本発明を説明するための実施の形態の一例について、図面を用いて以下に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではないとする。
なお、各実施の形態の内容を互いに適宜組み合わせることができる。また、各実施の形態の内容を互いに置き換えることができる。
なお、第1、第2などの序数を用いた用語は、構成要素の混同を避けるために付したものであり、数的に限定するものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態では、情報の出力が可能であり、且つ入射する光により情報の入力が可能な入出力装置(入出力システムともいう)の例について説明する。
本実施の形態における入出力装置の例について、図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態における入出力装置の例を説明するための図である。
まず、本実施の形態における入出力装置の構成例について、図1(A)を用いて説明する。図1(A)は、本実施の形態における入出力装置の構成例を示す模式図である。
図1(A)に示す入出力装置は、入出力部(I/Oともいう)101及びデータ処理部(DataPともいう)102により構成される。
入出力部101では、データの入出力が行われる。
データ処理部102は、入力されるデータに応じた処理を行う機能を有する。また、データ処理部102は、必要に応じて、入力されるデータに応じて選択されたプログラムを実行する機能を有する。例えばデータ処理部102は、入出力部101から入力されるデータにより、差分データの生成、被読み取り物の座標の検出、又は画像データの生成などを行う。
さらに、入出力部101及びデータ処理部102について以下に説明する。
入出力部101は、表示選択信号出力回路(DSELOUTともいう)111と、表示データ信号出力回路(DDOUTともいう)112と、光検出リセット信号出力回路(PRSTOUTともいう)113aと、出力選択信号出力回路(OSELOUTともいう)113bと、ライトユニット(LIGHTともいう)114と、X個(Xは自然数)の表示回路(DISPともいう)115dと、Y個(Yは自然数)の光検出回路(PSともいう)115pと、読み出し回路(READともいう)116と、を含む。
表示選択信号出力回路111及び表示データ信号出力回路112は、表示回路駆動部101aに設けられる。表示回路駆動部101aは、表示回路115dの駆動を制御する。
また、光検出リセット信号出力回路113a、出力選択信号出力回路113b、及び読み出し回路116は、光検出回路駆動部101bに設けられる。光検出回路駆動部101bは、光検出回路115pの駆動を制御する。
また、表示回路115d及び光検出回路115pは、画素部101cに設けられる。画素部101cは、画像を表示する。また、画素部101cには、データとなる光が入射する。なお、1個以上の表示回路115dにより画素が構成される。また、画素に1個以上の光検出回路115pが含まれてもよい。また、表示回路115dの数が複数である場合、画素部101cにおいて、行列方向に表示回路115dを配置してもよい。また、光検出回路115pの数が複数である場合、画素部101cにおいて、行列方向に光検出回路115pを配置してもよい。
表示選択信号出力回路111は、パルス(plsともいう)信号である複数の表示選択信号(信号DSELともいう)を出力する機能を有する。
表示選択信号出力回路111は、例えばシフトレジスタを備える。表示選択信号出力回路111は、シフトレジスタからパルス信号を出力させることにより、表示選択信号を出力することができる。
表示データ信号出力回路112には、画像信号が入力される。表示データ信号出力回路112は、入力された画像信号を元に電圧信号である表示データ信号(信号DDともいう)を生成し、生成した表示データ信号を出力する機能を有する。
表示データ信号出力回路112は、例えばトランジスタを備える。
なお、入出力装置において、トランジスタは、2つの端子と、印加される電圧により該2つの端子の間に流れる電流を制御する電流制御端子と、を有する。なお、トランジスタに限らず、互いの間に流れる電流が制御される端子を電流端子ともいい、2つの電流端子のそれぞれを第1の電流端子及び第2の電流端子ともいう。
また、入出力装置において、トランジスタとしては、例えば電界効果トランジスタを用いることができる。電界効果トランジスタの場合、第1の電流端子は、ソース及びドレインの一方であり、第2の電流端子は、ソース及びドレインの他方であり、電流制御端子は、ゲートである。
また、一般的に電圧とは、ある二点間における電位の差(電位差ともいう)のことをいう。しかし、電圧及び電位の値は、回路図などにおいていずれもボルト(V)で表されることがあるため、区別が困難である。そこで、本明細書では、特に指定する場合を除き、ある一点の電位と基準となる電位(基準電位ともいう)との電位差を、該一点の電圧として用いる場合がある。
表示データ信号出力回路112は、上記トランジスタがオン状態のときに画像信号のデータを表示データ信号として出力することができる。上記トランジスタは、電流制御端子にパルス信号である制御信号を入力することにより制御することができる。なお、表示回路115dの数が複数である場合には、複数のトランジスタを選択的にオン状態又はオフ状態にすることにより、画像信号のデータを複数の表示データ信号として出力してもよい。
光検出リセット信号出力回路113aは、パルス信号である光検出リセット信号(信号PRSTともいう)を出力する機能を有する。
光検出リセット信号出力回路113aは、例えばシフトレジスタを備える。光検出リセット信号出力回路113aは、シフトレジスタからパルス信号を出力させることにより、光検出リセット信号を出力することができる。
出力選択信号出力回路113bは、パルス信号である出力選択信号(信号OSELともいう)を出力する機能を有する。
出力選択信号出力回路113bは、例えばシフトレジスタを備える。出力選択信号出力回路113bは、シフトレジスタからパルス信号を出力させることにより、出力選択信号を出力することができる。
ライトユニット114は、光源を備えた発光ユニットである。
ライトユニット114は、光源としてV個(Vは自然数)の発光ダイオード141及びW個(Wは自然数)発光ダイオード142を備える。
発光ダイオード141は、可視光領域(例えば光の波長が360nm乃至830nmである領域)の波長を有する光を発する発光ダイオードである。発光ダイオード141としては、例えば白色発光ダイオードを用いることができる。なお、それぞれの色の発光ダイオードの数は、複数でもよい。また、発光ダイオード141としては、例えば赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、及び青色発光ダイオードを用いてもよい。赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、及び青色発光ダイオードを用いることにより、例えば表示選択信号に従って設定される各期間において、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、及び青色発光ダイオードを順次切り替えて発光させることにより、フルカラーの画像を表示することができ、且つフルカラーでの被読み取り物の読み取りを行うことができる。なお、可視光領域の波長を有する光を発する発光ダイオードを、可視発光ダイオード又はLED(Vi)ともいう。
発光ダイオード142は、赤外線領域(例えば光の波長が可視光領域より大きく1000nm以下である領域)の波長を有する光を発する発光ダイオードである。なお、赤外線領域の波長を有する光を発する発光ダイオードを、赤外発光ダイオード又はLED(IR)ともいう。
また、ライトユニット114は、発光ダイオード141が発光することにより点灯状態になる領域A(Vi)及び発光ダイオード142が発光することにより点灯状態になる領域B(IR)を備える。
なお、例えば発光ダイオード141及び発光ダイオード142の発光を制御する制御回路を設け、パルス信号であり、該制御回路に入力される制御信号に従って、発光ダイオード141及び発光ダイオード142を制御することもできる。また、発光ダイオード141及び発光ダイオード142のそれぞれが複数である場合に、複数の発光ダイオード141毎又は複数の発光ダイオード142毎に発光を制御してもよい。なお、発光ダイオード141の発光状態を制御する制御信号(制御信号ViCTLともいう)のパルス周波数及び発光ダイオード142の発光状態を制御する制御信号(制御信号IRCTL)のパルス周波数は、適宜設定され、例えば制御信号IRCTLの周波数は、制御信号ViCTLの周波数より大きくてもよい。
表示回路115dは、ライトユニット114に重畳する。また、表示回路115dには、パルス信号である表示選択信号が入力され、且つ入力された表示選択信号に従って表示データ信号が入力される。表示回路115dは、入力された表示データ信号のデータに応じた表示状態になる機能を有する。
表示回路115dは、例えば表示選択トランジスタ及び表示素子を備える。
表示選択トランジスタは、表示素子に表示データ信号のデータを入力させるか否かを選択する機能を有する。
表示素子は、表示選択トランジスタに従って表示データ信号のデータが入力されることにより、表示データ信号のデータに応じた表示状態になる機能を有する。
表示素子としては、例えば液晶素子などを用いることができる。
また、液晶素子を備える入出力装置の表示方式としては、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In Plane Switching)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、VA(Vertical Alignment)モード、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モード、OCB(Optically Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モード、MVA(Multi−Domain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)モード、ASV(Advanced Super View)モード、又はFFS(Fringe Field Switching)モードなどを用いてもよい。
光検出回路115pは、ライトユニット114に重畳する。光検出回路115pには、光検出リセット信号及び出力選択信号が入力される。また、赤色用、緑色用、及び青色用の光検出回路115pを設けることもできる。例えば、赤色、緑色、及び青色のカラーフィルタを介してそれぞれの色用の光検出回路115pにより光データを生成し、生成した複数の光データを合成して画像データを生成することにより、フルカラーの画像データを生成することもできる。
光検出回路115pは、光検出リセット信号に従ってリセット状態になる機能を有する。
また、光検出回路115pは、光検出制御信号に従って、入射する光の照度に応じた電圧であるデータ(光データ又はPDATAともいう)を生成する機能を有する。
また、光検出回路115pは、出力選択信号に従って、生成した光データを光データ信号として出力する機能を有する。
光検出回路115pは、例えば、光電変換素子(PCEともいう)、増幅トランジスタ、及び出力選択トランジスタを備える。
光電変換素子は、光が入射することにより、入射した光の照度に応じて電流(光電流ともいう)が流れる機能を有する。
出力選択トランジスタの電流制御端子には、出力選択信号が入力される。出力選択トランジスタは、光データ信号として光データを光検出回路115pから出力するか否かを選択する機能を有する。
なお、光検出回路115pは、増幅トランジスタの第1の電流端子又は第2の電流端子から、光データを光データ信号として出力する。
読み出し回路116は、光データを読み出す光検出回路115pを選択し、選択した光検出回路115pから光データを読み出す機能を有する。
読み出し回路116は、例えば選択回路を用いて構成される。例えば、選択回路は、トランジスタを備える。選択回路は、例えば上記トランジスタに従って光検出回路115pから光データ信号が入力されることにより光データを読み出すことができる。
また、データ処理部102は、記憶部(MEMORYともいう)121と、差分データ生成部(DIFGともいう)122と、座標検出部(COODともいう)123と、プログラム実行部(PGRMともいう)124と、表示データ生成部(DDGともいう)125と、を含む。
記憶部121は、入出力部101から入力される光データ信号のデータを順次記憶する機能を有する。
記憶部121は、例えば複数の単位記憶回路と、データを記憶させる単位記憶回路の選択及びデータを読み出す単位記憶回路を選択するメモリ制御回路と、を備える。
差分データ生成部122には、入出力部101から光データ信号が入力される。差分データ生成部122は、光データ信号のデータに応じて記憶部121からデータを選択的に読み出し、光データ信号のデータと、記憶部121から読み出した光データとの差分データを生成する機能を有する。
差分データ生成部122は、例えば記憶部121から読み出したデータを選択的に出力するメモリデータ出力選択回路と、記憶部121に入力される光データ信号と同じ光データ信号が入力され、入力される光データ信号のデータと、メモリデータ出力選択回路から入力された光データとの差分データを生成する差分演算回路と、を含む。
座標検出部123は、画素部に被読み取り物が重畳する場合に、入力されたデータから画素部101cにおける被読み取り物の座標を検出する機能を有する。
座標検出部123としては、例えばソフトウェアが用いられる。
プログラム実行部124は、入力されたデータに応じてプログラムを実行する機能を有する。
プログラム実行部124としては、例えばソフトウェアが用いられる。
表示データ生成部125は、入力されるデータに応じて入出力部101における表示回路115dにより表示するための表示データ信号のデータとなる画像データを生成する機能を有する。
表示データ生成部125としては、例えばソフトウェアが用いられる。
次に、本実施の形態における入出力装置の駆動方法例として、図1(A)に示す入出力装置の駆動方法例について、図1(B)を用いて説明する。図1(B)は、図1(A)に示す入出力装置の駆動方法例を説明するための模式図である。なお、図1(B)において、データは、楕円で表される。
まず、ステップS11_1として、光データ生成処理を行う。
光データ生成処理では、期間毎に、ライトユニット114における領域A(Vi)及び領域B(IR)を選択的に点灯させ、期間毎に、Y個の光検出回路115pのそれぞれに入射する光の照度に応じたY個の光データを生成する。なお、光データを生成する前に、光検出リセット信号に従ってY個の光検出回路115pをリセット状態にする。
具体的には、図1(B)に示すように、ライトユニット114において、領域A(Vi)を点灯状態(LONともいう)にし、領域B(IR)を点灯状態にして光データD1を生成する。
また、ライトユニット114において、領域A(Vi)を消灯状態(LOFFともいう)にし、領域B(IR)を点灯状態にして光データD2を生成する。
また、ライトユニット114において、領域A(Vi)を点灯状態にし、領域B(IR)を消灯状態にして光データD3を生成する。
また、ライトユニット114において、領域A(Vi)を消灯状態にし、領域B(IR)を消灯状態にして光データD4を生成する。
なお、光データD1乃至光データD4を生成する順番は、特に限定されない。
さらに、出力選択信号に従って、Y個の光検出回路115pは、期間毎に生成した光データ(光データD1乃至光データD4)を光データ信号として順次出力する。さらに、読み出し回路116により光検出回路115pから出力された光データを順次読み出して出力することにより、光データ信号をデータ処理部102に出力する。
さらに、入出力部101から順次入力される光データ信号のデータ(光データ)を、単位記憶回路のいずれか一つに順次記憶する。このとき、光データ信号のデータの種類(光データD1乃至光データD4)毎に、記憶する単位記憶回路が選択される。なお、例えばライトユニット114における発光ダイオード141及び発光ダイオード142の発光状態を制御する制御信号を用いて単位記憶回路を選択することができる。また、記憶部121は、単位記憶回路に記憶されたデータを、選択的に差分データ生成部122に出力する。
次に、ステップS12として差分データ生成処理を行う。
差分データ生成処理では、記憶部121から差分データ生成部122に入力された光データと、順次入力される光データ信号のデータ(光データ)との差分データを生成する。
なお、差分データとしては、例えば光データD1と光データD2との差分データ(差分データD1D2ともいう)、光データD1と光データD3との差分データ(差分データD1D3ともいう)、光データD1と光データD4との差分データ(差分データD1D4ともいう)、光データD2と光データD3との差分データ(差分データD2D3ともいう)、光データD2と光データD4との差分データ(差分データD2D4ともいう)、及び光データD3と光データD4との差分データ(差分データD3D4ともいう)を生成することができる。
なお、上記6つの差分データを必ずしも全て生成しなくてもよく、必要に応じて1つ以上の差分データを適宜生成すればよい。例えば、記憶部121又は差分データ生成部122により、記憶部121における複数の単位記憶回路のいずれか一つ又は複数から選択的に光データを読み出すことにより、生成する差分データの種類を選択することができる。
さらに、ステップS13_1として、座標検出処理を行う。
座標検出処理では、画素部101cに被読み取り物が重畳する場合に、座標検出部123により、差分データから生成した画像データから、画素部101cにおける被読み取り物の座標を検出する。
検出された座標は、座標データとして、例えばプログラム実行部124において実行するプログラムの選択などに用いられる。
また、ステップS13_2として、画像データ生成処理を行う。
画像データ生成処理では、表示データ生成部125により、上記処理により得られたデータのうち、少なくとも光データD3から画像データを生成する。なお、図1(B)に示すように、差分データ生成処理により、差分データD1D2を生成した場合、表示データ生成部125により、差分データD1D2から画像データを生成することもできる。差分データD1D2から画像データを生成することにより、画像データ中から入出力装置の置かれる環境下の光の情報を除去することができる。
表示データ生成部125により生成された画像データは、表示データ信号として用いられる。
表示データ生成部125により生成された画像データを含む表示データ信号は、表示選択信号に従って表示回路115dに入力される。このとき、表示回路115dは、表示データ信号のデータに応じた表示状態になる。以上が図1(A)に示す入出力装置の駆動方法例である。
さらに、本実施の形態における入出力装置の機能例について、図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態における入出力装置の機能例を説明するための模式図である。
例えば、図2に示すように、画素部161の上に被読み取り物162aを置くとする。さらに、画素部161に読み取りを開始するためのボタン画像163を表示させておき、ボタン画像163の上に被読み取り物162bが重畳させる。すると、入出力装置は、被読み取り物162aの反射光の照度に応じた光データを生成し、且つ被読み取り物162bの反射光の照度に応じた光データを生成する。さらに、入出力装置は、期間毎に生成した被読み取り物162bの反射光の照度に応じた2つの光データの差分データを生成し、差分データから被読み取り物162bの座標を検出し、得られた座標データに応じたプログラムを実行する。このとき、入出力装置は、期間毎に生成された被読み取り物162aの反射光の照度に応じた光データのうち、光データD3から画像データを生成し、生成した画像データを含む表示データ信号に応じた読み取り画像164が画素部161に表示される。
なお、光データD3の代わりに差分データD1D2から画像データを生成してもよい。なお、上記機能例は、例えば読み取りモードとして、画素部161における特定の座標に被読み取り物162bを重畳させたときにのみ切り替わる機能であってもよい。
図1及び図2を用いて説明したように、本実施の形態における入出力装置の一例は、入出力部において、表示回路、光検出回路、並びに可視光領域の波長を有する光を発する発光ダイオード及び赤外線領域の波長を有する光を発する発光ダイオードを備えたライトユニットを含む構成である。
さらに、本実施の形態における入出力装置の一例は、ライトユニットにおける可視発光ダイオード及び赤外発光ダイオードを選択的に発光させてライトユニットの点灯状態を期間毎に異ならせ、光検出回路により、期間毎に異なる種類の光データを生成し、該異なる種類である2つの光データの差分データを生成する構成である。
上記構成にすることにより、入出力装置の置かれる環境下の光の影響を抑制することができる。
さらに、本実施の形態における入出力装置の一例は、ライトユニットにおける赤外発光ダイオードが発する光の情報を含まず、可視発光ダイオードが発する光の情報を含む光データから画像データを生成する構成である。上記構成にすることにより、例えば差分データを用いて被読み取り物の座標検出などを行う場合であっても、生成する画像データにおいて、赤外光により生じるノイズを低減することができる。
よって、光データを用いて被読み取り物の座標検出を行う場合及び光データから画像データを生成する場合において、光の検出精度を向上させることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、情報の出力が可能であり、且つ入射する光により情報の入力が可能な入出力装置の例について説明する。なお、上記実施の形態1と同じ部分については、上記実施の形態1の説明を適宜援用し、本実施の形態での説明を適宜省略する。
本実施の形態における入出力装置の例について、図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態における入出力装置の例を説明するための図である。
まず、本実施の形態における入出力装置の構成例について、図3(A)を用いて説明する。図3(A)は、本実施の形態における入出力装置の構成例を示す模式図である。
図3(A)に示す入出力装置は、入出力部(I/Oともいう)101及びデータ処理部(DataPともいう)102により構成される。なお、データ処理部102は、図1(A)に示す入出力装置と同じであるため、図1(A)に示す入出力装置における各要素の説明を適宜援用する。
さらに、入出力部101について以下に説明する。
入出力部101は、表示選択信号出力回路111と、表示データ信号出力回路112と、光検出リセット信号出力回路113aと、出力選択信号出力回路113bと、ライトユニット114aと、ライトユニット114bと、X個の表示回路115dと、Y個の光検出回路115pと、読み出し回路116と、を含む。
表示選択信号出力回路111、表示データ信号出力回路112、光検出リセット信号出力回路113a、出力選択信号出力回路113b、X個の表示回路115d、Y個の光検出回路115p、及び読み出し回路116は、図1(A)に示す入出力装置と同じであるため、図1(A)に示す入出力装置における各構成要素の説明を適宜援用する。
ライトユニット114a及びライトユニット114bは、光源を備えた発光ユニットである。
ライトユニット114aは、光源としてV個の発光ダイオード141を備える。なお、発光ダイオード141は、図1(A)に示す発光ダイオード141と同じであるため、図1(A)に示す発光ダイオード141の説明を適宜援用する。
ライトユニット114bは、光源としてW個の発光ダイオード142及び該発光ダイオード142の光が入射する導光板を備える。
発光ダイオード142は、赤外線領域の波長を有する光を発する発光ダイオードである。なお、発光ダイオード142は、図1(A)に示す発光ダイオード142と同じであるため、図1(A)に示す発光ダイオード142の説明を適宜援用する。
なお、例えば発光ダイオード141の発光を制御する制御回路をライトユニット114aに設け、該制御回路に入力される制御信号に従って、発光ダイオード141の発光を制御することもできる。また、例えば発光ダイオード142の発光を制御する制御回路をライトユニット114bに設け、該制御回路に入力される制御信号に従って、発光ダイオード142の発光を制御することもできる。また、発光ダイオード141及び発光ダイオード142のそれぞれが複数である場合に、複数の発光ダイオード141毎又は複数の発光ダイオード142毎に発光を制御してもよい。
ライトユニット114bは、導光板に発光ダイオード142の光を入射する。さらに、被読み取り物が導光板に接したとき、発光ダイオード142の光は、被読み取り物と導光板との接触部から光検出回路115pに入射する。
次に、本実施の形態における入出力装置の駆動方法例として、図3(A)に示す入出力装置の駆動方法例について、図3(B)を用いて説明する。図3(B)は、図3(A)に示す入出力装置の駆動方法例を説明するための図である。なお、図3(B)において、データは、楕円で表される。
まず、ステップS11_2として、光データ生成処理を行う。
光データ生成処理では、期間毎に、ライトユニット114a及びライトユニット114bを選択的に点灯させ、期間毎に、Y個の光検出回路115pのそれぞれに入射する光の照度に応じたY個の光データを生成する。なお、光データを生成する前に、光検出リセット信号に従ってY個の光検出回路115pをリセット状態にする。
具体的には、図3(B)に示すように、ライトユニット114aを点灯状態にし、ライトユニット114bを点灯状態にして光データD1を生成する。
また、ライトユニット114aを消灯状態にし、ライトユニット114bを点灯状態にして光データD2を生成する。
また、ライトユニット114aを点灯状態にし、ライトユニット114bを消灯状態にして光データD3を生成する。
また、ライトユニット114aを消灯状態にし、ライトユニット114bを消灯状態にして光データD4を生成する。
なお、光データD1乃至光データD4を生成する順番は、特に限定されない。
さらに、出力選択信号に従ってY個の光検出回路115pは、期間毎に生成した光データ(光データD1乃至光データD4)を光データ信号として順次出力する。さらに、読み出し回路116により光検出回路115pから出力された光データを順次読み出して出力することにより、光データ信号をデータ処理部102に出力する。
さらに、入出力部101から順次入力される光データ信号のデータ(光データ)を、単位記憶回路のいずれか一つに順次記憶する。このとき、光データ信号のデータの種類(光データD1乃至光データD4)毎に、記憶する単位記憶回路が選択される。なお、例えばライトユニット114aにおける発光ダイオード141及びライトユニット114bにおける発光ダイオード142の発光状態を制御する制御信号を用いて単位記憶回路を選択することができる。また、記憶部121は、単位記憶回路に記憶されたデータを、選択的に差分データ生成部122に出力する。
次に、ステップS12として差分データ生成処理を行い、ステップS13_1として座標検出処理を行い、ステップS13_2として画像データ生成処理を行う。なお、差分データ生成処理、座標検出処理、及び画像データ生成処理は、図1(B)を用いて説明した入出力装置の駆動方法例と同じであるため、図1(B)を用いて説明した入出力装置の駆動方法例の説明を適宜援用する。
図3を用いて説明したように、本実施の形態における入出力装置の一例は、入出力部において、表示回路、光検出回路、並びに可視光領域の波長を有する光を発する発光ダイオードを備えた第1のライトユニット及び赤外線領域の波長を有する光を発する発光ダイオード及び赤外線領域の波長を有する光を発する発光ダイオードの光が入射する導光板を備えた第2のライトユニットを含む構成である。上記構成にすることにより、第2のライトユニットにおける導光板に被読み取り物が接した場合にのみ被読み取り物からの反射光を光検出回路に入射することができるため、光の検出精度を向上させることができ、また、光データを生成する際に、入出力装置の置かれる環境下の光又は可視光領域の波長を有する光を発する発光ダイオードの光による影響を抑制することができる。
さらに、本実施の形態における入出力装置の一例は、第1のライトユニット及び第2のライトユニットを選択的に発光させて第1のライトユニット及び第2のライトユニットの点灯状態を期間毎に異ならせ、光検出回路により、期間毎に異なる種類の光データを生成し、該異なる種類である2つの光データの差分データを生成する構成である。上記構成にすることにより、入出力装置の置かれる環境下の光の影響を抑制することができる。
さらに、本実施の形態における入出力装置の一例は、第2のライトユニットにおける赤外発光ダイオードが発する光の情報を含まず、第1のライトユニットにおける可視発光ダイオードが発する光の情報を含む光データから画像データを生成する構成である。上記構成にすることにより、例えば差分データを用いて被読み取り物の座標検出などを行う場合であっても、生成する画像データにおいて、赤外光により生じるノイズを低減することができる。
よって、光データを用いて被読み取り物の座標検出を行う場合及び光データから画像データを生成する場合において、光の検出精度を向上させることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態の入出力装置における記憶部及び差分データ生成部の構成例について説明する。
本実施の形態における記憶部及び差分データ生成部の構成例について、図4を用いて説明する。図4は、本実施の形態における記憶部及び差分データ生成部の構成例を説明するための図である。
まず、本実施の形態における記憶部及び差分データ生成部の構成例について、図4(A)を用いて説明する。図4(A)は、本実施の形態における記憶部及び差分データ生成部の構成例を示す回路図である。
図4(A)において、記憶部は、メモリ制御回路(MCTLともいう)211と、単位記憶回路(MEMともいう)212a乃至単位記憶回路212dと、を含む。
また、図4(A)において、差分データ生成部は、メモリデータ出力選択回路(MDSELともいう)221と、差分演算回路(DIFFともいう)222と、を含む。
まず、記憶部の各構成要素について、以下に説明する。
メモリ制御回路211には、データ制御信号(信号DEともいう)、制御信号ViCTL、及び制御信号IRCTLが入力される。データ制御信号は、図1(A)に示す表示回路115dへの表示データ信号のデータの入力を制御する信号である。メモリ制御回路211は、単位記憶回路212a乃至単位記憶回路212dのそれぞれに、アドレス信号(信号ADRSともいう)、複数の書き込み制御信号(書き込み制御信号WE1(信号WE1ともいう)乃至書き込み制御信号WE4(信号WE4ともいう)ともいう)、及び複数の読み出し制御信号(読み出し制御信号RE1(信号RE1ともいう)乃至読み出し制御信号RE4(信号RE4ともいう)ともいう)を出力する。
単位記憶回路212aには、光データ信号(信号SPDTAともいう)、信号WE1、信号RE1、及び信号ADRSが入力される。また、単位記憶回路212aは、信号WE1、信号RE1、及び信号ADRSに従って、光データ信号のデータのうち、光データD1を書き込み、記憶された光データD1を読み出して出力する。
単位記憶回路212bには、信号SPDTA、信号WE2、信号RE2、及び信号ADRSが入力される。また、単位記憶回路212bは、信号WE2、信号RE2、及び信号ADRSに従って、光データ信号のデータのうち、光データD2を書き込み、記憶された光データD2を読み出して出力する。
単位記憶回路212cには、信号SPDTA、信号WE3、信号RE3、及び信号ADRSが入力される。また、単位記憶回路212cは、信号WE3、信号RE3、及び信号ADRSに従って、光データ信号のデータのうち、光データD3を書き込み、記憶された光データD3を読み出して出力する。なお、読み出された光データD3を、そのまま上記実施の形態に示す表示データ生成部に出力することにより、画像データ生成処理に用いることができる。
単位記憶回路212dには、信号SPDTA、信号WE4、信号RE4、及び信号ADRSが入力される。また、単位記憶回路212dは、信号WE4、信号RE4、及び信号ADRSに従って、光データ信号のデータのうち、光データD4を書き込み、記憶された光データD4を読み出して出力する。
さらに、メモリ制御回路211の構成例について、図4(B)を用いて説明する。図4(B)は、図4(A)に示すメモリ制御回路の構成例を示す回路図である。
図4(B)に示すメモリ制御回路211は、アドレス信号生成回路301と、メモリ用信号生成回路302と、を備える。
アドレス信号生成回路301は、加算回路(ADDともいう)311と、マルチプレクサ(MPともいう)312と、を備える。
加算回路311には、基準となる数を表す信号CREF及びマルチプレクサ312の出力信号が入力される。
マルチプレクサ312には、データ制御信号及びマルチプレクサ312自身の出力信号が入力される。マルチプレクサ312は、データ制御信号に従って、加算回路311の出力信号を出力するか否かを選択する。
メモリ用信号生成回路302は、NOTゲート321aと、NOTゲート321bと、ANDゲート322a乃至ANDゲート322dと、NOTゲート323a乃至NOTゲート323dと、を備える。
NOTゲート321aは、信号入力端子及び信号出力端子を有し、制御信号IRCTLが入力される。
NOTゲート321bは、信号入力端子及び信号出力端子を有し、制御信号ViCTLが入力される。
ANDゲート322aは、第1の信号入力端子、第2の信号入力端子、及び信号出力端子を有し、ANDゲート322aの第1の信号入力端子には、制御信号IRCTLが入力され、ANDゲート322aの第2の信号入力端子には、制御信号ViCTLが入力される。また、ANDゲート322aは、第1の信号入力端子及び第2の信号入力端子から入力される信号に応じた信号を出力する。ANDゲート322aの出力信号は、信号WE1となる。
ANDゲート322bは、第1の信号入力端子、第2の信号入力端子、及び信号出力端子を有し、ANDゲート322bの第1の信号入力端子には、制御信号IRCTLが入力され、ANDゲート322bの第2の信号入力端子は、NOTゲート321bの信号出力端子に電気的に接続される。また、ANDゲート322bは、第1の信号入力端子及び第2の信号入力端子から入力される信号に応じた信号を出力する。ANDゲート322bの出力信号は、信号WE2となる。
ANDゲート322cは、第1の信号入力端子、第2の信号入力端子、及び信号出力端子を有し、ANDゲート322cの第1の信号入力端子には、制御信号ViCTLが入力され、ANDゲート322cの第2の信号入力端子は、NOTゲート321aの信号出力端子に電気的に接続される。また、ANDゲート322cは、第1の信号入力端子及び第2の信号入力端子から入力される信号に応じた信号を出力する。ANDゲート322cの出力信号は、信号WE3となる。
ANDゲート322dは、第1の信号入力端子、第2の信号入力端子、及び信号出力端子を有し、ANDゲート322dの第1の信号入力端子は、NOTゲート321aの信号出力端子に電気的に接続され、ANDゲート322dの第2の信号入力端子は、NOTゲート321bの信号出力端子に電気的に接続される。また、ANDゲート322dは、第1の信号入力端子及び第2の信号入力端子から入力される信号に応じた信号を出力する。ANDゲート322dの出力信号は、信号WE4となる。
NOTゲート323aは、信号入力端子及び信号出力端子を有し、NOTゲート323aの信号入力端子は、ANDゲート322aの信号出力端子に電気的に接続される。また、NOTゲート323aは、信号入力端子から入力される信号に応じた信号を出力する。NOTゲート323aの出力信号は、信号RE1となる。
NOTゲート323bは、信号入力端子及び信号出力端子を有し、NOTゲート323bの信号入力端子は、ANDゲート322bの信号出力端子に電気的に接続される。また、NOTゲート323bは、信号入力端子から入力される信号に応じた信号を出力する。NOTゲート323bの出力信号は、信号RE2となる。
NOTゲート323cは、信号入力端子及び信号出力端子を有し、NOTゲート323cの信号入力端子は、ANDゲート322cの信号出力端子に電気的に接続される。また、NOTゲート323cは、信号入力端子から入力される信号に応じた信号を出力する。NOTゲート323cの出力信号は、信号RE3となる。
NOTゲート323dは、信号入力端子及び信号出力端子を有し、NOTゲート323dの信号入力端子は、ANDゲート322dの信号出力端子に電気的に接続される。また、NOTゲート323dは、信号入力端子から入力される信号に応じた信号を出力する。NOTゲート323dの出力信号は、信号RE4となる。
次に、差分データ生成部の各構成要素について、以下に説明する。
メモリデータ出力選択回路221には、制御信号ViCTL及び制御信号IRCTLが入力される。メモリデータ出力選択回路221は、入力される制御信号ViCTL及び制御信号IRCTLに従って、単位記憶回路212a乃至単位記憶回路212dから読み出される光データD1乃至光データD4のいずれか一つを選択して出力する機能を有する。
差分演算回路222には、光データ信号が入力される。差分演算回路222は、演算処理により、入力された光データ信号のデータと、メモリデータ出力選択回路221から入力された光データとの差分データを生成して出力する機能を有する。
図4を用いて説明したように、本実施の形態における記憶部の一例は、メモリ制御回路及び光データの種類に対応して設けられた複数の単位記憶回路を含む構成である。また、本実施の形態における差分データ生成部の一例は、記憶部における記憶回路から読み出された光データのいずれか一つを選択的に出力するメモリデータ出力選択回路及び光データ信号のデータと、メモリデータ出力選択回路から入力された光データとの差分データを生成する差分演算回路を含む構成である。上記構成にすることにより、入出力部において、生成した光データを種類毎に適宜選択して差分データ生成処理及び画像データ生成処理を行うことができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、上記実施の形態の入出力装置における光検出回路の例について説明する。
本実施の形態における光検出回路の例について、図5を用いて説明する。図5は、本実施の形態における光検出回路の例を説明するための図である。
まず、本実施の形態における光検出回路の構成例について、図5(A)乃至図5(C)を用いて説明する。図5(A)乃至図5(C)は、本実施の形態における光検出回路の構成例を示す図である。
図5(A)に示す光検出回路は、光電変換素子131aと、トランジスタ132aと、トランジスタ133aと、を備える。
なお、図5(A)に示す光検出回路において、トランジスタ132a及びトランジスタ133aは、電界効果トランジスタである。
光電変換素子131aは、第1の電流端子及び第2の電流端子を有し、光電変換素子131aの第1の電流端子には、信号PRSTが入力される。
トランジスタ132aのゲートは、光電変換素子131aの第2の電流端子に電気的に接続される。
トランジスタ133aのソース及びドレインの一方は、トランジスタ132aのソース及びドレインの一方に電気的に接続され、トランジスタ133aのゲートには、信号OSELが入力される。
なお、トランジスタ132aのソース及びドレインの他方、並びにトランジスタ133aのソース及びドレインの他方のうちの一方には、電圧Vaが入力される。
さらに、図5(A)に示す光検出回路は、トランジスタ132aのソース及びドレインの他方、並びにトランジスタ133aのソース及びドレインの他方のうちの他方から光データを光データ信号として出力する。
図5(B)に示す光検出回路は、光電変換素子131bと、トランジスタ132bと、トランジスタ133bと、トランジスタ134と、トランジスタ135と、を備える。
なお、図5(B)に示す光検出回路において、トランジスタ132b、トランジスタ133b、トランジスタ134、及びトランジスタ135は、電界効果トランジスタである。
光電変換素子131bは、第1の電流端子及び第2の電流端子を有し、光電変換素子131bの第1の電流端子には、電圧Vbが入力される。
なお、電圧Va及び電圧Vbの一方は、高電源電圧Vddであり、電圧Va及び電圧Vbの他方は、低電源電圧Vssである。高電源電圧Vddは、相対的に低電源電圧Vssより高い値の電圧であり、低電源電圧Vssは、相対的に高電源電圧Vddより低い値の電圧である。電圧Va及び電圧Vbの値は、例えばトランジスタの極性などにより互いに入れ替わる場合がある。また、電圧Va及び電圧Vbの差が電源電圧となる。
トランジスタ134のソース及びドレインの一方は、光電変換素子131bの第2の電流端子に電気的に接続され、トランジスタ134のゲートには、光検出制御信号(信号PCTLともいう)が入力される。光検出制御信号は、パルス信号である。
トランジスタ132bのゲートは、トランジスタ134のソース及びドレインの他方に電気的に接続される。
トランジスタ135のソース及びドレインの一方には、電圧Vaが入力され、トランジスタ135のソース及びドレインの他方は、トランジスタ134のソース及びドレインの他方に電気的に接続され、トランジスタ135のゲートには、信号PRSTが入力される。
トランジスタ133bのソース及びドレインの一方は、トランジスタ132bのソース及びドレインの一方に電気的に接続され、トランジスタ133bのゲートには、信号OSELが入力される。
なお、トランジスタ132bのソース及びドレインの他方、並びにトランジスタ133bのソース及びドレインの他方のうちの一方には、電圧Vaが入力される。
また、図5(B)に示す光検出回路は、トランジスタ132bのソース及びドレインの他方、並びにトランジスタ133bのソース及びドレインの他方のうちの他方から光データを光データ信号として出力する。
なお、図5(B)に示す光検出回路を複数具備する場合、全ての光検出回路に同じ光検出制御信号を入力することもできる。全ての光検出回路に同じ光検出制御信号を入力して光データを生成する駆動方式をグローバルシャッター方式ともいう。
図5(C)に示す光検出回路は、光電変換素子131cと、トランジスタ132cと、容量素子136と、を備える。
光電変換素子131cは、第1の電流端子及び第2の電流端子を有し、光電変換素子131cの第1の電流端子には、信号PRSTが入力される。
容量素子136は、第1の容量電極及び第2の容量電極を有し、容量素子136の第1の容量電極には、信号OSELが入力され、容量素子136の第2の容量電極は、光電変換素子131cの第2の電流端子に電気的に接続される。
トランジスタ132cのソース及びドレインの一方には、電圧Vaが入力され、トランジスタ132cのゲートは、光電変換素子131cの第2の電流端子に電気的に接続される。
なお、図5(C)に示す光検出回路は、トランジスタ132cのソース及びドレインの他方から光データを光データ信号として出力する。
さらに、図5(A)乃至図5(C)に示す光検出回路の各構成要素について説明する。
光電変換素子131a乃至光電変換素子131cとしては、例えばフォトダイオード又はフォトトランジスタなどを用いることができる。フォトダイオードの場合、フォトダイオードのアノード及びカソードの一方が光電変換素子の第1の電流端子に相当し、フォトダイオードのアノード及びカソードの他方が光電変換素子の第2の電流端子に相当し、フォトトランジスタの場合、フォトトランジスタのソース及びドレインの一方が光電変換素子の第1の電流端子に相当し、フォトトランジスタのソース及びドレインの他方が光電変換素子の第2の電流端子に相当する。
トランジスタ132a乃至トランジスタ132cは、増幅トランジスタとしての機能を有する。
トランジスタ134は、光検出制御トランジスタとしての機能を有する。光検出制御トランジスタは、増幅トランジスタのゲートの電圧を、光電変換素子に流れる光電流に応じた値に設定するか否かを制御する機能を有する。なお、本実施の形態における光検出回路では、トランジスタ134を必ずしも設けなくてもよいが、トランジスタ134を設けることにより、トランジスタ132bのゲートが浮遊状態のときに、一定期間トランジスタ132bのゲートの電圧の値を維持することができる。
トランジスタ135は、光検出リセット選択トランジスタとしての機能を有する。光検出リセット選択トランジスタは、増幅トランジスタのゲートの電圧を、基準値に設定するか否かを選択する機能を有する。
トランジスタ133a及びトランジスタ133bは、出力選択トランジスタとしての機能を有する。
なお、トランジスタ132a、トランジスタ132b、トランジスタ133a、トランジスタ133b、トランジスタ134、及びトランジスタ135としては、例えばチャネルが形成され、元素周期表における第14族の半導体(シリコンなど)を含有する半導体層又は酸化物半導体層を含むトランジスタを用いることができる。例えば、上記酸化物半導体層を含むトランジスタを用いることにより、トランジスタ132a、トランジスタ132b、トランジスタ133a、トランジスタ133b、トランジスタ134、及びトランジスタ135のリーク電流によるゲートの電圧の変動を抑制することができる。
次に、図5(A)乃至図5(C)に示す光検出回路の駆動方法例について説明する。
まず、図5(A)に示す光検出回路の駆動方法例について、図5(D)を用いて説明する。図5(D)は、図5(A)に示す光検出回路の駆動方法の一例を説明するためのタイミングチャートであり、信号PRST、信号OSEL、及びトランジスタ133aのそれぞれの状態を示す。なお、ここでは、一例として光電変換素子131aがフォトダイオードである場合について説明する。
図5(A)に示す光検出回路の駆動方法の一例では、まず期間T31において、信号PRSTのパルスが入力される。また、期間T31から期間T32にかけて信号PCTLのパルスが入力される。なお、期間T31において、信号PRSTのパルスの入力開始のタイミングは、信号PCTLのパルスの入力開始のタイミングより早くてもよい。
このとき、光電変換素子131aは、順方向に電流が流れる状態になり、トランジスタ133aがオフ状態になる。
このとき、トランジスタ132aのゲートの電圧は、一定の値にリセットされる。
次に、信号PRSTのパルスが入力された後の期間T32において、光電変換素子131aは、順方向とは逆方向に電圧が印加された状態になり、トランジスタ133aはオフ状態のままである。
このとき、光電変換素子131aに入射した光の照度に応じて、光電変換素子131aの第1の電流端子及び第2の電流端子の間に光電流が流れる。さらに光電流に応じてトランジスタ132aのゲートの電圧の値が変化する。このとき、トランジスタ132aのソース及びドレインの間のチャネル抵抗の値が変化する。
次に、期間T33において、信号OSELのパルスが入力される。
このとき、光電変換素子131aは、順方向とは逆方向に電圧が印加された状態のままであり、トランジスタ133aがオン状態になり、トランジスタ132aのソース及びドレイン、並びにトランジスタ133aのソース及びドレインを介して電流が流れる。トランジスタ132aのソース及びドレイン、並びにトランジスタ133aのソース及びドレインを介して流れる電流は、トランジスタ132aのゲート電圧の値に依存する。よって、光データは、光電変換素子131aに入射する光の照度に応じた値となる。さらに、図5(A)に示す光検出回路は、トランジスタ132aのソース及びドレインの他方、並びにトランジスタ133aのソース及びドレインの他方のいずれか他方から光データ信号として出力する。以上が図5(A)に示す光検出回路の駆動方法例である。
次に、図5(B)に示す光検出回路の駆動方法例について、図5(E)を用いて説明する。図5(E)は、図5(B)に示す光検出回路の駆動方法例を説明するためのタイミングチャートである。
図5(B)に示す光検出回路の駆動方法例では、まず期間T41において、信号PRSTのパルスが入力され、また、期間T41から期間T42にかけて信号PCTLのパルスが入力される。なお、期間T41において、信号PRSTのパルスの入力開始のタイミングは、信号PCTLのパルスの入力開始のタイミングより早くてもよい。
このとき、期間T41において、光電変換素子131bが順方向に電流が流れる状態になり、トランジスタ134がオン状態になることにより、トランジスタ132bのゲートの電圧は、電圧Vaと同等の値にリセットされる。
さらに、信号PRSTのパルスが入力された後の期間T42において、光電変換素子131bが順方向とは逆方向に電圧が印加された状態になり、トランジスタ134がオン状態のままであり、トランジスタ135がオフ状態になる。
このとき、光電変換素子131bに入射した光の照度に応じて、光電変換素子131bの第1の電流端子及び第2の電流端子の間に光電流が流れる。さらに、光電流に応じてトランジスタ132bのゲートの電圧の値が変化する。このとき、トランジスタ132bのソース及びドレインの間のチャネル抵抗の値が変化する。
さらに、信号PCTLのパルスが入力された後の期間T43において、トランジスタ134がオフ状態になる。
このとき、トランジスタ132bのゲートの電圧は、期間T42における光電変換素子131bの光電流に応じた値に保持される。なお、期間T43を必ずしも設けなくてもよいが、期間T43を設けることにより、光検出回路において、データ信号を出力するタイミングを適宜設定することができ、例えば複数の光検出回路において、それぞれデータ信号を出力するタイミングを適宜設定することができる。
さらに、期間T44において、信号OSELのパルスが入力される。
このとき、光電変換素子131bが順方向とは逆方向に電圧が印加された状態のままであり、トランジスタ133bがオン状態になる。
さらに、このとき、トランジスタ132bのソース及びドレイン、並びにトランジスタ133bのソース及びドレインを介して電流が流れ、図5(B)に示す光検出回路は、トランジスタ132bのソース及びドレインの他方、並びにトランジスタ133bのソース及びドレインの他方のうちの他方から光データをデータ信号として出力する。以上が図5(B)に示す光検出回路の駆動方法例である。
次に、図5(C)に示す光検出回路の駆動方法例について、図5(F)を用いて説明する。図5(F)は、図5(C)に示す光検出回路の駆動方法例を説明するためのタイミングチャートである。
図5(C)に示す光検出回路の駆動方法例では、まず、期間T51において、信号PRSTのパルスが入力される。
このとき、光電変換素子131cが順方向に電流が流れる状態になり、トランジスタ132cのゲートの電圧は、一定の値にリセットされる。
次に、信号PRSTのパルスが入力された後の期間T52において、光電変換素子131cが順方向とは逆方向に電圧が印加された状態になる。
このとき、光電変換素子131cに入射した光の照度に応じて、光電変換素子131cの第1の電流端子及び第2の電流端子の間に光電流が流れる。さらに、光電流に応じてトランジスタ132cのゲートの電圧が変化する。このとき、トランジスタ132cのソース及びドレインの間のチャネル抵抗の値が変化する。
次に、期間T53において、信号OSELのパルスが入力される。
このとき、光電変換素子131cは、順方向とは逆方向に電圧が印加された状態のままであり、トランジスタ132cのソース及びドレインの間に電流が流れ、図5(C)に示す光検出回路は、トランジスタ132cのソース及びドレインの他方から光データをデータ信号として出力する。以上が図5(C)に示す光検出回路の駆動方法例である。
図5(A)乃至図5(F)を用いて説明したように、本実施の形態における光検出回路の一例は、光電変換素子及び増幅トランジスタを備え、光データを生成し、出力選択信号に従って光データをデータ信号として出力する構成である。上記構成にすることにより、光検出回路により光データを生成して出力することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、上記実施の形態の入出力装置における表示回路の例について説明する。
本実施の形態における表示回路の例について、図6を用いて説明する。図6は、本実施の形態における表示回路の例を説明するための図である。
まず、本実施の形態における表示回路の構成例について、図6(A)及び図6(B)を用いて説明する。図6(A)及び図6(B)は、本実施の形態における表示回路の構成例を示す図である。
図6(A)に示す表示回路は、トランジスタ151aと、液晶素子152aと、容量素子153aと、を備える。
なお、図6(A)に示す表示回路において、トランジスタ151aは、電界効果トランジスタである。
また、入出力装置において、液晶素子は、第1の表示電極、第2の表示電極、及び液晶層により構成される。液晶層は、第1の表示電極及び第2の表示電極の間に印加される電圧に応じて光の透過率が変化する。
また、入出力装置において、容量素子は、第1の容量電極、第2の容量電極、並びに第1の容量電極及び第2の容量電極に重畳する誘電体層を含む。容量素子は、第1の容量電極及び第2の容量電極の間に印加される電圧に応じて電荷が蓄積される。
トランジスタ151aのソース及びドレインの一方には、信号DDが入力され、トランジスタ151aのゲートには、信号DSELが入力される。
液晶素子152aの第1の表示電極は、トランジスタ151aのソース及びドレインの他方に電気的に接続され、液晶素子152aの第2の表示電極には、電圧Vcが入力される。電圧Vcの値は、適宜設定することができる。
容量素子153aの第1の容量電極は、トランジスタ151aのソース及びドレインの他方に電気的に接続され、容量素子153aの第2の容量電極には、電圧Vcが入力される。
図6(B)に示す表示回路は、トランジスタ151bと、液晶素子152bと、容量素子153bと、容量素子154と、トランジスタ155と、トランジスタ156と、を備える。
なお、図6(B)に示す表示回路において、トランジスタ151b、トランジスタ155、及びトランジスタ156は、電界効果トランジスタである。
トランジスタ155のソース及びドレインの一方には、信号DDが入力され、トランジスタ155のゲートには、パルス信号である書き込み選択信号(信号WSELともいう)が入力される。
容量素子154の第1の容量電極は、トランジスタ155のソース及びドレインの他方に電気的に接続され、容量素子154の第2の容量電極には、電圧Vcが入力される。
トランジスタ151bのソース及びドレインの一方は、トランジスタ155のソース及びドレインの他方に電気的に接続され、トランジスタ151bのゲートには、信号DSELが入力される。
液晶素子152bの第1の表示電極は、トランジスタ151bのソース及びドレインの他方に電気的に接続され、液晶素子152bの第2の表示電極には、電圧Vcが入力される。
容量素子153bの第1の容量電極は、トランジスタ151bのソース及びドレインの他方に電気的に接続され、容量素子153bの第2の容量電極には、電圧Vcが入力される。電圧Vcの値は、表示回路の仕様に応じて適宜設定される。
トランジスタ156のソース及びドレインの一方には、基準となる電圧が入力され、トランジスタ156のソース及びドレインの他方は、トランジスタ151bのソース及びドレインの他方に電気的に接続され、トランジスタ156のゲートには、パルス信号である表示リセット信号(信号DRSTともいう)が入力される。
さらに、図6(A)及び図6(B)に示す表示回路の各構成要素について説明する。
トランジスタ151a及びトランジスタ151bは、表示選択トランジスタとしての機能を有する。
液晶素子152a及び液晶素子152bにおける液晶層としては、第1の表示電極及び第2の表示電極に印加される電圧が0Vのときに光を透過する液晶層を用いることができ、例えば電気制御複屈折型液晶(ECB型液晶ともいう)、二色性色素を添加した液晶(GH液晶ともいう)、高分子分散型液晶、又はディスコチック液晶を含む液晶層などを用いることができる。また、液晶層としては、ブルー相を示す液晶層を用いてもよい。ブルー相を示す液晶層は、例えばブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物により構成される。ブルー相を示す液晶は、応答速度が1msec以下と短く、光学的等方性であるため、配向処理が不要であり、視野角依存性が小さい。よって、ブルー相を示す液晶を用いることにより、動作速度を向上させることができる。
容量素子153a及び容量素子153bは、トランジスタ151a又はトランジスタ151bに従って第1の容量電極及び第2の容量電極の間に信号DDに応じた値の電圧が印加される保持容量としての機能を有する。容量素子153a及び容量素子153bを必ずしも設けなくてもよいが、容量素子153a及び容量素子153bを設けることにより、表示選択トランジスタのリーク電流に起因する液晶素子に印加された電圧の変動を抑制することができる。
容量素子154は、トランジスタ155に従って第1の容量電極及び第2の容量電極の間に信号DDに応じた値の電圧が印加される保持容量としての機能を有する。
トランジスタ155は、容量素子154に信号DDを入力させるか否かを選択する書き込み選択トランジスタとしての機能を有する。
トランジスタ156は、液晶素子152bに印加される電圧をリセットさせるか否かを選択する表示リセット選択トランジスタとしての機能を有する。
なお、トランジスタ151a、トランジスタ151b、トランジスタ155、及びトランジスタ156としては、例えばチャネルが形成され、元素周期表における第14族の半導体(シリコンなど)を含有する半導体層又は酸化物半導体層を含むトランジスタを用いることができる。
次に、図6(A)及び図6(B)に示す表示回路の駆動方法例について説明する。
まず、図6(A)に示す表示回路の駆動方法例について、図6(C)を用いて説明する。図6(C)は、図6(A)に示す表示回路の駆動方法例を説明するためのタイミングチャートであり、信号DD及び信号DSELのそれぞれの状態を示す。
図6(A)に示す表示回路の駆動方法例では、信号DSELのパルスが入力されると、トランジスタ151aがオン状態になる。
トランジスタ151aがオン状態になると、表示回路に信号DDが入力され、液晶素子152aの第1の表示電極及び容量素子153aの第1の容量電極の電圧が信号DDの電圧と同等の値になる。
このとき、液晶素子152aは、書き込み状態(状態wtともいう)になり、信号DDに応じた光の透過率になることにより、信号DDのデータ(データD11乃至データDQ(Qは2以上の自然数)のそれぞれ)に応じた表示状態になる。
その後、トランジスタ151aがオフ状態になり、液晶素子152aは、保持状態(状態hldともいう)になり、第1の表示電極及び第2の表示電極の間に印加される電圧を、次に信号DSELのパルスが入力されるまで、初期値からの変動量が基準値より大きくならないように保持する。また、液晶素子152aが保持状態のとき、上記実施の形態の入出力装置におけるライトユニットは、点灯状態になる。
次に、図6(B)に示す表示回路の駆動方法例について、図6(D)を用いて説明する。図6(D)は、図6(B)に示す表示回路の駆動方法例を説明するためのタイミングチャートである。
図6(B)に示す表示回路の駆動方法例では、信号DRSTのパルスが入力されると、トランジスタ156がオン状態になり、液晶素子152bの第1の表示電極及び容量素子153bの第1の容量電極の電圧が基準となる電圧にリセットされる。
また、信号WSELのパルスが入力されると、トランジスタ155がオン状態になり、信号DDが表示回路に入力され、容量素子154の第1の容量電極が信号DDの電圧と同等の値になる。
その後、信号DSELのパルスが入力されると、トランジスタ151bがオン状態になり、液晶素子152bの第1の表示電極及び容量素子153bの第1の表示電極の電圧が容量素子154の第1の容量電極の電圧と同等の値になる。
このとき、液晶素子152bは、書き込み状態になり、信号DDに応じた光の透過率になることにより、信号DDのデータ(データD11乃至データDQのそれぞれ)に応じた表示状態になる。
その後、トランジスタ151bがオフ状態になり、液晶素子152bは、保持状態になり、第1の表示電極及び第2の表示電極の間に印加される電圧を、次に信号DSELのパルスが入力されるまで、初期値からの変動量が基準値より大きくならないように保持する。また、液晶素子152bが保持状態のとき、上記実施の形態の入出力装置におけるライトユニットは、点灯状態になる。
図6(A)及び図6(B)を用いて説明したように、本実施の形態における表示回路の一例は、表示選択トランジスタ及び液晶素子を備える構成である。上記構成にすることにより、表示回路を表示データ信号に応じた表示状態にすることができる。
また、図6(B)を用いて説明したように、本実施の形態における表示回路の一例は、表示選択トランジスタ及び液晶素子に加え、書き込み選択トランジスタ及び容量素子を備える構成である。上記構成にすることにより、液晶素子をある信号DDのデータに応じた表示状態に設定している間に、容量素子に次の信号DDのデータを書き込むことができる。よって、表示回路の動作速度を向上させることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、上記実施の形態を用いて説明した入出力装置におけるトランジスタに適用可能なトランジスタについて説明する。
上記実施の形態を用いて説明した入出力装置において、トランジスタとしては、例えばチャネルが形成され、元素周期表における第14族の半導体(シリコンなど)を含有する半導体層又は酸化物半導体層を含むトランジスタを用いることができる。なお、チャネルが形成される層をチャネル形成層ともいう。
なお、上記半導体層は、単結晶半導体層、多結晶半導体層、微結晶半導体層、又は非晶質半導体層でもよい。
さらに、上記実施の形態を用いて説明した入出力装置において、酸化物半導体層を含むトランジスタとしては、例えば高純度化することにより、真性(I型ともいう)、又は実質的に真性にさせた酸化物半導体層を有するトランジスタを用いることができる。高純度化とは、酸化物半導体層中の水素又は水を極力排除すること、及び酸化物半導体層に酸素を供給して酸化物半導体層中の酸素欠乏に起因する欠陥を低減することの少なくとも一方を含む概念である。
上記酸化物半導体層を含むトランジスタの構造例について、図7を用いて説明する。図7は、本実施の形態におけるトランジスタの構造例を示す断面模式図である。
図7(A)に示すトランジスタは、ボトムゲート構造のトランジスタの一つであり、逆スタガ型トランジスタともいう。
図7(A)に示すトランジスタは、導電層401aと、絶縁層402aと、酸化物半導体層403aと、導電層405aと、導電層406aと、を含む。
導電層401aは、基板400aの上に設けられる。
絶縁層402aは、導電層401aの上に設けられる。
酸化物半導体層403aは、絶縁層402aを介して導電層401aに重畳する。
導電層405a及び導電層406aは、酸化物半導体層403aの一部の上にそれぞれ設けられる。
さらに、図7(A)において、トランジスタの酸化物半導体層403aの上面の一部(上面に導電層405a及び導電層406aが設けられていない部分)は、絶縁層407aに接する。
また、絶縁層407aは、導電層405a、導電層406a、及び酸化物半導体層403aを介して絶縁層402aに接する。
図7(B)に示すトランジスタは、図7(A)に示す構造に加え、導電層408aを含む。
導電層408aは、絶縁層407aを介して酸化物半導体層403aに重畳する。
図7(C)に示すトランジスタは、ボトムゲート構造のトランジスタの一つである。
図7(C)に示すトランジスタは、導電層401bと、絶縁層402bと、酸化物半導体層403bと、導電層405bと、導電層406bと、を含む。
導電層401bは、基板400bの上に設けられる。
絶縁層402bは、導電層401bの上に設けられる。
導電層405b及び導電層406bは、絶縁層402bの一部の上に設けられる。
酸化物半導体層403bは、絶縁層402bを介して導電層401bに重畳する。
さらに、図7(C)において、トランジスタにおける酸化物半導体層403bの上面及び側面は、絶縁層407bに接する。
また、絶縁層407bは、導電層405b、導電層406b、及び酸化物半導体層403bを介して絶縁層402bに接する。
なお、図7(A)及び図7(C)において、絶縁層の上に保護絶縁層を設けてもよい。
図7(D)に示すトランジスタは、図7(C)に示す構造に加え、導電層408bを含む。
導電層408bは、絶縁層407bを介して酸化物半導体層403bに重畳する。
図7(E)に示すトランジスタは、トップゲート構造のトランジスタの一つである。
図7(E)に示すトランジスタは、導電層401cと、絶縁層402cと、酸化物半導体層403cと、導電層405c及び導電層406cと、を含む。
酸化物半導体層403cは、絶縁層447を介して基板400cの上に設けられる。
導電層405c及び導電層406cは、それぞれ酸化物半導体層403cの上に設けられる。
絶縁層402cは、酸化物半導体層403c、導電層405c、及び導電層406cの上に設けられる。
導電層401cは、絶縁層402cを介して酸化物半導体層403cに重畳する。
さらに、図7(A)乃至図7(E)に示す各構成要素について説明する。
基板400a乃至基板400cとしては、例えば透光性を有する基板を用いることができ、透光性を有する基板としては、例えばガラス基板又はプラスチック基板を用いることができる。
導電層401a乃至導電層401cのそれぞれは、トランジスタのゲートとしての機能を有する。なお、トランジスタのゲートとしての機能を有する層をゲート電極又はゲート配線ともいう。
導電層401a乃至導電層401cとしては、例えばモリブデン、チタン、クロム、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、ネオジム、若しくはスカンジウムなどの金属材料、又はこれらを主成分とする合金材料の層を用いることができる。また、導電層401a乃至導電層401cの形成に適用可能な材料の層の積層により、導電層401a乃至導電層401cを構成することもできる。
絶縁層402a乃至絶縁層402cのそれぞれは、トランジスタのゲート絶縁層としての機能を有する。なお、トランジスタのゲート絶縁層としての機能を有する層をゲート絶縁層ともいう。
絶縁層402a乃至絶縁層402cとしては、例えば酸化シリコン層、窒化シリコン層、酸化窒化シリコン層、窒化酸化シリコン層、酸化アルミニウム層、窒化アルミニウム層、酸化窒化アルミニウム層、窒化酸化アルミニウム層、又は酸化ハフニウム層を用いることができる。また、絶縁層402a及び絶縁層402bに適用可能な材料の層の積層により絶縁層402a及び絶縁層402bを構成することもできる。
また、絶縁層402a乃至絶縁層402cとしては、例えば元素周期表における第13族元素及び酸素元素を含む材料の絶縁層を用いることもできる。酸化物半導体層403a乃至酸化物半導体層403cが第13族元素を含む場合に、酸化物半導体層403a乃至酸化物半導体層403cに接する絶縁層として第13族元素を含む絶縁層を用いることにより、該絶縁層と酸化物半導体層との界面の状態を良好にすることができる。
第13族元素を含む材料としては、例えば酸化ガリウム、酸化アルミニウム、酸化アルミニウムガリウム、酸化ガリウムアルミニウムなどが挙げられる。なお、酸化アルミニウムガリウムとは、ガリウムの含有量(原子%)よりアルミニウムの含有量(原子%)が多い物質のことをいい、酸化ガリウムアルミニウムとは、ガリウムの含有量(原子%)がアルミニウムの含有量(原子%)以上の物質のことをいう。
例えば、絶縁層402a乃至絶縁層402cとして、酸化ガリウムを含む絶縁層を用いることにより、絶縁層402a乃至絶縁層402cと、酸化物半導体層403a乃至酸化物半導体層403cとの界面における水素又は水素イオンの蓄積を低減することができる。
また、例えば、絶縁層402a乃至絶縁層402cとして、酸化アルミニウムを含む絶縁層を用いることにより、絶縁層402a乃至絶縁層402cと、酸化物半導体層403a乃至酸化物半導体層403cとの界面における水素又は水素イオンの蓄積を低減することができる。また、酸化アルミニウムを含む絶縁層は、水が通りにくいため、酸化アルミニウムを含む絶縁層を用いることにより、該絶縁層を介して酸化物半導体層への水の侵入を抑制することができる。
また、絶縁層402a乃至絶縁層402cとして、例えば、Al2Ox(x=3+α、αは0より大きく1より小さい値)、Ga2Ox(x=3+α、αは0より大きく1より小さい値)、又はGaxAl2−xO3+α(xは0より大きく2より小さい値、αは0より大きく1より小さい値)で表記される材料を用いることもできる。また、絶縁層402a乃至絶縁層402cに適用可能な材料の層の積層により絶縁層402a乃至絶縁層402cを構成することもできる。例えば、複数のGa2Oxで表記される酸化ガリウムを含む層の積層により絶縁層402a乃至絶縁層402cを構成してもよい。また、Ga2Oxで表記される酸化ガリウムを含む絶縁層及びAl2Oxで表記される酸化アルミニウムを含む絶縁層の積層により絶縁層402a乃至絶縁層402cを構成してもよい。
絶縁層447は、基板400cからの不純物元素の拡散を防止する下地層としての機能を有する。
絶縁層447としては、例えば絶縁層402a乃至絶縁層402cに適用可能な材料の層を用いることができる。また、絶縁層402a乃至絶縁層402cに適用可能な材料の層の積層により絶縁層447を構成してもよい。
酸化物半導体層403a乃至酸化物半導体層403cのそれぞれは、トランジスタのチャネルが形成される層としての機能を有する。なお、トランジスタのチャネルが形成される層としての機能を有する層をチャネル形成層ともいう。酸化物半導体層403a乃至酸化物半導体層403cに適用可能な酸化物半導体としては、例えば四元系金属酸化物、三元系金属酸化物、又は二元系金属酸化物などを用いることができる。四元系金属酸化物としては、例えばIn−Sn−Ga−Zn−O系金属酸化物などを用いることができる。三元系金属酸化物としては、例えばIn−Ga−Zn−O系金属酸化物、In−Sn−Zn−O系金属酸化物、In−Al−Zn−O系金属酸化物、Sn−Ga−Zn−O系金属酸化物、Al−Ga−Zn−O系金属酸化物、又はSn−Al−Zn−O系金属酸化物などを用いることができる。二元系金属酸化物としては、例えばIn−Zn−O系金属酸化物、Sn−Zn−O系金属酸化物、Al−Zn−O系金属酸化物、Zn−Mg−O系金属酸化物、Sn−Mg−O系金属酸化物、In−Mg−O系金属酸化物、In−Sn−O系金属酸化物、又はIn−Ga−O系金属酸化物などを用いることができる。また、酸化物半導体としては、例えばIn−O系金属酸化物、Sn−O系金属酸化物、又はZn−O系金属酸化物などを用いることもできる。また、上記酸化物半導体として適用可能な金属酸化物は、酸化シリコンを含んでいてもよい。
In−Zn−O系金属酸化物を用いる場合、例えば、In:Zn=50:1乃至In:Zn=1:2(モル数比に換算するとIn2O3:ZnO=25:1乃至In2O3:ZnO=1:4)、好ましくはIn:Zn=20:1乃至In:Zn=1:1(モル数比に換算するとIn2O3:ZnO=10:1乃至In2O3:ZnO=1:2)、さらに好ましくはIn:Zn=15:1乃至In:Zn=1.5:1(モル数比に換算するとIn2O3:ZnO=15:2乃至In2O3:ZnO=3:4)の組成比である酸化物ターゲットを用いてIn−Zn−O系金属酸化物の半導体層を形成することができる。例えば、In−Zn−O系酸化物半導体の形成に用いるターゲットは、原子数比がIn:Zn:O=P:Z:Rのとき、R>1.5P+Zとする。Inの量を多くすることにより、トランジスタの移動度を向上させることができる。
また、酸化物半導体としては、InMO3(ZnO)m(mは0より大きい数)で表記される材料を用いることもできる。InMO3(ZnO)mのMは、Ga、Al、Mn、及びCoから選ばれた一つ又は複数の金属元素を示す。
導電層405a乃至導電層405c及び導電層406a乃至導電層406cのそれぞれは、トランジスタのソース又はドレインとしての機能を有する。なお、トランジスタのソースとしての機能を有する層をソース電極又はソース配線ともいい、トランジスタのドレインとしての機能を有する層をドレイン電極又はドレイン配線ともいう。
導電層405a乃至導電層405c及び導電層406a乃至導電層406cとしては、例えばアルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、若しくはタングステンなどの金属材料、又はこれらの金属材料を主成分とする合金材料の層を用いることができる。また、導電層405a乃至導電層405c、及び導電層406a乃至導電層406cに適用可能な材料の層の積層により、導電層405a乃至導電層405c、及び導電層406a乃至導電層406cを構成することもできる。
また、導電層405a乃至導電層405c及び導電層406a乃至導電層406cとしては、導電性の金属酸化物を含む層を用いることもできる。導電性の金属酸化物としては、例えば酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム酸化スズ合金、又は酸化インジウム酸化亜鉛合金を用いることができる。なお、導電層405a乃至導電層405c及び導電層406a乃至導電層406cに適用可能な導電性の金属酸化物は、酸化シリコンを含んでいてもよい。
絶縁層407a及び絶縁層407bとしては、絶縁層402a乃至絶縁層402cと同様に、例えば元素周期表における第13族元素及び酸素元素を含む材料の絶縁層を用いることができる。また、絶縁層407a及び絶縁層407bとしては、例えば、Al2Ox、Ga2Ox、又はGaxAl2−xO3+αで表記される材料を用いることもできる。
例えば、絶縁層402a乃至絶縁層402c並びに絶縁層407a及び絶縁層407bを、Ga2Oxで表記される酸化ガリウムを含む絶縁層により構成してもよい。また、絶縁層402a乃至絶縁層402c、並びに絶縁層407a及び絶縁層407bの一方を、Ga2Oxで表記される酸化ガリウムを含む絶縁層により構成し、絶縁層402a乃至絶縁層402c、並びに絶縁層407a及び絶縁層407bの他方を、Al2Oxで表記される酸化アルミニウムを含む絶縁層により構成してもよい。
導電層408a及び導電層408bのそれぞれは、トランジスタのゲートとしての機能を有する。なお、トランジスタが導電層408a及び導電層408bを有する構造である場合、導電層401a及び導電層408aの一方、又は導電層401b及び導電層408bの一方を、バックゲート、バックゲート電極、又はバックゲート配線ともいう。ゲートとしての機能を有する層を、チャネル形成層を介して複数設けることにより、トランジスタの閾値電圧を制御することができる。
導電層408a及び導電層408bとしては、例えばアルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、若しくはタングステンなどの金属材料、又はこれらの金属材料を主成分とする合金材料の層を用いることができる。また、導電層408a及び導電層408bに適用可能な材料の層の積層により導電層408a及び導電層408bのそれぞれを構成することもできる。
また、導電層408a及び導電層408bとしては、導電性の金属酸化物を含む層を用いることもできる。導電性の金属酸化物としては、例えば酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム酸化スズ合金、又は酸化インジウム酸化亜鉛合金を用いることができる。なお、導電層408a及び導電層408bに適用可能な導電性の金属酸化物は、酸化シリコンを含んでいてもよい。
なお、本実施の形態におけるトランジスタを、チャネル形成層としての機能を有する酸化物半導体層の一部の上に絶縁層を含み、該絶縁層を介して酸化物半導体層に重畳するように、ソース又はドレインとしての機能を有する導電層を含む構造としてもよい。上記構造である場合、絶縁層は、トランジスタのチャネル形成層を保護する層(チャネル保護層ともいう)としての機能を有する。チャネル保護層としての機能を有する絶縁層としては、例えば絶縁層402a乃至絶縁層402cに適用可能な材料の層を用いることができる。また、絶縁層402a乃至絶縁層402cに適用可能な材料の層の積層によりチャネル保護層としての機能を有する絶縁層を構成してもよい。
なお、図7(A)乃至図7(E)に示すように、本実施の形態におけるトランジスタを、必ずしも酸化物半導体層の全てがゲート電極としての機能を有する導電層に重畳する構造にしなくてもよいが、酸化物半導体層の全てがゲート電極としての機能を有する導電層に重畳する構造にすることにより、酸化物半導体層への光の入射を抑制することができる。
さらに、本実施の形態におけるトランジスタの作製方法例として、図7(A)に示すトランジスタの作製方法例について、図8(A)乃至図8(E)を用いて説明する。図8(A)乃至図8(E)は、図7(A)に示すトランジスタの作製方法例を説明するための断面模式図である。
まず、図8(A)に示すように、基板400aを準備し、基板400aの上に第1の導電膜を形成し、第1の導電膜の一部をエッチングすることにより導電層401aを形成する。
例えば、スパッタリング法を用いて導電層401aに適用可能な材料の膜を形成することにより第1の導電膜を形成することができる。また、第1の導電膜に適用可能な材料の膜を積層させ、第1の導電膜を形成することもできる。
なお、スパッタリングガスとして、例えば水素、水、水酸基、又は水素化物などの不純物が除去された高純度ガスを用いることにより、形成される膜の上記不純物濃度を低減することができる。
なお、スパッタリング法を用いて膜を形成する前に、スパッタリング装置の予備加熱室にて予備加熱処理を行ってもよい。上記予備加熱処理を行うことにより、水素、水分などの不純物を脱離することができる。
また、スパッタリング法を用いて膜を形成する前に、例えばアルゴン、窒素、ヘリウム、又は酸素雰囲気下で、ターゲット側に電圧を印加せずに、基板側にRF電源を用いて電圧を印加し、プラズマを形成して被形成面を改質する処理(逆スパッタともいう)を行ってもよい。逆スパッタを行うことにより、被形成面に付着している粉状物質(パーティクル、ごみともいう)を除去することができる。
また、スパッタリング法を用いて膜を形成する場合、吸着型の真空ポンプなどを用いて膜を形成する成膜室内の残留水分を除去することができる。吸着型の真空ポンプとしては、例えばクライオポンプ、イオンポンプ、又はチタンサブリメーションポンプなどを用いることができる。また、コールドトラップを設けたターボ分子ポンプを用いて成膜室内の残留水分を除去することもできる。
また、上記導電層401aの形成方法のように、本実施の形態におけるトランジスタの作製方法例において、膜の一部をエッチングして層を形成する場合、例えば、フォトリソグラフィ工程により膜の一部の上にレジストマスクを形成し、レジストマスクを用いて膜をエッチングすることにより、層を形成することができる。なお、この場合、層の形成後にレジストマスクを除去する。
また、インクジェット法を用いてレジストマスクを形成してもよい。インクジェット法を用いることにより、フォトマスクが不要になるため、製造コストを低減することができる。また、透過率の異なる複数の領域を有する露光マスク(多階調マスクともいう)を用いてレジストマスクを形成してもよい。多階調マスクを用いることにより、異なる厚さの領域を有するレジストマスクを形成することができ、トランジスタの作製に使用するレジストマスクの数を低減することができる。
次に、図8(B)に示すように、導電層401aの上に第1の絶縁膜を形成することにより絶縁層402aを形成する。
例えば、スパッタリング法やプラズマCVD法などを用いて絶縁層402aに適用可能な材料の膜を形成することにより第1の絶縁膜を形成することができる。また、絶縁層402aに適用可能な材料の膜を積層させることにより第1の絶縁膜を形成することもできる。また、高密度プラズマCVD法(例えばμ波(例えば、周波数2.45GHzのμ波)を用いた高密度プラズマCVD法)を用いて絶縁層402aに適用可能な材料の膜を形成することにより、絶縁層402aを緻密にすることができ、絶縁層402aの絶縁耐圧を向上させることができる。
次に、図8(C)に示すように、絶縁層402aの上に酸化物半導体膜を形成し、その後酸化物半導体膜の一部をエッチングすることにより酸化物半導体層403aを形成する。
例えば、スパッタリング法を用いて酸化物半導体層403aに適用可能な酸化物半導体材料の膜を形成することにより酸化物半導体膜を形成することができる。なお、希ガス雰囲気下、酸素雰囲気下、又は希ガスと酸素の混合雰囲気下で酸化物半導体膜を形成してもよい。
また、スパッタリングターゲットとして、In2O3:Ga2O3:ZnO=1:1:1[mol数比]の組成比である酸化物ターゲットを用いて酸化物半導体膜を形成することができる。また、例えば、In2O3:Ga2O3:ZnO=1:1:2[mol数比]の組成比である酸化物ターゲットを用いて酸化物半導体膜を形成してもよい。
また、スパッタリング法を用いて酸化物半導体膜を形成する際に、基板400aを減圧状態にし、基板400aを100℃以上600℃以下、好ましくは200℃以上400℃以下に加熱してもよい。基板400aを加熱することにより、酸化物半導体膜の上記不純物濃度を低減することができ、また、スパッタリング法による酸化物半導体膜の損傷を軽減することができる。
次に、図8(D)に示すように、絶縁層402a及び酸化物半導体層403aの上に第2の導電膜を形成し、第2の導電膜の一部をエッチングすることにより導電層405a及び導電層406aを形成する。
例えば、スパッタリング法などを用いて導電層405a及び導電層406aに適用可能な材料の膜を形成することにより第2の導電膜を形成することができる。また、導電層405a及び導電層406aに適用可能な材料の膜を積層させることにより第2の導電膜を形成することもできる。
次に、図8(E)に示すように、酸化物半導体層403aに接するように絶縁層407aを形成する。
例えば、希ガス(代表的にはアルゴン)雰囲気下、酸素雰囲気下、又は希ガスと酸素の混合雰囲気下で、スパッタリング法を用いて絶縁層407aに適用可能な膜を形成することにより、絶縁層407aを形成することができる。スパッタリング法を用いて絶縁層407aを形成することにより、トランジスタのバックチャネルとしての機能を有する酸化物半導体層403aの部分の抵抗の低下を抑制することができる。また、絶縁層407aを形成する際の基板温度は、室温以上300℃以下であることが好ましい。
また、絶縁層407aを形成する前にN2O、N2、又はArなどのガスを用いたプラズマ処理を行い、露出している酸化物半導体層403aの表面に付着した吸着水などを除去してもよい。プラズマ処理を行った場合、その後、大気に触れることなく、絶縁層407aを形成することが好ましい。
さらに、図7(A)に示すトランジスタの作製方法の一例では、例えば400℃以上750℃以下、又は400℃以上基板の歪み点未満の温度で加熱処理を行う。例えば、酸化物半導体膜を形成した後、酸化物半導体膜の一部をエッチングした後、第2の導電膜を形成した後、第2の導電膜の一部をエッチングした後、又は絶縁層407aを形成した後に該加熱処理を行う。
なお、上記加熱処理を行う加熱処理装置としては、電気炉、又は抵抗発熱体などの発熱体からの熱伝導又は熱輻射により被処理物を加熱する装置を用いることができ、例えばGRTA(Gas Rapid Thermal Anneal)装置又はLRTA(Lamp Rapid Thermal Anneal)装置などのRTA(Rapid Thermal Anneal)装置を用いることができる。LRTA装置は、例えばハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、又は高圧水銀ランプなどのランプから発する光(電磁波)の輻射により、被処理物を加熱する装置である。また、GRTA装置は、高温のガスを用いて加熱処理を行う装置である。高温のガスとしては、例えば希ガス、又は加熱処理によって被処理物と反応しない不活性気体(例えば窒素)を用いることができる。
また、上記加熱処理を行った後、該加熱処理を行った炉と同じ炉に高純度の酸素ガス、高純度のN2Oガス、又は超乾燥エア(露点が−40℃以下、好ましくは−60℃以下の雰囲気)を導入してもよい。このとき、酸素ガス又はN2Oガスは、水、水素などを含まないことが好ましい。また、加熱処理装置に導入する酸素ガス又はN2Oガスの純度を、6N以上、好ましくは7N以上、すなわち、酸素ガス又はN2Oガス中の不純物濃度を1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下とすることが好ましい。酸素ガス又はN2Oガスの作用により、酸化物半導体層403aに酸素が供給され、酸化物半導体層403a中の酸素欠乏に起因する欠陥を低減することができる。
さらに、上記加熱処理とは別に、絶縁層407aを形成した後に、不活性ガス雰囲気下、又は酸素ガス雰囲気下で加熱処理(好ましくは200℃以上400℃以下、例えば250℃以上350℃以下)を行ってもよい。
また、絶縁層402a形成後、酸化物半導体膜形成後、ソース電極又はドレイン電極となる導電層形成後、絶縁層形成後、又は加熱処理後に酸素プラズマによる酸素ドーピング処理を行ってもよい。例えば2.45GHzの高密度プラズマにより酸素ドーピング処理を行ってもよい。また、イオン注入法又はイオンドーピングを用いて酸素ドーピング処理を行ってもよい。酸素ドーピング処理を行うことにより、作製されるトランジスタの電気特性のばらつきを低減することができる。例えば、酸素ドーピング処理を行い、絶縁層402a及び絶縁層407aの一方又は両方を、化学量論的組成比より酸素が多い状態にする。これにより、絶縁層中の過剰な酸素が酸化物半導体層403aに供給されやすくなる。よって、酸化物半導体層403a中、又は絶縁層402a及び絶縁層407aの一方又は両方と、酸化物半導体層403aとの界面における酸素不足欠陥を低減することができるため、酸化物半導体層403aのキャリア濃度をより低減することができる。
例えば、絶縁層402a及び絶縁層407aの一方又は両方として、酸化ガリウムを含む絶縁層を形成する場合、該絶縁層に酸素を供給し、酸化ガリウムの組成をGa2Oxにすることができる。
また、絶縁層402a及び絶縁層407aの一方又は両方として、酸化アルミニウムを含む絶縁層を形成する場合、該絶縁層に酸素を供給し、酸化アルミニウムの組成をAl2Ox)にすることができる。
また、絶縁層402a及び絶縁層407aの一方又は両方として、酸化ガリウムアルミニウム又は酸化アルミニウムガリウムを含む絶縁層を形成する場合、該絶縁層に酸素を供給し、酸化ガリウムアルミニウム又は酸化アルミニウムガリウムの組成をGaxAl2−xO3+αとすることができる。
以上の工程により、酸化物半導体層403aから、水素、水、水酸基、又は水素化物(水素化合物ともいう)などの不純物を排除し、且つ酸化物半導体層403aに酸素を供給することにより、酸化物半導体層を高純度化させることができる。
なお、図7(A)に示すトランジスタの作製方法例を示したが、これに限定されず、例えば図7(B)乃至図7(E)に示す各構成要素において、名称が図7(A)に示す各構成要素と同じであり且つ機能の少なくとも一部が図7(A)に示す各構成要素と同じであれば、図7(A)に示すトランジスタの作製方法例の説明を適宜援用することができる。
図7及び図8を用いて説明したように、本実施の形態におけるトランジスタの一例は、ゲートとしての機能を有する導電層と、ゲート絶縁層としての機能を有する絶縁層と、ゲート絶縁層としての機能を有する絶縁層を介してゲートとしての機能を有する導電層に重畳し、チャネルが形成される酸化物半導体層と、酸化物半導体層に電気的に接続され、ソース及びドレインの一方としての機能を有する導電層と、酸化物半導体層に電気的に接続され、ソース及びドレインの他方としての機能を有する導電層と、を含む構造である。
また、本実施の形態におけるトランジスタの一例は、酸化物半導体層、ソース及びドレインの一方としての機能を有する導電層、並びにソース及びドレインの他方としての機能を有する導電層を介して酸化物半導体層に接する絶縁層がゲート絶縁層としての機能を有する絶縁層に接する構造である。上記構造にすることにより、酸化物半導体層、ソース及びドレインの一方としての機能を有する導電層、並びにソース及びドレインの他方が酸化物半導体層に接する絶縁層及びゲート絶縁層としての機能を有する絶縁層に覆われるため、酸化物半導体層、ソース及びドレインの一方としての機能を有する導電層、並びにソース及びドレインの他方としての機能を有する導電層への不純物の侵入を抑制することができる。
また、チャネルが形成される酸化物半導体層は、高純度化させることによりI型又は実質的にI型となった酸化物半導体層である。酸化物半導体層を高純度化させることにより、酸化物半導体層のキャリア濃度を1×1014/cm3未満、好ましくは1×1012/cm3未満、さらに好ましくは1×1011/cm3未満にすることができ、温度変化による特性変化を抑制することができる。また、上記構造にすることにより、チャネル幅1μmあたりのオフ電流を10aA(1×10−17A)以下にすること、さらにはチャネル幅1μmあたりのオフ電流を1aA(1×10−18A)以下、さらにはチャネル幅1μmあたりのオフ電流を10zA(1×10−20A)以下、さらにはチャネル幅1μmあたりのオフ電流を1zA(1×10−21A)以下、さらにはチャネル幅1μmあたりのオフ電流を100yA(1×10−22A)以下にすることができる。トランジスタのオフ電流は、低ければ低いほどよいが、本実施の形態におけるトランジスタのオフ電流の下限値は、約10−30A/μmであると見積もられる。
さらに、特性評価用回路によるリーク電流測定を用いた、本実施の形態における酸化物半導体層を含むトランジスタの一例におけるオフ電流の値の算出例について以下に説明する。
特性評価用回路によるリーク電流測定について、図9を用いて説明する。図9は、特性評価用回路を説明するための図である。
まず、特性評価用回路の回路構成について図9(A)を用いて説明する。図9(A)は、特性評価用回路の回路構成を示す回路図である。
図9(A)に示す特性評価用回路は、複数の測定系801を備える。複数の測定系801は、互いに並列に接続される。ここでは、一例として8個の測定系801が並列に接続される構成とする。複数の測定系801を用いることにより、同時に複数の測定を行うことができる。
測定系801は、トランジスタ811と、トランジスタ812と、容量素子813と、トランジスタ814と、トランジスタ815と、を含む。
トランジスタ811、トランジスタ812、トランジスタ814、及びトランジスタ815は、N型の電界効果トランジスタである。
トランジスタ811のソース及びドレインの一方には、電圧V1が入力され、トランジスタ811のゲートには、電圧Vext_aが入力される。トランジスタ811は、電荷注入用のトランジスタである。
トランジスタ812のソース及びドレインの一方は、トランジスタ811のソース及びドレインの他方に接続され、トランジスタ812のソース及びドレインの他方には、電圧V2が入力され、トランジスタ812のゲートには、電圧Vext_bが入力される。トランジスタ812は、リーク電流評価用のトランジスタである。なお、ここでのリーク電流とは、トランジスタのオフ電流を含むリーク電流である。
容量素子813の第1の容量電極は、トランジスタ811のソース及びドレインの他方に接続され、容量素子813の第2の容量電極には、電圧V2が入力される。なお、ここでは、電圧V2は、0Vである。
トランジスタ814のソース及びドレインの一方には、電圧V3が入力され、トランジスタ814のゲートは、トランジスタ811のソース及びドレインの他方に接続される。なお、トランジスタ814のゲートと、トランジスタ811のソース及びドレインの他方、トランジスタ812のソース及びドレインの他方、並びに容量素子813の第1の電極との接続箇所をノードAともいう。なお、ここでは、電圧V3は、5Vである。
トランジスタ815のソース及びドレインの一方は、トランジスタ814のソース及びドレインの他方に接続され、トランジスタ815のソース及びドレインの他方には、電圧V4が入力され、トランジスタ815のゲートには、電圧Vext_cが入力される。なお、ここでは、電圧Vext_cは、0.5Vである。
さらに、測定系801は、トランジスタ814のソース及びドレインの他方と、トランジスタ815のソース及びドレインの一方との接続箇所の電圧を出力電圧Voutとして出力する。
ここでは、トランジスタ811の一例として、酸化物半導体層を含み、チャネル長L=10μm、チャネル幅W=10μmのトランジスタを用いる。
また、トランジスタ814及びトランジスタ815の一例として、酸化物半導体層を含み、チャネル長L=3μm、チャネル幅W=100μmのトランジスタを用いる。
また、トランジスタ812の構造について、図9(B)に示す。図9(B)は、トランジスタの構造を示す断面模式図である。
図9(B)に示すように、トランジスタ812は、基板900の上に設けられた導電層901と、絶縁層902と、絶縁層902を介して導電層901の上に設けられた酸化物半導体層903と、酸化物半導体層903に接する導電層905及び導電層906と、を含む。さらに、トランジスタ812は、導電層905及び導電層906の上に絶縁層907及び平坦化層908が積層され、導電層905及び導電層906と、導電層901とが重畳せず、幅1μmのオフセット領域を有する。オフセット領域を設けることにより、寄生容量を低減することができる。さらに、トランジスタ812としては、チャネル長L及びチャネル幅Wの異なる6つのトランジスタのサンプル(SMPともいう)を用いる(表1参照)。
図9(A)に示すように、電荷注入用のトランジスタと、リーク電流評価用のトランジスタとを別々に設けることにより、電荷注入の際に、リーク電流評価用のトランジスタを常にオフ状態に保つことができる。
また、電荷注入用のトランジスタと、リーク電流評価用のトランジスタとを別々に設けることにより、それぞれのトランジスタを適切なサイズとすることができる。また、リーク電流評価用トランジスタのチャネル幅Wを、電荷注入用のトランジスタのチャネル幅Wよりも大きくすることにより、リーク電流評価用トランジスタのリーク電流以外の特性評価回路のリーク電流成分を相対的に小さくすることができる。その結果、リーク電流評価用トランジスタのリーク電流を高い精度で測定することができる。同時に、電荷注入の際に、リーク電流評価用トランジスタを一度オン状態とする必要がないため、チャネル形成領域の電荷の一部がノードAに流れ込むことによるノードAの電圧変動の影響もない。
次に、図9(A)に示す特性評価回路のリーク電流測定方法について、図9(C)を用いて説明する。図9(C)は、図9(A)に示す特性評価回路を用いたリーク電流測定方法を説明するためのタイミングチャートである。
図9(A)に示す特性評価回路を用いたリーク電流測定方法は、書き込み期間及び保持期間に分けられる。それぞれの期間における動作について、以下に説明する。
書き込み期間では、電圧Vext_bとして、トランジスタ812がオフ状態となるような電圧VL(−3V)を入力する。また、電圧V1として、書き込み電圧Vwを入力した後、電圧Vext_aとして、一定期間トランジスタ811がオン状態となるような電圧VH(5V)を入力する。これによって、ノードAに電荷が蓄積され、ノードAの電圧は、書き込み電圧Vwと同等の値になる。その後、電圧Vext_aとして、トランジスタ811がオフ状態となるような電圧VLを入力する。その後、電圧V1として、電圧VSS(0V)を入力する。
また、保持期間では、ノードAが保持する電荷量の変化に起因して生じるノードAの電圧の変化量の測定を行う。電圧の変化量から、トランジスタ812のソース電極とドレイン電極との間を流れる電流値を算出することができる。以上により、ノードAの電荷の蓄積とノードAの電圧の変化量の測定とを行うことができる。
このとき、ノードAの電荷の蓄積及びノードAの電圧の変化量の測定(蓄積及び測定動作ともいう)を繰り返し行う。まず、第1の蓄積及び測定動作を15回繰り返し行う。第1の蓄積及び測定動作では、書き込み期間に書き込み電圧Vwとして5Vの電圧を入力し、保持期間に1時間の保持を行う。次に、第2の蓄積及び測定動作を2回繰り返し行う。第2の蓄積及び測定動作では、書き込み期間に書き込み電圧Vwとして3.5Vの電圧を入力し、保持期間に50時間の保持を行う。次に、第3の蓄積及び測定動作を1回行う。第3の蓄積及び測定動作では、書き込み期間に書き込み電圧Vwとして4.5Vの電圧を入力し、保持期間に10時間の保持を行う。蓄積及び測定動作を繰り返し行うことにより、測定した電流値が、定常状態における値であることを確認することができる。言い換えると、ノードAを流れる電流IAのうち、過渡電流(測定開始後から時間経過とともに減少していく電流成分)を除くことができる。その結果、より高い精度でリーク電流を測定することができる。
一般に、ノードAの電圧VAは、出力電圧Voutの関数として式(1)のように表される。
また、ノードAの電荷QAは、ノードAの電圧VA、ノードAに接続される容量CA、定数(const)を用いて、式(2)のように表される。ここで、ノードAに接続される容量CAは、容量素子813の容量と容量素子813以外の容量成分の和である。
ノードAの電流IAは、ノードAに流れ込む電荷(またはノードAから流れ出る電荷)の時間微分であるから、ノードAの電流IAは、式(3)のように表される。
なお、ここでは、一例として、Δtを約54000secとする。このように、ノードAに接続される容量CAと、出力電圧Voutから、リーク電流であるノードAの電流IAを求めることができるため、特性評価回路のリーク電流を求めることができる。
次に、上記特性評価回路を用いた測定方法による出力電圧の測定結果及び該測定結果より算出した特性評価回路のリーク電流の値について、図10を用いて説明する。
図10(A)に、一例として、SMP4、SMP5、及びSMP6におけるトランジスタの上記測定(第1の蓄積及び測定動作)に係る経過時間timeと、出力電圧Voutとの関係を示し、図10(B)に、上記測定に係る経過時間timeと、該測定によって算出された電流IAとの関係を示す。測定開始後から出力電圧Voutが変動しており、定常状態に到るためには10時間以上必要であることがわかる。
また、図11に、上記測定により得られた値から見積もられたSMP1乃至SMP6におけるノードAの電圧とリーク電流の関係を示す。図11では、例えばSMP4において、ノードAの電圧が3.0Vの場合、リーク電流は28yA/μmである。リーク電流にはトランジスタ812のオフ電流も含まれるため、トランジスタ812のオフ電流も28yA/μm以下とみなすことができる。
また、図12乃至図14に、85℃、125℃、及び150℃における上記測定により見積もられたSMP1乃至SMP6におけるノードAの電圧とリーク電流の関係を示す。図12乃至図14に示すように、150℃の場合であっても、リーク電流は、100zA/μm以下であることがわかる。
以上のように、チャネル形成層としての機能を有し、高純度化された酸化物半導体層を含むトランジスタを用いた特性評価用回路において、リーク電流が十分に低いため、該トランジスタのオフ電流が十分に小さいことがわかる。また、上記トランジスタのオフ電流は、温度が上昇した場合であっても十分に低いことがわかる。
また、本実施の形態における酸化物半導体層を含むトランジスタの一例における光劣化特性の評価例について以下に説明する。
まず、評価用のトランジスタの構造について図15を用いて説明する。図15は、光劣化特性評価用トランジスタの構造を示す断面図である。
図15(A)に示すトランジスタは、基板910の上に設けられた絶縁層447と、絶縁層447の上に設けられ、ゲートとしての機能を有する導電層911と、ゲート絶縁層としての機能を有する絶縁層912と、絶縁層912を介して導電層911に重畳し、チャネル形成層としての機能を有する酸化物半導体層913と、酸化物半導体層913に接し、ソースとしての機能を有する導電層914及びドレインとしての機能を有する導電層915と、を含む。さらに、図15(A)に示すトランジスタは、酸化物半導体層913、導電層914、及び導電層915の上に絶縁層918及び絶縁層919が積層される。
また、図15(B)に示すトランジスタは、図15(A)に示す構成に加え、絶縁層917及び絶縁層918を介して酸化物半導体層913に重畳し、ゲート(バックゲート電極)としての機能を有する導電層920と、を含む。なお、導電層920は、導電層914に電気的に接続される。
さらに、図15(A)に示すトランジスタ及び図15(B)に示すトランジスタのチャネル長は、3μmであり、図15(A)に示すトランジスタ及び図15(B)に示すトランジスタのチャネル幅は、20μmである。
次に、図15に示すトランジスタの作製方法について説明する。
まず、基板910を準備する。
次に、基板910の上に、CVD法により窒化シリコン膜(厚さ200nm)及び酸化窒化シリコン膜(厚さ400nm)の積層膜を形成することにより、絶縁層947を形成する。
次に、絶縁層947の上に、スパッタリング法により窒化タンタル膜(厚さ30nm)及びタングステン膜(厚さ100nm)の積層膜を形成し、該積層膜を選択的にエッチングすることにより、導電層911を形成する。
次に、導電層911の上に、高密度プラズマCVD法により酸化窒化シリコン膜(厚さ30nm)を形成することにより、絶縁層912を形成する。
次に、絶縁層912の上に、スパッタリング法によりIn−Ga−Zn−O系酸化物半導体ターゲットを用いて、酸化物半導体膜(厚さ30nm)を形成し、該酸化物半導体膜を選択的にエッチングすることにより、酸化物半導体層913を形成する。
次に、窒素雰囲気下、450℃で60分間加熱処理を行うことにより、第1の加熱処理を行う。
次に、酸化物半導体層913の上に、スパッタリング法によりチタン膜(厚さ100nm)、アルミニウム膜(厚さ200nm)、及びチタン膜(厚さ100nm)の積層膜を形成し、該積層膜を選択的にエッチングすることにより、導電層914及び導電層915を形成する。
次に、窒素雰囲気下、300℃で60分間加熱処理を行うことにより、第2の加熱処理を行う。
次に、酸化物半導体層913、導電層914、及び導電層915の上に、スパッタリング法により酸化シリコン膜を形成することにより、絶縁層917を形成する。
次に、絶縁層917の上に、ポリイミド樹脂膜(厚さ1.5μm)を形成することにより、絶縁層918を形成する。
次に、窒素雰囲気下、250℃で60分間加熱処理を行うことにより、第3の加熱処理を行う。
次に、図15(A)に示すトランジスタを作製する場合には、絶縁層918の上に、ポリイミド樹脂膜(厚さ2.0μm)を形成することにより、絶縁層919を形成する。
また、図15(B)に示すトランジスタを作製する場合には、まず、絶縁層918の上に、スパッタリング法により、チタン膜(厚さ100nm)、アルミニウム膜(厚さ200nm)、及びチタン膜(厚さ100nm)の積層膜を形成し、該積層膜を選択的にエッチングすることにより、導電層920を形成する。さらに、絶縁層918及び導電層920の上に、ポリイミド樹脂膜(厚さ2.0μm)を形成することにより、絶縁層919を形成する。以上が図15に示すトランジスタの作製方法である。
次に、図15(A)及び図15(B)に示すトランジスタの光負バイアス試験の結果について説明する。
なお、光負バイアス試験とは、加速試験の一種であり、特に、光負バイアス試験におけるトランジスタのVthの変化量は、信頼性を調べるための重要な指標となる。光負バイアス試験において、Vthの変化量が少ないほど、信頼性が高いトランジスタであるといえる。光負バイアス試験の前後におけるVthの変化量は、1V以下が好ましく、0.5V以下がさらに好ましい。
具体的には、光負バイアス試験では、トランジスタが形成されている基板の温度(基板温度)を一定に維持し、トランジスタのソース電極及びドレイン電極を同電位とし、光を照射しながら、ゲート電極にソース電極及びドレイン電極よりも低い電位を一定時間印加する。
光負バイアス試験における、トランジスタの劣化に起因するストレスの強度は、光照射条件、基板温度、ゲート絶縁層に加えられる電界強度、及び電圧印加時間により決定することができる。ゲート絶縁層に加えられる電界強度は、ゲート電極と、ソース電極及びドレイン電極の電位差をゲート絶縁層の厚さで除して決定される。
また、光が照射されている環境下において、ソース電極及びドレイン電極の電位よりも高い電位をゲート電極に印加して行う試験を光正バイアス試験というが、光正バイアス試験よりも、光負バイアス試験の方が、トランジスタの特性変動が顕著に起きやすい。
光負バイアス試験を行う前に、まず、図15(A)及び図15(B)に示すそれぞれのトランジスタの初期特性を測定した。本実施の形態では、基板910の温度を室温(25℃)とし、導電層914及び導電層915の間の電圧(以下、ドレイン電圧またはVdという)を3Vとし、導電層911及び導電層914の間の電圧(以下、ゲート電圧またはVgという)を−5V〜+5Vまで変化させたときに、導電層914及び導電層915の間に流れる電流(以下、ドレイン電流またはIdという)の変化特性、すなわちVg−Id特性を測定した。
さらに、光負バイアス試験として、トランジスタが形成されている基板910の温度(基板温度)を25℃に維持し、導電層914及び導電層915の電圧を同じにし、絶縁層912に印加される電界強度を2MV/cmとし、導電層911に負の電圧を印加し、絶縁層919側から光を照射しながら1時間保持する。なお、導電層911に印加する電圧を−6Vとする。また、導電層914及び導電層915の電圧を0Vとする。また、朝日分光株式会社製キセノン光源「MAX−302」を用いて、ピーク波長400nm(半値幅10nm)、放射照度326μW/cm2の条件で光を照射する。さらに、電圧の印加を終了し、光の照射したまま、初期特性の測定と同じ条件で初期特性の測定と同じ条件でVg−Id特性を測定し、光負バイアス試験後のVg−Id特性を評価する。
ここで、本実施の形態の光負バイアス試験におけるVthの定義について図16を例示して説明する。図16の横軸はゲート電圧をリニアスケールで示しており、縦軸はドレイン電流の平方根(以下、√Idともいう)をリニアスケールで示している。曲線921は、Vg−Id特性におけるIdの値を平方根で表した曲線(以下、√Id曲線ともいう)である。
まず、測定したVg−Id曲線から√Id曲線(曲線921)を求める。次に、√Id曲線上の、√Id曲線の微分値が最大になる点の接線924を求める。次に、接線924を延伸し、接線924上でIdが0Aとなる時のVg、すなわち接線924のゲート電圧軸切片925の値をVthとして定義する。
上記光負バイアス試験前後における、図15(A)に示すトランジスタ及び図15(B)に示すトランジスタのVg−Id特性を図17に示す。
図17(A)は、図15(A)に示すトランジスタのVg−Id特性を示す図である。図17(A)の特性曲線931に示すように、光負バイアス試験前の図15(A)に示すトランジスタのVthは、1.01Vであり、図17(A)の特性曲線932に示すように、光負バイアス試験後の図15(A)に示すトランジスタのVthは、0.44Vである。
図17(B)は、図15(B)に示すトランジスタのVg−Id特性を示す図である。また、図17(C)は、図17(B)中の部位945を拡大した図である。図17(B)の特性曲線941に示すように、光負バイアス試験前の図15(B)に示すトランジスタのVthは、1.16Vであり、図17(B)の特性曲線942に示すように、光負バイアス試験後の図15(B)に示すトランジスタのVthは、1.10Vである。
また、図17(A)において、光負バイアス試験後の図15(A)に示すトランジスタのVthは、光負バイアス試験前の図15(A)に示すトランジスタのVthに比べてマイナス方向に0.57V変化しており、図17(B)において、光負バイアス試験後の図15(B)に示すトランジスタのVthは、光負バイアス試験前の図15(B)に示すトランジスタのVthに比べてマイナス方向に0.06V変化している。よって、図15(A)に示すトランジスタ及び図15(B)に示すトランジスタの両方とも、Vthの変化量は1V以下であり、信頼性が高いトランジスタであることがわかる。また、図15(B)に示す導電層920を設けたトランジスタは、Vthの変化量が0.1V以下であり、図15(A)に示すトランジスタよりもさらに信頼性が高いことがわかる。
上記実施の形態の入出力装置は、光が入射することによりデータを入力するものである。よって、上記実施の形態の入出力装置におけるトランジスタとして上記酸化物半導体層を含むトランジスタを用いることにより、入出力装置の信頼性を向上させることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、上記実施の形態における入出力装置の構造例について説明する。
本実施の形態における入出力装置は、トランジスタなどの半導体素子が設けられた第1の基板(アクティブマトリクス基板)と、第2の基板と、第1の基板及び第2の基板の間に設けられた液晶層と、を含む。
まず、本実施の形態の入出力装置におけるアクティブマトリクス基板の構造例について、図18及び図19を用いて説明する。図18及び図19は、本実施の形態の入出力装置におけるアクティブマトリクス基板の構造例を示す図であり、図18(A)は、平面模式図であり、図18(B)は、図18(A)における線分A−Bの断面模式図であり、図19(A)は、平面模式図であり、図19(B)は、図19(A)における線分C−Dの断面模式図である。なお、図19では、光検出回路の一例として、図5(A)に示す構成に光検出制御トランジスタ(図5(B)に示すトランジスタ134)を加えた構成の光検出回路を用いる場合を示す。また、図18及び図19では、トランジスタの一例として図7(A)を用いて説明した構造のトランジスタを用いる場合を示す。
図18及び図19に示すアクティブマトリクス基板は、基板500と、導電層501a乃至導電層501hと、絶縁層502と、半導体層503a乃至半導体層503dと、導電層504a乃至導電層504kと、絶縁層505と、半導体層506と、半導体層507と、半導体層508と、絶縁層509と、導電層510aと、導電層510bと、を含む。
導電層501a乃至導電層501hのそれぞれは、基板500の一平面に設けられる。
導電層501aは、表示回路における表示選択トランジスタのゲートとしての機能を有する。
導電層501bは、表示回路における保持容量の第1の容量電極としての機能を有する。なお、容量素子(保持容量)の第1の容量電極としての機能を有する層を第1の容量電極ともいう。
導電層501cは、電圧Vbが入力される配線としての機能を有する。なお、配線としての機能を有する層を配線ともいう。
導電層501dは、光検出回路における光検出制御トランジスタのゲートとしての機能を有する。
導電層501eは、光検出制御信号が入力される信号線としての機能を有する。なお、信号線としての機能を有する層を信号線ともいう。
導電層501fは、光検出回路における出力選択トランジスタのゲートとしての機能を有する。
導電層501gは、光検出回路における増幅トランジスタのゲートとしての機能を有する。
絶縁層502は、導電層501a乃至導電層501hを介して基板500の一平面に設けられる。
絶縁層502は、表示回路における表示選択トランジスタのゲート絶縁層、表示回路における保持容量の誘電体層、光検出回路における光検出制御トランジスタのゲート絶縁層、光検出回路における増幅トランジスタのゲート絶縁層、及び光検出回路における出力選択トランジスタのゲート絶縁層としての機能を有する。
半導体層503aは、絶縁層502を介して導電層501aに重畳する。半導体層503aは、表示回路における表示選択トランジスタのチャネル形成層としての機能を有する。
半導体層503bは、絶縁層502を介して導電層501dに重畳する。半導体層503bは、光検出回路における光検出制御トランジスタのチャネル形成層としての機能を有する。
半導体層503cは、絶縁層502を介して導電層501fに重畳する。半導体層503cは、光検出回路における出力選択トランジスタのチャネル形成層としての機能を有する。
半導体層503dは、絶縁層502を介して導電層501gに重畳する。半導体層503dは、光検出回路における増幅トランジスタのチャネル形成層としての機能を有する。
導電層504aは、半導体層503aに電気的に接続される。導電層504aは、表示回路における表示選択トランジスタのソース及びドレインの一方としての機能を有する。
導電層504bは、導電層501b及び半導体層503aに電気的に接続される。導電層504bは、表示回路における表示選択トランジスタのソース及びドレインの他方としての機能を有する。
導電層504cは、絶縁層502を介して導電層501bに重畳する。導電層504cは、表示回路における保持容量の第2の容量電極としての機能を有する。
導電層504dは、絶縁層502を貫通する開口部において導電層501cに電気的に接続される。導電層504dは、光検出回路における光電変換素子の第1の電流端子及び第2の電流端子の一方としての機能を有する。
導電層504eは、半導体層503bに電気的に接続される。導電層504eは、光検出回路における光検出制御トランジスタのソース及びドレインの一方としての機能を有する。
導電層504fは、半導体層503bに電気的に接続され、且つ絶縁層502を貫通する開口部において導電層501gに電気的に接続される。導電層504fは、光検出回路における光検出制御トランジスタのソース及びドレインの他方としての機能を有する。
導電層504gは、絶縁層502を貫通する開口部において導電層501d及び導電層501eに電気的に接続される。導電層504gは、光検出制御信号が入力される信号線としての機能を有する。
導電層504hは、半導体層503cに電気的に接続される。導電層504hは、光検出回路における出力選択トランジスタのソース及びドレインの一方としての機能を有する。
導電層504iは、半導体層503c及び半導体層503dに電気的に接続される。導電層504iは、光検出回路における出力選択トランジスタのソース及びドレインの他方、並びに光検出回路における増幅トランジスタのソース及びドレインの一方としての機能を有する。
導電層504jは、半導体層503dに電気的に接続され、絶縁層502を貫通する開口部において導電層501hに電気的に接続される。導電層504jは、光検出回路における増幅トランジスタのソース及びドレインの他方としての機能を有する。
導電層504kは、絶縁層502を貫通する開口部において導電層501hに電気的に接続される。導電層504kは、電圧Va又は電圧Vbが入力される配線としての機能を有する。
絶縁層505は、導電層504a乃至導電層504kを介して半導体層503a乃至半導体層503dに接する。
半導体層506は、絶縁層505を貫通して設けられた開口部において導電層504dに電気的に接続される。
半導体層507は、半導体層506に接する。
半導体層508は、半導体層507に接する。
絶縁層509は、絶縁層505、半導体層506、半導体層507、及び半導体層508に重畳する。絶縁層509は、表示回路及び光検出回路における平坦化絶縁層としての機能を有する。なお、必ずしも絶縁層509を設けなくてもよい。
導電層510aは、絶縁層505及び絶縁層509を貫通する開口部において導電層504bに電気的に接続される。また、導電層510aを、導電層501aに重畳させることにより、光漏れを防止することができる。導電層510aは、表示回路における表示素子の画素電極としての機能を有する。なお、画素電極としての機能を有する層を画素電極ともいう。
導電層510bは、絶縁層505及び絶縁層509を貫通する開口部において導電層504eに電気的に接続され、絶縁層505及び絶縁層509を貫通する開口部において半導体層508に電気的に接続される。
さらに、本実施の形態における入出力装置の構造例について、図20及び図21を用いて説明する。図20及び図21は、図18及び図19に示すアクティブマトリクス基板を用いた入出力装置の構造例を示す図であり、図20(A)は、平面模式図であり、図20(B)は、図20(A)における線分A−Bの断面模式図であり、図21(A)は、平面模式図であり、図21(B)は、図21(A)における線分C−Dの断面模式図である。なお、一例として光電変換素子をフォトダイオードとし、表示素子を液晶素子とする。
図20及び図21に示す入出力装置は、図18及び図19に示すアクティブマトリクス基板に加え、基板512と、遮光層513と、絶縁層516と、導電層517と、液晶層518と、を含む。なお、図20(A)及び図21(A)では、便宜のため、導電層517を省略する。
遮光層513は、基板512の一平面の一部に設けられる。例えば遮光層513は、トランジスタ及び光電変換素子が形成された部分を除く基板512の一平面に設けられる。
絶縁層516は、遮光層513を介して基板512の一平面に設けられる。
導電層517は、基板512の一平面に設けられる。導電層517は、表示回路における共通電極としての機能を有する。なお、光検出回路において、必ずしも導電層517が設けられなくてもよい。
液晶層518は、導電層510a及び導電層517の間に設けられ、絶縁層509を介して半導体層508に重畳する。
なお、導電層510a、液晶層518、及び導電層517は、表示回路における表示素子としての機能を有する。
さらに、図20及び図21に示す入出力装置の各構成要素について説明する。
基板500及び基板512としては、図7(A)における基板400aに適用可能な基板を用いることができる。
導電層501a乃至導電層501hとしては、図7(A)における導電層401aに適用可能な材料の層を用いることができる。また、導電層401aに適用可能な材料の層を積層して導電層501a乃至導電層501hを構成してもよい。
絶縁層502としては、図7(A)における絶縁層402aに適用可能な材料の層を用いることができる。また、絶縁層402aに適用可能な材料の層を積層して絶縁層502を構成してもよい。
半導体層503a乃至半導体層503dとしては、図7(A)に示す酸化物半導体層403aに適用可能な材料の層を用いることができる。
導電層504a乃至導電層504kとしては、図7(A)における導電層405a又は導電層406aに適用可能な材料の層を用いることができる。また、導電層405a又は導電層406aに適用可能な材料の層を積層して導電層504a乃至導電層504kを構成してもよい。
絶縁層505としては、図7(A)における絶縁層407aに適用可能な材料の層を用いることができる。また、絶縁層407aに適用可能な層を積層して絶縁層505を構成してもよい。
半導体層506は、一導電型(P型及びN型の一方)の半導体層である。半導体層506としては、例えばシリコンを含有する半導体層を用いることができる。
半導体層507は、半導体層506より抵抗の高い半導体層である。半導体層507としては、例えばシリコンを含有する半導体層を用いることができる。
半導体層508は、半導体層506とは異なる導電型(P型及びN型の他方)の半導体層である。半導体層508としては、例えばシリコンを含有する半導体層を用いることができる。
絶縁層509及び絶縁層516としては、例えばポリイミド、アクリル、ベンゾシクロブテン、などの有機材料の層を用いることができる。また絶縁層509としては、低誘電率材料(low−k材料ともいう)の層を用いることもできる。
導電層510a、導電層510b、及び導電層517としては、例えば透光性を有する導電材料の層を用いることができ、透光性を有する導電材料としては、例えばインジウム錫酸化物、酸化インジウムに酸化亜鉛を混合した金属酸化物(IZO:indium zinc oxideともいう)、酸化インジウムに酸化珪素(SiO2)を混合した導電材料、有機インジウム、有機スズ、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、又は酸化チタンを含むインジウム錫酸化物などを用いることができる。
また、導電層510a、導電層510b、及び導電層517は、導電性高分子(導電性ポリマーともいう)を含む導電性組成物を用いて形成することもできる。導電性組成物を用いて形成した導電層は、シート抵抗が10000Ω/□以下、波長550nmにおける透光率が70%以上であることが好ましい。また、導電性組成物に含まれる導電性高分子の抵抗率は、0.1Ω・cm以下であることが好ましい。
導電性高分子としては、いわゆるπ電子共役系導電性高分子が用いることができる。π電子共役系導電性高分子としては、例えばポリアニリン若しくはその誘導体、ポリピロール若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、又はアニリン、ピロール及びチオフェンの2種以上の共重合体若しくはその誘導体などがあげられる。
遮光層513としては、例えば金属材料の層を用いることができる。
液晶層518としては、例えばTN液晶、OCB液晶、STN液晶、VA液晶、ECB型液晶、GH液晶、高分子分散型液晶、又はディスコチック液晶などを含む層を用いることができる。なお、液晶層518として、導電層510c及び導電層517に印加される電圧が0Vのときに光を透過する液晶を用いることが好ましい。
図18乃至図21を用いて説明したように、本実施の形態における入出力装置の構造例は、トランジスタ、画素電極、及び光電変換素子を含むアクティブマトリクス基板と、対向基板と、アクティブマトリクス基板及び対向基板の間に液晶を有する液晶層と、を含む構造である。上記構造にすることにより、同一工程により同一基板上に表示回路及び光検出回路を作製することができるため、製造コストを低減することができる。
また、図18乃至図21を用いて説明したように、本実施の形態における入出力装置の構造例は、光を透過させる必要がある部分を除き、遮光層が設けられた構造である。上記構造にすることにより、例えばアクティブマトリクス基板に設けられたトランジスタへの光の入射を抑制することができるため、光によるトランジスタの電気的特性(例えば閾値電圧など)の変動を抑制することができ、入出力装置の信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態における入出力装置において、表示回路及び光検出回路と同一基板上に表示選択信号出力回路及び出力選択回路などの回路を設けてもよい。このとき、表示選択信号出力回路及び出力選択回路などの回路のトランジスタの構造を、表示回路及び光検出回路におけるトランジスタの構造と同じにしてもよい。
(実施の形態8)
本実施の形態では、上記実施の形態における入出力装置を備えた電子機器の例について説明する。
本実施の形態における電子機器の構成例について、図22(A)乃至図22(D)を用いて説明する。図22(A)乃至図22(D)は、本実施の形態における電子機器の構成例を示す模式図である。
図22(A)に示す電子機器は、携帯型情報端末の例である。図22(A)に示す情報端末は、筐体1001aと、筐体1001aに設けられた入出力部1002aと、を具備する。
なお、筐体1001aの側面1003aに外部機器に接続させるための接続端子、及び図22(A)に示す携帯型情報端末を操作するためのボタンの一つ又は複数を設けてもよい。
図22(A)に示す携帯型情報端末は、筐体1001aの中に、CPUと、メインメモリと、外部機器とCPU及びメインメモリとの信号の送受信を行うインターフェースと、外部機器との信号の送受信を行うアンテナと、を備える。
図22(A)に示す携帯型情報端末は、例えば電話機、電子書籍、及び遊技機の一つ又は複数としての機能を有する。
図22(B)に示す電子機器は、折り畳み式の携帯型情報端末の例である。図22(B)に示す携帯型情報端末は、筐体1001bと、筐体1001bに設けられた入出力部1002bと、筐体1004と、筐体1004に設けられた入出力部1005と、筐体1001b及び筐体1004を接続する軸部1006と、を具備する。
また、図22(B)に示す携帯型情報端末では、軸部1006により筐体1001b又は筐体1004を動かすことにより、筐体1001bを筐体1004に重畳させることができる。
なお、筐体1001bの側面1003b又は筐体1004の側面1007に外部機器に接続させるための接続端子、及び図22(B)に示す携帯型情報端末を操作するためのボタンの一つ又は複数を設けてもよい。
また、入出力部1002b及び入出力部1005に、互いに異なる画像又は一続きの画像を表示させてもよい。なお、入出力部1005を必ずしも設けなくてもよく、入出力部1005の代わりに、入力装置であるキーボードを設けてもよい。
図22(B)に示す携帯型情報端末は、筐体1001b又は筐体1004の中に、CPUと、メインメモリと、外部機器とCPU及びメインメモリとの信号の送受信を行うインターフェースと、を備える。また、図22(B)に示す携帯型情報端末に、外部との信号の送受信を行うアンテナを設けてもよい。
図22(B)に示す携帯型情報端末は、例えば電話機、電子書籍、及び遊技機の一つ又は複数としての機能を有する。
図22(C)に示す電子機器は、設置型情報端末の例である。図22(C)に示す設置型情報端末は、筐体1001cと、筐体1001cに設けられた入出力部1002cと、を具備する。
なお、入出力部1002cを、筐体1001cにおける甲板部1008に設けることもできる。
また、図22(C)に示す設置型情報端末は、筐体1001cの中に、CPUと、メインメモリと、外部機器とCPU及びメインメモリとの信号の送受信を行うインターフェースと、を備える。また、図22(C)に示す設置型情報端末に、外部との信号の送受信を行うアンテナを設けてもよい。
さらに、図22(C)に示す設置型情報端末における筐体1001cの側面1003cに券などを出力する券出力部、硬貨投入部、及び紙幣挿入部の一つ又は複数を設けてもよい。
図22(C)に示す設置型情報端末は、例えば現金自動預け払い機や券などの注文をするための情報通信端末(マルチメディアステーションともいう)又は遊技機としての機能を有する。
図22(D)は、設置型情報端末の例である。図22(D)に示す設置型情報端末は、筐体1001dと、筐体1001dに設けられた入出力部1002dと、を具備する。なお、筐体1001dを支持する支持台を設けてもよい。
なお、図22(A)乃至図22(C)に示す電子機器を、それぞれの筐体に設けられたボタンを具備する構成にすることもできる。上記ボタンにより、例えば電子機器を操作することもできる。
図22(D)に示す設置型情報端末は、例えばデジタルフォトフレーム、モニタ、又はテレビジョン装置としての機能を有する。
上記実施の形態の入出力装置は、例えば電子機器の入出力部として用いられ、例えば図22(A)乃至図22(D)に示す入出力部1002a乃至入出力部1002dとして用いられる。また、図22(B)に示す入出力部1005として上記実施の形態の入出力装置を用いてもよい。
図22を用いて説明したように、本実施の形態における電子機器の一例は、上記実施の形態における入出力装置が用いられた入出力部を具備する構成である。上記構成にすることにより、例えば指又はペンを用いて電子機器の操作又は電子機器への情報の入力を行うことができる。
また、本実施の形態における電子機器の一例では、筐体に、入出力部、入射する照度に応じて電源電圧を生成する光電変換部、及び入出力装置を操作する操作部のいずれか一つ又は複数を設けてもよい。例えば光電変換部を設けることにより、外部電源が不要となるため、外部電源が無い場所であっても、上記電子機器を長時間使用することができる。