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JP5986935B2 - 乗客コンベアの移動手摺 - Google Patents

乗客コンベアの移動手摺 Download PDF

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Description

本発明は、エスカレータや電動道路等の乗客コンベアに備えられている乗客コンベアの移動手摺に係り、特に、内部に複数の鋼線を埋設して強度を向上した乗客コンベアの移動手摺に関するものである。
エスカレータに代表される乗客コンベアは、建築物の下階床面と上階床面を上下に跨ぐように設置されており、下階床面と上階床面には乗降床が設けられている。そして、下階床面と上階床面を上下に跨ぐトラスの上にはチェーン等によって無端状に連結された複数の踏み板が上階と下階とに亘って斜め上方、或いは斜め下方に循環移動する構成となっている。無端状に連結された複数の踏み板の進行方向に沿って左右両側には一対の欄干が立設されている。また、これら一対の欄干の上部には踏み板と同期して走行する移動手摺がそれぞれ配設されている。更に、トラスの内部には踏み板や移動手摺を駆動する駆動機や、踏み板の移動を案内する踏み板レール、制御盤等が配設されている。
このような乗客コンベアにおいて、欄干を摺動しながら移動する移動手摺は乗客の手による掴み面として機能するもので、乗客が踏み板に乗って移動するときに転倒したりしないように移動の補佐等を行なうものである。
このような移動手摺は全体がゴムや柔軟な熱可塑性樹脂より構成されたものが知られている。この移動手摺は駆動部によって駆動されて欄干を摺動するものであり、その駆動方法は駆動部と移動手摺の間の摩擦によって行っている。このため、駆動力の伝達効率を高めるためには移動手摺の摩擦係数を大きくすることが必要であるが、一方で移動手摺は欄干を摺動するため摩擦係数を小さくすることが必要である。このようなことから、例えば、特表2009−538804号公報(特許文献1)では、欄干と摺動する部分を摩擦係数が小さい材料で形成し、駆動部と接触する部分を摩擦係数が大きい材料で形成することを提案している。
しかしながら、このような全体がゴムや柔軟な熱可塑性樹脂より構成された移動手摺では、駆動部によって移動手摺が引っ張られて駆動されるので、移動手摺自身に伸び等が発生することがある。このため、踏み板の移動と同期しなくなるような事象が発生することがあり、これを回避するため内部に複数の鋼線を埋設した移動手摺が提案されている。本発明はこの鋼線を埋設した移動手摺を対象とするものである。ここで、鋼線には多くの種類があるが、一般的には撚り鋼線が使用されている。
そして、この鋼線を埋設した移動手摺を長期に渡って使用した場合、移動手摺に損傷が発生して移動手摺としての寿命に到達することは予想されることである。移動手摺の損傷としては、例えば内部に設けられた鋼線の異常がある。このような、鋼線の異常を検出するために、特開2012−20794号公報(特許文献2)においては、X線撮影装置によって移動手摺を撮像して鋼線の状態を画像表示することで、鋼線の状態を観察できるようにして鋼線の異常を判断することが提案されている。
特表2009−538804号公報 特開2012−20794号公報
ところで、鋼線を埋設した移動手摺は基本的な構成として、少なくとも、鋼線及びこの鋼線を束ねておくためのカバーゴム(天然ゴム、或いは合成ゴム)よりなる抗張部と、抗張部を外周囲から覆い移動手摺の掴み面となる表面部と、抗張部を内周囲から覆い欄干との摺動面となる摺動部より構成されている。そして、最近ではこのような構成の移動手摺を挟圧駆動装置(これについては後述する)によって駆動するのが主流になっている。このため、これによって鋼線の異常がより多く発生する傾向にある。
つまり、挟圧駆動装置は対向する駆動輪の間に移動手摺を通すことで、摩擦力と駆動輪の間の押圧力とで移動手摺を駆動するようにしている。このため、鋼線を束ねておくカバーゴムには駆動輪を通る間に大きな圧縮力が作用していることになる。そして、カバーゴムの劣化が進むと、この駆動輪の間を通る時に押圧力によってカバーゴムが変形したり、破断して鋼線を束ねておくことができなくなる。このため、鋼線が互いに接触するようになって駆動輪を通る間に鋼線の破断が生じることがある。甚だしい場合は破断した鋼線が化粧ゴムを突き破って外部に露出することが予想される。
したがって、カバーゴムの劣化を早期に把握できれば、鋼線に異常が生じる前に移動手摺の交換を行なうことができるようになる。しかしながら、上述した特許文献2に記載されているようなX線撮影装置では、移動手摺を撮像して鋼線の状態を画像表示することで鋼線の状態を観察することはできるが、カバーゴムの劣化を観察することは難しく鋼線に異常が生じるまで異常検出ができないものであった。
本発明の目的は、鋼線を束ねているカバーゴムの劣化状態を早期に把握できる構成を備えた乗客コンベアの移動手摺を提供することにある。
本発明の特徴は、鋼線を束ねているカバーゴムに至るまで貫通した点検孔を移動手摺に設け、この点検孔を介してカバーゴムの劣化状態を判断できるようにした、ところにある。
本発明によれば、点検孔を介してカバーゴムの状態を直接的に観察したり、或いは点検孔を介してカバーゴムの一部を採取して分析することによってカバーゴムの劣化状態を把握することができるようになる。この結果、カバーゴムの劣化状態を早期に把握することで鋼線に異常が生じる前に移動手摺の交換を行なうことができるようになる。
本発明が適用される乗客コンベアの全体構成を示す全体斜視図である。 図1に示す乗客コンベアに使用されている挟圧駆動装置の概略の構成を示す概略構成図である。 本発明の第1の実施形態(実施例1)になる乗客コンベアの移動手摺の断面を示す断面図である。 図3に示すA部を部分的に拡大した部分拡大図である。 本発明の第1の実施形態(実施例1)になる乗客コンベアの移動手摺を一部切り出して内周側から見た部分斜視図である。 本発明の第2の実施形態(実施例2)になる乗客コンベアの移動手摺を一部切り出して外周側から見た部分斜視図である。 本発明の第3の実施形態(実施例3)になる乗客コンベアの移動手摺を一部切り出して内周側から見た部分斜視図である。 本発明の第4の実施形態(実施例4)になる乗客コンベアの移動手摺を一部切り出して内周側から見た部分斜視図である。 本発明の第5の実施形態(実施例5)になる乗客コンベアの移動手摺の断面を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、まず、本発明が適用される乗客コンベアについて図1を用いて説明する。尚、以下に説明する乗客コンベアは踏み板が階段状に変化する乗客コンベア(いわゆるエスカレータ)であるが、これ以外に踏み板が平板状に移動する電動道路にも適用可能である。
図1において、乗客コンベア1は建築物の下階床面F1と上階床面F2を上下に跨ぐように設置されており、下階床面F1と上階床面F2には夫々下階乗降床2及び上階乗降床3が設けられている。そして、下階床面F1と上階床面F2を上下に跨ぐトラスの上にはチェーン等によって無端状に連結された複数の踏み板4が上階と下階とに亘って斜め上方、或いは斜め下方に循環移動する構成となっている。
無端状に連結された複数の踏み板4の進行方向に沿って左右両側には一対の欄干6が立設されている。また、これら一対の欄干の上部には踏み板4と同期して走行する移動手摺5がそれぞれ配設されている。更に、トラスの内部には踏み板4や移動手摺5を駆動する駆動機や、踏み板の移動を案内する踏み板レール、制御盤等が配設されている。
移動手摺5の駆動装置は図2に示した通り、駆動装置7を構成する駆動輪8A、8B、8Cと、これに対向して配置された従動輪9A、9B、9Cを備えており、駆動輪8A、8B、8Cは図示しない電動機によって駆動されるものである。駆動輪8A、8B、8Cと、これに対向して配置された従動輪9A、9B、9Cとの間の夫々の間隔は移動手摺5の厚みより短い長さに設定されており、移動手摺5を圧縮する方向に押圧して移動手摺5を駆動するように構成されている。したがって、上述したように、移動手摺5がこの駆動装置7の各駆動輪8A、8B、8Cを通過するときに大きな押圧力(圧縮力)が移動手摺5に作用するようになる。尚、この押圧力は移動手摺5を移動させるために必要なものである。
次に、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
次に、本発明の第1の実施形態(実施例1)について図3乃至図5に基づき説明する。図3は図1のD−D断面を示しており、欄干6の上端に移動手摺5が摺動するように載置されている。移動手摺5は断面が「C」形状に形成されており、中央部分に平坦領域5Aと、この平坦領域5Aの両側に形成された係止領域5Bよりなっている。一般に、平坦領域5Aは乗客の手の平が置かれ、係止領域5Bは手の指が掛かるものである。また、係止領域5Bは欄干6の上端で外側に延びるように形成された係止部6Aに係止されるようになっている。したがって、この移動手摺5は欄干6の上部で保持されながら摺動していくように構成されている。
図4は、図3に示すA部を部分的に拡大した部分拡大図である。移動手摺5は図3、図4にある通り、平坦領域5Aに亘って配置された複数の鋼線10と、この複数の鋼線10の周囲を囲み、各鋼線10を束ねるカバーゴム11とを備えている。カバーゴム11は本実施例では天然ゴムが使用されている。そして、この鋼線10は複数の素線が撚られた撚り鋼線とされており、これらの複数の鋼線10は並列に配置されてカバーゴム11にインサートモールドされて作製されており、これらによって抗張部を形成している。また、係止領域5Bの両側先端部にはビード14が設けられ、欄干6の係止部6Aとの係止を確実なものとしている。
カバーゴム11には綿の帆布12が上下2層に亘って重ねられており、内周側の最も外側にある帆布12が欄干6との摺動面部5Cとなるものである。更に外周側の帆布12には所定の厚さを備えた化粧ゴム13が帆布12を外周囲から覆うように設けられており、これによって表面部5Dが形成されることになる。図4にある通り、各帆布12の間は接着ゴム15で接着されているものである。
化粧ゴム13は耐候性、耐オゾン性、耐熱性、耐薬品性に優れ、また着色しやすく長期の屋外暴露における変色も小さい特性を備えるクロロスルホン化ポリエチレン樹脂が使用されている。
以上のような構成の移動手摺5において、本実施例では図3乃至図5にあるように点検孔16を移動手摺5の内周面側に設けたものである。平坦領域5Aの内周面側、つまり摺動面部5Cの幅方向で見て中央部付近には点検用の点検孔16が穿孔されている。この点検孔16は図4にあるように、摺動面部5Cの表面から内側に帆布12を貫通してカバーゴム11の表面、或いは表面から若干内部まで伸びている。この点検孔16の直径は本実施例では約10mm程度に設定されているが、これに限定されることなく適切な直径に選定されれば良いものである。尚、この点検孔16は移動手摺5が完成された時点で穿孔されている。また、その形状は円形ではなく、矩形、三角形、楕円等の任意の形状であっても良いものである。ただ、重要なことはこの点検孔16から直接的にカバーゴム11が目視できるか、カバーゴム11の一部を採取できることである。
以上のような構成において、抗張部を形成するカバーゴム11の状態を点検する場合は、まず、点検孔16が目視できるように移動手摺5を反転させて点検孔16を露出させる。この状態で、点検孔16を介してカバーゴム11の表面が目視できるので、カバーゴム11の劣化状態を判断することができる。
また、目視によって判断できない場合は、ピンセットやカッターナイフ等によってカバーゴム11の一部を切り取って採取し、この採取したカバーゴム11の小片を専用の分析装置で分析することによってカバーゴム11の劣化状態を判断することができる。
尚、移動手摺5に使用される鋼線10は両端を突き合わせて環状に形成してあり、この突き合わせ部分において異常が発生する割合が多いことも判明した。このため、本実施例においては、鋼線10の両端の突き合わせ付近のカバーゴム11の劣化状態を観察するために、点検孔16をこの突き合わせ付近に形成することが望ましいものである。もちろん、これ以外の場所のカバーゴム11の劣化状態を観察しても劣化判断は充分可能である。
このように、本実施例によると、点検孔16を介してカバーゴム11の状態を直接的に観察したり、或いは点検孔16を介してカバーゴム11の一部を採取して分析することによってカバーゴム11の劣化状態を把握することができるようになる。この結果、カバーゴム11の劣化状態を把握することで、鋼線10に異常が生じる前に移動手摺5の交換を行なうことができるようになる。
また、点検孔16を移動手摺5の内周側である摺動面部5Cに形成したので、乗客に見えることがなくなり乗客に違和感を与えることがないという効果も期待できる。更に、点検孔16を化粧ゴム13と同じ材料で作製した蓋体によって閉塞するようにすれば塵挨等が点検孔16に溜まらず、点検の時にわざわざ塵挨等を取り除く手間を省けるという効果も期待できる。
次に、本発明の第2の実施形態(実施例2)について図6に基づき説明する。この第2の実施形態では点検孔16を移動手摺5の表面部5Dの平坦領域5Aに穿孔した点で、実施例1と異なっているものである。したがってこれ以外は同じ構成なのでその説明を省略する。
図6において、移動手摺5の外周側の表面部5Dの幅方向の中央付近には点検孔16が穿孔されている。この点検孔16は外周側の表面部5Dの表面から内側に帆布12を貫通してカバーゴム11の表面、或いは表面から若干内部まで伸びている。この点検孔16の直径は実施例1と同様に約10mm程度に設定されている。尚、この点検孔16は実施例1と同様に移動手摺5が完成された時点で穿孔されている。
以上のような構成において、抗張部を形成するカバーゴム11の状態を点検する場合は、点検孔16が移動手摺の表面部にあるため、実施例1のように移動手摺5を反転させる必要がない。このため、移動手摺5が欄干6に載置されている状態で点検孔16を介してカバーゴム11の表面が目視できるので、簡単にカバーゴム11の劣化状態を判断することができる。
また、目視によって判断できない場合は、移動手摺5が欄干6に載置されている状態でピンセットやカッターナイフ等によって簡単にカバーゴム11の一部を切り取って採取でき、この採取したカバーゴム11を専用の分析装置で分析することによってカバーゴム11の劣化状態を判断することができるものである。
本実施例においても実施例1と同様に、鋼線10の両端の突き合わせ付近のカバーゴム11の劣化状態を観察するために、点検孔16をこの突き合わせ付近に形成することが望ましいものである。もちろん、これ以外の場所のカバーゴム11の劣化状態を観察しても劣化判断は充分可能である。
本実施例によると、点検孔16を介してカバーゴム11の状態を直接的に観察したり、或いは点検孔16を介してカバーゴム11の一部を採取して分析することによってカバーゴム11の劣化状態を把握することができるようになる。この結果、カバーゴム11の劣化状態を把握することで、鋼線10に異常が生じる前に移動手摺5の交換を行なうことができるようになる。
また、点検孔16を移動手摺5の外周側の表面部に形成したことによって、移動手摺5を反転する必要がないので点検作業が容易になるという効果も期待できる。更に、実施例1と同様に点検孔16を化粧ゴム13と同じ材料で作製した蓋体によって閉塞するようにすれば塵挨等が点検孔16に溜まらず、点検の時にわざわざ塵挨等を取り除く手間を省けるという効果も期待できる。
次に、本発明の第3の実施形態(実施例3)について図7に基づき説明する。この第3の実施形態では移動手摺の係止領域5Bに沿ってその内部にカバーゴム11と同じ材料のダミーゴムを埋設し、このダミーゴムを観察するようにした点で実施例1、実施例2と異なっているものである。したがってこれ以外は同じ構成なのでその説明を省略する。
図7において、移動手摺5の係止領域5Bの内部には移動手摺5の長手方向に沿ってダミーゴム17が埋設されている。このダミーゴム17はカバーゴム11と同じ材料で作製されており、図3に示されている係止領域5Bに存在する帆布12に挟まれ、係止領域5Bに収まる幅になっている。本実施例ではカバーゴム11と同じ天然ゴムが用いられている。そして、係止領域5Bの外周側にはダミーゴム17に向かって延びる点検孔18が形成されており、この点検孔18は係止領域5Bの外側表面から内側に帆布12を貫通してダミーゴム17の表面、或いは表面から若干内部まで伸びている。
そして、このダミーゴム17の劣化状態は移動手摺5の移動によって生じるカバーゴム11の劣化状態と相関関係を有しているので、ダミーゴム17の劣化状態を観察することでカバーゴム11の劣化状態を推定することができるものである。
以上のような構成において、係止領域5Bに埋設されたダミーゴム17の状態を点検する場合は、点検孔18が移動手摺5の係止領域5Bの外周にあるため、下側から覗きこめば実施例1のように移動手摺5を反転させる必要がなく観察が可能である。このため、移動手摺5が欄干6に載置されている状態で点検孔18を介してダミーゴム17の表面が目視できるので、簡単にダミーゴム17の劣化状態を判断することができる。
また、目視によって判断できない場合は、移動手摺5が欄干6に載置されている状態でピンセットやカッターナイフ等によって簡単にダミーゴム17の一部を切り取って採取でき、この採取したダミーゴム11を専用の分析装置で分析することによってダミーゴム17の劣化状態を判断することができるものである。したがって、このダミーゴム17の劣化状態を観察することで、カバーゴム11の劣化状態を推定できるようになる。
本実施例によれば、点検孔18を介してダミーゴム17の状態を直接的に観察したり、或いは点検孔18を介してダミーゴム17の一部を採取して分析することによって、間接的にカバーゴム11の劣化状態を把握することができるようになる。この結果、カバーゴム11の劣化状態を把握することで、鋼線10に異常が生じる前に移動手摺5の交換を行なうことができるようになる。
また、移動手摺5の係止領域5Bの外側面に点検孔18を設けたので欄干6との摺動動作がなくなり、この摺動面での摩耗を生じたりすることがないものである。
更に、点検孔18を移動手摺5の外側側の表面部に形成したことによって、移動手摺5を反転する必要がないので点検作業が容易になるという効果も期待できる。また、実施例1と同様に点検孔16を化粧ゴム13と同じ材料で作製した蓋体によって閉塞するようにすれば塵挨等が点検孔16に溜まらず、点検の時にわざわざ塵挨等を取り除く手間を省けるという効果も期待できる。
次に、本発明の第4の実施形態(実施例4)について図8に基づき説明する。この第4の実施形態では移動手摺の係止領域5Bの内部にカバーゴム11と同じ材料のダミーゴムを部分的に埋設し、このダミーゴムを観察するようにした点で実施例3と異なっているものである。したがってこれ以外は同じ構成なのでその説明を省略する。
図8において、移動手摺5の係止領域5Bには部分的に所定の深さを有する点検孔19が穿孔されている。この点検孔19の底部にはカバーゴム11と同じ材料で作製されたダミーゴム片20が接着剤によって固定されるようになっている。ダミーゴム片20は本実施例ではカバーゴム11と同じ天然ゴムが用いられている。図8にある通り、係止領域5Bの外側面にはダミーゴム片20を収納する点検孔19が形成されており、この点検孔19は係止領域5Bの外側表面から内側まで伸びている。
そして、実施例3と同様にこのダミーゴム片20の劣化状態は移動手摺5の移動によって生じるカバーゴム11の劣化状態と相関関係を有しているので、ダミーゴム片20の劣化状態を観察することでカバーゴム11の劣化状態を推定することができるものである。
以上のような構成において、係止領域5Bの点検孔19の底部に固定されたダミーゴム片20の状態を点検する場合は、点検孔19が移動手摺5の係止領域5Bの外周にあるため、下側から覗きこめば実施例1のように移動手摺5を反転させる必要がなく観察が可能である。このため、移動手摺5が欄干6に載置されている状態で点検孔19を介してダミーゴム片20の表面が目視できるので、簡単にダミーゴム20の劣化状態を判断することができる。
また、目視によって判断できない場合は、移動手摺5が欄干6に載置されている状態でピンセットやカッターナイフ等によって簡単にダミーゴムへん20の一部を切り取って採取でき、この採取したダミーゴム片20を専用の分析装置で分析することによってダミーゴム片20の劣化状態を判断することができるものである。したがって、このダミーゴム片20の劣化状態を観察することで、カバーゴム11の劣化状態を推定できるようになる。
本実施例によれば、点検孔19を介してダミーゴム片20の状態を直接的に観察したり、或いは点検孔19を介してダミーゴム片20の一部を採取して分析することによって、間接的にカバーゴム11の劣化状態を把握することができるようになる。この結果、カバーゴム11の劣化状態を把握することで、鋼線10に異常が生じる前に移動手摺5の交換を行なうことができるようになる。
また、移動手摺5の係止領域5Bの外周面に点検孔18を設けたので欄干6との摺動動作がなくなり、この摺動面での摩耗を生じたりすることがないものである。
また、実施例3に比べて移動手摺4の係止領域5Aの全周にダミーゴムを設ける必要がないので、製造が簡単となる他、製造費も低減できるものである。
更に、点検孔18を移動手摺5の外周側の表面部に形成したことによって、移動手摺5を反転する必要がないので点検作業が容易になるという効果も期待できる。また、実施例1と同様に点検孔16を化粧ゴム13と同じ材料で作製した蓋体によって閉塞するようにすれば塵挨等が点検孔16に溜まらず、点検の時にわざわざ塵挨等を取り除く手間を省けるという効果も期待できる。
次に、本発明の第5の実施形態(実施例4)について図9に基づき説明する。この第5の実施形態では第1実施例とは異なる形状の移動手摺5に本発明を適用したものを示している。
図9において、平坦領域5Aに亘って配置された複数の鋼線10と、この複数の鋼線10の周囲を囲み、各鋼線10を束ねるカバーゴム21とを備えている。カバーゴム21は本実施例ではウレタンゴムが使用されている。そして、この鋼線10は複数の素線が撚られた撚り鋼線とされており、これらの複数の鋼線10は並列に配置されてカバーゴム21にインサートモールドされて制作されており、これらによって抗張部を形成している。
カバーゴム21の内周側にはポリエステルよりなる帆布22が接着されており、この部分が欄干6との摺動面部5Cとなるものである。更にカバーゴム21の外周側には所定の厚さを備えた化粧ゴム23がカバーゴム21を外周囲から覆うように設けられており、これによって表面部5Dが形成されることになる。本実施例では化粧ゴム23はカバーゴム21と同じウレタンゴムが使用されている。
以上のような構成において、実施例1に対応する構成としてはポリエステルよりなる帆布22を貫通して点検孔16がカバーゴム21の表面、或いは表面を越えて内部まで形成されることになる。
また、実施例2に対応する構成としてはウレタンゴムよりなる化粧ゴム23を貫通して点検孔16がカバーゴム21の表面、或いは表面を越えて内部まで形成されることになる。
更に、実施例3、実施例4に記載の構成を採用することももちろん可能である。これによって、上記した実施例1乃至実施例4に記載された作用、効果と同じ作用、効果を得ることができるものである。
以上に述べたように、本発明によれば鋼線を束ねているカバーゴムに至るまで貫通した点検孔を移動手摺に設け、この点検孔を介してカバーゴムの劣化状態を判断できるようにしたので、点検孔を介してカバーゴムの状態を直接的に観察したり、或いは点検孔を介してカバーゴムの一部を採取して分析することによってカバーゴムの劣化状態を把握することができるようになる。この結果、カバーゴムの劣化状態を早期に把握することで鋼線に異常が生じる前に移動手摺の交換を行なうことができるようになるものである。
1…乗客コンベア、2…下部乗降口、3…上部乗降口、4…踏み板、5…移動手摺、6…欄干、7…挟圧駆動装置、10…鋼線、11…カバーゴム、12…帆布、13…化粧ゴム、14…ビード、15…接着ゴム、16…点検孔、17…ダミーゴム、18…点検孔、19…点検孔、20…点検孔、21…ダミーゴム片。

Claims (9)

  1. 無端状に連結されて循環移動する踏み板の移動方向に沿って立設された一対の欄干を摺動移動する乗客コンベアの移動手摺において、
    前記移動手摺は複数の鋼線を束ねたカバーゴムからなる抗張部と、前記抗張部の内周側に位置し前記抗張部に重ねて設けられた前記欄干と摺動する摺動面部と、前記抗張部の外周側に位置し前記抗張部を覆うように設けられた乗客の手が載せられる表面部とより構成すると共に、前記摺動面部、或いは前記表面部の表面から前記抗張部の前記カバーゴムの表面、或いはこの表面より内側まで貫通して伸びる点検孔を前記摺動面部、或いは前記表面部に設けたことを特徴とする乗客コンベアの移動手摺。
  2. 請求項1において
    前記点検孔は、前記鋼線の両端が突き合わせられる突き合わせ部分で、前記カバーゴムの表面、或いはこの表面より内側まで貫通して伸びることを特徴とする乗客コンベアの移動手摺。
  3. 無端状に連結されて循環移動する踏み板の移動方向に沿って立設された一対の欄干を摺動移動する乗客コンベアの移動手摺において、
    前記移動手摺は複数の鋼線を束ねたカバーゴムからなる抗張部と、前記抗張部の内周側に位置し前記抗張部に重ねて設けられた前記欄干と摺動する摺動面部と、前記抗張部の外周側に位置し前記抗張部を覆うように設けられた乗客の手が載せられる表面部とより構成すると共に、前記移動手摺の表面部は平坦領域と、この平坦領域の両側に形成された係止領域とからなり、前記移動手摺の長手方向に沿った前記係止領域の内部に前記カバーゴムと同じ材料で作成されたダミーゴムを埋設し、前記係止領域の外周表面から前記ダミーゴムの表面、或いはこの表面より内側まで貫通して伸びる点検孔を設けたことを特徴とする乗客コンベアの移動手摺。
  4. 無端状に連結されて循環移動する踏み板の移動方向に沿って立設された一対の欄干を摺動移動する乗客コンベアの移動手摺において、
    前記移動手摺は複数の鋼線を束ねたカバーゴムからなる抗張部と、前記抗張部の内周側に位置し前記抗張部に重ねて設けられた前記欄干と摺動する摺動面部と、前記抗張部の外周側に位置し前記抗張部を覆うように設けられた乗客の手が載せられる表面部とより構成すると共に、前記移動手摺の表面部は平坦領域と、この平坦領域の両側に形成された係止領域とからなり、前記係止領域の外側表面から内側に向けて点検孔を形成し、前記点検孔の底部に前記カバーゴムと同じ材料で作成されたダミーゴムを固定したことを特徴とする乗客コンベアの移動手摺。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項において、
    前記点検孔には前記表面部を構成する化粧ゴムと同じ材料で形成された蓋体が設けられていることを特徴とする乗客コンベアの移動手摺。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項において、
    前記摺動面部と前記抗張部の間には帆布が配置され、前記表面部と前記抗張部の間には表面側から化粧ゴム、及び帆布が配置されていることを特徴とする乗客コンベアの移動手摺。
  7. 請求項5或いは請求項6において、
    前記抗張部の前記カバーゴムは天然ゴムから作られ、前記化粧ゴムはクロロスルホン化ポリエチレン樹脂から作られていることを特徴とする乗客コンベアの移動手摺。
  8. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項において、
    前記摺動面部と前記抗張部の間には帆布が配置され、前記表面部と前記抗張部の間には化粧ゴムが配置されていることを特徴とする乗客コンベアの移動手摺。
  9. 請求項8において、
    前記抗張部の前記カバーゴム、及び前記化粧ゴムはウレタンゴムで作られていることを特徴とする乗客コンベアの移動手摺。
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