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JP5923990B2 - 原子発振器用の光学モジュールおよび原子発振器 - Google Patents

原子発振器用の光学モジュールおよび原子発振器 Download PDF

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JP5923990B2 JP2012005953A JP2012005953A JP5923990B2 JP 5923990 B2 JP5923990 B2 JP 5923990B2 JP 2012005953 A JP2012005953 A JP 2012005953A JP 2012005953 A JP2012005953 A JP 2012005953A JP 5923990 B2 JP5923990 B2 JP 5923990B2
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Description

本発明は、原子発振器用の光学モジュールおよび原子発振器に関する。
近年、量子干渉効果のひとつであるCPT(Coherent Population Trapping)を利用した原子発振器が提案され、装置の小型化や低消費電力化が期待されている。CPTを利用した原子発振器は、アルカリ金属原子に異なる2種類の波長(周波数)を有するコヒーレント光を照射すると、コヒーレント光の吸収が停止する現象(EIT現象:Electromagnetically Induced Transparency)を利用した発振器である。
原子発振器は、高精度な発振器として、通信基地局などで広く用いられている。このような通信基地局などでは、高い信頼性が要求されるため、予備の原子発振器を複数備え、故障した場合には、すぐに代替機に切り換えるシステムが組まれている。
しかしながら、上記のような代替機に切り換えるシステムでは、原子発振器を構成する部材の一部が故障したとしても、原子発振器全体を交換する必要があり、交換コストがかかるという問題がある。
例えば、特許文献1に開示された原子発振器用の光学モジュールでは、ガスセルとヒーターとを一体に構成したガスセルコンポーネントを挿抜可能とするホルダーを備えることにより、ガスセルの交換を可能にして、交換コストを低減している。
特開2009−231688号公報
しかしながら、特許文献1の原子発振器用の光学モジュールでは、光源が故障した場合には、対応できないという問題がある。
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、交換コストの低減が可能な原子発振器用の光学モジュールを提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記原子発振器用の光学モジュールを有する原子発振器を提供することにある。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールは、
量子干渉効果を利用する原子発振器用の光学モジュールであって、
所定の位置で駆動信号が供給されることによって、異なる2つの波長を有する共鳴光を出射する第1発光素子と、
前記所定の位置で前記駆動信号が供給されることによって、前記共鳴光を出射する第2発光素子と、
前記第1発光素子が故障しているか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記第1発光素子が故障していると判定された場合に、前記所定の位置に位置する前記第1発光素子を移動させて、前記第2発光素子を前記所定の位置に移動させる位置変更部と、
前記共鳴光が照射されるガスセルと、
前記ガスセルを透過した前記共鳴光の強度を検出する光検出部と、
を含む。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、第1発光素子が故障していると判定された場合に、第2発光素子がガスセルに共鳴光を照射することができる。したがって、第1発光素子が故障しても、光学モジュール全体を交換する必要がないため、交換コストを低減することができる。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールにおいて、
前記第1発光素子および前記第2発光素子は、所定の軸のまわりを移動してもよい。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、例えば第1発光素子および第2発光素子が直線的に移動する場合と比べて、装置の小型化を図ることができる。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールにおいて、
前記第1発光素子および前記第2発光素子を保持する基板を含み、
前記位置変更部は、前記基板を前記所定の軸まわりに回転させて前記第1発光素子および前記第2発光素子を移動させてもよい。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、例えば第1発光素子および第2発光素子が直線的に移動する場合と比べて、装置の小型化を図ることができる。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールにおいて、
前記所定の位置に位置する前記第1発光素子の電極または前記所定の位置に位置する前記第2発光素子の電極に接続する端子を含み、
前記駆動信号は、前記端子を介して供給されてもよい。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールによれば、第1発光素子から第2発光素子に切り換えるための回路等を用いることなく、第1発光素子から第2発光素子に切り換えることができる。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールにおいて、
前記第1発光素子が載置された第1ステムと、
前記第2発光素子が載置された第2ステムと、
前記第1ステムおよび前記第2ステムを保持する第1基板と、
前記所定の軸のまわりに設けられた溝部を有する第2基板と、
を含み、
前記第1ステムおよび前記第2ステムは、前記溝部に挿入される導通部を有し、
前記溝部には、前記所定の位置に位置する前記第1発光素子の電極または前記所定の位置に位置する前記第2発光素子の電極に、前記導通部を介して接続する端子が設けられ、
前記駆動信号は、前記端子を介して供給され、
前記位置変更部は、前記第1基板を前記所定の軸まわりに回転させて前記第1発光素子および前記第2発光素子を移動させてもよい。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、例えば第1発光素子および第2発光素子が直線的に移動する場合と比べて、装置の小型化を図ることができる。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールにおいて、
前記判定部は、前記光検出部で検出された前記共鳴光の強度に基づいて、判定を行ってもよい。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、故障を判定するための付加構成を設けずに、簡易な構成により、第1発光素子が故障しているか否かを判定することができる。
本発明に係る原子発振器は、
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールを含む。
このような原子発振器によれば、本発明に係る原子発振器用の光学モジュールを含むため、交換コストを低減することができる。
第1実施形態に係る原子発振器の機能ブロック図。 図2(A)はアルカリ金属原子のΛ型3準位モデルと第1側帯波及び第2側帯波の関係を示す図、図2(B)は発光素子で発生する共鳴光の周波数スペクトラムを示す図。 第1実施形態に係る原子発振器の構成を示す図。 第1実施形態に係る原子発振器の光源を模式的に示す平面図。 第1実施形態に係る原子発振器の光源を模式的に示す平面図。 第2実施形態に係る原子発振器の光源を模式的に示す平面図。 第2実施形態に係る原子発振器の光源を模式的に示す断面図。 第2実施形態に係る原子発振器の光源を模式的に示す平面図。 第2実施形態に係る原子発振器の光源を模式的に示す断面図。 第3実施形態に係る原子発振器の光源を模式的に示す断面図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 第1実施形態
まず、第1実施形態に係る原子発振器について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る原子発振器100の機能ブロック図である。
原子発振器100は、量子干渉効果(EIT現象)を利用した発振器である。原子発振器100は、光学モジュール1と、制御部101と、を含んで構成されている。
光学モジュール1は、光源部2と、ガスセル4と、光検出部6と、を含んで構成されている。
光源部2は、第1発光素子10と、第2発光素子20と、第3発光素子30と、第4発光素子40と、判定部50と、位置変更部60と、を含んで構成されている。
発光素子10,20,30,40は、所定の位置(例えば第1位置P1、図4参照、以下「出射位置」ともいう)で駆動信号が供給されることによって、共鳴光Lを出射することができる。光源部2は、例えば、出射位置に位置する発光素子10,20,30,40に駆動信号を供給するための端子を有している。判定部50によって第1発光素子10が故障していると判定されると、位置変更部60は、出射位置に位置している第1発光素子10を移動させて、第2発光素子20を出射位置に移動させる。これにより、第2発光素子20が共鳴光Lを出射する。すなわち、第1発光素子10が故障している判定されると、第2発光素子20が共鳴光Lを出射する。
ガスセル4は、出射位置に位置する発光素子10,20,30,40が出射した共鳴光Lが照射される位置に配置される。また、光検出部6は、ガスセル4に照射されて透過した上述の共鳴光Lを受光する位置に配置される。
さらに、光源部2では、判定部50によって第2発光素子20が故障している判定されると、位置変更部60が、出射位置に位置している第2発光素子20を移動させて、第3発光素子30を出射位置に移動させる。これにより、第3発光素子30が共鳴光Lを出射する。すなわち、第2発光素子20が故障している判定されると、第3発光素子30が共鳴光Lを出射する。同様に、光源部2では、第3発光素子30が故障していると判定されると、第4発光素子40が共鳴光Lを出射する。
発光素子10,20,30,40において発生する共鳴光Lは、中心周波数fに対して上側サイドバンドに周波数f=f+fを有する第1側帯波W1と、中心周波数fに対して下側サイドバンドに周波数f=f−fを有する第2側帯波W2と、を含む(図2参照)。
判定部50は、光検出部6で検出された共鳴光Lの強度に基づいて、発光素子10,20,30が故障しているか否かの判定を行う。例えば、第1発光素子10が共鳴光Lを出射する場合、判定部50は、第1発光素子10から出射され、ガスセル4を透過した共鳴光Lの強度に基づいて、第1発光素子10が故障しているか否かの判定を行う。判定部50は、例えば、共鳴光Lの強度が所定の閾値よりも小さい場合、第1発光素子10が故障したと判定する。また、判定部50は、例えば、共鳴光Lの強度が所定の閾値以上の場合、第1発光素子10が故障していないと判定する。判定部50は、第1発光素子10が故障していないと判定した場合、引き続き、第1発光素子10から出射され、ガスセル4を透過した共鳴光Lの強度に基づいて、判定を行う。
なお、判定部50は、発光素子20,30についても、上述した第1発光素子10の場合と同様の処理を行い、各発光素子20,30が故障しているか否かの判定を行う。
なお、上述の通り、発光素子10が故障しているか否かの判定とは、発光素子10が所定の強度以上の共鳴光Lを出射しているか否かの判定である。換言すれば、所定の強度以上の共鳴光Lを出射できなくなった発光素子10は、故障と判定される。上述の例では、ガスセル4を透過した共鳴光Lの強度を光検出部6で検出して判定を行なっているが、光検出部6と別に設けた光検出器によってガスセル4に入射する前の共鳴光Lを検出して判定しても良い。また、発光素子10の異常を検知できれば、共鳴光Lの強度を検出する以外の方法を用いて故障の判定を行なっても良い。例えば、発光素子10にかかる電流値や電圧値の異常を検知することで、故障を判定することができる。
位置変更部60は、判定部50によって第1発光素子10が故障していると判定された場合に、出射位置に位置する第1発光素子10を移動させて、第2発光素子20を出射位置に移動させる。また、位置変更部60は、判定部50によって第2発光素子20が故障していると判定された場合に、出射位置に位置する第2発光素子20を移動させて、第3発光素子30を出射位置に移動させることができる。また、位置変更部60は、判定部50によって第3発光素子30が故障していると判定された場合に、出射位置に位置する第3発光素子30を移動させて、第4発光素子40を出射位置に移動させることができる。
ガスセル4には、共鳴光Lが照射される。ガスセル4は、容器中に気体状のアルカリ金属原子(ナトリウム(Na)原子、ルビジウム(Rb)原子、セシウム(Cs)原子等)が封入されたものである。
光検出部6は、ガスセル4を透過した共鳴光Lの強度を検出する。
制御部101は、光検出部6の検出結果に基づいて、第1側帯波W1および第2側帯波W2の波長(周波数)差が、ガスセル4に封入されたアルカリ金属原子の2つの基底準位のエネルギー差に相当する周波数に等しくなるように制御する。制御部101は、光検出部6の検出結果に基づいて、変調周波数fを含む駆動信号を発生させる。そして、この駆動信号は、出射位置に位置する発光素子10,20,30,40に供給される。
例えば、第1発光素子10から出射された共鳴光Lが、ガスセル4を透過して光検出部6で検出されると、制御部101は、この光検出部6の検出結果に基づいて、変調周波数fを含む駆動信号を発生させる。そして、この駆動信号は、第1発光素子10に供給される。第1発光素子10は、駆動信号に基づいて所定の周波数fを有する基本波Fを変調して、周波数f=f+fを有する第1側帯波W1、および周波数f=f−fを有する第2側帯波W2を発生させる。制御部101は、発光素子20,30,40についても、上述した第1発光素子10の場合と同様の処理を行う。
図2(A)は、アルカリ金属原子のΛ型3準位モデルと第1側帯波W1及び第2側帯波W2の関係を示す図である。図2(B)は、共鳴光の周波数スペクトラムを示す図である。
発光素子10,20,30,40において発生する共鳴光Lは、図2(B)に示す、中心周波数f(=v/λ:vは光の速度、λはレーザー光の中心波長)を有する基本波Fと、中心周波数fに対して上側サイドバンドに周波数fを有する第1側帯波W1と、中心周波数fに対して下側サイドバンドに周波数fを有する第2側帯波W2と、を含む。第1側帯波W1の周波数fは、f=f+fであり、第2側帯波W2の周波数fは、f=f−fである。
図2(A)及び図2(B)に示すように、第1側帯波W1の周波数fと第2側帯波W2の周波数fとの周波数差が、アルカリ金属原子の基底準位GL1と基底準位GL2のエネルギー差ΔE12に相当する周波数と一致している。したがって、アルカリ金属原子は、周波数fを有する第1側帯波W1と周波数fを有する第2側帯波W2によってEIT現象を起こす。
ここで、EIT現象について説明する。アルカリ金属原子と光との相互作用は、Λ型3準位系モデルで説明できることが知られている。図2(A)に示すように、アルカリ金属原子は2つの基底準位を有し、基底準位GL1と励起準位とのエネルギー差に相当する波長(周波数f)を有する第1側帯波W1、あるいは基底準位GL2と励起準位とのエネルギー差に相当する波長(周波数f)を有する第2側帯波W2を、それぞれ単独でアルカリ金属原子に照射すると、光吸収が起きる。ところが、図2(B)に示すように、このアルカリ金属原子に、周波数差f−fが基底準位GL1と基底準位GL2のエネルギー差ΔE12に相当する周波数と正確に一致する第1側帯波W1と第2側帯波W2を同時に照射すると、2つの基底準位の重ね合わせ状態、即ち量子干渉状態になり、励起準位への励起が停止して第1側帯波W1と第2側帯波W2がアルカリ金属原子を透過する透明化現象(EIT現象)が起きる。このEIT現象を利用し、第1側帯波W1と第2側帯波W2との周波数差f−fが基底準位GL1と基底準位GL2のエネルギー差ΔE12に相当する周波数からずれた時の光吸収挙動の急峻な変化を検出し制御することで、高精度な発振器をつくることができる。
以下、第1実施形態に係る原子発振器のより具体的な構成について説明する。
図3は、第1実施形態に係る原子発振器100の構成を示す図である。
原子発振器100は、図3に示すように、発光素子10,20,30,40と、判定回路150と、位置変更装置160と、ガスセル4と、光検出器106と、第1検波回路170と、第1低周波発振器172と、電流駆動回路174と、第2検波回路180と、第2低周波発振器182と、検波用変調回路184と、変調周波数発生回路186と、を含んで構成されている。
発光素子10,20,30,40は、駆動信号が供給させることによって、共鳴光Lを出射することができる。駆動信号は、電流駆動回路174が出力する駆動電流、および、変調周波数発生回路186の出力信号(変調信号)を含む。駆動信号は、発光素子10,20,30,40のうち出射位置に位置する発光素子に供給される。
発光素子10,20,30,40が出射するレーザー光は、電流駆動回路174が出力する駆動電流によって中心周波数f(中心波長λ)が制御され、変調周波数発生回路186の出力信号(変調信号)によって変調がかけられる。すなわち、電流駆動回路174による駆動電流に、変調信号の周波数成分を有する交流電流を重畳することにより、発光素子10,20,30,40が出射するレーザー光に変調をかけることができる。これにより、発光素子10,20,30,40は、第1側帯波W1、および第2側帯波W2を含む共鳴光Lを出射することができる。
ガスセル4は、容器中に気体状のアルカリ金属原子(ナトリウム(Na)原子、ルビジウム(Rb)原子、セシウム(Cs)原子等)が封入されたものである。このガスセル4に対して、アルカリ金属原子の2つの基底準位のエネルギー差に相当する周波数(波長)を有する2つの光波が照射されると、アルカリ金属原子がEIT現象を起こす。例えば、アルカリ金属原子がセシウム原子であれば、D1線における基底準位GL1と基底準位GL2のエネルギー差に相当する周波数が9.19263・・・GHzなので、周波数差が9.19263・・・GHzの2つの光波が照射されるとEIT現象を起こす。
光検出器106は、ガスセル4を透過した共鳴光Lの強度を検出する。光検出器106は、ガスセル4を透過した共鳴光Lを検出し、検出した光の量に応じた信号強度の信号を出力する。
第1検波回路170は、数Hz〜数百Hz程度の低い周波数で発振する第1低周波発振器172の発振信号を用いて、光検出器106の出力信号を同期検波する。
電流駆動回路174は、第1検波回路170の出力信号に応じた大きさの駆動電流を発生して、レーザー光の中心周波数f(中心波長λ)を制御する。なお、第1検波回路170による同期検波を可能とするために、電流駆動回路174により発生する駆動電流には第1低周波発振器172の発振信号(第1検波回路170に供給される発振信号と同じ)が重畳される。
出射位置に位置する発光素子、ガスセル4、光検出器106、第1検波回路170、および電流駆動回路174を通るフィードバックループによりレーザー光の中心周波数f(中心波長λ)が微調整されて安定する。
第2検波回路180は、数Hz〜数百Hz程度の低い周波数で発振する第2低周波発振器182の発振信号を用いて光検出器106の出力信号を同期検波する。
変調周波数発生回路186は、第2検波回路180の出力信号の電圧に応じた変調周波数fを有する変調信号を発生させる。
この変調信号は、検波用変調回路184によって、第2低周波発振器182の発振信号(第2検波回路180に供給される発振信号と同じ)で変調がかけられ、出射位置に位置する発光素子に供給される。これにより、変調周波数fをわずかにスイープさせながら第2検波回路180による同期検波が行われ、光検出器106の出力信号が最大になるように変調周波数fが微調整される。
原子発振器100において、共鳴光Lの第1側帯波W1と第2側帯波W2の周波数差がガスセル4に含まれるアルカリ金属原子の2つの基底準位のエネルギー差に相当する周波数と正確に一致しなければ、アルカリ金属原子がEIT現象を起こさないため、第1側帯波W1と第2側帯波W2の周波数に応じて光検出器106の検出量は極めて敏感に変化する。そのため、第1位置P1に位置する発光素子、ガスセル4、光検出器106、第2検波回路180、変調周波数発生回路186、検波用変調回路184、を通るフィードバックループにより、第1側帯波W1と第2側帯波W2との周波数差がアルカリ金属原子の2つの基底準位のエネルギー差に相当する周波数と極めて正確に一致するようにフィードバック制御がかかる。その結果、変調周波数は極めて安定した周波数になるので、変調信号を原子発振器100の出力信号(クロック出力)とすることができる。
判定回路150は、変調周波数発生回路186の出力信号(変調周波数f)に基づいて、出射位置に位置している発光素子が故障しているか否かの判定を行う。例えば、第1発光素子10が出射位置に位置している場合、判定回路150は、変調周波数発生回路186が発生させる変調周波数fが、所定の範囲からはずれた場合に、第1発光素子10が故障していると判定する。所定の範囲は、例えば、上述したフィードバック制御が良好に行われている場合において、変調周波数fが変動する範囲である。すなわち、変調周波数fが所定の範囲からはずれた場合とは、上述したフィードバック制御が破綻した場合と言い換えることができる。第1発光素子10が故障して、共鳴光Lの強度が低下した場合、もしくは共鳴光Lが出射されない場合、上述したフィードバック制御では制御することができずに、変調周波数fが所定の範囲からはずれてしまう。そのため、判定回路150は、変調周波数発生回路186の出力信号(変調周波数f)から、第1発光素子10が故障しているか否かの判定を行うことができる。なお、判定回路150は、その他の発光素子20,30が故障しているか否かを判定する場合についても、上述した発光素子10の場合と同様の処理を行う。なお、半導体レーザーが故障しているか否かの判定方法は、上述した例に限定されない。
判定回路150は、発光素子10,20,30が故障していると判定した場合、判定信号を出力する。この判定信号は、位置変更装置160に入力される。
位置変更装置160は、第1発光素子10が故障していると判定されて判定信号が入力されると、出射位置に位置する第1発光素子10を移動させて、第2発光素子20を出射位置に移動させる。また、位置変更装置160は、第2発光素子20が故障していると判定されて判定信号が入力されると、出射位置に位置する第2発光素子20を移動させて、第3発光素子30を出射位置に移動させる。また、位置変更装置160は、第3発光素子30が故障していると判定されて判定信号が入力されると、出射位置に位置する第3発光素子30を移動させて、第4発光素子40を出射位置に移動させる。
ここで、光源102の構成についてより具体的に説明する。
図4は、光源102を模式的に示す平面図である。なお、図4では、判定回路150および位置変更装置160の図示を省略している。
発光素子10,20,30,40は、面発光型半導体レーザー(VCSEL)である。面発光型半導体レーザーにおいて発生する光は、可干渉性を有するため、量子干渉効果を得るために好適である。第1発光素子10は、第1電極12と、第2電極14と、を有している。第1電極12および第2電極14に駆動信号が供給されると、第1発光素子10は、発光点16から共鳴光Lを出射する。駆動信号は、端子62,64を介して供給される。また、第2発光素子20は、第1発光素子10と同様に、第1電極22、第2電極24と、を有し、電極22,24に駆動信号が供給されると発光点26から共鳴光Lを出射する。同様に、第3発光素子30は、第1電極32、第2電極34と、を有し、電極32,34に駆動信号が供給されると発光点36から共鳴光Lを出射する。同様に、第4発光素子40は、第1電極42、第2電極44と、を有し、電極42,44に駆動信号が供給されると発光点46から共鳴光Lを出射する。なお、発光素子10,20,30,40は、端面発光型レーザーであってもよい。
発光素子10,20,30,40は、基板71上に載置されている。発光素子10,20,30,40は、軸Aの周囲に反時計回りにこの順で配置されている。ここで、軸Aは、例えば、基板71の中心を通る軸である。軸Aは、発光素子10,20,30,40が載置された基板71の上面に対して垂直である。図示の例では、軸Aは、基板71の貫通孔71a内を通っている。図4の例では、第1発光素子10が第1位置P1に位置し、第2発光素子20が第2位置P2に位置し、第3発光素子30が第3位置P3に位置し、第4発光素子40が第4位置P4に位置している。なお、位置P1,P2,P3,P4は、軸Aの周囲の任意の位置であり、図示の例では、軸Aを中心とした仮想円上の位置である。すなわち、発光素子10,20,30,40は、軸A方向からみた平面視において軸Aを中心とする仮想円(図示せず)に沿って配置されている。さらに詳述すると、発光素子10,20,30,40の各発光点16,26,36,46が、軸A方向から見た平面視において、上述の軸Aを中心とする仮想円に沿って配置されている。
光源102は、図4に示すように、さらに、ステム70と、基板71と、端子保持部72,74と、端子62,64と、を含んで構成されている。
ステム70には、基板71が設けられている。基板71は、円盤状であり、その中心に貫通孔71aを有している。基板71は、発光素子10,20,30,40を保持している。位置変更装置160の動作によって、基板71は、軸Aを回転軸として回転する。これにより、発光素子10,20,30,40は、軸Aのまわりを移動する。図示の例では、発光素子10,20,30,40は、基板71が回転することによって、軸Aを中心とする仮想円に沿って移動する。
ステム70および基板71は、例えば、Cu、Al、Mo、W、Si、C、Be、Auや、これらの化合物(例えば、AlN、BeOなど)や合金(例えばCuMoなど)などからなることができる。また、これらの例示を組み合わせたもの、例えば銅(Cu)層とモリブデン(Mo)層の多層構造などから、ステム70および基板71を構成することもできる。さらに詳述すると、発光素子10,20,30,40の各発光点16,26,36,46が、軸Aを中心とする仮想円に沿って移動する。
端子保持部72は、第1端子62を保持している。端子保持部74は、第2端子64を保持している。端子保持部72,74は、ステム70上に設けられている。端子保持部72は、図示の例では、貫通孔71a内に設けられている。端子保持部74は、軸A方向からみた平面視において基板71の外縁の外側に設けられている。端子保持部72,74は、例えば、端子62,64とステム70との間の電気伝導を断つために絶縁材料で構成されている。
第1端子62は、第1位置P1に位置する発光素子10,20,30,40の第1電極12,22,32,42に接続する。第2端子64は、第1位置P1に位置する発光素子10,20,30,40の第2電極14,24,34,44に接続する。図示はしないが、端子62,64は、電流駆動回路174および検波用変調回路184(図3参照)に電気的に接続されている。駆動信号(電流駆動回路174の出力信号および検波用変調回路184の出力信号)は、端子62,64を介して、各発光素子10,20,30,40に供給される。すなわち、第1位置P1は、上述した出射位置に対応する。
次に、位置変更装置160の動作について説明する。
図5は、光源102を模式的に示す平面図であり、第1位置P1に第2発光素子20が位置している状態を示す図である。
位置変更装置160は、第1発光素子10が故障していると判定されて判定信号が入力されると、第1位置P1に位置する第1発光素子10を移動させて、第2発光素子20を第1位置P1に移動させる。
具体的には、図4に示す第1位置P1に第1発光素子10が位置している状態において、位置変更装置160は、第1発光素子10が故障していると判定されて判定信号が入力されると、基板71を回転させる。さらに詳述すると、位置変更装置160は、基板71を90°回転させる。これにより、第1位置P1に位置している第1発光素子10が第4位置P4に移動し、第2位置P2に位置している第2発光素子20が第1位置P1に移動し、第3位置P3に位置している第3発光素子30が第2位置P2に移動し、第4位置P4に位置している第4発光素子40が第3位置P3に移動する。これにより、第2発光素子20の第1電極22が第1端子62に接続され、第2電極24が第2端子64に接続され、第2発光素子20に駆動信号が供給される。
また、図5に示す第1位置P1に第2発光素子20が位置している状態において、位置変更装置160は、第2発光素子20が故障していると判定されて判定信号が入力されると、基板71を90°回転させる。これにより、第1位置P1に位置している第2発光素子20が第4位置P4に移動し、第2位置P2に位置している第3発光素子30が第1位置P1に移動し、第3位置P3に位置している第4発光素子40が第2位置P2に移動し、第4位置P4に位置している第1発光素子10が第3位置P3に移動する。これにより、第3発光素子30の第1電極32が第1端子62に接続され、第2電極34が第2端子64に接続され、第3発光素子30に駆動信号が供給される。
また、第1位置P1に第3発光素子30が位置している状態において、位置変更装置160は、第3発光素子30が故障していると判定されて判定信号が入力されると、基板71を90°回転させる。これにより、第1位置P1に位置している第3発光素子30が第4位置P4に移動し、第2位置P2に位置している第4発光素子40が第1位置P1に移動し、第3位置P3に位置している第1発光素子10が第2位置P2に移動し、第4位置P4に位置している第2発光素子20が第3位置P3に移動する。これにより、第4発光素子40の第1電極42が第1端子62に接続され、第2電極44が第2端子64に接続され、第4発光素子40に駆動信号が供給される。
なお、光源102、判定回路150、位置変更装置160、光検出器106は、それぞれ図1に示す光源部2、判定部50、位置変更部60、光検出部6に対応する。また、第1検波回路170、第1低周波発振器172、電流駆動回路174、第2検波回路180、第2低周波発振器182、検波用変調回路184、変調周波数発生回路186で構成される回路は、図1に示す制御部101に対応する。
本実施形態に係る光学モジュール1および原子発振器100は、例えば、以下の特徴を有する。
光学モジュール1によれば、判定部50によって、第1発光素子10が故障していると判定された場合に、第2発光素子20がガスセル4に共鳴光Lを照射することができる。これにより、第1発光素子10が故障したとしても、光学モジュール全体を交換する必要がないため、光学モジュール全体を交換する場合と比べて、交換コストを低減することができる。さらに、光学モジュール1によれば、判定部50によって、第2発光素子20が故障していると判定された場合に、第3発光素子30がガスセル4に共鳴光Lを照射することができる。さらに、光学モジュール1によれば、判定部50によって、第3発光素子30が故障していると判定された場合に、第4発光素子40がガスセル4に共鳴光Lを照射することができる。これにより、発光素子20,30が故障したとしても、光学モジュール全体を交換する必要がないため、光学モジュール全体を交換する場合と比べて、交換コストを低減することができる。さらに、光学モジュール1によれば、例えば、発光素子10,20,30が故障したとしても、瞬時に復旧可能なシステムを組むことができる。
光学モジュール1では、発光素子10,20,30,40は、軸Aのまわりを移動する。本実施形態では、基板71を回転させることによって、発光素子10,20,30,40が軸Aのまわりを移動する。これにより、例えば、発光素子が直線的に移動する場合と比べて、装置の小型化を図ることができる。
光学モジュール1は、第1位置P1に位置する発光素子10,20,30,40の電極に接続する端子62,64を有している。これにより、例えば、発光素子を切り換えるための回路等を用いることなく、発光素子を切り換えることができる。したがって、装置の構成を簡略化することができる。
光学モジュール1では、判定部50は、光検出部6で検出された共鳴光Lの強度に基づいて、発光素子10,20,30が故障しているか否かの判定を行う。これにより、発光素子が故障しているか否かを判定するために必要な情報を、新たな部材を追加することなく得ることができるため、容易に発光素子が故障しているか否かを判定することができる。
原子発振器100は、上述した光学モジュール1を含むため、交換コストを低減することができる。さらに、信頼性を高めることができる。
2.第2実施形態
次に、第2実施形態に係る原子発振器について、図面を参照しながら説明する。図6は、第2実施形態に係る原子発振器の光学モジュールの光源202を模式的に示す平面図である。図7は、光源202を模式的に示す断面図である。なお、図7は、図6のVII−VII線断面図である。以下、第2実施形態に係る光源202において、第1実施形態に係る光源102の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
光源202は、発光素子10,20,30,40と、ステム210a,210b,210c,210dと、第1基板220と、第2基板230と、端子242,244と、判定回路と、位置変更装置と、を含んで構成されている。なお、図6および図7では、判定回路150および位置変更装置160(図3参照)の図示を省略している。
第1ステム210aには、第1発光素子10が載置されている。第2ステム210bには、第2発光素子20が載置されている。第3ステム210cには、第3発光素子30が載置されている。第4ステム210dには、第4発光素子40が載置されている。各ステム210a,210b,210c,210dには、第1導通部212、および第2導通部214が設けられている。第1導通部212は、第1基板220を貫通して、第2基板230に形成された第1溝232に挿入されている。第2導通部214は、第1基板220を貫通して、第2基板230に形成された第2溝234に挿入されている。第1導通部212は、配線ワイヤー213を介して、発光素子10,20,30,40の第1電極12,22,32,42に接続されている。第2導通部214は、配線ワイヤー215を介して、発光素子10,20,30,40の第2電極14,24,34,44に接続されている。導通部212,214と、ステム210a,210b,210c,210dとの間には、導通部212,214と、ステム210a,210b,210c,210dとの間の電気伝導を断つための絶縁部材(図示せず)が設けられていてもよい。また、導通部212,214と、第1基板220との間には、導通部212,214と、第1基板220との間の電気伝導を断つための絶縁部材(図示せず)が設けられていてもよい。
第1基板220の形状は、円盤状である。第1基板220は、ステム210a,210b,210c,210dを保持している。位置変更装置160の動作によって、第1基板220は、第1基板220の中心を通る軸Aを回転軸として回転する。これにより、ステム210a,210b,210c,210dと一緒に発光素子10,20,30,40は、軸Aのまわりを移動する。図示の例では、発光素子10,20,30,40は、第1基板220が回転することによって、軸Aを中心とする仮想円にそって移動する。このとき、第2基板230は、回転しない。すなわち、第1基板220は、第2基板230と独立して回転する。
第2基板230は、板状の部材である。第2基板230の形状は、円盤状である。第2基板230の上面には、第1溝232と、第2溝234と、が設けられている。第1溝232および第2溝234は、軸Aのまわりに設けられている。具体的には、第1溝232および第2溝234の形状は、図6に示すように、平面視において、軸Aを中心とする円である。第1溝232の径は、第2溝234の径よりも小さい。すなわち、第1溝232と第2溝234は、平面視において同心円を形成している。
第1溝232には、第1端子242が設けられている。第2溝234には、第2端子244が設けられている。第1端子242は、第1位置P1に位置する発光素子10,20,30,40の第1電極12,22,32,42に導通部212および配線ワイヤー213を介して電気的に接続する。図示の例では、第1端子242は、第1発光素子10の第1電極12に導通部212および配線ワイヤー213を介して電気的に接続している。第2端子244は、第1位置P1に位置する発光素子10,20,30,40の第2電極14,24,34,44に導通部214および配線ワイヤー215を介して電気的に接続する。図示の例では、第2端子244は、第1発光素子10の第2電極14に導通部214および配線ワイヤー215を介して電気的に接続している。図示はしないが、端子242,244は、例えば、電流駆動回路174および検波用変調回路184(図3参照)に電気的に接続されている。駆動信号(電流駆動回路174の出力信号および検波用変調回路184の出力信号)は、端子242,244を介して、発光素子10,20,30,40に供給される。端子242,244と、第2基板230との間には、端子242,244と、第2基板230との間の電気伝導を断つための絶縁部材(図示せず)が設けられていてもよい。
ステム210a,210b,210c,210dおよび基板220,230は、例えば、Cu、Al、Mo、W、Si、C、Be、Auや、これらの化合物(例えば、AlN、BeOなど)や合金(例えばCuMoなど)などからなることができる。また、これらの例示を組み合わせたもの、例えば銅(Cu)層とモリブデン(Mo)層の多層構造などから、ステム21a,210b,210c,210dおよび基板220,230を構成することもできる。
次に、位置変更装置160の動作について説明する。
図8は、光源202を模式的に示す平面図であり、第1位置P1に第2発光素子20が位置している状態を示す図である。図9は、光源202を模式的に示す断面図であり、図8のIX−IX線断面図である。なお、図8および図9では、判定回路150および位置変更装置160(図3参照)の図示を省略している。
図6および図7に示す第1位置P1に第1発光素子10が位置している状態において、位置変更装置160は、第1発光素子10が故障していると判定されて判定信号が入力されると、軸Aを回転軸として第1基板220を90°回転させる。これにより、第1位置P1に位置している第1発光素子10が第4位置P4に移動し、第2位置P2に位置している第2発光素子20が第1位置P1に移動し、第3位置P3に位置している第3発光素子30が第2位置P2に移動し、第4位置P4に位置している第4発光素子40が第3位置P3に移動する。これにより、第2発光素子20の第1電極22が、配線ワイヤー213および導通部212を介して、第1端子242に接続される。また、第2発光素子20の第2電極24が、配線ワイヤー215および導通部214を介して、第2端子244に接続される。その結果、駆動信号が第2発光素子20に供給される。
図8および図9に示す第1位置P1に第2発光素子20が位置している状態において、位置変更装置160は、第2発光素子20が故障していると判定されて判定信号が入力されると、軸Aを回転軸として第1基板220を90°回転させる。これにより、第1位置P1に位置している第2発光素子20が第4位置P4に移動し、第2位置P2に位置している第3発光素子30が第1位置P1に移動し、第3位置P3に位置している第4発光素子40が第2位置P2に移動し、第4位置P4に位置している第1発光素子10が第3位置P3に移動する。これにより、第3発光素子30の第1電極32が、配線ワイヤー213および導通部212を介して、第1端子242に接続される。また、第3発光素子30の第2電極34が、配線ワイヤー215および導通部214を介して、第2端子244に接続される。その結果、駆動信号が第3発光素子30に供給される。
また、第1位置P1に第3発光素子30が位置している状態において、位置変更装置160は、第3発光素子30が故障していると判定されて判定信号が入力されると、第1基板220を90°回転させる。これにより、第1位置P1に位置している第3発光素子30が第4位置P4に移動し、第2位置P2に位置している第4発光素子40が第1位置P1に移動し、第3位置P3に位置している第1発光素子10が第2位置P2に移動し、第4位置P4に位置している第2発光素子20が第3位置P3に移動する。これにより、第4発光素子40の第1電極42が、配線ワイヤー213および導通部212を介して、第1端子242に接続される。また、第4発光素子40の第2電極44が、配線ワイヤー215および導通部214を介して、第2端子244に接続される。その結果、駆動信号が第4発光素子40に供給される。
なお、本実施形態に係る原子発振器のその他の構成は、上述した原子発振器100と同様であり、その説明を省略する。
本実施形態に係る光学モジュールは、例えば、以下の特徴を有する。
本実施形態に係る光学モジュールによれば、第1実施形態に係る光学モジュール1と同様に、発光素子10,20,30が故障したとしても、光学モジュール全体を交換する必要がないため、例えば光学モジュール全体を交換する場合と比べて、交換コストを低減することができる。
本実施形態に係る光学モジュールによれば、第1実施形態に係る光学モジュール1と同様に、発光素子10,20,30,40は、軸Aのまわりを移動するため、例えば発光素子が直線的に移動する場合と比べて、装置の小型化を図ることができる。
本実施形態に係る光学モジュールによれば、上述のように、端子242,244を有しているため、発光素子を切り換えるための回路等を用いることなく、発光素子を切り換えることができる。したがって、装置の構成を簡略化することができる。
3.第3実施形態
次に、第3実施形態に係る原子発振器について、図面を参照しながら説明する。図10は、第3実施形態に係る原子発振器の光学モジュールの光源302を模式的に示す平面図である。以下、第3実施形態に係る光源302において、第1実施形態に係る光源102の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上述した光源102では、位置変更装置160は、発光素子10,20,30,40を、所定の軸Aのまわりを(軸Aを中心とする円に沿って)移動させた。これに対して、光源302では、位置変更装置は、発光素子10,20,30,40を、直線的に移動させる。
基板71は、位置変更装置160によって、直線的に移動する。位置変更装置160は、第1発光素子10が故障していると判定されて判定信号が入力されると、基板71を所定の距離だけ移動させる。これにより、第1位置P1に位置している第1発光素子10が第0位置P0に移動して、第2位置P2に位置している第2発光素子20が第1位置P1に移動する。これにより、第2発光素子20に駆動信号が供給されて、第2発光素子20が共鳴光Lを出射する。
また、位置変更装置160は、第2発光素子20が故障していると判定されて判定信号が入力されると、基板71を所定の距離だけ移動させる。これにより、第1位置P1に位置している第2発光素子20が第0位置P0に移動して、第2位置P2に位置している第3発光素子30が第1位置P1に移動する。これにより、第3発光素子30に駆動信号が供給されて、第3発光素子30が共鳴光Lを出射する。
また、位置変更装置160は、第3発光素子30が故障していると判定されて判定信号が入力されると、基板71を所定の距離だけ移動させる。これにより、第1位置P1に位置している第3発光素子30が第0位置P0に移動して、第2位置P2に位置している第4発光素子40が第1位置P1に移動する。これにより、第4発光素子40に駆動信号が供給されて、第4発光素子40が共鳴光Lを出射する。
本実施形態に係る光学モジュールによれば、第1および第2実施形態に係る光学モジュールと同様に、発光素子10,20,30が故障したとしても、光学モジュール全体を交換する必要がないため、例えば光学モジュール全体を交換する場合と比べて、交換コストを低減することができる。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
A 軸、L 共鳴光、P1 第1位置、P2 第2位置、P3 第3位置、
P4 第4位置、1 光学モジュール 2、光源部、4 ガスセル、6 光検出部、
10 第1発光素子、12 第1電極、14 第2電極、16 発光点、
20 第2発光素子、22 第1電極、24 第2電極、26 発光点、
30 第3発光素子、32 第1電極、34 第2電極、36 発光点、
40 第4発光素子、42 第1電極、44 第2電極、46 発光点、50 判定部、
60 位置変更部、62 第1端子、64 第2端子、70 ステム、71 基板、
71a 貫通孔、72 端子保持部、74 端子保持部、100 原子発振器、
101 制御部、102 光源、106 光検出器、150 判定回路、
160 位置変更装置、170 第1検波回路、172 第1低周波発振器、
174 電流駆動回路、180 第2検波回路、182 第2低周波発振器、
184 検波用変調回路、186 変調周波数発生回路、202 光源、
210a 第1ステム、210b 第2ステム、210c 第3ステム、
210d 第4ステム、212 第1端子、213 配線ワイヤー、214 第2端子、
215 配線ワイヤー、220 第1基板、230 第2基板、232 第1溝、
234 第2溝、242 第1端子、244 第2端子、302 光源

Claims (3)

  1. 所定の位置で駆動信号が供給されることによって、異なる2つの波長を有する共鳴光を出射する第1発光素子と、
    前記所定の位置で駆動信号が供給されることによって、前記共鳴光を出射する第2発光素子と、
    前記第1発光素子が故障しているか否かを判定する判定部と、
    前記判定部によって前記第1発光素子が故障していると判定された場合に、前記所定の位置に位置する前記第1発光素子を移動させて、前記第2発光素子を前記所定の位置に移動させる位置変更部と、
    前記共鳴光が照射されるガスセルと、
    前記ガスセルを透過した前記共鳴光の強度を検出する光検出部と、
    を備えた、量子干渉効果を利用する原子発振器用の光学モジュールであって、
    前記第1発光素子および前記第2発光素子は、所定の軸のまわりを移動自在であり、
    前記第1発光素子が載置された第1ステムと、
    前記第2発光素子が載置された第2ステムと、
    前記第1ステムおよび前記第2ステムを保持する第1基板と、
    前記所定の軸のまわりに設けられた溝部を有する第2基板と、
    を含み、
    前記第1ステムおよび前記第2ステムは、前記溝部に挿入される導通部を有し、
    前記溝部には、前記所定の位置に位置する前記第1発光素子の電極または前記所定の位置に位置する前記第2発光素子の電極に、前記導通部を介して接続する端子が設けられ、
    前記駆動信号は、前記端子を介して供給され、
    前記位置変更部は、前記第1基板を前記所定の軸まわりに回転させて前記第1発光素子および前記第2発光素子を移動させる、
    ことを特徴とする原子発振器用の光学モジュール。
  2. 前記判定部は、前記光検出部で検出された前記共鳴光の強度に基づいて、判定を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の原子発振器用の光学モジュール。
  3. 請求項1または2に記載の原子発振器用の光学モジュールを含む、
    ことを特徴とする原子発振器。
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