JP5934033B2 - 圧縮ブレースによる耐震補強構造および補強方法 - Google Patents
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Description
この構成の耐震補強構造では、圧縮ブレースとして、その芯材が長さ方向の拘束材により拘束されている部分で分割された一対の分割芯材からなるものを用いているので、引張力の負担を無くすことができ、既存建物の躯体との接合を簡素化できる。これにより、簡易な施工で短い施工期間により耐震補強を行うことができ、施工に伴う騒音、振動、粉塵の問題も解消できる。
この発明の他の目的は、分割された芯材間に隙間が生じて地震発生時にその隙間を無くすように芯材の滑りが生じる初期動作を無くすことができ、芯材による圧縮力の伝達を即座に行えるようにすることである。
また、通常のブレースであれば引張力を負担するため接合部が煩雑となるが、補強部材として圧縮ブレースを用いていることから、ブレース分割体同士の接合部も構造を簡素化することができる。さらに、ブレース分割体同士の接合に用いるPC鋼棒やナットも、拘束材内に納まるため、外観がすっきりするという利点もある。圧縮ブレースによるため、従来の鉄骨枠付きブレースにおける上記の施工上等の問題が生じない。
ブレース分割体の分割側端面に前記拘束材の仕切りプレートを設けることにより、圧縮ブレースの一体化において隣り合うブレース分割体の拘束材同士が仕切りプレートで互いに接して接合されることになり、モルタルやコンクリート面で接触させる場合と異なり、接触面の凹凸による隙間が生じ難く、拘束材同士の接合が確実なものとできる。
隣り合うブレース分割体の間に鋼材を介在させると、圧縮ブレースの一体化において両ブレース分割体の芯材が鋼材に押し当てられ、その圧着力によって芯材の接合面である端面を鋼材に確実に密着させることができる。このように密着させて隙間を無くすことで、地震発生時に芯材の分割体間の隙間を無くすように滑りが生じる初期動作が無くなり、芯材による圧縮力の伝達が即座に行える。
このように、各ブレース分割体の分割側端部において、芯材を拘束材よりも前記鋼材側に突出させることにより、鋼材への芯材の圧着をより確実なものとすることができる。
この構成の場合、隣り合うブレース分割体の間で、芯材と拘束材の接合面を長さ方向にずらすことができ、より高い拘束効果を得ることができる。
この耐震補強方法によると、この発明の耐震補強構造につき前述したと同様に、部材の運搬性・施工性の向上、および無溶接による施工が可能となる。
前記隣り合うブレース分割体の間に、長さ方向と垂直な鋼材を介在させた場合は、地震発生時に芯材の分割体間の隙間を無くすように滑りが生じる初期動作が無くなり、芯材で即座に圧縮力の伝達が行える。
拘束材4は、例えば芯材3に向けて開口する溝形鋼材5内にモルタルまたはコンクリート6を充填して構成される。芯材3と拘束材4との間には粘性弾性体からなるアンボンド材9が介在させてある。芯材3の両側面には、対向する一対の拘束材4,4の間の隙間を確保するスペーサ19が介在させてある。スペーサ19は、線状の鋼材またはゴム材等からなるが、省略しても良い。
芯材3の両端に、前記連結部材3aが設けられている。連結部材3aは板状の部材であり、芯材3に接合されたものであっても、芯材3に一体に形成されたものであっても良い。連結部材3aには、両面に長手方向に沿って補強リブ3aaが設けられ、補強リブ3aaは、拘束材4の溝形鋼材5の端部付近に設けられたスリット部から突出している。
また、通常のブレースであれば引張力を負担するため接合部が煩雑となるが、補強部材として圧縮ブレース2A,2Bを用いていることから、ブレース分割体12同士の接合部も構造を簡素化することができる。さらに、ブレース分割体12,12同士の接合に用いるPC鋼棒15やナット16も、拘束材4内に納まるため、外観がすっきりするという利点もある。
また、前記隣り合うブレース分割体12,12の間に、長さ方向と垂直な調整プレート17を介在させたため、上記のように芯材3の分割体の相互の当接面である端面を、調整プレート17に密着させることができ、そのため、地震発生時に芯材3の分割体間の隙間を無くすように芯材3の滑りが生じる初期動作が無くなり、芯材3による圧縮力の伝達が即座に行える。
3…芯材
4…拘束材
4a…仕切りプレート
12…ブレース分割体
13…PC鋼棒用挿通孔
14…ナット収納凹部
15…PC鋼棒
16…ナット
17…調整プレート
Claims (5)
- 既存建物をブレースで補強する構造であって、前記ブレースが、両端が前記既存建物の躯体に接続される芯材と、この芯材の両面に沿って配置されて前記芯材の座屈を拘束する拘束材とを有し、かつ前記芯材を拘束材で拘束されている部分で分割した圧縮ブレースであり、この圧縮ブレースの全体を、前記芯材が分割された部分で分割して2つ以上のブレース分割体とすると共に、これらブレース分割体における前記拘束材の分割側端部に、長さ方向に延びるPC鋼棒用挿通孔とナット収納凹部とを設け、隣り合う前記ブレース分割体同士を、これら両ブレース分割体の前記PC鋼棒用挿通孔に渡って挿入されるPC鋼棒と、前記ナット収納凹部に収納されて前記PC鋼棒に螺合するナットとで接合して一体の圧縮ブレースとしたことを特徴とする圧縮ブレースによる耐震補強構造。
- 請求項1において、前記隣り合うブレース分割体の間に、長さ方向と垂直な鋼材を介在させた圧縮ブレースによる耐震補強構造。
- 請求項2において、前記隣り合うブレース分割体における分割側端部において、前記芯材を前記拘束材よりも前記鋼材側に突出させた圧縮ブレースによる耐震補強構造。
- 請求項1において、前記隣り合うブレース分割体における分割側端部において、一方のブレース分割体では前記芯材を前記拘束材よりも他方のブレース分割体側に突出させると共に、他方のブレース分割体では前記芯材を前記拘束材よりもブレース分割体内に後退させた圧縮ブレースによる耐震補強構造。
- 既存建物の躯体にブレースの両端を接続して既存建物を補強する方法であって、前記ブレースとして、両端が前記既存建物の躯体に接続される芯材と、この芯材の両面に沿って配置されて前記芯材の座屈を拘束する拘束材とを有し、かつ前記芯材を拘束材で拘束されている部分で分割した圧縮ブレースを用い、この圧縮ブレースの全体を、前記芯材が分割された部分で分割して2つ以上のブレース分割体とすると共に、これらブレース分割体の分割側端部における前記拘束材に、長さ方向に延びるPC鋼棒用挿通孔とナット収納凹部とを設け、隣り合う前記ブレース分割体同士を、これら両ブレース分割体の前記PC鋼棒用挿通孔に渡って挿入されるPC鋼棒と、前記ナット収納凹部に収納されて前記PC鋼棒に螺合するナットとで接合して一体の圧縮ブレースとすることを特徴とする圧縮ブレースによる耐震補強方法。
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