JP5999478B2 - 複合酸化物を経由する貴金属の回収方法および装置 - Google Patents
複合酸化物を経由する貴金属の回収方法および装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5999478B2 JP5999478B2 JP2012123604A JP2012123604A JP5999478B2 JP 5999478 B2 JP5999478 B2 JP 5999478B2 JP 2012123604 A JP2012123604 A JP 2012123604A JP 2012123604 A JP2012123604 A JP 2012123604A JP 5999478 B2 JP5999478 B2 JP 5999478B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- noble metal
- acid
- composite oxide
- dissolution
- metal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
王水を用いる溶解工程では、前記反応式(1)で生じる塩化ニトロシルや塩素とは別に、塩化水素ガスやNOxガスといった有害ガスも発生する。王水を例えば80℃に加熱することで貴金属の溶解効率は向上する一方、単位時間あたりの有害ガスの発生量はさらに増加する。また、王水の揮発が著しい場合は工程の途中で酸を適宜補充する必要があり、処理コストだけでなく環境負荷の増大を招く。これに加えて、貴金属を含む材料の組成によっては、材料中に含まれる他の物質も王水により溶解してしまう場合がある。この場合は王水中に目的外の金属などが混入するため、後の分離・回収工程が煩雑になるといった問題がある。
加熱温度が600℃以上であれば、複合酸化物が形成されるが、加熱温度の上昇に伴い、複合酸化物の塩酸に対する溶解率が減少した。これは、加熱温度の上昇が複合酸化物の結晶子径、および粒子径の増加を招き、複合酸化物と酸との接触面積が減少することに起因すると考えられる。したがって、加熱温度は複合酸化物が形成される温度であるならば、できる限り低い方がよい。
表面の貴金属原子から電子が失われるとともに塩化物イオン(Cl−)のようなアニオンと結合した状態へと変化する。例えば王水によるPtの溶解は、下記反応式(3)に示すように王水中の塩化ニトロシル(NOCl)と塩素ガスによってPtが金属状態から酸化されるとともに、塩酸が作用することで水溶性の塩化白金(IV)酸(H2PtCl6)が生成することで進むと考えられている。
一方、本発明において、貴金属は複合酸化物を形成することによって既に酸化された状態となっているため、溶解の際に塩化ニトロシルや塩素ガスといった酸化力を有する化合物を用いる必要がなく、かつ、塩酸のように酸化力のない酸に対しても溶解が進む。例えばLiとPtの複合酸化物であるLi2PtO3を塩酸に溶解させる場合では、下記反応式(4)のように水溶性の塩化白金(IV)酸(H2PtCl6)とLiCl、水が生成する。
また、LiとPtとの複合酸化物であるLi2PtO3は層状化合物であり、Pt原子と酸素原子からなる層(−Pt−O−Pt−O−)と、Li原子と酸素原子からなる層(−Li−O−Li−O−)とが互いに積層した層状構造をとる。Li2PtO3を塩酸で溶解した後の残渣について粉末X線回折法(XRD)で調べたところ、Li2PtO3であることが確認されたが、Li原子と酸素原子からなる層(−Li−O−Li−O−)に由来する回折ピーク強度が選択的に減少していることが分かった。このことから、酸による溶解工程においては、Li原子と酸素原子からなる層から優先的に溶解する機構が推察される。
(実施例1−1)
(Li−Pt複合酸化物の固相合成)
Li源としてLi2CO3(37.9mg)、貴金属としてPt黒(50.0mg)をメノウ乳鉢で混合した。ここではLi源とPtとの反応率をより高めるため、Ptに対してLiがモル比で4倍となるよう過剰に加えた。次に混合後の試料をアルミナ製のボートに載せて電気管状炉の炉芯管に挿入し、所定温度で1時間加熱した。
(実施例1−2)
(600℃で作製したLi−Pt複合酸化物の塩酸溶解)
実施例1−1で得られた600℃加熱試料41.4mgに12Nの塩酸20mLを加えて撹拌子による撹拌を行いながら60℃で9時間保持した後、得られた黄色の懸濁液を減圧濾過により固液分離した。回収した残渣の乾燥重量は5.8mgであった。
貴金属の溶解率=(溶解処理に供した試料に含まれる貴金属の重量−残渣に含まれる貴金属の重量)/(溶解処理に供した試料に含まれる貴金属の重量)×100(%)(5)
(UV−visスペクトル測定による溶解液中のPtの存在状態の検証)
Li2PtO3の塩酸溶解液におけるPtの存在状態を検証するため、溶液試料の紫外−可視吸収スペクトル(UV−visスペクトル)を測定した。実施例1−2で得た塩酸溶解液を超純水で200倍に希釈した溶液試料のUV−visスペクトルを図6(a)に示す。比較のため、塩化白金(IV)酸水溶液(Pt濃度:2.3×10−5mol/L)のUV−visスペクトルを図6(b)に併記してある。両者のスペクトル形状はよく類似しており、また、両試料ともに吸光度が最大となる波長は262nmであった。以上のことから、Li2PtO3の塩酸溶解液において、Ptは塩化白金(IV)酸として存在していることがわかった。
(実施例1−3)
(600℃で作製したLi−Pt複合酸化物の王水溶解)
実施例1−1で得られた600℃加熱試料41.6mgに王水20mLを加えて撹拌子での撹拌を行いながら60℃で9時間保持した後、得られた黄色の懸濁液を減圧濾過により固液分離した。回収した残渣の乾燥重量は27.4mgであった。
(実施例1−4)
(700℃で作製したLi−Pt複合酸化物の塩酸溶解)
実施例1−1で得られた700℃加熱試料40.2mgを、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は24.0mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はLi2PtO3に同定された。前記式(5)から求めたPtの溶解率は、図9に示すように27.1%であった。
(実施例1−5)
(700℃で作製したLi−Pt複合酸化物の王水溶解)
実施例1−1で得られた700℃加熱試料40.3mgを、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は28.5mgであった。また、XRDプロファイルから王水溶解後の残渣はLi2PtO3に同定された。前記式(5)から求めたPtの溶解率は、図9に示すように13.5%であった。
(実施例1−6)
(800℃で作製したLi−Pt複合酸化物の塩酸溶解)
実施例1−1で得られた800℃加熱試料36.5mgを、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は26.2mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はLi2PtO3に同定された。前記式(5)から求めたPtの溶解率は、図9に示すように20.2%であった。
(実施例1−7)
(800℃で作製したLi−Pt複合酸化物の王水溶解)
実施例1−1で得られた800℃加熱試料36.9mgを、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は26.3mgであった。また、XRDプロファイルから王水溶解後の残渣はLi2PtO3に同定された。前記式(5)から求めたPtの溶解率は、図9に示すように20.5%であった。
(参考例2−1)
(Na−Pt複合酸化物の固相合成)
Na源としてNa2CO3(54.3mg)、貴金属としてPt黒(50.0mg)をメノウ乳鉢で混合した。ここではNa源とPtとの反応率をより高めるため、Ptに対してNaがモル比で4倍となるよう過剰に加えた。次に混合後の試料を実施例1−1と同様の条件で加熱し、粉末試料を回収した。図7(a)〜(c)は600℃、700℃、800℃でそれぞれ加熱した試料のXRDプロファイルであり、600℃加熱試料ではNa−Pt複合酸化物はほとんど形成されず、主として未反応のPtとNa2CO3に由来する回折ピークを示した。また、700℃加熱試料では未反応のPtとNa2CO3に加えて、Na2PtO3およびNaPt3O4に由来する回折ピークが新たに出現した。これに対して、800℃加熱試料ではNa2PtO3および未反応のPtと過剰量加えたNa2CO3に由来する回折ピークが示された。一方、NaPt3O4に由来する回折ピークは明瞭には現れなかった。
(参考例2−2)
(Na−Pt複合酸化物の塩酸溶解)
参考例2−1で得られた800℃加熱試料44.5mgを、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は5.9mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はPtに同定された。このことから、塩酸によって反応生成したNa2PtO3と未反応のNa2CO3が溶解したことがわかった。前記式(5)から求めたPtの溶解率は、図9に示すように76.3%であった。
(参考例2−3)
(Na−Pt複合酸化物の王水溶解)
参考例2−1で得られた800℃加熱試料44.5mgを、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は11.9mgであった。また、XRDプロファイルから王水溶解後の残渣はα−PtO2に同定された。前記式(5)から求めたPtの溶解率は、図9に示すように59.0%であった。
(参考例3−1)
(Li,Na複合型Pt複合酸化物の固相合成)
Li源としてLi2CO3(18.9mg)、Na源としてNa2CO3(81.5mg)、貴金属としてPt黒(50.0mg)をメノウ乳鉢で混合した。ここではアルカリ金属源とPtとの反応率をより高めるため、Ptに対してLiがモル比で2倍、Naがモル比で6倍となるようそれぞれ過剰に加えた。次に混合後の試料を実施例1−1と同様の条件で600℃で加熱した。得られた塊状試料をメノウ乳鉢で解砕し、再び600℃で4時間、合計5時間加熱した。
(参考例3−2)
(Li,Na複合型Pt複合酸化物の塩酸溶解)
参考例3−1で得られた600℃で合計5時間加熱後の試料69.5mgを、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は6.9mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はLi2PtO3とPtに同定された。残渣組成をLi2PtO3と仮定した場合のPtの溶解率は、図9に示すように79.1%であった。
(参考例3−3)
(Li,Na複合型Pt複合酸化物の王水溶解)
参考例3−1で得られた600℃で合計5時間加熱後の試料69.5mgを、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は30.3mgであった。また、XRDプロファイルから王水溶解後の残渣はLi2PtO3に同定された。前記式(5)から求めたPtの溶解率は、図9に示すように8.1%であった。
(実施例4−1)
(Li−Rh複合酸化物の固相合成)
Li源としてLi2CO3(71.8mg)、貴金属としてRh黒(50.0mg)をメノウ乳鉢で混合した。ここではLi源とRhとの反応率をより高めるため、Rhに対してLiが4倍となるよう過剰に加えた。次に混合後の試料を実施例1−1と同様の条件で加熱し、粉末試料を回収した。図10は得られた試料のXRDプロファイルであり、800℃で加熱した試料ではLiRhO2と過剰量加えたLi2CO3に由来する回折ピークが確認できた。
(実施例4−2)
(Li−Rh複合酸化物の塩酸溶解)
実施例4−1で得られた試料53.9mgを、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は26.9mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はLiRhO2に同定された。前記式(5)から求めたRhの溶解率は、図12に示すように21.9%であった。
(実施例4−3)
(Li−Rh複合酸化物の王水溶解)
実施例4−1で得られた試料53.9mgを、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は27.1mgであった。また、XRDプロファイルから王水溶解後の残渣はLiRhO2に由来する回折ピークに加え、相対的な強度は低いもののRh2O3に帰属される回折ピークを示した。残渣組成をLiRhO2と仮定した場合のRhの溶解率は、図12に示すように21.2%であった。
(参考例5−1)
(Na−Rh複合酸化物の固相合成)
Na源としてNa2CO3(103.0mg)、貴金属としてRh黒(50.0mg)をメノウ乳鉢で混合した。ここではNa源とRhとの反応率をより高めるため、Rhに対してNaがモル比で4倍となるよう過剰に加えた。次に混合後の試料を実施例1−1と同様の条件で加熱し、粉末試料を回収した。図11は得られた試料のXRDプロファイルであり、800℃で加熱した試料ではNaRhO2と過剰量加えたNa2CO3に由来する回折ピークが確認できた。これに加えて、2θ=12.84°、および2θ=18.56°では、相対的な強度は低いものの未同定の回折ピークが確認された。
(参考例5−2)
(Na−Rh複合酸化物の塩酸溶解)
参考例5−1で得られた試料76.7mgを、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は30.0mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はNaRhO2に同定された。これに加えて、2θ=38.4°付近、および2θ=50.4°付近では、相対的な強度は低いものの未同定の回折ピークが示された。残渣組成をNaRhO2と仮定した場合のRhの溶解率は、図12に示すように21.7%であった。
(参考例5−3)
(Na−Rh複合酸化物の王水溶解)
参考例5−1で得られた試料76.7mgを、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は31.8mgであった。また、XRDプロファイルから王水溶解後の残渣はNaRhO2に同定された。これに加えて、2θ=16.2°付近では、相対的な強度は低いものの未同定の回折ピークが確認された。残渣組成をNaRhO2と仮定した場合のRhの溶解率は、図12に示すように17.1%であった。
(実施例6−1)
(Li−Pd複合酸化物の固相合成)
Li源としてLi2CO3(69.4mg)、貴金属としてPd黒(50.0mg)をメノウ乳鉢で混合した。ここではLi源とPdとの反応率をより高めるため、Pdに対してLiがモル比で4倍となるよう過剰に加えた。次に混合後の試料を実施例1−1と同様の条件で加熱し、粉末試料を回収した。図13は得られた試料のXRDプロファイルであり、800℃で加熱した試料ではLi2PdO2と過剰量加えたLi2CO3に由来する回折ピークが確認できた。
(実施例6−2)
(Li−Pd複合酸化物の塩酸溶解)
実施例6−1で得られた試料48.7mgを、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は0.1mgであった。残渣組成をLi2PdO2と仮定した場合のPdの溶解率は、図15に示すように99.6%であった。
(実施例6−3)
(Li−Pd複合酸化物の王水溶解)
実施例6−1で得られた試料48.5mgを、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は0.1mgであった。残渣組成をLi2PdO2と仮定した場合のPdの溶解率は、図15に示すように99.7%であった。
(参考例7−1)
(Na,Pd含有試料の固相合成)
Na源としてNa2CO3(99.6mg)、貴金属としてPd黒(50.0mg)をメノウ乳鉢で混合した。ここではNa源とPdとの反応率をより高めるため、Pdに対してNaがモル比で4倍となるよう過剰に加えた。次に混合後の試料を実施例1−1と同様の条件で加熱し、粉末試料を回収した。図14は得られた試料のXRDプロファイルであり、800℃で加熱した試料ではPdOと未反応のNa2CO3に由来する回折ピークが示された一方、Na−Pd複合酸化物に由来する回折ピークは明瞭には確認できなかった。
(参考例7−2)
(Na,Pd含有試料の塩酸溶解)
参考例7−1で得られた試料65.1mgを、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は16.5mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はPdOに同定された。前記式(5)から求めたPdの溶解率は、図15に示すように42.6%であった。
(参考例7−3)
(Na,Pd含有試料の王水溶解)
参考例7−1で得られた試料65.0mgを、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は13.8mgであった。また、XRDプロファイルから王水溶解後の残渣はPdOに同定された。前記式(5)から求めたPdの溶解率は、図15に示すように52.0%であった。
(実施例8−1)
(Li−Ru複合酸化物の固相合成)
Li源としてLi2CO3(73.1mg)、貴金属としてRu黒(50.0mg)をメノウ乳鉢で混合した。ここではLi源とRuとの反応率をより高めるため、Ruに対してLiがモル比で4倍となるよう過剰に加えた。次に混合後の試料を実施例1−1と同様の条件で加熱し、粉末試料を回収した。図16は得られた試料のXRDプロファイルであり、800℃で加熱した試料ではLi2RuO3に由来する回折ピークが確認できた。これに加えて、2θ=30.68°、34.14°、59.6°付近、および2θ=69.42°では、相対的な強度は低いものの未同定の回折ピークが示された。
(実施例8−2)
(Li−Ru複合酸化物の塩酸溶解)
実施例8−1で得られた試料43.5mgを、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は22.6mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はLi2RuO3に同定された。前記式(5)から求めたRuの溶解率は、図17に示すように44.0%であった。
(実施例8−3)
(Li−Ru複合酸化物の王水溶解)
実施例8−1で得られた試料43.5mgを、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は25.2mgであった。また、XRDプロファイルから王水溶解後の残渣はLi2RuO3に同定された。前記式(5)から求めたRuの溶解率は、図17に示すように37.4%であった。
(実施例9−1)
(Li−Ir複合酸化物の固相合成)
Li源としてLi2CO3(38.4mg)、貴金属としてIr黒(50.0mg)をメノウ乳鉢で混合した。ここではLi源とIrとの反応率をより高めるため、Irに対してLiがモル比で4倍となるよう過剰に加えた。次に混合後の試料を実施例1−1と同様の条件で加熱し、粉末試料を回収した。図18は得られた試料のXRDプロファイルであり、800℃で加熱した試料ではLi2IrO3と過剰量加えたLi2CO3に由来する回折ピークが確認できた。
(実施例9−2)
(Li−Ir複合酸化物の塩酸溶解)
実施例9−1で得られた試料34.8mgを、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は21.1mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はLi2IrO3に同定された。前記式(5)から求めたIrの溶解率は、図19に示すように33.6%であった。
(実施例9−3)
(Li−Ir複合酸化物の王水溶解)
実施例9−1で得られた試料35.5mgを、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は21.5mgであった。また、XRDプロファイルから王水溶解後の残渣はLi2IrO3に同定された。前記式(5)から求めたIrの溶解率は、図19に示すように33.9%であった。
(参考例10)
(K−Rh複合酸化物の固相合成)
K源としてK2CO3(134.3mg)、貴金属としてRh黒(50.0mg)をメノウ乳鉢で混合した。ここではK源とRhとの反応率をより高めるため、Rhに対してKがモル比で4倍となるよう過剰に加えた。次に混合後の試料を実施例1−1と同様の条件で加熱し、粉末試料を回収した。
(参考例11)
(K−Ru複合酸化物の固相合成)
K源としてK2CO3(136.8mg)、貴金属としてRu黒(50.0mg)をメノウ乳鉢で混合した。ここではK源とRuとの反応率をより高めるため、Ruに対してKがモル比で4倍となるよう過剰に加えた。次に混合後の試料を実施例1−1と同様の条件で加熱し、粉末試料を回収した。
(参考例12)
(K−Ir複合酸化物の固相合成)
K源としてK2CO3(71.9mg)、貴金属としてIr黒(50.0mg)をメノウ乳鉢で混合した。ここではK源とIrとの反応率をより高めるため、Irに対してKがモル比で4倍となるよう過剰に加えた。次に混合後の試料を実施例1−1と同様の条件で加熱し、粉末試料を回収した。
(参考例13−1)
(Ca−Pt複合酸化物の固相合成)
Ca源としてCaCO3(102.6mg)、貴金属としてPt黒(50.0mg)をメノウ乳鉢で混合した。ここではCa源とPtとの反応率をより高めるため、Ptに対してCaがモル比で4倍となるよう過剰に加えた。次に混合後の試料を実施例1−1と同様の条件で900℃で1時間加熱し、粉末試料を回収した。得られた粉末試料をメノウ乳鉢で混合し、再び900℃で9時間、合計10時間加熱した。図23は得られた試料のXRDプロファイルであり、900℃で合計10時間加熱した試料ではCaPt2O4およびCa4PtO6に由来する回折ピークが確認できた。また、CaOと未反応のPtに由来する回折ピークに加えて、未同定の回折ピークも確認された。
(参考例13−2)
(900℃で作製したCa−Pt複合酸化物の塩酸溶解)
参考例13−1で得られた900℃で合計10時間加熱後の試料56.7mgを、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は12.5mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はPtとCaPt2O4であった。残渣組成をPtと仮定した場合のPtの溶解率は、図25に示すように50.2%であった。
(参考例13−3)
(900℃で作製したCa−Pt複合酸化物の王水溶解)
参考例13−1で得られた900℃で合計10時間加熱後の試料56.6mgを、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は3.3mgであった。また、XRDプロファイルから王水溶解後の残渣はCaPt2O4に同定された。前記式(5)から求めたPtの溶解率は、図25に示すように89.6%であった。
(参考例14−1)
(Sr−Pt複合酸化物の固相合成)
Sr源としてSrCO3(151.4mg)、貴金属としてPt黒(50.0mg)をメノウ乳鉢で混合した。ここではSr源とPtとの反応率をより高めるため、Ptに対してSrがモル比で4倍となるよう過剰に加えた。次に混合後の試料を実施例1−1と同様の条件で900℃で1時間加熱し、粉末試料を回収した。得られた粉末試料をメノウ乳鉢で混合し、再び900℃で9時間、合計10時間加熱した。図24は900℃で合計10時間加熱した試料のXRDプロファイルであり、Sr4PtO6に由来する回折ピークが確認できた。また、未反応のSrCO3とPtに由来する回折ピークに加えて、相対的な強度は低いものの未同定の回折ピークも確認された。
(参考例14−2)
(Sr−Pt複合酸化物の塩酸溶解)
参考例14−1で得られた900℃で合計10時間加熱後の試料57.6mgを、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は7.3mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はPtに同定され、残存するSr4PtO6は存在しないことが確認された。このことから、反応生成したSr4PtO6は全て塩酸に溶解したことがわかった。前記式(5)から求めたPtの溶解率は、図25に示すように70.9%であった。
(参考例14−3)
(Sr−Pt複合酸化物の王水溶解)
参考例14−1で得られた900℃で合計10時間加熱後の試料57.3mgを、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。王水溶解後の残渣の乾燥重量は0.1mgであった。残渣組成をSr4PtO6と仮定した場合のPtの溶解率は、図25に示すように99.9%であった。
(比較例1−1)
(Pt黒の塩酸溶解)
Pt黒(25.0mg)を、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は17.6mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はPtに同定された。Ptの溶解率は、図9に示すように29.8%であった。
(比較例1−2)
(Pt黒の王水溶解)
Pt黒(25.1mg)を、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は0.1mgであった。残渣組成をPtと仮定した場合のPtの溶解率は、図9に示すように99.8%であった。
(比較例2−1)
(Rh黒の塩酸溶解)
Rh黒(25.0mg)を、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は20.3mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はRhに同定された。Rhの溶解率は、図12に示すように18.8%であった。
(比較例2−2)
(Rh黒の王水溶解)
Rh黒(25.0mg)を、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は20.3mgであった。また、XRDプロファイルから王水溶解後の残渣はRhに同定された。Rhの溶解率は、図12に示すように18.7%であった。
(比較例3−1)
(Pd黒の塩酸溶解)
Pd黒(25.0mg)を、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は15.8mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はPdに同定された。Pdの溶解率は、図15に示すように36.9%であった。
(比較例3−2)
(Pd黒の王水溶解)
Pd黒25.0mgを、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は0.0mgであった。残渣組成をPdと仮定した場合のPdの溶解率は、図15に示すように100.0%であった。
(比較例4−1)
(Ru黒の塩酸溶解)
Ru黒(25.0mg)を、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は20.7mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はRuに同定された。Ruの溶解率は、図17に示すように17.2%であった。
(比較例4−2)
(Ru黒の王水溶解)
Ru黒(25.0mg)を、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は18.4mgであった。また、XRDプロファイルから王水溶解後の残渣はRuに同定された。Ruの溶解率は、図17に示すように26.5%であった。
(比較例5−1)
(Ir黒の塩酸溶解)
Ir黒(25.0mg)を、実施例1−2と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は20.6mgであった。また、XRDプロファイルから塩酸溶解後の残渣はIrに同定された。Irの溶解率は、図19に示すように17.7%であった。
(比較例5−2)
(Ir黒の王水溶解)
Ir黒(25.0mg)を、実施例1−3と同様の方法で溶解処理と固液分離を行った。残渣の乾燥重量は20.2mgであった。また、XRDプロファイルから王水溶解後の残渣はIrに同定された。Irの溶解率は、図19に示すように19.3%であった。
<複合酸化物の合成と溶解処理の結果>
(Li−Pt複合酸化物)
実施例1−1で得た加熱試料のXRDプロファイル(図5参照)から、LiとPtとの複合酸化物であるLi2PtO3は600℃以上で形成できた。また、実施例1−2で600℃加熱試料を塩酸溶解したところ、Ptの溶解率は約80%に達することがわかった(図9参照)。これに対して、比較例1−1で実施したPt黒の塩酸溶解では、Ptの溶解率は約30%に留まった。このことから、複合酸化物を形成させることで塩酸への溶解率を飛躍的に増大できることがわかった。これは、複合酸化物を用いる本発明の優位性を示す重要な結果である。
(Na−Pt複合酸化物)
参考例2−1で得た試料のXRDプロファイルから、Na2CO3とPt黒とを600℃、または700℃で加熱してもNa2PtO3はほとんど形成されなかった(図7(a)、(b)参照)。これに対して、800℃加熱試料ではNa2PtO3が形成できたが、未反応のPtも残存していた(図7(c)参照)。一方、実施例1−1においてLi2PtO3は600℃以上の加熱で形成できた(図5(b)参照)。このことから、金属源のイオン半径が小さいほど、複合酸化物を低温で形成できることがわかった。
(Li,Na複合型Pt複合酸化物)
Na2PtO3は、Li2PtO3と同様に塩酸に対して容易に溶解した(図9参照)。Na源は安価に利用できる一方、複合酸化物の形成に必要な温度はLi源を用いる場合よりも高い。そこで参考例3−1では、Na−Pt複合酸化物をより低い温度で形成する試みを行った。
(Pt以外の貴金属−アルカリ金属複合酸化物)
Rhについては、LiRhO2、NaRhO2の複合酸化物が形成されたことを確認した(実施例4−1および参考例5−1参照)。また、これらの複合酸化物はともに溶解率が約20%前後と低いが塩酸および王水に溶解できた(図12参照)。Rh黒と比較して高い溶解率ではないが、複合酸化物形成が酸溶解に対する阻害因子にはならないことが確認できた。
(Pt−アルカリ土類金属複合酸化物)
アルカリ土類金属であるCaとPtの場合、900℃の加熱でCaとPtとの複合酸化物であるCaPt2O4、およびCa4PtO6が形成された(参考例13−1および図23参照)。900℃で10時間加熱した試料は塩酸に対して約50%の溶解率を示し、比較例1−1で述べたPt黒の溶解率を約20%上回った(図25参照)。また、ここで得た900℃加熱試料は王水に対して80%を超える溶解率を示した。これは、試料に含まれるCa−Pt複合酸化物だけでなく、未反応のPtも溶解したためと考えられる。
11a 複合酸化物
2 粉砕機
3 アルカリ金属源とアルカリ土類金属源のいずれか一方、または双方
3a 溶融塩(融液)
4 混練機
41 含浸槽
42 懸濁液供給ライン
43 酸素含有ガス供給ライン
44 乾燥機
5 アルカリ金属源とアルカリ土類金属源のいずれか一方、または双方の供給ライン
6 加熱処理装置
61 溶融塩(融液)槽
62 撹拌機
63 加熱機
64 酸素含有ガス吹込管
65 固液分離手段
66 溶融塩(融液)戻しライン
7 投入部
8 酸槽
9 溶解槽
10 分離回収手段
11 貴金属
12 残渣
Claims (9)
- 貴金属とその化合物のいずれか一方、または双方を含む材料から前記貴金属を回収する方法であって、前記貴金属含有材料中の貴金属および、Li塩を混合、加熱して貴金属および、Liからなる複合酸化物を形成する工程と、得られた前記複合酸化物を含む材料と酸とを接触させ、前記酸中に金属成分を溶解する工程を有することを特徴とする貴金属の回収方法。
- 前記複合酸化物を形成する工程が、Liの溶融塩(融液)に前記貴金属含有材料を浸漬する工程であることを特徴とする請求項1に記載の貴金属の回収方法。
- 前記複合酸化物を形成する工程が、Li塩を含む溶液、懸濁液、スラリーのいずれかに前記貴金属含有材料を加えて混合した後に加熱する工程であることを特徴とする請求項1に記載の貴金属の回収方法。
- 前記酸が、塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸、ギ酸、および酢酸から選ばれた少なくとも1種の酸であることを特徴とする請求項1に記載の貴金属の回収方法。
- 前記貴金属が、Pt,Pd,Rh,Ru,Ir,Osのいずれか、または2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の貴金属の回収方法。
- 請求項1、4、5のいずれか1項に記載の貴金属の回収方法に用いられる貴金属回収のための装置であって、少なくとも前記貴金属含有材料および、Li塩を混合、加熱して前記複合酸化物を形成させる加熱処理部と、前記複合酸化物と前記酸とを接触させて貴金属を溶解する溶解部と、溶解後の貴金属を分離回収するための回収手段とを備えたことを特徴とする貴金属回収のための装置。
- 前記貴金属含有材料を粉砕する粉砕機と、
前記貴金属含有材料および、Li塩を混合する混練機と、
前記混練物と酸素含有ガスとを接触させながら加熱する加熱処理装置と、
加熱後に得られた複合酸化物を含む材料と前記酸とを接触させて貴金属を溶解する溶解槽と、
前記溶解液から貴金属を分離回収するための回収手段とを備えたことを特徴とする、請求項6に記載の貴金属回収のための装置。 - 前記貴金属含有材料を粉砕する粉砕機と、
粉砕後の前記貴金属含有材料および、Li塩を含む懸濁液を収容する含浸槽と、
前記懸濁液を乾燥させる手段と、
前記乾燥後に得られた粉砕後の前記貴金属含有材料および、Li塩からなる混合物を酸素含有ガスとを接触させながら加熱する加熱処理装置と、
加熱後に得られた複合酸化物を含む材料と前記酸とを接触させて貴金属を溶解する溶解槽と、
前記溶解液から貴金属を分離回収するための回収手段とを備えたことを特徴とする、請求項6に記載の貴金属回収のための装置。 - 前記貴金属含有材料を粉砕する粉砕機と、
Liからなる溶融塩(融液)を収容する溶融塩(融液)槽と、
前記溶融塩(融液)槽を加熱する加熱機と、
前記溶融塩(融液)中に酸素含有ガスを通気する吹込管と、
前記溶融塩(融液)と前記酸素含有ガスとを撹拌する撹拌機と、
前記溶融塩(融液)槽中で得られた複合酸化物を含む材料と溶融塩(融液)とを固液分離する分離手段と、
前記固液分離手段によって分離された溶融塩(融液)を前記溶融塩(融液)槽に戻す戻しラインと、
前記複合酸化物を含む材料と前記酸とを接触させて貴金属を溶解する溶解槽と、
前記溶解液から貴金属を分離回収する貴金属回収手段からなることを特徴とする、請求項6に記載の貴金属回収のための装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012123604A JP5999478B2 (ja) | 2012-05-30 | 2012-05-30 | 複合酸化物を経由する貴金属の回収方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012123604A JP5999478B2 (ja) | 2012-05-30 | 2012-05-30 | 複合酸化物を経由する貴金属の回収方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013249494A JP2013249494A (ja) | 2013-12-12 |
JP5999478B2 true JP5999478B2 (ja) | 2016-09-28 |
Family
ID=49848486
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012123604A Expired - Fee Related JP5999478B2 (ja) | 2012-05-30 | 2012-05-30 | 複合酸化物を経由する貴金属の回収方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5999478B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016186110A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-27 | Jx金属株式会社 | パラジウムの回収方法 |
JP6940089B2 (ja) * | 2017-03-24 | 2021-09-22 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 貴金属の回収方法 |
CN107502739B (zh) * | 2017-08-03 | 2019-04-05 | 泸西县扩铂贵金属有限公司 | 一种提取锇、铱、钌直接加工成对应化合物的方法 |
JP6966768B2 (ja) * | 2017-08-04 | 2021-11-17 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 貴金属等の回収方法 |
CN108330287B (zh) * | 2018-01-31 | 2019-11-08 | 北京三聚环保新材料股份有限公司 | 一种以碱金属钌酸盐形式回收催化剂废剂中钌的方法 |
JP7386519B2 (ja) * | 2018-12-27 | 2023-11-27 | 国立大学法人福井大学 | 前処理方法、白金族金属の抽出方法、および白金族金属の抽出システム |
JP7410361B2 (ja) * | 2020-02-13 | 2024-01-10 | 国立大学法人福井大学 | 分離方法 |
CN118317923A (zh) * | 2021-12-21 | 2024-07-09 | 国立大学法人琉球大学 | 层状铂酸盐、层状铂酸、铂酸纳米片、铂纳米片及它们的制造方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5168493A (en) * | 1974-12-10 | 1976-06-14 | Japan Carlit Co Ltd | Ruteniumu mataha sonokagobutsuofukumu nanyoseibutsushitsuno kayokaho |
US4132569A (en) * | 1977-10-25 | 1979-01-02 | Diamond Shamrock Corporation | Ruthenium recovery process |
JPS58199832A (ja) * | 1982-05-18 | 1983-11-21 | Kiyataraa Kogyo Kk | ロジウムの回収方法 |
KR101114491B1 (ko) * | 2009-09-15 | 2012-02-24 | 성일하이텍(주) | 백금족원소의 회수방법 |
CN102796873B (zh) * | 2012-03-05 | 2014-02-26 | 阳光凯迪新能源集团有限公司 | 从费托合成废催化剂Co-Ru/Al2O3中综合回收金属钴、钌和铝的方法 |
-
2012
- 2012-05-30 JP JP2012123604A patent/JP5999478B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013249494A (ja) | 2013-12-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5999478B2 (ja) | 複合酸化物を経由する貴金属の回収方法および装置 | |
KR101226946B1 (ko) | 백금계 촉매로부터 백금의 회수방법 | |
CN101476044B (zh) | 一种从二元王水不溶渣中回收铂铑的方法 | |
CN106536766A (zh) | 用于从废催化剂中回收铂族金属的方法 | |
US20130283978A1 (en) | Composition for collecting metal component | |
Atia et al. | Fast microwave leaching of platinum, rhodium and cerium from spent non-milled autocatalyst monolith | |
Kasuya et al. | Synthesis of sodium platinates and their dissolution behaviors in hydrochloric acid: effects of lithium carbonate addition on platinate formation | |
Kasuya et al. | Preparation of Li2PtO3 and its dissolution properties in hydrochloric acid | |
Nshizirungu et al. | Innovative green approach for recovering Co2O3 nanoparticles and Li2CO3 from spent lithium-ion batteries | |
JP5652765B2 (ja) | 金属成分回収剤及び金属成分の回収方法 | |
Ahn et al. | Nitric acid leaching of base metals from waste PDP electrode scrap and recovery of ruthenium content from leached residues | |
JP6940089B2 (ja) | 貴金属の回収方法 | |
US8568509B2 (en) | Method of recovering metal | |
CN110036122B (zh) | 用于从废催化剂回收铂族金属的方法 | |
CN102597280A (zh) | 钼的精炼方法 | |
JP2022123879A (ja) | 白金族金属の回収方法 | |
JP5376558B2 (ja) | 貴金属の回収方法 | |
CN106186090A (zh) | 从废炭载钌催化剂中回收三氯化钌的方法 | |
TWI518041B (zh) | 自氫氟酸廢液回收氟鋁酸鈉之方法 | |
JP7386519B2 (ja) | 前処理方法、白金族金属の抽出方法、および白金族金属の抽出システム | |
KR102284348B1 (ko) | 습식형 인산회수법을 포함하는 인산형 연료전지 폐전극의 재활용 방법 | |
JP7410361B2 (ja) | 分離方法 | |
JP2003247030A (ja) | 貴金属の回収方法 | |
Yin et al. | Efficient and sustainable recycling of waste gallium arsenide semiconductors based on triiodide ionic liquids | |
WO2025062109A1 (en) | Recycling of catalyst coated membrane components |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141211 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20151225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160119 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160301 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20160405 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160629 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20160706 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160809 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160818 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5999478 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |