
以下、本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態8について、図11を参照しつつ説明する。図11は、本発明のテープ型使い捨ておむつの実施形態8のフロントパッチが配設された部分を模式的に示す拡大模式図である。なお、実施形態8のテープ型使い捨ておむつ800は、フロントパッチ30gの構成以外は、図1に示す実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100と同様に構成されている。そのため、実施形態8のテープ型使い捨ておむつ800においては、実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100と同様に構成された構成要素に、図1に示す実施形態1のテープ型使い捨ておむつ100の各構成要素と同一の符号を付し、説明を省略する。
図11に示すように、テープ型使い捨ておむつ800のフロントパッチ30gは、前身頃2の端縁側に位置する上縁辺301側がフロントパッチ30gの内側方向に向かって凹むように切り欠かれた、上部切り欠き部31gが形成されたものである。フロントパッチ30gは、帯状の接着部37と、帯状の非接着部38とが、吸収性本体14の幅方向に交互に複数配置されて、帯状の接着部37によって前身頃2に接着固定されたものである。テープ型使い捨ておむつ800は、着用者の腹部のカーブに沿って湾曲した状態で装着される。そして、装着時において、フロントパッチ30gの内側(肌側)に襞状のシワが形成される。すなわち、フロントパッチ30gにおける帯状の非接着部38が湾曲により内側に膨らみ、フロントパッチ30gに襞ができる。この襞により、伸縮部35gの伸縮材36gの伸縮力で、フロントパッチ30gが収縮することを緩和することができる。したがって、フロントパッチ30gに止着テープ10を付け易くなる。フロントパッチ30gを接着するパターンとしては、ビード(線状)、スロット(面状)などを挙げることができる。
フロントパッチ30gを接着固定する帯状の接着部37の、吸収性本体14の幅方向(左右方向)の長さが、1〜70mmであることが好ましく、5〜50mmであることが更に好ましく、10〜30mmであることが特に好ましい。また、フロントパッチ30gにおける帯状の非接着部38の、吸収性本体14の幅方向(左右方向)の長さが、1〜70mmであることが好ましく、5〜50mmであることが更に好ましく、10〜30mmであることが特に好ましい。このように構成することによって、フロントパッチ30gに形成される襞の大きさと、そのピッチが適切なものとなり、フロントパッチ30gが収縮することをより良好に緩和することができる。
また、実施形態8のテープ型使い捨ておむつ800においては、糸ゴム状の伸縮材36gを、直線状に配置することによって、伸縮部35gを形成している。伸縮材36gの本数については特に制限はない。また、伸縮部35gは、これまでに説明した実施形態2〜6のテープ型使い捨ておむつの伸縮部と同様に構成されたものであってもよい。
[テープ型使い捨ておむつの製造方法]
以下、本発明のテープ型使い捨ておむつの製造方法の全体の流れを説明する。ここでは、図1〜図3に示すテープ型使い捨ておむつ100の製造方法について説明するが、テープ型使い捨ておむつの製造方法については、以下の製造方法に限定されることはない。
まず、バックシート20の材料となる長尺のバックシート材の上面に、吸収体22を載置する。また、長尺のバックシート材の上面の、上部切り欠き部31が形成される領域に、伸縮材36を伸張状態で配置する。そして、これらの更に上面に、トップシート18の材料となる長尺のトップシート材を載置する。これにより、使い捨ておむつが連続して連なる中間体が作製される。
伸縮材36は、上記した長尺のバックシート材と長尺のトップシート材との間に挟み込まれて固定される。これにより、上部切り欠き部31が形成される領域に伸縮部35が形成される。
また、上述した中間体を作製する際に、トップシート材に、サイドシートの材料となる長尺のサイドシート材を貼り合わせ、サイドシート材に立体ギャザー伸縮材28を配設し、立体ギャザー26が形成することとしてもよい。
このようにして得られた使い捨ておむつの中間体は、おむつの脚周り開口部に相当する部分を円弧状に切り抜いて切除(Rカット)し、脚周り開口部が形成される。その後、別ラインにおいて形成された止着テープ10とフロントパッチ30を、ぞれぞれ、後身頃6と前身頃2に貼り付ける。そして最後に、使い捨ておむつの中間体を、個々に切断することにより、テープ型使い捨ておむつ100を製造することができる。
次に、図12を参照して、フロントパッチ30を製造する方法について説明する。特に、以下では、フロントパッチ30の上縁辺301と下縁辺303が同一の形状で湾曲している例について説明する。
図12は、フロントパッチ30の製造工程を概略的に示した模式図である。図12に示されるように、製造ラインの上流には、フロントパッチ30の材料となる長尺のフロントパッチ材51が巻止められたフロントパッチロール52が位置している。このフロントパッチロール52から、フロントパッチ材51が引き出され、矢印Aの方向に沿って、製造ラインの下流へと運ばれる。フロントパッチロール52の下流には、裁断用カッターローラ53が位置している。裁断用カッターローラ53は回転軸を有し、矢印Bの方向に回転する。裁断用カッターローラ53は、製造ラインに沿って運ばれてきたフロントパッチ材51を、流れ方向と直交する方向に裁断して、個々のフロントパッチ30を形成する。
ここで、裁断用カッターローラ53の切断刃54は、フロントパッチ30の上縁辺301と下縁辺303の形状に対応した形状で湾曲している。このため、1つの裁断用カッターローラ53を用いて、フロントパッチ30の上縁辺301と下縁辺303を裁断することが可能である。このように、上縁辺301と下縁辺303の形状が一致してれば、裁断用カッターローラ53を用いて効率的にフロントパッチ30を製造することが可能であるため、製造コストを削減することができるとともに、フロントパッチ30を製造するスピードを向上させることができる。なお、フロントパッチ30の製造方法については、図12に示すような方法に限定されることはない。
以上、実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
本発明のテープ型使い捨ておむつは、乳幼児用又は介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用のテープ型使い捨ておむつに適用することができる。したがって、本発明は、育児産業や介護産業等において好適に利用し得る。
2:前身頃、2a,2b:側縁、4:股下部、6:後身頃、6a,6b:側縁、10:止着テープ、14:吸収性本体、18:トップシート、20:バックシート、22:吸収体、26:立体ギャザー、28:立体ギャザー伸縮材、30,30f,30g:フロントパッチ、30a:中央領域、30b:左側方領域、30c:右側方領域、301:上縁辺、302:上端部、303:下縁辺、304:下端部、305:左側縁辺、306:右側縁辺、31,31f:上部切り欠き部、311:上部切り欠き部の凹頂部、32,32f:左下切り欠き部、321:左下切り欠き部の凹頂部、33,33f:右下切り欠き部、331:右下切り欠き部の凹頂部、35,35a,35b,35c,35d,35e,35f,35g:伸縮部、36,36a,36b,36c,36d,36e,36f,36g:伸縮材、37:接着部、38:非接着部、40:脚部周り伸縮材、42:腰周り伸縮材、44:止着手段、51:フロントパッチ材、52:フロントパッチロール、53:裁断用カッターローラ、54:切断刃、100,200,300,400,500,600,700,800:テープ型使い捨ておむつ、X:境界部。

Claims (13)

  1. 前身頃、股下部、及び後身頃から構成され、複数のシートが吸収体を挟持した状態で積層された吸収性本体と、
    前記吸収性本体の前記後身頃の左右の各側縁から延出するように配設された止着テープと、
    前記吸収性本体の前記前身頃に配設され、前記止着テープを取り付けるためのフロントパッチと、を備え、
    前記フロントパッチは、前記前身頃の端縁側に位置する上縁辺側が前記フロントパッチの内側方向に向かって凹むように切り欠かれた、上部切り欠き部が形成されたものであり、
    前記吸収性本体の前記上部切り欠き部が形成された領域に、伸縮部が設けられており、
    前記伸縮部が、前記吸収性本体の前記上部切り欠き部が形成された領域に配設された複数の伸縮材を含むとともに、当該複数の伸縮材の各々が、前記前身頃の一方の側縁から他方の側縁に向かう方向に伸張状態で配設され、その前記前身頃の一方の側縁から他方の側縁に向かう方向の長さが他の一以上の当該複数の伸縮材の当該長さと異なるように構成されている、テープ型使い捨ておむつ。
  2. 前記伸縮部は、前記上部切り欠き部が形成された領域から、前記上部切り欠き部を形成する前記上縁辺の各上端部を結ぶ境界部を跨いで設けられている、請求項1に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  3. 前記伸縮部は、前記フロントパッチが配設された領域に重ならないように設けられている、請求項1又は2に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  4. 前記伸縮部は、前記吸収性本体の前記吸収体が配設された領域に重ならないように設けられている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  5. 前記フロントパッチは、帯状の接着部と、帯状の非接着部とが、前記吸収性本体の幅方向に交互に複数配置されて、前記帯状の接着部によって前記前身頃に接着固定されたものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  6. 前記フロントパッチを接着固定する前記帯状の接着部の、前記吸収性本体の幅方向の長さが、1〜70mmであり、前記帯状の非接着部の、前記吸収性本体の幅方向の長さが、1〜70mmである、請求項5に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  7. 前記上部切り欠き部の凹頂部から、前記上縁辺の左右の各上端部を結ぶ境界部までの最短距離が、5mm以上、80mm以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  8. 前記フロントパッチの前記上縁辺は、前記上部切り欠き部の凹頂部と、前記上縁辺の左右の各上端部のうちの少なくとも一方を繋ぐ、曲線を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  9. 前記フロントパッチには、前記上縁辺と対向する下縁辺側に、前記フロントパッチの左下角を切り欠いた左下切り欠き部と、前記フロントパッチの右下角を切り欠いた右下切り欠き部と、が形成されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  10. 前記フロントパッチの前記下縁辺は、前記左下切り欠き部の凹頂部、前記フロントパッチの下端部、及び前記右下切り欠き部の凹頂部を繋ぐ、曲線を含む、請求項9に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  11. 前記フロントパッチの前記上縁辺の形状と、前記フロントパッチの前記下縁辺の形状とが、同一形状である、請求項9又は10に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  12. 前記フロントパッチは、前記上縁辺の左右の各末端から延びる2つの側縁辺を有し、
    前記上縁辺の左右の各上端部は、前記上縁辺の左右の各末端よりも、前記フロントパッチの中央領域側寄りに位置し、
    前記側縁辺と前記上縁辺の交点における前記上縁辺の接線と、前記側縁辺と、のなす角が、鈍角である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のテープ型使い捨ておむつ。
  13. 前記フロントパッチは、前記上縁辺の左右の各末端から延びる2つの側縁辺を有し、
    前記上縁辺の左右の各上端部は、前記上縁辺の左右の各末端と一致しており、
    前記側縁辺と前記上縁辺の交点における前記上縁辺の接線と、前記側縁辺と、のなす角が、鋭角である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のテープ型使い捨ておむつ。
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