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JP5930506B2 - 大腿骨挿入ネイル - Google Patents

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Description

本発明は、大腿骨の転子部が骨折した場合の治療に用いる大腿骨挿入ネイルに関するものである。
骨折治療の基本は、骨折面をある程度圧迫した状態で接合して固定しておくことであり、これは大腿骨であっても同様である。大腿骨の転子部には体重による大きな荷重が集中的にかかるとともに、頚部は骨頭から大転子にかけて急に細くなっていることもあって、特に、骨密度の低い高齢者で骨折し易い。この治療を行う際の固定器具として内固定具と外固定具とがあるが、大腿骨の近位部では部位的に外固定が難しいこともあり、ほとんどの場合、内固定具が用いられている。
この場合の内固定具とは、大腿骨挿入ネイル(以下、ネイル)と称される心棒を大腿骨の髄腔に近位端から骨軸に沿って所定深さ挿入し、ネイルの特定位置に、ネイルを回旋可能に固定した場合、左右方向に骨頭に向けて斜め上方(水平から約30°)の挿通孔を形成し、この挿通孔にネイルの外側からラグスクリューと称されるネジ棒を骨折面を通過させて骨頭の中まで侵入させ、ラグスクリューを基端側に引き寄せて骨折面を圧迫するものである。
ところが、骨頭には体重による大きな荷重がかかるから、ラグスクリューにもそれが伝達され、ネイルとラグスクリューの挿通部に大きなモーメントが発生する。この場合、ネイルは髄腔内に強固に固定され、また、ラグスクリューはネイル内に設置してあるセットスクリューによって固定されているから、このモーメントは挿通孔の入口部では上方に、出口部では下方に共に圧縮荷重として作用し、中でも、挿通孔の入口部側が骨頭から遠いこともあって最大の圧縮荷重となる。
一方で、これら圧縮荷重はラグスクリューに剪断力として作用するが、ラグスクリューはある程度太くして強度を保てるが、ネイルについては、髄腔の大きさからあまり太いものにはできない。このため、ネイルの径に比べて挿通孔の径が相対的に大きくなり、挿通孔の前後に存するネイルの側肉部分は前後に薄く、しかも、左右に短いものになる。したがって、挿通孔の入口部と出口部にかかるそれぞれ上向きと下向きの圧縮荷重はこの側肉部分の圧力を相対的に高め、しかも、逆方向に増大されたネイルの軸方向の引張荷重として作用するから、この側肉部分が引っ張られて亀裂や破断を起こすことがある。
このため、種々の工夫が施されているが、下記特許文献1では、挿通孔の形状や面取りについて工夫されたものが提案されている。この先行例のものは、挿通孔の入口部及び/又は出口部の側縁部を中間に平坦部分を設けて上下端でアールにするとともに、入口部及び出口部の縁の全周をアールに面取りしたものと見受けられる。
こうすることで、特に、平坦部分の存在で応力集中を避けてネイルの疲労強さを高めることができるとしている(発明の効果の欄)。しかし、平坦部分を設けると、側肉部分の左右の長さ、すなわち、入口部と出口部の抉り量を上下端近くまで延長させることになるから、荷重を受ける側肉部分の容積が相対的に小さくなり、応力を高めて却って強度低下を招く。さらに、挿通孔の縁の小さなアールの面取りでは、この部分に応力を集中させてしまい、亀裂や破断の要因ともなる。
特開2004−237108号公報
本発明は、ラグスクリューの挿通孔に大きな力がかかる入口部の凹面範囲を近位側にまで延長させることで、圧縮荷重を分散させ、結果的に側肉部分の引張応力を低減させて亀裂や破断を防止せんとしたものである。
以上の課題の下、本発明は、請求項1に記載した、大腿骨に近位側から挿入され、骨頭に向く傾斜でラグスクリューの挿通孔を形成した大腿骨挿入ネイルにおいて、挿通孔の入口部をその周縁を含んで凹曲面で抉るとともに、この凹曲面範囲を近位側にのみ延長したことを特徴とする大腿骨挿入ネイルを提供したものである。
請求項1の発明によると、大きな力がかかるラグスクリューの挿通孔の入口部をその周縁を含んで凹曲面で抉ることによって力を全方位に分散できる。また、その凹曲面範囲(以下、凹面範囲)を近位側にのみ延長することで、最も大きな力(圧縮力)がかかる方向の力のみを効果的に分放させることができ、不必要な方向に凹曲面範囲を広げて強度を落とすこともない。



ネイルとラグスクリューの関係を示す前面図である。 ネイルの挿通孔の外側面図である。 ネイルの挿通孔の下方断面図である。 ネイルの挿通孔の他の例を示す下方断面図である。 ラグスクリューをネイルに通した状態の前面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、以下の説明で前後、上下、左右とあるのは、ネイルを挿入した大腿骨を正面から見たものを基準にしている。図1は右大腿骨におけるネイルとラグスクリューとの関係を示す前面図(通常、回旋を防ぐためにキー溝が施されているが、ここでは理解の容易のためにこのキー溝を省略している)、図2はネイルの外側面図、図3、図4はネイルの挿通孔部分の下方断面図、図5はネイルにラグスクリューを通した状態の前面図である。
図5に示すように、ネイル1は、大腿骨Aの近位端側から髄腔内に挿入されるものであり、その頭部付近に右側方向に斜め上方に形成された挿入孔2からラグスクリュー3が大腿骨Aの頚部Bを通って骨頭C内に挿入されるものである。この場合、生体に合わせて挿通孔2は先端側が約5°程度前方に向いている。なお、挿通孔2は精度を要することから、最終的にはリーマやホーニングによる機械加工で仕上げられるが、下孔は鋳造や鍛造又はドリルによる孔あけ加工で成形される。また、ネイル1及びラグスクリュー3ともにチタン、クロムモリブデン合金等の生体適合金属で製作される。さらに、ラグスクリュー3には回転防止のためのキー4が上面及び/又は下面に埋設されるが、これに伴って、挿通孔2にも当然にキー溝5が形成されている。
これにおいて、挿通孔2はネイル1を貫通するため、その入口部2aと出口部2bとは、前面方向からみると凹面(円弧)に形成されており、その最深点は挿通孔2の中心になる。本発明は、入口部2aの凹面を周縁を含んで近位側6まで延長したものである。この場合、挿通孔2の特定のレベルでの下方断面を見てみると、入口部2aの肉端は直線の場合(図3)と円弧状の場合とがある(図4)。
ネイル1に挿通孔2を貫通させると前者の状態になるが、本発明では、その入口部2aの凹面範囲をその周縁を含んで近位側6に延長するのである。延長部分は凹面の最深点より漸浅状にし、最深点は挿通孔2の入口部2aの間、中でも、入口部2aの上端付近が好ましい。その加工は、円筒形をしたカッター7で入口部2aを浚えればよいが、その軌道を調整することで、凹面範囲を近位側6に延長できる。なお、周縁を含んでとあるのは、入口部2aの全縁を含んでと言う意味であり、挿通孔2の中心から下方(遠位側)は面取りされることになる。
図1に示すように、ラグスクリュー3の骨頭C挿入個所には荷重Fがかかり、この荷重によって挿通孔2の入口部2aには上向きの圧縮荷重がかかり、その上方にかけて漸小する圧縮応力が生ずる(出口部2cではこれと反対)。しかし、凹面範囲が近位側6に延長されることで、入口部2aの上方域が曲面長となり、応力を減ずる。この意味から凹面範囲は長いほどよいことになるが、あまり長いと肉を削って却って強度を弱めることから、最大でも、挿通孔2の径程度が好ましいであろう。
一方、入口部2aの側肉部分1aの下方断面視をその周縁を含んで円弧(全体で言えば球面)状にすることも可能である。この場合は上記したカッターター7を球面形にすればよい。入口部2aの下方断面視を円弧状にすると、その曲面長は二次元的に拡がり、応力の減少が大きい。なお、出口部2bについては、その凹面範囲を荷重方向である遠位側に延長することも考えられるが、一方では、側肉部分1aの抉り量を大きくすることにもなって強度を低下させることにもなるから、通常は行わないことが多い。
この他、挿通孔2の入口部2aと出口部2b及び入口部2aの凹面加工が終了した後に曲面の交差部分等に稜線ができるようであれば、この稜線の部分を丸面取り等しておくのはいうまでもない。さらに、挿通孔2にキー溝5が必要なものについては、最後にスロッターのようなもので加工すればよい。
以上により、側肉部分1aの亀裂や破断の危険性が減ったのであるが、本発明者等は、本発明による効果をFEMで解析してみた。それによると、挿通孔の入口部の凹面範囲を近位側まで延長したものによると、入口部を単純に面取りしたものや入口部の側縁の中央を前面視で平坦化にしたものに比べてや側肉部分の引張強度が約12%向上したことを確認している。
1 ネイル
1a ネイルの側肉部分
2 ラグスクリューの挿入孔
2a 〃 の入口部
2b 〃 の出口部
3 ラグスクリュー
4 キー
5 キー溝
6 近位側
7 カッター

Claims (1)

  1. 大腿骨に近位側から挿入され、骨頭に向く傾斜でラグスクリューの挿通孔を形成した大腿骨挿入ネイルにおいて、挿通孔の入口部をその周縁を含んで凹曲面で抉るとともに、この凹曲面範囲を近位側にのみ延長したことを特徴とする大腿骨挿入ネイル。
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