JP5888478B1 - 吸引器または加圧器 - Google Patents
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Abstract
吸引器(10)は、ポンプ、検知部および制御部を備える。ポンプは、圧電素子(22)で駆動し、吸入部および吐出部を有する。検知部は、電流検知部(32)および調整部(33)からなり、吸入部の閉塞状態を検知する。制御部は、調整部(33)および電圧コントローラ(34)からなり、検知部が検知した吸入部の閉塞状態に応じて圧電素子(22)への出力電圧を調整する。
Description
本発明は、ポンプを備える吸引器または加圧器に関する。
従来の吸引器として、例えば、特許文献1に記載の鼻水吸引器がある。この鼻水吸引器は、真空発生手段、鼻水保存筒、吸入口および作動手段を備える。真空発生手段と鼻水保存筒とは管路で連結されている。鼻水保存筒は、鼻水の吸入がなされる吸入口に結合されている。作動手段は鼻水の吸入と吸入停止とを切り替える。この鼻水吸引器では、吸入口を鼻腔に挿入し、作動手段のボタンを押すと、真空発生手段で発生した真空状態により、吸入口から鼻水が吸入され、その鼻水は鼻水保存筒に溜まる。作動手段のボタンを離すと、真空状態が解除されることにより吸入が中断される。
また、従来の加圧器として、床ずれ防止ベッドに使用されるものがある。従来の床ずれ防止ベッドでは、加圧器で加圧して膨張させたエアセルにより、使用者の身体の一方側を持ち上げる。これにより、使用者に寝返りを打たせることで、使用者の床ずれを防止する。
特許文献1に記載の鼻水吸引器では、一定の吸引圧で吸入が持続されるので、鼻水を確実に除去するために、鼻水吸引器の吸引圧を高く設定する必要がある。しかし、この場合、鼻水吸引器の動作時の消費電力が大きくなってしまう。また、吸入口が鼻水にうまく当たらなかったとき、大流量の空気が鼻腔から一気に吸い出され、人体に悪影響が生じるおそれがある。一方、それらを避けるために、鼻水吸引器の吸引圧を低く設定すると、粘度が高い鼻水を除去することができないおそれがある。また、従来の床ずれ防止ベッドでは、使用者の寝返りが検知されないので、加圧器はエアセルに過剰な圧力を長時間印加する。このため、加圧器の消費電力や騒音が大きくなってしまう。
本発明の目的は、状況に応じて適切な圧力を印加できる吸引器または加圧器を提供することにある。
本発明の吸引器または加圧器は、ポンプ、検知部および制御部を備える。ポンプは、圧電素子で駆動し、吸入部および吐出部を有する。検知部は、圧電素子のインピーダンスを用いて吸入部または吐出部の閉塞状態を検知する。制御部は、検知部が検知した吸入部または吐出部の閉塞状態に応じて圧電素子への出力電圧を調整する。
この構成では、吸入部の閉塞状態に応じて圧電素子への出力電圧が自動的に調整される。例えば、鼻水が吸いにくい場合、出力電圧の振幅は大きくなり、鼻水は高い吸引圧で吸引される。鼻水が吸いやすい場合、出力電圧の振幅は中程度となり、鼻水は低い吸引圧で吸引される。鼻水の吸引が完了した場合や鼻水がない場合、出力電圧の振幅は小さくなる。このように、吸引器を必要最低限の電圧で動作させることができるので、動作時の消費電力を低減することができる。
また、鼻水が吸いにくい場合のみ、出力電圧の振幅が大きくなる。言い換えると、鼻水の吸引が完了した場合や鼻水がない場合、出力電圧の振幅は小さくなる。このため、大流量の空気が鼻腔からに吸い出されないので、人体への悪影響を小さくすることができる。
また、床ずれ防止ベッドに加圧器を使用する場合、使用者が寝返りを打ったか否かに応じてポンプの吐出部の閉塞状態が変化する。このため、本発明の構成では、使用者が寝返りを打ったか否かに応じて圧電素子への出力電圧が自動的に調整される。この結果、ポンプを最小限の出力で最小限の時間駆動するだけで、使用者に寝返りを打たせ、使用者の床ずれを防止できる。すなわち、床ずれ防止ベッドに使用される加圧器の消費電力や騒音を抑制できる。
圧電素子のインピーダンスの大きさや位相、圧電素子のインピーダンスの大きさが極小となる周波数のような、圧電素子のインピーダンスに関係する量は、吸入部または吐出部が閉塞されているか否かにより変化する。このため、圧電素子のインピーダンスを用いて吸入部または吐出部の閉塞状態等を検知することができる。
圧電素子のインピーダンスの大きさや位相、圧電素子のインピーダンスの大きさが極小となる周波数のような、圧電素子のインピーダンスに関係する量は、吸入部または吐出部が閉塞されているか否かにより変化する。このため、圧電素子のインピーダンスを用いて吸入部または吐出部の閉塞状態等を検知することができる。
本発明の吸引器または加圧器では、検知部は吸入部と吐出部との圧力差を検知してもよい。吸入部と吐出部との圧力差は、吸入部または吐出部が閉塞されているか否かにより変化する。このため、この構成では、吸入部と吐出部との圧力差を検知することにより吸入部または吐出部の閉塞状態を検知することができる。また、出力電圧の振幅を段階的に変化させ、その度に吸引圧を検知することにより、鼻水の吸いにくさを判断することができる。
本発明の吸引器または加圧器では、検知部は吸入部から吐出部に流れる流量を検知してもよい。流量は、吸入部または吐出部が閉塞されているか否かにより変化する。このため、この構成では、上記と同様に、流量を検知することにより吸入部または吐出部の閉塞状態を検知することができる。
本発明の吸引器または加圧器では、検知部による検知に、ポンプの駆動周波数における圧電素子のインピーダンスの大きさが用いられてもよい。圧電素子のインピーダンスの大きさは、圧電素子に流れる電流と圧電素子への出力電圧との振幅比である。このため、この構成では、圧電素子に流れる電流を計測することにより、吸入部または吐出部の閉塞状態等を検知することができる。また、電流を計測する場合、検知部を実現する回路の構成部品が少なくなるので、検知部を実現する回路を小型にすることができる。
本発明の吸引器または加圧器では、検知部による検知に、ポンプの駆動周波数における圧電素子のインピーダンスの位相が用いられてもよい。圧電素子のインピーダンスの位相は、圧電素子に流れる電流と圧電素子への出力電圧との位相差である。このため、この構成では、圧電素子に流れる電流と圧電素子への出力電圧との位相差を計測することにより、吸入部または吐出部の閉塞状態等を検知することができる。また、位相差の計測は温度変化の影響を受けにくいので、精度良く吸引圧や加圧力を調整することができる。
本発明の吸引器または加圧器では、検知部による検知に、圧電素子のインピーダンスの大きさが極小となる周波数が用いられてもよい。圧電素子のインピーダンスの大きさが極小となる周波数は、圧電素子の共振周波数である。このため、この構成では、圧電素子の共振周波数を算出することにより、吸入部または吐出部の閉塞状態等を検知することができる。また、ポンプの駆動周波数を共振周波数に合わせることにより、出力電圧の振幅を変化させずに、圧電素子の振動を大きくし、高い吸引圧や加圧力を得ることができる。
本発明の吸引器または加圧器は、検知部が検知した吸入部または吐出部の閉塞状態を知らせるインジケータを備えてもよい。この構成では、インジケータにより吸入部または吐出部の閉塞状態を知ることができる。
本発明の吸引器では、吸引対象物が鼻水でもよい。この構成では、鼻水を吸引することができる。
本発明によれば、状況に応じて適切な圧力を印加できる吸引器または加圧器を得ることができる。
《第1の実施形態》
本発明の第1の実施形態に係る吸引器10について説明する。吸引器10は鼻水を吸引するために使用される。図1は吸引器10の模式的断面図である。吸引器10においては、ノズル11、セパレータ12および圧電駆動部13がこの順に前方から後方に向かって並んでいる。吸引器10には、ノズル11の先端と圧電駆動部13の後端とを繋ぐ流路14が設けられている。セパレータ12には、流路14から枝分かれするように貯蔵部15が設けられている。圧電駆動部13は、圧電ポンプ21(図2参照)と、圧電ポンプ21を駆動するための回路部31(図3参照)とを備える。圧電ポンプ21は本発明のポンプに相当する。吸引器10には、ノズル11の先端の状態を知らせるインジケータ(図示せず)が設けられている。
本発明の第1の実施形態に係る吸引器10について説明する。吸引器10は鼻水を吸引するために使用される。図1は吸引器10の模式的断面図である。吸引器10においては、ノズル11、セパレータ12および圧電駆動部13がこの順に前方から後方に向かって並んでいる。吸引器10には、ノズル11の先端と圧電駆動部13の後端とを繋ぐ流路14が設けられている。セパレータ12には、流路14から枝分かれするように貯蔵部15が設けられている。圧電駆動部13は、圧電ポンプ21(図2参照)と、圧電ポンプ21を駆動するための回路部31(図3参照)とを備える。圧電ポンプ21は本発明のポンプに相当する。吸引器10には、ノズル11の先端の状態を知らせるインジケータ(図示せず)が設けられている。
吸引器10では、鼻水を吸引するためにノズル11の先端が鼻腔に挿入される。圧電駆動部13が駆動すると、ノズル11の先端から圧電駆動部13の後端への空気の流れが流路14に生じる。鼻腔内の鼻水は、ノズル11の先端から空気とともに吸引され、セパレータ12で分離されて貯蔵部15に貯留される。
図2は圧電ポンプ21の断面図である。圧電ポンプ21は圧電素子22および構造体23を備えている。構造体23は、概略の外形が厚み方向に薄い円板状である。構造体23の天面の中央付近には、吐出口26が開口している。構造体23の底面の縁付近には、吸入口27が開口している。圧電ポンプ21は、吸入口27側がノズル11側を向くように配置されている。吐出口26は本発明の吐出部に相当する。吸入口27は本発明の吸入部に相当する。
構造体23の内部には、流路24とポンプ室25とが設けられている。流路24は、構造体23の天面で吐出口26に通じており、構造体23の内部で中央付近から外周側に延び、構造体23の底面で吸入口27に通じている。ポンプ室25は、吐出口26と流路24との連通部分の底面側に設けられた薄い円筒状の空間であり、吐出口26と流路24との連通部分に開口している。
構造体23におけるポンプ室25の内底面は、屈曲振動が可能なダイヤフラム(振動板)28として構成されている。ダイヤフラム28は円板状であり、天面がポンプ室25に面していて、底面に圧電素子22が貼り付けられている。ダイヤフラム28の天面は、ポンプ室25を間に介して吐出口26と対向している。圧電素子22は、厚み方向に薄い円板状であり、交流電圧が印加されることで主面の面内方向に伸縮しようとする圧電性を有している。
図3は、圧電ポンプ21の振動態様を示す模式図である。圧電素子22とダイヤフラム28とは、互いに貼り付いてユニモルフ構造を構成しており、圧電素子22の駆動により厚み方向に変位する。具体的には、図3(A)に示すような静止状態から圧電素子22が伸びようとする場合には、図3(B)に示すように、ダイヤフラム28が圧電素子22側(底面側)に凸に屈曲してポンプ室25の体積が増大する。これにより、ポンプ室25に負圧が生じ、ポンプ室25に連通する流路24に負圧が伝わり、流路24の流体がポンプ室25に吸引される。
次に、圧電素子22が縮もうとすると、図3(C)に示すように、ダイヤフラム28がポンプ室25側(天面側)に凸に屈曲してポンプ室25の体積が減少する。すると、流路24を間に介してポンプ室25と吐出口26とが対向しているために、ポンプ室25の流体が吐出口26から外部に吐出されるとともに、その流体の流れに引き込まれて流路24内の流体が吐出口26から吐出される。
このように、圧電ポンプ21では、圧電素子22とダイヤフラム28との屈曲振動に伴い、ポンプ室25では周期的な体積変動と圧力変動とが繰り返し生じ、気体の流れに慣性力が働くようになる。これにより、流路24の流体が吐出口26から吐出される気体の流れが定常的に生じるようになる。この圧電ポンプ21では、ダイヤフラム28が吐出口26に対して流路24およびポンプ室25を介して対面するため、圧電ポンプ21の流体効率が高く、粘性の高い鼻水のような流体でも吸引器10で容易に吸引することができる。
図4は回路部31のブロック図である。回路部31は、圧電素子22に流れる電流をフィードバックすることで、圧電素子22に印加する駆動電圧(出力電圧)を自動的に調整する。回路部31は、電流検知部32、調整部33、電圧コントローラ34および駆動回路35を備える。電流検知部32は、圧電素子22に流れる電流を計測する。調整部33は、電流検知部32の計測結果に基づいてノズル11の先端(以下、ノズル先端と称する)の状態を判断する。電圧コントローラ34は、調整部33の判断に基づいて所定パターンの電圧を出力する。電圧コントローラ34には、電源36から電力が供給されている。駆動回路35は、電圧コントローラ34が出力した電圧を昇圧して駆動電圧を生成し、その駆動電圧を圧電素子22に印加する。なお、回路部31は、回路基板上に電子部品を実装してなる。電流検知部32および調整部33は本発明の検知部に相当する。調整部33および電圧コントローラ34は本発明の制御部に相当する。
なお、ノズル先端と圧電ポンプ21(図2参照)の吸入口27とは連通しているので、電流検知部32および調整部33は吸入口27の閉塞状態を検知していることになる。また、調整部33および電圧コントローラ34は、検知された吸入口27の閉塞状態に応じて圧電素子22への出力電圧を調整していることになる。また、上記のインジケータは、検知された吸入口27の閉塞状態を知らせることになる。
図5は、圧電素子22に印加される駆動電圧の振幅に対する、圧電素子22に流れる電流の振幅を示すグラフである。各々の駆動電圧の振幅Vに対して、ノズル先端が閉塞されているときの電流の振幅Ic(V)は、ノズル先端が開放されているときの電流の振幅Iо(V)と異なっている。
そこで、調整部33は、電流検知部32により計測された電流の振幅Iが電流の振幅Ic(V)に近いとき、すなわち、所定値δ>0に対して|I−Ic(V)|<δのとき、ノズル先端が閉塞されていると判断する。調整部33は、電流の振幅Iが電流の振幅Iо(V)に近いとき、すなわち、|I−Iо(V)|<δのとき、ノズル先端が開放されていると判断する。電流の振幅Ic(V)および電流の振幅Iо(V)は、必要になる度に計算されてもよいし、テーブルとして記憶されてもよい。駆動電圧の振幅Vは、調整部33に保持されているが、計測により取得されてもよい。
図5に示すように、各々の駆動電圧の振幅Vに対して、電流の振幅Ic(V)は電流の振幅Iо(V)より大きい。そこで、電流の振幅Iと、Iо(V)<It(V)<Ic(V)の範囲で適宜設定される閾値It(V)とを比較することにより、ノズル先端の状態を判断してもよい。
なお、圧電素子22のインピーダンスの大きさは、圧電素子22に流れる電流と駆動電圧との振幅比である。そうすると、調整部33による判断には、駆動周波数(駆動電圧の周波数)における圧電素子22のインピーダンスの大きさが用いられていると言える。また、電流の振幅Iが電流の振幅Ic(V)に近いとき吸引圧が高く、電流の振幅Iが電流の振幅Iо(V)に近いとき吸引圧が低いので、調整部33は、間接的に吸引圧を検知してノズル先端の状態を判断していると言える。ここで、吸引圧は、圧電ポンプ21(図2参照)の吸入口27側と吐出口26側との圧力差である。また、電流の振幅Iが電流の振幅Ic(V)に近いとき流量が少なく、電流の振幅Iが電流の振幅Iо(V)に近いとき流量が多いので、調整部33は、間接的に流量を検知してノズル先端の状態を判断していると言える。ここで、流量は、圧電ポンプ21の吸入口27側から吐出口26側に流れる空気量である。
図6は、回路部31の動作を示すフローチャートである。駆動回路35は、駆動電圧として初期電圧を圧電素子22に印加する(S11)。電流検知部32は、一定時間(例えば1秒前後)経過後(S12)、圧電素子22に流れる電流を計測する(S13)。計測された電流の振幅Iが電流の振幅Ic(V)に近い場合、調整部33は、ノズル先端が閉塞されている、すなわち、鼻水の吸引が失敗したと判断する(S14:Yes)。この場合、駆動回路35は、鼻水を除去するために、元の振幅より所定値だけ大きな振幅を有する駆動電圧を圧電素子22に印加する(S15)。なお、駆動電圧の振幅を大きくすると駆動電圧の振幅が制限値を超える場合、駆動電圧の振幅は元の振幅のまま保持される。
電流の振幅Iが電流の振幅Iо(V)に近い場合、調整部33は、ノズル先端が開放されていると判断する(S14:No,S16:Yes)。すなわち、調整部33は、鼻水の吸引が成功した、または、鼻腔内の鼻水にノズルの先端が当たっていないと判断する。この場合、ステップS11が再び行われる。電流の振幅Iが電流の振幅Ic(V)および電流の振幅Iо(V)から離れている場合、調整部33は、吸引器10が誤作動したと判断する(S14:No,S16:No)。この場合、吸引動作が終了し、インジケータにエラーが表示される。なお、電流の振幅Iが電流の振幅Iо(V)に近い場合、鼻水の吸引が成功したと判断し、吸引動作を終了してもよい。
図7(A)は、低粘度の鼻水を吸引するときの駆動電圧の振幅の時間変化を示す概念図である。図7(B)は、中粘度の鼻水を吸引するときの駆動電圧の振幅の時間変化を示す概念図である。図7(C)は、高粘度の鼻水を吸引するときの駆動電圧の振幅の時間変化を示す概念図である。時間tcは、鼻水の吸引が完了した時間を示している。なお、図7については、電圧調整と電流計測との時間差を考慮せずに図示している。
図7(A)に示すように、低粘度の鼻水を吸引する場合、駆動電圧の振幅が初期電圧の振幅Viniのときに吸引が完了するので、駆動電圧の振幅は変化しない。図7(B)に示すように、中粘度の鼻水を吸引する場合、駆動電圧の振幅は、時間経過とともに初期電圧の振幅Viniから大きくなり、吸引が完了した時に初期電圧の振幅Viniに戻っている。図7(C)に示すように、高粘度の鼻水を吸引する場合、中粘度の鼻水を吸引する場合より、吸引が完了するまで時間がかかり、吸引が完了したときの駆動電圧の振幅が大きくなっている。このように、吸引器10では、鼻水の粘度に応じて駆動電圧が自動的に調整される。
図8(A)は、従来構成の吸引器における、駆動電圧の振幅、吸引圧および流量の時間変化を示す概念図である。図8(B)は、吸引器10における、駆動電圧の振幅、吸引圧および流量の時間変化を示す概念図である。図8では、駆動電圧の振幅、吸引圧、流量および時間は適宜規格化されている。
従来構成の吸引器では、図8(A)に示すように、駆動電圧の振幅が常に一定になっている。時間が0〜4および9〜12のとき、ノズル先端が開放されているので、吸引圧は0になっている。流量は、ノズル先端が閉塞されているときに合わせて駆動電圧の振幅が調整されているので、過度に多くなっている。時間が4〜9のとき、ノズル先端が閉塞されているので、吸引圧はノズル先端が開放している場合より上昇し、流量はノズル先端が開放している場合より減少している。
吸引器10では、図8(B)に示すように、駆動電圧の振幅が自動的に調整されている。時間が0〜4および9〜12のとき、ノズル先端が開放されているので、吸引圧は0になっている。駆動電圧の振幅は小さく抑えられ、流量は適度に保たれている。時間が4〜9のとき、ノズル先端が閉塞されている。これに合わせて、駆動電圧の振幅はノズル先端が開放されている場合より大きくなり、吸引圧はノズル先端が開放されている場合より上昇している。流量は、駆動電圧の振幅が大きくなるので、ノズル先端が開放している場合よりあまり減少していない。
吸引器10は、ノズル先端が閉塞されていると判断する度に、駆動電圧の振幅を大きくする。また、吸引器10は、ノズル先端が開放されていると判断すると、駆動電圧の振幅を小さくする。これにより、鼻水が吸いにくい場合、駆動電圧の振幅は大きくなり、鼻水は高い吸引圧で吸引される。鼻水が吸いやすい場合、駆動電圧の振幅は中程度となり、鼻水は低い吸引圧で吸引される。鼻水の吸引が完了した場合や鼻水がない場合、駆動電圧の振幅は小さくなる。このように、吸引器10では、ノズル先端の閉塞状態に応じて適切な吸引圧で吸引することができる。また、吸引器10が必要最低限の駆動電圧で動作するので、動作時の消費電力を低減することができる。また、鼻水の吸引が完了した場合や鼻水がない場合、駆動電圧の振幅が小さくなり、大流量の空気が鼻腔からに吸い出されないので、人体への悪影響を小さくすることができる。
《第2の実施形態》
本発明の第2の実施形態に係る吸引器について説明する。図9は、第2の実施形態に係る回路部41のブロック図である。回路部41は、電流検知部42、電圧検知部43、位相比較器44、マイコン(MCU)45および抵抗46を備える。電流検知部42は、抵抗値が既知である抵抗46の両端の電圧を計測することにより、圧電素子22に流れる電流を計測する。抵抗46は、圧電素子22と駆動回路35とを接続する電圧線に挿入されている。電圧検知部43は、圧電素子22に印加される駆動電圧を計測する。位相比較器44は、電流検知部42が計測した電流と電圧検知部43が計測した電圧との位相差θを出力する。マイコン45は、位相比較器44が出力した位相差θに基づいて所定パターンの電圧を駆動回路35に出力する。
本発明の第2の実施形態に係る吸引器について説明する。図9は、第2の実施形態に係る回路部41のブロック図である。回路部41は、電流検知部42、電圧検知部43、位相比較器44、マイコン(MCU)45および抵抗46を備える。電流検知部42は、抵抗値が既知である抵抗46の両端の電圧を計測することにより、圧電素子22に流れる電流を計測する。抵抗46は、圧電素子22と駆動回路35とを接続する電圧線に挿入されている。電圧検知部43は、圧電素子22に印加される駆動電圧を計測する。位相比較器44は、電流検知部42が計測した電流と電圧検知部43が計測した電圧との位相差θを出力する。マイコン45は、位相比較器44が出力した位相差θに基づいて所定パターンの電圧を駆動回路35に出力する。
位相比較器44として、例えば、PLL(PhaseLocked Loop)等で用いられる位相周波数比較器(Phase Frequency Comparator)のような回路方式のデジタル型比較器が使用される。マイコン45として、I/O端子およびPWM出力端子を有するものが使用される。I/O端子は位相比較器44に接続され、PWM出力端子は駆動回路35に接続される。
ノズル先端が閉塞されているときにおける、圧電素子22を流れる電流と駆動電圧との位相差θcは、ノズル先端が開放されているときにおける、圧電素子22を流れる電流と駆動電圧との位相差θоと異なっている。そこで、マイコン45は、位相差θが位相差θcに近いときノズル先端が閉塞されていると判断し、位相差θが位相差θоに近いときノズル先端が開放されていると判断する。なお、圧電素子22のインピーダンスの位相は、圧電素子22に流れる電流と駆動電圧との位相差であるところ、マイコン45による判断には、駆動周波数における圧電素子22のインピーダンスの位相が用いられていると言える。
図10は、回路部41の動作を示すフローチャートである。位相比較器44はステップS12の後に位相差θを出力する(S23)。マイコン45は、位相差θと位相差θcとを比較し、必要ならば位相差θと位相差θоとを比較して、ノズル先端の状態を判断する(S24,S26)。
第2の実施形態では、圧電素子22に流れる電流と駆動電圧との位相差θを計測することにより、ノズル先端の状態を検知することができる。また、位相差θの計測は温度変化の影響を受けにくいので、精度良く吸引圧を調整することができる。
《第3の実施形態》
本発明の第3の実施形態に係る吸引器について説明する。図11は、第3の実施形態に係る回路部51のブロック図である。回路部51は共振周波数演算部57を備える。共振周波数演算部57は、電流検知部32が計測した電流に基づいて圧電素子22の共振周波数fを算出する。調整部33は、共振周波数演算部57が算出した共振周波数fに基づいてノズル先端の状態を判断する。
本発明の第3の実施形態に係る吸引器について説明する。図11は、第3の実施形態に係る回路部51のブロック図である。回路部51は共振周波数演算部57を備える。共振周波数演算部57は、電流検知部32が計測した電流に基づいて圧電素子22の共振周波数fを算出する。調整部33は、共振周波数演算部57が算出した共振周波数fに基づいてノズル先端の状態を判断する。
圧電素子22の共振周波数は、圧電素子22のインピーダンスの大きさが極小となる周波数、すなわち、圧電素子22を流れる電流の振幅が極大となる周波数である。そこで、駆動周波数を所定範囲で変化させ、各周波数で圧電素子22を流れる電流を計測し、計測された電流の振幅が極大になる周波数を選択することにより、圧電素子22の共振周波数を算出することができる。
ノズル先端が閉塞されているときの圧電素子22の共振周波数fcは、ノズル先端が開放されているときの圧電素子22の共振周波数fоと異なっている。そこで、調整部33は、共振周波数fが共振周波数fcに近いときノズル先端が閉塞されていると判断し、共振周波数fが共振周波数fоに近いときノズル先端が開放されていると判断する。
図12は、回路部51の動作を示すフローチャートである。共振周波数演算部57は、ステップS12の後に共振周波数fを算出する(S33)。調整部33は、共振周波数fと共振周波数fcとを比較し、必要ならば共振周波数fと共振周波数fоとを比較して、ノズル先端の状態を判断する(S34,S36)。駆動回路35は、ノズル先端の状態に応じた駆動電圧を圧電素子22に印加する(S11,S15)。この際、駆動周波数は共振周波数fになるように調整される。
第3の実施形態では、圧電素子22の共振周波数fを算出することにより、ノズル先端の状態を検知することができる。また、駆動周波数を圧電素子22の共振周波数fに合わせることにより、駆動電圧の振幅を変化させずに、圧電素子22の振動を大きくし、高い吸引圧を得ることができる。
なお、上述の実施形態の吸引器は鼻水吸引器であったが、本発明の吸引器は、鼻水吸引器に限定されず、唾液や痰などの体液を吸引するものでもよい。
《第4の実施形態》
本発明の第4の実施形態に係る陰圧閉鎖療法用の吸引器について説明する。図13は、第4の実施形態の陰圧閉鎖療法を説明するための模式的断面図である。この陰圧閉鎖療法では、ガーゼ等のドレッシング67により患者の創傷部Wが被覆される。ドレッシング67により被覆された創傷部Wはフィルム66で密閉される。チューブ64Aの第1端は、フィルム66に設けられた開口部を通り、ドレッシング67に接続される。チューブ64Aの第2端は貯蔵部65に接続される。貯蔵部65はチューブ64Bを介して吸引器60に接続される。これにより、ドレッシング67と吸引器60とを繋ぐ流路が形成される。
本発明の第4の実施形態に係る陰圧閉鎖療法用の吸引器について説明する。図13は、第4の実施形態の陰圧閉鎖療法を説明するための模式的断面図である。この陰圧閉鎖療法では、ガーゼ等のドレッシング67により患者の創傷部Wが被覆される。ドレッシング67により被覆された創傷部Wはフィルム66で密閉される。チューブ64Aの第1端は、フィルム66に設けられた開口部を通り、ドレッシング67に接続される。チューブ64Aの第2端は貯蔵部65に接続される。貯蔵部65はチューブ64Bを介して吸引器60に接続される。これにより、ドレッシング67と吸引器60とを繋ぐ流路が形成される。
吸引器60は、例えば、第1の実施形態の圧電駆動部と同様の構成を含む。この圧電駆動部は、上記のように、圧電ポンプと、圧電ポンプを駆動するための回路部とを備える。この陰圧閉鎖療法では、吸引器60によりドレッシング67内の空気を吸引することで、ドレッシング67内の圧力を低下させる。また、この陰圧閉鎖療法では、ドレッシング67内に溜まった滲出液を空気とともに吸引し、その滲出液を空気から分離して貯蔵部65に貯留する。
図14は、吸引器60の動作を示すフローチャートである。吸引器60は次のように動作する。圧電ポンプの駆動電圧を標準電圧に設定して圧電ポンプを駆動し、ドレッシング67内の空気を吸引する(S41)。この吸引により、ドレッシング67内の圧力が下限値になると、圧電ポンプの吸入部(吸入口)が閉塞状態に近づく。次に、一定時間経過後(S12)、圧電ポンプの吸入部の状態を検知する(S43)。圧電ポンプの吸入部の状態は、例えば、第1の実施形態と同様に、圧電ポンプの圧電素子に流れる電流を計測することで検知される。圧電ポンプの吸入部が閉塞状態であることを検知した場合(S44:Yes)、閉塞状態の検知が概ね可能な最低電圧まで圧電ポンプの駆動電圧を下げた後(S45)、ステップS12を再び行う。
圧電ポンプの駆動電圧を下げると、圧電ポンプの吸引力が低下する。また、時間の経過とともに、フィルム66と患者の皮膚やチューブ64Aとの間の僅かな隙間からドレッシング67内に空気が流入する。これにより、ドレッシング67内の圧力が上限値になると、圧電ポンプの吸入部が開放状態に近づく。また、ドレッシング67内の空気の吸引がまだ十分でない場合、圧電ポンプの吸入部は開放状態に近いままである。そこで、圧電ポンプの吸入部が開放状態であることを検知した場合(S44:No,S46:Yes)、圧電ポンプを標準電圧で駆動し、ドレッシング67内の空気を吸引する(S41)。圧電ポンプの吸入部が閉塞状態でも開放状態でもないことを検知した場合(S44:No,S46:No)、誤作動したと判断し、吸引動作を終了する。
第4の実施形態では、ドレッシング67内の圧力が下限値になると、圧電ポンプの駆動電圧を最低電圧まで下げるので、過剰な吸引を防止できるとともに、消費電力を抑制できる。また、ドレッシング67内の圧力が上限値になると、ドレッシング67内の空気の吸引を再開するので、ドレッシング67内の圧力を低圧に維持できる。
《第5の実施形態》
本発明の第5の実施形態に係る、加圧器を用いる床ずれ防止ベッドについて説明する。図15(A)は、第5の実施形態の床ずれ防止ベッド70の外観斜視図である。図15(B)は、第5の実施形態の床ずれ防止ベッド70の分解斜視図である。台74の矩形状の上面には、エアセル73A,73Bが設けられる。エアセル73A,73Bは、台74の上面の短手方向に並んで配置され、台74の上面の長手方向に長い。エアセル73A,73Bが設けられた台74の上面には、複数の柱状のエアセル72の側面を連結させてなるマット71が配置される。
本発明の第5の実施形態に係る、加圧器を用いる床ずれ防止ベッドについて説明する。図15(A)は、第5の実施形態の床ずれ防止ベッド70の外観斜視図である。図15(B)は、第5の実施形態の床ずれ防止ベッド70の分解斜視図である。台74の矩形状の上面には、エアセル73A,73Bが設けられる。エアセル73A,73Bは、台74の上面の短手方向に並んで配置され、台74の上面の長手方向に長い。エアセル73A,73Bが設けられた台74の上面には、複数の柱状のエアセル72の側面を連結させてなるマット71が配置される。
エアセル72,73A,73Bは、チューブ(図示せず)を介して加圧器(図示せず)に接続される。この加圧器は、各エアセルに対応した圧電ポンプ、各圧電ポンプを駆動するための駆動回路部、および、各駆動回路部の動作のタイミングを制御する制御回路部を備える。各圧電ポンプは、例えば、第1の実施形態と同様に構成される。駆動回路部は、例えば、第1の実施形態の回路部と同様に構成される。圧電ポンプは、その吐出部(吐出口)がチューブ側を向き、その吸入部が外気側を向くように配置される。
エアセル72に接続されるチューブには、バルブが設けられる。これにより、必要に応じて、エアセル72に空気が封入され、また、エアセル72から空気が排出される。エアセル73A,73Bに接続されるチューブには、バルブが設けられていない。これにより、圧電ポンプが駆動すると、エアセル73A,73Bに空気が供給されてエアセル73A,73B内が加圧される。圧電ポンプが停止すると、エアセル73A,73Bから空気が排出されてエアセル73A,73B内が減圧される。
図16(A)は、床ずれ防止ベッド70の側面図である。図16(B)は、エアセル73Aが膨張したときの床ずれ防止ベッド70の側面図である。床ずれ防止ベッド70では、加圧器でエアセル73A,73Bの一方を膨張させ、使用者Pの身体の片側を持ち上げることにより、使用者Pに寝返りを打たせることができる。なお、使用者に寝返りを打たせる際、エアセル73A,73Bとともにエアセル72を使用してもよい。
図17は、エアセル73Aに対応した駆動回路部の動作を示すフローチャートである。なお、エアセル73Bに対応した駆動回路部も、エアセル73Aに対応した駆動回路部と同様に動作する。駆動回路部は次のように動作する。エアセル73Aに対応した圧電ポンプを初期電圧で駆動した後(S11)、一定時間(例えば0.1秒前後)経過後(S12)、エアセル73Aに対応した圧電ポンプに流れる電流を計測する(S13)。使用者がまだ寝返りを打っていない場合、エアセル73Aは使用者の体重で加圧されたままである。このため、エアセル73Aの圧電ポンプに流れる電流は、その圧電ポンプの吐出部が閉塞されているときの電流の振幅Ic(V)に近い。そこで、計測された電流の振幅が電流の振幅Ic(V)に近い場合、使用者が寝返りを打っていないと判断し(S14:Yes)、エアセル73Aの圧電ポンプの駆動電圧を上げてエアセル73Aへの加圧を続ける(S15)。
使用者が寝返りを打った場合、使用者の身体がエアセル73Aから離れるので、エアセル73Aの圧力が大気圧に近くなる。このため、エアセル73Aの圧電ポンプに流れる電流は、その圧電ポンプの吐出部が開放されているときの電流の振幅Iо(V)に近い。そこで、計測された電流の振幅が電流の振幅Iо(V)に近い場合(S14:No,S16:Yes)、使用者が寝返りを打ったと判断し、次の寝返りのタイミングまでエアセル73Aの圧電ポンプを停止してエアセル73Aへの加圧を停止する(S57)。次の寝返りのタイミングが来ると、エアセル73Aの圧電ポンプを初期電圧で再度駆動する(S11)。なお、エアセル73A,73Bに対応する駆動回路部の動作のタイミングは、エアセル73A,73Bが交互に加圧されるように制御回路部により制御される。
第5の実施形態では、使用者が寝返りを打っていない場合、圧電ポンプの駆動電圧の振幅を大きくし、使用者が寝返りを打った場合、圧電ポンプが停止する。このため、圧電ポンプを最小限の出力で最小限の時間駆動するだけで、使用者に寝返りを打たせ、使用者の床ずれを防止できる。なお、第5の実施形態のステップS15では、圧電ポンプの駆動電圧を上げる代わりに、圧電ポンプの駆動電圧を変化させずに維持してもよい。この場合でも、圧電ポンプの駆動電圧を上げる場合に近い効果が得られる。
10,60…吸引器
11…ノズル
12…セパレータ
13…圧電駆動部
14,24…流路
15,65…貯蔵部
21…圧電ポンプ(ポンプ)
22…圧電素子
23…構造体
25…ポンプ室
26…吐出口(吐出部)
27…吸入口(吸入部)
28…ダイヤフラム
31,41,51…回路部
32,42…電流検知部(検知部)
33…調整部(検知部、制御部)
34…電圧コントローラ(制御部)
35…駆動回路
36…電源
43…電圧検知部
44…位相比較器
45…マイコン
46…抵抗
57…共振周波数演算部
64A,64B…チューブ
66…フィルム
67…ドレッシング
70…床ずれ防止ベッド
71…マット
72,73A,37B…エアセル
74…台
P…使用者
W…創傷部
11…ノズル
12…セパレータ
13…圧電駆動部
14,24…流路
15,65…貯蔵部
21…圧電ポンプ(ポンプ)
22…圧電素子
23…構造体
25…ポンプ室
26…吐出口(吐出部)
27…吸入口(吸入部)
28…ダイヤフラム
31,41,51…回路部
32,42…電流検知部(検知部)
33…調整部(検知部、制御部)
34…電圧コントローラ(制御部)
35…駆動回路
36…電源
43…電圧検知部
44…位相比較器
45…マイコン
46…抵抗
57…共振周波数演算部
64A,64B…チューブ
66…フィルム
67…ドレッシング
70…床ずれ防止ベッド
71…マット
72,73A,37B…エアセル
74…台
P…使用者
W…創傷部
Claims (8)
- 圧電素子で駆動し、吸入部および吐出部を有するポンプと、
前記圧電素子のインピーダンスを用いて前記吸入部または吐出部の閉塞状態を検知する検知部と、
前記検知部が検知した前記吸入部または吐出部の閉塞状態に応じて前記圧電素子への出力電圧を調整する制御部と、を備える、吸引器または加圧器。 - 前記検知部は前記吸入部と前記吐出部との圧力差を検知する、請求項1に記載の吸引器または加圧器。
- 前記検知部は前記吸入部から前記吐出部に流れる流量を検知する、請求項1に記載の吸引器または加圧器。
- 前記検知部による検知には、前記ポンプの駆動周波数における前記圧電素子のインピーダンスの大きさが用いられる、請求項1に記載の吸引器または加圧器。
- 前記検知部による検知には、前記ポンプの駆動周波数における前記圧電素子のインピーダンスの位相が用いられる、請求項1に記載の吸引器または加圧器。
- 前記検知部による検知には、前記圧電素子のインピーダンスの大きさが極小となる周波数が用いられる、請求項1に記載の吸引器または加圧器。
- 前記検知部が検知した前記吸入部または吐出部の閉塞状態を知らせるインジケータを備える、請求項1ないし6のいずれかに記載の吸引器または加圧器。
- 吸引対象物が鼻水である、請求項1ないし7のいずれかに記載の吸引器。
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