JP5962219B2 - 合成非晶質シリカ粉末及びその製造方法 - Google Patents
合成非晶質シリカ粉末及びその製造方法 Download PDFInfo
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Description
しかし、上記対応でも、高温及び減圧の環境下で使用される合成シリカガラス製品中の気泡の発生又は膨張を十分に抑制することができていない。
このため、本発明の目的は、このような上記従来の課題を克服し、高温及び減圧の環境下での使用において、更に安定的に気泡の発生又は膨張を抑制できる合成シリカガラス製品のための原料に適する、合成非晶質シリカ粉末及びその製造方法を提供することにある。
本発明の第8の観点の合成非晶質シリカ粉末の製造方法では、上記造粒工程において、上記第1シリカ粉末は上記乾燥粉を粉砕した後、この乾燥粉を粉砕した後、粉砕した乾燥粉をふるいを用いて分級することにより得られ、上記第2シリカ粉末は、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に分級することにより得られる。そのため、例えば上記粉砕した乾燥粉を2つに分け、一方の粉砕した乾燥粉から直接分級して得る方法等に比べ、粒径がサブミクロン未満の微粉が少なくなることにより、シリカ粉末の比表面積が小さくなるため、気泡の発生又は膨張を更に安定的に抑制することができる。
<合成非晶質シリカ粉末>
本発明の合成非晶質シリカ粉末は、造粒されたシリカ粉末を焼成し、この焼成したシリカ粉末に球状化処理を施した後、洗浄し乾燥して得られた合成非晶質シリカ粉末であって、体積基準の粒径分布の最頻値DVMが50〜200μmでその頻度が2〜5%、個数基準の平均粒径DNAVが0.4×DVM±10μm、かつ個数基準の粒径分布の最頻値DNMが5〜10μmでその頻度が3〜10%であり、固めかさ密度が1.38g/cm 3 以上1.50g/cm 3 以下、円形度が0.85以上1.00以下であり、炭素濃度が2ppm未満又は塩素濃度が2ppm未満のいずれか一方或いはその双方を満たすことを特徴とする。
粒子1個についての円形度=π×面積相当径/周囲長 (1)
円形度が0.85未満では、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。一方、どのような条件で球状化処理を施しても、円形度が1.00を超えることはない。このうち、円形度は、0.90〜1.00の範囲であることが好ましい。
合成シリカガラス製品の原料となるシリカ粉末は、通常、粉砕工程を経るため、図4に示すように不定形(粉砕粉形状)の粒子を多く含む。そのため、比表面積が大きくなり、不可避のガス吸着量が大きくなると考えられる。
本明細書中、粉末の理論比表面積とは、上記式(2)において、Dを粉末の平均粒径DL50、ρを真密度2.20g/cm 3 と仮定した理論真密度から算出した値である。即ち、粉末の理論比表面積は、次の式(3)から算出される。
粉末の理論比表面積=2.73/DL50 (3)
また、粉末の溶融性を均一にさせるために、CuKα線を用いて粉末X線回折法で測定した場合に回折ピークがブロードな、結晶質シリカ粉末が認められない粉末であることが好ましい。非晶質と結晶質のシリカでは、溶融における挙動が異なっており、結晶質のシリカの溶融が遅れて始まる傾向にある。このため、非晶質と結晶質のシリカが混在している合成非晶質シリカ粉末を使用して、合成シリカガラス製品等の製造を行うと、合成シリカガラス製品中に、気泡が残りやすいためである。
また、造粒されたシリカ粉末が、ヒュームドシリカを用いてシリカ質のゲルを生成させ、このシリカ質のゲルを乾燥して乾燥粉とし、この乾燥粉を粉砕した後、分級し、分級により分けられた粉末を個別に焼成することにより得られたシリカ粉末であるとき、炭素濃度が2ppm未満であり、かつ塩素濃度が2ppm未満を達成する。原料粉末に四塩化珪素等の塩素系化合物を用いて得られたシリカ粉末を用いて得られた合成非晶質シリカ粉末では、残留する塩素濃度が比較的高くなりやすい。また、原料粉末に有機系シリコン化合物を用いて得られたシリカ粉末を用いて得られた合成非晶質シリカ粉末では、残留する炭素濃度が比較的高くなりやすい。一方、ヒュームドシリカは上記2つのシリカ粉末よりも塩素濃度、炭素濃度が共に低いため、原料粉末にヒュームドシリカを用いて得られた合成非晶質シリカ粉末では、塩素濃度、炭素濃度の双方が極めて低減される。これにより、合成シリカガラス製品における気泡の発生又は膨張の低減効果も更に高められる。
続いて、本発明の合成非晶質シリカ粉末の製造方法について説明する。本発明の合成非晶質シリカ粉末は、図2に示すように、原料となるシリカ粉末を造粒し、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末に分級し焼成し、この焼成された第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を所定比で粉末混合し第3シリカ粉末を得、この第3シリカ粉末に球状化処理を施した後、洗浄し乾燥することにより得られる。各工程について、以下、詳細に説明する。
次に、分級された第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、耐熱性ガラスや石英製の容器にて、大気又は窒素雰囲気中、800〜1450℃の温度で個別に焼成する。焼成温度が800℃未満であると表面に吸着するガス成分が残留する不具合があり、1450℃を超えると粉体間で固着する不具合があるためである。球状化処理工程の前にこのような焼成工程を設けることで、表面に吸着するガス成分、粉末の内部のガス成分を極めて少なくすることができる。
次に、分級された第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、第1の方法と同様の条件で個別に焼成する。焼成温度の範囲の根拠と球状化処理工程の前にこの焼成工程を設ける理由は前述の通りである。
ここで、第1シリカ粉末の最頻値DVMが60μm未満では、粒径が小さいシリカ粉末が増加するため、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。一方、第1シリカ粉末の最頻値DVMが300μmより大きいと、粉末同士の隙間が大きくなることで、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。また、第2シリカ粉末の最頻値DNMが5μm未満の場合、粒径が小さいシリカ粉末が増加するために、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することが出来ない。一方、第2シリカ粉末の最頻値DNMが20μmより大きいと、第1シリカ粉末間の隙間に、第2シリカ粉末が入り込むことができないため、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。
洗浄工程後のシリカ粉末の乾燥は、先ず、粉末を乾燥用容器に入れて、この乾燥用容器を乾燥機に入れる。そして、乾燥機内に窒素、アルゴン等を1〜20L/minの流量で流しながら、100℃〜400℃の温度で3〜48時間保持することにより行うのが好ましい。
先ず、比表面積が50m 2 /gのヒュームドシリカ1molに対して、超純水13molを準備した。準備した超純水を容器内に入れ、窒素雰囲気にて、温度を25℃に保持して撹拌しながら、ヒュームドシリカを添加した。ヒュームドシリカを添加してから3時間撹拌を継続し、シリカ質のゲルを生成させた。このとき、撹拌速度は30rpmとした。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に10L/minの流量で窒素を流しながら、300℃の温度で12時間乾燥させて乾燥粉を得た。この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャーを用いて粉砕した。このときロール隙間を0.2mm、ロール回転数を30rpmに調整して行った。この粉砕粉を目開き45μm及び85μmの振動フルイを用いて分級することにより、第1シリカ粉末を得た。また、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を第2シリカ粉末とした。得られた第1シリカ粉末の体積基準の粒度分布の最頻値DVM、及び第2シリカ粉末の個数基準の粒度分布の最頻値DNMを、以下の表1に示す。なお、原料であるヒュームドシリカの比表面積とは、BET3点法により測定されたBET比表面積である。次に、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を石英製容器に入れて、大気雰囲気中にて1150℃、72時間焼成を行って焼成した。次に、この焼成された第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表1に示す質量比になるようにプラスチックドラムに投入し、このプラスチックドラムを傾けて回転させることにより均一に混合し、第3シリカ粉末を得た。図4は、この第3シリカ粉末を例示的に示した写真(倍率200倍)である。
続いて、図3に示す装置30を用い、次の表5に示す条件にて、上記得られた第3シリカ粉末に球状化処理を施した。具体的には、先ず、装置30のガス導入管38から作動ガスのアルゴンを導入して、高周波をプラズマトーチ31に印加させ、プラズマを発生させた。プラズマが安定した後に、酸素を徐々に導入して、アルゴン−酸素プラズマを発生させた。上記得られたシリカ粉末を、原料供給管37からアルゴン−酸素プラズマ中に投入して、シリカ粉末を溶融させ、融体となった粒子を落下させて、落下した粒子を回収部33で回収することにより、球状化されたシリカ粉末41を得た。
球状化処理後、洗浄容器に上記粉末と超純水を入れて、超音波洗浄を行った。超音波洗浄を行った後、目開き35μmのフィルターでろ過した。シリカ粉末の粒子表面に付着する微粉末がなくなるまで、この操作を繰り返し行った。
最後に、洗浄後の粉末を乾燥用容器に入れ、乾燥機内に窒素を20L/minの流量で流しながら、200℃の温度で36時間保持することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
先ず、比表面積が90m 2 /gのヒュームドシリカ1molに対して、超純水30molを準備した。準備した超純水を容器内に入れ、窒素雰囲気にて、温度を30℃に保持して撹拌しながら、ヒュームドシリカを添加した。ヒュームドシリカを添加してから6時間撹拌を継続し、シリカ質のゲルを生成させた。このとき、撹拌速度は45rpmとした。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に15L/minの流量で窒素を流しながら、300℃の温度で12時間乾燥させて乾燥粉を得た。この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャーを用いて粉砕した。このときロール隙間を0.2mm、ロール回転数を200rpmに調整して行った。この粉砕粉を目開き90μm及び180μmの振動フルイを用いて分級することにより、第1シリカ粉末を得た。また、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を第2シリカ粉末とした。次に、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を石英製容器に入れて、大気雰囲気中にて1200℃、36時間焼成を行って焼成した。次に、この焼成された第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表1に示す質量比になるようにプラスチックドラムに投入し、このプラスチックドラムを傾けて回転させることにより均一に混合し、第3シリカ粉末を得た。
球状化処理後、洗浄容器に上記粉末と超純水を入れて、超音波洗浄を行った。超音波洗浄を行った後、目開き45μmのフィルターでろ過した。シリカ粉末の粒子表面に付着する微粉末がなくなるまで、この操作を繰り返し行った。
最後に、洗浄後の粉末を乾燥用容器に入れ、乾燥機内にアルゴンを10L/minの流量で流しながら、400℃の温度で12時間保持することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
先ず、比表面積が130m 2 /gのヒュームドシリカ1molに対して、超純水20molを準備した。準備した超純水を容器内に入れ、アルゴン雰囲気にて、温度を10℃に保持して撹拌しながら、ヒュームドシリカを添加した。ヒュームドシリカを添加してから4時間撹拌を継続し、シリカ質のゲルを生成させた。このとき、撹拌速度は25rpmとした。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に20L/minの流量でアルゴンを流しながら、300℃の温度で24時間乾燥させて乾燥粉を得た。この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャーを用いて粉砕した。このときロール隙間を0.4mm、ロール回転数を30rpmに調整して行った。この粉砕粉を目開き200μm及び400μmの振動フルイを用いて分級することにより、第1シリカ粉末を得た。また、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き40μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末とした。次に、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を石英製容器に入れて、窒素雰囲気中にて1350℃、60時間焼成を行って焼成した。次に、この焼成された第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表1に示す質量比になるようにプラスチックドラムに投入し、このプラスチックドラムを傾けて回転させることにより均一に混合し、第3シリカ粉末を得た。
球状化処理後、洗浄容器に上記粉末と超純水を入れて、超音波洗浄を行った。超音波洗浄を行った後、目開き125μmのフィルターでろ過した。シリカ粉末の粒子表面に付着する微粉末がなくなるまで、この操作を繰り返し行った。
最後に、洗浄後の粉末を乾燥用容器に入れ、乾燥機内に窒素を10L/minの流量で流しながら、300℃の温度で24時間保持することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
先ず、比表面積が300m 2 /gのヒュームドシリカ1molに対して、超純水25molを準備した。準備した超純水を容器内に入れ、窒素雰囲気にて、温度を15℃に保持して撹拌しながら、ヒュームドシリカを添加した。ヒュームドシリカを添加してから3時間撹拌を継続し、シリカ質のゲルを生成させた。このとき、撹拌速度は25rpmとした。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に10L/minの流量で窒素を流しながら、200℃の温度で28時間乾燥させて乾燥粉を得た。この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャーを用いて粉砕した。このときロール隙間を0.2mm、ロール回転数を200rpmに調整して行った。この粉砕粉を目開き45μm及び85μmの振動フルイを用いて分級することにより、第1シリカ粉末を得た。また、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、第2シリカ粉末とした。次に、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を石英製容器に入れて、窒素雰囲気中にて850℃、120時間焼成を行って焼成した。次に、この焼成された第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表1に示す質量比になるようにプラスチックドラムに投入し、このプラスチックドラムを傾けて回転させることにより均一に混合し、第3シリカ粉末を得た。
続いて、図3に示す装置30を用い、次の表5に示す条件にて、実施例1と同様の工程を経ることにより上記得られた第3シリカ粉末に球状化処理を施し、球状化されたシリカ粉末41を得た。
球状化処理後、洗浄容器に上記粉末と超純水を入れて、超音波洗浄を行った。超音波洗浄を行った後、目開き35μmのフィルターでろ過した。シリカ粉末の粒子表面に付着する微粉末がなくなるまで、この操作を繰り返し行った。
最後に、洗浄後の粉末を乾燥用容器に入れ、乾燥機内に窒素を10L/minの流量で流しながら、200℃の温度で36時間保持することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
先ず、比表面積が90m 2 /gのヒュームドシリカ1molに対して、超純水25molを準備した。準備した超純水を容器内に入れ、窒素雰囲気にて、温度を15℃に保持して撹拌しながら、ヒュームドシリカを添加した。ヒュームドシリカを添加してから6時間撹拌を継続し、シリカ質のゲルを生成させた。このとき、撹拌速度は25rpmとした。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に5L/minの流量で窒素を流しながら、250℃の温度で36時間乾燥させて乾燥粉を得た。この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャーを用いて粉砕した。このときロール隙間を0.4mm、ロール回転数を30rpmに調整して行った。この粉砕粉を目開き200μm及び400μmの振動フルイを用いて分級することにより、第1シリカ粉末を得た。また、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き25μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末とした。次に、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を石英製容器に入れて、大気雰囲気中にて1450℃、36時間焼成を行って焼成した。
続いて、図3に示す装置30を用い、次の表5に示す条件にて、実施例1と同様の工程を経ることにより上記得られた第3シリカ粉末に球状化処理を施し、球状化されたシリカ粉末41を得た。
最後に、洗浄後の粉末を乾燥用容器に入れ、乾燥機内に窒素を10L/minの流量で流しながら、300℃の温度で24時間保持することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
先ず、四塩化珪素1molに対して、55.6molに相当する量の超純水を準備した。この超純水を容器内に入れ、窒素雰囲気にて、温度を25℃に保持して撹拌しながら、四塩化珪素を添加して加水分解させた。四塩化珪素を添加してから3時間撹拌を継続して、シリカ質のゲルを生成させた。このとき、撹拌速度は150rpmとした。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に15L/minの流量で窒素を流しながら、250℃の温度で18時間乾燥させて乾燥粉を得た。この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャーを用いて粉砕した。このときロール隙間を0.2mm、ロール回転数を200rpmに調整して行った。この粉砕粉を目開き90μm及び目開き180μmの振動フルイを用いて分級することにより、第1シリカ粉末を得た。また、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、第2シリカ粉末とした。次に、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を石英製容器に入れて、大気雰囲気中にて1300℃、36時間焼成を行って焼成した。
続いて、図3に示す装置30を用い、次の表5に示す条件にて、実施例1と同様の工程を経ることにより上記得られた第3シリカ粉末に球状化処理を施し、球状化されたシリカ粉末41を得た。
球状化処理後、洗浄容器に上記粉末と超純水を入れて、超音波洗浄を行った。超音波洗浄を行った後、目開き45μmのフィルターでろ過した。シリカ粉末の粒子表面に付着する微粉末がなくなるまで、この操作を繰り返し行った。
最後に、洗浄後の粉末を乾燥用容器に入れ、乾燥機内にアルゴンを10L/minの流量で流しながら、400℃の温度で12時間保持することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
先ず、テトラメトキシシラン1molに対して、超純水1.5mol、エタノール1.5molを準備した。準備した超純水、エタノールを容器内に入れ、窒素雰囲気にて、温度を60℃に保持して撹拌しながら、テトラメトキシシランを添加して加水分解させた。テトラメトキシシランを添加してから60分間、撹拌した後、テトラメトキシラン1molに対して25molの超純水を更に添加し、6時間撹拌を継続し、シリカ質のゲルを生成させた。このとき、撹拌速度は100rpmとした。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に20L/minの流量で窒素を流しながら、200℃の温度で24時間乾燥させて乾燥粉を得た。この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャーを用いて粉砕した。このときロール隙間を0.25mm、ロール回転数を50rpmに調整して行った。この粉砕粉を目開き110μm及び目開き250μmの振動フルイを用いて分級することにより、第1シリカ粉末を得た。また、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き25μm及び40μmの振動フルイを用いて分級することにより、第2シリカ粉末を得た。次に、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を石英製容器に入れて、大気雰囲気中にて1300℃、24時間焼成を行って焼成した。
続いて、図3に示す装置30を用い、次の表5に示す条件にて、実施例1と同様の工程を経ることにより上記得られた第3シリカ粉末に球状化処理を施し、球状化されたシリカ粉末41を得た。
球状化処理後、洗浄容器に上記粉末と超純水を入れて、超音波洗浄を行った。超音波洗浄を行った後、目開き75μmのフィルターでろ過した。シリカ粉末の粒子表面に付着する微粉末がなくなるまで、この操作を繰り返し行った。
最後に、洗浄後の粉末を乾燥用容器に入れ、乾燥機内にアルゴンを10L/minの流量で流しながら、400℃の温度で18時間保持することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
目開き35μm及び目開き75μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を第2シリカ粉末としたこと、及び球状化処理条件を以下の表5に示す条件に変更したこと以外は、実施例1と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例2>
目開き275μm及び目開き475μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き35μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、及び球状化処理条件を以下の表5に示す条件に変更したこと以外は、実施例5と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例3>
目開き60μm及び目開き180μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を第2シリカ粉末としたこと、及び球状化処理条件を以下の表6に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例4>
第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き60μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、及び球状化処理条件を以下の表2に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表6に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例7>
目開き95μm及び目開き185μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を第2シリカ粉末としたこと、及び球状化処理条件を以下の表6に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
目開き30μm及び目開き75μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を第2シリカ粉末としたこと、及び球状化処理条件を以下の表2に示す条件に変更したこと以外は、実施例1と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例9>
球状化処理条件を以下の表6に示す条件に変更したこと以外は、実施例3と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例10>
目開き75μm及び目開き175μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を第2シリカ粉末としたこと、上記第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表2に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表6に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
目開き90μm及び目開き185μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き40μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表3に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表7に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き25μm及び40μmの振動フルイを用いて分級することにより第2シリカ粉末を得たこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表3に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表7に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例13>
上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き50μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表3に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表7に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き35μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表3に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表7に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例15>
目開き90μm及び目開き190μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き50μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表3に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表7に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き35μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、及び球状化処理条件を以下の表7に示す条件に変更したこと以外は、実施例5と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例17>
上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き25μm及び40μmの振動フルイを用いて分級することにより第2シリカ粉末を得たこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表4に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表8に示す条件に変更したこと以外は、実施例5と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表4に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表8に示す条件に変更したこと以外は、実施例4と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例19>
第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表4に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表8に示す条件に変更したこと以外は、実施例1と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
目開き200μm及び目開き400μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き50μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表4に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表8に示す条件に変更したこと以外は、実施例6と同様に、球状化されたシリカ粉末41を得た。
球状化処理後、実施例5と同じ条件で洗浄、乾燥することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
目開き200μm及び目開き400μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き50μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表4に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表8に示す条件に変更したこと以外は、実施例7と同様に、球状化されたシリカ粉末41を得た。
球状化処理後、実施例5と同じ条件で洗浄、乾燥することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
焼成を行わなかったこと以外は、実施例1と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例23>
焼成を行わなかったこと以外は、実施例6と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例24>
焼成を行わなかったこと以外は、実施例7と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
(i) 算術平均粒径、粒度分布:乾式粒子画像分析装置(スペクトリス社製 型式名:Morphologi G3)を用いて撮影した粒子画像の面積を測定し、これと面積の等しい円の直径、即ち面積円相当径(CE Diameter)を求め、これを撮影した粒子画像の“粒径”とした。
(ii) 円形度:上記乾式粒子画像分析装置を用いて撮影した粒子画像の周囲長を測定し、この周囲長と上記面積円相当径を、次の式(1)に代入して、粒子1個についての円形度を算出し、全粒子数の算術平均を粉末の円形度とした。
粒子1個についての円形度=π×面積相当径/周囲長 (1)
(iii) 固めかさ密度:ホソカワミクロン社製のパウダーテスタPT−Xを用いて測定した。
(iV) BET比表面積:測定装置(QUANTACHROME AUTOSORB-1 MP)を用いたBET3点法により測定した。BET3点法は、相対圧力3点に対する窒素吸着量から傾きAを求め、BET式から比表面積値を求めた。窒素吸着量の測定は、150℃、60分の条件下で行った。
(v) 理論比表面積:次の式(2)において、Dを粉末の平均粒径D L50 、ρを真密度2.2g/cm 3 と仮定し、次の式(3)から算出した。
理論比表面積=6/(D×ρ) (2)
粉末の理論比表面積=2.73/DL50 (3)
(vi) BET比表面積/理論比表面積:上記測定した比表面積及び理論比表面積から算出した。
(vii) 真密度:JIS R7212 カーボンブロックの測定方法(d)真比重測定に準じて、真密度測定を3回行い、この平均値を算出した。
(viii) 粒子内空間率:得られた粉末を樹脂に埋め込みを行い、それを研磨して粉末断面を出す。粉末断面をSEM(走査型電子顕微鏡)により観察した。50個の粉末粒子について断面積と、粒子内に空間があればその空間の面積を測定し、次の式(4)から算出した。
粒子内空間率=粒子内空間総面積/粒子断総面積 (4)
実施例1〜7及び比較例1〜25で得られた粉末について、不純物濃度を測定した。その結果を次の表9、10に示す。なお、表5に示すこれらの値は、各実施例又は比較例ごとに5回ずつ、同じ条件で合成シリカ粉末を製造し、それらについての上記測定値を平均した値である。
(i) Na,K,Ca,Fe,Al,P:粉末をフッ化水素酸及び硫酸で加熱分解し、加熱凝縮後に希硝酸を用いて定容液体を作製した。この定容液体について、高周波誘導結合プラズマ質量分析計(型式名:エスアイアイ・ナノテクノロジー SPQ9000)により分析を行った。
(ii) B:粉末をフッ化水素酸で加熱分解し、加熱凝縮後に超純水を用いて定容液体を作製した。この定容液体について、高周波誘導結合プラズマ質量分析計(型式名:エスアイアイ・ナノテクノロジー SPQ9000)により分析を行った。
(iii) C:粉末に助燃剤として鉄、タングステン、すずを添加し、酸素雰囲気にて高周波炉燃焼−赤外線吸収法(型式名:HORIBA EMIA-920V)にて分析を行った。
(iv) Cl:合成非晶質シリカ粉末に超純水を混合し、超音波下にてClを浸出させる。遠心分離機により合成非晶質シリカ粉末と浸出液を分離して、浸出液をイオンクロマトグラフィー(型式名:ダイオネクス DX-500)により分析を行った。
(v) OH:フーリエ変換型赤外線分光分析計(型式名:サーモフィッシャー Nicolet 4700FT-IR)により、3660cm−1付近のピーク高さにより測定した。
実施例1〜7及び比較例1〜25で得られた粉末を用いて、縦20mm×横20mm×高さ40mmの直方体のブロック材をそれぞれ製造し、ブロック材に発生した気泡の個数を評価した。この結果を表13〜16に示す。具体的には、カーボンルツボに、粉末を入れ、これを2.0×104Pa真空雰囲気下でカーボンヒータにて2200℃に加熱し、48時間保持することによりブロック材を製造した。このブロック材を、5.0×102Pa真空雰囲気下で1600℃の温度で48時間の熱処理を行った。熱処理後、ブロック材の高さ20mmの位置で20mm×20mm角の断面に切り出し、研磨を行い、ブロック材の表面(断面)から、深さ2mm、幅2mm領域で観察された気泡の個数を測定し、これらの平均値を平均気泡数とした。この平均気泡数の値は上記表4の最右欄に示す。
Claims (5)
- 体積基準の粒径分布の最頻値DVMが50〜200μmでその頻度が2〜5%、個数基準の平均粒径DNAVが0.4×DVM±10μm、かつ個数基準の粒径分布の最頻値DNMが5〜10μmでその頻度が3〜10%であり、固めかさ密度が1.38g/cm 3 以上1.50g/cm 3 以下、円形度が0.85以上1.00以下であり、炭素濃度が2ppm未満又は塩素濃度が2ppm未満のいずれか一方或いはその双方を満たす合成非晶質シリカ粉末。
- 四塩化珪素を加水分解させてシリカ質のゲルを生成させ、このシリカ質のゲルを乾燥して乾燥粉とし、この乾燥粉を粉砕した後、粉砕した乾燥粉を分級することにより体積基準の粒径分布の最頻値DVMが60〜300μmの第1シリカ粉末及び個数基準の粒径分布の最頻値DNMが5〜20μmの第2シリカ粉末を得る造粒工程と、
前記第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を800〜1450℃の温度で個別に焼成する工程と、
前記焼成工程で得られた第1シリカ粉末と第2シリカ粉末とを、質量比(第1シリカ粉末:第2シリカ粉末)で1:0.005〜0.05の割合で均一に混合して第3シリカ粉末を得る粉末混合工程と、
アルゴンを所定の流量で導入して所定の高周波出力でプラズマを発生させたプラズマトーチ内に、所定の供給速度で前記粉末混合工程で得られた第3シリカ粉末を投入し、2000℃から二酸化珪素の沸点までの温度で加熱し、溶融させる熱プラズマによる球状化工程と、
前記球状化工程後の球状化シリカ粉末表面に付着している微粉を取り除く洗浄工程と、
前記洗浄工程後のシリカ粉末を乾燥する乾燥工程と
をこの順に含み、
前記球状化工程における高周波出力(W)をA、シリカ粉末の供給速度(kg/hr)をBとするとき、A/B(W・hr/kg)の値が1.0×10 4 以上になるように調整して行われ、
体積基準の粒径分布の最頻値DVMが50〜200μmでその頻度は2〜5%、個数基準の平均粒径DNAVが0.4×DVM±10μm、かつ個数基準の粒径分布の最頻値DNMが5〜10μmでその頻度が3〜10%であり、固めかさ密度が1.38g/cm 3 以上1.50g/cm 3 以下、円形度が0.85以上1.00以下であり、炭素濃度が2ppm未満である合成非晶質シリカ粉末の製造方法。 - 有機系シリコン化合物を加水分解させてシリカ質のゲルを生成させ、このシリカ質のゲルを乾燥して乾燥粉とし、この乾燥粉を粉砕した後、この乾燥粉を粉砕した後、粉砕した乾燥粉を分級することにより体積基準の粒径分布の最頻値DVMが60〜300μmの第1シリカ粉末及び個数基準の粒径分布の最頻値DNMが5〜20μmの第2シリカ粉末を得る造粒工程と、
前記第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を800〜1450℃の温度で個別に焼成する工程と、
前記焼成工程で得られた第1シリカ粉末と第2シリカ粉末とを、質量比(第1シリカ粉末:第2シリカ粉末)で1:0.005〜0.05の割合で均一に混合して第3シリカ粉末を得る粉末混合工程と、
アルゴンを所定の流量で導入して所定の高周波出力でプラズマを発生させたプラズマトーチ内に、所定の供給速度で前記粉末混合工程で得られた第3シリカ粉末を投入し、2000℃から二酸化珪素の沸点までの温度で加熱し、溶融させる熱プラズマによる球状化工程と、
前記球状化工程後の球状化シリカ粉末表面に付着している微粉を取り除く洗浄工程と、
前記洗浄工程後のシリカ粉末を乾燥する乾燥工程と
をこの順に含み、
前記球状化工程における高周波出力(W)をA、シリカ粉末の供給速度(kg/hr)をBとするとき、A/B(W・hr/kg)の値が1.0×10 4 以上になるように調整して行われ、
体積基準の粒径分布の最頻値DVMが60〜300μmでその頻度は2〜5%、個数基準の平均粒径DNAVが0.4×DVM±10μm、かつ個数基準の粒径分布の最頻値DNMが5〜10μmでその頻度が3〜10%であり、固めかさ密度が1.38g/cm 3 以上1.50g/cm 3 以下、円形度が0.85以上1.00以下であり、塩素濃度が2ppm未満である合成非晶質シリカ粉末の製造方法。 - ヒュームドシリカを用いてシリカ質のゲルを生成させ、このシリカ質のゲルを乾燥して乾燥粉とし、この乾燥粉を粉砕した後、この乾燥粉を粉砕した後、粉砕した乾燥粉を分級することにより体積基準の粒径分布の最頻値DVMが60〜300μmの第1シリカ粉末及び個数基準の粒径分布の最頻値DNMが5〜20μmの第2シリカ粉末を得る造粒工程と、
前記第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を800〜1450℃の温度で個別に焼成する工程と、
前記焼成工程で得られた第1シリカ粉末と第2シリカ粉末とを、質量比(第1シリカ粉末:第2シリカ粉末)で1:0.005〜0.05の割合で均一に混合して第3シリカ粉末を得る粉末混合工程と、
アルゴンを所定の流量で導入して所定の高周波出力でプラズマを発生させたプラズマトーチ内に、所定の供給速度で前記粉末混合工程で得られた第3シリカ粉末を投入し、2000℃から二酸化珪素の沸点までの温度で加熱し、溶融させる熱プラズマによる球状化工程と、
前記球状化工程後の球状化シリカ粉末表面に付着している微粉を取り除く洗浄工程と、
前記洗浄工程後のシリカ粉末を乾燥する乾燥工程と
をこの順に含み、
前記球状化工程における高周波出力(W)をA、シリカ粉末の供給速度(kg/hr)をBとするとき、A/B(W・hr/kg)の値が1.0×10 4 以上になるように調整して行われ、
体積基準の粒径分布の最頻値DVMが60〜300μmでその頻度は2〜5%、個数基準の平均粒径DNAVが0.4×DVM±10μm、かつ個数基準の粒径分布の最頻値DNMが5〜10μmでその頻度が3〜10%であり、固めかさ密度が1.38g/cm 3 以上1.50g/cm 3 以下、円形度が0.85以上1.00以下であり、炭素濃度が2ppm未満であり、かつ塩素濃度が2ppm未満である合成非晶質シリカ粉末の製造方法。 - 前記造粒工程において、前記第1シリカ粉末は前記乾燥粉を粉砕した後、前記粉砕した乾燥粉をふるいを用いて分級することにより得られ、前記第2シリカ粉末は、前記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に分級することにより得られる請求項2ないし4いずれか1項に記載の合成非晶質シリカ粉末の製造方法。
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