JP6027332B2 - 熱収縮性積層フィルム - Google Patents
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Description
とりわけビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとからなるブロック共重合体を用いた熱収縮性フィルムは、従来使用されている塩化ビニル樹脂における残留モノマーの問題や、可塑剤の残留及び焼却時の塩化水素の発生の問題もないため、食品包装やキャップシール、ラベル等に利用されている。
ポリエステル系熱収縮性フィルムは低温収縮性に優れており、自然収縮率も低く、剛性も良好であるが、収縮ムラ等の収縮仕上がり性が欠点である。
特許文献2には、優れた耐破断性、剛性及び収縮仕上がり性を有し、かつ自然収縮及び層間剥離を抑えた熱収縮性積層フィルムとして、ポリエステル樹脂を主成分としてなる表面層(S層)、スチレン系樹脂を主成分としてなる中間層(M層)、接着性樹脂を主成分としてなる接着層(AD層)を有する積層フィルムが開示されている。
[1]
表面層と中間層との間に接着層を含み、少なくとも一軸方向に延伸された熱収縮性積層フィルムであって、
前記表面層が、少なくとも1種のポリエステル系樹脂を含み、
前記中間層が、ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックAの少なくとも1個と、共役ジエンの重合体ブロックBの少なくとも1個と、からなるブロック共重合体を含み、
前記接着層が、50〜80質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(A)と、20〜50質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(B)と、を含むブロック共重合体混合物を含み、
ブロック共重合体(A)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と共役ジエン含有量50〜70質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が3万〜7万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有し、
ブロック共重合体(B)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と共役ジエン含有量50〜70質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が7万を超え13万以下であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有する、熱収縮性積層フィルム。
[2]
前記ブロック共重合体混合物が、55〜75質量%の前記ブロック共重合体(A)と、25〜45質量%の前記ブロック共重合体(B)と、を含む、[1]に記載の熱収縮性積層フィルム。
[3]
前記接着層が、前記ブロック共重合体混合物と、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(C)と、を含み、
前記ブロック共重合体(C)は、ビニル芳香族炭化水素含有量60〜95質量%と共役ジエン含有量5〜40質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が5万〜50万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜10万の範囲に少なくとも1つ有し、
前記接着層のビニル芳香族炭化水素含有量が50質量%を超え80質量%以下、共役ジエン含有量が20質量%以上50質量%未満である、[1]又は[2]に記載の熱収縮性積層フィルム。
[4]
前記ブロック共重合体(B)が、ブロック共重合体(A)から非ハロゲン系カップリング剤を用いて得られるブロック共重合体である、[1]乃至[3]のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム。
[5]
前記中間層が、0.1〜80質量%の、下記(a)〜(c)からなる群から選ばれる少なくとも1種のビニル芳香族炭化水素系重合体をさらに含む、[1]乃至[4]のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム。
(a)スチレン系重合体
(b)ビニル芳香族炭化水素と、脂肪族不飽和カルボン酸、脂肪族不飽和カルボン酸無水物及び脂肪族不飽和カルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の脂肪族不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体
(c)ゴム変性スチレン系重合体
[6]
前記ポリエステル系樹脂が、ジカルボン酸成分とジオール成分とから構成されたものであり、
前記ジカルボン酸成分と、前記ジオール成分とは、各々の総量(各100モル%)に対して60〜100モル%の量で主成分をそれぞれ含み、その他の成分の合計量が、前記ジカルボン酸成分の総量(100モル%)と前記ジオール成分の総量(100モル%)との合計(200モル%)に対して10〜40モル%である、[1]乃至[5]のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム。
[7]
前記ジカルボン酸の主成分がテレフタル酸であり、前記ジオール成分の主成分がエチレングリコールであり、前記その他の成分が、1,4−シクロヘキサンジメタノールである、[6]に記載の熱収縮性積層フィルム。
[8]
前記1,4−シクロヘキサンジメタノールの量が、前記ジカルボン酸成分総量(100モル%)と前記ジオール成分の総量(100モル%)との合計(200モル%)に対して、10〜40モル%の範囲である、[6]又は[7]に記載の熱収縮性積層フィルム。
[9]
前記中間層が、3〜30質量%のポリエステル系樹脂をさらに含む、[1]乃至[8]のいずれかに記載の熱収縮性積層フィルム。
本実施形態の熱収縮性積層フィルムは、表面層と中間層との間に接着層を含み、少なくとも一軸方向に延伸された熱収縮性積層フィルムであって、
前記表面層が、少なくとも1種のポリエステル系樹脂を含み、前記中間層が、ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックAの少なくとも1個と、共役ジエンの重合体ブロックBの少なくとも1個と、からなるブロック共重合体を含み、
前記接着層が、50〜80質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(A)と、20〜50質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(B)と、を含むブロック共重合体混合物を含み、
ブロック共重合体(A)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と共役ジエン含有量50〜70質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が3万〜7万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有し、
ブロック共重合体(B)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と共役ジエン含有量50〜70質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が7万を超え13万以下であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有する、熱収縮性積層フィルムである。
かかるフィルムとしては、主収縮方向における80℃温水中の10秒間における熱収縮率(80℃収縮率)が、30%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。
本実施形態において、「主収縮方向」とは、熱収縮性積層フィルムの横方向、縦方向のうち、収縮率のうち大きい方向を言うものとする。また、主収縮方向は、少なくとも一軸方向に延伸される延伸倍率の大きい方の方向である。
本実施形態において、熱収縮率は、以下の実施例に記載する方法により測定することができる。
本実施形態の熱収縮性積層フィルムを構成する表面層は、少なくとも1種のポリエステル系樹脂を含む。
ポリエステル系樹脂は、フィルムに剛性、伸びを付与し、及び、低温収縮を付与しつつ自然収縮を抑える。
ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等が挙げられる。
ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
ポリエステル系樹脂は、テレフタル酸とエチレングリコールから構成されたものが好ましい。
ポリエステル系樹脂は単体に限られず、2種類以上のポリエステル系樹脂のブレンドであってもよい。
ポリエステル系樹脂が混合物系である場合、ジカルボン酸成分とジオール成分とは、各々の総量(各100モル%)に対して60〜100モル%の量で主成分としてジカルボン酸成分とジオール成分とをそれぞれ1種含み、主成分の長所を活かし、また、結晶化度を低くするためには、当該主成分以外のその他の成分の合計量が、ジカルボン酸成分の総量(100モル%)とジオール成分の総量(100モル%)の合計(200モル%)に対して10〜40モル%であることが好ましく、20〜35モル%であることがより好ましい。
ジオール成分が混合物系である場合、主成分としてエチレングリコールを使用し、その他の成分として、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、及び1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種を使用することが好ましく、1,4−シクロヘキサンジメタノールを使用することがより好ましい。
この場合、1,4−シクロヘキサンジメタノールの量は、合計200モル%に対して、10〜40モル%であることが好ましく、20〜35モル%であることがより好ましい。
かかる量範囲でエチレングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノールとを使用することにより、得られるポリエステル系樹脂の結晶性がほとんどなくなり、かつ耐破断性も向上される。
このようなポリエステル系樹脂として、例えば、市販されている「PETG6763」(イーストマンケミカル社製)、及び、「SKYREEN PETG」(SKケミカル社製)等が挙げられる。
例えば、オープンロール、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、コニーダ、多軸スクリュー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶解又は分散混合後、溶剤を加熱除去する方法等が適用できる。
特に、押出機による溶融混練法が、生産性、良混練性の観点から好ましい。
本実施形態の熱収縮性積層フィルムを構成する中間層は、ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックAの少なくとも1個と、共役ジエンの重合体ブロックBの少なくとも1個と、からなるブロック共重合体を含む。
ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックAとして、「主体とする」とは、ビニル芳香族炭化水素を90質量%を超えて含むことを意味し、かかる重合体ブロックAとしては、ビニル芳香族炭化水素単独重合体ブロック、又はビニル芳香族炭化水素を90質量%を超えて含有する、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとの共重合体ブロックが挙げられる。
共役ジエンの重合体ブロックBとしては、ビニル芳香族炭化水素を10〜90質量%含有する、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとの共重合体ブロック、又は共役ジエン単独重合体ブロックが挙げられる。
ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとのランダム共重合体部分は、ビニル芳香族炭化水素が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分布している部分が複数個共存してもよい。
A−(B−A)n・・・(i)
A−(B−A)n−B・・・(ii)
B−(A−B)n+1・・・(iii)
ここで、Aはビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックAであり、Bは共役ジエンの重合体ブロックBである。
重合体ブロックAと重合体ブロックBとの境界は、必ずしも明瞭に区別される必要はない。
nは1以上の整数であり、一般的には1〜5である。
また、中間層に含まれるブロック共重合体のポリマー構造は、上記線状ブロック共重合体のほか、下記(iv)〜(vii)のような構造のものも挙げられる。
[(A−B)k]m−X・・・(iv)
[(A−B)k−A]m−X・・・(v)
[(B−A)k]m−X・・・(vi)
[(B−A)k−B]m−X・・・(vii)
ここで、A、Bは、式(i)〜(iii)と同様であり、k及びmは1以上の整数であり、一般的には1〜5である。
Xは、例えば、四塩化ケイ素、四塩化スズ等のカップリング剤の残基、又は多官能有機リチウム化合物等のアニオン重合開始剤の残基を示し、ブロック共重合体としては、ラジアルブロック共重合体又はこれらのブロック共重合体の任意のポリマー構造の混合物が使用できる。
ビニル芳香族炭化水素としては、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
共役ジエンとしては、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
イソプレンが10質量%以上であると、高温での成形加工時等に熱分解を起こさず分子量が低下しないため外観特性や機械的強度のバランス性能の良好なブロック共重合体とすることができる。
アニオン重合開始剤としては、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
炭化水素溶媒としては、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
極性化合物及びランダム化剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のエーテル類;トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン等のアミン類;チオエーテル類;ホスフィン類;ホスホルアミド類;アルキルベンゼンスルホン酸塩;カリウムやナトリウムのアルコキシド等が挙げられる。
重合に要する時間は、条件によって異なるが、一般的には48時間以内であり、特に良好な条件を選定することにより1〜10時間で重合を行うことができる。
また、重合を行う際の系の雰囲気は、窒素ガス等の不活性ガスをもって置換した状態とすることが好ましい。
重合を行う際の圧力は、上記重合温度において、モノマーとしてのビニル芳香族炭化水素及び共役ジエン、並びに反応溶媒としての炭化水素溶媒を液層に維持するのに充分な圧力であれば特に制限されるものではない。
重合系内に触媒及びリビングポリマーを不活性化させるような不純物、例えば水、酸素、炭酸ガス等が混入しないよう留意することが必要である。
ブロック共重合体におけるビニル芳香族炭化水素の含有量が50〜95質量%であると、伸びと剛性のバランス性能が良好で、透明性に優れた、中間層を構成する組成物とすることができる。
ブロック率が10〜98質量%であることにより、本実施形態の熱収縮性積層フィルムの剛性と伸びのバランスが優れたものとなる。
ブロック共重合体中のビニル芳香族
炭化水素重合体ブロックの質量
ブロック率(%)= ――――――――――――――――――――――――― ×100
ブロック共重合体中の全ビニル
芳香族炭化水素の質量
かかるピーク分子量が0.5万〜20万であることにより、優れた剛性と伸びが得られ、成形加工性と透明性も良好なものとなる。
具体的には、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロック成分をGPCにかけてGPC曲線を得た後、単分散ポリスチレンをGPC測定して、そのピークカウント数と単分散ポリスチレンの分子量から作成した検量線を作成し、常法(「ゲルパーミエーションクロマトグラフィー」、81〜85頁(1976年、日本国丸善株式会社発行)に従って算出することによって、ピーク分子量を求めることができる。
ピーク分子量とは、分子量分布曲線における横軸を分子量とした時の縦軸の高さの変化量の第1次微分値が零となる分子量を意味する。
かかるピーク分子量は、本実施形態の熱収縮性積層フィルムの中間層を構成する組成物の機械的強度を良好なものとする観点から、3万以上であることが好ましく、良好な加工性や熱可塑性樹脂との相容性を確保する観点からは100万以下であることが好ましい。
溶媒の分離方法としては、例えば重合を行った後、又は従来公知の方法により水添を行った後の溶液に、アセトン又はアルコール等の、ブロック共重合体に対する貧溶媒となる極性溶媒を加えて、ブロック共重合体を沈澱させて回収する方法や、ブロック共重合体の溶液を撹拌下で熱湯中に投入し、スチームストリッピングにより溶媒を除去して回収する方法、さらには直接溶液を加熱して溶媒を留去する方法等が挙げられる。
ブロック共重合体には、必要に応じて、各種フェノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤、アミン系安定剤等の安定剤を添加してもよい。
ブロック共重合体に、ビニル芳香族炭化水素系重合体を組み合わせることにより、剛性に優れる熱収縮性積層フィルムを得ることができる。
ビニル芳香族炭化水素系重合体の含有量は、中間層を構成する樹脂成分として、0.1〜80質量%であることが好ましく、0.3〜75質量%であることがより好ましく、1〜70質量%であることがさらに好ましい。
(a)スチレン系重合体
(b)ビニル芳香族炭化水素と、脂肪族不飽和カルボン酸、脂肪族不飽和カルボン酸無水物、脂肪族不飽和カルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の脂肪族不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体
(c)ゴム変性スチレン系重合体
スチレン系重合体としては、例えば、ポリスチレン、スチレン−α−メチルスチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体等が挙げられ、中でも、ポリスチレンが好ましい。
(a)スチレン系重合体の製造方法としては、スチレン系樹脂を製造する公知の方法、例えば、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等を用いることができる。
スチレン系重合体は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよく、剛性改良剤として利用できる。
脂肪族不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタアクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸等が挙げられる。
脂肪族不飽和カルボン酸無水物としては、無水フマル酸、無水イタコン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。
脂肪族不飽和カルボン酸エステルとしては、脂肪族不飽和カルボン酸と炭素数C1〜C12、好ましくはC2〜C12のアルコールとのモノ又はジエステル等が挙げられる。
脂肪族不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル等のアクリル酸エステルやメタアクリル酸エステル、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸等と炭素数C1〜C12のアルコールとのα,β不飽和ジカルボン酸モノエステル又はジエステル等が挙げられる。
(b)共重合体は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
スチレンとアクリル酸n−ブチルとを主体とする芳香族炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体を中間層にさらに用いた熱収縮積層フィルムは、収縮性が良好である。
重合方法としては、懸濁重合、乳化重合、塊状重合、塊状−懸濁重合等が一般的に行われている。
ビニル芳香族炭化水素と共重合可能なモノマーとしては、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、無水マレイン酸等が挙げられる。
共重合可能なエラストマーとしては、天然ゴム、合成イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ハイスチレンゴム等が挙げられる。
かかるエラストマーは、ビニル芳香族炭化水素及び共重合可能なモノマー100質量部に対して一般に3〜50質量部で、このモノマーに溶解して、又はラテックス状となって乳化重合、塊状重合、塊状−懸濁重合等に供される。
(c)ゴム変性スチレン系重合体は、剛性、伸びの改良剤として利用できる。
(c)ゴム変性スチレン系重合体は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
ブロック共重合体と、ビニル芳香族炭化水素系重合体とを含む中間層の場合、必要に応じてその他の樹脂及び/又は添加剤を配合してもよい。
ポリエステル系樹脂としては、表面層に含まれるポリエステル系樹脂同一であってもよく、異なったポリエステル系樹脂を用いてもよい。
この場合、最終含有量として、中間層を構成する樹脂成分として、3〜30質量%のポリエステル系樹脂が中間層に含まれていてもよい。
また、中間層に30質量%以内で、ポリエステル系樹脂を含み、フィルムの製造工程において表面層に用いたポリエステル系樹脂が混入することにより、中間層に含まれるポリエステル系樹脂の含有量が30質量%以上となった場合であっても、本発明の要旨の範囲内であれば問題ない。
ブロック共重合体と、ポリエステル系樹脂とを含む中間層の場合、必要に応じてその他の樹脂及び/又は添加剤を配合してもよい。
例えば、オープンロール、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、コニーダ、多軸スクリュー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶解又は分散混合後、溶剤を加熱除去する方法等が適用できる。
特に、押出機による溶融混練法が、生産性、良混練性の観点から好ましい。
溶融混練温度は、必要に応じて使用するビニル芳香族炭化水素系重合体の軟化温度、溶融粘度、ブロック共重合体の熱劣化等を考慮して、100〜350℃が好ましく、150〜350℃がより好ましく、180〜330℃がさらに好ましい。
溶融混練時間(又は溶融混練工程の平均滞留時間)は、混練度合い(分散性)や生産性、ブロック共重合体、ビニル芳香族炭化水素系重合体等の劣化等を考慮して、0.2〜60分が好ましく、0.5〜30分がより好ましく、1〜20分がさらに好ましい。
本実施形態の熱収縮性積層フィルムは、中間層、接着層、表面層の順に積層されるフィルムであり、接着層は、中間層と表面層との間に形成される。
ブロック共重合体混合物中において、ブロック共重合体(A)を50〜80質量%、ブロック共重合体(B)を20〜50質量%含む。
好ましくは、ブロック共重合体混合物中において、ブロック共重合体(A)を55〜75質量%、ブロック共重合体(B)を25〜45質量%含む。
ブロック共重合体(A)とブロック共重合体(B)をかかる含有量で接着層に含むことにより、表面層と中間層の層間剥離強度に優れる熱収縮性積層フィルムとすることができる。
好ましくはビニル芳香族炭化水素含有量が32〜48質量%、共役ジエン含有量が52〜68質量%であり、ビニル芳香族炭化水素含有量と共役ジエン含有量とがかかる範囲内にあることにより、表面層と中間層の層間剥離強度に優れる熱収縮性積層フィルムとすることができる。
好ましくはビニル芳香族炭化水素含有量が32〜48質量%、共役ジエン含有量が52〜68質量%であり、ビニル芳香族炭化水素含有量と共役ジエン含有量とがかかる範囲内にあることにより、表面層と中間層の層間剥離強度に優れる熱収縮性積層フィルムとすることができる。
具体的には、ブロック共重合体(A)又はブロック共重合体(B)をGPCにかけてGPC曲線を得た後、単分散ポリスチレンをGPCにかけてそのピークカウント数と分子量から作成した検量線を用いて、常法(「ゲルパーミエーションクロマトグラフィー」、81〜85頁(1976年、日本国丸善株式会社発行)に従って算出することによって、ピーク分子量を求めることができる。
ピーク分子量とは、分子量分布曲線における横軸を分子量とした時の縦軸の高さの変化量の第1次微分値が零となる分子量を意味する。
ブロック共重合体(A)及びブロック共重合体(B)のビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量についてもビニル芳香族炭化水素重合体ブロックを試料とする以外は前述と同様にGPCで分析することにより求めることができる。
ブロック共重合体のピーク分子量は、有機リチウム化合物量を制御することにより調整することができる。
かかる混合方法としては、それぞれの重合反応終了後、反応溶液を混合して、水、アルコール、酸等を添加して活性種を失活させ、又は、それぞれの重合反応終了後、反応溶液を別々に失活させ、混合して、得られた混合溶液を、例えばスチームストリッピング等を行って重合溶媒を分離し、乾燥する方法が挙げられる。
ブロック共重合体(A)及びブロック共重合体(B)をそれぞれの反応溶液から個別に重合溶媒を分離、乾燥して得られたブロック共重合体をロール等でブレンドして得る方法も挙げられる。
ブロック共重合体(A)を重合した後、重合系内に適当なカップリング剤を有機リチウム化合物に対して、所定量添加することにより得られる共重合体生成物をブロック共重合体(B)とし、得られたブロック共重合体(B)を、ブロック共重合体(A)と混合することにより得ることができる。
かかる方法により得られるブロック共重合体混合物は、ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロック部分の分子量及び分子量分布がブロック共重合体(A)とブロック共重合体(B)でまったく同じになるため、表面層と中間層の層間剥離強度に優れる熱収縮性積層フィルムとすることができる。
中でも、2官能カップリング剤が好適に用いられ、また、加工時の加熱変色性の観点から、非ハロゲン系カップリング剤を用いることが好ましい。
カップリング剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
ブロック共重合体(C)は、ビニル芳香族炭化水素含有量60〜95質量%と、共役ジエン含有量5〜40質量%からなる重合体であり、好ましくはビニル芳香族炭化水素含有量63〜90質量%と、共役ジエン含有量10〜37質量%からなる重合体である。
ブロック共重合体(C)を含有した接着層のビニル芳香族炭化水素含有量は50質量%を超え80質量%以下、好ましくは53〜75質量%であり、共役ジエン含有量が20質量%以上50質量%未満、好ましくは25〜47質量%である。
接着層にブロック共重合体(C)を混合使用した際のビニル芳香族炭化水素含有量が50質量%を超え80質量%以下の範囲にあってはフィルムの剛性と剥離強度に優れる。
また、ブロック共重合体(C)として、中間層に使用するブロック共重合体と同一のブロック共重合体を用いてもよい。
添加剤としては、有機ポリシロキサン、ミネラルオイル等の軟化剤・可塑剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系熱安定剤等の酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤、有機繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属ウィスカ等の補強剤、着色剤等も用いられ、「ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)等に開示されているものも用いられる。
本実施形態の熱収縮性積層フィルムは、表面層と中間層との間に接着層を有する少なくとも3層構成のものであれば、層構成は特に限定されるものではない。
本実施形態における積層構成は、表面層/接着層/中間層からなる3種構成である。熱収縮性積層フィルムを構成する表面層と中間層の厚さ比は、表面層/中間層/表面層として、1/2/1〜1/12/1であることが好ましく、1/4/1〜1/8/1であることがより好ましい。
接着層の厚さは表面層の厚さの10〜150%の厚さであることが接着効果及び透明性の点から好ましい。
好ましい層構成は表面層/接着層/中間層/接着層/表面層の3種5層である。5層の場合、表層/接着層/中間層/接着層/裏層という構成となっていてもよく、この場合、表層と裏層に用いられる表面層は同一であっても、異なっていてもよい。
本実施形態の熱収縮性積層フィルムは、中間層、表面層及び接着層を構成する材料を、Tダイを備えた押出機を用いて、共押出しすることによって製造することができる。押出に際しては、Tダイ法、チューブラ法等の既存の方法を採用してもよい。
また、中間層を構成する材料、表面層を構成する材料及び接着層を構成する材料を、別々にシート化し、その後にプレス法やロールニップ法等を用いて積層しても本実施形態の熱収縮性積層フィルムを製造することができる。
延伸温度は、熱収縮性積層フィルムを構成している樹脂の軟化温度や熱収縮性積層フィルムに要求される用途によって変える必要があるが、一般的には60〜130℃であり、好ましくは70〜120℃である。
主収縮方向の延伸倍率は、フィルム構成組成、延伸手段、延伸温度、目的の製品形態に応じて2〜7倍の範囲で適宜決定する。
また、1軸延伸にするか2軸延伸にするかは目的の製品の用途によって決定する。
PETボトル用ラベルに用いる場合には、延伸温度は、典型的には60〜90℃である。延伸倍率については、大きくなるほど耐破断性は向上するものの、それに伴い収縮率が上がってしまうため、良好な収縮仕上がりを得るために、1.03〜1.5倍であることが好ましい。
また、PETラベル用の非主収縮方向の収縮率については、80℃温水10秒において10%以下であることが好ましく、より好ましくは5%、さらに好ましくは3%以下である。
収縮率が前記上限値を越えると、ラベル用途において収縮後に縦方向の収縮が顕著となり、寸法ずれや外観上不具合を生じる結果となるため好ましくない。
また、延伸した後、フィルムの分子配向が緩和しない時間内に速やかに、フィルムの冷却を行うことにより、収縮性を付与して保持することができる。
熱収縮性積層フィルムの主収縮方向の温水中における収縮率の測定方法については、後述する実施例に記載した方法を適用できる。
紫外線分光光度計(日立UV200)を用いて、262nmの吸収強度より算出した。
ブロック共重合体10mgをテトラヒドロフラン(THF)10mLに溶解し、得られ
た溶液をゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定により、単分散ポリスチレンについて作成した検量線から、ピーク分子量及び数平均分子量を求めた。なお、GPCの測定条件を下記に示す。
単分散ポリスチレン:TSKスタンダードポリスチレン(東ソー(株)製)
カラム:TSKゲルスーパーマルチポアHZ−M(東ソー(株)製)
カラム温度:42℃
溶媒:THF
流量:2mL/min
測定装置:HLC−8220(東ソー(株)製)
検出器:RI
四酸化オスミウムを触媒としてジ・ターシャリーブチルハイドロパーオキサイドにより
ブロック共重合体を酸化分解する方法〔I.M.KOLTHOFF,etal.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方法〕により得たスチレンブロック成分を定量し、下記の式から求めた。
スチレンブロックの質量
ブロック率(%)= ――――――――――――――――――― ×100
全スチレンの質量
前記(3)と同様の方法で得たスチレンブロック成分を前記(2)と同様の方法で測定
して求めた。
ASTM D1238に準拠し、200℃、荷重5kgの条件で測定した。
延伸フィルムを80℃の温水中に10秒間浸漬し、次式により算出した。
80℃収縮率(%)=(L−L1)/L×100
ここで、TD方向(主収縮方向)における、Lは収縮前の長さを示し、L1は収縮後の長さを示す。
試験片としては、延伸フィルムからMD及びTD方向に幅を10mm、標線間を100
mmとする長さに短冊状に切り出したものを用いた。
測定温度は23℃とし、引張速度は10mm/minで行い、JIS K−6732に準拠して測定した。MD及びTD方向の平均値を引張弾性率(MPa)の値とした。
試験片としては、延伸フィルムからMD方向に幅を15mm、標線間を40mmとする
長さに短冊状に切り出したものを用いた。
測定温度は23℃、引張速度は100mm/m
inで行い、JIS K−6732に準拠して測定した。23℃伸びは、値が大きい方が好ましい。
延伸フィルム表面に流動パラフィンを塗布し、ASTM D1003に準拠して測定し
た。
延伸フィルムの表面層を含む層を剥離層として、中間層を含む層を被剥離層としてMD方向に幅1cmで180度方向に剥離速度150mm/minで剥離させた強度を測定した。値が大きいほど剥離強度が強く望ましい。
(ブロック共重合体A−1)
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン37質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.145質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で45分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン63質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で75分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体A−1を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン45質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.125質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で50分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン55質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で65分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体A−2を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン20質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.107質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で25分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン80質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で95分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体A−3を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン58質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.155質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で65分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン42質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で55分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体A−4を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン38質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.243質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で45分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン62質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で75分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体A−5を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン48質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.099質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で55分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン52質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で70分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体A−6を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン31質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.284質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で40分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン69質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で80分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体A−7を得た。
A−1と同様の重合反応終了後、重合器にカップリング剤としてジメチルジメトキシシランをn−ブチルリチウムに対し、当量添加し、カップリング反応させた後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体B−1を得た。
A−2と同様の重合反応終了後、重合器にカップリング剤としてジメチルジメトキシシランをn−ブチルリチウムに対し、当量添加し、カップリング反応させた後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体B−2を得た。
A−3と同様の重合反応終了後、重合器にカップリング剤としてジメチルジメトキシシランをn−ブチルリチウムに対し、当量添加し、カップリング反応させた後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体B−3を得た。
A−4と同様の重合反応終了後、重合器にカップリング剤としてジメチルジメトキシシランをn−ブチルリチウムに対し、当量添加し、カップリング反応させた後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体B−4を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン19質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.049質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で25分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン62質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で75分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン19質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で25分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体B−5を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン48質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.07質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で60分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン52質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で65分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体B−6を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン11質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.08質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で15分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン35質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で45分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン10質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で15分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン34質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で45分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン10質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で15分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体B−7を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン25質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.067質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で30分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン36質量部とスチレン14質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で65分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン25質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で30分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えた。その後、脱溶剤の後、ペレット化し、ブロック共重合体C−1を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン29質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.058質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で35分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン27質量部とスチレン16質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で55分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン28質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で35分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えた。その後、脱溶剤の後、ペレット化し、ブロック共重合体C−2を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン32質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.053質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で40分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン12質量部とスチレン24質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で50分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン32質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で40分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えた。その後、脱溶剤の後、ペレット化し、ブロック共重合体C−3を得た。
ブロック共重合体C−1〜C−3のスチレン含量(質量%)、ブロック共重合体のピーク分子量(万)、スチレンブロックのピーク分子量(万)を表3に示した。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン10質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.052質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で15分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン13質量部とスチレン52質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で80分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン25質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で35分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えた。その後、脱溶剤の後、ペレット化し、ブロック共重合体D−1を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン12質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.047質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で18分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン9質量部とスチレン66質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で85分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン13質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で20分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えた。その後、脱溶剤の後、ペレット化し、ブロック共重合体D−2を得た。
ビニル芳香族炭化水素系重合体E−1及びE−2を作製した。
撹拌器付き10Lオートクレーブに、スチレンとアクリル酸n−ブチルとを、下記表5に示す比率で5kg添加し、同時にエチルベンゼン0.3kgと、MFRを調整するため1,1ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンを所定量仕込み、110〜150℃で2〜10時間重合した後、ベント押出機で未反応スチレン、アクリル酸n−ブチル、エチルベンゼンを回収して製造した。
得られたE−1のMFRは、3.0g/10minであった。E−2のMFRは、2.6g/10minであった。
ビニル芳香族炭化水素系重合体E−1、E―2のスチレン含量(質量%)を表5に示した。
接着層として表6、7のブロック共重合体(A)、(B)、(C)を使用し、中間層として、表6、7のブロック共重合体(C)、(D)とスチレン系重合体を使用し、表面層としてポリエステル系樹脂(ジカルボン酸成分がテレフタル酸100モル%、グリコール成分がエチレングリコール70モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノール30モル%よりなる共重合ポリエステル、屈折率1.568、商品名PETG6763、イーストマンケミカル社製)を使用した。
押出量を、中間層:接着層:表面層=7:1:2の割合にて、210℃〜230℃の範囲で設定された押出機で溶融し、口金にて合流させ、3種5層(積層比(表面層:接着層:中間層:接着層:表面層)=1:0.5:7:0.5:1)にて押出し、キャストロールで冷却し、厚さ0.3mmの未延伸フィルムを得た。
比較例8は中間層:表面層=7:3の2種3層(積層比(表面層:中間層:表面層)=1.5:7:1.5)で未延伸フィルムを作成した。
この未延伸フィルムを、機械方向(MD)に70℃で1.3倍延伸後、その直角方向(TD)に90℃で4.5倍延伸し、厚さ約50μmのフィルムを作製した。
なお、接着層に使用したブロック共重合体(A)及び(B)は溶液の状態で混合した後、脱溶剤後にペレット化したものを用いた。
得られたフィルムの物性結果を表8及び表9に示した。表8及び表9に示す結果から明らかなように、本実施形態の熱収縮性積層フィルム(実施例1〜9)は、低温収縮性、剛性、伸び、透明性及び剥離強度に優れ、収縮包装、収縮結束包装及び収縮ラベル等に好適であることが分かった。
Claims (18)
- 表面層と中間層との間に接着層を含み、少なくとも一軸方向に延伸された熱収縮性積層フィルムであって、
前記表面層が、少なくとも1種のポリエステル系樹脂を含み、
前記中間層が、ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックAの少なくとも1個と、共役ジエンの重合体ブロックBの少なくとも1個と、からなるブロック共重合体を含み、
前記接着層が、50〜80質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(A)と、20〜50質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(B)と、を含むブロック共重合体混合物を含み、
ブロック共重合体(A)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と共役ジエン含有量50〜70質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が3万〜7万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有し、
ブロック共重合体(B)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と共役ジエン含有量50〜70質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が7万を超え13万以下であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有し、
ブロック共重合体混合物が、ブロック共重合体(A)のGPC測定によるピーク分子量及びブロック共重合体(B)のGPC測定によるピーク分子量に由来するピークとして、3万〜7万と7万を超え13万以下に1つずつのピークを有する、熱収縮性積層フィルム。 - 前記ブロック共重合体混合物が、55〜75質量%の前記ブロック共重合体(A)と、25〜45質量%の前記ブロック共重合体(B)と、を含む、請求項1に記載の熱収縮性積層フィルム。
- 前記接着層が、前記ブロック共重合体混合物と、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(C)と、を含み、
前記ブロック共重合体(C)は、ビニル芳香族炭化水素含有量60〜95質量%と共役ジエン含有量5〜40質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が5万〜50万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜10万の範囲に少なくとも1つ有し、
前記接着層のビニル芳香族炭化水素含有量が50質量%を超え80質量%以下、共役ジエン含有量が20質量%以上50質量%未満である、請求項1又は2に記載の熱収縮性積層フィルム。 - 前記ブロック共重合体(B)が、ブロック共重合体(A)から非ハロゲン系カップリング剤を用いて得られるブロック共重合体である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱収縮性積層フィルム。
- 前記中間層が、0.1〜80質量%の、下記(a)〜(c)からなる群から選ばれる少なくとも1種のビニル芳香族炭化水素系重合体をさらに含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱収縮性積層フィルム。
(a)スチレン系重合体
(b)ビニル芳香族炭化水素と、脂肪族不飽和カルボン酸、脂肪族不飽和カルボン酸無水物及び脂肪族不飽和カルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の脂肪族不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体
(c)ゴム変性スチレン系重合体 - 前記ポリエステル系樹脂が、ジカルボン酸成分とジオール成分とから構成されたものであり、
前記ジカルボン酸成分と、前記ジオール成分とは、各々の総量(各100モル%)に対して60〜100モル%の量で主成分をそれぞれ含み、その他の成分の合計量が、前記ジカルボン酸成分の総量(100モル%)と前記ジオール成分の総量(100モル%)との合計(200モル%)に対して10〜40モル%である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の熱収縮性積層フィルム。 - 前記ジカルボン酸の主成分がテレフタル酸であり、前記ジオール成分の主成分がエチレングリコールであり、前記その他の成分が、1,4−シクロヘキサンジメタノールである、請求項6に記載の熱収縮性積層フィルム。
- 前記1,4−シクロヘキサンジメタノールの量が、前記ジカルボン酸成分総量(100モル%)と前記ジオール成分の総量(100モル%)との合計(200モル%)に対して、10〜40モル%の範囲である、請求項6又は7に記載の熱収縮性積層フィルム。
- 前記中間層が、3〜30質量%のポリエステル系樹脂をさらに含む、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の熱収縮性積層フィルム。
- 表面層と中間層との間に接着層を含み、少なくとも一軸方向に延伸された熱収縮性積層フィルムの製造方法であって、
前記表面層が、少なくとも1種のポリエステル系樹脂を含み、
前記中間層が、ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックAの少なくとも1個と、共役ジエンの重合体ブロックBの少なくとも1個と、からなるブロック共重合体を含み、
前記接着層が、50〜80質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(A)と、20〜50質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(B)と、を含むブロック共重合体混合物を含み、
ブロック共重合体(A)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と共役ジエン含有量50〜70質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が3万〜7万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有し、
ブロック共重合体(B)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と共役ジエン含有量50〜70質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が7万を超え13万以下であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有し、
ブロック共重合体(A)とブロック共重合体(B)からブロック共重合体混合物を得る工程を含む、熱収縮性積層フィルムの製造方法。 - 前記ブロック共重合体混合物が、55〜75質量%の前記ブロック共重合体(A)と、25〜45質量%の前記ブロック共重合体(B)と、を含む、請求項10に記載の熱収縮性積層フィルムの製造方法。
- 前記接着層が、前記ブロック共重合体混合物と、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(C)と、を含み、
前記ブロック共重合体(C)は、ビニル芳香族炭化水素含有量60〜95質量%と共役ジエン含有量5〜40質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が5万〜50万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜10万の範囲に少なくとも1つ有し、
前記接着層のビニル芳香族炭化水素含有量が50質量%を超え80質量%以下、共役ジエン含有量が20質量%以上50質量%未満である、請求項10又は11に記載の熱収縮性積層フィルムの製造方法。 - 前記ブロック共重合体(B)が、ブロック共重合体(A)から非ハロゲン系カップリング剤を用いて得られるブロック共重合体である、請求項10乃至12のいずれか一項に記載の熱収縮性積層フィルムの製造方法。
- 前記中間層が、0.1〜80質量%の、下記(a)〜(c)からなる群から選ばれる少なくとも1種のビニル芳香族炭化水素系重合体をさらに含む、請求項10乃至13のいずれか一項に記載の熱収縮性積層フィルムの製造方法。
(a)スチレン系重合体
(b)ビニル芳香族炭化水素と、脂肪族不飽和カルボン酸、脂肪族不飽和カルボン酸無水物及び脂肪族不飽和カルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の脂肪族不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体
(c)ゴム変性スチレン系重合体 - 前記ポリエステル系樹脂が、ジカルボン酸成分とジオール成分とから構成されたものであり、
前記ジカルボン酸成分と、前記ジオール成分とは、各々の総量(各100モル%)に対して60〜100モル%の量で主成分をそれぞれ含み、その他の成分の合計量が、前記ジカルボン酸成分の総量(100モル%)と前記ジオール成分の総量(100モル%)との合計(200モル%)に対して10〜40モル%である、請求項10乃至14のいずれか一項に記載の熱収縮性積層フィルムの製造方法。 - 前記ジカルボン酸の主成分がテレフタル酸であり、前記ジオール成分の主成分がエチレングリコールであり、前記その他の成分が、1,4−シクロヘキサンジメタノールである、請求項15に記載の熱収縮性積層フィルムの製造方法。
- 前記1,4−シクロヘキサンジメタノールの量が、前記ジカルボン酸成分総量(100モル%)と前記ジオール成分の総量(100モル%)との合計(200モル%)に対して、10〜40モル%の範囲である、請求項15又は16に記載の熱収縮性積層フィルムの製造方法。
- 前記中間層が、3〜30質量%のポリエステル系樹脂をさらに含む、請求項10乃至17のいずれか一項に記載の熱収縮性積層フィルムの製造方法。
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