JP5857418B2 - 聴覚マスキングデータの作成方法および装置 - Google Patents
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Description
マスカー加工音響信号に対応するマスカー原音符号Bまたはマスカー加工符号Cに対して、マスキー符号Aおよび複数通りの改変マスキー符号A1,A2の各々とマスカー原音符号Bまたはマスカー加工符号Cを用いて、低強度選択に基づく演算により、複数通りのマスキング対象信号成分AB,マスキング対象信号成分AB1,AB2またはマスキング対象信号成分AC,マスキング対象信号成分AC1,AC2を作成し、複数通りのマスキング対象信号成分AB,マスキング対象信号成分AB1,AB2またはマスキング対象信号成分AC,マスキング対象信号成分AC1,AC2どうしを各々の群内で2つずつ重複無く順次組み合わせ、加算演算により、合算マスキング対象信号成分ABまたは合算マスキング対象信号成分ACを作成し、マスキング対象信号成分ABおよびマスキング対象信号成分ACを用いて、差分演算により、マスキング対象信号成分の増分ABCを作成するようにしたので、マスカー原音音響信号に対するマスカー加工音響信号のマスキング対象信号成分の増分を、+1または−1半音の範囲に拡張させて高精度、かつ効率的に作成できる。得られたマスキング対象信号成分の増分ABCを表示または音響出力することにより、マスキング対象信号成分の増分を視覚的、聴覚的に確認することが可能となる。
つの符号データを1つの2チャンネル符号データに統合し、2つのチャンネルで発音時間が重複する同一ノートナンバーの発音区間を重複する部分と重複しない部分に分割し、重複する部分、重複しない部分のベロシティを、差分演算、低強度選択、加算演算を行うことにより更新し、各発音区間を特定するノートオンのイベントデータとノートオフのイベントデータを時系列にソートし、2つのマスカー音響信号どうしの差分(マスカー原音音響信号の加工に基づく信号劣化成分やマスキング対象信号成分の増分)、マスカー原音音響信号またはマスカー加工音響信号によるマスキー音響信号に対する聴覚マスキングデータ、オフセットを加えた複数のマスキー音響信号どうしの和(音高方向にオフセットを加えた複数のマスキー音響信号どうしの和)またはマスキング対象信号成分どうしの和(音高方向にオフセットを加えた複数のマスキー音響信号に対するマスカー原音信号またはマスカー加工音響信号によるマスキング対象信号成分どうしの和)に対応する演算符号データとして符号化するようにしたので、発音開始または発音終了の識別、時刻、音の高さ、チャンネル番号、音の強さの属性情報を備えた符号データ間の演算を効率的に行うことが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。まず、本発明で用いる符号データの演算処理について説明する。図1は、符号データの演算処理を実行する演算符号データ作成装置を示す機能ブロック図である。演算符号データ作成装置は、図1に示すように、データ入力部11、演算処理部12、表示部13、音響出力部14、データ出力部15、符号データ作成部16を有すると共に、図示しないハードディスク等の記憶装置、指示入力を行うキーボード、マウス等の入力機器等を有しており、入出力機器が接続された汎用のコンピュータに専用のプログラムを組み込むことにより実現される。
図2は、図1に示した演算符号データ作成装置による演算符号データの作成方法の概要を示すフローチャートである。演算符号データの作成方法は、図2に示した各ステップ(各段階)の詳細な手順を記録したプログラムを、図1に示した演算符号データ作成装置が実行することにより行われる。
配列の準備ができたら、演算処理部12はMIDIデータ統合処理を開始する。 S1におけるMIDIデータ統合処理の詳細を図3のフローチャートを用いて説明する。まず、演算処理部12は、ポインタp2が総ノートイベント数Ne2より小さいかどうかを判断する(S101)。後述するように、p2は配列Event2[]内のノートイベントが処理される度に1加算されるため、p2がNe2より小さいことは未処理のノートイベントが配列Event2[]内に残っていることを意味する。すなわち、S101では、配列Event2[]内のノートイベントの処理を終えたかどうかを判断している。
EventW[pw].time←Event2[p2].time
EventW[pw].channel←1
EventW[pw].note−number←Event2[p2].note−number
EventW[pw].velocity←Event2[p2].velocity
pw←pw+1
p2←p2+1
EventW[pw].time←Event1[p1].time
EventW[pw].channel←0
EventW[pw].note−number←Event1[p1].note−number
EventW[pw].velocity←Event1[p1].velocity
pw←pw+1
p1←p1+1
統合処理が終了したら、演算処理部12は、重複ノートオン区間演算処理を実行する(図2のS2)。ノートオン区間(発音区間)とは、ノートオンのイベントデータとそれに対応する同一ノートナンバーをもつノートオフの2つのイベントデータの対で構成される区間である。また、重複ノートオン区間とは、他方のチャンネルのノートオン区間と時間的に全てまたは一部が重複するノートオン区間である。上記S1の統合処理の結果、EventW[]は、2チャンネルのMIDIイベントで構成されることになり、これに対して、単一チャンネルのMIDIイベント配列EventS[]に変換する処理を行う。ただし、EventW[]は、同一時間に同一ノートナンバーのノートオン区間が重複してしまう可能性がある。重複ノートオン区間演算処理では、ノートオン区間が重複する部分について強度値(ベロシティ)の演算を行い、1つのチャンネルに統一することにより、単一チャンネルのMIDIイベント配列EventS[]に変換する。
nn←EventW[pw].note−number
vel←EventW[pw].velocity
ch←EventW[pw].channel
EventS[ps].time←EventW[pw].time
EventS[ps].channel←0
EventS[ps].note−number←nn
EventS[ps].velocity←0
tableS[nn]←−1
ps←ps+1
vel←|vel−EventW[tableW[1−ch,nn]].velocity|
tableW[ch,nn]←pw
vel>EventW[tableW[1−ch,nn]].velocityの場合
vel←EventW[tableW[1−ch,nn]].velocity
常にtableW[ch,nn]←pw
vel←vel+EventW[tableW[1−ch,nn]].velocity
tableW[ch,nn]←pw
vel←−1
vel←EventW[tableW[1−ch,nn]].velocity
tableW[ch,nn]←−1
EventS[ps].time←EventW[pw].time
EventS[ps].channel←0
EventS[ps].note−number←nn
EventS[ps].velocity←vel
vel>0の場合tableS[nn]←ps、vel=0の場合tableS[nn]←−1
ps←ps+1
重複ノートオン区間処理が終了したら、演算処理部12は、0デュレーションイベント削除処理を行う(図2のS3)。重複ノートオン区間についての処理が終了すると、図7で作成された単一チャンネルのMIDIイベント配列EventS[]には、同一ノートナンバーで時間的にノートオン区間が重複するようなノートイベントが存在しなくなる。しかし、EventS[]には、ノートオンとノートオフが同一時刻となる0デュレーションのノートイベントが含まれている可能性がある。そこで、次に、0デュレーションのノートイベントを削除する処理を行う。
nn←EventS[ps].note−number
vel←EventS[ps].velocity
tableS[nn]←ps
EventS[tableS[nn] ].note−number←−1
EventS[ps].note−number←−1
tableS[nn]←−1
Energy←Energy+EventS[tableS[nn]].velocity・(EventS[ps].time−EventS[tableS[nn]].time)
Duration←Duration+EventS[ps].time−EventS[tableS[nn]].time
EventD[pd].time←EventS[ps].time
EventD[pd].channel←0
EventD[pd].note−number←EventS[ps].note−number
EventD[pd].velocity←EventS[ps].velocity
pd←pd+1
上記演算符号データの作成(符号データの演算処理)方法を用いて、聴覚マスキングデータを作成することができる。以下、本発明に係る聴覚マスキングデータの作成方法および装置を、2つの実施形態に基づいて説明する。図10は、本発明に係る聴覚マスキングデータ作成装置の一実施形態を示す機能ブロック図である。本実施形態における聴覚マスキングデータ作成装置は、図10に示すように、データ入力部21、演算処理部22、表示部23、音響出力部24、データ出力部25、符号データ作成部26を有すると共に、図示しないハードディスク等の記憶装置、指示入力を行うキーボード、マウス等の入力機器等を有しており、入出力機器が接続された汎用のコンピュータに専用のプログラムを組み込むことにより実現される。
事前準備として、必要な符号データを作成する処理を行う。まず、会話音・騒音等のかき消される側の音であるマスキー音響信号、BGM等のかき消す側の音であるマスカー音響信号を用意し各々図10に示すデータ入力部21に入力され、それぞれ特許文献4など公知の手法により図10に示す符号データ作成部26においてMIDI符号化し、マスキーMIDI符号A、マスカー原音MIDI符号Bを得る(S15、S16)。マスキーMIDI符号A、マスカー原音MIDI符号Bをそれぞれ表示出力した状態を図17、図14に示す。また、図14と同一の楽曲について、MIDI打ち込みデータを表示出力した状態を図13に示す。さらに、マスカー音響信号に対しては、特許文献2または特許文献3に記載のマスキング効果強調処理を実行し(S17)、マスカー加工音響信号を得た後、同様に特許文献4など公知の手法によりMIDI符号化し(S18)、マスカー加工MIDI符号Cを得る。マスカー加工MIDI符号Cを表示出力した状態を図15に示す。
次に、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、S11、S12において、単一のマスキーMIDI符号Aを用いて演算を行い、マスキング対象信号成分AB、ACを作成したが、第2の実施形態では、マスキーMIDI符号Aを+1または−1半音の範囲に拡張させて演算を行い、合算マスキング対象信号成分AB、ACを作成する。図12は、マスキーMIDI符号Aを+1または−1半音の範囲に拡張させて合算マスキング対象信号成分AB、ACを作成する処理の概要を示すフローチャートである。第1の実施形態と同様、事前準備として、必要な符号データを作成する処理を行う。図12では図11記載のマスキーMIDI符号A、マスカー原音MIDI符号B、マスカー加工MIDI符号Cが既に準備されているものとする。
12、22 演算処理部
13、23 表示部
14、24 音響出力部
15、25 データ出力部
16、26 符号データ作成部
Claims (22)
- 聴覚マスキングにおけるマスキー音響信号、マスカー原音音響信号、マスカー加工音響信号の各々を符号化して得られ、音素成分を音の高さ、音の強さ、時間情報を有する形式で表現したマスキー符号A、マスカー原音符号B、マスカー加工符号Cに対して、
前記マスキー符号Aと前記マスカー原音符号Bを用いて、音の高さが対応し、時間情報が重複する音素成分に対する、音の強さが低い方を選択する低強度選択に基づく演算により、マスキング対象信号成分ABを作成するとともに、
前記マスキー符号Aと前記マスカー加工符号Cを用いて、前記低強度選択に基づく演算により、マスキング対象信号成分ACを作成する低強度選択演算段階と、
前記マスキング対象信号成分ABおよび前記マスキング対象信号成分ACを用いて、音の高さが対応し、時間情報が重複する音素成分に対する、音の強さの差分演算に基づく演算により、聴覚マスキングデータとしてマスキング対象成分の増分ABCを作成するようにしている差分演算段階と、
を有することを特徴とする聴覚マスキングデータの作成方法。 - 聴覚マスキングにおけるマスキー音響信号、マスカー原音音響信号、マスカー加工音響信号の各々を符号化して得られ、音素成分を音の高さ、音の強さ、時間情報を有する形式で表現したマスキー符号A、マスカー原音符号B、マスカー加工符号Cに対して、
前記マスキー符号Aを構成する全ての音の高さに一律に所定のオフセット値を加え、複数通りのオフセット値に対応して、複数通りの改変マスキー符号A1、改変マスキー符号A2を作成する符号データ改変段階と、
前記マスキー符号Aおよび前記複数通りの改変マスキー符号A1,A2の各々と前記マスカー原音符号Bまたはマスカー加工符号Cを用いて、音の高さが対応し、時間情報が重複する音素成分に対する、音の強さが低い方を選択する低強度選択に基づく演算により、複数通りのマスキング対象信号成分AB,マスキング対象信号成分AB1,AB2またはマスキング対象信号成分AC,マスキング対象信号成分AC1,AC2を作成している低強度選択演算段階と、
前記複数通りのマスキング対象信号成分AB,マスキング対象信号成分AB1,AB2またはマスキング対象信号成分AC,マスキング対象信号成分AC1,AC2どうしを各々の群内で2つずつ重複無く順次組み合わせ、音の高さが対応し、時間情報が重複する音素成分に対する、音の強さを加算する加算演算に基づく演算により、合算マスキング対象信号成分ABまたは合算マスキング対象信号成分ACを作成するようにしている加算演算段階と、
前記合算マスキング対象信号成分ABおよび前記合算マスキング対象信号成分ACを用いて、音の高さが対応し、時間情報が重複する音素成分に対する、音の強さの差分演算に基づく演算により、聴覚マスキングデータとしてマスキング対象成分の増分ABCを作成するようにしている差分演算段階と、
を有することを特徴とする聴覚マスキングデータの作成方法。 - 請求項2において、
前記マスキー符号A、マスカー原音符号B、マスカー加工符号Cは時系列に配置されたイベントデータで構成され、各イベントデータは、前記時間情報を規定する発音開始または発音終了の識別および時刻、前記音の高さ、チャンネル番号、前記音の強さの属性情報を備えた符号データであり、
前記加算演算に基づく演算は、
前記2つの符号データの各イベントデータに対して互いに異なるチャンネル番号を付与しながら、時刻が早い順にソートして、2つのチャンネル番号を有する1つの時系列な符号データに統合し、2チャンネル符号データを作成する符号データ統合段階と、
発音開始のイベントデータとそれに対応する同一の音の高さをもつ発音終了の2つのイベントデータの対で構成される区間を発音区間としたとき、前記2チャンネル符号データの中で、一方のチャンネルの発音区間が、同一の音の高さをもつ他方のチャンネルの発音区間と時間的に少なくとも一部が重複する場合に、両発音区間が重複する部分を、両発音区間の音の強さの和を新たな音の強さとする新たな発音区間を生成し、前記少なくとも一部が重複する両発音区間のうち、重複しない部分については、一方のチャンネルの発音区間の音の強さを有する新たな発音区間を生成する発音区間更新段階と、
前記発音区間更新段階にて更新された発音区間の各々の発音開始のイベントデータと発音終了のイベントデータを時系列にソートし、所定の形式で符号化する演算符号データ符号化段階と、
を有することを特徴とする聴覚マスキングデータの作成方法。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項において、
前記差分演算段階により得られたマスキング対象成分の増分ABCを表示手段に画面表示する段階、および/または前記マスキング対象成分の増分ABCを音響再生手段により音響再生する段階をさらに有することを特徴とする聴覚マスキングデータの作成方法。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項において、
前記マスキー符号A、マスカー原音符号B、マスカー加工符号Cは時系列に配置されたイベントデータで構成され、各イベントデータは、前記時間情報を規定する発音開始または発音終了の識別および時刻、前記音の高さ、チャンネル番号、前記音の強さの属性情報を備えた符号データであり、
前記差分演算に基づく演算は、
前記2つの符号データの各イベントデータに対して互いに異なるチャンネル番号を付与しながら、時刻が早い順にソートして、2つのチャンネル番号を有する1つの時系列な符号データに統合し、2チャンネル符号データを作成する符号データ統合段階と、
発音開始のイベントデータとそれに対応する同一の音の高さをもつ発音終了の2つのイベントデータの対で構成される区間を発音区間としたとき、前記2チャンネル符号データの中で、一方のチャンネルの発音区間が、同一の音の高さをもつ他方のチャンネルの発音区間と時間的に少なくとも一部が重複する場合に、両発音区間が重複する部分を、両発音区間の音の強さの差分値を新たな音の強さとする新たな発音区間を生成し、前記少なくとも一部が重複する両発音区間のうち、重複しない部分については、元の音の強さを有する新たな発音区間を生成する発音区間更新段階と、
前記発音区間更新段階にて更新された発音区間の各々の発音開始のイベントデータと発音終了のイベントデータを時系列にソートし、所定の形式で符号化する演算符号データ符号化段階と、
を有することを特徴とする聴覚マスキングデータの作成方法。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項において、
前記マスキー符号A、マスカー原音符号B、マスカー加工符号Cは時系列に配置されたイベントデータで構成され、各イベントデータは、前記時間情報を規定する発音開始または発音終了の識別および時刻、前記音の高さ、チャンネル番号、前記音の強さの属性情報を備えた符号データであり、
前記低強度選択に基づく演算は、
前記2つの符号データの各イベントデータに対して互いに異なるチャンネル番号を付与しながら、時刻が早い順にソートして、2つのチャンネル番号を有する1つの時系列な符号データに統合し、2チャンネル符号データを作成する符号データ統合段階と、
発音開始のイベントデータとそれに対応する同一の音の高さをもつ発音終了の2つのイベントデータの対で構成される区間を発音区間としたとき、前記2チャンネル符号データの中で、一方のチャンネルの発音区間が、同一の音の高さをもつ他方のチャンネルの発音区間と時間的に少なくとも一部が重複する場合に、両発音区間が重複する部分を、両発音区間の音の強さのいずれか小さい方の値を新たな音の強さとする新たな発音区間を生成し、前記少なくとも一部が重複する両発音区間のうち、重複しない部分については、発音区間の音の強さを全て0に設定する発音区間更新段階と、
前記発音区間更新段階にて更新された発音区間の各々の発音開始のイベントデータと発音終了のイベントデータを時系列にソートし、所定の形式で符号化する演算符号データ符号化段階と、
を有することを特徴とする聴覚マスキングデータの作成方法。 - 請求項3、請求項5、請求項6のいずれか一項において、
前記発音区間更新段階は、前記重複区間の音の強さが0の場合、前記重複区間を符号化対象から削除することを特徴とする聴覚マスキングデータの作成方法。 - 請求項3、請求項5から請求項7のいずれか一項において、
前記演算符号データ符号化段階にて符号化された演算符号データに対して、発音開始のイベントデータとそれに対応する同一の音の高さをもつ発音終了の2つのイベントデータの対で構成される発音区間を抽出し、前記抽出された全ての発音区間の時間間隔(発音終了のイベントデータの時刻と発音開始のイベントデータの時刻との差)の総和値Duration、および前記抽出された全ての発音区間の音の強さと発音区間の時間間隔(発音終了のイベントデータの時刻と発音開始のイベントデータの時刻との差)との積の総和値Energyを算出し、総和値Energyを総和値Durationで除した値を前記演算符号データの評価値として出力するようにしていることを特徴とする聴覚マスキングデータの作成方法。 - 請求項3、請求項5から請求項8のいずれか一項において、
前記演算符号データ符号化段階は、前記発音区間更新段階により得られた発音区間として、発音開始と発音終了の時刻が同一のものがある場合に、当該発音区間を構成するイベントデータを削除する処理をさらに行うことを特徴とする聴覚マスキングデータの作成方法。 - 請求項3、請求項5から請求項9のいずれか一項において、
前記符号データは、MIDIデータであり、前記発音開始の識別はノートオン、前記発音終了の識別はノートオフ、前記時刻はデルタタイム、前記音の高さはノートナンバー、前記音の強さはベロシティ、前記発音区間はノートオン区間で表現されることを特徴とする聴覚マスキングデータの作成方法。 - 聴覚マスキングにおけるマスキー音響信号、マスカー原音音響信号、マスカー加工音響信号の各々を符号化して得られ、音素成分を音の高さ、音の強さ、時間情報を有する形式で表現したマスキー符号A、マスカー原音符号B、マスカー加工符号Cを入力する手段と、
前記マスキー符号Aと前記マスカー原音符号Bを用いて、音の高さが対応し、時間情報が重複する音素成分に対する、音の強さが低い方を選択する低強度選択に基づく演算により、マスキング対象信号成分ABを作成するとともに、
前記マスキー符号Aと前記マスカー加工符号Cを用いて、前記低強度選択に基づく演算により、マスキング対象信号成分ACを作成する低強度選択演算手段と、
前記マスキング対象信号成分ABおよび前記マスキング対象信号成分ACを用いて、音の高さが対応し、時間情報が重複する音素成分に対する、音の強さの差分演算に基づく演算により、聴覚マスキングデータとしてマスキング対象成分の増分ABCを作成するようにしている差分演算手段と、
を有することを特徴とする聴覚マスキングデータの作成装置。 - 聴覚マスキングにおけるマスキー音響信号、マスカー原音音響信号、マスカー加工音響信号の各々を符号化して得られ、音素成分を音の高さ、音の強さ、時間情報を有する形式で表現したマスキー符号A、マスカー原音符号B、マスカー加工符号Cを入力する手段と、
前記マスキー符号Aを構成する全ての音の高さに一律に所定のオフセット値を加え、複数通りのオフセット値に対応して、複数通りの改変マスキー符号A1、改変マスキー符号A2を作成する符号データ改変手段と、
前記マスキー符号Aおよび前記複数通りの改変マスキー符号A1,A2の各々と前記マスカー原音符号Bまたはマスカー加工符号Cを用いて、音の高さが対応し、時間情報が重複する音素成分に対する、音の強さが低い方を選択する低強度選択に基づく演算により、複数通りのマスキング対象信号成分AB,マスキング対象信号成分AB1,AB2またはマスキング対象信号成分AC,マスキング対象信号成分AC1,AC2を作成している低強度選択演算手段と、
前記複数通りのマスキング対象信号成分AB,マスキング対象信号成分AB1,AB2またはマスキング対象信号成分AC,マスキング対象信号成分AC1,AC2どうしを各々の群内で2つずつ重複無く順次組み合わせ、音の高さが対応し、時間情報が重複する音素成分に対する、音の強さを加算する加算演算に基づく演算により、合算マスキング対象信号成分ABまたは合算マスキング対象信号成分ACを作成するようにしている加算演算手段と、
前記合算マスキング対象信号成分ABおよび前記合算マスキング対象信号成分ACを用いて、音の高さが対応し、時間情報が重複する音素成分に対する、音の強さの差分演算に基づく演算により、聴覚マスキングデータとしてマスキング対象成分の増分ABCを作成するようにしている差分演算手段と、
を有することを特徴とする聴覚マスキングデータの作成装置。 - 請求項12において、
前記マスキー符号A、マスカー原音符号B、マスカー加工符号Cは時系列に配置されたイベントデータで構成され、各イベントデータは、前記時間情報を規定する発音開始または発音終了の識別および時刻、前記音の高さ、チャンネル番号、前記音の強さの属性情報を備えた符号データであり、
前記加算演算に基づく演算は、
前記2つの符号データの各イベントデータに対して互いに異なるチャンネル番号を付与しながら、時刻が早い順にソートして、2つのチャンネル番号を有する1つの時系列な符号データに統合し、2チャンネル符号データを作成する符号データ統合手段と、
発音開始のイベントデータとそれに対応する同一の音の高さをもつ発音終了の2つのイベントデータの対で構成される区間を発音区間としたとき、前記2チャンネル符号データの中で、一方のチャンネルの発音区間が、同一の音の高さをもつ他方のチャンネルの発音区間と時間的に少なくとも一部が重複する場合に、両発音区間が重複する部分を、両発音区間の音の強さの和を新たな音の強さとする新たな発音区間を生成し、前記少なくとも一部が重複する両発音区間のうち、重複しない部分については、一方のチャンネルの発音区間の音の強さを有する新たな発音区間を生成する発音区間更新手段と、
前記発音区間更新手段にて更新された発音区間の各々の発音開始のイベントデータと発音終了のイベントデータを時系列にソートし、所定の形式で符号化する演算符号データ符号化手段と、
により実行されることを特徴とする聴覚マスキングデータの作成装置。 - 請求項11から請求項13のいずれか一項において、
前記差分演算手段により得られたマスキング対象成分の増分ABCを画面表示する表示手段、および/または前記マスキング対象成分の増分ABCを音響再生する音響再生手段をさらに有することを特徴とする聴覚マスキングデータの作成装置。 - 請求項11から請求項14のいずれか一項において、
前記マスキー符号A、マスカー原音符号B、マスカー加工符号Cは時系列に配置されたイベントデータで構成され、各イベントデータは、前記時間情報を規定する発音開始または発音終了の識別および時刻、前記音の高さ、チャンネル番号、前記音の強さの属性情報を備えた符号データであり、
前記差分演算に基づく演算は、
前記2つの符号データの各イベントデータに対して互いに異なるチャンネル番号を付与しながら、時刻が早い順にソートして、2つのチャンネル番号を有する1つの時系列な符号データに統合し、2チャンネル符号データを作成する符号データ統合手段と、
発音開始のイベントデータとそれに対応する同一の音の高さをもつ発音終了の2つのイベントデータの対で構成される区間を発音区間としたとき、前記2チャンネル符号データの中で、一方のチャンネルの発音区間が、同一の音の高さをもつ他方のチャンネルの発音区間と時間的に少なくとも一部が重複する場合に、両発音区間が重複する部分を、両発音区間の音の強さの差分値を新たな音の強さとする新たな発音区間を生成し、前記少なくとも一部が重複する両発音区間のうち、重複しない部分については、元の音の強さを有する新たな発音区間を生成する発音区間更新手段と、
前記発音区間更新手段にて更新された発音区間の各々の発音開始のイベントデータと発音終了のイベントデータを時系列にソートし、所定の形式で符号化する演算符号データ符号化手段と、
により実行されることを特徴とする聴覚マスキングデータの作成装置。 - 請求項11から請求項15のいずれか一項において、
前記マスキー符号A、マスカー原音符号B、マスカー加工符号Cは時系列に配置されたイベントデータで構成され、各イベントデータは、前記時間情報を規定する発音開始または発音終了の識別および時刻、前記音の高さ、チャンネル番号、前記音の強さの属性情報を備えた符号データであり、
前記低強度選択に基づく演算は、
前記2つの符号データの各イベントデータに対して互いに異なるチャンネル番号を付与しながら、時刻が早い順にソートして、2つのチャンネル番号を有する1つの時系列な符号データに統合し、2チャンネル符号データを作成する符号データ統合手段と、
発音開始のイベントデータとそれに対応する同一の音の高さをもつ発音終了の2つのイベントデータの対で構成される区間を発音区間としたとき、前記2チャンネル符号データの中で、一方のチャンネルの発音区間が、同一の音の高さをもつ他方のチャンネルの発音区間と時間的に少なくとも一部が重複する場合に、両発音区間が重複する部分を、両発音区間の音の強さのいずれか小さい方の値を新たな音の強さとする新たな発音区間を生成し、前記少なくとも一部が重複する両発音区間のうち、重複しない部分については、発音区間の音の強さを全て0に設定する発音区間更新手段と、
前記発音区間更新手段にて更新された発音区間の各々の発音開始のイベントデータと発音終了のイベントデータを時系列にソートし、所定の形式で符号化する演算符号データ符号化手段と、
により実行されることを特徴とする聴覚マスキングデータの作成装置。 - 請求項13、請求項15、請求項16のいずれか一項において、
前記発音区間更新手段は、前記重複区間の音の強さが0の場合、前記重複区間を符号化対象から削除することを特徴とする聴覚マスキングデータの作成装置。 - 請求項13、請求項15から請求項17のいずれか一項において、
前記演算符号データ符号化手段にて符号化された演算符号データに対して、発音開始のイベントデータとそれに対応する同一の音の高さをもつ発音終了の2つのイベントデータの対で構成される発音区間を抽出し、前記抽出された全ての発音区間の時間間隔(発音終了のイベントデータの時刻と発音開始のイベントデータの時刻との差)の総和値Duration、および前記抽出された全ての発音区間の音の強さと発音区間の時間間隔(発音終了のイベントデータの時刻と発音開始のイベントデータの時刻との差)との積の総和値Energyを算出し、総和値Energyを総和値Durationで除した値を前記演算符号データの評価値として出力するようにしていることを特徴とする聴覚マスキングデータの作成装置。 - 請求項13、請求項15から請求項18のいずれか一項において、
前記演算符号データ符号化手段は、前記発音区間更新手段により得られた発音区間として、発音開始と発音終了の時刻が同一のものがある場合に、当該発音区間を構成するイベントデータを削除する処理をさらに行うことを特徴とするマスキングデータの作成装置。 - 請求項13、請求項15から請求項19のいずれか一項において、
前記符号データは、MIDIデータであり、前記発音開始の識別はノートオン、前記発音終了の識別はノートオフ、前記時刻はデルタタイム、前記音の高さはノートナンバー、前記音の強さはベロシティ、前記発音区間はノートオン区間で表現されることを特徴とする聴覚マスキングデータの作成装置。 - 請求項1から請求項10のいずれかに記載の聴覚マスキングデータの作成方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項11から請求項20のいずれかに記載の聴覚マスキングデータの作成装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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