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JP5946653B2 - ハイブリッドシステム用モータユニット - Google Patents

ハイブリッドシステム用モータユニット Download PDF

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JP5946653B2
JP5946653B2 JP2012043280A JP2012043280A JP5946653B2 JP 5946653 B2 JP5946653 B2 JP 5946653B2 JP 2012043280 A JP2012043280 A JP 2012043280A JP 2012043280 A JP2012043280 A JP 2012043280A JP 5946653 B2 JP5946653 B2 JP 5946653B2
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Description

本発明は、エンジン及びモータを駆動動力源とするハイブリッドシステムに適用されるハイブリッドシステム用モータユニットに関する。
従来から、エンジン及びモータを駆動動力源とするハイブリッドシステムを搭載した車両としてハイブリッド自動車が増えつつある。ハイブリッド自動車の動力伝達装置では、例えば、エンジンとトランスミッションとの間にモータが配設されており、エンジンのクランク軸にクラッチを介して連結された回転軸がモータの出力軸となっている。そして、モータが駆動されることにより、発進時、加速時、登坂時等にエンジンの出力を補ったり、モータの出力のみで走行したりする。
また、大型のハイブリッド自動車では、一般的な乗用車に比べて大型のモータが必要とされるため、駆動時におけるモータの発熱量も大きくなる。そのため、モータを冷却するモータ冷却装置には、例えば特許文献1に記載のように、空冷式よりも冷却効率が高い方式であって、冷却媒体として絶縁性のオイルが用いられる方式である油冷式が採用される。
特開2011−91956号公報
ところで、トラック等の大型のハイブリッド自動車は、一般的な乗用車よりも長い走行距離に耐えられるように、各構成部材には高い耐久性及び信頼性が求められる。そのため、冷却媒体であるオイルを圧送するオイルポンプには、電動式のオイルポンプよりも回転軸に駆動ギヤが連結された機械式のオイルポンプが好ましい。そして、大型のハイブリッド自動車に搭載されるモータユニットおいては、モータの発熱量が大きいことからも、モータの冷却効率を高めることが可能な構成が強く望まれている。なお、こうした要望は、ハイブリッド自動車等の車両に限らず、ハイブリッドシステムを備えた建機や船舶において共通する要望である。
本発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、機械式のオイルポンプで圧送されるオイルで冷却されるモータの冷却効率を高めたハイブリッドシステム用モータユニットを提供することにある。
本発明の態様の一つは、エンジンの出力が伝達される回転軸を出力軸とするモータと、前記回転軸を回転自在に軸支する軸支壁によって、前記モータが収容されるモータ室が区画されたハウジングと、前記回転軸に連結される駆動ギヤを有するオイルポンプと、前記オイルポンプの吐出したオイルを前記ハウジングの頂部から前記モータに向けて供給するための供給通路と、前記オイルポンプが吐出したオイルの余剰分を前記供給通路から排出して該供給通路におけるオイルの圧力を調整する調圧弁と、を備えたハイブリッドシステム用モータユニットであって、前記供給通路は、前記軸支壁の内部に形成された内部通路を有し、前記調圧弁は、前記回転軸の軸方向で前記モータに対向するように前記軸支壁に固定されて前記モータ室に位置しており、前記オイルの余剰分を前記内部通路から排出するとともに当該オイルの余剰分を前記モータに向けて噴出させる噴出口を先端部に有して前記モータに向けて延出形成された噴出通路を有する。
機械式のオイルポンプは、回転軸の回転速度が上昇するほど吐出量が多くなるため、それにともなって供給通路におけるオイルの圧力も高くなる。そのため、機械式のオイルポンプを用いてモータを冷却する場合には、供給通路におけるオイルの圧力が過剰に高くなることを抑えるために、オイルの余剰分を供給経路から排出することでオイルの圧力上昇を抑える調圧弁が配設される。
本発明の態様の一つによれば、オイルポンプから供給通路に吐出されたオイルのうち、余剰となるオイルは、調圧弁の噴出口からモータへ向けて噴出される。そのため、ハウジングの頂部からモータに向けて供給されるオイルに加えて、供給通路において余剰とされるオイルでもモータを冷却することが可能となる。しかも、回転軸の回転速度が上昇するにつれて調圧弁から排出されるオイルも増量される。すなわち、回転軸の回転速度が上昇してモータの発熱量が多くなるほど、モータへ向けて噴出するオイルが増量されるとともに、噴出口から噴出するオイルの初速も大きくなることから、より高い確率の下でオイルの余剰分をモータに到達させることができる。それゆえに、ハウジングの頂部からモータに向けて供給されるオイルに加えて、オイルの余剰分でモータが冷却される分だけ、モータの冷却効率を高めることができる。
この発明の態様の一つにおいて、前記調圧弁が、前記回転軸よりも前記ハウジングの頂部側で前記モータに対向し、前記噴出通路が、前記モータのうちで前記回転軸よりも前記ハウジングの頂部側の部位に向けて延出形成されている。
この発明の態様の一つによれば、モータのうち、ハウジングの頂部側に位置している部位に対し、調圧弁の噴出口から噴出されたオイルが高い確率の下で吹き付けられることとなる。そのため、ハウジングの底部側で調圧弁がモータに対向している場合に比べて、調圧弁から噴出されたオイルがオイルパンに戻るまでの経路を複雑にすることが可能である。その結果、調圧弁から噴出されたオイルによるモータの冷却を効率よく行なうことが可能になる。
この発明の態様の一つにおいて、前記モータが、前記回転軸に連結されて永久磁石を有する環状のロータと、前記ハウジングに固定されて前記ロータの外周部を取り囲む環状のステータとを有し、前記調圧弁が、前記ロータに対向する位置に配設され、前記噴出通路
が、前記ロータに向けて延出形成されている。
ここで、永久磁石が発生させる磁力は、該永久磁石の温度が高くなるほど弱くなるため、モータから回転軸に対して安定した回転トルクを与えるうえでは、ステータよりもロータが優先的に冷却されることが好ましい。この点、上述した態様の一つによれば、調圧弁が、ロータに対向する位置に固定されているとともにオイルの余剰分をロータに向けて噴出することから、オイルの余剰分がステータに向けて噴出される場合に比べて、ロータを効率よく冷却することができる。その結果、ロータに埋設された永久磁石から発生する磁力を安定させることができることから、モータから回転軸に対して安定した回転トルクを与えることが可能になる。
この発明の態様の一つにおいて、前記調圧弁が、前記ロータのうち、前記ハウジングの底部側から頂部側へ向かって回転している領域に対向し、前記噴出通路が、前記領域に向けて延出形成されている。
ここで、ロータに吹き付けられたオイルは、該ロータの回転に基づく外力が作用することから、その回転方向に応じた方向へ飛散されやすい。この点、上述した態様の一つによれば、噴出口から噴出されたオイルは、ロータにおいてモータ室の底部側から調部側へと回転する部位に吹き付けられることから、モータ室の頂部側へ飛散されやすい。すなわち、ロータの回転によってモータ室の底部側へ飛散される場合よりも高い確率の下で、その飛散されたオイルがロータやステータを再び冷却することが可能になる。
本発明にかかるハイブリッドシステム用モータユニットを具体化した一実施形態の断面構造であって、モータ付近の断面構造を示す断面図。 軸支壁の肉厚部付近におけるハイブリッドシステム用モータユニットの断面構造を示した断面図であって、調圧弁が閉弁状態にあるときを示した図。 軸支壁の肉厚部付近におけるハイブリッドシステム用モータユニットの断面構造を示した断面図であって、調圧弁が開弁状態にあるときを示した図。
以下、本発明にかかるハイブリッドシステム用モータユニットを具体化した一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
図1に示されるように、ハイブリッドシステム用動力伝達装置10(以下、単に動力伝達装置10という。)において、エンジン11のクランク軸12が連結されたフライホイール13には、エンジン11側における回転軸15の端部がクラッチ17によって係脱可能に連結されている。回転軸15は、ハイブリッドシステム用モータユニット18(以下、単にモータユニット18という)を構成する油冷式のモータ19の出力軸であって、エンジン11の反対側における回転軸15の端部には、トランスミッション21の入力軸20が連結されている。そして、動力伝達装置10は、エンジン11及びモータ19の少なくとも一方が回転軸15に与える回転トルクをトランスミッション21へ伝達する。
上記クラッチ17、モータ19、及びトランスミッション21を収容するケース体23のうち、モータユニット18のハウジングを構成するモータハウジング24には、クラッチ17とモータ19とが収容されている。モータハウジング24は、クラッチ17が収容されるクラッチ室25とモータ19が収容されるモータ室26とが回転軸15の軸方向に並設された略円筒状をなし、これらクラッチ室25とモータ室26とが、回転軸15の内挿される仕切壁29によって仕切られている。
仕切壁29は、フライホイール13からトランスミッション21に向けて窪む凹部30を有した多段円板状をなし、凹部30の内周面にてベアリング31を介して回転軸15を軸支している。仕切壁29のフライホイール13側には、凹部30の開口を覆うフロントリテーナ35が固定される。フロントリテーナ35は、仕切壁29に連結されて一部が切り欠かれた環状の鍔部35aと、鍔部35aの中心部からフライホイール13側へ延びる筒部35bとを有し、筒部35bの内部には、回転軸15が遊挿されている。
クラッチ室25に収容されるクラッチ17は、例えば、摩擦式クラッチであって、該クラッチ17を構成するクラッチ本体36には、フライホイール13とクラッチカバー37とがなす空間にクラッチディスクやプレッシャープレート等が収容されている。
そして、クラッチ17は、通常時はクランク軸12と回転軸15とを接続状態に維持しており、運転者によるクラッチの遮断操作がなされると、レリーズフォーク38がスライダ39を接続位置から遮断位置へ移動させ、接続状態にあったクランク軸12と回転軸15とを遮断状態へと変移させる。また、運転者によるクラッチペダルの遮断操作が解除されると、レリーズフォーク38がスライダ39を遮断位置から接続位置へ移動させ、遮断状態にあったクランク軸12と回転軸15とを再び接続状態へと変移させる。
また、モータハウジング24におけるトランスミッション21側の端部には、トランスミッション21が収容されるトランスミッションハウジング40と該モータハウジング24との間に介在する筒状のリアリテーナ41がガスケットを介して連結される。モータユニット18のハウジングを構成するリアリテーナ41は、モータハウジング24の仕切壁29と対向するように設けられており、トランスミッション21が配置されるトランスミッション室43とモータ室26とを仕切っている。
リアリテーナ41は、トランスミッション21からフライホイール13に向けて窪む凹部46を有した多段円板状をなし、凹部46の内周面にてベアリング47を介して回転軸15を軸支している。リアリテーナ41には、凹部46の開口を覆うオイルシールリテーナ48がガスケットを介して固定されている。オイルシールリテーナ48は、回転軸15の端部を囲う円環状をなし、オイルシールリテーナ48の内周面に配設された環状のオイルシール49を介して、回転軸15の外周面を回転自在に軸支している。
モータ室26に収容されるモータ19は、エンジン11のクランク軸12にクラッチ17を介して接続される回転軸15を出力軸としている。モータ19を構成するロータ51は、図示されない永久磁石が埋設されており、回転軸15の回転とともに回転方向Rに沿って回転するように回転軸15に連結されている。また、モータ19を構成するステータ53は、図示されないコイルが巻回されており、ロータ51の外周部を取り囲むようにモータハウジング24に固定されている。
そして、モータ19は、電動機として機能するときには、図示されないバッテリに蓄電された電力がインバータによって三相交流に変換され、その三相交流がステータ53に供給されることにより、ロータ51を介して回転軸15に回転トルクを与える。また、モータ19は、発電機として機能するときには、回転軸15の回転にともなうロータ51の回転によってステータ53に発生する三相交流をインバータで直流電流に変換してバッテリに供給する。
次に、上述したモータ19を冷却するモータ冷却部54について説明する。上述したモータ19の冷却に用いられるオイルは、モータハウジング24の底部であって、モータ室26の一部であるオイルパン55に貯留されている。オイルパン55のオイルは、仕切壁29によって形成された凹部30内に配設されるオイルポンプ57によって圧送され、オイルフィルタやオイルクーラが配設された外部配管59を通じて、モータハウジング24の頂部に形成された供給槽60の供給口61からモータ19へ向けて滴下される。そして、モータ室26に供給されたオイルは、再びオイルパン55に戻るまでの過程において、モータ19を構成するロータ51及びステータ53を冷却するとともにベアリング31,47への給油を行なう。
オイルポンプ57は、図示されない締結部材によって、凹部30の底部に固定されている。オイルポンプ57は、該オイルポンプ57に内挿される回転軸15にスプライン結合される駆動ギヤと、該駆動ギヤに従動する従動ギヤとを有するギヤポンプである。上記駆動ギヤと従動ギヤは、多段円筒形状をなすポンプ本体63に収容されている。
ポンプ本体63の小径部は、回転軸15が遊挿された状態で回転軸15と仕切壁29との間の空間に嵌入されており、仕切壁29との隙間からクラッチ室25へオイルが漏出しないように、その外側面には図示されないOリングが装着されている。
ポンプ本体63の大径部は、凹部30の底部に対向するように配設されており、この大径部には、駆動ギヤ及び従動ギヤが収容された空間を覆う蓋部材64が図示されないOリングを介して連結されている。蓋部材64と回転軸15との隙間には、ポンプ本体63内のオイルがクラッチ室25へ漏出しないように環状のオイルシール65が配設されている。
また、ポンプ本体63の大径部には、仕切壁29に面するように開口する吸入口67が形成されており、該大径部と仕切壁29との隙間からクラッチ室25へオイルが漏出しないように吸入口67を囲むように図示されないOリングが配設されている。
吸入口67は、回転軸15よりもモータハウジング24の底部側に形成されており、仕切壁29に穿設された連絡通路69を通じて吸入配管71の吸入通路72に連通している。吸入配管71は、その基端部が仕切壁29に固定されて、モータハウジング24の底部に向かって、すなわちオイルパン55に向かって延出形成されている。吸入配管71の先端部には、オイルパン55に貯留されているオイルに浸漬され、吸入配管71に流入するオイルに含まれる比較的大きな異物を取り除くストレーナ73が配設されている。
一方、オイルポンプ57の蓋部材64には、回転軸15よりもモータハウジング24の頂部側に、仕切壁29とは反対側に開口する吐出口75が形成されている。また、仕切壁29には、オイルポンプ57よりもモータハウジング24の頂部側であって、モータハウジング24の底部から頂部へ向けて回転するロータ51に対して回転軸15の軸方向Aで対向する位置に肉厚部29Aが形成されている。肉厚部29Aには、外部配管59に連通する内部通路77が形成されている。内部通路77は、オイルポンプ57の吐出口75に対し、フロントリテーナ35の鍔部35aに設けられた切り欠きを通じてクラッチ室25内に配設されたオイルパイプ79によって接続されている。
オイルパイプ79は、曲げ加工された鋼管80と、該鋼管80の一端部に溶接されたフランジ81と、該鋼管80の他端部に溶接されたフランジ82とで構成されており、クラッチ17を構成するレリーズフォーク38に対し、モータハウジング24の頂部側に配設されている。
そして、エンジン11やモータ19によって回転軸15が回転すると、オイルポンプ57は、駆動ギヤが駆動されて、吸入通路72、連絡通路69、吸入口67を通じてオイルパン55のオイルを吸入する。そして、その吸入したオイルを吐出口75、オイルパイプ79、内部通路77、外部配管59を通じて、モータハウジング24の頂部に形成された供給槽60へと圧送する。
一方、上記肉厚部29Aにおけるモータ室26側には、オイルポンプ57の吐出するオイルの圧力を調整する調圧弁90が固定されている。調圧弁90は、内部通路77におけるオイルの圧力が所定値を超えているときに、オイルポンプ57から吐出されたオイルの一部を排出することによって、該内部通路77におけるオイルの圧力を調整する。
図2に示されるように、内部通路77は、モータハウジング24に対するドリル加工によって形成される。内部通路77は、モータハウジング24の外側面から穿設されて上記外部配管59に一端部が連通する第1内部通路85と、第1内部通路85の他端部に連通するとともにクラッチ室25とモータ室26とに開口する第2内部通路86とで構成されている。
また、肉厚部29Aには、調圧弁90のケース体91が固定されている。ケース体91には、略円柱形状の弁体92が該弁体92の軸方向に沿って摺動可能な弁体収容室93と、弁体収容室93よりも小径であって、第2内部通路86及び弁体収容室93に連通する圧力室94とが形成されている。上記弁体92は、弁体収容室93内に配設されたコイルばね95によって圧力室94に向けて付勢されており、弁体収容室93と圧力室94との径差に基づく弁座96によって圧力室94へ向けた変位が規制されている。また、ケース体91には、弁体92の軸方向における弁体収容室93の略中央付近に開口を有して、モータ室26に連通する噴出通路97が形成されている。
すなわち、上記調圧弁90において、弁体92は、コイルばね95の収縮量に基づく付勢力と、該付勢力に対する抗力であって圧力室94におけるオイルの圧力に基づく押圧力とに基づいて、弁体収容室93内を軸方向に沿って変位する。そして弁体92は、図3に示されるように、第2内部通路86におけるオイルの圧力、すなわち圧力室94におけるオイルの圧力が過度に高くなったときには、コイルばね95の付勢力に抗して弁体収容室93を摺動しながら弁座96から離間するように変位して、第2内部通路86と噴出通路97とを連通させる。これにより、オイルの余剰分が、第2内部通路86、圧力室94、弁体収容室93を介して噴出通路97に流入する。噴出通路97は、ロータ51へ向かって延出形成されており、その先端部には、該噴出通路97に流入したオイルをロータ51に向かって回転軸15の軸方向Aに沿って噴出する噴出口98が形成されている。
次に、上述した調圧弁90を備えたモータ冷却部54の作用について図3を参照して説明する。図3に示されるように、回転軸15の回転速度が上昇してオイルポンプ57から過剰なオイルが吐出されるようになると、調圧弁90が開弁状態となるため、余剰なオイルが噴出通路97を通じてモータ室26へと排出されることになる。この際に排出されるオイルは、噴出口98からロータ51へ向けて噴出されてロータ51に吹き付けられる。すなわち、供給口61からモータ19に向けて滴下されるオイルに加えて、供給口61へオイルを圧送するうえで余剰とされるオイルでもロータ51が冷却されることになる。
しかも、回転軸15の回転速度が上昇するにつれて、オイルポンプ57から吐出されるオイルが増量されるため、これにともない調圧弁90の噴出口98から噴出されるオイルも増量される。すなわち、回転軸15の回転速度が上昇してモータ19の発熱量が多くなるほど、ロータ51へ向けて噴出されるオイルが増量されることになる。そのため、噴出口98から噴出されるオイルの初速が大きくなって、より高い確率の下でオイルがロータ51に吹き付けられることとなる。
以上説明したように、本実施の形態に係るモータユニット18によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)調圧弁90から排出されるオイルは、噴出口98からロータ51へ向けて噴出されることでロータ51に吹き付けられる。その結果、供給口61からモータ19に供給されるオイルに加えて、供給口61へオイルを圧送するうえで余剰とされるオイルでもロータ51を冷却することが可能となることから、モータ19の冷却効率を高めることができる。
(2)回転軸15の回転速度が上昇してモータ19の発熱量が多くなるほど、ロータ51へ向けて噴出されるオイルが増量されることになる。その結果、噴出口98から噴出されるオイルの初速が大きくなることから、より高い確率の下でオイルをロータ51に吹き付けることができる。
(3)調圧弁90が、回転軸15よりもモータハウジング24の頂部側に配設されていることから、該調圧弁90から噴出されたオイルがオイルパン55に戻るまでの経路を複雑にすることができる。その結果、調圧弁90から噴出されたオイルによるモータ19の冷却をさらに効率よく行なうことができる。
(4)永久磁石が発生する磁力は、該永久磁石の温度が高くなるほど弱くなる。そのため、モータ19から回転軸15に対し、モータ19の消費電力という観点から効率よく回転トルクを与えるうえでは、ステータ53よりも、永久磁石が埋設されたロータ51の冷却が優先されることが好ましい。この点、上記実施形態では、調圧弁90の噴出口98から噴出されるオイルがロータ51に吹き付けられることから、ロータ51に埋設された永久磁石から発生する磁力が維持されやすくなる。その結果、モータ19から回転軸15に対して安定した回転トルクを与えることが可能であるとともに、同じ回転トルクを与えるうえでバッテリーの消費電力を抑えることもできる。
(5)ロータ51に吹き付けられたオイルは、該ロータ51の回転に基づく外力を受けるため、その回転方向に応じた方向へ飛散されやすい。上記実施形態では、噴出口98から噴出されたオイルは、ロータ51においてモータハウジング24の底部から頂部へと回転する部位に吹き付けられることから、モータハウジング24の頂部側へ飛散されやすい。これにより、ロータ51の回転によってモータハウジング24の底部側へオイルが飛散されやすい場合に比べて、オイルパン55に戻るまでの経路が複雑になりやすい。その結果、その飛散されたオイルによって、ロータ51やステータ53が再び冷却されること、ベアリング31,47へ給油を行なうこと、それらが可能となる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・調圧弁90は、ロータ51がモータハウジング24の頂部側から底部側へ向かって回転している領域に対向するように配設されていてもよい。
・調圧弁90は、回転軸15よりもモータハウジング24の底部側に配設されていてもよい。
・調圧弁90が配設される位置は、ロータ51に対向する位置だけでなく、ステータ53に対向する位置やロータ51及びステータ53の双方に対向する位置であってもよい。
・噴出口98から噴出されるオイルが、ロータ51だけでなく、ロータ51及びステータ53に吹き付けられるように噴出通路97や噴出口98を形成してもよい。また、ステータ53に吹き付けられるように噴出通路97や噴出口98を形成してもよい。
・調圧弁90は、複数の噴出口、例えば、ステータ53にオイルを吹き付ける噴出口と、ロータ51にオイルを吹き付ける噴出口とを有していてもよい。
・オイルポンプは、モータハウジング24の仕切壁29に固定されて、回転軸15に連結される駆動ギヤを有しているものであればよく、ギヤポンプに限らず、例えばトロコイド式のポンプであってもよい。
・上記実施形態のモータユニットは、ハイブリッド自動車に限らず、エンジン及びモータを駆動動力源とするハイブリッドシステムを備える建機や船舶に適用することも可能である。
A…軸方向、R…回転方向、10…動力伝達装置、11…エンジン、12…クランク軸、13…フライホイール、15…回転軸、17…クラッチ、18…ハイブリッドシステム用モータユニット、19…モータ、20…入力軸、21…トランスミッション、23…ケース体、24…モータハウジング、25…クラッチ室、26…モータ室、29…仕切壁、29A…肉厚部、30…凹部、31…ベアリング、35…フロントリテーナ、35a…鍔部、35b…筒部、36…クラッチ本体、37…クラッチカバー、38…レリーズフォーク、39…スライダ、40…トランスミッションハウジング、41…リアリテーナ、43…トランスミッション室、46…凹部、47…ベアリング、48…オイルシールリテーナ、49…オイルシール、51…ロータ、53…ステータ、54…モータ冷却部、55…オイルパン、57…オイルポンプ、59…外部配管、60…供給槽、61…供給口、63…ポンプ本体、64…蓋部材、65…オイルシール、67…吸入口、69…連絡通路、71…吸入配管、72…吸入通路、73…ストレーナ、75…吐出口、77…内部通路、79…オイルパイプ、80…鋼管、81,82…フランジ、85…第1内部通路、86…第2内部通路、90…調圧弁、91…ケース体、92…弁体、93…弁体収容室、94…圧力室、95…コイルばね、96…弁座、97…噴出通路、98…噴出口。

Claims (4)

  1. エンジンの出力が伝達される回転軸を出力軸とするモータと、
    前記回転軸を回転自在に軸支する軸支壁によって、前記モータが収容されるモータ室が区画されたハウジングと、
    前記回転軸に連結される駆動ギヤを有するオイルポンプと、
    前記オイルポンプの吐出したオイルを前記ハウジングの頂部から前記モータに向けて供給するための供給通路と、
    前記オイルポンプが吐出したオイルの余剰分を前記供給通路から排出して該供給通路におけるオイルの圧力を調整する調圧弁と
    を備えたハイブリッドシステム用モータユニットであって、
    前記供給通路は、前記軸支壁の内部に形成された内部通路を有し、
    前記調圧弁は、前記回転軸の軸方向で前記モータに対向するように前記軸支壁に固定されて前記モータ室に位置しており、前記オイルの余剰分を前記内部通路から排出するとともに当該オイルの余剰分を前記モータに向けて噴出させる噴出口を先端部に有して前記モータに向けて延出形成された噴出通路を有する
    ことを特徴とするハイブリッドシステム用モータユニット。
  2. 前記調圧弁が、
    前記回転軸よりも前記ハウジングの頂部側で前記モータに対向し
    前記噴出通路が、
    前記モータのうちで前記回転軸よりも前記ハウジングの頂部側の部位に向けて延出形成されている
    請求項1に記載のハイブリッドシステム用モータユニット。
  3. 前記モータが、
    前記回転軸に連結されて永久磁石を有する環状のロータと、前記ハウジングに固定されて前記ロータの外周部を取り囲む環状のステータとを有し、
    前記調圧弁が、
    前記ロータに対向する位置に配設され
    前記噴出通路が、
    前記ロータに向けて延出形成されている
    請求項2に記載のハイブリッドシステム用モータユニット。
  4. 前記調圧弁が、
    前記ロータのうち、前記ハウジングの底部側から頂部側へ向かって回転している領域に対向し
    前記噴出通路が、
    前記領域に向けて延出形成されている
    請求項3に記載のハイブリッドシステム用モータユニット。
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