JP6002198B2 - 新規重合体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
また、アクリル酸と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのコポリマーが、良好なクレー分散能を示し、洗剤ビルダー等の各種用途に好適に用いることができることが開示されている(例えば、特許文献2)。
ここで、近年ではドラム式洗濯機の普及等により、液体洗剤の使用機会が増加していることから、各種洗剤ビルダーは液体洗剤にも配合可能なように、十分な界面活性剤との相溶性を有することが要求されている。さらに近年の市場動向としては、液体洗剤は高濃縮タイプ(水の組成比が低い)が好まれる傾向にあり、また、需要者の嗜好として、濁りのない、透明度の高い液体洗剤が好まれる傾向にある。従って、重合体に求められる、界面活性剤等に代表される他の液体洗剤成分との相溶性に対する要求が、従来と比較して非常に厳しくなってきている。
特許文献1で用いられているポリアクリル酸ナトリウムは、比較的良好な親水性汚れの再汚染防止能を有するが、疎水性汚れの再汚染防止能や、液体洗剤との相溶性の面からはその性能は十分とはいえない。
また、特許文献2で用いられているアクリル酸と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのコポリマーは、疎水性汚れの再汚染防止能等を改良する余地があった。
このように、従来、種々の重合体が報告されてはいるものの、上述した現在の消費者ニーズにさらに適応した洗剤ビルダーの開発が求められている。
そこで、本発明は、洗剤用途に用いられた場合に従来より一層改善された界面活性剤との相溶性と、疎水性汚れの再汚染防止能の向上効果とを兼ね備えた重合体、およびその製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、1質量%以上、89質量%以下のヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(A)由来の構造単位(a)、10質量%以上、98質量%以下のカルボキシル基含有単量体(B)由来の構造単位(b)、及び、1質量%以上、89質量%以下のスルホン酸基含有単量体(C)由来の構成単位(c)、を必須構造単位として有する共重合体である。
<ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート>
本発明の共重合体は、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(A)(単量体(A)ともいう)由来の構造単位(a)を特定の割合で有することを必須としている。
上記ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとは、ヒドロキシプロピルアクリレートと、ヒドロキシプロピルメタクリレートとを合わせた総称であり、上記ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(A)としては、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートのいずれか一方であってもよいし、ヒドロキシプロピルアクリレート及びヒドロキシプロピルメタクリレートの両方を含んでいても良い。中でも、本発明の共重合体がアルカリ条件下においても、特に安定して優れた再汚染防止能を発現することができるようになることから、本発明の共重合体は、ヒドロキシプロピルメタクリレートに由来する構造単位を有することが好ましい。
なお、上記ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(A)が、ヒドロキシプロピルアクリレート及びヒドロキシプロピルメタクリレートの両方を含む場合には、本発明の共重合体は、ヒドロキシプロピルアクリレート及びヒドロキシプロピルメタクリレート由来の構造単位の合計をヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(A)由来の構造単位(a)として特定の割合で有することになる。
これらの中でも本発明の共重合体の耐加水分解性が特に良好となることから、構造単位(a)として、上記一般式(a1)、および/または、(a2)を有することが、特に好ましい。
本発明の共重合体は、カルボキシル基含有単量体(B)由来の構造単位(b)を特定の割合で有することを必須としている。
上記本発明のカルボキシル基含有単量体(B)(単量体(B)とも言う)は、1)不飽和二重結合と2)カルボキシル基および/またはその塩とを必須として含有する単量体である。具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、αーヒドロキシアクリル酸、α−ヒドロキシメチルアクリル酸及びその誘導体等の、不飽和モノカルボン酸系単量体及びこれらの塩;イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、2−メチレングルタル酸等の不飽和ジカルボン酸系単量体及びこれらの塩;等が挙げられる。
上記不飽和モノカルボン酸系単量体としては、分子内に1つの重合性の炭素−炭素不飽和基と、1つのカルボキシル基とを有する単量体であれば良いが、アクリル酸、メタクリル酸やそれらの金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩が好適である。
上記不飽和ジカルボン酸系単量体としては、分子内に1つの重合性の炭素−炭素不飽和基と2つのカルボキシル基を有する単量体であればよいが、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸等や、それらの金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩等、又は、それらの無水物が好適である。
上記カルボキシル基含有単量体(B)としてはまた、上記不飽和ジカルボン酸系単量体と炭素数1〜22個のアルコールとのハーフエステル、上記不飽和ジカルボン酸類と炭素数1〜22のアミンとのハーフアミド、上記不飽和ジカルボン酸系単量体と炭素数2〜4のグリコールとのハーフエステル、マレアミド酸と炭素数2〜4のグリコールとのハーフアミド等であってもよい。
なお、上記アミノ基含有単量体由来の構造単位、上記アミノ基含有単量体におけるアミノ基が4級化されている場合には、質量割合(質量%)を計算する場合には、カウンターアニオンは考慮しないで計算するものとする。
本発明の共重合体は、スルホン酸基含有単量体(C)由来の構造単位(c)を特定の割合で有することを必須としている。
ここで、本明細書においてR1が単結合の場合とは、例えばC−R1−Oと表される場合であれば、C−Oとなることを意味する。
本発明の共重合体は、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(A)、カルボキシル基含有単量体(B)、及びスルホン酸基含有単量体(C)以外のその他の単量体(E)由来の構造単位(e)を有していても構わない。
本発明の共重合体がその他の単量体(E)を含む際のその他の単量体(E)としては、上記単量体(A)、(B)、及び(C)と共重合可能なものであれば特に限定されるものではなく、所望の効果によって適宜選択される。具体的には、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミド、N−ビニルオキサゾリドン等のN−ビニル単量体;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド等のアミド系単量体;3−(メタ)アリルオキシ−1,2−ジヒドロキシプロパン、3−アリルオキシ−1,2−ジヒドロキシプロパン、(メタ)アリルアルコール等のアリルエーテル系単量体;イソプレノール、等のイソプレン系単量体;ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、α−ヒドロキシメチルエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシネオペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等の単量体(A)以外の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル系単量体;スチレン、インデン、ビニルアニリン等のビニルアリール単量体、イソブチレン、酢酸ビニル;ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の複素環式芳香族炭化水素基とアミノ基を有するビニル芳香族系アミノ基含有単量体およびこれらの4級化物や塩;ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、アミノエチルメタクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート類およびこれらの4級化物や塩;ジアリルアミン、ジアリルジメチルアミン等のアリルアミン類およびこれらの4級化物や塩;(i)(メタ)アリルグリシジルエーテル、イソプレニルグリシジルエーテル、ビニルグリシジルエーテルのエポキシ環に、(ii)ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジn−ブチルアミン等のジアルキルアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン、イミノジ酢酸、グリシン等のアミノカルボン酸、モルホリン、ピロール等の環状アミン類等のアミンを反応させることにより得られる単量体およびこれらの4級化物や塩;(メタ)アクリル酸アルコキシポリアルキレングリコールエステル、マレイン酸アルコキシポリアルキレングリコールエステル、アルキレングリコールのビニルエーテル、アルコキシアルキレングリコールのビニルエーテル、アルキレングリコールの(メタ)アリルエーテル、アルコキシアルキレングリコールの(メタ)アリルエーテル、アルキレングリコールの(メタ)イソプレニルエーテルアルコキシアルキレングリコールの(メタ)イソプレニルエーテル等のポリアルキレングリコール鎖含有単量体であって、アルコレングリコール単位を3〜300モル有する単量体(末端にアルコキシ基を有する場合はアルコキシ基は炭素数1〜20)等のポリアルキレングリコール系単量体等、が挙げられる。
また、上記他の単量体(E)は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
本発明の共重合体は、上記構造単位(a)、(b)、(c)ならびに必要であれば構造単位(e)が、上記したような特定の割合で導入されていればよく、各構造単位は、交互、ブロック状あるいはランダム状のいずれで存在していてもよい。また、本発明の共重合体の重量平均分子量は、適宜設定できるものであり、特に限定されない。具体的には、共重合体の重量平均分子量は、1,800〜200,000であることが好ましく、より好ましくは2,000〜100,000、更に好ましくは3,000〜50,000である。重量平均分子量が上記範囲内であれば、再汚染防止能が向上する傾向にある。なお、本明細書において、重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による測定値であり、具体的な測定方法は実施例に記載される方法に従って算出される。
本発明の共重合体は、再汚染防止能に加えて界面活性剤との相溶性に優れる為、高濃縮タイプの液体洗剤へも配合が可能となる。
本発明の共重合体組成物は、本発明の共重合体を必須として含有し、本発明の共重合体のみを含んでいても良いが、通常はその他に、重合開始剤残渣、残存モノマー、重合時の副生成物、水分から選ばれる1以上を含有する。本発明の共重合体組成物は、本発明の共重合体組成物100質量%に対し、本発明の共重合体を1質量%以上、100質量%以下の割合で含有することが好ましい。好ましい共重合体組成物の形態の一つは、共重合体を40質量%以上、60質量%以下の割合で含有し、水を40質量%以上、60質量%以下の割合で含有する形態である。
本発明の共重合体の製造方法は、全単量体(単量体(A)、(B)、(C)、(E)の合計)使用量100質量%に対して、1質量%以上、89質量%以下のヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(単量体(A))、全単量体の使用量100質量%に対して、10質量%以上、98質量%以下のカルボキシル基含有単量体(B)(単量体(B))、全単量体の使用量100質量%に対して、1質量%以上、89質量%以下のスルホン酸基含有単量体(C)(単量体(C))、を必須として共重合することを特徴としている。
本発明の共重合体の製造方法においては、上記単量体(A)、単量体(B)、単量体(C)は、それぞれ1種を用いても、2種以上を用いても構わない。本発明の共重合体の製造方法においては、上記単量体(A)、単量体(B)、単量体(C)以外に、必要に応じ、上記その他の単量体(E)を更に共重合させてもよい。
本発明の共重合体の製造方法における単量体(E)の使用割合は、全単量体(単量体(A)、(B)、(C)、及び(E)の合計)100質量%に対して、0質量%以上、30質量%以下とすることが好ましい。上記任意成分である単量体(E)を使用する場合も、1種を使用しても2種を使用しても良い。
本発明の共重合体の製造方法は、上記単量体(A)、(B)、(C)、(E)(単量体(A)、(B)、(C)、及び、(E)を合わせて、「単量体組成物」ということがある。)を重合開始剤の存在下で重合することが好ましい。
上記開始剤としては、通常重合体として用いられているものを使用することができ、例えば、過酸化水素;過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]n水和物、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二硫酸塩二水和物、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等のアゾ系化合物;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酢酸、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物等が好適である。これらの重合開始剤のうち、過酸化水素、過硫酸塩が好ましく、過硫酸塩が最も好ましい。これらの重合開始剤は、単独で使用されてもよいし、2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。例えば、過酸化水素と過硫酸塩とを組み合わせて用いる形態は好ましい形態である。
本発明の共重合体の製造方法は、必要に応じ、重合に悪影響を及ぼさない範囲内で、重合体の分子量調整剤として連鎖移動剤を用いても良い。連鎖移動剤としては、具体的には、メルカプトエタノール、チオグリセロール、チオグリコール酸、2−メルカプトプロピオン際、3−メルカプトプロピオン際、チオリンゴ酸、チオグリコール酸オクチル、3−メルカプトプロピオン酸オクチル、2−メルカプトエタンスルホン酸、n−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ブチルチオグリコレート等の、チオール系連鎖移動剤;四塩化炭素、塩化メチレン、ブロモホルム、ブロモトリクロロエタン等の、ハロゲン化物;イソプロパノール、グリセリン等の、第2級アルコール;亜リン酸、次亜リン酸、及びその塩(次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム等)や、亜硫酸、亜硫酸水素、亜二チオン酸、メタ重亜硫酸、及びその塩(亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜二チオン酸ナトリウム、亜二チオン酸カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム等)等の、低級酸化物およびその塩などが挙げられる。上記連鎖移動剤は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
連鎖移動剤を使用すると、製造される共重合体が必要以上に高分子量化することを抑制し、低分子量の共重合体を効率よく製造することができるという利点がある。これらのうち、本発明に係る共重合反応においては、重亜硫酸(塩)類(重亜硫酸(塩)、二亜硫酸(塩)、亜硫酸(塩)、亜ジチオン酸(塩)、チオ硫酸(塩)を言う。)を用いることが好適である。これにより、得られる共重合体の主鎖末端にスルホン酸基を導入することができるととなり、耐ゲル性を向上することが可能となる。また、連鎖移動剤として、上記重亜硫酸(塩)類を用いることにより、共重合体(組成物)の色調を改善することができるので好ましい。
上記重亜硫酸(塩)類とは、上記の通りであるが、亜硫酸水素塩、二亜硫酸塩、亜硫酸塩である形態が好適である。
上記重亜硫酸(塩)類における塩とは、金属原子の塩、アンモニウム基の塩、有機アミン基の塩が好適である。上記金属原子としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の一価の金属原子;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属の二価の金属原子;アルミニウム、鉄等の三価の金属原子等の塩が好ましい。また、上記有機アンモニウム(有機アミン)としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンや、トリエチルアミン等が好適である。更に、アンモニウムであってもよい。ゆえに、本発明で好ましく使用される上記重亜硫酸(塩)類としては、例えば、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム等が挙げられ、亜硫酸水素ナトリウムが特に好適である。上記亜硫酸(塩)は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
本発明の共重合体の製造方法は、開始剤などの使用量を低減する等の目的で反応促進剤を加えても良い。反応促進剤としては、重金属イオンが例示される。本発明で重金属イオンとは、比重が4g/cm3以上の金属を意味する。上記金属イオンとしては、例えば、鉄、コバルト、マンガン、クロム、モリブデン、タングステン、銅、銀、金、鉛、白金、イリジウム、オスミウム、パラジウム、ロジウム、ルテニウム等が好ましい。これらの重金属は1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、鉄がより好ましい。上記重金属イオンのイオン価は特に限定されるものではなく、例えば、重金属として鉄が用いられる場合、開始剤における鉄イオンとしては、Fe2+であっても、Fe3+であってよく、これらが組み合わされていてもよい。
上記重金属イオンは、イオンの形態として含まれるものであれば特に限定されないが、重金属化合物を溶解してなる溶液を用いる方法を用いると、取り扱い性に優れるため好適である。その際に用いる重金属化合物は、開始剤に含有することを所望する重金属イオンを含むものであればよく、用いる開始剤に応じて決定することができる。上記重金属イオンとして鉄を用いる場合、モール塩(Fe(NH4)2(SO4)2・6H2O)、硫酸第一鉄・7水和物、塩化第一鉄、塩化第二鉄等の重金属化合物等を用いることが好ましい。また、重金属イオンとしてマンガンを用いる場合、塩化マンガン等を好適に用いることができる。これらの重金属化合物を用いる場合においては、いずれも水溶性の化合物であるため、水溶液の形態として用いることができ、取り扱い性に優れることになる。なお、上記重金属化合物を溶解してなる溶液の溶媒としては、水に限定されるものではなく、本発明の共重合体の製造において、重合反応を妨げるものでなく、かつ、重金属化合物を溶解するものであればよい。
上記開始剤の使用量は、単量体(A)、(B)、(C)ならびに必要であれば他の単量体(E)の共重合を開始できる量であれば特に制限されないが、単量体(A)、(B)、(C)ならびに必要であれば他の単量体(E)からなる全単量体成分1モルに対して、15g以下であることが好ましく、1〜12gであることがより好ましい。
上記過酸化水素の滴下開始時間を遅らす時間は、単量体の滴下開始後60分以内であることが好ましく、30分以内であることがより好ましい。
過酸化水素の滴下を単量体の滴下と同時に開始すること、単量体の滴下前に予め過酸化水素を仕込むことも可能であるが、予め過酸化水素を仕込む場合は、必要所定量の10%以下であることが好ましく、より好ましくは7%以下、さらに好ましくは5%以下、特に好ましくは3%以下である。
単量体の滴下開始時間までに必要所定量の10%を超える過酸化水素を添加すると、例えば過硫酸塩を併用する場合には過硫酸塩に対する過酸化水素の濃度の比率が大きくなり、重合が停止するおそれがある。一方、単量体の滴下開始時間から60分より遅く開始すると、過酸化水素による連鎖移動反応等が起こらなくなる為、重合初期の分子量が高くなる。
上記重合開始剤及び連鎖移動剤の反応容器への添加方法としては、滴下、分割投入等の連続投入方法を適用することができる。また、連鎖移動剤を単独で反応容器へ導入しても
よく、単量体成分を構成する各単量体(A)、(B)、(C)やその他の単量体(E)、溶媒等とあらかじめ混同しておいてもよい。
本発明において、単量体(A)、(B)、(C)さらに必要であれば他の単量体(E)の共重合は、使用する溶媒の50質量%以上に水を用いる、および/または連鎖移動剤の存在下で行うことが好ましく、使用する溶媒の50質量%以上に水を用い、かつ連鎖移動剤の存在下で行うことがより好ましい。この際、使用する溶媒の50質量%以上に水を用いることによって、重合に使用される有機溶剤の量を抑制できるため、重合終了後の有機溶剤の留去が容易であるという利点がある。
上記態様で使用される溶媒としては、使用する溶媒全量に対して50質量%の割合で水を含むものであれば特に制限されない。重合に使用される単量体の溶媒への溶解性向上という観点から、必要に応じて、有機溶媒を添加してもよい。この場合においても、全混合溶媒中の水の含量は50質量%以上である。この際使用できる有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等の低級ケトン類;ジメチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;ジメチルホルムアルデヒド等のアミド類が挙げられる。これらの溶媒は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。本発明では、水の量は、使用する溶媒全量に対して、好ましくは80質量%以上であることが好ましく、最も好ましくは水単独(即ち、100質量%)である。上記有機溶媒を添加する場合は、単量体成分及び得られる共重合体の溶解性の点から、水及び炭素数1〜4の低級アルコールからなる群より選択される1種又は2種以上の溶媒を用いることが好ましい。
水等の溶媒の使用量としては、単量体成分100質量%に対して40〜200質量%が好ましい。より好ましくは、45質量%以上であり、更に好ましくは、50質量%以上である。また、より好ましくは、180質量%以下であり、更に好ましくは、150質量%以下である。溶媒の使用量が40質量%未満であると、得られる共重合体の分子量が高くなるおそれがあり、200質量%を超えると、得られる共重合体の濃度が低くなり、溶媒除去が必要となるおそれがある。なお、溶媒は、重合初期に一部又は全量を反応容器内に仕込んでおけばよいが、溶媒の一部を重合反応中に反応系内に添加(滴下)してもよいし、単量体成分や開始剤等を予め溶媒に溶解させた形で、これらの成分と共に重合反応中に反応系内に添加(滴下)してもよい。
上記共重合方法は、回分式でも連続式でも行うことができる。
上記共重合方法において、共重合温度等の共重合条件としては、用いられる共重合方法、溶媒、重合開始剤により適宜定められるが、共重合温度としては、通常、0℃以上であることが好ましく、また、150℃以下であることが好ましい。より好ましくは、40℃以上であり、更に好ましくは、60℃以上であり、特に好ましくは、80℃以上である。また、より好ましくは、120℃以下であり、更に好ましくは、110℃以下である。特に、重亜硫酸(塩)類を用いる場合には、共重合温度は、通常、60℃〜95℃、好ましくは70℃〜95℃、さらに好ましくは、80℃〜95℃である。この際、60℃未満では、重亜硫酸(塩)類由来の不純物が多量に生成するおそれがある。逆に、95℃を越えると、有毒な亜硫酸ガスが放出されるおそれがある。
上記共重合温度は、重合反応において、常にほぼ一定に保持する必要はなく、例えば、室温から重合を開始し、適当な昇温時間又は昇温速度で設定温度まで昇温し、その後、設定温度を保持するようにしてもよいし、単量体成分や開始剤等の滴下方法に応じて、重合反応中に経時的に温度変動(昇温又は降温)させてもよい。
重合時間は特に制限されないが、好ましくは30〜420分であり、より好ましくは45〜390分であり、さらに好ましくは60〜360分であり、最も好ましくは90〜300分である。なお、本発明において、「重合時間」とは、特に断らない限り、単量体を添加している時間を表す。
上記共重合方法における反応系内の圧力としては、常圧(大気圧)下、減圧下、加圧下の何れであってもよいが、得られる共重合体の分子量の点で、常圧下、又は、反応系内を密閉し、加圧下で行うのが好ましい。また、加圧装置や減圧装置、耐圧性の反応容器や配管等の設備の点で、常圧(大気圧)下で行うのが好ましい。反応系内の雰囲気としては、空気雰囲気でもよいが、不活性雰囲気とするのが好ましく、例えば、重合開始前に系内を窒素等の不活性ガスで置換することが好ましい。
上記酸性条件としては、重合中の反応溶液の25℃でのpHが1〜6であることが好ましい。より好ましくは、5以下であり、更に好ましくは、3以下である。上記共重合方法により得られる共重合体は、そのままでもスケール防止剤の主成分等として用いることができるが、必要に応じて、更にアルカリ性物質で中和して用いてもよい。アルカリ性物質としては、一価金属及び二価金属の水酸化物、塩化物及び炭酸塩等の無機塩;アンモニア;有機アンモニウム(有機アミン)等を用いることが好ましい。
また、過硫酸塩と過酸化水素を併用する場合は、カルボキシル基含有単量体等の酸基含有単量体の酸基の合計量に対して、99mol%以下、好ましくは50〜95mol%以下である。中和度が50mol%未満であると過酸化水素の分解が十分に起こらず、重量平均分子量が高くなる傾向がある。また99mol%を越えると強アルカリ性の腐食性条件となるため、高温では製造設備が腐食する恐れがあり、さらに、アルカリによって過酸化水素が分解してしまうため、添加量が多くなってしまうという恐れもある。重合終了後(即ち単量体滴下終了後)の中和度は、残存する過酸化水素の分解を促進するために、カルボキシル基含有単量体および該当する場合にはその他の単量体の酸量の合計量に対して、好ましくは80mol%以上、より好ましくは90mol%以上、さらに好ましくは95mol%以上とする。
上記単量体の中和率を0〜60モル%として共重合を行う方法としては、例えば、単量体が不飽和カルボン酸系単量体である場合、全て酸型である不飽和カルボン酸系単量体を中和せずに共重合に付することにより行う方法や、不飽和カルボン酸系単量体をアルカリ性物質を用いてナトリウム塩やアンモニウム塩等の塩の形態に中和するときに中和率を0〜60モル%としたものを共重合に付することにより行う方法等が好適である。
本発明の共重合体(または共重合体組成物)は、水処理剤、繊維処理剤、分散剤、洗剤ビルダー(または洗剤組成物)、スケール防止剤(スケール抑制剤)、金属イオン封止剤、増粘剤、各種バインダー、乳化剤、スキンケア剤、ヘアケア剤等として用いられうる。洗剤ビルダーとしては、衣料用、食器用、住居用、毛髪用、身体用、歯磨き用、及び自動車用など、様々な用途の洗剤に添加されて使用されうる。
本発明の共重合体(または共重合体組成物)は、水処理剤に用いることができる。該水処理剤には、必要に応じて、他の配合剤として、重合リン酸塩、ホスホン酸塩、防食剤、スライムコントロール剤、キレート剤を用いても良い。
本発明の共重合体(または共重合体組成物)は、繊維処理剤に用いることができる。該繊維処理剤は、染色剤、過酸化物および界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1つと、本発明の共重合体(または共重合体組成物)を含む。
本発明の共重合体(または共重合体組成物)は、無機顔料分散剤に用いることができる。該無機顔料分散剤には、必要に応じて、他の配合剤として、縮合リン酸およびその塩、ホスホン酸およびその塩、ポリビニルアルコールを用いても良い。
本発明の共重合体、共重合体組成物は、洗剤ビルダーとして用いられうる。洗剤ビルダーとしては、衣料用、食器用、住居用、毛髪用、身体用、歯磨き用、及び自動車用など、様々な用途の洗剤に添加されて使用されうる。
本発明の共重合体(または共重合体組成物)は、洗剤組成物にも添加しうる。
<カオリン濁度の測定方法>
厚さ10mmの50mm角セルに均一に攪拌した試料(液体洗剤)を仕込み、気泡を除いた後、日本電色株式会社製NDH2000(商品名、濁度計)を用いて25℃でのTubidity(カオリン濁度:mg/L)を測定する。
上記酵素の添加量は、洗浄剤組成物100質量%に対して5質量%以下であることが好ましい。5質量%を超えると、洗浄力の向上が見られなくなり、経済性が低下するおそれがある。
また、単量体の定量、共重合体の重量平均分子量の測定及び評価は、下記方法に従って行った。
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の等の定量は、以下の条件の高速クロマトグラフィーで行った。
測定装置:東ソー株式会社製 8020シリーズ
カラム:株式会社資生堂製 CAPCELL PAK C1 UG120
温度:40.0℃
溶離液:10mmol/Lリン酸水素二ナトリウム・12水和物水溶液
(リン酸でpH7に調整)/アセトニトリル=45/55(体積比)
流速:1.0ml/min
検出器:RI、UV(検出波長215nm)
カルボキシル基含有単量体等の含有量の測定は、下記条件で、液体クロマトグラフィーを用いて行なった。
装置:日立社製 L−7000シリーズ
検出器:UV
カラム:昭和電工社製 SHODEX Asahipak GF−310−HQ, GF−710−HQ, GF−1G 7B
カラム温度:40℃
流速:0.5ml/min
検量線:創和科学株式会社製 POLYACRYLIC ACID STANDARD
溶離液:0.1N酢酸ナトリウム/アセトニトリル=3/1(質量比)
装置:日立社製 L−7000シリーズ
検出器:RI
カラム:昭和電工社製 SHODEX Asahipak GF−310−HQ, GF−710−HQ, GF−1G 7B
カラム温度:40℃
流速:0.5ml/min
検量線:創和科学株式会社製 POLYACRYLIC ACID STANDARD
溶離液:0.1N酢酸ナトリウム/アセトニトリル=3/1(質量比)
窒素雰囲気下、130℃に加熱したオーブンで本発明の共重合体(本発明の共重合体組成物1.0gに水1.0gを加えたもの)を1時間放置して乾燥処理した。乾燥前後の重量変化から、固形分(%)と、揮発成分(%)を算出した。
カーボンブラックを用いた再汚染防止能試験は、下記の手順に従って行なった。
(1)Test fabric社より入手したポリエステル布を5cm×5cmに切断し、白布を作成した。この白布を予め日本電色工業社製の測色色差計SE2000型を用いて、白色度を反射率にて測定した。
(2)塩化カルシウム2水和物11.0gに純水を加えて15kgとし、硬水を調製した。
(3)ポリエチレングリコール(20)ラウリルエーテル4.0gに純水を加えて100.0gとし、界面活性剤水溶液を調製した。pHは、水酸化ナトリウムで8.5に調整した。
(4)ターゴットメーターを25℃にセットし、硬水1Lと界面活性剤水溶液5g、固形分換算で5.0%の重合体水溶液1g、カーボンブラック1.0gをポットに入れ、150rpmで1分間攪拌した。その後、白布5枚を入れ100rpmで10分間攪拌した。
(5)手で白布の水を切り、25℃にした硬水1Lをポットに入れ、100rpmで2分間攪拌した。
(6)白布に当て布をして、アイロンでしわを伸ばしながら乾燥させた後、上記測色色差計にて再度白布の白度を反射率にて測定した。
(7)以上の測定結果から下式により再汚染防止率を求めた。
再汚染防止率(%)=(洗浄後の白色度)/(原白布の白色度)×100。
試験サンプル(重合体)を含む洗剤組成物を下記の配合で調製した。
SFT−70H(日本触媒(株)製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル);40g
ネオペレックスF−65(花王(株)製、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム);7.7g(有効成分5g)
コータミン86W(花王(株)製、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド);17.9g(有効成分5g)
ジエタノールアミン;5g
エタノール;5g
プロピレングリコール;5g
試験サンプル(固形分換算);1.5g
イオン交換水;バランス(イオン交換水の量は、試験サンプルの量を実際の使用量として、上記全合計が100gとなるように適宜調整する。)
各成分が均一になる様に充分に攪拌し、25℃での濁度値を、濁度計(日本電色(株)製「NDH2000」)を用い、Turbidity(カオリン濁度mg/l)で測定した。
評価結果は次の3段階を基準とした。
○:濁度値(0〜50(mg/l))、目視で分離、沈殿又は白濁していない。
△:濁度値(50〜200(mg/l)、目視で僅かに白濁している。
×:濁度値(200(mg/l)以上)、目視で白濁している。
還流冷却管、攪拌機を備えた容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに純水45.0g、およびモール塩0.0058gを仕込み、攪拌下70℃に昇温した後、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル(以下、HPAと称す。)28.0g、40重量%2−ヒドロキシー3−アリルオキシプロパンスルホン酸ナトリウムの水溶液(以下、40%HAPSと称す。)23.3g、80%AA70.0g、純水15.8g、15%NaPS20.7g、および、35%SBS12.7gをそれぞれ別の滴下口より滴下した。それぞれの滴下時間は、HPA、および40%HAPSが150分間、80%AA、35%SBS、および純水が180分間、15%NaPSが200分間とした。なお滴下開始はすべて同時とした。HPA、80%、40%HAPS、80%AA、48%NaOH、35%SBS、および純水の滴下終了までの間、温度は70℃を維持した。さらに同温度を15%NaPSの滴下終了後、30分間にわたって維持して熟成を行い、重合を完結した。重合の完結後、反応溶液を放冷してから、48%水酸化ナトリウム水溶液(以下、48%NaOHと称す。)57.5gを加えて中和した。このようにして、固形分濃度43重量%、最終中和度97mol%の共重合体を得た。
重合処方を表1に、重合結果を表2にまとめた。
還流冷却管、攪拌機を備えた容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに純水45.0g、およびモール塩0.0052gを仕込み、攪拌下70℃に昇温した後、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル(以下、HPMAと称す。)8.0g、40%HAPS40.0g、80%AA70.0g、15%NaPS19.6g、および、35%SBS12.6gをそれぞれ別の滴下口より滴下した。それぞれの滴下時間は、HPMAが150分間および、80%AA、及び35%SBSが180分間、15%NaPSが200分間とした。なお滴下開始はすべて同時とした。HPMA、80%AA、48%NaOH、及び35%SBSの滴下終了までの間、温度は70℃を維持した。さらに同温度を15%NaPSの滴下終了後、30分間にわたって維持して熟成を行い、重合を完結した。重合の完結後、反応溶液を放冷してから、48%NaOH53.7gを加えて中和した。このようにして、固形分濃度42重量%、最終中和度97mol%の共重合体を得た。
重合処方を表1に、重合結果を表2にまとめた。
表2に示した条件で、実施例2と同様に共重合体を得た。重合結果を表2にまとめた。
重量平均分子量13,000のポリアクリル酸の45質量%水溶液を48質量%水酸化ナトリウム水溶液で中和してpH6.5に調整した。
還流冷却管、攪拌機を備えた容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに純水45.0gおよびモール塩0.0053gを仕込み、攪拌下70℃に昇温した後、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(以下、HEMAと称す。)24.0g、80重量%アクリル酸水溶液(以下、80%AAと称す。)70.0g、48重量%水酸化ナトリウム水溶液(以下、48%NaOHと称す。)3.2g、純水22.7g、15重量%過硫酸ナトリウム(以下、15%NaPSと称す。)19.2g、および、35重量%亜硫酸水素ナトリウム(以下、35%SBSと称す。)8.2gをそれぞれ別の滴下口より滴下した。それぞれの滴下時間は、HEMAが150分間、80%AA、48%NaOH、35%SBS、および純水が180分間、15%NaPSが200分間とした。なお滴下開始はすべて同時とした。HEMA、80%AA、48%NaOH、35%SBS、および純水の滴下終了までの間、温度は70℃を維持した。さらに同温度を15%NaPSの滴下終了後、30分間にわたって維持して熟成を行い、重合を完結した。重合の完結後、反応溶液を放冷してから、48%NaOH59.6gを加えて中和した。このようにして、固形分濃度41重量%、最終中和度97mol%の共重合体を得た。
重合処方を表1に、重合結果を表2にまとめた。
実施例1〜3及び比較例1、2で得られた重合体について、上記方法に従って再汚染防止能について評価を行なった。結果を表2にまとめた。
Claims (7)
- 1質量%以上、89質量%以下のヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(A)由来の構造単位(a)、
10質量%以上、98質量%以下のカルボキシル基含有単量体(B)由来の構造単位(b)、
及び、1質量%以上、89質量%以下の下記一般式(C1)で表されるスルホン酸基含有単量体(C)由来の構成単位(c)、を必須構造単位として有し、重量平均分子量が11000〜50000である共重合体。
- 前記カルボキシル基含有単量体(B)は、アクリル酸、アクリル酸塩、マレイン酸及びマレイン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種であって、
前記構成単位(a)の含有割合は、7質量%以上、86質量%以下であり、
前記構成単位(b)の含有割合は、10質量%以上、80質量%以下であり、
前記構成単位(c)の含有割合は、4質量%以上、74質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の共重合体。 - 全単量体100質量%に対して、1質量%以上、89質量%以下のヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(A)、
10質量%以上、98質量%以下のカルボキシル基含有単量体(B)、
及び、1質量%以上、89質量%以下の下記一般式(C1)で表されるスルホン酸基含有単量体(C)、を必須として共重合し、重量平均分子量が11000〜50000である共重合体を製造することを特徴とする共重合体の製造方法。
- 1質量%以上、89質量%以下のヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(A)由来の構造単位(a)、10質量%以上、98質量%以下のカルボキシル基含有単量体(B)由来の構造単位(b)、及び、1質量%以上、89質量%以下の下記一般式(C1)で表されるスルホン酸基含有単量体(C)由来の構成単位(c)、を必須構造単位として有し、重量平均分子量が11000〜20万である共重合体からなる洗剤ビルダー。
- 前記カルボキシル基含有単量体(B)は、アクリル酸、アクリル酸塩、マレイン酸及びマレイン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種であって、
前記構成単位(a)の含有割合は、7質量%以上、86質量%以下であり、
前記構成単位(b)の含有割合は、10質量%以上、80質量%以下であり、
前記構成単位(c)の含有割合は、4質量%以上、74質量%以下であることを特徴とする請求項4に記載の洗剤ビルダー。 - 界面活性剤を10〜60質量%の割合で含む洗剤組成物であって、
洗剤ビルダーとして、1質量%以上、89質量%以下のヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(A)由来の構造単位(a)、10質量%以上、98質量%以下のカルボキシル基含有単量体(B)由来の構造単位(b)、及び、1質量%以上、89質量%以下の下記一般式(C1)で表されるスルホン酸基含有単量体(C)由来の構成単位(c)、を必須構造単位として有し、重量平均分子量が11000〜20万である共重合体を含んでなる洗剤組成物。
- 前記カルボキシル基含有単量体(B)は、アクリル酸、アクリル酸塩、マレイン酸及びマレイン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種であって、
前記構成単位(a)の含有割合は、7質量%以上、86質量%以下であり、
前記構成単位(b)の含有割合は、10質量%以上、80質量%以下であり、
前記構成単位(c)の含有割合は、4質量%以上、74質量%以下であることを特徴とする請求項6に記載の洗剤組成物。
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