本発明は、一部の実施形態において、新規NRBA(一部の実施形態において、これらはSERM化合物である)、およびそれらを含む組成物を提供する。
本発明は、一部の実施形態において、NRBA(1つの実施形態において、これらはSERM化合物である)を提供する。1つの実施形態において、「選択的エストロゲン受容体モジュレーター」または「SERM」というフレーズは、エストロゲン受容体活性に影響を及ぼす化合物を指す。1つの実施形態において、SERMは、エストロゲン受容体のアゴニストとしての、または別の実施形態においてアンタゴニストとしての、または別の実施形態において部分アゴニストとしての、または別の実施形態において部分アンタゴニストとしての活性を示す。1つの実施形態において、SERMは、組織依存的様式でエストロゲン受容体(例えば、ERα、ERβまたはERR)に対してその効果を発揮する。一部の実施形態において、本発明のSERMは、一部の組織(例えば、骨、脳、および/または心臓)ではエストロゲン受容体アゴニストとして、ならびに他の組織タイプでは、例えば乳房および/または子宮内膜では、アンタゴニストとして作用することができる。
1つの実施形態において、本発明のSERMは、当分野において公知であるような、または他の実施形態では本明細書(実施例1、2)において説明するような、ERαおよび/またはERβトランス活性化アッセイを用いて判定したとき、約10μM以下のERαおよび/またはERβに対するIC50もしくはEC50を有する。一部の実施形態において、本SERMは、約5μM以下の(アゴニストまたはアンタゴニストとしての)IC50またはEC50値を示す。本発明の代表的な化合物は、エストロゲン受容体に対してアゴニストまたはアンタゴニスト活性を示すことが判明した。本発明の化合物は、ERαおよび/またはERβトランス活性化アッセイにおいて測定したとき、一部の実施形態において約5μM以下、または一部の実施形態において約500nM以下、または他の実施形態において約1nM以下のERαおよび/またはERβに対するアンタゴニストまたはアゴニストIC50もしくはEC50を示す。用語「IC50」は、一部の実施形態において、ターゲット(例えばERαまたはERβ)の活性を半最大レベルに低下させるSERMの濃度を指す。用語「EC50」は、一部の実施形態において、半最大効果を生じさせるSERMの濃度を指す。
本発明の一部の実施形態において、本発明の化合物は、ビスフェノール系アゴニストに付加したフェニル基(このようにしてトリフェニル作用因子を形成する)を含む構造を特徴とする。一部の実施形態において、前記トリフェニル基は、アミド結合によってしっかりと拘束されている。トリフェニル部分に加えて、一部の実施形態において、本SERMは、塩基性側鎖(第三アミン)を含む構造を特徴とし、一部の実施形態において、この側鎖は、1つまたは2つのフェノール性エーテル基に付いているN−置換エタノールアミン側鎖として存在する。
SERM
1つの実施形態において、本発明は、式Iの構造、
(式中、
Xは、CO、CS、(CH2)q、分岐アルキル、ハロアルキル側鎖を有する分岐アルキル、ハロアルキル、C(O)(CH2)q、SOまたはSO2であり;
R1、R2およびR3は、独立して、水素、ハロゲン、アルデヒド、COOH、CHNOH、CH=CHCO2H、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、アリール、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk−複素環もしくはOCH2CH2−複素環(前記複素環は、3〜7員置換もしくは非置換複素環、場合によっては芳香族である)であり、または
R1、R2もしくはR3は、そのR基が付いているベンゼン環と一緒に、構造A、
によって表される縮合環構造を構成し、この場合、
R6およびR7は、独立して、R1、R2またはR3であり;
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリール、フェニル、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2、またはOHであり;
R4およびR5は、独立して、水素、フェニル、1〜6個の炭素原子のアルキル基、3〜7員シクロアルキル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、または3〜7員ヘテロアリール基であり;
Zは、O、NH、CH2、または
であり;
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2、またはSO2NHRであり;
j、k、lは、独立して、1〜5であり;
qは、1〜5であり;
Alkは、1〜7個の炭素の直鎖状アルキル、1〜7個の炭素の分岐アルキル、または3〜8個の炭素の環状アルキルであり;ならびに
Xが、(CH2)q、COまたはC(O)(CH2)qであり、およびR2が、OCH2CH2NR4R5、またはkが1であるときOCH2CH2−複素環である場合には、R1またはR3は、水素、低級アルキル(1〜4個の炭素)、低級アルコキシ(1〜4個の炭素)、ハロゲン、ニトロおよびアミノでなく;
Xが、(CH2)q、COまたはC(O)(CH2)qであり、およびR3が、OCH2CH2NR4R5、またはlが1であるときOCH2CH2−複素環である場合には、R1またはR2は、水素、低級アルキル(1〜4個の炭素)、低級アルコキシ(1〜4個の炭素)、ハロゲン、ニトロおよびアミノでない)
によって表される、SERM化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを提供する。
もう1つの実施形態において、本発明は、式Iの構造、
(式中、
Xは、CS、分岐アルキル、ハロアルキル側鎖を有する分岐アルキル、ハロアルキル、SOまたはSO2であり;
R1、R2およびR3は、独立して、水素、ハロゲン、アルデヒド、COOH、CHNOH、CH=CHCO2H、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、アリール、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z(CH2)qQ、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk−複素環もしくはOCH2CH2−複素環(前記複素環は、3〜7員置換もしくは非置換複素環、場合によっては芳香族である)であり;または
R1、R2もしくはR3は、そのR基が付いているベンゼン環と一緒に、構造A、
によって表される縮合環構造を構成し、この場合、
R6またはR7は、独立して、R1、R2またはR3であり;
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリール、フェニル、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2、またはOHであり;
R4およびR5は、独立して、水素、フェニル、1〜6個の炭素原子のアルキル基、3〜7員シクロアルキル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、または3〜7員ヘテロアリール基であり;
Zは、O、NH、CH2、または
であり;
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2、またはSO2NHRであり;
j、k、lは、独立して、1〜5であり;
qは、1〜5であり;
Alkは、1〜7個の炭素の直鎖状アルキル、1〜7個の炭素の分岐アルキル、または3〜8個の炭素の環状アルキルである)
によって表されるSERM化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを提供する。
もう1つの実施形態において、本発明は、式IIの構造、
(式中、
Xは、CO、CS、(CH2)q、分岐アルキル、ハロアルキル側鎖を有する分岐アルキル、ハロアルキル、C(O)(CH2)q、SOまたはSO2であり;
R1、R2およびR3は、独立して、水素、ハロゲン、アルデヒド、COOH、CHNOH、CH=CHCO2H、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、アリール、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk−複素環もしくはOCH2CH2−複素環(前記複素環は、3〜7員置換もしくは非置換複素環、場合によっては芳香族である)であり、または
R1、R2もしくはR3は、そのR基が付いているベンゼン環と一緒に、構造A、
によって表される縮合環構造を構成し、この場合、
R6およびR7は、独立して、R1、R2またはR3であり;
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリール、フェニル、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2、またはOHであり;
R4およびR5は、独立して、水素、フェニル、1〜6個の炭素原子のアルキル基、3〜7員シクロアルキル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、または3〜7員ヘテロアリール基であり;
Zは、O、NH、CH2、または
であり;
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2、またはSO2NHRであり;
qは、1〜5であり;
Alkは、1〜7個の炭素の直鎖状アルキル、1〜7個の炭素の分岐アルキル、または3〜8個の炭素の環状アルキルであり;ならびに
Xが、(CH2)q、COまたはC(O)(CH2)qであり、およびR2が、OCH2CH2NR4R5、またはkが1であるときOCH2CH2−複素環である場合には、R1またはR3は、水素、低級アルキル(1〜4個の炭素)、低級アルコキシ(1〜4個の炭素)、ハロゲン、ニトロおよびアミノでなく;
Xが、(CH2)q、COまたはC(O)(CH2)qであり、およびR3が、OCH2CH2NR4R5、またはlが1であるときOCH2CH2−複素環である場合には、R1またはR2は、水素、低級アルキル(1〜4個の炭素)、低級アルコキシ(1〜4個の炭素)、ハロゲン、ニトロおよびアミノでない)
によって表されるSERM化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを提供する。
もう1つの実施形態において、本発明のこの態様によると、XはCOであり、ならびにR1、R2およびR3はOHであり、またはもう1つの実施形態において、XはCOであり、ならびにR1はOCH2CH2−ピペリジンHCl塩であり、R2はHであり、およびR3はOHである。
もう1つの実施形態において、本発明は、式IIの構造、
(式中、
Xは、CS、分岐アルキル、ハロアルキル側鎖を有する分岐アルキル、ハロアルキル、SOまたはSO2であり;
R1、R2およびR3は、独立して、水素、ハロゲン、アルデヒド、COOH、CHNOH、CH=CHCO2H、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、アリール、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk−複素環もしくはOCH2CH2−複素環(前記複素環は、3〜7員置換もしくは非置換複素環、場合によっては芳香族である)であり;または
R1、R2もしくはR3は、そのR基が付いているベンゼン環と一緒に、構造A、
によって表される縮合環構造を構成し、この場合、
R6およびR7は、独立して、R1、R2またはR3であり;
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリール、フェニル、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2、またはOHであり;
R4およびR5は、独立して、水素、フェニル、1〜6個の炭素原子のアルキル基、3〜7員シクロアルキル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、または3〜7員ヘテロアリール基であり;
Zは、O、NH、CH2、または
であり;
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2、またはSO2NHRであり;
Alkは、1〜7個の炭素の直鎖状アルキル、1〜7個の炭素の分岐アルキル、または3〜8個の炭素の環状アルキルである)
によって表されるSERM化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを提供する。
もう1つの実施形態において、本発明は、式IIIの構造、
(式中、
Aは、
から選択される環であり;
Bは、
から選択される環であり;
Cは、
から選択される環であり;
Xは、CO、CS、(CH2)q、分岐アルキル、ハロアルキル側鎖を有する分岐アルキル、ハロアルキル、C(O)(CH2)q、SOまたはSO2であり;
W1およびW2は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アルデヒド、COOH、CHNOH、CH=CHCO2H、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、アリール、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk−複素環またはOCH2CH2−複素環(前記複素環は、3〜7員置換または非置換複素環、場合によっては芳香族である)であり;
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリール、フェニル、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2、またはOHであり;
R4およびR5は、独立して、水素、フェニル、1〜6個の炭素原子のアルキル基、3〜7員シクロアルキル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、または3〜7員ヘテロアリール基であり;
Zは、O、NH、CH2、または
であり;
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2、またはSO2NHRであり;
qは、1〜5であり;
nは、0〜5であり;
Alkは、1〜7個の炭素の直鎖状アルキル、1〜7個の炭素の分岐アルキル、または3〜8個の炭素の環状アルキルであり;ならびに
A、BおよびCは、同時にベンゼン環にはなりえず;ならびに
Xが、(CH2)q、COまたはC(O)(CH2)qであり、Aが、ピリジル環であり、BおよびCが、フェニル環であり、ならびにCが、OCH2CH2NR4R5、またはOCH2CH2−複素環で置換されている場合には、AまたはBは、水素、低級アルキル(1〜4個の炭素)、低級アルコキシ(1〜4個の炭素)、ハロゲン、ニトロおよびアミノで置換されておらず;
Xが、(CH2)q、COまたはC(O)(CH2)qであり、Aが、ピリジル環であり、BおよびCが、フェニル環であり、ならびにBが、OCH2CH2NR4R5、またはOCH2CH2−複素環で置換されている場合には、AまたはCは、水素、低級アルキル(1〜4個の炭素)、低級アルコキシ(1〜4個の炭素)、ハロゲン、ニトロおよびアミノで置換されていない)
によって表されるSERM化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを提供する。
もう1つの実施形態において、本発明は、式IVの構造、
(式中、
Xは、CO、CS、(CH2)q、分岐アルキル、ハロアルキル側鎖を有する分岐アルキル、ハロアルキル、C(O)(CH2)q、SOまたはSO2であり;
R1、R2およびR3は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アルデヒド、COOH、CHNOH、CH=CHCO2H、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、アリール、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk−複素環もしくはOCH2CH2−複素環(前記複素環は、3〜7員置換もしくは非置換複素環、場合によっては芳香族である)であり、または
R1、R2およびR3は、そのR基が付いているベンゼン環と一緒に、構造A、
によって表される縮合環構造を構成し、この場合、
R6およびR7は、独立して、R1、R2またはR3であり;
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリール、フェニル、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2、またはOHであり;
R4およびR5は、独立して、水素、フェニル、1〜6個の炭素原子のアルキル基、3〜7員シクロアルキル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、または3〜7員ヘテロアリール基であり;
Zは、O、NH、CH2、または
であり;
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2、またはSO2NHRであり;
j、k、lは、独立して、1〜5であり;
qは、1〜5であり;
Alkは、1〜7個の炭素の直鎖状アルキル、1〜7個の炭素の分岐アルキル、または3〜8個の炭素の環状アルキルである)
によって表されるSERM化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを提供する。
もう1つの実施形態において、本発明は、式Vの構造、
(式中、
Xは、CO、CS、(CH2)q、分岐アルキル、ハロアルキル側鎖を有する分岐アルキル、ハロアルキル、C(O)(CH2)q、SOまたはSO2であり;
R1、R2およびR3は、独立して、水素、アルデヒド、COOH、CHNOH、CH=CHCO2H、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、アリール、保護ヒドロキシル基、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk−複素環もしくはOCH2CH2−複素環(前記複素環は、3〜7員置換もしくは非置換複素環、場合によっては芳香族である)であり、または
R1、R2およびR3は、そのR基が付いているベンゼン環と一緒に、構造A、
によって表される縮合環構造を構成し、この場合、
R6またはR7は、独立して、R1、R2またはR3であり;
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリール、フェニル、ハロゲン、CN、NO2、アルケニル、またはOHであり;
R4およびR5は、独立して、水素、フェニル、1〜6個の炭素原子のアルキル基、3〜7員シクロアルキル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、または3〜7員ヘテロアリール基であり;
Zは、O、NH、CH2、または
であり;
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2、またはSO2NHRであり;
qは、1〜5であり;
Alkは、1〜7個の炭素の直鎖状アルキル、1〜7個の炭素の分岐アルキル、または3〜8個の炭素の環状アルキルである)
によって表されるSERM化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを提供する。
もう1つの実施形態において、本発明は、式VIの構造、
(VI)
(式中、
Xは、CO、CS、(CH2)q、分岐アルキル、ハロアルキル側鎖を有する分岐アルキル、ハロアルキル、C(O)(CH2)q、SOまたはSO2であり;
R1、R2、R3、R8、R9およびR10は、独立して、水素、ハロゲン、アルデヒド、COOH、CHNOH、CH=CHCO2H、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、アリール、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk−複素環もしくはOCH2CH2−複素環(前記複素環は、3〜7員置換もしくは非置換複素環、場合によっては芳香族である)であり、または
R1、R2もしくはR3は、そのR基が付いているベンゼン環と一緒に、構造A、
によって表される縮合環構造を構成し、この場合、
R6およびR7は、独立して、R1、R2またはR3であり;
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリール、フェニル、ハロゲン、CN、NO2、アルケニルまたはOHであり;
R4およびR5は、独立して、水素、フェニル、1〜6個の炭素原子のアルキル基、3〜7員シクロアルキル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、または3〜7員ヘテロアリール基であり;
Zは、O、NH、CH2、または
であり;
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2、またはSO2NHRであり;
j、k、lは、独立して、1〜4であり;
qは、1〜5であり;
Alkは、1〜7個の炭素の直鎖状アルキル、1〜7個の炭素の分岐アルキル、または3〜8個の炭素の環状アルキルであり;ならびに
Xが、(CH2)q、COまたはC(O)(CH2)qであり、ならびにR2が、OCH2CH2NR4R5、またはkが1であるときOCH2CH2−複素環であり、ならびにR9が、水素、低級アルキル(1〜4個の炭素)、低級アルコキシ(1〜4個の炭素)、ハロゲン、ニトロまたはアミノである場合には、
R1またはR3は、水素、低級アルキル(1〜4個の炭素)、低級アルコキシ(1〜4個の炭素)、ハロゲン、ニトロおよびアミノでなく;
Xが、(CH2)q、COまたはC(O)(CH2)qであり、ならびにR3が、OCH2CH2NR4R5、またはlが1であるときOCH2CH2−複素環であり、ならびにR10が、水素、低級アルキル(1〜4個の炭素)、低級アルコキシ(1〜4個の炭素)、ハロゲン、ニトロまたはアミノである場合には、
R1またはR2は、水素、低級アルキル(1〜4個の炭素)、低級アルコキシ(1〜4個の炭素)、ハロゲン、ニトロおよびアミノでない)
によって表されるSERM化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを提供する。
本発明のもう1つの実施形態において、前記3〜7員置換もしくは非置換複素環、場合によっては芳香族、は、式Bの構造、
(式中、
Yは、CH2、CH、結合、O、S、NH、NまたはNRであり;
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリール、フェニル、ハロゲン、CN、NO2、アルケニル、またはOHであり;
Bがアリールである場合には、zは1であり;Bがシクロアルキルである場合、zは2であり;
mは、0〜4であり;
nは、0〜4であり;
この場合、mとnは同時にゼロにはなりえない)
によって表される。
1つの実施形態において、Bは、置換または非置換ピペリジンであり;もう1つの実施形態において、Bは、置換または非置換ピロリジンであり;もう1つの実施形態において、Bは、置換または非置換モルホリンであり;もう1つの実施形態において、Bは、置換または非置換ピペラジンである。
1つの実施形態において、本発明は、式VIIの構造、
(式中、
Xは、CS、(CH2)q、分岐アルキル、ハロアルキル側鎖を有する分岐アルキル、ハロアルキル、C(O)(CH2)q、SOまたはSO2であり;または
Xは、COであり、およびOHは、メタまたはオルトである)
によって表されるSERM化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを提供する。
もう1つの実施形態において、本発明は、式VIIIの構造、
(式中、
Xは、CS、(CH2)q、分岐アルキル、ハロアルキル側鎖を有する分岐アルキル、ハロアルキル、C(O)(CH2)q、SOまたはSO2であり;または
Xは、COであり、およびOHは、メタまたはオルトである)
によって表される選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを提供する。
もう1つの実施形態において、本発明は、式IXの構造、
(式中、
Xは、CO、CS、(CH2)q、分岐アルキル、ハロアルキル側鎖を有する分岐アルキル、ハロアルキル、C(O)(CH2)q、SOまたはSO2であり;
R4およびR5は、独立して、水素、フェニル、1〜6個の炭素原子のアルキル基、3〜7員シクロアルキル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、または3〜7員ヘテロアリール基であり;またはR4およびR5は、窒素原子と一緒に、3〜7複素環、場合によっては芳香族、を形成し、これは式Bの構造、
によって表され、
この式中、Yは、CH2、CH、結合、O、S、NH、NまたはNRであり;
Bがアリールである場合には、zは1であり;Bがシクロアルキルである場合、zは2であり;
mは、0〜4であり;
nは、0〜4であり;
この場合、mとnは同時にゼロにはなりえず;
qは、1〜5であり;
pは、1〜4であり;
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリール、フェニル、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2、またはOHである)
によって表されるSERM化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを提供する。
1つの実施形態において、Bは、置換または非置換ピペリジンであり;もう1つの実施形態において、Bは、置換または非置換ピロリジンであり;もう1つの実施形態において、Bは、置換または非置換モルホリンであり;もう1つの実施形態において、Bは、置換または非置換ピペラジンである。
もう1つの実施形態において、本発明は、式Xの構造、
(式中、
Xは、CO、CS、(CH2)q、分岐アルキル、ハロアルキル側鎖を有する分岐アルキル、ハロアルキル、C(O)(CH2)q、SOまたはSO2であり;
R1、R2、R3、R8、R9、R10、R11、R12およびR13は、独立して、水素、ハロゲン、アルデヒド、COOH、CHNOH、CH=CHCO2H、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、アリール、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk−複素環もしくはOCH2CH2−複素環(前記複素環は、3〜7員置換もしくは非置換複素環、場合によっては芳香族である)であり、または
R1、R2もしくはR3は、そのR基が付いているベンゼン環と一緒に、構造A、
によって表される縮合環構造を構成し、この場合、
R6およびR7は、独立して、R1、R2またはR3であり;
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリール、フェニル、ハロゲン、CN、NO2、アルケニルまたはOHであり;
R4およびR5は、独立して、水素、フェニル、1〜6個の炭素原子のアルキル基、3〜7員シクロアルキル、3〜7員ヘテロシクロアルキル、または3〜7員ヘテロアリール基であり、またはR4およびR5は、窒素原子と一緒に、3〜7複素環、場合によっては芳香族、を形成し、これは式Bの構造、
によって表され、
この式中、Yは、CH2、CH、結合、O、S、NH、NまたはNRであり;
Bがアリールである場合には、zは1であり;Bがシクロアルキルである場合、zは2であり;
mは、0〜4であり;
nは、0〜4であり;
この場合、mとnは同時にゼロにはなりえず;
qは、1〜5であり;
pは、1〜4であり;
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリール、フェニル、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2、またはOHであり;
Zは、O、NH、CH2、または
であり;
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2、またはSO2NHRであり;
j、k、lは、独立して、1〜3であり;
qは、1〜5であり;
Alkは、1〜7個の炭素の直鎖状アルキル、1〜7個の炭素の分岐アルキル、または3〜8個の炭素の環状アルキルであり;ならびに
Xが、(CH2)q、COまたはC(O)(CH2)qであり、ならびにR2が、OCH2CH2NR4R5、またはkが1であるときOCH2CH2−複素環であり、ならびにR9およびR12が、水素、低級アルキル(1〜4個の炭素)、低級アルコキシ(1〜4個の炭素)、ハロゲン、ニトロまたはアミノである場合には、
R1またはR3は、水素、低級アルキル(1〜4個の炭素)、低級アルコキシ(1〜4個の炭素)、ハロゲン、ニトロおよびアミノでなく;
Xが、(CH2)q、COまたはC(O)(CH2)qであり、ならびにR3が、OCH2CH2NR4R5、またはlが1であるときOCH2CH2−複素環であり、ならびにR10およびR13が、水素、低級アルキル(1〜4個の炭素)、低級アルコキシ(1〜4個の炭素)、ハロゲン、ニトロまたはアミノである場合には、
R1またはR2は、水素、低級アルキル(1〜4個の炭素)、低級アルコキシ(1〜4個の炭素)、ハロゲン、ニトロおよびアミノでない)
によって表されるSERM化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを提供する。
1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−メトキシ−N,N−ビス−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(2a)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−メトキシ−N,N−ビス−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(2b)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)−N−(3−メトキシフェニル)−ベンズアミド(2c)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(2d)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−メトキシ−N,N−ジフェニル−ベンズアミド(2e)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−メトキシ−N,N−ジフェニル−ベンズアミド(2f)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ジフェニル−ベンズアミド(2g)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−メトキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(2h)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(3−メトキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(2i)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(2j)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−メトキシ−N−(3−メトキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(2k)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−メトキシフェニル)−4−フルオロベンズアミド(2l)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−メトキシ−N,N−ジフェニル−スルホンアミド(2m)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)−N−(4−フルオロフェニル)−ベンズアミド(2n)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)−N−(1−ナフチル)−ベンズアミド(2o)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−メトキシフェニル)−N−(4−ベンジルオキシフェニル)−1−ナフチルアミド(2p)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−クロロ−N−(4−メトキシフェニル)−N−(4−ベンジルオキシフェニル)−ベンズアミド(2q)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−シアノ−N−(4−メトキシフェニル)−N−(4−ベンジルオキシフェニル)−ベンズアミド(2r)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−メトキシフェニル)−N−(4−ベンジルオキシフェニル)−2−ナフチルアミド(2s)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−(ベンジルオキシ)−N−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−N−(4−メトキシフェニル)ベンズアミド(2t)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−4−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)ベンズアミド(2u)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−N−ビフェニル−4−イル−4−メトキシベンズアミド(2v)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−シアノ−N−(4−メトキシフェニル)−N−フェニルベンズアミド(2w)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)−N−フェニルベンズアミド(2x)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−シアノ−N−(3−メトキシフェニル)−N−フェニルベンズアミド(2y)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−シアノ−N,N−ジフェニルベンズアミド(2z)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−ヒドロキシ−N,N−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3a)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−ヒドロキシ−N−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3b)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(3−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3c)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3d)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−ヒドロキシ−N,N−ジフェニル−ベンズアミド(3e)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−ヒドロキシ−N,N−ジフェニル−ベンズアミド(3f)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(3g)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(3−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(3h)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(3i)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−ヒドロキシ−N−(3−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(3j)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−フルオロベンズアミド(3k)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−ヒドロキシ−N,N−ジフェニル−フェニル−スルホンアミド(3l)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(フルオロフェニル)−ベンズアミド(3m)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−ナフチルアミド(3n)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−ヒドロキシ−N−(1−ナフチル)−N−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3o)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−シアノ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3p)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−シアノ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3q)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ナフチルアミド(3r)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−シアノ−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−N−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3s)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−クロロ−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−N−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3t)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−ビフェニル−4−イル−N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メトキシベンズアミド(3u)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−ビフェニル−4−イル−4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3v)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−ベンズアミド(3w)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(3x)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−ビフェニル−4−イル−4−ヒドロキシ−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−ベンズアミド(3y)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−ベンズアミド(4a)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(フェニル)−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−ベンズアミド(4b)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、塩酸N,N−ジフェニル−[3−(2−ピペリジニルエトキシ)]−ベンズアミド(4c)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、塩酸N,N−ジフェニル−[3−(2−ピペリジニルエトキシ)]−ベンズアミド(4d)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、塩酸N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)]−ベンズアミド(4e)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、塩酸N,N−ジフェニル−ビス[4−(2−ピペリジシ−1−イルエトキシ)−フェニル]−スルホンアミド(4f)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−フルオロフェニル)−N−[4−ヒドロキシフェニル]−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)]−ベンズアミド(4g)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、塩酸N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−4−フルオロ−ベンズアミド(4h)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(4i)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−シアノ−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(4j)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−クロロ−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(4k)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−シアノ−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(4l)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−クロロ−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(4m)である。もう1つの実施形
態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−ベンズアミド(4n)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−ビフェニル−4−イル−N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−ベンズアミド(4o)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−メトキシ−N−フェニル−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−ベンズアミド(4p)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル−3−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−ベンズアミド(4q)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、二塩酸N−(4−フルオロフェニル)−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)]−ベンズアミド(4r)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、二塩酸N,N−ビス[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−4−フルオロ−ベンズアミド(4s)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、二塩酸N,N−ビス[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−ベンズアミド(4t)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、二塩酸N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−N−フェニル−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)]−ベンズアミド(4u)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−クロロ−N−[4−ヒドロキシフェニル]−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(5a)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−シアノ−N−[4−ヒドロキシフェニル]−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(5b)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−クロロ−N−[4−ヒドロキシフェニル]−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(5c)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(5d)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(5e)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、2−(N−(4−メトキシフェニル)−4−メチルフェニルスルホンアミド)エチル4−メチルベンゼンスルホネート(6a)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、(R)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ−N−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6b)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、(S)−2−ヒドロキシ−N,3−ビス(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6c)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)−N−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6d)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、(R)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6e)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6f)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、(S)−2−ヒドロキシ−N,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6g)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、5−[4−メトキシ−フェニル]−5H−フェナントリジン−6−オン(7a)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、5−[4−ヒドロキシ−フェニル]−5H−フェナントリジン−6−オン(7b)である。1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、5−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−5H−フェナントリジン−6−オン(7c)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、シクロヘキサン−カルボン酸ビス(4−ヒドロキシフェニル)−アミド(8b)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−シアノ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−フェニルベンズアミド(10a)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(ビフェニル−4−イル)−4−シアノ−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(10b)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ビフェニル−4−カルボキサミド(10c)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,4−ジメチルベンズアミド(10d)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(ビフェニル−4−イル)−4−シアノ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(10e)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−フルオロ−4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−フェニルベンズアミド(10f)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−フルオロ−3−ヒドロキシ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(10g)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−ヒドロキシ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,5−ジメチルベンズアミド(10i)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ジメチルベンズアミド(10j)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−フルオロ−4−ヒドロキシ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(10k)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−プロピルベンズアミド(10l)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3,4−ジヒドロキシ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(10m)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−ヒドロキシ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルベンズアミド(10n)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−4−プロピルベンズアミド(10o)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ジメチル−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−ベンズアミド(10p)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,4−ジメチルベンズアミド(10q)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,5−ジメチルベンズアミド(10r)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルベンズアミド(10s)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4,4’−(2,3−ジメチル−ベンジルアザンジイル)ジフェノール(10t)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−ホルミル−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(10u)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−シクロへキシル−4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(10w)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−((4−フルオロフェニル)(4−ヒドロキシベンジル)アミノ)フェノール(10x)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)フェニル)−N−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(10y)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−シアノ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−ベンズアミド(10z)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11a)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(11b)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(11c)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−ニトロ−ベンズアミド(11d)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−フルオロ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(11e)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−1−ナフタミド(11f)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−フルオロ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11g)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ニトロ−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11h)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メトキシ−1−ナフタミド(11i)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−2−ナフタミド(11j)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、2−ヒドロキシ−N,N,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド(11k)である。もう1つの実施形態
において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−((ヒドロキシイミノ)メチル)−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(11l)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−2,4−ジメチル−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11m)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−3,5−ジメチル−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11n)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−((2,3−ジメチルベンジル)(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)アミノ)フェノール(11o)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−ペンチルベンズアミド(11p)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ペンチル−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11q)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−t−ブチル−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(11r)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−t−ブチル−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11s)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−{4−[ビス(4−ヒドロキシ−フェニル)−カルバモイル]−フェニル}−アクリル酸(11t)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−{4−[ビス(4−ヒドロキシ−フェニル)−カルバモイル]−フェニル}−プロピオン酸(11u)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−4−(3−ヒドロキシ−プロピル)−ベンズアミド(11v)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(11w)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、4−フルオロ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−(トリフルオロメチル)−ベンズアミド(11x)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、3−フルオロ−N−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(11y)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチル−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11z)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−イソニコチン−アミド(11aa)である。もう1つの実施形態において、本発明のNRBAまたはSERM化合物は、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−イソニコチンアミド(11ab)である。もう1つの実施形態において、本発明は、本明細書に記載するようなNRBAもしくはSERM化合物またはそれらの任意の組み合わせを含む組成物を提供する。
もう1つの実施形態において、本発明の方法において使用するためのSERM化合物は、式XIの構造、
(式中、R1およびR2(これらは、同じことがあり、または異なることがある)は、HまたはOHであり、R3は、OCH2CH2OH、OCH2CH2NR4R5であり、この場合、R4およびR5(これらは、同じことがあり、または異なることがある)は、H、1から約4個の炭素原子のアルキル基であり、または窒素原子と一緒に、5〜8員環を形成する);
ならびにそれらの医薬的に許容される担体、希釈剤、塩、エステルまたはN−オキシド、およびこれらの混合物
によって表すことができる。
もう1つの実施形態において、前記SERM化合物は、トレミフェンである。
1つの実施形態において、用語「アルキル」は、直鎖、分岐鎖および環状アルキル基を含む、飽和脂肪族炭化水素を指す。1つの実施形態において、アルキル基は、1〜12個の炭素を有する。もう1つの実施形態において、アルキル基は、1〜7個の炭素を有する。もう1つの実施形態において、アルキル基は、1〜6個の炭素を有する。もう1つの実施形態において、アルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する。もう1つの実施形態において、環状アルキル基は、3〜8個の炭素を有する。もう1つの実施形態において、環状アルキル基は、3〜12個の炭素を有する。もう1つの実施形態において、分岐アルキルは、1から5個の炭素のアルキル側鎖によって置換されているアルキルである。もう1つの実施形態において、分岐アルキルは、1から5個の炭素のハロアルキル側鎖によって置換されているアルキルである。アルキル基は、非置換である場合もあり、またはハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシカルボニル、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミド、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、チオおよび/またはチオアルキルによって置換されている場合もある。
もう1つの実施形態において、「アルケニル」基は、1つまたはそれ以上の二重結合を有する直鎖、分岐鎖および環状の基を含む、不飽和炭化水素を指す。アルケニル基は、1つの二重結合を有する場合、2つの二重結合を有する場合、3つの二重結合を有する場合などがある。もう1つの実施形態において、アルケニル基は、2〜12個の炭素を有する。もう1つの実施形態において、アルケニル基は、2〜6個の炭素を有する。もう1つの実施形態において、アルケニル基は、2〜4個の炭素を有する。アルケニル基の例は、エテニル、プロペニル、ブテニル、シクロヘキセニルなどである。アルケニル基は、非置換である場合もあり、またはハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシカルボニル、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミド、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、チオおよび/またはチオアルキルによって置換されている場合もある。
「アリール」基は、非置換である場合もあり、あるいはハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシカルボニル、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミド、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシまたはチオもしくはチオアルキルから選択される1つまたはそれ以上の基によって置換されている場合もある、少なくとも1つの炭素環式芳香族基またはヘテロ環式芳香族基を有する芳香族基を指す。アリール環の非限定的な例は、フェニル、ナフチル、ピラニル、ピロリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、ピリジニル、フラニル、チオフェニル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリルなどである。1つの実施形態において、アリール基は、4〜8員環である。もう1つの実施形態において、アリール基は、4〜12員環である。もう1つの実施形態において、アリール基は、6員環である。もう1つの実施形態において、アリール基は、5員環である。もう1つの実施形態において、アリール基は、2〜4縮合環構造である。
1つの実施形態において、「アルデヒド」基は、ホルミル基によって置換されている、アルキルまたはアルケニルを指し、この場合のアルキルまたはアルケニルは、上で定義したとおりである。もう1つの実施形態において、アルデヒド基は、ホルミル基によって置換されている、アリールまたはフェニル基であり、この場合のアリールは、上で定義したとおりである。アルデヒドの例は、ホルミル、アセタール、プロパナール、ブタナール、ペンタナール、ベンズアルデヒドである。もう1つの実施形態において、アルデヒド基は、ホルミル基である。
もう1つの実施形態において、「ハロアルキル」基は、1つまたはそれ以上のハロゲン原子、例えばF、Cl、BrまたはIによって、置換されている、上で定義したとおりのアルキル基を指す。
もう1つの実施形態において、「ヒドロキシル」基は、OH基を指す。本発明の化合物中のR1、R2またはR3がORであるときには、RがOHでないことは、当業者に理解される。
1つの実施形態において、用語「ハロ」は、ハロゲン、例えばF、Cl、BrまたはIを指す。
もう1つの実施形態において、「フェノール」というフレーズは、ベンゼンのアルコール(OH)誘導体を指す。
1つの実施形態において、「複素環」基は、炭素原子に加えて、硫黄、酸素、窒素またはこれらの任意の組み合わせをその環の一部として含む、環構造を指す。もう1つの実施形態において、複素環は、3〜12員環である。もう1つの実施形態において、複素環は、6員環である。もう1つの実施形態において、複素環は、5〜7員環である。もう1つの実施形態において、複素環は、4〜8員環である。もう1つの実施形態において、複素環は、非置換である場合もあり、またはハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、カルボニル、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミド、シアノ、ニトロ、CO2H、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、チオおよび/またはチオアルキルによって置換されている場合もある。もう1つの実施形態において、複素環は、別の飽和または不飽和シクロアルキルまたは複素環式3〜8員環と縮合している場合がある。もう1つの実施形態において、複素環は、飽和環である。もう1つの実施形態において、複素環は、不飽和環である。
一部の実施形態において、保護ヒドロキシルへの言及は、ベンゼン環の酸素部分に結合した置換基の組み込みを含み、この場合、前記置換基は、容易に除去することができる。一部の実施形態において、フェノール系保護基は、メチルエーテル、メトキシメチル(MOM)エーテル、ベンゾイルオキシメチル(BOM)エーテル、メトキシエトキシメチル(MEM)エーテル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)エーテル、メチルチオメチル(MTM)エーテル、フェニルチオメチル(PTM)エーテル、アジドメチルエーテル、シアノメチルエーテル、2,2−ジクロロ−1,1−ジフルオロエチルエーテル、2−クロロエチルエーテル、2−ブロモエチルエーテル、テトラヒドロピラニル(THP)エーテル、1−エトキシエチル(EE)エーテル、フェナシルエーテル、4−ブロモフェナシルエーテル、シクロプロピルメチルエーテル、アリルエーテル、プロパルギルエーテル、イソプロピルエーテル、シクロへキシルエーテル、t−ブチルエーテル、ベンジルエーテル、2,6−ジメチルベンジルエーテル、4−メトキシベンジルエーテル、o−ニトロベンジルエーテル、2,6 ジクロロベンジルエーテル、3,4 ジクロロベンジルエーテル、4−(ジメチルアミノ)カルボニルベンジルエーテル、4−メチルスルフィニルベンジルエーテル、4−アントリルメチルエーテル、4−ピコリルエーテル、ヘプタフルオロ−p−トリル、テトラフルオロ−4−ピリジルエーテル、トリメチルシリル(TMS)エーテル、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)エーテル、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)エーテル、トリイソプロピルシリル(TIPS)エーテル、アリールホルメート、アリールアセテート、アリールレブリネート、アリールピバロエート、アリールベンゾエート、アリール9−フルオレンカルボキシレート、アリールメチルカーボネート、1−アダマンチルカーボネート、t−ブチルカーボネート、4−メチルスルフィニルベンジルカーボネート、2,4−ジメチルペント−3−イルカーボネート、アリール2,2,2 トリクロロエチルカーボネート、アリールベンジルカーボネート、アリールカルバメート、ジメチルホスフィニルエステル(Dmp−OAr)、ジメチルホスフィノチオニルエステル(Mpt−OAr)、ジフェニルホスフィノチオニルエステル(Dpt−OAr)、アリールメタンスルホネート、アリールトルエンスルホネートまたはアリール2−ホルミルベンゼンスルホネートを含む場合がある。
1つの実施形態において、本発明は、NRBAもしくはSERM化合物および/または類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシド、プロドラッグ、エステル、多形体、不純物もしくは結晶またはこれらの任意の組み合わせを提供する。1つの実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERM化合物の類似体を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERM化合物の誘導体を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERM化合物の異性体を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERM化合物の代謝産物を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERM化合物の医薬的に許容される塩を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERM化合物の医薬品を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERM化合物の水和物を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERM化合物のN−オキシドを提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERM化合物のプロドラッグを提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERM化合物のエステルを提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERM化合物の多形体を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERM化合物の結晶を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERM化合物の不純物を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、本明細書に記載するようなNRBAもしくはSERM化合物を含む、またはもう1つの実施形態において、本発明のNRBAもしくはSERM化合物の類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシド、プロドラッグ、多形体、エステル、不純物もしくは結晶の組み合わせを含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、用語「異性体」は、光学異性体および類似体、構造異性体および類似体、配座異性体および類似体などを含むが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、用語「異性体」は、本NRBAまたはSERM化合物の光学異性体を包含するものとする。本発明のNRBAまたはSERMが少なくとも1つのキラル中心を含有することは、当業者には理解される。従って、本発明の方法において使用されるNRBAまたはSERMは、光学活性形またはラセミ形で、存在することがあり、単離することができる。一部の化合物は、多形性を示すこともある。本発明が、任意のラセミ形、光学活性形、多形もしくは立体異性形またはこれらの混合物を包含すること、および任意の用途のためのこれらの使用を本発明の範囲内であるとみなされることが、理解されるはずである。
1つの実施形態において、本NRBAまたはSERMは、純粋な(R)−異性体である。もう1つの実施形態において、本NRBAまたはSERMは、純粋な(S)−異性体である。もう1つの実施形態において、本NRBAまたはSERMは、(R)異性体と(S)異性体の混合物である。もう1つの実施形態において、本NRBAまたはSERMは、等量の(R)異性体と(S)異性体を含むラセミ混合物である。光学活性形を作製する方法は、当分野において周知であり(例えば、再結晶技術によるラセミ形の分解による方法、光学活性出発原料からの合成による方法、キラル合成による方法、またはキラル固定相を使用するクロマトグラフ分離による方法)、そのような方法は、本発明の一部とみなすことができる。一部の実施形態において、そのようなラセミ形の合成は、当業者には理解されるが、本明細書に記載および例示する方法によって、またはそれらの適切な変更によって遂行することができる。
1つの実施形態において、本NRBAまたはSERMは、純粋な(E)−異性体である。もう1つの実施形態において、本NRBAまたはSERMは、純粋な(Z)−異性体である。もう1つの実施形態において、本NRBAまたはSERMは、(E)異性体と(Z)異性体の混合物である。
本発明は、本発明の化合物と酸または塩基との反応によって製造することができる、本発明の化合物の「医薬的に許容される塩」を含む。
式I〜XIのアミンの適切な医薬的に許容される塩は、無機酸からまたは有機酸から調製することができる。1つの実施形態において、アミンの無機塩の例は、重硫酸塩、ホウ酸塩、ブロマイド、クロライド、ヘミ硫酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、2−ヒドロキシエチルスルホン酸塩(ヒドロキシエタンスルホン酸塩)、ヨウ素酸塩、ヨージド、イソチオン酸塩、硝酸塩、過硫酸塩、リン酸塩、硫酸塩、スルファミン酸塩、スルファニル酸塩、スルホン酸(アルキルスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、ハロゲン置換アルキルスルホン酸塩、ハロゲン置換アリールスルホン酸塩)、スルホン酸塩およびチオシアン酸塩である。
1つの実施形態において、アミンの有機塩の例は、脂肪族類、脂環式類、芳香族類、芳香脂肪族類(araliphatic)、複素環式類、カルボン酸類およびスルホン酸類の有機酸から選択することができ、それらの例は、酢酸塩、アルギニン、アスパラギン酸塩、アスコルビン酸塩、アジピン酸塩、アントラニル酸塩、アルジェネート(algenate)、アルカンカルボン酸塩、置換アルカンカルボン酸塩、アルギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、重炭酸塩、重酒石酸塩、カルボン酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、エデト酸カルシウム、カンシル酸塩、炭酸塩、クラブラン酸塩、桂皮酸塩、ジカルボン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシルスルホン酸塩、二塩酸塩、デカン酸塩、エナント酸塩(enanthuates)、エタンスルホン酸塩、エデト酸塩、エディシレート、エストレート、エシレート、フマル酸塩、ギ酸塩、フルオライド、ガラクツロン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、グルコレート(glucorate)、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、グルセプテート、グリコリルアルサニル酸塩、グルタル酸塩、グルタミン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、ヒドロキシカルボン酸、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、フッ化水素酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、メチレンビス(ベータ−オキシナフトエ酸塩)、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシレート、メタンスルホン酸塩、メチルブロマイド、メチル硝酸塩、メチルスルホン酸塩、マレイン酸一カリウム、粘膜酸塩、モノカルボン酸塩、硝酸塩(mitrate)、ナフタレンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、ナプシレート、N−メチルグルカミン、シュウ酸塩、オクタン酸塩、オレイン酸塩、パモ酸塩、フェニル酢酸塩、ピクリン酸塩、フェニル安息香酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、フタル酸塩、フェニル酢酸塩、ペクチン酸塩、フェニルプロピオン酸塩、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、ピルビン酸塩、キナ酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、ステアリン酸塩、スルファニル酸塩、塩基性酢酸塩、酒石酸塩、テオフィリン酢酸塩、p−トルエンスルホン酸塩(トシラート)、トリフルオロ酢酸塩、テレフタル酸塩、タンニン酸塩、テオクル酸塩、トリハロ酢酸塩、トリエチオダイド、トリカルボン酸塩、ウンデカン酸塩および吉草酸塩である。
1つの実施形態において、カルボン酸またはフェノールの無機塩の例は、アンモニウム、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムを含む)、アルカリ土類(alkaline earch)金属(カルシウム、マグネシウム、アルミニウムを含む)、亜鉛、バリウム、コリン、第四級アンモニウムから選択することができる。
もう1つの実施形態において、カルボン酸またはフェノールの有機塩は、アルギニン、有機アミン(脂肪族有機アミン、脂環式有機アミン、芳香族有機アミン、ベンザチン、t−ブチルアミン、ベネタミン(N−ベンジルフェネチルアミン)、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、エチレンジアミン、ヒドラバミン、イミダゾール、リジン、メチルアミン、メグラミン、N−メチル−D−グルカミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ニコチンアミド、有機アミン、オルチニン、ピリジン、ピコリン(picolies)、ピペラジン、プロカイン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トロメタミンおよび尿素を含む)から選択することができる。
1つの実施形態において、前記塩は、従来の方法によって、例えば、遊離塩基または遊離酸形態の生成物を、その塩を溶解できない溶媒もしくは媒質中または水などの溶媒中で、1またはそれ以上の当量の適切な酸または塩基と反応させることによって、作ることができ、それを、真空下でまたは凍結乾燥によりまたは既存の塩のイオンの別のイオンとの交換、すなわち適切なイオン交換樹脂により除去する。
1つの実施形態において、ピペリジン環を含むNRBA化合物の医薬的に許容される塩は、HCl塩である。もう1つの実施形態において、ピロリジン環を含むNRBA化合物の医薬的に許容される塩は、HCl塩である。もう1つの実施形態において、モルホリン環を含むNRBA化合物の医薬的に許容される塩は、HCl塩である。もう1つの実施形態において、ピペラジン環を含むNRBA化合物の医薬的に許容される塩は、HCl塩である。
一部の実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERM化合物の誘導体を提供する。1つの実施形態において、用語「誘導体」は、当分野において公知であるような、エーテル誘導体、酸誘導体、アミド誘導体、エステル誘導体またはその他を指す。もう1つの実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERMの水和物をさらに含む。一部の実施形態において、用語「水和物」は、当分野において公知であるような、半水和物、一水和物、二水和物、三水和物またはその他の水和物を指す。
他の実施形態において、本発明は、NRBAまたはSERM化合物の代謝産物を提供する。1つの実施形態において、用語「代謝産物」は、代謝または代謝プロセスによって別の物質から生成される任意の物質を指す。
一部の実施形態において、本発明のNRBAまたはSERMは、表1に記載する化合物を含む。一部の実施形態において、本発明のNRBAまたはSERMは、様々な親和性での核内ホルモン受容体に対する親和性を有する。本発明の一部の実施形態において、本発明のNRBAまたはSERMは、それらの活性の点で異なる。例えば、あるNRBAまたはSERMは、より大きな同化活性を有し、あるものは、抗エストロゲン様活性に関してより大きな活性を示すなど。すべてのそうしたNRBAまたはSERMを本発明の一部とみなすことができることは理解されるはずである。
一部の実施形態において、本発明のNRBAまたはSERMは、核内受容体(一部の実施形態において、これはエストロゲン受容体αおよび/またはエストロゲン受容体β分子である)に対する親和性または結合を示すことができる。一部の実施形態において、本発明のNRBAまたはSERMは、アゴニスト活性を示すことができる。一部の実施形態において、本発明のNRBAまたはSERMは、アンタゴニスト活性を示すことができる。代表的なNRBAについてのアゴニストまたはアンタゴニスト活性を本明細書中の実施例において例示し、そこで特定の実験条件下でのそうしたアゴニストおよび/またはアンタゴニスト活性を提供するが、それらは本発明の一部の実施形態を表すに過ぎない。示す化合物が、一部の実施形態では利用する特定の細胞などとの関連で利用する実験条件下で特定の活性(例えば、化合物3vはアゴニストである)を示す場合があるが、一方で、そうした化合物が、別の実験設定では、これに代わる、様々なまたは部分的な活性を有することがあることは、理解されるはずである。一部の実施形態において、本発明のNRBAもしくはSERMは、特定の受容体に対してアゴニスト活性を示し、別の受容体に対してはアンタゴニスト活性を示すことがあり、もしくはその逆もあり、または一部の実施形態において、本発明のNRBAもしくはSERMは、一定の実験条件下で特定の受容体に対してアゴニスト活性を示すが、別の実験条件下ではその同じ受容体に対してアンタゴニスト活性を示すことがあり、もしくはその逆もあり、または一部の実施形態において、本発明のNRBAもしくはSERMは、特定の組織における特定の受容体に対してアゴニスト活性を示すが、別の組織ではその同じ受容体に対してはアンタゴニスト活性を示すことがあり、もしくはその逆もある。
ステロイド核内ホルモン受容体が、非ゲノム作用として知られる、細胞表面受容体および細胞質受容体によって媒介されるタンパク質−タンパク質相互作用またはキナーゼのリン酸化による速効組織特異的作用を有することは公知である。例えば、SERMが、心血管系および中枢神経系において異なる受容体によって媒介され得る異なる速効作用を有することは公知である。これらの非ゲノム作用のための推定受容体としては、細胞膜関連受容体または細胞質核内受容体ばかりでなく、SERMのためのGPR130などの様々なGタンパク結合受容体(GPCR)も挙げられる。本発明のNRBAまたはSERMは、これらの非ゲノム作用に関与する受容体にも結合することができ、これが、ゲノム、非ゲノムおよび組織選択的ステロイド受容体活性の種々の薬理学的活用を可能にする。従って、これらのNRBAおよびSERMは、多種多様な特異的で対象の絞られたステロイド応答を有することができ、有益な医学的特性を有する可能性を広げる。
一部の実施形態において、本発明のNRBAは、核内受容体の非ゲノム性アゴニスト、または一部の実施形態において非ゲノム性アンタゴニスト、または一部の実施形態において非ゲノム性部分アゴニストである。一部の実施形態において、本発明のNRBAは、組織選択的、非ゲノム性核内受容体、例えば、エストロゲンもしくはアンドロゲン受容体アゴニスト、または一部の実施形態において、組織選択的、非ゲノム性核内受容体アンタゴニスト、または一部の実施形態において、組織選択的、非ゲノム性核内受容体部分アゴニストなどである。一部の実施形態において、本発明のNRBAは、非選択的非ゲノム性核受容体、例えばエストロゲンもしくはアンドロゲン受容体アゴニスト、または一部の実施形態において、非選択的非ゲノム性核内受容体アンタゴニスト、または一部の実施形態において、非選択的非ゲノム性核内受容体部分アゴニストなどである。一部の実施形態において、本発明のNRBAは、非選択的ゲノム性核内受容体、例えば、エストロゲンもしくはアンドロゲン受容体のアゴニスト、または一部の実施形態においてアンタゴニスト、または一部の実施形態において部分アゴニストなどである。一部の実施形態において、本発明のNRBAは、組織選択的ゲノム性核内受容体モジュレーター、例えば、エストロゲンもしくはアンドロゲン受容体のアゴニスト、または一部の実施形態においてアンタゴニスト、または一部の実施形態において部分アゴニストなどである。一部の実施形態において、本発明のNRBAは、核内受容体の調節を受ける遺伝子を選択的にトランス活性化するゲノム作用薬である。一部の実施形態において、選択的トランス活性化は、組織選択的様式でのものである。一部の実施形態において、本発明のNRBAは、核内受容体の調節を受ける遺伝子を選択的にトランス抑制するゲノム作用薬である。一部の実施形態において、選択的トランス抑制は、組織選択的様式でのものである。
他の実施形態において、本発明は、本NRBAまたはSERM化合物の医薬品を提供する。他の実施形態において、用語「医薬品」は、例えば本明細書に記載するような、医薬用途(医薬組成物)に適する組成物を指す。
1つの実施形態において、本発明は、本発明の任意のNRBAまたはSERM化合物をエストロゲン受容体またはエストロゲン関連受容体に結合させる方法を提供し、本方法は、エストロゲン受容体と前記NRBAまたはSERMを接触させる段階を含む。もう1つの実施形態において、本発明は、本発明の任意のNRBAまたはSERM化合物を核内ホルモン受容体またはそれに関連する受容体に結合させる方法を提供する。
医薬組成物
一部の実施形態において、本発明は、記載する化合物を含む組成物の投与を含む、使用方法を提供する。本明細書において用いる場合、「医薬組成物」は、医薬的に許容される担体または希釈剤を伴う、「治療有効量」の活性成分、すなわち本発明の化合物、を意味する。本明細書において用いる場合、「治療有効量」は、所定の条件および投与レジメンについての治療効果をもたらす量を指す。
本明細書において用いる場合、用語「投与すること」は、被験者を本発明の化合物と接触させることを指す。本明細書において用いる場合、投与は、インビトロで、すなわち試験管内で、遂行される場合もあり、またはインビボで、すなわち生きてきる生物、例えばヒトの細胞もしくは組織において、遂行される場合もある。1つの実施形態において、本発明は、被験者への本発明の化合物の投与を包含する。
本発明の化合物を含有する医薬組成物は、被験者に、当業者に公知の任意の方法によって投与可能であり、例えば、経口投与、非経口投与、血管内投与、側癌投与、経粘膜投与、経皮投与、筋肉内投与、鼻腔内投与、静脈内投与、皮内投与、皮下投与、舌下投与、腹腔内投与、脳室内投与、頭蓋内投与、膣内投与、吸入により投与、直腸内投与、腫瘍内投与、または組換えウイルス/組成物を組織に送達することができる任意の手段(例えば、針もしくはカテーテル)により投与することができる。あるいは、皮膚または眼への適用のための粘膜細胞への適用には、局所投与が望ましいこともある。もう1つの投与方法は、吸引またはエアロゾル製剤による投与である。
1つの実施形態では、本医薬組成物を経口投与し、従って、経口投与に適する形態で、すなわち固体または液体製剤として、調合する。適する固体経口製剤としては、錠剤、カプセル、ピル、顆粒、ペレット、粉末などが挙げられる。適する液体製剤としては、溶液、懸濁液、分散液、エマルジョン、油剤などが挙げられる。本発明の1つの実施形態では、本SARM化合物をカプセル内に調合する。この実施形態によると、本発明の組成物は、本発明の化合物および不活性担体または希釈剤に加えて、ハードゼラチンカプセルを含む。
1つの実施形態において、微粉化カプセルは、本発明の化合物を含有する粒子を含み、この場合、ここで用いる用語「微粉化」は、100マイクロメートル未満、またはもう1つの実施形態では60マイクロメートル未満、またはもう1つの実施形態では36マイクロメートル未満、またはもう1つの実施形態では16マイクロメートル未満、またはもう1つの実施形態では10マイクロメートル未満、またはもう1つの実施形態では6マイクロメートル未満である粒径を有する粒子を指す。
さらに、もう1つの実施形態では、本医薬組成物を液体製剤の静脈内、動脈内または筋肉内注射によって投与する。適する液体製剤としては、溶液、懸濁液、分散液、エマルジョン、油剤などが挙げられる。1つの実施形態では、本医薬組成物を静脈内投与し、従って、静脈内投与に適する形態に調合する。もう1つの実施形態では、本医薬組成物を動脈内投与し、従って、動脈内投与に適する形態に調合する。もう1つの実施形態では、本医薬組成物を筋肉内投与し、従って、筋肉内投与に適する形態に調合する。
さらに、もう1つの実施形態では、本医薬組成物を体表に局所投与し、従って、局所投与に適する形態に調合する。適する局所製剤としては、ゲル、軟膏、クリーム、ローション、滴剤などが挙げられる。局所投与については、本発明の化合物またはそれらの生理的に許容される誘導体、例えば、塩、エステル、N−オキシドなどを、医薬用担体を伴うまたは伴わない生理的に許容される希釈剤中の溶液、懸濁液またはエマルジョンとして調製し、適用する。
さらに、もう1つの実施形態において、本医薬組成物を座剤、例えば肛門座剤または尿道座剤、として投与する。さらに、もう1つの実施形態において、本医薬組成物をペレットの皮下埋め込みによって投与する。さらなる実施形態において、前記ペレットは、一定期間にわたる本明細書に記載する化合物の制御放出に備えるものである。さらなる実施形態では、本医薬組成物を経膣投与する。
もう1つの実施形態では、本活性化合物を小胞、特にリポソーム、内に含めて送達することができる(Langer, Science 249:1627-1633 (1990);Treat et al., in Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer, Lopez- Berestein and Fidler (des.), Liss, New York, pp. 363-366 (1989);Lopez-Berestein, 同書, pp. 317-328を参照のこと;広く同書を参照のこと)。
本明細書において用いる場合の「医薬的に許容される担体または希釈剤」は、当業者に周知である。前記担体または希釈剤は、固体製剤用の固体担体もしくは希釈剤である場合もあり、液体製剤用の液体担体もしくは希釈剤である場合もあり、またはそれらの混合物である場合もある。
固体担体/希釈剤としては、ゴム、デンプン(例えば、トウモロコシデンプン、α−デンプン)、糖(例えば、ラクトース、マンニトール、スクロース、デキストロース)、セルロース系材料(例えば、微結晶性セルロース)、アクリレート(例えば、ポリメチルアクリレート)、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、タルク、またはこれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。
1つの実施形態において、本発明の組成物は、本発明の化合物またはそれらの任意の組み合わせを、1つまたはそれ以上の医薬的に許容される賦形剤と共に、含む場合がある。
本発明は、本明細書に記載する化合物の任意の実施形態(一部の実施形態において、これを「本発明の化合物」と呼ぶ)を包含することは理解されるはずである。
適する賦形剤および担体は、本発明の実施形態に従って、固体である場合もあり、または液体である場合もあり、一般に、そのタイプは、用いられる投与のタイプに基づいて選択される。リポソームを使用して本組成物を送達することもできる。適する固体担体の例としては、ラクトース、スクロース、ゼラチンおよび寒天が挙げられる。経口剤形は、適する結合剤、潤滑剤、希釈剤、崩壊剤、着色剤、着香剤、流動誘導剤、および融解剤を含有することができる。液体剤形は、例えば、適する溶媒、保存剤、乳化剤、懸濁化剤、希釈剤、甘味料、増粘剤、および融解剤を含有することができる。非経口および静脈内用の形態は、選択された注射または送達のタイプに適合できるようにするために鉱物および他の材料も含む。勿論、他の賦形剤を使用することもできる。
液体製剤のための医薬的に許容される担体は、水性または非水性の溶液、懸濁液、エマルジョンまたは油剤であり得る。非水性溶媒の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、および注射可能な有機エステル、例えばオレイン酸エチルである。水性担体としては、水、アルコール/水溶液、シクロデキストリン、エマルジョンまたは懸濁液(食塩液および緩衝媒質を含む)が挙げられる。油剤の例は、鉱油、動物、植物または合成起源のもの、例えば、落花生油、大豆油、鉱物油、オリーブ油、ヒマワリ油、および魚類肝油である。
非経口媒体(皮下、静脈内、動脈内または筋肉内注射用)としては、塩化ナトリウム溶液、リンガーデキストロース、デキストロースおよび塩化ナトリウム、乳酸加リンゲル液および固定油が挙げられる。静脈内媒体としては、流動性付与剤(fluid replenisher)および栄養補充薬、電解質補充薬、例えばリンガーデキストロースに基づくもの、などが挙げられる。例は、界面活性剤および他の医薬的に許容されるアジュバントの添加を伴うまたは伴わない滅菌液、例えば水および油である。一般に、水、食塩液、水性デキストロースおよび関連糖溶液、ならびにグリコール、例えばプロピレングリコールまたはポリエチレングリコールは、特に注射用溶液に、好ましい液体担体である。油剤の例は、鉱油、動物、植物または合成起源のもの、例えば、落花生油、大豆油、鉱物油、オリーブ油、ヒマワリ油、および魚類肝油である。
加えて、本組成物は、結合剤(例えば、アラビアゴム、トウモロコシデンプン、ゼラチン、カルボマー、エチルセルロース、グアーガム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン)、崩壊剤(例えば、トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、アルギン酸、二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、グアーガム、デンプングリコール酸ナトリウム)、様々なpHおよびイオン強度の緩衝剤(例えば、Tris−HCl、アセテート、ホスフェート)、表面への吸着を防止するための添加剤、例えばアルブミンもしくはゼラチン、洗浄剤(例えば、Tween 20、Tween 80、Pluronic F68、胆汁酸塩)、プロテアーゼ阻害剤、界面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、透過促進剤、可溶化剤(例えば、クレモホール、グリセロール、ポリエチレングリセロール、ベンザルコニウムクロリド(benzlkonium chloride)、安息香酸ベンジル、シクロデキストリン、ソルビタンエステル、ステアリン酸)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、メタ重硫酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール)、安定剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、増粘剤(例えば、カルボマー、コロイド状二酸化ケイ素、エチルセルロース、グアーガム)、甘味料(例えば、アスパルテーム、クエン酸)、保存剤(例えば、チメロサール、ベンジルアルコール、パラベン)、着色剤、潤滑剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム)、流動助剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)、可塑剤(例えば、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル)、乳化剤(例えば、カルボマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム)、ポリマーコーティング剤(例えば、ポロキシマーまたはポロキサミン)、コーティングおよび被膜形成剤(例えば、エチルセルロース、アクリレート、ポリメタクリレート)、ならびに/またはアジュバントをさらに含む場合がある。
1つの実施形態において、本明細書において提供する医薬組成物は、制御放出組成物、すなわち、本発明の化合物を、投与後、一定期間にわたって放出する組成物である。制御放出または徐放性組成物は、親油性デポー剤(例えば、脂肪酸、ろう、油)での調合を含む。もう1つの実施形態において、本組成物は、即時放出組成物、すなわち、本化合物のすべてが投与直後に放出される組成物である。
さらにもう1つの実施形態では、本医薬組成物を制御放出システムで送達することができる。例えば、静脈内注入、移植可能な浸透圧ポンプ、経皮パッチ、リポソームまたは他の投与方式を用いて薬剤を投与することができる。1つの実施形態では、ポンプを使用することができる(Langer, 上記;Sefton, CRC Crit. Ref. Biomed. Eng. 14:201 (1987);Buchwald et al., Surgery 88:607 (1980);Saudek et al., N. Engl. J. Med. 321:674 (1989)を参照のこと)。もう1つの実施形態では、ポリマー材料を使用することができる。さらにもう1つの実施形態では、制御放出システムを治療ターゲット、すなわち脳、に近接して配置することができ、従って、全身用量の何分の一かしか必要としない(例えば、Goodson, in Medical Applications of Controlled Release, 上記, vol. 2, pp. 116-138 (1984)を参照のこと)。他の制御放出システムがLangerによる論評(Science 249:1627-1633 (1990))において論じられている。
本組成物は、高分子化合物、例えばポリ乳酸、ポリグリコール酸、ヒドロゲルなどの粒状製剤内もしくは上への、あるいはリポソーム、マイクロエマルジョン、ミセル、単層もしくは多層小胞、赤血球ゴースト、またはスフェロプラスト上への活性材料の組み込みを含む場合もある。そのような組成物は、物理的状態、溶解度、安定性、インビボ放出速度、およびインビボクリアランス速度に影響を及ぼす。
ポリマー(例えば、ポロキサマーまたはポロキサミン)でコーティングされた粒状組成物、および組織特異的受容体、リガンドもしくは抗原に対する抗体に結合させた化合物、または組織特異的受容体のリガンドに結合させた化合物も本発明に包含される。
水溶性ポリマー、例えばポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのコポリマー、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンまたはポリプロリンの共有結合的付着によって修飾された化合物も本発明に包含される。前記修飾化合物が、静脈内注射後、対応する非修飾化合物より実質的に長い血中半減期を有することは、公知である(Abuchowski et al., 1981;Newmark et al., 1982;およびKatre et al., 1987)。そのような修飾は、水溶液への前記化合物の溶解度を増大させることもあり、凝集を除去することもあり、前記化合物の物理的および化学的安定性を強化することもあり、ならびに前記化合物の免疫原性および反応性を大きく減少させることもある。結果として、非修飾化合物での投与より少ない頻度または低い用量でのそのようなポリマー−化合物付加体(abducts)の投与によって、所望のインビボ生物活性を達成することができる。
活性成分を含有する医薬組成物の調製、例えば、混合、造粒または錠剤形成プロセスによる調製は、当分野において十分に理解されている。多くの場合、活性治療成分を医薬的に許容され、その活性成分と相溶性である賦形剤と混合する。経口投与には、本発明の化合物またはそれらの生理的に許容される誘導体、例えば塩、エステル、N−オキシドなどを、この目的にとって通例の添加剤、例えば媒体、安定剤または不活性希釈剤、と混合し、投与に適する形態、例えば錠剤、コーティング錠、ハードもしくはソフトゼラチンカプセル、水溶液、アルコール溶液または油性溶液に、通例の方法によって変換する。非経口投与には、本発明の化合物またはそれらの生理的に許容される誘導体、例えば塩、エステル、N−オキシドなどを、所望される場合にはこの目的にとって通例であり適切である物質、例えば、可溶化剤または他のものを用いて、溶液、懸濁液またはエマルジョンに変換する。
活性成分を中和された医薬的に許容される塩形態として組成物に調合することができる。医薬的に許容される塩としては、例えば塩酸もしくはリン酸などの無機酸、または酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸などの有機酸とで形成される酸付加塩(ポリペプチドまたは抗体分子の遊離アミノ基とで形成されるもの)が挙げられる。遊離カルボキシル基から形成される塩は、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウムまたは水酸化第二鉄などの無機塩基、およびイソプロピルアミン、トリエチルアミン、2−エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカインなどのような有機塩基から誘導することもできる。
薬物において使用するための本化合物の塩は、医薬的に許容される塩である。しかし、本発明の化合物の調製またはそれらの医薬的に許容される塩の調製には他の塩も有用であり得る。本発明の化合物の適する医薬的に許容される塩としては、例えば、本発明の化合物の溶液と医薬的に許容される酸、例えば塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、炭酸またはリン酸の溶液とを混合することによって形成することができる酸付加塩が挙げられる。
1つの実施形態において、本発明は、本発明の2つまたはそれ以上の化合物またはそれらの多形体、異性体、水和物、塩、N−オキシドなどを含む組成物も提供する。本発明は、本発明の化合物を単独で含むか、プロゲスチンもしくはエストロゲンとの組み合わせで、あるいは別の実施形態では、化学療法用化合物、骨形成性もしくは筋肉形成性化合物、または本明細書に記載するような用途に適する他の薬剤との組み合わせで含む、組成物および医薬組成物にも関する。1つの実施形態において、本発明の組成物は、適する担体、希釈剤または塩を含む。
1つの実施形態において、本発明の方法は、様々な用量での本発明の化合物の投与を含む場合がある。1つの実施形態では、本発明の化合物を1日に0.1〜200mgの用量で投与する。1つの実施形態では、本発明の化合物を0.1〜10mg、またはもう1つの実施形態では0.1〜26mg、またはもう1つの実施形態では0.1〜60mg、またはもう1つの実施形態では0.3〜16mg、またはもう1つの実施形態では0.3〜30mg、またはもう1つの実施形態では0.6〜26mg、またはもう1つの実施形態では0.6〜60mg、またはもう1つの実施形態では0.76〜16mg、またはもう1つの実施形態では0.76〜60mg、またはもう1つの実施形態では1〜6mg、またはもう1つの実施形態では1〜20mg、またはもう1つの実施形態では3〜16mg、またはもう1つの実施形態では30〜60mg、またはもう1つの実施形態では30〜76mg、またはもう1つの実施形態では100〜2000mgの用量で投与する。
1つの実施形態において、本発明の方法は、様々な用量での本発明の化合物の投与を含んでいてもよい。1つの実施形態では、本発明の化合物を1mgの用量で投与する。もう1つの実施形態では、本発明の化合物を6mg、10mg、16mg、20mg、26mg、30mg、36mg、40mg、46mg、60mg、66mg、60mg、66mg、70mg、76mg、80mg、86mg、90mg、96mgまたは100mgの用量で投与する。
1つの実施形態において、本発明は、a)本明細書に記載する化合物の任意の実施形態と、b)医薬的に許容される担体または希釈剤とを含む医薬組成物(これが、本明細書に記載する化合物の類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、N−オキシド、水和物またはこれらの任意の組み合わせを含むことは、理解されるはずである)の投与を含む使用方法を提供する。
一部の実施形態において、本発明は、a)本明細書に記載する化合物の任意の実施形態(その類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、N−オキシド、水和物またはこれらの任意の組み合わせを含む)と、b)医薬的に許容される担体または希釈剤と、c)流動助剤と、d)潤滑剤とを含む医薬組成物の使用方法を提供する。
もう1つの実施形態において、本発明は、a)本明細書に記載する化合物の任意の実施形態(その類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、N−オキシド、水和物またはこれらの任意の組み合わせを含む)と、b)ラクトース一水和物と、c)微結晶性セルロースと、d)ステアリン酸マグネシウムと、e)コロイド状二酸化ケイ素とを含む医薬組成物の使用方法を提供する。
哺乳動物、特にヒト、への投与については、医師が、個体に最も適し、特定の個体の年齢、体重および応答によって変化し得る実際の用量および治療継続期間を決めることとなると予想される。
1つの実施形態において、投与のための組成物は、滅菌溶液であり、または他の実施形態では水性または非水性懸濁液またはエマルジョンであり得る。1つの実施形態において、前記組成物は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、注射可能な有機エステル、例えばオレイン酸エチル、またはシクロデキストリンを含むことがある。もう1つの実施形態において、組成物は、湿潤剤、乳化剤および/または分散剤も含むことがある。もう1つの実施形態において、前記組成物は、滅菌水または任意の他の滅菌注射用媒体も含むことがある。
1つの実施形態において、本発明は、本明細書に記載するような本発明の方法のいずれかにおいて使用するための、本明細書に記載するような任意の実施形態を含む、化合物および組成物を提供する。1つの実施形態において、本発明の化合物またはそれを含む組成物の使用は、当業者には判るが、被験者において所望の応答を阻害、抑制、増進または刺激するために役立つ。もう1つの実施形態において、本組成物は、本発明の化合物の投与の目的である特定の用途に有用な活性を有する追加の活性成分をさらに含むことがある。
哺乳動物、特にヒト、への投与については、医師が、個体に最も適し、特定の個体の年齢、体重および応答によって変化し得る実際の用量および治療継続期間を決めることとなると予想される。
1つの実施形態において、投与のための組成物は、滅菌溶液、または他の実施形態では水性または非水性懸濁液またはエマルジョンであり得る。1つの実施形態において、前記組成物は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、注射可能な有機エステル、例えばオレイン酸エチル、またはシクロデキストリンを含むことがある。もう1つの実施形態において、組成物は、湿潤剤、乳化剤および/または分散剤も含むことがある。もう1つの実施形態において、前記組成物は、滅菌水または任意の他の滅菌注射用媒質も含むことがある。
1つの実施形態において、本発明は、本発明の方法のいずれかにおいて使用するための、本明細書に記載するような任意の実施形態を含む、化合物および組成物を提供する。1つの実施形態において、本発明の化合物またはそれを含む組成物の使用は、当業者には判るが、被験者において所望の応答を阻害、抑制、増進または刺激するために役立つ。もう1つの実施形態において、本組成物は、本発明の化合物の投与の目的である特定の用途に有用な活性を有する追加の活性成分をさらに含む場合がある。
一部の実施形態において、本組成物は、5α−レダクターゼ阻害剤、1もしくは複数種類の選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)、アロマターゼ阻害剤、例えばアナストラゾール、エキセメスタンまたはレトロゾール(しかし、これらに限定さない);GnRHアゴニストまたはアンタゴニスト、ステロイド系または非ステロイド系GRリガンド、ステロイド系または非ステロイド系PRリガンド、ステロイド系または非ステロイド系ARアンタゴニスト、17−アルドケトレダクターゼ阻害剤または17β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤をさらに含む。一部の実施形態において、そのような組成物は、例えば不妊症、ホルモン感受性癌(例えば、生殖腺癌または泌尿生殖器癌)の新形成などの、ホルモン依存性状態を治療するために使用することができる。
一部の実施形態において、本組成物は、本明細書に記載する化合物、ならびに中でも次のものをはじめとする別の治療用化合物を含む。5ARI、例えば、フィナステリド、デュタステリド、イゾンステリド;他のSARM、例えば、RU−58642、RU−56279、WS9761AおよびB、RU−59063、RU−58841、ベクソロステリド(bexlosteride)、LG−2293、L−245976、LG−121071、LG−121091、LG−121104、LGD−2226、LGD−2941、YM−92088、YM−175735、LGD−1331、BMS−357597、BMS−391197、S−40503、BMS−482404、EM−4283、EM−4977、BMS−564929、BMS−391197、BMS−434588、BMS−487745、BMS−501949、SA−766、YM−92088、YM−580、LG−123303、LG−123129、PMCo1、YM−175735、BMS−591305、BMS−591309、BMS−665139、BMS−665539、CE−590、116BG33、154BG31、アルカリン(arcarine)、ACP−105;SERM、例えば、タモキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、イドキシフェン、トレミフェン、オスペミフェン、ドロロキシフェン、ラロキシフェン、アルゾキシフェン、バゼドキシフェン、PPT(1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−4−プロピル−1H−ピラゾール)、DPN、ラソホキシフェン、ピペンドキシフェン、EM−800、EM−652、ナホキシジン、ジンドキシフェン、テスミリフェン、リン酸ミプロキシフェン、RU 58,688、EM 139、ICI 164,384、ICI 182,780、クロミフェン、MER−25、ジエチルスチベストロール、クメストロール、ゲニステイン、GW5638、LY353581、ツクロミフェン、エンクロミフェン、酢酸デルマジノン、DPPE、(N,N−ジエチル−2−{4−(フェニルメチル)−フェノキシ}エタナミン)、TSE−424、WAY−070、WAY−292、WAY−818、シクロコムノール(cyclocommunol)、ピリナベレル(prinaberel)、ERB−041、WAY−397、WAY−244、ERB−196、WAY−169122、MF−101、ERb−002、ERB−037、ERB−017、BE−1060、BE−380、BE−381、WAY−358、[18F]FEDNP、LSN−500307、AA−102、半枝蓮(Ban zhi lian)、CT−101、CT−102、VG−101; GnRHアゴニストもしくはアンタゴニスト、例えば、ロイプロリド、ゴセレリン、トリプトレリン、アルファプロストール、ヒストレリン、デチレリクス、ガニレリクス、アンチド・イツレリクス(antide iturelix)、セトロレリクス、ラモレリクス、ガニレリクス、アンタレリクス,テベレリクス、アバレリクス、オザレリクス、スフゴリクス、プラザレリクス、デガレリクス、NBI−56418、TAK−810、アクリリン;FSHアゴニスト/アンタゴニスト、LHアゴニスト/アンタゴニスト、アロマターゼ阻害剤、例えば、レトロゾール、アナストラゾール、アタメスタン、ファドロゾール、ミナメスタン(minamestane)、エキセメスタン、プロメスタン、 リアロゾール、NKS−01、ボロゾール、YM−511、フィンロゾール、4−ヒドロキシアンドロステンジオン、アミノグルテチミド(aminogluethimide)、ログレチミド;ステロイド系もしくは非ステロイド系グルココルチコイド受容体リガンド、例えば、ZK−216348、ZK−243149、ZK−243185、LGD−5552、ミフェプリストン、RPR−106541、ORG−34517、GW−215864X、セスキシリン(Sesquicillin)、CP−472555、CP−394531、A−222977、AL−438、A−216054、A−276575、CP−394531、CP−409069、UGR−07;ステロイド系もしくは非ステロイド系プロゲステロン受容体リガンド;ステロイド系もしくは非ステロイド系ARアンタゴニスト、例えば、フルタミド、ヒドロキシフルタミド、ビカルタミド、ニルタミド、ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤、PPARαリガンド、例えば、ベザフィブラート、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル;PPARγリガンド、例えば、ダルグリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、イサグリタゾン、リボグリタゾン、ネトグリタゾン;二重作用性PPARリガンド、例えば、ナベグリタザール、ファルグリタザール、テサグリタザール、ラガグリタザール、オキセグリタザール、PN−2034、PPARδ;17−ケトレダクターゼ阻害剤、3□−DH□4,6−イソメラーゼ阻害剤、3β−DHΔ4,5−イソメラーゼ阻害剤、17,20 デスモラーゼ阻害剤、p450cl7阻害剤、p450ssc阻害剤、17,20−リアーゼ阻害剤、またはこれらの組み合わせ。
一部の実施形態において、本組成物は、グレリン受容体リガンドまたは成長ホルモン類似体および分泌促進物質、IGF−1、IGF−1類似体および分泌促進物質、ミオスタチン類似体、プロテアソーム阻害剤、アンドロゲン/アナボリックステロイド、Enbrelメラノコルチン4受容体アゴニスト、インスリン、またはこれらの組み合わせをさらに含む。一部の実施形態において、そうのような組成物は、サルコペニアまたは骨格筋の状態を治療するために使用することができる。
一部の実施形態において、本組成物は、本明細書に記載する化合物、ならびに中でも次のものをはじめとする別の治療用化合物を含む。グレリン受容体リガンドまたは成長ホルモン類似体および分泌促進物質、例えばプラルモレリン、エキサモレリン、タビモレリン、カピモレリン、カプロモレリン、イパモレリン、EP−01572、EP−1572、JMV−1843、アンドロゲン/アナボリックステロイド、例えば、テストステロン/オキサンドロロン;メラノコルチン4受容体アゴニスト、例えば、ブレメラノチド、グレリンまたはその類似体、例えばヒトグレリン、CYT−009−GhrQb、L−692429、GHRP−6、SK&F−110679、U−75799E)、レプチン(メトレレプチン、PEG化レプチン;レプチン受容体アゴニスト、例えば、LEP(116−130)、OB3、[D−Leu4]−OB3、rAAV−レプチン、AAV−hOB、rAAVhOB;インスリン(短時間、中時間、および長時間作用性製剤;コルチゾールもしくはコルチコステロイド、またはこれらの組み合わせ。
一部の実施形態において、本発明は、投与経路に適するように調合された、別々に、類似経路または代替経路で投与される個々の薬剤を含む、組成物の投与を意図している。一部の実施形態において、本発明は、同じ製剤で投与される個々の薬剤を含む、組成物の投与を意図している。一部の実施形態において、本発明は、経時的な様々な薬剤の投与について、時間をずらした投与、同時投与、を意図しているが、被験者におけるそれらの作用は相乗的である。
2つまたはそれ以上の薬剤の投与についての上記手段、タイミング、経路またはそれらの組み合わせのいずれもが、本明細書に記載する「併用投与される」というフレーズに包含されるものとみなされることが理解されるはずである。
1つの実施形態では、本発明の化合物を抗癌剤と併用投与する。1つの実施形態において、前記抗癌剤は、モノクローナル抗体である。一部の実施形態では、前記モノクローナル抗体を、癌の診断、モニタリングまたは治療のために使用する。1つの実施形態において、モノクローナル抗体は、癌細胞上の特定の抗原に対して反応する。1つの実施形態において、前記モノクローナル抗体は、癌細胞受容体アンタゴニストとして作用する。1つの実施形態において、モノクローナル抗体は、患者の免疫応答を強化する。1つの実施形態において、モノクローナル抗体は、細胞増殖因子に対して作用し、例えば、癌細胞増殖を阻止する。1つの実施形態では、抗癌モノクローナル抗体を、抗癌薬、放射性同位体、他の生体応答修飾物質、他の毒素、またはこれらに組み合わせに共有結合または連結させる。1つの実施形態では、抗癌モノクローナル抗体を、上に記載したような本発明の化合物に共有結合または連結させる。
もう1つの実施形態において、本発明は、本発明の化合物が、モノクローナル抗体(例えば、マウス由来またはヒト化モノクローナル抗体)などのターゲッティング剤に結合した薬剤と化合または共有結合している、化合物および組成物を含む。1つの実施形態において、ターゲティング剤に結合した薬剤は、細胞毒性剤である。後者の併用が、より大きな特異性で例えば癌細胞への細胞毒性剤の導入を可能にすることが理解される。したがって、細胞毒性剤の活性型(すなわち、遊離型)が、その抗体によってターゲッティングされた細胞内にのみ存在することとなる。勿論、癌に対する治療活性を有するモノクローナル抗体と本発明の化合物を化合させることもできる。
1つの実施形態では、本化合物を選択的チロシンキナーゼ阻害剤と併用投与する。一部の実施形態において、前記選択的チロシンキナーゼ阻害剤は、癌促進性受容体の触媒部位を阻害し、その結果、腫瘍増殖を阻害する。1つの実施形態において、選択的チロシンキナーゼ阻害剤は、増殖因子シグナリングを調節する。一部の実施形態において、前記選択的チロシンキナーゼ阻害剤は、EGFR(ERB B/HER)ファミリーメンバーをターゲットにする。1つの実施形態において、前記選択的チロシンキナーゼ阻害剤は、BCR−ABLチロシンキナーゼ阻害剤である。1つの実施形態において、前記選択的チロシンキナーゼ阻害剤は、上皮増殖因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤である。1つの実施形態において、前記選択的チロシンキナーゼ阻害剤は、血管内皮増殖因子チロシンキナーゼ阻害剤である。1つの実施形態において、前記選択的チロシンキナーゼ阻害剤は、血小板由来増殖因子(PDGF)阻害剤である。
1つの実施形態では、本化合物を癌ワクチンと併用投与する。1つの実施形態において、前記癌ワクチンは、治療用ワクチンであり、従って、既存の癌を治療する。一部の実施形態において、前記癌ワクチンは、予防用ワクチンであり、従って、癌の発現を予防する。1つの実施形態において、両方のタイプのワクチンが、癌の苦しみを軽減する能力を有する。1つの実施形態では、治療または治療用ワクチンは、癌患者に投与され、既に発現している癌に対する身体の自然防御力を強化するように設計される。1つの実施形態において、治療用ワクチンは、既存の癌のさらなる増殖を予防することができ、治療された癌の再発を予防することができ、または以前の治療によって殺せなかった癌を消すことができる。一部の実施形態では、予防用ワクチンが健常な個体に投与され、癌についての高い危険度を提示する個体において癌をターゲットにするように計画される。1つの実施形態において、前記癌ワクチンは、抗原/アジュバントワクチンである。1つの実施形態において、前記癌ワクチンは、全細胞腫瘍ワクチンである。1つの実施形態において、前記癌ワクチンは、樹状細胞ワクチンである。1つの実施形態において、前記癌ワクチンは、ウイルスベクターおよび/またはDNAワクチンを含む。1つの実施形態において、前記癌ワクチンは、イディオタイプワクチンである。
1つの実施形態では、本化合物を抗癌化学療法薬と併用投与する。1つの実施形態において、前記抗癌化学療法薬は、アルキル化剤、例えばシクロホスファミド(しかし、これに限定されない)である。1つの実施形態において、前記抗癌化学療法薬は、細胞毒性抗生物質、例えばドキソルビシン(しかし、これに限定されない)である。1つの実施形態において、前記抗癌化学療法薬は、代謝拮抗物質、例えばメトトレキサート(しかし、これに限定されない)である。1つの実施形態において、前記抗癌化学療法薬は、ビンカアルカロイド、例えばビンデシン(しかし、これに限定されない)である。一部の実施形態において、前記抗癌化学療法薬は、白金化合物、例えばカルボプラチン(しかし、これに限定されない)、およびタキサン、例えばドセタキセルを含む。1つの実施形態において、前記抗癌化学療法薬は、アロマターゼ阻害剤、例えばアナストラゾール、エキセメスタンまたはレトロゾール(しかし、これらに限定されない)である。
1つの実施形態では、本化合物を、Bax活性モジュレーター、例えば酢酸アリソールB、と併用投与する。1つの実施形態では、本化合物を、アンジオテンシンII受容体遮断薬、例えばロサルタン、と併用投与する。1つの実施形態では、本化合物を、セレン、緑茶カテキン、ノコギリパルメット、リコペン、ビタミンD、食用大豆、ゲニステインまたはイソフラボンと併用投与する。
1つの実施形態では、本化合物を、抗腫瘍薬、例えばアルキル化剤、抗生物質、ホルモン性抗腫瘍薬および代謝拮抗物質、と併用投与する。有用なアルキル化剤の例としては、アルキルスルホネート、例えば、ブスルファン、インプロスルファンおよびピポスルファン;アジリジン、例えば、ベンゾジゼパ、カルボコン、メツレデパおよびウレデパ;エチレンイミンおよびメチルメラミン、例えば、アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホス−ホラミドおよびトリメチロールメラミン;ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、クロマファジン、シクロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキシド、メルファラン、ノベンビシン(novembichin)、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、およびウラシルマスタード;ニトロソウレア、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン、デカルバジン、マンノムスチン、ミトブロニトール、ミトラクトールおよびピポブロマンが挙げられる。さらに多くのこうした薬物が薬品化学および腫瘍学分野における当業者に公知である。
一部の実施形態において、本発明の化合物との併用に適する他の薬剤としては、タンパク質合成阻害剤、例えば、アブリン、オーリントリカルボン酸、クロラムフェニコール、コリシンE3、シクロヘキシミド、ジフテリア毒素、エデインA、エメチン、エリスロマイシン、エチオニン、フルオライド、5−フルオロトリプトファン、フシジン酸、グアニリルメチレンジホスホン酸およびグアニリルイミドジホスフェート、カナマイシン、カスガマイシン、キロマイシンおよびO−メチルトレオニン、モデシン、ネオマイシン、ノルバリン、パクタマイシン、パロモマイシン、ピューロマイシン、リシン、α−サルシン、志賀毒素、ショードマイシン、スパルソマイシン、スペクチノマイシン、ストレプトマイシン、テトラサイクリン、チオストレプトンおよびトリメトプリムが挙げられる。アルキル化剤、例えば、ジメチルスルフェート、マイトマイシンC、ナイトロジェンマスタードおよびサルファマスタード、MNNGおよびNMS;インターカレーティング剤、例えば、アクリジン色素、アクチノマイシン、アドリアマイシン、アントラセン、ベンゾピレン、臭化エチジウム、二ヨウ化プロピジウム−インタートワイニング(intertwining)、ならびにジスタマイシンおよびネトロプシンなどの薬剤をはじめとする、DNA合成の阻害剤も医薬組成物において本発明の化合物と併用することができる。DNA塩基類似体、例えば、アシクロビル、アデニン、β−1−D−アラビノシド、アメトプテリン、アミノプテリン、2−アミノプリン、アフィジコリン、8−アザグアニン、アザセリン、6−アザウラシル、2’−アジド−2’−デオキシヌクレオシド、5−ブロモデオキシシチジン、シトシン、β−1−D−アラビノシド、ジアゾオキシノルロイシン、ジデオキシヌクレオシド、5−フルオロデオキシシチジン、5−フルオロデオキシウリジン、5−フルオロウラシル、ヒドロキシウレアおよび6−メルカプトプリンも本発明の化合物との併用療法で使用することができる。トポイソメラーゼ阻害剤、例えば、クーママイシン、ナリジクス酸、ノボビオシンおよびオキソリン酸、細胞分裂阻害剤(コルセミド、コルヒチン、ビンブラスチンおよびビンクリスチンを含む)およびRNA合成阻害剤(アクチノマイシンD、α−アマンチンおよび他の真菌アマトキシン、コルジセピン(3’−デオキシアデノシン)、ジクロロリボフラノシルベンズイミダゾール、リファンピシン、ストレプトバリシンおよびストレプトリジギンを含む)も医薬組成物を提供するために本発明の化合物と併用することができる。
1つの実施形態では、本化合物を、前立腺癌用のワクチン、酢酸アリソールB、アンジオテンシンII受容体遮断薬、または当分野において公知の他の薬剤と併用投与する。1つの実施形態では、本化合物を、前立腺(良性または悪性)肥大を減少させるための薬剤、例えば、セレン、緑茶カテキン、ノコギリパルメット、リコペン、ビタミンD、食用大豆、ゲニステインおよにイソフラボン食品および他のものなど、と併用投与する。
1つの実施形態では、本化合物を免疫調節剤と併用投与する。1つの実施形態において、前記免疫調節剤は、免疫抑制剤である。1つの実施形態において、免疫抑制剤は、コルチコステロイド、シクロスポリン、アザチオプリン、メトトレキサート、シクロホスファミド、タクロリムス−FK−506、抗胸腺細胞グロブリン、ミコフェノール酸モフェチル(mycophenylate moeftil)、またはこれらの組み合わせを含む。1つの実施形態において、前記コルチコステロイドは、グルココルチコイドである。
1つの実施形態において、前記免疫調節剤は、免疫刺激剤である。一部の実施形態において、前記免疫刺激剤は、ワクチンまたは任意の抗原などの特異的免疫刺激剤であり、従って、免疫応答中に抗原特異性を提供する。1つの実施形態において、前記免疫刺激剤は、非特異的免疫刺激剤であり、従って、抗原特異性に関係なく作用して、他の抗原の免疫応答を増すか、抗原特異性のない免疫系の成分を刺激する。1つの実施形態において、前記非特異的免疫刺激剤は、フロイント完全アジュバントである。1つの実施形態において、前記非特異的免疫刺激剤は、フロイント不完全アジュバントである。1つの実施形態において、前記非特異的免疫刺激剤は、モンタニドISAアジュバントである。1つの実施形態において、前記非特異的免疫刺激剤は、Ribiアジュバントである。1つの実施形態において、前記非特異的免疫刺激剤は、HunterのTiterMaxである。1つの実施形態において、前記非特異的免疫刺激剤は、アルミニウム塩アジュバントである。1つの実施形態において、前記非特異的免疫刺激剤は、ニトロセルロース吸収タンパク質である。1つの実施形態において、前記非特異的免疫刺激剤は、Gerbuアジュバントである。
1つの実施形態では、本化合物を骨の疾患、障害または状態、例えば、骨粗しょう症、骨折などを治療する薬剤と併用投与し、ならびに本発明は、本明細書に記載する化合物を単独でまたは他の薬剤と併用投与することによりこれらを治療する方法を含む。
1つの実施形態において、骨ターンオーバーマーカーが、骨の活性をモニターするために臨床科学者にとって有効な承認ツールであることが実証されている。もう1つの実施形態では、ヒドロキシプロリンの尿レベル、アルカリホスファターゼ、酒石酸塩耐性酸性ホスファターゼおよびオステオカルシンの血清レベルを、尿中のカルシウム−クレアチニン比と共に、骨ターンオーバーマーカーとして用いる。もう1つの実施形態では、オステオカルシンレベルを骨形成マーカーとして用いる。もう1つの実施形態では、c−テロペプチドを骨形成マーカーとして用いる。
1つの実施形態において、本発明は、癌を患う被験者の骨格関連事象(SRE)、例えば骨折、骨の外科手術、骨への放射線照射、脊髄圧迫、新規骨転移、骨喪失またはこれらの組み合わせ、を治療、予防、抑制もしくは抑止する、または該SREが発現するリスクを低下する方法を提供する。この方法は、本明細書に記載する化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシドまたはそれらの任意の組み合わせの投与を含む。中でも本発明は、アンドロゲン枯渇療法(ADT)を受けているまたは受けた前立腺癌を患う被験者における本発明の化合物でのSREの治療に関する。
1つの実施形態において、本明細書に提供する方法を用いておよび/または本明細書に提供する組成物を利用して治療する骨格関連事象は、骨折であり、1つの実施形態において、これは病的骨折、非外傷性骨折、脊椎骨折、非脊椎骨折、形態骨折またはこれらの組み合わせである。一部の実施形態において、骨折は、単純骨折、複雑骨折、横骨折、若木骨折または粉砕骨折であり得る。1つの実施形態において、骨折は、体内の任意の骨に対する骨折であり得、1つの実施形態において、これは腕、手首、手、指、下肢、足首、足、足指、臀部、鎖骨またはこれらの組み合わせの任意の1つまたはそれ以上の骨に関する骨折である。
もう1つの実施形態において、本明細書に提供する方法および/または組成物は、骨格関連事象、例えば病的骨折、脊髄圧迫、高カルシウム血症、骨関連疼痛またはこれらの組み合わせの治療、予防、抑制もしくは抑止、または該骨格事象が発現するリスクの低下に有効である。
もう1つの実施形態において、本明細書に提供する方法を用いておよび/または本明細書に提供する組成物を利用して治療しようとする骨格関連事象は、骨の外科手術および/または骨への放射線照射の必要性を含み、一部の実施形態において、これは疼痛治療のためのものであり、1つの実施形態おいて、その疼痛は骨の傷害または神経圧迫に起因する。もう1つの実施形態において、本明細書に提供する方法を用いておよび/または本明細書に提供する組成物を利用して治療しようとする骨格関連事象は、脊髄圧迫、または被験者における抗腫瘍療法の変更(ホルモン療法の変更を含む)の必要性を含む。一部の実施形態において、本明細書に提供する方法を用いておよび/または本明細書に提供する組成物を利用して治療しようとする骨格関連事象は、骨転移または骨喪失の治療、抑制、予防、骨転移または骨喪失の発生率の低下、または骨転移または骨喪失の重症度の進行の遅延を含む。1つの実施形態において、骨喪失は、骨粗しょう症、オステオペニア、またはこれらの組み合わせを含む。1つの実施形態において、骨格関連事象は、本明細書に列挙する実施形態の任意の組み合わせを含む場合がある。
1つの実施形態において、本明細書に提供する方法および/または本明細書に提供する組成物を利用する方法は、病巣の数、病巣のサイズまたはこれらの組み合わせなどの点で、骨への転移を減少させるために有効である。本発明のこの態様に従って、および1つの実施形態において、被験者の骨への癌転移を予防または抑止する方法をここに提供し、本方法は、トレミフェン、ラロキシフェン、タモキシフェンまたはこれらの類似体、機能的誘導体、代謝産物もしくはこれらの組み合わせ、あるいはこれらの医薬的に許容される塩を被験者に投与する段階を含む。1つの実施形態において、前述の代謝産物は、オスペミフェン、フィスペミフェンまたはこれらの組み合わせを含む場合がある。1つの実施形態において、前記癌は、前立腺癌である。
本明細書に提供する組成物を利用する、本明細書に提供する方法による抗腫瘍療法の変更を、中でもその基礎疾患の重症度、その基礎疾患の原因、その患者の疼痛の範囲およびその患者の疼痛の原因、ならびにその疾患の病期と関連して行うことができる、またはこれらの関連して調整もしくは改変できることは、当業者には容易に認識される。一定の実施形態において、前記治療の変更としては、投与経路(腔内投与、動脈内投与、腫瘍内投与など)の変更、投与する組成物の形態(例えば、錠剤、エリキシル、懸濁液など)の変更、用量の変更などを挙げることができる。これらの変更のそれぞれが、当分野において十分に認識されており、ならびに本明細書に提供する実施形態に包含される。
1つの実施形態において、前記骨格関連事象は、癌療法の結果である。1つの実施形態において、前記骨格関連事象は、ホルモン枯渇療法の結果であり、一方、もう1つの実施形態において、それらは、アンドロゲン枯渇療法(ADT)の結果である。
1つの実施形態において、本発明の化合物は、アンドロゲン枯渇療法(ADT)誘発副作用、例えば、筋量減少、筋肉強度低下、脆弱化、骨粗しょう症、オステオペニア、BMD減少および/または骨量減少の予防または逆転に有用である。
男性において、成人での性ホルモンの自然低下(アンドロゲンの直接的低下、ならびにアンドロゲンの末梢性芳香族化によってもたらされる、エストロゲンレベルの低下)は、骨の脆弱化を随伴するが、この作用は、アンドロゲン枯渇療法を受けた男性においてより顕著である。
併用のためのそうした薬剤は、本明細書に記載するようなSERM、ビスホスホネート、例えばアンドロネート、チルドロネート(tiludroate)、クロンドロネート(clondroniate)、パミドロネート、エチドロネート、アレンドロネート、ゾレンドロネート、シマドロネート、ネリドロネート、ミノドロン酸、イバンドロネート、リセドロネート、ホモリセドロネート(homoresidronate)、カルシトニン、例えばサケ、エルカトニン、SUN−8577、TJN−135;ビタミンDもしくは誘導体(ZK−156979);ビタミンD受容体リガンドもしくはその類似体、例えば、カルシトリオール、トピトリオール、ZK−150123、TEI−9647、BXL−628、Ro−26−9228、BAL−2299、Ro−65−2299、DP−035、エストロゲン、エストロゲン誘導体、もしくは結合型エストロゲン;抗エストロゲン、プロゲスチン、合成エストロゲン/プロゲスチン;RANKリガンドmAb、例えば、デノスマブもしくはAMG162(Amgen);ανβ3インテグリン受容体アンタゴニスト;破骨細胞空胞ATPase阻害剤;破骨細胞受容体へのVEGFの結合に対するアンタゴニスト;カルシウム受容体アンタゴニスト;PTh(副甲状腺ホルモン)もしくはその類似体、PTHrP類似体(副甲状腺ホルモン関連ペプチド)、カテプシンK阻害剤(AAE581);ラネリック酸ストロンチウム;チボロン;HCT−1026、PSK3471;ガリウムマルトレート(Gallium maltolate);Nutropin AQ;プロスタグランジン、p38プロテインキナーゼ阻害剤;骨形態形成タンパク質;BMPアンタゴニストの阻害剤、HMG−5 CoAレダクターゼ阻害剤、ビタミンKもしくは誘導体、再吸収抑制剤、イプリフラボン、フッ化塩、カルシウム栄養補助食品、オステオプロテゲリン、またはこれらの任意の組み合わせを含み得る。1つの実施形態において、骨の任意の疾患、障害または状態を治療するために、本明細書に記載するようなSARM、オステオプロテゲリンおよび副甲状腺ホルモンの併用投与が意図される。
1つの実施形態において、前記免疫調節剤は、抗炎症薬である。1つの実施形態において、前記抗炎症薬は、非ステロイド系抗炎症薬である。1つの実施形態において、前記非ステロイド系抗炎症薬は、cox−1阻害剤である。1つの実施形態において、前記非ステロイド系抗炎症薬は、cox−2阻害剤である。1つの実施形態において、前記非ステロイド系抗炎症薬は、cox−1およびcox−2の阻害剤である。一部の実施形態において、非ステロイド系抗炎症薬としては、アスピリン、サルサレート、ジフルニサル、イブプロフェン、フェノプロフェン、フルビプロフェン、フェナメート、ケトプロフェン、ナブメトン、ピロキシカム、ナプロキセン、ジクロフェナク、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、エトドラク、ケトロラク、オキサプロジンまたはセルコキシブが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記抗炎症薬は、ステロイド系抗炎症薬である。1つの実施形態において、前記ステロイド系抗炎症薬は、コルチコステロイドである。
1つの実施形態において、前記免疫調節剤は、抗リウマチ薬である。1つの実施形態において、前記抗リウマチ薬は、非ステロイド系抗炎症薬である。1つの実施形態において、前記抗リウマチ薬は、コルチコステロイドである。1つの実施形態において、前記コルチコステロイドは、プレドニゾンまたはデキサメタゾンである。1つの実施形態において、前記抗リウマチ薬は、疾患調節性抗リウマチ薬である。1つの実施形態において、前記疾患調節性抗リウマチ薬は、遅効性抗リウマチ薬である。1つの実施形態において、前記疾患調節性抗リウマチ薬は、抗マラリア薬である。1つの実施形態において、疾患調節性抗リウマチ薬としては、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、メトトレキサート、スルファサラジン、シクロスポリン、アザチオプリン、シクロホスファミド、アザチオプリン、スルファサラジン、ペニシラミン、金チオグルコース、金チオリンゴ酸ナトリウムまたはオーラノフィンが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記抗リウマチ薬は、免疫抑制性細胞毒薬である。1つの実施形態において、免疫抑制性細胞毒薬としては、メトトレキサート、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、またはアザチオプリンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、本化合物を、抗糖尿病薬と併用投与する。1つの実施形態において、前記抗糖尿病薬は、スルホニルウレアである。1つの実施形態において、スルホニルウレアとしては、トルブタミド、アセトヘキサミド、トラザミド、クロルプロパミド、グリピジド、グリブリド、グリメピリドまたはグリクラジドが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記抗糖尿病薬は、メグリチニドである。1つの実施形態において、メグリチニドとしては、プランジンまたはナテグリニドが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記抗糖尿病薬は、ビグアニドである。1つの実施形態において、ビグアニドとしては、メトホルミンが挙げられるが、これに限定されない。1つの実施形態において、前記抗糖尿病薬は、チアゾリジンジオンである。1つの実施形態において、チアゾリジンジオンとしては、ロシグリタゾン、ピオグリタゾンまたはトログリタゾンが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記抗糖尿病薬は、アルファグルコシダーゼ阻害剤である。1つの実施形態において、アルファグルコシダーゼ阻害剤としては、ミグリトールまたはアカルボースが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記抗糖尿病薬は、PPARα/γリガンド、ジぺプチジルペプチダーゼ4(DPP−4)阻害剤、SGLT(ナトリウム依存性グルコース輸送体1)阻害剤、またはFBPase(フルクトース1,6−ビスホスファターゼ)阻害剤である。1つの実施形態において、前記抗糖尿病薬は、インスリンである。1つの実施形態において、前記インスリンは、即効性インスリンである。1つの実施形態において、前記インスリンは、短時間作用性インスリンである。1つの実施形態において、前記インスリンは、中時間作用性インスリンである。1つの実施形態において、前記インスリンは、中時間作用性インスリンと短時間作用性インスリンの混合物である。1つの実施形態において、前記インスリンは、長時間作用性インスリンである。1つの実施形態において、前記抗糖尿病薬は、脂肪酸結合タンパク質(aP2)(例えば、2000年3月6日出願の米国特許出願第09/519,079号に開示されるもの)、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)、およびジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤(例えばWO0168603に開示されるもの)である(前記開示は、本明細書に参照として取り入れられている)。
1つの実施形態では、本化合物を、神経系を治療する薬剤と併用投与する。1つの実施形態において、前記神経系を治療する薬剤は、自律神経系を治療する薬剤である。1つの実施形態において、前記自律神経系を治療する薬剤は、アドレナリン様作用薬である。1つの実施形態において、前記アドレナリン様作用薬は、ベータ−アドレナリン作動性受容体アゴニスト、アルファ−アドレナリン作動性受容体アゴニスト、またはこれらの組み合わせである。1つの実施形態において、前記アドレナリン様作用薬は、カテコールアミンである。1つの実施形態において、アドレナリン様作用薬としては、イソプロテレノール、ノルエピネフリン、エピネフリン、アンフェタミン、エフェドリンまたはドーパミンが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記アドレナリン様作用薬は、直接作用型アドレナリン様作用薬である。1つの実施形態において、直接作用型アドレナリン様作用薬としては、フェニレフリン、メタラミノール、またはメトキサミンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記自律神経系を治療する薬剤は、アドレナリン作動性受容体アンタゴニストである。1つの実施形態において、前記アドレナリン作動性受容体アンタゴニストは、ハロアルキルアミン、イミダゾリン、またはキナゾリンである。1つの実施形態において、ハロアルキルアミンとしては、フェノキシベンザミンが挙げられるが、これに限定されない。1つの実施形態において、イミダゾリンとしては、フェントラミンまたはトラゾリンが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、キナゾリンとしては、プラゾシン、テラゾシン、ドキサゾシン、またはトリマゾシンが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記アドレナリン作動性受容体アンタゴニストは、複合アルファ−ベータ遮断活性を有する。1つの実施形態において、前記複合アルファ−ベータ遮断薬は、ラベタロール、ブシンドロール、カルベジロール、またはメドロキサロールである。
1つの実施形態において、前記自律神経系を治療する薬剤は、コリン様作用薬である。1つの実施形態において、前記コリン様作動薬は、直接作用型副交感神経様作用薬である。1つの実施形態において、直接作用型副交感神経様作用薬としては、メタコリン、ピロカルピン、カルバコール、またはベタネコールが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記自律神経系を治療する薬剤は、コリンエステラーゼ阻害剤である。1つの実施形態において、前記コリンエステラーゼ阻害剤は、第四級アンモニウム剤である。1つの実施形態において、第四級アンモニウム剤としては、エドロホニウムまたはアンベノニウムが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記コリンエステラーゼ阻害剤は、カルバメート、例えば、フィゾスチグミン、ピリドスチグミン、ネオスチグミン、またはリバスチグミンである。1つの実施形態において、前記コリンエステラーゼ阻害剤は、有機リン酸系薬剤である。1つの実施形態において、前記阻害剤、例えばタクリン、ドネペジルまたはガランタミン、は、中枢神経系のアセチルコリンをターゲットにする。
1つの実施形態において、前記自律神経系を治療する薬剤は、ムスカリン性遮断薬である。1つの実施形態において、前記ムスカリン性遮断薬は、ベラドンナアルカロイド、例えば、アトロピンまたはスコポラミンである。
1つの実施形態において、前記自律神経系を治療する薬剤は、神経節(gangilionic)遮断薬である。1つの実施形態において、神経節(gangilionic)遮断薬としては、ニコチン、トリメタファン、またはメカミラミンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記神経系を治療する薬剤は、中枢神経系を治療する薬剤である。1つの実施形態において、前記中枢神経系を治療する薬剤は、局所麻酔剤である。1つの実施形態において、局所麻酔剤としては、ベンゾカイン、クロロプロカイン、コカイン、プロカイン、ブピバカイン、レボブピバカイン、リドカイン、メピバカイン、プリロカイン、またはロピバカインが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記中枢神経系を治療する薬剤は、全身麻酔剤である。1つの実施形態において、全身麻酔剤としては、エスフルラン、セボフルラン、イソフルラン、ハロタン、エンフルラン、メトキシフルラン、キセノン、プロポフォール、エトミデート、メトヘキシタール、ミダゾラム、ジアゼパモール、ケタミン、チオペントン/チオペンタール、またはリドカイン/プリロカインが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記中枢神経系を治療する薬剤は、鎮痛剤である。一部の実施形態において、鎮痛剤としては、パラセタモールまたは非ステロイド系抗炎症薬が挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、鎮痛剤としては、アヘン製剤またはモルフィン様作用薬、例えば、モルヒネ、ペチジン、オキシコドン、ヒドロコドン、ジアモルフィン、トラマドール、またはブプレノルフィンが挙げられる。一部の実施形態では、2つまたはそれ以上の鎮痛剤の併用が望ましい。
1つの実施形態において、前記中枢神経系を治療する薬剤は、筋肉弛緩剤または血管収縮剤である。1つの実施形態において、筋肉弛緩剤としては、メトカルバモール、バクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサゾン、シクロベンザプリン、ダントロレン、メタキサロン、オルフェナドリン、亜硝酸アミル、パンクロニウム、チアニジン、クロニジン、またはガバペンチンが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、血管収縮剤としては、抗ヒスタミン薬、アドレナリンジメチルアルギニン、カフェイン、大麻、カテコールアミン、うっ血除去薬、偽性エフェドリン、ノルエピネフリン、テトラヒドロゾリン、またはトロンボキサンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記中枢神経系を治療する薬剤は、制吐薬である。1つの実施形態において、前記制吐薬は、5−HT3受容体アンタゴニスト、例えば、ドラセトロン、グラニセトロン、オンダンセトロン、またはトロピセトロンである。1つの実施形態において、前記制吐薬は、ドーパミンアンタゴニスト、例えば、ドンペリドン、ドロペリドール、ハロペリドール、クロルプロマジン、プロメタジン、またはメトクロプラミドである。1つの実施形態において、前記制吐薬は、抗ヒスタミン薬、例えば、シクリジン、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、またはメクリジンである。1つの実施形態において、前記制吐薬は、カンナビノイド、例えば、大麻またはマリノールである。
1つの実施形態において、前記中枢神経系を治療する薬剤は、鎮静剤である。1つの実施形態において、前記鎮静剤は、抗うつ薬、例えば、ミルタザピンまたはトラゾドンである。1つの実施形態において、前記鎮静剤は、バルビツレート、例えば、セコバルビタール、ペントバルビタール、またはアモバルビタールである。1つの実施形態において、前記鎮静剤は、ベンゾジアゼピン、例えば、ジアゼパム、クロナゼパム、アルプラゾラム、テマゼパム、クロルジアゼポキシド、フルニトラゼパム、ロラゼパム、またはクロラゼペートである。1つの実施形態において、前記鎮静剤は、イミダゾピリジン、例えば、ゾルピデムまたはアルピデムである。1つの実施形態において、前記鎮静剤は、ピラゾロピリミジン、例えば、ザレプロンである。1つの実施形態において、前記鎮静剤は、抗ヒスタミン薬、例えば、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、またはドキシラミンである。1つの実施形態において、前記鎮静剤は、抗精神病薬、例えば、ジプラジドン、リスペリドン、ケチアピン、クロザピン、プロクロルペラジン、ペルフェナジン、ロキサピン、トリフルオペラジン、チオチキセン、ハロペリドール、またはフルフェナジンである。1つの実施形態において、前記鎮静剤は、ハーブ鎮静薬(herbal sedative)、例えば、カノコソウ、草木マンドレーク、またはカバである。一部の実施形態において、前記鎮静剤は、エスゾピクロン、ラメルテオン、メタクアロン、エトクロルビノール、抱水クロラール、メプロバメート、グルテチミド、メチプリロン、ガンマ−ヒドロキシ酪酸、エチルアルコール、三塩化メチル、ゾピクロン、またはジエチルエーテルである。
1つの実施形態において、前記中枢神経系を治療する薬剤は、神経変性障害用薬物である。1つの実施形態において、前記神経変性障害用薬物は、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、例えば、タクリン、ドネペジル、ガランタミン、またはリバスチグミンである。1つの実施形態において、前記神経変性障害用薬物は、N−メチル−D−アスパルテート(NMDA)アンタゴニスト、例えばメマンチンである。1つの実施形態において、前記神経変性障害用薬物、例えばリルゾール、は、運動ニューロンへの傷害を軽減させる。1つの実施形態において、前記神経変性障害用薬物は、その疾患の進行の原因となる遺伝子をサイレンシングする。1つの実施形態において、前記中枢神経系を治療する薬剤は、抗てんかん薬(AED)である。一部の実施形態において、抗てんかん薬としては、ナトリウムチャネル遮断薬、GABA受容体アゴニスト、GABA再取り込み阻害剤、GABAトランスアミナーゼ阻害剤、潜在的GABA作用メカニズムを有するAED、グルタメート遮断薬、または他の作用メカニズムを有するAEDが挙げられる。一部の実施形態において、抗てんかん薬としては、カルバマゼピン、ホスフェニトイン、オキシカルバゼピン、ラモトリジン、ゾニサミド、クロバザム、クロナゼパム、フェノバルビタール、プリミドン、チアガビン、ビガバトリン、ガバペンチン、バルプロエート、フェルバメート、トピラメート、レベチラセタム、またはプレガバリンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記中枢神経系を治療する薬剤は、抗依存症薬である。1つの実施形態において、前記抗依存症薬は、抗アルコール中毒薬、例えばジスルフィラムである。1つの実施形態において、前記抗依存症薬は、セロトニン取り込み阻害剤、ドーパミン作動性アゴニスト、またはオピオイドアンタゴニストである。
1つの実施形態において、前記中枢神経系を治療する薬剤は、アルツハイマー病を治療する薬剤である。一部の実施形態において、アルツハイマー病を治療する薬剤としては、コリンエステラーゼ阻害剤、ガンマセクレターゼ阻害剤、またはAβ低下薬が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記中枢神経系を治療する薬剤は、軽度認知機能障害を治療する薬剤である。一部の実施形態において、軽度認知機能障害を治療する薬剤としては、AMPA調節剤が挙げられるが、これに限定されない。
1つの実施形態において、前記中枢神経系を治療する薬剤は、パーキンソン病を治療する薬剤である。一部の実施形態において、パーキンソン病を治療する薬剤としては、ドーパミン作動薬、アマンタジン、ベンズトロピン、ビペリデン、ブロモクリプチン、エンタカポン、カルビドパ/レボドパ、セレギリン/デプレニル、イフェンヒドラミン、ペルゴリド、プロシクリジン、セレギリン、またはトリヘキシフェニジルが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、本化合物を、アルツハイマー病を治療する薬剤、例えばコリンエステラーゼ阻害剤、ガンマセクレターゼ阻害剤、Aβ低下薬;または軽度認知機能障害(MCI)を治療する薬剤−例えばAMPA調節剤、またはパーキンソン病を治療する薬剤、例えばドーパミン作動薬、または大うつ病を治療する薬剤、例えばSSRI、SNRI(例えばデュロキセチン)、または性機能不全を治療する薬剤、例えばPDE5阻害剤と共に投与する。
1つの実施形態では、本化合物を、心血管系を治療する薬剤と併用投与する。1つの実施形態において、前記心血管系を治療する薬剤は、うっ血性心不全を治療するものである。1つの実施形態において、前記うっ血性心不全を治療する薬剤は、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、例えば、ベナゼプリル、カプトプリル、シラザプリル、エナラプリル、ホシノプリル、リシノプリル、モエキシプリル、ペリンドプリル、キナプリル、ラミプリル、トランドラプリル、またはエナラプリラトである。1つの実施形態において、前記うっ血性心不全を治療する薬剤は、ベータ−遮断薬、例えば、アセブトロール、アテノロール、塩酸ベタキソロール、フマル酸ビソプロロール、塩酸カルテオロール、カルベジロール、塩酸セリプロロール、塩酸エスモロール、塩酸ラベタロール、レボブノロール、酒石酸メトプロロール、メチプラノロール、ナドロール、ネビボロール、塩酸オキシプレノロール、ピンドロール、塩酸プロプラノロール、塩酸ソタロール、またはマレイン酸チモロールである。1つの実施形態において、前記うっ血性心不全を治療する薬剤は、ジゴキシンである。1つの実施形態において、前記うっ血性心不全を治療する薬剤は、利尿薬、例えば、チアジド系利尿薬、ループ利尿薬、カリウム保持性利尿薬、またはこれらの組み合わせである。一部の実施形態において、ジアジド系利尿薬としては、ベンドロフルアジド、ベンドロフルメチアジド、ベンズチアジド、クロロチアジド、クロルタリドン、シクロペンチアジド、Diucardin(登録商標)、Diuril(登録商標)、Enduron(登録商標)、Esidrix(登録商標)、Exna(登録商標)、HCTZ、ヒドロクロロチアジド、HydroDIURIL(登録商標)、ヒドロフルメチアジド、Hydromox(登録商標)、Hygroton(登録商標)、インダパミド、Lozol(登録商標)、メチクロチアジド、メトラゾン、Mykrox(登録商標)、Naqua(登録商標)、Naturetin(登録商標)、Oretic(登録商標)、ポリチアジド、キネタゾン、Renese(登録商標)、トリクロルメチアジド、キシパミド、またはZaroxolyn(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、ループ利尿薬としては、フロセミド/フルセミド、ブメタニド、またはトラセミドが挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、カリウム保持性利尿薬としては、アミロライド、トリアムテレン、アルドステロンアンタゴニスト、またはスピロノラクオンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記心血管系を治療する薬剤は、抗不整脈薬である。1つの実施形態において、前記抗不整脈薬は、ナトリウムチャネル遮断薬、ベータ−アドレナリン遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、または再分極を持続させる薬剤である。1つの実施形態において、ナトリウムチャネル遮断薬としては、キニジン、プロカインアミド、ジソピラミド、リドカイン、トカイニド、メキシレチン、エンカイニド、またはフレカイニドが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、ベータ−アドレナリン遮断薬としては、プロパラノロール、アセブトロール、エスモロールまたはソタロールが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、再分極を持続させる薬剤としては、ソタロールまたはアミノダロンが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、カルシウムチャネル遮断薬としては、ベラパミル、ジルチアゼム、ニフェジピン、またはメベフラジルが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記抗不整脈薬は、アデノシンまたはジゴキシンである。
1つの実施形態において、前記心血管系を治療する薬剤は、抗狭心症薬である。1つの実施形態において、前記抗狭心症薬は、抗血小板薬、アドレナリン作動性受容体アンタゴニスト、カルシウムチャネル遮断薬、または血管拡張薬である。一部の実施形態において、前記アドレナリン作動性受容体アンタゴニストおよびカルシウムチャネル遮断薬は、上に記載した薬剤を含む。1つの実施形態において、前記抗血小板薬は、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、ADP阻害剤、ホスホジエステラーゼ(I)阻害剤、糖タンパク質IIb/IIIa阻害剤、またはアデノシン再取り込み阻害剤である。1つの実施形態において、シクロオキシゲナーゼ阻害剤としては、アセチルサリチル酸、またはジピリダモール(dipyridimole)と併用でのアセチルサリチル酸が挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、ADP阻害剤としては、クロピドグレル、CS−747、またはチクロピジン(ticlopdipine)が挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、ホスホジエステラーゼIII阻害剤としては、シロスタゾールが挙げられるが、これに限定されない。1つの実施形態において、糖タンパク質IIb/IIIa阻害剤としては、アブシキシマブ、レオプロ(rheopro)、エプチフィバチド、インテグリリン、チロフィバン、またはアグラスタットが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、アデノシン再取り込み阻害剤としては、ジピリジモールが挙げられるが、これに限定されない。1つの実施形態において、血管拡張薬としては、二硝酸イソソルビド、一硝酸イソソルビド、またはニトログリセリンが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態では、強心配糖体、例えばジギタリスまたはウアバイン、をSARM化合物と併用することができる。
1つの実施形態において、前記心血管系を治療する薬剤は、血管作用剤(vasocative agent)または変力物質である。1つの実施形態において、血管作用剤(vasocative agent)または変力物質としては、ジゴキシン、ドーパミン、ドブタミン、ヒドララジン、プラゾシン、カルベジロール、ニトロプルシド、ニトログリセリン、カプトプリル、リシノプリル、ニフェジピン、ジルチアゼム、ヒドロクロロチアジド、フロセミド、スピロノラクトン、AT−1受容体アンタゴニスト(例えば、ロサルタン、イルベサルタン、バルサルタン)、ET受容体アンタゴニスト(例えば、シタキセンタン、アトルセンタン、ならびに米国特許第5,612,359号および同第6,043,265号に開示される化合物)、二重作用性ET/AIIアンタゴニスト(例えば、国際公開公報WO00/01389に開示される化合物)、中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤、血管ペプチダーゼ阻害剤(二重NEP−ACE阻害剤)(例えば、オマパトリラットおよびゲモパトリラット)、または硝酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記心血管系を治療する薬剤は、抗凝血薬である。1つの実施形態において、前記抗凝血薬は、クマリン誘導体または未分画ヘパリンである。1つの実施形態において、クマリン誘導体としては、ワルファリンが挙げられるが、これに限定されない。
1つの実施形態において、前記心血管系を治療する薬剤は、線維素溶解剤、例えば、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、アルテプラーゼ、アニストレプラーゼ、プロウロキナーゼ、レテプラーゼ、テネクテプラーゼ、ラノテプラーゼ、スタフィロキナーゼ、バンパイア、またはアルフィメプラーゼである。
1つの実施形態において、前記心血管系を治療する薬剤は、高コレステロール血症薬、例えば、ナイアシン−ロバスタチン、コレスチポールHCl、フルバスタチンナトリウム、アトルバスタチンカルシウム、シンバスタチン、ゲムフィブロジル、ロバスタチン、プラバスタチンナトリウム、コレスチラミン、コレスチラミン・ライト(cholestyramine light)、フェノフィブラート、コレセベラムHCl、またはエゼチミブである。
1つの実施形態では、本発明の化合物を、胃腸系を治療する薬剤と併用投与する。1つの実施形態において、前記胃腸(GI)系を治療する薬剤は、GI運動性を増進するものである。1つの実施形態において、前記GI運動性を増進する薬剤は、消化管運動賦活調整剤、例えば、メトクロプラミド、シサプリド、テガセロッド、またはエリスロマイシンである。1つの実施形態において、前記GI系を治療する薬剤は、GI運動性を低下させるものである。1つの実施形態において、前記GI運動性を低下させる薬剤は、オピオイド、例えば、モルヒネ、ジフェノキシレート、塩酸ロペラミド、またはアヘンである。
1つの実施形態において、前記GI系を治療する薬剤は、吸収剤または膨張性薬剤である。1つの実施形態において、吸収剤は、カオリンまたは他の水和ケイ酸アルミニウムクレーである。1つの実施形態では、前記水和ケイ酸アルミニウムクレーをさらにペクチンと配合する。1つの実施形態において、吸収剤または膨張性薬剤は、次サリチル酸ビスマス、メチルセルロース、オオバコ誘導体、またはポリカルボフィルカルシウムを含む。
1つの実施形態において、前記GI系を治療する薬剤は、便軟化剤である。1つの実施形態において、便軟化剤としては、鉱物油、ドクセート、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルカルシウム、またはスルホコハク酸ジオクチルカリウムが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記GI系を治療する薬剤は、緩下薬である。1つの実施形態において、前記GI系を治療する薬剤は、上に記載したような膨張性緩下薬である。1つの実施形態において、前記緩下薬は、浸透圧性緩下薬、例えば、ラクトース、ソルビトール、またはポリエチレングリコールである。1つの実施形態において、前記緩下薬は、生理食塩水緩下薬、例えば、マグネシアミルク、クエン酸マグネシウム、リン酸ナトリウム、ドクセートカリウム、ソルビトール、リン酸−二リン酸ナトリウム、またはビシコールである。
1つの実施形態において、前記GI系を治療する薬剤は、刺激性下剤である。1つの実施形態において、前記便通刺激薬は、アントラキノン誘導体、例えば、カスカラ、アロエ、センナ、またはダイオウである。1つの実施形態において、前記便通刺激薬は、フェノールフタレイン、ヒマシ油、またはビサコジルである。
1つの実施形態において、前記GI系を治療する薬剤は、催吐薬である。1つの実施形態において、前記催吐薬は、吐根またはアポモルフィンである。1つの実施形態において、前記GI系を治療する薬剤は、制吐薬、例えば、抗ヒスタミン薬、抗コリン作用薬、ベンゾジアゼピン、カンナビノイド、ドーパミンアンタゴニスト、フェノチアジン誘導体、または5−HT3アンタゴニスト(例えば、オンダンセトロンまたはグラニセトロン)である。
1つの実施形態において、前記GI系を治療する薬剤は、制酸薬である。1つの実施形態において、前記制酸医薬製剤は、緩衝剤、例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、または水酸化アルミニウムを含む。
1つの実施形態において、前記GI系を治療する薬剤は、H2−受容体アンタゴニストである。一部の実施形態において、H2−受容体アンタゴニストは、シメチジン、ラニチジン、ファモチジン、またはニザチジンである。
1つの実施形態において、前記GI系を治療する薬剤は、プロトンポンプ阻害剤である。一部の実施形態において、前記プロトンポンプ阻害剤は、オメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾール、レベプラゾール、またはエソメプラゾールである。
1つの実施形態において、前記GI系を治療する薬剤は、炎症を治療する薬剤である。1つの実施形態において、前記炎症を治療する薬剤は、5−アミノ−サリチル酸、コルチコステロイド、メトロニダゾール、シプロフロキサシン、インフィキシマブ、ブデソニド、または抗TNFアルファ抗体である。
1つの実施形態では、本発明の化合物を代謝性疾患、障害または状態(一部の実施形態において、これをメタボリック症候群と呼ぶ)を治療する薬剤と併用投与する。一部の実施形態において、そのような薬剤は、中でも膵リパーゼ阻害剤、例えば、オルリスタット、セチリスタット、セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤、例えばシブトラミン、インスリン増感剤、例えばビグアニド(メトホルミン)もしくはPPARアゴニスト、二重作用性PPARアゴニスト(ムラグリタザール、テサグリタザール、ナベグリタザール)、PPAR−デルタアゴニスト(GW−501516)、DPP−IV阻害剤(ビルダグリプチン、シタグリプチン)、アルファグルコシダーゼ阻害剤(アカルボース)、抗糖尿病用合剤(ActoPlusMet、AvandaMet、メトホルミン/ピオグリタゾン、メトホルミン/ロシグリタゾン、Glucovanceなど)、グルカゴン様ペプチド−1類似体(エキセナチド、リラグルチド)、アミリン類似体(プラムリンチド)、スタチン(アトルバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、ピタバスタチン)、コレステロール吸収阻害剤(アゼチミブ)、ニコチン酸誘導体(即時放出性および制御放出性ナイアシン、ニアスロなど)、抗異常脂質血症用固定合剤(シンバスタチン/エゼチミブ、ロバスタチン/ニコチン酸、アトルバスタチン/アムロジピン、アトルバスタチン/トルセトラピブ、シンバスタチン/ニコチン酸(ER))、ACE阻害剤(ラミプリル、カプトプリル、リシノプリル)、AT−II受容体アンタゴニスト(バルサルタン、テルミサルタン)、カンナビノイド受容体アンタゴニスト(リモナバント)、コレステリルエステル輸送タンパク質またはCETP阻害剤(JTT−705、CETi−1)、ベータ3アドレナリンアゴニスト、PPARaリガンド、またはこれらの組み合わせなどを含む。
1つの実施形態では、本化合物を、皮膚障害を治療する薬剤と併用投与する。1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、コルチコステロイドまたはグルココルチコステロイド、例えば、ベタメタゾン、ジプロピオネート、クロベタゾール、ジフロラゾン、アムシノニド、デソキシメタゾン、フルオシノニド、アクロメタゾン、デソニド、トリアムシノロン、フルチカゾン、ハロベタゾール、モメタゾン、またはヒドロコルチゾンである。1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、レチノイド、例えばイソトレチノイン、アシトレチン、トレチノイン、アダパレン、タザロテン、ベキサロテン、アリトレチノイン、またはベータ−カロチンである。
1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、光化学療法薬である。1つの実施形態において、前記光化学療法薬は、PUVAまたはプソラレン、例えばオキソラレンである。1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、光力学的薬剤、例えばポルフィリンである。
1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、ダプソン(daspone)、サリドマイド、抗マラリア薬、抗菌薬、または抗真菌薬である。1つの実施形態において、前記抗マラリア薬は、クロロキンまたはヒドロキシクロロキンである。
1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、抗生物質である。1つの実施形態において、前記抗生物質は、全身性抗生物質、例えば、グリセオフルビン、ケトコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、テルビナフィン、またはヨウ化カリウムである。1つの実施形態において、前記抗生物質は、局所抗真菌薬である。一部の実施形態において、局所抗真菌薬としては、シクロピロックス、クロトリマゾール、エコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、ナフチフィン、オキシコナゾール、テルビナフィン、またはトルナフタートが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、抗ウイルス薬、例えばインターフェロンアルファである。1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、疥癬治療薬、例えば、ピレトリンまたはピレトロイドである。1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、免疫抑制剤、例えば、ミコフェノール酸モフェチル(mycophenolate motefil)または6−チオグアニンである。1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、局所免疫抑制剤、例えば、タクロリムス、ピメクロリムス、イミキモド、5−フルオロウラシル、またはメクロレタミンである。1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、抗ヒスタミン薬、例えばドキセピンである。1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、色素沈着の治療薬、例えば、ヒドロキノンまたはモノベンゾンである。1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、タンパク質または組換えタンパク質、例えば、ベカプレルミン、エタネルセプト、デニロイキンジフチトクス(dinileukin diftitox)、またはボツリヌス毒素である。1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、カプサイシン、アントラリン、過酸化ベンゾイル、またはカルシポトリエンである。
1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、角質溶解剤である。1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、硫化セレンである。1つの実施形態において、皮膚障害を治療または予防する薬剤は、日焼け止めである。1つの実施形態において、前記日焼け止めは、UVB、UVA、またはこれらの組み合わせを吸収する。
1つの実施形態において、前記皮膚障害を治療する薬剤は、増殖因子、例えば、上皮増殖因子(EGF)、トランスフォーミング増殖因子−α(TGF−α)、血小板由来増殖因子(PDGF)、線維芽細胞増殖因子(FGF)(酸性線維芽細胞増殖因子(α−GFG)および塩基性線維芽細胞増殖因子(β−FGF)を含む)、トランスフォーミング増殖因子−β(TGF−β)およびインスリン様増殖因子(IGF−1およびIGF−2)、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。
1つの実施形態では、本化合物を抗感染薬と併用投与する。1つの実施形態において、前記抗感染薬は、抗生物質である。1つの実施形態において、前記抗生物質は、ベータ−ラクタム抗生物質である。1つの実施形態において、ベータ−ラクタム抗生物質としては、ペニシリン、ベンザチンペニシリン、ベンジルペニシリン、アモキシシリン、プロカインペニシリン、ジクロキサシリン、アモキシシリン、フルクロキサシリン、アンピシリン、メチシリン、アズロシリン、カルベニシリン、チカルシリン、メズロシリン、ピペラシリン、フェノキシメチルペニシリン、共アモキシクラブ(co-amoxiclav)、セファロスポリン、セファレキシン、セファロチン、セファゾリン、セファクロル、セフロキシム、セファマンドール、セフォテタン、セフォキシチン、セフトリアキソン、セフォタキシム、セフタジジム、セフェピム、セフピロム、イミペネム、メロペネム、エルタペネム、ファロペネム、モノバクタム、アズトレオナム、またはカルバペネムが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記抗生物質は、テトラサイクリン抗生物質である。1つの実施形態において、テトラサイクリン抗生物質としては、テトラサイクリン、クロルテトラサイクリン、デメクロサイクリン、デオキシサイクリン、リメサイクリン、ミノサイクリン、またはオキシテトラサイクリンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記抗生物質は、マクロライド抗生物質である。1つの実施形態において、マクロライド抗生物質としては、エリスロマイシン、アジスロマイシン、オキシスロマイシン、ジリスロマイシン、クラリスロマイシン、ジョサマイシン、オレアンドマイシン、キタサマイシン、スピラマイシン、タイロシン/タイロシン(tylosin/tylocine)、トロレアンドマイシン、カルボマイシン、セスロマイシン、またはテリスロマイシンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記抗生物質は、アミノグリコシド抗生物質である。1つの実施形態において、アミドグリコシド抗生物質としては、ゲンタマイシン、トブラマイシン、ファロペネム、イミペネム、カナマイシン、ネオマイシン、エルタペネム、アプラマイシン、硫酸パロモマイシン、ストレプトマイシン、またはアミカシンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記抗生物質は、キノロン抗生物質である。1つの実施形態において、キノロン抗生物質としては、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、ロメフロキサシン、エノキサシン、オフロキサシン、シプロフロキサシン、レボフロキサシン、スパルフロキサシン、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン、トロバフロキサシン、またはアラトロフロキサシンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記抗生物質は、環状ペプチド抗生物質である。1つの実施形態において、環状ペプチド抗生物質としては、バンコマイシン、ストレプトグラミン、Microcin J25、Bacteriocin AS−48、RTD−1、またはポリミキシンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記抗生物質は、リンコサミド抗生物質である。1つの実施形態において、リンコサミド抗生物質としては、クリンダマイシンが挙げられるが、これに限定されない。
1つの実施形態において、前記抗生物質は、オキサゾリジノン抗生物質である。1つの実施形態において、オキサゾリジノン抗生物質としては、リネゾリド、U−100592、DA−7867、AZD2563、またはU−100766が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記抗生物質は、サルファ抗生物質である。1つの実施形態において、サルファ抗生物質としては、スルフィソキサゾールが挙げられるが、これに限定されない。
1つの実施形態において、前記抗生物質は、防腐剤である。1つの実施形態において、防腐剤としては、アルコール類、クロルヘキシジン、塩素、ヘキサクロロフェン、ヨードフォア、クロロキシレノール(PCMX)、第四級アンモニウム化合物、またはトリクロサンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記抗生物質は、抗結核薬である。1つの実施形態において、抗結核薬としては、エタンブトール、リファブチン、イソニアジド、リファンピシン、ピラジナミド、またはリファンピンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記抗生物質は、抗真菌剤である。1つの実施形態において、抗真菌剤としては、テルビナフィン、フルシトシン、フルコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ラブコナゾール、ポサコナゾール、ボリコナゾール、カスポファンギン、ミカファンギン、v−エキノキャンディン、アムホテリシンB、アムホテリシンB脂質複合体(ABLC)、アムホテリシンBコロイド分散物(ABCD)、リポソームアムホテリシンb(l−Amb)、リポソームナイスタチン、またはグリセオフルビンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記抗生物質は、抗原虫薬である。1つの実施形態において、抗原虫薬は、抗マラリア薬である。1つの実施形態において、抗マラリア薬としては、クロロキン、メフロキン、プログアニル、ピリメタミンとダプソン、ピリメタミンとスルファドキシン、キニン、またはプリマキンが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記抗原虫薬は、殺アメーバ薬である。1つの実施形態において、殺アメーバ薬としては、メトロニダゾール、チニダゾール、またはジロキサニドフロエートが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記抗原虫薬は、抗ランブル鞭毛虫(antigiadial)剤である。1つの実施形態において、抗ランブル鞭毛虫(antigiadial)剤としては、メトロニダゾール、チニダゾール、またはメパクリンが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記抗原虫薬は、殺リーシュマニア剤(leishmanicide)である。1つの実施形態において、殺リーシュマニア剤としては、スチボグルコン酸ナトリウムが挙げられるが、これに限定されない。1つの実施形態において、前記抗生物質は、駆虫薬(antithelmintic agent)である。
1つの実施形態において、前記抗生物質は、抗ウイルス薬である。1つの実施形態において、抗ウイルス薬としては、アバカビル、アシクロビル、アマンタジン、ジダノシン、エムトリシタビン、エンフビルチド、エンテカビル、ラミブジン、ネビラピン、オセルタミビル、リバビリン、リマンタジン、スタブジン、バラシクロビル、ビダラビン、ザルシタビン、またはジドブジンが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記抗ウイルス薬は、ヌクレオチド類似体逆転写酵素阻害剤である。1つの実施形態において、ヌクレオチド類似体逆転写酵素阻害剤としては、テノホビルまたはアデホビルが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記抗ウイルス薬は、プロテアーゼ阻害剤である。1つの実施形態において、プロテアーゼ阻害剤としては、サキナビル、リトナビル、インジナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、ロピナビル、ホスアンプレナビル、またはチプラナビルが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記抗ウイルス薬は、融合阻害剤、例えばエンフビルチドである。1つの実施形態では、抗ウイルス薬または抗レトロウイルス薬の併用が望ましい。1つの実施形態において、抗ウイルス薬もしくは抗レトロウイルス薬またはこれらの組み合わせは、さらに、ヒドロキシウレア、レスベラトロール、グレープフルーツ、リトナビル、レフルノミド、またはこれらの組み合わせを含む。
1つの実施形態では、本化合物を、肝臓を治療する薬剤と併用投与する。1つの実施形態では、本化合物をスタチンと併用投与する。1つの実施形態において、スタチンとしては、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、またはロスバスタチンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、本化合物を胆汁酸抑制剤と併用投与する。一部の実施形態において、胆汁酸抑制剤としては、コレスチラミン、コレスチポール、またはコレセベラムが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、本化合物をコレステロール吸収阻害剤と併用投与する。一部の実施形態において、コレステロール吸収阻害剤としては、エゼチミブが挙げられるが、これに限定されない。
1つの実施形態では、本化合物をニコチン酸剤と併用投与する。一部の実施形態において、ニコチン酸剤としては、ナイアシン、ナイアコール(NIACOR)、またはスロー・ナイアシン(SLO-NIACIN)が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、本化合物をフィブラートと併用投与する。一部の実施形態において、フィブラートとしては、ゲムフィブロジル、またはフェノフィブラートが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記肝臓を治療する薬剤は、コルチゾン、コルチゾールまたはコルチコステロンである。一部の実施形態において、前記肝臓を治療する薬剤は、コルヒチン、メトトレキサート、ウルソデオキシコール酸、またはペニシラミンである。
1つの実施形態では、本化合物を、腎臓を治療する薬剤と共に投与する。1つの実施形態において、前記腎臓を治療する薬剤は、利尿薬である。一部の実施形態において、利尿薬としては、有機水銀化合物、エタクリン酸、フルセミド、ブメタニド(humetanide)、ピレタニド、ムゾリミン、クロロチアジドおよびチアジド、フタルイミジン、クロルサリドン、クロレキソロン、キナゾリノン、キネタゾン、メトラゾン、ベンゼンスルホンアミド(metlazon ilenzensulphonamide)、メフルシド、クロロベンズアミド、クロパミドサリチルアミド、キシパミド、キサンチン、アミノフィリン、炭酸脱水酵素阻害剤、アセタゾールアミド、マンニトール、カリウム保持性化合物、アルドステロンアンタゴニスト、スピロノラクトンおよびカンレノ酸塩、プテリジン、ピラジン、カルボキサミド−トリアムテレン、またはアミロライドが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記腎臓を治療する薬剤は、ステロイドである。
1つの実施形態において、前記腎臓を治療する薬剤は、エリスロポエチンである。1つの実施形態において、エリスロポエチンは、天然源により得られ(例えば、尿のエリスロポエチン;米国特許第3,865,801号を参照のこと)、または例えば米国特許第5,441,868号、同第5,547,933号、同第5,618,698号および同第5,621,080号に記載されているような組換え生成タンパク質およびその類似体、ならびに欧州特許公報EP668351に記載されているグリコシル化が増加し、および/またはアミノ酸配列の変異を有するヒトエリスロポエチン類似体、ならびに国際公開公報WO91/05867に記載されている1〜14個のシアル酸基とアミノ酸配列の変異とを有するその超グリコシル化類似体である。1つの実施形態では、エリスロポエチン様ポリペプチドを本発明の化合物と併用投与する。一部の実施形態において、エリスロポエチン様ポリペプチドは、ダルベポエチン(Amgenから;Aranespおよび新規赤血球生産刺激タンパク質(NESP)としても知られる)を含む。
1つの実施形態では、代謝性疾患を治療する薬剤と共に、本NRBA化合物を投与する。一部の実施形態において、代謝性疾患を治療する薬剤としては、ビタミン、コエンザイムQ10、グルコシダーゼアルファ、重炭酸ナトリウム、ビスホスホネート、ビオチン、アロプリノール、レボドパ、ジアゼパム、フェノバルビタール、ハロペリドール、葉酸、抗酸化剤、カチオンチャネルの活性化因子、ハプトグロビン、またはカルニチンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記代謝性疾患を治療する薬剤は、膵リパーゼ阻害剤、例えば、オルリスタットもしくはセチリスタット、セロトニンもしくはノルエピネフリン再取り込み阻害剤、例えばシブトラミン、インスリン増感剤、例えばビグアニド、PPARアゴニスト、二重作用性PPARアゴニスト、例えばムラグリタザール、テサグリタザール、ナベグリタザール、PPAR−デルタアゴニスト、例えばGW−501516、DPP−IV阻害剤、例えばビルダグリプチンもしくはシタグリプチン、アルファグルコシダーゼ阻害剤、例えばアカルボース、抗糖尿病用合剤、例えばActoPlusMet、AvandaMet、メトホルミン/ピオグリタゾン、メトホルミン/ロシグリタゾン、もしくはGlucovance、グルカゴン様ペプチド−1類似体、例えばエキセナチドもしくはリラグルチド、アミリン類似体、例えばプラムリンチド、スタチン、例えばアトルバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチンもしくはピタバスタチン、コレステロール吸収阻害剤、例えばエゼミチブ、ニコチン酸誘導体、例えばナイアシンもしくはニアスロ(niaslo)、抗異常脂質血症用固定合剤、例えばシンバスタチン/エゼチミブ、ロバスタチン/ニコチン酸、アトルバスタチン/アムロジピンもしくはアトルバスタチン/トルセトラピブ、シンバスタチン/ニコチン酸、ACE阻害剤、例えばラミプリル、カプトプリル、もしくはリシノプリル、AT−II受容体アンタゴニスト、例えばバルサルタンもしくはテルミサルタン、カンナビノイド受容体アンタゴニスト、例えばリモナバント、コレステリルエステル輸送タンパク質もしくはCETP阻害剤、例えばJTT−705、CETi−1、またはベータ3アドレナリンアゴニストである。
1つの実施形態では、本化合物を、消耗性疾患を治療する薬剤と共に投与する。一部の実施形態において、消耗性疾患を治療する薬剤としては、コルチコステロイド、アナボリックステロイド、カンナビノイド、メトクロプラミド、シサプリド、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、シプロヘプタジン、硫酸ヒドラジン、ペントキシフィリン、サリドマイド、抗サイトカイン抗体、サイトカイン阻害剤、エイコサペンタエン酸、インドメタシン、イブプロフェン、メラトニン、インスリン、成長ホルモン、クレンブテロール、ブタ膵臓抽出物、IGF−1、IGF−1類似体および分泌促進物質、ミオスタチン類似体、プロテアソーム阻害剤、テストステロン、オキサンドロロン、エンブレル、メラノコルチン4受容体アゴニスト、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記消耗性疾患を治療する薬剤は、グレリン受容体リガンド、成長ホルモン類似体、または分泌促進物質である。一部の実施形態において、グレリン受容体リガンド、成長ホルモン類似体、または分泌促進物質としては、プラルモレリン、エキサモレリン、タビモレリン、カピモレリン、カプロモレリン、イパモレリン、EP−01572、EP−1572、またはJMV−1843が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、成長促進剤、例えば、TRH、ジエチルスチルベステロール、テオフィリン、エンケファリン、Eシリーズのプロスタグランジン、米国特許第3,239,345号に開示される化合物、例えばゼラノール(zeranol)、および米国特許第4,036,979号に開示される化合物、例えばスルベノックス(sulbenox)、または米国特許第4,411,890号に開示されるペプチド(しかし、これらに限定されない)を、消耗性疾患を治療する薬剤として利用する。
他の実施形態において、消耗性疾患を治療する薬剤は、成長ホルモン分泌促進物質、例えば、GHRP−6、GHRP−1(例えば、米国特許第4,411,890号ならびに国際公開公報WO89/07110およびWO89/07111に記載されている)、GHRP−2(例えば、国際公開公報WO93/04081に記載されている)、NN703(Novo Nordisk)、LY444711(Lilly)、MK−677(Merck)、CP424391(Pfizer)およびB−HT920を、または、他の実施形態では、成長ホルモン放出因子もしくはその類似体または成長ホルモンおよびその類似体と共に、またはアルファ−アドレナリンアゴニスト、例えばクロニジンもしくはセロトニン5−HTDアゴニスト、例えばスマトリプタン、またはソマトスタチン阻害剤もしくはソマトスタチンの放出を阻害する薬剤、例えばフィソスチグミンおよびピリドスチグミンと共に、含んでいてもよい。一部の実施形態において、消耗性疾患を治療する薬剤は、副甲状腺ホルモン、PTH(1−34)またはビスホスホネート、例えばMK−217(アレンドロネート)を含んでいてもよい。他の実施形態において、消耗性疾患を治療する薬剤は、エストロゲン、選択的エストロゲン受容体モジュレーター、例えばタモキシフェンもしくはラロキシフェン、または他のアンドロゲン受容体モジュレーター、例えば、Edwards, J. P. et. al., Bio. Med. Chem. Let., 9, 1003-1008 (1999)およびHamann, L. G. et. al., J. Med. Chem., 42, 210-212 (1999)に開示されるものをさらに含んでいてもよい。一部の実施形態において、消耗性疾患を治療する薬剤は、プロゲステロン受容体アゴニスト(「PRA」)、例えばレボノルゲストレル、酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)をさらに含んでいてもよい。一部の実施形態において、消耗性疾患を治療する薬剤としては、栄養補助食品、例えば、米国特許第5,179,080号に記載されるものが挙げられ、他の実施形態において、これらは、ホエイプロテインまたはカゼイン、アミノ酸(例えば、ロイシン、分岐アミノ酸およびヒドロキシメチルブチラート)、トリグリセリド、ビタミン類(例えば、A、B6、B12、葉酸塩、C、DおよびE)、ミネラル(例えば、セレン、マグネシウム、亜鉛、クロム、カルシウムおよびカリウム)、カルニチン(camitine)、リポ酸、クレアチニン、B−ヒドロキシ−B−メチルブチラート(Juven)およびコエンザイムQと併用される。1つの実施形態において、消耗性疾患を治療する薬剤は、再吸収阻害剤、ビタミンD類似体、カルシウム元素およびカルシウムサプリメント、カテプシンK阻害剤、MMP阻害剤、ビトロネクチン受容体アンタゴニスト、Src SH2アンタゴニスト、血管(vacular-)H+−ATPase阻害剤、イプリフラボン、フルオライド、チボロン、プロスタノイド、17−ベータヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤ならびにSrcキナーゼ阻害剤をさらに含んでいてもよい。
1つの実施形態では、本化合物を、内分泌系を治療する薬剤と共に投与する。一部の実施形態において、内分泌系を治療する薬剤としては、放射性ヨウ素、抗甲状腺薬、甲状腺ホルモンサプリメント、成長ホルモン、カベルゴリン、ブロモクリプチン、チロキシン、性腺刺激ホルモン、グルココルチコイド、グルココルチコイド類似体、コルチコトロフィン、メチラポン、アミノグルテチミド、ミトタン、ケトコナゾール、ミフェプリストン、デキサメタゾン、ソマトスタチン類似体、性腺刺激ホルモン放出ホルモン類似体、ロイプロリド、ゴセレリン、抗利尿ホルモン、抗利尿ホルモン類似体、オキシトシン、カルシウムサプリメント、ビタミンD、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記内分泌系を治療する薬剤は、5−アルファ−レダクターゼ阻害剤である。一部の実施形態において、5−アルファ−レダクターゼ阻害剤としては、フィナステリド、デュタステリド、またはイゾンステリドが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記内分泌系を治療する薬剤は、SARM化合物である。一部の実施形態において、SARMとしては、RU−58642、RU−56279、WS9761 AおよびB、RU−59063、RU−58841、ベキスロステリド(bexlosteride)、LG−2293、L−245976、LG−121071、LG−121091、LG−121104、LGD−2226、LGD−2941、YM−92088、YM−175735、LGD−1331、BMS−357597、BMS−391197、S−40503、BMS−482404、EM−4283、EM−4977、BMS−564929、BMS−391197、BMS−434588、BMS−487745、BMS−501949、SA−766、YM−92088、YM−580、LG−123303、LG−123129、PMCol、YM−175735、BMS−591305、BMS−591309、BMS−665139、BMS−665539、CE−590、116BG33、154BG31、アルカリン、またはACP−105が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、内分泌系を治療する追加薬剤は、SERM化合物である。一部の実施形態において、SERM化合物としては、タモキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、イドキシフェン、トレミフェン、オスペミフェン、ドロロキシフェン、ラロキシフェン、アルゾキシフェン、バゼドキシフェン、PPT(1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−4−プロピル−1H−ピラゾール)、DPN、ラソホキシフェン、ピペンドキシフェン、EM−800、EM−652、ナホキシジン、ジンドキシフェン、テスミリフェン、リン酸ミプロキシフェン、RU 58,688、EM 139、ICI 164,384、ICI 182,780、クロミフェン、MER−25、ジエチルスチベストロール、クメストロール、ゲニステイン、GW5638、LY353581、ツクロミフェン、エンクロミフェン、酢酸デルマジノン、DPPE、(N,N−ジエチル−2−{4−(フェニルメチル)−フェノキシ}エタナミン)、TSE−424、WAY−070、WAY−292、WAY−818、シクロコムノール、ピリナベレル、ERB−041、WAY−397、WAY−244、ERB−196、WAY−169122、MF−101、ERb−002、ERB−037、ERB−017、BE−1060、BE−380、BE−381、WAY−358、[18F]FEDNP、LSN−500307、AA−102、半枝蓮(Ban zhi lian)、CT−101、CT−102、VG−101が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記内分泌系を治療する薬剤は、性腺刺激ホルモン放出ホルモンアゴニストまたはアンタゴニストである。一部の実施形態において、性腺刺激ホルモン放出ホルモンアゴニストまたはアンタゴニストとしては、ロイプロリド、ゴセレリン、トリプトレリン、アルファプロストール、ヒストレリン、デチレリクス、ガニレリクス、アンチド・イツレリクス(antide iturelix)、セトロレリクス、ラモレリクス、ガニレリクス、アンタレリクス,テベレリクス、アバレリクス、オザレリクス、スフゴリクス、プラザレリクス、デガレリクス、NBI−56418、TAK−810、またはアシリンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記内分泌系を治療する薬剤は、黄体形成ホルモンアゴニストまたはアンタゴニストである。一部の実施形態において、黄体形成ホルモンアゴニストまたはアンタゴニストとしては、レトロゾール、アナストラゾール、アタメスタン、ファドロゾール、ミナメスタン、エキセメスタン、プロメスタン、 リアロゾール、NKS−01、ボロゾール、YM−511、フィンロゾール、4−ヒドロキシアンドロステンジオン、アミノグルテチミド(aminogluethimide)、またはログレチミドが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記内分泌系を治療する薬剤は、卵胞刺激ホルモンアゴニストまたはアンタゴニストである。1つの実施形態において、前記内分泌系を治療する薬剤は、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)またはLHRH類似体である。
1つの実施形態において、前記内分泌系を治療する薬剤は、ステロイド系または非ステロイド系グルココルチコイド受容体リガンドである。一部の実施形態において、非ステロイド系グルココルチコイド受容体リガンドとしては、ZK−216348、ZK−243149、ZK−243185、LGD−5552、ミフェプリストン、RPR−106541、ORG−34517、GW−215864X、Sesquicillin、CP−472555、CP−394531、A−222977、AL−438、A−216054、A−276575、CP−394531、CP−409069、またはUGR−07が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記内分泌系を治療する薬剤は、ステロイド系もしくは非ステロイド系プロゲステロン受容体リガンドである。1つの実施形態において、前記内分泌系を治療する薬剤は、ステロイド系もしくは非ステロイド系アンドロゲン受容体アンタゴニストである。一部の実施形態において、ステロイド系もしくは非ステロイド系アンドロゲン受容体アンタゴニストとしては、フルタミド、ヒドロキシフルタミド、ビカルタミド、ニルタミド、またはヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記内分泌系を治療する薬剤は、ペルオキシソーム増殖因子により活性化される受容体リガンドである。一部の実施形態において、ペルオキシソーム増殖因子により活性化される受容体リガンドとしては、ベザフィブラート、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル、ダルグリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、イサグリタゾン、リボグリタゾン、ネトグリタゾン、ナベグリタザール、ファルグリタザール、テサグリタザール、ラガグリタザール、オキセグリタザール、PN−2034が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記内分泌系を治療する薬剤は、ヒト成長ホルモンである。一部の実施形態において、ヒト成長ホルモンとしては、ソマトトロピンまたは類似体が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記内分泌系を治療する薬剤は、グレリンである。一部の実施形態において、グレリンとしては、ヒトグレリン、CYT−009−GhrQb、L−692429、GHRP−6、SK&F−110679、U−75799Eが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記内分泌系を治療する薬剤は、レプチンである。一部の実施形態において、レプチンとしては、メトレレプチンまたはPEG化レプチンが挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、前記内分泌系を治療する薬剤は、レプチン受容体アゴニストである。一部の実施形態において、レプチン受容体アゴニストとしては、LEP(116−130)、OB3、[D−Leu4]−OB3、rAAV−レプチン、AAV−hOB、rAAVhOBが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、本NRBA化合物を、アンドロゲン生合成経路に関与する酵素の阻害剤と共に投与する。一部の実施形態において、アンドロゲン生合成経路に関与する酵素の阻害剤としては、17−ケトレダクターゼ阻害剤、3−DH4,6−イソメラーゼ阻害剤、3−DH4,5−イソメラーゼ阻害剤、17,20 デスモラーゼ阻害剤、p450cl7阻害剤、p450ssc阻害剤、または17,20−リアーゼ阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、本発明の化合物を、骨粗しょう症を治療する薬剤と共に投与する。一部の実施形態において、骨粗しょう症は、アルコールおよび/または喫煙によって誘起される。一部の実施形態において、骨粗しょう症を治療する薬剤としては、SERM、カルシトニン、ビタミンD、ビタミンD誘導体、ビタミンD受容体リガンド、ビタミンD受容体リガンド類似体、エストロゲン、エストロゲン誘導体、結合型エストロゲン、抗エストロゲン、プロゲスチン、合成エストロゲン、合成プロゲスチン、RANKリガンドモノクローナル抗体、インテグリン受容体アンタゴニスト、破骨細胞空胞ATPase阻害剤、破骨細胞受容体へのVEGFの結合に対するアンタゴニスト、カルシウム受容体アンタゴニスト、副甲状腺ホルモン、副甲状腺ホルモン類似体、副甲状腺ホルモン関連ペプチド、カテプシンK阻害剤、ラネリック酸ストロンチウム、チボロン、HCT−1026、PSK3471、ガリウムマルトレート、ニュートロピンAQ、プロスタグランジン、p38プロテインキナーゼ阻害剤、骨形成タンパク質(BMP)、BMP拮抗作用の阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、ビタミンK、ビタミンK誘導体、イプリフラボン、フッ化塩、カルシウム栄養補助食品、またはオステオプロテゲリンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記骨粗しょう症を治療する薬剤は、カルシトニンである。一部の実施形態において、カルシトニンとしては、サケ、エルカトニン、SUN−8577、またはTJN−135が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記骨粗しょう症を治療する薬剤は、ビタミンD受容体リガンドまたは類似体である。一部の実施形態において、ビタミンD受容体リガンドまたは類似体としては、カルシトリオール、トピトリオール、ZK−150123、TEI−9647、BXL−628、Ro−26−9228、BAL−2299、Ro−65−2299、またはDP−035が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、本発明の化合物を、薬物療法誘発性の腺機能低下および/またはオステオペニアおよび/またはサルコペニア状態を治療する薬剤と共に投与する。一部の実施形態において、薬物療法誘発性の腺機能低下および/またはオステオペニアおよび/またはサルコペニア状態を治療する薬剤としては、オピオイド、麻薬、アヘン製剤、オピオイド、メタドン、カディアン、D2ドーパミン受容体アンタゴニスト、ゾテピン、ハロペリドール、アミスルプリド、リスペリドン、抗てんかん薬、バルプロ酸、カルバマゼピン、オキシカルバマゼピン、化学療法薬、メトトレキサート、シクロホスファミド、イホスファミド、アドリアマイシン、ドキソルビシン、グルココルチコイド、シクロスポリン、L−チロキシン、SERM、AI、フルベストラント、性腺刺激ホルモン放出ホルモン剤、アンドロゲン枯渇用薬剤、高プロラクチン血症誘発剤、セロトニン作動性抗うつ薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、モノアミンオキシダーゼ阻害剤、三環系抗うつ薬、血圧降下剤、メチルドパ、レセルピン、クロニジン、ベラパミル、抗ドーパミン作用薬、制吐薬、メトクロプラミド、H2受容体アンタゴニスト、シメチジン、ラニチジン、エストロゲン、またはアンフェタミンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、本発明の化合物をビタミンと共に投与する。一部の実施形態において、ビタミンとしては、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB、ビタミンC、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、本発明の化合物を行動調節剤(behaivior-modulating agent)と共に投与する。一部の実施形態において、行動調節剤としては、抗不安薬、抗精神病薬、抗うつ薬、ベータ遮断薬、ベータ−2アゴニスト、抗コリン性気管支拡張薬、テオフィリン、アミノフィリン、ネドクロミルナトリウム、クロモグリク酸ナトリウム、ロイコトリエン受容体アンタゴニスト、コルチコステロイド、去痰薬、粘液溶解薬、抗ヒスタミン薬、偽性エフェドリン、メチルフェニデート、アンフェタミン、ブスピロン、ベンゾジアゼピン、デキストロアンフェタミン、三環系抗うつ薬、セロトニン再取り込み阻害剤、フェノチアジン、ベンズトロピン、ブプロピオン、プロプラノロール、リチウム、ベンラファキシン、ハロペリドール、ブスピロン、またはノイラミニダーゼ阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、前記行動調節剤は、ベンゾジアゼピンである。1つの実施形態において、ベンゾジアゼピンは、アルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、テマゼパム、またはトリアゾラムを含む。
1つの実施形態において、前記行動調節剤は、フェノチアジンである。1つの実施形態において、フェノチアジンは、フルフェナジン、ペルフェナジン、チオリダジン、またはトリフルオペラジンを含む。
1つの実施形態において、前記行動調節剤は、三環系抗うつ薬またはセロトニン再取り込み阻害剤である。1つの実施形態において、三環系抗うつ薬またはセロトニン再取り込み阻害剤は、フェノチアジン、プロトリプチリン、フルオキセチン、パロキセチン、またはセルトラリンを含む。
1つの実施形態では、本発明の化合物を、結合組織を治療する薬剤と共に投与する。一部の実施形態において、結合組織を治療する薬剤としては、抗マラリア薬、細胞毒性薬剤、ステロイド、コルチコステロイド、狼瘡用薬物、イムラン、シトキサン、抗リウマチ薬、コルチコステロイド、ニフェジピン、アスピリン、コルヒチン、カプトプリル、ペニシラミン、アザチオプリン、メトトレキサート、シクロホスファミド、プレドニゾン、ニカルジピン、または非ステロイド系抗炎症薬が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、本発明の化合物を、眼疾患を治療する薬剤と共に投与する。一部の実施形態において、眼疾患を治療する薬剤としては、ベタガン(Betagan)、ベチモール(Betimol)、チモプティック(Timoptic)、ベトプティック(Betoptic)、ベトプティック(Betoptic)、オキュプレス(Ocupress)、オプティプラノロール(Optipranolol)、キサラタン(Xalatan)、アルファガン(Alphagan)、エイゾプト(Azopt)、トルソプト(Trusopt)、コスポット(Cospot)、ピロカル(Pilocar)、ピラガン(Pilagan)、プロパイン(Propine)、オプチクロム(Opticrom)、アキュラー(Acular)、リボスチン(Livostin)、アロマイド(Alomide)、エマジン(Emadine)、パタノール(Patanol)、アルレクス(Alrex)、ポリ−プレド(Poly-Pred)、プレド−g(Pred-G)、デキサシジン(Dexacidin)、エリスロマイシン、マキシトロール(Maxitrol)、トブラデクス(Tobradex)、ブレファミド(Blephamide)、FML、オキュフェン(Ocufen)、ボルタレン(Voltaren)、プロフェナール(Profenal)、プレド・フォルテ(Pred Forte)、エコンプレド・プラス(Econpred Plus)、エフロン(Eflone)、フラレックス(Flarex)、インフラマーゼ・フォルテ(Inflamase forte)、ベタジン(Betadine)、グラミシジン、プレドニゾロン、ベタキソロール、ユーモアゾル(Humorsol)、プロパラカイン、ベトプティック(Betoptic)、ヒラルチン(Hylartin)、インフラマーゼ・マイルド(Inflamase Mild)、ロテマックス(Lotemax)、フルルビプロフェン、クロラムフェニコール、メタゾラミド、チモロール、シロキサン(Ciloxan)、テラマイシン、シプロフロキサシン、ミオスタット(Miostat)、トリアムシノロン、ミコナゾール、トブラマイシン、フィソスチグミン(physostimine)、ゲンタマイシン、ピロカルピン、バシトラシン、ゴニオゾール(Goniosol)、ポリミキシン、オキシテトラサイクリン、ビロプティック(Viroptic)、ベキソール(Vexol)、スプロフェン、セルビスク(Celluvisc)、ポリトリム(Polytrim)、アイロタイシン(Illotycin)、シロキサン(Ciloxan)、オキュフロックス(Ocuflox)、ブリンゾラミド、セファゾリン、トブレックス(Tobrex)、ラタノプロスト、インドシアニン(indocycanine)、トリフルリジン(Trifluridine)、フェニルエフリン、デメカリウム、ネオマイシン、トロピカミド、デキサメタゾン、ネプタザン(Neptazane)、ジピベフリン、オキュフロックス(Ocuflox)、ビダラビン、ドルゾラミド、オフロキサシン、エピネフリン、アシクロビル、炭酸脱水酵素阻害剤、抗ヒスタミン薬、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛、銅、アトロピン、またはガラマイシンが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、本発明の化合物を遺伝子治療薬と共に投与する。一部の実施形態において、遺伝子治療薬としては、アンチセンス薬剤、または代替遺伝子が挙げられるが、これらに限定されない。
一部の実施形態において、本発明のいずれの組成物も本明細書に記載するいずれかの形態または実施形態で本発明の化合物を含む。一部の実施形態において、本発明のいずれの組成物も本明細書に記載するいずれかの形態または実施形態での本発明の化合物からなる。一部の実施形態において、本発明のいずれの組成物も本明細書に記載するいずれかの形態または実施形態での本発明の化合物から本質的になる。一部の実施形態において、用語「含む」は、指示された活性薬剤、例えば本発明の化合物の包含、ならびに製薬業界では公知であるような、他の活性薬剤、および医薬的に許容される担体、賦形剤、皮膚軟化薬、安定剤、などの包含を指す。一部の実施形態において、用語「から本質的になる」は、活性成分のみが指示された活性成分である組成物を指すが、他の化合物(その調合物の安定、保存などのためのものであるが、その指示された活性成分の治療効果に直接関与しないもの)を含む場合がある。一部の実施形態では、用語「から本質的になる」が、活性成分の放出を促進する成分を指す場合もある。一部の実施形態において、用語「なる」は、活性成分と医薬的に許容される担体または賦形剤とを含有する組成物を指す。
1つの実施形態において、本発明は、併用製剤を提供する。1つの実施形態において、用語「併用製剤」は、上で定義される併用パートナーを、独立して、または異なる量の併用パートナーを含む異なる固定合剤の使用により投与することができる、すなわち、同時に、並行して、別々にまたは逐次的に投与することができるという意味で、特に、「キット・オブ・パーツ(kit of parts)」を規定する。したがって、一部の実施形態では、キット・オブ・パーツのパーツを、例えば、同時に投与することができ、または時系列的にずらして投与することができる。すなわち、そのキット・オブ・パーツのいずれのパーツについても異なる時点で、等しいまたは異なる時間間隔で投与することができる。一部の実施形態では、併用パートナーの総量の比を併用製剤で投与することができる。1つの実施形態では、例えば、治療すべき患者のサブグループの要求または単一の患者の要求(特定の疾病、疾病の重症度、年齢、性別または体重のために異なる要求がある場合がある)にうまく対処するために、併用製剤を変えてもよく、当業者はそれを容易に行うことができる。
本発明が、当業者に認識されるように、時宜に応じて、任意の疾患、障害または状態のための本明細書に記載するような組成物および併用療法に関することは、理解されるはずである。そのような組成物および併用療法の一定の適用を、本発明の実施形態を表す特定の疾患、障害および状態について、ならびに本明細書に記載する化合物を単独でもしくは併用療法の一部として投与することによりまたは本発明の追加の実施形態を表す本発明の組成物を使用することにより被験者のそのような疾患、障害および状態を治療する方法について、上で説明した。
1つの実施形態において、本明細書に記載する化合物および/またはそれらを含む組成物は、認知の向上、うつ病の軽減もしくは治療または他の神経保護効果が望まれる用途および疾病治療に使用することができる。
1つの実施形態において、「認知」は、認識するプロセス、具体的には、気づく、認識する、考える、学習するおよび判断するプロセスを指す。認知は、心理学、言語学、コンピューターサイエンス、神経科学、数学、行動学および哲学の分野に関係している。1つの実施形態において、「気分」は、心の気質または状態を指す。ここで考える場合、変容は、認知および/または気分における正または負の任意の変化を意味する。
1つの実施形態において、「うつ病」は、その人の食事、睡眠、自己についての感じ方および物事についての考え方に影響を及ぼす、身体、気分および思考にかかわる病気を指す。うつ病の徴候および症状としては、活動への興味の喪失、食欲不振もしくは過食、感情表現の喪失、空虚な気分、絶望感、悲観、罪責感もしくは無気力、社会的引きこもり、疲労、睡眠障害、集中すること、思い出すこともしくは決断することの困難性、情緒不安定、短気、頭痛、消化器障害または慢性疼痛が挙げられる。
1つの実施形態において、本発明の方法は、ヒトである被験者に有用である。もう1つの実施形態において、前記被験者は、哺乳動物である。もう1つの実施形態において、前記被験者は、動物である。もう1つの実施形態において、前記被験者は、無脊椎動物である。もう1つの実施形態において、前記被験者は、脊椎動物である。
1つの実施形態において、前記被験者は、男性である。もう1つの実施形態において、前記被験者は、女性である。一部の実施形態において、本明細書に記載するような方法は、男性または女性のいずれの治療にも有用であり得るが、本明細書に記載および例示する特定の方法における特定の化合物の投与には、女性のほうが有利に応答する場合がある。
一部の実施形態において、本明細書に記載する方法は、男性または女性のいずれの治療にも有用であり得るが、本明細書に記載する特定の方法における特定の化合物の投与には、男性のほうが有利に応答する場合がある。
一部の実施形態において、本明細書に記載する化合物および/またはそれらを含む組成物は、被験者の性欲に関する問題に関連した疾患および/もしくは状態または被験者の勃起機能不全に関する適用および/またはそれらの治療のために使用することができる。1つの実施形態において、「性欲」は、性的欲求を指すことができる。
1つの実施形態において、用語「勃起性」は、勃起するまたは直立させる能力を指す。勃起組織は、それが有する非常に多数の血管の膨脹によって大きく膨脹し、硬くなることができる組織である。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の癌を治療する方法、被験者の癌の発生率または重症度または病因を低減する方法、被験者の癌の進行を遅らせる、寛解を持続させるまたは発症を遅らせる方法を提供し、これらの方法は、本明細書に記載する化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、水和物、N−オキシドもしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与する段階を含む。一部の実施形態において、そのような癌は、男性または女性における生殖組織に関連したホルモン依存性またはアンドロゲン受容体依存性腫瘍(悪性または良性)、例えば、前立腺、卵巣、乳房、子宮、精巣またはその他の癌である。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の前癌性前駆状態または病変を治療する方法、被験者の前癌性前駆状態または病変の発生率を低下させる方法を提供し、これらの方法は、本明細書に記載する化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、水和物、N−オキシドもしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与する段階を含む。一部の実施形態において、そのような前癌性前駆状態は、ホルモン感受性組織において見出されるアンドロゲン受容体依存性腫瘍であり、または男性もしくは女性における、例えば前立腺、卵巣、乳房、子宮、精巣もしくはその他の生殖組織に関連したものである。一部の実施形態において、そのような前癌性前駆状態は、例えば前立腺、子宮頚などの、何らかの局所的な上皮内新生物を含む。一部の実施形態において、そのような方法は、組織における、例えば男性または女性の生殖組織における、新形成もしくは前新形成、異形成または過形成に有用である。
1つの実施形態において、本発明は、良性前立腺肥大(BPH)を治療する化合物、組成物および/または治療におけるそれらの使用方法を提供する。「BPH(良性前立腺肥大)」は、前立腺の非悪性拡張であり、内臓において見出される最も一般的な非悪性増殖性異常であり、成人男性における病的状態の主因である。BPHは、50歳より上の年齢の男性の75%を超える率で発生し、90歳台には88%の有病率に達する。多くの場合、BPHは、前立腺を横断する尿道部分(尿道前立腺部)を徐々に圧迫する結果となる。これに起因して、患者は、不完全排尿および尿意切迫感のため、頻繁な排尿衝動を経験する。尿流の閉塞は、尿路閉塞および泌尿器不全に到ることがある、膀胱から尿を完全排出できないことに起因する尿流防止困難(溢流性尿失禁として知られている状態)ばかりでなく欲求時の排尿開始困難も含む、排尿に対する全般的な制御欠如に到る場合もある。
もう1つの実施形態において、本発明は、前立腺癌を患う被験者の前立腺癌を治療する、前立腺癌の発症を遅らせる、前立腺癌の発生率を低下させる、または前立腺癌の重症度を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物を前記被験者に投与することを含む。
一部の実施形態において、ER−βアゴニストは、被験者の前立腺癌の治療、前立腺癌の発症の遅延、前立腺癌の発生率の低下、または前立腺癌の重症度の低下に有用である。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3eである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3gである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3jである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3i、またはそれらの任意の組み合わせである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4hである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4uである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10oである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10fである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10wまたはそれらの任意の組み合わせである。
1つの実施形態において、前記方法は、式(I)〜(XI)の化合物のプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物またはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。もう1つの実施形態において、前記化合物は、3a、3d、3e、3l、3g、3j、3i、4a、4d、4u、10o、10d、10f、10lまたは10wである。
一部の実施形態において、前記方法は、式(I)〜(XI)の化合物またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを含む組成物を前記被験者に投与することを含む。もう1つの実施形態において、前記化合物は、3a、3d、3e、3l、3g、3j、3i、4a、4d、4u、10o、10d、10f、10lまたは10wである。
もう1つの実施形態において、本発明は、哺乳動物被験者において前立腺癌が発現するリスクを低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、エステル、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、ER−βアゴニストは、哺乳動物被験者において前立腺癌が発現する危険を減少させるために有用である。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3eである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3gである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3jである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3i、またはそれらの任意の組み合わせである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4hである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4uである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10oである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10fである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10wまたはそれらの任意の組み合わせである。
もう1つの実施形態において、本発明は、哺乳動物被験者の前立腺癌病変の前癌性前駆状態を治療する、該前駆状態の発症を遅らせる、該前駆状態の発生率を低下させるまたは該前駆状態の数を減少させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。もう1つの実施形態において、前記前立腺癌の前癌性前駆状態は、前立腺上皮内腫瘍(PIN)である。一部の実施形態において、ER−βは、哺乳動物被験者の前立腺癌病変の前癌性前駆状態の治療、該前駆状態の発症の遅延、該前駆状態の発生率の低下または該前駆状態の数の減少に有用である。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3eである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3gである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3jである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3i、またはそれらの任意の組み合わせである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4hである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4uである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10oである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10fである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10wまたはそれらの任意の組み合わせである。
もう1つの実施形態において、本発明は、哺乳動物被験者の精巣癌を治療する、予防する、抑制する、抑止する、または精巣癌の発生率を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明は、哺乳動物被験者の泌尿生殖器障害、疾患もしくは状態を治療する、予防する、抑制する、抑止する、または該障害、疾患もしくは状態の発生率を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、ER−βは、哺乳動物被験者の精巣癌の治療、予防、抑制、抑止、または精巣癌の発生率の低下に有用である。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3eである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3gである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3jである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3i、またはそれらの任意の組み合わせである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4hである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4uである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10oである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10fである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10wまたはそれらの任意の組み合わせである。
1つの実施形態において、本発明のこれらの態様によると、本方法は、前立腺ラテント癌の治療、抑制、抑止、その発現の危険の減少に適する。
いずれの前記方法も指示した化合物を含む組成物の投与によって実行でき、本発明の実施形態を表すことは、理解されるはずである。
一部の実施形態において、本発明は、癌、もしくはその前癌性前駆状態、または過形成の治療における化合物、組成物およびそれらの使用方法を提供する。一部の実施形態において、そのような新形成、前新形成または過形成は、例えば上皮細胞などの任意の細胞タイプのものであり得る。一部の実施形態において、本発明のNRBAまたは組成物によって正の効果をもたらすことができるそのような癌、前癌性病変または過形成病変は、甲状腺、肝臓、膀胱、腎臓、頭頚部組織、膵臓、尿生殖路、GI管、神経および支持組織の癌、前癌性病変もしくは過形成病変またはこれらの組み合わせを包含し得る。一部の実施形態において、本発明の化合物および組成物は、早期、前新形成段階で投与すると有益である。一部の実施形態において、本発明の化合物および組成物は、例えば原発巣からの転移を防止する場合、疾病後期に投与すると有益である。一部の実施形態において、本発明の化合物、組成物および方法は、被験者における発癌の任意のもしくは多数の段階で、または前癌段階で、またはこれらの組み合わせで投与すると有益である。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の癌腫を治療する、癌腫の再発を予防する、癌腫を抑止する、癌腫の発生率を低下させる、癌腫の発症を遅延させる、癌腫の再発を減少させる、または癌腫の重症度を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物(一部の実施形態において、これはSERMである)またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。
本発明のもう1つの実施形態において、被験者の良性前立腺肥大(BPH)を治療するための方法は、本明細書に記載する化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、水和物、N−オキシドもしくはこれらの任意の組み合わせを、前記被験者のBPHを治療するために有効な量で、前記被験者に投与する段階を含む。
もう1つの実施形態において、本発明は、肺癌を治療する、肺癌の重症度を低下させる、肺癌の発生率を低下させる、肺癌の発症を遅らせるための、本明細書に記載する化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせの使用を提供する。
もう1つの実施形態において、本発明は、非小細胞肺癌を治療する、非小細胞肺癌の重症度を低下させる、非小細胞肺癌の発生率を低下させる、非小細胞肺癌の発症を遅らせるための、本明細書に記載する化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせの使用を提供する。
大腸癌は、米国において二番目に診断頻度の高い悪性腫瘍であり、癌の二番目に一般的な死亡原因である。高コレステロール食は、大腸癌と有意な疫学的関連を有しており、そしてまたその大腸癌も核内ホルモン結合剤を調節する化合物、特に、ステロイド生産経路の成分に結合する受容体を調節する化合物、特に、本明細書に記載するようなSERMの投与による影響を受け得る。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の大腸癌を治療する、大腸癌の再発を防止する、大腸癌を抑止する、大腸癌の発生率を低下させる、大腸癌の発症を遅らせる、大腸癌の再発を減少させる、または大腸癌の重症度を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物(一部の実施形態において、これはSERMである)またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、ER−βアゴニストは、被験者の大腸癌の治療、大腸癌の再発の予防、大腸癌の抑止、大腸癌の発生率の低下、大腸癌の発症の遅延、大腸癌の再発の減少、または大腸癌の重症度の低下に有用である。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3eである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3gである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3jである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3i、またはそれらの任意の組み合わせである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4hである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4uである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10oである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10fである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10wまたはそれらの任意の組み合わせである。
一部の実施形態において、前記大腸癌は、胃腸障害、疾患または状態によって引き起こされる。1つの実施形態において、前記胃腸障害、疾患または状態は、大腸炎、クローン病、過敏性腸症候群、分類不能大腸炎、感染性大腸炎、過敏性腸疾患、潰瘍性大腸炎、潰瘍性直腸炎、または当業者に公知である他の胃腸障害、疾患または状態を包含し得る。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の胃腸障害、疾患もしくは状態を治療する、該障害、疾患もしくは状態の再発を防止する、該障害、疾患もしくは状態を抑止する、該障害、疾患もしくは状態の発生率を低下させる、該障害、疾患もしくは状態の発症を遅延させる、該障害、疾患もしくは状態の再発を減少させる、または該障害、疾患もしくは状態の重症度を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物(一部の実施形態において、これはSERMである)またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。
一部の実施形態において、治療は、大腸癌を治療する他の薬剤、例えば、アゼチジノン系コレステロール吸収阻害剤または当業者に公知である他の薬剤の投与を含む場合がある。一部の実施形態において、そのような治療は、本発明のRNBAでの治療より前である場合もあり、後である場合もあり、または本発明のRNBAでの治療と並行での場合もある。一部の実施形態において、そうした方法は、本化合物と、場合によっては、これに関して有用な他の薬剤とを含む組成物の投与を含む場合がある。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の頭頚部癌を治療する、頭頚部癌の再発を予防する、頭頚部癌を抑止する、頭頚部癌の発生率を低下させる、頭頚部癌の発症を遅らせる、頭頚部癌の再発を減少させる、または頭頚部癌の重症度を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物(一部の実施形態において、これはSERMである)またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の肝臓癌を治療する、肝臓癌の再発を予防する、肝臓癌を抑止する、肝臓癌の発生率を低下させる、肝臓癌の発症を遅らせる、肝臓癌の再発を減少させる、または肝臓癌の重症度を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物(一部の実施形態において、これはSERMである)またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の甲状腺癌を治療する、甲状腺癌の再発を予防する、甲状腺癌を抑止する、甲状腺癌の発生率を低下させる、甲状腺癌の発症を遅らせる、甲状腺癌の再発を減少させる、または甲状腺癌の重症度を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物(一部の実施形態において、これはNRBAである)またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の腎臓癌を治療する、腎臓癌の再発を予防する、腎臓癌を抑止する、腎臓癌の発生率を低下させる、腎臓癌の発症を遅らせる、腎臓癌の再発を減少させる、または腎臓癌の重症度を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物(一部の実施形態において、これはNRBAである)またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の膵臓癌を治療する、膵臓癌の再発を予防する、膵臓癌を抑止する、膵臓癌の発生率を低下させる、膵臓癌の発症を遅らせる、膵臓癌の再発を減少させる、または膵臓癌の重症度を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物(一部の実施形態において、これはNRBAである)またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。
黒色腫は、メラニン細胞またはメラニン細胞関連神経細胞のいずれかに由来する、進行性で、多くの場合、転移性の腫瘍である(「Cellular and Molecular Immunology」 (1991) (eds) Abbas A. K., Lechtman, A. H., Pober, J. S.; W. B. Saunders Company, Philadelphia: pages 340-341)。黒色腫は、全皮膚癌の約3パーセントを構成し、黒色腫の世界的増加は、女性における肺癌を除き、いずれの他の新生物にも勝る(「Cellular and Molecular Immunology」 (1991) (eds) Abbas, A. K., Lechtiman, A. H., Pober, J. S.; W. B. Saunders Company Philadelphia pages: 340-342; Kirkwood and Agarwala (1993) Principles and Practice of Oncology 7:1-16)。黒色腫が明らかに皮膚に局在している場合でさえ、患者の30%以下は全身転移を発現し、その大多数は死亡する(Kirkwood and Agarwala (1993) Principles and Practice of Oncology 7:1-16)。黒色腫の従来の治療様式としては、外科手術、放射線照射および化学療法が挙げられる。過去10年間に、新たな有望な黒色腫治療法として、免疫療法および遺伝子治療が浮上した。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の黒色腫を治療する、黒色腫の再発を予防する、黒色腫を抑止する、黒色腫の発生率を低下させる、黒色腫の発症を遅らせる、黒色腫の再発を減少させる、または黒色腫の重症度を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物(一部の実施形態において、これはNRBAである)またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の皮膚障害、疾患もしくは状態を治療する、該障害、疾患もしくは状態の再発を予防する、該障害、疾患もしくは状態を抑止する、該障害、疾患もしくは状態の発生率を低下させる、該障害、疾患もしくは状態の発症を遅らせる、該障害、疾患もしくは状態の再発を減少させる、または該障害、疾患もしくは状態の重症度を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物(一部の実施形態において、これはNRBAである)またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。
1つの実施形態において、皮膚障害、疾患または状態は、皮膚炎、黒色腫、掻痒症、乾癬、皮膚萎縮(skin atropy)を包含し得る。
1つの実施形態において、本発明は、1)被験者の脂質プロフィールを改善する方法;2)被験者の循環脂質レベルを低下させる方法;3)被験者の高密度リポタンパク質(HDL)コレステロールレベルを上昇させる方法;4)被験者の低密度リポタンパク質レベルに対する高密度リポタンパク質レベルの比率を変える方法を提供し、この場合、前記被験者は、前立腺癌を有し、ADTを受けているまたは受けた者であり、前記方法は、式(I)〜(XI)の化合物またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの組み合わせを前記被験者に投与することを含む。もう1つの実施形態において、前記方法は、前記化合物を含む組成物の投与を含む。
もう1つの実施形態において、前記被験者は、ADTを受けているまたは受けた被験者である。1つの実施形態において、用語「受けた」、「受けている」などは、一般的にアンドロゲンレベルを、または特にテストステロンレベルを低下させる当分野において公知の任意の治療または療法を、最近(過去6ヶ月以内に)受けた被験者または現在受けている被験者を指す。もう1つの実施形態において、前記用語は、そのような治療または療法を6ヶ月よりも昔に被験者を指す。1つの実施形態において、前記治療または療法は、外科的なものである。もう1つの実施形態において、前記治療または療法は、内科的なものである。もう1つの実施形態において、前記治療または療法は、アンドロゲンまたはテストステロンを完全に除去するか、または検出可能なレベルより下に除去する。もう1つの実施形態において、ADTは、アンドロゲンまたはテストステロンの減少を意図したものではない治療または療法の副作用である。これらの可能性のそれぞれが本発明の別個の実施形態を表す。
もう1つの実施形態では、前立腺癌を治療するために、前立腺癌の進行を遅らせるために、ならびに前立腺癌の再発を予防するおよび/または治療するために、ADTを用い、これは、LHRH類似体、可逆性抗アンドロゲン(例えば、ビカルタミドもしくはフルタミド)、抗エストロゲン、抗癌薬、5−アルファレダクターゼ阻害剤、アロマターゼ阻害剤、プロゲスチン、選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARMS)、または他の核内ホルモン受容体を介して作用する薬剤の投与を含む。もう1つの実施形態では、ADTを毎月、または3、4、6もしくは12ヶ月ごとに投与する。もう1つの実施形態では、ADTを最初の月は2週間ごとに、その後は4週間ごとに投与する。
一部の実施形態において、この態様によると、こうした方法は、前立腺癌を有し、ADTを受けているかまたは受けた被験者に、本発明の化合物を投与することを含む。1つの実施形態において、本化合物は、ADTの前に投与することができる。もう1つの実施形態において、本化合物は、ADTと並行して投与することができる。もう1つの実施形態において、本化合物は、ADTの後に投与することができる。
一部の実施形態において、本発明の方法は、本発明におけるすべての疾病についての予防法として、本発明の化合物をADTと併用で、ADTの前にまたはADTの後に投与することを含む。一部の実施形態において、そうした化合物はSERMである。1つの実施形態では、NRBAをADT前の1〜2週間の間に投与する。もう1つの実施形態では、ADT前の2〜4週間の間にNRBAを投与する。もう1つの実施形態では、ADT前の1〜2ヶ月の間にNRBAを投与する。もう1つの実施形態では、ADT前の2〜4ヶ月の間にNRBAを投与する。もう1つの実施形態では、ADT前の4〜6ヶ月の間にNRBAを投与する。1つの実施形態では、ADT後の1〜2週間の間にNRBAを投与する。もう1つの実施形態では、ADT後の2〜4週間の間にNRBAを投与する。もう1つの実施形態では、ADT後の1〜2ヶ月の間にNRBAを投与する。もう1つの実施形態では、ADT後の2〜4ヶ月の間にNRBAを投与する。もう1つの実施形態では、ADT後の4〜6ヶ月の間にNRBAを投与する。
他の実施形態において、本発明は、ADTに関連した任意の疾患、障害または症状の治療方法を提供する。他の実施形態において、本発明は、テストステロン枯渇に関連した任意の疾患、障害または症状の治療方法を提供する。それぞれの疾患、障害または症状が、本発明の別個の実施形態を表す。
乳頭腫ウイルスは、上皮の高増殖性病変を有機する非エンベロープDNAウイルスである。乳頭腫ウイルスは、自然界にはびこっており、高等脊椎動物において同定された。数ある中でもヒト、ウシ、ウサギ、ウマおよびイヌ由来のウイルスが特性付けされている。ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)は、80より多くのタイプに分類されている(Epidemiology and Biology of Cervical Cancer. Seminars in Surgical Oncology 1999 16:203-211)。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の乳頭腫を治療する、乳頭腫の再発を予防する、乳頭腫を抑止する、乳頭腫の発生率を低下させる、乳頭腫の発症を遅らせる、乳頭腫の再発を減少させる、または乳頭腫の重症度を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物(一部の実施形態において、これはNRBAである)またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。
内分泌腺破壊性化学物質とエストロゲン受容体を介したサイトカインシグナリングの間のクロストークが証明されており、これは、免疫系および/またはその疾患の調節におけるNRBAおよび/または他の核内ホルモン結合剤の関与を示唆している。
例えば、タモキシフェン、クロミフェンおよびナホキシジンは、エストロゲン受容体陰性T−リンパ芽球系白血病セルラインCCRF/CEMの生存率を低下させる。これは、白血病の臨床治療における抗エストロゲンの関与を示唆している。
白血病は、骨髄および血液の癌であり、ならびに急性もしくは慢性骨髄性タイプ、または急性もしくは慢性リンパ芽球性タイプの疾患を含む。
白血病のための標準的な治療は、通常、化学療法および/または骨髄移植および/または放射線療法を必要とする。化学療法は、通常、2つまたはそれ以上の抗癌薬の併用を必要とし、一般的な併用としては、シタラビンとドキソルビシンまたはダウノルビシンまたはミトキサントロンまたはチオグアニンのいずれか、メルカプトプリンとメトトレキサート、ミトキサントロンとエトポシド、アスパラギナーゼとビンクリスチン、ダウノルビシンおよびプレドニゾン、シクロホスファミドとビンクリスチン、シタラビンおよびプレドニゾン、シクロホスファミドとビンクリスチンおよびプレドニゾン、ダウノルビシンとシタラビンおよびチオグアニン、ならびにダウノルビシンとビンクリスチンおよびプレドニゾンが挙げられる。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の白血病を治療する、白血病の再発を防止する、白血病を抑止する、白血病の発生率を低下させる、白血病の発症を遅らせる、または白血病の重症度を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。
一部の実施形態において、本発明は、癌を治療する、癌の重症度を低下させる、癌の発生率を低下させる、または癌の病因を減少させるための、本明細書に記載する化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせの使用を提供する。もう1つの実施形態において、前記癌は、アンドロゲンAR依存性腫瘍(悪性または良性)、例えば前立腺癌、乳癌(男性または女性、手術可能または手術不能)を含む。もう1つの実施形態において、本化合物は、前立腺癌、膀胱癌、脳腫瘍、骨腫瘍、大腸癌、子宮内膜癌、肝臓癌、肺癌、リンパ性癌、腎臓癌、骨肉腫癌、卵巣癌、膵臓癌、陰茎癌、皮膚癌、甲状腺癌、および/またはホルモン依存性癌を治療するためのADTの補助である。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の膀胱癌を治療する、抑制する、膀胱癌の発生率もしくは重症度を低下させる、または膀胱癌の寛解を持続させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)のNRBAもしくはSERM、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。
メトトレキサート、ビンブラスチン(vinbiastine)、ドキソルビシンもしくはシスプラチン(M−VAC)または当分野において公知の他の薬剤を伴うまたは伴わない膀胱切除術をはじめとする、既存の膀胱癌療法を、本明細書に提供する療法と併用することができる。
1つの実施形態において、本発明は、a)骨関連障害を治療する;b)骨関連障害を予防する;c)骨関連障害を抑制する;d)骨関連障害を抑止する;e)被験者の骨の強度を増加させる;f)被験者の骨量を増加させる;g)破骨細胞形成阻害に使用するための、本明細書に記載する化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせの使用を提供する。
1つの実施形態において、本発明は、a)骨修復を促進する;b)骨障害を治療する;c)骨密度低下を治療する;d)低い骨塩量密度(BMD)を治療する;e)減少した骨量を治療する;f)代謝性骨障害を治療する;g)骨成長または再成長を促進する;h)骨再生を促進する;i)骨折修復を促進する;j)骨リモデリングを促進する;k)顔面、臀部または関節のものを含む、再建手術後の骨傷害を治療する;l)骨の強度および機能を強化する;m)皮質骨量を増加させる;n)骨梁の連結度を増加させるための、本明細書に記載する化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせの使用を提供する。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の骨関連疾患または障害を治療する、予防する、該疾患または障害の重症度を低下させる、該疾患または障害の発症を遅らせる、該疾患または障害の再発を減少させる方法を提供し、本方法は、本発明のNRBA(一部の実施形態において、これはSERMである)を前記被験者に投与することを含む。1つの実施形態では、NRBA/SERMまたはそれを含む組成物を前記被験者に投与し、この場合、NRBA/SERMは、式(I)〜(XI)のものまたはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせである。一部の実施形態において、ER−βアゴニストは、被験者の骨関連疾患または障害の治療、予防、該疾患または障害の重症度の低下、該疾患または障害の発症の遅延、該疾患または障害の再発の減少に有用である。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3eである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3gである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3jである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3i、またはそれらの任意の組み合わせである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4hである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4uである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10oである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10fである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10wまたはそれらの任意の組み合わせである。
1つの実施形態において、前記骨関連障害は、遺伝障害であり、またはもう1つの実施形態では、所定の疾患についての治療レジメンの結果として生じたものである。例えば、および1つの実施形態において、本明細書に記載する化合物は、骨への癌の転移の結果として生じる骨関連障害、またはもう1つの実施形態では、例えば被験者の前立腺癌発生に応じて施された、アンドロゲン枯渇療法の結果として生じる骨関連障害に治療に有用である。
1つの実施形態において、前記骨関連障害は、骨粗しょう症である。もう1つの実施形態において、前記骨関連障害は、オステオペニアである。もう1つの実施形態において、前記骨関連障害は、骨吸収増加である。もう1つの実施形態において、前記骨関連障害は、骨折である。もう1つの実施形態において、前記骨関連障害は、骨脆弱化である。
もう1つの実施形態において、前記骨関連障害は、骨塩量密度(BMD)の減少である。もう1つの実施形態において、前記骨関連障害は、骨粗しょう症、オステオペニア、骨吸収増加、骨折、骨脆弱化およびBMD減少の任意の組み合わせである。それぞれの障害が本発明の別個の実施形態を表す。
1つの実施形態において、「骨粗しょう症」は、カルシウムおよび骨タンパク質の消耗に起因する骨量の減少に伴う骨の薄化を指す。もう1つの実施形態において、骨粗しょう症は、低骨量および骨組織劣化を特徴とする全身性骨障害であり、結果として骨の脆弱性および骨折しやすさが増加する。1つの実施形態において、骨粗しょう症患者における骨の強度は異常であり、結果として骨折する危険が増加する。もう1つの実施形態において、骨粗しょう症は、骨において通常見出されるカルシウムとタンパク質コラーゲンの両方を消耗させ、その結果、異常な骨量または骨密度低下のいずれかが生ずる。もう1つの実施形態において、骨粗しょう症に罹患している骨は、通常は骨折の原因とならないちょっとした転倒またはケガだけで骨折することがある。1つの実施形態において、前記骨折は、亀裂の形態(例えば、臀部骨折の場合)である場合もあり、または圧潰の形態(例えば、脊柱の圧迫骨折の場合)である場合もある。骨粗しょう症誘発骨折の一般的な領域は、脊柱、臀部および手首であるが、骨折は他の骨格領域においても発生することがある。もう1つの実施形態では、未確認の骨粗しょう症が、姿勢の変化、身体的異常、および運動低下をもたらす場合がある。
1つの実施形態において、前記骨粗しょう症は、アンドロゲン枯渇に起因する。もう1つの実施形態において、前記骨粗しょう症は、アンドロゲン枯渇の結果として起こる。もう1つの実施形態において、前記骨粗しょう症は、原発性骨粗しょう症である。もう1つの実施形態において、前記骨粗しょう症は、続発性骨粗しょう症である。もう1つの実施形態において、前記骨粗しょう症は、閉経後骨粗しょう症である。もう1つの実施形態において、前記骨粗しょう症は、若年性骨粗しょう症である。もう1つの実施形態において、前記骨粗しょう症は、特発性骨粗しょう症である。もう1つの実施形態において、前記骨粗しょう症は、老人性骨粗しょう症である。
もう1つの実施形態において、前記原発性骨粗しょう症は、I型原発性骨粗しょう症である。もう1つの実施形態において、前記原発性骨粗しょう症は、II型原発性骨粗しょう症である。それぞれの型の骨粗しょう症が本発明の別個の実施形態を表す。
本発明のこの態様によると、および1つの実施形態では、前記骨関連障害を本明細書に記載する化合物またはそれらの組み合わせで治療する。もう1つの実施形態では、本明細書に記載する化合物の投与前に、投与と並行して、または投与後に、他の骨刺激化合物を前記被験者に提供することができる。1つの実施形態において、そのような骨刺激化合物は、天然物質を含む場合もあり、または合成物質を含む場合もある。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の骨粗しょう症、骨折および/または骨塩量密度(BMD)減少の発生率を低下させる、骨粗しょう症、骨折および/または骨塩量密度(BMD)減少を抑止する、抑制するおよび治療する方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)のNRBA/SERM、またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせ、またはこれを含む組成物を投与し、それによって前記被験者の骨粗しょう症、骨折および/または骨塩量密度(BMD)減少の発生率を低下させる、骨粗しょう症、骨折および/または骨塩量密度(BMD)減少を抑止する、抑制するおよび治療することを含む。一部の実施形態において、前記ER−βアゴニストは、被験者の骨粗しょう症、骨折および/または骨塩量密度(BMD)減少の、発生率低下、抑止、抑制および治療に有用である。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3eである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3gである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3jである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3i、またはそれらの任意の組み合わせである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4hである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4uである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10oである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10fである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10wまたはそれらの任意の組み合わせである。
1つの実施形態において、前記骨刺激化合物は、当業者に理解されるように、骨形成タンパク質(BMP)、増殖因子、例えば上皮増殖因子(EGF)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、トランスフォーミング増殖因子(TGF)、インスリン増殖因子(IGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、ヘッジホッグタンパク質、例えばソニックヘッジホッグ、インディアンヘッジホッグおよびデザートヘッジホッグ、ホルモン、例えば卵胞刺激ホルモン、副甲状腺ホルモン、甲状腺ホルモン関連ペプチド、アクチビン、インヒビン、フォリスタチン、frizzled、frzbまたはfrazzledタンパク、BMP結合タンパク質、例えばコルジンおよびフェチュイン、サイトカイン、例えばIL−3、IL−7、GM−CSF、ケモカイン、例えばエオタキシン、コラーゲン、オステオカルシン、オステオネクチンおよび他のものを含んでいてもよい。
もう1つの実施形態において、本発明の骨障害の治療に使用するための組成物は、本明細書に記載する化合物、追加の骨刺激化合物、および骨原性細胞を含んでいてもよい。1つの実施形態において、骨原性細胞は、骨芽細胞に分化誘導可能な幹細胞または前駆細胞であり得る。もう1つの実施形態において、前記細胞は、骨芽細胞であり得る。もう1つの実施形態において、骨刺激化合物をコードする核酸を被験者に投与することができ、これは本発明の一部とみなすことができる。
1つの実施形態において、本発明の方法は、骨粗しょう症を治療するための化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、骨粗しょう症を治療するためにSERMと併用で化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、前記SERMは、タモキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、イドキシフェン、トレミフェン、オスペミフェン、ドロロキシフェン、ラロキシフェン、アルゾキシフェン、バゼドキシフェン、PPT(1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−4−プロピル−1H−ピラゾール)、DPN、ラソホキシフェン、ピペンドキシフェン、EM−800、EM−652、ナホキシジン、ジンドキシフェン、テスミリフェン、リン酸ミプロキシフェン、RU58,688、EM139、ICI164,384、ICI182,780、クロミフェン、MER−25、ジエチルスチベストロール、クメストロール、ゲニステイン、GW5638、LY353581、ツクロミフェン、エンクロミフェン、酢酸デルマジノン、DPPE、(N,N−ジエチル−2−{4−(フェニルメチル)−フェノキシ}エタナミン)、TSE−424、WAY−070、WAY−292、WAY−818、シクロコムノール、ピリナベレル、ERB−041、WAY−397、WAY−244、ERB−196、WAY−169122、MF−101、ERb−002、ERB−037、ERB−017、BE−1060、BE−380、BE−381、WAY−358、[18F]FEDNP、LSN−500307、AA−102、半枝蓮(Ban zhi lian)、CT−101、CT−102、またはVG−101である。
もう1つの実施形態において、本発明の方法は、骨粗しょう症を治療するためにビスホスホネート、例えばアレンドロネート、チルドロネート(tiludroate)、クロドロネート(clodroniate)、パミドロネート、エチドロネート、アレンドロネート、ゾレンドロネート、シマドロネート、ネリドロネート、ミノドロン酸、イバンドロネート、リセドロネートまたはホモリセドロネート(homoresidronate)と併用で本発明の化合物を投与することを含む。
もう1つの実施形態において、本発明の方法は、骨粗しょう症を治療するためにカルシトニン、例えばサケ、エルカトニン、SUN−8577またはTJN−135と併用で本化合物を投与することを含む。
もう1つの実施形態において、本発明の骨粗しょう症の治療方法は、a)ビタミンDまたは誘導体、例えばZK−156979;b)ビタミンD受容体リガンドおよび類似体、例えば、カルシトリオール、トピトリオール、ZK−150123、TEI−9647、BXL−628、Ro−26−9228、BAL−2299、Ro−65−2299またはDP−035;c)エストロゲン、エストロゲン誘導体、または結合型エストロゲン;d)抗エストロゲン、プロゲスチン、または合成エストロゲン/プロゲスチン;e)RANKリガンドmAb、例えばデノスマブ、以前はAMG162(Amgen);f)αvβ3インテグリン受容体アンタゴニスト;g)破骨細胞空胞ATPase阻害剤;h)破骨細胞受容体へのVEGFの結合に対するアンタゴニスト;i)カルシウム受容体アンタゴニスト;j)PTh(副甲状腺ホルモン)および類似体、PTHrP類似体(副甲状腺ホルモン関連ペプチド);k)カテプシンK阻害剤(AAE581など);l)ラネリック酸ストロンチウム(strontium renelate);m)チボロン;n)HCT−1026、PSK3471;o)ガリウムマルトレート(gallium maltolate);p)ニューロピンAQ;q)プロスタグランジン(骨用);r)p38プロテインキナーゼ阻害剤;s)骨形成タンパク質;t)BMPアンタゴニストの阻害剤;u)HMG−CoAレダクターゼ阻害剤;v)ビタミンKまたは誘導体;w)イプリフラボン;x)フッ化塩;y)カルシウム栄養補助食品;およびz)オステオプロテゲリンと併用で、本発明の化合物を投与することを含む。
1つの実施形態において、本発明の方法は、ホルモン障害、分解または平衡異常に起因するまたは関連した疾患または障害の治療に有用である。1つの実施形態において、前記ホルモン障害、分解または平衡異常は、ホルモン過剰を含む。もう1つの実施形態において、前記ホルモン障害、分解または平衡異常は、ホルモン欠損症を含む。1つの実施形態において、前記ホルモンは、ステロイドホルモンである。もう1つの実施形態において、前記ホルモンは、エストロゲンである。もう1つの実施形態において、前記ホルモンは、アンドロゲンである。もう1つの実施形態において、前記ホルモンは、グルココルチコイドである。もう1つの実施形態において、前記ホルモンは、コルチコステロイドである。もう1つの実施形態において、前記ホルモンは、黄体形成ホルモン(LH)である。もう1つの実施形態において、前記ホルモンは、卵胞刺激ホルモン(FSH)である。もう1つの実施形態において、前記ホルモンは、当分野において公知の任意の他のホルモンである。もう1つの実施形態において、前記ホルモン障害、分解または平衡異常は、閉経に関連している。もう1つの実施形態において、前記ホルモン障害、分解または平衡異常は、男性更年期、男性更年期血管運動症状、男性更年期女性化乳房、筋肉強度および/または機能、骨強度および/または機能ならびに怒りに関連している。もう1つの実施形態において、ホルモン欠損症は、被験者の特定の処置の結果、例えば疾患または障害の治療の副作用である。例えば、ホルモン欠損症は、被験者のアンドロゲン枯渇、例えば被験者の前立腺癌のための療法の結果である。それぞれの可能性が本発明の別個の実施形態を表す。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の消化器系疾患に関連した症状を治療する、該症状の発生率を減少させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を軽減するおよび/もしくは排除する方法を提供する。1つの実施形態において、前記方法は、化合物および抗癌剤、免疫調節剤、抗糖尿病薬、中枢神経系を治療する薬剤、胃腸系を治療する薬剤、抗感染薬、代謝性疾患を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、ビタミン類またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、胃腸疾患は、大腸腺腫性ポリポーシス、アラジール症候群、肛門疾患、虫垂炎、バレット食道、胆道閉鎖症、胆道疾患、カロリ病、セリアック病、胆管炎、胆嚢炎、胆石症、潰瘍性大腸炎、クローン病、嚥下障害、十二指腸潰瘍、赤痢、偽膜性腸炎、食道アカラシア、食道閉鎖、食道炎、膵外分泌機能不全、脂肪肝、大便失禁、胃炎、肥厚性胃炎、胃腸炎、胃食道逆流、胃麻痺、痔、肝静脈血栓症、肝炎、慢性肝炎、横隔膜ヘルニア、食道裂孔ヘルニア、ヒルシュスプルング病、門脈系高血圧(HTN)、炎症性腸疾患、腸疾患、腸新生物、神経性小腸性形成異常症(intestinal neuronal dysplasia)、腸閉塞、過敏性腸症候群、乳糖不耐性、肝硬変、肝臓疾患、メッケル憩室、膵臓疾患、膵臓新生物、膵臓炎、消化性潰瘍、ポイツ・ジェガース症候群、直腸炎、直腸疾患、直腸脱、短小腸症候群、気道食道瘻、ウィップル病、またはゾリンジャー・エリソン症候群を含む。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の気道疾患に関連した症状を治療する、該症状の発生率を低下させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を軽減する、および/または排除する方法を提供する。1つの実施形態において、前記方法は、化合物および抗癌剤、免疫調節剤、中枢神経系を治療する薬剤、心血管系を治療する薬剤、抗感染薬、消耗性疾患を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、ビタミン類またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、気道疾患は、気道閉塞、無呼吸、石綿沈着症、喘息、喘息誘発性筋衰弱または骨衰弱、無気肺、ベリリウム症、気管支疾患、気管支拡張症、細気管支炎、閉塞性細気管支炎性器質化肺炎、気管支炎、気管支肺異形成、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、通常の風邪、咳、膿胸、喉頭蓋炎、グルココルチコイド(GC)誘導性ミオパチーまたはオステオペニア、喀血、肺性高血圧症、過呼吸、カルタゲナー症候群、肺膿瘍、肺疾患、胎便吸引症候群、胸膜滲出液、胸膜炎、肺炎、気胸症、肺胞タンパク症、慢性閉塞性肺疾患、肺水腫、肺塞栓症、肺気腫、肺線維症、呼吸窮迫症候群、新生児呼吸器過敏症、気道感染、鼻硬腫、シミター症候群、重症急性呼吸器症候群、珪肺、中枢性睡眠時無呼吸症、喘音、気管支狭窄、喘息に起因する筋量または骨量減少、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の際のるいそう、ヴェグナー肉芽腫症、または百日咳を含む。
肺疾患としては、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症および間質性肺疾患などの疾患が挙げられる。これらの疾患の共通の特徴は、酸素および二酸化炭素を交換する肺の容量減少である。これに起因して患者の呼吸が速くなり、これにより十分な酸素を得るための患者が費すエネルギーが増加する。様々な呼吸器症候群が、ガスと大気を正しく交換する肺の能力を妨げる。これらの呼吸の問題が死亡率および罹患率の主原因である。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の肺疾患、障害または状態を治療する、予防する、抑止する、肺疾患、障害または状態の発生率を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)のNRBAまたはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを含む医薬組成物を投与し、それによって被験者の炎症状態を治療する、予防する、抑止する、炎症状態の発生率を低下させることを含む。
一部の実施形態において、前記肺疾患、障害または状態は、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症、出血性ショック、肺癌または胸膜炎を含む場合がある。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の神経系疾患に関連した症状を治療する、該症状の発生率を減少させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を減少および/または排除する方法を提供する。1つの実施形態において、前記方法は、化合物および抗癌剤、免疫調節剤、中枢神経系を治療する薬剤、抗感染薬、代謝性疾患を治療する薬剤、消耗性疾患を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、ビタミン類またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、神経系疾患は、自律神経系疾患、中枢神経系疾患、脳神経疾患、脱髄疾患、神経系奇形、神経学的症状、または神経筋疾患を含む。
一部の実施形態において、自律神経系疾患は、カウザルギー、または反射性交感神経性ジストロフィーを含む。
一部の実施形態において、中枢神経系疾患は、アルツハイマー病、クモ膜炎、脳腫瘍、脳虚血、中枢神経系感染症、脳性麻痺、脳血管障害、大脳皮質基底核神経節変性(CBGD)、クロイツフェルト・ヤコブ症候群、ダンディー・ウォーカー症候群、認知症、脳炎、脳脊髄炎、てんかん、てんかん誘発性腺機能低下および/もしくは代謝亢進状態、本態性振せん、フリートライヒ運動失調症、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカー病、ハラーフォルデン−シュパッツ症候群、ハンチントン病、水頭症、低酸素症、不眠症、虚血性発作、クールー、ランドー・クレフナー症候群、レビー小体病、マシャド・ジョセフ病、メージュ症候群、髄膜炎、細菌性髄膜炎、ウイルス性髄膜炎、偏頭痛障害、運動障害、多系統萎縮症、脊髄炎、オリーブ橋小脳萎縮症、パーキンソン病、パーキンソン病様障害、ポリオ、ポリオ後症候群、プリオン病、偽性脳腫瘍、シャイ−ドレーガー症候群、点頭痙攣、脊髄疾患、核上麻痺、脊髄空洞症、視床疾患、チック障害、トゥレット症候群、またはブドウ膜髄膜脳炎症候群を含む。一部の実施形態において、前記中枢神経系疾患は、嚢胞性線維症誘発性腺機能低下状態である。
一部の実施形態において、脳神経疾患は、ベル麻痺、脳神経疾患、顔面片側萎縮、顔面神経痛、舌咽神経疾患、メービウス症候群、または三叉神経痛を含む。
一部の実施形態において、中枢神経系疾患は、中枢神経系(CNS)の損傷または傷害を含む。一部の実施形態において、CNSの損傷または傷害は、筋肉消耗性疾患と関連している場合がある。CNSの損傷または傷害は、例えば、疾患、外傷または化学物質によって引き起こされる場合がある。例は、中枢神経損傷または傷害、末梢神経損傷または傷害、および脊髄損傷または傷害である。
脊髄損傷(SCI)を有する患者に関する研究により、SCI後に中枢神経伝達物質が改変され、それに起因して視床下部−下垂体−副腎系機能不全が生じる得る(この視床下部−下垂体−副腎系破壊が、テストステロンおよび他のホルモンの有意なレベル低下を招いた)ことが証明された。SCIまたは他の急性疾患または外傷は、特徴として、同化活性低下と連動した異化上昇を含み、その結果、除脂肪体組織を喪失しやすい状態となり、これは、多くの場合、栄養利用障害を伴う。除脂肪体重の喪失の影響としては、創傷発生および治癒メカニズム欠陥が挙げられ、これらが問題をさらに複雑にする。不動と併せて不十分な栄養およびタンパク質のため、脊髄損傷を有する患者は床ずれになる危険が高い。
1つの実施形態では、多種多様なCNS損傷を本発明によって治療することができる。CNS損傷は、1つの実施形態では、神経細胞膜の破壊を指すことがあり、またはもう1つの実施形態では、神経が神経インパルスを生じさせ、伝達する能力の不足を指すことがあり、またはもう1つの実施形態では、細胞の死を指すことがある。損傷は、CNSの正常な機能化に直接または間接的に影響を及ぼす傷害を含む。前記損傷は、構造的障害であることもあり、身体的障害であることもあり、または機械的障害であることもあり、ならびに神経線維の圧挫、圧迫または伸張の場合のように物理的衝撃によって生じることもある。あるいは、前記細胞膜は、疾患、化学平衡異常、または生理機能不全、例えば無酸素症(例えば、脳卒中)、動脈瘤もしくは再潅流によって破壊または分解されることもある。CNS損傷としては、例えば、網膜神経節細胞への傷害、外傷性脳損傷、脳卒中関連損傷、脳動脈瘤関連損傷、脊髄損傷(単麻痺、両側麻痺、対麻痺、片麻痺および四肢麻痺を含む)、神経増殖性障害、または神経障害性疼痛症候群が挙げられるが、これらに限定されない。
もう1つの実施形態において、本発明は、哺乳動物被験者の中枢神経系(CNS)障害、疾患または状態を治療する、予防する、抑制する、抑止する、または該障害、疾患または状態の発生率を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)の化合物またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。
哺乳動物の脊髄への傷害では、脊髄内の神経間の連結が破壊されている。そのような傷害は、その傷害による影響を受けた神経路の神経インパルスの流れを遮断し、その結果、感覚機能と運動機能の両方を損なわせる。脊髄の損傷は、脊髄の圧迫もしくは他の挫傷、または脊髄の圧挫もしくは切断から生じ得る。脊髄の切断(本明細書では「離断」とも呼ぶ)は、脊髄の完全な切断である場合もあり、または不完全な切断である場合もある。
一部の実施形態において、CNS損傷または他の実施形態では脊髄損傷を患う被験者を治療する方法は、例えば、米国特許公開公報2004214790A1に記載されているような、損傷部位の電気刺激およびプリンヌクレオシドまたはその類似体の投与により前記被験者の治療を伴うことがある。
一部の実施形態において、脱髄疾患は、副腎白質ジストロフィー、アレキサンダー病、カナヴァン病、脱髄疾患、シルダーの汎発性脳硬化症、グロボイド細胞白質ジストロフィー(leukodystrophy-globoid cell)、異染性白質ジストロフィー、または視神経脊髄炎を含む。
一部の実施形態において、神経系奇形は、アーノルド・キアリ奇形、シャルコー・マリー−トゥース病、脳瘤、遺伝性運動感覚性ニューロパシー、眼中隔異形成、潜在性二分脊椎、または脊椎閉塞不全症を含む。
一部の実施形態において、神経学的症状は、失認、健忘、失名詞症、失語症、先行症、背部痛、ブラウン−セカール症候群、小脳性運動失調症、舞踏病、コミュニケーション障害、錯乱、めまい、失読症、ジストニー、顔面神経麻痺、線維束性収縮、歩行障害、神経性頭痛、片麻痺、記憶障害、精神遅滞、緘黙症、ミオクローヌス、頚部痛、非言語性学習障害、嗅覚障害、疼痛、麻痺、幻肢、相貌失認、四肢麻痺、心因性発作、攣縮、言語障害、共感覚、遅発性ジスキネジー、味覚障害、斜頚、振せん、咬痙、意識消失、またはめまい感を含む。
一部の実施形態において、神経筋疾患は、筋萎縮性側索硬化症、上腕神経叢神経炎、上腕神経叢ニューロパシー、軽度の延髄麻痺、手根管症候群、肘部管症候群、糖尿病性ニューロパシー、自律神経障害、ギラン・バレー症候群、遺伝性感覚・自律神経性ニューロパシー、ミラー−フィッシャー症候群、運動ニューロン疾患、脊髄筋萎縮症、重症筋無力症、先天性構造ミオパチー、神経圧迫症候群、神経痛、神経筋疾患、家族性周期性麻痺、末梢神経系疾患、POEMS症候群、多発ニューロパシー、多発神経根筋障害、レフスム病、坐骨神経痛、幼児期脊髄性筋萎縮症、全身硬直症候群、胸郭出口症候群、または尺骨神経圧迫症候群を含む。
1つの実施形態において、神経系疾患を患う被験者の治療方法は、その被験者が神経系疾患(これらのうちの一部は本明細書に記載されている)を有するために生じるその被験者の任意の二次的状態の治療を包含する。
本発明の化合物は、網膜神経(neural retina)に影響を及ぼす状態の治療または改善に有用であり得る。エストロゲンは、網膜において神経保護作用を有する場合があり(例えば、Invest Ophthal Vis Sci 38:1193-1202 (1997)およびInvest Ophthal Vis Sci 44(7):3155-3162 (2003)を参照のこと)、エストロゲン受容体は、内網膜ならびに脈絡膜において見出される(Br J Ophthalmol 85:877-882 (2001))。本発明のNRBAは、黄斑変性、緑内障、糖尿病性網膜症、網膜色素変性症、および遺伝的欠陥、外傷または環境への暴露に起因する他の網膜変性を含む(しかしこれらに限定されない)、局所虚血または変性事象に対する目の治療または保護に有用である。
一部の実施形態において、本発明は、眼疾患に関連した症状を治療する、該症状の発生率を低下させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を減少および/または排除する方法を提供する。1つの実施形態において、本方法は、NRBA/SERM化合物および抗癌剤、免疫調節剤、心血管系を治療する薬剤、抗感染薬、消耗性疾患を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、ビタミン類またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、眼疾患は、急性帯状潜在性網膜外層症、色覚異常、アディー症候群、白皮症、目−一過性黒内障(ocular-amaurosis)、弱視、無虹彩、瞳孔不同、前部虚血性視神経症、無眼球症、無水晶体症、眼精疲労、乱視、自己免疫疾患、眼瞼炎、眼瞼下垂症、眼瞼痙攣、失明、老人性白内障、中軸白内障、網脈絡膜症、霰粒腫、脈絡網膜炎、脈絡網膜出血、コロイデレミア、コロボーマ、色覚欠如、結膜炎、角膜疾患、角膜ジストロフィー、角膜浮腫、角膜潰瘍、角膜混濁、角膜びらん、角膜内皮細胞変性およびジストロフィーもしくは内皮細胞喪失、角膜ジストロフィーもしくは変性、角膜上皮の剥離、流行性角結膜炎、霰粒腫、中枢神経疾患、網膜中心動脈もしくは静脈閉塞症、網膜動脈の動脈硬化症、光視症、糖尿病性網膜症、網脈絡膜萎縮、糖尿病性網膜症、複視、睫毛重生症、ドライアイ症候群、デュアン眼球後退症候群、眼瞼外反症、眼瞼内反症、内斜視、剥離症候群、外斜視、眼出血、眼新生物、眼瞼疾患、フローター、総線維化症候群、緑内障、高眼圧緑内障、正常眼圧緑内障、脳回転状萎縮、半盲、ヘルマンスキー・プドラック症候群、麦粒腫、ホルネル症候群、ヒステリー、遠視、前房出血、虹彩毛様体炎、虹彩炎、カーンズ・セイヤー症候群、円錐角膜炎、涙器疾患、涙管閉塞症、水晶体疾患、動体視力低下、黄斑変性、黄斑円孔、小眼球、近視、眼振、様々な種類の病的疾患に起因する視野狭窄、眼球運動障害、眼球運動神経疾患、眼筋麻痺、視神経萎縮症、視神経疾患、視神経炎、視神経症、視神経萎縮、眼窩蜂巣炎、うっ血乳頭、ペータース奇形、老視、精神病、翼状片、瞳孔障害、屈折異常、網膜剥離、網膜疾患、網膜静脈閉塞症、網膜および脈絡膜の血管新生疾患、卵巣切除に起因する白内障、TGFβに起因する白内障、黄斑網膜上膜の黄斑線維症、屈折異常、網膜裂孔、増殖性網膜炎、色素性網膜変性症、色素性網膜炎、未熟児網膜症、網膜分離症、強膜炎、老人性黄斑変性、暗点、斜視、タイゲソン点状表層角膜炎、トラコーマ、ブドウ膜炎、白点症候群、視力障害または硝子体障害、脳下垂体障害およびホルモン不均衡に起因する疾患、遺伝子障害に起因する疾患、ならびに免疫障害に起因する疾患を含み、前記方法は、式(I)〜(XI)のNRBAまたはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを被験者に投与することを含む。
一部の実施形態において、ER−βアゴニストは、被験者の眼疾患に関連した症状の治療、該症状の発生率の低下、該症状の発症もしくは進行の遅延、または該症状の減少および/もしくは排除に有用である。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3eである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3gである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3jである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3i、またはそれらの任意の組み合わせである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4hである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4uである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10oである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10fである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10wまたはそれらの任意の組み合わせである。
もう1つの実施形態において、眼疾患の前記治療方法は、本発明の化合物を含む組成物を前記被験者に投与することを含み、この場合、前記組成物は、点眼剤、洗眼液、軟膏、結膜注射剤またはコンタクトレンズ吸着剤の形態である。もう1つの実施形態において、眼疾患の前記治療方法は、錠剤、カプセル、液体、シロップ、注射液、ハップ、軟膏、点眼剤、座剤などの形態で、経口投与または非経口投与(例えば、注射、点眼などの局所投与)される、本発明の化合物を含む組成物の投与を含む。前記有効成分を気化させ、例えば鼻、口または気管を通して吸入してもよい。
一部の実施形態において、眼疾患の前記治療方法は、本発明の化合物と、当分野において公知の、指示した状態の治療に有用な任意の他の化合物とを含む、組成物の投与を含む。
一部の実施形態において、点眼剤および洗眼液は本発明の水溶化化合物(I)〜(XI)を含み、1つの実施形態では滅菌蒸留水、BSS Plusおよび/または生理食塩水に溶解された状態で本発明の水溶化化合物(I)〜(XI)を含む。もう1つの実施形態では、賦形剤、担体、pH調節剤、等張剤、保存剤、グルタチオン、グルコース、様々な種類の塩、安定剤、清涼剤、抗酸化剤、防腐剤またはこれらの組み合わせを含む、添加剤を添加する。もう1つの実施形態において、前記点眼剤および洗眼液は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースもしくはそのナトリウム塩、ポリピロリドン、ポリビニルピロリドン(これは添加され、加熱される)、またはこれらの任意の組み合わせを含む。
一部の実施形態において、本発明の化合物は、低い水溶性を有する。1つの実施形態において、本化合物は、シクロデキストリンの使用により水溶化することができる。もう1つの実施形態では、α−シクロデキストリンを使用する。もう1つの実施形態では、βシクロデキストリンを使用する。もう1つの実施形態では、γシクロデキストリンを使用する。もう1つの実施形態では、ヒドロキシアルキル化βシクロデキストリンを使用する。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の皮膚障害に関連した症状を治療する、該症状の発生率を低下させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を減少および/もしくは排除する方法を提供する。1つの実施形態において、前記方法は、化合物および抗癌剤、免疫調節剤、皮膚障害を治療する薬剤、抗感染薬、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、ビタミン類またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、皮膚障害は、にきび、光線角化症、脱毛症、男性ホルモン性脱毛症、円形脱毛症、化学療法の二次的な脱毛症、放射線療法の二次的な脱毛症、瘢痕形成によって誘導される脱毛症、ストレスによって誘導される脱毛症、血管腫、水虫、水原性そう痒症、アトピー性皮膚炎、禿頭症、若禿げ、男性型禿頭症、男性ホルモン性禿頭症、基底細胞癌、火傷、床ずれ、ベーチェット病、眼瞼炎、せつ、ボーエン病、水疱性類天疱瘡、口内炎、よう、蜂巣炎、塩素ざ瘡、手および足の慢性皮膚炎、発汗障害、単純ヘルペス、接触皮膚炎、皮膚爬行症、ふけ症、皮膚炎、疱疹状皮膚炎、皮膚線維腫、おむつ負け、湿疹、表皮水疱症、丹毒、紅皮症、摩擦水疱、陰部疣贅、化膿性汗腺炎、じんま疹、多汗症、魚鱗癬、膿痂疹、頑癬、カポジ肉腫、ケロイド、ケラトアカントーマ、毛孔角化症、シラミ感染、扁平苔癬、慢性単純性苔癬、脂肪腫、リンパ節炎、悪性黒色腫、黒皮症、汗疹、伝染性軟属腫、貨幣状皮膚炎、乳頭パジェット病、シラミ寄生症、天疱瘡、口周囲皮膚炎、光アレルギー、光線過敏症、ばら色粃糖疹、毛孔性紅色粃糖疹、乾癬、レイノー病、白癬、酒さ、疥癬、強皮症、皮脂嚢胞、脂漏性角化症、脂漏性皮膚炎、帯状疱疹、皮膚癌、懸垂線維腫、クモ状血管腫、扁平上皮癌、うっ滞性皮膚炎、ダニ咬傷、須毛白癬、頭部白癬、体部白癬、股部白癬、足白癬、爪白癬、癜風、白癬、スナノミ症、尋常性白斑、疣贅を含む。
1つの実施形態において、前記皮膚障害は、創傷または火傷である。一部の実施形態において、創傷および/または潰瘍は、皮膚からもしくは粘膜表面上に突出して、または器官内の梗塞の結果として見出される。創傷は、軟組織欠損もしくは病変の結果である場合もあり、または基礎状態の結果である場合もある。1つの実施形態において、用語「創傷」は、正常な組織構造完全性の破壊を伴う身体損傷を意味する。この用語は、用語「ただれ」、「病変」、「壊死」および「潰瘍」も包含することを意図する。1つの実施形態において、用語「ただれ」は、皮膚または粘膜の任意の病変を指し、および用語「潰瘍」は、壊死組織の脱落によって生じる、器官または組織の表面の局所的欠損または陥凹を指す。病変は、一般に、任意の組織欠損を指す。壊死は、感染、損傷、炎症または梗塞の結果として死んだ組織に関する。これらのすべてが、用語「創傷」に包含され、この用語は、任意の治癒が始まってしまう前の段階または外科的切開のような特定の創傷が作られる前(予防的処置)の段階さえも含む、治癒プロセスの任意の特定の段階における任意の損傷を意味する。
本発明に従って予防および/または治療することができる創傷の例は、例えば、無菌創、挫創、切創、裂創、非穿通創(すなわち皮膚の破損はないが、基礎構造の損傷がある創傷)、開放創、穿通創、穿孔創、刺創、感染創、皮下創傷などである。だたれの例は、床ずれ、口内炎、クロム皮膚潰瘍、単純ヘルペス、褥瘡などである。潰瘍の例は、例えば、消化性潰瘍、十二指腸潰瘍、胃潰瘍、痛風潰瘍、糖尿病性潰瘍、高血圧性虚血性潰瘍、うっ滞性潰瘍、下肢潰瘍(静脈性潰瘍)、舌下潰瘍、粘膜下潰瘍、症候性潰瘍、栄養性潰瘍、熱帯潰瘍、性病性潰瘍(veneral ulcer)、例えば淋疾によって生じるもの(尿道炎、子宮頚内膜炎および直腸炎を含む)である。本発明に従って治療可能な創傷またはただれに関連した状態は、火傷、炭疽、破傷風、ガス壊疽、猩紅熱(scalatina)、丹毒、鬚毛瘡、毛包炎、伝染性膿痂疹、または水疱性膿痂疹などである。用語「創傷」の使用と用語「潰瘍」の使用の間、および用語「創傷」の使用と用語「ただれ」の使用の間には、多くの場合、一定の部分的重なりがあり、さらに、これらの用語は、ランダムに使用されることもある。従って、上で述べたように、本文脈における用語「創傷」は、用語「潰瘍」、「病変」、「ただれ」および「梗塞」を包含し、ならびにこれらの用語は、別の指示がなければ、無差別に使用している。
本発明に従って治療される創傷の種類としては、i)一般創傷、例えば、手術創、外傷創、感染創、虚血性創傷、熱創、化学的創傷(chemical wound)および水疱性創傷など;ii)口腔に特異的な創傷、例えば、抜歯後創傷、歯内創傷、特に嚢胞および膿瘍の治療に関連するもの、細菌、ウイルスまたは自己免疫に起因する潰瘍および病変、機械的創傷、化学的創傷、熱創、感染創ならびに苔癬様創傷(具体的な例は、ヘルペス潰瘍、アフタ性口内炎、急性壊死性潰瘍性歯肉炎および口内灼熱感症候群である);iii)皮膚の創傷、例えば、新生物、火傷(例えば、化学火傷および熱傷)、病変(細菌性病変、ウイルス性病変、自己免疫性病変)、咬傷および外科的切開なども挙げられる。創傷を分類するもう1つの方法は、i)外科的切開、小程度の表皮剥離および小程度の咬刺に起因する小さな組織喪失として、またはii)顕著な組織損傷として分類する方法である。後のグループは、虚血性潰瘍、褥瘡、フィステル、裂傷、重度咬創、熱傷ならびに採取部創傷(軟および硬組織におけるもの)および梗塞を含む。
本発明の他の態様において、予防および/または治療される創傷は、無菌創、梗塞、挫創、切創、裂創、非穿通創、開放創、穿通創、穿孔創、刺創、感染創および皮下創傷からなる群より選択される。
本発明に関連して重要な他の創傷は、虚血性潰瘍、褥瘡、フィステル、重度咬創、熱傷および採取部創傷である。
虚血性潰瘍および褥瘡は、通常、非常にゆっくりとしか治癒しない創傷であり、特に、このような場合、患者にとって非常に重要なことは、勿論、改善された、より迅速な治癒である。さらに、治癒が改善され、より迅速に治癒が生じると、このような創傷に罹患している患者の治療に必要な費用は著しく低減される。
採取部位創傷は、例えば身体のある部分から身体の別の部分への硬組織の移動、例えば移植、に関連して発生する、創傷である。このような手術に起因する創傷は、非常に痛く、従って、治癒の改善は最も価値がある。
用語「皮膚」は、皮膚の表皮層を包含し、皮膚表面がある程度負傷している場合には皮膚の真皮層も包含する、非常に広い意味で用いている。角質層を除けば、皮膚の表皮層が外(上皮)層であり、皮膚のより深部の結合組織層を真皮と呼ぶ。
一部の実施形態において、火傷は、テストステロンレベル低下を随伴し、性腺機能低下症(hypgonadism)は、創傷治癒遅延を随伴する。1つの実施形態において、本発明の方法は、創傷または火傷を患う被験者の治療を意図する。
一部の実施形態において、本発明は、前十字靭帯(ACL)もしくは内側十字靭帯(MCL)損傷の治癒の証明(prooting)方法、またはACLもしくはMCL手術後の回復の促進方法を提供する。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の内分泌障害に関連した症状を治療する、該症状の発生率を低下させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を減少および/または排除するための方法を提供する。1つの実施形態において、前記方法は、化合物および抗癌剤、免疫調節剤、抗糖尿病薬、心血管系を治療する薬剤、胃腸系を治療する薬剤、皮膚障害を治療する薬剤、中枢神経系を治療する薬剤、抗感染薬、肝臓を治療する薬剤、腎臓を治療する薬剤、代謝性疾患を治療する薬剤、消耗性疾患を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、ビタミン類、またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、内分泌障害は、先端巨大症、アディソン病、副腎疾患、先天性副腎過形成、アンドロゲン不感性症候群、先天性甲状腺機能低下症、クッシング症候群、尿崩症、糖尿病、1型糖尿病、2型糖尿病、糖尿病性ケトアドーシス、トルコ鞍空洞症候群、内分泌線新生物、内分泌系疾患、巨人症、生殖腺障害、グレーブス病、半陰陽、高アルドステロン症、高血糖性高浸透圧性非ケトン性昏睡、下垂体機能亢進症、高プロラクチン血症、甲状腺機能亢進症、性腺機能低下症、下垂体機能低下症、甲状腺機能低下症、カルマン症候群、ネルソン症候群、副甲状腺疾患、下垂体疾患、自己免疫性多腺性内分泌障害、思春期遅発症、思春期早発症、腎性骨異栄養症、甲状腺疾患、甲状腺ホルモン抵抗性症候群、甲状腺新生物、甲状腺結節、甲状腺炎、自己免疫性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎、またはウルフラム症候群を含む。
1つの実施形態において、「性腺機能低下症」は、成長および性的発達の遅滞を伴う、生殖腺の異常に低下した機能活動に起因するまたはそれを特徴とする状態である。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の泌尿生殖器疾患および/または生殖能力に関連した症状を治療する、該症状の発生率を低下させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を減少および/または排除するための方法を提供する。1つの実施形態において、前記方法は、本発明の化合物および抗癌剤、免疫調節剤、抗感染薬、腎臓を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、ビタミン類またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、泌尿生殖器疾患および/または生殖能力不全は、流産、特発性骨盤内癒着、外陰膣カンジダ症、分娩後うつ病、妊娠糖尿病、性交疼痛症、難産、子癇、子宮内膜症、胎児死亡、胎児成長遅滞、早期破裂羊膜、女性生殖器疾患、女性生殖器新生物、胞状奇胎、妊娠悪阻、不妊症、卵巣嚢腫、卵巣捻転、骨盤内炎症性疾患、胎盤疾患、胎盤機能不全、多嚢胞性卵巣症候群、羊水過多、分娩後出血、妊娠合併症、子宮外妊娠、外陰そう痒症、産褥障害、産褥感染、卵管炎、栄養膜新生物、子宮頚機能不全、子宮内反症、子宮脱、膣疾患、外陰疾患、外陰部硬化性苔癬を含む。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の先天性疾患、遺伝性疾患または新生児疾患に関連した症状を治療する、該症状の発生率を低下させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を減少および/または排除するための方法を提供する。1つの実施形態において、前記方法は、本発明の化合物および抗癌剤、免疫調節剤、抗糖尿病薬、心血管系を治療する薬剤、胃腸系を治療する薬剤、皮膚障害を治療する薬剤、中枢神経系を治療する薬剤、抗感染薬、肝臓を治療する薬剤、腎臓を治療する薬剤、代謝性疾患を治療する薬剤、消耗性疾患を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、ビタミン類またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、先天性疾患、遺伝性疾患および新生児疾患は、アイカルディ症候群、羊膜索症候群、無脳症、アンジェルマン症候群、毛細血管拡張性運動失調症、バナヤン・ゾナナ症候群、バース症候群、基底細胞母斑症候群、ベックウィズ・ヴィーデマン症候群、ブルーム症候群、鰓弓耳腎症候群、ネコの目症候群(cat eye syndrome)、脳性巨人症・チャージ症候群、染色体16異常、染色体18異常、染色体20異常、染色体22異常、コステロ症候群、ネコ鳴き症候群、クラリーノ症候群、嚢胞性線維症、デ・ランゲ症候群、10q遠位部トリソミー、ダウン症候群、外胚葉性異形成、胎児アルコール症候群、胎児疾患、胎児間輸血症候群、脆弱X症候群、フリーマン・シェルドン症候群、腹壁破裂、先天性遺伝子病、臍ヘルニア、全前脳症、色素失調症、イーヴェマルク症候群、ヤコブセン症候群、黄疸、クラインフェルター症候群、ラーセン症候群、ローレンス・ムーン症候群、滑脳症、小頭症、9pモノソミー、爪・膝蓋骨症候群、神経線維腫症、神経セロイドリポフスチン症、ヌーナン症候群、オチョア症候群(尿路・顔症候群、特有の顔の表情を有する水腎症)、眼脳腎症候群、パリスター・キリアン症候群、プラダー・ウィリー症候群、プロテウス症候群、プルーンベリー症候群、レット症候群、ロビノウ症候群、ルービンスタイン・テイビー症候群、裂脳症、内臓逆位、スミス・レムリ・オピッツ症候群、スミス・マゲニス症候群、スタージ−ウェーバー症候群、先天性梅毒、裂毛症、超女性症、13トリソミー(パトー症候群)、9トリソミー、ターナー症候群、接着双生児、アッシャー症候群、ワーデンブルグ症候群、ウェルナー症候群、またはウォルフ・ハーシュホーン症候群を含む。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の結合組織疾患に関連した症状を治療する、該症状の発生率を低下させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を減少および/または排除するための方法を提供する。1つの実施形態において、前記方法は、本発明の化合物および抗癌剤、免疫調節剤、皮膚障害を治療する薬剤、抗感染薬、代謝性疾患を治療する薬剤、消耗性疾患を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、ビタミン類またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、結合組織疾患は、強直性脊椎炎、エラース・ダンロス症候群、ヘノーホ・シェーンライン紫斑病、川崎病、マルファン症候群、結節性多発動脈炎、多発性筋炎、乾癬性関節炎、反応性関節炎、関節リウマチ、強皮症、シェーグレン症候群、眼球乾燥症、スティル病、全身性エリテマトーデス、高安病、またはウェゲナー肉芽腫症を含む。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の代謝性疾患に関連した症状を治療する、該症状の発生率を低下させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を減少および/または排除するための方法を提供する。1つの実施形態において、前記方法は、本発明の化合物および抗糖尿病薬、胃腸系を治療する薬剤、皮膚障害を治療する薬剤、中枢神経系を治療する薬剤、抗感染薬、肝臓を治療する薬剤、腎臓を治療する薬剤、代謝性疾患を治療する薬剤、消耗性疾患を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、ビタミン類またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、代謝性疾患は、酸−塩基不均衡、アシドーシス、アルカローシス、アルカプトン尿症、アルファ−マンノシド症、先天性アミノ酸代謝異常症、アミロイドーシス、鉄欠乏性貧血、アスコルビン酸欠乏症、ビタミン欠乏症、脚気、ビオチニダーゼ欠損症、炭水化物欠乏糖タンパク症候群、カルニチン障害、シスチン症、シスチン尿症、脱水症、ファブリ病、脂肪酸酸化障害、フコシドーシス、ガラクトース血症、ゴーシェ病、ギルバート病、グルコースリン酸脱水素酵素欠損症、グルタル酸血症、グリコーゲン蓄積症、ハルトナップ病、ヘモクロマトーシス、ヘモジデリン沈着症、肝レンズ核変性症、ヒスチジン血症、ホモシスチン尿症、高ビリルビン血症、高カルシウム血症、高インスリン血症、高カリウム血症、高脂血症、高シュウ酸尿症、ビタミンA過剰症、低カルシウム血症、低血糖症、低カリウム血症、低ナトリウム血症、低ホスファターゼ血症、インスリン抵抗性、ヨード欠乏、鉄過剰症、慢性特発性黄疸、リー病、レッシュ−ナイハン症候群、ロイシン代謝障害、リソソーム蓄積症、マグネシウム欠乏、メープルシロップ尿症、メラス症候群、メンケス縮れ毛症候群、代謝性疾患、代謝X症候群、先天性代謝異常、ミトコンドリア病、ムコリピドーシス、ムコ多糖症、ニーマンピック病、肥満、オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ欠損症、骨軟化症、ペラグラ、ペルオキシソーム病、フェニルケトン尿症、造血性ポルフィリン症、ポルフィリン症、偽性早老症、ゴーシェ病、レフサム病、ライ症候群、くる病、サンドホフ病、飢餓、タンジール病、テイ・サックス病、テトラヒドロビオプテリン欠損症、トリメチルアミン尿症、チロシン血症、尿素回路障害、水−電解質不均衡、ウェルニッケ脳症、ビタミンA欠乏症、ビタミンB12欠乏症、ビタミンB欠乏症、ウォルマン病、またはツェルウェーガー症候群を含む。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の行動メカニズムに関連した症状を治療する、該症状の発生率を低下させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を減少および/または排除するための方法を提供する。1つの実施形態において、前記方法は、本発明の化合物および心血管系を治療する薬剤、中枢神経系を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、ビタミン類またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、行動メカニズムは、攻撃、死への心構え、共依存、自傷行動、性行動または社会行動を含む。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の精神障害に関連した症状を治療する、該症状の発生率を低下させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を減少および/または排除するための方法を提供する。1つの実施形態において、前記方法は、本発明の化合物および中枢神経系を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、ビタミン類またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、精神障害は、アスペルガー症候群、多動を伴う注意欠陥障害、自閉症、双極性障害、境界性人格障害、カプグラ症候群、幼児行動障害、戦争神経症、気分循環障害、依存性人格障害、抑うつ性障害、解離性障害、気分変調障害、摂食障害、放火行動、心気症、衝動制御障害、クライン・レヴィン症候群、精神障害、幼児期に診断される精神障害、多重人格障害、ミュンヒハウゼン(Munchausen)症候群、ミュンヒハウゼン(Munchhausen)症候群、自己愛性人格障害、ナルコレプシー、強迫性障害、性的倒錯、恐怖症、精神病性障害、下肢静止不能症候群、統合失調症、季節性感情障害、性障害(sexual and gender disorders)、心因性性機能不全、睡眠障害、身体表現性障害、外傷後ストレス障害、物質関連障害、自殺行動、または抜毛癖を含む。
1つの実施形態において、「うつ病」は、その人の食事、睡眠、自己についての感じ方および物事についての考え方に影響を及ぼす、身体、気分および思考にかかわる病気を指す。うつ病の徴候および症状としては、活動への興味の喪失、食欲不振もしくは過食、感情表現の喪失、空虚な気分、絶望感、悲観、罪責感もしくは無気力、社会的引きこもり、疲労、睡眠障害、集中すること、思い出すこともしくは決断することの困難性、情緒不安定、短気、頭痛、消化器障害または慢性疼痛が挙げられる。
1つの実施形態において、「認知」は、認識するプロセス、具体的には、気づく、認識する、考える、学習するおよび判断するプロセスを指す。認知は、心理学、言語学、コンピューターサイエンス、神経科学、数学、行動学および哲学の分野に関係している。1つの実施形態において、「気分」は、心の気質または状態を指す。ここで考える場合、変容は、認知および/または気分における正または負の任意の変化を意味する。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の肝臓疾患に関連した症状を治療する、該症状の発生率を低下させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を減少および/または排除するための方法を提供する。1つの実施形態において、前記方法は、本発明の化合物および抗癌剤、免疫調節剤、胃腸系を治療する薬剤、抗感染薬、肝臓を治療する薬剤、代謝性疾患を治療する薬剤、消耗性疾患を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、ビタミン類またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、肝臓疾患は、肝臓癌、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫性肝炎、慢性肝臓疾患、肝硬変、肝炎、ウイルス性肝炎(A型肝炎、B型肝炎、慢性B型肝炎、C型肝炎、慢性C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎、X型肝炎)、肝機能不全、黄疸、新生児黄疸、ヘパトーマ、肝臓癌、肝膿瘍、アルコール性肝臓疾患、ヘモクロマトーシス、ウイルソン病、門脈圧亢進症、原発性硬化性胆管炎、サルコイドーシス、サナダムシ、多包虫症、肝蛭症、住血吸虫症、ゴーシェ病、ツェルウェーガー症候群、アルコール中毒、食中毒、肺炎球菌性肺炎、またはビブリオ・バルニフィカス(Vibrio vulnificus)を含む。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の腎臓疾患に関連した症状を治療する、該症状の発生率を低下させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を減少および/または排除するための方法を提供する。1つの実施形態において、前記方法は、本発明の化合物および抗癌剤、免疫調節剤、抗糖尿病薬、胃腸系を治療する薬剤、抗感染薬、腎臓を治療する薬剤、代謝性疾患を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、ビタミン類またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。一部の実施形態において、腎臓疾患は、先端巨大症、急性腎不全(ARF)、アミロイドーシス、常染色体優性嚢胞腎、腎結石、嚢胞腎、常染色体劣性嚢胞腎、慢性腎不全(CRF)、慢性腎臓疾患、コフィン−ローリー症候群、肺性心、クリオグロブリン血症、糖尿病性腎症、異常脂質血症、ゴーシェ病、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、溶血性尿毒症症候群、肝炎、腎臓癌、腎結石、白血病、リポタンパク質血症、狼瘡、多発性骨髄腫、腎炎、polyartekidney cysts、連鎖球菌感染後糸球体腎炎、糸球体腎炎、腎疼痛、子癇前症、腎結核、腎盂腎炎、腎尿細管性アシドーシス腎臓疾患、連鎖球菌性毒素性ショック症候群、血栓塞栓症、トキソプラズマ症、尿路感染症、膀胱尿管逆流、またはウィリアムズ症候群を含む。
1つの実施形態において、前記腎臓疾患または障害は、急性であり、またはもう1つの実施形態では慢性である。1つの実施形態において、前記治療方法が有用であり得る腎臓病または障害の臨床指標としては、尿円柱、GFR測定値、または他の腎機能マーカーが挙げられる。
1つの実施形態において、本発明の方法は、腎臓疾患または障害の素因を有する被験者において有用である。一部の実施形態において、被験者に関して「腎疾患または障害の素因を有する」というフレーズは、「リスクのある被験者」というフレーズと同義であり、急性もしくは慢性腎不全のリスクがある被験者、またはその被験者がネフロン機能ユニットの進行性の喪失に関連した腎機能の進行性の喪失を患うことが道理的に予想される場合には、腎臓置換療法が必要となるリスクのある被験者を包含する。特定の被験者が危険な状態にあるか否かは、関連医薬または獣医学分野の当業者には極普通に行うことができる判定である。
1つの実施形態において、糖尿病性腎症は、早期に、典型的には糖尿病の臨床診断が行われる前に発生する、糖尿病の合併症である。腎症の最も早期の臨床的証拠は、低度ではあるが異常なアルブミン尿レベル(>30mg/日または20μg/分)(微量アルブミン尿)の出現、その後、10〜15年間にわたって発達するアルブミン尿症(>300mg/24時間または200μg/分)の出現である。1型糖尿病を有する患者の場合、一般に、糖尿病性高血圧は、早期に、患者が微量アルブミン尿を発現するまでに、顕性となる。糖尿病個体において、顕性腎症が発生すると、時が経つにつれて(これは、数年である場合もある)糸球体濾過率(GFR)が降下し、結果的に末期腎臓疾患(ESRD)となる。
高血圧は、腎疾患についてのもう1つの共存症因子である。一部の実施形態において、本発明による腎疾患の治療は、本発明の化合物と高血圧を治療する薬剤との併用治療を含むことがある。
もう1つの実施形態において、本発明は、避妊薬および/またはその使用方法を提供し、前記避妊薬は、式(I)〜(XI)のNRBA(1つの実施形態において、これはSERMである)またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはそれらの任意の組み合わせを含む組成物を含む。一部の実施形態において、本発明は、式(I)〜(XI)のNRBA(1つの実施形態において、これはSERMである)またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはそれらの任意の組み合わせを含む前記組成物を投与することによって性交後避妊をもたらすための方法を提供する。
1つの実施形態において、本発明は、閉経期後の状態を患う被験者を治療する方法を提供し、前記方法は、NRBA(1つの実施形態において、これはSERMである)および/またはその医薬的に許容される塩、水和物、N−オキシドもしくはそれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与する段階を含む。
もう1つの実施形態において、本発明は、閉経期後の状態を抑制する、抑止する、または該状態の危険を減少させる方法を提供し、前記方法は、NRBA(1つの実施形態において、これはSERMである)および/またはその医薬的に許容される塩、水和物、N−オキシドもしくはそれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与する段階を含む。
もう1つの実施形態において、本発明は、女性被験者の、またはもう1つの実施形態では男性ヒト被験者の、のぼせ、女性化乳房、および/もしくは脱毛症を治療する、予防する、抑制する、抑止する、またはのぼせ、女性化乳房、および/もしくは脱毛症の発生率を低下させる方法を提供する。1つの実施形態において、本発明は、前立腺癌を患う男性被験者ののぼせ、女性化乳房、および/もしくは脱毛症を治療する、予防する、抑制する、抑止する、またはのぼせ、女性化乳房、および/もしくは脱毛症の発生率を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)のNRBA(1つの実施形態において、これはSERMである)またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはそれらの任意の組み合わせ、またはこれを含む組成物を投与し、それによって前記男性ヒト被験者ののぼせ、女性化乳房、および/もしくは脱毛症を治療する、予防する、抑制する、抑止する、またはのぼせ、女性化乳房、および/もしくは脱毛症の発生率を低下させることを含む。
1つの実施形態において、用語「のぼせ」は、次のことを指す。上半身または全身が突然熱くなる感覚、顔面および頚部潮紅、胸部、背部および腕に現れる赤い発疹、大量発汗、寒冷ふるえなど。
本発明のSERM/組成物を使用して、本発明の方法により、任意の性ホルモン依存性疾患、障害または状態を治療できることが理解されるはずである。
1つの実施形態において、本明細書に記載するとおりの式のうちのいずれかを特徴とする構造を有する任意のSERMでのぼせを治療することができる。1つの実施形態において、受容体結合研究、エストロゲン受容体トランス活性化、骨芽細胞および破骨細胞活性のインビトロ研究、ならびにインビボ研究において実証されるようなそれらの薬理活性に基づいて選択した以下のSERMでのぼせを治療、予防、緩和することができる。
のぼせは、ER−αとER−βの両方によって媒介される。一部の実施形態において、これを克服するために、前記アイソフォーム両方の組織選択的アゴニストを使用することができる。一部の実施形態において、一部のER−αに随伴する副作用、例えば血栓症、乳癌発生および子宮癌は、この適応症に特異的なER−βアゴニストの選択によって回避することができる。
一部の実施形態において、本発明は、被験者のオステオペニア状態に関連した症状を治療する、該症状の発生率を低下させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を減少および/または排除するための方法を提供する。一部の実施形態において、本発明は、被験者の薬物療法誘発性オステオペニア状態に関連した症状を治療する、該症状の発生率を低下させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を減少および/または排除するための方法を提供する。一部の実施形態において、オステオペニアは、骨量の軽度の減少である。一部の実施形態において、オステオペニアは、骨粗しょう症の前駆状態である。一部の実施形態において、オステオペニアは、健常な青少年の骨密度より低い、1標準偏差(SD)と2.5SDの間の骨密度と定義される。1つの実施形態において、前記方法は、本発明の化合物および抗癌剤、免疫調節剤、抗糖尿病薬、心血管系を治療する薬剤、胃腸系を治療する薬剤、中枢神経系を治療する薬剤、代謝性疾患を治療する薬剤、消耗性疾患を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、皮膚障害を治療する薬剤、抗感染薬、肝臓を治療する薬剤、腎臓を治療する薬剤、ビタミン類またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。
一部の実施形態において、本発明は、被験者の上で説明したような疾患および/または障害の組み合わせに関連した症状を治療する、該症状の発生率を低下させる、該症状の発症もしくは進行を遅らせる、または該症状を減少および/または排除するための方法を提供する。1つの実施形態において、前記方法は、本発明の化合物および抗癌剤、免疫調節剤、抗糖尿病薬、心血管系を治療する薬剤、胃腸系を治療する薬剤、中枢神経系を治療する薬剤、代謝性疾患を治療する薬剤、消耗性疾患を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、皮膚障害を治療する薬剤、抗感染薬、肝臓を治療する薬剤、腎臓を治療する薬剤、ビタミン類またはこれらの組み合わせを含む組成物を被験者に投与することを含む。
本明細書に記載するような本発明のいずれの方法も指示した疾患、障害または状態を治療するために、本発明に記載するような化合物またはそれを含む組成物の被験者へ投与を包含することは、理解されるはずである。本明細書に記載するような方法は、それぞれおよび/またはすべて、本明細書に記載する追加の治療薬の投与をさらに含むことがあり、このことは当業者に理解される
一部の実施形態において、本発明は、乳、精子または卵などの生産増加のための方法を提供する。一部の実施形態において、赤身肉または卵の生産増加のための方法を提供する。一部の実施形態において、本発明は、飼料または種馬家畜の生産増加、例えば、精子数増加、精子形態改善などの方法を提供する。一部の実施形態において、本発明は、家畜(例えば、産卵する雌鳥、乳牛など)の生産寿命拡大および/または集団健康増加(例えば、免疫クリアランス改善、より強靭な動物)のための方法を提供する。
1つの実施形態において、前記方法は、本発明の化合物と、抗癌剤、免疫調節剤、抗糖尿病薬、心血管系を治療する薬剤、胃腸系を治療する薬剤、中枢神経系を治療する薬剤、代謝性疾患を治療する薬剤、消耗性疾患を治療する薬剤、遺伝子治療薬、内分泌系を治療する薬剤、皮膚障害を治療する薬剤、抗感染薬、肝臓を治療する薬剤、腎臓を治療する薬剤、ビタミン類、栄養添加剤、ホルモン類(それぞれおよび/もしくはすべて、本明細書に記載されているようなもの)もしくは本明細書に記載するような任意の他の治療薬またはこれらの組み合わせとを含む組成物を、被験者に投与することを含む。
もう1つの実施形態において、本発明は、神経系の疾患、障害または状態を治療する方法を提供し、前記方法は、本明細書に記載する化合物と、場合によっては抗精神病薬、例えば、ゾテピン、ハロペリドール、アミスルプリド、リスペリドン、他のD2ドーパミン受容体アンタゴニストなど;抗てんかん薬、例えば、バルプロ酸、カルバマゼピン、オキサカルバマゼピンなど;またはこれらの組み合わせとを、被験者に投与することを含む。
もう1つの実施形態において、本発明は、ホルモン依存性の疾患、障害または状態を治療する方法を提供し、本方法は、本明細書に記載する化合物と、場合によっては化学療法薬および化学療法(メトトレキサート、シクロホスファミド、イホスファミド、アドリアマイシン、ドキソルビシン、グルココルチコイド、シクロスポリン、L−チロキシン、SERM、AI、フルベストラント、GnRH剤、ADT、ホルモン補充療法の停止、頭蓋部照射、末梢照射など;プロラクチン血症誘発性薬物療法薬(5HT2受容体を介して作用するセロトニン作動性抗うつ薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、モノアミンオキシダーゼ阻害剤、三環系抗うつ薬、抗高血圧薬、例えば、メチルドパ、レセルピン、クロニジンおよびベラパミル;抗ドーパミン作用性制吐薬、例えばメトクロプラミド、H2受容体アンタゴニスト、例えばシメチジンおよびラニチジン、エストロゲン、アンフェタミン、AR部分アンタゴニスト(ケトコナゾール、スピロノラクトン、エプレレノン)とを被験者に投与することを含む。
もう1つの実施形態において、本発明の化合物および本明細書に記載するような組成物は、外科手術手順後の回復促進または迅速化に有用である。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の脂肪量を減少させるための、本明細書に記載する化合物の使用を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、本明細書に記載する化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせまたはこれを含む組成物の被験者の脂肪量を減少させるための使用方法を提供する。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の、腹部脂肪蓄積の治療;体組成の改善;体脂肪率の低下;脂肪量の減少;血液脂質プロフィールの改善;筋量/筋強度/筋機能の増大;骨量/BMD/骨強度/骨機能の増大;体脂肪の減少;先天性抗インスリン血症;クッシング病(高コルチゾール血症);代謝性疾患に関連した肥満または糖尿病の治療における、本明細書に記載する化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせまたはこれを含む組成物の使用を意図する。
もう1つの実施形態において、前記被験者は、ホルモン不均衡、障害または疾患を有する。もう1つの実施形態において、前記被験者は、閉経している。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の除脂肪体重を増加させるための、本明細書に記載する化合物の使用を提供する。もう1つの実施形態において、そのような使用は、本明細書に記載する化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせの投与を含む。
1つの実施形態において、前記被験者は、ホルモン不均衡、障害または疾患を有する。もう1つの実施形態において、前記被験者は、閉経している。
1つの実施形態において、本明細書に記載する化合物は、被験者のレプチンのレベルを改変する。もう1つの実施形態において、本明細書に記載する化合物は、レプチンのレベルを低下させる。もう1つの実施形態において、本明細書に記載する化合物は、レプチンのレベルを増加させる。肥満マウスにおける体重減少に基づき、レプチンが食欲に対する効果を有することは公知であり、従って、肥満に関連付けられている。
本明細書に記載する化合物は、1つの実施形態では、レプチンの循環レベルに、もう1つの実施形態では、レプチンの組織レベルに影響を及ぼす。1つの実施形態において、用語「レプチンレベル」は、レプチンの血清レベルを指す。ここで意図されることとして、本発明の化合物は、インビトロおよびインビボで、レプチンに対して作用する。レプチンレベルは、当業者に公知の方法、例えば市販のELISAキットによって、測定することができる。加えて、レプチンレベルは、インビトロアッセイにおいて、またはインビボアッセイにおいて、当業者に公知の任意に方法により測定できる。
レプチンは、食欲、体重減少、摂食およびエネルギー消費の抑制に関与しているので、レプチンレベルの調節および/または制御は、肥満を患う被験者の肥満の治療、予防、抑止または肥満の発生率の低下に有用な治療アプローチである。レプチンレベルの調節は、被験者の食欲減少、摂食減少およびエネルギー消費増加をもたらすことができ、従って、肥満の制御および治療に寄与できる。
用語「肥満」は、1つの実施形態において、体内の過剰な脂肪蓄積の結果として骨格および身体要求量の限界を超えて体重が増加することと定義する。
用語「肥満関連代謝障害」は、1つの実施形態において、肥満に起因する障害、肥満の結果である障害、肥満によって悪化する障害、または肥満の二次的な障害を指す。そのような障害の被限定的な例は、変形性関節症、II型糖尿病、血圧上昇、脳卒中、および心疾患である。
コレステロール、トリアシルグリセロールおよび他の脂質は、密度に従って分類可能なリポタンパク質、例えば超低密度リポタンパク質(VLDL)、中密度リポタンパク質(IDL)、低密度リポタンパク質(LDL)および高密度リポタンパク質(HDL)によって、体液の中で輸送される。
血液中の高いLDLコレステロールレベルが、アテローム性動脈硬化症(これは、動脈の、特に冠動脈の、内壁への脂質の堆積によって、部分的に特徴付けられる、進行性疾患である)と相関していることは、証明されている。LDLコレステロールの高い血中レベルが冠動脈性心疾患と相関していることも証明されている。また、HDLコレステロールの血中レベルと冠動脈性心疾患の間には負の相関性が存在する。
HDLコレステロールとLDLコレステロールとVLDLコレステロールとカイロミクロン・コレステロールの合計である、血液中の総コレステロールレベルでは、冠動脈性心疾患およびアテローム性動脈硬化症の危険を必ずしも予測できない。
しかし、アテローム性動脈硬化症とLDLコレステロールレベルの相関度は、アテローム性動脈硬化症と総血清コレステロールレベルの同様の相関度よりはるかに高い。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の脂質プロフィールを改善する、および/または循環脂質レベルを低下させるための、本明細書に記載する化合物の使用方法を提供する。一部の実施形態において、本発明のこの態様によると、前記被験者は、アテローム性動脈硬化症およびその関連疾患、早期老化、アルツハイマー病、脳卒中、中毒性肝炎、ウイルス性肝炎、末梢血管不全、腎臓疾患および高血糖からなる群より選択される1つまたはそれ以上の状態を患っており、ならびに本発明は、これらの表示される疾患、障害および状態の治療に本方法が役立つ1つの手段として、本明細書に記載する化合物またはそれを含む組成物の投与を意図し、一部の実施形態において、これらの化合物および組成物は、その被験者の脂質プロフィールに正の影響を及ぼす。
1つの実施形態において、本発明は、アテローム性動脈硬化症およびその関連疾患、例えば心血管障害、脳血管障害、末梢血管障害、腸血管障害またはこれらの組み合わせなどの治療を意図する。
1つの実施形態において、心血管障害としては、高血圧(HTN)、冠動脈疾患(CAD)または心筋潅流が挙げられる。もう1つの実施形態において、本発明は、大動脈平滑筋細胞増殖を促進するための、本明細書に記載するようなNRBA化合物の使用方法を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、アテローム性動脈硬化症を治療するための、本明細書に記載する化合物の使用方法を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、血圧を低下させるための、本明細書に記載する化合物の使用方法を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、心筋症、心臓機能不全、例えば心筋梗塞、心肥大およびうっ血性心不全(cognitive heart failure)を含む心臓の疾患および障害を治療するための、本明細書に記載する化合物の使用方法を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、インスリン抵抗性における心臓保護を含む心臓保護、IおよびII型糖尿病、メタボリック症候群、X症候群および/または高血圧の治療のための、本明細書に記載する化合物の使用方法を提供する。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の心血管疾患および/または脳血管疾患を治療する、予防する、該疾患によって死亡する危険を減少させる方法を提供し、本方法は、本発明の化合物またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくこれらの任意の組み合わせ、またはこれを含む医薬組成物を投与することを含む。
一部の実施形態において、本発明の化合物(複数)は、LDLおよび総コレステロールレベルを低下させる。もう1つの実施形態において、本発明の化合物(単数)は、被験者のLDLおよび総コレステロールレベルを低下させる。
もう1つの実施形態では、本発明の化合物(複数)をHDL増加剤と共同投与する。もう1つの実施形態では、本発明の化合物(単数)をHDL増加剤と共同投与する。もう1つの実施形態において、HDL増加剤としては、ナイアシンが挙げられる。もう1つの実施形態において、HDL増加剤としては、ゲムフィブロジル(Lopid)、チオウレア系ゲムフィブロジル類似体、およびフェノフィブラート(TriCor)をはじめとするフィブラートが挙げられる。もう1つの実施形態において、HDL増加剤としては、スタチンが挙げられる。もう1つの実施形態において、HDL増加剤としては、1−ヒドロキシアルキル−3−フェニルチオウレアおよびその類似体が挙げられる。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の循環脂質レベルを低下させる方法を提供し、前記方法は、本発明の化合物またはその医薬的に許容される塩、水和物、N−オキシドもしくはこれらの組み合わせ、またはこれを含む組成物を投与することを含む。1つの実施形態において、前記被験者は、アテローム性動脈硬化症およびその関連疾患、早期老化、アルツハイマー病、脳卒中、中毒性肝炎、ウイルス性肝炎、末梢血管不全、腎臓疾患、高血糖またはこれらの任意の組み合わせを患っている。
1つの実施形態において、本発明は、被験者のアテローム性動脈硬化症およびその関連疾患、例えば心血管障害、脳血管障害、末梢血管障害または腸血管障害など、を治療する方法を提供し、本方法は、本発明の化合物またはその医薬的に許容される塩、水和物、N−オキシドもしくはこれらの組み合わせ、またはこれを含む組成物を前記被験者に投与する段階を含む。前記方法は、心血管障害、脳血管障害、末梢血管障害または腸血管障害の治療に有用であることが知られている薬剤との同時投与、またはこれらの薬剤の投与の後もしくは前での投与をさらに含む場合がある。
心血管細胞、ならびに生殖組織、骨、肝臓および脳は、公知のエストロゲン受容体、すなわち、エストロゲン受容体−α(ER−α)とエストロゲン受容体−β(ER−β)の両方を発現する。これらの受容体は、内因性エストロゲン、エストロゲン補充療法(ERT)および薬理学的エストロゲンアゴニストの重要なターゲットである。エストロゲン−エストロゲン受容体複合体は、遺伝子発現を促進する転写因子としての役割を果たし、アテローム性動脈硬化症および虚血性疾患の発現を防止可能な広範囲の血管作用(血管運動神経緊張度および損傷への応答の調節を含む)を有する。肝臓などの他の組織におけるエストロゲン受容体は、有益な作用(例えば、脂質プロフィールを改善するアポタンパク質遺伝子発現の変化)と有害な作用(例えば、凝固タンパク質の遺伝子発現の増加および/または線維溶解性タンパク質の減少)の両方を媒介し得る。2つの一般的なエストロゲン媒介性血管作用が認知されている。急速な一過性血管拡張は、遺伝子発現の変化とは無関係に、エストロゲン暴露後数分以内に起こる。アテローム硬化性病変または血管損傷の発現の制限に関するような血管系に対するエストロゲンのより長期的な作用は、エストロゲン治療後、数時間から数日にわたって発生し、それらの顕著な特徴として血管遺伝子発現の改変を有する。プロゲステロンおよび他のホルモン受容体も血管系において発現される。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の脂質プロフィールを改善する方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)のNRBA(1つの実施形態において、これはSERMである)またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはそれらの任意の組み合わせ、またはこれを含む組成物を投与し、それによって、前記被験者の脂質プロフィールを改善することを含む。一部の実施形態において、ER−βアゴニストは、被験者の脂質プロフィールの改善に有用である。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3eである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3gである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3jである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3i、またはそれらの任意の組み合わせである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4hである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4uである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10oである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10fである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10wまたはそれらの任意の組み合わせである。
一部の実施形態において、「脂質プロフィールを改善する(こと)」というフレーズは、病因となる循環脂質レベルを低下させること、血管系におけるプラーク形成を低下させること、循環HDL/LDL比を変えること、LDLレベルのHDLレベルに対する比率を低下させること、循環コレステロールレベルを低下させること、血管系における脂質蓄積を防止すること、もしくはこれらの任意の組み合わせ、またはそれらに関連した他の治療効果を指す場合があるが、このことは当業者には理解されるであろう。
1つの実施形態において、本発明は、被験者において血管の疾患、障害もしくは状態を治療する、予防する、または該疾患、障害もしくは状態によって死亡する危険を減少させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)のNRBA(1つの実施形態において、これはSERMである)またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはそれらの任意の組み合わせ、またはこれを含む組成物を投与することを含む。
1つの実施形態において、血管の疾患、障害または状態は、とりわけ、大動脈平滑筋細胞増殖、再狭窄、再潅流傷害、血管平滑筋細胞増殖または血管痙攣を含む場合がある。
エストロゲン受容体ER−αおよびER−βは、エストロゲンの公知の心血管作用の多くを媒介し、男性および女性の血管細胞において発現される。1つの実施形態において、エストロゲン欠損症は、冠動脈疾患を発現するリスク増加に関連している。エストロゲン補充療法は、閉経期後の女性のこのようなリスクを軽減する。1つの実施形態において、本発明のNRBA化合物は、血管細胞における遺伝子発現を媒介し、イオンチャネル機能を媒介し、血管作用物質に対するその応答、ならびに血管平滑筋細胞増殖および移動、ならびに内皮細胞増殖を誘起する。ER−αおよびER−βは、女性と男性両方から得られる血管平滑筋において発現される。
1つの実施形態において、本発明は、冠動脈機能を改善する方法を提供する。1つの実施形態において、本発明は、a)急速な、NO依存性かつ内皮平滑筋依存性の弛緩を誘導する;b)急速な、NO非依存性の平滑筋弛緩を誘導する;およびc)平滑筋の収縮を減弱する、方法を提供する。一部の実施形態において、前記平滑筋は、血管の平滑筋である。一部の実施形態において、前記血管平滑筋は、大動脈のものである。本発明の一部の実施形態において、血管平滑筋は、動脈内のものである。本発明の一部の実施形態において、前記血管平滑筋は、静脈である。本発明の他の実施形態において、前記血管平滑筋は、腎内動脈、肺動脈、微小循環、冠動脈、肝門静脈などのものである。これらの態様によると、そうした方法は、本発明のNRBAまたはこれを含む組成物を投与することによって実行される。
もう1つの実施形態において、本発明は、一酸化窒素生成およびO2 -阻害のための方法を提供する。もう1つの実施形態において、本発明は、男性および女性における冠動脈血管反応性を制御し、血管NOおよびO2 -生成を調節する方法を提供する。これらの態様によると、そのような方法は、本発明のNRBAまたはこれを含む組成物を投与することによって実行される。
エストロゲンの血管作用は、非ゲノム作用と長期作用に分けることができる。非ゲノム血管作用を利用して、心外膜冠動脈循環を刺激するまたは強化することができる。これらの態様によると、そのような方法は、本発明のNRBAまたはこれを含む組成物を投与することによって実行される。
1つの実施形態において、本発明の化合物は、NOシンターゼの活性化を引き起こす。1つの実施形態において、本発明の化合物は、非ゲノムメカニズムにより天然の平滑筋細胞のBKチャネルを活性化する。BKチャネルは、伝導度の高いCa2+感受性カリウムチャネルを指す。これらの態様によると、これに関する用途において本発明のNRBAまたはこれを含む組成物の投与は有用である。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の心血管および/または脳血管疾患を治療する、予防する、または該疾患によって死亡する危険を減少させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)のNRBA(1つの実施形態において、これはSERMである)またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、水和物もしくはそれらの任意の組み合わせ、またはこれを含む組成物を投与することを含む。一部の実施形態において、ER−βアゴニストは、被験者の心血管および/または脳血管疾患の治療、予防、または該疾患によって死亡する危険の減少に有用である。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3eである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3gである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3jである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3i、またはそれらの任意の組み合わせである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4hである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4uである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10oである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10fである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10wまたはそれらの任意の組み合わせである。
1つの実施形態において、心血管疾患は、とりわけ、冠動脈のアテローム性動脈硬化症、狭心症、および心筋梗塞を含む。1つの実施形態において、脳血管疾患は、とりわけ、頭蓋内または頭蓋外動脈のアテローム性動脈硬化症、脳卒中、失神、および一過性脳虚血発作を含む。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の敏捷性および運動を、例えばその被験者の関節炎を治療することにより、改善する方法を提供する。
もう1つの実施形態において、用語「関節炎」は、関節軟骨の変性、骨およびそれらの縁の肥厚、滑膜層の変化などを特徴とする、主として高齢者において発生する非炎症性変性関節疾患を指す。他の実施形態において、それは、特に長時間活動後、疼痛および硬直を伴う。
1つの実施形態において、用語「糖尿病」は、炭水化物代謝の無制御化につながる相対的または絶対的なインスリン欠損を指す。大部分の患者は、インスリン依存性糖尿病(IDDMもしくはI型糖尿病)またはインスリン非依存性糖尿病(NIDDMもしくはII型糖尿病)のいずれかを有すると臨床的に分類される。
他の実施形態において、用語「血圧亢進」または「高血圧」は、140/90mmHgより上の、反復して高い血圧を指す。慢性的に上昇した血圧は、眼底の血管変化、心筋の肥大、腎不全および脳傷害の原因となり得る。
他の実施形態において、用語「脳卒中」は、破裂血管または血餅によって引き起こされることが多い不十分な血液供給に起因する脳内の神経細胞への傷害を指す。他の実施形態において、用語「心疾患」は、心不全をはじめとする、心臓の正常な機能および活動の不全を指す。
加えて、アンドロゲンは、筋組織系統への間葉系多能性細胞のコミットメントに関与すること、および脂肪組織系統への分化を阻止することが最近証明された(Singh et al., Endcrinology, 2003, Jul 24)。従って、本化合物は、本明細書に記載するような脂肪生成を阻止する方法および/または幹細胞分化を変更する方法に有用である。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の体重減少を促進する、加速するまたは助長する方法に関し、本方法は、本明細書に記載する化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシド、プロドラッグ、多形体、結晶もしくはこれらの任意の組み合わせを、前記被験者の体重減少を促進する、加速するまたは助長するために有効な量で、前記被験者に投与する段階を含む。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の食欲を減少させる、抑制する、抑止するまたは低下させる方法に関し、本方法は、本明細書に記載する化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシド、プロドラッグ、多形体、結晶もしくはこれらの任意の組み合わせを、前記被験者の食欲を減少させる、抑制する、抑止するまたは低下させるために有効な量で、前記被験者に投与する段階を含む。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の体組成を改変する方法に関し、本方法は、本明細書に記載する化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシド、プロドラッグ、多形体、結晶もしくはこれらの任意の組み合わせを、前記被験者の体組成を改変するために有効な量で、前記被験者に投与する段階を含む。1つの実施形態において、体組成を改変する方法は、被験者の除脂肪体重、無脂肪体重を改変すること、またはこれらの組み合わせを含む。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の除脂肪体重または無脂肪体重を改変する方法に関し、本方法は、本明細書に記載する化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシド、プロドラッグ、多形体、結晶もしくはこれらの任意の組み合わせを、前記被験者の除脂肪体重または無脂肪体重を改変するために有効な量で、前記被験者に投与する段階を含む。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の脂肪を脂肪のない筋肉に変換する方法に関し、本方法は、本明細書に記載する化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシド、プロドラッグ、多形体、結晶もしくはこれらの任意の組み合わせを、前記被験者の脂肪を脂肪のない筋肉に変換するために有効な量で、前記被験者に投与する段階を含む。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の肥満関連代謝障害を治療する方法に関し、本方法は、本明細書に記載する化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシド、プロドラッグ、多形体、結晶もしくはこれらの任意の組み合わせを、前記被験者の肥満関連代謝障害を治療するために有効な量で、前記被験者に投与する段階を含む。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の肥満関連代謝障害を予防する、抑制する、抑止するまたは軽減する方法に関し、本方法は、本明細書に記載する化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシド、プロドラッグ、多形体、結晶もしくはこれらの任意の組み合わせを、前記被験者の肥満関連代謝障害を予防する、抑制する、抑止するまたは軽減するために有効な量で、前記被験者に投与する段階を含む。
1つの実施形態において、前記肥満関連代謝障害は、高血圧である。もう1つの実施形態において、前記障害は、変形性関節症である。もう1つの実施形態において、前記障害は、II型糖尿病である。もう1つの実施形態において、前記障害は、血圧亢進である。もう1つの実施形態において、前記障害は、脳卒中である。もう1つの実施形態において、前記障害は、心疾患である。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の脂肪生成を減少させる、抑制する、抑止するまたは低減する方法に関し、本方法は、本明細書に記載する化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシド、プロドラッグ、多形体、結晶もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与することを含む。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の幹細胞分化を変更する方法に関し、本方法は、本明細書に記載する化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシド、プロドラッグ、多形体、結晶もしくはこれらの任意の組み合わせを、前記被験者の幹細胞分化を変更するために有効な量で、前記被験者に投与する段階を含む。
1つの実施形態において、本明細書に記載する化合物は、a)肥満の治療、予防、抑制、抑止もしくは軽減;b)体重減少の促進、加速もしくは助長;c)食欲の減少、抑制、抑止もしくは低下;d)体組成の改変;e)除脂肪体重もしくは無脂肪体重の改変;f)脂肪の脂肪のない筋肉への変換;g)肥満関連代謝障害、例えば高血圧、変形性関節症、糖尿病、MODY、血圧亢進、脳卒中もしくは心疾患の治療、予防、抑制、抑止もしくは軽減;h)脂肪生成の減少、抑制、抑止もしくは低減;i)幹細胞分化の変更;および/またはj)レプチンレベルの改変に有用である。
1つの実施形態において、本明細書に記載する化合物は、糖尿病の治療もしくはその進行の停止、または糖尿病の症状の治療に用いることができる。もう1つの実施形態において、本明細書に記載する化合物は、糖尿病に関連した並存症(co-morbidities)の治療に有用である。これらの状態としては、高血圧(HTN)、脳血管疾患、アテローム硬化性冠動脈疾患、黄斑変性、糖尿病性網膜症(眼疾患)および失明、白内障−−全身性炎症(赤血球沈降速度またはC反応性タンパク質などの炎症マーカーの上昇を特徴とする)、出産時欠損、妊娠関連糖尿病、妊娠高血圧症候群(pre-ecclampsia)および妊娠時の高血圧、腎臓疾患(腎機能不全、腎不全など)、神経疾患(糖尿病性ニューロパシー)、表層および全身性真菌感染、うっ血性心不全、痛風/高尿酸血症、肥満、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患(非アルコール性脂肪性肝炎、すなわちNASH)、ならびに糖尿病関連皮膚疾患、例えば糖尿病性リポイド類壊死症(NLD)、糖尿病の水疱(糖尿病性水疱)、発疹性黄色腫症、手指硬化症、播種状環状肉芽腫および黒色表皮腫が挙げられる。
1つの実施形態において、本発明は、ヒト被験者の(a)I型糖尿病;(b)II型糖尿病;(c)グルコース不耐性;(d)高インスリン血症;(e)インスリン抵抗性;(f)腎症;(g)糖尿病性ニューロパシー;(h)糖尿病性網膜症;(i)脂肪肝状態;(j)MODYおよび(k)心血管疾患を治療する、抑制する、抑止するまたはそれらの発生率を低下させる方法を提供し、本方法は、前記被験者に本発明の化合物を投与することを含む。
一部の実施形態において、本明細書に記載する化合物および/またはそれらを含む組成物は、糖尿病を患う被験者の関連疾患もしくは関連状態に対する適用、または該疾患もしくは状態の治療に使用できる。1つの実施形態において、本発明の方法による治療対象となる被験者は、I型糖尿病を患う被験者である。I型糖尿病は、膵臓ベータ細胞の自己免疫破壊を特徴とする。前記ベータ細胞の免疫破壊のマーカーは、診断された時点で個体の90%で存在し、それらマーカーとしては、膵島細胞に対する抗体(ICA)、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)に対する抗体およびインスリンに対する抗体(IAA)が挙げられる。この形態の糖尿病は、通常は、小児および青年において発症するが、いずれの年齢においても発症し得る。若年層の個体は、一般に、ベータ細胞破壊速度が速く、ケトシドーシスを伴って発症するが、成人は、長年にわたってケトアシドーシスを予防するために十分なインスリン分泌を維持することが多い。結局、すべてのI型糖尿病患者が、正常血糖(normglycemia)を維持するためにインスリン療法を必要とする。
1つの実施形態において、本発明は、II型糖尿病の治療方法を提供する。II型糖尿病は、インスリン抵抗性、およびこの疾患の病理発生の何らかの段階での、相対的なインスリン分泌不足を特徴とする。絶対的には、通常、血漿インスリン濃度(空腹時と食事刺激時の両方)は増加されるが、インスリン抵抗性の重症度に「相対して」、該血漿インスリン濃度は、正常なグルコース恒常性を維持するには不十分である。しかし、時間が経つにつれて、ベータ細胞が漸進的に機能しなくなり、結果として絶対的なインスリン欠乏となる。II型糖尿病を患う大部分の個体は、腹腔内(内臓)肥満、脂肪肝を示し、これはインスリン抵抗性の表れと密接に関連している。これらの患者の肝臓は、インスリン抵抗性になり、グリコーゲン破壊が制御されず、その結果は、血流への非生理的なグルコース送達が増加する。肝臓で生成されるコレステロールおよびVLDL粒子も制御されない。加えて、高血圧、異常脂質血症(高いトリグリセリドレベルおよび低いHDLコレステロールレベル;食後高脂血症)、および上昇したPAI−1レベルが、多くの場合、これらの個体に認められる。これらの異常の集積を「インスリン抵抗性症候群」、または「メタボリック症候群」もしくは肥満関連障害と呼ぶ。これらの異常のため、II型糖尿病を有する患者は、心筋梗塞および脳卒中などの大血管合併症の発現リスクが高い状態にある。
1つの実施形態において、本発明は、糖尿病性腎症を治療する方法を提供する。糖尿病性腎症は、早期に、典型的には糖尿病の臨床診断が行われる前に発症する、糖尿病の合併症である。腎症の最も早期の臨床的証拠は、程度ではあるが異常なアルブミン尿レベル(>30mg/日または20μg/分)(微量アルブミン尿)の出現、その後、10〜15年間にわたって発達するアルブミン尿症(>300mg/24時間または200μg/分)の発症である。1型糖尿病を有する患者の場合、一般に、早期に、患者が微量アルブミン尿を発現するまでに、糖尿病性高血圧が顕性となる。糖尿病個体において、顕性腎症が発生すると、時が経つにつれて(これは、数年である場合もある)糸球体濾過率(GFR)が降下し、結果的に末期腎臓疾患(ESRD)となる。
1つの実施形態において、本発明は、糖尿病性ニューロパシーを治療する方法を提供する。糖尿病性ニューロパシーは、糖尿病によって引き起こされる神経障害の一群である。糖尿病性ニューロパシーは、手、腕、足および下肢のしびれ感ならびに時には疼痛および脱力を引き起こす。糖尿病における神経学的問題は、消化管、心臓および生殖器をはじめとするすべての器官系で発生し得る。糖尿病性ニューロパシーは、末梢性のもの、自律性のもの、近位型のものおよび限局性のものに分類される。末梢性神経障害は、足指、足、下肢、手および腕の疼痛または感覚喪失を引き起こす。自律性神経障害は、消化、腸および膀胱機能、性反応および発汗を変化させ、ならびに心臓に機能する神経および血圧を制御する神経にも影響を及ぼす。近位型神経障害は、大腿、股関節または臀部の疼痛を引き起こし、下肢の脱力をもたらす。限局性神経障害は、結果として、1つの神経もしくは神経群を突然弱化させ、それに起因して筋肉脱力または疼痛が生じる。体内のどの神経にも影響を及ぼすことがある。
1つの実施形態において、本発明は、糖尿病性網膜症を治療する方法を提供する。眼に対する糖尿病の作用を糖尿病性網膜症と呼ぶ。糖尿病を患う患者は、白内障および緑内障などの目の障害を発現する可能性がより高い。視力に対する糖尿病性網膜症の影響(affect)は、その疾患の病期に依存して大幅に変わる。糖尿病性網膜症の一部の一般的症状は、かすみ目(これは、多くの場合、血糖レベルに関連している)、フローターおよび閃光、ならびに突然の視力喪失である。
1つの実施形態において、本発明の方法による治療対象となる被験者は、グルコース不耐性を患う被験者である。グルコース不耐性は、血糖値が正常値より高いが、糖尿病の診断の根拠となるほどは高くない、前糖尿病段階である。
1つの実施形態において、本発明の方法による治療対象となる被験者は、高インスリン血症を患う被験者である。高インスリン血症は、膵臓に過剰なインスリン量を分泌させる根本障害の徴候である。高インスリン血症の最も一般的な原因は、インスリン抵抗性(身体がインスリンの作用に対して抵抗性を示し、膵臓がより多くのインスリンを作ることによって代償しようと試みる状態)である。高インスリン血症は、II型糖尿病に関連している。
1つの実施形態において、本発明の方法による治療対象となる被験者は、インスリン抵抗性を有する被験者である。インスリン抵抗性は、通常のインスリン量では脂肪、筋肉および肝臓細胞からの正常なインスリン応答を生じさせるために不十分である状態である。脂肪細胞におけるインスリン抵抗性は、結果として、貯蔵トリグリセリドの加水分解を生じさせ、それが血漿中の遊離脂肪酸を上昇させる。筋肉におけるインスリン抵抗性は、グルコース取り込みを減少させ、これに対して肝臓におけるインスリン抵抗性は、グルコース貯蔵を減少させ、両方の作用が血糖を上昇させる役割を果たす。インスリン抵抗性に起因する高い血漿インスリンおよびグルコースレベルは、メタボリック症候群およびII型糖尿病につながることが多い。
一般に、糖尿病および肝臓肥満は、ターゲット組織における脂質蓄積およびインスリン抵抗性、すなわち主として骨格筋および肝臓におけるインスリン作用低下、を促進する遊離脂肪酸(FFA)のレベル上昇に関連している。インスリンの顕著な役割は、肝臓からのグルコース分泌量を減少させることである。FFAは、肝臓の糖新生を刺激し、これは、肝臓グリコーゲン分解(「肝臓自己調節」と呼ばれる代償プロセス)の減少がそれに並行しない限り、それ自体は肝臓グルコース分泌量増加をもたらさない。FFAは、インスリン分泌を刺激し、インスリンは、一部はグルカゴン(グリコーゲン分解の誘導因子)の分泌を阻害することにより、グリコーゲン分解を阻止する。しかし、長期の上昇したFFAレベルは、肝臓インスリン抵抗性につながり、従って、肝臓自己調節を破壊し、その結果、肝臓グルコース生産が増加し、II型糖尿病が発現することとなる。脂肪肝および肝臓インスリン抵抗性は、高血糖およびII型糖尿病の主要推進力である。
1つの実施形態において、本発明は、肝臓におけるインスリン抵抗性を抑止(改善)し、それによってII型糖尿病における根本的問題を解決する結果となる、脂肪肝の抑止(改善)方法を提供する。
1つの実施形態において、前記糖尿病は、I型糖尿病である。もう1つの実施形態において、前記糖尿病は、II型糖尿病である。
1つの実施形態において、本発明は、ヒト被験者の糖尿病を治療する、抑制する、抑止するまたは糖尿病の発生率を低下させる方法を提供し、本方法は、本発明の化合物またはその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシドもしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与する段階を含む。
もう1つの実施形態において、前記糖尿病は、I型糖尿病である。もう1つの実施形態において、前記糖尿病は、II型糖尿病である。
1つの実施形態において、本発明は、グルコース不耐性を有するヒト被験者を治療する方法を提供し、本方法は、本発明の化合物またはその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシドもしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与する段階を含む。
1つの実施形態において、本発明は、ヒト被験者の高インスリン血症を治療する方法を提供し、本方法は、本発明の化合物またはその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシドもしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与する段階を含む。
1つの実施形態において、本発明は、ヒト被験者のインスリン抵抗性を治療する方法を提供し、本方法は、本発明の化合物またはその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシドもしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与する段階を含む。
1つの実施形態において、本発明は、ヒト被験者の糖尿病性腎症を治療する方法を提供し、本方法は、本発明の化合物またはその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシドもしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与する段階を含む。
1つの実施形態において、本発明は、ヒト被験者の糖尿病性ニューロパシーを治療する方法を提供し、本方法は、本発明の化合物またはその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシドもしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与する段階を含む。
1つの実施形態において、本発明は、ヒト被験者の糖尿病性網膜症を治療する方法を提供し、本方法は、本発明の化合物またはその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシドもしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与する段階を含む。
1つの実施形態において、本発明は、ヒト被験者の脂肪肝状態を治療する方法を提供し、本方法は、本発明の選択的アンドロゲン受容体モジュレーター化合物またはその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシドもしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与する段階を含む。
1つの実施形態において、本発明は、ヒト被験者の血管(ovascular)疾患を治療する方法を提供し、本方法は、本発明の化合物またはその異性体、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシドもしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与する段階を含む。
1つの実施形態において、本発明は、a)アテローム性動脈硬化症を治療する、予防する、抑制する、抑止する;b)脂肪沈着に起因する肝傷害を治療する、予防する、抑制する、抑止するための方法を提供し、本方法は、本明細書に記載する化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬的に許容される塩、医薬品、水和物、N−オキシド、プロドラッグ、多形体、結晶もしくはこれらの任意の組み合わせ、またはこれを含む組成物を、アテローム性動脈硬化症、および脂肪沈着に起因する肝傷害を治療する、予防するまたは抑止するために有効な量で、前記被験者に投与することを含む。
1つの実施形態において、本明細書に記載する化合物は、a)アテローム性動脈硬化症の治療、予防、抑制、抑止または軽減;b)脂肪沈着に起因する肝傷害の治療、予防、抑制、抑止に有用である。
1つの実施形態において、アテローム性動脈硬化症は、動脈の最も内側の層への傷害から始まり得る、遅速性複合疾患を指す。もう1つの実施形態において、動脈壁への傷害の原因としては、a)コレステロールの血液レベルの上昇;b)高血圧;c)タバコの煙;d)糖尿病が挙げられる。もう1つの実施形態では、喫煙者における前記状態を、タバコの煙が、アテローム性動脈硬化症を大きく悪化させ、冠動脈、大動脈および足の動脈におけるその成長を加速し得るという事実にもかかわらず、治療することができる。同様に、もう1つの実施形態において、本発明の方法は、アテローム性動脈硬化症の危険度が高い早発性心血管疾患の家族歴を有する被験者の治療に有用であり得る。
1つの実施形態において、脂肪蓄積に起因する肝傷害は、肝臓の炎症を随伴することがあるまたは肝臓の炎症につながることがある脂肪肝の原因となる肝細胞内の脂肪の蓄積を指す。これは、肝臓の瘢痕化および硬化の原因になり得る。瘢痕化が広範になると、それは肝硬変と呼ばれる。
もう1つの実施形態において、脂肪は、肥満に伴って肝臓内に蓄積する。もう1つの実施形態において、脂肪肝は、糖尿病、高血中トリグリセリド、およびアルコールの大量摂取にも関連している。もう1つの実施形態において、脂肪肝は、結核および栄養失調などの特定の病気、肥満のための腸のバイパス手術、体内の過剰なビタミンA、またはバルプロ酸(商品名:Depakene/Depakote)およびコルチコステロイド(コルチゾン、プレドニゾン)などの特定の薬物の使用に伴って発症することもある。時には、脂肪肝が妊娠の合併症として発生する。
1つの実施形態において、腎臓疾患を患う被験者、特に、末期腎疾患(ESRD)を患う男性被験者は、性腺機能低下症に罹患し、一部は付随する中度から重度のタンパク質・エネルギー栄養障害(PEM)を有し、この結果、EPO必要量の増加、QOLスコアの低下および死亡率の増加をもたらす。多くが性腺機能低下症に関連した他の症状(疲労、食欲不振、筋肉脱力などを含む)を有する。一部の実施形態において、本発明の治療方法は、被験者の腎臓疾患または障害によって引き起こされた性腺機能低下症の関連症状の治療に有用である。
1つの実施形態において、糖尿病性腎症は、早期に、典型的には糖尿病の臨床診断が行われる前に発症する、糖尿病の合併症である。腎症の最も早期の臨床的証拠は、程度ではあるが異常なアルブミン尿レベル(>30mg/日または20μg/分)(微量アルブミン尿)の出現、その後、10〜15年間にわたって発達するアルブミン尿症(>300mg/24時間または200μg/分)の発症である。1型糖尿病を有する患者の場合、一般に、早期に、患者が微量アルブミン尿を発現するまでに、糖尿病性高血圧が顕性となる。糖尿病個体において、顕性腎症が発生すると、時が経つにつれて(これは、数年である場合もある)糸球体濾過率(GFR)が降下し、結果的に末期腎臓疾患(ESRD)となる。
高血圧は、腎疾患についてのもう1つの共存症因子である。一部の実施形態において、本発明による腎疾患の治療は、本発明の化合物と高血圧を治療する薬剤との併用治療を含むことがある。
1つの実施形態において、本明細書に記載する化合物は、炎症および関連障害の治療、例えば、a)関節炎の予防、治療または逆転;b)関節炎性状態、例えば、ベーチェット病(自己免疫性脈管炎)、滑液包炎、ピロリン酸カルシウム二水和物結晶沈着症(CPPD)(すなわち、偽痛風)、手根管症候群、結合組織障害、クローン病、エラース−ダンロス症候群(EDS)、線維筋通症、痛風、感染性関節炎、炎症性腸疾患(IBD)、若年性関節炎、全身性エリテマトーデス(SLE)、ライム病、マルファン症候群、筋炎、変形性関節症、結節性多発動脈炎、リウマチ性多発筋痛症、乾癬、乾癬性関節炎、レイノー現象、反射性交感神経性ジストロフィー症候群、ライター症候群、関節リウマチ、強皮症、シェーグレン症候群、腱炎または潰瘍性大腸炎の予防、治療または逆転;c)自己免疫疾患の予防、治療または逆転、に有用である。
1つの実施形態において、本明細書に記載する化合物は、急性疲労症候群(術後)またはアンドロゲン枯渇療法(ADT)誘発性副作用に有用である。例えば、筋量減少、筋肉強度低下、脆弱化、性腺機能低下症、骨粗しょう症、オステオペニア、BMD減少および/または骨量減少を含む医原性作用の予防に有用である。
1つの実施形態において、本化合物および/もしくは組成物および/またはそれらの使用方法は、ヒト被験者の治療のためのものであり、1つの実施形態において、前記被験者は、男性であり、またはもう1つの実施形態において、前記被験者は女性である。
1つの実施形態において、本発明の方法は、本発明の化合物を唯一の活性成分として投与することを含む。しかし、1つまたはそれ以上の治療薬と併用で本化合物を投与することを含む、糖尿病および関連疾患;ホルモン療法;ドライアイ;肥満;前立腺癌の治療;前立腺癌の進行の遅延;ならびに前立腺癌の再発の予防および/または治療;男性避妊;骨粗しょう症の治療のため方法も本発明の範囲内に包含される。これらの薬剤としては、LHRH類似体、可逆性抗アンドロゲン、抗エストロゲン、抗癌薬、5−アルファレダクターゼ阻害剤、アロマターゼ阻害剤、プロゲスチン、他の核内ホルモン受容体により作用する薬剤、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)、プロゲステロン、エストロゲン、PDE5阻害剤、アポモルフィン、ビスホスホネート、および1つまたはそれ以上の追加のSARMが挙げられるが、これらに限定されない。
従って、1つの実施形態において、本発明の方法は、糖尿病薬、例えば、トログリタゾン、ロシグリタゾンおよびピオグリタゾンと併用で、本発明の化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、LHRH類似体と併用で本化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、可逆性抗アンドロゲンと併用で本化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、抗エストロゲンと併用で本化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、抗癌薬と併用で本化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、5−アルファレダクターゼ阻害剤と併用で本化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、アロマターゼ阻害剤と併用で本化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、プロゲスチンと併用で本化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、他の核内ホルモン受容体を介して作用する薬剤と併用で本化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)と併用で本化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、プロゲステロンと併用で本化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、エストロゲンと併用で本化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、PDE5阻害剤と併用で本化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、アポモルフィンと併用で本化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、ビスホスホネートと併用で本化合物を投与することを含む。もう1つの実施形態において、本発明の方法は、本化合物を投与することを含む。一部の実施形態において、本発明の方法は、本化合物および上に記載した薬剤とを含む併用製剤を含む。一部の実施形態において、例えば、治療すべき患者のサブグループの要求または単一の患者の要求(特定の疾患、疾患の重症度、年齢、性別または体重のために、異なる要求が存在する場合がある)にうまく対処するために、併用製剤を変えてもよく、例えば、当業者はそれを容易に行うことができる。一部の実施形態において、本発明の方法は、単一の患者の要求に対処する個人医療方法を含む。1つの実施形態では、特定の疾患、その疾患の重症度、患者の総合的な医学的状態、またはその患者の年齢のために、異なる要求が存在する場合がある。一部の実施形態において、個人医療は、医療行為のターゲットをよりよく絞るためのゲノムデータの適用である。一部の実施形態において、個人医療の方法は、本発明の新製品の発見および臨床試験におけるツールとして役立つ。1つの実施形態において、個人医療は、特定の疾患または状態についての患者の素因を判断するために役立ち得る臨床的に有用な診断ツールの適用を含む。一部の実施形態において、個人医療は、医薬および診断法の発見および開発の全段階を通して決断を導くために患者と健常個体の両方の分子解析を利用する;ならびに予防、診断、治療およびモニタリング方法の改善を通じて正確で良質な健康管理をより効率的にもたらすために臨床診療にこの知識を適用する、包括的アプローチである。
酸化的傷害は、過酸化物およびフリーラジカルの生成によって細胞および組織の成分に傷害を与える、例えば細胞完全性、細胞膜、DNAなどに傷害を与える、様々な細胞産物の酸化に起因する、細胞および組織の傷害を包含し得る。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の酸化的傷害に関連した疾患、障害または状態を治療する、予防する、抑止する、該疾患、障害または状態の発生率を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)のSERMまたはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを含む医薬組成物を投与し、それによって被験者の酸化的傷害に関連した疾患を治療する、予防する、抑止する、該疾患の発生率を低下させることを含む。
もう1つの実施形態において、本発明は、本発明のNRBAを使用して、被験者の酸化的傷害を治療する、該傷害の発症を遅らせる、該傷害の発生率を低下させる、または該傷害の重症度を低下させる方法を提供する。
一部の実施形態において、前記酸化的傷害に関連した疾患、傷害または状態は、癌;皮膚障害;神経変性疾患、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、多発性硬化症および筋萎縮性側索硬化症(amytrophic lateral sclerosis);血管疾患、例えば、脳卒中および様々な加齢性認知症、およびアテローム性動脈硬化症;または加齢性黄斑変性を包含し得る。
炎症は、感染および異物、例えば細菌およびウイルス、から我々を保護することができる白血球および内因性化学物質が、創傷または感染を取り巻く組織に対して作用すると発生する、一般的な、潜在的に衰弱性の状態である。しかし、一部の疾病では、退治する異物がないときに身体の防御系(免疫系)が炎症反応を誘発する。自己免疫疾患と呼ばれるこれらの疾患では、身体の正常な防御免疫系がそれ自体の組織への傷害を生じさせる。身体は、正常組織があたかも感染されたかのように、または正常組織がどういうわけか異常であるかのように反応する。すべてのタイプではないが一部のタイプの関節炎は、間違った炎症の結果である。関節炎は、関節における炎症を記述する一般用語であり、世界人口の2〜4%より多くがそれに罹患している。腫脹および炎症を減少させるならびに望むらくは炎症性疾患の進行を予防するまたは最小にするために利用できる多くの薬物がある。前記薬物としては、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID−例えば、アスピリン、イブプロフェンまたはナプロキセン)、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン)、抗マラリア薬(例えば、ヒドロキシクロロキン)、および他の薬物(金、メトトレキサート、スルファラジン、ペニシラミン、シクロホスファミドおよびシクロスポリンを含む)が挙げられる。
炎症の治療法としてのエストロゲン受容体およびそのリガンドの役割が検討されてきた。エストラジオールまたはSERM、例えばラロキシフェンおよびタモキシフェン、でのラットの治療は、リポ多糖誘発炎症反応の発生率を低下させることが証明されている。炎症反応を媒介する経路の1つは、NFκB経路の活性化によるものである。核内受容体リガンドは、タンパク質タンパク質相互作用によってNF□B活性を阻害する。最近、SERMは、他の生殖組織にエストロゲン作用を及ぼさずにNFκB機能を阻害することによって炎症反応を抑止することが証明された。
1つの実施形態において、本明細書に記載するようなNRBAまたはSERM化合物は、炎症および関連障害の治療、例えば、a)関節炎の予防、治療または逆転;b)関節炎性状態、例えば、ベーチェット病(自己免疫性血管炎)、滑液包炎、ピロリン酸カルシウム二水和物結晶沈着症(CPPD)(すなわち、偽痛風)、手根管症候群、結合組織障害、クローン病、エラース・ダンロス症候群(EDS)、線維筋通症、痛風、感染性関節炎、炎症性腸疾患(IBD)、若年性関節炎、全身性エリテマトーデス(SLE)、ライム病、マルファン症候群、筋炎、変形性関節症、結節性多発動脈炎、リウマチ性多発筋痛症、乾癬、乾癬性関節炎、レイノー現象、反射性交感神経性ジストロフィー症候群、ライター症候群、関節リウマチ、強皮症、シェーグレン症候群、腱炎または潰瘍性大腸炎の予防、治療または逆転;c)自己免疫疾患の予防、治療または逆転;d)慢性腎臓疾患(CKD)に有用である。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の炎症性の疾患、障害または状態を治療する、予防する、抑止する、該疾患、障害または状態の発生率を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)のNRBAまたはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを含む医薬組成物を投与し、それによって被験者の炎症状態を治療する、予防する、抑止する、該状態の発生率を低下させることを含む。一部の実施形態において、ER−βアゴニストは、被験者の炎症性の疾患、障害または状態の治療、予防、抑止、該疾患、障害または状態の発生率の低下に有用である。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3eである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3gである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3jである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物3i、またはそれらの任意の組み合わせである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4aである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4hである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物4uである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10oである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10dである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10fである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10lである。もう1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、表1に記載する化合物10wまたはそれらの任意の組み合わせである。
一部の実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、解剖学的閉塞の発現に影響を及ぼし得る間質−上皮性増殖を阻害し(図3、実施例4)、これによって炎症を減少させ、その結果、炎症を治療することができる。1つの実施形態において、本発明のER−βアゴニストは、平滑筋を弛緩させ、それによって尿路(uriny tract)の症状を軽減でき、BPHの発現に影響を及ぼし、それによって炎症を軽減し、その結果、炎症を治療することができる。
一部の実施形態において、炎症性疾患、障害または状態、これらは、急性炎症、関節症(全般)、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、喘息、急性炎症、慢性炎症、関節傷害、関節腫脹、関節びらん、敗血症、またはこれらの任意の組み合わせを包含し得る。
1つの実施形態において、関節の炎症は、人間ばかりでなく、動物、特に馬、においても疼痛、跛行、および身体活動不振の最も一般的な原因の1つである。この衰弱性状態は、浮腫、発赤、熱および疼痛によって特徴付けられる。未治療で放置すると、関節の炎症は、関節滑液膜および関節軟骨の破壊を招いて、永続的消耗性状態を生じさせることがある。炎症中に発生する浮腫、発赤および疼痛は、関節の生理変化の結果である。例えば、滑膜の透過性が炎症中に増大して、滑液を関節の組織に漏出させる。関節の血管系における血流および圧力の変化も関節炎中に発生する。加えて、炎症中に関節の細胞の代謝活性が増大する。
もう1つの実施形態において、本発明は、被験者の関節の炎症を治療する、予防する、抑止する、該炎症の発生率を低下させる方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)のNRBAまたはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを含む医薬組成物を投与し、それによって被験者の関節の炎症を治療、予防、抑止し、該炎症の発生率を低下させる。
1つの実施形態において、本発明のNRBAは、細胞表面でそれらのコグネイト受容体に結合し、その細胞の核に移行し、その作用を発揮する。1つの実施形態において、そのような作用は、とりわけ特定の遺伝子発現の調節を含む場合があり、その結果として、アポトーシスの抑止、プロテインキナーゼ経路の活性化およびその他において一定の役割を果たすことができる。
もう1つの実施形態において、本発明のNRBAは、コグネイト受容体に結合し、ミトコンドリアの中に移行し、そこでミトコンドリアDNAと会合し、その結果として、呼吸鎖活性増大、TGFβ誘導性アポトーシスの抑止および/またはスーパーオキシドジムスターゼの活性化ならびにその他において一定の役割を果たす。
スーパーオキシドジムスターゼ(SOD)は、フリーラジカル酸化に対する細胞防御において重要な酵素である。水および過酸化水素への前記スーパーオキシドのフリーラジカルの分解を触媒することにより、SODは、例えば、虚血性損傷、慢性肺疾患、アルツハイマー病、ダウン症候群、炎症性障害、心血管疾患、免疫系の低下、脳の機能不全(disfunction)、白内障ならびに加齢性および変性疾患の他の態様に関連した傷害を減少させる際に重要な役割を果たす。
1つの実施形態において、本発明は、被験者の反応種媒介傷害を治療する、改善するおよび/または予防する方法を提供し、本方法は、式(I)〜(XI)のNRBAまたはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物もしくはこれらの任意の組み合わせを前記被験者に投与する段階を含む。1つの実施形態において、前記反応種は、反応性酸素中間体を含み、前記NRBAは、細胞のスーパーオキシドジムスターゼの活性を促進または強化する。1つの実施形態において、前記反応種は、反応性窒素中間体を含み、前記NRBAは、細胞の一酸化窒素シンターゼの活性を促進または強化する。
一部の実施形態において、そのような傷害は、様々な疾患、例えば、心血管疾患、例えば冠動脈性心疾患およびアテローム性動脈硬化症、神経変性疾患、例えばアルツハイマー病および/または多発性硬化症、感染、例えばHCV感染およびその合併症、自己免疫疾患、例えば狼瘡、癌、および当業者に認識される他の疾患(しかし、これらに限定されない)に関連している。
一部の実施形態において、そのような活性は、例えば、様々な疾病状態、例えば神経変性疾患または障害、緑内障、自己免疫疾患および当業者に認識される他の疾病状態において発生するような、病原性アポトーシスを抑制する結果となる。
一部の実施形態において、式I〜XIの構造を特徴とする、およびそれらの任意の実施形態を含む、本発明の化合物は、細胞の細胞質の中に、または細胞小器官、例えばミトコンドリアの中に局在し、そこでこのような化合物は細胞シグナリング経路に影響を及ぼし、その結果、本明細書に記載するような方法を実行することができる。例えば、および1つの実施形態において、前記化合物は、細胞タンパク質と相互作用し、それによって所望の作用を(一部の実施形態では、その所望の効果を生じさせる細胞の中のシグナリング経路において)相乗的に得ることができる。他の実施形態において、式I〜XIの化合物は、そうしなければ望ましくない作用を生じさせる、例えば疾患を悪化させる、細胞における特定の応答または経路に拮抗し、それ故、本明細書に記載する化合物は、細胞または被験者の病原メカニズムを崩壊させるまたは該メカニズムに干渉するまたは拮抗するそれらの能力により、そのような方法において有用である。
一部の実施形態において、本発明の薬剤は、細胞内シグナリング経路またはそのような経路もしくはカスケードへの応答を改変することができる。
一部の実施形態において、式I〜XIの構造を特徴とする、およびそれらの任意の実施形態を含む、本発明の化合物の下流作用は、増殖因子によって活性化される細胞内キナーゼシグナリング経路によって制御することができる。一部の実施形態において、前記化合物は、ホルモンのその受容体への結合の下流のシグナリングに影響を及ぼすことができ、例えば、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3(GSK3)(ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)経路のエフェクターキナーゼ)の場合、本発明の化合物の投与によって活性化し、その結果として特定の細胞における、例えば神経芽腫細胞における、ERアルファ活性に影響を及ぼすことができ、それによって本発明の方法の一部を実行することができる。一部の実施形態において、本発明の化合物は、GSK3の発現を上昇させることができ、その結果としてER依存性遺伝子発現を刺激または上昇させることができる。
本明細書に記載する化合物のいずれかの任意の使用を本明細書に記載するような任意の疾患、障害または状態の治療に用いることができ、それが本発明の1つの実施形態を表すことは、理解されるはずである。
本発明の好ましい実施形態をより十分に例証するために以下の実施例を提示する。しかし、いかなる点においてもそれらを本発明の広い範囲を限定するものと見なしてはならない。
新規SERMならびにそれらのエストロゲン受容体結合親和性、アゴニストおよびアンタゴニスト活性
材料および方法
ER結合親和性は、次の方法のうちの1つによって判定した。
方法1、
ヒト組換えERを昆虫Sf9細胞において発現させ、トリチウムエストラジオールを用いて放射性競合結合アッセイを行った。試験したNRBA化合物が1μM(1000nM)濃度で[3H]エストラジオール結合の50%以上の阻害を示した場合、それらを4つの化合物濃度を用いて試験して、予測IC50およびKi値を得た。
方法2、
[3H]エストラジオール([3H]−E2、PerkinElmer)(ERαとERβの両方に対する高親和性リガンド)でのイントロ競合放射リガンド結合アッセイを用いることによってもNRBA化合物のエストロゲン受容体(ER)結合親和性を判定した。漸増濃度(0.01から10nM)の[3H]−E2と細菌発現ERαまたはβリガンド結合ドメイン(LBD)とを4℃で18時間インキュベートすることによって、[3H]−E2の平衡解離定数(Kd)を決定した。非特異的結合は、1000nM E2を前記インキュベーション混合物に添加することによって決定した。前記インキュベーション混合物中のERαおよびERβ結合部位を飽和させるために必要な[3H]−E2の最小濃度は、それぞれ1nMであると決定した。それらのNRBA化合物の結合親和性は、同じ条件下で漸増濃度(3×10−2から1,000nM)のリガンドと単離されたER LBDおよび1nM [3H]−E2とをインキュベートすることによって決定した。インキュベーション後、結合および遊離[3H]−E2を、Harvester(PerkinElmer)での真空濾過を用いて分離した。簡単に言うと、前記インキュベーション混合物を高親和性タンパク質結合フィルターによって濾過し、数回洗浄して一切の未結合放射活性を除去した。そのフィルタープレートを空気乾燥させ、底を密封した。シンチレーションカクテルをそれぞれのウエルに添加し、そのプレートの上面を密封した。TopCount NXT Microplate Scintillation Counterで放射活性をカウントした。
[3H]−E2の非特異的活性を引くことによって、SERMのそれぞれの濃度での[3H]−E2の特異的結合(B)を得、SERM不在下での[3H]−E2の特異的結合(B0)に対するパーセンテージとして表した。SigmaPlot(イリノイ州、シカゴのSPSS Inc.)を使用する非線形回帰分析による次の式へのデータのコンピュータ・フィッティングによって、[3H]−E2の特異的結合を50%減少させるSERMの濃度(IC50)を決定した。
B=B0 *[1−C/(IC50+C)]
(式中、Cは、SERMの濃度である)。
SERMの平衡解離定数(Ki)は、
Ki=Kd *IC50/(Kd+L)
(式中、Kdは、[3H]−E2の平衡解離定数(ERα=0.65nM、ERβ=1.83nM)であり、およびLは、[3H]−E2の濃度(1nM)である)
によって計算した。
表1は、一連のNRBA化合物を提示するものである。代表的なNRBAを下に記載し、特定の実験条件下でのそれらの活性を提供する。表示化合物が、利用した実験条件下で、特定の活性(例えば、化合物3vはアゴニストである)を、一部の実施形態では利用した特定の細胞などの関数として、示すことができる一方で、そうした化合物が、別の実験設定では代替のまたは多様な活性を有することがあることは、理解されるはずである。
本発明のNRBAの代表的実施例および表示条件下でのそれらの活性は、次のとおりである。
ERアルファアゴニスト:3v(ER−α:K
i=20nM;EC
50=22.4nM)、3b(ER−α:K
i=14nM;EC
50=10nM)、3k(ER−α:K
i=129nM;EC
50=12nM)、10x(ER−α:K
i=13nM;EC
50=16nM)。
ERアルファアンタゴニスト:10m(ER−α:K
i=221nM;IC
50=<10nM)、4a(ER−α:K
i=111nM;IC
50=35nM)、11f(ER−α:K
i=60nM;IC
50=69nM)、および11g(ER−α:K
i=79nM;IC
50=16nM)。
ERベータアゴニスト:10d(ER−β:K
i=61nM;EC
50=85nM)、10f(ER−β:K
i=57nM;EC
50=42nM)、10l(ER−β:K
i=82nM;EC
50=27nM)、11p(ER−β:K
i=108nM;EC
50=<10nM)。
ERベータアンタゴニスト:10j(ER−β:K
i=36nM;IC
50=20nM)、10n(ER−β:K
i=92nM;IC
50=47nM)、10t(ER−β:K
i=<10nM;IC
50=17nM)。
ER−α、ER−βおよびARトランス活性化に対するSERMの作用
材料および方法、
COSまたは293細胞を、フェノールレッド不含DME+10% cs FBS中、24ウエルプレートに1ウエルにつき90,000細胞でプレーティングし、0.25μgのベクター「ERE−LUC」(この場合、ホタルルシフェラーゼ遺伝子は2つのエストロゲン応答配列(estrogen resonsive element)によって駆動される)および0.02μgの対照MCV−LUC,ウミシイタケ(Renilla)(この場合、ルシフェラーゼ遺伝子はCMVプロモーターによって駆動される)でトランスフェクトした。25ngのER−α(図1、5および9)、50ngのER−β(図2、6および10)または12.5ngのAR(図3)もリポフェクタミンによって導入した。すべての受容体をラット組織からPCR3.1ベクター骨格にクローニングした。トランスフェクションの24時間後、図に示されているように、4a、トレミフェン、4h、エストロゲン、DHTおよび他のSERMまたはこれらの組み合わせで細胞を処理した。トランスフェクションの48時間後に細胞を回収し、ホタルおよびウミシイタケルシフェラーゼ活性についてアッセイした。
結果
4aまたはトレミフェンのみでの細胞の処理は、試験条件下でER−α活性に対して効果を及ぼさなかった。しかし、これらの化合物の両方が、エストラジオール(E2)誘発ER−α活性を基底レベルに抑制した。これは、4aが、ER活性を調節することができる、すなわちSERMとして機能することができること、およびこのアッセイではER−αアンタゴニストとして機能することを示唆している。
これらの化合物が、ERのアゴニストとして機能することができるかどうかを判定するために、EREの制御下でルシフェラーゼ発現に伴って構築物を発現するCOSまたは293細胞を、エストロゲン、トレミフェンまたは4aと共にインキュベートした。エストロゲンの添加は、用量依存的にルシフェラーゼ発現を生じさせたが、いずれのSERMも単独ではそうした効果を一切示さなかった。同様に、4hをルシフェラーゼの発現について評価した(図5a、bおよびc)。
4aと4hの両方が、エストロゲン刺激ルシフェラーゼ発現を阻害した。これは、これらの化合物がこれらの環境ではSERMとして、例えばエストロゲン受容体α−アンタゴニストとして、機能することができることを示している。同様に評価したER−αを発現する293細胞において、化合物10oもエストロゲン刺激ルシフェラーゼ発現を阻害した(図5d、e)。
ER−βを発現するCOSまたは293細胞(図2および6)を同様に評価した。これらの実験条件下、4aおよび4hはいずれもLUC発現を刺激せず、それぞれがE2刺激LUC発現を阻害した。これは、ER−βに対してもアンタゴニストとしてのそれらの活性を示している。
試験条件下、化合物4aは、ERに特異的であった。この化合物は、アンドロゲン受容体(AR)を発現するCO細胞におけるLUC発現に対して効果を及ぼさず、DHT誘発AR活性化を阻害することもなかったからである(図3)。
追加のSERMを、示した条件でエストロゲン受容体シグナリングを媒介するそれらの能力について同様に試験した(図9)。試験したSERMのうち、化合物3eおよび3iは、ER−αを刺激する点で最も効力があり、ならびに化合物3a、3e、3iおよび3gは、ER−βを刺激する点で最も効力があった(図10)。
本化合物の一部の実施形態のアゴニスト活性
材料および方法、
MCF−7細胞を6ウエルプレートの1ウエルにつき500,000細胞でプレーティングした。それらの細胞を3日間血清飢餓させ、その後、16時間、上のように処理した。RNAを単離し、遺伝子発現レベルを実時間RT−PCRによって評定し、その後、18SリボソームRNAに対して正規化した。
結果、
エストロゲンは、試験した条件下でMCF−7細胞におけるpS2(三葉型ペプチドをコードする遺伝子)を増加させたが、4aは、最小限にしか増加させず、その上、pS2遺伝子発現のエストロゲン誘発アップレギュレーションを阻害した。これは、これらの条件での部分アゴニストまたはアンタゴニストとしてのその役割を示している(図4)。化合物3e、3fおよび3lもpS2発現レベルを上昇させた(図11)。
TRAP陽性多核破骨細胞に対する本化合物の効果
材料および方法、
ラット大腿骨から単離した骨髄細胞を、フェノールレッド不含アルファMEM+フェノールレッド不含10%滅菌FBS中、30ng/mL RANKLおよび10gn/mL GMCSFの存在下または不在下で培養した。それらの細胞を12日間処理し、酒石酸塩耐性酸性ホスファターゼ活性(TRAP)陽性多核破骨細胞について染色し、カウントした。
結果、
多能性骨髄前駆細胞へのGMCSFおよびRANKLの投与は、破骨細胞へのそれらの分化に有利に働く。エストロゲンの存在は、破骨細胞分化を強く抑制したが、この条件下での4a、4hおよびトレミフェンの投与は、用量依存的にではあるが最小限に破骨細胞分化を抑制した(図7)。
化合物3eは、破骨細胞活性の抑制に非常に有効であり、および骨芽細胞活性を刺激し、3aは、破骨細胞を抑制し、3dは、骨芽細胞を刺激し、および破骨細胞を抑制し(図24)、ならびに4hは、試験条件下で破骨細胞活性の抑制に非常に有効であった。
本化合物はアンドロゲン非依存性前立腺癌増殖を阻害する
材料および方法、
前立腺癌細胞系統PC−3を、RPMI+10% csFBS中、96ウエルプレートの1ウエルにつき6000細胞でプレーティングした。培地をRPMI+フェノールレッド不含1% csFBSに取替え、細胞を漸増濃度のSERMで72時間、処理した。
結果、
化合物4r、4uおよびトレミフェンは、すべて、10μM濃度でPC−3細胞増殖を100%阻害した。しかし、化合物4hは、同じ条件下で、1μM濃度であってもPC−3細胞増殖を75%阻害した。化合物4aは、増殖を部分的に約50%阻害した(図8)。PC−3増殖阻害をインビトロで定性的に測定し、増殖を阻害するSERMの能力に基づく格付け体系として表した。1uMで100%増殖阻害を誘発した化合物が番号−4であり、増殖を約75〜90%阻害する化合物が−3であり、約50〜70%が−2であり、50%未満の増殖阻害が−1である。
トレミフェンならびに化合物4a、3l、4e、4u、4rおよび4hは、それぞれ、増殖を阻害した(データは示さない)。トレミフェンは、−2のレベルに増殖を阻害し、化合物3lおよび4hも同様であった。化合物4a、4eおよび4bは、中等度の阻害(−1)を示し;4uおよび4rは、それぞれ、−3および−4と定性的に表される相当大きな阻害を明示した。
本化合物の一部の実施形態のインビトロエストロゲン様活性
材料および方法、
漸増用量のトレミフェン、エストロゲンおよびそれぞれのSERM、ならびに/またはICI−182,780を雌ラットに投与し、子宮重量を測定した。媒体のみを投与したラットが対照としての役割を果たした。
結果、
化合物4a、3dおよび4gを与えたラットは、試験した条件下で、子宮重量増加という点で、エストロゲン様活性を示した(図12および13)。4a、4gをエストロゲンと共に投与したとき、子宮重量の増加が観察された。ICI−182,780は、これらの条件下で子宮重量増加に関する4aおよび4gの効果を逆転させた。
化合物3e、3l、4hおよび4eは、子宮においてエストロゲン様活性も抗エストロゲン様活性も示さず、化合物3a、3f、4gおよび4aは、インビボでエストロゲン様活性を示した(データは示さない)。
ヒト肝臓ミクロソームにおける本化合物の一部の実施形態の代謝安定性
材料および方法、
第I相代謝に起因して薬理学的に不活性なまたは望ましくない潜在的に毒性の代謝産物を形成する本化合物の可能性を評定するために、代表系として、ヒト肝臓ミクロソームを利用した。
それぞれの基質または基準対照をDMSOに10mMの濃度で溶解し、水での希釈により、それらから5μMのスパイク溶液を調製した。NADPH再生系で強化した0.5mg/mLのヒト肝臓ミクロソーム(ミズーリ州、カンザス・シティーのXenotech LLC)の存在下、37℃およびpH7.4で、基質(1μM)をインキュベートした。前記NADPH再生系は、0.05M K2HPO4中のグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ(1ユニット/mL)からなるものであった。96ウエルのポリプロピレンクラスターチューブにおいて、1つの反応につき250μLの最終容積で、二重反復のインキュベーションを行った。0、2、4、6、10、30および60分の時点で、停止溶液(300μL アセトニトリル)を反応混合物のアリコートに添加した。遠心分離(15分間、3000rpm)によって沈降タンパク質を除去し、上清を分析のために清浄な96ウエルプレートに移した。
LC−MS/MS分析、
Phenomenex Luna hexylphenyl 50×2mm(内径) 5uM、ガードカラムの付いたカラム、にサンプルを注入した。水中の50%アセトニトリルおよび0.1%ギ酸からなる均一濃度の移動相を0.3mL/分の流量で用いた。MDS/Sciex API 4000QTrapトリプル四重極型質量分析装置により、500℃の温度および4000Vのスプレー電圧でのエレクトロスプレーイオン化(陽イオンモード)を用いて、分析物のプロトン化分子イオン(M+H)+をモニターした。総分析時間は、1サンプルにつき1.5分であった。
データ評価、
代謝安定性は、肝ミクロソームとのインキュベーションによって代謝された基質の量として定義し、ピーク面積を基準にした基質の初期重量のパーセンテージ(残存%)として表した。それぞれの分析物についての初期基質濃度は、1μMであった。それぞれの基質の初期ピーク面積を時間ゼロで測定し、時間0分からそれぞれのサンプルの単一固定時間点(2〜60分、代表的な時間点を下の表2に示す)までの分析物ピーク面積の変化に基づいて代謝安定性を評定した。
結果
表2は、指定のインキュベーション間隔(0〜60分)後に残存する基質のパーセントを示す。
aヒト肝臓ミクロソーム低速基準対照
bヒト肝臓ミクロソーム中速基準対照
試験した化合物の4つの実施形態は、ベラパミル(ヒト肝臓ミクロソームにおけるシトクロムP450媒介不活性化のための公知基質)と比較して、第I相代謝系において妥当な安定性を示した(表2参照)。化合物3aおよび3kは、酸化および還元反応に対して耐性であり、60分の反応時間の後、それぞれ初期基質の103および94%が残存していた。4aおよび4hは、このアッセイにおいて中等度の反応性を示し、前記インキュベーション期間後に74および70%が残存していた。これらのデータは、4aおよび4h化合物に対するピペリジン環置換が、それらを部分的に第I相代謝変換されやすくすることを示唆している。一般には、評価した化合物が、有意な第I相媒介初回通過肝抽出を有する可能性は低い。しかし、代謝安定性の決定は、それらの化合物の潜在的インビボ代謝運命の率および程度を説明するためのインビトロ測定であるので、前例の生体不活性化に寄与する可能性が高い他の代謝経路を特定する、関連した代謝産物の構造を解明する、およびそのインビボ薬物動態プロフィールがこれらの予備インビトロデータに矛盾しないかどうかを確認するために、追加の研究を進めている。
N,N−ビスアリールベンズアミド誘導体の一般合成
ジアリールアニリンの一般合成。アリールアミン(1.5当量)、ヨウ化アリール(1当量)、K2CO3(2当量)、CuI(0.1当量)およびL−プロリン(0.2当量)の混合物を混ぜ合わせ、室温で無水DMSOに溶解した。その後、その反応混合物を攪拌し、28時間、90℃に加熱した。その混合物を室温に冷却し、水で加水分解した。EtOAcを添加して、その溶液を分配した。EtOAc層を分離し、ブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。減圧下で溶媒を除去した。溶離剤として5%EtOAc/へキサンを使用するフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって固体残留物を精製して、対応するジアリールアニリンを得た。
ビス−(4−メトキシフェニル)アミン(1a):淡黄色固体、73%収率。融点98.6〜99.0℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ6.93−6.81(m,8H)、5.37(s,br,1H)、3.78(s,6H)。MS m/z 228.4(M−H)+。
N−(4−メトキシフェニル)−フェニルアミン(1b):淡黄色固体、70%収率。融点106.3〜106.5℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.24−7.18(m,3H)、7.08−7.06(m,2H)、6.92−6.84(m,4H)、5.61(s,br,1H)、3.79(s,3H)。MS m/z 200.1(M+H)+。
N−(4−メトキシフェニル)−N−3−メトキシフェニルアミン(1c):淡黄色固体、54%収率。融点69.7〜70.0℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ6.93−6.81(m,8H)、5.37(s,br,1H)、3.78(s,6H)。MS m/z 228.4(M−H)+。
N−(4−フルオロフェニル)−N−4−メトキシフェニルアミン(1d):淡黄色固体、54%収率。融点60.6〜61.0℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.01−6.83(m,8H)、3.78(s,3H)。MS m/z 217(M)+。
N−(4−メトキシフェニル)−N−1−ナフチルアミン(1e):淡黄色固体、54%収率。融点105.8〜106.0℃。1H NMR(CDCl3,500MHz)δ8.00(d,1H,J=8.0Hz)、7.92(d,1H,J=8.0Hz)、7.50−7.43(m,3H)、7.33−7.30(m,1H)、7.10(d,1H,J=7.5Hz)、7.05(d,2H,J=8.5Hz)、6.88(d,2H,J=8.5HZ)、3.80(s,3H)。MS m/z 249(M)+。
N−(4−ベンジルオキシフェニル)−N−4−メトキシフェニルアミン(1f):淡黄色固体、54%収率。融点108.0〜108.4℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.34−7.08(m,5H)、6.90−6.81(s,3H)、3.78(s,3H)。MS m/z 306(M+H)+。
N−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]ビフェニル−4−アミン(1g):黄褐色固体、40.2%収率。融点136〜138℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ5.04(s,2H,CH2)、6.93−6.99(m,4H,ArH)、7.02−7.11(m,2H,ArH)、7.22−7.48(m,9H,ArH)、7.53−7.56(m,3H,ArH)。MS m/z 352.2(M+H)+。
N−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]ビフェニル−4−アミン(1h):黄褐色固体、40.2%収率。融点136〜138℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.56−7.53(m,3H,ArH)、7.48−7.22(m,9H,ArH)、7.11−7.02(m,2H,ArH)、6.99−6.93(m,4H,ArH)、5.04(s,2H,CH2)。MS m/z 352.2(M+H)+。
ベンズアミドの一般合成
アリールアミン(1当量)、塩化ベンゾイル(1.3当量)およびピリジン(6当量)の混合物を混ぜ合わせ、室温で無水THFに溶解した。その混合物を攪拌し、24時間、還流させた。その反応溶液を室温に冷却し、2N HCl溶液の添加によって加水分解した。その溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層をNaHCO3飽和水溶液で洗浄して、過剰な酸を除去し、無水MgSO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。EtOAc/へキサン(3/7 v/v)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、対応するベンズアミド化合物を得た。
4−メトキシ−N,N−ビス−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(2a):白色固体、98%収率。融点119.5〜120℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.42(d,2H,J=8.9Hz)、7.05(d,4H,J=8.8Hz)、6.81(d,4H,J=8.9Hz)、6.71(d,2H,J=8.9Hz)、3.77(s,9H)。MS m/z 364(M+H)。
3−メトキシ−N,N−ビス−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(2b):白色固体、99%収率。融点113.5〜113.6℃。1H NMR(DMSO−d6,300MHz)δ7.17−7.14(m,5H)、6.97−6.95(m,3H)、6.87−6.84(m,4H)。MS m/z 364(M+H)+。
4−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)−N−(3−メトキシフェニル)−ベンズアミド(2c):白色固体、79%収率。融点154.5〜154.9℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.47−7.43(m,2H)、7.31−7.13(m,7H)、6.75−6.68(m,4H)、3.77(s,3H)、3.71(s,3H)。MS m/z 356(M+Na)+。
N,N−ビス−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(2d):白色固体、98%収率。融点77〜77.5℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.46−7.42(m,2H)、7.29−7.17(m,3H)、7.09−7.06(m,4H)、6.81−6.78(m,4H)、3.76(s,6H)。MS m/z 356(M+Na)+。
4−メトキシ−N,N−ジフェニル−ベンズアミド(2e):白色固体、99%収率。融点133.5〜133.9℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.45−7.42(m,2H)、7.29−7.24(m,4H)、7.18−7.12(m,6H)、6.71−6.68(m,2H)、3.74(s,3H)。MS m/z 326(M+Na)+。
3−メトキシ−N,N−ジフェニル−ベンズアミド(2f):白色固体、98%収率。融点122〜122.2℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.45−7.42(m,2H)、7.29−7.24(m,4H)、7.18−7.12(m,6H)、6.71−6.68(m,2H)、3.74(s,3H)。MS m/z 326(M+Na)+。
N,N−ジフェニル−ベンズアミド(2g):白色固体、89%収率。融点178.4〜179.3℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.46−7.44(m,2H)、7.28−7.23(m,5H)、7.21−7.14(m,8H)。MS m/z 296(M+Na)+。
N−(4−メトキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(2h):白色固体、95%収率。融点153〜154.2℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.47−7.43(m,2H)、7.30−7.02(m,8H)、6.83−6.78(m,2H)、3.76(s,3H)。MS m/z 326(M+Na)+。
N−(3−メトキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(2i):白色固体、93%収率。融点103〜105.9℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.49−7.45(m,2H)、7.31−7.15(m,9H)、6.75−6.70(m,3H)、3.76(s,3H)。MS m/z 326(M+Na)+。
4−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(2j):白色固体、78%収率。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.44−7.41(m,2H)、7.28−7.26(m,2H)、7.15−7.05(m,5H)、6.83−6.80(m,2H)、6.72−6.70(m,2H)、3.77(s,6H)。MS m/z 356(M+Na)+。
4−メトキシ−N−(3−メトキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(2k):白色固体、84%収率。融点119.0〜119.5℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.47−7.43(m,2H)、7.31−7.13(m,7H)、6.75−6.68(m,4H)、3.77(s,3H)、3.71(s,3H)。MS m/z 356(M+Na)+。
N,N−ビス(4−メトキシフェニル)−4−フルオロベンズアミド(2l):白色固体、98%収率。融点122.2〜122.4℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.46−7.42(m,2H)、7.29−7.17(m,3H)、7.09−7.06(m,4H)、6.81−6.78(m,4H)、3.76(s,6H)。MS m/z 356(M+Na)+。
4−メトキシ−N,N−ジフェニル−スルホンアミド(2m):白色固体、89%収率。融点153.0〜153.5℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.64−7.61(m,2H)、7.34−7.22(m,10H)、6.94−6.91(m,2H)、3.86(s,3H)。MS m/z 362(M+Na)+。
4−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)−N−(4−フルオロフェニル)−ベンズアミド(2n):白色固体、97%収率。融点133.5.0〜134.5℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.11−6.66(m,15H)、3.74(s,3H)、3.73(s,3H)。MS m/z 384(M+H)+。
4−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)−N−(1−ナフチル)−ベンズアミド(2o):白色固体、65%収率。融点144.0〜144.5℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.11−6.66(m,15H)、3.74(s,3H)、3.73(s,3H)。MS m/z 384(M+H)+。
N−(4−メトキシフェニル)−N−(4−ベンジルオキシフェニル)−1−ナフチルアミド(2p):白色固体、95%収率。融点143.5〜144.0℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.25−8.22(m,1H)、7.79−7.69(m,2H)、7.57−7.22(m,9H)、6.96−6.63(m,8H)、4.99(s,2H)、3.71(s,3H)。MS m/z 460(M+H)+。
4−クロロ−N−(4−メトキシフェニル)−N−(4−ベンジルオキシフェニル)−ベンズアミド(2q):白色固体、96%収率。融点130.0〜131.4℃。1H NMR(DMSO−d6,300MHz)δ。MS m/z 444(M+H)+。
4−シアノ−N−(4−メトキシフェニル)−N−(4−ベンジルオキシフェニル)−ベンズアミド(2r):白色固体、85%収率。融点147.6〜148.0℃。1H NMR(DMSO−d6,300MHz)δ。MS m/z 435(M+H)+。
N−(4−メトキシフェニル)−N−(4−ベンジルオキシフェニル)−2−ナフチルアミド(2s):白色固体、58%収率。融点174.9〜175.5℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.04(s,1H)、7.77−7.74(m,2H)、7.64−7.61(m,1H)、7.51−7.43(m,4H)、7.40−7.31(m,4H)、7.13−7.10(m,4H)、6.88−6.78(m,4H)、4.99(s,2H)、3.74(s,3H)。MS m/z 460(M+H)+。
4−(ベンジルオキシ)−N−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−N−(4−メトキシフェニル)ベンズアミド(2t):黄褐色固体。72.4%収率。融点175〜178℃。1H NMR(DMSO−d6,300MHz)δ7.37−7.34(m,12H,ArH)、7.13−7.10(m,4H,ArH)、6.96−6.89(m,2H,ArH)、6.88−6.86(m,4H,ArH)、5.06(s,4H,2 X CH2)、3.72(s,3H,OCH3)。MS m/z 516.3(M+H)+。
N−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−4−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)ベンズアミド(2u):黄色油。71.3%収率。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.44−7.34(m,7H,ArH)、7.07−7.04(m,4H,ArH)、6.89−6.86(m,2H,ArH)、6.82−6.79(m,2H,ArH)、6.72−6.69(m,2H,ArH)、5.01(s,2H,CH2)、3.77(s,6H,2 X OCH3)。MS m/z 462.1(M+Na)+。
N−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−N−ビフェニル−4−イル−4−メトキシベンズアミド(2v):薄黄色フォーム。78.6%収率。融点70〜72℃。1H NMR(DMSO−d6,300MHz)δ7.66−7.57(m,4H,ArH)、7.47−7.32(m,10H,ArH)、7.30−7.23(m,2H,ArH)、7.18−7.07(m,2H,ArH)、7.00−6.92(m,2H,ArH)、6.89−6.80(m,2H,ArH)、5.06(s,2H,CH2)、3.72(s,3H,OCH3)。MS m/z 508.3(M+Na)+。
4−シアノ−N−(4−メトキシフェニル)−N−フェニルベンズアミド(2w):淡黄色固体。96.3%収率。融点125〜128℃。1H NMR(DMSO−d6,300MHz)δ7.77−7.74(m,2H,ArH)、7.61−7.58(m,2H,ArH)、7.34−7.21(m,7H,ArH)、6.88(d,7=7.92Hz,2H,ArH)、3.71(s,3H,OCH3)。MS m/z 351.1(M+Na)+。
3−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)−N−フェニルベンズアミド(2x):淡黄色油。98.8%収率。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.30−7.25(m,2H,ArH)、7.18−7.07(m,6H,ArH)、7.01−6.98(m,2H,ArH)、6.83−6.80(m,3H,ArH)、3.77(s,3H,OCH3)、3.68(s,3H,OCH3)。MS m/z 356.1(M+Na)+。
4−シアノ−N−(3−メトキシフェニル)−N−フェニルベンズアミド(2y):褐色油。84.8%収率。1H NMR(DMSO−d6,300MHz)δ7.77−7.75(m,2H,ArH)、7.63−7.61(m,2H,ArH)、7.35−7.30(m,4H,ArH)、7.25−7.22(m,2H,ArH)、6.91(s,1H,ArH)、6.83−6.80(m,2H,ArH)、3.67(s,3H,OCH3)。MS m/z 351.1(M+Na)+。
4−シアノ−N,N−ジフェニルベンズアミド(2z):黄褐色固体。85.2%収率。融点145〜147℃。1H NMR(DMSO−d6,300MHz)δ7.76−7.74(m,2H,ArH)、7.61−7.59(m,2H,ArH)、7.34−7.22(m,10H,ArH)。MS m/z 321.0(M+Na)+。
BBr3を使用するベンズアミド誘導体の脱メチル化についての一般手順
メトキシベンズアミド化合物を乾燥CH2Cl2に溶解した。BBr3(1.0M CH2Cl2溶液)を0℃で1滴ずつ添加した。その反応溶液をゆっくりと室温に温め、室温で一晩、攪拌させておいた。その混合物を氷浴で0℃に冷却し、水を添加することによって加水分解した。EtOAcを添加して、その溶液を分配した。有機層を分離し、水性層をEtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。減圧下で溶媒を除去した。CH3OH/CH2Cl2(1/9 v/v)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、フェノール系化合物を得た。
以下の化合物を、本明細書において上で説明したとおりに合成し、特性付けし、表1にまとめた:4−ヒドロキシ−N,N−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3a);3−ヒドロキシ−N−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3b);4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(3−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3c);N,N−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3d);4−ヒドロキシ−N,N−ジフェニル−ベンズアミド(3e);3−ヒドロキシ−N,N−ジフェニル−ベンズアミド(3f);N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(3g);N−(3−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(3h);4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(3i);4−ヒドロキシ−N−(3−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(3j);N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−フルオロベンズアミド(3k);4−ヒドロキシ−N,N−ジフェニル−フェニルスルホンアミド(3l);4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(フルオロフェニル)−ベンズアミド(3m);N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−ナフチルアミド(3n);4−ヒドロキシ−N−(1−ナフチル)−N−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3o);4−シアノ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3p);3−シアノ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3q);N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ナフチルアミド(3r);4−シアノ−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−N−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3s);3−クロロ−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−N−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3t);N−ビフェニル−4−イル−N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メトキシベンズアミド(3u);N−ビフェニル−4−イル−4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(3v);4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−ベンズアミド(3w);3−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル−ベンズアミド(3x);N−ビフェニル−4−イル−4−ヒドロキシ−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−ベンズアミド(3y);4−シアノ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−フェニルベンズアミド(10a);N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ビフェニル−4−カルボキサミド(10c);N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,4−ジメチルベンズアミド(10d);N−(ビフェニル−4−イル)−4−シアノ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(10e);3−フルオロ−4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−フェニルベンズアミド(10f);4−ヒドロキシ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,5−ジメチルベンズアミド(10i);N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ジメチルベンズアミド(10j);3−フルオロ−4−ヒドロキシ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(10k);N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−プロピルベンズアミド(10l);3,4−ジヒドロキシ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(10m);4−ヒドロキシ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルベンズアミド(10n);N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,4−ジメチルベンズアミド(10q);N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルベンズアミド(10s);4,4’−(2,3−ジメチルベンジルアザンジイル)ジフェノール(10t);4−ホルミル−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(10u);N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(11b);N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−ニトロベンズアミド(11d);3−フルオロ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(11e);N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メトキシ−1−ナフタミド(11i);4−((ヒドロキシイミノ)メチル)−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(11l);N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−ペンチルベンズアミド(11p);4−t−ブチル−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(11r);3−{4−[ビス(4−ヒドロキシ−フェニル)−カルバモイル]−フェニル}−アクリル酸(11t);3−{4−[ビス(4−ヒドロキシ−フェニル)−カルバモイル]−フェニル}−プロピオン酸(11u);N,N−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−4−(3−ヒドロキシ−プロピル)−ベンズアミド(11v);N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(11w);4−フルオロ−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−(トリフルオロメチル)−ベンズアミド(11x);3−フルオロ−N−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(11y);およびN,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−イソニコチン−アミド(11aa)。
ベンジルオキシフェニル−ベンズアミドの脱ベンジル化についての一般手順
化合物を250mL水素化ボトル内でEtOHに溶解した。Pd/C粉末(5mol%)をその溶液に添加した。その反応容器を20psiの水素ガス圧下の水素化装置に搭載した。出発原料が消失するまでTLCによって反応をモニターした。その後、減圧下で溶媒を除去した。残留物をヘキサン/EtOAc=3/2 v/vでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物を得た。
以下の化合物を、本明細書において上で説明したとおりに合成し、特性付けし、表1にまとめた。4−クロロ−N−[4−ヒドロキシフェニル]−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(5a);4−シアノ−N−[4−ヒドロキシフェニル]−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(5b);3−クロロ−N−[4−ヒドロキシフェニル]−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(5c);4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(5d);□□ヒドロキシフェニル)−4−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(5e)。
O−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−ベンズアミドおよび類似体の一般合成
アセトン中のベンズアミド類似体を含有するヒドロキシフェニル(1当量)の溶液に、K2CO3(3当量)およびN−クロロエチル−ピペリジン塩酸塩(1.2当量)を添加した。その溶液を加熱して6時間、還流させた。その溶液を蒸発乾固させた。水を添加することによって残留物を加水分解し、その後、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水MgSO4で乾燥させた。減圧下で溶媒を除去した。残留物を塩化メチレン/メタノール=9/1 v/vでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。それらの化合物のメタノール溶液にEt2O中のHClを添加し、その後、溶媒を蒸発させることによって、塩酸塩を調製した。
以下の化合物を、本明細書において上で説明したとおりに合成し、特性付けし、表1にまとめた。N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−ベンズアミド(4a);N−(フェニル)−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−ベンズアミド(4b);塩酸N,N−ジフェニル−[3−(2−ピペリジニルエトキシ)]−ベンズアミド(4c);塩酸N,N−ジフェニル−[3−(2−ピペリジニルエトキシ)]−ベンズアミド(4d);塩酸N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)]−ベンズアミド(4e);塩酸N,N−ジフェニル−ビス[4−(2−ピペリジシ−1−イルエトキシ)−フェニル]−スルホンアミド(4f);N−(4−フルオロフェニル)−N−[4−ヒドロキシフェニル]−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)]−ベンズアミド(4g);塩酸N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−4−フルオロ−ベンズアミド(4h);3−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(4i);4−シアノ−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(4j);4−クロロ−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(4k);4−シアノ−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(4l);3−クロロ−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−N−(4−メトキシフェニル)−ベンズアミド(4m);4−メトキシ−N−(4−メトキシフェニル)−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−ベンズアミド(4n);N−ビフェニル−4−イル−N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−ベンズアミド(4o);4−メトキシ−N−フェニル−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−ベンズアミド(4p);N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−フェニル−3−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−ベンズアミド(4q);N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−4−プロピルベンズアミド(10o);N−(4−ヒドロキシフェニル)−2,3−ジメチル−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−ベンズアミド(10p);N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11a);N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(11c);N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−1−ナフタミド(11f);3−フルオロ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11g);N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ニトロ−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11h);N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−2−ナフタミド(11j);N−(4−ヒドロキシフェニル)−2,4−ジメチル−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11m);N−(4−ヒドロキシフェニル)−3,5−ジメチル−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11n);4−((2,3−ジメチルベンジル)(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)アミノ)フェノール(11o);N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニル−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11q);4−t−ブチル−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11s);N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチル−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)ベンズアミド(11z);およびN−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−イソニコチンアミド(11ab)。
2テール型SERMの合成
二塩酸N−(4−フルオロフェニル)−N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)]−ベンズアミド(4r);二塩酸N,N−ビス[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−4−フルオロ−ベンズアミド(4s);二塩酸N,N−ビス[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−ベンズアミド(4t);および二塩酸N−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−N−フェニル−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)]−ベンズアミド(4u)。
シクロヘキサンカルボン酸ビス−アリールアミドの合成についての一般手順
N−シクロへキシル−4−メトキシフェニルアミン。この化合物は、文献に従って合成した。そのNMR、MSデータおよび融点は、文献に報告されているものと一致した。参照(D. Ma, Q. Cai, H. Zhang, Org. Lett. 2003, 5, 2453)。
シクロヘキサンカルボン酸ビス−アリールアミドの合成についての一般手順
アリールアニリン(1当量)、塩化シクロへキシルカルボニル(1.3当量)およびピリジン(6当量)。その反応混合物を24時間、90℃に加熱した。その反応溶液を室温に冷却し、2N HCl溶液の添加によって加水分解した。その溶液を酢酸エチルで2回抽出した。併せた有機層をNaHCO3飽和水溶液で洗浄して過剰な酸を除去し、無水MgSO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。EtOAc/ヘキサン(3/7 v/v)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、対応するシクロへキシルアミド化合物を得た。
シクロヘキサンカルボン酸N−(4−メトキシフェニル)−N−(4−ベンジルオキシフェニル)−アミド(8a):白色固体、92%収率。融点102.7−128.0℃。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.40−6.90(m,13H)、5.03(s,2H)、3.80(s,3H)、2.41−2.04(m,1H)、1.78−1.53(m,7H)、1.28−1.06(m,3H)。MS m/z 438(M+Na)+。
ビスN−ヒドロキシフェニルシクロヘキサンカルボン酸の合成についての一般手順
メトキシフェニルシクロへキシルアミド化合物を乾燥CH2Cl2に溶解した。BBr3(1.0M CH2Cl2溶液)を攪拌しながら0℃で注射器によって一滴ずつ添加した。その反応溶液をゆっくりと室温に温め、一晩、室温で攪拌させておいた。その混合物を氷浴で0℃に冷却し、水の添加によって加水分解した。EtOAcを添加してその溶液を分配した。有機層を分離し、水性層をEtOAcで2回抽出した。有機層を併せ、ブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。真空下で溶媒を除去した。シリカゲルとCH3OH/CH2Cl2(1/9 v/v)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、純粋な所望のフェノール系化合物を得た。
シクロヘキサンカルボン酸ビス(4−ヒドロキシフェニル)−アミド(8b):白色固体、86%収率。融点265.1〜266.2℃(分解)。1H NMR(DMSO−d6,500MHz)δ9.65(s,1H)、9.37(s,1H)、7.17−6.70(m,4H)、6.78−6.67(m,4H)、2.29−2.23(m,1H)、1.71−1.62(m,4H)、1.54−1.51(m,1H)、1.41−1.32(m,2H)、1.21−1.07(m,1H)、0.97−0.90(m,2H)。MS m/z 334(M+Na)+。
5−[4−メトキシフェニル]−5H−フェナントリジン−6−オンの一般合成
6−(5H)−フェナントリジノン(1.5当量)、4−ヨードアニソール(1当量)、K2CO3(2当量)、CuI(0.1当量)およびL−プロリン(0.2当量)の混合物を混ぜ合わせ、室温で無水DMSOに溶解した。その後、その反応混合物を攪拌し、28時間、150℃に加熱した。その混合物を室温に冷却し、水で加水分解した。EtOAcを添加してその溶液を分配した。EtOAc層を分離し、ブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。減圧下で溶媒を除去した。EtOAc/ヘキサン(2/3 v/v)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって残留物を精製して、所望の生成物を得た。
5−[4−メトキシフェニル]−5H−フェナントリジン−6−オン(7a):黄色固体。65%収率。融点217.0〜218.5℃(分解)。1H NMR(DMSO−d6,500MHz)δ8.61−8.59(m,1H)、8.54−8.51(m,1H)、8.36−8.34(m,1H)、7.94−7.89(m,1H)、7.71−7.66(m,1H)、7.43−7.28(m,4H)、7.19−7.16(m,2H)、6.63−6.60(m,1H)。MS m/z 302(M+H)+。
5−[4−ヒドロキシフェニル]−5H−フェナントリジン−6−オンの一般合成
5−[4−メトキシフェニル]−5H−フェナントリジン−6−オンを乾燥CH2Cl2に溶解した。BBr3(1.0M CH2Cl2溶液)を攪拌しながら0℃で注射器によって一滴ずつ添加した。その反応混合物をゆっくりと室温に温め、一晩、室温で攪拌させておいた。その混合物を氷浴で0℃に冷却し、水を添加することによって加水分解した。EtOAcを添加してその溶液を分配した。有機層を分離し、水性層をEtOAcで2回抽出した。有機層を併せ、ブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。減圧下で溶媒を除去した。シリカゲルとCH3OH/CH2Cl2(1/9 v/v)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、純粋な所望のフェノール系化合物を得た。
5−[4−ヒドロキシフェニル]−5H−フェナントリジン−6−オン(7b):黄色固体。78%収率。融点325.7〜327.0℃(分解)。1H NMR(DMSO−d6,500MHz)δ9.82(s,1H)、8.60−8.58(m,1H)、8.52−8.51(m,1H)、8.35−8.33(m,1H)、7.92−7.89(m,1H)、7.69−7.66(m,1H)、7.41−7.38(m,1H)、7.32−7.29(m,1H)、7.15−7.13(m,2H)、6.99−6.97(m,2H)、6.65−6.63(m,1H)。MS m/z 310(M+Na)+。
5−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−フェナントリジン−6−オン誘導体の一般合成
アセトン中の5−[4−ヒドロキシフェニル]−フェナントリジン−6−オン(1当量)の溶液に、K2CO3(3当量)およびN−クロロエチルピペリジン塩酸塩(1.2当量)を添加した。その溶液を加熱して、6時間還流させた。その溶液を蒸発乾固させた。水を添加することによって残留物を加水分解し、その後、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水MgSO4で乾燥させた。減圧下で溶媒を除去した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;塩化メチレン/メタノール=9/1 v/v)によって精製して、所望の化合物を得た。それらの化合物のメタノール溶液にEt2O中のHClを添加し、その後、溶媒を蒸発させることによって、塩酸塩を調製した。
5−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−5H−フェナントリジン−6−オン(7c):黄色固体。79%収率。融点220.0〜221.5℃(分解)。1H NMR(DMSO−d6,300MHz)δ8.56−8.53(m,1H)、8.35−8.29(m,2H)、7.84−7.79(m,1H)、7.64−7.59(m,1H)、7.36−7.24(m,4H)、7.23−7.10(m,2H)、6.76−6.73(m,1H)、4.45(tr,2H,J=5.1Hz)、3.16(tr,2H,J=5.1Hz)、2.94(br,4H)、1.90−1.85(m,4H)、1.61−1.59(m,2H)。MS m/z 399(M+H)+。
6b、6c、6d、6e、6fおよび6gの一般合成
(2R)−1−メタクリロイルピロリジン−2−カルボン酸。D−プロリン(14.93g、0.13mol)を71mLの2N NaOHに溶解し、氷浴で冷却し、得られたアルカリ性溶液をアセトン(71mL)で希釈した。塩化メタクリロイル(13.56g、0.13mol)のアセトン溶液(71mL)と2N NaOH溶液(71mL)を氷浴内のD−プロリンの水溶液に40分かけて同時に添加した。塩化メタクリロイルの添加中、10〜11℃でその混合物のpHを維持した。攪拌(3時間、室温)後、その混合物を真空下、35〜45℃の温度で蒸発させてアセトンを除去した。得られた溶液を酢酸エチルで洗浄し、濃HClでpH2に酸性化した。その酸性混合物をNaClで飽和させ、EtOAc(100mL×3)で抽出した。併せた抽出物をNa2SO4で乾燥させ、Celiteによって濾過し、真空下で蒸発させて、粗生成物を無色の油として得た。エチルエーテルおよびヘキサンからその油を再結晶させることによって、16.2(68%)の所望の化合物を無色の結晶として得た。融点102〜103℃(lit.[214]融点102.5〜103.5℃);この化合物のNMRスペクトルは、表題化合物の2つの回転異性体の存在を明示した。1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ 第一の回転異性体についての5.28(s)および5.15(s)、第二回の転異性体についての5.15(s)および5.03(s)(全体として、両方の回転異性体について2H,ビニルCH2)、第一の回転異性体についての4.48−4.44、第二の回転異性体についての4.24−4.20(m)(全体として、両方の回転異性体について1H,キラル中心のCH)、3.57−3.38(m,2H,CH2)、2.27−2.12(1H,CH)、1.97−1.72(m,6H,CH2,CH,Me);13C NMR(75MHz,DMSO−d6)δ 主回転異性体についての173.3、169.1、140.9、116.4、58.3、48.7、28.9、24.7、19.5:副回転異性体についての174.0、170.0、141.6、115.2、60.3、45.9、31.0、22.3、19.7;IR(KBr)3437(OH)、1737(C=O)、1647(CO,COOH)、1584、1508、1459、1369、1348、1178cm−1;[α]D 26+80.8°(c=1,MeOH);C9H13NO3についての分析計算値:C 59.00、H 7.15、N 7.65。実測値:C 59.13、H 7.19、N 7.61。
(3R,8aR)−3−ブロモメチル−3−メチル−テトラヒドロ−ピロロ[2,1−c][1,4]オキサジン−1,4−ジオン。100mLのDMF中のN−ブロモスクシミド(NBS)(23.5g、0.132mol)の溶液を、アルゴン下、室温で、70mLのDMF中の(メチル−アクリロイル)−ピロリジン(16.1g、88mmol)の攪拌溶液に一滴ずつ添加し、得られた混合物を3日間攪拌した。真空下で溶媒を除去し、黄色の固体を沈殿させた。その固体を水に懸濁させ、一晩、室温で攪拌し、濾過し、乾燥させて、18.6(81%)(乾燥させると、より小さな重量 〜34%)の表題化合物を黄色の固体として得た。融点152〜154℃(S−異性体についてのlit.[214]融点107〜109℃):1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ4.69(dd,J=9.6Hz,J=6.7Hz,1H,キラル中心のCH)、4.02(d,J=11.4Hz,1H,CHHa)、3.86(d,J=11.4Hz,1H,CHHb)、3.53−3.24(m,4H,CH2)、2.30−2.20(m,1H,CH)、2.04−1.72(m,3H,CH2およびCH)、1.56(s,2H,Me);13C NMR(75MHz,DMSO−d6)δ167.3、163.1、83.9、57.2、45.4、37.8、29.0、22.9、21.6;IR(KBr)3474、1745(C=O)、1687(C=O)、1448、1377、1360、1308、1227、1159、1062cm−1;[α]D 26+124.5°(c=1.3,クロロホルム);C9H12BrNO3についての分析計算値:C 41.24、H 4.61、N 5.34。実測値: C 41.46、H 4.64、N 5.32。
(2R)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン酸。300mLの24% HBr中のブロモラクトン(18.5g、71mmol)の混合物を1時間、還流させながら加熱した。得られた溶液をブライン(200mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×4)で抽出した。併せた抽出物を飽和NaHCO3(100mL×4)で洗浄した。その水溶液を濃HClでpH=1に酸性化し、そしてまたそれを酢酸エチル(100mL×4)で抽出した。併せた有機溶液をNa2SO4で乾燥させ、Celiteによって濾過し、真空下で蒸発乾固させた。トルエンからの再結晶によって10.2g(86%)の所望の化合物を無色の結晶として得た。融点107〜109℃(S−異性体についてのlit.[214]融点109〜113℃);1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ3.63(d,J=10.1Hz,1H,CHHa)、3.52(d,J=10.1Hz,1H,CHHb)、1.35(s,3H,Me);IR(KBr)3434(OH)、3300−2500(COOH)、1730(C=O)、1449、1421、1380、1292、1193、1085cm−1;[α]D 26+10.5°(c=2.6,MeOH);C4H7BrO3についての分析計算値:C 26.25、H 3.86。実測値:C 26.28、H 3.75。
(R)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ−N−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6b)の合成
攪拌棒および添加漏斗を取り付けた250mL 三つ口丸底フラスコに(R)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン酸(8.54g、46.7mmol)を入れ、室温で100mLの無水THFに溶解した。その溶液を0℃に冷却した。その後、SOCl2(7.78g、65.4mmol)を3時間、攪拌しながら一滴ずつ添加した。p−アニシジン(5.00g、40.6mmol)およびトリエチルアミン(6.62g、65.4mmol)を0℃でその混合物に添加した。その反応混合物を室温で一晩攪拌した。減圧下で溶媒を蒸発させて、黄色の残留物を得、それを酢酸エチルおよび水に溶解した。有機層を分離し、NaHCO3飽和溶液で洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。溶媒を除去し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン=1/1 v/v)に付して、白色固体生成物、8.50g、63.2%の収率を得た。
(S)−2−ヒドロキシ−N,3−ビス(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6c)の合成
攪拌棒を取り付けた500mLの丸底フラスコに(R)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ−N−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6b)(5.80g、20.13mmol)およびK2CO3(5.56g、40.26mmol)を入れた。150mLのアセトンを室温で添加した。その反応溶液を加熱して3時間還流させた。減圧下で溶媒を除去した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン=1/1 v/v)によって精製して、白色固体生成物、(S)−N−(4−メトキシフェニル)−2−メチルオキシラン−2−カルボキサミド、4.00g、96.0%の収率を得た。
攪拌棒、ゴム栓および窒素流入口を取り付けた500mLの一つ口丸底フラスコに、(S)−N−(4−メトキシフェニル)−2−メチルオキシラン−2−カルボキサミド(1.00g、4.83mmol)および無水THF(50mL)を添加した。その溶液をドライアイス−アセトン浴で−78℃に冷却した。臭化4−メトキシフェニルマグネシウム溶液(14.50mLの0.5M THF溶液、7.25mmol)を−78℃で攪拌しながら一滴ずつ添加した。得られた溶液を−78℃で30分間攪拌し、その後、室温で3時間攪拌した。0℃で20mLのNH4Cl飽和溶液を添加することによって反応を停止させた。EtOAc(3×30mL)を添加して、その溶液を抽出した。有機層を分離し、ブライン(20mL)で洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。減圧下で溶媒を除去し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン=1/1 v/v)によって精製して、白色固体生成物、(S)−2−ヒドロキシ−N,3−ビス(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6c)、0.60g、39.5%の収率を得た。
(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)−N−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6d)の合成
攪拌棒を取り付けた250mLの丸底フラスコに(S)−N−(4−メトキシフェニル)−2−メチルオキシラン−2−カルボキサミド(0.50g、2.41mmol)、4−メチルフェノール(0.39g、3.14mmol)およびK2CO3(0.67g、4.82mmol)を入れた。100mLのイソプロパノールを室温で添加した。その反応溶液を加熱して3時間還流させた。減圧下で溶媒を除去した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン=2/3 v/v)によって精製して、白色固体生成物、(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)−N−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6d)、0.79g、98.8%の収率を得た。
(R)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6e)の合成
攪拌棒、窒素流入口およびゴム栓を取り付けた、乾いた250mLの丸底フラスコの中で、(R)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ−N−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6b)(0.55g、1.91mmol)を25mLの無水塩化メチレンに溶解した。BBr3溶液(16.0mLの0.5M CH2Cl2溶液、8.0mmol)を0℃で攪拌しながら一滴ずつ添加した。その反応溶液を室温で一晩攪拌した。20mLの水を添加することによって反応を停止させ、EtOAc(3×30mL)で抽出した。EtOAc層を分離し、無水MgSO4で乾燥させた。減圧下で溶媒を除去した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン=1/1 v/v)によって精製して、白色固体生成物、(R)−3−ブロモ−2−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6e)、0.51g、97.9%の収率を得た。
(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6f)の合成
(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)−N−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6d)(0.20g、0.60mmol)を乾燥CH2Cl2(30mL)に溶解した。BBr3(4mLの1.0M CH2Cl2溶液)を室温で攪拌しながら注射器によって1滴ずつ添加した。その反応溶液を一晩、室温で攪拌させておいた。その混合物を氷浴で0℃に冷却し、水(25mL)を添加することによって加水分解した。EtOAc(50mL)を添加して、その溶液を分配した。有機層を分離し、水性層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。有機層を併せ、ブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。真空下で溶媒を除去した。シリカゲルとヘキサン/EtOAc(3/7 v/v)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、白色固体生成物、(S)−2−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6f)、0.13g、67.2%の収率を得た。
(S)−2−ヒドロキシ−N,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6g)の合成
(S)−2−ヒドロキシ−N,3−ビス(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6c)(0.20g、0.63mmol)を乾燥CH2Cl2(20mL)に溶解した。BBr3(6mLの1.0M CH2Cl2溶液)を室温で攪拌しながら注射器で1滴ずつ添加した。その反応溶液を一晩、室温で攪拌させておいた。その混合物を氷浴で0℃に冷却し、水(25mL)を添加することによって加水分解した。EtOAc(50mL)を添加して、その溶液を分配した。有機層を分離し、水性層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。有機層を併せ、ブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。真空下で溶媒を除去した。シリカゲルとヘキサン/EtOAc(3/7 v/v)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、白色固体生成物、(S)−2−ヒドロキシ−N,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパンアミド(6g)、0.12g、65.6%の収率を得た。
11kの合成
2−ヒドロキシ−N,N,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド(11k)の合成
攪拌棒、還流冷却器および窒素流入口を取り付けた250mLの三つ口丸底フラスコにピルビン酸(1.00g、11.34mmol)を入れ、室温で30mLの無水THFに溶解した。その後、SOCl2(2.03g、17.01mmol)を室温で3時間、攪拌しながら1滴ずつ添加した。ビス(4−メトキシフェニル)アミン(2.00g、8.72mmol)を窒素保護下で添加した。ピリジン(4.14g、52.3mmol)を0℃でその混合物に添加した。その反応混合物を加熱して12時間還流させた。30mLの2N HCl溶液を添加することによって反応を停止させた。その混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。有機層を分離し、ブライン(20mL)で洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。減圧下で溶媒を除去して、黄色残留物を得た。溶媒を除去し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン=3/7 v/v)に付して、白色固体生成物、N,N−ビス(4−メトキシフェニル)−2−オキソプロパンアミド、2.15g、82.4%の収率を得た。MS:m/z 322[M+Na]+。
攪拌棒、ゴム栓および窒素流入口を取り付けた250mLの三つ口丸底フラスコにN,N−ビス(4−メトキシフェニル)−2−オキソプロパンアミド(0.53g、1.77mmol)を入れ、30mLの無水THFに溶解した。その溶液をドライアイス−アセトン浴で−78℃に冷却した。臭化4−メトキシフェニルマグネシウム溶液(3.89mLの0.5M THF溶液、7.25mmol)を窒素雰囲気下、−78℃で攪拌しながら1滴ずつ添加した。得られた溶液を−78℃で1時間攪拌し、その後、室温で1時間攪拌した。20mLのNH4Cl飽和溶液を添加することによって反応を停止させた。EtOAc(3×30mL)を添加して、その溶液を抽出した。有機層を分離し、ブライン(20mL)で洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。減圧下で溶媒を除去し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン=1/1 v/v)によって精製して、白色固体生成物、2−ヒドロキシ−N,N,2−トリス(4−メトキシフェニル)プロパンアミド、0.61g、84.7%の収率を得た。
攪拌棒、窒素流入口およびゴム栓を取り付けた、乾いた250mLの丸底フラスコの中で、2−ヒドロキシ−N,N,2−トリス(4−メトキシフェニル)プロパンアミド(0.60g、1.47mmol)を30mLの無水塩化メチレンに溶解した。BBr3溶液(6.00mLの1M CH2Cl2溶液、6.00mmol)を0℃で攪拌しながら1滴ずつ添加した。その反応溶液を室温で一晩攪拌した。20mLの水を添加することによって反応を停止させ、EtOAc(3×30mL)で抽出した。EtOAc層を分離し、無水MgSO4で乾燥させた。減圧下で溶媒を除去した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH=9/1 v/v)によって精製して、白色固体生成物、2−ヒドロキシ−N,N,2−トリス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド(11k)、0.42g、77.8%の収率を得た。
トレミフェンは、アンドロゲン枯渇療法(ADT)中の前立腺癌患者の総LDLコレステロールおよびトリグリセリドを低下させ、HDLを上昇させる
方法、
組織学的に前立腺癌と記録され、ADTを受けている1392人の50歳またはそれより高齢の男性を、ヒト臨床試験において、トレミフェン(80mg/日)治療群またはプラシーボ治療群に無作為に割り付けた。中間解析により、初年度を終えた早い方から197人の被験者のベースラインから月数12までの循環脂質レベルの変化を評価して、それぞれの被験者の総コレステロール、低密度リポタンパク質(LDL)コレステロール、高密度リポタンパク質(HDL)コレステロール、トリグリセリドおよび総循環コレステロールレベルのHDLレベルに対する比率の変化を判定した。
結果、
トレミフェンを受けたアンドロゲン枯渇療法(ADT)を受けている前立腺癌患者をプラシーボ群と比較した。トレミフェン治療は、結果として、より低い総循環コレステロールレベル(−7.1%;p=0.001)、より低いLDLレベル(−9.0%;p=0.003)およびより低いトリグリセリドレベル(−20.1%;p=0.009)、総コレステロール/HDL比の低下(−11.7%;p<0.001)、ならびにより高いHDLレベル(+5.4%;p=0.018)を生じさせた(図1)。
並行してスタチンを投与した被験者は、総コレステロールのさらなる低下を明示したが、トレミフェン治療によって惹起された脂質変化の大きさは、並行してスタチンを取らなかった患者におけるほうが大きかった。従って、トレミフェンで治療した患者は、測定したすべての血清脂質パラメーターに関して統計学的に有意な改善を有した。
LDLコレステロールレベルを低下させる例示SERM化合物
方法、
トレミフェンに加えて、他のSERM化合物を臨床試験設定で同様に評価することができる。以下の化合物を実施例1に記載したのと同様に投与し、ADTを受けている前立腺癌を患う被験者の脂質プロフィールを変える点でのそれらの効果を同様に評価することができる。このように評価した化合物の一部は、以下のものを含み得る。
化合物(1):N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,4−ジメチルベンズアミド;
化合物(2):N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−プロピルベンズアミド;
化合物(3):3−フルオロ−4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−フェニルベンズアミド;
化合物(4):N,N−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−ペンチルベンズアミド;および/または
オスペミフェン。
ER−α、ER−βおよびARトランス活性化に対するSERMの効果
COSまたは293細胞を、フェノールレッド不含DME+10% cs FBS中、24ウエルプレートに1ウエルにつき90,000細胞でプレーティングし、0.25μgのベクター「ERE−LUC」(この場合、ホタルルシフェラーゼ遺伝子は2つのエストロゲン応答配列によって駆動される)および0.02μgの対照CMV−LUC,ウミシイタケ(この場合、ルシフェラーゼ遺伝子はCMVプロモーターによって駆動される)でトランスフェクトした。25ngのER−α、50ngのER−βまたは12.5ngのARもリポフェクタミンによって導入した。すべての受容体をラット組織からPCR3.1ベクター骨格にクローニングした。トランスフェクションの24時間後、本発明の化合物、エストロゲン、DHTおよび他のNRBAまたはこれらの組み合わせで細胞を処理した。トランスフェクションの48時間後に細胞を回収し、ホタルおよびウミシイタケルシフェラーゼ活性についてアッセイした。
本発明のNRBAの代表例および100mMでのそれらのエストラジオール活性%
本発明の一定の特徴を本明細書において例証し、説明したが、今や、多くの変形、置換、変更および等価物が通常の当業者の心に浮かぶ。従って、添付の特許請求の範囲が、本発明の真の趣旨の範囲に入るすべてのそうした変形および変更を包含すると解釈されることは理解されるはずである。