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JP5845216B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関するものである。
従来、トレッド踏面に、要求される性能に応じた形状を有するサイプを複数個形成した空気入りタイヤが知られている。このような空気入りタイヤでは、ドライ路面走行時のパターンノイズ、特に、サイプによって生じるシズル音の発生が問題になることがある。特に近年、車両の低騒音化の要求が高まってきていることに従い、このような騒音を低減する手法が強く希求されている。
これに対し、例えば特許文献1、2には、ショルダブロックに周方向溝を設けることにより、接地時に閉じたサイプが開く際の空気の通り道を確保してシズル音を低減する方法が記載されている。
しかしながら、特許文献1、2に記載の方法では、周方向溝を設けることによりショルダブロックの剛性が低下するため、タイヤの磨耗性能やロードノイズ性能など、他のタイヤ性能が低下してしまうという問題があった。
欧州特許出願公開787600号明細書 米国特許第5733393号明細書
本発明の目的は、上記の問題を解決すべく、タイヤの耐磨耗性やロードノイズ性能を確保しつつも、ドライ路面走行時のシズル音の発生を抑制した空気入りタイヤを提供することにある。
発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、シズル音の発生が以下の現象に起因することを突き止めた。すなわち、発明者は、タイヤの接地面においては、タイヤ幅方向最外側陸部の接地端付近でサイプが閉じて空気が閉じ込められ、この接地面が路面から離れる際に閉じ込められた空気が勢い良く飛び出すことがシズル音発生の主要因であるということの知見を得た。そして、発明者は、サイプの接地端付近に位置する部分が、接地時にそもそも閉じないサイプ形状にすることによって、シズル音の発生を極めて有効に抑制することができることの新規知見を得た。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであり、その要旨構成は、以下の通りである。
(1)タイヤのトレッド踏面に、トレッド周方向に延びる少なくとも2本の周方向溝及びトレッド端により区画される、少なくとも3つの陸部列を有する空気入りタイヤにおいて、前記陸部列のうちトレッド幅方向最外側の陸部列に、当該陸部列に隣接する周方向溝から少なくとも接地端まで、トレッド幅方向に延びるサイプが複数本配置され、前記サイプを、トレッド幅方向外側から順に、サイプ外側部分、サイプ中央部分、サイプ内側部分の3つに、トレッド幅方向に分けたとき、前記サイプ外側部分におけるサイプ深さは、前記サイプ中央部におけるサイプ深さより浅く、前記サイプ内側部分におけるサイプ深さは、前記サイプ中央部分におけるサイプ深さより浅く、且つ、前記サイプ外側部分におけるサイプ深さより深く、前記サイプは、タイヤ平面視にて、前記サイプ中央部分と前記サイプ内側部分との交点にて屈曲した形状を有しており、前記サイプ内側部分のトレッド幅方向に対する傾斜角度は、前記サイプ中央部分のトレッド幅方向に対する傾斜角度よりも大きいことを特徴とする、空気入りタイヤ。
)前記サイプ外側部における底部と、前記サイプ中央部における底部とを連結する第1の側壁は、タイヤ径方向内側から外側に向かって、トレッド幅方向外側に傾斜している、上記(1)に記載の空気入りタイヤ。
)前記サイプ内側部における底部と、前記サイプ中央部における底部とを連結する第2の側壁は、タイヤ径方向内側から外側に向かって、トレッド幅方向内側に傾斜している、上記()に記載の空気入りタイヤ。
前記サイプ外側部分における底部と、前記サイプ中央部分における底部とを連結する第1の側壁は、タイヤ径方向内側から外側に向かって、トレッド幅方向外側に傾斜し、且つ、前記サイプ内側部分における底部と、前記サイプ中央部分における底部とを連結する第2の側壁は、タイヤ径方向内側から外側に向かって、トレッド幅方向内側に傾斜している、上記(1)に記載の空気入りタイヤ。
(5)前記トレッド幅方向最外側の陸部列のみに、サイプが配置されている、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
(6)前記サイプの開口幅wと、前記サイプ外側部分におけるサイプ深さd1との比d1/wは、0.3≦d1/w≦1.5の範囲にある、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
(7)前記サイプの開口幅wと、前記サイプ内側部分におけるサイプ深さd3との比d3/wは、0.2≦d3/w≦0.75の範囲にある、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
本発明によれば、タイヤの耐磨耗性やロードノイズ性能を確保しつつも、ドライ路面走行時のシズル音の発生を抑制した空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の一実施形態にかかるタイヤのトレッドパターンを示す展開図である。 サイプ形状について説明するための、サイプの平面図及び幅方向断面図である。 サイプ形状について説明するための、サイプの平面図及び幅方向断面図である。 様々なサイプの平面図及び幅方向断面図である。 様々なサイプの平面図及び幅方向断面図である。 様々なサイプの平面図及び幅方向断面図である。 様々なサイプの平面図及び幅方向断面図である。 様々なサイプの平面図及び幅方向断面図である。
以下、本発明について、図面を参照して詳細に説明する。なお、タイヤの内部構造等については従来のそれと同様であるので説明を省略する。図1は、本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤ(以下、タイヤと称する)のトレッドパターンを示す展開図である。図1に示すように、このタイヤは、トレッド踏面1に、トレッド周方向に延びる少なくとも2本の周方向溝2を有し、これらの周方向溝2とトレッド端TEとにより少なくとも3つの陸部列3が区画されている。図示例では、このタイヤは、トレッド踏面1に、4本の周方向溝2とトレッド端TEとにより区画される、5つの陸部列3を有している。ここで、本発明において、周方向溝の形状は、特に限定されず、図1に示すように、トレッド周方向に直線状に延びる形状の他に、例えばジグザグ状に延びる形状等も含まれる。また、トレッド周方向に延びるとは、トレッド周方向に対して0°〜5°の角度で延びることを意味する。
また、図示例では、トレッド幅方向最外側に位置する2つの陸部列3a、及び、これら2つの陸部列3aのそれぞれに隣接する2つの陸部列3bに、トレッド幅方向に延びる複数の幅方向溝4が形成されている。陸部列3a、3bは、それぞれ、これらの幅方向溝4により、複数のブロック5に区画されている。
さらに、幅方向最外側陸部列3aには、当該陸部列3aに隣接する幅方向最外側の周方向溝2aから少なくとも接地端Eまで、図示例では接地端Eより幅方向外側のトレッド端TEまで、トレッド幅方向に延びるサイプ6が複数本配置されている。ここで、サイプ6は、平面視において、直線状に延びていても良く、あるいは、図1に示すように、屈曲した形状としてもよい。また、サイプ6は、トレッド幅方向に対して0°〜40°の傾斜角度で延びるものとする。ここでいう、「サイプの傾斜角度」とは、図1に示すように、サイプ6が平面視において、屈曲した形状である場合など、直線状でない場合には、サイプの幅方向両端点を結んだ直線がトレッド幅方向に対してなす角度をいうものとする。また、接地端Eとは、適用リムに装着したタイヤに、最大空気圧を充填して平板に垂直において、最大負荷荷重の80%に対応する負荷をタイヤに作用させたときに該平板と接触することになるトレッドゴムの表面領域の幅方向端部をいうものとする。なお、適用リム、最大空気圧、最大負荷荷重は、JATMAの規定に従うものとする。
図2は、上記のサイプ6の平面図及びトレッド幅方向断面図である。図2に示すように、サイプ6を、トレッド幅方向外側から順に、サイプ外側部分6a、サイプ中央部分6b、サイプ内側部分6cの3つの部分に、トレッド幅方向に分けるものとする。ここで、図2に示すように、サイプ外側部分6aは、接地端Eに対応する幅方向位置を含む部分である。また、サイプ外側部分6aの延在長さは、サイプ延在長さの30%〜50%とし、サイプ中央部分6bの延在長さは、サイプ延在長さの20%〜40%とし、サイプ内側部分6cの延在長さは、サイプ延在長さの20%〜40%とする。
ここで、図2に示す例では、サイプ外側部分6aにおけるサイプ深さd1は、サイプ中央部6bにおけるサイプ深さd2より浅い。さらに、図2に示す例では、サイプ内側部分6cにおけるサイプ深さd3は、サイプ中央部分6bにおけるサイプ深さd2より浅い。ここで、上記3つの各部分6a、6b、6cにおけるサイプ深さd1、d2、d3とは、上記3つの各部分6a、6b、6cにおける、新品時のタイヤのトレッド表面からサイプ最深部までのタイヤ径方向長さをいう。
本発明にあっては、上記のように、サイプ外側部分におけるサイプ深さが、サイプ中央部におけるサイプ深さより浅いことが肝要である。以下、本発明の作用効果について説明する。
本発明によれば、サイプ外側部分におけるサイプ深さが、サイプ中央部におけるサイプ深さより浅いため、サイプ外側部分付近の陸部の剛性が、サイプ中央部付近との対比で高くなる。そして、このサイプ外側部分は、接地端に対応する幅方向位置を含む部分であるため、接地時に、サイプが接地端付近で閉じにくくなり、上述した、サイプが閉じて空気が閉じ込められて、その後非接地状態となるときに、この閉じ込められた空気が飛び出すことに起因するシズル音を低減することができる。
ここで、サイプ外側部分6aのサイプ深さd1は、サイプ中央部分6bのサイプ深さd2の10%〜50%とすることが好ましい。10%以上とすることにより、空気の通り道を確保して、接地時に、より確実にサイプ底に空気が閉じ込められないようにすることができ、一方で、50%以下とすることにより、接地端付近の陸部の剛性をより確実に高めることができるからである。具体的には、例えば、サイプ外側部分6aのサイプ深さd1は、1〜3mm、サイプ中央部分6bのサイプ深さd2は、4〜8mmとすることが好ましい。
また、サイプ外側部分6aにおいて、サイプの開口幅wと、サイプ深さd1との比d1/wは、
0.3≦d1/w≦1.5
の範囲とすることが好ましい。比d1/wを1.5以下とすることで、接地端付近の剛性を高めて、接地時に、より確実にサイプが閉じないようにすることができ、一方で、比d1/wを0.3以上とすることで、接地時に空気がサイプ底に閉じ込められないように、トレッド幅方向外側への空気の通り道を広く確保することができるからである。このため、サイプの開口幅wは、1.0〜1.5mmとすることが好ましい。
また、本発明にあっては、図2に示すように、サイプ内側部分6cにおけるサイプ深さd3が、サイプ中央部分6bにおけるサイプ深さd2より浅く、且つ、サイプ外側部分におけるサイプ深さd1より深いことが好ましい。
サイプ深さd3がサイプ深さd2より浅いことにより、サイプ内側部分付近の陸部の剛性を確保して、タイヤの耐磨耗性、ロードノイズ性能などのタイヤの諸性能をさらに向上させることができ、また、サイプ内側部分においてもサイプが閉じにくくなり、シズル音をさらに低減することができるからである。また、サイプ深さd3がサイプ深さd1より深いことにより、サイプ外側部分での剛性を確保して耐磨耗性を向上させることができるからである。
ここで、サイプ内側部分6cのサイプ深さd3は、サイプ中央部分6bのサイプ深さd2の10%〜75%とすることが好ましい。10%以上とすることにより、空気の通り道を確保して、接地時に、より確実にサイプ底に空気が閉じ込められないようにすることができ、一方で、75%以下とすることにより、サイプ内側部の陸部の剛性をより確実に高めることができるからである。具体的には、例えば、サイプ内側部分6aのサイプ深さd3は、2〜5mmとし、サイプ中央部分6bのサイプ深さd2は、上述の通り、4〜10mmとすることが好ましい。
また、サイプ内側部分6cにおいて、サイプの開口幅wと、サイプ深さd3との比d3/wは、
0.2≦d3/w≦0.75
の範囲とすることが好ましい。比d3/wを0.75以下とすることで、サイプ内側部分の陸部の剛性を高めて、接地時に、より確実にサイプが閉じないようにすることができ、一方で、比d3/wを0.2以上とすることで、接地時に空気がサイプ底に閉じ込められないように、トレッド幅方向内側への空気の通り道を広く確保することができるからである。このため、上述の通り、サイプの開口幅wは、1.0〜1.5mmとすることが好ましい。
特に、本発明にあっては、サイプ外側部分6aの延在長さを、サイプ延在長さの40%程度とし、サイプ中央部分6bの延在長さを、サイプ延在長さの30%程度とし、サイプ内側部分6cの延在長さを、サイプ延在長さの30%程度とすることが好ましい。溝深さの浅い底上げ部分をブロックの両端に30%超の延在長さで設けると、排水性が低下したり、ブロックの剛性が過度に高くなったりするおそれがあるからである。
さらに、本発明にあっては、サイプ外側部6aのトレッド幅方向中央位置(サイプ外側部6aの両端の中点)と接地端Eとが、トレッド幅方向に対応した位置であることが好ましい。これにより、サイプ深さを浅くすることにより陸部の剛性が高まる幅方向位置と、接地端Eの幅方向位置とが一致して、接地端付近でサイプが閉じないようにする効果がより一層高まるからである。
また、本発明にあっては、図1に示すように、サイプ6が平面視にて屈曲した形状であることが好ましい。サイプの形成による陸部の剛性の過度の低下を抑制して、ロードノイズ性能や耐磨耗性を確保することができるからである。この場合、図2に示すように、サイプ中央部6bとサイプ内側部6cとの交点にて屈曲した形状とし、サイプ内側部6cのサイプ深さd3をサイプ中央部6bのサイプ深さd2より浅くすることが好ましい。屈曲形状による陸部の剛性の増大と、サイプ深さが浅いことによる陸部の剛性の増大とが相まって、効果的にロードノイズ性能、耐磨耗性を確保することができ、また、屈曲する位置とサイプ深さが浅くなる位置が一致することで製造容易となるからである。
さらに、本発明にあっては、図2に示すように、サイプ外側部6aにおける底部7aと、サイプ中央部6bにおける底部7bとを連結する側壁8aは、タイヤ径方向内側から外側に向かってトレッド幅方向外側に傾斜していることが好ましい。これにより、空気がサイプ中央部の底からトレッド幅方向外側へと抜け出やすくなり、シズル音の発生をより一層抑制することができるからである。なお、図2に示すように、サイプ内側部分6cにおけるサイプ深さd3が、サイプ中央部分6bにおけるサイプ深さd2より浅い場合には、サイプ内側部6cにおける底部7cと、サイプ中央部6bにおける底部7bとを連結する側壁8bが、タイヤ径方向内側から外側に向かって、トレッド幅方向内側に傾斜していることが好ましい。これにより、空気がサイプ中央部の底からトレッド幅方向内側へと抜け出やすくなり、シズル音の発生をより一層抑制することができるからである。また、図2に示すように、サイプ内側部分6cにおけるサイプ深さd3が、サイプ中央部分6bにおけるサイプ深さd2より浅い場合には、側壁8aがタイヤ径方向内側から外側に向かってトレッド幅方向外側に傾斜し、且つ、側壁8bがタイヤ径方向内側から外側に向かってトレッド幅方向内側に傾斜していることがさらに好ましい。これにより、空気がサイプ中央部の底からトレッド幅方向外側及び内側の双方へと抜け出やすくなり、シズル音の発生をさらに一層抑制することができるからである。
また、図3に示すように、本発明にあっては、側壁8aと底部7bとがなす角部9aが湾曲していることが好ましい。これにより、空気がサイプ中央部の底からトレッド幅方向外側へと抜け出やすくなり、シズル音の発生をより一層抑制することができるからである。
同様に、図3に示すように、サイプ内側部分6cにおけるサイプ深さd3が、サイプ中央部分6bにおけるサイプ深さd2より浅い場合には、側壁8bと底部7bとがなす角部9bが湾曲していることが好ましい。このとき、角部9bにおける曲率半径R2は、2〜8mmとすることが好ましい。
さらに、側壁8aのタイヤ径方向に対する傾斜角度(鋭角)θ1は、5°〜15°とすることが好ましい。5°以上とすることにより、サイプ中央部の底部から空気が逃げやすくなるからであり、一方で15°以下とすることにより、サイプ外側部6a付近の陸部の剛性を確保して接地時に接地端付近でサイプが閉じないようにすることができるからである。また、図2に示すように、サイプ内側部分6cにおけるサイプ深さd3が、サイプ中央部分6bにおけるサイプ深さd2より浅い場合には、側壁8bのタイヤ径方向に対する傾斜角度(鋭角)θ2は、20°〜40°とすることが好ましい。20°以上とすることにより、サイプ中央部の底部から空気が逃げやすくなるからであり、一方で、40°以下とすることにより、サイプ内側部6c付近の陸部の剛性を確保して接地時に接地端付近でサイプが閉じないようにすることができるからである。ここで、「側壁の傾斜角度」とは、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷状態としたときに、幅方向断面において、側壁がタイヤ径方向に対してなす角度をいう。なお、角部9a、9bが湾曲している場合は、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷状態としたときに、側壁8a、8bの、幅方向断面において直線状の部分が、タイヤ径方向に対してなす角度をいうものとする。
本発明の効果を確かめるため、発明例1〜12比較例1〜8にかかるタイヤを試作し、タイヤ性能を評価する以下の試験を行った。各タイヤは、周方向溝及びトレッド端により区画される陸部列のうち幅方向最外側の陸部列に複数のサイプを設けたトレッドパターンを有する。各タイヤのトレッド踏面に形成したサイプの形状については図4〜図8に示してある。各タイヤの諸元を以下の表1に示す。なお、表1において、「接地端E」とは、サイプが、最外側陸部に隣接する周方向溝から接地端Eまでトレッド幅方向に延びていることを意味し、「接地端Eより外側」とは、サイプが、最外側陸部に隣接する周方向溝から接地端Eより幅方向外側までトレッド幅方向に延びていることを意味し、「接地端Eより内側」とは、サイプが、最外側陸部に隣接する周方向溝から接地端Eまで延びず、接地端Eより幅方向内側で終端していることを意味する。また、表1において、「サイプ形状」は、平面視において、サイプが屈曲した形状であるか、屈曲せずに直線状の形状であるかを示している。さらに、「陸部内溝」とは、図6(d)(e)に示すように、最外側陸部内に形成した、トレッド周方向に延びる溝をいう。加えて、「角部」とは、上述の通り、側壁とサイプ中央部の底部とがなす角部を意味する。加えてまた、側壁8aが、幅方向断面にて、タイヤ径方向に対して傾斜している場合の傾斜角度θ1は10°であり、側壁8bが、幅方向断面にて、タイヤ径方向に対して傾斜している場合の傾斜角度θ2は30°である。
Figure 0005845216
タイヤサイズ195/65R15の上記各タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、以下の試験を行った。
<シズル音評価>
ドライ路面での操縦安定性評価において、異音を感応評価した。数値は大きい方が静音性に優れていることを示す。
<ロードノイズ性能>
ロードノイズ評価路を60km/hの速度で走行させながら、運転席に取り付けた集音マイクを介して周波数100〜500Hzの全音圧(デシベル)を測定し、該測定値からロードノイズを評価し、比較例1のタイヤのロードノイズを100として指数表示した。数値は大きい方が静音性に優れていることを示す。
<耐磨耗性>
80km/hの速度で30000km走行させるドラム試験を行った。
耐磨耗性の評価は、上記ドラム走行後の残溝量を求めることにより行い、比較例1にかかるタイヤにおける耐磨耗性を100とした指数で表す。当該指数は大きいほど耐磨耗性に優れている。
これらの評価結果を、以下の表2に示す。
Figure 0005845216
表2に示すように、発明例1〜12にかかるタイヤは、いずれもロードノイズ性能、耐磨耗性を確保しつつも、シズル音を低減することができていることがわかる。
また、表2に示すように、発明例1と発明例7との比較、発明例9と発明例10との比較、及び発明例11と発明例12との比較により、サイプ内側部のサイプ深さがサイプ中央部のサイプ深さより浅い、発明例1、9、11に係るタイヤは、シズル音がさらに低減され、ロードノイズ性能や耐磨耗性もより優れていることがわかる。さらに、表2に示すように、発明例1と発明例3と発明例5との比較、及び発明例7と発明例8との比較により、側壁が傾斜している場合に、シズル音の低減効果がより高いことがわかる。
加えて、発明例1と発明例11との比較、及び発明例7と発明例12との比較により、角部が湾曲している場合に、シズル音の低減効果がより高いことがわかる。
1:トレッド踏面、2:周方向溝、3:陸部列、4:幅方向溝、5:ブロック、
6:サイプ、6a:サイプ外側部、6b:サイプ中央部、6c:サイプ内側部、
7a、7b、7c:底部、8a、8b:側壁、9:陸部内溝、E:接地端、
TE:トレッド端、w:サイプの開口幅

Claims (7)

  1. タイヤのトレッド踏面に、トレッド周方向に延びる少なくとも2本の周方向溝及びトレッド端により区画される、少なくとも3つの陸部列を有する空気入りタイヤにおいて、
    前記陸部列のうちトレッド幅方向最外側の陸部列に、当該陸部列に隣接する周方向溝から少なくとも接地端まで、トレッド幅方向に延びるサイプが複数本配置され、
    前記サイプを、トレッド幅方向外側から順に、サイプ外側部分、サイプ中央部分、サイプ内側部分の3つに、トレッド幅方向に分けたとき、
    前記サイプ外側部分におけるサイプ深さは、前記サイプ中央部におけるサイプ深さより浅く、
    前記サイプ内側部分におけるサイプ深さは、前記サイプ中央部分におけるサイプ深さより浅く、且つ、前記サイプ外側部分におけるサイプ深さより深く、
    前記サイプは、タイヤ平面視にて、前記サイプ中央部分と前記サイプ内側部分との交点にて屈曲した形状を有しており、
    前記サイプ内側部分のトレッド幅方向に対する傾斜角度は、前記サイプ中央部分のトレッド幅方向に対する傾斜角度よりも大きいことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記サイプ外側部における底部と、前記サイプ中央部における底部とを連結する第1の側壁は、タイヤ径方向内側から外側に向かって、トレッド幅方向外側に傾斜している、請求項に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記サイプ内側部における底部と、前記サイプ中央部における底部とを連結する第2の側壁は、タイヤ径方向内側から外側に向かって、トレッド幅方向内側に傾斜している、請求項に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記サイプ外側部分における底部と、前記サイプ中央部分における底部とを連結する第1の側壁は、タイヤ径方向内側から外側に向かって、トレッド幅方向外側に傾斜し、且つ、前記サイプ内側部分における底部と、前記サイプ中央部分における底部とを連結する第2の側壁は、タイヤ径方向内側から外側に向かって、トレッド幅方向内側に傾斜している、請求項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記トレッド幅方向最外側の陸部列のみに、サイプが配置されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記サイプの開口幅wと、前記サイプ外側部分におけるサイプ深さd1との比d1/wは、
    0.3≦d1/w≦1.5
    の範囲にある、請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記サイプの開口幅wと、前記サイプ内側部分におけるサイプ深さd3との比d3/wは、
    0.2≦d3/w≦0.75
    の範囲にある、請求項1〜6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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