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JP5779273B1 - 金属探知センサ及び金属探知機 - Google Patents

金属探知センサ及び金属探知機 Download PDF

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Abstract

【課題】微細な金属異物であっても様々な状況に対応しながら高精度で探知できるようにする。【解決手段】導線13がコア12に巻回されて検出用の磁界を発生させるセンサコイル11と、センサコイル11による磁界の及ぶ範囲で磁化用の磁界を発生させるように配置され金属異物の磁化手段としての磁石14Aとを備え、センサコイル11で被検査物中の金属異物を検出する金属探知センサ10Aにおいて、被検査物が磁化用の磁界中を移動する際に包装部分または被検査物自体に渦電流を生じることで渦電流磁界が形成されて誤検出又は検出精度の低下を招き得るものである場合に、前記検出用の磁界が渦電流を消滅又は誤検出を生じないレベルまで低減させるキャンセル磁界として作用する態様とされ、センサコイル11が金属異物の検出手段であると同時に渦電流のキャンセル手段として機能するものとした。【選択図】図1

Description

本発明は、製品に混入した強磁性体の金属異物を探知するための金属探知センサ及びそれを備えた金属探知機に関し、殊に、アルミ材等の非磁性体金属による層を有した包装又は高濃度電解質液封入製品の中に混入している微小な金属異物を、精度高く探知する金属探知センサ及び金属探知機に関する。
従来から、食品や医薬品等の製品中に混入した強磁性体の金属異物を探知する技術は様々な方式が知られており、例えば磁界発生コイルに通電して磁界を形成しながら、製品中の金属異物がこれを通過する際の磁界に及ぼす影響を磁界受信コイルで検出することにより、混入した金属異物を探知するものが周知である。
しかし、その被検査物が、アルミ蒸着又はアルミ箔による通電性を有した包装容器や包装袋で覆われている場合は、磁界中の通過速度に応じてその包装部分に渦電流が生じ渦電流磁界を形成することにより、包装内部の金属異物を探知しにくくしてしまうという問題がある。また、被検査物が液体食品などに多く見られる高濃度の電解質溶液を封入した製品である場合も、磁界の中で移動することでそれ自体に渦電流が生じるため、前記同様に金属異物を検知しにくくなる。
この問題に対し、本願発明者は特開2004−85439号公報において、交番磁界を発生させるセンサコイルと、そのセンサコイルのコアに接触して配置され静磁界を発生して金属異物を磁化する磁石とを備え、アルミニウム等の比透磁率の小さい金属で構成された包装に対しセンサコイルで渦電流が発生しない程度の微弱な磁界を与えることにより、これよりも比透磁率の大きな金属異物の反応を検出しやすくした金属探知センサを提案している。
ところが、上述のように微弱な磁界を使用して包装材で生じる渦電流の影響を軽減しようとする場合、この方式で実用的な異物出力信号を得るには大きな増幅率が必要となり、外部ノイズ等の影響が出やすくなるという難点がある。また、近年の製造現場では異物の検査工程においても搬送速度が毎分100mを超えるような短時間大量処理が求められる傾向にあり、搬送速度の上昇に応じてアルミ包装や高濃度電解質封入製品自体に生じる渦電流も大きくなるため、微細な金属異物を精度高く検出することが一層困難な状況になっている。
一方、特開2003−66156号公報には、検出手段を着磁手段による磁界が到達しない離れた位置に配置することにより、被検査物自体に渦電流が生じないようにして誤検出を回避する技術が提案されている。この技術は、アルミ包装製品や電解質液封入製品自体は非磁性体であるため着磁手段では着磁されないものの、着磁用の磁界を通過している間は渦電流が生じるため、その磁界の影響を受けない離れた位置で金属異物に残存した磁気を検出しようとするものである。
しかしながら、着磁手段の影響を受けないように検出手段を離れた位置に配置した場合、せっかく着磁した金属異物が検出位置では減磁した状態になってしまうことから、実用的な検出精度を確保することは実際上困難である。また、着磁手段と検出手段を離れた位置に配置することは金属探知機の大型化を招き、大きな配置スペースを要するとともに高コスト化を招くことに繋がる。さらに、この方式も含め従来の金属探知機では、ミリ単位の極めて微細な金属異物を精度高く探知することが依然として困難であり、食品や医薬品の製造現場の要請には充分に対応できていないのが現状である。
特開2004−85439号公報 特開2003−66156号公報
本発明は、上記のような問題を解決しようとするものであり、微細な金属異物であっても、様々な状況に対応しながら高精度で探知できるようにすることを課題とする。
そこで、本発明は、導線がコアに巻回されて通電により検出用の磁界を発生させるセンサコイルと、前記センサコイルによる磁界の及ぶ範囲で磁化用の磁界を発生させるように配置され金属異物の磁化手段として機能する磁石とを備え、前記センサコイルで被検査物中の前記金属異物を検出する金属探知センサにおいて、前記被検査物が前記磁化用の磁界中を移動する際にその包装部分または前記被検査物自体に渦電流を生じることで渦電流磁界が形成されて誤検出又は検出精度の低下を招き得るものである場合に、前記検出用の磁界が前記渦電流を消滅又は誤検出を生じないレベルまで低減させるキャンセル磁界として作用する態様とされ、前記センサコイルが金属異物の検出手段であると同時に前記渦電流のキャンセル手段として機能するものとされており、前記キャンセル磁界の態様は、前記被検査物の材質・搬送速度を含む検査条件に応じて前記被検査物に生じることが想定される渦電流による渦電流磁界に対し、同レベルの強さ且つ同周波数で逆位相の磁界、又は1/2〜1/20の強さで2〜50倍の周波数による交番磁界である、ことを特徴とするものとした。
アルミ包装品や高濃度電解質溶液封入品のように包装又は製品自体が通電性の高い被検査物である場合に、金属異物の磁化用磁界で被検査物に渦電流磁界が生じて検出精度を低下させてしまうことが問題となっているが、このように、磁化用の磁界に重なるようにセンサコイルで検出用の磁界を発生させながら、その検出用の磁界で被検査物に生じる渦電流を消滅又は低減させる方式としたことで、コンパクト且つ簡易な構成でありながら、高い検出精度を実現可能なものとなり、且つ、渦電流による検出精度への影響を効率的に低減可能なものとなる。
さらに、上述した金属探知センサにおいて、前記磁石は永久磁石であって、前記センサコイルのコアに対し被検査物通過方向における中心位置を互いに一致させながら接触した状態で配置されており、前記磁化手段と前記検出手段及び前記キャンセル手段が一体化されている、ことを特徴としたものとすれば、磁化用の磁界と検出用及びキャンセル用の磁界が完全に重なって、さらに検出精度が増すとともに一層コンパクト且つ簡易な構成となるため、低コストで高精度の検出が可能になることに加え、最小限の配置スペースで実施可能なものとなる。
或いは、前記磁石は永久磁石であって、検出側の面で2本の溝が並列して長径方向に形成され短径方向に切断した断面形状がE字状とされてなるコアの少なくとも一方の長径側の側面に、そのS極とN極が被検査物通過方向と一致する前記短径方向に交互に並ぶように複数個連設されており、前記磁化手段と前記キャンセル手段が一体化されていることを特徴としたものとすれば、最小限の磁力で効率的な磁化と検出が可能なものとなる。
さらにまた、上述した金属探知センサにおいて、前記コアは、棒状に形成されて被検査物通過方向に対し長径方向を直角にして配置され、その検出側面の短径方向中央部分を突出させてなる突起が前記長径方向に沿って延設または連設されており、前記突起部分を通る磁力線が他の部分を通る磁力線よりも高い磁束密度になる、ことを特徴としたものとすれば、より微弱な磁界で高精度の検出と確実な渦電流のキャンセルが可能なものとなる。
加えて、前記被検査物を搬送する搬送路の途中に配設される上述した金属探知センサのうちいずれかと、前記金属探知センサによる検出信号を基に前記被検査物中に金属異物が存在するか否かを判定する制御手段とを備えている、ことを特徴とする金属探知機とすれば、様々な状況に対応して精度高い金属異物の探知が実現可能なものとなる。
この場合、前記金属探知センサは、前記制御手段とは別体とされて前記制御手段との間で無線通信又は有線通信にて接続しながら作動可能とされている、ことを特徴としたものとすれば、コンパクトな金属異物の検出手段だけを検査ラインの搬送路に配置して、その制御手段を別位置に配置することが可能となるため、検査ラインでの配置スペースが最小限に抑えられるとともに、製造現場における防湿・防蝕対策を施しやすい態様にする等してメンテナンスの手間を要しにくいものとすることができる。
磁化用の磁界に重なるように、センサコイルで検出用の磁界を発生させると同時に、被検査物に生じる渦電流をキャンセルする方式とした本発明によると、微細な金属異物であっても、様々な状況に対応しながら高精度で探知できるものである。
(A)は本発明における第1の実施の形態である金属探知センサの平面図、(B)は(A)のA−A線による拡大した縦断面図である。 図2は図1の金属探知センサを配設してなる金属探知機の正面図である。 図2の金属探知機の金属探知センサを含む検出部の回路配置図である。 図1(A)の金属探知センサによる磁界の状態を示す縦断面図である。 図2の金属探知機の応用例を示す正面図である。 図2の金属探知機の他の応用例の正面図である。 本発明における第2の実施の形態である金属探知センサの縦断面図である。 図1の金属探知センサの応用例を示す縦断面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。
図1(A)は、本発明における第1の実施の形態である金属探知センサ10Aの平面図、図(B)はそのA−A線に沿う拡大した断面図を示している。この金属探知センサ10Aは、薄い電磁鋼板を積層して棒状に形成した断面E字状のコア12に導線13が巻回されて通電により検出用の磁界を発生させるセンサコイル11と、そのセンサコイル11による磁界の及ぶ範囲で磁化用の磁界を発生させるように配置され金属異物を磁化するための磁石14Aを備えている。
より詳しくは、コア12の検出側の面(以下「上面」という)とは反対側の面(以下「底面」という)において、短径方向の中心位置が互いに一致するように延べ板状の磁石14Aが密着して配置されており、その磁石14Aは、図示は主略するが磁石要素としての複数個の永久磁石で構成され、これらがコア12の底面に磁極を交互に向けながら連設されており、コア12を介して上面側に磁化用の静磁界を形成するようになっている。
また、この磁石14A及びセンサコイル11の底面側及びその両側面側を覆うようにして、上方が開放した断面コ字状の強磁性体金属からなるケース15が配設されており、これが磁界を上面側(検出側)に集中させる継鉄として機能するようになっている。さらに、コア12の上面には、その短径方向中央部分が突出してなる突起12aが、長径方向に沿って壁状に延設されている。
この突起12aを設けたことにより、その部分を通る磁力線がコア12上面側の他の部分を通る磁力線よりも高い磁束密度となることから、その上方位置で集中的に検出可能なものとなるため、より高い検出精度を実現可能としている。尚、この突起12aは、コア12の上面側中央部分をそのまま突起状に形成することのほか、コア12とは別体の強磁性体部品を固定して設けたものでも良い。また、図1(A)に示すように壁を平面視直線状に延設した形状のほか、平面視ジグザグ状にしたり長手方向に短い構成要素を連設した形状としたりしても良い。
そして、斯かる金属探知センサ10Aは、被検査物が磁石14Aによる磁化用の磁界中を移動する際に、その包装部分又は被検査物自体に渦電流を生じることで渦電流磁界が形成されて誤検出又は検出精度の低下を招き得るものである場合に、センサコイル11による検出用の磁界が被検査物に生じる渦電流を消滅又は誤検出を生じないレベルまで低減させるキャンセル磁界として作用する態様とされて、そのセンサコイル11が金属異物の検出手段であると同時に渦電流のキャンセル手段として機能するようになっており、この点が本発明における最大の特徴となっている。
図2は、図1の金属探知センサ10Aを備えた金属探知機1Aを示しており、アルミ蒸着シート又はアルミ箔シートからなる包装を有した製品や高濃度電解質液を充填してなる製品等が磁化用の磁界中を通過する際にその包装又は製品自体に渦電流が生じて金属異物の探知が困難となりやすい製品について、ミリ単位の微細な金属異物であっても高精度に検出することを目的としたものである。
この金属探知機1Aは、モータ4の駆動により無限軌道で動作するベルト30を有したベルトコンベヤを備えた搬送部3と、この搬送部3による搬送路の途中でベルト30の下面側に配置されて金属探知センサ10Aを備えた検出部5A(図示省略)と、金属異物混入の判定を含む各種制御を実行する制御手段20を備えた制御部2Aとからなり、搬送路の上流側から搬送された被検査物50を光センサ7で検出した後、金属探知センサ10Aの上方を通る際に検出した信号を基にして、制御部2Aが金属異物の有無の判定を行うものとしている。
図3は、上述した金属探知センサ10Aを有する検出部5Aの構成と原理を説明するための回路配置図を示している。この検出部5Aは、永久磁石からなる磁石14Aで生じた静磁界M1で金属異物を磁化させ、その磁極の変化でセンサコイル11による交番磁界M2に影響を与え、これを検出回路であるブリッジ回路51で検出する方式となっている。そのため、磁石14Aは、その静磁界M1がセンサコイル11に交番周波数電源100で所定周波数・所定強度の交流電流を印加することで発生する交番磁界M2の及ぶ範囲に配置するものであり、本実施の形態では両磁界が重なる配置にしている。
ブリッジ回路51で検出した信号は、制御部2A側の差動増幅器21で増幅されてからデジタルコンピュータを備えた制御手段20に入力されて金属異物の混入の有無を判定されるが、その際に交番周波数電源100による電流を取り出して位相反転した信号との和をとることで交流電源の信号部分を消去し、所定の金属異物信号のみをデジタルコンピュータに取り込んで判定するものであり、以上の手順は上述した特許文献1による金属探知機と共通している。
そして、上述したように本願発明においては、センサコイル11による検出用の磁界である交番磁界M2を、被検査物に生じる渦電流を消滅又は誤検出を生じないレベルまで低減させるキャンセル磁界として作用させる態様にした点を特徴としている。具体的には、特許文献1による方式の金属探知機等で金属異物の探知を行う際に、そのセンサコイルによる検出用の磁界を、被検査物に生じる渦電流磁界に対して同レベルの強さ且つ同周波数の磁界、又は1/2〜1/20の強さで2〜50倍の周波数による高調波交番磁界(被検査物に生じる渦電流磁界の周波数よりも高い周波数の交番磁界をいう)とする。
これは、斯かる態様のキャンセル磁界を形成させる交番電流をセンサコイルに流しておくことで、被検査物に発生する渦電流(磁界)を抑制又は消滅できることを、本願発明者が実験により見出したことによる。また、本実施の形態においては、被検査物における様々な位置で多数生じる渦電流による磁界に対し同レベルの強さ且つ同周波数のキャンセル磁界をセンサコイルで形成する方式と比べ、有効な態様にある程度幅のある高調波交番磁界によるキャンセル磁界を形成する方式の方が容易であることから、この方式を用いる場合を説明するものとした。
この方式において、センサコイルに流す交番電流の周波数・振幅値・位相は、被検査物の材質・搬送速度等の諸条件によって発生する渦電流の周波数や振幅値が各々異なるため、想定される渦電流の状態に応じて上述した態様の範囲内で適宜設定するものとしており、理想的には渦電流の完全消滅が望ましいが、被検査物で生じる渦電流にこれよりも小さな振幅の高調波成分が加わることにより、渦電流を原因とした誤信号を著しく低減させる効果が認められている。
尚、上述したキャンセル磁界として用いる高調波交番磁界は、ミリ単位の微細な金属異物を高精度で検出可能とする観点で、想定される渦電流磁界に対して、1/3〜1/5の強さで3〜10倍の周波数とすることが好ましい。また、磁界の強さとは、磁界を巻回コイルで検出した際の波形の大きさと同意である。
図4は、上述した金属探知センサ10Aによる磁界の状態を示している。磁石14Aによる静磁界はM1、センサコイル11による交番磁界はM2で示しているが、これらの磁界は重なっているとともに、両者ともコア12の上方で磁束が密になっている。これは、コア12の上面中央位置に他の部分よりも高い突起12aを設けたことで、この部分に磁力線が集中したことによる。また、ケース15の存在により、磁力線が側方に広がりにくくなっている。
次に、実際の金属探知機を用いた実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。使用した金属探知機は、図2に記載した金属探知機1Aと同様の構成、検出部は図3に記載した検出部5Aと同様の構成、金属探知センサは図1に記載した金属探知センサ10Aと同様の構成であり、磁化用磁石にはネオジム磁石を用いている。また、ベルトによる搬送速度は40m/分とし、制御部で異物を探知した場合にブザーを鳴動させて報知するものとした。
被検査物のアルミ包装として、12.5cm×17.0cmの封筒状で内側面にアルミを蒸着した樹脂製の菓子用包装袋を用い、金属異物としてφ0.5mm×3.0mmの鉄製の針金(1本)を用いた。シミュレーションした結果を基に、アルミ包装袋から生じる渦電流磁界に対して1/3の強さで10倍の周波数のキャンセル磁界を形成するものとして、センサコイルに印加する交番電圧の大きさを1VP−P、周波数を400Hzとした。
そして、A:針金単独、B:針金を入れないアルミ包装袋、C:アルミ包装袋に針金を入れたものについて、各々10回異物検査を実施した結果、Aは総て異物検出を報知、Bは総て異物検出を報知せず、Cは総て異物検出を報知した。ちなみに、本方式でセンサコイルに印加する交番電圧をしゃ断してキャンセル磁界を形成しない方式についても同様に行ったが、Aは総て異物検出を報知、Bは総て異物検出を報知、Cは総て異物検出を報知した。これにより、本実施の形態による金属探知センサ1Aは、アルミ包装袋中の微細な金属異物を精度高く検出できることが判明した。
図5は、上述した金属探知機1Aの応用例としての金属探知機1Bを示している。この例では、被検査物がある程度厚みを有したものを想定しており、金属探知センサ10Aの上方に、アーチ状部材で磁石18を所定高さに支持して探知可能な範囲を上方に広げた構成となっており、他の部分の構成は上述したものと同様である。
しかし、このように磁石18をコンベヤベルトの上方に支持する場合、搬送動作で生じる振動や外部から与えられた振動で磁石18が過剰に揺動して誤検出に繋がる畏れが大きくなる。そこで、この例においては、アーチ状部材の上部に3次元振動検出器16を配置してその検出信号が制御部2Bに入力されるものとして、検出に影響を与えるレベルの振動があった場合に、制御手段20がその振動分の影響を打ち消すようになっている。
図6は、図2の金属探知機1Aの他の応用例としての金属探知機1Cを示している。この例では、金属探知機1Cを構成しているのは検出部5Cと制御部2Cのみであり、搬送部は含まないものとして、既存のベルトコンベヤ装置8と組み合わせて使用する方式とされている。また、この例では、ベルトコンベヤ装置8に取り付ける検出部5Cが、制御部2Cと別体になっており、両者が無線通信で接続された状態にて使用されるようになっている。
即ち、金属探知センサ10Aを備えた検出部5Cには無線通信手段55が配設され、制御手段20を備えた制御部2Cには無線通信手段25が配設されており、金属探知センサ10Aで検出した検出データが連続的に制御部2Cに送信されるようになっている。そのため、例えば漬け物等を製造する食品工場内で異物検査を行う場合、デジタルコンピュータを含む制御部が検出部と一体となっている場合は、屋内の湿気や塩分により装置の腐蝕を招きやすくなるところ、本例のように、制御部2Cを検出部5Cとは別体にして遠隔的に接続する方式としたことで、制御部2Cを別の部屋に配置して精密部品を含む部分の腐蝕を回避しやすい状況にすることができる。また、検出部5Cを別体にしてコンパクトな構成したことで、その内部を気・液密の状態に近づけることが容易になるため、検出部自体にも比較的簡易な手段で湿気・塩分・粉塵・濡れ対策を施しやすいものとなる。
図7は、本発明における第2の実施の形態である金属探知センサ10Bの断面図を示している。この実施の形態では、その磁石14Bを、断面形状がE字状とされたコア12の少なくとも一方の長径側の側面に、S極とN極が被検査物通過方向(短径方向)に交互に並ぶように永久磁石を複数個連設してなる構成としたことにより、磁化手段とキャンセル手段が一体化されている点を特徴としている。
これは、斯かる永久磁石の配置方法を採用することで、検出側(上側)に磁界が集中して最小限の磁力で効率的な磁化と検出が可能になることを、本願発明者が実験により見出したことによる。また、コア12に付設する磁石14Bは、上述した実施の形態における磁石14Aと同様に、コア12と同程度の長径方向の長さを有したものであることが好ましい。そして、この金属探知センサ10Bは、上述した総ての金属探知機に適用することができる。
尚、図8に示すように、コア12に付設する着磁用の磁石を、複数の永久磁石による磁石要素をハルバッハの配列に配置してなる磁石14Cとすることによっても、その磁界を検出側(上方)にある程度集中させることができ、センサ位置から精度高く検出可能な範囲を拡大することができる。
以上、述べたように、製品中に混入した金属異物を検出する金属探知センサ及び金属探知機について、混入した金属異物が微細なものであっても、本発明により様々な状況に対応しながら高精度で探知できるようになった。
1A,1B,1C 金属探知機、2A,2B,2C 制御部、3 搬送部、5A,5C 検出部、10A,10B,10C 金属探知センサ、11 センサコイル、12 コア、12a 突起、13 導線、14A,14B,14C,18 磁石、25,55 無線通信手段、50 被検査物

Claims (6)

  1. 導線がコアに巻回されて通電により検出用の磁界を発生させるセンサコイルと、前記センサコイルによる磁界の及ぶ範囲で磁化用の磁界を発生させるように配置され金属異物の磁化手段として機能する磁石とを備えて、前記センサコイルで被検査物中の前記金属異物を検出する金属探知センサにおいて、
    前記被検査物が前記磁化用の磁界中を移動する際にその包装部分または前記被検査物自体に渦電流を生じることで渦電流磁界が形成され誤検出又は検出精度の低下を招き得るものである場合に、前記検出用の磁界が前記被検査物に生じる渦電流を消滅又は誤検出を生じないレベルまで低減させるキャンセル磁界として作用する態様とされ、前記センサコイルが金属異物の検出手段であると同時に前記渦電流のキャンセル手段として機能するものとされており、前記キャンセル磁界の態様は、前記被検査物の材質・搬送速度を含む検査条件に応じて前記被検査物に生じることが想定される渦電流による渦電流磁界に対し、同レベルの強さ且つ同周波数で逆位相の磁界、又は1/2〜1/20の強さで2〜50倍の周波数による交番磁界である、ことを特徴とする金属探知センサ。
  2. 前記磁石は永久磁石であって、前記センサコイルのコアに対し被検査物通過方向における中心位置を互いに一致させながら接触した状態で配置されており、前記磁化手段と前記検出手段及びキャンセル手段が一体化されている、ことを特徴とする請求項1に記載した金属探知センサ。
  3. 前記磁石は永久磁石であって、検出側の面に2本の溝が並列して長径方向に形成され短径方向に切断した断面形状がE字状とされてなるコアの少なくとも一方の長径側の側面に、そのS極とN極が被検査物通過方向と一致する短径方向に交互に並ぶように複数個連設されており、前記磁化手段と前記検出手段及びキャンセル手段が一体化されている、ことを特徴とする請求項1に記載した金属探知センサ。
  4. 前記コアは、棒状に形成されて被検査物通過方向に対し長径方向を直角にして配置され、その検出側面の短径方向中央部分を突出させてなる突起が前記長径方向に沿って延設または連設されており、前記突起部分を通る磁力線が他の部分を通る磁力線よりも高い磁束密度になる、ことを特徴とする請求項1,2又は3に記載した金属探知センサ。
  5. 前記被検査物を搬送する搬送路の途中に配設される請求項1,2,3または4に記載した金属探知センサと、該金属探知センサによる検出信号を基に前記被検査物中に金属異物が存在するか否かを判定する制御手段とを備えている、ことを特徴とする金属探知機。
  6. 前記金属探知センサは、前記制御手段とは別体とされて前記制御手段との間で無線通信又は有線通信にて接続しながら作動可能とされている、ことを特徴とする請求項5に記載した金属探知機。
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