JP5939346B1 - 導電性組成物、非水電解質二次電池用下地付き集電体、非水電解質二次電池用電極、及び非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、内部短絡などによって電池の内部温度が上昇した場合、導電性組成物に含まれるオレフィン系樹脂微粒子が、体積膨張することにより、導電性の炭素材料同士の接触を切断する。これにより、電極自体の抵抗が高くなるので、短絡箇所に流れる電流が減少し、ジュール発熱を抑制し、電池の安全性が保たれるという効果を奏すると考えられる。しかし、ポリオレフィン樹脂微粒子の体積膨張と同時に樹脂微粒子の溶融が起こり、炭素材料同士が再度接触して、電池の内部抵抗が十分上昇せず、安全性を保てなかった。
一方、導電性組成物に所定量の水溶性樹脂(B)を含むことで、上記オレフィン樹脂微粒子が溶融した場合でも、水溶性樹脂(B)が炭素同士の再接触を防ぐ効果が確認され、電池の安全性を飛躍的に向上させることがわかった。
さらには、水溶性樹脂(B)は導電性組成物(スラリー)において、化学的に安定であることから、経時変化が少なく、下地層を形成する際の塗工特性に優れる。
さらに、導電性の炭素材料の二次凝集粒子径を適切に制御することによって、上記、抵抗上昇をより効果的に行えることができ、電池の安全性を飛躍的に向上されることがわかった。
水分散樹脂微粒子(C)に含まれるオレフィン系樹脂微粒子が少なくともカルボン酸またはカルボン酸エステルで変性されたポリオレフィン樹脂粒子であり、ポリオレフィン樹脂粒子の赤外吸収スペクトルにおいて、2800〜3000cm-1の最大ピーク高さ(極大吸光度)(X)と、1690〜1740cm-1の最大ピーク高さ(極大吸光度)(Y)との比(Y)/(X)が0.05〜1.0であることを特徴とする上記非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物に関する。
水分散樹脂微粒子(C)に含まれるオレフィン系樹脂微粒子が少なくともカルボン酸またはカルボン酸エステルで変性されたポリエチレンからなり、前記(Y)/(X)が0.3〜0.8であることを特徴とする上記非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物に関する。
水分散樹脂微粒子(C)に含まれるオレフィン系樹脂微粒子が少なくともカルボン酸またはカルボン酸エステルで変性されたポリプロピレンからなり、前記(Y)/(X)が0.05〜0.5であることを特徴とする上記非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物に関する。
非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物が塗工された塗膜の光沢値が0.1〜33であることを特徴とする上記非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物に関する。
導電性の炭素材料(A)が、一次粒子が凝集して二次粒子が形成されたカーボンブラックであり、一次粒子径が1〜100nm、体積平均粒子径(D50)が0.3〜5μmであることを特徴とする上記非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物に関する。
前記カーボンブラックの体積平均粒子径が、水分散樹脂粒子(C)の体積平均粒子径よりも大きいことを特徴とする上記非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物に関する。
集電体と、上記非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物から形成された下地層とを有する非水電解質二次電池用下地層付き集電体に関する。
集電体と、上記非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物から形成された下地層と、電極活物質とバインダーとを含有する電極形成用組成物から形成された合材層とを有する非水電解質二次電池用電極に関する。
正極と負極と電解液とを具備する非水電解質二次電池であって、前記正極または前記負極の少なくとも一方が、上記非水電解質二次電池用電極である、非水電解質二次電池に関する。
前記したように、本発明の導電性組成物は、非水電解質二次電池の下地層形成用として使用できる。導電性組成物は、導電性の炭素材料(A)と水溶性樹脂バインダー(B)と、少なくともオレフィン系樹脂微粒子を含む水分散樹脂微粒子(C)と、水性液状媒体(D)とを含有する。
導電性組成物の固形分の合計100質量%中、導電性の炭素材料(A)の含有量は、導電性と内部抵抗の観点から、10〜50質量%であり、好ましくは15〜50質量%、より好ましくは20〜40質量%である。
導電性組成物の固形分の合計100質量%中、水溶性樹脂(B)の含有量は、電極の密着性と導電性、および発熱時における電池の内部抵抗上昇の観点から、10〜50質量%であり、好ましくは10〜40質量%であり、より好ましくは15〜35質量%である。
導電性組成物の固形分の合計100質量%中、水分散樹脂微粒子(C)の含有量は、内部抵抗と導電性、および発熱時における電池の内部抵抗上昇の観点から、30〜70質量%であり、好ましくは30〜60質量%、より好ましくは35〜60質量%である。
また、導電性組成物の適正粘度は、導電性組成物の塗工方法によるが、一般には、10mPa・s以上、30,000mPa・s以下とするのが好ましい。
本発明における導電性の炭素材料(A)としては、導電性を有する炭素材料であれば特に限定されるものではないが、グラファイト、カーボンブラック、導電性炭素繊維(カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンファイバー)、フラーレン等を単独で、もしくは2種類以上併せて使用することができる。導電性、入手の容易さ、およびコスト面から、カーボンブラックの使用が好ましい。
ここでいう分散粒径とは、体積粒度分布において、粒子径の細かいものからその粒子の体積割合を積算していったときに、50%となるところの粒子径(D50)であり、一般的な粒度分布計、例えば、レーザー散乱方式の粒度分布計(日機装社製「マイクロトラックMT3300EXII」)等で測定される。レーザー散乱法による体積平均粒子径の測定は、以下のようにして行うことができる。導電性の炭素材料(A)と水溶性樹脂(B)を機械分散したスラリーを、固形分に応じて100〜1000倍に水希釈しておく。測定装置 [(株)日機装製 マイクロトラックMT3300EXII]のセルに該希釈スラリーをサンプリングローディングにおいて適正濃度になるまで注入し、サンプルに応じた溶剤(本発明では水)の屈折率条件を入力後、測定を行う。
、Conductex 975 ULTRA等、PUER BLACK100、115、2
05等(コロンビヤン社製、ファーネスブラック)、#2350、#2400B、#2600B、#30050B、#3030B、#3230B、#3350B、#3400B、#5400B等(三菱化学社製、ファーネスブラック)、MONARCH1400、1300、900、VulcanXC−72R、BlackPearls2000等(キャボット社製、ファーネスブラック)、Ensaco250G、Ensaco260G、Ensaco350G、SuperP−Li(TIMCAL社製)、ケッチェンブラックEC−300J、EC−600JD(アクゾ社製)、デンカブラック、デンカブラックHS−100、FX−35(電気化学工業社製、アセチレンブラック)等、グラファイトとしては、例えば人造黒鉛や燐片状黒鉛、塊状黒鉛、土状黒鉛などの天然黒鉛が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、2種以上を組み合わせて用いても良い。
導電性炭素繊維としては石油由来の原料から焼成して得られるものが良いが、植物由来の原料からも焼成して得られるものも用いることができる。例えば石油由来の原料で製造される昭和電工社製のVGCFなどを挙げることができる。
本発明の水溶性樹脂(B)とは、25℃の水99g中に水溶性樹脂(B)1g入れて撹拌し、25℃で24時間放置した後、分離・析出せずに水中で樹脂が溶解可能なものである。
水溶性樹脂(B)の分子量は特に限定されないが、好ましくは質量平均分子量が5,000〜2,000,000である。質量平均分子量(Mw)とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)におけるポリエチレンオキサイド換算分子量を示す。
さらに、カルボキシメチルセルロース1gを25℃の水99g中に入れて撹拌して得られた1質量%水溶液の粘度が0.01〜0.1Pa・sであることがより好ましい。水溶液の粘度測定はレオメーター(TAインスツルメント社製AR−G2)により、コーンプレート(60mm、1°)を用いて、測定温度25℃、せん断速度360(1/s)で測定したものである。
本発明の水分散樹脂微粒子(C)としては、一般的に水性エマルションとも呼ばれるものであり、樹脂粒子が水中で溶解せずに、微粒子の形態で分散されているものである。
水分散樹脂微粒子は少なくともオレフィン系樹脂微粒子を含み、水分散樹脂微粒子に含まれるオレフィン系樹脂微粒子の割合が50〜100質量%であり、必要に応じて、オレフィン系樹脂微粒子以外の2種以上の水分散樹脂微粒子を組み合わせても良い。オレフィン系樹脂微粒子以外の水分散樹脂微粒子は特に限定されないが、(メタ)アクリル系エマルション、ニトリル系エマルション、ウレタン系エマルション、ジエン系エマルション(SBRなど)、フッ素系エマルション(PVDFやPTFEなど)等が挙げられる。
ここでいうピーク高さとは、水分散樹脂微粒子(C)から分散媒を除去し、最終的に120℃で乾燥させて得られた固形物をFT−IRにて測定したものである。ポリオレフィン樹脂微粒子の変性量は、波数に対して吸光度をプロットしたスペクトルを用い、2700m-1における吸光度を示す点と3000cm-1における吸光度を示す点との2点を結ぶ直線をベースラインBXとした際の、2800〜3000cm-1に見られるオレフィン由来の2本または4本のうち、最大ピークからベースラインBXまでの高さ(極大吸光度)(X)と、1650m-1における吸光度を示す点と1850cm-1における吸光度を示す点との2点を結ぶ直線をベースラインBYとした際の、1690〜1740cm-1のカルボニル由来の最大ピークからベースラインBYまでの高さ(極大吸光度)(Y)との比(Y)/(X)から求めることができる。一般的に、ポリエチレン系樹脂は2本、ポリプロピレン系樹脂は4本みられるが、両者とも最大ピークは2915cm-1付近に見られる。
本発明に使用する水性液状媒体(D)としては、水を使用することが好ましいが、必要に応じて、例えば、集電体への塗工性向上のために、水と相溶する液状媒体を使用しても良い。
本発明の導電性組成物や後述する合材インキを得る際に用いられる装置としては、顔料分散等に通常用いられている分散機、混合機が使用できる。
例えば、ディスパー、ホモミキサー、若しくはプラネタリーミキサー等のミキサー類;エム・テクニック社製「クレアミックス」、若しくはPRIMIX社「フィルミックス」等のホモジナイザー類;ペイントコンディショナー(レッドデビル社製)、ボールミル、サンドミル(シンマルエンタープライゼス社製「ダイノミル」等)、アトライター、パールミル(アイリッヒ社製「DCPミル」等)、若しくはコボールミル等のメディア型分散機;湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジーナスPY」、スギノマシン社製「スターバースト」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」等)、エム・テクニック社製「クレアSS−5」、若しくは奈良機械社製「MICROS」等のメディアレス分散機;または、その他ロールミル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、分散機としては、分散機からの金属混入防止処理を施したものを用いることが好ましい。
例えば、メディア型分散機を使用する場合は、アジテーター及びベッセルがセラミック製又は樹脂製の分散機を使用する方法や、金属製アジテーター及びベッセル表面をタングステンカーバイド溶射や樹脂コーティング等の処理をした分散機を用いることが好ましい。そして、メディアとしては、ガラスビーズ、または、ジルコニアビーズ、若しくはアルミナビーズ等のセラミックビーズを用いることが好ましい。また、ロールミルを使用する場合についても、セラミック製ロールを用いることが好ましい。分散装置は、1種のみを使用しても良いし、複数種の装置を組み合わせて使用しても良い。また、強い衝撃で粒子が割れたり、潰れたりしやすい正または負極活物質の場合は、メディア型分散機よりは、ロールミルやホモジナイザー等のメディアレス分散機が好ましい。
本発明において、導電性組成物の塗膜の光沢値は以下のようにして測定することができる。作製した導電性組成物を約1〜5μmとなるように、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに塗工したのち、150℃のオーブンに2〜5分入れ、塗膜を作製する。この塗膜を黒色の平板上に置き、光沢計(BYK社製 micro−TRI−gloss)にて測定する。本発明においては、60°の値を読み取り、光沢値とする。
塗膜の光沢の測定においては、PETフィルム上に塗工したものを測定するのが好ましいが、Al箔等に塗工したものを測定しても良い。
本発明の非水電解質二次電池用下地層付き集電体とは、集電体上に、本発明の導電性組成物から形成された下地層を有するものである。
また、本発明の蓄非水電解質二次電池用電極とは、集電体上に、本発明の導電性組成物から形成された下地層と、電極活物質とバインダーとを含有する電極形成用組成物(合材インキ)から形成された合材層とを有する。
電極に使用する集電体の材質や形状は特に限定されず、各種蓄非水電解質二次電池用にあったものを適宜選択することができる。
例えば、集電体の材質としては、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、又はステンレス等の金属や合金が挙げられる。リチウムイオン電池の場合、特に正極材料としてはアルミニウムが、負極材料としては銅が、それぞれ好ましい。また、形状としては、一般的には平板上の箔が用いられるが、表面を粗面化したものや、穴あき箔状のもの、及びメッシュ状の集電体も使用できる。
前記したように、一般的な蓄電デバイス用の合材インキは、活物質と、溶媒を必須とし、必要に応じて導電助剤と、バインダーとを含有する。
活物質はできるだけ多く含まれることが好ましく、例えば、合材インキ固形分に占める活物質の割合は、80〜99質量%が好ましい。導電助剤を含む場合、合材インキ固形分に占める導電助剤の割合は、0.1〜15質量%であることが好ましい。バインダーを含む場合、合材インキ固形分に占めるバインダーの割合は、0.1〜15質量%であることが好ましい。
合材インキ中で使用される活物質について以下で説明する。
リチウムイオン二次電池用の正極活物質としては、特に限定はされないが、リチウムイオンをドーピングまたはインターカレーション可能な金属酸化物、金属硫化物等の金属化合物、および導電性高分子等を使用することができる。
TiO2等の遷移金属酸化物粉末、層状構造のニッケル酸リチウム、コバルト酸リチウム
、マンガン酸リチウム、スピネル構造のマンガン酸リチウムなどのリチウムと遷移金属との複合酸化物粉末、オリビン構造のリン酸化合物であるリン酸鉄リチウム系材料、TiS2、FeSなどの遷移金属硫化物粉末等が挙げられる。
また、水性の合材インキ中で好適に使用されるバインダーとしては水媒体のものが好ましく、水媒体のバインダーの形態としては、水溶性型、エマルション型、ハイドロゾル型等が挙げられ、適宜選択することができる。
本発明の導電性組成物を、集電体上に塗工・乾燥し、下地層を形成し、非水電解質二次電池用下地層電極を得ることができる。
あるいは、本発明の導電性組成物を、集電体上に塗工・乾燥し、下地層を形成し、該下地層上に、合材層を設け、非水電解質二次電池用電極を得ることもできる。下地層上に設ける合材層は、上記した合材インキを用いて形成することができる。
リチウムイオン二次電池の場合を例にとって説明する。電解液としては、リチウムを含んだ電解質を非水系の溶剤に溶解したものを用いる。
電解質としては、LiBF4、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、LiC4F9SO3、Li(CF3SO2)3C、LiI、LiBr、LiCl、LiAlCl、LiHF2、LiSCN、又はLiBPh4等が挙げられるがこれらに限定されない。
γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、及びγ−オクタノイックラクトン等のラクトン類;
テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,2−メトキシエタン、1,2−エトキシエタン、及び1,2−ジブトキシエタン等のグライム類;
メチルフォルメート、メチルアセテート、及びメチルプロピオネート等のエステル類;ジメチルスルホキシド、及びスルホラン等のスルホキシド類;並びに、
アセトニトリル等のニトリル類等が挙げられる。又これらの溶剤は、それぞれ単独で使用しても良いが、2種以上を混合して使用しても良い。
さらに上記電解液を、ポリマーマトリクスに保持しゲル状とした高分子電解質とすることもできる。ポリマーマトリクスとしては、ポリアルキレンオキシドセグメントを有するアクリレート系樹脂、ポリアルキレンオキシドセグメントを有するポリホスファゼン系樹脂、及びポリアルキレンオキシドセグメントを有するポリシロキサン等が挙げられるがこれらに限定されない。
セパレーターとしては、例えば、ポリエチレン不織布、ポリプロピレン不織布、ポリアミド不織布及びそれらに親水性処理を施したものが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
<導電性組成物>
導電性の炭素材料としてアセチレンブラック(A−1:デンカブラックHS−100、電気化学工業社製)25質量部、水溶性樹脂であるカルボキシメチルセルロース(CMCダイセル#1240、ダイセル化学工業社製)2.5%水溶液1000質量部(固形分として25質量部)をミキサーに入れて混合し、更にサンドミルに入れて分散を行った。次に水分散樹脂粒子であるポリオレフィン系樹脂微粒子(C−1:アローベースSB−1200、ユニチカ社製、25%水系分散液(平均粒子径0.10μm))200質量部(固形分として50質量部)を入れ、ミキサーで混合し、導電性組成物(1)を得た。
(光沢値)
作製した導電性組成物を約1〜5μmとなるように、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに塗工した後、150℃のオーブンに2〜5分入れ、塗膜を作製した。この塗膜を黒色の平板上に置き、光沢計(BYK社製 micro−TRI−gloss)にて60°の値を読み取った。
(導電性炭素材料の一次粒子径)
透過型電子顕微鏡(日本電子データム社製 JEM−1010)を用いて、加速電圧100kVにて炭素材料粒子の撮影を行った。アグリゲート(一次凝集体)を形成する球形粒子100個の直径を測長し、平均化して求めた。
(導電性炭素材料の体積平均粒子径)
導電性の炭素材料(A)と水溶性樹脂(B)を機械分散したスラリーを、固形分に応じて100〜1000倍に水希釈し、マイクロトラック(日機装社製 MT3300EXII)のセルに該希釈スラリーをサンプリングローディングにおいて適正濃度になるまで注入し、サンプルに応じた分散媒(本発明では水)の屈折率条件を入力後、測定を行い、D50を平均粒子径とした。
(水分散樹脂微粒子の体積平均粒子径)
水分散樹脂微粒子分散液を、固形分に応じて200〜1000倍に水希釈し。該希釈液約5mlをナノトラック(日機装社製 Wave−EX150)のセルに注入し、サンプルに応じた分散媒(本発明では水)および樹脂の屈折率条件を入力後、測定を行い、D50を平均粒子径とした。
(オレフィン系樹脂微粒子の変性量(Y)/(X))
水分散樹脂微粒子(C)を80℃のオーブンに入れ、分散媒を除去した後、120℃で30分乾燥させて固形物を得た。これをフーリエ変換赤外分光装置(FT−IR:PerkinElmer社製Spectrum One/100)による全反射測定法(ATR)によって測定した。
変性量は、波数に対して吸光度をプロットしたスペクトルを用い、2700cm-1における吸光度を示す点と3000cm-1における吸光度を示す点との2点を結ぶ直線をベースラインBXとした際の、2800〜3000cm-1のオレフィン由来の最大ピークからベースラインBXまでの高さ(極大吸光度)(X)と、1650m-1における吸光度を示す点と1850cm-1における吸光度を示す点との2点を結ぶ直線をベースラインBYとした際の、1690〜1740cm-1のカルボニル由来の最大ピークからベースラインBYまでの高さ(極大吸光度)(Y)との比(Y)/(X)を求めた。
表1に示す組成比、および導電性の炭素材料と水溶性樹脂のサンドミルでの分散時間を延長して導電性材料の光沢値を変更した以外は、導電性組成物(1)と同様の方法により、それぞれ実施例の導電性組成物(2)〜(8)、(12)〜(16)、(18)〜(20)、(25)〜(51)を得た。なお、実施例45、46は参考例である。
(導電性の炭素材料(A))
・A−1:デンカブラックHS−100(電気化学工業社製)
・A−2:ケッチェンブラックEC−300J(ライオン社製)
(水溶性樹脂)(B))
・B−1:CMCダイセル#1240(ダイセル化学工業社製)
・B−2:ポリアクリル酸、平均分子量5000(和光純薬工業社製)
・B−3:クラレポバールPVA235(クラレ社製)
・B−4:CMCダイセル#1110(ダイセル化学工業社製)
・B−5:CMCダイセル#1120(ダイセル化学工業社製)
・B−6:CMCダイセル#1130(ダイセル化学工業社製)
・B−7:CMCダイセル#1140(ダイセル化学工業社製)
・B−8:CMCダイセル#1260(ダイセル化学工業社製)
(水分散樹脂粒子(C))
・C−1:アローベースSB−1200(固形分25%水分散液、平均粒子径0.10μm)(ユニチカ社製)
・C−2:アローベースTC−4010(固形分25%水分散液、平均粒子径0.20μm)(ユニチカ社製)
・C−3:アクアペトロDP−2401(固形分30%水分散液、平均粒子径0.30μm)(東洋アドレ社製)
・C−4:ポリテトラフルオロエチレン30−J(固形分60%水分散液、平均粒子径0.2μm)(三井・デュポンフロロケミカル社製)
・C−6:ザイクセンAC(固形分30%水分散液、平均粒子径0.04μm)(住友精化社製)
・C−7:アローベースSE−1200(固形分20%水分散液、平均粒子径0.12μm)(ユニチカ社製)
・C−8:ハイテックS−3121(固液分25%水分散液、平均粒子径0.01μm)(東邦化学社製)
・C−9:ケミパールV300(固形分40%水分散液、平均粒子径3.50μm)(三井化学社製)
・C−10:ケミパールS100(固形分28%水分散液、平均粒子径0.02μm)(三井化学社製)
・C−11:ケミパールW4005(固形分40%水分散液、平均粒子径0.57μm)(三井化学社製)
・C−12:アローベースTD−4010(固形分25%水分散液、平均粒子径0.17μm)(ユニチカ社製)
・C−13:ハードレンNZ−1015(固形分30%水分散液、平均粒子径0.15μm)(東洋紡社製)
・C−14:ハードレンNZ−1004(固形分30%水分散液、平均粒子径0.12μm)(東洋紡社製)
水分散樹脂微粒子をスチレンブタジエンエマルション(C−5:TRD2001(固形分48%水分散液)、JSR社製)に代えた以外は、実施例1と同様の方法により、導電性組成物(22)を得た。
導電性の炭素材料としてアセチレンブラック(A−1:デンカブラックHS−100、電気化学工業社)30質量部、非水溶性樹脂であるポリフッ化ビニリデン(KFポリマー#9100::クレハ社)35質量部とN―メチルピロリドン900質量部をミキサーに入れて混合した後、融点が130℃、密度が0.98g/mlの固形のポリオレフィン樹脂35質量部入れ、160℃のオーブンに入れてポリオレフィン樹脂を溶解させた後、サンドミルに入れて分散を行い、導電性組成物(23)を得た。
導電性の炭素材料としてアセチレンブラック(A−1:デンカブラックHS−100、電気化学工業社)28質量部、非水溶性樹脂であるポリフッ化ビニリデン(KFポリマー#9100:クレハ社)72質量部とN―メチルピロリドン900質量部をミキサーに入れて混合し、更にサンドミルに入れて分散を行い、導電性組成物(24)を得た。
導電性組成物(1)〜(19)、(25)〜(51)、(22)〜(23)を、集電体となる厚さ20μmのアルミ箔上にバーコーターを用いて塗布をした後、80℃で加熱乾燥し、表1に示す厚み(比較例3は厚み2μm)となるように非水電解質二次電池用下地層付き集電体(1)〜(19)、(25)〜(51)、(22)〜(23)をそれぞれ得た。
導電性組成物(20)を、集電体となる厚さ20μmの銅箔上にバーコーターを用いて塗布をした後、80℃で加熱乾燥し、厚みが2μmとなるように非水電解質二次電池用下地層付き集電体(20)を得た。
導電性組成物(24)を、集電体となる厚さ20μmのアルミ箔上にバーコーターを用いて厚みが2μmとなるように塗布をした後、80℃で加熱乾燥を行った。次いで、145℃のオーブンに入れて5時間の熱処理を行って、非水電解質二次電池用下地層付き集電体(24)を得た。
正極活物質としてLiNi0.5Mn0.3Co0.2O293質量部、導電剤としてアセチレンブラック4質量部、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン3質量部、N―メチルピロリドン45質量部を入れて混合して、正極用合材インキを作製した。
負極活物質として人造黒鉛98質量部、カルボキシメチルセルロース1.5%水溶液66.7質量部(固形分として1質量部)をプラネタリーミキサーに入れて混練し、水33質量部、スチレンブタジエンエマルション48質量%水系分散液2.08質量部(固形分として1質量部)を混合して、負極二次電池電極用合材インキを得た。
上述のリチウムイオン二次電池正極用合材インキを、二次電池用下地層付き集電体(1)〜(19)、(25)〜(51)、(22)〜(24)上にドクターブレードを用いて塗布した後、80℃で加熱乾燥して電極の単位面積当たりの目付け量が20mg/cm2となるようにとなるように調整した。さらにロールプレスによる圧延処理を行い、合材層の密度が3.1g/cm3となる正極(1)〜(19)、(25)〜(51)、(22)〜(24)を作製した。
上述のリチウムイオン二次電池正極用合材インキを、集電体となる厚さ20μmのアルミ箔上にドクターブレードを用いて塗布した後、80℃で加熱乾燥して電極の単位面積当たりの目付け量が20mg/cm2となるようにとなるように調整した。さらにロールプレスによる圧延処理を行い、合材層の密度が3.1g/cm3となる正極(20)、(21)を作製した。
上述のリチウムイオン二次電池負極用合材インキを、集電体となる厚さ20μmの銅箔上にドクターブレードを用いて塗布した後、80℃で加熱乾燥して電極の単位面積当たりの目付け量が12mg/cm2となるように調整した。さらにロールプレスによる圧延処理を行い、合材層の密度が1.5g/cm3となる負極(1)〜(19)、(25)〜(51)、(21)〜(24)を作製した。
上述のリチウムイオン二次電池負極用合材インキを、下地層付き集電体(20)上にドクターブレードを用いて塗布した後、80℃で加熱乾燥して電極の単位面積当たりの目付け量が12mg/cm2となるように調整した。さらにロールプレスによる圧延処理を行い、合材層の密度が1.5g/cm3となる負極(20)を作製した。
表2に示す正極と負極を各々45mm×40mm、50mm×45mmに打ち抜き、その間に挿入されるセパレーター(多孔質ポリプロプレンフィルム)とをアルミ製ラミネート袋に挿入し、真空乾燥の後、電解液(エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを1:1(体積比)の割合で混合した混合溶媒に、LiPF6を1Mの濃度で溶解させた非水系電解液)を注入した後、アルミ製ラミネートを封口してラミネート型リチウムイオン電池を作製した。ラミネート型リチウムイオン型電池の作製はアルゴンガス置換したグロ−ブボックス内で行い、ラミネート型リチウムイオン型電池作製後、以下に示す初期抵抗、抵抗増加、レート特性およびサイクル特性の電池特性評価を行った。なお、実施例45、46は参考例である。
放電電流12mA(0.2C)にて放電終止電圧3.0Vで定電流放電を行ったラミネート型電池を、インピーダンスアナライザー(biologic社製SP−50)にて500kHzでの抵抗測定を行った。
上述したラミネート型電池を25℃から180℃まで加熱し、各々の温度での抵抗測定を行った。25℃で測定した抵抗を初期抵抗とし、180℃で測定した抵抗値と25℃で測定した抵抗値の商を抵抗増加とした。すなわち抵抗増加は以下(式1)で表される。
(式1) 抵抗増加=180℃での抵抗値/25℃での抵抗値
初期抵抗および抵抗増加について、以下の基準で評価した結果を表2に示す。
・初期抵抗
○:「初期抵抗が下地層なしの比較例1の初期抵抗より小さい。優れている。」
△:「初期抵抗が下地層なしの比較例1の初期抵抗と同等。」
×:「初期抵抗が下地層なしの比較例1の初期抵抗より大きい。劣っている。」
・抵抗増加
○:「抵抗増加が初期抵抗の5倍以上。優れている。」
△:「抵抗増加が初期低能の3倍以上、5倍未満。電流の遮断効果が不十分。」
×:「抵抗増加が初期抵抗の3倍未満。電流の遮断効果が低い。劣っている。」
上述したラミネート電池について、充放電装置(北斗電工社製SM−8)を用い、充放電測定を行った。
充電電流12mA(0.2C)にて充電終止電圧4.2Vで定電流定電圧充電(カットオフ電流0.6mAを行った後、放電電流12mA(0.2C)および120mA(2C)で放電終止電圧3.0Vに達するまで定電流放電を行って、それぞれ放電容量を求めた。レート特性は0.2C放電容量と2C放電容量の比、つまり以下(式2)で表される。
(式2) レート特性=2C放電容量/0.2C放電容量×100(%)
以下の基準で評価した結果を表2に示す。
・レート特性
○:「レート特性が80%以上。特に優れている。」
○△:「レート特性が75%以上、80%未満。優れている。」
△:「レート特性が70以上、75%未満。下地層なしの比較例1のレート特性と同等。」
×:「レート特性が70%未満。劣っている。」
50℃恒温槽にて充電電流を60mAにて充電終止電圧を4.2Vで定電流定電圧充電(カットオフ電流0.6mA)を行った後、放電電流60mAで放電終止電圧3.0Vに達するまで定電流放電を行って、初回放電容量を求めた。この充放電サイクルを200回行い、放電容量維持率(初回放電容量に対する200回目の放電容量の百分率)を算出した。以下の基準で評価した結果を表2に示す。
・サイクル特性
○:「放電容量維持率が90%以上。特に優れている。」
○△:「放電容量維持率が85%以上、90%未満。優れている。」
△:「放電容量維持率が80%以上、85%未満。下地層なしの比較例1の放電容量維持率と同等。」
×:「放電容量維持率が80%未満。劣っている。」
一方、下地層を形成していない比較例1や、本発明以外の水分散樹脂微粒子(C)からなる下地層を形成した比較例2や、本発明の水分散樹脂微粒子(C)以外の樹脂からなる下地層を形成した比較例3および4では、電池の内部温度が上昇しても、目立った電池の内部抵抗の上昇は見られなかった。比較例1は下地層を形成していないため、発熱時に抵抗を増大させる効果がなく、比較例2および4では、発熱時における樹脂の体積膨張が不十分なため、導電層中に分散している導電性の炭素材料同士を引き剥がすことができなかったためと考えられる。さらに、比較例3では、下地層内でのポリオレフィン樹脂の分散性が不均一なため、局所的に導電性の炭素材料同士の接触を引き剥がすことができなかったためと考えられ、さらには、導電性の炭素材料やポリオレフィン樹脂の分散性が不均一なことで、下地層の導電性が悪化し、レート特性やサイクル特性が悪化したと考えられる。
実施例45、46に示すように、水溶性樹脂(B)およびポリオレフィン樹脂微粒子(C)の含有量が少なすぎると、加熱による抵抗上昇はそれほど高くない結果が得られた。実施例45では、水分散樹脂微粒子(C)の含有量が少なく、ポリオレフィン樹脂の体積膨張が十分に発現しなかったためと考える。また、実施例46では、水溶性樹脂(B)の含有量が少なく、加熱によるポリオレフィンの体積膨張と同時に起こると思われる樹脂の溶融を抑えることができず、炭素材料同士の切断が出来なかったためと考えられる。
実施例15、25.26、29に示すように、オレフィン系の水分散樹脂微粒子(C)を用いても、カルボン酸またはカルボン酸エステルの変性量が少ないもの、または未変性のものは、加熱による抵抗上昇はそれほど高くない結果が得られた。これは、加熱により、ポリオレフィン樹脂の体積膨張と溶融が同時に起こるため、炭素材料同士の切断を効果的に引き起こすことができなかったためと考えられる。このことから、ポリオレフィン樹脂は一定量以上の変性によって、溶融を抑制していると考えられる。
実施例35、36に示すように、炭素材料であるカーボンブラックの二次凝集体を小さくしたものは、加熱による抵抗上昇はそれほど高くない結果が得られた。この理由についてはまだ明確となっていないが、下地層内部での各材料の存在形態が変化したため、炭素材料同士の切断を効果的に行えなかったと推定している。
実施例24に示すように、カーボンブラックの体積平均粒子径よりも大きい水分散樹脂を用いたものは、加熱による抵抗上昇はそれほど高くない結果が得られた。これは、水分散樹脂粒子が大きすぎるため、炭素材料同士の切断を効果的に行えなかったためと推定している。
以上の結果から、本発明によって、電池の出力特性等に優れ、過充電や内部短絡などにより電池の内部温度が上昇した場合に、内部抵抗を上昇させることで流れる電流を抑制することで、電池の安全性を高める機能を備えた非水電解質二次電池を形成するための導電性組成物を提供することができる。
Claims (10)
- 導電性の炭素材料(A)と、水溶性樹脂(B)と、水分散樹脂微粒子(C)と、水性液状媒体(D)とを含有する非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物であって、前記水分散樹脂微粒子が少なくともオレフィン系樹脂微粒子を含み、導電性組成物の固形分の合計100質量%中、導電性の炭素材料(A)の含有量が、10〜50質量%であり、水溶性樹脂(B)の含有量が、10〜50質量%であり、水分散樹脂微粒子(C)の含有量が、30〜70質量%であり、水分散樹脂微粒子(C)に含まれるオレフィン系樹脂微粒子の割合が、50〜100質量%であることを特徴とする非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物。
- 水分散樹脂微粒子(C)に含まれるオレフィン系樹脂微粒子が少なくともカルボン酸またはカルボン酸エステルで変性されたポリオレフィン樹脂粒子であり、ポリオレフィン樹脂粒子の赤外吸収スペクトルにおいて、2800〜3000cm-1の最大ピーク高さ(極大吸光度)(X)と、1690〜1740cm-1の最大ピーク高さ(極大吸光度)(Y)との比(Y)/(X)が0.05〜1.0であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物。
- 水分散樹脂微粒子(C)に含まれるオレフィン系樹脂微粒子が少なくともカルボン酸またはカルボン酸エステルで変性されたポリエチレンからなり、前記(Y)/(X)が0.3〜0.8であることを特徴とする請求項2に記載の非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物。
- 水分散樹脂微粒子(C)に含まれるオレフィン系樹脂微粒子が少なくともカルボン酸またはカルボン酸エステルで変性されたポリプロピレンからなり、前記(Y)/(X)が0.05〜0.5であることを特徴とする請求項2に記載の非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物。
- 非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物が塗工された塗膜の光沢値が0.1〜33であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物。
- 導電性の炭素材料(A)が、一次粒子が凝集して二次粒子が形成されたカーボンブラックであり、一次粒子径が1〜100nm、体積平均粒子径(D50)が0.3〜5μmであることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物。
- 前記カーボンブラックの体積平均粒子径が、水分散樹脂粒子(C)の体積平均粒子径よりも大きいことを特徴とする請求項6に記載の非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物。
- 集電体と、請求項1〜7いずれかに記載の非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物から形成された下地層とを有する非水電解質二次電池用下地層付き集電体。
- 集電体と、請求項1〜8いずれかに記載の非水電解質二次電池用電極の下地層形成用導電性組成物から形成された下地層と、電極活物質とバインダーとを含有する電極形成用組成物から形成された合材層とを有する非水電解質二次電池用電極。
- 正極と負極と電解液とを具備する非水電解質二次電池であって、前記正極または前記負極の少なくとも一方が、請求項9に記載の非水電解質二次電池用電極である、非水電解質二次電池。
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