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JP5783894B2 - 先端拡径杭 - Google Patents

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JP5783894B2
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Description

本発明は、流動性固化材にて根固めを築造する杭である先端拡径杭に関し、特に、先端支持力に優れた先端拡径杭に関する。
従来、鋼杭の先端支持力を高める施工方法としては、(1)先端に掘削ヘッドを有する掘削ロッドで支持層まで地盤を掘削し、次いで、(2)掘削した掘削孔にセメントミルク等の流動性固化材を注入して支持層における土砂と混合・攪拌し、次いで、(3)杭先端部を杭本体部よりも拡径した鋼杭を掘削孔に圧入して定着させる工法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
しかしながら、この工法では、杭先端部を拡径した鋼杭を掘削孔に圧入・定着させるところ、杭先端部を拡径した分だけ掘削孔の掘削径を大きくしなければならない。このため、掘削ヘッドの大径化に伴う重機の大型化により経済性が低下するという問題、および、排土量が多く環境に悪影響を及ぼすという問題がある。
また、別の施工方法としては、(1)バイブロハンマの振動と杭先端部に取り付けたノズルからの水噴射(ウォータージェット)の力を併用して、地盤の所定の深度まで鋼杭を打設し、次いで、(2)前記ノズルからの水噴射をセメントミルク噴射に切り替えて、杭先端部に拡径した根固めを築造して鋼杭の先端支持力を増大させ、(3)さらに、必要に応じて杭周面部にもセメントミルクを充填して、鋼杭の周面摩擦力についても増大させる工法が知られている(例えば、特許文献2〜4を参照)。
しかしながら、今日においては、築造する根固めの大径化、および、先端支持力の増大化の要求が従来にも増して高まりつつあり、経済性や施工性を低下することなく、そして、排土量を抑制しつつも上記要求を満たすことのできる工法ないしこれに使用する杭の開発が喫緊の課題となっている。
特開平8−85939号公報 特開昭56−167026 特開2004−270157号公報 特開2005−325513号公報
本発明の解決すべき課題は、経済性を低下させることなく、さらには排土量を抑制しつつも高い施工性および先端支持力を得ることができる先端拡径杭を提供することである。
本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)鋼杭と、
前記鋼杭の打設方向先端部の外周面を覆うように配置された、前記鋼杭よりも大径かつ短軸の外殻鋼管と、
前記鋼杭の外周面と前記外殻鋼管の内周面との間に形成される空間を径方向に仕切るように配置された、前記鋼杭と前記外殻鋼管を接合する複数のリブプレートと、
前記鋼杭の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置された、
水または流動性固化材を前記鋼杭の打設方向に噴射する複数の打設方向用ノズルを備え
さらに、前記外殻鋼管の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置された、水または流動性固化材を前記鋼杭の打設方向に噴射する複数の打設方向用ノズルを備えたことを特徴とする、前記流動性固化材にて根固めを築造する杭である先端拡径杭。
(2)鋼杭と、
前記鋼杭の打設方向先端部の外周面を覆うように配置された、前記鋼杭よりも大径かつ短軸の外殻鋼管と、
前記鋼杭の外周面と前記外殻鋼管の内周面との間に形成される空間を径方向に仕切るように配置された、前記鋼杭と前記外殻鋼管を接合する複数のリブプレートと、
前記鋼杭の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置された、水または流動性固化材を前記鋼杭の打設方向に噴射する複数の打設方向用ノズルを備え、
さらに、前記外殻鋼管の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置された、水または流動性固化材を前記鋼杭の打設方向から水平外向き方向の間の角度である斜め外向き方向に噴射する複数の斜め外向き方向用ノズルを備えたことを特徴とする、前記流動性固化材にて根固めを築造する杭である先端拡径杭。
(3)前記リブプレートに1または2以上の貫通孔が形成されていることを特徴とする、前記(1)又は(2)に記載の先端拡径杭。
(4)前記鋼杭の打設方向先端部の外周面、
前記外殻鋼管の打設方向先端部の内周面、
前記リブプレート
のいずれか1または2以上にずれ止めが形成されていることを特徴とする、前記(1)〜()のいずれか1項に記載の先端拡径杭。
(a)本発明に係るすべての先端拡径杭は、鋼杭の打設方向先端部の外周面を覆うように、鋼杭よりも大径かつ短軸の外殻鋼管を備える。したがって、外殻鋼管により鋼杭の打設方向先端部が拡径されるので、また、鋼杭ないし外殻鋼管への流動性固化材の付着力が増大するとともに、外殻鋼管によって外側から根固め部が拘束されるので、高い先端支持力を獲得することができる。
また、本発明に係るすべての先端拡径杭は、鋼杭の外周面と外殻鋼管の内周面との間に形成される空間を径方向に仕切る複数のリブプレートにより鋼杭と外殻鋼管とを接合する。したがって、上記の根固めの拡径に伴う高支持力化に耐え得る構造となっている。また、前記空間を径方向に仕切るように複数のリブプレートを配置するので、外殻鋼管の上下端は開放されている。このために、先端拡径杭を原地盤に直接打設可能である。したがって、事前のオーガ掘削が不要となり経済性に優れる。さらに、杭先端部を閉塞する特許文献2記載発明とは異なり、原地盤の多くは施工時に同位置に留まり、排土量も少なく、経済性及び環境対応性に優れる。
さらに、本発明に係るすべての先端拡径杭は、鋼杭の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に複数の打設方向用ノズルを一定の間隔で備える。このために、当該打設方向用ノズルから水または流動性固化材を鋼杭の打設方向へ重点的に噴射でき、打設時の施工性を向上させることができる。また、根固めの築造時には、鋼杭ないし外殻鋼管の内部に効率的に流動性固化材を充填することができ、これにより優れた施工性と先端支持力を発揮する。
したがって、本発明に係るすべての先端拡径杭によれば、経済性を低下させることなく、さらには排土量を抑制しつつも、高い施工性および先端支持力を得ることができる。
(b)打設方向用ノズルをさらに外殻鋼管の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置した本発明に係る先端拡径杭によれば、鋼杭の打設方向先端部と外殻鋼管の打設方向先端部の双方から、水または流動性固化材を鋼杭の打設方向に噴射することができ、打設時の施工性をさらに向上させることができる。また、根固めの築造時には、鋼杭ないし外殻鋼管の内部、特に外殻鋼管の内部に効率的に流動性固化材を充填することができ、これにより優れた施工性と先端支持力を発揮する。
(c)あるいは、鋼杭の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に複数の打設方向用ノズルを一定の間隔で配置するとともに、外殻鋼管の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に複数の斜め外向き方向用ノズルを一定の間隔で配置した本発明に係る先端拡径杭によれば、打設時には打設方向用ノズルより水または流動性固化材を鋼杭の打設方向へ重点的に噴射でき、拡径時には斜め外向き方向用ノズルより鋼杭の打設方向から水平外向き方向の間の角度である斜め外向き方向へ重点的に噴射でき、打設時と拡径時の施工性を向上させることができる。特に、根固めの築造時には、打設方向用ノズルからの流動性固化材の噴射により鋼杭ないし外殻鋼管の内部に効率的に流動性固化材を充填することができ、また、斜め外向き方向用ノズルからの流動性固化材の噴射により外殻鋼管の内部およびその外側の領域にまで効率的に流動性固化材を充填することができ、これにより優れた施工性と先端支持力を発揮する。
(d)リブプレートに1または2以上の貫通孔を形成した本発明に係る先端拡径杭によれば、流動性固化材を噴射したときの支持層における土砂との攪拌効率が高まり、鋼杭の外周面と外殻鋼管の内周面との間に形成される空間に充填される流動性固化材と原地盤の均質化を促進することができる。ひいては、先端拡径杭の先端支持力を高めることができる。
(e)鋼杭の打設方向先端部の外周面と、外殻鋼管の打設方向先端部の内周面と、リブプレートのいずれか1または2以上にずれ止めを形成した本発明に係る先端拡径杭によれば、鋼杭、外殻鋼管、リブプレートへの流動性固化材の付着力を高めることができる。ひいては、先端拡径杭の先端支持力を高めることができる。
本発明に係る先端拡径杭の一例を示す模式図である。 本発明に係る先端拡径杭の一例を示す模式図である。 リブプレートに貫通孔を形成した本発明に係る先端拡径杭の一例を示す模式図である。 打設方向用ノズルをさらに外殻鋼管の打設方向先端部に配置した本発明に係る先端拡径杭の一例を示す模式図である。 斜め外向き方向用ノズルを外殻鋼管の打設方向先端部に配置した本発明に係る先端拡径杭の一例を示す模式図である。 斜め外向き方向用ノズルを外殻鋼管の打設方向先端部に複数段配置した本発明に係る先端拡径杭の一例を示す模式図である。 ずれ止めを形成した本発明に係る先端拡径杭の一例を示す模式図である。
以下、図1〜7を参照して、本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本発明に係る先端拡径杭の一例を示す模式図である。なお、当該図において、打設方向用ノズル5と配管ホース(打設方向用ノズル用)9については図示するのを省略している。また、図2は、本発明に係る先端拡径杭の一例を示す模式図である。
図2に示すように、本発明に係る先端拡径杭1は、鋼杭2、外殻鋼管3、リブプレート4、および、打設方向用ノズル5を備える。
外殻鋼管3は、鋼杭2よりも大径とする。より具体的には、外殻鋼管3の内径は鋼杭2の外径よりも大径とする。鋼杭2よりも大径の外殻鋼管3を打設方向先端部に備えることにより鋼杭2の打設方向先端部が拡径されるので、また、鋼杭2ないし外殻鋼管3への流動性固化材の付着力が増大するとともに、外殻鋼管3によって外側から根固め部が拘束されるので、高い先端支持力を獲得することができる。
鋼杭2は鋼管であってもよいし、H形鋼あるいは鋼管矢板、鋼矢板であってもよい。
外殻鋼管3は、根固めが築造される鋼杭の打設方向先端部の外周面を覆えば足りるので、鋼杭2よりも短軸、すなわち、軸方向に短い鋼管を使用する。換言すると、築造する根固めの高さに応じた長さの鋼管を使用する。
鋼杭2と外殻鋼管3とは複数のリブプレート4で接合する。複数のリブプレート4で鋼杭2と外殻鋼管3とを接合することで、上記の根固めの拡径に伴う高支持力化に耐え得る構造となる。
リブプレート4は、鋼杭2の外周面と外殻鋼管3の内周面との間に形成される空間に配置する。より具体的には、前記空間を径方向に仕切るように配置する。換言すると、鋼杭2の軸心を中心に放射状に配置する。前記空間を径方向に仕切るように複数のリブプレート4を配置するので、外殻鋼管3の上下端は開放され、これにより先端拡径杭1を原地盤に直接打設可能となる。したがって、事前のオーガ掘削が不要となり優れた経済性を発揮できる。さらに、外殻鋼管3の上下端が開放されるので、杭先端部を閉塞する特許文献2記載発明とは異なり、原地盤の多くは施工時に同位置に留まり、排土量も少なくなる。また、上記の根固めの拡径に伴う高支持力化に耐え得る構造となる。
リブプレート4の枚数は、特に限定されるものではなく、地盤条件、築造する根固めの大きさ、外殻鋼管3の内径と鋼杭2の外径差等に応じて決定する。ただし、根固めの拡径に伴う高支持力化に耐え得る構造とする観点からは、少なくとも3枚以上を用いるのが望ましい。
同じく、根固めの拡径に伴う高支持力化に耐え得る構造とする観点、および、施工性の観点からは、隣り合うリブプレート4が等間隔になるように配置することが望ましい。
リブプレート4の短辺長については、(外殻鋼管3の内径−鋼杭2の外径)/2とするのが望ましい。
リブプレート4の長辺長については、根固めの拡径に伴う高支持力化に耐え得る構造とする観点からは、少なくとも外殻鋼管3の長さよりも長辺とするのが望ましく、より好ましくは、外殻鋼管3の長さと同一にするのが望ましい。
リブプレート4の板厚については、根固めの拡径に伴う高支持力化に耐え得る構造とすることを考慮しながら、地盤条件、築造する根固めの大きさ、外殻鋼管3の内径と鋼杭2の外径差等に応じて決定する。
リブプレート4の材質についても特に限定されないが、根固めの拡径に伴う高支持力化に耐え得る構造とする観点からは、鋼板を用いるのが望ましい。
鋼杭2とリブプレート4との接合手段、あるいは、リブプレート4と外殻鋼管3との接合手段についても特に限定されず、例えば、ボルトとナットによる接合や溶接を用いることができる。
なお、鋼杭2の打設方向先端部と外殻鋼管3の打設方向先端部が揃うように接合するのが望ましい。
図3は、リブプレートに貫通孔を形成した本発明に係る先端拡径杭の一例を示す模式図である。
当該図に示すように、リブプレート4には、設計耐力を満足する範囲で、1または2以上の貫通孔7を形成するのが望ましい。リブプレート4に貫通孔7を形成することにより、流動性固化材を噴射したときの支持層における土砂と流動性固化材との対流が促進されて攪拌効率が高まる。これにより、鋼杭2の外周面と外殻鋼管3の内周面との間に形成される空間に充填される流動性固化材と原地盤の均質化を促進することができ、先端拡径杭1の先端支持力を高めることができる。
貫通孔7の数としては特に限定されず、前記のとおり、リブプレート4の設計耐力を満足する範囲で形成する。
貫通孔7を形成するリブプレート4の部位としては、流動性固化材と原地盤の均質化を促進する観点からは、リブプレート4全体に一様に配置するのが望ましい。
貫通孔7の形状としては特に限定されず、円形、矩形、三角形、台形等のいずれの形状でもよい。また、2以上の貫通孔7を形成する場合には、それらの形状や大きさは互いに異なっていても構わない。形状や大きさを異ならせることにより、流動性固化材と原地盤の均質化が促進される場合もある。
打設方向用ノズル5は、水または流動性固化材を鋼杭2の打設方向に噴射するノズルであり、鋼杭2の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置する。このように配置することで、水または流動性固化材を鋼杭2の打設方向へ重点的に噴射でき、打設時の施工性を向上させることができる。また、根固めの築造時には、鋼杭2ないし外殻鋼管3の内部に効率的に流動性固化材を充填することができ、これにより優れた施工性と先端支持力を発揮できる。
打設方向用ノズル5の数は、特に限定されるものではなく、地盤条件、築造する根固めの大きさ、外殻鋼管3の内径と鋼杭2の外径差等に応じて決定する。ただし、施工性の観点からは、少なくとも3個以上を用いるのが望ましい。
打設時の施工性の観点からは、周方向に隣り合う打設方向用ノズル5が等間隔になるように配置することが望ましい。
打設方向用ノズル5は、鋼杭2から着脱可能であってもよいし否であってもよい。
打設方向用ノズル5に形成する噴射孔の数については、特に限定されず、1または2以上とする。ただし、2以上の噴射孔とする場合には、各々の噴射孔は鋼杭2の打設方向を噴射方向とする。
噴射孔を形成する部位については特に限定されず、打設方向用ノズル5の端部であってもよいし、側部であってもよい。
打設方向用ノズル5には、配管ホース(打設方向用ノズル用)9が接続され、ここから打設方向用ノズル5に水または流動性固化材が供給される。
本発明では複数の打設方向用ノズル5を使用するが、これら複数の打設方向用ノズル5の間では配管ホース(打設方向用ノズル用)9を共用してもよいし、あるいは、各々の打設方向用ノズル5に個別の配管ホース(打設方向用ノズル用)9を接続してもよい。
配管ホース(打設方向用ノズル用)9には、水または流動性固化材を供給する流量調整機能付きポンプを接続するのが望ましい。流量調整機能付きポンプとすることによって、実質的に噴射する水または流動性固化材の噴射圧、噴射量、噴射時間、噴射タイミングのいずれか1または2以上を制御することができる。
流量調整機能付きポンプとしては特に限定されず、例えば、精密ギヤポンプ、トロコイドポンプ、揺動型ポンプ、プランジャーポンプ等を用いることができる。
流量調整機能付きポンプの流量調整については、コンピュータ(電子計算機)からなる制御手段を用いてもよいし、手動で設定してもよい。
図4は、打設方向用ノズルをさらに外殻鋼管の打設方向先端部に配置した本発明に係る先端拡径杭の一例を示す模式図である。
当該図に示すように、打設方向用ノズル5をさらに外殻鋼管3の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置してもよい。すなわち、打設方向用ノズル5を、鋼杭2の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置するとともに、外殻鋼管3の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置してもよい。
これにより、鋼杭2の打設方向先端部と外殻鋼管3の打設方向先端部の双方から、水または流動性固化材を鋼杭2の打設方向に噴射することができ、打設時の施工性をさらに向上させることができる。
また、根固めの築造時には、鋼杭2ないし外殻鋼管3の内部、特に外殻鋼管3の内部に効率的に流動性固化材を充填することができ、これにより優れた施工性と先端支持力を発揮できる。
特に、外殻鋼管3の外径が鋼杭2の外径の2倍以上に及ぶ場合には、打設方向用ノズル5を鋼杭2の打設方向先端部にのみ配置した場合には、外殻鋼管3の内部に効率的に流動性固化材を充填することが困難になるところ、外殻鋼管3の打設方向先端部にも打設方向用ノズル5を配置することで、外殻鋼管3の内部に効率的に流動性固化材を充填することができる。
図5は、斜め外向き方向用ノズルを外殻鋼管の打設方向先端部に配置した本発明に係る先端拡径杭の一例を示す模式図である。
当該図に示すように、斜め外向き方向用ノズル6を外殻鋼管3の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置してもよい。すなわち、打設方向用ノズル5を、鋼杭2の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置するとともに、斜め外向き方向用ノズル6を、外殻鋼管3の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置してもよい。
これにより、打設時には打設方向用ノズル5より水または流動性固化材を鋼杭の打設方向へ重点的に噴射でき、拡径時には斜め外向き方向用ノズル6より鋼杭の打設方向から水平外向き方向の間の角度である斜め外向き方向へ重点的に噴射でき、打設時と拡径時の施工性を向上させることができる。
特に、根固めの築造時には、打設方向用ノズル5からの流動性固化材の噴射により鋼杭2ないし外殻鋼管3の内部に効率的に流動性固化材を充填することができ、また、斜め外向き方向用ノズル6からの流動性固化材の噴射により外殻鋼管3の内部およびその外側の領域にまで効率的に流動性固化材を充填することができ、優れた施工性と先端支持力を発揮できる。
斜め外向き方向用ノズル6の数は、特に限定されるものではなく、地盤条件、築造する根固めの大きさ、外殻鋼管3の内径と鋼杭2の外径差等に応じて決定する。ただし、施工性の観点からは、少なくとも3個以上を用いるのが望ましい。
打設時の施工性の観点からは、周方向に隣り合う斜め外向き方向用ノズル6が等間隔になるように配置することが望ましい。
斜め外向き方向用ノズル6は、外殻鋼管3から着脱可能であってもよいし否であってもよい。
斜め外向き方向用ノズル6に形成する噴射孔の数については、特に限定されず、1または2以上とする。ただし、2以上の噴射孔とする場合には、各々の噴射孔は鋼杭の打設方向から水平外向き方向の間の角度である斜め外向き方向を噴射方向とする。
噴射孔を形成する部位については特に限定されず、斜め外向き方向用ノズル6の端部であってもよいし、側部であってもよい。
斜め外向き方向用ノズル6には、配管ホース(斜め外向き方向用ノズル用)10が接続され、ここから斜め外向き方向用ノズル6に水または流動性固化材が供給される。
本発明では複数の斜め外向き方向用ノズル6を使用するが、これら複数の斜め外向き方向用ノズル6の間では配管ホース(斜め外向き方向用ノズル用)10を共用してもよいし、あるいは、各々の斜め外向き方向用ノズル6に個別の配管ホース(斜め外向き方向用ノズル用)10を接続してもよい。
配管ホース(斜め外向き方向用ノズル用)10には、水または流動性固化材を供給する流量調整機能付きポンプを接続するのが望ましい。流量調整機能付きポンプとすることによって、実質的に噴射する水または流動性固化材の噴射圧、噴射量、噴射時間、噴射タイミングのいずれか1または2以上を制御することができる。
流量調整機能付きポンプとしては特に限定されず、例えば、精密ギヤポンプ、トロコイドポンプ、揺動型ポンプ、プランジャーポンプ等を用いることができる。
流量調整機能付きポンプの流量調整については、コンピュータ(電子計算機)からなる制御手段を用いてもよいし、手動で設定してもよい。
図6は、斜め外向き方向用ノズルを外殻鋼管の打設方向先端部に複数段配置した本発明に係る先端拡径杭の一例を示す模式図である。
当該図に示すように、斜め外向き方向用ノズル6を外殻鋼管3の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で、かつ、打設方向(軸方向)に複数段配置してもよい。
このように、斜め外向き方向用ノズル6を外殻鋼管の打設方向(軸方向)に複数段配置すれば、根固め築造時間を短縮することができる。
なお、この場合、配管ホース(斜め外向き方向用ノズル用)10を共用してもよいし、あるいは、各々の斜め外向き方向用ノズル6に個別の配管ホース(斜め外向き方向用ノズル用)10を接続してもよい。
図7は、ずれ止めを形成した本発明に係る先端拡径杭の一例を示す模式図である。
当該図に示すように、(a)鋼杭2の打設方向先端部の外周面、(b)外殻鋼管3の打設方向先端部の内周面、(c)リブプレート4、のいずれか1または2以上に、突起付き鋼板や鉄筋等のずれ止め8を形成してもよい。ずれ止め8を形成することにより、鋼杭、外殻鋼管、リブプレートへの流動性固化材の付着力を高めることができ、先端拡径杭1の先端支持力を高めることができる。
(ウォータージェット工法、ウォータージェット併用バイブロ工法)
本発明に係る先端拡径杭1は、打設方向用ノズル5から水を噴射した状態で根固めを築造する深度まで打設し、その後に根固めを築造する工法に適用することができる。この場合、鋼杭2に装着したバイブロハンマ(図示せず)による打設を併用するのが望ましい。バイブロハンマの振動と打設方向用ノズル5からの水噴射(ウォータージェット)を併用すれば、打設による騒音・振動を低減することができ、さらには、排土量を抑制することができる。また、必要に応じて外殻鋼管3の周面部にもセメントミルク等の流動性固化材を充填して、先端拡径杭1の周面摩擦力を増大させることができる。
また、打設方向用ノズル5からの水噴射による先端拡径杭1の打設に代えて、先端に掘削ヘッドを有する掘削ロッドで根固めを築造する深度まで掘削しながら本発明に係る先端拡径杭1を埋設するようにしてもよい。
1 先端拡径杭
2 鋼杭
3 外殻鋼管
4 リブプレート
5 打設方向用ノズル
6 斜め外向き方向用ノズル
7 貫通孔
8 ずれ止め
9 配管ホース(打設方向用ノズル用)
10 配管ホース(斜め外向き方向用ノズル用)

Claims (4)

  1. 鋼杭と、
    前記鋼杭の打設方向先端部の外周面を覆うように配置された、前記鋼杭よりも大径かつ短軸の外殻鋼管と、
    前記鋼杭の外周面と前記外殻鋼管の内周面との間に形成される空間を径方向に仕切るように配置された、前記鋼杭と前記外殻鋼管を接合する複数のリブプレートと、
    前記鋼杭の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置された、水または流動性固化材を前記鋼杭の打設方向に噴射する複数の打設方向用ノズルを備え
    さらに、前記外殻鋼管の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置された、水または流動性固化材を前記鋼杭の打設方向に噴射する複数の打設方向用ノズルを備えたことを特徴とする、前記流動性固化材にて根固めを築造する杭である先端拡径杭。
  2. 鋼杭と、
    前記鋼杭の打設方向先端部の外周面を覆うように配置された、前記鋼杭よりも大径かつ短軸の外殻鋼管と、
    前記鋼杭の外周面と前記外殻鋼管の内周面との間に形成される空間を径方向に仕切るように配置された、前記鋼杭と前記外殻鋼管を接合する複数のリブプレートと、
    前記鋼杭の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置された、水または流動性固化材を前記鋼杭の打設方向に噴射する複数の打設方向用ノズルを備え、
    さらに、前記外殻鋼管の打設方向先端部の外周面または内周面の周方向に一定の間隔で配置された、水または流動性固化材を前記鋼杭の打設方向から水平外向き方向の間の角度である斜め外向き方向に噴射する複数の斜め外向き方向用ノズルを備えたことを特徴とする、前記流動性固化材にて根固めを築造する杭である先端拡径杭。
  3. 前記リブプレートに1または2以上の貫通孔が形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の先端拡径杭。
  4. 前記鋼杭の打設方向先端部の外周面、前記外殻鋼管の打設方向先端部の内周面、前記リブプレートのいずれか1または2以上にずれ止めが形成されていることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の先端拡径杭。
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