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JP5971152B2 - ガラスからなる成形体表面への酸化チタン膜形成方法 - Google Patents

ガラスからなる成形体表面への酸化チタン膜形成方法 Download PDF

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Description

本発明はガラスからなる成形体への酸化チタン膜の形成方法に関する。
従来より、高屈折率を示し化学的安定性に優れる酸化チタンは、様々な産業分野において利用されている。
酸化チタンは、結晶構造によりルチル型、アナタース型、ブルッカイト型に分類されるが、実際に産業上利用されているのはルチル型、アナタース型である。
酸化チタンは、屈折率が大きく光散乱性が高いので、粉末状態では白色粉末となる。このような粉末状の酸化チタンは、白色顔料として塗料、プラスチック、紙、インクなどに大量に使用される。特に、熱安定性が高いルチル結晶構造を有する酸化チタン(以下、ルチル型酸化チタンという)は、安定した結晶構造を持ち熱的安定性が高く、光に対する隠蔽力が強いので塗料用の白色顔料材料として使用される。また、例えば、粒径0.1μm以下のルチル型酸化チタンは、可視光に対する透過性が高い一方で紫外光の透過性が低いので、日焼け止め化粧品等に配合されることが多い。
一方、酸化チタンは有効な光触媒活性物質であり、光触媒として産業上の様々な分野で利用される。現状、実用的な光触媒としては、酸化チタン以外採用されていない。
特に、アナタース結晶構造を有する酸化チタン(以下、アナタース型酸化チタンという)は、ルチル型酸化チタンより強い還元力を有し、より高い光触媒活性を示すという特徴を有する。よって、通常、アナタース型酸化チタンが光触媒として利用されることが多い。
アナタース型酸化チタンはバンドギャップが大きく、当該バンドギャップに対応して波長が約380nm以下の紫外線を照射したときのみ光触媒作用を奏する。例えば、大気中でアナタース型酸化チタンが波長約380nm以下の紫外線を吸収すると、アナタース型酸化チタンの表面に接触または近傍に位置する有機物などを酸化分解する。
また、アナタース型酸化チタンは、上記した紫外線が照射されると、その表面において水の接触角が5度以下となるような超親水作用を発現する。
よって、酸化チタンを基材表面にて保持させることにより、当該基材表面は光触媒機能を付与され、また、当該表面は親水性表面となる。表面にこのような光触媒機能を付与された基材は、抗菌、消臭、防汚等の分野で利用される。
酸化チタンを表面にて保持させる基材の1つとして、ガラスが広く用いられている。
例えば、自動車や道路のミラーや自動車のフロントガラス等に酸化チタンコーティングを施しておけば、当該ミラー表面は親水性表面であるため、表面へ付着する水分は水滴とはならず、ミラー表面の汚れが洗い流されるので、雨天時の視認性が向上する。すなわち、ガラスへの酸化チタンコーティングにより、ガラスの曇り止め防止効果や汚れ付着防止効果が得られる。また、上記表面は光触媒機能が付与されているので、油分等の有機不純物が付着しても日中紫外線が照射されることにより上記有機物は分解される。更に、ガラス上の酸化チタン膜は紫外線カット効果も奏するので、自動車のフロントガラスに酸化チタンコーティングを施しておけば、車内への紫外線の透過を防止する紫外線カットフィルムを上記フロントガラスに貼り付ける必要が無くなる。
以上のように、産業における光触媒としての酸化チタンを利用する場合、上記酸化チタンを基材表面に固定して、基材表面に光触媒機能を付与することが一般的である。基材への酸化チタンの固定は、酸化チタンを含有するコーティング剤を用いるWet Processや真空中で酸化チタンを成膜するDry processが適用される。
現在、比較的広範囲に利用されているのはWet Processであり、Wet Processにおいて基材へ酸化チタンを固定化するための原料としては、一般に酸化チタン粉末や、10nm程度の微細な酸化チタン粒子を水や溶媒に分散させてなる酸化チタンゾル、酸化チタンの前駆体であるチタンアルコキシド等のチタン化合物が用いられる。なお、上記した酸化チタン粉末は溶剤に分散させて用いるが、この溶剤は塗布により白色になり易いという不具合がある。よって、通常、Wet Processにおいては、光を散乱しない程度に微細な酸化チタンが凝集することなく分散している酸化チタンゾルやチタンアルコキシド等のチタン化合物が採用されることが多い。
基材への酸化チタンの固定は、例えば、以下のように行われる。
酸化チタンゾルの場合、まず基材の光触媒性機能を付与する表面に酸化チタンゾルが塗布される。次いで、高温で乾燥させ、基材表面に酸化チタン膜を得る。
チタン化合物を使用する場合、まず例えばチタニウムイソプロポシド等のチタンアルコキシドをアルコール溶剤に溶かして加水分解し、チタンの水酸化物の微粒子が溶解したチタニアゾルを形成する。このチタニアゾルを基材の光触媒性機能を付与する表面に塗布し、これを例えば600°C以下程度の温度で焼結することにより、基材表面に酸化チタン膜を得る。同様の例は特許文献1に記載されている。
なお、チタン化合物の使用例は様々である。例えば、特許文献2には、チタンのハロゲン化物を加水分解して得られるチタン水酸化物を有機強塩基水溶液に溶解させかつ水酸化ポリマーを添加したものを使用する例が開示されている。
耐熱性に乏しい基板に酸化チタンを固定する場合、酸化チタン微粒子と硬化可能なバインダーを含有するコーティング材(酸化チタンゾルにバインダーを添加したコーティング剤)を基材に塗布し、上記バインダーの硬化を利用して基材表面に酸化チタンを固定化するのが一般的な方法である。なお、従来から塗料で用いられている有機系のバインダーでは、光触媒酸化チタンの持つ強い酸化力により短期間でチョーキングなどの劣化が起こるため、光触媒コーティング材の配合設計には、酸化に強い無機系のバインダーが用いられる。バインダーを使用する例は、例えば、特許文献3に開示されている。
なおDry processとしては、現在、蒸着、スパッタ、イオンビームミキシング、イオン注入及びCVD法など様々な手法が用いられている。また、大気中で成膜を行う溶射法による検討も行われている。
また、最近では水溶液中での電気化学反応を利用した陽極酸化法や、同じく化学反応を利用した液相析出法(LPD法:Liquid Phase Deposition)による薄膜作製法も行われている。例えば、特許文献4にはチタンフッ化アンモニウムまたはチタン化水素酸を含有し、これにフッ素イオンを補足するホウ酸あるいは塩化アルミニウムを添加した水溶液に基材を浸漬して、当該基材表面に酸化チタン膜を形成することが開示されている。また、特許文献5には硫酸チタニル水溶液中に基材を浸漬し、硫酸チタニルの加水分解により基材表面に酸化チタン膜を形成することが開示されている。
特開2001−262008号公報 特開2011−195798号公報 特開2003−105262号公報 特許2785433号公報 特開平10−139482号公報
上記したように、Wet Processにより基材表面に酸化チタンを固定する場合、酸化チタンゾルやチタンアルコキシド等のチタン化合物といった酸化チタンコーティング剤を基材表面に塗布する塗布工程、酸化チタンコーティング剤が塗布された基材とともに上記酸化チタンコーティング剤を焼成して当該基材表面に結晶化した酸化チタン膜を形成する焼成工程からなる。特に、チタンアルコキシドを用いる場合は、塗布工程の前に、チタンの水酸化物の微粒子が溶解したチタニアゾルを形成するチタニアゾル形成工程が必要となる。
すなわち、上記したような酸化チタンの固定方法は、工程が複雑となる。
また、上記したように、焼成工程を必要とするので、酸化チタンを施す基材には耐熱性が要求される。
一方、耐熱性の低い基材を用いる必要がある場合、上記したように酸化チタンゾルにバインダーを添加したコーティング剤を基材に塗布し、上記バインダーを硬化させて基材表面に酸化チタンを固定化する。しかし、この方法は耐熱性の低い基材へ酸化チタンを固定することは可能となるものの基板への酸化チタンの接着性を向上させるために無機系のバインダー量が多量となり、光触媒活性作用が低下するという問題がある。
Wet Processによりガラス基材表面に酸化チタンを固定する場合、酸化チタン膜は物理的な吸着により固定される。そのため、酸化チタン膜の膜厚に応じて、ガラス基材表面での酸化チタン膜の物理的強度が異なる。すなわち、酸化チタン膜がガラス基材に比較的厚く形成されると、当該酸化チタン膜は剥がれやすくなる。
また、Wet Processは酸化チタンコーティング剤を基材表面に塗布するものであるが、一般に酸化チタンコーティング剤を均一に基材に塗布することは難しい。よって、ガラス基材表面に固定される酸化チタンの厚みも均一とはならず、酸化チタンが固定されたガラスに期待される紫外線カット効果、曇り止め防止効果や汚れ付着防止効果、光触媒効果が、ガラス表面領域において不均一となってしまう。
一方、Dry processによる基材への酸化チタンの固定は、上記したように真空中での酸化チタン膜を成膜するので、真空手段を備えた大掛かりな成膜装置が必要となる。またこのような成膜プロセスにおいては、一般に酸化チタンが成膜される基材を加熱する必要がある。よって、Dry Processにより、耐熱性が乏しい基材に酸化チタンを固定することは難しい。例えば、蒸着法により酸化チタンを基材に成膜する場合、基材の不所望な範囲にも成膜されたり、膜厚の制御が難しい、膜厚が必ずしも均一とはならない。また、一般に、平板以外の複雑な形状の基材には被膜形成ができないという問題があった。
更に、不所望な範囲への成膜を防止するためにステンシルを用いる場合、成膜部分の周縁部の膜厚が厚くなるという不具合が発生する。
陽極酸化法は、基材を陽極にして電気化学反応により当該陽極を酸化させて成膜する方法であるので、酸化チタン膜を成膜する基材としては、チタンもしくはチタン合金に限定されてしまう。
また、特許文献4に記載されているLPD法では、チタンフッ化アンモニウムまたはチタン化水素酸といった取り扱いが難しく安全性に問題がある物質を用いる必要があり、また、フッ素イオンを補足する薬剤も別途添加する必要があるので工程が複雑となるので、実用化の点で難がある。一方、特許文献5に開示されているような加水分解を利用した成膜法では、加水分解反応を促進するために溶液温度を常温より高い温度に設定する必要があり、対流の影響で膜厚の均一性が悪い。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、その課題は、従来のような加熱工程を必要とせず、簡便に基材表面に酸化チタン膜を形成可能であって、当該酸化チタン膜の膜厚の制御が可能であるような基材への酸化チタン膜の形成方法を提供することにある。
本発明の酸化チタン膜の形成方法は、特にガラスからなる成形体である基材に酸化チタンを簡便に、かつ、ほぼ均一に固定可能とする。
本発明者らが鋭意研究した結果、ガラスからなる成形体である基材に対して、図1に示す以下の工程0〜工程3を施すことにより、ガラスからなる成形体に酸化チタン膜を形成することが可能であることが確認された。
(工程0)酸素および水分を含む大気雰囲気下で酸化チタンを固定するガラスからなる成形体である基材Wの表面に、光源Lから紫外光を照射する。
これにより、図1の工程0に示すように、ガラス表面でのシロキサン結合部分が開裂して、シリコン(Si)と結合した酸素(O)がガラス表面に露出する。この露出した酸素は、雰囲気中に含まれる水分の水素(H)と結合しヒドロキシ基を形成する。すなわち、最終的にはガラス表面の末端はヒドロキシ基になるものと考えられる。
なお、実際は、ガラスは図1に示すようにアモルファス構造でありシリコンと酸素は不規則に配列するが、ここでは理解を容易にするため、ガラスの表面構造をシリコンと酸素が直鎖状に並ぶシロキサン構造とした。なお、ガラスとしては二酸化ケイ素を骨格とするケイ酸塩ガラスを例にとったが、これに限るものではない。例えば、ホウ酸塩ガラスのような酸化物ガラスを用いてもよく、このようなガラスにおいても工程0の結果、ガラス表面の末端はヒドロキシ基になるものと考えられる。
(工程1)塩化チタン水溶液と亜硝酸イオン含有水溶液(例えば、亜硝酸ナトリウム水溶液)の混合液中に上記基材を浸漬する(図1の工程1(a))。
浸漬の結果、図1の工程1(b)に示すように、ガラスからなる成形体のヒドロキシ基末端から水素が外れ、酸素と混合液中のチタンイオンとが結合する。
そして、環状オレフィン系成形体のオレフィン環の開裂した末端において、亜硝酸イオンによりチタンイオンの酸化、酸化したチタンイオンと酸素との結合、結合した酸素とチタンイオンとの結合が繰り返され、ガラスからなる成形体の紫外光照射面に酸化チタン膜が成長する(図1の工程1(c))。
(工程2)所定時間経過後、図1の工程2に示すように、上記混合液から基材を引き上げて洗浄する。すなわち、純水洗浄により反応をとめる。
浸漬時間の経過とともに、基材上での酸化チタン膜厚は厚くなるが、混合液から基材を引き上げて洗浄することにより、酸化チタン膜の形成反応は止まる。この浸漬時間を制御することで酸化チタン膜の膜厚を制御することができるものと考えられる。
(工程3)洗浄後の基材を常温で乾燥させる。
光としてはガラスに吸収され、かつガラスの活性化エネルギーを越える波長の光である波長200nm以下の光(好ましくは波長180nm以下の光)を含む真空紫外光が、上記表面に照射される。具体的には、後述する実施の形態で示すように、例えば真空紫外エキシマランプから放出される波長172nmに中心波長を有する単色光の光が上記表面に照射される。
すなわち、本発明においては、以下のようにして前記課題を解決する。
(1)ガラスからなる成形体表面への酸化チタン膜形成方法において、ガラスからなる成形体表面にヒドロキシ基を導入するとともに、当該表面に残留する酸化チタン膜形成を阻害する反応阻害物質を除去し、当該成形体を塩化チタン水溶液と亜硝酸イオン含有水溶液の混合液中に浸漬する。
(2)上記(1)のヒドロキシ基の導入および反応阻害物質の除去工程として、酸素および水分を含む大気雰囲気下で、ガラスからなる成形体表面に波長が200nm以下の真空紫外光を含む光を照射し、当該成形体を塩化チタン水溶液と亜硝酸イオン含有水溶液の混合液中に浸漬する。
(3)上記(1)(2)において、上記混合液に成形体を浸漬後、所定時間経過後、上記混合液から成形体を引き上げ、水で洗浄して成膜プロセスを停止させ、水洗浄後の成形体を常温で乾燥させる。
本発明によれば、下記の効果を得ることができる。
(1)ガラスからなる成形体表面に波長が200nm以下の紫外光を含む光を照射し、次いで、当該成形体を塩化チタン水溶液と亜硝酸イオン含有水溶液の混合液中に基材を浸漬することによりガラスからなる成形体表面への酸化チタン膜を形成しているので、基材上で酸化チタンを結晶化させるための数百度に加熱する焼成工程を必要としない。したがつて、高熱への耐熱性が乏しい材料に対しても酸化チタンを固定することが可能となる。
また、バインダーを使用せずに基材表面に酸化チタンを形成することが可能であり、基材表面全体に酸化チタンの機能を付与することが可能となる。
(2)浸漬法による酸化チタン形成プロセスであるので、Dry Processで用いられるような真空手段を備えた大掛かりな成膜装置は必要としない。また、基材自体を加熱する必要もない。
(3)浸漬時間の経過とともに、基材上での酸化チタン膜厚は厚くなるので、浸漬時間を制御することで酸化チタン膜厚を容易に制御することが可能となる。また、基材表面の全域に渡って上記混合液中に浸漬されるので、膜厚の分布も比較的均一となる。
よって、酸化チタン膜が形成されたガラスに期待される紫外線カット効果、曇り止め防止効果や汚れ付着防止効果、光触媒効果もガラス表面領域において均一に奏される。
(4)チタンフッ化アンモニウムまたはチタン化水素酸といった取り扱いが難しく安全性に問題がある物質を用いず、また、フッ素イオンを補足する薬剤も別途添加する必要もない。
また、本発明に使用する塩化チタン水溶液と亜硝酸イオン含有水溶液の混合液は、フッ素系溶剤のような腐食性のものではないので、基材上に金属などの構造体が併設されているような場合であっても、これらの金属などの構造体を腐食させることはない。
更に、加水分解反応を用いて酸化チタンを形成しているわけではないので、溶液温度を常温より高い温度に設定する必要がなく、対流の影響による酸化チタン膜厚の均一性が劣化するという不具合も発生しない。
(5)本発明により形成された酸化チタン膜は、アナタース型酸化チタン膜の光触媒機能とともに、ルチル型の高透明度という性質も具備しており、透明体の表面に本発明により酸化チタン膜を形成しても透明性を維持することができる。
(6)本発明により形成された酸化チタン膜は、ガラス表面の酸素とチタンイオンとの共有結合で成長するので、従来のWet Processを用いた物理吸着によりガラス表面に酸化チタンを固定する場合と異なり、当該酸化チタン膜の膜厚が比較的厚く形成されたとしても強固にガラス表面に固定される。
本発明の概要を説明する図である。 工程0におけるオレフィン環の開裂、酸素導入について説明する図である。 工程1における酸化チタン膜の形成について説明する図(1)である。 工程1における酸化チタン膜の形成について説明する図(2)である。 工程1における酸化チタン膜の形成について説明する図(3)である。 工程1における酸化チタン膜の形成について説明する図(4)である。 工程1における酸化チタン膜の形成について説明する図(5)である。 工程1における酸化チタン膜の形成について説明する図(6)である。 工程1における酸化チタン膜の形成について説明する図(7)である。 工程1における酸化チタン膜の形成について説明する図(8)である。 エキシマランプの構成例を示す図である。 エキシマランプの放射波長の分布を示す図である。 基材にエキシマランプからの真空紫外光を照射する実験系の概略図である。 ガラスに紫外線を照射することにより濡れ性が向上することを示す図である。 三種類の混合液を用いて工程0〜工程3の処理を施した試料の酸化チタンに関するXPS測定結果を示す図である。 希ガス蛍光ランプのその他の構成例を示す図である。
1.工程0〜工程3とのその作用
まず、本発明における各工程における処理について説明する。
本発明においては、前記したようにガラスからなる成形体である基材に対して以下の工程0〜工程3を施し、ガラスからなる成形体に酸化チタン膜を形成する。
(工程0)酸素および水分を含む大気雰囲気下で酸化チタンを固定するガラスからなる成形体表面に紫外光を照射する。
(工程1)塩化チタン水溶液と亜硝酸イオン含有水溶液(例えば、亜硝酸ナトリウム水溶液)の混合液中に基材を浸漬する。
(工程2)所定時間経過後、上記混合液から基材を引き上げて洗浄する。純水洗浄(反応をとめる)
(工程3)洗浄後の基材を常温で乾燥させる。
上記のように工程0においては、酸素を含む大気雰囲気下で酸化チタンを固定するガラスからなる成形体表面に紫外光を照射する。
本発明にて採用した工程0は、ガラスからなる成形体に対し、以下の作用を及ぼすことが確認された。
(i)紫外光のガラス成形体表面への照射により、当該成形体表面が活性化する。具体的には当該成形体表面における金属原子等と酸素の結合部分の開裂が発生する。例えば、一般的なケイ酸塩ガラスの場合、シロキサン結合部分の開裂が発生する。
このようなシロキサン結合部分の開裂を発生させるような光としては、ガラスに吸収され、かつ、ガラスの活性化エネルギーを越える波長の光を照射する必要がある。具体的には、波長200nm以下の真空紫外光をガラス(ケイ酸塩ガラス)からなる成形体表面に照射すると、当該成形体表面において、シロキサン結合部分の開裂が発生する。
なお、発明者らの実験によりシロキサン結合部分を確実に開裂させるには、波長180nm以下の光を上記成形体表面に照射することが好ましいことが分かった。
(ii)そして、上記活性化した成形体表面と大気中の水素とが結合し、ガラス表面はヒドロキシ基末端となる。すなわち、上記開裂により酸素(O)がガラス表面に露出する。この露出した酸素は、雰囲気中に含まれる水分の水素(H)と結合しヒドロキシ基を形成する。すなわち、最終的にはガラス表面の末端はヒドロキシ基になるものと考えられる。
そして、以下に続く工程1、2、3を適用することにより、上記成形体表面において膜厚が均一な酸化チタン膜が形成されることが確認された。ここで、塩化チタン水溶液と亜硝酸イオン含有水溶液の混合液中に基材を浸漬する工程1においては、加熱手続きは必要とされず、常温で実施される。
なお、波長が180nm以下の以下真空紫外光を照射した場合は、ガラス表面へ付着している有機物等の汚れが分解されるという付随的効果も顕著に得られる。この有機物等の汚れは後で述べる工程1における酸化チタン膜の形成反応の反応阻害物質となることもあるので、工程0においては、特に波長180nm以下の以下真空紫外光を照射することが好ましい。
本発明の基材への酸化チタン膜の形成方法により、ガラスからなる基材(ガラスからなる成形体)に酸化チタンが固定されるメカニズムは概ね以下のようなものと考えられる。
図2により工程0における金属原子等と酸素の結合部分の開裂、ヒドロキシ基末端化を説明する。例として、ガラスとしては二酸化ケイ素を骨格とするケイ酸塩ガラスを例にとったが、これに限るものではない。
工程0において、ガラスからなる成形体(以下、ガラス成形体ともいう)に波長が200nm以下の紫外光(具体的には、波長が180nm以下の以下真空紫外光(Vacuum Ultra Violet:VUVとも言う)、)を含む光が照射される(図2(a)→(b))。これにより、図2(b)に示すように、金属原子等(図2の例ではシリコン:Si)と酸素(O)の結合部分の開裂が発生する。そして図2(c)に示すように、開裂した部分には大気中の水分から水素が導入され、最終的にはガラス表面の末端はヒドロキシ基になると考えられる。
次に図3−図10により、工程1における酸化チタン膜の形成について説明する。
工程1において、図3(a)に示すように、VUVが照射されたガラス成形体を、塩化チタン(III)水溶液(TiCl水溶液)と亜硝酸ナトリウム水溶液(NaNO水溶液)の混合液に浸漬する。上記混合液中には、チタンイオン(Ti3+)、亜硝酸イオン(NO2−)が含まれる。
浸漬の結果、図3(b)に示すように、ガラス成形体のヒドロキシ基末端から水素が外れ、酸素と混合液中のチタンイオンとが結合する。
ここで、理解を容易にするために、ガラス(ケイ酸塩ガラス)を形成する二酸化ケイ素が水晶のような結晶構造であると考える。
図3の(m−0)(m−1)に結晶構造において酸素とチタンイオンとが結合した模式図を示す。同図の斜線を付した円がチタン原子(イオン)である。
後で述べる実験結果により、工程0〜工程3の処理を施すことにより、ガラス表面に透明な(ルチル型の)酸化チタン膜が形成された。この実験結果から、図3の(m−1)の模式図に示すように、酸素と結合したチタン分子は4つ四角形状に配列するように分布していると考えられる。
すなわち、VUVの照射によりシリコン(Si)と酸素(O)の結合部分が開裂し、ガラス表面に露出するヒドロキシ基末端の分布は、混合液中ではガラス表面に露出する酸素原子の分布に相当する。チタンイオンはこの露出した酸素原子と結合するので、チタンイオンの配列は、上記した酸素原子の分布に依存する。
そして酸素と結合したチタンイオンの分布は、酸化チタンの結合距離に相当するような分布であり、チタンの配列はルチル型の正方晶系になるような分布である。
すなわち、本発明の酸化チタン膜の形成方法で形成される酸化チタン膜の分子構造は、ルチル型が支配的になる。
図3の模式図(m−1)から明らかなように、酸素および水分を含む大気中での真空紫外光の照射によりシリコン(Si)と酸素(O)との結合部分が開裂した状態のガラス(ケイ酸塩ガラス)成形体表面においては、4個のチタン原子により立方晶の1段目が形成される。なお、4個のチタン原子からなる四角形の中には、2個の酸素原子が分布している。
上記浸漬により、時間の経過に伴い図4−図10に示すように酸化チタン膜が成長する。すなわち、図4(c)に示すように、[(チタン酸化)→(チタンと酸素の結合)]を繰り返す。
まず、図4(c−1)に示すように、ガラス成形体の酸素と結合したチタンイオンと混合液中にチタンイオンと共存している亜硝酸イオンによって酸化され、Ti3+→Ti4+となる(図4の模式図(m−2)参照)。
この酸化されたチタンイオンは、図5(c−2)に示すように、混合液中の水分から供与された酸素と結合する。図5の模式図(m−3)で示すチタン原子(チタンイオン)4個からなる四角形とこの四角形の中に分布する2個の酸素原子からなる立方晶の1段目を、便宜上、1層目と呼ぶことにする。
図5の(c−2)におけるチタンイオンと酸素原子との結合は1層目のチタンイオン2個に対して1つの酸素原子が結合したものである。1層目には4個のチタンイオンがあるので、結合する酸素原子の数は2個となる。2個の酸素原子の位置する領域を図5の(m−3)に示すように便宜上、2層目と呼ぶことにする。
次に、図6(c−3)に示すように、この酸素原子と混合液中のチタンイオンとが結合する。具体的には、図6の模式図(m−4)に示すように、1層目に位置する2個の酸素原子と1個のチタンイオンとが結合する。
そして、図7(c−1)、模式図(m−5)に示すように、上記したように導入された1個のチタンイオンは、亜硝酸イオンにより酸化され、Ti3+→Ti4+となる。
この酸化されたチタンイオンは、図8(c−2)に示すように、混合液中の水分から供与された酸素と結合する。
具体的には、図8の模式図(m−6)に示すように、2層目の1個のチタンイオンに対し2個の酸素原子が結合する。この2個の酸素原子の位置する領域を便宜上、3層目と呼ぶことにする。
そして、図9(c−3)に示すように、この酸素原子と混合液中のチタンイオンとが結合する。具体的には、図9の模式図(m−7)に示すように、3層目の2個の酸素原子と、4個のチタンイオンとが結合する。
そして、図9(c−1)、図9の模式図(m−8)に示すように、亜硝酸イオンにより4個のチタンイオンは酸化される。
以下、上述した[(c−2)酸化したチタンイオンと酸素との結合]、[(c−3)結合した酸素とチタンイオンとの結合]、そして[(c−1)亜硝酸イオンによるチタンイオンの酸化]が繰り返して行われる。
上記した、1層目、2層目、3層目の順に積み上げられて成長する図10の模式図(m−9)に示す酸化チタン膜は、図10のA,Bに示すルチル型が支配的となる。
このため、本発明により形成される酸化チタン膜は、高い透明性を示し、波長領域300〜700nmにおいて光の吸収は殆どなく、極めて高い透明性を示す。
以上のように、工程1においては、環状オレフィン系成形体のオレフィン環の開裂した末端において、(c−1)亜硝酸イオンによりチタンイオンの酸化、(c−2)酸化したチタンイオンと酸素との結合、(c−3)結合した酸素とチタンイオンとの結合が繰り返され、ガラス成形体のVUV照射面に酸化チタン膜が成長するものと考えられる。
すなわち、塩化チタン(III)水溶液(TiCl水溶液)と亜硝酸ナトリウム水溶液(NaNO水溶液)の混合液に浸漬されたガラス成形体表面のVUV照射領域においては、以下のような反応式で酸化チタンが形成されているものと考えられる。
3Ti+3+6H2O→3TiO+12H+3e
なお、図3−図10により説明した工程1における酸化チタン膜の形成は、上記したように、ガラス(ケイ酸塩ガラス)を形成する二酸化ケイ素が水晶のような結晶構造であると仮定したものである。実際は、図1に示すように、ガラスはアモルファス構造でありシリコンと酸素は不規則に配列する。
上記したように、ガラス成形体上に形成される酸化チタンの結晶構造は、ガラス成形体表面に存在する酸素の位置によって決定付けられると考えられる。そのため、ガラス(ケイ酸塩ガラス)を形成する二酸化ケイ素が水晶のような結晶構造のときには、表面に露出した酸素原子と結合するチタンイオンの分布は、成長する酸化チタン膜の結晶構造がルチル型の正方晶系になるような分布となるが、アモルファス構造のガラスにおいては、工程0によりガラス表面に露出する酸素原子の配置(すなわち、酸素と結合するチタンイオンの分布)は、必ずしも成長する酸化チタン膜の結晶構造がルチル型の正方晶系になるような分布とはならない。
表面に露出する酸素原子の配置が、当該酸素原子と結合するチタンイオンの配置(距離)がアナタース型の酸化チタンの格子定数とほぼ一致している領域にはアナタース型の酸化チタンが形成されるものと考えられる。
すなわち、アモルファス構造のガラス成形体表面に形成した酸化チタン膜において、ルチル型の酸化チタンとアナタース型の酸化チタンが混在するものと考えられる。
上記のようにガラス成形体を所定時間、上記混合液に浸漬したのち、工程2においては、混合液から引き上げて純水等で洗浄し、上記反応を止める。
上記混合液への浸漬時間の経過とともに基材上での酸化チタン膜厚は厚くなるが、混合液から基材を引き上げて洗浄することにより、酸化チタン膜の形成反応は止まり、この浸漬時間を制御することで酸化チタン膜の膜厚を制御することができるものと考えられる。
工程3においては、上記洗浄後の基材を常温で乾燥させる。
以上のように酸化チタン膜を形成することにより、下記の効果を得ることができる。
(1)基材上で酸化チタンを結晶化させるための数百度に加熱する焼成工程を必要としないので、このような高熱への耐熱性が乏しい材料に対しても酸化チタンを固定することが可能となる。
(2)また、バインダーを使用せずとも基材表面に酸化チタンを形成することが可能であるので、基材表面全体に酸化チタンの機能を付与することが可能となる。
(3)浸漬法による酸化チタン形成プロセスであるので、Dry Processで用いられるような真空手段を備えた大掛かりな成膜装置は必要としない。また、基材自体を加熱する必要もない。
(4)図2乃至図10を用いて説明した通り、基材上での酸化チタン膜の形成は、チタンの酸化(c−1)、酸化したチタンと酸素との結合(c−2)、結合した酸素とチタンとの結合(c−3)が繰り返し行われることでなされるものと考えられる。すなわち、浸漬時間の経過とともに、基材上での酸化チタン膜厚は厚くなるので、浸漬時間を制御することで酸化チタン膜厚を容易に制御することが可能となる。すなわち、工程2にように水により表面を洗浄して酸化チタン膜の形成反応を止めることにより、酸化チタン膜の膜厚は制御される。また、基材表面の全域に渡って上記混合液中に浸漬されるので、膜厚の分布も比較的均一となる。よって、酸化チタン膜が形成されたガラスに期待される紫外線カット効果、曇り止め防止効果や汚れ付着防止効果、光触媒効果もガラス表面領域において均一に奏される。
(5)また、チタンフッ化アンモニウムまたはチタン化水素酸といった取り扱いが難しく安全性に問題がある物質を用いずともよく、フッ素イオンを補足する薬剤も別途添加する必要もない。更に、加水分解反応を用いて酸化チタンを形成しているわけではないので、溶液温度を常温より高い温度に設定する必要がなく、対流の影響による酸化チタン膜厚の均一性が劣化するという不具合も発生しない。
(6)上記したように、本発明に使用する塩化チタン水溶液と亜硝酸イオン含有水溶液の混合液は、フッ素系溶剤のような腐食性のものではないので、基材上に金属などの構造体が併設されているような場合であっても、これらの金属などの構造体を腐食させることはない。
(7)本発明により形成された酸化チタン膜は、ガラス表面の酸素とチタンイオンとの共有結合で成長するので、従来のWet Processを用いた物理吸着によりガラス表面に酸化チタンを固定する場合と異なり、当該酸化チタン膜の膜厚が比較的厚く形成されたとしても強固にガラス表面に固定される。
(8)本発明により形成された酸化チタン膜は、後で示すように、アナタース型酸化チタン膜の光触媒機能とともに、ルチル型の高透明度という性質も具備しており、透明体の表面に酸化チタン膜を形成しても透明性を維持することができる。
(9)また化学的手法であるので、ガラス成形体の微細構造表面にも酸化チタン膜を形成することができる。
2.本発明の具体例
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
[成形体]
ガラスからなる成形体は、ガラスを、公知の方法により成形することにより製造される。公知の成形方法としては、例えば、型枠にガラスを流し込んで固める押型成形等の方法が挙げられる。
ガラスからなる成形体の形状は特に制限されない。例えば成形品は、フィルム、シート、チューブ、パイプ、ボトル等の汎用品であってもよく、マイクロフローデバイス用プラスチック基板等の特定の用途に応じて設計された成形品であってもよい。
以下、本発明の実施形態について、(a)ガラス成形体表面に紫外光を照射し当該成形体表面を活性化する工程0、(b)工程0によって表面処理された成形体を塩化チタン水溶液と亜硝酸イオン含有水溶液である亜硝酸ナトリウム水溶液の混合液中に基材を浸漬し、所定時間経過後、上記混合液から基材を引き上げて洗浄し、洗浄後の基材を常温で乾燥させる工程1、2、3について順次説明する。
〔工程0〕
工程0はガラス成形体表面に紫外光を照射する工程である。当該表面への紫外光の照射により、当該表面は活性化される。
光源としては、例えば中心波長が172nmの真空紫外光を放出するエキシマランプを使用する。
図11はエキシマランプの構成例を示す図である。エキシマランプは管状構造であり、図11は管軸を含む平面で切った断面図を示す。エキシマランプ10は、内側管111と外側管112がほぼ同軸に配置された略二重管構造の容器(発光管)11を有し、この容器11の両端部11A,11Bが封着されることで、内部に円筒状の放電空間Sが形成される。放電空間Sにはキセノン、アルゴン、クリプトンなどの希ガスが封入される。容器11は石英ガラスからなる。内側管111の内周面には内側電極12が設けられ、外側管112の外周面には網状の外側電極13が設けられる。これら電極12,13は容器11と放電空間Sを介在されて配置していることになる。電極12,13は、リード線W11,W12を介して電源装置16が接続される。電源装置16より高周波電圧が印加されると、電極12,13間に誘電体(111,112)を介在させた放電(いわゆる誘電体バリア放電)が形成され、キセノンガスの場合は中心波長172nmの真空紫外光が発生し、外部へ当該真空紫外光が放射される。
図12は、図11に記載のエキシマランプ10を周波数20KHz、管壁負荷0.1W/cmで点灯したときの放射波長の分布を示す。横軸は放射波長を示し、縦軸は波長170nmの光の強度に対する相対値を示す。
図13に実験系の概略図を示す。図13にあるように、ワークステージWS上の基材Wにエキシマランプ10からの真空紫外光を照射した。エキシマランプ10としては、上記したような中心波長172nmの真空紫外光を放出するエキシマランプを用いており、試料表面における放射照度は20mW/cmであった。
試料はケイ酸塩ガラスを用いて成形した成形体であり、その形状は厚み10mm、縦100mm、横100mmの正方形の基板である。
図14はガラスへ紫外線を照射したときの濡れ性が向上する様子を示す図である。同図の横軸は紫外線照射時間(sec)、縦軸はガラスに対する水の接触角(°)であり、同図は、無アルカリガラスに照射距離2mmで標準出力エキシマランプ(10mW/cm2)から172nmの紫外線を照射したときのデータを示している。
同図に示すように、ガラスに紫外線を照射することでガラスに対する水の接触角(°)が小さくなり、濡れ性が向上している。濡れ性が向上する理由は、ガラスに紫外線を照射することにより、ガラス表面が活性化され活性化表面の末端がヒドロキシ基(OH基)になっているものと考えられる。
以上まとめると、ガラス成形体表面に紫外光(真空紫外光)を照射する工程0によるガラス成形体表面処理は当該表面の活性化および活性化表面の末端はヒドロキシ基になると考えられる。上記データから判断すると、工程0によれば、当該表面の活性化として具体的には当該表面における金属原子等と酸素との結合部分の開裂がなされるとともに、開裂した部分には大気中の水分から水素が導入され、最終的にはガラス表面の末端はヒドロキシ基になると考えられる。
〔工程1〕〔工程2〕〔工程3〕
次に工程1,2,3について説明する。
工程1は、工程0において紫外光(真空紫外光)を照射した表面を有するガラス成形体である基材を塩化チタン水溶液と亜硝酸イオン含有水溶液の混合液中に浸漬する工程であり、工程2は所定時間経過後、上記混合液から基材を引き上げて洗浄するものであり、工程3は洗浄後の基材を常温で乾燥させるものである。
使用した基材は、ケイ酸塩ガラスを用いて成形した成形体であり、その形状は厚み2mm、縦8mm、横8mmの正方形の基板である。
この基材に、中心波長172nmの真空紫外光を放出するエキシマランプからの真空紫外光を1〜2分間照射した。基材照射面における放射照度は4〜5mW/cm以下であった。
次に、工程1、工程2、工程3として、塩化チタン(III)濃度が20%〜10mMである塩化チタン(III)水溶液と+亜硝酸ナトリウム濃度が0.1Mである亜硝酸ナトリウム水溶液の混合液中に上記基材を浸漬させた。浸漬させる混合液としては、pH=7、pH=8.5、pH=10の水素イオン指数に調整した三種類の混合液を用いた。なお、pH=8.5への調整は、混合液に酢酸カルシウムを導入して行った。同様に、pH=10への調整は、酢酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムを導入して行った。浸漬してから30分経過後各混合液から基材を引き上げて純水で洗浄し、常温で乾燥させた。
工程1、工程2、工程3を経た試料の表面状態を調査するため、リガク社製XPS−7000型X線電子分光(XPS)装置を用いて当該表面のXPS測定を行った。
図15にXPS測定の結果を示す。各pH値の混合液に浸漬した基材のいずれにおいても、チタン(Ti)に帰属される453eV付近のピークは確認されなかったが、酸化チタン(TiO)に帰属される458eV付近のピークが確認された。これにより、各基材表面に固定されたのは酸化チタンであることが確認された。
すなわち、工程1、工程2、工程3の処理を行うことにより、工程0の処理が実行されたケイ酸塩ガラスからなる成形体表面に酸化チタン膜が形成された。
〔結晶構造〕
ガラス(ケイ酸塩ガラス)はアモルファス構造でありシリコンと酸素は不規則に配列する。上記したように、ガラス成形体上に形成される酸化チタンの結晶構造は、ガラス成形体表面に存在する酸素の位置によって決定付けられると考えられる。そのため、工程0によりガラス表面に露出する酸素原子の配置(すなわち、酸素と結合するチタンイオンの分布)は、成長する酸化チタン膜の結晶構造がルチル型となるように分布しているところもあれば、アナタース型の酸化チタン膜が形成されるように分布しているところもあると考えられる。
すなわち、アモルファス構造のガラス成形体表面に形成した酸化チタン膜において、ルチル型の酸化チタンとアナタース型の酸化チタンが混在するものと考えられる。
〔親水性〕
次に、上記三種類の混合液を用いて工程0〜工程3の処理を施して、ガラス成形体表面に酸化チタン膜を施した三種類のガラス成形体について、各成形体の酸化チタン膜形成表面における接触角を測定した。比較例として、酸化チタン膜を表面に形成する前のガラス成形体表面における接触角を測定した。接触角の測定に用いた液体としては、水を採用した。
酸化チタンを表面に形成する前のガラス成形体表面における接触角は、約60度であった。一方、上記三種類のガラス成形体の酸化チタン形成表面における接触角は、いずれも10度未満であった。すなわち、本発明の酸化チタン膜形成方法を用いてガラス成形体表面に酸化チタンを形成すると、酸化チタン形成表面は親水性表面となる。
〔吸光度〕
上記三種類の混合液を用いて工程0〜工程3の処理を施して、ガラス成形体表面に酸化チタン膜を施した三種類のガラス成形体について、吸光度の波長特性を調査した。比較例として、酸化チタン膜を表面に形成する前のガラス成形体における吸光度の波長特性を調査した。
測定は、日立ハイテクノロジーズ社製分光光度計(absorption spectrophotometer)(型式U−3310)を使用した。
結果として、波長領域300〜700nmにおいて、酸化チタン膜を形成する前のガラス成形体の吸光度特性も、酸化チタン膜を形成後のガラス成形体の吸光度特性も変化はなかった。すなわち、形成した酸化チタン膜において波長領域300〜700nmにおいて光の吸収は殆どないことが分かった。
一般に、酸化チタンは粒子サイズがナノサイズになると、可視光領域に対して高い透明性を示すことが知られている。よって、今回ガラス成形体表面に形成した酸化チタン膜の膜厚はnmオーダーであると推察される。
なお、塩化チタン水溶液と亜硝酸イオン含有水溶液の混合液中に浸漬する時間が長くなると、それに依存してガラス成形体表面に形成される酸化チタン膜の膜厚も厚くなる。我々の実験では、波長領域300〜700nmにおける透明性を維持する場合には、浸漬時間は30分以内が望ましいことが分かった。
本発明により環状オレフィン樹脂上に形成される酸化チタン膜は、ルチル型、アナタース型が混在して結晶化したものであるので、環状オレフィンと酸化チタン膜との密着性は安定である。
一般に、ルチル型酸化チタン膜の方がアナタース型酸化チタン膜より波長300nm以下の光に対する透明度が高い。
本発明による酸化チタン膜は、ルチル型、アナタース型が混在しているので、アナタース型酸化チタン膜の光触媒機能とともに、ルチル型の高透明度という性質も具備しており、例えば、自動車へのフロントガラスへの応用など応用性が高いと考えられる。
ここで、上記した例では真空紫外光を放出する光源としてエキシマランプを使用したがこれに限るものではなく、例えば、希ガス蛍光ランプを使用することも可能である。
図16に希ガス蛍光ランプのその他の構成例を示す。同図(a)は管軸を含む平面で切った断面図を示し、(b)は(a)のA−A線断面図を示す。図16において、ランプ20は一対の電極22、23を有し、電極22、23は容器(発光管)21の外周面に配設され、電極22,23の外側には保護膜24が設けられる。容器21の内周面の光出射方向側に対して反対側の内面に紫外線反射膜25が設けられ(図16(b)参照)、その内周に低軟化点ガラス層26が設けられ、この低軟化点ガラス層26の内周面に、蛍光体層27が設けられる。その他の構成は図11に示したものと同様であり、容器21内の放電空間Sに封入されるガス、蛍光体層25に用いられる蛍光体も同様である。
電極22,23に高周波電圧が印加されると、電極22,23間に誘電体バリア放電が形成され、前記したように紫外光が発生する。これにより蛍光体が励起され蛍光体層から光が発生する。蛍光体を適切に選択すると、蛍光体層からは例えば中心波長が190nm近辺の紫外光が発生する。この光は紫外線反射膜25で反射され、紫外線反射膜25が設けられていない開口部分から外部に放射される。
また、成形体表面における真空紫外光の照射領域が小さい場合は、放射光の波長領域内に真空紫外光波長を含む重水素ランプを使用することも可能である。
なお、上記した例では、工程0において、ガラス表面にヒドロキシ基(OH基)を導入するとともに酸化チタン膜形成の反応阻害物質となる有機物等の汚れを除去するために、酸素および水分を含む大気雰囲気下で、ガラス表面に波長が200nm以下の真空紫外光を含む光を照射したが、この方法以外にも同様の効果を得ることができる。
例えば、ガラスをフッ酸(HF)や過酸化水素水や混酸(例えば、硫酸と硝酸を3:1の体積比で混合した液体)等の酸性溶液や水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ性溶液に浸漬した場合も同様の効果を得られる。
また、ガラス表面を大気圧雰囲気でプラズマ放電処理(例えば、大気圧プラズマ処理)を施すことによっても同様の効果を得られる。
しかしながら、酸性溶液やアルカリ性溶液への浸漬工程や大気圧プラズマ処理工程を採用する場合、ガラス表面へのOH基導入作用や反応阻害物質の除去作用とともに、ガラス表面の破壊作用が発生し、当該ガラス表面にダメージが加わり、表面状態が荒れることになる。従って、工程0に採用する工程としては、酸素および水分を含む大気雰囲気下で、ガラス表面に波長が200nm以下の真空紫外光を含む光を照射する工程を採用することが好ましい。
10 エキシマランプ
11 容器(発光管)
12 内部電極
13 外部電極
16 電源
21 容器(発光管)
22,23 電極
24 保護膜
25 紫外線反射膜
26 ガラス層
27 蛍光体層
W 基材
WS ワークステージ

Claims (3)

  1. ガラスからなる成形体表面にヒドロキシ基を導入するとともに、当該表面に残留する酸化チタン膜形成を阻害する反応阻害物質を除去し、
    当該成形体を塩化チタン水溶液と亜硝酸イオン含有水溶液の混合液中に浸漬する
    ことを特徴とするガラスからなる成形体表面への酸化チタン膜形成方法。
  2. 上記したヒドロキシ基の導入および反応阻害物質の除去工程として
    酸素および水分を含む大気雰囲気下で、
    ガラスからなる成形体表面に波長が200nm以下の真空紫外光を含む光を照射し、
    当該成形体を塩化チタン水溶液と亜硝酸イオン含有水溶液の混合液中に浸漬する
    ことを特徴とする請求項1記載のガラスからなる成形体表面への酸化チタン膜形成方法。
  3. 上記混合液に成形体を浸漬後、所定時間経過後、上記混合液から成形体を引き上げ、水で洗浄して成膜プロセスを停止させ、水洗浄後の成形体を常温で乾燥させる
    ことを特徴とする請求項1もしくは請求項2のいずれか一項に記載のガラスからなる成形体表面への酸化チタン膜形成方法。
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