JP5912306B2 - 有機電界発光用基板及び有機電界発光装置 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1には、基材の一の面にバリア層と、基材の他の面に高屈折率凹凸層とを有する発光装置が提案されている。この提案の段落〔0008〕には、高屈折率凹凸層が微粒子層であってもよいと記載されている。
しかし、この提案の高屈折率凹凸層は、色度変化の角度依存性が小さく、スペクトルの変調、角度依存性を十分に抑制することができない。また、光取り出しにおいても単純な凹凸層では効果が小さく、凹凸層の形成され方にバラツキがあり、光取り出し効率及び色度変化の角度依存性についてもバラツキが生じるおそれがある。更に、この提案では、光取り出し側の最表面が平坦でないため、異物が付き易く、前記異物による遮蔽等により光取り出し効率が低下してしまうという問題がある。
<1> 厚みむらが10nm以上1,000nm以下であるバリア層と、微粒子を含有する微粒子層と、を少なくとも有することを特徴とする有機電界発光用基板である。
<2> バリア層が、有機材料からなる有機層と、無機材料からなる無機層とを交互に積層した多層構造を有する前記<1>に記載の有機電界発光用基板である。
<3> 有機層と無機層との合計積層数が2層以上である前記<2>に記載の有機電界発光用基板である。
<4> 微粒子の平均粒径が0.5μm〜10μmである前記<1>から<3>のいずれかに記載の有機電界発光素子用基板である。
<5> 微粒子層における微粒子の分布密度が30%〜80%である前記<1>から<4>のいずれかに記載の有機電界発光用基板である。
<6> 微粒子層の光出射面が平坦であるか、又は微粒子層の光出射面に平坦化層を有する前記<1>から<5>のいずれかに記載の有機電界発光用基板である。
<7> 更に基材を有してなり、該基材の材質が、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)のいずれかである前記<1>から<6>のいずれかに記載の有機電界発光用基板である。
<8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の有機電界発光用基板を有することを特徴とする有機電界発光装置である。
<9> 有機電界発光用基板における微粒子層を設ける前の状態での色度を、CIE表色系で、目標色度より色度xが0.01〜0.05、色度yが0.01〜0.05大きくなるように設定する前記<8>に記載の有機電界発光装置である。
一方、角度依存性による干渉長の変化により色度の変化が大きくなることがある。特に白色発光の場合には、色バランスが変わることで、白色が大きく変化し角度によって見え方が変化して、違和感が生じる。このような角度依存性についてもバリア層の影響が加わった場合、更に色度の変化が大きくなる可能性がある。
そこで、本発明の有機電界発光装置においては、厚みむらが10nm以上1,000nm以下であるバリア層と、微粒子を含有する微粒子層と、を少なくとも有する有機電界発光用基板を用いることにより、基材の一の面に設けたバリア層の干渉によるスペクトル変調、色度の面位置依存性、及び色度の角度依存性を抑制でき、かつ基材の他の面に設けた光取り出し効率を高めることができる。
本発明の有機電界発光用基板は、バリア層と、微粒子層とを少なくとも有し、基材、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記バリア層は、厚みむらが10nm以上1,000nm以下であり、10nm〜800nmが好ましい。前記厚みむらが、10nm未満であると、前記厚みむらによる前記有機電界発光装置の色度の変化が殆ど目立たなくなり、前記微粒子層による色度の平均化効果が現れにくいことがある。一方、前記厚みむらが、1,000nmを超えると、有機電界発光層から発する可視光の波長を上回り、干渉効果による色度変化が起き難くなり、前記厚みむらが、10nm未満の場合と同様、前記微粒子層による色度の平均化効果が現れにくいことがある。
ここで、前記バリア層の厚みむらとは、1枚の基板上での前記バリア層の厚み方向の最大高低差を意味する。
前記バリア層が有機材料を塗布することにより形成される有機層である場合には厚みむらは60nm程度であり、前記バリア層が無機材料を蒸着法、スパッタ法により形成される無機層である場合には、厚みむらは15nm程度である。
前記バリア層の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記有機層であれば300nm〜2,000nmが好ましく、800nm〜1,500nmがより好ましい。前記無機層であれば10nm〜200nmが好ましく、30nm〜150nmがより好ましい。
前記バリア層の厚みむらは、例えば、作製した前記バリア層の一部を切り取って、走査型電子顕微鏡(S−3400N、日立ハイテク株式会社製)などにより厚みを測定することにより求めることができる。
前記有機層と前記無機層との合計積層数は、2層以上が好ましく、4層〜11層がより好ましい。前記合計積層数が、2層未満であると、前記バリア層がピンホールにより水分透過率及び酸素透過率が上昇し、前記有機電界発光装置に影響を及ぼし、ダークスポットの発生、最悪の場合には点灯できなくなることがある。
前記無機層の少なくとも1層は、2種以上の金属酸化物より構成されることが好ましい。
このような無機層は、2種以上の金属酸化物を同時にフィルム上に堆積させることにより形成することができる。
前記金属酸化物としては、例えば、Si、Al、In、Sn、Zn、Ti、Cu、Ce、Ta等の酸化物が挙げられるが、これらに限定されない。コスト及び膜を形成した際の光線透過性の観点から、好ましくは、酸化珪素と酸化アルミニウムである。
反応性スパッタ方式は、例えば、2つの電極上にそれぞれSiとAlの金属ターゲットを設置し、高真空中でアルゴン等の希ガスと酸素ガスを導入しながら、DCプラズマ、高周波プラズマによって金属原子を叩き出し、フィルム表面上で金属原子と酸素を反応させつつ共堆積させる方法である。
また、電子線加熱蒸着法は、Si又はSiOxの入った坩堝とAl又はAl2Oxの入った坩堝を真空チャンバー中に設置し、それぞれ電子線によって加熱蒸発させ、フィルム面上に共堆積させるものである。この場合、坩堝に入れた材料の酸化度と目標とする膜の酸化度に応じて酸素ガスを流してもよいし流さなくてもよい。
また、各々の金属原子と酸素原子の比率も任意であるが、酸素原子の比率が酸化物の化学量論的な比率から極端に少ない場合は、膜の透明度が低下したり、着色が起こったりして好ましくない。逆に酸素原子が多すぎる場合にも、膜の緻密性が低下してバリア性が低下するため好ましくない。SiOxの場合にはxの値は1.5〜1.8が特に好ましい。また、Al2Oxの場合、xの値は1.0〜1.4が特に好ましい。
前記無機層の厚みは、薄すぎるとバリア性が不十分となり、逆に厚すぎると曲げた際にクラックが入ったり、割れたりしてバリア性を著しく損なう。そこで、前記無機層の適正な厚みとしては、5nm〜1,000nmが好ましく、10nm〜1000nmがより好ましく、10nm〜200nmが更に好ましい。
前記有機層は、いずれのポリマーでも使用することができる。以下に好ましい有機層の例とその成膜方法について示す。
RF電極を用いた平行平板型のプラズマ装置にヘキサメチルジシロキサンを加熱蒸発させた蒸気を導入し、プラズマ中で重合反応を起こさせ、フィルム基材上にポリシロキサン薄膜として堆積させる。成膜速度が速いこと、重合開始剤が不要なこと、酸素プラズマ等で容易に親水化できるのでその後に付ける無機層との密着性が良好であること、積層バリア膜とした時の曲げ耐性に優れることなどの特徴があり、特に好ましいものである。
高真空中で原料のジパラキシリレンを加熱蒸発させ、この蒸気を650℃〜700℃で加熱することで熱分解させて熱ラジカルを発生させる。このラジカルモノマー蒸気をチャンバー内に導くと、フィルム基材への吸着と同時にラジカル重合反応が進行し、ポリパラキシリレンとして堆積する。この膜の特徴は、機械的、熱的、化学的な強度に優れた膜が形成されることであり、この方法も本発明には好ましい方法である。
真空中で蒸発させたA,B二種のモノマーがA,B交互に繰り返し付加重合することでできるポリマーである。例えば、重縮合のように水、アルコールなどの低分子が脱離することはなく、本発明のような真空中でバリア膜を成膜する方法として基本的に優れている。
前記重付加ポリマーとしては、例えば、ポリウレタン(ジイソシアナート/グリコール)、ポリ尿素(ジイソシアナート/ジアミン)、ポリチオ尿素(ジチオイソシアナート/ジアミン)、ポリチオエーテルウレタン(ビスエチレンウレタン/ジチオール)、ポリイミン(ビスエポキシ/第一アミン)、ポリペプチドアミド(ビスアゾラクトン/ジアミン)、ポリアミド(ジオレフィン/ジアミド)などが挙げられる。これらの中でも、透明性、材料コスト等を考慮すると、ポリ尿素が特に好ましい。
アクリル系ポリマーは、硬化速度が速いこと、室温での硬化が容易であること、透明性が高いなどの特徴があり、前記有機層として好ましく用いられる。
アクリレートモノマーとしては、単官能、2官能、多官能があり、いずれも用いることができるが、これらの中から適当な蒸発速度、硬化度、硬化速度等を得るためにブレンドすることが好ましい。単官能アクリレートしては、脂肪族、脂環式、エーテル系、環状エーテル系、芳香族系、水酸基含有、カルボキシ基含有等があり、いずれも用いることができる。
カチオン重合系は同じ光硬化型であるアクリレートと比べ低刺激性であるという特徴を有する。特に、エポキシ系、オキセタン系のような開環重合タイプは、硬化時の体積収縮が少ないため内部応力が小さく密着性に優れるため、本発明では特に好ましい。
前記エポキシ系としては、脂環式エポキシ系が特に好ましく、2官能性モノマー、多官能性オリゴマー、それらの混合物を好ましく用いることができる。
前記オキセタン系としては、単官能オキセタン、2官能オキセタン、シルセスキオキサン構造を有するオキセタン等が好ましいが、これらの混合物、あるいはグリシジルエーテル化合物を加えた混合物、更にはエポキシ化合物との混合物も好ましい。
光カチオン硬化ポリマーの場合、光をトリガーとして硬化反応を開始させる光硬化型潜在性硬化剤を含むことができる。エポキシ系、オキセタン系の場合、通常、光酸発生剤が好ましい。前記光酸発生剤としては、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩などが知られているが、トリアリールスルホニウム塩が最も一般的である。
また、増感剤として光ラジカル生成する化合物の併用が好ましい。増感剤としては、例えば、芳香族ケトン、フェノチアジン、ジフェニルアントラセン、ルブレン、キサントン、チオキサントン誘導体、クロロチオキサントンなどが挙げられる。これらの中でも、チオキサントン誘導体が好ましい。
前記微粒子層は、ポリマーと、微粒子とを少なくとも含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記微粒子としては、屈折率が微粒子層のポリマーの屈折率と異なり、光を散乱可能なものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、有機微粒子であっても、無機微粒子であってもよく、2種以上の微粒子を含有することが好ましい。以下、散乱用微粒子と称することもある。
前記無機微粒子としては、例えば、ZrO2、TiO2、Al2O3、In2O3、ZnO、SnO2、Sb2O3、などが挙げられる。これらの中でも、TiO2、ZrO2、ZnO、SnO2が特に好ましい。
前記微粒子の屈折率は、例えば、自動屈折率測定器(KPR−2000、株式会社島津製作所製)を用い、屈折液の屈折率を測定してから、精密分光計(GMR−1DA、株式会社島津製作所製)で、シュリブスキー法により測定することができる。
前記微粒子の平均粒径は、例えば、日機装株式会社製ナノトラックUPA−EX150等の動的光散乱法を利用した装置、電子顕微鏡写真の画像処理により測定することができる。
前記微粒子層における微粒子の体積充填率は、例えば、重量測定法により測定することができる。まず、粒子比重測定装置(MARK3、株式会社ユニオン・エンジニアリング製)で粒子の比重を測定して、電子天秤(FZ−3000i、エー・アンド・デイ社製)で微粒子の重量を測定する。次に、作製した微粒子層の一部を切り取って、走査型電子顕微鏡(S−3400N、日立ハイテク株式会社製)で微粒子層の厚みを測定し、微粒子層における微粒子の体積充填率を求めることができる。
前記高屈折率微粒子としては、屈折率は2.0以上が好ましく、2.4〜3.0がより好ましい。;一次粒子の平均粒径は0.5nm〜100nmが好ましく、1nm〜80nmがより好ましく、1nm〜50nmが更に好ましい。
前記高屈折率微粒子の屈折率が2.0以上であれば、層の屈折率を効果的に高めることができ、前記屈折率が3.0以下であれば粒子が着色するなどの不都合がないので好ましい。また高屈折率微粒子の一次粒子の平均粒径が100nm以下であれば、形成される微粒子層のヘイズ値が高くなって層の透明性を損なうなどの不都合が生じないので好ましく、0.5nm以上であれば高い屈折率が保持されるので好ましい。
前記高屈折率微粒子の粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)写真による平均一次粒子径で表す。平均一次粒子径はそれぞれの微粒子の最大径の平均値で表し、長軸径と短軸径を有する場合、各微粒子の長軸径の平均値を平均一次粒子径とする。
前記含有元素としては、例えば、Li、Si、Al、B、Ba、Co、Fe、Hg、Ag、Pt、Au、Cr、Bi、P、Sなどが挙げられる。酸化錫、酸化インジウムにおいては粒子の導電性を高めるために、Sb、Nb、P、B、In、V、ハロゲンなどの含有元素を含有させることが好ましく、特に、酸化アンチモンを5質量%〜20質量%含有させたものが最も好ましい。
Co、Al、及びZrの総含有量は、Tiに対し0.05質量%〜30質量%が好ましく、0.1質量%〜10質量%がより好ましく、0.2質量%〜7質量%が更に好ましく、0.3質量%〜5質量%が特に好ましく、0.5質量%〜3質量%が最も好ましい。
前記含有元素Co、Al、Zrは、二酸化チタンを主成分とする高屈折率微粒子の内部又は表面に存在する。二酸化チタンを主成分とする高屈折率微粒子の内部に存在することがより好ましく、内部と表面の両方に存在することが更に好ましい。これらの含有元素のうち金属元素は、酸化物として存在してもよい。
前記特定の複合酸化物にドープされる金属イオンの含有量は、複合酸化物を構成する全金属[Ti+Met]量に対して、25質量%を超えない範囲で含有することが屈折率維持の観点から好ましく、0.05質量%〜10質量%がより好ましく、0.1質量%〜5質量%が更に好ましく、0.3質量%〜3質量%が特に好ましい。
前記高屈折率微粒子の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、ポリマーの屈折率を1.55〜1.95とすることができる範囲が好ましい。
前記ポリマーとしては、(A)有機バインダー、並びに(B)加水分解性官能基を含有する有機金属化合物及びこの有機金属化合物の部分縮合物、の少なくともいずれかであることが好ましい。
前記(A)の有機バインダーとしては、(1)従来公知の熱可塑性樹脂、
(2)従来公知の反応性硬化性樹脂と硬化剤との組み合わせ、又は
(3)バインダー前駆体(後述する硬化性の多官能モノマー、多官能オリゴマーなど)と重合開始剤との組み合わせ、から形成されるバインダーが挙げられる。
前記(1)の熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリメタアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、イミド樹脂、などが挙げられる。
前記(2)の反応性硬化性樹脂としては、熱硬化型樹脂及び/又は電離放射線硬化型樹脂を使用することが好ましい。
前記熱硬化型樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばフェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂などが挙げられる。
前記電離放射線硬化型樹脂には、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラジカル重合性不飽和基{(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニルオキシ基、スチリル基、ビニル基等}及び/又はカチオン重合性基(エポキシ基、チオエポキシ基、ビニルオキシ基、オキセタニル基等)の官能基を有する樹脂で、例えば、比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂などが挙げられる。
以下、硬化したバインダーの好ましい形成方法である前記(3)の組み合わせを用いて、光照射により硬化性化合物を架橋又は重合反応させて硬化したバインダーを形成する方法について、主に説明する。
前記重合開始剤は、光及び/又は熱照射により、ラジカルもしくは酸を発生する化合物であることが好ましい。前記光重合開始剤は、極大吸収波長が400nm以下であることが好ましい。このように吸収波長を紫外線領域にすることにより、取り扱いを白灯下で実施することができる。また、近赤外線領域に極大吸収波長を持つ化合物を用いることもできる。
前記光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、又はマイクロレジスト等に使用されている公知の光酸発生剤等、公知の化合物及びそれらの混合物等が挙げられる。また、前記光酸発生剤としては、例えば、有機ハロゲン化化合物、ジスルホン化合物、オニウム化合物などが挙げられる。これらの中でも、有機ハロゲン化化合物、ジスルホン化合物が特に好ましい。前記有機ハロゲン化合物、ジスルホン化合物の具体例は、前記ラジカルを発生する化合物の記載と同様のものが挙げられる。
前記マトッリクスとして、加水分解可能な官能基を含有する有機金属化合物を用いて、ゾル/ゲル反応により塗布膜形成後に硬化された膜を形成することも好ましい。
前記加水分解可能な官能基な基としては、例えば、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、水酸基などが挙げられる。これらの中でも、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基が特に好ましい。好ましい有機金属化合物は、下記一般式(2)で表される有機ケイ素化合物又はその部分加水分解物(部分縮合物)である。なお、一般式(2)で表される有機ケイ素化合物は、容易に加水分解し、引き続いて脱水縮合反応が生じることはよく知られた事実である。
ただし、前記一般式(2)中、R21は、置換もしくは無置換の炭素数1〜30脂肪族基又は炭素数6〜14のアリール基を表す。Y21は、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子等)、OH基、OR22基、OCOR22基を表す。ここで、R22は置換もしくは無置換のアルキル基を表す。βは0〜3の整数を表し、好ましくは0、1又は2、特に好ましくは1である。ただし、βが0の場合は、Y21はOR22基又はOCOR22基を表す。
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、アミド類、エーテル類、エーテルエステル類、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。具体的には、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノアセテート等)、ケトン(例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等)、エステル(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル、乳酸エチル等)、脂肪族炭化水素(例えば、ヘキサン、シクロヘキサン)、ハロゲン化炭化水素(例えば、メチルクロロホルム等)、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドン等)、エーテル(例えば、ジオキサン、テトラハイドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル等)、エーテルアルコール(例えば、1−メトキシ−2−プロパノール、エチルセルソルブ、メチルカルビノール等)が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ブタノールが特に好ましい。また、ケトン溶媒(例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)を主にした塗布溶媒系も好ましく用いられる。
前記ケトン系溶媒の含有量は、前記微粒子層用組成物に含まれる全溶媒の10質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、60質量%以上が更に好ましい。
前記平均厚みは、例えば、微粒子層の一部を切り取り、走査型電子顕微鏡(S−3400N、日立ハイテク株式会社製)で測定し、微粒子層の厚みを求めることができる。
前記平坦化層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5μm〜50μmが好ましい。前記平坦化層の厚みが、5μm未満であると、突出した元の微粒子層の表面を平坦化できず、50μmを超えると、前記平坦化層の光の吸収により光取り出し能が低下してしまうことがある。
前記基材としては、その形状、構造、大きさ、材料等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記低屈折率層転写シートの大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記基材の表面には、その上に設けるバリア層及び微粒子層との密着性を向上させるため、表面活性化処理を行うことが好ましい。前記表面活性化処理としては、例えばグロー放電処理、コロナ放電処理などが挙げられる。
前記基材の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、10μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましい。
前記水分透過度は、例えば、G.NISATO、P.C.P.BOUTEN、P.J.SLIKKERVEERらSID Conference Record of the International Display ResearchConference 1435-1438頁に記載の方法(カルシウムを用いた測定法)により測定することができる。
前記有機電界発光用基板の酸素透過度は、1cc/m2/day以下が好ましく、0.1cc/m2/day以下がより好ましい。
前記酸素透過度は、例えば、酸素透過率測定装置(MOCON社製、MOCON酸素透過率測定装置、OX−TRAN 1/50A)により測定することができる。
本発明の有機電界発光装置は、本発明の前記有機電界発光用基板を少なくとも有し、有機電界発光層、更に必要に応じてその他の部材を有してなる。
前記有機電界発光層としては、一対の電極、即ち、陽極と陰極とを有し、両電極の間に発光層を有する。両電極間に配置されうる、発光層以外の機能層としては、正孔輸送層、電子輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
また、前記発光層と正孔輸送層との間に正孔輸送性中間層(電子ブロック層)を設けてもよく、発光層と電子輸送層との間に電子輸送性中間層(正孔ブロック層)を設けてもよい。各機能層は複数の二次層に分かれていてもよい。
前記発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
前記発光層は、発光材料を含む。前記発光層は発光材料のみで構成されていてもよいし、ホスト材料と発光材料の混合層でもよい(後者の場合、発光材料を「発光性ドーパント」もしくは「ドーパント」と称する場合がある)。前記発光材料は蛍光発光材料でも燐光発光材料であってもよく、2種以上が混合されていてもよい。ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上であってもよい。更に、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいてもよい。
前記発光材料は、燐光発光材料、蛍光発光材料等いずれも好適に用いることができる。本発明における発光性ドーパントは、ホスト化合物との間で、イオン化ポテンシャルの差(ΔIp)と電子親和力の差(ΔEa)が、1.2eV>△Ip>0.2eV、及び/又は1.2eV>△Ea>0.2eVの関係を満たすドーパントであることが、駆動耐久性の観点で好ましい。
前記発光層中の発光性ドーパントは、発光層中に一般的に発光層を形成する全化合物質量に対して、0.1質量%〜50質量%含有されるが、耐久性、外部量子効率の観点から1質量%〜50質量%含有されることが好ましく、2質量%〜50質量%含有されることがより好ましい。
前記燐光発光材料としては、一般に、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体を挙げることができる。
前記遷移金属原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、金、銀、銅、白金などが挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金であり、更に好ましくはイリジウム、白金である。
前記蛍光発光材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、スチリルベンゼン、ポリフェニル、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、ナフタルイミド、クマリン、ピラン、ペリノン、オキサジアゾール、アルダジン、ピラリジン、シクロペンタジエン、ビススチリルアントラセン、キナクリドン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、シクロペンタジエン、スチリルアミン、芳香族ジメチリディン化合物、縮合多環芳香族化合物(アントラセン、フェナントロリン、ピレン、ペリレン、ルブレン、又はペンタセンなど)、8−キノリノールの金属錯体、ピロメテン錯体、希土類錯体に代表される各種金属錯体、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン、又はこれらの誘導体などを挙げることができる。
前記ホスト材料としては、正孔輸送性に優れる正孔輸送性ホスト材料(正孔輸送性ホストと記載する場合がある)及び電子輸送性に優れる電子輸送性ホスト化合物(電子輸送性ホストと記載する場合がある)を用いることができる。
前記正孔輸送性ホスト材料としては、例えば、以下の材料を挙げることができる。即ち、ピロール、インドール、カルバゾール、アザインドール、アザカルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、チオフェン、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、又はそれらの誘導体等が挙げられる。
これらの中でも、インドール誘導体、カルバゾール誘導体、芳香族第三級アミン化合物、チオフェン誘導体、分子内にカルバゾール基を有するものが好ましく、t−ブチル置換カルバゾール基を有する化合物がより好ましい。
前記電子輸送性ホスト材料としては、例えば、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、又はそれらの誘導体(他の環と縮合環を形成してもよい)、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体、メタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ル、ベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体等を挙げることができる。これらの中でも、耐久性の点から金属錯体化合物が好ましく、金属に配位する少なくとも1つの窒素原子又は酸素原子又は硫黄原子を有する配位子をもつ金属錯体がより好ましい。前記金属錯体電子輸送性ホストとしては、例えば特開2002−235076号公報、特開2004−214179号公報、特開2004−221062号公報、特開2004−221065号公報、特開2004−221068号公報、特開2004−327313号公報等に記載の化合物が挙げられる。
前記正孔注入層、又は前記正孔輸送層は、陽極又は陽極側の層から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いられる正孔注入材料、正孔輸送材料は、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。具体的には、ピロール誘導体、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、フタロシアニン系化合物、ポルフィリン系化合物、チオフェン誘導体、有機シラン誘導体、カーボンなどを含有する層であることが好ましい。
具体的には、無機化合物は塩化第二鉄、塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、五塩化アンチモン等のハロゲン化金属、五酸化バナジウム、三酸化モリブデン等の金属酸化物などが挙げられる。有機化合物の場合は、置換基としてニトロ基、ハロゲン、シアノ基、トリフルオロメチル基などを有する化合物、キノン系化合物、酸無水物系化合物、フラーレンなどを好適に用いることができる。
これらの電子受容性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子受容性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、正孔輸送層材料に対して0.01質量%〜50質量%が好ましく、0.05質量%〜20質量%が更に好ましく、0.1質量%〜10質量%が特に好ましい。
前記電子注入層、又は前記電子輸送層は、陰極又は陰極側の層から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる電子注入材料、電子輸送材料は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
具体的には、ピリジン誘導体、キノリン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、フタラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、トリアジン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体、メタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、シロールに代表される有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
これらの電子供与性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子供与性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、電子輸送層材料に対して0.1質量%〜99質量%が好ましく、1.0質量%〜80質量%が更に好ましく、2.0質量%〜70質量%が特に好ましい。
前記正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が陰極側に通り抜けることを防止する機能を有する層であり、通常、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として設けられる。
一方、前記電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が陽極側に通り抜けることを防止する機能を有する層であり、通常、発光層と陽極側で隣接する有機化合物層として設けられる。
前記正孔ブロック層を構成する化合物の例としては、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。電子ブロック層を構成する化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが利用できる。
前記正孔ブロック層及び電子ブロック層の厚みは、1nm〜500nmが好ましく、5nm〜200nmがより好ましく、10nm〜100nmが更に好ましい。また正孔ブロック層及び電子ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
前記有機電界発光素子は、一対の電極、即ち、陽極と陰極とを含む。発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は透明であることが好ましい。
通常、陽極は有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、陰極は有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有していればよい。その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。電極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、又はこれらの混合物等が好適に挙げられる。
したがって、有機電界発光用基板における微粒子層を設ける前の状態での色度を、CIE表色系で、目標色度より色度xが0.01〜0.05、色度yが0.01〜0.05高くなるように設定することが好ましい。
この有機電界発光用基板のバリア層3上に、電極(ITO)4と、有機層5と、電極6とを有し、これらが封止缶7で封止されたものである。
前記有機電界発光装置をフルカラータイプのものとする方法としては、例えば、「月刊ディスプレイ」、2000年9月号、33〜37ページに記載されているように、色の3原色(青色(B)、緑色(G)、赤色(R))に対応する光をそれぞれ発光する層構造を基板上に配置する3色発光法、白色発光用の層構造による白色発光をカラーフィルタ層を通して3原色に分ける白色法、青色発光用の層構造による青色発光を蛍光色素層を通して赤色(R)及び緑色(G)に変換する色変換法、などが知られている。
この場合は、青色(B)、緑色(G)、赤色(R)の画素ごとにレーザーパワー、厚みを適宜調整することが好ましい。
また、上記方法により得られる異なる発光色の層構造を複数組み合わせて用いることにより、所望の発光色の平面型光源を得ることができる。例えば、青色及び黄色の発光素子を組み合わせた白色発光光源、青色(B)、緑色(G)、及び赤色(R)の有機電界発光素子を組み合わせた白色発光光源、等である。
<混合塗布液1の調製方法>
蒸留水179質量部、界面活性剤(三洋化成工業株式会社製、商品名:ナロアクティーCL−95)46質量部、ナノサイズの微粒子(日産化学株式会社製、スノーテックスZL、固形分40質量%)114質量部、平均粒径2μmの微粒子(日産化学株式会社製、オプトビーズ2000M、固形分100質量%)275質量部、水性ポリウレタン(三井化学株式会社製、タケラックシリーズW−6010、固形分33質量%)359質量部、及び硬化剤(日清紡績株式会社製、V−02−L2、固形分40質量%)27質量部を混合し、スターラーを用い攪拌して、混合塗布液1を調製した。
<混合塗布液2の調製>
界面活性剤(三洋化成工業株式会社製、商品名:ナロアクティーCL−95)59質量部、水性ポリウレタン(三井化学株式会社製、タケラックシリーズW−6010、固形分33質量%)992質量部、及び硬化剤(日清紡績株式会社製、V−02−L2、固形分40質量%)59質量部を混合して、混合塗布液2を調製した。
−有機電界発光用基板の作製−
厚み0.1mmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一の面に、平均厚みが50nmとなるようにAl2O3を真空スパッタ法で成膜して、水、及び酸素に対するバリア性を有するバリア層付きフィルム基板を作製した。
前記PETフィルムの他方の面に、前記混合塗布液1をワイヤーバーで塗布し、130℃で2分間加熱硬化させた。その上に前記混合塗布液1を塗布し、再度130℃で2分間加熱硬化させ、厚み15μmの微粒子層を作製した。
以上により、実施例1の有機電界発光用基板を作製した。
<バリア層の厚みむらの測定>
バリア層の厚みむらは、走査型電子顕微鏡(S−3400N、日立ハイテク株式会社製)で測定した。なお、厚みむらの値は9箇所測定の平均値で示した。
まず、作製した実施例1の有機電界発光用基板のバリア層上に、スパッタ法によりITO(Indium Tin Oxide)を厚みが100nmとなるように成膜した。
次に、前記ITO上に、下記構造式で表される4,4’,4”−トリス(N,N−(2−ナフチル)−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATA)に、下記構造式で表されるF4−TCNQを0.3質量%ドープした正孔注入層を厚みが150nmになるように共蒸着した。
次に、前記正孔輸送層上に、下記構造式で表される有機材料Aを真空蒸着して、厚み3nmの第2の正孔輸送層を形成した。
作製した積層体を、真空から窒素雰囲気下の部屋に移し、封止缶にて封止する。なお、封止缶の内側には予め吸湿材を貼っておいた。以上により、図1に示す実施例1の有機電界発光装置を作製した。
−有機電界発光用基板の作製−
厚み100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一の面に、下記表1に示した重合性化合物(合計20質量部)と、重合開始剤(ランベルティ社製、エザキュアKTO46)とからなる組成物を乾燥平均厚みが1,000nmとなるようにメチルエチルケトンで調製して製膜し、酸素100ppm雰囲気下で紫外線照射量1.2J/cm2で照射して硬化させ、有機層を作製した。
前記有機層上に無機層(Al2O3)を平均厚みが50nmとなるようにスパッタ法により成膜し、水、及び酸素に対するバリア性を有するバリア層付きフィルム基板を作製した。
以上により、実施例2の有機電界発光用基板を作製した。
作製した有機電界発光用基板について、実施例1と同様にして、バリア層の厚みむらを測定したところ、無機層では平均厚み±7nmとなり、14nmの厚みむらが発生し、有機層では平均厚み±20nmとなり、40nmの厚みむらが生じており、バリア層全体としては、42nmの厚みむらが生じていた。
次に、作製した実施例2の有機電界発光用基板のバリア層上に、実施例1と同様にして、有機電界発光層を形成し、図2に示す実施例2の有機電界発光装置を作製した。
−有機電界発光用基板の作製−
厚み0.1mmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一の面に、実施例2と同様にして、有機層/無機層/有機層/無機層/有機層/無機層/有機層/無機層/有機層の順に9層を塗布法と、スパッタ法により成膜し、バリア層を形成し、水、及び酸素に対するバリア性を有するバリア層付きフィルム基板を作製した。
前記PETフィルムの他方の面に、前記混合塗布液1をワイヤーバーで塗布し、130℃で2分間加熱硬化させた。その上に前記混合塗布液1を塗布し、130℃で2分間加熱硬化させ、厚み15μmの微粒子層を作製した。
以上により、実施例3の有機電界発光用基板を作製した。
作製した有機電界発光用基板について、実施例1と同様にして、バリア層の厚みむらを測定したところ、バリア層全体としては、94nmの厚みむらが生じていた。
作製した実施例3の有機電界発光用基板のバリア層上に、実施例1と同様にして、有機電界発光層を形成し、図3に示す実施例3の有機電界発光装置を作製した。
−有機電界発光用基板の作製−
厚み0.1mmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一の面に、実施例2と同様にして、有機層/無機層/有機層/無機層/有機層/無機層/有機層/無機層/有機層の順に9層を塗布法とスパッタ法により成膜し、バリア層を形成し、水、及び酸素に対するバリア性を有するバリア層付きフィルム基板を作製した。
前記PETフィルムの他方の面に、前記混合塗布液1をワイヤーバーで塗布し、130℃で2分間加熱硬化させた。その上に前記混合塗布液1を塗布し、130℃で2分間加熱硬化させ、厚み15μmの微粒子層を形成した。
更に、前記微粒子層上に、前記混合塗布液2をワイヤーバーで塗布し、130℃で2分間加熱硬化させた。その上に前記混合塗布液2を塗布し、130℃で2分間加熱硬化させ、厚み12.5μmの平坦化層を形成した。
作製した有機電界発光用基板について、実施例1と同様にして、バリア層の厚みむらを測定したところ、バリア層全体としては、101nmの厚みむらが生じていた。
次に、作製した実施例4の有機電界発光用基板のバリア層上に、実施例1と同様にして、有機電界発光層を形成し、図4に示す実施例4の有機電界発光装置を作製した。
−有機電界発光装置の作製−
実施例1において、実施例1で作製した有機電界発光用基板の代わりにガラス基板(コーニング社製、ガラス基板Eagle XG(厚み0.7mm))を用いた以外は、実施例1と同様にして、図5に示す比較例1の有機電界発光装置を作製した。
−有機電界発光用基板及び有機電界発光装置の作製−
実施例1における有機電界発光用基板の作製において、微粒子層を形成しない以外は、実施例1と同様にして、比較例2の有機電界発光用基板を作製した。
作製した有機電界発光用基板について、実施例1と同様にして、バリア層の厚みむらを測定したところ、15nmの厚みむらが生じていた。
次に、実施例1において、実施例1の有機電界発光用基板の代わりに比較例2の有機電界発光用基板を用いた以外は、実施例1と同様にして、図6に示す比較例2の有機電界発光装置を作製した。
−有機電界発光用基板及び有機電界発光装置の作製−
実施例2における有機電界発光用基板の作製において、微粒子層を形成しない以外は、実施例2と同様にして、比較例3の有機電界発光用基板を作製した。
作製した有機電界発光用基板について、実施例1と同様にして、バリア層の厚みむらを測定したところ、バリア層全体としては、41nmの厚みむらが生じていた。
実施例2において、実施例2の有機電界発光用基板の代わりに比較例3の有機電界発光用基板を用いた以外は、実施例2と同様にして、図7に示す比較例3の有機電界発光装置を作製した。
−有機電界発光用基板及び有機電界発光装置の作製−
実施例3の有機電界発光用基板の作製において、微粒子層を形成しない以外は、実施例3と同様にして、比較例4の有機電界発光用基板を作製した。
作製した有機電界発光用基板について、実施例1と同様にして、バリア層の厚みむらを測定したところ、バリア層全体としては、98nmの厚みむらが生じていた。
実施例3において、実施例3の有機電界発光用基板の代わりに比較例4の有機電界発光用基板を用いた以外は、実施例3と同様にして、図8に示す比較例4の有機電界発光装置を作製した。
<有機電界発光装置の作製>
実施例3の有機電界発光用基板の代わりに、以下のようにしてバリア層と凹凸層を形成した基板を用いた以外は、実施例3と同様にして、図9に示す比較例5の有機電界発光装置を作製した。
作製した有機電界発光用基板について、実施例1と同様にして、バリア層の厚みむらを測定したところ、バリア層全体としては、95nmの厚みむらが生じていた。
−凹凸層を形成した基板の作製−
ポリエーテルサルホンフィルム(厚み100μm)を基材として前記基材の一方の面上に、実施例3と同様に9層のバリア層を形成した。
前記基材の他方の面に、ビス(4−メタクリロイルチオ−3,5−フェニル)スルフィド(住友精化株式会社製、MPSMA)13質量部、エポキシアクリレート(昭和高分子株式会社製、VR−60−LAV)6質量部、ジエチレングリコール54質量部、酢酸エチル26質量部、及び光開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGACURE907)1質量部からなる均一な混合コート液を塗布し、120℃、10分間で加熱乾燥後、スタンピングホイル用PETフィルム(東レ株式会社製、ルミラーX44)を貼り合わせ、UV照射で硬化させた。
このPETフィルムを前記基材から剥がすことによって、厚み2μmの凹凸層を形成した(凹凸層の屈折率(nD)1.65、平均粗さ260nm)。
東陽テクニカ株式会社製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流定電圧を各有機電界発光装置に印加して発光させた。正面輝度は、発光面中心で10mA/cm2の電流値で分光放射輝度計(トプコン社製、SR−3)を用いて測定した。
基板回転時の配光分布については、分光輝度計(コニカミノルタ社製、CS−2000)を用い、配光測定時の光量分布、スペクトルを測定した。なお、配光測定時に有機電界発光装置をセットする回転ステージは自動的に回転する手製のものを使用した。一定の電流量(10mA/cm2)を前記基板に流し、発光させながら、基板(発光面)に鉛直な方向を0°とし、±80°の範囲を5°ステップで、前記分光輝度計にて光量分布及びスペクトルを測定した。得られたスペクトルからCIE表色系を用い、0°と80°それぞれの色度x値とy値を算出し、0°から80°での色度x値、y値の変化量(Δx、Δy)を求めた。
バリア層は基板面内に厚みむらがあるため、バリア層付きの基板の切り出し位置によってバリア層の厚みが異なる。このため、有機電界発光装置は機差(基板面での位置差)により色度が異なる(機差バラツキ)可能性がある。そこで、図17に示すように、バリア層付きの基板をカットし、何点かのサンプル(例えば図17中A、B、C、D)を作製し、機差バラツキについて測定を行った。測定は正面輝度の測定と同様にして行った。各有機電界発光装置の得られたスペクトルからCIE表色系を用い、それぞれの色度x値とy値を算出し、色度x値、y値の機差が最大となる値Δx’、Δy’(最大機差色度とおく)を求めた。
G.NISATO、P.C.P.BOUTEN、P.J.SLIKKERVEERら、SID Conference Record of the International Display Research Conference1435-1438頁に記載の方法(カルシウムを用いた測定法)を用い、温度は40℃、相対湿度は90%中で測定した。
本測定方法では、水分透過度が1.0×10−5g/m2/day以下の場合には数値精度に問題が生じるおそれがあるので、<1.0×10−5と表記した。
酸素透過率測定装置(MOCON社製、MOCON酸素透過率測定装置 OX−TRAN 1/50A)を用い、測定した。
本測定方法では、酸素透過度が0.1cc/m2/dayが測定限度であり、測定限界以下の場合には、<0.1と表記した。
図12〜図15に、比較例1、比較例4、比較例5、及び実施例4の有機電界発光装置での発光スペクトルを示す。発光スペクトルは、前記正面輝度の測定と同様に、東陽テクニカ株式会社製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流定電圧を各有機電界発光装置に印加して発光させ、発光面中心で10mA/cm2の電流値で分光放射輝度計(トプコン社製、SR−3)により測定した。
これらの結果から、バリア層によって変調した発光スペクトル(比較例1→比較例4)が、凹凸緩和層によって緩和され(比較例4→比較例5)、更に、微粒子層ではほぼ完全に変調成分が除去される(比較例5→実施例4)ことが認められた。
また、図16では、比較例4と同構成でかつ同時に作製されたバリア層有りの有機電界発光装置である比較例4−1と比較例4−2における発光スペクトルを示した。図16の結果から、比較例4のバリア層付き有機電界発光装置の発光スペクトル形状は、比較例4−1と比較例4−2のように同時に成膜したため基板以外の全ての構成が同一であるのにも関わらず、バリア層の厚みむらによって、発光スペクトルの形状が変化し、色度に機差によるばらつき(最大機差色度)が発生することが認められた。
実施例2の有機電界発光装置は、発光面中心で10mA/cm2の電流値で2,365cd/m2の輝度が得られ、微粒子層の無い、比較例3の有機電界発光装置に比べて約50%程度輝度が上昇していることが分かった。また、実施例2の基板回転時の色度の変化(Δx、Δy)は比較例3に比べて非常に小さくなった。また、色度の基板面内分布となる最大機差色度(Δx’、Δy’)も比較例3に比べて小さくなり、バリア層の厚みむらによる色度差が抑制されている。
実施例3の有機電界発光装置は、発光面中心で10mA/cm2の電流値で2,362cd/m2の輝度が得られ、微粒子層の無い、比較例4の有機電界発光装置に比べて約50%程度輝度が上昇していることが分かった。また、実施例3の基板回転時の色度の変化(Δx、Δy)は比較例4に比べて非常に小さくなった。また、色度の基板面内分布となる最大機差色度(Δx’、Δy’)も比較例4に比べて小さくなり、バリア層の厚みむらによる色度差が抑制されている。
実施例4の有機電界発光装置は、発光面中心で10mA/cm2の電流値で2,722cd/m2の正面輝度が得られ、微粒子層の無い、比較例4の有機電界発光装置に比べて約70%程度の輝度が上昇していた。また、基板回転時の色度の変化(Δx、Δy)は比較例4に比べて非常に小さくなった。また、色度の基板面内分布となる最大機差色度(Δx’、Δy’)も比較例4に比べて小さくなり、バリア層の厚みむらによる色度差が抑制されている。
比較例2〜4の有機電界発光装置は、比較例1と同じ電流値では輝度はほぼ同等であるが、比較例2〜4では配光の色度角度依存性が大きくなり、また、色度の基板面内分布となる最大機差色度(Δx’、Δy’)も比較例1に比べて大きくなっている。ガラス基板には無かった、バリア層の干渉と厚みむらによる影響と推定する。
比較例5の有機電界発光装置は、比較例4との比較で、輝度は同電流値で1,884cd/m2で取り出し効率は20%弱大きくなっているが、実施例3及び4に比べて劣る結果となっている。また、配光の色度角度依存性(Δx、Δy)、最大機差色度(Δx’、Δy’)も比較例4との比較では小さくなっているが、実施例3及び4に比べて配光の色度角度依存性、最大機差色度の抑制効果は小さい結果となっている。
−フレキシブルな有機電界発光パネルの作製−
実施例4における有機電界発光装置の作製において、アルミニウム蒸着後の積層体をCVD装置に移し、無機封止層11としてのSiN膜を厚みが3μmとなるように成膜した。成膜後、窒素雰囲気下のグローブボックスに積層体を移し、SiN膜上に固体接着層12を貼り付け、熱圧着し、更に固体接着層12上に厚み100μmのPETフィルム13を貼り付けた。固体接着層を加熱にて硬化させて、図10に示すフレキシブルな有機電界発光パネルを作製した。
−フレキシブルな有機電界発光パネルの作製−
実施例4における有機電界発光装置の作製において、アルミニウム蒸着後の積層体を窒素雰囲気下のグローブボックスに移し、積層体、電極上付近中央に充填材16、基板周囲に封止材15を塗布し、更にその上に、実施例4で作製した基板と同じ有機層と無機層が合計9層積層されたバリア層14の付いたPETフィルム(微粒子層無し)13を、バリア層側を充填材16、及び封止材15塗布側に向けて貼り付けた。充填材16、及び封止材15をUV照射及び加熱にて固化させることで、図11に示すフレキシブルな有機電界発光パネルを作製した。
2 微粒子層
3 バリア層
4 電極
5 有機層
6 電極
7 封止缶
8 平坦化層
9 凹凸層
10 ガラス基板
11 無機封止層
12 接着層
13 基材(PET)
14 バリア層
15 封止材
16 乾燥剤入り充填材
Claims (8)
- 厚みむらが10nm以上101nm以下であるバリア層と、平均粒径が2μm〜10μmである微粒子を含有する微粒子層と、を少なくとも有し、
前記バリア層が、有機材料からなる有機層と、無機材料からなる無機層とを交互に積層した(ただし前記有機層と前記無機層との合計積層数が2層を除く)多層構造を有することを特徴とする有機電界発光用基板。 - 有機層と無機層との合計積層数が3層〜11層である請求項1に記載の有機電界発光用基板。
- 有機層がポリシロキサン、ポリパラキシリレン、重付加ポリマー、アクリル系ポリマー、及び光カチオン硬化ポリマーの少なくともいずれかからなり、無機層がSi、Al、In、Sn、Zn、Ti、Cu、Ce、及びTaの金属酸化物の少なくともいずれかからなる請求項1から2のいずれかに記載の有機電界発光用基板。
- 微粒子層における微粒子の体積充填率が30%〜80%である請求項1から3のいずれかに記載の有機電界発光用基板。
- 微粒子層の光出射面が平坦であるか、又は微粒子層の光出射面に平坦化層を有する請求項1から4のいずれかに記載の有機電界発光用基板。
- 更に基材を有してなり、該基材の材質が、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)のいずれかである請求項1から5のいずれかに記載の有機電界発光用基板。
- 請求項1から6のいずれかに記載の有機電界発光用基板を有することを特徴とする有機電界発光装置。
- 有機電界発光用基板における微粒子層を設ける前の状態での色度を、CIE表色系で、白色、または色の3原色の青色、緑色、及び赤色のいずれかの目標色度より色度xが0.01〜0.05、色度yが0.01〜0.05大きくなるように設定する請求項7に記載の有機電界発光装置。
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