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JP5899295B1 - 地盤補強構造、建造物、および地盤補強構造構築方法 - Google Patents

地盤補強構造、建造物、および地盤補強構造構築方法 Download PDF

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JP5899295B1 JP2014230713A JP2014230713A JP5899295B1 JP 5899295 B1 JP5899295 B1 JP 5899295B1 JP 2014230713 A JP2014230713 A JP 2014230713A JP 2014230713 A JP2014230713 A JP 2014230713A JP 5899295 B1 JP5899295 B1 JP 5899295B1
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Abstract

【課題】地震振動が伝搬し、また土圧の負荷が増大した場合であっても、対向する矢板壁間に位置する拘束地盤の崩壊を良好に防止または抑制可能な地盤補強構造、建造物、および地盤補強構造構築方法を提供する。【解決手段】地盤補強構造100は、一方方向に連係された複数の矢板12を有する矢板壁10が、地盤を介して対向して配置され、対向して配置された矢板壁10が、対向面に沿って近傍に配置され矢板12より柔軟な弾性体20を備える。建造物150は、地盤補強構造100により補強された地盤に支持されており、不等沈下の発生が抑制されている。推奨される地盤方向構造構築方法は、掘削工程、矢板挿入工程、および弾性体挿入工程、を有し、これらの工程を繰り返すことによって、一方方向に連係された複数の矢板12を有し延在方向に沿って弾性体20が配置された第一の矢板壁12を形成し、第一の矢板壁10の弾性体20を内側にして、第二の矢板壁10を、地盤を介して第一の矢板壁10と対向させて地盤補強構造100を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、地盤補強構造、建造物、および地盤補強構造構築方法に関する。
従来、根切り工事などにおいて土壁の抑えとして使用される土留め板である矢板を、地盤に埋設して地盤の補強を行うことが提案されている。かかる地盤の補強において、矢板は、継手によって隣り合う矢板同士が連結されて壁状構造をなした状態で地盤に埋設されることが一般的である。
たとえば下記特許文献1には、盛土の天端の幅に相当する距離を隔てて対向する矢板壁を有する盛土の補強構造(以下、従来発明1ともいう)が示されている(特許文献1段落[0040]から[0045]、図3)。かかる構成によれば、対向する矢板壁間に存在する地盤が矢板壁により拘束されて高い安定性が確保される。同文献には、従来発明1の実施により、大規模地震発生等において、大きな慣性力が盛土に作用し、または盛土の下方の地盤が液状化等により軟化することがあっても、天端部分の崩壊が防止されることが説明されている。
特開2003−13451号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、従来発明1に代表される対向する矢板壁構造は以下の問題を有していた。従来技術1の問題に関し、以下に適宜図6(a)から(d)を用いて説明する。図6(a)から(d)は、従来の矢板壁構造700または702を説明するための概念図である。
即ち、図6(a)に示す従来の矢板壁構造700は、表層地盤732と支持地盤734を含む自然地盤730上に形成された盛土720と、自然地盤730と、を貫通するとともに互いに対向する2枚の矢板壁710により構成されている。対向する2枚の矢板壁710に挟まれて拘束された地盤(以下、拘束地盤ともいう)は、周囲の地盤と比較して自立性が向上する。
しかし、大規模地震が発生した場合は、矢板壁構造700は、上記拘束地盤における崩壊を充分に防止することは困難である。何故ならば、大規模地震の発生に起因する液状化により上昇した間隙水が拘束地盤に至ることによって地盤強度が脆弱化し、対向する矢板壁710の自立性が低下するからである。この結果、図6(a)に示す仮想の矢板壁710Aのように矢板壁710が傾斜する虞がある。傾斜した矢板壁710Aは、地盤に対する拘束力が低減し、当該地盤の崩壊が発生し得るという問題があった。
また地震発生以外の要因により矢板壁710に対する土圧の負荷の著しい増大が生じた場合にも、土圧の影響が矢板壁710に直接に影響し、矢板壁710が傾斜する虞がある。傾斜した矢板壁710Aは、大規模地震発生時と同様に、地盤に対する拘束力が低減し、当該地盤の崩壊が発生し得るという問題があった。
矢板壁が傾斜して矢板壁の形状(立設姿勢)が変形することを防止するために、特許文献1には、対向する矢板壁を連結材で互いに連結する技術が提案されている(同文献段落[0030]図3)。しかし本発明者の検討によれば、連結材の利用は、矢板壁の自立性を充分に維持し、拘束地盤の安定化を図るには充分でないことがわかった。連結材の利用によって生じ得る問題点について以下に図6(b)から(d)を用いて説明する。
図6(b)は、対向する矢板壁710の任意の箇所(図面では矢板壁710の上端部)を連結材750によって連結されてなる従来の矢板壁構造702の概念図である。矢板壁710に対し伝搬される地震振動や土圧が比較的小さい場合には、矢板壁構造702は、連結材750によって対向する矢板壁710を互いに支持させ合うことが可能であるため、矢板壁710の自立性が良好である。
しかし、矢板壁構造702は、対向する矢板壁710同士が連結材750により局所的に連結されているため、矢板壁710に地震振動が伝搬され、または土圧がかかった場合、連結された箇所に応力が集中する。その結果、大規模な地震が発生し、または土圧の負荷が著しい場合に、図6(c)に示すとおり、破損個所752が発生し、対向する矢板壁710の連結が破断して矢板壁710が傾斜する虞があった。
また、大規模地震の発生等において、矢板壁構造702における連結材750の連結が強固に維持された場合、破損個所752は発生し難いものの、これとは別の問題が生じる虞があった。即ち、図6(d)に示すとおり、矢板壁710は、連結材750により連結された上端部と支持地盤734に埋設された下端部との間の中間部が外方向に広がる等の変形754が生じる場合があった。矢板壁710が変形すると、矢板壁710の継手(図示省略)が外れて矢板壁710の自立性が低減する虞があった。
以上のとおり連結材750を用いても、矢板壁710の自立性を充分に図ることは困難であり、地震振動の伝搬や土圧の負荷による地盤崩壊が生じる虞があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。即ち、本発明は、地震振動が伝搬し、また土圧の負荷が増大した場合であっても、対向する矢板壁間に位置する拘束地盤の崩壊を良好に防止または抑制可能な地盤補強構造、建造物、および地盤補強構造構築方法を提供する。
本発明の地盤補強構造は、一方方向に連係された複数の矢板を有する矢板壁が、地盤を介して対向して配置され、対向して配置された上記矢板壁が、対向面に沿って近傍に配置され上記矢板より柔軟な発泡樹脂体である弾性体を備え、対向して配置された一方の上記矢板壁の近傍に配置された上記弾性体が、対向して配置された他方の上記矢板壁または上記他方の上記矢板壁の近傍に配置された上記弾性体に、地盤を介して対面しており、上記地盤が自然地盤上に土砂を盛って形成された盛土を含み、上記矢板壁が上記盛土から上記自然地盤まで貫通していることを特徴とする。
また本発明の建造物は、本発明の地盤補強構造により補強された地盤に支持されており、不等沈下の発生が抑制されていることを特徴とする。
また本発明の地盤補強構造構築方法は、地盤を地中方向に向かって掘削する掘削工程、上記掘削工程によって形成された穴に矢板を挿入する矢板挿入工程、および上記矢板が挿入された上記穴の余剰空間に弾性体を挿入する弾性体挿入工程、を有し、上記掘削工程、上記矢板挿入工程、および上記弾性体挿入工程を繰り返すことによって、一方方向に連係された複数の矢板を有し延在方向に沿って弾性体が配置された第一の矢板壁を形成し、上記第一の矢板壁の上記弾性体を内側にして、第二の矢板壁を、地盤を介して上記第一の矢板壁と対向させて形成することを特徴とする。
本発明の地盤補強構造によれば、地盤を介して対向する矢板壁の自立性が向上し、地震振動の伝搬や土圧の負荷が生じた場合にも、矢板壁に挟まれて拘束された拘束地盤の崩壊を良好に防止または抑制し、拘束地盤の自立性の向上を図ることができる。
また本発明の建造物によれば、本発明の地盤補強構造を構築し、当該地盤補強構造の上部に建造物を配置することによって、地盤に地震振動の伝搬や土圧の負荷が生じた場合にも建造物の傾斜または沈下を防止または抑制することができる。
また本発明の地盤補強構造構築方法によれば、本発明の地盤補強構造を容易に構築することができる。
本発明の第一実施形態にかかる地盤補強構造の概念図である。 (a)は、矢板壁の凹部が拘束地盤を介して対向する態様である地盤補強構造の横断面図であり、(b)は、矢板壁の凹部と凸部とが拘束地盤を介して対向する態様である地盤補強構造の横断面図であり、(c)は、実質的に凹部および凸部を有しない矢板壁を備える態様である地盤補強構造の横断面図である。 本発明の第二実施形態にかかる地盤補強構造の概念図である。 (a)は、本発明の第三実施形態にかかる地盤補強構造の矢板壁の概略斜視図であり、(b)は、第三実施形態にかかる地盤補強構造の上面図である。 (a)は、入水穴を有する弾性体の斜視図であり、(b)は、排水路を有する弾性体の斜視図である。 (a)から(d)は、従来の矢板壁構造を説明するための概念図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜に省略する。
本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、1つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
本発明に関し、特段の断りなく上下という場合には、任意の地点から天方向を上方向とし、上記天方向に対し相対的に下向きの方向を下方という。
また本発明の説明に関し、横断面とは、地盤に埋設された矢板の上下方向に対し垂直の方向に切断してなる断面を意味する。
また本発明における対向する矢板壁に関し内側とは、矢板壁を基準として、対向する矢板壁で挟まれた地盤側を意味する。また同様に外側とは、矢板壁を基準として、対向する矢板壁で挟まれた地盤とは反対の側を意味する。
本明細書において液状化とは、地震振動により地盤に剪断力がかかり、地盤中に保持されていた間隙水の圧力が増加して地盤を構成する土砂粒子同士の剪断応力が減少し、土砂粒子が液体状になる現象をいう。液状化が生じた場合、地盤は急激に耐力を失い、地盤崩壊が生じる虞、当該地盤上に建造された建造物の不等沈下が生じる虞等がある。
<第一実施形態>
以下に、本発明の第一実施形態にかかる地盤補強構造100について図1、2、5を用いて説明する。
図1は、本発明の第一実施形態にかかる地盤補強構造100の概念図であり、具体的には、紙面奥方向に延在する盛土720と、盛土720の延在方向に連続する地盤補強構造100の断面を観察している。図2(a)は、矢板壁10の凹部16が拘束地盤120を介して対向する態様である地盤補強構造100の横断面図である。図2(b)は、矢板壁10の凹部16と凸部18とが拘束地盤120を介して対向する態様である地盤補強構造100の横断面図である。図2(c)は、実質的に凹部16および凸部18を有しない矢板壁10を備える態様である地盤補強構造100の横断面図である。図5(a)は、入水穴30を有する弾性体20の斜視図であり、図5(b)は、排水路32を有する弾性体20の斜視図である。
図1に示すとおり、本実施形態にかかる地盤補強構造100は、一方方向に連係された複数の矢板12を有する矢板壁10が、地盤(拘束地盤120)を介して対向して配置されている。対向して配置された矢板壁10は、対向面に沿って近傍に配置され矢板12より柔軟な弾性体20を備えている。
ここで対向面とは、対向する矢板壁10の互いに対向する側の面(即ち、内側面)を意味する。
弾性体20が矢板壁10の対向面に沿って近傍に配置されるとは、対向面と弾性体20との距離を厳密に特定するものではない。対向面と弾性体20との距離は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜決定することができる。たとえば、弾性体20は対向面と実質的に当接していてもよいし、対向面と弾性体20との間に、弾性体20の厚み寸法以下の距離が開けられていてもよい。弾性体20と対向面との間に距離がある場合には、これらの間には、土砂が充填されていてもよい。
地盤補強構造100を実施することにより、対向する矢板壁10によって挟まれた地盤(拘束地盤120)を拘束することができる。対向する矢板壁10に拘束された拘束地盤120は、地盤補強構造100の周囲の地盤に比べて強固な地盤となり、地中における壁を構成し得る。
矢板壁10は、矢板壁10と矢板壁10とが対向する対向面に沿って配置され矢板12より柔軟な弾性体20を備える。地震振動の発生または土圧の増大が生じた場合に、弾性体20は、矢板12に先んじて地震振動または土圧(以下、地震振動等ともいう)を吸収する。この結果、拘束地盤120に対する地震振動等の伝搬が抑制されるので、拘束地盤120は軟弱化が防止または抑制され崩壊が回避されるとともに、矢板壁10の自立性が維持される。
地盤補強構造100における地震振動の吸収および液状化の発生の防止または抑制に関する詳細は以下のとおりである。
即ち、矢板壁10の対向面に沿って配置された弾性体20は、拘束地盤120に伝搬する地震振動を吸収することが可能である。これによって、拘束地盤120は、地震振動による液状化の発生が抑制される。その結果、地盤補強構造100では、液状化による間隙水の上昇によって拘束地盤120が軟弱化することが防止または抑制される。
特に地盤補強構造100は、従来の矢板壁構造700に特有の問題を以下の通り解決することができる。即ち、図6(a)に示す従来の矢板壁構造700においても、対向する矢板壁710で拘束された拘束地盤760は、矢板壁構造700の周囲の地盤に比べて強固である。したがって、拘束地盤760は、周囲の地盤よりも地震振動による液状化が発生し難いという有利な効果を発揮し得る。ところが本発明者の検討によれば、矢板壁構造700の周囲の地盤が液状化により間隙水を含んで軟弱化した場合には、その後の余震が伝搬し難くなるところ、拘束地盤760は強固な状態が維持されるがために、余震の伝搬が相対的に顕著であることがわかった。余震が顕著に伝搬した拘束地盤760は液状化により軟弱化し、矢板壁710が矢板壁710Aのごとく傾斜する虞がある。これに対し地盤補強構造100は、拘束地盤120に余震が伝搬した場合でも、当該余震を弾性体20に吸収させ拘束地盤120における液状化を防止または抑制することができる。
地盤補強構造100における土圧の吸収に関する詳細は以下のとおりである。即ち、矢板壁10の対向面に沿って配置された弾性体20は、地盤補強構造100の内側から外側へ向かう土圧、または外側から内側へ伝搬する土圧を吸収可能である。ここで内側から外側とは、拘束地盤120から矢板壁10を介して外側という意味であり、外側から内側とは、矢板壁10の外側から拘束地盤120側という意味である。
弾性体20による土圧の吸収によって、矢板壁10は、土圧により傾斜することなく自立性を維持することができる。自立性が維持された矢板壁10に拘束された拘束地盤120もまた、その自立性を維持することができる。その結果、土圧により拘束地盤120が崩壊することが回避される。
尚、土圧の増大は、地震発生に起因する場合だけではなく、傾斜地における土砂崩れ、土石流、または液状化、河川の氾濫もしくは津波の発生により含水率が増大して軟弱化した地盤の流動など様々な事象に起因する。地盤補強構造100における弾性体20は、上述する様々なケースにおいて増大した土圧を吸収することができる。したがって、地盤補強構造100は、盛土が設けられた地盤だけでなく、平地、傾斜地(河川堤防、海堤防、崖斜面、法面を含む)といった種々の形状の地盤において実施することができる。
地盤補強構造100によれば、弾性体20が地震振動を吸収するために、地震発生時において、拘束地盤120の自律性が向上することはもちろん、矢板壁10の外側近傍に位置する地盤においても地震振動を低減させ得る。そのため、地盤補強構造100が実施された地盤は、矢板壁10の内側の地盤(即ち、拘束地盤120)および外側の地盤のいずれに対しても地震発生時の地盤崩壊の防止または抑制効果を付与可能である。矢板壁10の外側に対して、より顕著に地震振動の抑制効果を付与したい場合には、矢板壁10の上記対向面とは反対側の面(即ち外側面)に沿って近傍に弾性体20を配置してもよい。矢板壁10を外側および内側の両方から弾性体20によって挟むことによって、矢板壁10の自律性をさらに向上させることができる。
図1に示すとおり、本実施形態にかかる地盤補強構造100が実施される地盤は、自然地盤730上に土砂を盛って形成された盛土720を含む。矢板壁10は、盛土720から自然地盤730まで貫通している。拘束地盤120を介して対向する一対の矢板壁10は、互いに同高さで盛土720から自然地盤730まで貫通している。
盛土720の内部には壁状体である拘束地盤120が設けられているとともに弾性体20により地震振動が良好に吸収されるため拘束地盤120が維持される。そのため、盛土720は、地震の発生によって崩壊し難い。したがって、盛土720の天端722を含む領域であって地盤補強構造100の上方に建造された建造物150は、大規模地震の発生によって不等沈下することが防止または抑制される。建造物150の内容は特に限定されず、たとえば、道路、河川、線路、家屋、ビル、鉄塔などの人工的に建造された任意の構造物を含む。
自然地盤730は、盛土720の下方に分布する地盤である。自然地盤730の構成は特に限定されないが、たとえば、図1に示すとおり表層地盤732と、表層地盤732の下方に位置する支持地盤734とを含む。表層地盤732の構成は特に限定されないが、砂を多く含む地盤や、含水率の高い地盤など液状化が生じ易い軟弱地盤であってもよい。このように軟弱地盤を含む地盤に地盤補強構造100を実施することによって、地盤補強構造100の効果がより有効に発揮される。
支持地盤734は、締まった礫または硬い粘土層等から構成される層であって建造物の荷重を支持可能な硬い層である。支持地盤734に矢板壁10の下端を埋設することによって、矢板壁10が安定して支持されるため好ましい。ただし、矢板壁10は必ずしも支持地盤734に埋設する必要はなく、また地盤補強構造100は、支持地盤734を含まない自然地盤730において実施することもできる。
盛土720を上下方向に貫通する矢板壁10は、盛土720の延在方向に沿って延在している。対向する矢板壁10の対向面間距離は、盛土720の天端722の幅寸法と略同等である。対向する矢板壁10が天端722の幅方向両端部近傍から下方に延びており、天端722および天端722上に建造された建造物150は、拘束地盤120の上方に位置している。
地盤補強構造100の実施された盛土720では、地震振動により盛土法面724(図1参照)が崩壊した場合であっても、拘束地盤120の自立性が高いため天端722およびその下方は崩壊することがなく、建造物150の不等沈下が回避される。
次に、地盤補強構造100の構成について詳細に説明する。
矢板壁10を構成する矢板12は、地盤を面で受け止めることが可能な土留め部材である。一の矢板12は、隣り合う他の矢板12と直接または間接に連係して一方方向に連係されて矢板壁10をなす。本実施形態における矢板12は、他の矢板12と連係するための継手14を備える。たとえば矢板12は幅方向の両端に継手14を有しており、隣り合う矢板12同士の継手14を繋ぎ合わせることによって一方方向に連係することが可能である。たとえば矢板12の図示省略する変形例として、隣り合う矢板12それぞれの端部を嵌合する別体の連結部材を用い、一の矢板12と他の矢板12とが、当該連結部材を介して一方方向に間接的に連係されてもよい。
矢板12を構成する部材は、特に限定されないが、たとえば、矢板12は、鋼、ならびに鉄筋または金網等が内部に埋設されることで補強された補強コンクリートなどの部材から構成することができる。特に鋼製の矢板12(鋼矢板)は、地盤を拘束するための強度を有し、本実施形態に好ましく適用される。
矢板12の形状は特に限定されないが、たとえば、図2(a)、(b)に示すとおり、横断面において一方方向に凹状の凹部16(換言すると一方方向に凸状の凸部18)を備える形状を挙げることができる。このように、横断面が略コの字である矢板12は、水平土圧に対する耐性が良好である。また、別の形状としては、図2(c)に示すとおり、継手14を除いた部分の横断面が略直線状である形状を挙げることができる。
矢板壁10は、矢板12が一方方向に連係してなる壁状体である。図1に示すとおり、2つの矢板壁10は、地盤(拘束地盤120)を介して対向している。壁状体である矢板壁10の間に挟まれた地盤である拘束地盤120は、内側に向けて矢板壁10に拘束される。そのため、拘束地盤120は、地盤補強構造100の周囲の地盤に比べて強固となり、拘束地盤120自体が地盤中における壁をなしている。
ここで矢板壁10が対向するとは、少なくとも2つの矢板壁10の対向する主面の法線の交差角度が0度以上90度未満をいう。上記法線の交差角度が0度のとき、2つの矢板壁10は平行に配置されている。上記法線の交差角度が90度のとき、2つの矢板壁10は互いに直角に配置され対向しない。ここで矢板壁10の主面とは、矢板壁10を巨視的に観察したときに矢板12の連係方向と上下方向とを含む面を意味する。本実施形態にかかる地盤補強構造100では具体的には、2つの矢板壁10が平行に配置されて対向している。
次に弾性体20について説明する。弾性体20は、矢板壁10より柔軟な部材より構成された地震振動等を吸収可能な部材からなる。換言すると、弾性体20は、矢板壁10の弾性限界よりも大きな弾性限界を示す部材を用いて構成されている。たとえば、弾性体20の例としては、発泡樹脂体、ゴム、またはバネなどの一般的に弾性限界の大きな部材を挙げることができる。尚、弾性体20は、実質的に単体で用いられてもよいし、他の部材と組み合わせられた状態で矢板壁10の対向面に配置されてもよい。
弾性体20は、予め矢板12に固定され矢板12と一体的に地盤に埋設されてもよいし、矢板12とは独立の部材として、地盤に埋設されてもよい。矢板12とは独立の部材である弾性体20は、矢板12の対向面に当接した状態で埋設されてもよいし、矢板12の近傍に弾性体20が配置されてもよい。
本実施形態において、より好ましい弾性体20は、発泡樹脂体である。発泡樹脂体は、地震振動等の吸収に特に優れ、比較的に軽量であり、また成形性もよいからである。
弾性体20として用いられる発泡樹脂体としては、比較的軽量で、必要な圧縮強度を有するものであればよく、例えば、ポリスチレン系樹脂発泡体、ポリエチレン系樹脂発泡体、ポリプロピレン系樹脂発泡体、ポリウレタン系樹脂発泡体、ポリ塩化ビニル系樹脂発泡体、熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体、ポリカーボネート系樹脂発泡体、ポリアミド系樹脂発泡体、ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡体、或いは上述した樹脂の2以上の混合物等がある。特に、ポリスチレン系樹脂発泡体、ポリエチレン系樹脂発泡体、及びポリプロピレン系樹脂発泡体並びにこれらの組み合わせは、地震振動の吸収、軽量性及び強度等の点から好ましい。
上記発泡樹脂体の圧縮強度の下限は特に限定されないが、好ましくは10kN/m2以上であり、より好ましくは30kN/m2以上であり、さらに好ましくは100kN/m2以上である。弾性体20である発泡樹脂体は、圧縮強度が10kN/m2以上であることによって、埋設深度にもよるが、地盤に埋設された状態で土圧または水圧による永久ひずみが生じ難いからである。ここでいう水圧とは、地盤に含まれる水、間隙水、液状化したときの間隙水を含む。
上記発泡樹脂体の圧縮強度の上限は、特に限定されないが、好ましくは200kN/m2以下であり、より好ましくは150kN/m2以下である。弾性体20である発泡樹脂体は、上記上限範囲の圧縮強度であることによって、地震振動等の吸収が良好に発揮されるとともに、経済的不利益が実質的に生じないからである。
上記圧縮強度は、JIS K 7220:2006に示される計測方法に準じて計測することができる。具体的には、縦寸法約50mm×横寸法約50mm×厚さ約50mmの試験片を作成し、該試験片を載荷速度10mm/分で圧縮せしめ5%圧縮ひずみ時の圧縮応力を測定することができる。
弾性体20としてゴムを用いる場合には、当該ゴムの物性は特に限定されないが、等価減衰定数(Heq)が、好ましくは10%以上60%以下、より好ましくは10%以上40%以下のゴムを選択するとよい。等価減衰定数(Heq)が10%以上であることにより、地震振動等の吸収量が良好であり、かつ、60%以下であることによりコストが抑えられ実用的である。
また上記ゴムは、剪断弾性係数(G)が0.05N/mm2以上2.0N/mm2以下を示すものが好ましい。剪断弾性係数(G)が0.05N/mm2以上であることにより、適度な剛性を示し地震振動等の吸収量が良好であり、2.0N/mm2以下であることにより、適度な柔軟性を示し地震振動等の吸収量が良好だからである。例えば、上記ゴムとして、高減衰性ゴムや粘弾性熱可塑性樹脂が挙げられる。これらのうち、特に高減衰性ゴムが好適である。粘弾性熱可塑性樹脂は、例えば、硬質ウレタン樹脂、シリコン樹脂等が挙げられる。
地盤補強構造100において、弾性体20は、矢板壁10の対向面に沿って配置される。弾性体20は、矢板壁10の延在方向に沿って、連続的または断続的に配置される。これによって、矢板壁10の対向面の広い範囲で地震振動等を吸収することができる。本実施形態における弾性体20は、具体的には図2(a)から(c)に示すとおり、矢板壁10の延在方向に断続的に配置されている。配置の間隔は特に限定されないが、所定の間隔を空けて規則的に配置されることにより地盤補強構造100においてバランスよく地震振動等を吸収することができるため好ましい。
弾性体20は、対向する矢板壁10の一方の対向面のみに配置されてもよいし、両方の対向面に配置されてもよい。図2(a)から(c)には、対向する矢板壁10の対向面の両方に弾性体20が配置された例を示している。上記対向面の両方に配置された弾性体20は拘束地盤120を挟んで配置されている。
図2(a)および図2(c)では、一方の矢板壁10に設けられた一方の弾性体20と、他方の矢板壁10に設けられた他方の弾性体20とが、矢板壁10の延在方向に対して垂直の方向において対面している。
図2(b)では、上記一方の弾性体20と、他方の矢板壁10に設けられた凸部18とが、矢板壁10の延在方向に対して垂直の方向において対面している。図2(b)では、一方の弾性体20と、他方の弾性体20とは、矢板壁10の延在方向に対して垂直の方向において対面しておらず互い違いに配置されている。
図示省略するが、一方の弾性体20と、他方の弾性体20とは、矢板壁10の延在方向に対して垂直の方向において一部が対面していてもよい。
図2(a)または図2(b)に示すとおり、地盤補強構造100は、矢板12が、外側に向かって凹むとともに上下方向に延びる凹部16を有し、凹部16に弾性体20が配置されている態様を含む。
かかる態様によれば、凹部16に配置された弾性体20は、弾性体20を囲む凹部16の側面によって土圧の負荷から保護される。そのため、土圧が著しく増大した場合にも、弾性体20は土砂に押圧されて塑性変形することが防止可能である。
凹部16に配置された弾性体20は、凹部16の開口内におさまっていてもよいし、開口よりも突出していてもよい。たとえば図2(a)に示す弾性体20は、凹部16の開口端よりも凹部16側に包含されている。また図2(a)に示す弾性体20は、継手14の両端を結ぶライン726よりも拘束地盤120側に突出していない。そのため、弾性体20は、横断面において略三方から矢板12に囲まれており、土圧からの保護が充分である。
より具体的には、図2(a)または図2(b)に示すとおり、地盤補強構造100は、矢板壁10において、一の矢板12が外側に向かって凹むとともに上下方向に延びる凹部16を有し、かつ、他の矢板12が内側に向かって凹むことにより内側に突出するとともに上下方向に延びる凸部18を有している。
矢板壁10の延在方向に凹部16と凸部18とが繰り返し配置されており、凹部16に弾性体20が配置されている。
本実施形態において凸部18および凹部16は、実質的に同形状であって配置位置が略180度異なる。たとえば、横断面略コの字状の矢板壁10を継手14で連係することにより上記コの字の向きが内向きと外向きとに交互に配置される結果、矢板壁10において凸部18と凹部16との繰り返しの配置がなされる。凹部16と凸部18とを備える矢板壁10において、弾性体20は、凹部16に選択的に配置されている。
矢板12の一部である凸部18が矢板壁10の延在方向に繰り返し存在することにより、拘束地盤120から外側に向けて矢板壁10に土圧がかかった場合に、上記土圧の一部は、凸部18によって受け止められる。そのため上記土圧が弾性体20に集中することが回避され、弾性体20は押し潰されて塑性変形することなく土圧を吸収する。
本実施形態における弾性体20は、図1に示すとおり、矢板壁10の上端部から中間部まで延在している。
ここで矢板壁10の上端部とは、矢板壁10を構成する矢板12の上端を含む所定領域である。また矢板壁10の中間部とは、矢板壁10の上端部と下端部との間の部分である。上記下端部とは、矢板壁10を構成する矢板12の下端を含む所定領域である。
換言すると弾性体20の上端から矢板壁10の上端までの距離は、弾性体20の下端から矢板壁10の下端までの距離よりも小さい。
矢板壁10の中間部から上端部にかけて弾性体20を配置することで、地表付近における液状化の発生が良好に防止または抑制され、液状化による矢板壁10の傾斜を良好に回避することができる。特に、矢板壁10の下端部が支持地盤734に埋設されている場合には、矢板壁10の上端部の安定性をより考慮することが好ましく、弾性体20は、矢板壁10の下端部寄りではなく上端部寄りに配置するとよい。
地盤補強構造100によっても液状化が完全に防止できなかった場合、または津波、河川の氾濫、ならびに降雨などが生じて拘束地盤120の含水率が増大し地盤が軟弱化した場合を考慮し、以下の態様を採用することは好ましい。
即ち、弾性体20は、図5(a)に示すとおり、内部に入水可能な複数の入水穴30を有することが好ましい。
拘束地盤120において増大した水分の一部が入水穴30に入水することによって拘束地盤120の含水率が低下し、拘束地盤120の軟弱化が防止または抑制される。
たとえば入水穴30は、弾性体20の側面において開口するとともに、内部方向に侵入した有底の穴である。本実施形態における入水穴30は、弾性体20の内側面22、横側面23、および上面24に離散して開口している。周囲の水が入水穴30にスムーズに入水されるよう、入水穴30の開口は、弾性体20の底面25および背面26に設けずに、内側面22、横側面23、および上面24に離散させるとよい。ただし、上述は、底面25および背面26に開口する入水穴30を設けることを禁止するものではない。尚、ここでいう弾性体20の内側面22は、地盤補強構造100において拘束地盤120側の側面であり、弾性体20の背面26は、内側面22とは反対側の側面である。
拘束地盤120の含水率が低下させ、拘束地盤120の軟弱化が防止または抑制するという観点からは以下の態様も好ましい。
即ち、弾性体20は、入水穴30の代替として、または入水穴30と組み合わせて、上下方向に連通する排水路32(図5(b)参照)を有することも好ましい。拘束地盤120に含まれる水は排水路32を通じて下方に排水されるので、持続的に拘束地盤120の含水率が低下し得る。排水路32は、地盤に含まれる水を上方から下方に誘導可能である。排水路32を備えることにより、弾性体20の近傍の地盤は、液状化が生じて含水率の増大により軟弱化することが防止される。
排水路32は、上下方向に連通し、地盤に含まれる水を上方から下方に向けて排水可能であれば、特に形状は限定されない。たとえば図5(b)に示すように、排水路32は、弾性体20の任意の側面(たとえば内側面22)の表面に設けられた切欠溝32a、32bであってもよい。切欠溝32a、32bは、入水箇所が限定されず、拘束地盤120に含まれる水を任意の箇所で受け入れることができるので排水効率がよい。切欠溝32aは、弾性体20の上面24から底面25まで連続している。切欠溝32bは、内側面22の上部領域から下部領域にかけて連続している。
排水路32の異なる態様として、排水路32は、弾性体20の内部を貫通する貫通孔32cであってもよい(図5(b)参照)。貫通孔32cは、上面24および底面25において開口しており、2か所の開口を連通している。貫通孔32cの開口箇所は上面24および底面25に限定されない。貫通孔32cは、相対的に上方に位置する一方の開口に入水した水が、相対的に下方に位置する他方の開口まで確実に排水されるという有利性がある。
図示される排水路32は、いずれも所定の位置から略直下に垂下してなるが、これに限定されない。図示省略する他の態様として、排水路32は、上方から下方に向けて傾斜または蛇行等してもよい。
弾性体20の体積に対する、弾性体20における入水穴30または排水路32の空隙の総体積の比率は、10%以上40%以下であることが好ましい。弾性体20の強度を維持しつつ、周囲の水分を入水させて拘束地盤120の含水率を効果的に低減させるためである。
入水穴30の開口径または排水路32の流路径は特に限定されないが、たとえば2mm以上とすることが好ましい。かかる範囲の径寸法にすることにより、拘束地盤120に含まれる水が入水穴30に対し入水し易くなり、または排水路32において下方から水が上昇する、いわゆる毛管現象の発生が防止されるからである。
上述する入水穴30または排水路32を容易に形成するという観点からは、弾性体20として発泡樹脂体が好ましく選択される。
図示省略するが、入水穴30または排水路32に土砂が入って入水または排水が困難になることを回避するために、入水穴30または排水路32の開口を、透水性であり、かつ砂や礫が通過できない程度の網目の部材で被覆するとよい。上記網目の部材としては、たとえば不織布、布織物、樹脂製の適度なメッシュの網などを挙げることができるが、これに限定されない。かかる観点からは、たとえば、弾性体20は、袋状に形成された不織布、布織物または樹脂製の網で全体が覆れていてもよい。
次に、地盤補強構造100の構築方法の一例である本発明の地盤補強構造構築方法(以下、本構築方法ともいう)について説明する。
本構築方法は、掘削工程、矢板挿入工程、および弾性体挿入工程、を有する。掘削工程は、地盤を地中方向に向かって掘削する工程である。矢板挿入工程は、掘削工程によって形成された穴(図示省略)に矢板12を挿入する工程である。弾性体挿入工程は、矢板12が挿入された穴の余剰空間に弾性体20を挿入する工程である。
上述する掘削工程、矢板挿入工程、および弾性体挿入工程を繰り返すことによって、一方方向に連係された複数の矢板12を有し延在方向に沿って弾性体20が配置された第一の矢板壁10を形成し、第一の矢板壁10の弾性体20を内側にして、第二の矢板壁10を、地盤を介して第一の矢板壁10と対向させて形成することにより、地盤補強構造100を構築することができる。
本構築方法によれば、掘削工程によって形成された穴に矢板12を矢板挿入した後、当該穴の余剰空間を利用して弾性体20を地中に挿入するので、弾性体20を矢板挿入するために別途掘削工程を実施する必要がない。したがって本構築方法によれば、簡易な工程で地盤補強構造100を構築することができる。
本構築方法において、掘削工程、矢板挿入工程、および弾性体挿入工程を繰り返す際、適宜、弾性体挿入工程を省略してもよい。たとえば、矢板挿入工程を繰り返すことによって一方方向に連続して矢板挿入された複数の矢板12に対し一枚おきに弾性体20を配置する場合には、具体的には各工程を以下のとおり実施するとよい。即ち、掘削工程、矢板挿入工程、および弾性体挿入工程を実施し、次に、掘削工程、および矢板挿入工程を実施し(弾性体挿入工程は省略)、次に、掘削工程、矢板挿入工程、および弾性体挿入工程を実施することを繰り返せばよい。
以下に、本構築方法をより具体的に説明する。
まず上記掘削工程を実施し、盛土720から自然地盤730まで貫通し矢板12(第一の矢板12)を矢板挿入するための穴を掘削する。次いで、当該穴に第一の矢板12を挿入した後、当該穴の余剰空間に発泡樹脂体などの弾性体20を挿入する。矢板挿入工程では、適宜、矢板12に対し下方向に圧力をかけて穴に対し矢板12を圧入してもよい。矢板12が横断面コの字形状である場合には、当該コの字の内部が余剰空間となるよう穴を掘削するとともに、当該余剰空間に弾性体20を挿入するとよい。
次いで、挿入された第一の矢板12の隣に第二の矢板12を挿入するため第二の穴を掘削する。第一の矢板12の継手14と第二の矢板12の継手14とを繋ぎ合わせながら、第二の穴に第二の矢板12を挿入する。これによって一方方向に第一の矢板12と第二の矢板12とを連係させることができる。第二の矢板12の矢板の対向面に沿って弾性体20を配置するか否かは任意である。このように、掘削工程、矢板挿入工程、および弾性体挿入工程を繰り返すことによって、一方方向に連係された複数の矢板12を有する矢板壁10を形成することができる。
第一の矢板壁10に設けられた弾性体20が拘束地盤120側に位置する向きとなることを留意し、第二の矢板壁10を第一の矢板壁10と同様の方法で形成する。第二の矢板壁10は、第一の矢板壁10の形成後に形成してもよいし、第一の矢板壁10と第二の矢板壁10とを並行して形成していってもよい。
上述のとおり掘削工程において形成された穴に矢板12を挿入するとともに、余剰空間に弾性体20を挿入し、その後に矢板12および弾性体20の周囲に土砂を埋め戻して矢板12および弾性体20を埋設した状態にすることができる。
上述する掘削工程、矢板挿入工程、および弾性体挿入工程は、この順にそれぞれ独立して実施してもよいし、あるいはいずれかまたは全てを並行して行ってもよい。
たとえば本構築方法は、掘削工程と並行して、当該掘削工程によって形成された穴に矢板12を圧入する矢板挿入工程を実施してもよい。ここで並行とは、少なくとも一部のタイミングにおいて掘削工程と矢板挿入工程とが同時に行われることを意味する。本実施形態では、地盤を掘削して穴を形成しつつ、当該穴に矢板12が圧入される。たとえば全国圧入協会が提供するU形鋼矢板に対応した硬質地盤専用機を用いて、上記掘削工程と並行して矢板挿入工程を実施することができる。上記硬質地盤専用機は、地盤を掘削するドリルの外周に沿ってU形鋼矢板(即ち、横断面コの字状の鋼矢板)を圧入することができる。掘削後、ドリルを引き抜くことによって、余剰空間が形成されるので、ここに弾性体20を挿入する。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態の地盤補強構造200について、図3を用いて説明する。図3は、本発明の第二実施形態にかかる地盤補強構造200の概念図である。
地盤補強構造200は、盛土720(図1参照)を有しない自然地盤730に構築されていること、および上面視(図示省略)において建造物150よりも外側に弾性体20が位置していること以外は、地盤補強構造100と同様に構成されている。
略平地において実施された地盤補強構造200は、地盤補強構造100と同様に、地震振動等を弾性体20において吸収することができ、矢板壁10の自立性が維持されるとともに、拘束地盤120の自立性が維持される。即ち、地盤補強構造200は、地盤補強構造100と同様の効果を奏する。
地盤補強構造200は、上述のとおり、上面視(図示省略)において建造物150よりも外側に弾性体20が位置している。地盤補強構造200は、建造物150の幅寸法よりも、対向する矢板壁10の対向間領域28が大きい。地盤補強構造200は、既存の建造物150に対し、後から構築することが容易である。もちろん、地盤補強構造200を先に構築し、その後に拘束地盤120上に建造物150が構築されてもよい。
<第三実施形態>
次に、本発明の第三実施形態の地盤補強構造300について、図4を用いて説明する。図4(a)は、本発明の第三実施形態にかかる地盤補強構造300の矢板壁10の概略斜視図である。図4(a)では、弾性体20を図示省略している。図4(b)は、第三実施形態にかかる地盤補強構造300の上面図である。
地盤補強構造300は、矢板壁10を3以上有し、3以上の矢板壁10が、地盤の所定領域を三方向以上から取り囲むよう配置されている。
ここで、取り囲むとは、複数の矢板壁10または複数の矢板壁10の延在方向の延長線によって、上面視上、所定の領域が包含されていることをいう。
地盤補強構造300によれば、所定領域における地盤(拘束地盤120)において液状化が発生することを防止または抑制することができる。したがって、家屋、ビル、アンテナ塔等の一区画に建造された建造物150を支持する地盤(自然地盤730)において地盤補強構造300を実施することにより、地震により液状化が発生し地盤が軟弱化して建造物150が不等沈下することを回避可能である。他方向から地盤を取り囲むことによって、二方向から当該地盤を拘束する場合に比べてより拘束力が強くなるため、拘束地盤120は優れた自立性を有する。
具体的には、地盤補強構造300における矢板壁10は4つであり、地盤の所定領域である拘束地盤120(図4(b)参照)を四方から取り囲んでいる。本実施形態における矢板壁10は、それぞれ複数の矢板12が図示省略する継手によって連係されている。図4(a)に示す交差方向に隣り合う矢板壁10同士は、僅かに離間している。4つの矢板壁10のうち、対向する一対の矢板壁10は、それぞれ矢板12が8枚連係されており互いに平行している。また対向する他の一対の矢板壁10は、それぞれ矢板12が6枚連係されており互いに平行している。したがって地盤補強構造300の上面視上、4つの矢板壁10は、略長方形に拘束地盤120を取り囲んでいる。図示省略するその他の例として、複数の矢板壁10それぞれをなす矢板12の数を同数としてもよい。
地盤補強構造300における弾性体20は、他方向から取り囲む地盤(拘束地盤120)
に面して弾性体20が配置されている。本実施形態では、弾性体20は、一方方向に連係された複数の矢板12の一枚おきに、矢板12の側面に沿って配置されている。矢板12の形状および弾性体20の態様は図4(b)に限定されるものではなく、上述する地盤補強構造100における説明が適宜参照される。
<第四実施形態>
本発明は、上述する本発明の地盤補強構造により補強された地盤に支持されており、不等沈下の発生が抑制されていることを特徴とする建造物を包含する。
本発明の建造物は、本発明の地盤補強構造により補強された地盤上に位置することによって、地震振動等が発生した場合にも、不等沈下が生じ難い。
本発明の建造物の一例は、図1に示す地盤補強構造100により補強された拘束地盤120の上に位置する建造物150である。また本発明の建造物の他の例は、図3に示す地盤補強構造200により補強された拘束地盤120の上に位置する建造物150である。
上記建造物は、道路、河川、線路、家屋、ビル、地下建造物などの人工的に建造された任意の構造物を含む。本発明の建造物は、本発明の地盤補強構造を構築した後に、建造されたものでもよいし、既存の建造物に対し後から地盤補強構造が構築された結果、本発明の建造物をなしたものであってもよい。
以上に本発明の第一実施形態から第四実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)一方方向に連係された複数の矢板を有する矢板壁が、地盤を介して対向して配置され、対向して配置された前記矢板壁が、対向面に沿って近傍に配置され前記矢板より柔軟な弾性体を備えることを特徴とする地盤補強構造。
(2)前記弾性体が発泡樹脂体である上記(1)に記載の地盤補強構造。
(3)前記地盤が自然地盤上に土砂を盛って形成された盛土を含み、前記矢板壁が前記盛土から前記自然地盤まで貫通している上記(1)または(2)に記載の地盤補強構造。
(4)前記矢板が、外側に向かって凹むとともに上下方向に延びる凹部を有し、前記凹部に前記弾性体が配置されている上記(1)から(3)のいずれか一項に記載の地盤補強構造。
(5)一の前記矢板が外側に向かって凹むとともに上下方向に延びる凹部を有し、かつ、他の前記矢板が内側に向かって凹むことにより前記内側に突出するとともに上下方向に延びる凸部を有し、前記一の矢板と前記他の矢板とが前記矢板壁の延在方向に繰り返し連係されることによって、前記延在方向に前記凹部と前記凸部とが繰り返し配置されており、前記凹部に前記弾性体が配置されている上記(1)から(4)のいずれか一項に記載の地盤補強構造。
(6)前記弾性体は、前記矢板壁の上端部から中間部まで延在している上記(1)から(5)のいずれか一項に記載の地盤補強構造。
(7)前記矢板壁を3以上有し、3以上の前記矢板壁が、前記地盤の所定領域を三方向以上から取り囲むよう配置されている上記(1)から(6)のいずれか一項に記載の地盤補強構造。
(8)前記弾性体が、内部に入水可能な複数の入水穴を有する上記(1)から(7)のいずれか一項に記載の地盤補強構造。
(9)前記弾性体は、上下方向に連通する排水路を有する上記(1)から(8)のいずれか一項に記載の地盤補強構造。
(10)上記(1)から(9)のいずれか一項に記載の地盤補強構造により補強された地盤に支持されており、不等沈下の発生が抑制されていることを特徴とする建造物。
(11)地盤を地中方向に向かって掘削する掘削工程、前記掘削工程によって形成された穴に矢板を挿入する矢板挿入工程、および前記矢板が挿入された前記穴の余剰空間に弾性体を挿入する弾性体挿入工程、を有し、前記掘削工程、前記矢板挿入工程、および前記弾性体挿入工程を繰り返すことによって、一方方向に連係された複数の前記矢板を有し延在方向に沿って前記弾性体が配置された第一の矢板壁を形成し、前記第一の矢板壁の前記弾性体を内側にして、第二の矢板壁を、地盤を介して前記第一の矢板壁と対向させて形成することを特徴とする地盤補強構造構築方法。
(12)前記掘削工程と並行して、前記穴に前記矢板を圧入する前記矢板挿入工程を実施する上記(11)に記載の地盤補強構造構築方法。
10・・・矢板壁
12・・・矢板
14・・・継手
16・・・凹部
18・・・凸部
20・・・弾性体
22・・・内側面
23・・・横側面
24・・・上面
25・・・底面
26・・・背面
28・・・対向間領域
30・・・入水穴
32・・・排水路
32a、32b・・・切欠溝
32c・・・貫通孔
100、200、300・・・地盤補強構造
120・・・拘束地盤
150・・・建造物
700、702・・・矢板壁構造
710・・・矢板壁
710A・・・矢板壁
720・・・盛土
722・・・天端
724・・・盛土法面
726・・・ライン
730・・・自然地盤
732・・・表層地盤
734・・・支持地盤
750・・・連結材
752・・・破損個所
754・・・変形
760・・・拘束地盤

Claims (11)

  1. 一方方向に連係された複数の矢板を有する矢板壁が、地盤を介して対向して配置され、
    対向して配置された前記矢板壁が、対向面に沿って近傍に配置され前記矢板より柔軟な発泡樹脂体である弾性体を備え、
    対向して配置された一方の前記矢板壁の近傍に配置された前記弾性体が、対向して配置された他方の前記矢板壁または前記他方の前記矢板壁の近傍に配置された前記弾性体に、地盤を介して対面しており、
    前記地盤が自然地盤上に土砂を盛って形成された盛土を含み、
    前記矢板壁が前記盛土から前記自然地盤まで貫通していることを特徴とする地盤補強構造。
  2. 前記矢板が、外側に向かって凹むとともに上下方向に延びる凹部を有し、
    前記凹部に前記弾性体が配置されている請求項1に記載の地盤補強構造。
  3. 一の前記矢板が外側に向かって凹むとともに上下方向に延びる凹部を有し、かつ、他の前記矢板が内側に向かって凹むことにより前記内側に突出するとともに上下方向に延びる凸部を有し、
    前記一の矢板と前記他の矢板とが前記矢板壁の延在方向に繰り返し連係されることによって、前記延在方向に前記凹部と前記凸部とが繰り返し配置されており、
    前記凹部に前記弾性体が配置されている請求項1または2に記載の地盤補強構造。
  4. 前記弾性体は、前記矢板壁の上端部から中間部まで延在している請求項1からのいずれか一項に記載の地盤補強構造。
  5. 前記矢板壁を3以上有し、
    3以上の前記矢板壁が、前記地盤の所定領域を三方向以上から取り囲むよう配置されている請求項1からのいずれか一項に記載の地盤補強構造。
  6. 前記弾性体が、内部に入水可能な複数の入水穴を有する請求項1からのいずれか一項に記載の地盤補強構造。
  7. 前記弾性体は、上下方向に連通する排水路を有する請求項1からのいずれか一項に記載の地盤補強構造。
  8. 請求項1からのいずれか一項に記載の地盤補強構造により補強された地盤に支持されており、不等沈下の発生が抑制されていることを特徴とする建造物。
  9. 地盤を地中方向に向かって掘削する掘削工程、
    前記掘削工程によって形成された穴に矢板を挿入する矢板挿入工程、および
    前記矢板が挿入された前記穴の余剰空間に弾性体を挿入する弾性体挿入工程、を有し、
    前記掘削工程、前記矢板挿入工程、および前記弾性体挿入工程を繰り返すことによって、一方方向に連係された複数の前記矢板を有し延在方向に沿って前記弾性体が配置された第一の矢板壁を形成し、
    前記第一の矢板壁の前記弾性体を内側にして、第二の矢板壁を、地盤を介して前記第一の矢板壁と対向させて形成することを特徴とする地盤補強構造構築方法。
  10. 前記掘削工程と並行して、前記穴に前記矢板を圧入する前記矢板挿入工程を実施する請求項9に記載の地盤補強構造構築方法。
  11. 前記弾性体が、発泡樹脂体である請求項9または10に記載の地盤補強構造構築方法。
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