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JP5783558B2 - 自動車用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電気自動車やハイブリッド自動車、あるいはプラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車等において、フロントウインドウ等の結露(曇り)を防止すると共に、車室内暖房を行う自動車用空調装置に関する。
近年、化石燃料の使用に伴う温室効果ガスである二酸化炭素の排出量を削減すべく、走行時において化石燃料を全く使用しない電気自動車や、燃費を大幅に改善したハイブリッド自動車、あるいはプラグインハイブリッド自動車等の導入が進展している。
しかしながら、これらの自動車では外気温度が低温となる場合に、車内暖房やウインドウガラスの結露防止などのために、車載バッテリーからの電力を使用すると走行可能距離が短縮してしまうという問題がある。
また、車内冷房には圧縮式冷凍装置を用いるが、処理対象空気の露点温度が目的とする室温より高い場合には、処理対象空気を露点温度以下まで冷却する際、処理対象空気からの結露が発生する。このため、圧縮式冷凍装置の負荷が増大すると共に、低温度までの冷却に伴う冷凍効率の低下が発生し、電力消費量が増大する。これらの結果、車載バッテリーからの電力消費量が増大し、走行可能距離が短縮してしまうという問題がある。
これら問題の解決のために車載バッテリーの容量を増大して、1充電あたりの走行可能距離を確保する方策が採られるが、車両重量の増大やバッテリーコストの増大等を招いてしまう。
このような問題を解決するには、車載バッテリーからの給電に多くを依存しない車内暖房やウインドウの防曇手段、あるいは車内冷房時の水蒸気凝縮潜熱負荷の低減手段が有効となる。
例えば、外気が5℃、相対湿度60%(絶対湿度2.6g/kg)の条件で、車内の空気重量が4.8kgの空間に乗員3名が乗車すると、人間の不感常泄量(水蒸気発散量)は、一人当たり毎時約30gであるから、車内空気の絶対湿度は空気1kg当たり毎時18.8gの割合で上昇する。このため、ウインドウガラス近傍において、空気温度が5℃に近づくとウインドウガラスに結露が発生する。5℃空気の飽和水蒸気量は空気1kgあたり5.4gであるから、運転開始から遅くとも9分程度で相対湿度100%となり、ウインドウガラスが曇り始める。
自動車ウインドウ等の結露(曇り)防止策として、近年、自動車用空調装置に除湿材を使用するデシカント空調技術が提案されている。デシカント空調技術は除湿材による水分吸湿作用を利用するものであるが、一定量の水分を吸湿した除湿材は、低相対湿度の高温空気による再生が必要である。
例えば下記特許文献1では、除湿材を担持した通気型ロータの再生に、車載のヒートポンプからの温風を利用する電気自動車用空調システムが記載されている。
また、下記特許文献2では、処理対象空気の除湿負荷軽減を目的に自動車の空調システムに除湿材を内包する吸湿容器を設置し、圧縮式冷凍装置による冷却除湿の負荷を軽減する空調システムが記載されている。
また、下記特許文献3では、電気自動車の暖房時の電力負荷を軽減するために、車載バッテリーの充電時に温水製造を併せて行う蓄熱手段を用いる空調システムが記載されている。
特開2009−154862 特開平8−67136 特開平5−270252
前記特許文献1記載の電気自動車用空調システムでは、除湿材を担持した通気型ロータを通過する空気流路を2分割した上で、一方の流路で処理対象空気を除湿し、他方の流路を通過する空気を車載ヒートポンプで加熱した後に通気型ロータを通過させることで、除湿材を再生する構成を用いている。このため、処理対象空気と再生空気の流路に跨る通気型ロータを回転させる装置や、2つの流路を流れる空気の混合を防止するシールが必要となるなど、装置全体が複雑で大型化する問題を有している。また、外気温度が低下する場合、ヒートポンプによる温風製造能力が低下するので、除湿材の再生が十分ではなく、車載バッテリーからの給電による空気の追加加熱が必要となるなどの問題がある。
前記特許文献2記載の自動車用空調システムでは、除湿材再生に車載バッテリーからの電力、あるいは車載発電装置からの電力を用いることから、電気自動車等における走行可能距離の低下対策には無益である。
前記特許文献3記載の電気自動車用空調システムでは、暖房のために電気自動車に蓄熱装置を搭載し、ここから温熱の供給を受け、温風製造のための電力消費を低減するシステムが紹介されている。しかしながら、蓄熱装置の蓄熱量が限定的であるため、運転初期の温風製造は可能であるが、長時間の連続温風製造が出来ないという問題がある。
また、自動車ウインドウ等の結露(曇り)防止策として、除湿材を活用するデシカント空調技術を用いるにおいて、除湿材の吸湿特性は基本的に該除湿材を再生する際の再生空気の条件と、該除湿材が処理対象空気から水分を吸湿する際の処理対象空気の条件により決定されることを認識する必要がある。
すなわち、なるべく相対湿度の低い再生空気にて除湿材を再生し、該除湿材を用いて処理対象空気から水分を吸湿する際には、該処理対象空気の相対湿度を高めることが肝要である。一般に普及しているデシカント空調装置では、この考え方から、圧縮式冷凍機にて冷熱を製造し、この冷熱を用いて処理対象空気を冷却した後に除湿材を通過させるプレクール処理が実施されている。
しかしながら、電気自動車等では車載バッテリーからの電力を用いたプレクール処理は、電気自動車等における走行可能距離の低下対策としては全く意味を持たない。
本発明は、このような従来の技術的問題点を解決し、電気自動車等の走行時において、ウインドウガラスの防曇や車室内暖房のために使用される車載バッテリーからの電力を抑制すると共に、軽量で使い勝手に優れ、かつ経済的な自動車用空調装置の提供を課題とする。
本発明によれば、蓄電された電力を電動機の動力源として走行する電気自動車やハイブリッド自動車、あるいはプラグインハイブリッド自動車等であって、その車体内部に、水分吸湿作用を有する除湿材を内包する除湿ユニットを1セットあるいは複数セット配置し、該自動車等の走行時においては、乗員等が発する水蒸気(不感常泄)を、該除湿ユニット内の該除湿材に吸湿させる際に、処理対象空気と外気との熱交換を実施できる構成とした。
また、除湿材は処理対象空気から水分(水蒸気)を吸湿すると吸湿熱を発する特性がある。例えば、1kgの処理対象空気から1gの水分を吸湿すると、処理対象空気の温度は約2.5℃上昇する。
本発明では、外気との熱交換により低温化した処理対象空気の温度回復メカニズムとして、この吸湿熱を活用することで、効果的に絶対湿度を低減すると共に処理対象空気の温度回復を可能としている。
すなわち、本発明では外気温度が車内温度より低い場合に、処理対象となる車内空気を外気と熱交換させることで低温化し、処理対象空気の相対湿度を上昇させた後に除湿材へ導く構成とした。これにより、高相対湿度領域で除湿材が示す高い吸湿率(乾燥状態にある除湿材重量に対する吸湿水分の重量割合)が確保出来るので除湿材の水分吸湿量が増加し、より大量の水分吸湿が可能となっている。
また、本発明では、除湿材の吸湿性能が低下した段階で、除湿材あるいは該除湿材を内包する除湿ユニットを自動車用空調装置から取り外し可能な構成としたので、水分吸湿後の除湿材を車体外部で再生する際に相対湿度の低い再生空気を使用することが可能である。その結果、除湿材はより大量の水分吸湿が可能となっている。
さらに、除湿材あるいは該除湿材を内包する除湿ユニットを自動車用空調装置から取り外し可能な構成としたので、再生済みの除湿材あるいは除湿ユニットを任意のタイミングで自動車用空調装置にセットできるため、再生済みの除湿材あるいは除湿ユニットを複数用意することで連続的なフロントウインドウの防曇や車内暖房が可能となった。
また、該除湿材あるいは該除湿ユニットの再生に際して、ゴミ焼却場等の未利用熱を利用して相対湿度の低い高温空気を製造し、これを除湿材の再生に用いることで環境負荷の低いエネルギーが使用可能となる。この再生手段を活用することで、更なる地球温暖化対策の推進が可能となった。
以上説明したとおり本発明による自動車用空調装置を用いれば、自動車走行時に乗員から発する不感常泄(水蒸気)を除湿材が効果的に吸湿するので、低相対湿度で比較的高温の空気を、送風手段(ファン)動力のみで製造することが可能となる。
また、夏季には除湿材の水分吸湿作用により車内空気の絶対湿度を低くできるので、圧縮式冷凍装置内での結露(水分凝縮)量を低減でき、圧縮式冷凍装置の運転効率を高められる。これにより、圧縮式冷凍装置の消費電力削減や装置の小型化・軽量化も可能となる。
通常、除湿材は周辺空気の相対湿度が高いほど大量の水蒸気を吸湿する特性を有する。水分の吸湿率は相対湿度0%から相対湿度100%の範囲で相対湿度の上昇に伴い増大する。従って、除湿材が処理対象空気から水分を吸湿する際に、処理対象空気の相対湿度を高めることは同一除湿材による水分吸湿量を増大させる有効な手段となる。
要するに、再生済みの除湿材による水分吸湿能力を増大させるには、除湿材を通過する処理対象空気の相対湿度を上げることが有効であるから、本発明では外気温が車室内の空気温度より低い条件時に、熱交換手段を用いて、外気による処理対象空気の低温化を行い、処理対象空気の相対湿度を高めた後に除湿材へ導く構成としている。
処理対象空気を外気との熱交換手段で低温化することで、除湿材は乗員が発する水蒸気(不感常泄)を大量に吸湿できるので、同一重量の除湿材であっても、フロントウインドウ等に発生する水蒸気の凝縮(結露)を長時間にわたり防止する自動車用空調装置が可能となった。
第一の発明に係る自動車用空調装置の構成概略図である。 第二の発明に係る自動車用空調装置の構成概略図である。 第二の発明に係る自動車用空調装置の改良構成概略図である。 第一の発明に係る自動車用空調装置の改良構成概略図である。 第二の発明に係る自動車用空調装置の改良構成概略図である。 代表的除湿材の水分吸着特性を示す吸着等温線図例である。 本発明による自動車空調装置が車室内空気から水分を吸湿する行程における車室内空気の特性変化図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1ならびに図4は本発明による第1の実施例による自動車用空調装置の概略構成図である。
図1に示すように、車室内空気は送風手段(ファン)4により流路5aから流入し、流路5bを経由し車室外空気との熱交換手段(熱交換器)9を経た後、流路5cを経由して、除湿ユニット1内に導かれる。除湿ユニット1内には除湿材2が設置されている。除湿材2を通過した車室内空気は流路5dおよび流路6aを経由して、噴出手段(防曇ノズル)6bからフロントウインドウ等の車室側の内面10へ向けて噴射される構成である。
図4は本発明による第1の実施例の変形例である。送風手段4の下流に流路切替え手段8を設置し、制御装置12は、図示されない車室内空気温度の検出手段41と外気温度の検出手段42からの温度計測結果を受信し、車室内空気温度が外気温度より高い場合に、流路切替え手段8を作動させ、車室内空気が車室外に設置されている熱交換手段9を経由した後に、除湿ユニット1へ流入する流路構成を形成し、車室内空気温度が外気温度より高く無い場合には、車室内空気が熱交換手段9をバイパスして流れるように設置したバイパス通風手段5eを経由して、除湿ユニット1へ導く構成としている。
本発明では除湿材2を除湿ユニット1から取り外し可能な構成としているが、あるいは、除湿材2を内包する除湿ユニット1を流路5c、流路5dから切り離し可能な構成としても良い。
また、図1および図4では、送風手段4は熱交換手段9の上流側に設置されているが、送風手段4を除湿材2の直前に設置することで、除湿ユニット1の内部に送風手段4と除湿材2を内包させても良い。
図7は車室内空気が、外気との熱交換手段9により冷却された後に、除湿材2を通過し、絶対湿度が低下すると共に温度上昇する行程を示した事例である。
次に、除湿材の吸湿特性について説明する。
図6は代表的除湿材の吸着等温線の例である。図は横軸に処理対象空気の相対湿度をとり、縦軸に吸湿率をとって除湿材の特性を示している。
吸湿率とは乾燥状態にある除湿材の重量に対し、除湿材が吸湿できる水分重量の割合を示す価である。横軸に示す相対湿度の上昇と共に、吸湿率が上昇していることが判る。
要するに、相対湿度の低い空気で除湿材を再生(乾燥)した後に、この除湿材を高い相対湿度の空気と接触させると除湿材は空気中から水分を吸湿するから、除湿材の水分吸湿量(重量)は、再生時と吸湿時の吸湿率の差分に除湿材の乾燥時重量を掛けることで算出される。
次に本発明による処理対象空気の状態変化例について、図7の湿り空気線図により説明する。
車室内空気(20℃、相対湿度45%、絶対湿度約6.5g/kg)は送風手段4にて送気され、熱交換手段9を通過した後に約12℃、相対湿度75%(絶対湿度は変化無し)となる。この車室内空気は、除湿材2を通過する際に、ほぼ等エンタルピー変化の吸湿作用を受ける。図7の例では、除湿材通過後は約20℃、相対湿度20%、絶対湿度は約3.0g/kgとなっている。
すなわち、除湿材2を通過することで車室内空気の絶対湿度は約3.5g/kgほど低下し、空気温度は約8℃上昇している。
除湿材を通過した低相対湿度の空気は、通風ダクト5dならびに6aを経由し、噴出手段(防曇ノズル)6bからフロントウインドウ10へ向けて噴出され、フロントウインドウ10の車室面に形成される曇りの発生防止や除去に貢献すると共に、車内暖房にも貢献することが判る。
除湿材2は通過空気からの吸湿を行うに連れて、その吸湿能力が減退するので、時期を見て除湿材2を再生済みの除湿材2と交換する必要がある。
例えば、除湿材2として図6に示す高分子収着剤を使用し、これを外部の乾燥工場などで相対湿度10%の空気で再生した後に自動車用空調装置へ設置した状態を考える。車内に3名の人間が乗車しているとする。
乗員3名からの不感常泄量は毎時約90gであるから、3時間程度の電気自動車の使用では約270g程度の水分量を除湿材2が処理すれば良い。車室内空気が熱交換手段9により冷却され、相対湿度70%になるとして、図6の吸着等温線図より、相対湿度70%での吸湿率は68%、相対湿度10%での吸湿率は13%であるから、吸湿率差は55%となる。処理する水分量は270gであるから、約490g(270÷0.55)の高分子収着剤を除湿材2として用いれば良いことが判る。
また、通過空気は除湿材2により通過空気1kgあたり平均3.5gの水分を吸湿されることから、通過空気量は1時間あたり26kg(=90÷3.5)として設計すれば良い。この通過空気量は毎時22立方メートル程度である。
490gの高分子収着剤を有する除湿材2の体積は1.6リットル程度であるから、除湿材の通風断面を10センチ×15センチ(面積0.015平方メートル)とすれば、除湿材の奥行きは約11センチメートルであり、通過する空気の平均面流速は0.4m/sec程度となる。
除湿材が示す性能は、除湿材の形状には余り影響されないことが判っているので、除湿材の寸法は設置される空間の形状から選定すれば良く、また、実際には、余裕を見て除湿材の体積を多めに選定すれば良い。
図2、図3ならびに図5は本発明による第2の実施例による自動車用空調装置の概略構成図である。
図2に示す第2の実施例では、除湿ユニット1の内部でかつ除湿材2の上流側に加熱手段3を設置し、除湿ユニット1の下流に流路切替え手段8を設置し、除湿ユニット1を通過した後の車室内空気を、車外へ排気する流路7、または流路6aを経て噴出手段(防曇ノズル)6bの何れか一方へ導く構成としている。
流路切替え手段8内には、制御装置12からの指令に基づき作動する切替え弁8aが設置されている。
図2の実施例は、加熱手段3として車外からの給電による電気加熱器を採用した例であるが、加熱手段3は車外からの温水供給による熱交換器でも良い。要は加熱手段3と送風手段4を稼働させて、温風を製造して、これを除湿材2へ導き、除湿材2を再生する流路が構成できれば良い。
第2の実施例では、除湿材2は除湿ユニット1に内包され、除湿材2の再生は電気自動車等が停車している条件において、外部からの電力あるいは温水あるいは温風などの供給により実施される。
制御装置12は、電気自動車等が外部からの給電や温水供給、あるいは温風供給などが設定された状態を検出し、送風手段4の稼働・停止、加熱手段3の稼働・停止、流路切替え手段8への空気流路選択などの指令を発信し、自動車用空調装置が正しく運転されていることを確認すると共に、温度異常などを検出した際は、加熱手段3へのエネルギー供給を遮断するなどの安全制御を行う。
図5は、本発明による第2の実施例の改良例を示している。図5に示すように、送風手段4の下流に流路切替え手段8と車外に設置された熱交換手段9をバイパスするバイパス通風手段5eを設置し、図示されない車室内空気温度の計測手段41と外気温度の計測手段42からの温度計測結果を制御装置12は受信し、車室内空気温度が外気温度より高い場合に、流路切替え手段8を作動させ、車室内空気が熱交換手段9を経由する流路構成を形成し、車室内空気温度が外気温度より高く無い場合には、車室内空気をバイパス通風手段5eへ導いた後に除湿ユニット1へ導く流路構成を選択する制御を行う。
また、図3に示すように、通風手段4を加熱手段3の直前に設置しても良い。このような構成とすることで、通風手段4と除湿ユニット1の一体化が可能となり、自動車用空調装置全体の配置の自由度が向上すると共に、全体をコンパクトに設置することが可能となる。
通風手段4と除湿ユニット1の一体化を意図する構成は、図5に示す様に熱交換手段9を車外に設置する場合も採用可能である。
以上説明したように、本発明では電気自動車等に搭載される自動車用空調装置において、車室内空気を外気により冷却した後に除湿材へ導く構成としたので、除湿材へ流入する車室内空気の相対湿度が高まり、除湿材の吸湿率増大効果が得られる。これにより同一の除湿材であっても多量の水分吸湿が可能となった。すなわち、電気自動車等の運転時に、乗員が発する不感常泄(約30g/h・人)や外気が車室内へ持ち込む水分(水蒸気)を多量に吸湿処理できるため、長時間にわたり車内空気の絶対湿度上昇が防止でき、電気自動車等のフロントウインドウ等の防曇や、車室内暖房が可能となる。
この他、冷房時の圧縮式冷凍装置での水分凝縮量を低減できるため、圧縮式冷凍装置の冷却負荷が低減すると共に、冷凍効率が改善されるので圧縮式冷凍装置の消費電力の削減にも有効である。
このように、電気自動車の走行時において、処理対象空気を外気により低温化する構成としたので、フロントウインドウ等の結露を除湿材の吸湿作用にて防止する際の除湿材の吸湿能力が向上した。また、冷房時においては冷却対象空気の絶対湿度を低減できるので圧縮式冷凍装置の効率改善が行われた。
これらの効果により、従来型の電気自動車に比して防曇や冷房のための使用電力量を低減でき、電気自動車の走行可能距離増大や、車載バッテリーの容量低減に貢献する電気自動車用空調装置の提供が可能となった。
1・・・除湿ユニット、
2・・・除湿材
3・・・加熱手段
4・・・送風手段(ファン)
5a、5b、5c、5d・・・通風ダクト
5e・・・バイパス通風手段(バイパスダクト)
6a・・・防曇ノズル用ダクト
6b・・・噴出手段(防曇ノズル)
7・・・排気ダクト
8・・・流路切替え手段
8a・・・切替え弁
9・・・熱交換手段
10・・・フロントウインドウ
12・・・制御装置、
30・・・自動車用空調装置
41・・・温度検出手段
42・・・温度検出手段
60・・・車載バッテリー(蓄電装置)

Claims (5)

  1. 蓄電された電力を電動機の動力源として走行する電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、又は燃料電池自動車等の自動車に用いられる自動車用空調装置において、
    車室内空気を取り込んで通風空気として通風する送風手段と、
    前記通風空気を車室外空気と熱交換する熱交換手段と、
    前記通風空気中の水分を吸湿する水分吸湿手段と、
    前記通風空気を車室側からフロントウインドウへ噴射する噴出手段を備え、
    これら手段通風管路により接続され、かつ、
    車室内空気温度の計測手段と、
    車室外空気温度の計測手段と、
    前記熱交換手段をバイパスするバイパス通風手段と、
    前記送風手段の上流または下流に備えられた、通風空気の流路を切り替える第1流路切替え手段と、
    制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記車室内空気温度の計測手段により検出された温度と前記車室外空気温度の計測手段により検出された温度とを感知して前記車室内空気温度と前記車室外空気温度とを比較し、
    前記車室内空気温度が前記車室外空気温度より高い場合には、前記車室内空気が前記熱交換手段を経由する流路構成を形成し、前記車室内空気温度が前記車室外空気温度より高くない場合には、車室内空気が前記バイパス通風手段を経由する流路構成を形成するように前記第1流路切替え手段を制御するものであり、
    前記第1流路切替え手段は、前記制御手段の制御に基づき、前記通風空気が前記熱交換手段あるいは前記バイパス通風手段を経由する流路構成を形成するように作動することを特徴とする自動車用空調装置。
  2. 前記水分吸湿手段の上流側に設けられた前記通風空気の加熱手段と、
    前記水分吸湿手段の下流側に設けられ、前記通風空気を前記噴出手段または車室外排気流路へ振り分ける第2流路切替え手段と、
    前記自動車が停車中で、かつ、外部エネルギー源と前記加熱手段とが電気的あるいは熱的に接続されたことを検出する検出手段と、
    前記検出手段からの信号を受け、前記加熱手段と前記外部エネルギー源とが電気的あるいは熱的に接続されている間は、前記第2流路切替え手段により前記通風空気を車室外へ排気する流路構成を形成する制御指令を前記第2流路切替え手段へ発信する制御手段を供え、
    前記制御手段からの制御指令に基づき、前記通風空気を車外へ排気する流路構成、または前記通風空気を前記噴出手段へ導く流路構成を形成するように前記第2流路切替え手段が作動することを特徴とする、請求項1記載の自動車用空調装置。
  3. 前記熱交換手段を前記自動車の前方部、後方部、車室床下部、又は車室天井外部に設置したことを特徴とする、請求項1又は2記載の自動車用空調装置。
  4. 前記水分吸湿手段と前記加熱手段とを一つの容器内に設置したことを特徴とする、請求項2又は3記載の自動車用空調装置。
  5. 前記水分吸湿手段は、取り外し可能であることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の自動車用空調装置。
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