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JP5774864B2 - ポリエステルスリットヤーン補強ゴムホース - Google Patents

ポリエステルスリットヤーン補強ゴムホース Download PDF

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本発明はポリエステルスリットヤーン補強ゴムホースに関し、さらに詳しくは柔軟かつ軽量であり、かつ、冷媒、オイル、エアー等の非透過性が向上し、特に自動車用ホースに好適に用いられるゴムホースに関する。
近年、地球環境破壊、石油資源枯渇といった課題に対し、自動車、電機機器をはじめ省エネルギー化、エネルギー代替化が非常に注目され、特に省エネルギー、省燃費のために自動車、電機機器のコンパクト化、軽量化が進められているのは周知の通りである。この取組みの中で、自動車のブレーキホース、ラジエーターホース、エアコンホース等や電機機器の冷媒ホース等に用いられているゴムホースにおいても、コンパクト化、軽量化に伴う柔軟性、使用環境の厳しさに耐えうる耐久性、低透過性の向上が求められている。こういったゴムホースには補強剤として比較的強度、弾性率、耐久性が高く、最も汎用性のあるポリエチレンテレフタレート(PET)に代表されるポリエステル繊維が多く用いられている。
かかる背景のもと、ゴムホースの低透過性を向上する技術としては例えば、特許文献1(特開2001−165358号公報)や特許文献2(特開2001−227681号公報)、特許文献3(特開2001−263543号公報)、特許文献4(特開2004−092792号公報)のように、ホース補強層とは別に金属箔でラミネートしたフィルムをホースに組み込むことによって低透過性を高める技術が開示されている。これらの方法によれば使用する冷媒等に対する低透過性を達成できるものの、複数の補強層が必要かつ金属を用いることによるホース重量の増大、特殊メッキしたフィルムを用いることによるコスト増大などの課題がある。また、特許文献5(特開2008−232429号公報)には、ホース内層と外層の補強層の間に高分子フィルムからなる遮断層を具備する方法が提案されているが、該高分子フィルムの適用は外層の網目上補強層への加硫時ゴム流出によるホース外観品位低下の抑制が目的であり、コンパクト化、軽量化、耐久性や低透過性の向上は達成できないという課題を有している。
特開2001−165358号公報 特開2001−227681号公報 特開2001−263543号公報 特開2004−092792号公報 特開2008−232429号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、柔軟かつ軽量であり、さらに冷媒、オイル、エアー等の非透過性が向上しており、特に自動車用ホースに好適に用いることができるゴムホースを提供することにある。
本発明によれば、スリットヤーンからなる少なくとも1層の補強層を有するゴムホースであって、該スリットヤーンが、主たる繰返し単位の90モル%以上がエチレンテレフタレートまたはエチレン2,6−ナフタレートから構成されるポリエステルからなり、幅(W)が0.1〜5mm、厚み(H)が0.01〜0.5mm、幅と厚みの比(W/H)が3〜20である横断面を有するポリエステルスリットヤーンであることを特徴とするポリエステルスリットヤーン補強ゴムホースが提供される。
また、上記ポリエステルスリットヤーンの引張強度が190〜700MPa、引張伸度が10〜80%、150℃乾熱収縮率が0.1〜8%であることが好ましい。
さらに、ポリエステルスリットヤーンが、ポリエチレン2,6−ナフタレートからなることが好ましい。
また、ゴムホースが、外層および内層からなり、ポリエステルスリットヤーンからなる補強層が内層を補強する内層補強層として配されていることが好ましい。
本発明のポリエステルスリットヤーン補強ゴムホースは、薄膜状のスリットヤーンをホースの補強層に用いることにより、軽量かつ優れた柔軟性を有し、ガスバリア性が高く、かつ特殊なラミネート等を用いなくても流体に対する低透過性を発揮する。
本発明に係るゴムホースの構成模式図の一例である。
本発明のポリエステルスリットヤーン補強ゴムホース(以下、単にホース、またはゴムホースと称することがある)は、スリットヤーンからなる少なくとも1層の補強層をするゴムホースであって、該スリットヤーンが、主たる繰返し単位の90モル%以上がエチレンテレフタレートまたはエチレン2,6−ナフタレートから構成されるポリエステルからなり、幅(W)が0.1〜5mm、厚み(H)が0.01〜0.5mm、幅と厚みの比(W/H)が3〜20である横断面を有するポリエステルスリットヤーンであることが肝要である。これにより、柔軟かつ軽量であり、さらに冷媒、オイル、エアー等の非透過性(ガスバリア性)が著しく向上したゴムホースを提供することができる。なお、上記ポリエステルスリットヤーン(単に、スリットヤーンと称することがある)は、ポリエステルフィルムを特定の幅にスリットし、フィラメント状としたものである。
本発明のゴムホースの実施形態の一例を図1に示す。ホース1はチューブゴムよりなる内層ゴム層2、内層補強層3、中間ゴム層4、外層補強層5、カバーゴム層6から構成され、例えばブレーキホースとして好適に用いられる。
上記図1は、2つの補強層を有する例であるが、本発明においては、内層補強層3および/または外層補強層5として、ポリエステルスリットヤーンからなる補強層が配されている。これにより、ガスバリア性に優れるとともに、薄くて柔軟であり、さらに高強力、高弾性率といった優れた機械特性を兼備し、従来のホースのように低透過性を付加するため、補強層とは別にホース構造中にラミネートフィルム、金属箔、特殊樹脂等を設置する必要がなく、ホース構造中の構成材料数の低減、薄型化によるホース軽量化、コスト低減が図れることを見出したのである。
本発明のゴムホース1を構成する内層ゴム層2、中間ゴム層4の構成材料としては、流体に対する低透過性や柔軟性が良く、耐熱性に優れたゴム材料、例えばブチルゴム(IIR)、ハロゲン化IIR、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)、エピクロロヒドリンゴム(ECO)等を好ましく例示することができる。これらのゴム層には、安定化剤、酸化防止剤、架橋剤、加硫促進剤、カーボン、シリカ等の粒子成分等、適宜添加しても良いのは言うまでも無い。内層ゴム層、中間ゴム層の厚さは任意であるが、例えば0.1〜1.5mm程度とすることができる。
本発明のポリエステルスリットヤーンを構成するポリエステルとしては、主たる繰返し単位の90モル%以上、好ましくは95モル%以上がエチレンテレフタレートあるいはエチレン2,6−ナフタレートから構成されるポリエステルである。10モル%未満、好ましくは5モル%未満の割合で他の共重合成分を含んでも差し支えない。このような共重合成分としては例えばイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、オキシ安息香酸、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメリット酸、ペンタエリスリトール等が挙げられる。又これらのポリエステルには安定剤、着色剤等の添加剤を含んでも差し支えない。また、末端カルボキシル基濃度や分子量等のポリマー性状は何等限定されるものではない。
上記ポリエステルスリットヤーンの横断面における厚み(H)は0.01〜0.5mmである。該厚みが0.01mm未満では実用上に耐えうる強度が得られず、一方、0.5mmを越えると曲げに対して非常に硬くなるため、ブレード巻きやスパイラル巻き工程での不良やホースが硬くなることによる屈曲疲労性の低下の恐れがある。厚みは0.05〜0.3mmであることがより好ましい。
また、該ポリエステルスリットヤーンの横断面における幅(W)は0.1〜5mmである。この範囲であれば、既存ポリエステル繊維の処理コードのディップ処理工程に充分適用できるため工業的な観点から望ましい。該幅が0.1mm未満では実用上に耐えうる強度が得られず、一方、幅が5mmを越えるとディップ処理工程における腰折れ等の欠点が生じやすくという問題がある。該ポリエステルスリットヤーンの幅としては0.5〜3mmであることがより好ましい。
さらに、本発明の該ポリエステルスリットヤーンの横断面において、厚み(H)に対する幅(W)の比(W/H)は2〜30である。該厚み(H)に対する幅(W)の比(W/H)が2未満であると該スリットヤーンが硬くなるため耐屈曲疲労性が低下してしまい、一方、30を越えると垂直方向からの歪み入力に対してスリットヤーンが折れたりすることによって耐久性が著しく低下してしまう恐れがある。該ポリエステルスリットヤーンは厚みに対する幅の比は5〜20であることがより好ましい。
本発明における該スリットヤーンの厚み、幅の調整は、ポリエステルフィルムの厚みやスリットでカットする際のスリット幅で調整できるとともに、さらに後述するディップ処理工程での延伸によっても目的のサイズに調整することができる。
また、本発明における該スリットヤーンの引張強度は190〜700MPaであることが好ましく、240〜600MPaであることがさらに好ましい。引張強度が190MPa未満の場合、実用上耐え得るホースの強度が得られず、一方、700MPaを越えるものはスリットヤーン製造時に切断しやすく生産上難しいという課題がある。
さらに、本発明における該スリットヤーンの引張伸度は10〜80%であることが好ましく、15〜70%であることがさらに好ましい。引張伸度が80%を超える場合は、ホース使用時内圧に対して応力負荷を受けた際に変形しすぎるためホースの耐圧性が低い恐れがあり、一方、10%未満の場合はホースが硬く柔軟性に乏しいためが伸び難いため、耐屈曲疲労性が低下する恐れがある。
また、本発明における該スリットヤーンの150℃乾熱収縮率は0.1〜8%であることが好ましく、0.5〜7%であることがさらに好ましい。150℃乾熱収縮率が0.1%未満ではホース製造時の熱収縮による補強層の引き揃えが不足するためにホース外観不良が発生しやすくなる恐れがある。一方、150℃乾熱収縮率が8%を超える場合は、ホースの寸法安定性に劣りやすい。
また、本発明における該スリットヤーンの弾性率としては1〜30GPaであることが好ましく、より好ましくは3〜20GPaである。弾性率が1GPa未満であるとホースを高圧使用時に伸びてしまうため耐圧性が低くなる傾向にあり、一方、30GPaを超えると硬すぎるためにホースの耐屈曲疲労性が低下する傾向にある。
上記スリットヤーンのディップ処理工程は、まず未処理コードをエポキシ化合物やイソシアネート化合物から選ばれた処理液を付与した後、100〜250℃に温度設定した炉に30〜600秒間通して乾燥、熱延伸セットし、続いてRFL液からなる接着液を付与し、150〜250℃に温度設定した炉に30〜600秒間通して乾燥、熱延伸セットし処理コードとする。この間、総延伸倍率として0〜2倍で、2段以上の延伸を行うことが、強力、弾性率を高める観点から好ましい。このような加熱延伸はフィルム製造工程でタテ方向に高倍率延伸を行う二軸延伸したのちに得られたフィルムをスリット加工しても良いし、フィルムをスリット加工したのちに次いで公知のポリエステルディップ処理工程で1浴、2浴ディップ処理時に行っても構わない。延伸は上記熱処理と同時に熱処理炉前後のローラー速度を変更することによって行うことができ、延伸倍率を向上することによって、強度・弾性率を高める、伸度を低下させる、繊度・幅・厚みを低下させるなどスリットヤーンの形状や物性を任意に調整することが可能である。
上記のようなポリエステルスリットヤーンには、ホースを構成するゴムとポリエステルとの接着のために接着剤が付与される。付与される接着剤としては、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、ハロゲン化フェノール化合物及びその誘導体などを含む接着剤が挙げられ、具体的には、第1処理液としてエポキシ化合物、ブロックイソシアネ−ト、ラテックスの混合液を付与し、上記熱処理後に第2処理液としてレゾルシンとホルムアルデヒドとの初期縮合物およびゴムラテックスからなる液(RFL液)を付与し、さらに熱処理する方法が好ましい。ここで使用するラテックスとしてはクロロプレン、スチレン・ブタジエン・ビニルピリジン三元共重合体、水素化ニトリル、NBR等である。接着剤を付与する方法としては公知のディップ工程を活用できるが、ローラーとの接触、ドクターナイフによるコーティング、若しくは、ノズルからの噴霧による塗布、又は、溶液への浸漬などの手段が採用できる。また、該スリットヤーンに対する固形分付着量は、0.1〜10重量%が好ましく、1.0〜5.0重量%がより好ましい。該スリットヤーンに対する固形分付着量を制御するためには、前記と同様に、圧接ローラーによる絞り、スクレーパー等によるかき落とし、空気吹きつけによる吹き飛ばし、吸引等の手段により行うことができ、付着量を多くするためには複数回付着させてもよい。
ゴムホースの補強層における、上記スリットヤーンの補強形態としては、ブレード巻き、スパイラル巻きあるいは逆方向に二層スパイラル巻きしたもの、更には逆方向の二層のスパイラル巻きの間に中間ゴム層を介在させたもの等を任意に採用できる。
本発明においては、上記スリットヤーンはゴムホース1の内層補強層3あるいは外層補強層5の少なくともいずれか一方に補強されることが必須であるが、内層補強層3を該スリットヤーンで補強することが、ホース内流体の低透過性、ホース耐久性を発揮する上でより好ましい。これはガスバリア性が高く耐熱性、耐薬品性に優れたポリエステルスリットヤーンを内層補強層に配置することで、ホース外層へのホース内流体の透過漏洩をより効果的に防ぐことができるからである。より優れたガスバリア性、耐熱性、耐薬品性を発揮する点において、本発明における該ポリエステルスリットヤーンを構成するポリエステルとしては、ポリエチレン2,6−ナフタレートであることがより好ましい。
本発明のゴムホースにおいて、内層補強層あるいは外層補強層に用いるスリットヤーン以外の繊維材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)繊維、p−アラミドおよびその誘導体からなる繊維、ポリビニルアルコール(PVA)繊維等公知の補強繊維材料を任意に用いることができる。
本発明におけるゴムホース1の最外層に配置するカバーゴム層6として、ゴム材料の種類は限定されないが、例えば耐候性の良いクロロプレンゴム(CR),IIR系ゴム,クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM),EPDM,ECO等を任意に用いることができる。
このようにホース構造を形成したのち、ホース加硫としては蒸気加硫でも金型を利用したプレス法でもよい。
以下、実施例をあげて本発明を説明するが、実施例は説明のためのものであって、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本発明の実施例における評価は下記の測定法で行った。
(1)引張強度、引張伸度、初期弾性率、150℃乾熱収縮率
JIS L1017に準じて測定を行い、それぞれ求めた。
(2)ホース曲げ硬さ
作成したホースを90°曲げた場合、特に問題なく曲げられたものを○、座屈し外観不良が30%未満で発生した場合を△、座屈し外観不良が30%以上発生した場合を×で示し、ホースの柔軟性を評価した。
(3)ホース透過性
作成したホース両端に金具を装着した長さ50cmのホース2本を用意し、あらかじめ70℃で4時間加熱しておき、1本のホースはリザーバタンクを連結し、20℃で5.5MPaになるまで超臨界COを封入した。他方のホースは超臨界COを封入せずに密閉した。そして、120℃で72時間後における質量を測定することで、ガス透過量を算出し透過性を評価した。
[実施例1]
厚み0.13mmのポリエチレン2,6−ナフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製 テオネックスフィルム)を2mm幅に裁断したスリットヤーンを使用し、これをコンピュートリーター処理機(CAリッツラー株式会社製、ディップ処理機)を用いて、11m/分の速度でエポキシとブロックドイソシアネートからなる水分散体のプライマーに浸漬した後、200℃2分間で1%の伸張し、次いで240℃1分間で20%の伸張を行い、引き続いて、レゾルシン−ホルマリン−ラテックス(RFL)水分散体に浸漬した後に170℃2分間で1%の伸張し、次いで240℃1分間で70%の伸張を行い、23m/分の速度で巻き取り、引張強度270MPa、引張伸度18%、弾性率10GPa、150℃乾熱収縮率3.5%、厚み0.15mm、幅1.0mmのポリエステルスリットヤーン処理コードを得た。得られた処理コードを内層補強層および外層補強層として、下表1の組成のゴムチューブ(厚さ1mm)に120°の角度でブレード巻きを行い、中間ゴム層(厚さ0.5mm)、カバーゴム層(厚さ1.0mm)も下表1と同組成のゴムを巻き付けて、150℃蒸気中で30分間加硫してゴムホースを作成した。得られたゴムホースの柔軟性、透過性の評価結果を表2にまとめて示す。
Figure 0005774864
[実施例2]
ポリエチレンテレフタレート繊維(帝人ファイバー(株)製テトロン繊維 1100dtex/250フィラメント、丸断面)を撚数100T/mで撚糸し、これをコンピュートリーター処理機(CAリッツラー株式会社製、ディップ処理機)を用いて、22m/分の速度でエポキシとブロックドイソシアネートからなる水分散体のプライマーに浸漬した後、130℃2分間定長で乾燥し、次いで240℃1分間で0.5%の伸張を行い、引き続いて、レゾルシン−ホルマリン−ラテックス(RFL)水分散体に浸漬した後に170℃2分間、次いで240℃1分間それぞれ定長熱処理を行って巻き取って得たポリエチレンテレフタレート処理コードをホース外層補強層として108°の角度でブレード巻きした以外は実施例1と同様にしてゴムホースを作成した。得られたゴムホースの柔軟性、透過性の評価結果を表2にまとめて示す。
[比較例1]
ポリエチレンナフタレート繊維(帝人ファイバー(株)製テオネックス繊維 1100dtex/250フィラメント、丸断面)を撚数100T/mで撚糸し、これをコンピュートリーター処理機(CAリッツラー株式会社製、ディップ処理機)を用いて、22m/分の速度でエポキシとブロックドイソシアネートからなる水分散体のプライマーに浸漬した後、130℃2分間定長で乾燥し、次いで240℃1分間で0.5%の伸張を行い、引き続いて、レゾルシン−ホルマリン−ラテックス(RFL)水分散体に浸漬した後に170℃2分間、次いで240℃1分間それぞれ定長熱処理を行って巻き取って得たポリエチレンテレフタレート処理コードをホース内層補強層として108°の角度でブレード巻き、ホース外層補強層としては実施例2と同様のポリエチレンテレフタレート処理コードを108°の角度でブレード巻きした以外は実施例1と同様にしてゴムホースを作成した。得られたゴムホースの柔軟性、透過性の評価結果を表2にまとめて示す。
[比較例2]
ホース内層補強層および外層補強層ともに、実施例2と同様に得られたポリエチレンテレフタレート処理コードを用いて108°の角度でブレード巻きした以外は実施例1と同様にしてホースを作成した。得られたゴムホースの柔軟性、透過性の評価結果を表2にまとめて示す。
Figure 0005774864
表2から明らかな通り、実施例は薄膜状のスリットヤーンをホース補強層に用いることにより比較例に比べてガスバリア性が高く、優れた柔軟性を有し、かつ特殊なラミネート等を用いなくても流体に対する低透過性を発揮できる。
本発明のポリエステルスリットヤーン補強ゴムホースは、柔軟かつ軽量であり、さらに、冷媒、オイル、エアー等の非透過性が向上しており、特に自動車用ホースに好適に用い、自動車、電機機器の小型化、軽量化等、環境負荷低減に大いに効果を発揮することができる。

Claims (4)

  1. スリットヤーンからなる少なくとも1層の補強層を有するゴムホースであって、該スリットヤーンが、主たる繰返し単位の90モル%以上がエチレンテレフタレートまたはエチレン2,6−ナフタレートから構成されるポリエステルからなり、幅(W)が0.1〜5mm、厚み(H)が0.01〜0.5mm、幅と厚みの比(W/H)が3〜20である横断面を有するポリエステルスリットヤーンであることを特徴とするポリエステルスリットヤーン補強ゴムホース。
  2. ポリエステルスリットヤーンが以下を満足する請求項1記載のポリエステルスリットヤーン補強ゴムホース。
    引張強度:190〜700MPa
    引張伸度:10〜80%
    150℃乾熱収縮率:0.1〜8%
  3. ポリエステルスリットヤーンが、ポリエチレン2,6−ナフタレートからなる請求項1または2記載のポリエステルスリットヤーン補強ゴムホース。
  4. ゴムホースが、外層および内層からなり、ポリエステルスリットヤーンからなる補強層が内層を補強する内層補強層として配されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリエステルスリットヤーン補強ゴムホース。
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