JP5994074B2 - アルキル化ジフェニルエーテル化合物および該化合物を含む潤滑油剤 - Google Patents
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Description
軸受潤滑において、使用条件が高温、高速になった場合、潤滑に用いられる潤滑油およびグリースは油膜切れによる温度上昇や、熱、酸化劣化を引き起こし、それによる潤滑油基油の蒸発の促進により、スラッジの生成、さらには軸受の破損、機械の寿命低下につながる。
このため、高温条件下で使用可能な潤滑油、グリースは種々検討されており、一般的には、高温条件での改良は、潤滑油およびグリースの組成中、最も多く含有する基油によるところが大きい。このような耐熱性に優れた基油としては、ポリフェニルエーテル、シリコーン油、フッ素油などが知られている(例えば、非特許文献2)。しかし、ポリフェニルエーテル、フッ素油は一般的に非常に高価であり、シリコーン油は一般的に潤滑性に難点があるといわれている。
基油の価格と性能のバランスは、安価で高性能の潤滑油およびグリースを提供する上で重要であり、アルキル化ジフェニルエーテルを基油(例えば、株式会社MORESCO製ハイルーブLB−100)として用いる高温用潤滑油、耐熱グリースが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、非特許文献1)。アルキル化ジフェニルエーテルは、熱・酸化安定性に優れ、特に高温条件下での使用において蒸発量が少なく、粘度変化が小さいことなどが特長である。また、アルキル化ジフェニルエーテルを基油として用いた耐熱グリースを玉軸受やころ軸受に用いた場合、固定輪等に発生する、鋼中への水素の侵入による金属材料の水素脆化による脆性剥離が著しく減少することが明らかにされている(例えば、非特許文献2)。このような特性は、他の汎用合成潤滑油、例えば、α−オレフィンオリゴマー、ポリアルキレングリコール、エステル系油では得られにくいため、アルキル化ジフェニルエーテルは、比較的安価で優れた耐熱グリース潤滑油剤を提供することができる。
このような特長により、アルキル化ジフェニルエーテルを基油として用い、ウレアやヒドロキシステアリン酸リチウムなどを増ちょう剤として用いた耐熱グリースは、低温から高温の広い温度条件下で使用することができ、長寿命と長期の信頼性が必要なオルタネーターなどの自動車電装補機用軸受に広く使用されている。
しかし、近年、これらの自動車電装補機用部品の小型化、軽量化により、放熱性が悪くなり、軸受に用いられる耐熱グリースは、温度環境面で従来以上の過酷条件で使用されるようになっており、基油の耐熱性向上はますます望まれている。
現在知られているアルキル化ジフェニルエーテルはジフェニルエーテルと1−ドデセンや1−テトラデセンのような直鎖α−オレフィンの付加反応によって得られ、置換アルキル基のベンジル位の炭素が4級炭素である割合は30〜40モル%であり、耐熱性においてより改善が望まれていた。
1.式(2)で表される化合物
ここで、R3およびR4は、同一又は異なって炭素数10〜26の分岐炭化水素基であり、R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が42〜100モル%である。m、nは、それぞれ0以上の実数であり、2.0≦m+n≦3.0を満たす。
2.ジフェニルエーテルと式(1)で表される分岐α−オレフィン又はその対応ハロゲン化分岐アルキルの付加反応によって得られる式(2)で表される化合物
ここで、R1およびR2は、同一又は異なって炭素数4〜12の炭化水素基、R3およびR4は、同一又は異なって炭素数10〜26の分岐炭化水素基であり、R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が42〜100モル%である。m、nは、それぞれ0以上の実数であり、2.0≦m+n≦3.0を満たす。
3.式(3)で表されるジフェニルエーテル誘導体と式(1)で表される分岐α−オレフィン又はその対応ハロゲン化分岐アルキルの付加反応によって得られる式(2)で表される化合物
ここで、R1およびR2は、同一又は異なって炭素数4〜12の炭化水素基、R3およびR4は、同一又は異なって炭素数10〜26の分岐炭化水素基であり、R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が42〜100モル%である。m、nは、それぞれ0以上の実数であり、2.0≦m+n≦3.0を満たす。
4.R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が45〜95モル%である上記1〜3のいずれかに記載の式(2)で表される化合物。
5.R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が50〜90モル%である上記1〜3のいずれかに記載の式(2)で表される化合物。
6.R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が50〜65モル%である上記1〜3のいずれかに記載の式(2)で表される化合物。
7.R3およびR4が1−ブチル−1−メチルヘプチル基、1−メチル−1−ペンチルオクチル基、1−ヘキシル−1−メチルノニル基、1−ヘプチル−1−メチルデシル基、1−メチル−1−オクチルウンデシル基、1−デシル−1−メチルトリデシル基である上記1〜5のいずれかに記載の式(2)で表される化合物。
8.式(2)で表される化合物を含有する高温用潤滑油。
ここで、R3およびR4は、同一又は異なって炭素数10〜26の分岐炭化水素基であり、R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が42〜100モル%である。m、nは、それぞれ0以上の実数であり、2.0≦m+n≦3.0を満たす。
ここで、R3およびR4は、同一又は異なって炭素数10〜26の分岐炭化水素基であり、R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が42〜100モル%である。m、nは、それぞれ0以上の実数であり、2.0≦m+n≦3.0を満たす。
本発明の式(2)で表される化合物は、例えばジフェニルエーテルと式(1)で表される分岐α−オレフィン又はその対応ハロゲン化分岐アルキルの付加反応によって得られる。
ここで、R1およびR2は、同一又は異なって炭素数4〜12の炭化水素基、R3およびR4は、同一又は異なって炭素数10〜26の分岐炭化水素基であり、R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が42〜100モル%である。m、nは、それぞれ0以上の実数であり、2.0≦m+n≦3.0を満たす。
本発明の式(2)で表される化合物は、式(3)で表されるジフェニルエーテル誘導体と式(1)で表される分岐α−オレフィン又はその対応ハロゲン化分岐アルキルの付加反応によっても得られる。
ここで、R1およびR2は、同一又は異なって炭素数4〜12の炭化水素基、R3およびR4は、同一又は異なって炭素数10〜26の分岐炭化水素基であり、R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が42〜100モル%である。m、nは、それぞれ0以上の実数であり、2.0≦m+n≦3.0を満たす。
ジフェニルエーテルはC6H5OC6H5で表される化合物である。
式(1)の化合物において、R1およびR2は、同一又は異なって炭素数4〜12の炭化水素基で、具体的には例えばブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルなどを例示することができる。R1およびR2は炭素数6〜10の炭化水素基が好ましい。
式(1)の化合物として、例えば式(1a)の化合物を用いることができる。
ここで、rは2〜10、好ましくは4〜8の整数である。
式(1)の化合物の例として、例えば2−ブチルヘキセン、2−ブチルオクテン、2−ペンチルノネン、2−ヘキシルオクテン、2−ヘキシルデセン、2−オクチルデセン、2−オクチルドデセン、2−デシルドデセン、2−デシルテトラデセン、2−ドデシルヘキサデセン等を例示することができる。
式(1a)の化合物の例として、例えば2−ブチルオクテン、2−ペンチルノネン、2−ヘキシルデセン、2−ヘプチルウンデセン、2−オクチルドデセン、2−デシルテトラデセン等を例示することができる。
式(2)の化合物において、R3およびR4は、同一又は異なって炭素数10〜26の分岐炭化水素基であり、R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が42〜100モル%である。m、nは、それぞれ0以上の実数であり、2.0≦m+n≦3.0を満たす。
R3およびR4の例として、例えば以下の分岐炭化水素基を挙げることができる。
1−ブチル−1−メチルヘプチル基
1−メチル−1−ペンチルオクチル基
1−ヘキシル−1−メチルノニル基
1−ヘプチル−1−メチルデシル基
1−メチル−1−オクチルウンデシル基
1−デシル−1−メチルトリデシル基
本発明の式(2)の化合物において、R3およびR4は炭素数が10より少ないと蒸発量が多くなりすぎ、26より多いと粘度や流動点が高くなりすぎる。なお、このような炭化水素基は、2つの芳香環を有するジフェニルエーテルの、いずれの芳香環のいずれの位置に結合したものであってもよい。R3およびR4は炭素数16〜20の炭化水素基が好ましい。
本発明の式(2)の化合物は、例えば、触媒に塩化アルミニウムを用いた、ジフェニルエーテル又はジフェニルエーテル誘導体(3)と、分岐α−オレフィン又はその対応ハロゲン化分岐アルキルのフリーデルクラフト反応により得られる。未反応の原料やアルキル基が1個付加されたモノアルキル化ジフェニルエーテル等の軽沸分を蒸留等で除去することによってジアルキル付加体以上を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテルを得ることもできる。
以下に、本発明の製造方法について、1例を挙げてより詳しく説明する。
ジフェニルエーテル又はジフェニルエーテル誘導体(3)に触媒を加えて、通常100〜130℃に加熱して、触媒をジフェニルエーテル又はジフェニルエーテル誘導体(3)に均一に溶解する。その後、110〜125℃を保ちながら、ジフェニルエーテル又はジフェニルエーテル誘導体(3)1当量に対して1〜2当量の分岐α−オレフィン又はその対応ハロゲン化分岐アルキルを、通常2.5〜4.5時間かけて滴下し、全てを滴下し終わった後、110〜125℃で5〜40分、熟成する。この際、分岐α−オレフィンまたは塩化アルキルを滴下することにより、α−オレフィン又はその対応ハロゲン化分岐アルキルの付加する前の2量化等のポリマー化を防ぐことができる。反応混合物の温度が90℃になるまで自然冷却し、アルカリ中和剤を投入し、80〜90℃で約30分間、攪拌した後、活性白土を投入し、80〜90℃で0.5〜3時間加熱攪拌する。続いて、30℃まで自然冷却した後、減圧濾過し、次いで減圧蒸留して目的物を得る。
分岐α−オレフィンの例として、例えば2−ブチルオクテン、2−ヘキシルデセン、2−オクチルドデセンなどを例示することができる。
ハロゲン化分岐アルキルの例として、例えば2−ブチルオクチルクロライド、2−ヘキシルデシルクロライド、2−オクチルドデシルクロライドなどを例示することができる。
一般に、式(3)で表されるジフェニルエーテル誘導体と式(1)で表される分岐α−オレフィンを反応させた場合、理論上は全てベンジル位の炭素が4級炭素である炭化水素基が付加すると考えられているが、反応液中のオレフィンの内部異性化等により多様な反応が起こると考えられ、NMRで分析すると、全て4級炭素であれば存在しない、ベンジル位の炭素に結合している水素のピーク(2級炭素、3級炭素)が存在することが判明した。そこで本発明では下記分析例1に記載の方法により4級炭化水素基の付加数(X)を求め、これをベンジル位の炭素が4級炭素である割合と定義した。
分析例1:アルキル付加数及びベンジル位の炭素が4級炭素である分岐炭化水素基の付加数の算定方法
図19のようなモデル化合物の1H−NMRスペクトルからアルキル付加数及びベンジル位の炭素が4級炭素である分岐炭化水素基の付加数を算定した。
a(ケミカルシフト6.5〜7.3)はベンゼン環の水素のピークを示す。
b1(ケミカルシフト2.8〜3.3)およびb2(ケミカルシフト2.2〜2.7)はベンジル位の水素のピークを示す。
c(ケミカルシフト0.5〜1.9)はアルキル基の水素のピークを示す。
a、b1、b2およびcのピークの積分値(比)を基に、次の式より算出した。
アルキル付加数(m+n)=10(b1+b2+c)/[(アルキル基の平均水素数)a+b1+b2+c]
m=1の場合、
アルキル付加数(m+n)=1+[{9(b1+b2+c)−(mのアルキル付加数の平均水素数)a}/{(nのアルキル基の平均水素数)a+b1+b2+c}]
4級炭化水素基の付加数(X)=(m+n)−[{b1+(b2÷2)}×{10−(m+n)}]
本発明の式(2)の化合物において、m、nは、それぞれ0以上の実数であり、2.0≦m+n≦3.0を満たす。2.0未満の場合には、蒸発量が多くなりすぎ、3.0を超える場合には、粘度や流動点が高くなりすぎる。また式(2)の化合物において、モノアルキル化ジフェニルエーテルは0.1〜20モル%程度なら含まれていてもかまわない。
本発明の式(2)の化合物において、R3およびR4は炭素数10〜26の分岐炭化水素基であるが、そのうちベンジル位の炭素が4級炭素である分岐炭化水素基の含有量は42〜100モル%であり、45〜95モル%が好ましく、更に50〜90モル%、特に50〜65モル%が好ましい。
次に、本発明は式(2)で表される化合物を含有する高温用潤滑油を提供する。式(2)で表される化合物は本発明に示す方法で得られるものに限られず、任意の方法で得られるものを含む。
ここで、R3およびR4は、同一又は異なって炭素数10〜26の分岐炭化水素基であり、R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が42〜100モル%である。m、nは、それぞれ0以上の実数であり、2.0≦m+n≦3.0を満たす。
本発明の高温用潤滑油には式(2)で表される化合物以外に、鉱物油の他、α−オレフィンオリゴマー、ポリオールエステル、ジエステル、ポリアルキレングリコール、シリコーン油、変性シリコーン油などの合成油を混合することができ、更に必要に応じて摩耗防止剤、極圧剤、酸化防止剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、防錆防食剤などの添加剤を配合することができる。式(2)で表される化合物の含有量は潤滑油の10〜99重量%、鉱物油・合成油は0〜90重量%、添加剤は1〜10重量%とするのが好ましい。このようにして得られる高温用潤滑油は、高温条件で使用される軸受油、流体軸受油、含油軸受油、グリース基油、含油プラスチックス油、ギヤ油、ジェットエンジン油、断熱エンジン油、ガスタービン油、自動変速機油、真空ポンプ油、油圧作動液等として使用可能である。
図2は化合物1の1H−NMRスペクトルである。
図3は化合物2のGPCスペクトルである。
図4は化合物2の1H−NMRスペクトルである。
図5は化合物3のGPCスペクトルである。
図6は化合物3の1H−NMRスペクトルである。
図7は化合物4のGPCスペクトルである。
図8は化合物4の1H−NMRスペクトルである。
図9は化合物5のGPCスペクトルである。
図10は化合物5の1H−NMRスペクトルである。
図11は化合物6のGPCスペクトルである。
図12は化合物6の1H−NMRスペクトルである。
図13は化合物7のGPCスペクトルである。
図14は化合物7の1H−NMRスペクトルである。
図15は化合物8のGPCスペクトルである。
図16は化合物8の1H−NMRスペクトルである。
図17は化合物9のGPCスペクトルである。
図18は化合物9の1H−NMRスペクトルである。
図19はモデル化合物の1H−NMRスペクトルである。
実施例1:化合物1の合成
攪拌機、滴下ロート、温度計および冷却管を取り付けた容積10Lの四つ口フラスコに、ジフェニルエーテル2800g(16.5モル)と無水塩化アルミニウム32g(0.24モル)を入れ110℃に加熱して無水塩化アルミニウムを溶解したのち、反応系の温度を110℃に保ちながら、2−オクチルドデセン4600g(16.5モル)を、4.5時間かけて滴下し、付加反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で30分間攪拌を続けたのち、90℃になるまで自然冷却し、アルカリ中和剤300gを投入し、30分間、攪拌した。続けて、活性白土150gを投入し、90℃で1時間攪拌したのち、減圧濾過により、塩化アルミニウムおよびその他副生する酸性物質を除去した。次いで、2.5〜3.5torr、250〜324℃で減圧蒸留して、未反応の原料、アルキル基がモノ付加されたアルキル化ジフェニルエーテルを除去し、ジアルキル付加体を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル、3210gを得た。ただし、モノアルキル付加体も一部は残存した。この物(化合物1とする)は、図1のGPCスペクトル、図2の1H−NMRスペクトルから、モノアルキル付加体の割合は18.2モル%、アルキル付加数は2.00であった。また、そのうちベンジル位の炭素が4級炭素である割合は58.0モル%であった。
GPC
モノアルキル付加体のリテンションタイム:41.789〜43.886
18.2モル%
ジアルキル付加体のリテンションタイム:40.083〜41.789
56.6モル%
トリアルキル付加体のリテンションタイム:37.595〜40.083
25.2モル%
1H−NMR(溶媒:なし、基準物質:なし)
δ=6.5〜7.3ppmの積分値を1とすると、
δ=2.8〜3.3ppmの積分値は0.06
δ=2.2〜2.7ppmの積分値は0.09
δ=0.5〜1.9ppmの積分値は10.10
GPCは島津製作所製のGPCシステムを使用した。GPCシステムの構成は、CBM−20A(システムコントローラー)、DGU−20A3、(3流路用オンラインデガッサ)、LC−20AD(高精度分析用送液ユニット)、SIL−20A(オートサンプラー)、RID−10A(示差屈折率検出器)、SPD−20A(UV−VIS検出器)である。
測定条件は、カラムはKF−803Lを3本、移動相はTHFを用い、流速30MPaで行った。検出器はSPD−20Aを用いた。
1H−NMRは日本電子株式会社製の核磁気共鳴装置 JNM−ECX400を使用して測定した。測定条件は、温度は80℃、溶媒及び標準物質は不使用で行った。
化学シフトは同一の化合物を溶媒に重クロロホルム、標準物質にTMSを用いた測定を行い、比較することにより求めた。重クロロホルムとベンゼン環のピークが重複し、正確な積分値を求めることができないためである。
モノアルキル付加体の割合などの各アルキル付加体の割合は、GPCスペクトルの各ピークの面積より計算した。ピークが独立ピークでない場合は隣接する両ピークの谷より垂線を下ろして得られる各ピークの面積より計算した。
実施例2:化合物2の合成
反応に容積10Lの四つ口フラスコを用い、ジフェニルエーテル1900g(11.2モル)と無水塩化アルミニウム33g(0.25モル)、2−オクチルドデセン4700g(16.8モル)、アルカリ中和剤320gおよび活性白土160gを用いた以外は、実施例1と同様の条件で、ジアルキル付加体を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル、3640gを得た。この物(化合物2とする)は、図3のGCスペクトル、図4の1H−NMRスペクトルから、モノアルキル付加体の割合は15.9モル%、アルキル付加数は2.13であった。また、そのうちベンジル位の炭素が4級炭素である割合は57.5モル%であった。
GPC
モノアルキル付加体のリテンションタイム:41.704〜43.643
15.9モル%
ジアルキル付加体のリテンションタイム:40.028〜41.704
50.5モル%
トリアルキル付加体のリテンションタイム:37.043〜40.028
33.6モル%
1H−NMR(溶媒:なし、基準物質:なし)
δ=6.5〜7.3ppmの積分値を1とすると、
δ=2.8〜3.3ppmの積分値は0.07
δ=2.2〜2.7ppmの積分値は0.09
δ=0.5〜1.9ppmの積分値は10.93
実施例3:化合物3の合成
攪拌機、滴下ロート、温度計および冷却管を取り付けた容積2Lの四つ口フラスコに、ジフェニルエーテル385g(2.3モル)と無水塩化アルミニウム6.7g(0.05モル)を入れ110℃に加熱して無水塩化アルミニウムを溶解したのち、反応系の温度を110℃に保ちながら、2−オクチルドデセン950g(3.4モル)を、4.5時間かけて滴下し、付加反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で30分間攪拌を続けたのち、90℃になるまで自然冷却し、アルカリ中和剤67gを投入し、30分間、攪拌した。続けて、活性白土35gを投入し、90℃で1時間攪拌したのち、減圧濾過により、塩化アルミニウムおよびその他副生する酸性物質を除去した。次いで、0.1〜0.5torr、250〜324℃で減圧蒸留して、未反応の原料、アルキル基がモノ付加されたアルキル化ジフェニルエーテルを除去し、ジアルキル付加体を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル、800gを得た。この物(化合物3とする)は、図5のGCスペクトル、図6の1H−NMRスペクトルから、モノアルキル付加体の割合は2.1モル%、アルキル付加数は2.35であった。また、そのうちベンジル位の炭素が4級炭素である割合は52.9モル%であった。
GPC
モノアルキル付加体のリテンションタイム:42.048〜43.696
2.1モル%
ジアルキル付加体のリテンションタイム:40.126〜42.048
54.9モル%
トリアルキル付加体のリテンションタイム:37.562〜40.126
43.0モル%
1H−NMR(溶媒:なし、基準物質:なし)
δ=6.5〜7.3ppmの積分値を1とすると、
δ=2.8〜3.3ppmの積分値は0.09
δ=2.2〜2.7ppmの積分値は0.11
δ=0.5〜1.9ppmの積分値は12.42
実施例4:化合物4の合成
反応に容積1Lの四つ口フラスコを用い、ジフェニルエーテル180g(1.06モル)と無水塩化アルミニウム4.2g(0.032モル)、2−オクチルドデセン594g(2.12モル)、アルカリ中和剤40gおよび活性白土20gを用いた以外は、実施例3と同様の条件で、ジアルキル付加体を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル(化合物4)、490gを得た。図7のGPCスペクトル、図8の1H−NMRスペクトルから、モノアルキル付加体の割合は1.3モル%、アルキル付加数は2.54であった。また、そのうちベンジル位の炭素が4級炭素である割合は57.4モル%であった。
GPC
モノアルキル付加体のリテンションタイム:41.761〜43.395
1.3モル%
ジアルキル付加体のリテンションタイム:39.855〜41.761
46.5モル%
トリアルキル付加体のリテンションタイム:35.907〜39.855
52.2モル%
1H−NMR(溶媒:なし、基準物質:なし)
δ=6.5〜7.3ppmの積分値を1とすると、
δ=2.8〜3.3ppmの積分値は0.09
δ=2.2〜2.7ppmの積分値は0.11
δ=0.5〜1.9ppmの積分値は13.74
実施例5:化合物5の合成
反応に容積1Lの四つ口フラスコを用い、ジフェニルエーテル140g(0.82モル)と無水塩化アルミニウム4.8g(0.036モル)、2−オクチルドデセン690g(2.46モル)、アルカリ中和剤50gおよび活性白土25gを用いた以外は、実施例3と同様の条件で、ジアルキル付加体を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル(化合物5)、630gを得た。この物は、図9のGPCスペクトル、図10の1H−NMRスペクトルから、モノアルキル付加体の割合は3.9モル%、アルキル付加数は2.94であった。また、そのうちベンジル位の炭素が4級炭素である割合は54.4モル%であった。
GPC
モノアルキル付加体のリテンションタイム:41.726〜43.545
3.9モル%
ジアルキル付加体のリテンションタイム:39.855〜41.726
12.6モル%
トリアルキル付加体のリテンションタイム:35.514〜39.855
83.5モル%
1H−NMR(溶媒:なし、基準物質:なし)
δ=6.5〜7.3ppmの積分値を1とすると、
δ=2.8〜3.3ppmの積分値は0.12
δ=2.2〜2.7ppmの積分値は0.14
δ=0.5〜1.9ppmの積分値は16.84
実施例6:化合物6の合成
反応に容積1Lの四つ口フラスコを用い、ジフェニルエーテル160g(0.94モル)と無水塩化アルミニウム3.1g(0.023モル)、2−ヘキシルデセン316g(1.41モル)、アルカリ中和剤30gおよび活性白土15gを用いた以外は、実施例1と同様の条件で、ジアルキル付加体を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル(化合物6)、240gを得た。この物は、図11のGPCスペクトル、図12の1H−NMRスペクトルから、モノアルキル付加体の割合は10.9モル%、アルキル付加数は2.23であった。また、そのうちベンジル位の炭素が4級炭素である割合は56.4モル%であった。
GPC
モノアルキル付加体のリテンションタイム:42.467〜44.297
10.9モル%
ジアルキル付加体のリテンションタイム:40.356〜42.467
73.2モル%
トリアルキル付加体のリテンションタイム:36.369〜40.356
15.9モル%
1H−NMR(溶媒:なし、基準物質:なし)
δ=6.5〜7.3ppmの積分値を1とすると、
δ=2.8〜3.3ppmの積分値は0.08
δ=2.2〜2.7ppmの積分値は0.09
δ=0.5〜1.9ppmの積分値は9.20
比較例1:化合物7の合成
実施例1と同様の装置を用いて、ジフェニルエーテル1600g(9.4モル)と無水塩化アルミニウム15g(0.11モル)を入れ、90℃に加熱して無水塩化アルミニウムを溶解したのち、反応系の温度を110℃に保ちながら、窒素流通下、1−ドデセン1810g(10.8モル)と1−テトラデセン1810g(9.23モル)の混合物を、4時間半かけて滴下し、付加反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で30分間攪拌を続けたのち、90℃になるまで自然冷却し、アルカリ中和剤68gを投入し、30分間、攪拌した。続けて、活性白土68gを投入し、90℃で1時間攪拌したのち、減圧濾過により、塩化アルミニウムおよびその他副生する酸性物質を除去した。次いで、3.0〜4.0torr、250〜320℃で減圧蒸留して、未反応の原料およびアルキル基がモノ付加されたアルキル化ジフェニルエーテルを除去し、ジアルキル付加体以上を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル、6000gを得た。この物(化合物7とする)は、図13のGPCスペクトル、図14の1H−NMRスペクトルから、モノアルキル付加体の割合は1.8モル%、アルキル付加数は2.82であった。また、そのうちベンジル位の炭素が4級炭素である割合は37.8モル%であった。
モノアルキル付加体のリテンションタイム:43.766〜45.224
1.8モル%
ジアルキル付加体のリテンションタイム:42.157〜43.766
34.2モル%
トリアルキル付加体のリテンションタイム:37.328〜42.157
64.0モル%
δ=6.5〜7.3ppmの積分値を1とすると、
δ=2.8〜3.3ppmの積分値は0.16
δ=2.2〜2.7ppmの積分値は0.17
δ=0.5〜1.9ppmの積分値は10.30
比較例2:化合物8の合成
攪拌機、滴下ロート、温度計および冷却管を取り付けた容積2Lの四つ口フラスコに、ジフェニルエーテル650g(3.8モル)と無水塩化アルミニウム4.6g(0.035モル)を入れ110℃に加熱して無水塩化アルミニウムを溶解したのち、反応系の温度を110℃に保ちながら、2−オクチルドデセン650g(2.3モル)を、4.5時間かけて滴下し、付加反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で30分間攪拌を続けたのち、90℃になるまで自然冷却し、アルカリ中和剤46gを投入し、30分間、攪拌した。続けて、活性白土23gを投入し、90℃で1時間攪拌したのち、減圧濾過により、塩化アルミニウムおよびその他副生する酸性物質を除去した。次いで、2.5〜3.5torr、280〜315℃で減圧蒸留して、留分として、アルキル基がモノ付加されたアルキル化ジフェニルエーテルを除去し、ジアルキル付加体を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル(化合物8)、940gを得た。この物は、図15のGPCスペクトル、図16の1H−NMRスペクトルから、モノアルキル付加体の割合は91.8モル%、アルキル付加数は1.01であった。また、そのうちベンジル位の炭素が4級炭素である割合は64.6モル%であった。
GPC
モノアルキル付加体のリテンションタイム:41.272〜44.395
91.8モル%
ジアルキル付加体のリテンションタイム:39.033〜41.272
8.2モル%
1H−NMR(溶媒:なし、基準物質:なし)
δ=6.5〜7.3ppmの積分値を1とすると、
δ=2.8〜3.3ppmの積分値は0.02
δ=2.2〜2.7ppmの積分値は0.04
δ=0.5〜1.9ppmの積分値は4.57
比較例3:化合物9の合成
攪拌機、滴下ロート、温度計および冷却管を取り付けた容積2Lの四つ口フラスコに、ジフェニルエーテル415g(2.4モル)と無水塩化アルミニウム7.2g(0.054モル)を入れ110℃に加熱して無水塩化アルミニウムを溶解したのち、反応系の温度を110℃に保ちながら、2−オクチルドデセン1020g(3.6モル)を、4.5時間かけて滴下し、付加反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で30分間攪拌を続けたのち、90℃になるまで自然冷却し、アルカリ中和剤70gを投入し、30分間、攪拌した。続けて、活性白土35gを投入し、90℃で1時間攪拌したのち、減圧濾過により、塩化アルミニウムおよびその他副生する酸性物質を除去した。次いで、2.5〜3.5torr、250〜285℃で減圧蒸留して、未反応の原料を除去し、アルキル基がモノ付加されたアルキル化ジフェニルエーテルとジアルキル付加体を主成分とするアルキル化ジフェニルエーテル(化合物9)、1000gを得た。この物は、図17のGPCスペクトル、図18の1H−NMRスペクトルから、モノアルキル付加体の割合は32.3モル%、アルキル付加数は1.77であった。また、そのうちベンジル位の炭素が4級炭素である割合は53.6モル%であった。
GPC
モノアルキル付加体のリテンションタイム:41.468〜44.081
32.3モル%
ジアルキル付加体のリテンションタイム:39.829〜41.468
37.9モル%
トリアルキル付加体のリテンションタイム:35.665〜39.829
29.8モル%
1H−NMR(溶媒:なし、基準物質:なし)
δ=6.5〜7.3ppmの積分値を1とすると、
δ=2.8〜3.3ppmの積分値は0.06
δ=2.2〜2.7ppmの積分値は0.08
δ=0.5〜1.9ppmの積分値は8.69
試験例1:熱安定性試験
化合物1〜9をそれぞれ20g、30mlのガラスビーカーに秤量した。これを、200℃の恒温槽に静置し、10日後または20日後に、重量、動粘度および酸価の測定を行った。熱安定性試験前のそれぞれの測定値を基準として、熱安定性試験による性状の変化を評価した。
試験例2:低温流動性試験
JIS K2269に従い、化合物1〜9について流動点を測定した。
試験例3:潤滑性試験
Ball材質、SUJ2鋼、Plate材質、SK−5鋼からなるBall on Plate型摩擦試験機を用い、0.98Nの荷重のもと、試料温度を25℃から250℃に昇温しながら各温度での摩擦係数を測定した。
表1に化合物1〜9の一般性状を示し、表2に熱安定性試験の結果を示す。また表3に潤滑性試験結果を示す。
以上の事実から、本発明の分岐アルキル化ジフェニルエーテル化合物は、従来からよく知られ実用化されている、アルキル化ジフェニルエーテルと同等の低温流動性を有している。
また本発明の化合物は、従来高温用潤滑油および耐熱グリースの基油として広く用いられているアルキル化ジフェニルエーテルおよび公知物質であるモノアルキル付加体に比べ、熱安定性試験による蒸発量が減少しており、さらに酸価増加量が抑制されている。酸価増加量の抑制は高温用潤滑油および耐熱グリースの基油として最も必要な特性であるため、本発明の化合物は従来のアルキル化ジフェニルエーテルに比べて耐熱性に優れていることが確認された。
Claims (9)
- 式(2)で表される化合物の混合物
ここで、R3およびR4は、同一又は異なって炭素数10〜26の分岐炭化水素基であり、R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が42〜100モル%であり、m、nは、それぞれ0以上の実数であり、2.0≦m+n≦3.0を満たし、モノアルキル化ジフェニルエーテルは0.1〜20モル%である。 - ジフェニルエーテルと式(1)で表される分岐α−オレフィン又はその対応ハロゲン化分岐アルキルを反応させる式(2)で表される化合物の混合物の製造方法
ここで、R1およびR2は、同一又は異なって炭素数4〜12の炭化水素基、R3およびR4は、同一又は異なって炭素数10〜26の分岐炭化水素基であり、R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が42〜100モル%であり、m、nは、それぞれ0以上の実数であり、2.0≦m+n≦3.0を満たし、モノアルキル化ジフェニルエーテルは0.1〜20モル%である。 - 式(3)で表されるジフェニルエーテル誘導体と式(1)で表される分岐α−オレフィン又はその対応ハロゲン化分岐アルキルを反応させる式(2)で表される化合物の混合物の製造方法
ここで、R1およびR2は、同一又は異なって炭素数4〜12の炭化水素基、R3およびR4は、同一又は異なって炭素数10〜26の分岐炭化水素基であり、R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が42〜100モル%であり、m、nは、それぞれ0以上の実数であり、2.0≦m+n≦3.0を満たし、モノアルキル化ジフェニルエーテルは0.1〜20モル%である。 - R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が45〜95モル%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の式(2)で表される化合物の混合物。
- R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が50〜90モル%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の式(2)で表される化合物の混合物。
- R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が50〜65モル%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の式(2)で表される化合物の混合物。
- R3およびR4が1-ブチル-1-メチルへプチル基、1-メチル-1-ペンチルオクチル基、1-ヘキシル-1-メチルノニル基、1-へプチル-1-メチルデシル基、1-メチル-1-オクチルウンデシル基、1-デシル-1-メチルトリデシル基である請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(2)で表される化合物の混合物。
- 2.0≦m+n≦2.94である請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(2)で表される化合物の混合物。
- 式(2)で表される化合物の混合物を含有する高温用潤滑油
ここで、R3およびR4は、同一又は異なって炭素数10〜26の分岐炭化水素基であり、R3およびR4の各ベンジル位の炭素が4級炭素である割合が42〜100モル%であり、m、nは、それぞれ0以上の実数であり、2.0≦m+n≦3.0を満たし、モノアルキル化ジフェニルエーテルは0.1〜20モル%である。
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