JP6006443B1 - フロントパネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
前記コート層の端縁部における次の3か所の各コート層の厚みa,b、cが次の式(1)〜(3)を全て満足することを特徴とするフロントパネルの製造方法を提案する。
a:コート層の端縁部に生じた膨出部より平面視内側におけるコート層厚み
b:コート層の端縁部に生じた膨出部の表面側への膨出厚み
c:コート層の端縁部に生じる膨出部の側面側への膨出厚み
(1)10μm<a
(2)b<10μm
(3)0μm<c<50μm
本発明の実施形態の一例に係るフロントパネルの製造方法(「本製造方法」と称する)は、所望形状に形成されたパネル基材3の表面に透明樹脂を塗布してコート層4を形成するコーティング工程を備えたフロントパネル(「本フロントパネル」と称する)の製造方法である。
他方、別途形成されたパネル基材3を使用することもできる。但し、本製造方法においては、余分な部分(「余肉部分」とも称する)を削除する切除工程を、コーティング工程後に行わないため、別途形成されたパネル基材3を本製造方法に供する場合には、余肉部分を切除しておき最終的なパネル基材3の形態として本製造方法に供することが好ましい。
このように、余肉部分を削除する切除工程をコーティング工程後に行わないことにより、コート層の端縁部に生じた膨出部の側面側への膨出厚みcを0(ゼロ)とならないようにすることができ、フロントパネルの強度を向上させることができる。
基材射出成型工程では、射出成型によってパネル基材用部材を形成する。
パネル基材用部材の材料は、透明な熱可塑性樹脂であればよい。例えばカーボネート系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂やアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂などのアクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、脂環式ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂及びエポキシ系樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上の樹脂を例示することができる。中でも、透明性と歪防止などの観点から、ポリカーボネート、アクリル系樹脂などを好ましく例示することができる。中でも、車載機器用タッチパネルディスプレイに用いられるフロントパネルにおいては、飛散防止性の観点から、ポリカーボネートを用いるのが好ましい。ポリカーボネートは、塗布による硬度の向上が望まれるため、パネル部材用基材としてポリカーボネートを用いた場合、上記膨出厚みcを0(ゼロ)より大きくすることによる側面の硬度の向上効果をより一層効果的に享受することができる。
ポリカーボネートとしては、ビスフェノールAを主原料とする一般的な芳香族ポリカーボネートに限定されず、例えば、他の原料を主原料とする芳香族ポリカーボネート、脂肪族ポリカーボネート、芳香族脂肪族ポリカーボネートを用いることもできる。例えばジオール成分として、イソソルバイトなどのエーテルジオールが主成分であるポリカーボネートなども包含する。
射出成型によれば、任意の形状及び厚みのパネル基材用部材を形成することができる。よって、例えば、図4に示すように、多数の凹凸を有する基材表示面部31と、平面視した際に当該基材表示面部31を囲むようにその周囲に、平滑面からなる基材周囲部32とを有する基材表面部表面を備えたパネル基材用部材を形成することができる。
但し、本製造方法では、上述のように、基材3の基材表示面部31に多数の凹凸を形成してもよいし、必ずしも当該凹凸を形成しなくてもよい。
かかる観点から、基材表示面部31の表面の表面粗さ(Rz)RzCは5μm〜24μmであるのが好ましく、中でも8μm以上或いは20μm以下、その中でも12μm以上或いは18μm以下であるのがさらに好ましい。
なお、表面粗さ(Rz)は、JIS B 0601―1994に規定される十点平均粗さであり、例えば表面粗さ測定機、形状測定機、工具顕微鏡、レーザー顕微鏡、その他の機器によって測定することができる(後述する表面粗さ(Rz)についても同様である。)。
かかる観点から、基材表示面部31の表面の凹凸の最大高さ(Ry)は10〜22μmであるのが好ましく、中でも14μm以上或いは20μm以下、その中でも特に16μm以上或いは18μm以下であるのがさらに好ましい。
なお、最大高さ(Ry)は、JIS B 0601―1994に規定される最大高さであり、例えば表面粗さ測定機、形状測定機、工具顕微鏡、レーザー顕微鏡、その他の機器によって測定することができる(後述する最大高さ(Ry)についても同様である。)。
かかる観点から、基材周囲部32の表面の表面粗さ(Rz)RzDは、8μm以下であるのが好ましく、中でも6μm以下、その中でも4μm以下であるのがさらに好ましい。
射出成型では、射出成形金型の成形キャビティ内に射出成形用樹脂材料を射出して、該成形キャビティを上記樹脂材料で充填し、その充填された樹脂材料を上記成形キャビティ内で冷却して固化させた後、上記射出成形金型を開いて射出成形品を取り出すことにより、パネル基材用部材を作製することができる。
よって、例えば、上述のように、多数の凹凸を有する基材表示面部31の周囲に、平滑面からなる基材周囲部32を有する基材表面部を備えたパネル基材用部材3を形成するためには、雄雌の射出成形金型によって形成される金型成形キャビティを、本フロントパネルの形態に対応するように形成すると共に、射出成形金型の内側表面(型面)において、上記基材表示面部31に対応した部位(「表示面部形成部」とも称する)に、多数の凹凸に対応した表面形状を形成し、上記基材周囲部32に対応した部位(「周囲部形成部」とも称する)の平滑面に対応した表面形状を形成すればよい。
必要に応じて、凹凸パターンが形成された表面を、砥石若しくは研磨布紙(サンドペーパー)によって研磨することが好ましい。また、必要に応じて、液状若しくはペースト状の研磨剤を用いて研磨することができる。
上記エッチング法では、例えば、フッ酸と、フッ化アンモニウムと、硫酸や硝酸などの無機酸、酢酸や蟻酸などの有機酸などの酸と、水と、その他添加剤とを含むフッ酸系エッチング液を用いて凹凸表面を形成することができる。
パネル基材3の表面側端縁部の稜線3Aが曲線を為すものであれば、本フロントパネルの表面側端縁部にさらに丸みを持たせることができるから、衝突安全性などをさらに高めることができる。
射出成型後、パネル基材用部材に生じた歪や反りを軽減するために、加熱してアニーリングするようにしてもよい。
アニーリング方法としては、公知の方法で行うことができる。例えば、大気雰囲気下で、炉内温度を80〜120℃、20分〜150分保持するように加熱処理すればよい。この際、炉内温度と品温はほとんど同温である。
本工程では、射出成型して得られたパネル基材用部材の余分な部分すなわち余肉部分を削除して、最終的なパネル基材3の形態に形成する。例えば、基材周囲部32の外側に連設された外周縁部などを切断して、最終的なパネル基材3の形態にすればよい。
コーティング工程では、上記パネル基材3の表面側すなわち視認側に透明樹脂を塗布してコート層4を形成する。上記の例で言えば、上記パネル基材3の前記基材表示面部31及び基材周囲部32の表面に透明樹脂を塗布してコート層4を形成することができる。
透明樹脂のコート方法としては、例えばスピンコート法、ディッピングコート法、スプレー法、スライドコート法、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、インクジェット法、シルクスクリーン法、ダイコート法、フローコート法、キャスト転写法等の公知の塗布方法を挙げることができる。
中でも、コート層の厚み調整及び塗り分けの観点から、スプレー法、インクジェット法、グラビアコート法、シルクスクリーン法を採用するのが好ましく、例えばロボットアームスプレーなどを使用して、透明樹脂をスプレー塗付するのが好ましい。
より具体的には、例えばロボットアームスプレーをコンピュータ制御するようにすれば、作業者としては、コーティングされるパネル基材の形状や大きさに則した各部位での塗布量及び塗布回数(塗り重ね回数)などをコンピュータに入力することにより、前記基材表示面部31におけるコート層41の厚み及び前記基材周囲部32におけるコート層42の厚みを所望の厚みに調整することができる。
本製造方法におけるコート層4においては、コート層4の端縁部に生じた膨出部6より平面視内側に位置する内側コート層5の厚みa(図2,3参照)、すなわち上記の例で言えば基材周囲部32におけるコート層42の厚みaは、ゆず肌が生じるのを防ぐ観点から、10μm<aであるのが好ましく、中でも12μm<aであるのがさらに好ましく、その中でも14μm<aあるのが特に好ましい。但し、当該厚みが大きすぎると乾燥後に塗膜の収縮で割れる可能性があるから、a≦22μmであるのが好ましく、中でもa≦20μmであるのがさらに好ましく、その中でもa≦18μmあるのが特に好ましい。
但し、ゆず肌を解消する観点からは、当該厚みbを有している方が好ましいから、かかる観点からすると、0μm<bであるのが好ましく、中でも、2μm<bであるのが特に好ましい。
中でも、膨出厚みbを小さくして、膨出厚みcを大きくするには、透明樹脂の粘度を下げる方法が好ましく、粘度(JIS K 5600 2―2 フローカップ式)7.5秒〜10.0秒である透明樹脂を用いることが好ましい。また、膨出厚みbを小さくして、膨出厚みcを大きくするために、後述する、パネル基材用部材の表面側端縁部稜線が曲線となるように、射出成形する方法を用いることも好ましい。射出成形にて、表面側端縁部稜線の曲線を形成する方法は、R面切削を行う場合に比較して、端縁部の表面を平滑にすることができ、コートされる透明樹脂が流れやすく、樹脂溜まりを小さくすることができる。但し、そのような調製方法に限定するものではない。
このように、基材表示面部31におけるコート層41の厚みと、基材周囲部32におけるコート層42の厚みとに差を持たせて、表面に多数の凹凸を有する基材表示面部31におけるコート層41の厚みを、基材周囲部32におけるコート層42の厚みより大きくすることで、基材表示面部31における防眩効果を維持しつつ、基材周囲部32におけるゆず肌の発生を防ぐことができる。
基材表示面部31におけるコート層41の厚みの平均値Aavが10μm以下であれば、十分な防眩効果を得ることができる。他方、5μm以上であれば、画像の鮮明度を損なうことをより防ぐことができる。また、塗膜としての強度を十分付与することができる。
かかる観点から、基材表示面部31におけるコート層41の厚みの平均値Aavは、5μm〜10μmであるのが好ましく、中でも6μm以上或いは9μm以下、その中でも7μm以上或いは8μm以下であるのが特に好ましい。
基材周囲部32におけるコート層42の厚みの平均値Bavが30μm以下であれば、経時による塗膜収縮や塗膜の破損を防ぐことができる。他方、10μmより大きければ、ゆず肌が生じるのをより防止することができる。
かかる観点から、基材周囲部32におけるコート層42の厚みの平均値Bavは、10μmより大きく且つ30μm以下であるのが好ましく、中でも11μm以上或いは25μm以下、その中でも12μm以上或いは20μm以下であるのが特に好ましい。
(1)・・表面粗さRzC>表面粗さRzA=表面粗さRzB
(2)・・表面粗さRzC>表面粗さRzA>表面粗さRzB
(3)・・表面粗さRzC>表面粗さRzA>表面粗さRzD>表面粗さRzB
コートする樹脂組成物(「コート樹脂組成物」と称する)は、透明な樹脂組成物であれば特に限定するものではない。中でも、ハードコート材料として用いられている樹脂組成物が特に好ましい。
また、光重合性化合物を重合する際に照射する光としては、例えば可視光線、並びに紫外線、X線、電子線、α線、β線、およびγ線のような電離放射線などを挙げることができる。
上記光重合性化合物としては、分子中にアクリロイル基、メタアクリロイル基等の重合性不飽和結合、チオール基、またはエポキシ基、またはアリル基等のエチレン性二重結合を有する光重合性モノマー、光重合性オリゴマー、または光重合性ポリマーを挙げることができる。例えば、光重合性モノマーと、光重合性オリゴマー又は光重合性ポリマーとを組み合わせて使用することができる。
光重合開始剤の添加量は、硬化性樹脂100質量部に対して、0.1〜5質量部添加することが好ましい。
溶剤乾燥型樹脂としては、透明ポリイミド前駆体ワニスなどを含む組成物を挙げることができる。
硬化剤としては、通常、イソシアネート、有機スルホン酸等がポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂に用いられ、アミンがエポキシ樹脂に、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、アゾビスイソブチルエステル等のラジカル開始剤が不飽和ポリエステル系樹脂によく使用される。
また、コート樹脂組成物の濡れ性(JIS K 6768)は22.6dyn以下であるのが好ましく、コート樹脂組成物の粘度(JIS K 5600 2―2 フローカップ式)は7.5秒〜10.0秒であるのが好ましい。
かかる観点から、コート樹脂組成物のベース樹脂は、アクリル樹脂、ウレタン樹脂が特に好ましい。中でも、表面硬度の観点からすると、アクリル樹脂が特に好ましい。
本製造方法は、必要に応じて印刷工程を備えていてもよい。
例えば、表示面部1の周囲に隠蔽部を形成するように、すなわち図7に示すように基材周囲部32に対応したパネル基材3の裏面に印刷20、例えば黒色印刷を施すようにしてもよい。
印刷工程は、コーティング工程の前後いずれに導入してもよい。
ミラー印刷層を設けることにより、ミラー効果を与えて良好なメタリック感を付与することができ、優れた意匠性を与え、高級感を付与することができる。
このような印刷インクの印刷方法としては、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷等の印刷法が用いられるが、なかでもスクリーン印刷が好適である。
この白色印刷は、内側のミラー印刷層にわずかに残る微少なピンホールを目止めし、光の透過を防止して、ミラー印刷によって得られたメタリック感のピンホールによる低下を抑えるためのものであり、白色着色剤を配合した通常の印刷インクが用いられ、スクリーン印刷等で印刷することができる。
この種の用途に使用される印刷インクとしては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などの透明合成樹脂をビヒクルとし、これにシリカ粉末、アルミナ粉末などの艶消し用の粉末を配合、分散した蒸発乾燥型あるいは紫外線硬化型の透明印刷インクが好ましい。
このような透明印刷の印刷方法としては、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷等の印刷法などを用いることができる。
本フロントパネルは、そのまま、スマートフォンやタブレット端末、携帯ゲーム機器などのフロントパネルのほか、カーナビゲーションや産業機械などの操作パネルに使用することができる。
本明細書において「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
また、「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Y未満であることが好ましい」旨の意図も包含する。
「裏面側」とは、前記「表面側」とは反対側を意味し、フロントパネルの表示光が入光する側を意味し、各図では下側である。
「透明」とは、無色透明に限られず、着色透明もこれに包含されるものとする。
車載ディスプレイフロントパネルの形状に対応した形状のキャビティを有し、表示面部の視認側表面に対応する型面がシボ加工面、周囲部の表面に対応する型面が鏡面である射出成形用金型を用意した。
次いで、このようにして得られたパネル基材用部材の余肉部分を切削加工により切除した後、大気雰囲気下で炉内温度を100℃、700分保持するようにしてアニーリングを行って、パネル基材A(サンプル)を得た。前記切削加工では、図4に示すようにパネル基材の表面側端縁部の稜線が曲線となるようにR面切削を行った。
基材表示面部31の表面の凹凸の最大高さ(Ry)は22μmであり、周囲部のそれは4μmであった。
さらに、基材周囲部32の裏面にシルクスクリーン印刷にて、黒色印刷20を施した。
パネル基材用部材を射出成形する際、表面側端縁部の稜線が曲線となるように、射出成形し、R面切削を行わなくてもパネル基材の表面側端縁部の稜線が曲線となるようにした以外、パネル基材Aと同様にしてパネル基材Bを作製した。
ロボットアームスプレーを使用してパネル基材A(サンプル)の基材表示面部31及び基材周囲部32の表面に透明樹脂Aを塗布してコート層を形成し、図7に示すようなフロントパネル(サンプル)を作製した。この際、ロボットアームスプレーを制御するコンピュータに、それぞれの位置におけるスプレー量と塗り重ね回数を入力することで、基材表示面部31におけるコート層41の厚み、前記基材周囲部32におけるコート層42の厚み(=膨出部6より内側におけるコート層厚みa)、膨出部6の表面側への膨出厚みb及び膨出部6の側面側への膨出厚みcを、表1に示すように調整した。
また、コート層表面の鉛筆硬度は、いずれの実施例・比較例でも2Hであった。
実施例1において、パネル基材Aの各位置におけるスプレー量及び塗り重ね回数を変更することによって、各部位の厚みを表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にコート層を形成した。
実施例1において、パネル基材Bに代えた点以外は、実施例1と同様にコート層を形成した。
金属板に対して実施例と同様にコート層41,42を形成し、電磁誘導式膜厚測定装置(株式会社ケット化学研究所製「パーマスコープMPOD」)を用いて、任意の3箇所のコート層41,42の厚みを計測し、その平均値をそれぞれ平均値Aav、Bavとした。
この際、コート層42の厚みの平均値Bavを、コート層の端縁部に生じた膨出部より内側におけるコート層厚みaとした。
実施例・比較例で作製したフロントパネル(サンプル)を切断し、マイクロスコープを用いて、断面を観察し、膨出部6の表面側への膨出厚みb及び膨出部6の側面側への膨出厚みcを計測した。
パネル基材(サンプル)の表面の表面粗さ、並びに、フロントパネル(サンプル)におけるコート層の表面の表面粗さは、東京精密株式会社製の表面粗さ計(製品名「SURFCOM(登録商標)NEX」)を用いると共に、先端の径が5μmの触針を使用して、JIS B0601−1994に準じて、表面の十点平均粗さ(Rz)、最大高さ(Ry)を測定した。
表には、表示面部31におけるコート層41の十点平均粗さをRzA、周囲部32におけるコート層42の十点平均粗さをRzB、表示面部31の十点平均粗さをRzC、周囲部32の十点平均粗さをRzDとして示した。
実施例・比較例で作製したフロントパネル(サンプル)の表示面部について、表示面に蛍光灯を反射させ、反射して映った蛍光灯の鮮明性を目視で観察し、次の基準で評価した。
◎(very good):蛍光灯が適度にぼやけて映っている。
○(good) :蛍光灯はぼやけて映ったが、ぼやけ具合が十分でない。
蛍光灯はぼやけて映ったが、過度にぼやけており、画像の鮮明さが
極端に劣っている。
×(poor) :蛍光灯が鮮明に映り、防眩性が認められない。
実施例・比較例で作製したフロントパネル(サンプル)の周囲部について、外周部に光を反射させ、塗装面の凹凸感を観察し、次の基準で評価した。
◎(very good):凹凸感なく平滑である。
○(good) :微細な凹凸感は残るものの、ほぼ平滑である。
×(poor) :凹凸感がある。
実施例・比較例で作製したフロントパネル(サンプル)を目視で観察し、次の基準で、樹脂溜まりの寸法精度を評価した。
◎(very good):樹脂溜まりが側面に形成されない。
○(good) :コート層端縁部側面の膨出厚みcが50μm未満であり、
側面の樹脂溜まりが目立たない。
×(poor) :コート層端縁部側面の膨出厚みcが、50μm以上であって、
樹脂溜まりが側面に大きく垂れこむ。
実施例・比較例で作製したフロントパネル(サンプル)を目視で観察し、次の基準で、外観の盛り上がり評価をした。
◎(very good):表面側の樹脂溜まりが十分小さく、目立たない。
○(good) :コート層端縁部側面の膨出厚みbが10μm未満であって、
表面の樹脂溜まりが小さい。
×(poor) :コート層端縁部側面の膨出厚みbが10μm以上であって、
表面の樹脂溜まりが目立つ。
そして、かかる観点から、膨出部6より内側位置におけるコート層5の厚みaは10μmより大きいことが好ましく、膨出部6の表面側への膨出厚みbは10μm未満であるのが好ましく、膨出部6の側面側への膨出厚みcは0μmより大きく且つ50μm未満であるのが好ましいことが分かった。
かかる観点から、基材周囲部32におけるコート層42の厚みの平均値Bavは10μmより厚く30μm以下であるのが好ましく、基材表示面部31におけるコート層41の厚みの平均値Aavは5μm〜10μmであるのが好ましいことが分かった。
2 周囲部
3 パネル基材
31 基材表示面部
32 基材周囲部
4 コート層
41 コート層
42 コート層
5 コート層
6 膨出部
20 印刷部
Claims (7)
- パネル基材の表面に、透明樹脂を塗布してコート層を形成するコーティング工程を備えたフロントパネルの製造方法であって、
前記コート層の端縁部における次の3か所の各コート層の厚みa,b、cが次の式(1)〜(3)を全て満足することを特徴とするフロントパネルの製造方法。
a:コート層の端縁部に生じた膨出部より平面視内側におけるコート層の厚み
b:コート層の端縁部に生じた膨出部の表面側への膨出厚み
c:コート層の端縁部に生じた膨出部の側面側への膨出厚み
(1)10μm<a
(2)b< 10μm
(3)0μm<c<50μm - 上記コーティング工程の前に、パネル基材用部材を射出成型する基材射出成型工程と、前記パネル基材用部材を切削して、パネル基材の輪郭形状を形成する切削工程とを有する、請求項1に記載のフロントパネルの製造方法。
- 上記パネル基材は、表面側端縁部の稜線を曲線としてなる構成を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフロントパネルの製造方法。
- スプレー法、インクジェット法、グラビアコート法又はシルクスクリーン法によって透明樹脂を塗付することによってコート層を形成することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のフロントパネルの製造方法。
- 上記パネル基材は、多数の凹凸を表面に有する表示面部の周囲に、平滑面からなる周囲部を備えたパネル基材であって、
前記表示面部のコート層の厚みの平均値Aavが5μm〜10μmであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のフロントパネルの製造方法。 - 上記表示面部のコート層の表面粗さRzAと、上記周囲部のコート層の表面粗さRzBと、上記パネル基材の表示面部の表面粗さRzCとが、次の関係式(1)又は(2)を満たすように、透明樹脂を塗布することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のフロントパネルの製造方法。
(1) ・・表面粗さRzC>表面粗さRzA=表面粗さRzB
(2) ・・表面粗さRzC>表面粗さRzA>表面粗さRzB - 前記フロントパネルは、車載機器用タッチパネルディスプレイに用いられるフロントパネルであることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の製造方法。
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