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JP5980515B2 - 絶縁ゲート型半導体装置 - Google Patents

絶縁ゲート型半導体装置 Download PDF

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JP5980515B2 JP2012023337A JP2012023337A JP5980515B2 JP 5980515 B2 JP5980515 B2 JP 5980515B2 JP 2012023337 A JP2012023337 A JP 2012023337A JP 2012023337 A JP2012023337 A JP 2012023337A JP 5980515 B2 JP5980515 B2 JP 5980515B2
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Description

本発明は絶縁ゲート型半導体装置に関し、特に、電流密度の向上を図り、オン抵抗を低減できる絶縁ゲート型半導体装置に関する。
絶縁ゲート型半導体装置(例えばMOSFET)において、トランジスタセルのゲート電極にゲート電位を印加するゲートパッド部と、トランジスタセルの保護ダイオードとが非重畳でかつ直近に配置される構成が知られている(例えば特許文献1参照。)。
図12は、従来の半導体チップ200の一例を示す平面図である。ここでは一例として、外部接続手段(外部接続端子)としてバンプ電極を用いて、実装基板にフリップチップ実装される半導体チップを示す。半導体チップは、ドレイン領域を共通として1つの半導体基板(チップ)に2つのMOSFETのトランジスタ領域200A、200Bを集積化した場合(以下共通ドレイン型MOSFET)を例に示す。
共通ドレイン型MOSFET200は、半導体基板(半導体チップ)の一主面に2つのゲートパッド部231A、231Bおよび2つのソースパッド部234A、234Bが設けられ、これらのパッド部に外部接続手段(外部接続端子)としてそれぞれゲートバンプ電極およびソースバンプ電極(いずれも不図示)が設けられる。電流は、一方のソースパッド部234Aから共通のドレイン領域を通過し、他方のソースパッド部234B(又はその逆)に流れる。
2つのトランジスタ領域200A、200Bの構成は同様であるので、以下トランジスタ領域200Aについて説明する。トランジスタ領域200Aは矩形の領域であり、複数のトランジスタセルと、トランジスタセルのソース−ドレイン間を保護する保護ダイオードDAとが設けられる。保護ダイオードDAは長方形状のトランジスタ領域200Aの短辺に沿って設けられ、その下方にトランジスタセルは配置されない。
トランジスタ領域200A上を覆う電極はソース電極とゲート電極であり、それぞれ下層ソース電極(不図示)および上層ソース電極227Aと、下層ゲート電極(不図示)および上層ゲート電極228Aの2層構造となっている。
下層ゲート電極は保護ダイオードDAと同様の形状でこの上に重畳するように設けられる。上層ゲート電極228Aは一端のコンタクト部233Aが下層ゲート電極と重畳してこれとコンタクトし、他端が保護ダイオードDAと非重畳の位置まで配線部232Aにより延在されてゲートパッド部231Aが設けられる。
ゲート電極が単層構造の場合には、ゲートパッド部231A下方にトランジスタセルが配置できないが、ソース電極およびゲート電極を2層構造とし、ゲートパッド部231Aを保護ダイオードDAと非重畳にすることにより、ゲートパッド部231Aおよび配線部232A下方にトランジスタセルおよび下層ソース電極を配置でき、トランジスタ動作を行う領域を大きく確保できる。
また、配線部232A下方は下層ソース電極のみが配置されるため、ソース電極が2層となる他の領域(上層ソース電極227Aが配置される領域)に比べてソース電極内の抵抗が高くなる。しかし、保護ダイオードDAをゲートパッド部231Aの直近に配置することで、配線部232Aの長さ(面積)をできる限り小さくし、高抵抗となる領域を小さくできるので、オン抵抗の低減が図れる。
特開2010−177454号公報
図13は、図12に示す共通ドレイン型MOSFETのソース端子数(ソースパッド部)を増加した半導体チップ210を示す平面図である。
例えばソース端子を入力側と出力側でそれぞれ1つずつ増加する場合、ソースパッド部234A、234Bに加えて、トランジスタ領域210A、210Bにそれぞれ1つずつソースパッド部235A、235Bが増設される。ところがこの場合、電流密度が低下する領域が生じる問題があった。
具体的には図13の一点鎖線は、電流密度が高い領域を模式的に示している。電流密度はソースパッド部234A、234B、235A、235Bからの距離が遠くなるにつれて低下する。このため、例えば一点鎖線の内側の領域ではチップ全体の電流密度に対して例えば90%〜100%の電流密度が確保できる領域であるが、一点鎖線の外側の領域、特にゲートパッド部231A、231Bの周囲の領域は、電流密度がチップ全体の電流密度に対して80%〜90%となる。つまり、ゲートパッド部231A、231Bの周囲の領域では、トランジスタセルの性能を十分に活かしきれない問題があった。
本発明はかかる課題に鑑みてなされ、一導電型半導体基板上に入力側および出力側となる長方形状のトランジスタ領域が集積化され、前記一導電型半導体基板に入力側の前記トランジスタ領域から出力側の前記トランジスタ領域に向かって該両領域の短辺方向に沿う電流経路が形成される絶縁ゲート型半導体装置であって、前記トランジスタ領域はそれぞれ、該トランジスタ領域の角部に設けられた保護ダイオードと、前記トランジスタ領域上に設けられた下層ソース電極および上層ソース電極と、前記上層ソース電極に設けられた第1ソースパッド部と第2ソースパッド部と、前記トランジスタ領域上に設けられた下層ゲート電極および上層ゲート電極と、前記上層ゲート電極に設けられたゲートパッド部と、を具備し、前記ゲートパッド部は、前記第1ソースパッド部と前記第2ソースパッド部の間で前記トランジスタ領域の一の長辺までの距離が他の長辺までの距離より短い位置に配置され、前記保護ダイオードは長方形状で一の長辺が前記トランジスタ領域の前記一の長辺に沿って配置されることにより解決するものである。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1に、長方形状の2つのトランジスタ領域が集積化され4つのソースパッド部(ソース端子)と2つのゲートパッド部(ゲート端子)を有する共通ドレイン型MOSFETにおいて、それぞれのトランジスタ領域は長辺の延在方向に沿って2つのソースパッド部を配置し、その間にゲートパッド部を配置することで、電流密度が低下する領域を縮小できる。
具体的には、半導体基板(半導体チップ)の全面において90%〜100%の電流密度を確保できる。つまり従来構造と比較して半導体チップ全体として電流密度の均一化が図れ、チップの性能向上(オン抵抗の低減)が実現する。
第2に、保護ダイオードの平面形状は、その一端ができる限りゲートパッド部に近づくよう、縦横比が大きい長方形状(細長い短冊形状)とし、各トランジスタ領域のゲートパッド部に近い長辺に保護ダイオードの長辺が沿うように、各トランジスタ領域の角部に保護ダイオードを配置する。
例えば、各パッド部が半導体チップ(半導体基板)の短辺方向の中心線側に近接して配置されている場合は、当該中心線を挟むように、2つの保護ダイオードの長辺を隣接させて配置する。
本実施形態では、ゲート電極とソース電極を2層構造とし、保護ダイオードとゲートパッド部を非重畳で配置し、ゲートパッド部下方にトランジスタセルを配置することでセル密度の向上を実現できるが、この構成によりゲートパッド部と保護ダイオードを接続する配線部が必要となる。配線部下方はソース電極が単層で配置される領域となり、ソース電極が2層構造で配置される領域に比べてソース電極中の抵抗が高くなる。
本実施形態では保護ダイオードの形状と配置を上述の通り選択することで、ゲートパッド部を2つのソースパッド部の間に配置する構造であっても、保護ダイオードからゲートパッド部までの距離、すなわち配線部の長さを短くでき、抵抗の増加を抑えることができる。
また保護ダイオードを短冊形状にすることにより、一方のトランジスタ領域の保護ダイオード周辺にあって他方のトランジスタ領域のソースパッド部までの距離が最大となるセルについて、保護ダイオードの面積が同等(周辺長が同等)で正方形状である場合と比較して、当該ソースパッド部までの距離を短くすることができ、当該トランジスタセルおよびその周辺のセルについて電流経路方向の抵抗を低減できる。
第3に、保護ダイオードの他端が、チップの中心線を挟んで対向配置される2つのソースパッド部を結ぶ直線状の領域より半導体チップ端部(外側)に位置するよう、保護ダイオードを配置することにより、電流経路として最も活性な領域を有効に活用できる。
本発明の第1の実施形態の絶縁ゲート型半導体装置を説明する(A)平面図、(B)回路概要図、(C)断面概略図である。 本発明の第1の実施形態の絶縁ゲート型半導体装置を説明する平面図である。 本発明の第1の実施形態の絶縁ゲート型半導体装置を説明する平面図である。 本発明の第1の実施形態の絶縁ゲート型半導体装置を説明する平面図である。 本発明の第1の実施形態の絶縁ゲート型半導体装置を説明する断面図である。 本発明の第1の実施形態の絶縁ゲート型半導体装置を説明するための平面概略図である。 本発明の第1の実施形態の絶縁ゲート型半導体装置を説明するための平面概略図である。 本発明の第1の実施形態の絶縁ゲート型半導体装置の比較となる他の構成を示す平面概略図である。 本発明の第1の実施形態の絶縁ゲート型半導体装置を説明する平面図である。 本発明の第2の実施形態の絶縁ゲート型半導体装置を説明する平面図である。 本発明の第3の実施形態の絶縁ゲート型半導体装置を説明する平面図である。 従来の絶縁ゲート型半導体装置を説明する平面図である。 従来の絶縁ゲート型半導体装置を説明する平面図である。
本発明の実施の形態を、図1から図11を参照して詳細に説明する。まず図1から図9を参照して第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の絶縁ゲート型半導体装置10の半導体チップの一例を示す図であり、図1(A)が半導体チップの平面図、図1(B)が半導体チップの回路概要図、図1(C)が半導体チップの電流経路を説明する断面概要図である。
絶縁ゲート型半導体装置10は、1つの半導体基板に2つのトランジスタ領域10A、10Bを集積化したものであり、具体的には1つの半導体基板を共通のドレイン領域として、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)のトランジスタ領域10A、10Bを集積化した共通ドレイン型MOSFET(以下、MOSFET10)である。
またここでは一例として、外部接続手段(外部接続端子)としてバンプ電極などを用いて、実装基板にフリップチップ実装されるMOSFET10を示す。
図1(A)を参照して、MOSFET10は、それぞれMOSFET10の入力側および出力側(又はその逆)として区画される2つのトランジスタ領域10A、10Bを有する。2つのトランジスタ領域10A、10Bはそれぞれ短辺Se、長辺Leからなる長方形状の領域であり、互いの長辺Leを隣接させて1つの半導体基板SBに集積化される。ここでは一例として、トランジスタ領域10A、10Bは半導体基板SB(半導体チップ)の短辺SE方向の中心線Xに対して線対称に配置される。
例えば一方のトランジスタ領域10Aが入力側となり、他方のトランジスタ領域10Bが出力側となるが、1つのMOSFET10においてこれらは双方向に切替が可能である。
2つのトランジスタ領域10A、10Bの構成は同一であるので、以下一方のトランジスタ領域10Aについて説明し、他方のトランジスタ領域10Bについては説明を省略する。また入力側と出力側について同一構成要素については同一符号を用いて示すが、入力側および出力側の区別が必要な場合には、入力側の構成要素については符号の末尾に「・・I」を、出力側の構成要素については符号の末尾に「・・O」を付して示す。
トランジスタ領域10Aは、保護ダイオード60と、下層ソース電極(不図示)および下層ゲート電極18と、上層ソース電極27と、上層ゲート電極28と、第1ソースパッド部34と、第2ソースパッド部35と、ゲートパッド部31とを有する。各パッド部にはバンプ電極(不図示)などが固着される。
トランジスタ領域10Aは、ソース電極とゲート電極がそれぞれ2層構造となっている。上層ソース電極27は平面視において中央付近に湾曲する凹部27Cが設けられた略凹形状であり、凹部27Cを挟むようにトランジスタ領域10Aの長辺Leの延在方向に沿って、第1ソースパッド部34と第2ソースパッド部35が設けられる。
第1ソースパッド部34および第2ソースパッド部35はそれぞれ、上層ソース電極27上の全面に設けられた絶縁膜(不図示)に例えば円形状の開口部を設け上層ソース電極27の一部を露出した領域である。
上層ゲート電極28は平面視において先端に湾曲する凸部28Pが設けられた略L字形状であり、凸部28Pが上層ソース電極27の凹部27Cに沿って配置され、凸部28Pに、ゲートパッド部31が設けられる。ゲートパッド部31は、上層ゲート電極28上の全面に設けられた絶縁膜(不図示)に例えば円形状の開口部を設け上層ゲート電極28の一部を露出した領域である。
凸部28Pからトランジスタ領域10Aの1つの角部に向かい、トランジスタ領域10Aの長辺Leに沿って上層ゲート電極28が延在し、配線部32およびコンタクト部33が設けられる。コンタクト部33は下層ゲート電極18および保護ダイオード60と重畳して電気的に接続する領域であり、配線部32はコンタクト部33とゲートパッド部31とを接続する領域である。
本実施形態では、第1ソースパッド部34、ゲートパッド部31および第2ソースパッド部35がトランジスタ領域10Aの長辺Leの延在方向に沿うように並び、第1ソースパッド部34と第2ソースパッド部35の間にゲートパッド部31が配置される。
そして、保護ダイオード60はトランジスタ領域10Aの角部に配置される。つまり、保護ダイオード60(の第1ソースパッド部34側端部)から第1ソースパッド部34(中心)までの距離は、保護ダイオード60(当該端部)からゲートパッド31部(中心)までの距離より短く、保護ダイオード60の直近に第1ソースパッド部34が配置される。
またトランジスタ領域10Aの一の短辺Seに沿って、ゲート引き出し部8と抵抗体9が配置される。
図1(B)を参照して、MOSFET10は、電流経路の方向(電流が流れる方向)を双方向に切り替え可能なスイッチング素子であり、例えば二次電池(LIB:Lithium Ion Battery)の保護回路に採用される。
トランジスタ領域10A、10Bはそれぞれ多数のMOSトランジスタセルにより構成されており、回路図ではそれぞれMOSFET10A、10Bとして示す。
MOSFET10A、10Bは、それぞれのドレイン(端子)Dを共通として直列に接続される。そしてゲート端子GA、GBにそれぞれゲート信号を印加して両MOSFET10A、10Bを制御し、MOSFET10Aの第1ソース端子SA1および第2ソース端子SA2と、MOSFET10Bの第1ソース端子SB1および第2ソース端子SB2とに印加する電位差に応じて電流経路d1、d2を切り替える。
MOSFET10A、10Bはそれぞれ寄生ダイオードを有している。例えば、MOSFET10Aのゲート端子GAに印加する制御信号によりMOSFET10Aをオフし、MOSFET10Bのゲート端子GBに印加する制御信号によりMOSFET10Bをオンする。そしてMOSFET10Aの第1ソース端子SA1および第2ソース端子SA2を、MOSFET10Bの第1ソース端子SB1および第2ソース端子SB2より高電位にすることで、MOSFET10Aの寄生ダイオードとMOSFET10Bによりd1方向の電流経路を形成する。
また、ゲート端子GAに印加する制御信号によりMOSFET10Aをオンし、ゲート端子GBに印加する制御信号によりMOSFET10Bをオフする。そして第1ソース端子SA1および第2ソース端子SA2を、第1ソース端子SB1および第2ソース端子SB2より低電位にすることで、MOSFET10AとMOSFET10Bの寄生ダイオードとによりd2方向の電流経路を形成する。
さらに、MOSFET10A、10Bを共にオンすることで、寄生ダイオードを介さずに電流経路を形成する。
つまりMOSFET10は、d1方向の電流経路が形成される場合は、MOSFET10Aが入力側となり、MOSFET10Bが出力側となる。また、d2方向の電流経路が形成される場合は、MOSFET10Bが入力側となり、MOSFET10Aが出力側となる。
図1(C)を参照して、MOSFET10を流れる主たる電流経路CPについて説明する。図1(C)は、図1(A)のa−a線断面概略図である。
詳細は後述するが、半導体基板SBは高濃度シリコン半導体基板1と低濃度シリコン半導体層2を積層してなり、低濃度シリコン半導体層2表面にトランジスタ領域10A、10Bが設けられる。
トランジスタ領域10Aの上には例えば入力端子INに接続する第1ソースパッド部34Iが設けられ、トランジスタ領域10Bの上には例えば出力端子OUTに接続する第1ソースパッド部34Oが設けられる。尚、第2ソースパッド部35側も同様である。
この場合、入力側の第1ソースパッド部34Iから出力側の第1ソースパッド部34Oに向かってd1方向に電流経路CP’が形成される。より詳細には、電流経路CP’は第1主面Sf1に略垂直な成分である第1電流経路CP1と、第1主面Sf1に略水平な成分である第2電流経路CP2を有する。第1電流経路CP1は、入力側の第1ソースパッド部34Iから低濃度シリコン半導体層2を通り高濃度シリコン半導体基板1に達する経路と高濃度シリコン半導体基板1から低濃度シリコン半導体層2を通り出力側の第1ソースパッド部34Oに至る経路である。また第2電流経路は、入力側の第1ソースパッド部34Iの下方の主に高濃度シリコン半導体基板1およびその近傍の低濃度シリコン半導体層から出力側の第1ソースパッド部34OB下方の主に高濃度シリコン半導体基板1およびその近傍の低濃度シリコン半導体層まで、半導体基板10の水平方向に形成される経路である。
MOSFET10の平面視においては、入力側の第1ソースパッド部34Iから出力側の第1ソースパッド部34Oに向かって電流が流れる。尚、入力端子と出力端子が入れ替わった場合は、電流経路CP’は逆方向(d2方向)に形成される。
本実施形態では以下の説明において、平面視の電流経路、すなわち第2電流経路CP2の方向をMOSFET10の主たる電流経路CPの方向とする。MOSFET10の主たる電流経路CPの方向は、トランジスタ領域10A、10Bのそれぞれの短辺Se(または半導体基板SBの短辺SE)の延在方向と平行な方向である。
再び図1(A)を参照して、本実施形態ではトランジスタ領域10A、10Bにおいてそれぞれ第1ソースパッド部34と第2ソースパッド部35の間にゲートパッド部31を配置することにより、従来構造と比較して、電流密度が低下する領域を低減できる。
具体的には、一点鎖線の内側の領域は、電流密度が90%以上の領域である。これにより、チップの略全面(チップ面積の略100%の領域)において、90%以上の電流密度を確保できる。図13の場合と比較して、チップ内で電流密度が低減する領域が減るので、全体として電流密度の均一化が測れる。
次に、本実施形態の保護ダイオード60について説明する。
図2は、表面の金属電極(ソース電極およびゲート電極)を除いた、MOSFET10を示す平面図であり、図2(A)がMOSFET10全体の平面図であり、図2(B)が保護ダイオード60とその近傍の拡大図である。
図2(A)を参照して、トランジスタ領域10Aは、セル領域20と保護ダイオード60とゲート引き出し部8と抵抗体9を含む。
保護ダイオード60は、トランジスタ領域10Aの1つの角部に設けられる。保護ダイオード60は半導体基板SBの表面に例えばポリシリコン層をパターンニングしてpn接合を複数形成した双方向ダイオードであり、MOSFET10のゲート−ソース間に接続されゲート絶縁膜を保護する。
トランジスタ領域10Aは長辺Le方向に沿って、例えばトレンチ型のトランジスタセルTCがストライプ状に配置される。トレンチ内に埋設されたゲート電極13の一端は、トランジスタ領域10Aの一の短辺Se側で半導体基板SBの主面に引き出され、例えばポリシリコン層などの導電体からなるゲート引き出し部8で連結される。ゲート引き出し部8は、ポリシリコン層などの抵抗体9を介して保護ダイオード60の一端と接続する。
図2(B)を参照して、保護ダイオード60は長辺DLe、短辺DSeからなる長方形状で一の長辺DLeがトランジスタ領域10Aの一の長辺Leに沿って配置され、一の短辺DSeがトランジスタ領域10Aの一の短辺Se(電流経路CPの方向)に沿って配置される。
保護ダイオード60は、パターンニングしたポリシリコン層にp型不純物とn型不純物を交互に拡散して形成され、例えば同心状にp型不純物領域とn型不純物領域が配置された、長辺DLeと短辺DSeの縦横比が大きい短冊形状(細長い形状)である。ここで縦横比が大きいとは、例えば長辺DLeの長さl1が短辺DSeの長さw1の4倍以上であることをいい、短辺DSeの長さ(幅)w1は、一例として、正常に(特性上適切に)動作する保護ダイオード60を製造する際に許容される最小幅程度とする。
尚、ここでは保護ダイオード60の最外周のn型不純物領域(またはp型不純物領域)の外側には、これと連続するポリシリコン層によるコンタクト部60Cが設けられる。コンタクト部60Cはここでは不図示の下層ソース電極とコンタクトする領域である。保護ダイオード60の最外周のn型不純物領域(またはp型不純物領域)とは、ここでは平面視(図2(B))において保護ダイオード60の耐圧を確保できる最低限の幅を確保した領域とする。つまり保護ダイオード60とコンタクト部60Cは連続した領域であるが、本実施形態の保護ダイオード60は長さl1の長辺DLeと長さw1の短辺DSeからなる太実線で示す領域とする。
縦横比が大きい短冊形状にすることにより、MOSFET10のオン抵抗を低減できるが、これについては後に詳述する。
図3を参照して、下層(1層目)の電極構造を説明する。図3(A)はMOSFET10の全体の平面図であり、図3(B)は保護ダイオード60付近の下層の電極構造を示す拡大図である。
図3(A)を参照して、下層の電極は、下層ソース電極17と下層ゲート電極18である。下層ソース電極17は、トランジスタセル上を覆い、保護ダイオード60と抵抗体およびゲート引き出し部とを除くトランジスタ領域10Aの大部分の領域に設けられる。下層ゲート電極18は、下層ソース電極17が配置されないトランジスタ領域10Aの角部にL字状に設けられる。
図3(B)を参照して、下層ゲート電極18は、保護ダイオード60上に設けられた絶縁膜を介して、保護ダイオード60と重畳するように設けられる。また下層ゲート電極18の端部は、抵抗体9の一部の上にも延在し、これらと接続する。
保護ダイオード60の例えば中央部付近の絶縁膜上にはコンタクトホールCH1が設けられ、これを介して保護ダイオード60の一端と下層ゲート電極18とがコンタクトする。尚、保護ダイオード60の短辺DSeの長さ(幅)w1の一例として、保護ダイオード60の製造工程上許容できる最小幅程度と上述したが、この最小幅とは、例えば、保護ダイオード60と下層ゲート電極18が適切に接続できるコンタクトホールCH1が絶縁膜に形成できる限界(最小限)の幅である。
また、保護ダイオード60の外周のコンタクト部60Cの絶縁膜上にはコンタクトホールCH2が設けられ、これを介して保護ダイオード60の他端と下層ソース電極17とがコンタクトする。コンタクトホールCH2はここでは平面視においてL字状に設けられる。コンタクト部60は、保護ダイオード60と下層ソース電極17が適切に接続できるコンタクトホールCH2が絶縁膜に形成できる限界(最小限)の大きさがあれば十分である。
図4は、2層構造のソース電極SMおよびゲート電極GMの接続を示す平面図であり、図4(A)はMOSFET10の全体の平面図であり、図4(B)は保護ダイオード60付近を示す拡大図であり、いずれも上層ソース電極27および上層ゲート電極28を実線で示し、下層ソース電極17および下層ゲート電極18を破線で示した。
図4(A)(B)を参照して、上層ソース電極27は、上層ゲート電極28が配置される領域を除き、下層ソース電極17上を覆って設けられこれとコンタクトする。
上層ゲート電極28は、コンタクト部33が保護ダイオード60およびこの上に設けられた下層ゲート電極18の一部と重畳してこれらと電気的に接続し、配線部32はコンタクト部33と連結して延在し、ゲートパッド部31に接続する。
上層ゲート電極28の配線部32の電流経路CP方向(トランジスタ領域10Aの短辺Se方向)の幅w2は、保護ダイオード60の幅w1と同程度である。
図5を参照して、トランジスタ領域10Aの構成も含めて更に説明する。図5は図4(A)のb−b線の断面図である。
半導体基板SBは、例えばn型の高濃度シリコン半導体基板1上にn型の低濃度半導体層(例えばn−型エピタキシャル層)2を積層してなり、ドレイン領域を構成する。半導体層2表面にはp型の不純物領域であるチャネル層4を設ける。トレンチ7は、チャネル層4を貫通して半導体層2まで到達させる。トレンチ7は、一主面の平面パターンにおいてストライプ状にパターニングされる。
トレンチ7の内壁にはゲート絶縁膜(酸化膜)11を設ける。ゲート絶縁膜11の膜厚は、MOSFETの駆動電圧に応じて数百Å程度とする。また、トレンチ7内部には導電材料を埋設してゲート電極13を設ける。導電材料は例えばポリシリコンであり、そのポリシリコンには、低抵抗化を図るために例えばn型不純物が導入されている。
ソース領域15は、トレンチ7に隣接したチャネル層4表面にn型不純物を注入したn+型不純物領域である。また、隣接するソース領域15間のチャネル層4表面には、p+型不純物の拡散領域であるボディ領域14を設け、基板の電位を安定化させる。これにより隣接するトレンチ7で囲まれた部分が1つのトランジスタセルTCとなり、これが多数個集まってMOSFETのセル領域20を構成している。ゲート電極13上には層間絶縁膜16が設けられる。チャネル層4の端部には、高濃度のp型不純物領域であるガードリング21が設けられる。また基板の外周端には、高濃度のn型不純物領域であるアニュラーが設けられるが、図示は省略する。
半導体基板SB上に設けられる金属電極はソース電極SMおよびゲート電極GMである。ソース電極SMは下層ソース電極17と上層ソース電極27の2層構造であり、ゲート電極GMは下層ゲート電極18と上層ゲート電極28の2層構造である。
下層ソース電極17は半導体基板SB上に設けられてセル領域20の全面を覆い、層間絶縁膜16間から露出したソース領域15およびボディ領域14とコンタクトする。
下層ソース電極17上には第1絶縁膜(例えば、窒化膜、酸化膜)23が設けられ、その上に上層ソース電極27が設けられる。上層ソース電極27は、第1絶縁膜23を開口して露出した下層ソース電極17とコンタクトし、セル領域20のソース領域15と接続する。
セル領域20外の基板1表面には、絶縁膜11を介して、短冊形状の保護ダイオード60が設けられる。保護ダイオード60の上には絶縁膜16が設けられ、絶縁膜16にはコンタクトホールCH1、CH2が設けられる。保護ダイオード60の一端はコンタクトホールCH2を介して下層ソース電極17と接続する。
下層ゲート電極18は、保護ダイオード60の上に絶縁膜16を介して設けられ、コンタクトホールCH1を介して保護ダイオード60の他端と接続する。下層ゲート電極18上には第1絶縁膜23が設けられ、その上に上層ゲート電極28が設けられる。上層ゲート電極28は、第1絶縁膜23を開口して露出した下層ゲート電極18とコンタクトし、下層ゲート電極18およびここでは不図示のゲート引き出し部を介してセル領域20のゲート電極13と接続する。
上層ゲート電極28は、第1絶縁膜23を介して下層ゲート電極18および下層ソース電極17の上に設けられ、ゲートパッド部31と配線部32とコンタクト部33を有する。コンタクト部33は、上層ゲート電極28のうち、保護ダイオー60およびこの上に設けられた下層ゲート電極18と重畳する領域とする。また配線部32はコンタクト部33とゲートパッド部31を接続する領域とする。
上層ソース電極27および上層ゲート電極28上には、チップの最表面となる第2絶縁膜(例えば窒化膜およびその上に設けたソルダーレジスト)25が設けられる。第2絶縁膜25の所望の領域が開口され露出した上層ゲート電極28の一部は、ゲートパッド部31となる。ゲートパッド部31には例えばバンプ電極などの外部接続手段が固着される。なお、第2絶縁膜25がない場合もあるが、その場合も外部接続手段の固着領域をゲートパッド部31とする。
またここでの図示は省略するが、第2絶縁膜25の所望の領域を開口して上層ソース電極27の一部を露出させ、第1ソースパッド部34および第2ソースパッド部35が設けられる(図1(A)参照)。
このように、下層ゲート電極18は保護ダイオード60上に設けられ、上層ゲート電極28の一部(ゲートパッド部31および配線部32)は下層ソース電極17上に設けられる。尚ここでは明確に図示されていないが、配線部32下方にもトランジスタセルTCが配置される。これにより、ゲートパッド部31と配線部32の下方にトランジスタセルTCが配置でき、セル密度を向上させることができる。
一方で、ゲートパッド部31および配線部32の下方は、下層ソース電極17が単層で配置される領域(以下、単層ソース電極領域37:図4(A)のハッチングの領域)となる。
つまり下層ソース電極17と上層ソース電極27が配置され2層構造となる領域(第1ソースパッド部34、第2ソースパッド部35およびその周辺の領域)と比較して、単層ソース電極領域37に配置されたトランジスタセルTCは、ソース電極内を流れる電流の抵抗が高くなる。
本実施形態では、保護ダイオード60を縦横比の大きい短冊形状とすることにより、ソース電極内を流れる電流の抵抗を低減でき、MOSFET10のオン抵抗を低減できる。
図6を参照して説明する。図6は保護ダイオード60と上層ゲート電極28部分を抜き出した平面概略図である。図6(A)が本実施形態の短冊形状の保護ダイオード60と同面積(同周辺長)の正方形状の保護ダイオード60’の場合であり、図6(B)が本実施形態の短冊形状の保護ダイオード60の場合である。
既述の如く本実施形態ではゲートパッド部31をトランジスタ領域10Aの中央付近(第1ソースパッド部と第2ソースパッド部の間)に配置することで、電流密度の低下する領域を低減している。
一方で、次6(A)の如く保護ダイオード60’の形状を正方形状に維持すると、ゲートパッド部をトランジスタ領域の端部近傍で保護ダイオードの直近に置いた場合(図13参照)と比較して、保護ダイオード60’からゲートパッド部31までの距離LL1が長くなり、単層ソース電極領域37の面積が増えることは避けられない。
そこで図6(B)の如く、トランジスタ領域10Aの角部に配置した保護ダイオード60の一端(ゲートパッド部31側の一端)がゲートパッド部31にできる限り近づくよう、保護ダイオード60の幅w1を製造工程上許容できる程度に狭く、その分、長さl1を長く確保して短冊形状とする。更にこれに接続する上層ゲート電極28の配線部32Aの幅w2(電流経路CP方向の幅)も、保護ダイオード60の幅w1と同程度とする。尚、本実施形態では説明の便宜上、幅w1、w2が重畳しないよう、若干大きさを異ならせて表記しているが、幅w1、w2が同程度であるとは、例えばこれらが設計値上同じ幅であることをいう。
これにより、保護ダイオード60が面積(外周長)が同じ正方形状である場合と比較して、保護ダイオード60からゲートパッド部31までの距離LL2を短くでき、単層ソース電極領域37の面積を低減できる。
また、再び図4(A)を参照して本実施形態のMOSFET10は、第1ソースパッド部34、ゲートパッド部31および第2ソースパッド部35の中心を通るパッド中心線PCが、トランジスタ領域10Aの短辺Se方向の中心線RCよりも一方の長辺Le側(例えばチップの中心線X側)にずれている。すなわち、パッド中心線PCから一方の長辺Leまでの距離p1が、他方の長辺Le’までの距離p2より短い配置となっている。
この様な場合に、トランジスタ領域10Aのパッド中心線PCに近い長辺Leと保護ダイオード60の長辺DLeが沿うように配置することで(図4(B))、保護ダイオード60とゲートパッド部31を接続する配線部32の長さを可能な限り短くできる。
更に図7を参照して、入力側となるトランジスタ領域10Aの保護ダイオード60Iの形状と出力側となるトランジスタ領域10Bの第1ソースパッド部34Oとの関係について説明する。図7はこれらの位置関係を示す平面概略図である。
例えば短冊形状の保護ダイオード60I(実線)の場合、この周囲には出力側のトランジスタ領域10Bの第1ソースパッド部34O(の中心)からの距離が最大となるトランジスタセルC1が存在する。
同様に、同面積の正方形状の保護ダイオード60I’(破線)の場合、この周囲には出力側のトランジスタ領域10Bの第1ソースパッド部34O(の中心)からの距離が最大となるトランジスタセルC2が存在する。
本実施形態の如く、保護ダイオード60Iを短冊形状とすることにより、出力側の第1ソースパッド部34OとトランジスタセルC1の距離LL3を、正方形状の保護ダイオード60I’の場合の第1ソースパッド部34OとトランジスタセルC2の距離LL4より短くすることができる。つまりトランジスタセルC1(およびその近傍トランジスタセル)について電流経路CP方向の抵抗を低減できる。
ここで、保護ダイオード60自体をゲートパッド部31に近付けて配置することで配線部32の長さ(単層ソース電極領域37の面積)を低減できる。しかし、本実施形態では下記の理由により、保護ダイオード60はトランジスタ領域10Aの角部に配置する。
図8は、保護ダイオード60をトランジスタ領域10Aの角部よりゲートパッド部31側にずらして配置した場合の、図2(B)に相当する平面拡大図である。
保護ダイオード60をトランジスタ領域10Aの角部よりチップ中央よりに配置した場合は、ポリシリコン層12などの導電体をトランジスタ領域10Aの長辺Leから短辺Seにかけて引き回す必要がある。ポリシリコン層12は抵抗体9あるいはゲート引き出し部8、又はこれらの接続配線である。
ポリシリコン層12をトランジスタ領域10Aの角部に曲折して配置すると、曲折部では所定の曲率を確保する必要があり、曲折部の内側においてトランジスタセルTCの配置領域(セル領域20)の面積が低減してしまう。例えば、セル領域20の最も外側のトランジスタセルTC(太線)は、図2(B)の場合の最外の位置(破線)より内側に配置され、その分、セル領域20が低減する。
従って、本実施形態では抵抗体9を保護ダイオード60の長辺DLe側の側面に当接させ、抵抗体9とゲート引き出し部8とをトランジスタ領域10Aの短辺Seに沿って一直線状に配置し、セル領域20をできる限り大きく確保している(図2(B)参照)。
尚、抵抗体9およびゲート引き出し部8の上にも下層ゲート電極18が設けられるが、これはポリシリコン層12より幅が狭いため、曲折した場合であってもセル領域20には影響を与えない。
更に保護ダイオード60は、入力側の第1ソースパッド部34Iから電流経路CP方向に延びる直線状の領域からずらして配置することが望ましい。
図9を参照して、本実施形態のMOSFET10は例えば入力側のトランジスタ領域10Aと出力側のトランジスタ領域10Bを長辺Le同士が隣接するように、また各構成要素がチップの中心線Xに対して線対称になるように1つの半導体基板SB(半導体チップ)に集積化される。
このとき、入力側の保護ダイオード60Iと出力側の保護ダイオード60Oは、入力側の第1ソースパッド部34Iから電流経路CP方向に延びる直線状の領域、すなわち入力側の第1ソースパッド部34Iと、これと電流経路CP方向で対向する出力側の第1ソースパッド部34Oを結ぶ直線状の領域(破線で示す)と重畳しないように、それぞれトランジスタ領域10A、10Bの角部に配置する。
入力側の第1ソースパッド部34Iから出力側の第1ソースパッド部34Oに至る半導体基板SBは電流経路CPとして最も活性な領域である。保護ダイオード60Iおよび保護ダイオード60Oの下方にはトランジスタセルTCは配置できないため、2つのソースパッド部34I、34Oを結ぶ直線状の領域(破線の領域)内に保護ダイオード60I、保護ダイオード60Oを配置するのは効率的でない。
電流は抵抗の低い高濃度シリコン半導体基板1を流れるので(図1(B)参照)、保護ダイオード60下方にトランジスタセルTCが配置されなくても、保護ダイオード60下方の高濃度シリコン半導体基板1には電流が流れる。しかし特に入力側のトランジスタ領域10Aではオンした各トランジスタセルTCのチャネルを電流が流れるので、入力側の第1ソースパッド部34Iの下方またはその付近に配置されるトランジスタセルTCは最短経路で出力側の第1ソースパッド部34Oに達することができる。
また出力側においてもトランジスタセルTCのpn接合(低濃度半導体層2とチャネル領域4)が電流経路となるので、トランジスタセルTCを配置することで最短経路で出力側の第1ソースパッド部34Oに達することができる。
しかしこれら間に保護ダイオード60が配置されると、保護ダイオード60周囲ではトランジスタセルが配置された領域まで迂回することとなり、その分効率が悪くなる。
この点からも、保護ダイオード60は、入力側の第1ソースパッド部34Iから電流経路方向に延びる直線状の領域からチップの端部方向にずらして角部に配置し、入力側の第1ソースパッド部34Iおよびこれと対向配置される出力側のソースパッド部(第1ソースパッド部34O)の間には保護ダイオード60を配置しないようにすることが望ましい。
図10は本発明の第2の実施形態を示す平面図である。
トランジスタ領域10A、10Bはチップの中心点CXに対して点対称に配置してもよい。トランジスタ領域10A、10Bの構成は第1の実施形態と同様であるので説明は省略する。
この場合、例えば入力側の保護ダイオード60Iと出力側の保護ダイオード60Oは隣接して配置されないが、いずれも長辺DLeをトランジスタ領域10A、10Bの長辺Le(パッド中心線PCに誓い長辺)に沿って配置される。
また、入力側の保護ダイオード60Iは、入力側の第1ソースパッド部34Iから電流経路方向に延びる直線状の領域からチップ端部方向にずらして配置し、入力側の第1ソースパッド部34Iおよびこれと対向配置される出力側のソースパッド部(第2ソースパッド部35O)の間には配置しないようにすることが望ましい。
同様に、出力側の保護ダイオード60Oは、入力側の第2ソースパッド部35Iから電流経路方向に延びる直線状の領域からチップ端部方向にずらして配置し、入力側の第2ソースパッド部35Iおよびこれと対向配置される出力側のソースパッド部(第1ソースパッド部34O)の間には配置しないようにすることが望ましい。
図11は本発明の第3の実施形態を示す平面図である。
トランジスタ領域10A、10Bはチップの中心線Xに対して線対称に配置されるが、パッド中心線PCは、トランジスタ領域10A、10Bの短辺Se方向の中心線RCより外側(チップの端部)配置される。
従ってこの場合は、パッド中心線PCからトランジスタ領域10A、10Bの長辺Leまでの距離p1が、他方の長辺Le’までの距離p2より近い長辺Le(チップの端部側の辺)に沿って、保護ダイオード60を配置する。
このように本実施形態のMOSFET10は、入力側および出力側のトランジスタ領域10A、10Bのそれぞれにおいて第1ソースパッド部34と第2ソースパッド部35を設け、これらをゲートパッド部31をはさんで対称に配置(ゲートパッド部31を両ソースパッド部34、35の間に配置)することにより、チップ上の電流密度の均一化を図るものである。
各パッド部をこのように配置することで、ゲートパッド部31と対応する保護ダイオード60とを直近に配置できなくなるが、保護ダイオード60を短冊形状とすることでこれらを接続する配線部32を可能な限り短くし、単層ソース電極領域37を低減してソース電極SM内の抵抗の増加を抑えるものである。
加えて、保護ダイオード60、抵抗体9およびゲート引き出し部8の形状と配置を最適化する。すなわち、これらをトランジスタ領域10A、10Bの角部に沿って配置し、抵抗体9およびゲート引き出し部8はトランジスタ領域10A、10Bの短辺Seに沿って直線状に配置する。これによりトランジスタセルTCの配置できる領域を十分確保(セル密度を向上)できる。
以上、トランジスタ領域10Aが入力側であり、トランジスタ領域10Bが出力側の場合を例に説明したが、これを入れ替えても同様である。
またMOSFETは本実施形態と導電型を逆にしたものであっても同様に実施でき、同様の効果が得られる。
1 高濃度シリコン半導体基板
2 低濃度シリコン半導体層
8 ゲート引き出し部
9 抵抗体
10 MOSFET
10A、10B トランジスタ領域
31 ゲートパッド部
32 配線部
33 コンタクト部
34 第1ソースパッド部
35 第2ソースパッド部
60 保護ダイオード
SB 半導体基板

Claims (9)

  1. 一導電型半導体基板上に入力側および出力側となる長方形状のトランジスタ領域が集積化され、前記一導電型半導体基板に入力側の前記トランジスタ領域から出力側の前記トランジスタ領域に向かって該両領域の短辺方向に沿う電流経路が形成される絶縁ゲート型半導体装置であって、
    前記トランジスタ領域はそれぞれ、該トランジスタ領域の角部に設けられ、ゲート−ソース間に接続される保護ダイオードと、
    前記トランジスタ領域上に設けられた下層ソース電極および上層ソース電極と、
    前記上層ソース電極に設けられた第1ソースパッド部と第2ソースパッド部と、
    前記トランジスタ領域上に設けられた下層ゲート電極および上層ゲート電極と、
    前記上層ゲート電極に設けられたゲートパッド部と、
    を具備し、
    前記ゲートパッド部は、前記第1ソースパッド部と前記第2ソースパッド部の間で前記トランジスタ領域の一の長辺までの距離が他の長辺までの距離より短い位置に配置され、
    前記保護ダイオードは長方形状で一の長辺が前記トランジスタ領域の前記一の長辺に沿って配置されることを特徴とする絶縁ゲート型半導体装置。
  2. 前記上層ゲート電極は配線部を有し、前記保護ダイオードの短辺方向の幅はそれぞれ、前記配線部の前記短辺方向の幅と同等であることを特徴とする請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  3. 前記保護ダイオードの長辺の長さは短辺の長さの4倍以上であることを特徴とする請求項2に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  4. 前記配線部下方にトランジスタセルが配置されることを特徴とする請求項2または3に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  5. 前記保護ダイオードから前記第1ソースパッド部までの距離は前記保護ダイオードから前記ゲートパッド部までの距離より短いことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  6. 入力側の前記保護ダイオードと出力側の前記保護ダイオードとは隣接することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  7. 前記保護ダイオードは入力側の前記第1ソースパッド部から電流経路方向に延びる直線状の領域からずらして配置されることを特徴とする請求項に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  8. 前記トランジスタ領域は前記トランジスタセルのゲート電極に接続するゲート引き出しと該ゲート引き出し部に接続する抵抗部を有し、前記ゲート引き出し部および前記抵抗部は前記トランジスタ領域の短辺に沿って一直線状に配置されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  9. 前記下層ゲート電極は前記保護ダイオード上に設けられ、前記上層ゲート電極の一部は前記下層ソース電極上に設けられることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の絶縁ゲート型半導体装置。
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