JP5910245B2 - 塩基発生剤、感光性樹脂組成物、当該感光性樹脂組成物からなるパターン形成用材料、当該感光性樹脂組成物を用いたレリーフパターンの製造方法、及び物品 - Google Patents
塩基発生剤、感光性樹脂組成物、当該感光性樹脂組成物からなるパターン形成用材料、当該感光性樹脂組成物を用いたレリーフパターンの製造方法、及び物品 Download PDFInfo
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Description
例えば、高分子材料であるポリイミドは、耐熱性、寸法安定性、絶縁特性といった性能が有機物の中でもトップクラスの性能を示すため、電子部品の絶縁材料等へ広く適用され、半導体素子の中のチップコーティング膜や、フレキシブルプリント配線板の基材などとして盛んに利用されてきている。
また、近年、ポリイミドの有する課題を解決する為に、ポリイミドと類似の加工工程が適用される低吸水性で低誘電率を示すポリベンゾオキサゾールや、基板との密着性に優れるポリベンゾイミダゾール等も精力的に研究されている。
化学式(2−2)中、R18及びR19はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換基を表し、同一であっても異なっていてもよい。R20、R21、R22、R23及びR24は、それぞれ独立に水素原子、又は置換基を表し、R20、R21、R22、及びR23の2つ以上が結合して環状構造を形成していてもよい。)
本発明に係るレリーフパターンの製造方法は、上記本発明に係る感光性樹脂組成物を用いて塗膜又は成形体を形成し、当該塗膜又は成形体を、所定パターン状に電磁波を照射し、照射後又は照射と同時に加熱し、前記照射部位の溶解性を変化させた後、現像することを特徴とする。
なお、本発明において(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル及び/又はメタクリロイルを意味し、(メタ)アクリルとは、アクリル及び/又はメタクリルを意味し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。
また、本発明において、電磁波とは、波長を特定した場合を除き、可視及び非可視領域の波長の電磁波だけでなく、電子線のような粒子線、及び、電磁波と粒子線を総称する放射線又は電離放射線が含まれる。本明細書では、電磁波の照射を露光ともいう。なお、波長365nm、405nm、436nmの電磁波をそれぞれ、i線、h線、g線とも表記することがある。
本発明に係る塩基発生剤は、下記化学式(1)で表され、且つ電磁波の照射と加熱により塩基を発生することを特徴とする。
更に本発明の塩基発生剤は、電磁波の照射のみで脱保護可能な保護基を用いるため、光酸発生剤などと組み合わせる必要がなく、単独で光塩基発生剤としての使用が可能で、取扱いが容易である。電磁波の照射のみで脱保護可能な保護基を用いるため、本発明の塩基発生剤は、非特許文献2と異なり、ポリアミック酸等の酸性化合物と組み合わせた場合など酸性環境下でも問題なく使用できる。また、感光性樹脂組成物として用いる場合には、酸と異なり塩基が金属の腐食を起こさないため、より信頼性の高い硬化膜を得ることができ最終製品の耐熱性や安定性も向上する。
また、既存の光塩基発生剤や光酸発生剤は、光照射と共に塩基又は酸が発生するため、可使時間の調整が不可能であり、例えば、光を透過しない基板を貼り合わせる用途等に用いることは困難だった。本発明の塩基発生剤は、光照射のみでは塩基を発生しないため、可使時間の調整が可能であり、例えば光照射後に基板を貼り合わせる等の作業が可能になる。
R1及びR2における、上記炭化水素基は、直鎖の他、分岐鎖を含んでも良く、更に、当該炭化水素基に含まれる2つ以上の分岐鎖が結合して環状構造を形成していても良い。ここで、分岐鎖とは、枝分かれした炭化水素基を有する構造をいい、当該構造に含まれる枝分かれしたそれぞれの炭化水素基をも指す。
炭化水素基としては、不飽和結合を含んでいても良く、例えば、飽和又は不飽和アルキル基、飽和又は不飽和シクロアルキル基、アリール基、及びアラルキル基等が挙げられる。これらの炭化水素基は、当該炭化水素基中に、置換基を含んでよい。
分岐鎖が結合した環状構造は、飽和又は不飽和の脂環式炭化水素、縮合環、及び複素環、並びに当該脂環式炭化水素、縮合環、及び複素環よりなる群から選ばれる2種以上が組み合わされてなる構造であっても良い。
R1及びR2における炭化水素基は、通常、1価の炭化水素基であるが、生成するNHR1R2がジアミン等のアミド結合を形成可能なNH基を2つ以上有する塩基性物質の場合等には、2価以上の炭化水素基となり得る。
上記置換基−XR25における、Xとしては、樹脂に対する相溶性や溶剤に対する溶解性が向上する点から、オキシ基、チオ基、カルボニル基、オキシカルボニル基、チオカルボニル基、オキシチオカルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニルオキシ基、カルボニルチオ基が好ましく、オキシ基、チオ基がより好ましい。
ここで、本発明の塩基発生剤において、置換基として、塩基性を有するアミノ基を含まないことが好ましい。塩基性を有するアミノ基が含まれてしまうと、塩基発生剤自体が塩基性物質となり、反応を促進してしまい、露光部と未露光部での溶解性コントラストの差が小さくなってしまう恐れがあるからである。但し、例えば、R1又はR2の置換基中に存在する芳香環にアミノ基が結合している場合のように、電磁波の照射と加熱後に発生する塩基との塩基性と差が生じる場合には、R1又はR2の置換基にアミノ基が含まれていても用いることができる場合もあり、置換基としてアミノ基が排除されるものではない。
置換基を含んで良いアミノ基の好ましい例としては、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリールオキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリールオキシカルボニルアミノ基が挙げられる。
高分子前駆体から最終生成物への反応に対する反応開始温度を低下させる等の触媒作用は、塩基性の大きい塩基性物質の方が触媒としての効果が大きく、より少量の添加で、より低い温度での最終生成物への反応が可能となる。一般に1級アミンよりは2級アミンの方が塩基性は高く、その触媒効果が大きい。
また、芳香族アミンよりも脂肪族アミンの方が塩基性が強いため好ましい。
一方、本発明において、特に化学式(1)中のR3及びR4のうち少なくとも1つが、水素ではなく、置換基である場合には、R3及びR4の両方共が水素の場合と比べて、本発明の塩基発生剤は、有機溶剤に対する溶解性が更に向上したり、後述する高分子前駆体との親和性が向上する。例えば、R3及びR4のうち少なくとも1つが、アルキル基やアリール基等の置換基を有してもよく、かつ不飽和結合を含んでもよい炭化水素基である場合、有機溶剤に対する溶解性が向上する。また、例えばR3及びR4のうち少なくとも1つがフッ素等のハロゲンである場合、フッ素等のハロゲンを含有する高分子前駆体等との親和性が向上する。このように、R3及び/又はR4を所望の有機溶剤や高分子前駆体等に合わせて適宜置換基を導入することにより、所望の有機溶剤に対する溶解性が向上したり、所望の高分子前駆体との親和性が向上する。
R5、R6、R7及びR8における置換基は、通常、1価の置換基であるが、後述する環状構造を形成する場合等には、2価以上の置換基となり得る。
中でも、R5、R6、R7及びR8の置換基としては、特に、溶解性の向上、塩基発生の感度の向上の点から、水酸基、メルカプト基、シアノ基、イソシアノ基、上記置換基を含んで良い炭化水素基、上記置換基を含んで良いシリル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シアノオキシ基(シアナト基)、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルチオ基、シアノチオ基(チオシアナト基)、ホルミル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、チオアシル基、アルコキシチオカルボニル基が好ましく、更に、上記置換基を含んで良い炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基がより好ましい。
一方、本発明において、特に化学式(1)中のR9及びR10のうち少なくとも1つが、水素ではなく、置換基である場合には、上記R3及びR4と同様に、R9及びR10の両方共が水素の場合と比べて、本発明の塩基発生剤は、有機溶剤に対する溶解性が更に向上したり、後述する高分子前駆体との親和性が向上し得る。
電磁波の照射のみで脱保護可能な保護基でヒドロキシ基を保護することにより、本発明の塩基発生剤は、加熱するだけでは塩基が発生しない。また、当該保護基を適宜選択することによって、組み合わせる高分子前駆体等との相溶性や、用いる溶媒への溶解性が向上する。R11は、本発明で用いられる塩基発生剤において式(1)中に存在するアミド基が分解しない条件下で、電磁波の照射のみで脱保護可能なヒドロキシ基の保護基であれば、特に限定されず用いることができる。R11は、溶解性や相溶性の向上或いは合成時の反応性の変化などを目的として、当該塩基発生剤と組み合わせて用いられる化合物の種類や、塩基発生剤の適用方法や合成方法により適宜選択されるものである。
電磁波の照射のみで脱保護可能な保護基として、エステル結合と吸光基がアルキレン鎖を介して結合している下記化学式(5)で表される基であることが、吸収波長を調整し、保護基の脱離反応の反応速度を調整でき、且つ、高感度化が可能な点から好ましい。
化学式(5):−C(=O)−O−R−Ar
(化学式(5)中、Rは置換基を有していても良いアルキレン基、Arは吸光基を表す)。
アルキレン基が有していても良い置換基としては、上述した置換基−XR25と同様であって良い。置換基を有する場合には、有機溶剤に対する溶解性が更に向上したり、高分子前駆体との親和性が向上する。一方、保護基の脱離能の点からは置換基を有しないアルキレン基が好ましい。
Arにおける吸光基は、電磁波を吸収し保護基の脱離反応を促進するものであれば特に限定されない。このような吸光基としては、例えば、置換基を有していても良い芳香族基等が好適に用いられる。当該芳香族基は、炭素環からなる芳香族炭化水素基の他、複素環基であっても良い。芳香族炭化水素基における炭素環としては、例えば、ベンゼン環の他、ナフタレン環、テトラリン環、インデン環、フルオレン環、アントラセン環、フェナントレン環等の縮合多環芳香族炭化水素;ビフェニル、ターフェニル、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、スチルベン等の鎖状多環式炭化水素が挙げられる。当該鎖状多環式炭化水素においては、ジフェニルエーテル等のように鎖状骨格中にO、S等のヘテロ原子を有していてもよい。一方、複素環基における複素環としては、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール等の5員複素環;ピラン、ピロン、ピリジン、ピロン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン等の6員複素環;ベンゾフラン、チオナフテン、インドール、カルバゾール、クマリン、ベンゾ−ピロン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン等の縮合多環式複素環が挙げられる。
上記芳香族基が有していても良い置換基としては、上述した置換基−XR25と同様のものが挙げられる。
化学式(2−2)中、R18及びR19はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換基を表し、同一であっても異なっていてもよい。R20、R21、R22、R23及びR24は、それぞれ独立に水素原子、又は置換基を表し、R20、R21、R22、及びR23の2つ以上が結合して環状構造を形成していてもよい。)
R12、R13、R18及びR19における置換基としては上述した置換基−XR25と同様であって良い。R12、R13、R18及びR19における置換基は、通常、1価の置換基である。R12、R13、R18又はR19が置換基を有する場合には、有機溶剤に対する溶解性が更に向上したり、高分子前駆体との親和性が向上する。一方、保護基の脱離能の点からは、R12及びR13は、いずれか1つが水素原子であることが好ましく、少なくとも1つが水素原子で、更に置換基を有することがより好ましい。また、保護基の脱離能の点からは、R18及びR19は、両方とも水素原子であることが好ましい。
R14〜R17及びR20〜R23は、上記R5、R6、R7及びR8におけるものと同様のものとすることができる。
R14〜R17及びR20〜R23に、置換基を少なくとも1つ導入することにより、吸収する光の波長を調整することが可能であり、置換基を導入することで所望の波長を吸収させるようにすることもできる。芳香族環の共役鎖を伸ばすような置換基を導入することにより、吸収波長を長波長にシフトすることができる。また、溶解性や組み合わせる高分子前駆体との相溶性が向上するようにすることもできる。これにより、組み合わせる高分子前駆体の吸収波長も考慮しながら、脱離能を向上させることが可能である。
また、R21は、高感度化の点からハロゲンが好ましい。
また、R22は、高感度化の点から水酸基、メルカプト基、シアノ基、イソシアノ基、上記置換基を含んで良い炭化水素基、上記置換基を含んで良いシリル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シアノオキシ基(シアナト基)、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルチオ基、シアノチオ基(チオシアナト基)、ホルミル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、チオアシル基、アルコキシチオカルボニル基が好ましく、更に、上記置換基を含んで良い炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基がより好ましい。
中でも特に、R21が臭素原子で、R22が水酸基である場合、水酸基のpKaが、隣接する臭素原子により調整され、高感度化するため好ましい。
中でも特に、m+nが1〜3の整数である場合には、加熱による分子内環化反応が進行しやすく塩基の発生効率が向上する点から好ましい。
また、前記化学式(1)で表される塩基発生剤の塩基発生以外の分解を防ぐために、300℃以下で加熱することが好ましい。
電磁波の照射と加熱を同時に行い、脱保護から塩基発生までを連続して行っても良い。
具体的には、フタリドやイソクロマノン等に、所望のアミン(NHR1R2)を開環付加した後、所望の保護基を加えてヒドロキシ基に保護基を導入することにより得ることができる。
例えば、保護基がo−ニトロベンジル基の場合には、2−ニトロベンジルクロリド等のハロゲン化物を用いて、水素化ナトリウム等の強塩基の存在下で、水酸基と反応させることが挙げられる。
また、例えば、保護基が上記化学式(5)で表される基の場合には、例えば、化学式(5)の炭酸の酸塩化物を用いて、ピリジンやトリエチルアミン等の塩基の存在下で、水酸基と反応させることが挙げられる。
例えば、塩基発生剤と酸−塩基指示薬とを少なくとも含む画像形成層を、基材上に被覆又は基材に含浸させてなる画像形成媒体において、画像形成層を露光すると、前記塩基発生剤が、酸−塩基指示薬と反応する塩基を生成し、画像が形成されることを特徴とする画像形成媒体のような表示装置などにも応用することができる。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、塩基性物質によって又は塩基性物質の存在下での加熱によって最終生成物への反応が促進される高分子前駆体、及び、下記化学式(1)で表され、且つ電磁波の照射と加熱により塩基を発生する塩基発生剤を含有することを特徴とする。
塩基発生剤及び高分子前駆体としては、1種単独で用いても良いし、2種以上混合して用いても良い。
本発明の感光性樹脂組成物に用いる高分子前駆体とは、反応により最終的に目的の物性を示す高分子となる物質を意味し、当該反応には分子間反応及び分子内反応がある。高分子前駆体自体は、比較的低分子の化合物であっても高分子化合物であってもよい。
また、本発明の高分子前駆体は、塩基性物質によって又は塩基性物質の存在下での加熱によって最終生成物への反応が促進される化合物である。ここで、高分子前駆体が、塩基性物質によって又は塩基性物質の存在下での加熱によって最終生成物への反応が促進される態様には、高分子前駆体が塩基性物質の作用のみによって最終生成物に変化する態様のみならず、塩基性物質の作用によって高分子前駆体の最終生成物への反応温度が、塩基性物質の作用がない場合に比べて低下するような態様が含まれる。
このような塩基性物質の存在の有無により反応温度差が出来る場合には、反応温度差を利用して、塩基性物質と共存する高分子前駆体のみが最終生成物へと反応する適切な温度で加熱することにより、塩基性物質と共存する高分子前駆体のみが最終生成物へと反応し、現像液等の溶媒への溶解性が変化する。従って、塩基性物質の存在の有無によって、高分子前駆体の前記溶媒への溶解性を変化させることが可能となり、ひいては当該溶媒を現像液として用いて現像によるパターニングが可能になる。
分子間反応により目的の高分子となる高分子前駆体としては、反応性置換基を有し重合反応をする化合物及び高分子、又は、分子間に結合を形成する反応(架橋反応)をする化合物及び高分子がある。当該反応性置換基としては、エポキシ基、オキセタン基、チイラン基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、シラノール基等が挙げられる。また、高分子前駆体には、分子間で加水分解・重縮合する化合物も含まれ、反応性置換基には、ポリシロキサン前駆体の−SiX(ここで、Xはアルコキシ基、アセトキシ基、オキシム基、エノキシ基、アミノ基、アミノキシ基、アミド基、及びハロゲンよりなる群から選択される加水分解性基)も挙げられる。
反応性置換基を有し重合反応をする高分子としては、例えば、2個以上のエポキシ基を有する高分子(エポキシ樹脂)、2個以上のオキセタン基を有する高分子、及び2個以上のチイラン基を有する高分子が挙げられる。下記に特にエポキシ基を有する化合物及び高分子について具体的に説明するが、オキセタン基、チイラン基を有する化合物及び高分子についても同様に用いることが可能である。
上記1個以上のエポキシ基を有する化合物及び高分子としては、分子内に1個以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限なく、従来公知のものを使用できる。
前記塩基発生剤は、一般的には分子内に1個以上のエポキシ基を有する化合物の硬化触媒としての機能も有する。
また、重量平均分子量3,000〜100,000のポリマー側鎖に上記官能基を導入したものを用いることが好ましい。3,000未満では膜強度の低下及び硬化膜表面にタック性が生じ、不純物等が付着しやすくなる恐れがある。また、100,000より大きいと粘度が増大する恐れがあり好ましくない。
上記フェノール性水酸基を有する化合物としては、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物全般が好適に用いられ、その分子量、分子構造を特に限定するものではないが、例えばフェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、ポリパラオキシスチレン等のポリオキシスチレン、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂等が挙げられ、フェノール樹脂は単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
上記メルカプト基(−SH基)を有する化合物としては、1分子内にメルカプト基を2個以上有する化合物が好適に用いられ、従来公知のものを使用できる。1分子内にメルカプト基を3個以上有するものがより好適である。なお、メルカプト基を有する化合物はチオールという名称で知られている。
メルカプト基を有する化合物としては、例えば、1,3−ブタンジチオール、1,4−ブタンジチオール、2,3−ブタンジチオール、1,2−ベンゼンジチオール、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリチオール(トリメルカプト−トリアジン)、1,5−ナフタレンジチオール、トリチオグリセリン、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリチオール(トリメルカプト−トリアジン)、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、1,2,4−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、2,4,6−トリス(メルカプトメチル)メシチレン、トリス(メルカプトメチル)イソシアヌレート、トリス(3−メルカプトプロピル)イソシアヌレート、2,4,5−トリス(メルカプトメチル)−1,3−ジチオラン、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、1,2,4,5−テトラキス(メルカプトメチル)ベンゼン、テトラメルカプトブタン、ペンタエリトリチオールが挙げられる。
分子間で架橋反応をする高分子としては、例えば、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する高分子(イソシアネート樹脂)と分子内に2個以上のヒドロキシル基を有する高分子(ポリオール)の組み合わせが挙げられる。
また、分子間で架橋反応をする化合物と高分子の組み合わせを用いても良い。例えば、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する高分子(イソシアネート樹脂)と分子内に2個以上のヒドロキシル基を有する化合物の組み合わせ、及び、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物と分子内に2個以上のヒドロキシル基を有する高分子(ポリオール)の組み合わせ等が挙げられる。
イソシアネート基をもつ化合物及び高分子としては、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するものであれば特に制限なく、公知のものを使用できる。このような化合物としては、p−フェニレンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等に代表される低分子化合物の他に、オリゴマー、重量平均分子分子量3,000以上のポリマーの側鎖又は末端にイソシアネート基が存在する高分子を用いてもよい。
前記イソシアネート基を持つ化合物及び高分子は、通常、分子内にヒドロキシル基を持つ化合物と組み合わせて用いられる。このようなヒドロキシル基を有する化合物としては、分子内に2個以上のヒドロキシル基を有するものであれば特に制限なく、公知のものを使用できる。このような化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の低分子化合物の他に、重量平均分子量3,000以上のポリマーの側鎖又は末端にヒドロキシル基が存在する高分子を用いてもよい。
分子間で加水分解・重縮合する化合物としては、たとえばポリシロキサン前駆体が挙げられる。
ポリシロキサン前駆体としては、YnSiX(4−n)(ここで、Yは置換基を有していても良いアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、フェニル基、または水素を示し、Xはアルコキシ基、アセトキシ基、オキシム基、エノキシ基、アミノ基、アミノキシ基、アミド基、及びハロゲンよりなる群から選択される加水分解性基を示す。nは0〜3までの整数である。) で示される有機ケイ素化合物及び当該有機ケイ素化合物の加水分解重縮合物が挙げられる。中でも、上記式においてnが0〜2であるものが好ましい。また、シリカ分散オリゴマー溶液の調製がし易く入手も容易な点から、上記加水分解性基としては、アルコキシ基であるものが好ましい。
上記有機ケイ素化合物としては、特に制限なく、公知のものを使用できる。例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルトリクロルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt−ブトキシシラン、エチルトリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、フッ素系シランカップリング剤として知られたフルオロアルキルシラン、および、それらの加水分解縮合物もしくは共加水分解縮合物;並びに、それらの混合物を挙げることができる。
分子内閉環反応によって最終的に目的の物性を示す高分子となる高分子前駆体としてはポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体等がある。これらの前駆体は2種類以上の別々に合成した高分子前駆体の混合物でもよい。
以下、本発明の好ましい高分子前駆体であるポリイミド前駆体とポリベンゾオキサゾール前駆体について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ポリイミド前駆体としては、下記化学式(6)で表される繰り返し単位を有するポリアミック酸が好適に用いられる。
ここで、選択されるジアミンは耐熱性の観点より芳香族ジアミンが好ましいが、目的の物性に応じてジアミンの全体の60モル%、好ましくは40モル%を超えない範囲で、脂肪族ジアミンやシロキサン系ジアミン等の芳香族以外のジアミンを用いても良い。
このようにして合成されるポリイミド前駆体は、最終的に得られるポリイミドに耐熱性及び寸法安定性を求める場合には、芳香族酸成分及び/又は芳香族アミン成分の共重合割合ができるだけ大きいことが好ましい。具体的には、イミド構造の繰り返し単位を構成する酸成分に占める芳香族酸成分の割合が50モル%以上、特に70モル%以上であることが好ましく、イミド構造の繰り返し単位を構成するアミン成分に占める芳香族アミン成分の割合が40モル%以上、特に60モル%以上であることが好ましく、全芳香族ポリイミドであることが特に好ましい。
本発明に用いられるポリベンゾオキサゾール前駆体としては、下記化学式(8)で表される繰り返し単位を有するポリアミドアルコールが好適に用いられる。
露光波長に対してポリイミド前駆体やポリベンゾオキサゾール前駆体等の高分子前駆体の透過率が高いということは、それだけ、電磁波のロスが少ないということであり、高感度の感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、前記化学式(1)で表される塩基発生剤と、1種類以上の高分子前駆体と、溶媒の単純な混合物であってもよいが、さらに、光又は熱硬化性成分、高分子前駆体以外の非重合性バインダー樹脂、光によって酸又は塩基を発生させる他の感光性成分、塩基増殖剤、増感剤等のその他の成分を配合して、感光性樹脂組成物を調製してもよい。これらのその他の成分としては、特開2011−068888号公報の段落0158〜0163に記載の成分と同様のものが挙げられる。
前記化学式(1)で表される塩基発生剤は、感光性樹脂組成物に含まれる高分子前駆体の固形分に対し、通常、0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜60重量%の範囲内で含有させる。0.1重量%未満であると露光部と未露光部の溶解性コントラストを十分に大きくできない恐れがあり、95重量%を超えると最終的に得られる樹脂硬化物の特性が最終生成物に反映されにくい。
エポキシ系化合物と組み合わせる場合など、硬化剤として用いられる場合には、硬化の程度にもよるが、感光性樹脂組成物に含まれる高分子前駆体の固形分に対し、通常、0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜60重量%の範囲内で含有させる。
一方、硬化促進剤として用いられる場合には、少量の添加で硬化が可能となり、前記化学式(1)で表される塩基発生剤は、感光性樹脂組成物に含まれる高分子前駆体の固形分に対し、通常、0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%の範囲内で含有させることが好ましい。
なお、感光性樹脂組成物の固形分とは、溶剤以外の全成分であり、液状のモノマー成分も固形分に含まれる。
化学式(1)で表される塩基発生剤を構成する芳香族成分含有カルボン酸、並びに、塩基性物質は安価に入手することが可能で感光性樹脂組成物としての価格も抑えられる。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、上記化学式(1)で表される塩基発生剤により、多種多様な高分子前駆体の最終生成物への反応促進に適用することができ、最終的に得られる高分子の構造を広範囲から選択することができる。
また、電磁波の照射により発生したアミンなどの塩基性物質の触媒効果により、例えばポリイミド前駆体やポリベンゾオキサゾール前駆体から最終生成物へのイミド化などの環化等の反応に要する処理温度を低減できる為、プロセスへの負荷や製品への熱によるダメージを低減することが可能である。
さらに、電磁波の照射と加熱により塩基を発生する本発明の塩基発生剤は、高分子前駆体から最終生成物を得る工程に加熱工程が含まれる場合、当該加熱工程を利用できるため、電磁波の照射量を低減することが可能であり、工程の有効利用も可能である。
本発明に係るレリーフパターンの製造方法は、前記本発明に係る感光性樹脂組成物からなる塗膜又は成形体を形成し、当該塗膜又は成形体を、所定パターン状に電磁波を照射し、照射後又は照射と同時に加熱し、前記照射部位の溶解性を変化させた後、現像することを特徴とする。
次に、所定の現像液(有機溶媒や塩基性水溶液等)で未露光部を溶解して熱硬化物からなるパターンを形成する。このパターンを、更に必要に応じ加熱して熱硬化を完結させる。以上の工程によって、通常ネガ型の所望の2次元樹脂パターン(一般的な平面パターン)又は3次元樹脂パターン(立体的に成形された形状)が得られる。
例えば、エポキシ樹脂の場合、好ましい熱処理の温度の範囲は、エポキシ樹脂の種類により適宜選択されるが、通常100℃〜150℃程度である。
この熱処理は、公知の方法であればどの方法でもよく、具体的に例示すると、空気、又は窒素雰囲気下の循環オーブン、又はホットプレートによる加熱等が挙げられるが、特に限定されない。
本発明において、電磁波の照射と加熱により塩基発生剤から塩基が生ずるが、この塩基を発生させるための加熱とPEB工程は同一の工程としてもよいし、別の工程としてもよい。
現像工程に用いられる現像液としては、前記照射部位の溶解性が変化する溶剤を現像液として用いれば、特に限定されず、塩基性水溶液、有機溶剤など、用いられる高分子前駆体に合わせて適宜選択することが可能である。
溶質は、1種類でも2種類以上でも良く、全体の重量の50%以上、さらに好ましくは70%以上、水が含まれていれば有機溶媒等を含んでいても良い。
また、以下に示す装置を用いて各測定、実験を行った。
1H NMR測定:日本電子(株)製、JEOL JNM−LA400WB
手動露光:大日本科研製、MA−1100
吸光度測定:(株)島津製作所製、紫外可視分光光度計UV−2550
5%質量減少温度測定:(株)島津製作所製、示差熱・熱質量同時測定装置DTG−60
Synthesis, (4), 306-8; 1991の記載に従い、[2−(ヒドロキシメチル)フェニル]−1−ピペリジル−メタノンを合成した。窒素雰囲気下、50mLフラスコ中、氷浴下で、[2−(ヒドロキシメチル)フェニル]−1−ピペリジル−メタノン0.5g(2.3mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(東京化成工業(株)製)562mg(4.6mmol、2.0eq)をクロロホルム10mlに溶解し、4,5−ジメトキシ−2−ニトロベンジル クロロホルメート(Aldrich製)700mg(2.5mmol、1.1eq)をゆっくり加えたのち、終夜で撹拌した。反応終了後、水を添加し、クロロホルム層を、1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:へキサン/酢酸エチル 10/1〜0/1(体積比))により精製し、下記化学式(9)で表される塩基発生剤(1)を0.21g得た。
Org. Lett., 2003, 5 (25), pp 4867−4870の記載に従い、6−ブロモ−7−メトキシメトキシクマリン−4−イルメトキシカルボニル クロロホルメートを合成した。製造例1において、4,5−ジメトキシ−2−ニトロベンジル クロロホルメートの代わりに6−ブロモ−7−メトキシメトキシクマリン−4−イルメトキシカルボニル クロロホルメートを利用することで、(6−ブロモ−7−(メトキシメトキシ)−2−オキソ−2H−クロメン−4−イル)メチル 2−(ピペリジン−1−カルボニル)ベンジルカーボネートを0.12g得た。10mlフラスコ中、(6−ブロモ−7−(メトキシメトキシ)−2−オキソ−2H−クロメン−4−イル)メチル 2−(ピペリジン−1−カルボニル)ベンジルカーボネート0.10gをトリフルオロ酢酸(関東化学社製)2mlに溶解させ、室温で15分撹拌したのち、トリフルオロ酢酸を真空下で除去することにより、下記化学式(10)で表される塩基発生剤(2)を60mg得た。
窒素雰囲気下、氷浴下、100mLフラスコ中、塩化アルミニウム(東京化成工業(株)製)0.8g(6.2mmol)をクロロホルム12mLに溶解し、トリエチルアミン(東京化成工業(株)製)1.4mLをゆっくり添加した。窒素雰囲気下、50mLフラスコ中、ピロリジン(東京化成工業(株)製)0.24mL(2.9mmol)、フタリド(東京化成工業(株)製)1.0g(7.4mmol)をクロロホルム6mLに溶解し、前述の100mLフラスコにゆっくり添加し、室温で4日間撹拌した。反応終了後、水を添加し、クロロホルム層を、1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:へキサン/酢酸エチル 10/1〜0/1(体積比))により精製し、下記化学式(11)で表される比較塩基発生剤(1)を0.18g得た。
Journal of photopolymer science and technology, 20, 2, 299-302に従い、下記化学式(12)で表される比較塩基発生剤(2)を合成した。
製造例1で得られた塩基発生剤(1)について、モル吸光係数及び5%重量減少温度の測定を行い評価した。
(1)モル吸光係数
塩基発生剤(1)をアセトニトリルに1×10−4mol/Lの濃度で溶解し、石英セル(光路長10mm)に溶液を満たし、吸光度を測定した。なお、モル吸光係数εは、溶液の吸光度を吸収層の厚さと溶質のモル濃度で割った値である。結果を表1に示す。
塩基発生剤(1)の耐熱性を評価するために、昇温速度10℃/minの条件で5%重量減少温度を測定した。結果を表1に示す。
NMR測定を用いて、i線感度を評価した。なお、i線感度とは50%脱保護反応が進行する際に必要なi線換算における露光量のことである。
塩基発生剤(1)について、1mgの試料を石英製NMR管中で重ジメチルスルホキシド0.5mLに溶解させた。
塩基発生剤(1)、350nm以下の光をカットするフィルタ(商品名:GG385、厚さ1mm、(株)渋谷光学製)と高圧水銀灯を用いて、断続的に光照射を行い、1H NMRを測定し、脱保護反応の割合を測定し、脱保護率が50%となる照射量を求めたところ、60J/cm2を照射した時点で脱保護率が50%となった。
50%脱保護反応が進行したサンプルに対し、160度で10分間加熱し、1H NMRを測定したところ、フタリドおよびピペリジンが生成したことを確認した。
ジ(4−アミノフェニル)エーテル10.0g(50mmol)を300mLの3つ口フラスコに投入し、105.4mLの脱水されたN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解させ窒素気流下、氷浴で冷却しながら撹拌した。そこへ、少しずつ3,3’,4,4’ −ビフェニルテトラカルボン酸二無水物14.7g(50mmol)を添加し、添加終了後、氷浴中で5時間撹拌し、その溶液を、脱水されたジエチルエーテルによって再沈殿し、その沈殿物を室温で減圧下、17時間乾燥し、重量平均分子量10,000のポリアミド酸(ポリイミド前駆体(1))を白色固体として定量的に得た。
下記に示す組成の感光性樹脂組成物(1)を調製した。
・ポリイミド前駆体(1):100重量部
・塩基発生剤(1):15重量部
・溶剤(NMP(N−メチルピロリドン)):843重量部
実施例1の感光性樹脂組成物(1)を、クロムめっきされたガラス上に最終膜厚4.0μmになるようにスピンコートし、100℃のホットプレート上で10分間乾燥させて、感光性樹脂組成物(1)の塗膜を1枚得た。手動露光機を用いて高圧水銀灯によりパターン状に露光を行った。その後、155℃で10分間加熱した。加熱後の塗膜に対し、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド2.38重量%水溶液とイソプロパノールを9:1で混合した溶液に浸漬した。その結果、露光部が現像液に溶解せず残存したパターンを得ることができた。さらに、それを350℃で1時間加熱しイミド化を行った。この結果より、本発明の感光性樹脂組成物は、良好なパターンを形成できることが明らかとなった。
実施例1において、塩基発生剤(1)の代わりに、塩基発生剤(2)を用いた以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物(2)を調製した。
感光性樹脂組成物(2)を用いて、実施例1と同様にして、塗膜を作製し、パターンを形成したところ、良好なパターンを形成できることが明らかとなった。
下記に示す組成の比較樹脂組成物(1)を調製した。
・ポリイミド前駆体(1):100重量部
・比較塩基発生剤(1):15重量部
・溶剤(NMP(N−メチルピロリドン)):843重量部
比較樹脂組成物(1)を用いて、実施例1と同様にして、塗膜を作製し、パターンを形成したところ、比較塩基発生剤(1)は感光性を有しないため、パターンを形成することはできなかった。
下記に示す組成の比較感光性樹脂組成物(2)を調製した。
・ポリイミド前駆体(1):100重量部
・比較塩基発生剤(2):15重量部
・光酸発生剤(N−トリフルオロメタンスルフォニロキシ−1,8−ナフチルイミド、みどり化学株式会社):1重量部
・溶剤(NMP(N−メチルピロリドン)):843重量部
比較感光性樹脂組成物(2)を用いて、実施例1と同様にして、塗膜を作製し、パターンを形成したところ、パターンを形成することはできなかった。比較感光性樹脂組成物(2)は、樹脂として利用したポリイミド前駆体に含まれるカルボキシル基により、比較塩基発生剤(2)のテトラヒドロピラニル基が脱離し、感光機能がなくなったと推定される。
本発明に係る塩基発生剤(1)又は(2)をそれぞれ用いて、下記に示す組成の感光性樹脂組成物(3)および(4)を調製した。
・エポキシ樹脂(マープループG01100 日油株式会社製):100重量部
・塩基発生剤(1)又は(2):15重量部
・溶剤(N−メチル−2−ピロリドン):230重量部
その塗膜を、高圧水銀灯で積算光量が10J/cm2となるように露光した後、室温で1時間保存した後、無アルカリガラスをサンプルの塗膜面に密着させ、150℃で、1時間、オーブンで加熱した。
その結果、クロムめっきした無アルカリガラスと無アルカリガラスは、感光性樹脂組成物1の硬化物によって完全に接着され、剥離することは不可能であった。
以上のことから、本発明に係る塩基発生剤を用いると、光照射のみでは塩基を発生しないため、可使時間が長くなること、すなわち、光照射後に所定時間経過した後に、基板を貼り合わせるなどの作業が可能となることが明らかにされた。
比較塩基発生剤(2)をそれぞれ用いて、下記に示す組成の比較感光性樹脂組成物(3)を調製した。
・エポキシ樹脂(マープループG01100 日油株式会社製):100重量部
・比較塩基発生剤(2):15重量部
・光酸発生剤(N-トリフルオロメタンスルフォニロキシ-1,8-ナフチルイミド、みどり化学株式会社):1重量部
・溶剤(N−メチル−2−ピロリドン):230重量部
比較感光性樹脂組成物(3)をクロムめっきされた無アルカリガラスのクロム面上に塗布し、80℃のオーブンで10分間乾燥させた。
その塗膜を、高圧水銀灯で積算光量が10J/cm2となるように露光した後、室温で1時間保存した後、無アルカリガラスをサンプルの塗膜面に密着させたが、すでに樹脂が硬化しており、無アルカリガラスを接着させることは不可能であった。
Claims (7)
- 下記化学式(1)で表され、且つ電磁波の照射と加熱により塩基を発生する塩基発生剤。
- 前記化学式(1)において、R11が、下記化学式(2−1)、又は下記化学式(2−2)で表される保護基である、請求項1に記載の塩基発生剤。
化学式(2−2)中、R18及びR19はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換基を表し、同一であっても異なっていてもよい。R20、R21、R22、R23及びR24は、それぞれ独立に水素原子、又は置換基を表し、R20、R21、R22、及びR23の2つ以上が結合して環状構造を形成していてもよい。) - 塩基性物質によって、又は塩基性物質の存在下での加熱によって最終生成物への反応が促進される高分子前駆体、及び、下記化学式(1)で表され、且つ電磁波の照射と加熱により塩基を発生する塩基発生剤を含有する感光性樹脂組成物。
- 前記塩基発生剤の前記化学式(1)において、R11が、下記化学式(2−1)、又は下記化学式(2−2)で表される保護基である、請求項3に記載の感光性樹脂組成物。
化学式(2−2)中、R18及びR19はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換基を表し、同一であっても異なっていてもよい。R20、R21、R22、R23及びR24は、それぞれ独立に水素原子、又は置換基を表し、R20、R21、R22、及びR23の2つ以上が結合して環状構造を形成していてもよい。) - 前記高分子前駆体が、エポキシ基、イソシアネート基、オキセタン基、又はチイラン基を有する化合物及び高分子、ポリシロキサン前駆体、ポリイミド前駆体、及びポリベンゾオキサゾール前駆体よりなる群から選択される1種以上を含む、請求項3又は4に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記請求項3乃至5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物からなるパターン形成用材料。
- 前記請求項3乃至5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を用いて塗膜又は形成体を形成し、当該塗膜又は形成体を、所定パターン状に電磁波を照射し、照射後又は照射と同時に加熱し、前記照射部位の溶解性を変化させた後、現像することを特徴とするレリーフパターンの製造方法。
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