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JP5904362B2 - 光学材料用樹脂組成物、光学材料用樹脂フィルム及び光導波路 - Google Patents

光学材料用樹脂組成物、光学材料用樹脂フィルム及び光導波路 Download PDF

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JP5904362B2 JP2011268881A JP2011268881A JP5904362B2 JP 5904362 B2 JP5904362 B2 JP 5904362B2 JP 2011268881 A JP2011268881 A JP 2011268881A JP 2011268881 A JP2011268881 A JP 2011268881A JP 5904362 B2 JP5904362 B2 JP 5904362B2
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雅夫 内ヶ崎
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本発明は、光学材料用樹脂組成物、光学材料用樹脂フィルム及びそれらを用いた光導波路に関し、特に、耐熱性と透明性に優れ、かつアルカリ性水溶液に可溶な光学樹脂組成物、この樹脂組成物からなる光学材料用樹脂フィルム及びそれらを用いた光導波路に関する。
近年、電子素子間や配線基板間の高速・高密度信号伝送において、従来の電気配線による伝送では、信号の相互干渉や減衰が障壁となり、高速・高密度化の限界が見え始めている。これを打ち破るため電子素子間や配線基板間を光で接続する技術、いわゆる光インタコネクションが検討されている。光の伝送路としては加工の容易さ、低コスト、配線の自由度が高く、かつ高密度化が可能な点からポリマ光導波路が注目を集めている。
ポリマ光導波路の形態としては、光電気混載基板への適用を想定したガラスエポキシ樹脂基板上に作製するタイプやボード同士の接続を想定した硬い支持基板を持たないフレキシブルタイプが好適と考えられる。
ポリマ光導波路には、適用される機器の使用環境や部品実装などの観点から、高透明性(低光伝搬損失)と共に高耐熱性も要求されるが、このような光導波路材として、(メタ)アクリル重合体(例えば、特許文献1及び2参照)が知られている。
しかしながら、これらの特許文献に記載の(メタ)アクリル重合体は波長850nmにおいて0.3dB/cmの高透明性を有するものの、耐熱性の評価、例えば、はんだリフロー試験後の光伝搬損失などの具体的な試験結果に関する具体的な記述はなく、明らかではない。
特開平06−258537号公報 特開2003−195079号公報
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、耐熱性と透明性に優れ、かつアルカリ性水溶液に可溶な光学材料用樹脂組成物、それからなる光学材料用樹脂フィルム及びこれらを用いた光導波路を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、(A)主鎖にウレタン骨格を有するアルカリ可溶性のエポキシ(メタ)アクリレート、(B)重合性化合物及び(C)重合開始剤を含有してなる光学材料用樹脂組成物、それからなる光学材料用樹脂フィルムを用いて光導波路を製造することにより上記問題を解決することができることを見出した。

すなわち、本発明は、[1] (A)主鎖にウレタン骨格を有するアルカリ可溶性のエポキシ(メタ)アクリレート、(B)重合性化合物及び(C)重合開始剤を含有してなる光学材料用樹脂組成物に関する。
また、本発明は、[2] (A)成分の配合量が、(A)成分及び(B)成分の総量に対して10〜85質量%であり、(B)成分の配合量が(A)成分及び(B)成分の総量に対して15〜90質量%であり、(C)成分の配合量が(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部である上記[1]記載の光学材料用樹脂組成物に関する。
また、本発明は、[3] (B)重合性化合物が、下記一般式(1)〜(2)で表される化合物のうちの少なくとも1つである上記[1]または[2]に記載の光学材料用樹脂組成物に関する。
Figure 0005904362
(一般式(1)中、X及びXは、各々独立にO、S、O(CHCHO)、O[CHCH(CH)O]のいずれかの2価の基を示し、a及びeは各々独立して1〜20の整数を示す。式中、Yは、
Figure 0005904362
のいずれかで示される2価の基を、cは2〜10の整数を示す。
及びRは、各々独立して水素原子、メチル基のいずれかを示す。R〜Rは、各々独立して水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20の有機基、炭素数1〜20の含フッ素有機基のいずれかを示す。)
Figure 0005904362
(一般式(2)中、Yは、
Figure 0005904362
のいずれかで示される2価の基を示す。R11及びR16は、各々独立して水素原子、メチル基のいずれかを示す。R12〜R15は、各々独立して水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20の有機基、炭素数1〜20の含フッ素有機基のいずれかを示す。dは1〜5の整数、eは2〜10の整数を示す。)
また、本発明は、[4] (B)重合性化合物として、さらに2つ以上のエポキシ基を有する化合物を含有する上記[1]〜[3]のいずれかに記載の光学材料用樹脂組成物に関する。
また、本発明は、[5] (C)重合開始剤が、光ラジカル重合開始剤である上記[1]〜[4]のいずれかに記載の光学材料用樹脂組成物に関する。
また、本発明は、[6] 上記[1]〜[5]のいずれかに記載の光学材料用樹脂組成物からなる光学材料用樹脂フィルムに関する。
また、本発明は、[7] 基材フィルム、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の光学材料用樹脂組成物からなる光学材料用樹脂組成物層、及び保護フィルムからなる3層構造の上記[6]に記載の光学材料用樹脂フィルムに関する。
また、本発明は、[8] 下部クラッド層、コア部、上部クラッド層の少なくとも1つを上記[1]〜[5]のいずれかに記載の光学材料用樹脂組成物を用いて形成した光導波路に関する。
また、本発明は、[9] 下部クラッド層、コア部、上部クラッド層の少なくとも1つを上記[6]に記載の光学材料用樹脂フィルムを用いて形成した光導波路に関する。
なお、本発明で用いる(メタ)アクリレートは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。
本発明の光学材料用樹脂組成物及びそれからなる光学材料用樹脂フィルムは、アルカリ性水溶液に可溶であり、これらを用いて製造した光導波路は耐熱性と透明性に優れている。
本発明の光導波路の形態を説明する断面図である。
本発明の光学材料用樹脂組成物は、(A)主鎖にウレタン骨格を有するアルカリ可溶性のエポキシ(メタ)アクリレート、(B)重合性化合物及び(C)重合開始剤を含有してなる光学材料用樹脂組成物であって、(A)の主鎖にウレタン骨格を有するアルカリ可溶性のエポキシ(メタ)アクリレートは、分子内に2つ以上の水酸基及びエチレン性不飽和基を有するエポキシ(メタ)アクリレート化合物と、ジイソシアネート化合物と、カルボキシル基を有するジオール化合物とを反応させて得られるポリウレタン化合物であり、前記分子内に2つ以上の水酸基及びエチレン性不飽和基を有するエポキシ(メタ)アクリレート化合物は、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ノボラック型エポキシ化合物、及びフルオレン骨格を有するエポキシ化合物に(メタ)アクリル酸を反応させて得られる化合物であり、加熱又は活性光線の照射によって硬化する樹脂組成物である。
以下、本発明に用いられる(A)成分である主鎖にウレタン骨格を有するアルカリ可溶性のエポキシ(メタ)アクリレートについて説明する。
(A)成分の主鎖にウレタン骨格を有するアルカリ可溶性のエポキシ(メタ)アクリレートとしては、アルカリ性水溶液からなる現像液に溶解し、目的とする現像処理が遂行される程度に溶解性を有するものであれば特に制限はないが、透明性、耐熱性、アルカリ性水溶液への溶解性の観点から、分子内に2つ以上の水酸基及びエチレン性不飽和基を有するエポキシ(メタ)アクリレート化合物と、ジイソシアネート化合物と、カルボキシル基を有するジオール化合物とを反応させて得られるポリウレタン化合物を用いることが好ましい。
ポリウレタン化合物は、上記のように、2つ以上の水酸基及びエチレン性不飽和基を有するエポキシ(メタ)アクリレート化合物(以下、「原料エポキシ(メタ)アクリレート」という)、ジイソシアネート化合物(以下、「原料ジイソシアネート」という)、並びにカルボキシル基を有するジオール化合物(以下、「原料ジオール」という)を原料成分として得られる化合物である。まず、これらの原料成分について説明する。
原料エポキシ(メタ)アクリレートとしては、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ノボラック型エポキシ化合物、及びフルオレン骨格を有するエポキシ化合物等に(メタ)アクリル酸を反応させて得られる化合物等が挙げられる。
原料ジイソシアネートとしては、イソシアナト基を2つ有する化合物であれば特に制限なく適用できる。例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、アリレンスルホンエーテルジイソシアネート、アリルシアンジイソシアネート、N−アシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、及びノルボルナン−ジイソシアネートメチル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
原料ジオールは、分子内に、アルコール性水酸基及び/又はフェノール性水酸基等の水酸基を2つ有するとともに、カルボキシル基を有する化合物である。水酸基としては、光学材料用樹脂組成物のアルカリ水溶液による現像性を良好にする観点から、アルコール性水酸基を有していることが好ましい。このようなジオール化合物としては、ジメチロールプロピオン酸及びジメチロールブタン酸等が例示できる。
上述した原料成分を用いてエポキシ(メタ)アクリレートを製造する工程の例について説明する。
ポリウレタン化合物の製造工程では、まず、原料エポキシ(メタ)アクリレート及び原料ジオールを、原料ジイソシアネートと反応させる。かかる反応においては、主に、原料エポキシ(メタ)アクリレートにおける水酸基と原料ジイソシアネートにおけるイソシアナト基との間、及び、原料ジオールにおける水酸基と原料ジイソシアネートにおけるイソシアナト基との間で、いわゆるウレタン化反応が生じる。この反応により、例えば、原料エポキシ(メタ)アクリレートに由来する構造単位と、原料ジオールに由来する構造単位とが、原料ジイソシアネートに由来する構造単位を介して交互に又はブロック的に重合されたポリウレタン化合物が生じる。
このようなポリウレタン化合物としては、下記一般式(3)で表される化合物が例示できる。
Figure 0005904362
ここで、一般式(3)中、R21はエポキシ(メタ)アクリレートの残基、R22はジイソシアネートの残基、R23は原料ジオールに由来する炭素数1〜5のアルキル基、R24は水素原子又はメチル基を示す。なお残基とは、原料成分から結合に供された官能基を除いた部分の構造をいう。また、式中に複数ある基は、それぞれ同一でも異なってもいてもよい。また、上記ウレタン化合物が有する末端の水酸基は、飽和若しくは不飽和多塩基酸無水物で処理されていてもよい。
上述したポリウレタン化合物の製造工程では、原料エポキシ(メタ)アクリレート、原料ジオール及び原料ジイソシアネート以外に、これらとは異なるジオール化合物を更に添加してもよい。これにより、得られるポリウレタン化合物の主鎖構造を変えることが可能となり、後述する酸価等の特性を所望の範囲に調整できる。また、上述した各工程では、適宜、触媒等を用いてもよい。
また、上述したポリウレタン化合物と原料エポキシとを更に反応させてもよい。この反応では、主に上記ポリウレタン化合物におけるジオール化合物に由来するカルボキシル基と、原料エポキシの有するエポキシ基との間でいわゆるエポキシカルボキシレート化反応が生じる。このようにして得られる化合物は、例えば、上述したポリウレタン化合物から形成される主鎖と、原料エポキシ(メタ)アクリレートや原料エポキシに由来するエチレン性不飽和基を含む側鎖とを備えるものとなる。
本実施形態のポリウレタン化合物としては、一般式(3)で表される化合物の中でも、ポリウレタンの主骨格の一つとなる原料エポキシ(メタ)アクリレートのハードセグメント部、すなわちR21がビスフェノールA型構造のものが好ましい。このようなポリウレタン化合物は、UXE−3011、UXE−3012、UXE−3024(日本化薬株式会社製)等として商業的に入手可能である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
また、かかるポリウレタン化合物を含む光学材料用樹脂組成物は、強靭且つ伸びに優れた硬化膜を形成できるため、硬化後の耐クラック性及びHAST耐性(超加速寿命試験(HAST) Highly Accelerated Stress Test)を向上させることができる。
(a)主鎖にウレタン骨格を有するアルカリ可溶性のエポキシ(メタ)アクリレートの酸価は、20〜180mgKOH/gであることが好ましく、30〜150mgKOH/gであることがより好ましく、40〜120mgKOH/gであることが特に好ましい。これにより、光学材料用樹脂組成物のアルカリ水溶液による現像性が良好となり、優れた解像度が得られるようになる。酸価の調整は、カルボキシル基を有するジオール化合物の配合量を多くすることで酸価を高め、逆に少なくすることで酸価の値を小さくすることができる。
ここで、酸価は以下の方法により測定することができる。まず、測定樹脂溶液約1gを精秤した後、その樹脂溶液にアセトンを30g添加し、樹脂溶液を均一に溶解する。次いで、指示薬であるフェノールフタレインをその溶液に適量添加して、0.1NのKOH水溶液を用いて滴定を行う。そして、次式により酸価を算出する。
A=10×Vf×56.1/(Wp×I)
なお、式中、Aは酸価(mgKOH/g)を示し、Vfは0.1NのKOH水溶液の滴定量(mL)を示し、Wpは測定樹脂溶液質量(g)を示し、Iは測定樹脂溶液の不揮発分の割合(質量%)を示す。
また、(a)主鎖にウレタン骨格を有するアルカリ可溶性のエポキシ(メタ)アクリレートの重量平均分子量は、塗膜性の観点から、3000〜30000であることが好ましく、5000〜20000であることがより好ましく、7000〜15000であることが特に好ましい。
なお、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算値から求めることができる。
(A)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量に対して、10〜85質量%であることが好ましい。10質量%以上であると、光学材料用樹脂組成物の硬化物の強度や可撓性が十分で、85質量%以下であれば、露光時に(B)成分によって絡め込まれて容易に硬化し、耐現像液性が不足することがない。以上の観点から、20〜80質量%であることがさらに好ましく、25〜75質量%であることが特に好ましい。
以下、本発明に用いられる(B)成分について説明する。
(B)成分の重合性化合物としては、加熱又は紫外線などの照射によって重合するものであれば特に制限はなく、例えばエチレン性不飽和基などの重合性置換基を有する化合物が好適に挙げられる。
具体的には、(メタ)アクリレート、ハロゲン化ビニリデン、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルピリジン、ビニルアミド、アリール化ビニルなどが挙げられるが、これらのうち透明性の観点から、(メタ)アクリレートやアリール化ビニルであることが好ましい。(メタ)アクリレートとしては、1官能のもの、2官能のもの又は多官能のもののいずれも用いることができる。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチルヘプチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)スクシネートなどの脂肪族(メタ)アクリレート;シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)テトラヒドロフタレート、モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)ヘキサヒドロフタレートなどの脂環式(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、o−ビフェニル(メタ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、p−クミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、1−ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(1−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(2−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレートなどの芳香族(メタ)アクリレート;2−テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−N−カルバゾールなどの複素環式(メタ)アクリレート、これらのカプロラクトン変性体などが挙げられる。
これらの中でも透明性及び耐熱性の観点から、上記脂環式(メタ)アクリレート;上記芳香族(メタ)アクリレート;上記複素環式(メタ)アクリレートであることが好ましい。
2官能(メタ)アクリレートとしては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化2−メチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレートなどの脂肪族(メタ)アクリレート;シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、プロポキシ化シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化水添ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化水添ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化水添ビスフェノールFジ(メタ)アクリレートなどの脂環式(メタ)アクリレート;エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAFジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ビスフェノールAFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化フルオレン型ジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化フルオレン型ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化フルオレン型ジ(メタ)アクリレートなどの芳香族(メタ)アクリレート;エトキシ化イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレートなどの複素環式(メタ)アクリレート;これらのカプロラクトン変性体;ネオペンチルグリコール型エポキシ(メタ)アクリレートなどの脂肪族エポキシ(メタ)アクリレート;シクロヘキサンジメタノール型エポキシ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレートなどの脂環式エポキシ(メタ)アクリレート;レゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAF型エポキシ(メタ)アクリレート、フルオレン型エポキシ(メタ)アクリレートなどの芳香族エポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの中でも透明性及び耐熱性の観点から、上記脂環式(メタ)アクリレート;上記芳香族(メタ)アクリレート;上記複素環式(メタ)アクリレート;上記脂環式エポキシ(メタ)アクリレート;上記芳香族エポキシ(メタ)アクリレートであることが好ましい。
3官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの脂肪族(メタ)アクリレート;エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレートなどの複素環式(メタ)アクリレート;これらのカプロラクトン変性体;フェノールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートなどの芳香族エポキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの中でも透明性及び耐熱性の観点から、複素環式(メタ)アクリレート;芳香族エポキシ(メタ)アクリレートであることが好ましい。
これらの化合物は、単独または2種類以上組み合わせて使用することができ、さらにその他の重合性化合物と組み合わせて使用することもできる。
また、(B)成分の重合性化合物として、耐熱性の観点から、分子中に脂環構造、アリール基、アリールオキシ基及びアラルキル基からなる群から選ばれる少なくとも1種、並びにエチレン性不飽和基を含む化合物の1種類以上を用いることが好ましい。具体的には、脂環構造、アリール基、アリールオキシ基及びアラルキル基からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む(メタ)アクリレート又はN−ビニルカルバゾールなどが挙げられる。なお、アリール基とは、例えば、フェニル基、ナフチル基などの芳香族炭素水素基、カルバゾール基などの芳香族複素環式基を表す。
より具体的には、(B)成分の重合性化合物として、下記一般式(1)〜(2)で表されるアリール基及びエチレン性不飽和基を含む化合物のうちの少なくとも1つを用いることがより好ましい。
Figure 0005904362
(一般式(1)中、X及びXは、各々独立にO、S、O(CHCHO)、O[CHCH(CH)O]のいずれかの2価の基を示し、a及びeは各々独立して1〜20の整数を示す。式中、Yは、
Figure 0005904362
のいずれかで示される2価の基を、cは2〜10の整数を示す。
及びRは、各々独立して水素原子、メチル基のいずれかを示す。R〜Rは、各々独立して水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20の有機基、炭素数1〜20の含フッ素有機基のいずれかを示す。)
Figure 0005904362
(一般式(2)中、Yは、
Figure 0005904362
のいずれかで示される2価の基を示す。R11及びR16は、各々独立して水素原子、メチル基のいずれかを示す。R12〜R15は、各々独立して水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20の有機基、炭素数1〜20の含フッ素有機基のいずれかを示す。dは1〜5の整数、eは2〜10の整数を示す。)
一般式(1)〜(2)における有機基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、カルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基などの1価又は2価の基が挙げられ、それらは、さらに、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、カルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、シリル基などで置換されていてもよい。
また、(メタ)アクリレート以外に好ましい(B)重合性化合物としては、分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物を含むものも挙げられる。これを用いることで、前記(A)成分のポリウレタン化合物におけるジオール化合物に由来するカルボキシル基との間でいわゆるエポキシカルボキシレート化反応が生じ、耐熱性や強度の向上が期待できる。
具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂などの2官能フェノールグリシジルエーテル;水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添2,2´−ビフェノール型エポキシ樹脂、水添4,4´−ビフェノール型エポキシ樹脂などの水添2官能フェノールグリシジルエーテル;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂などの多官能フェノールグリシジルエーテル;ポリエチレングリコール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、ネオペンチルグリコール型エポキシ樹脂、1,6−ヘキサンジオール型エポキシ樹脂などの2官能脂肪族アルコールグリシジルエーテル;シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、トリシクロデカンジメタノール型エポキシ樹脂などの2官能脂環式アルコールグリシジルエーテル;トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂、ソルビトール型エポキシ樹脂、グリセリン型エポキシ樹脂などの多官能脂肪族アルコールグリシジルエーテル;フタル酸ジグリシジルエステルなどの2官能芳香族グリシジルエステル;テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルなどの2官能脂環式グリシジルエステル;N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトリフルオロメチルアニリンなどの2官能芳香族グリシジルアミン;N,N,N´,N´−テトラグリシジル−4,4−ジアミノジフェニルメタン、1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,O−トリグリシジル−p−アミノフェノールなどの多官能芳香族グリシジルアミン;アリサイクリックジエポキシアセタール、アリサイクリックジエポキシアジペート、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキシドなどの2官能脂環式エポキシ樹脂;2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加体などの多官能脂環式エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレートなどの多官能複素環式エポキシ樹脂;オルガノポリシロキサン型エポキシ樹脂などの2官能又は多官能ケイ素含有エポキシ樹脂などが挙げられる。
これらの中で、透明性及び耐熱性の観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂などの2官能フェノールグリシジルエーテル;上記水添2官能フェノールグリシジルエーテル;上記多官能フェノールグリシジルエーテル;上記2官能脂環式アルコールグリシジルエーテル;上記2官能芳香族グリシジルエステル;上記2官能脂環式グリシジルエステル;上記2官能脂環式エポキシ樹脂;上記多官能脂環式エポキシ樹脂;上記多官能複素環式エポキシ樹脂;上記2官能又は多官能ケイ素含有エポキシ樹脂であることが好ましい。
これらの化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができ、さらにその他の重合性化合物と組み合わせて使用することもできる。
(B)成分の重合性化合物の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量に対して、15〜90質量%であることが好ましい。15質量%以上であると、(A)主鎖にウレタン骨格を含むアルカリ可溶性エポキシ(メタ)アクリレート(ウレタン構造を有する酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂)とともに硬化することが容易で、耐現像液性が不足することがない。また、90質量%以下であれば、硬化フィルムのフィルム強度や可撓性が十分である。以上の観点から、20〜80質量%であることがさらに好ましく、25〜75質量%であることが特に好ましい。
以下、本発明に用いられる(C)成分について説明する。
(C)成分の重合開始剤としては、加熱又は紫外線などの照射によって重合を開始させるものであれば特に制限はなく、例えば(B)成分の重合性化合物としてエチレン性不飽和基を有する化合物を用いる場合、熱ラジカル重合開始剤、光ラジカル重合開始剤などが挙げられるが、硬化速度が速く常温硬化が可能なことから、光ラジカル重合開始剤であることが好ましい。
熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド、メチルシクロヘキサノンパーオキシドなどのケトンパーオキシド;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどのパーオキシケタール;p−メンタンヒドロパーオキシドなどのヒドロパーオキシド;α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシドなどのジアルキルパーオキシド;オクタノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ステアリルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシドなどのジアシルパーオキシド;ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシカーボネートなどのパーオキシカーボネート;t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウリレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテートなどのパーオキシエステル;2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビス(4−メトキシ−2´−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物が挙げられる。
これらの中で、硬化性、透明性、及び耐熱性の観点から、上記ジアシルパーオキシド;上記パーオキシエステル;上記アゾ化合物であることが好ましい。
光ラジカル重合開始剤としては、例えば2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンなどのベンゾインケタール;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンなどのα−ヒドロキシケトン;2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、1,2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンなどのα−アミノケトン;1−[(4−フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタジオン−2−(ベンゾイル)オキシムなどのオキシムエステル;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドなどのホスフィンオキシド;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体などの2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;ベンゾフェノン、N,N´−テトラメチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン、N,N´−テトラエチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4´−ジメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン化合物;2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノンなどのキノン化合物;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテルなどのベンゾインエーテル;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾインなどのベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタールなどのベンジル化合物;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9、9´−アクリジニルヘプタン)などのアクリジン化合物:N−フェニルグリシン、クマリンなどが挙げられる。
また、前記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体において、2つのトリアリールイミダゾール部位のアリール基の置換基は、同一で対称な化合物を与えてもよく、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また。ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン化合物と3級アミンとを組み合わせてもよい。
これらの中で、硬化性、透明性、及び耐熱性の観点から、上記α−ヒドロキシケトン;上記ホスフィンオキシドであることが好ましい。これらの熱及び光ラジカル重合開始剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。さらに、適切な増感剤と組み合わせて用いることもできる。
また、(B)成分の重合性化合物として2つ以上のエポキシ基を有する化合物であるエポキシ樹脂を用いる場合、(C)成分の重合開始剤としては、熱カチオン重合開始剤や光カチオン重合開始剤などが挙げられるが、硬化速度が速く常温硬化が可能なことから、光カチオン重合開始剤であることが好ましい。
熱カチオン重合開始剤としては、例えば、p−アルコキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのベンジルスルホニウム塩;ベンジル−p−シアノピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート、1−ナフチルメチル−o−シアノピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート、シンナミル−o−シアノピリジニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのピリジニウム塩;ベンジルジメチルフェニルアンモニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのベンジルアンモニウム塩などが挙げられる。
これらの中で、硬化性、透明性、及び耐熱性の観点から、上記ベンジルスルホニウム塩であることが好ましい。
光カチオン重合開始剤としては、例えばp−メトキシベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェートなどのアリールジアゾニウム塩、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのジアリールヨードニウム塩;トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムペンタフルオロヒドロキシアンチモネートなどのトリアリールスルホニウム塩;トリフェニルセレノニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルセレノニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルセレノニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのトリアリールセレノニウム塩;ジメチルフェナシルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジエチルフェナシルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのジアルキルフェナシルスルホニウム塩;4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−ヒドロキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのジアルキル−4−ヒドロキシ塩;α−ヒドロキシメチルベンゾインスルホン酸エステル、N−ヒドロキシイミドスルホネート、α−スルホニロキシケトン、β−スルホニロキシケトンなどのスルホン酸エステルなどが挙げられる。
これらの中で、硬化性、透明性、及び耐熱性の観点から、上記トリアリールスルホニウム塩であることが好ましい。これらの熱及び光カチオン重合開始剤は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。さらに、適切な増感剤と組み合わせて用いることもできる。
(C)成分の重合開始剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましい。0.1質量部以上であると、硬化が十分であり、10質量部以下であると十分な光透過性が得られる。以上の観点から、0.3〜7質量部であることがさらに好ましく、0.5〜5質量部であることが特に好ましい。
また、この他に必要に応じて、本発明の光学材料用樹脂組成物中には、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤などのいわゆる添加剤を本発明の効果に悪影響を与えない割合で添加してもよい。
以下、本発明の光学材料用樹脂組成物について説明する。
本発明の光学材料用樹脂組成物は、好適な有機溶剤を用いて希釈し、光学材料用樹脂ワニスとして使用してもよい。ここで用いる有機溶剤としては、該樹脂組成物を溶解しえるものであれば特に制限はなく、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、p−シメンなどの芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトンなどのエステル;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの炭酸エステル;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどの多価アルコールアルキルエーテル;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどの多価アルコールアルキルエーテルアセテート;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミドなどが挙げられる。
これらの中で、溶解性及び沸点の観点から、トルエン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N,N−ジメチルアセトアミドであることが好ましい。
これらの有機溶剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
また、樹脂ワニス中の固形分濃度は、通常20〜80質量%であることが好ましい。
光学材料用樹脂ワニスを調合する際は、撹拌により混合することが好ましい。撹拌方法には特に制限はないが、撹拌効率の観点からプロペラを用いた撹拌が好ましい。撹拌する際のプロペラの回転速度には特に制限はないが、10〜1,000rpmであることが好ましい。10rpm以上であると、(A)〜(C)成分、および有機溶剤のそれぞれの成分が十分に混合され、1,000rpm以下であるとプロペラの回転による気泡の巻き込みが少なくなる。以上の観点から50〜800rpmであることがより好ましく、100〜500rpmであることが特に好ましい。撹拌時間には特に制限はないが、1〜24時間であることが好ましい。1時間であると、(A)〜(C)成分、および有機溶剤のそれぞれの成分が十分に混合され、24時間以下であると、ワニス調合時間を短縮することができる。
調合した光学材料用樹脂ワニスは、孔径50μm以下のフィルタを用いて濾過するのが好ましい。孔径50μm以下であると、大きな異物などが除去されて、ワニス塗布時に「はじき」などを生じることがなく、またコア部を伝搬する光の散乱が抑制される。以上の観点から、孔径30μm以下のフィルタを用いて濾過するのがより好ましく、孔径10μm以下のフィルタを用いて濾過するのが特に好ましい。
調合した光学材料用樹脂ワニスは、減圧下で脱泡することが好ましい。脱泡方法には、特に制限はなく、具体例としては真空ポンプとベルジャー、真空装置付き脱泡装置を用いることができる。減圧時の圧力には特に制限はないが、樹脂ワニスに含まれる有機溶剤が沸騰しない圧力が好ましい。減圧脱泡時間には特に制限はないが、3〜60分であることが好ましい。3分以上であると、樹脂ワニス内に溶解した気泡を取り除くことができる。60分以下であると、樹脂ワニスに含まれる有機溶剤が揮発することがない。
本発明の(A)主鎖にウレタン骨格を含むアルカリ可溶性(メタ)エポキシアクリレート、(B)重合性化合物及び(C)重合開始剤からなる光学材料用樹脂組成物を重合、硬化してなる硬化フィルムの、温度25℃における波長830nmでの屈折率は1.400〜1.700であることが好ましい。1.400〜1.700であれば、通常の光学樹脂との屈折率が大きく異ならないため、光学材料としての汎用性が損なわれることがない。以上の観点から、1.425〜1.675であることがさらに好ましく、1.450〜1.650であることが特に好ましい。
本発明の(A)主鎖にウレタン骨格を含むアルカリ可溶性(メタ)エポキシアクリレート、(B)重合性化合物及び(C)重合開始剤からなる光学材料用樹脂組成物を重合、硬化してなる厚み50μmの硬化フィルムの波長400nmでの透過率は80%以上であることが好ましい。80%以上であると、光の透過量が十分である。以上の観点から85%以上であることがさらに好ましい。なお、透過率の上限については特に制限されない。透過率は、分光光度計を用いて測定することができる。

以下、本発明の光学材料用樹脂フィルムについて説明する。
本発明の光学材料用樹脂フィルムは、前記光学材料用樹脂組成物からなり、前記(A)〜(C)成分を含有する光学材料用樹脂ワニスを好適な基材フィルムに塗布し、溶剤を除去することにより容易に製造することができる。また、光学材料用樹脂組成物を直接基材フィルムに塗布して製造してもよい。
基材フィルムとしては、特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルホン、液晶ポリマなどが挙げられる。これらの中で、柔軟性及び強靭性の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルホンであることが好ましい。
基材フィルムの厚みは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、3〜250μmであることが好ましい。3μm以上であるとフィルム強度が十分であり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。以上の観点から、5〜200μmであることがさらに好ましく、7〜150μmであることが特に好ましい。なお、樹脂層との剥離性向上の観点から、シリコーン系化合物、含フッ素化合物などの離型剤により離型処理が施されたフィルムを必要に応じて用いてもよい。
基材フィルム上に光学材料用樹脂ワニス又は光学材料用樹脂組成物を塗布して製造した光学材料用樹脂フィルムは、必要に応じて保護フィルムを樹脂層上に貼り付け、基材フィルム、光学材料用樹脂層及び保護フィルムからなる3層構造としてもよい。
保護フィルムとしては、特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンなどが挙げられる。これらの中で、柔軟性及び強靭性の観点から、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンであることが好ましい。なお、樹脂層との剥離性向上の観点から、シリコーン系化合物、含フッ素化合物などの離型剤により離型処理が施されたフィルムを必要に応じて用いてもよい。保護フィルムの厚みは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、10〜250μmであることが好ましい。10μm以上であるとフィルム強度が十分であり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。以上の観点から、15〜200μmであることがさらに好ましく、20〜150μmであることが特に好ましい。
本発明の光学材料用樹脂フィルムの樹脂組成物層の厚みについては特に限定されないが、乾燥後の厚みで、通常は5〜500μmであることが好ましい。5μm以上であると、厚みが十分であるため樹脂フィルム又は該フィルムの硬化物の強度が十分であり、500μm以下であると、乾燥が十分に行えるため樹脂フィルム中の残留溶剤量が増えることなく、該フィルムの硬化物を加熱したときに発泡することがない。
このようにして得られた光学材料用樹脂フィルムは、例えばロール状に巻き取ることによって容易に保存することができる。または、ロール状のフィルムを好適なサイズに切り出して、シート状にして保存することもできる。
本発明の光学材料用樹脂組成物は、光導波路形成用樹脂組成物として好適であり、同様に本発明の光学材料用樹脂フィルムは、光導波路形成用樹脂フィルムとして好適である。
以下、本発明の光導波路について説明する。
図1の(a)に光導波路の断面図を示す。光導波路1は基材5上に形成され、高屈折率であるコア部形成用樹脂組成物からなるコア部2、並びに、低屈折率であるクラッド層形成用樹脂組成物からなる下部クラッド層4及び上部クラッド層3で構成されている。
本発明の光学材料用樹脂組成物及び光学材料用樹脂フィルムは、光導波路1の下部クラッド層4、コア部2及び上部クラッド層3のうち、少なくとも1つに用いることが好ましい。その中で、アルカリ性水溶液からなる現像液によりパターン形成可能の観点から、これらのうち少なくともコア部2に用いることがさらに好ましい。
光学材料用樹脂フィルムを用いることによって、クラッドとコアの層間密着性や光導波路コアパターン形成時のパターン形成性(細線又は狭線間対応性)をより向上させることができ、線幅や線間の小さい微細パターン形成が可能となる。また、大面積の光導波路を一度に製造できるという生産性に優れたプロセスを提供することが可能となる。
光導波路1において、基材5としてはシリコン基板、ガラス基板又はFR−4などのガラスエポキシ樹脂基板のような硬い基材を用いることができる。光導波路1は、上記基材の代わりに、柔軟性及び強靭性のある前記基材フィルムを用いて、フレキシブル光導波路としてもよい。
また、基材5として柔軟性及び強靭性のある基材フィルムを用いた場合、基材5は光導波路1のカバーフィルムとして機能させてもよい。カバーフィルムを配置することにより、カバーフィルムの柔軟性や強靭性を光導波路1に付与することが可能となる。また、光導波路1が汚れや傷を受けなくなるため、取り扱いやすさが向上する。
以上の観点から、図1の(b)のように上部クラッド層3の外側にカバーフィルム5が配置されていたり、図1の(c)のように下部クラッド層4及び上部クラッド層3の両方の外側にカバーフィルム5が配置されていたりしてもよい。
光導波路1に柔軟性や強靭性が十分に備わっているならば、図1の(d)のように、カバーフィルムが配置されていなくてもよい。
下部クラッド層4の厚みは、特に制限はないが、2〜200μmであることが好ましい。2μm以上であると伝搬光をコア内部に閉じ込めるのが容易となり、200μm以下であると、光導波路1全体の厚みが大きすぎることがない。なお、下部クラッド層4の厚みとは、コア部2と下部クラッド層4との境界から下部クラッド層4の下面までの値である。
下部クラッド層形成用樹脂フィルムの厚みについては特に制限はなく、硬化後の下部クラッド層4の厚みが上記の範囲となるように厚みが調整される。
コア部2の高さは、特に制限はないが、10〜100μmであることが好ましい。コア部の高さが10μm以上であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバとの結合において位置合わせトレランスが小さくなることがなく、100μm以下であれば、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバとの結合において、結合効率が小さくなることがない。以上の観点から、コア部の高さは、15〜80μmであることがさらに好ましく、20〜70μmであることが特に好ましい。なお、コア部形成用樹脂フィルムの厚みについては特に制限はなく、硬化後のコア部の高さが上記の範囲となるように厚みが調整される。
上部クラッド層3の厚みは、コア部2を埋め込むことができる範囲であれば、特に制限はないが、乾燥後の厚みで、12〜500μmであることが好ましい。上部クラッド層3の厚みとしては、最初に形成される下部クラッド層4の厚みと同一であっても異なってもよいが、コア部2を埋め込むという観点から、下部クラッド層4の厚みよりも厚くすることが好ましい。なお、上部クラッド層3の厚みとは、コア部2と下部クラッド層4との境界から上部クラッド層3の上面までの値である。
本発明の光導波路において、光伝搬損失は0.3dB/cm以下であることが好ましい。0.3dB/cm以下であると、光の損失が小さくなり、伝送信号の強度が十分である。以上の観点から0.2dB/cm以下であることがさらに好ましい。
以下、本発明の光学材料用樹脂フィルムを最も好適な用途である光導波路形成用樹脂フィルムとして用いた場合の適用例について説明する。
光導波路形成用樹脂フィルムも、前記光学材料用樹脂フィルムと同様の方法によって製造することができる。なお、コア部形成用の光学材料用樹脂フィルムの製造過程で用いる基材フィルムとしては、後述のコアパターン形成に用いる露光用活性光線が透過するものであれば特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリアリレートなどが挙げられる。
これらの中で、露光用活性光線の透過率、柔軟性及び強靭性の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル;ポリプロピレンなどのポリオレフィンであることが好ましい。さらに、露光用活性光線の透過率向上及びコアパターンの側壁荒れ低減の観点から、高透明タイプな基材フィルムを用いることがさらに好ましい。このような高透明タイプな基材フィルムとしては、東洋紡績株式会社製コスモシャインA1517、コスモシャインA4100が挙げられる。なお、樹脂層との剥離性向上の観点から、シリコーン系化合物、含フッ素化合物などの離型剤により離型処理が施されたフィルムを必要に応じて用いてもよい。
コア部形成用樹脂フィルムの基材フィルムの厚みは、5〜50μmであることが好ましい。5μm以上であると、支持体としての強度が十分であり、50μm以下であると、コアパターン形成時にフォトマスクとコア部形成用樹脂組成物層のギャップが大きくならず、パターン形成性が良好である。以上の観点から、基材フィルムの厚みは10〜40μmであることがさらに好ましく、15〜30μmであることが特に好ましい。
上記基材フィルム上に光導波路形成用樹脂ワニス又は光導波路形成用樹脂組成物を塗布して製造した光導波路形成用樹脂フィルムは、必要に応じて前記保護フィルムを樹脂層上に貼り付け、基材フィルム、光導波路形成用樹脂層(光学材料用樹脂組成物)及び保護フィルムからなる3層構造としてもよい。
このようにして得られた光導波路形成用樹脂フィルムは、例えばロール状に巻き取ることによって容易に保存することができる。または、ロール状のフィルムを好適なサイズに切り出して、シート状にして保存することもできる。
以下、光導波路形成用樹脂ワニス及び/又は光導波路形成用樹脂フィルムを用いて光導波路1を形成するための製造方法について説明する。
本発明の光導波路1を製造する方法としては、特に制限はないが、コア部形成用樹脂ワニス及びクラッド層形成用樹脂ワニスを用いてスピンコート法などにより製造する方法、又はコア部形成用樹脂フィルム及びクラッド層形成用樹脂フィルムを用いて積層法により製造する方法などが挙げられる。また、これらの方法を組み合わせて製造することもできる。これらの中では、生産性に優れた光導波路製造プロセスが提供可能という観点から、光導波路形成用樹脂フィルムを用いて積層法により製造する方法が好ましい。
以下、光導波路形成用樹脂フィルムを下部クラッド層、コア部及び上部クラッド層に用いて光導波路1を形成するための製造方法について説明する。
まず、第1の工程として下部クラッド層形成用樹脂フィルムを基材5上に積層して下部クラッド層4を形成する。第1の工程における積層方式としては、ロールラミネータ、または平板型ラミネータを用いて加熱しながら圧着することにより積層する方法が挙げられるが、密着性および追従性の観点から、平板型ラミネータを用いて減圧下で下部クラッド層形成用樹脂フィルムを積層することが好ましい。なお、本発明において平板型ラミネータとは、積層材料を一対の平板の間に挟み、平板を加圧することにより圧着させるラミネータのことを指し、例えば、真空加圧式ラミネータを好適に用いることができる。ここでの加熱温度は、40〜130℃であることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPaであることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。下部クラッド層形成用樹脂フィルムに保護フィルムが存在する場合には、保護フィルムを除去した後に積層する。
なお、真空加圧式ラミネータによる積層の前に、ロールラミネータを用いて、あらかじめ下部クラッド層形成用樹脂フィルムを基材5上に仮貼りしておいてもよい。ここで、密着性および追従性向上の観点から、圧着しながら仮貼りすることが好ましく、圧着する際、ヒートロールを有するラミネータを用いて加熱しながら行っても良い。ラミネート温度は、20〜130℃であることが好ましい。20℃以上であると下部クラッド層形成用樹脂フィルムと基材5との密着性が向上し、130℃以下であると樹脂層がロールラミネート時に流動しすぎることがなく、必要とする膜厚が得られる。以上の観点から、40〜100℃であることがより好ましい。圧力は0.2〜0.9MPaであることが好ましく、ラミネート速度は0.1〜3m/minであることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
続いて、基材5上に積層された下部クラッド層形成用樹脂フィルムを光及び/又は加熱により硬化し、下部クラッド層形成用樹脂フィルムの基材フィルムを除去し、下部クラッド層4を形成する。
下部クラッド層4を形成する際の活性光線の照射量は、0.1〜5J/cmとすることが好ましく、加熱温度は50〜200℃とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
次いで、第2の工程としてコア部形成用樹脂フィルムを第1の工程と同様な方法で積層する。ここで、コア部形成用樹脂フィルムは下部クラッド層形成用樹脂フィルムより高屈折率であるように設計され、活性光線によりコアパターンを形成し得る感光性樹脂組成物からなることが好ましく、本発明の光学材料用樹脂組成物は、感光性を有する。
次に、第3の工程としてコア部を露光し、光導波路のコアパターン(コア部2)を形成する。具体的には、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線が画像状に照射される。また、レーザ直接描画を用いてフォトマスクを通さずに直接活性光線を画像上に照射してもよい。活性光線の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプなどの紫外線を有効に放射する公知の光源が挙げられる。また、他にも写真用フラッド電球、太陽ランプなどの可視光を有効に放射するものが挙げられる。
ここでの活性光線の照射量は、0.01〜10J/cmであることが好ましい。0.01J/cm以上であると、硬化反応が十分に進行し、後述する現像工程によりコア部2が流失することがなく、10J/cm以下であると露光量過多によりコア部2が太ることがなく、微細なパターンが形成でき好適である。以上の観点から、0.05〜5J/cmであることがより好ましく、0.1〜3J/cmであることが特に好ましい。
なお、露光後に、コア部2の解像度及び密着性向上の観点から、露光後加熱を行ってもよい。紫外線照射から露光後加熱までの時間は、10分以内であることが好ましい。10分以内であると紫外線照射により発生した活性種が失活することがない。露光後加熱の温度は40〜160℃であることが好ましく、時間は30秒〜10分であることが好ましい。
露光後、コア部形成用樹脂フィルムの基材フィルムを除去し、アルカリ性水溶液、水系現像液などの前記コア部形成用樹脂フィルムの組成に対応した現像液を用いて、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング、ディップ及びパドルなどの公知の方法により現像する。また、必要に応じて2種類以上の現像方法を併用してもよい。
上記アルカリ性水溶液の塩基としては、特に制限はないが、例えば、リチウム、ナトリウム又はカリウムの水酸化物などの水酸化アルカリ;リチウム、ナトリウム、カリウム若しくはアンモニウムの炭酸塩又は重炭酸塩などの炭酸アルカリ;リン酸カリウム、リン酸ナトリウムなどのアルカリ金属リン酸塩;ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウムなどのアルカリ金属ピロリン酸塩;ホウ砂、メタケイ酸ナトリウムなどのナトリウム塩;水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ジアミノプロパノール−2−モルホリンなどの有機塩基などが挙げられる。現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは9〜11であることが好ましく、その温度はコア部形成用樹脂組成物層の現像性に合わせて調節される。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤などを混入させてもよい。
前記水系現像液としては、水又はアルカリ性水溶液と1種類以上の有機溶剤からなるものであれば特に制限はない。水系現像液のpHは、前記コア部形成用樹脂フィルムの現像が充分にできる範囲でできるだけ小さくすることが好ましく、pH8〜12であることが好ましく、pH9〜10であることが特に好ましい。
上記有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール;アセトン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどの多価アルコールアルキルエーテルなどが挙げられる。
これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。有機溶剤の濃度は、通常、2〜90質量%であることが好ましく、その温度はコア部形成用樹脂組成物の現像性に合わせて調節される。また、水系現像液中には、界面活性剤、消泡剤などを少量混入させてもよい。
現像後の処理として、必要に応じて水と上記有機溶剤からなる洗浄液を用いて光導波路のコア部2を洗浄してもよい。有機溶剤は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。有機溶剤の濃度は通常、2〜90質量%とすることが好ましく、その温度はコア部形成用樹脂組成物の現像性に合わせて調節される。
現像又は洗浄後の処理として、必要に応じて、60〜250℃程度の加熱又は0.1〜10J/cm程度の露光を行うことによりコア部2さらに硬化して用いてもよい。
続いて、第4の工程として上部クラッド層形成用樹脂フィルムを第1及び第2の工程と同様の方法で積層して上部クラッド層3を形成する。ここで、上部クラッド層形成用樹脂フィルムは、コア部形成用樹脂フィルムよりも低屈折率になるように設計されている。また、上部クラッド層3の厚みは、コア部2の高さより大きくすることが好ましい。
次いで、第1の工程と同様な方法で上部クラッド層形成用樹脂フィルムを光及び/又は熱によって硬化し、上部クラッド層3を形成する。
上記クラッド層形成用樹脂フィルムの基材フィルムがPETの場合、活性光線の照射量は、0.1〜5J/cmであることが好ましい。一方、基材フィルムがポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホンなどの場合、PETに比べて紫外線などの短波長の活性光線を通しにくいことから、活性光線の照射量は、0.5〜30J/cmであることが好ましい。0.5J/cm以上であると硬化反応が十分に進行し、30J/cm以下であると光照射の時間が長くかかりすぎることがない。以上の観点から、3〜27J/cmであることがより好ましく、5〜25J/cmであることが特に好ましい。
なお、より硬化させるために、両面から同時に活性光線を照射することが可能な両面露光機を使用することができる。また、加熱をしながら活性光線を照射してもよい。活性光線照射中及び/又は照射後の加熱温度は50〜200℃であることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
上部クラッド層3を形成後、必要であれば基材フィルムを除去して、光導波路1を作製することができる。
本発明の光導波路は、耐熱性、および透明性に優れているために光モジュールの光伝送路として用いてもよい。光モジュールの形態としては、例えば光導波路の両端に光ファイバを接続した光ファイバ付き光導波路、光導波路の両端にコネクタを接続したコネクタ付き光導波路、光導波路とプリント配線板と複合化した光電気複合基板、光導波路と光信号と電気信号を相互に変換する光/電気変換素子を組み合わせた光電気変換モジュール、光導波路と波長分割フィルタを組み合わせた波長合分波器などが挙げられる。なお、光電気複合基板において、複合化するプリント配線板としては、特に制限はなくガラスエポキシ基板などのリジッド基板、ポリイミド基板などのフレキシブル基板のどちらを用いてもよい。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例になんら限定されるものではない。
(合成例1)
[(メタ)アクリルポリマーA−1の作製]
撹拌機、冷却管、ガス導入管、滴下ろうと、及び温度計を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート42質量部及び乳酸メチル21質量部を秤量し、窒素ガスを導入しながら撹拌を行った。液温を65℃に上昇させ、N−シクロヘキシルマレイミド15質量部、ベンジルメタクリレート30質量部、t−ブチルメタクリレート29質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート14質量部、メタクリル酸13質量部、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)4質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート37質量部、及び乳酸メチル21質量部の混合物を3時間かけて滴下後、65℃で3時間撹拌し、さらに95℃で1時間撹拌を続けて、(メタ)アクリルポリマーA−1溶液(固形分45質量%)を得た。
[重量平均分子量の測定]
A−1の重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)をGPC(東ソー株式会社製「SD−8022」、「DP−8020」、及び「RI−8020」)を用いて測定した結果、3.5×10であった。なお、カラムは日立化成工業株式会社製「Gelpack GL−A150−S」及び「Gelpack GL−A160−S」を使用した。溶離液としてはテトラヒドロフランを用い、サンプル濃度0.5mg/mlとし、溶出速度を1ml/分として測定した。
[酸価の測定]
A−1の酸価を測定した結果、80mgKOH/gであった。なお、酸価はA−1溶液を中和するのに要した0.1mol/L水酸化カリウム水溶液量から算出した。このとき、指示薬として添加したフェノールフタレインが無色からピンク色に変色した点を中和点とした。
[クラッド層形成用樹脂ワニスCLV−1の調合]
上記で合成した(メタ)アクリルポリマーである前記A−1溶液(固形分45質量%)120質量部(固形分54質量部)、(B)成分として、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(日立化成工業株式会社製「ファンクリルFA−731A」)18質量部及びエトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NKエステルA−TMTP-9EO」)18質量部、同じく(B)成分として、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製「エピコートYX8034」(エポキシ当量290g/eq))10質量部、(C)成分として、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・ジャパン株式会社製「イルガキュア2959」)1質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(チバ・ジャパン株式会社製「イルガキュア819」)1質量部、及び希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10質量部を攪拌しながら混合した。孔径2μmのポリフロンフィルタ(アドバンテック東洋株式会社製「PF020」)を用いて加圧濾過後、減圧脱泡し、クラッド層形成用樹脂ワニスCLV−1を得た。
[クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1の作製]
クラッド層形成用樹脂組成物CLV−1を、PETフィルム(東洋紡績株式会社製「コスモシャインA4100」、厚み50μm)の非処理面上に、塗工機(株式会社ヒラノテクシード製「マルチコーターTM−MC」)を用いて塗布し、80℃で10分、100℃で10分乾燥後、保護フィルムとして表面離型処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製「ピューレックスA31」、厚み25μm)を貼付け、クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1を得た。このとき樹脂層の厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であるが、本実施例では硬化後の膜厚が、下部クラッド層形成用樹脂フィルムでは20μm、上部クラッド層形成用樹脂フィルムでは60μmとなるように調節した。
クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1の屈折率は、後述の方法で測定したところ1.518であった。
(実施例1)
[コア部形成用樹脂ワニスCOV−1の調合]
(A)成分の主鎖にウレタン骨格を有する酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂として、酸変性BPA/ウレタン型エポキシアクリレート(日本化薬株式会社製「KAYARAD UXE−3024」、重量平均分子量:1.0×10、酸価60mgKOH/g)60質量部、(B)成分として、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(日立化成工業株式会社製「ファンクリルFA−324A」)15質量部及びエトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(日立化成工業株式会社製「ファンクリルFA−321A」)15質量部、同じく(B)成分として、フェノールビフェニレン型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製「NC−3000」、エポキシ当量275g/eq)10質量部、(C)成分として、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・ジャパン株式会社製「イルガキュア2959」)1質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(チバ・ジャパン株式会社製「イルガキュア819」)1質量部、及び希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20質量部を攪拌しながら混合した。孔径2μmのポリフロンフィルタ(アドバンテック東洋株式会社製「PF020」)を用いて加圧濾過後、減圧脱泡し、コア部形成用樹脂ワニスCOV−1を得た。
[コア部形成用樹脂フィルムCOF−1の作製]
コア部形成用樹脂ワニスCOV−1を、PETフィルム(東洋紡績株式会社製「コスモシャインA1517」、厚み16μm)の非処理面上に、前記塗工機を用いて塗布し、80℃で10分、100℃で10分乾燥後、保護フィルムとして表面離型処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製「ピューレックスA31」、厚み25μm)を貼付け、コア部形成用樹脂フィルムCOF−1を得た。このとき樹脂層の厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であるが、本実施例では硬化後の膜厚が50μmとなるように調節した。
(実施例2〜3)、及び(比較例1〜6)
表1に示す配合比に従って、コア部形成用樹脂ワニスCOV−2〜9を調合し、実施例1と同様な方法で、コア部形成用樹脂フィルムCOF−2〜9を作製した。
[波長850nmにおける光線透過率の測定]
保護フィルム(ピューレックスA31)を除去した前記コア部形成用樹脂フィルムを、スライドガラス(サイズ:76mm×26mm、厚さ:1mm)上に前記真空ラミネータを用いて、圧力0.4MPa、温度50℃及び加圧時間30秒の条件で積層した。次いで、前記紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を1000mJ/cm2照射し、さらに160℃で1時間加熱し、光線透過率測定用のサンプルを作製した。このサンプルの波長850nmにおける光線透過率を、分光光度計(株式会社日立ハイテクノロージーズ製、「U−3310」)を用いて測定した。
[全光線透過率、YI、ヘイズの測定]
前記光線透過率測定用のサンプルにて、全光線透過率、YI(Yellowness Index)、ヘイズをそれぞれ測定した。測定には色度計(日本電色工業株式会社製、「COH−300A」)を使用した。
[屈折率の測定]
シリコン基板(サイズ:60×20mm、厚さ:0.6mm)上に前記光線透過率測定用のサンプルと同様にしてコア部形成用樹脂フィルムを積層、硬化し、屈折率測定用のサンプルを作製した。このサンプルの波長830nmにおける屈折率を、プリズム結合式屈折率計(Metricon社製「Model2020」)を用いて測定した。
[フィルム形成性の評価]
前記塗工機を使用し、コア部形成用樹脂フィルムを作製したとき、厚さ50μmの塗工フィルムが直径3インチの巻き芯に巻き取り可能か以下の基準で評価した。
○:巻き取り可
△:巻き取り後、室温保管3時間以内にしわ発生
×:巻き取り時にしわ発生
[保護フィルム剥離性の評価]
前記コア部形成用樹脂フィルムから保護フィルムを剥がしたときの剥離性を以下の基準で評価した。
◎:保護フィルムへの樹脂の付着なし(保護フィルムとしてピューレックスA31の非離型処理面が使用可)
○:保護フィルムへの樹脂の付着なし(保護フィルムとしてピューレックスA31の離型処理面を使用)
△:保護フィルムへの樹脂の付着はないが、剥離痕が出る(保護フィルムとしてピューレックスA31の離型処理面を使用)
×:樹脂が保護フィルムに付着する
[弾性率、強度、伸び率の測定]
前記コア層形成用樹脂フィルムに、紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を1000mJ/cm照射した後、基材フィルム(コスモシャインA1517)を除去し、次いで160℃で1時間加熱した。その後、保護フィルム(ピューレクスA31)を除去し、長さ70mm、幅10mmに切り出して測定用サンプルを作製した。このサンプルの弾性率、強度、伸び率を、引張り試験装置(株式会社テイ・エス・エンジニアリング製、「RTM−100」)を用い、チャック間距離50mm、引っ張り速度5mm/minの条件で測定した。
[ガラス転移温度(T)の測定]
前記コア層形成用樹脂フィルムに紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を1000mJ/cm照射した後、基材フィルム(コスモシャインA1517)を除去し、次いで160℃で1時間加熱した。その後、保護フィルム(ピューレクスA31)を除去し、長さ35mm、幅5mmに切り出して測定用のサンプルを作製した。このサンプルのTを、動的粘弾性測定装置(Rheometrics社製、「RSAII」)を用い、チャック間距離20mm、昇温速度5℃/min、温度範囲25℃〜250℃の条件で測定した。なお、Tは、測定で得られる誘電正接(tanδ)が最大値を示すときの温度とした。
[熱分解温度の測定]
前記T測定用のサンプルと同様にしてサンプルを作製し、これを細かく砕き、熱重量測定装置(セイコーインスツル株式会社製、TG/DTA6300)を使用して大気中、昇温速度10℃/min、温度範囲25℃〜400℃の条件で熱分解温度を測定した。評価には、初期から5%質量減少した温度(Td5)を用いた。
[熱膨張係数の測定]
前記コア層形成用樹脂フィルムに紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を1000mJ/cm照射した後、基材フィルム(コスモシャインA1517)を除去し、次いで160℃で1時間加熱した。その後、保護フィルム(ピューレクスA31)を除去し、長さ30mm、幅3mmに切り出して測定用のサンプルを作製した。このサンプルの熱膨張係数を、熱機械分析装置(セイコーインスツル株式会社製、「TMA/SS6000」)を用い、チャック間距離20mm、昇温速度5℃/min、温度範囲25℃〜250℃の条件にて測定した。測定結果は、Tgより低い温度領域での熱膨張係数をα、高い温度領域の熱膨張係数をαとして表記した。
[光導波路の作製]
真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製「MVLP−500/600」)を用い、圧力0.4MPa、温度80℃及び加圧時間30秒の条件で、保護フィルム(ピューレックスA31)を除去した前記下部クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1を、ガラスエポキシ樹脂基板(日立化成工業株式会社製「MCL−E−679FB」、板厚0.6mm、銅箔はエッチングにより除去)上に、圧力0.4MPa、温度90℃及び加圧時間30秒の条件で積層した。次に、紫外線露光機(大日本スクリーン製造株式会社製「MAP−1200−L」)を用い、紫外線(波長365nm)を1000mJ/cm照射後、支持フィルム(コスモシャインA4100)を除去することによって、下部クラッド層4を形成した。
続いて、ロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製「HLM−1500」)を用い、保護フィルム(ピューレックスA31)を除去した前記コア部形成用樹脂フィルムCOF−1を、下部クラッド層4上に、圧力0.5MPa、温度50℃、速度0.2m/minの条件で積層した。次いで、幅50μmの光導波路形成用パターンを有するネガ型フォトマスクを介し、前記紫外線露光機で紫外線(波長365nm)を700mJ/cm照射して、コア部2(コアパターン)を露光した。支持フィルム(コスモシャインA1517)を除去した後、スプレー式現像装置(株式会社山縣機械製「RX−40D」)を用い、1質量%炭酸ナトリウム水溶液にて温度30℃、スプレー圧0.15MPa、現像時間100秒の条件で現像した。続いて、純水にて洗浄し、80℃で1時間加熱乾燥した。
次に、前記真空加圧式ラミネータを用い、保護フィルム(ピューレックスA31)を除去した前記上部クラッド層形成用樹脂フィルムCLF−1を、コア部2及び下部クラッド層4上に、圧力0.4MPa、温度80℃及び加圧時間30秒の条件で積層した。紫外線(波長365nm)を2000mJ/cm照射し、支持フィルム(コスモシャインA4100)を除去した後、160℃で1時間加熱硬化することによって、上部クラッド層3を形成し、図1(a)に示す光導波路1を得た。その後、ダイシングソー(株式会社ディスコ製「DAD−341」)を用いて長さ10cmのリジッド光導波路を切り出した。
[光損失の測定]
得られた光導波路の光伝搬損失を、光源に波長850nmを中心波長とするVCSEL(EXFO社製「FLS−300−01−VCL」)、受光センサ(株式会社アドバンテスト製「Q82214」)、入射ファイバ(GI−50/125マルチモードファイバ、NA=0.20)、及び出射ファイバ(SI−114/125、NA=0.22)を用いて測定した。光伝搬損失は、光損失測定値(dB)を光導波路長(10cm)で割ることにより算出した。
実施例1〜3及び比較例1〜6の評価結果をまとめて表1、2に示した。
Figure 0005904362
Figure 0005904362
1)酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂;酸変性ビスフェノールA/ウレタン型エポキシアクリレート(日本化薬株式会社製「KAYARAD UXE−3024」、重量平均分子量:1.0×10、酸価:60mgKOH/g)
2)酸変性ビスフェノールF型エポキシアクリレート(日本化薬株式会社製「KAYARAD ZFR−1491H」、重量平均分子量:1.2×10、酸価:98mgKOH/g)
3)酸変性ビフェニル型エポキシアクリレート(日本化薬株式会社製「KAYARAD ZCR−1569H」、重量平均分子量:4.5×10、酸価:98mgKOH/g)
4)酸変性ビフェニル型エポキシアクリレート(日本化薬株式会社製「KAYARAD ZCR−1642H」、重量平均分子量:6.5×10、酸価:98mgKOH/g)
5)酸変性フェノールノボラック型エポキシアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NKエステル EA−6340」、重量平均分子量:1.1×10、酸価:80mgKOH/g)
6)酸変性クレゾールノボラック型エポキシアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NKエステル EA−7140」、重量平均分子量:1.6×10、酸価:69mgKOH/g)
7)酸変性クレゾールノボラック型エポキシアクリレート(新中村化学工業(株)製「NKエステル EA−7440」、重量平均分子量:3.2×10、酸価:76mgKOH/g)
8)エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(日立化成工業株式会社製「ファンクリルFA−324A」)(一般式(1))
9)エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(日立化成工業株式会社製「ファンクリルFA−321A」)(一般式(1))
10)ビスフェノールA型エポキシアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NKエステル EA−1020」)(一般式(2))
11)フルオレン型ジアクリレート(新中村化学工業株式会社製「NKエステル A−BPEF」)(一般式(1))
12)エトキシ化フルオレン型ジアクリレート(大阪ガスケミカル株式会社製「オグソールEA−0500」)(一般式(1))
13)フェノールビフェニレン型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製「NC−3000」、エポキシ当量275g/eq)
14)1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・ジャパン株式会社製「イルガキュア2959」)
15)ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(チバ・ジャパン株式会社製「イルガキュア819」)
(実施例4)
コア部形成用樹脂フィルムとしてCOF−2を、クラッド形成用樹脂フィルムとしてCOF−1を用いたこと以外は前記光導波路の作製方法と同様にして光導波路を作製し、光伝搬損失を測定した。その結果、光伝搬損失は0.1dB/cmであった。
実施例1〜4に示したように、本発明のウレタン構造を有する酸変性ビニル基含有エポキシ樹脂を用いた光学材料用樹脂組成物は、透明性、耐熱性に優れており、これらを用いて製造した光導波路も透明性に優れていることがわかる。特に、実施例2〜4に示したフルオレン構造を有するアクリレートを用いた樹脂組成物は、屈折率が比較的高いこと、及び光損失が0.1dB/cmと特に低いことから、光導波路コア材として好適に用いることができる。また、フルオレンアクリレートは粘度が高いため、フィルム形成性や保護フィルム剥離性に優れた光学用樹脂フィルムを作製できることもわかる。
一方、比較例1、2、4、5に示した酸変性ビスフェノールF型エポキシアクリレート(ZFR−1491H)、酸変性ビフェニル型エポキシアクリレート(ZCR−1569H)、酸変性フェノールノボラック型エポキシアクリレート(EA−6340)、酸変性クレゾールノボラック型エポキシアクリレート(EA−7140)を用いた本発明に属さない光学材料用樹脂組成物は、透明性に優れるものの、保護フィルム剥離時に保護フィルムに樹脂が付着してしまうためフィルム形態で用いることが困難であることがわかる。また、比較例3に示した酸変性ビフェニル型エポキシアクリレート(ZCR−1642H)を用いた本発明に属さない光学用樹脂組成物は、光導波路が作製できるレベルではあるものの、実施例に比べフィルム形成性、保護フィルム剥離性に劣り、またTgが低いため耐熱性に劣ることがわかる。また、比較例6に示した酸変性クレゾールノボラック型エポキシアクリレート(EA−7440)を用いた本発明に属さない光学用樹脂組成物は、保護フィルム剥離性、及び光伝搬損失に劣ることがわかる。
本発明の光学材料用樹脂組成物は、透明性、耐熱性に優れており、これらを用いて製造した光導波路も透明性に優れたものである。また、該光学材料用樹脂組成物を用いた光学材料用樹脂フィルムは、フィルム形成性、保護フィルム剥離性に優れ、光導波路の製造において好適に用いることができる。
1 光導波路
2 コア部
3 上部クラッド層
4 下部クラッド層
5 基材(またはカバーフィルム)

Claims (9)

  1. (A)主鎖にウレタン構造を有するアルカリ可溶性のエポキシ(メタ)アクリレート、(B)重合性化合物及び(C)重合開始剤を含有してなる光学材料用樹脂組成物であって、
    (A)の主鎖にウレタン骨格を有するアルカリ可溶性のエポキシ(メタ)アクリレートは、分子内に2つ以上の水酸基及びエチレン性不飽和基を有するエポキシ(メタ)アクリレート化合物と、ジイソシアネート化合物と、カルボキシル基を有するジオール化合物とを反応させて得られるポリウレタン化合物であり、
    前記分子内に2つ以上の水酸基及びエチレン性不飽和基を有するエポキシ(メタ)アクリレート化合物は、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ノボラック型エポキシ化合物、及びフルオレン骨格を有するエポキシ化合物に(メタ)アクリル酸を反応させて得られる化合物である光学材料用樹脂組成物
  2. (A)成分の配合量が、(A)成分及び(B)成分の総量に対して10〜85質量%であり、(B)成分の配合量が(A)成分及び(B)成分の総量に対して15〜90質量%であり、(C)成分の配合量が(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部である請求項1記載の光学材料用樹脂組成物。
  3. (B)重合性化合物が、下記一般式(1)〜(2)で表される化合物のうちの少なくとも1つである請求項1または請求項2に記載の光学材料用樹脂組成物。
    Figure 0005904362

    (一般式(1)中、X及びXは、各々独立にO、S、O(CHCHO)、O[CHCH(CH)O]のいずれかの2価の基を示し、a及びeは各々独立して1〜20の整数を示す。式中、Yは、
    Figure 0005904362
    のいずれかで示される2価の基を、cは2〜10の整数を示す。
    及びRは、各々独立して水素原子、メチル基のいずれかを示す。R〜Rは、各々独立して水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20の有機基、炭素数1〜20の含フッ素有機基のいずれかを示す。)
    Figure 0005904362
    (一般式(2)中、Yは、
    Figure 0005904362
    のいずれかで示される2価の基を示す。R11及びR16は、各々独立して水素原子、メチル基のいずれかを示す。R12〜R15は、各々独立して水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20の有機基、炭素数1〜20の含フッ素有機基のいずれかを示す。dは1〜5の整数、eは2〜10の整数を示す。)
  4. (B)重合性化合物として、さらに2つ以上のエポキシ基を有する化合物を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の光学材料用樹脂組成物。
  5. (C)重合開始剤が、光ラジカル重合開始剤である請求項1〜4のいずれかに記載の光学材料用樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の光学材料用樹脂組成物からなる光学材料用樹脂フィルム。
  7. 基材フィルム、請求項1〜5のいずれかに記載の光学材料用樹脂組成物からなる光学材料用樹脂組成物層、及び保護フィルムからなる3層構造の請求項6に記載の光学材料用樹脂フィルム。
  8. 下部クラッド層、コア部、上部クラッド層の少なくとも1つを請求項1〜5のいずれかに記載の光学材料用樹脂組成物を用いて形成した光導波路。
  9. 下部クラッド層、コア部、上部クラッド層の少なくとも1つを請求項6に記載の光学材料用樹脂フィルムを用いて形成した光導波路。
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