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JP6425108B1 - 金属探知機 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の大型化や高コスト化を招くことなく、様々な被検査物に対応しながら精度高く金属異物を検知できるようにする。【解決手段】被検査物50を搬送する搬送部3Aと、その搬送路を挟んで対向配置されたセンサコイル10及び検出用磁場形成器11を備えた検出部5Aと、検出用磁場形成器11による検出用磁界の変動を検出したセンサコイル10の信号から金属異物の有無を判定する制御部2とを備え、金属異物を検知した制御部2がそれを報知又は/及び被検査物を排除させる金属探知機1Aにおいて、センサコイル10側面から搬送路長手方向に沿って所定間隔を置いた位置にブースタ磁石12が磁化用磁界を搬送路側で検出用磁界と部分的に重なるように配設され、その磁化用磁界が、検出用磁界に磁束密度が部分的に疎になるスポットを形成させて磁気勾配に変化を与えながら被検査物50中の金属異物を一時的に磁化するものとした。【選択図】図1

Description

本発明は、製品に混入した金属異物を検知するための金属探知機に関し、殊に、検出用磁界を通過することで渦電流を生じるものを含む様々な被検査物について、低廉なコストで高い検知機能を発揮する金属探知機に関する。
製品中に混入した強磁性体の金属異物を検知する金属探知機は様々な方式のものが知られており、例えば特開平10−88469号公報に記載されているように、サーチコイルの上方に永久磁石を配置して金属異物を含む製品が磁界を通過することで生じた変化を電気信号として検出するものや、電磁波放射コイルに通電して製品に電磁波を照射しながら製品中の金属異物に生じる渦電流の応答磁界をセンサコイルで検出して金属異物を検知するものが知られている。
しかし、その被検査物が、アルミ蒸着ラミネートやアルミ箔等の通電性を有した包装で覆われている製品や高濃度電解質溶液を封入した製品である場合は、磁界を通過することでその包装や製品自体に渦電流が生じて渦電流磁界を形成し、製品中の金属異物を検知しにくくすることが知られている。また、センサコイルに対向して永久磁石を配置する方式においては、センサコイルとの間に形成された磁場が整った状態で安定しやすいことから、微小な金属異物には反応が鈍くなるという難点がある。
このような問題に対し、特開2003−66156号公報には、金属異物の磁化手段としてのブースタ磁石をセンサコイル上流側の離れた位置に配置するとともに、検出用磁界を非検査物自体に渦電流が生じないレベルにして誤検出を回避するものとした金属探知機が提案されている。この方式では、アルミ包装製品や電解質封入製品自体は非磁性体であるため磁化手段では着磁されないが、磁化用磁界を通過している間は渦電流が生じることから、その磁界の影響を受けない離れた位置に配置したセンサコイルで金属異物に残存した磁気を検出するものである。
しかしながら、この方式においては、前述のようにセンサコイルとブースタ磁石との間隔を充分に確保する必要性から、磁化した金属異物がセンシング位置に達した時点で減磁して検出しにくくなる場合もあり、且つ、その間隔を確保するために機体の短縮・小型化が困難であることから、長物製品の排除タイミングや所望のタクトタイムを確保しにくくするという問題もある。
一方、本願発明者らは、特開2004−85439号公報において、図17に示すように、センサ体10Bにおいてセンサコイル10のコア10cに接触した状態で永久磁石13を配置して、アルミ包装に渦電流が生じない程度の微弱な静磁界を与えることで、アルミ包装よりも比透磁率の大きな金属異物の反応を検出する方式を提案している。このように、永久磁石13をセンサコイル10と一体化することで、制御上のタイミングを取りやすくしながら、機体の小型化・ライン長の短縮を実現可能なものとしている。
ところが、上述のように微弱な磁界を使用する方式においては、実用的な異物出力信号を得るために大きな増幅率が必要となり、外部ノイズの影響を受けやすくなるという問題もある。これに対し、特許文献1の方式のように、センシングエリア全体をシールドで包囲することも考えられるが、これでは装置の大型化と製造コストの高騰を招く結果となってしまう。また、センサコイルのコアに永久磁石を密着して配置する方式においては、経年使用によりコアが永久磁石化して微小な金属異物への反応が鈍くなることが判明している。
特開平10−88469号公報 特開2003−66156号公報 特開2004−85439号公報
本発明は、上記のような問題を解決しようとするものであり、装置の大型化や高コスト化を招くことなく、様々な被検査物に対応しながら精度高く金属異物を検知できるようにすることを課題とする。
そこで、本発明は、被検査物を搬送する搬送手段と、この搬送手段による搬送路を挟んで対向配置されたセンサコイル及び検出用磁場形成手段を備えた金属センサと、その検出用磁場形成手段よる検出用磁界の変動を検出したセンサコイルの信号から金属異物の有無を判定する制御手段とを備え、搬送路上を移動する被検査物中の金属異物を検知した制御手段がそれを検知したことを報知又は/及び被検査物を排除させる金属探知機において、そのセンサコイルの側面から搬送路の長手方向に沿って所定の間隔を置いた位置に、金属異物磁化用のブースタ磁石がその磁化用磁界を搬送路側で検出用磁界と部分的に重なるようにして配設されており、その磁化用磁界が、検出用磁界に磁束密度が部分的に疎になるスポットを形成させることで検出用磁界の磁気勾配に空間的変化を与えた状態としながら被検査物中の金属異物を一時的に磁化する、ことを特徴とするものとした。
このように、検出用磁界を形成する検出用磁場形成手段に対向配置したセンサコイルの側方所定位置にブースタ磁石を配置したことで、装置の大型化や高コスト化を招くことなく金属異物の磁化による高い検出機能を実現可能として、様々な被検査物に対応するバイアス型の金属センサが構成されるものであり、ブースタ磁石をその磁化用磁界が検出用磁界と重なる側方位置に配置したことで、検出用磁界に磁束密度が疎になるスポットを形成させるものとし、これによりその空間磁場の形成にひずみを与えて検知感度の向上を実現したものであり、且つ、ブースタ磁石がコアに接触しないことで経年使用によるコアの磁石化を招きにくくして、高い検出機能を長年に亘り維持しやすいものとなる。
また、この金属探知機において、そのブースタ磁石の配置は、センサコイルのコア側面から10〜20mm離れた位置とされている、ことを特徴としたものとすれば、ブースタ磁石の磁化用磁界が検出用磁界の形成に影響することで磁気勾配に適度な空間的変化を与えながら、検出用磁界の磁束密度が疎になるスポットが形成されることによる検出上の影響を最小限に抑えて、高い検出確度と検知感度を実現しながらコアが磁石化することを確実に防止できるものとなる。
この場合、そのブースタ磁石がセンサコイルの下流側に配設されていることを特徴としたものとすれば、より優れた検知機能を発揮しやすいものとなる。
さらに、上述した金属探知機において、その検出用磁場形成手段のセンサコイルへの対向面である正面及び搬送方向に直角な左右側面の正面寄り中間位置までの部分を除く範囲をカバーするように、パーマロイ製の磁力線遮断用のシールド板が、検出用磁場形成手段の左右側面及び背面から所定の間隔を置いて縦断面下向きコ字状のシールド面を形成するように配設されている、ことを特徴としたものとすれば、シールドの存在により検出機能が低下することを最小限に抑えながら外部ノイズの影響を軽減することができる。
この場合、そのシールド板の内側面と検出用磁場形成手段との間隔は、検出用磁場形成手段の左右幅と同等の大きさとされている、ことを特徴としたものとすれば、シールド板の配置によりセンサコイルへの磁力線の到達レベルが低下してしまうことを、低コストで最小限に抑えることができる。
加えて、上述した金属探知機において、その搬送手段は、搬送方向に対し軸線を直角にして並列配置された複数本のローラーで搬送面が形成されているとともに、その搬送面の下流側が低くなるように所定確度傾斜した状態で支持可能なものとされており、金属センサの上流側に置いた被検査物がその自重により自動的に搬送面上を下流側に移動する、ことを特徴としたものとすれば、駆動手段の配設とその駆動電源が不要になることから、装置における一層の小型化と低コスト化が実現しやすいものとなる。
検出用磁場形成手段に対向配置したセンサコイルの側方に隣接してブースタ磁石を配設した本発明によると、装置の大型化や高コスト化を招くことなく様々な製品に対応しながら、精度高く金属異物を検知できるものである。
本発明における第1の実施の形態である金属探知機の正面図である。 図1の金属探知機における検出部の拡大した縦断面図である。 図2の検出部におけるセンサコイルとブースタ磁石の位置関係を示す平面図である。 図1の金属探知機の機能ブロック図である。 本発明における第2の実施の形態である金属探知機の正面図である。 図5の金属探知機の使用状態を示す正面図である。 図2の検出部からブースタ磁石とシールド板を除いた場合の磁力線の状態を示すシミュレーション画像である。 図7の検出部における磁束密度の状態を示すシミュレーション画像である。 図7の検出部において検出用磁場形成器にシールド板を近接配置した場合の磁力線の状態を示すシミュレーション画像である。 図9の検出部における磁束密度の状態を示すシミュレーション画像である。 図9のシールド板を図2のシールド板に変更した場合の磁力線の状態を示すシミュレーション画像である。 図11の検出部における磁束密度の状態を示すシミュレーション画像である。 図11のセンサコイルの側面にブースタ磁石を密着配置した場合の磁力線の状態を示すシミュレーション画像である。 図13の検出部における磁束密度の状態を示すシミュレーション画像である。 図13のブースタ磁石を図2と同様にセンサコイルの側面から離した位置に配置した場合の磁力線の状態を示すシミュレーション画像である。 図15の検出部における磁束密度の状態を示すシミュレーション画像である。 従来例によるセンサコイルの構成を示す拡大した縦断面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本発明における第1の実施の形態である金属探知機1Aを示している。この金属探知機1Aは、図示しないモータの駆動により無限ループ軌道で動作するコンベアベルト30を備えた搬送手段としての搬送部3Aと、この搬送部3Aによる搬送路の途中でコンベアベルト30下面側に配置されたセンサ体10A及びその上方でこれに対向配置された検出用磁場形成手段としての検出用磁場形成器11を備えて金属センサを構成している検出部5Aと、金属異物の有無の判定を含む各種制御を実行する制御手段としてのマイコン20を備えた制御部2とからなり、搬送路上流側から搬送された被検査物50について、センサ体10Aの上方を通る際に検出した電気信号を基に、マイコン20が金属異物の有無を判定するものである。
図2は、前述した金属探知機1Aにおける検出部5Aを搬送方向に沿う面で切断した縦断面図を示している。この検出部5Aは、コンベアベルト30による搬送路が貫通するアーチ状のゲート14の内側上部に検出用磁界を形成する永久磁石による検出用磁場形成手段である検出用磁場形成器11が配設されており、コンベアベルト30の下方位置になるゲート14の内側下部には、センサコイル10及びこれに並列して配置されたブースタ磁石12からなるセンサ体10Aが配設されている。
図3は、上述したセンサ体10Aの詳細な構成を平面図で示している。このセンサ体10Aは、薄い珪素鋼板を積層して棒状に形成した断面E字状のコア10bに導線10aが巻回されてなるセンサコイル10と、そのコア10b側方の搬送方向に沿う向きで間隔Wを置いて並列配置されて搬送路側に磁化用磁界を形成しながら金属異物を一時的に磁化させる永久磁石によるブースタ磁石12とを備えたものであり、このブースタ磁石12が、センサコイル10に対しその側方の密着しない位置で搬送方向に直角な長手方向を並行にして隣接配置されている点を特徴としている。
このように、ブースタ磁石12が、センサコイル10の側方に隣接配置されたことで、従来のバイアス型金属センサのように装置の大型化や高コスト化を招くことなく金属異物を一時的に磁化して検出確度を高めることが可能になるが、ブースタ磁石12がセンサコイル10の側面から搬送方向に沿った向きで適度に離れた位置に配置されたことで、検出用の空間磁場にひずみを与えて検知感度を向上させるとともに、長期間使用してもセンサコイル10のコア10bが磁石化しにくくなるため、長年に亘って高い検知能力を維持しやすいものとなる。
このブースタ磁石12の位置としては、センサコイル10のコア10b側面から搬送路の長手方向に沿う向きで10〜20mmの間隔Wを置いて配設することが、検出用磁界の磁気勾配に適度な変化を与えた状態としながら金属異物が充分に磁化した状態で検出させる観点で好適であることが、実験により明かとなっている。
このような構成を採用したことで、高い検出確度と検知感度を実現するとともに、センサコイル10のコア10bが経年使用で磁石化することを確実に防止することができる。尚、この場合、ブースタ磁石12をセンサコイル10の下流側に配置した方が、上流側に配置するよりも検知感度が高くなりやすいことが、実験により明かになっている。
また、ブースタ磁石12の配設位置は、図2に示したようにその上面の高さをセンサコイル10の側方でその上面よりも低い位置にすることで、ブースタ磁石12による磁場と検出用磁場形成器11による磁場の相互作用により検出用磁界が疎になる空隙部分(スポット)の形成を適度な状態に抑えながら、これをセンシング位置よりも低い位置に下げて検出確度・検知感度を確保しやすいものとしている。
再度図2を参照して、本実施の形態においては、検出用磁場形成器11のセンサコイル10に対向する正面側及び搬送方向に直角な左右側面の正面寄り中間位置までを除く部分をカバーするように、磁力線遮断用のシールド板111が、その内側面と検出用磁場形成器11の左右側面及び背面との間に所定の間隔を有して縦断面下向きコ字状のシールド面を形成するように配設されている。これにより、センサコイル10に到達する磁力線の減弱化を回避しながら、外部ノイズの影響を充分に軽減することができる。
この場合、そのシールド板111の素材としては、コスト面と機能面のバランスの観点から、パーマロイ(比透磁率20万〜60万)が好適である。そして、シールド板111の内側面と検出用磁場形成器11の左右側面及び背面との間隔については、図のように検出用磁場形成器11の左右幅と同等の大きさとすることが、シールド板111の存在によるセンサコイル10に到達する磁力線の減弱化を最小限に抑える観点から好ましい。
図4は、上述したセンサ体10Aを備えた金属センサである検出部5Aの構成とその原理を説明するための機能ブロック図を示している。この検出部5Aは、ブースタ磁石12の作用で一時的に磁化した金属異物が検出用磁場形成器11の下方を通過する際に検出用磁界に与えた影響を、センサコイル10で電気信号として検出する方式となっており、検出された信号は制御部2の増幅回路21で増幅され、フィルタ22を経由してからマイコン20に入力されて、金属異物混入の有無を判定される。
図5は、本発明における第2の実施の形態である金属探知機1Bを示している。この金属探知機1Bは、その搬送部3Bにおける搬送手段として、上述した金属探知機1Aの搬送部3Aにおけるモータ駆動のコンベアベルト30の代わりに、複数本のローラー(プラスティックローラー)310で形成された搬送面31により重力を利用した駆動方式を実現した点を特徴としている(制御部の図示は省略)。
即ち、この搬送部3Bにおいては、搬送方向に対し軸を直角にして算盤の珠状に並列配置された複数本のローラー310により搬送面31が形成されており、図6に示すように、その搬送面31の下流側が低くなるように所定確度傾斜した状態で搬送部3B支持することで、金属センサ10A上流側の搬送面31に置いた被検査物50が、その自重により自動的に搬送面31上を下流側に移動するようになっている。
そのため、モータのような駆動手段の配置やそのための駆動電源が不要になることから、装置の軽量化・小型化と導入・維持コストの低減を実現しやすいものとしている。また、作業者にとっても、取り扱いとメンテナンスが容易になるとともに、コンベアベルトで指を挟むような心配もないため、安全・安心に扱える装置と言える。
さらに、本実施の形態では、複数本のローラー310からなる搬送面31を上面側に有して下流側を基体側に軸支された搬送部3Bが、支持アーム32によりその上流側を係止された状態で片持ち式に支持可能とされており、支持アーム32における係止位置を適宜変更することで、搬送面31上流側の支持高さを変更しながら搬送面31の傾斜角度を0〜30度の範囲で調整可能であるため、被検査物50の搬送速度を容易に調整することができる。
加えて、その検出部5Bにおいては、検出用磁場形成器11を内側上部に有したゲート15が、これに設けたスライド溝151,152内における搬送部3B本体へのネジの係止位置に応じて、その高さ位置を所定範囲で調整可能とされており、被検査物50の厚さに応じてゲート15及び検出用磁場形成器11の高さを容易に変更することができる。
以下に、コンピュータシミュレーション画像による図7〜図16を参照しながら、第1の実施の形態による金属探知機1Aの機能的な特徴部分と作用について、詳細に説明する。
図7は、図2に示した検出部5Aからブースタ磁石12とシールド板111を除いた場合の磁場の状態(磁力線の向きと分布)を示しており、図8はその場合の磁束密度の状態を濃淡(密度の高さ=濃さ)で示している。このシミュレーションでは、ブースタ磁石がないことでセンシング位置における空間磁場が揃った状態で安定していることが分かる。
図9は、図7の検出用磁場形成器(永久磁石)の左右側面側及び背面側を総て覆うように、下向きコ字状のシールド板をその内側面が検出用磁場形成器の左右側面・背面に近接するように配置した場合の磁場の状態を示し、図10はその場合の磁束密度の状態を示している。このシミュレーションでは、図7の場合と比べて左右方向への磁力線の拡散は抑えられているが、センサコイル近傍の磁束密度がやや薄くなっており、センサコイルに到達する磁力線が減弱していることが分かる。
図11は、図7のシールド板を図2のシールド板111と同様にして、その内側面と検出用磁場形成器の左右側面及び背面との距離を検出用磁場形成手段の左右幅とほぼ同等にするとともに、検出用磁場形成器の左右側面の中途位置までを覆う構成とした場合の磁場の状態を示し、図12はその場合の磁束密度の状態を示している。このシミュレーションでは、左右方向への磁力線の拡散は抑えられており、センサコイル10近傍の磁束密度は図10の場合よりも濃くなっていることが分かる。
図13は、図11のセンサコイルの側面にブースタ磁石を密着して配置した場合の磁場の状態を示し、図14はその場合の磁束密度の状態を示している。このシミュレーションでは、センサコイル10近傍のセンシング位置における空間磁場にひずみを生じた状態となっている。しかし、図14において矢印で示す部分には磁束密度の薄いスポット(空隙部)が生じており、その位置はセンシング位置に重なっていることが分かる。
図15は、図13のブースタ磁石をセンサコイルの側面から15mm離した位置にした場合の磁場の状態を示し、図16はその場合の磁束密度の状態を示している。このシミュレーションでは、図2のセンサ体10Aと同様の配置となっており、センシング位置における空間磁場に適度なひずみを生じているのは同様であるが、図16において矢印で示す磁束密度の薄いスポットは、図14の場合よりも小さくなっており、且つ、その位置が下がってセンシング位置に重なっていないことが分かる。
以上の結果から分かるように、図15の場合と同様の配置である図2のセンサ体10Aにおいては、そのブースタ磁石12について、金属異物に対する磁化作用に加え、検出用磁場形成器11による検出用の空間磁場がセンサ体10Aによる磁場と鎖交して変化することで検出信号が最大になる位置を選択したものであり、検知感度と検出確度の向上を目的とした磁場設計となっている。
即ち、従来例においてセンサコイルを2本以上配置したり大きなブースタ磁石を配置したりしても微少金属異物に対する充分な感度が確保されずに装置の小型化・低コスト化を実現できなかったのに対し、本発明においてブースタ磁石を上述のような位置に配置したことで、検出用磁界の磁束密度が部分的に疎になるスポットを好適な位置・状態で形成させて検出用磁界の磁気勾配に空間的変化を与えながら被検査物50中の金属異物を一時的に磁化することを可能として、装置の大型化・高コスト化を伴うことなく微少金属異物の高感度な検知を実現したものである。
また、本発明においては、ブースタ磁石12をセンサコイル10の側面から適度に離して配置したことで、そのコア10bの珪素鋼板が経年使用により永久磁石化して感度が低下することを回避する効果も期待できる。さらに、そのシールド板111を検出用磁場形成器11から適度に離しながらその側面を総て覆わない構成としたことにより、突発的に生じるノイズの影響を低減しながら金属センサ10Aに到達する磁力線が過剰に減弱してしまうことを回避可能なものとしている。
以上、述べたように、アルミ包装製品や高濃度電解質液封入製品のような金属異物を検知しにくい被検査物であっても、本発明により、装置の大型化・高コスト化を招くことなく様々な状況に対応して精度高く金属異物を探知できるようになった。
1A,1B 金属探知機、2 制御部、3A,3B 搬送部、5A,5B 検出部、10 センサコイル、10A センサ体、10a 導線、10b コア、11 検出用磁場形成器、12 ブースタ磁石、20 マイコン、30 コンベアベルト、31 搬送面、50 被検査物、111 シールド板、310 ローラー

Claims (6)

  1. 被検査物を搬送する搬送手段と、該搬送手段による搬送路を挟んで対向配置されたセンサコイル及び検出用磁場形成手段を備えた金属センサと、前記検出用磁場形成手段による検出用磁界の変動を検出した前記センサコイルの信号から金属異物の有無を判定する制御手段とを備え、前記搬送路上を移動する被検査物中の金属異物を検知した前記制御手段が前記検知したことを報知又は/及び被検査物を排除させる金属探知機において、前記センサコイルの側面から前記搬送路の長手方向に沿って所定の間隔を置いた位置に、金属異物磁化用のブースタ磁石がそれによる磁化用磁界を前記搬送路側で前記検出用磁界と部分的に重なるようにして配設されており、前記磁化用磁界が、前記検出用磁界に磁束密度が部分的に疎になるスポットを形成させることで前記検出用磁界の磁気勾配に空間的変化を与えた状態としながら、被検査物中の金属異物を一時的に磁化することを特徴とする金属探知機。
  2. 前記ブースタ磁石の配置は、前記センサコイルのコア側面から10〜20mm離れた位置とされている、ことを特徴とする請求項1に記載した金属探知機。
  3. 前記ブースタ磁石が前記センサコイルの下流側に配設されている、ことを特徴とする請求項2に記載した金属探知機。
  4. 前記検出用磁場形成手段の前記センサコイルへの対向面である正面及び搬送方向に直角な左右側面の正面寄り中間位置までの部分を除く範囲をカバーするように、パーマロイ製の磁力線遮断用のシールド板が、前記検出用磁場形成手段の左右側面及び背面から所定の間隔を置いて縦断面下向きコ字状のシールド面を形成するように配設されている、ことを特徴とする請求項1,2又は3に記載した金属探知機。
  5. 前記シールド板の内側面と前記検出用磁場形成手段の左右側面及び背面との間隔は、前記検出用磁場形成手段の左右幅と各々同等の大きさとされている、ことを特徴とする請求項4に記載した金属探知機。
  6. 前記搬送手段は、搬送方向に対し軸線を直角にして並列配置された複数本のローラーで搬送面が形成されているとともに、前記搬送面の下流側が低くなるように所定確度傾斜した状態で支持可能なものとされており、前記金属センサの上流側に置いた被検査物がその自重により自動的に前記搬送面上を下流側に移動する、ことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に記載した金属探知機。
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