JP5764040B2 - 光学用紫外線硬化型樹脂組成物、硬化物及び表示装置 - Google Patents
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Description
一方、硬化性樹脂組成物の場合、硬化に伴う収縮や、充填作業が問題となることがある。
また、ポリイソプレン系アクリレート等の粘度の高い材料を用いた場合は、得られる樹脂組成物は粘度が高くなり、充填に過大な時間を必要とするため生産性が悪く、製造コストが高くなってしまう恐れがある。
はじめに本発明の光学用紫外線硬化型樹脂組成物について説明する。
本発明の光学用紫外線硬化型樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」と称する)は、表示装置に用いられている、表示パネル、保護板、及びシート状機能部材からなる群より選ばれる少なくともいずれかの2種を貼着するために用いられ、主成分として、(A)ポリエーテルポリオール(a−1)と、水酸基と反応する官能基を有するα,β不飽和カルボニル化合物(a−2)との反応で得られるポリマー、及び(B)光重合開始剤を含有するものであり、好ましくは(C)可塑剤、及び/又は(D)分子量1000以下の重合性成分、及び/又は(E)添加剤を含有する。
(1)ポリエーテルポリオール(a−1)
水酸基と反応する官能基を有するα,β不飽和カルボニル化合物(a−2)(以下、「水酸基反応性不飽和カルボニル化合物」又は「不飽和カルボニル化合物(a−2)」という)は、下記一般式(1)で表わされる化合物である。
本発明の樹脂組成物は必須成分として(B)光重合開始剤を含有する。光重合開始剤を含むことにより光照射によって速やかに硬化させることができる。
本発明の光学用紫外線樹脂硬化型樹脂組成物は、更に、(C)可塑剤を含んでもよい。
(C)可塑剤としては、従来より公知の可塑剤、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジウンデシルフタレート等のフタル酸エステル類;ジ−n−ブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジブトキシエチルアジペート、ジ−n−オクチルアジペート、ジイソオクチルアジペート、ジイソノニルアジペート、ビス−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート等のアジピン酸エステル類;ジブチルセバケート、ジオクチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等のセバシン酸エステル類;ジヘキシルアゼレート、ジオクチルアゼレート等のアゼライン酸エステル類;トリエチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート等のクエン酸エステル類;メチルフタリルエチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート等のグリコール酸エステル類;トリオクチルトリメリテート、トリ−n−オクチル−n−デシルトリメリテート、トリメリット酸トリアルキル(C4〜C11)等のトリメリット酸エステル類;メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、グリセリンモノリシノレート等のリシノール酸エステル類;ジ−n−ブチルマレート等のマレイン酸エステル類;モノブチルイタコネート等のイタコン酸エステル類;ブチルオレート等のオレイン酸エステル類;トリクレジルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリキシレニルフォスフェート等のリン酸エステル類;安息香酸エステル類などを用いることができる。
ロジンエステル系樹脂を、後述する、分子量1000以下の(メタ)アクリレート系化合物と共に含有することで、優れた密着性、耐ヒートショック性等の急激な化学的、物理的変化を吸収できる傾向にある。
また、酸価(KOHmg/g)は、30以下であることが好ましく、より好ましくは20以下、さらに好ましくは10以下のものである。
本発明の樹脂組成物は、上述した必須成分(A)及び(B)、任意成分である(C)に加え、更に必要に応じて、必須成分(A)と共硬化可能な重合性成分として、下記の(メタ)アクリレート系化合物(D1)、(メタ)アクリロイル基以外のビニル基を含有する化合物(D2)を1種又は2種以上含んでいてもよい。密着性の観点から、(メタ)アクリレート系化合物を含有することが好ましく、より好ましくは単官能(メタ)アクリレート系化合物である。
分子量1000以下の(メタ)アクリレート系化合物としては、分子中に(メタ)アクリロイル基を有する化合物であれば特に限定しないが、具体的には、以下のような化合物が挙げられる。
例えば、単官能(メタ)アクリレートとして、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;
シクロへキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート類;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の芳香族系(メタ)アクリレート類;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート類、及びこれらの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル系化合物にε−カプロラクトン等の環状エステル化合物を付加させたもの;
アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物;
(2−エチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、(2−イソブチル−2−メチル−1,3ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンスピロ−2−(1,3−ジオキソラン−4−イル)(メタ)アクリレート等のジオキソラン系(メタ)アクリレート類;
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン等;
2官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAに(メタ)アクリル酸を反応させたもの等;
3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等;
さらには、以上のような(メタ)アクリレートにエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを付加して変性された各種の(メタ)アクリレート類;メトキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ−ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ−トリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の片末端がアルコキシル化されたエチレングリコール若しくはその重合体との(メタ)アクリレート;メトキシ−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシ−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ−ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ−トリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の片末端がアルコキシル化されたプロピレングリコール若しくはその重合体との(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸などのカルボキシル基含有(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−{2−(2−ビニロキシエトキシ)エトキシ}エチル等のビニル基含有(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
以上のような(メタ)アクリレート系化合物は、1種又は2種以上の混合物として用いることができる。中でも、ホモポリマーのTg(ガラス転移点温度)が、−50℃以上の単官能(メタ)アクリレートが好ましく、Tgが−30℃以上の単官能(メタ)アクリレートがより好ましく、−20℃以上の単官能(メタ)アクリレートがさらに好ましい。上記のようなガラス転移温度を有する単官能(メタ)アクリレートを用いることで、画像ムラを低下させることなく、樹脂組成物の低粘度化による作業性、硬化性、基材密着性の向上が可能となる。
(メタ)アクリロイル基以外のビニル基含有化合物(以下、単に「ビニル基含有化合物」と称する場合は、この((メタ)アクリロイル基以外のビニル基含有化合物をいう)としては、特に限定されないが、スチレン、α―メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン等のスチレン類;酢酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;アリルアルコール、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル等のアリル化合物; N−フェニルマレイミド、N−シクロへキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド等のN−置換マレイミド類;N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニル化合物;ジフェン酸ジアリル、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル等のアリルエステル系モノマー;トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル等のビニルエーテル系モノマー;トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メチロールメラミンのアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテルのアジピン酸エステル、アリルアセタール、メチロールグリオキザールウレインのアリルエーテル等のアリルエーテル系モノマー;マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル等のマレイン酸エステル系モノマー;フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチル等のフマル酸エステル系モノマー等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物として用いることができる。また、(メタ)アクリレート系化合物と混合して用いてもよい。
さらに、本発明の光学用紫外線硬化型樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、熱硬化触媒、紫外線吸収剤、光安定剤、連鎖移動剤、重合禁止剤、レベリング剤、増粘剤、減粘剤、チキソトロピー付与剤、脱泡剤等を含んでもよい。
熱硬化触媒としては、具体的には、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、クメンヒドロパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられ、これら熱硬化触媒は、単独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。
熱硬化触媒の使用量は、(A),(C),及び(D)成分の含有総量100質量部に対して、0.1〜5質量部とすることが好ましく、より好ましくは0.3〜3質量部、さらに好ましくは0.5〜2質量部である。
連鎖移動安定剤の使用量は、(A),(C),及び(D)成分の含有総量100質量部に対して、0.1〜5質量部とすることが好ましく、より好ましくは0.3〜3質量部、さらに好ましくは0.5〜3質量部である。
光安定剤の使用量は、(A),(C),及び(D)成分の含有総量100質量部に対して、0.1〜5質量部とすることが好ましく、より好ましくは0.3〜3質量部、さらに好ましくは0.5〜5質量部である。
紫外線吸収剤の使用量は、(A),(C),及び(D)成分の含有総量100質量部に対して、0.05〜3質量部とすることが好ましく、より好ましくは0.1〜2質量部、さらに好ましくは0.1〜1質量部である。
本発明の光学用紫外線硬化型樹脂組成物は、以上のような成分を混合することにより調製でき、通常、粘性液体の性状をしている。具体的には、粘度300〜15000mPa・s、好ましくは500〜10000mPa・s、さらに好ましくは500〜7000mPa・s、特に好ましくは500〜5000mPa・s、最も好ましくは500〜3000mPa・sである。本発明の樹脂組成物は、主成分となるポリマー(A)単独、すなわち可塑剤や重合性モノマー等の希釈用化合物として配合しなくても、上記範囲のような比較的、低粘度の組成物を得ることができる。従って、充填しやすいといった優れた作業性と、希釈用低分子化合物を配合することによる硬化物の収縮率を低く抑えることができる。
なお、上記樹脂組成物の粘度は、温度25℃の条件下で、B型粘度計(型式「RB80L」:東機産業社製)を用いて算出することができる。
従って、樹脂組成物が溶剤を含んだ状態で得られる場合には、減圧、蒸留等により、溶剤を除去しておくことが好ましい。
以上のような組成を有する本発明の光学用紫外線硬化型樹脂組成物は、紫外線照射により硬化させることができる。硬化反応は、紫外線照射により、A成分である(メタ)アクリロイル変性ポリエーテルにおける(メタ)アクリロイル基がビニル重合することにより進行する。D成分(分子量1000以下のの重合性成分)を含む場合には、D成分の化合物も参与して、ビニル重合が進行することになる。なお、ここでいう硬化とは、流動性のない状態にすることを意味する。
上記のような硬化物が得られる本発明の光学用紫外線硬化型樹脂組成物は、携帯電話、電子書籍、液晶ディスプレイを組み込んだタッチパネルデバイス等の電子端末や、液晶テレビ、プラズマテレビ、専用メガネなしで立体表示可能な3D液晶テレビ等の表示装置において、表示パネルと保護板との間、あるいは表示パネルとタッチパネル、スイッチ液晶、電磁波遮蔽シート、偏光板等のシート状機能部材との間、あるいは保護板とシート状機能部材との間、あるいは複数のシート状機能部材を備えた表示装置の場合におけるシート状機能部材間の空間の充填剤兼貼着剤として用いることができる。すなわち、本発明の表示装置は、構成部材である、表示パネル、保護板、シート状機能部材の少なくともいずれかが、本発明の光学用紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物で貼着されたものである。本発明の表示装置は、構成部材として、表示パネルと、保護板及び/又はシート状機能部材とを備えていればよく、例えば、表示パネルと保護板とを本発明の光学用紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物で貼着したもの、表示パネルと保護板との間に、さらにタッチパネルや電磁波遮蔽板、偏光板等のシート状機能部材が1層あるいは2層以上設けられていて、これらの部材を本発明の光学用紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物で貼着したもの、表示パネルとスイッチ液晶等のシート状機能部材とを本発明の光学用紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物で貼着したものなどが挙げられる。
表示液晶パネル11には、液晶表示パネル1の場合と同様に、所望により、偏光フィルムや電磁波遮蔽フィルムが貼着されていてもよい。
尚、例中「部」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
A1の合成:
温度計、冷却器、ガス導入管、および攪拌器を備えた反応器に、ポリエーテルポリオール(a−1)として数平均分子量Mnが6000(分子量分布(Mw/Mn)=1.06)であるポリプロピレングリコール(旭硝子社製、品番プレミノール4006)を300g、メトキノン0.15g、ジブチルスズジラウレート0.15gを仕込み、上記混合物を攪拌しながら70℃に昇温した。次に、イソシアナート基含有不飽和カルボニル(a−2)として2−メタクリロイルオキシエチルイソシアナート(昭和電工社製、品番カレンズMOI)15.5g(ポリエーテルポリオール中の水酸基に対して1.0当量)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間、80℃の温度を保ち、反応を終了させ、連結部がウレタン結合であるメタクリロイル変性ポリエーテルを得た。赤外分光法により求めたイソシアナート反応率は98%であった。また、25℃における粘度は、1050mPa・sであった。さらに、GPC測定による数平均分子量(Mn)は6300、分子量分布(Mw/Mn)は、1.09であった。
ポリエーテルポリオール(a−1)として、表1に示すような数平均分子量(Mn)及び分子量分布を有するポリエーテルポリオールに変更し、イソシアナート基含有不飽和カルボニル(a−2)として、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアナート(昭和電工社製、品番カレンズMOI)又は2−アクリロイルオキシエチルイソシアナート(昭和電工社製、品番カレンズAOI)を表1に示す量に変更した以外はA1の合成と同様にして、連結部がウレタン結合である(メタ)アクリロイル変性ポリエーテルA2−A9を得た。イソシアナート基含有不飽和カルボニル化合物のイソシアナート基反応率、数平均分子量、分子量分布は、表1に示す通りである。
温度計、冷却器、ガス導入管、および攪拌器を備えた反応器に、ポリエーテルポリオール(a−1)として数平均分子量Mnが15000(分子量分布(Mw/Mn)=1.09)であるポリプロピレングリコール(旭硝子社製、品番プレミノール4015)を300g、メトキノン0.15g、p−トルエンスルホン酸1.5gを仕込み、上記混合物を攪拌しながら140℃に昇温した。次に、不飽和カルボニル化合物(a−2)として、水酸基との反応基がカルボキシル基である不飽和カルボン酸の1種であるメタクリル酸(日本触媒社製)3.5g(ポリエーテルポリオール中の水酸基に対して1.0当量)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間、150℃の温度を保ち、反応を終了させ、連結部がエステル結合であるメタクリロイル変性ポリエーテルを得た。反応の進行は反応溶液の酸価で追跡し、最終的なメタクリル酸反応率は、98%であった。また、25℃における粘度は、9200mPa・sであった。さらに、GPC測定により、数平均分子量(Mn)は15500、分子量分布(Mw/Mn)は、1.09であった。
不飽和カルボン酸を、アクリル酸(日本触媒製)2.9gに変更した以外は、A10の合成と同様にして、連結部がエステル結合であるアクリロイル変性ポリエーテルA11を得た。アクリロイル変性ポリエーテルA11の数平均分子量、分子量分布、アクリル酸反応率は、表1に示す通りである。
本実施例で採用した評価方法は以下の通りである。
〔評価方法〕
(1)組成物粘度
得られた樹脂組成物を、温度25℃の条件下で、B型粘度計(型式「RB80L」、東機産業社製)を用いて測定した。
25℃における、樹脂組成物の比重および樹脂組成物を硬化して得られた硬化物の比重を測定し、以下の計算より求めた。
硬化収縮率(%)=(硬化物比重−樹脂組成物比重)/硬化物比重×100
JIS K7312に基づき、ASKER製のデュロメータC型硬度計を用いて、得られた樹脂組成物を硬化して得られたシート状の試験片(幅17mm×長さ45mm×厚み4mm)の硬度を測定した。なお、測定開始から15秒経過後の値を硬度値とした。
得られた樹脂組成物を硬化して得られたシート状の試験片(幅4mm×長さ20mm×厚み1mm)を用いて、雰囲気温度25℃下で、引張速度0.1mm/sで引張り試験を行い、下記式により伸び率を算出した。尚、式中、Lは破断するまでの変位長さであり、L0は試験前のシートの長さである。
伸び率(%)=L/L0×100
得られた樹脂組成物を硬化して得られたシート状の試験片(幅50mm×長さ50mm×厚み0.3mm)を用いて、400nmにおける光線透過率を、分光光度計(形式「UV−3100」、島津製作所社製)を用いて測定した。
得られた樹脂組成物を硬化して得られたシート状の試験片(幅50mm×長さ50mm×厚み0.3mm)を用いて、JIS K 7136に準拠して測定した。
(7−1)耐熱性a
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板に挟んだ状態の試験片(幅50mm×長さ70mm×厚み1mm)を、100℃のオーブン中で500時間加熱した。加熱後の変色を目視により確認し、下記3段階で評価した。なお、ガラス板は3mm厚のものを使用した。
○:変色は認められず
△:わずかに変色あり
×:大きな変色あり
100℃のオーブン中での加熱時間を1000時間とした以外は、耐熱性aと同様にして測定評価した。
(8−1)耐光性a
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板に挟んだ状態の試験片(幅50mm×長さ70mm×厚み1mm)を、メタリングウェザーメーター(形式「M6T」、スガ試験機社製、照射強度0.5kW/m2)を用いて、500MJ/m2で光照射を行った。照射後の変色を目視により確認し、下記3段階で評価した。なお、ガラス板は3mm厚のものを使用した。
○:変色は認められず
△:わずかに変色あり
×:大きな変色あり
照射する光エネルギーを700MJ/m2に変更した以外は耐光性aと同様にして、測定評価した。
得られた樹脂組成物を硬化して得られたシート状の試験片(幅50mm×長さ70mm×厚み1mm)を、恒温恒湿機中(温度80℃、湿度90%RH)で100時間保持した後、シートの濁り度合を目視にて確認し、下記3段階で評価した。
○:濁りなし
△:わずかに濁りあり
×:濁りあり
得られた樹脂組成物200gを、25℃の雰囲気下、4辺に1mm厚みのシリコーンスペーサーを有する幅300mm×長さ200mm×厚み3mmのガラス板上の中央付近に滴下し、その上に同サイズのガラス板を被せた。次に、樹脂組成物が充填されるまでの平均時間(n=3)を求め、下記4段階で評価した。
◎:60秒未満
○:60秒以上180秒未満
△:180秒以上500秒未満
×:500秒以上
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板に挟んだ状態の試験片(幅50mm×長さ70mm×厚み0.3mm)を用意し、ガラス板からシート状硬化物を剥離させた時の様子を、下記3段階で評価した。なお、ガラス板は3mm厚のものを使用した。
○:シート硬化物が破損せず、容易に剥離できる
△:やや力が要するものの、シート硬化物が破損せず剥離ができる
×:シート硬化物が破損、または、剥離できない部分がある
市販の携帯電話(シャープ製SH−09B)の前面保護カバーを外した液晶モジュール上に、厚み0.1mmのシリコーンスペーサーを配備して得られた樹脂組成物を充填した。次に、その上に1mmのガラス板を装着した。次に、高圧水銀灯により2J/cm2光照射して硬化させ、液晶モジュール/樹脂層/前面保護ガラスの積層構造を有する携帯電話を得た。次に、得られた携帯電話の電源を入れ、画像の評価を下記3段階で評価した。
○:画像ムラがない
△:ごく僅かな画像ムラがある
×:多くの画像ムラがある
得られた樹脂組成物を硬化して得られたガラス板に挟んだ状態の試験片(幅50mm×長さ70mm×厚み0.3mm)を用意し、試験片上に200g鋼球を落下させた時の上面のガラス板が破損する高さを求め、下記4段階で評価した。なお、ガラス板は3mm厚のものを使用した。
◎:500mm以上
○:300mm以上500mm未満
△:200mm以上300mm未満
×:200mm未満
画像形成性の測定で得られた携帯電話を、−40℃30分、60℃30分を1サイクルとして、100サイクル、300サイクル、500サイクルの3水準でヒートショック試験を行い、液晶モジュールと樹脂硬化物層との界面、または、樹脂硬化物層とガラス板との界面におけるハガレ又は発泡の有無を確認し、下記基準で評価した。
◎:500サイクルでハガレ又は発泡なし。
○:300サイクルでハガレ又は発泡なし。500サイクルでハガレ又は発泡あり。
△:100サイクルでハガレ又は発泡なし。300サイクルでハガレ又は発泡あり。
×:100サイクルでハガレ又は発泡あり。
厚み0.3mmのシリコーンスペーサーを、4辺に有するガラス板(幅25mm×長さ200mm×厚み1mm)及びトリアセチルセルロース(TAC)板(幅25mm×長さ200mm×厚み40μm)上に、樹脂組成物を充填し、その上に同サイズの易接着処理PETフィルムを被せ、PETフィルム側から高圧水銀灯により5J/cm2で光照射することにより、当該樹脂組成物を硬化させた。硬化後、PETフィルムを取り除き、25℃、65%湿度の環境で24時間放置し、JIS K6848−2に準じて硬化物をガラス板又はTAC板から剥がす、180°剥離試験を行い、各基材(ガラス板又はTAC板)に対する密着力(N/cm)を測定した。
樹脂組成物No.1−4:
上記で合成した(メタ)アクリロイル変性ポリエーテルA1、A6、A10又はA11を100部、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、品番イルガキュア184D(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンに該当))2部と混合して、表示装置の表示パネルと保護板とを積層一体化させるために用いられる光学用紫外線硬化型樹脂組成物(以下、「組成物」と称する)を調製し、組成物の粘度、作業性(充填性)、画像成形性を評価した。
次に、得られた組成物を、所定厚みのシリコーンスペーサーを4辺に配置した所定寸法のガラス板上に滴下し、ガラス板に充填させた。次に、その上から同寸法のガラス板を被せた。次に、高圧水銀灯により2J/cm2光照射して硬化させ、ガラス板/組成物の硬化物層/ガラス板の積層構造を有する試験片、または、ガラス板から組成物の硬化物層を剥離して、シート状の試験片を作成した。作成した試験片を上記評価測定方法に基づいて、硬化収縮率、硬度値、伸び率、光線透過率、濁度、耐熱性a、耐光性a、耐湿性、再剥離性(リペア性)、衝撃吸収性を評価した。評価結果をあわせて表2に示す。
A成分に代えて、表2に示す他のポリマー、(メタ)アクリル系化合物、可塑剤を表2に示す量だけ配合して、樹脂組成物No.5−9を調製し、上記評価方法に基づいて評価した。評価結果を併せて表2に示す。
なお、表2に示す他のポリマーは、下記の通りである。
温度計、冷却器、ガス導入管、および攪拌器を備えた反応器に、ブチルアクリレート100g、2−エチルヘキシルアクリレート、100g、アクリル酸10g、溶剤としてトルエン500部を仕込んだ後、反応器内を窒素ガス置換した。次に、上記混合物を攪拌しながら、85℃に昇温した後、重合開始剤として、2,2’−アゾビスメチルブチロニトリル1部と、をトルエン300gに溶解させたものを、5時間かけて滴下し、重合反応を行った。次いで、反応温度を95℃にして3時間保持したのち、メトキノン0.3gを添加してアクリル系ポリマー溶液を得た。次いで、減圧下でトルエンを留去し、無色透明性粘性液体のアクリル系ポリマーを得た。このアクリル系ポリマーの25℃における粘度は200700mPa・sであり、数平均分子量Mnは38000、分子量分布(Mw/Mn)は5.6であった。
温度計、冷却器、ガス導入管、滴下ラインおよび攪拌器を備えた反応器に、数平均分子量Mnが3000(分子量分布(Mw/Mn)=1.05)であるポリプロピレングリコール(アデカ社製、品番P−3000)150g、メトキノン0.05g、ジブチルスズジラウレート0.05gを加え、70℃へ昇温した。一定温度後、ヘキサメチレンジイソシアネート17gを1時間かけて滴下し、滴下終了後、5時間、70℃の温度を保った。次に、プラクセルFA2D(ダイセル化学社製、2−ヒドロキシエチルアクリレートのε−カプロラクトン2モル付加物)34gとメトキノン0.01gとの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、15時間、70℃の温度を保持した。得られたポリマーは、基本的に、ポリプロピレングリコールに由来するポリエーテル部とヘキサメチレンジイソシアネートに由来するヘキサメチレンとがウレタン結合により連結された構成単位を繰り返し単位として複数有し、ポリマー鎖の両末端がアクリロイル基である構成を有している。このようなアクリロイル変性ポリウレタンの25℃における粘度は、405000mPa・sであり、数平均分子量(Mn)は10500、分子量分布(Mw/Mn)は、4.6であった。
メタクリロイル基を有するポリイソプレンゴム(クラレ社製の商品名「クラプレンUC203」)である。
アクリロリル基を有するポリブタジエンゴム(大阪有機化学社製の商品名「BAC45」)である。
・HPMA:2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(Tg=26℃)(商品名「ライトエステルHOP」、共栄社化学社製)
・HDDA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(Tg=63℃)(商品名「ライトアクリレート1,6HD−A」、共栄社化学社製)
・DPCM:ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート(Tg=40℃)(商品名「ファンクリルFA−512M」、日立化成社製)
・BA:ブチルアクリレート(Tg=−55℃)
・2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート(Tg=−70℃)
・P1000:ポリプロピレングリコール(商品名「P−1000」、アデカ社製)
・DIDA:ジイソデシルアジペート(商品名「ビニサイザー50」、花王社製)
・テルペン樹脂:水添テルペン系樹脂(商品名「クリアロンP85」、ヤスハラケミカル社製)
A成分として、表3に示す(メタ)アクリロイル変性ポリエーテルを用いた以外は、No.1と同様にして樹脂組成物を調製し、さらにシート状試験片を作製して、上記評価方法に基づいて評価した。評価結果を併せて表3に示す。また、参考のため、樹脂組成物No.1−4の結果も併せて示す。
表4に示す、(メタ)アクリロイル変性ポリエーテル(A成分)及び可塑剤(C成分)を、表4に示す量、及びB成分である光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、品番イルガキュア184D)2部を混合し、組成物No.1と同様にして樹脂組成物を調製し、さらにシート状試験片を作製し、上記評価方法に基づいて評価した。結果を表4に併せて示す。また、参考のため、可塑剤、(メタ)アクリレート系化合物のいずれも配合しない樹脂組成物No.2〜4、12〜14の評価結果も併せて示す。
なお、表4中、「P400」はポリプロピレングリコール(商品名「P−400」、アデカ社製)である。
(A)成分として(メタ)アクリロイル変性ポリマーA7を50部、(B)成分として光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、品番イルガキュア184D(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンに該当))2部、(C)可塑剤としてロジンエステル((荒川化学工業株式会社の「KE−311」、ハーゼン値40、酸価6.5、軟化点(環球法)95℃)20部、さらに(D)分子量1000以下の重合性成分として、表5に示す(メタ)アクリレート系化合物、及び(E)その他の添加剤を、表5に示す量、混合し、No.1と同様にして、樹脂組成物を調製し、組成物の粘度、作業性(充填性)、画像成形性、基材に対する密着性を評価した。
次に、得られた組成物を用いて、No.1と同様にしてシート状試験片を作製し、上記評価測定方法に基づき、硬化収縮率、硬度値、伸び率、光線透過率、濁度、耐熱性b、耐光性b、耐湿性、再剥離性(リペア性)、衝撃吸収性、耐ヒートショック性を評価した。評価結果をあわせて表5に示す。尚、参考のために、(メタ)アクリロイル変性ポリマーA7を100部及び光重合開始剤(イルガキュア184D)2部のみからなる組成物No.15の結果を併せて示す。
・IB−A:イソボルニルアクリレート(Tg=94℃)(日本触媒製)
・DPA:ジシクロペンタニルアクリレート(Tg=120℃)(日立化成工業のFA−513A)
・EC−A:エトキシジエチレングリコールアクリレート(Tg=−70℃)(共栄社化学)
・DPCA:ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート(Tg=10〜15℃)(日立化成工業のファンクリルFA−512−A)
・MEDOL−10:(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアクリレート(Tg=−7℃)(大阪有機化学工業)
・4−HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート(Tg:−32℃)(大阪有機化学工業)
・PEMP:ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)
・PE−1:ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(昭和電工社製)
No.31〜38とNo.15との比較から、硬度が同程度であっても、(C),(D)及び(E)成分の添加により伸び率を向上させることができ、さらに密着性、耐ヒートショック性も向上することがわかる。
表6に示すように、(A)成分、(C)成分、(D)成分、及び(E)成分を配合し、さらに、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、品番イルガキュア184D)2部を混合して、No.1と同様にして、樹脂組成物を調製し、組成物の粘度、作業性(充填性)、画像成形性、基材に対する密着性を評価した。さらに、シート状試験片を作製して、上記評価測定方法に基づき、硬化収縮率、硬度値、伸び率、光線透過率、濁度、耐熱性b、耐光性b、耐湿性、再剥離性(リペア性)、衝撃吸収性、耐ヒートショック性を評価した。評価結果をあわせて表6に示す。尚、参考のために、組成物No.31の結果も併せて示す。
2 保護板
4,4’,4” 光学用紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物
5,5’ タッチパネル
9 電磁波遮蔽フィルム
12 スイッチ液晶
Claims (18)
- 表示装置に用いられている、表示パネル、保護板、及びシート状機能部材からなる群より選ばれる少なくともいずれかの2種を貼着するために用いられる紫外線硬化型樹脂組成物であって、該紫外線硬化型樹脂組成物が、
(A)ポリエーテルポリオール(a−1)と、水酸基と反応する官能基を有するα,β不飽和カルボニル化合物(a−2)との反応で得られる、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有し且つ分子量分布(Mw/Mn)が1.2以下のポリマー、及び
(B)光重合開始剤
を含むことを特徴とする光学用紫外線硬化型樹脂組成物。 - 前記官能基は、イソシアナート基又はカルボキシル基である請求項1に記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記ポリエーテルポリオール(a−1)の分子量分布(Mw/Mn)が1.1以下である請求項1又は2に記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記α,β不飽和カルボニル化合物(a−2)は、2−アクリロイルオキシエチルイソシアナート又は2−メタクリロイルオキシエチルイソシアナートである請求項1〜3のいずれかに記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記α,β不飽和カルボニル化合物(a−2)は、アクリル酸又はメタクリル酸である請求項1〜3のいずれかに記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記ポリエーテルポリオール(a−1)は、数平均分子量が3000以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記ポリエーテルポリオール(a−1)は、ポリプロピレングリコールを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 更に、(C)可塑剤を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(C)可塑剤は、ロジンエステル系樹脂である請求項8に記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(C)可塑剤は、ポリエーテルポリオールである請求項8に記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 更に、(D)分子量1000以下の重合性成分を含有する請求項1〜10のいずれかに記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(D)分子量1000以下の重合性成分は、(メタ)アクリレート系化合物である請求項11に記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 前記(D)分子量1000以下の重合性成分は、ホモポリマーのガラス転移温度が−50℃以上の単官能(メタ)アクリレート系化合物である請求項12に記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- (C)可塑剤及び(D)分子量1000以下の重合性成分を含有し、(C)可塑剤及び(D)重合性成分の含有合計量は、前記(A)成分,(C)成分,及び(D)成分の含有合計量の75質量%以下である請求項1〜13のいずれかに記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 25℃における粘度が、300〜15000mPa・sである請求項1〜14のいずれかに記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物。
- 請求項1〜15いずれかに記載の光学用紫外線硬化型樹脂組成物を紫外線照射により硬化して得られる硬化物。
- 表示パネルと、保護板及び/又はシート状機能部材とを備えた表示装置において、前記表示パネルと保護板又はシート状機能部材との組合せ、あるいは前記保護板とシート状機能部材との組合せの少なくともいずれか一組が、請求項16に記載の硬化物で貼着されていることを特徴とする表示装置。
- 前記表示装置は、複数のシート状機能部材を備えていて、少なくとも第1のシート状機能部材と第2のシート状機能部材とが、請求項16に記載の硬化物で貼着されている請求項17に記載の表示装置。
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