本発明による例示的実施形態が記述される。本明細書中に記述されているこのような例示的実施形態の様々な修正、適応または変化形が、このように開示されているように、当業者に明らかとなろう。本発明の教示に依存し、これらの教示により技術が進歩する経路となるこのようなすべての修正、適応または変化形は、本発明の範囲および趣旨の範囲内であるとみなされることを理解されたい。
本発明のポリマーおよび組成物は、本明細書中に記載されている構成成分、エレメント、およびプロセスの概要説明を適切に含むこと、これらからなること、または基本的にこれらからなることができる。本明細書中で例示的に開示されている本発明は、具体的に本明細書中で開示されていない任意のエレメントの非存在下で適切に実施されてもよい。
他に述べられていない限り、本明細書中で表現されるすべての百分率、部、および比は、本発明の組成物全体の重量に基づく。
本発明の一実施形態では、カシア内乳中に含有されているポリガラクトマンナン中のD−マンノシルとD−ガラクトシル単位(M:G単位)の平均比は少なくとも5:1である。別の実施形態では、M:G単位の平均比は、約5:1〜約49:1の範囲であり、一態様では、約5:1〜約35:1の範囲であり、別の態様では、約5:1〜約25:1の範囲であり、さらなる別の態様では、約5:1〜約10:1の範囲であり、さらなる態様では、約5:1、約6:1、約7:1の範囲であり、または本発明の他の態様では約8:1の範囲である。別の実施形態において、上に記載のM:G比を包含するカシアガムは、Cassia tora、Cassia obtusifoliaの内乳、およびこれらの混合物から得られる。
別の実施形態では、カシアポリガラクトマンナン中に含有されているガラクトースの量は、ガラクトマンナン中に存在するマンノースおよびガラクトースの総量に基づき、少なくとも2重量%である。一態様では、ガラクトースの量は、約2重量%〜約17重量%の範囲であり、別の態様では、約3重量%〜約14重量%の範囲であり、さらなる別の態様では、約4重量%〜約13重量%の範囲であり、さらなる態様では、約5重量%〜約11重量%の範囲であり、すべての重量は、ガラクトマンナン中に存在するマンノースおよびガラクトースの総量に基づく。別の実施形態では、上に記載のガラクトース重量の範囲を包含するカシアガムは、Cassia tora、Cassia obtusifoliaの種の内乳、およびこれらの混合物から得られる。
一態様では、本発明は、上述の実施形態に記載のM:G比を包含するマンノースとガラクトースの比を有するカチオン性修飾および疎水性修飾したガラクトマンナンであって、ガラクトマンナン上に存在するヒドロキシル基の水素原子の一部またはすべてが、以下の通り、式(I)で表される少なくとも1つのカチオン性部分および式(II)で表される少なくとも1つの疎水性部分で置換されている、カチオン性修飾および疎水性修飾したガラクトマンナンに関する:
(I) −AR
(II) −(A)a−(O)b−R1
(式中、Aは、独立して、二価の、直鎖または分枝の、置換または非置換のC1〜C6アルキレン基から選択され、Rは、独立して、−S+R3R4X−、−N+R3R4R5X−、および−P+R3R4R5X−(式中、R3およびR4およびR5は、独立して、水素、ならびに直鎖および分枝のC1〜C24アルキルから選択され、X−はアニオンを表す)から選択され、R1は、独立して、約2〜約35個の炭素原子を有する、炭化水素基および/または置換炭化水素基から選択され、aは0または1であり、bは0または1であり、aが0である場合、bが0であり、そしてaおよびbが両方とも0である場合、またはaが1であり、bが0である場合、R1は、2〜4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基(例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル)を表すことができない)。
一態様では、本発明の実施形態は、疎水性修飾され(例えば、アルキル化)、カチオン性誘導体化する(例えば、四級化)ことによって、カシアガラクトマンナンの感覚特質および相容性特質が強化されているガラクトマンナン組成物に関する。理論的には、平均して3つのヒドロキシル基が、カシアガラクトマンナンポリマー骨格内の各非置換グリコシド単位上に存在する。各グリコシド単位上のヒドロキシル基は、互いに共反応性である疎水性部分およびカチオン性部分と、疎水性誘導体化および/またはカチオン性誘導体化することができる。各グリコシド単位上の1つのヒドロキシル基が誘導体化した場合、(カチオン性基および/または疎水基との)置換度(DS)は、1.0であり、各グリコシド単位上の、平均で3つのヒドロキシル基が誘導体化した場合、3.0である。平均DS値は、これら整数値の小数として表現することができ、ガラクトマンナンは、平均値を包含する全体数のDS値を有するグリコシド単位を含むことを意味する。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアガラクトマンナンの水溶性の度合は、ガラクトマンナン分子の疎水性部分、例えば、上記式(II)で定義された疎水性部分で提供されるものと、ガラクトマンナン分子のカチオン性部分、例えば、上記式(I)で定義された置換基により提供されるものとの間の均衡を表す。本発明のカシアガラクトマンナンの水溶性は、式(II)に記述された疎水性置換基の置換度(DSII)に対して、式(I)で定義されたカチオン性置換基の置換度(DSI)を増減させること、およびその逆を行うことによって合わせることができる。言い換えると、DSIおよびDSIIの置換レベルは、ガラクトマンナンの所望の溶解特徴に従い変動させることができる。(DST)と定義された全置換度は、(DSI)と呼ばれる式(I)で定義されたカチオン性置換基の置換度と、(DSII)と呼ばれる式(II)で定義された疎水性置換基の置換度の合計である。
式(I)で定義されたカチオン性置換基に対する置換度レベルまたはDSIは、一態様では、約0.25〜約2.0の範囲であり、別の態様では、約0.3〜約1.75の範囲であり、さらなる別の態様では、約0.5〜約1.5の範囲であり、さらなる態様では、0.5より上〜約1.75の範囲であり、またさらなる態様では、0.51〜約1.0の範囲であり、本発明の別の態様では、0.6〜約0.75の範囲である。個々の数値、または限界を組み合わせることによって、さらなる非開示および/または非提示の範囲を形成することができる。
式(II)で定義された疎水性置換基に対する置換度レベルまたはDSIIは、一態様では、約0.00001〜約1.25の範囲であり、別の態様では、約0.0001〜約1.0の範囲であり、さらなる別の態様では、約0.001〜約0.75の範囲であり、さらなる態様では、約0.01〜約0.5の範囲であり、本発明のまたさらなる態様では、約0.1〜約0.25の範囲である。個々の数値、または限界を組み合わせることによって、さらなる非開示および/または非提示の範囲を形成することができる。
式(I)および(II)を組み合わせた置換基に対する全平均置換度DSTは、ガラクトマンナン骨格内の構成物質グリコシド残基1単位当たり、本発明の一態様では約0.25001〜約3.0の範囲とすることができ、別の態様では、約0.5005〜約2.0の範囲とすることができ、さらなる別の態様では、約0.5015〜約1.75の範囲とすることができ、さらなる態様では、約0.511〜約1.5の範囲とすることができ、またさらなる態様では、約0.52〜約1.25の範囲とすることができ、別の態様では、約0.55〜約1.0の範囲とすることができる。ここで、ならびに明細書および請求項の他の箇所において、個々の数値、または限界を組み合わせることによって、さらなる非開示および/または非提示の範囲を形成することができる。
本発明の一実施形態では、平均DSIは、0.25および0.25より上の範囲であり、平均DSIIは、0.001および0.001より上の範囲であるが、ただし、平均DSTは、一態様では、3.0を上回らない、別の態様では、2.0を上回らない、さらなる別の態様では、1.0を上回らない、さらなる態様では、0.75を上回らないことを条件とする。
本発明の別の実施形態では、平均DSIは、0.5より上であり、平均DSIIは、0.00001および0.00001より上の範囲であるが、ただし、平均DSTは、一態様では、3.0を上回らない、別の態様では、2.0を上回らない、さらなる別の態様では、1.0を上回らない、さらなる態様では、0.75を上回らないことを条件とする。
本発明のさらなる実施形態では、平均DSIは、0.5より上であり、平均DSIIは、0.001および0.001より上の範囲であるが、ただし、平均DSTは、一態様では、3.0を上回らない、別の態様では、2.0を上回らない、さらなる別の態様では1.0を上回らない、さらなる態様では、0.75を上回らないことを条件とする。
本発明の一実施形態では、カシアガラクトマンナン上に存在するヒドロキシル基に位置する水素原子の一部またはすべては、式(I)で表されるカチオン性置換基から選択される少なくとも1つの置換基および式(II)で表される疎水性置換基から選択される少なくとも1つの置換基で置換されている。例示的目的のため、およびこれらに限定されないが、本実施形態は、以下の通り式(III)で概略的に表すことができる:
(式中、括弧でくくった部分は、独立して、カシアガラクトマンナンポリマー骨格のグリコシド残基単位を表し、−AR、A、R
1、a、およびbは、すでに定義した通りである)。
上の式(III)で概略的に描写されている実施形態は、例示的目的で開示され、本発明の範囲に対する限定として解釈されてはならない。すでに論じたように、3つのヒドロキシル置換部位を有する唯一のグリコシド(マンノシル)残基単位が例示されている一方で、ガラクトマンナン骨格は反復するマンノシル残基単位を含有し、一部のマンノシル残基単位は、これに結合したガラクトシル側鎖単位を有する。これらのガラクトシル単位は、約4の潜在的DSを有する(3つのヒドロキシル基は、ガラクトシル環に直接結合し、第4のヒドロキシル基はC−6炭素原子上に位置する)。前述の略式は、2のDS値を描写しているが(例えば、2つのヒドロキシル基水素原子がカチオン性置換基および疎水性置換基によって置き換えられている)、これは、例示的目的のためのみであり、すでに論じたように、実際のDS値は、ガラクトマンナン骨格の各グリコシド単位上に位置するすべてのヒドロキシル基水素原子に対する平均置換度を包含する値であることを理解すべきである。さらに,上に描写されている略式の中で、ガラクトマンナン骨格内の隣接する繰返し単位との間のグリコシドの連結は示されていないことを指摘する。
本発明の一実施形態では、アルキル化は、カシアガラクトマンナン骨格上に存在するペンダントヒドロキシル基またはその誘導体と、アルキル化剤の反応を伴う。ここで、および明細書全体を通して定義されている通り、「アルキル化」または「アルキル化剤」は、カシアガラクトマンナン上のペンダントヒドロキシル基と反応することによって、出発物質であるガラクトマンナンとエーテル結合を形成することができる炭化水素基を含有する反応性化合物である。この炭化水素基は、飽和または不飽和の環式脂肪族基、飽和または不飽和の脂肪族基、および芳香族基であってよい。一態様では、ペンダントガラクトマンナンヒドロキシル基と反応性のある典型的なアルキル化剤には、以下が含まれる:炭化水素基を含有するハロゲン化物、エポキサイド、およびグリシジルエーテル。カルボン酸、イソシアネート、および酸ハロゲン化物を含有する炭化水素基はアルキル化剤としても適切である。本発明の一態様では、適切なアルキル化剤は、以下の式(IV)で表される:(IV) X−R1
(式中、Xは、臭素、塩素、フッ素、およびヨウ素から選択されるハロゲン原子であり、R1は、1つの特徴の中に約2〜約35個の炭素原子、別の特徴の中に約3〜約30個の炭素原子、さらなる特徴の中に約4〜約24個の炭素原子、またさらなる特徴の中に約12〜約22個の炭素原子を含有する炭化水素基である)。
別の態様では、R1は、飽和または不飽和の環式脂肪族基、飽和または不飽和の、直鎖または分枝の脂肪族基、および芳香族基から選択される炭化水素基を表し、この環式脂肪族および芳香族基は、ハロゲン(例えば、臭素、塩素、フッ素、ヨウ素)、ヒドロキシル、飽和または不飽和の、直鎖または分枝のC1〜C22脂肪族基、C6〜C10芳香族基、およびこれらの組合せから選択される置換基で場合によって置換されることができる。本発明のこの態様では、炭化水素基は、1つの特徴の中に、約2〜約35個の炭素原子、別の特徴の中に約3〜約30個の炭素原子、さらなる特徴の中に約4〜約24個の炭素原子、またさらなる特徴の中に約12〜約22個の炭素原子を含有する。
さらなる態様では、R1は、シクロアルキル、直鎖または分枝のアルキル、シクロアルケニル、直鎖または分枝のアルケニル、アリール、アルキルアリール、アルケニルアリール、およびこれらの組合せから選択される炭化水素基を表し、この炭化水素基は、1つの特徴の中に約2〜約35個の炭素原子、別の特徴の中に約3〜約30個の炭素原子、さらなる特徴の中に約4〜約24個の炭素原子、またさらなる特徴の中に約12〜約22個の炭素原子を含有する。
本発明のまたさらなる態様では、R1は、置換および非置換のC4〜C8シクロアルキル、置換および非置換のC5〜C8シクロアルケニル、直鎖または分枝のC2〜C35アルキル、直鎖または分枝のC2〜C35アルケニル、置換および非置換のC6〜C14アリール、(C1〜C22)アルキル(C6〜C10)アリール(このアリール基は場合によって置換されている)、(C3〜C22)アルケニル(C6〜C10)アリール(このアリール基は場合によって置換されている)、およびこれらの組合せから選択される炭化水素基を表す。前述の脂環式および芳香族部分が置換されている場合、この置換基は、C1〜C22アルキル、C2〜C22アルケニル、ヒドロキシル、ハロ(例えば、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヨード)、およびこれらの組合せから選択される。
本発明の一実施形態では、アルキル化剤は、ハロゲン化アルキルであり、一態様では、このアルキル基は直鎖または分枝のC2〜C24アルキル基であり、別の態様では、直鎖または分枝のC4〜C22アルキル基であり、さらなる態様では、直鎖または分枝のC12〜C22アルキル基である。ハロゲン化物は、塩化物、臭化物、フッ化物、およびヨウ化物から選択される。例示的アルキルハロゲン化物のアルキル化剤には、これらに限定されないが、以下が含まれる:エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、ミリスチル、ヘキサデシル、ステアリルおよびベヘニルの臭化物、塩化物、およびヨウ化物。
別の実施形態では、アルキル化剤は、非置換または置換の臭化アリールもしくは塩化アリール、または非置換または置換の臭化アリールアルキルもしくは塩化アリールアルキルから選択され、このアリール基は、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ノニル、ドデシル、ミリスチル、ヘキサデシル、ステアリルおよびベヘニル基から選択される少なくとも1つの置換基で場合によって置換されている。一態様では、アリール含有アルキル化剤は、置換または非置換のフェニルおよびハロゲン化フェニルアルキル(例えば、臭化フェニルアルキルおよび塩化フェニルアルキル)から選択される。置換されている場合、置換基は、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ノニル、ドデシル、ミリスチル、ヘキサデシル、ステアリルおよびベヘニル基から選択される。例示的アリール含有アルキル化剤には、これらに限定されないが、以下が含まれる:塩化ベンジル、臭化ベンジル、臭化フェニルエチル、1−クロロ−9−フェニルノナン、および1−クロロ−4−ノニル−ベンゼン。
本発明の別の態様では、アルキル化剤は、以下の通り式(V)で表される:
(式中、mは、1〜4の整数であり、bは、0または1であり、R
1は、上記式(IV)で定義された通りである)。
式(V)で記載されている、代表的なエポキシ化アルキル化剤には、これらに限定されないが、以下が含まれる:1,2−エポキシエチルベンゼン、1,2−エポキシ−2−フェニルプロパン、2−(1,1ジメチルエチル)−2−(フェニルメチル)−オキシラン、2−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−2−(1,1−ジメチルエチル)−オキシラン、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシペンタン、1,2−エポキシヘキサン1,2−エポキシ、1,2−エポキシヘプタン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシドデカン、1,2−エポキシテトラデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、1,2−エポキシオクタデカン、1,2−エポキシエイコサン、1,2−エポキシエチルベンゼン、3,4−エポキシ−1−ブテン、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,2−エポキシ−9−デセン、グリシジルメチルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、グリシジルイソプロピルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、ヘキサデシルグリシジルエーテル、ベヘニルグリシジルエーテル、グリシジルフェニルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、グリシジルトリフェニルメチルエーテル、ノニルフェニルグリシジルエーテル、およびアリルグリシジルエーテル。
ガラクトマンナンのカチオン化は、カシアガラクトマンナン骨格上に存在するペンダントヒドロキシル基と、カチオン化剤を反応することによって実行することができる。カチオン化剤は、カシアガラクトマンナングリコシド上のヒドロキシル基および/またはガラクトマンナン骨格にすでに付け加えられたヒドロキシル末端親水基と反応性のある官能基を含有する。本発明の一態様では、ヒドロキシル反応性官能基は、ガラクトマンナン骨格上のペンダントヒドロキシル基および/またはヒドロキシル末端親水基と反応性のあるハロヒドリンおよび/またはエポキシ基から選択することができる。適切なカチオン化剤は、以下の通り式(VI)で表すことができる:
(VI) A’R
(式中、A’は、エポキシ基、または3〜6個の炭素原子を含有する、エポキシ化した直鎖および分枝の部分(1つまたは複数のハロゲン基(例えば、クロロ、ブロモ)で場合によって置換されることができる)、または3〜6個の炭素原子を含有する、ハロゲン化した(例えば、クロロ、ブロモ)直鎖および分枝の部分(1つまたは複数のヒドロキシル基で場合によって置換されることができる)を表す)。一態様では、A’は、エポキシ含有基を表し、別の態様では、A’は、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピル基を表す。このR置換基は、独立して、−S+R3R4X−、−N+R3R4R5X−、および−P+R3R4R5X−(式中、R3およびR4およびR5は、独立して、水素、ならびに直鎖および分枝のC1〜C24アルキルから選択され、X−は、クロリドアニオン、ブロミドアニオン、ヨージドアニオン、スルフェートアニオン、メチルスルフェートアニオン、スルホネートアニオン、ニトレートアニオン、ホスフェートアニオン、およびアセテートアニオンから選択されるアニオンを表す)から選択される。別の態様では、Rは、式−N+R3R4R5X−(式中、R3、R4、およびR5は、独立して、水素ならびに直鎖および分枝のC1〜C24アルキル基から選択され、X−は、クロリドアニオン、ブロミドアニオン、ヨージドアニオン、スルフェートアニオン、メチルスルフェートアニオン、スルホネートアニオン、ニトレートアニオン、ホスフェートアニオン、およびアセテートアニオンから選択されるアニオンを表す)で表されるクオタニウム窒素基である。R3、R4、およびR5で定義された代表的なアルキル基には、これらに限定されないが、以下が含まれる:メチル、エチル、プロピル、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ドコシル、およびこれらの組合せ。別の態様では、R3は、C1〜C8アルキルから選択され、R4およびR5は、独立して、C8〜C24アルキルから選択される。さらなる態様では、R3およびR4は、独立して、C1〜C8アルキルから選択され、R5は、C8〜C24アルキルから選択される。またさらなる実施形態において、R3、R4およびR5は、一態様では、独立して、C1〜C10アルキルから選択され、別の態様では、C1〜C8アルキルから選択され、さらなる態様では、C1〜C5アルキルから選択される。別の実施形態では、R3、R4およびR5はそれぞれメチルである。本発明のすべての前述の態様では、X−はすでに定義した通りである。本発明のさらなる態様では、A’Rは、以下に記載の式(VII)および(VIII)および(IX)で表される:
(式中、Yは、臭素、塩素、およびヨウ素から選択されるハロゲン原子であり、Rはすでに定義した通りである)。
一実施形態では、適切なカチオン化試薬には、これらに限定されないが、以下が含まれる:グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド、グリシジルトリエチルアンモニウムクロリド、グリシジルトリプロピルアンモニウムルクロリド、グリシジルエチルジメチルアンモニウムクロリド、グリシジイジエチルメチルアンモニウムクロリド、およびこれらの対応するブロミドおよびヨージド;3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルエチルジメチルアンモニウムクロリド、およびこれらの対応するブロミドおよびヨージド。別の実施形態では、カチオン化反応は、例えば、アルキレンオキシド(複数可)、または予め形成されたヒドロキシル末端ポリアルコキシ化化合物を用いたアルコキシ化を介した親水化の後に、親水性部分から提供されるヒドロキシル基を用いて行うことができる。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したポリガラクトマンナンの調製において、ポリガラクトマンナン骨格上のヒドロキシル基(複数可)は、例えば、上述の式(IV)、(VI)、(VII)、(VIII)、および(IX)などに記載の官能基化試薬(複数可)と反応させて、前記ヒドロキシル基(複数可)上に位置する水素原子が、上に記載の、式(I)および(II)で定義された置換基または残基で置き換えられるようにする。この反応は、以下の通り概略的に表すことができる:
(式中、Dは、水素、上述の官能基化試薬(複数可)から得られる残基または部分、およびこれらの組合せから選択される)。本発明の別の態様では、Dは水素、式(I)から選択される部分、式(II)から選択される部分、およびこれらの組合せを表すが、ただし、式(I)および(II)から選択される部分は、両方とも、ガラクトマンナン骨格上に存在することを条件とする。
疎水性の誘導は、ガラクトマンナン骨格上のヒドロキシル基と反応性のある疎水性基および官能基を含有する、アルキル化剤、またはこれらの混合物を反応させることによって行うことができる。カチオン性の誘導(カチオン化)は、例えば、ガラクトマンナン骨格上に存在するヒドロキシル基と反応性のある第四級アンモニウム部分および官能基を含有する四級化剤、またはこれらの混合物などのカチオン化剤を反応させることによって遂行することができる。さらに、1つまたは複数のアルキル化剤またはカチオン化剤を組み合わせることによって、合成ステップの数を減少させ、またはカシアガラクトマンナン骨格上の様々な疎水性置換基およびカチオン性置換基の異なる均衡を達成することができる。本発明の疎水性修飾した、カチオン性カシアガラクトマンナンは、以下により調製することができる:(1)カチオン化に続くアルキル化、(2)アルキル化に続くカチオン化、(3)アルキル化とカチオン化を同時に行う、(4)連続的な一連のアルキル化ステップ、これに続く連続的な一連のカチオン化ステップ、(5)連続的な一連のカチオン化ステップ、これに続く、連続的な一連のアルキル化ステップ、(6)アルキル化およびカチオン化ステップを交互に行う、ならびに(7)または前述の手順の任意の変化形。
本発明の疎水性修飾した、カチオン性カシアポリガラクトマンナンポリマーの合成において、官能基化試薬は、カシアポリマーのガラクトシル側鎖単位および/またはマンノシル主鎖骨格単位内に存在するヒドロキシル基と反応することが可能である。例えば、官能基化試薬は、ポリマーの上の、ガラクトシル側鎖単位のC−2、C−3、C−4、および/またはC−6炭素原子および/またはマンノシル主鎖単位のC−2、C−3、またはC−6炭素原子上のヒドロキシル基と反応することが可能である。本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアガラクトマンナンは、容易に利用できる物質から生成することができる。このような組成物は、上で論じたような自然発生のカシア内乳分割部分に由来するか、または市販のカチオン性修飾カシア、例えば、カチオン性誘導体化したカシアのこれらの開示について本明細書中に参照により組み込まれている、米国特許第4,753,659号および米国特許第7,262,157号に開示されているものなどに由来することができる。
本発明の一実施形態によると、疎水性修飾およびカチオン性修飾は、未修飾のカシアガラクトマンナンそのままから開始して、または部分的に置換されたカシアガラクトマンナン(例えば、カチオン性および/または親水性置換基で部分的に置換されている)から行うことができる。カチオン性誘導体化および疎水性誘導体化ステップは、任意の順序、または同時に、ならびに繰り返して行うことによって、本発明の所望のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアガラクトマンナンを生成することができる。カシアガラクトマンナンの疎水性修飾およびカチオン性修飾は、中間体生成物を単離することなく行うことができる。
非誘導化カシアガムまたは粉は、Diagumの商標でLubrizol Advanced Materials,Inc.から市販されている。カシアポリガラクトマンナン上のヒドロキシル基の誘導体化は、当業者に周知の方法で遂行することができる。一般的に言えば、カシアのヒドロキシル基は、これと共反応性のある任意の官能基化試薬と反応することができる。例えば、本発明のカチオン性置換基を用いてカシアのヒドロキシル基を官能基化するために、カシアガムポリガラクトマンナン上のヒドロキシル基(複数可)は、ヒドロキシル基と共反応性のあるカチオン性基および官能基部分、例えば、エポキシ基、グリシジル基およびハロアルキル基などを含有する官能基化試薬と反応させる。官能基化反応は、適切な溶媒中、および適切な温度で行われる。ポリガラクトマンナンヒドロキシル原子(複数可)上の官能基置換の量(置換度)は、カシアポリガラクトマンナンに添加した化学量論的量の官能基化試薬を調整することによって制御することができる。カシアガムポリガラクトマンナンのための官能基化方法は、米国特許第4,753,659号において開示されている。ポリガラクトマンナンを誘導体化するさらなる方法は、米国特許第5,733,854号に記載されている。米国特許第4,753,659号および米国特許第5,733,854号の教示は、カシアガムポリガラクトマンナンを官能基化するための方法を例示する目的のために、本明細書に参照により組み込まれている。
本発明の一実施形態では、カシアポリガラクトマンナンのカチオン性官能基化(例えば、四級化)は、不活性な溶媒中または溶媒混合物中で、一態様では約5℃〜約150℃、別の態様では約40℃から100℃、またさらなる態様では、45℃〜約80℃の範囲の温度で、所望のカチオン性置換度を果たすのに必要な時間、通常約0.5〜約8時間の間実行する。アルカリ触媒、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、および水酸化アンモニウムなどを採用することができる。反応に利用することができる触媒の量は、カチオン化剤(例えば、四級化剤)が、ハロヒドリンまたはエポキサイドであるか、ならびに所望するカチオン化度に依存することになる。アルカリ触媒は、当技術分野で公知の従来の量で使用され、修飾すべきガラクトマンナンの重量に基づき、約0.1重量パーセント〜約50重量パーセントの範囲の量で一般的に採用される。
本発明の一実施形態ではアルキル化は、不活性溶媒または不活性溶媒の混合物中、苛性触媒、例えば、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム)の存在下、カチオン化反応に対して記載されたものと同じ一般的温度および時間条件下で行われる。アルキル化を実行するための代替法は、その開示が参照により組み込まれている米国特許第5,872,246号に記載されている。
出発物質として使用されるカシアは、通常粉末形態であり、標準的にはアルコールまたはアルコール/水溶液で処理される。実際には、使用されるアルコールは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチル−アルコール、t−ブチルアルコールなど、およびこれらの混合物であってよい。アルコールは、純正の(100%)形態または水溶液として使用することができる。このような場合、もちろんアルコールが水と混和性があることは重大である。この処理ステップは通常、周辺温度(約20℃)で行う。しかし、約0℃〜約70℃の範囲内の任意の温度で行うことも場合によってはできる。場合によっては、約30℃〜約70℃までの範囲内の高温でこの処理ステップを行うことが有利となる。
上で論じたように、カチオン化反応およびアルキル化反応は通常、不活性溶媒もしくは希釈剤、例えば、低級脂肪族アルコールもしくはケトン、または脂肪族もしくは芳香族炭化水素、およびこれらの混合物の中で行う。例示的溶媒または希釈剤には、以下が含まれる:水;アルカノール、例えば、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコールなど;ケトン、例えばアセトンなど;エーテル、例えばジエチルエーテルなど;炭化水素、例えば、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなど;およびこれらの混合物。
実際には、カシアの処理ステップにおいて水と有機溶剤の混合物を使用することが一般的に所望されている。特に効果のある結果は、約10重量パーセント〜約90重量パーセントの間の水と、約90重量パーセント〜約10重量パーセントの間の有機溶剤を使用した場合に生じる。別の態様では、約30重量%〜約80%重量の間のイソプロピルアルコールと、約20重量%から約70重量%の間の水の使用が望ましい。例えば、使用のための所定の溶液がイソプロパノール/水混合物であり、それぞれの量が、イソプロパノール44重量%および水54重量%である場合、優れた結果が得られた。本ステップで使用されるべきアルコールまたはアルコール水溶液の量とは、カシア粉末を十分に飽和させるのに必要な量である。実際には、この量は普通、一態様では、重量にして、最初のカシア粉末の少なくとも約2倍の量、別の態様では、重量にして、最初のカシアの少なくとも約3倍の量である。
アルコールまたはアルコール/水溶液を添加し、その後中和し、続いて必要な場合かき混ぜた後、官能基化剤(複数可)をカシア溶液に添加する。すでに説明したように、官能基化剤は、カシア上のヒドロキシル基と反応することが可能な少なくとも1つの官能基を含有する化合物である。これら官能基は、エポキシ基および/またはハロゲン含有基であってよい(ただし、カルボキシルおよびイソシアネート含有基もまた想定される)。
官能基化反応の反応速度を促進させるため、アルカリ性物質を触媒として添加することができる。アルカリ性物質は通常、塩基、例えば水酸化ナトリウム(NaOH)などの水溶液である。一態様では、水溶液は、少なくとも12重量%のNaOH、別の態様では12重量%〜60重量%のNaOHを含有することになる。さらなる別の態様では、水溶液は、20重量%〜50重量%のNaOHを含有する。一実施形態では、100部のカシア出発物質ごとに、約0.1〜約50部の間のNaOH(100%)が添加される。
本発明の一態様では、この反応混合物の温度は、約40℃〜約75℃の間の範囲であり、別の態様では約60℃から約の範囲にある。この反応混合物は通常、反応体の完全な反応を確保するのに十分な時間にわたり撹拌する。実際には、この反応時間は一般的に約1時間〜約5時間の間であり、別の態様では約2時間から約4時間の範囲内である。
官能基化後、カシアは中和される。中和は、標準的には、一態様では約6〜約8の範囲、別の態様では約7の範囲内のpHに調整される。例えば、塩酸および硫酸などの強酸、または例えば、酢酸、クエン酸、二酸化炭素(炭酸)、トリフルオロ酢酸などの弱酸を含めた任意の酸を、溶液を中和するための使用に対して選択することができる。一実施形態において塩酸または酢酸のいずれかが使用される。使用される酸の量は、中和に必要な量である。
中和後、官能基化したカシアは、通常濾過し、次いで水、有機溶剤、または両方の混合物で洗浄する。有機溶剤と水の混合物を利用する場合、有機溶剤(複数可)は、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソ−ブチルアルコール、t−ブチルアルコールなどを含む水混和性の溶媒である。他の一般的に使用される精製溶媒、例えば、アセトン、グリコールなどを代わりに選択することもできる。これら溶媒と、上で開示されている水混和性アルコールの混合物もまた有用である。
洗浄液の量は、処理されるカシアの量よりはるかに多く、バッチごとに、または複数の用途に対して実施することができる。一態様では洗浄液の量は、官能基化したカシアの量の少なくとも2倍であり、別の態様ではカシアの量の少なくとも3倍である。一態様では、1〜4つの独立した洗浄サイクルが完了する。しかし、必要であれば、さらなる洗浄サイクルを使用することができる。各サイクルに対する洗浄液の濃度は、同一であっても、または異なってもよい。例えば、カシア粉末の洗浄は、イソプロピルアルコールの希釈溶液で最初に洗浄し、続いてイソプロピルアルコールのより強力な溶液で洗浄し、および最後にアセトンで洗浄することによって遂行することができる。洗浄後、官能基化したカシアを乾燥させ、当技術分野で公知の方法を使用して回収することができる。このような技法の例には、風乾、ふるい分け、蒸発乾燥、真空乾燥、遠心分離、フラッシュ研磨、溶媒の添加、凍結乾燥などが含まれる。流動床乾燥の使用は、有利となり得る。
本発明の一態様では、非誘導体化カシアの疎水性の官能基化は、エポキシ基含有疎水性官能基化試薬と、カシアガラクトマンナンの骨格単位上のヒドロキシル基(複数可)とを反応させることで遂行することができる。この反応は、以下の通り概略的に描写することができる:
(式中、R
1、m、およびbは、すでに定義した通りであり、nは、カシアガラクトマンナン骨格上のヒドロキシル基の数を表し、xは、ガラクトマンナン骨格上の疎水性部分の全平均置換度を表し、xはnを超えることはできず、n−xの差の結果は、誘導体化した骨格上に残っている遊離ヒドロキシル基を表す)。
別の態様では、非誘導体化カシアの疎水性の官能基化は、アルキルハロゲン化物官能基化試薬と、カシアガラクトマンナンの骨格単位上のヒドロキシル基(複数可)を反応させることによって遂行することができる。この反応は、以下の通り概略的に描写することができる:
(式中、R
1は、すでに定義した通りであり、nは、カシアガラクトマンナン骨格上のヒドロキシル基の数を表し、xは、ガラクトマンナン骨格上の疎水性部分の全平均置換度を表し、xは、nを超えることはできず、n−xの差の結果は、誘導体化したカシア骨格上に残っている遊離ヒドロキシル基を表す)。
上記(X)および(XI)で概略的に表されている、この反応で得られる疎水性修飾カシアガラクトマンナン生成物を、カチオン性誘導体化することによって、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアガラクトマンナンを得ることができる。一実施形態では、反応スキーム(XII)で得たこの反応生成物を、カチオン性官能基化試薬と以下の通り反応する:
(式中、R
1は、すでに定義した通りであり、R
3、R
4、およびR
5は、独立して、水素、ならびに直鎖および分枝のC
1〜C
24アルキル基から選択され、X
−は、クロリド、ブロミド、ヨージド、スルフェート、メチルスルフェート、スルホネート、ニトレート、ホスフェート、およびアセテートから選択されるアニオンを表し、nは、カシアガラクトマンナン骨格上のヒドロキシル基の数を表し、cは、すでに定義した通りであり、xは、ガラクトマンナン骨格上の疎水性部分の全平均置換度を表し、yは、疎水性誘導体化したカシアガラクトマンナン骨格上の全平均カチオン性置換度を表し、xおよびyの合計は、nを超えることはできず、n−xの差の結果は、誘導体化した骨格上に残っている遊離ヒドロキシル基を表す)。
上で描写されている反応スキーム(X)および(XI)に記載の本発明の一態様では、非誘導体化カシアをアルキル化反応の対象とすることによって、疎水性修飾した生成物(複数可)を得る。疎水性修飾した生成物(複数可)は、反応スキーム(XII)に記載のカチオン性官能基化試薬を用いてその後誘導体化することによって、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアガラクトマンナンを得る。上で論じたように、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアガラクトマンナンは、式(VI)、(VII)、(VIII)および(IX)から選択されるエポキシ基および/またはハロヒドリンを含有するカチオン性官能基化試薬ならびにこれらの混合物と、非誘導体化カシアガラクトマンナンの骨格単位上のヒドロキシル基(複数可)を反応させ、続いてその後、式(IV)および(V)に準ずる、アルキルハロゲン化物および/またはエポキシ含有アルキル化試薬から選択される疎水性の官能基化試薬を用いたアルキル化により調製することもできることは、当分野の技術者であれば容易に明らかであろう。すでに記載されたように、以下の反応スキームのいずれかを利用することによって、本発明の疎水性修飾した、カチオン性カシアガラクトマンナンを合成することができる:(1)アルキル化に続くカチオン化、(2)カチオン化に続くアルキル化、(3)アルキル化とカチオン化を同時に行う、(4)連続的な一連のアルキル化ステップ、これに続く連続的な一連のカチオン化ステップ、(5)連続的な一連のカチオン化ステップ、これに続く連続的な一連のアルキル化ステップ、(6)アルキル化およびカチオン化ステップを交互に行う、ならびに(7)前述の手順の任意の変化形。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアガラクトマンナンは、化学的および生理学的有効成分および化粧品材料の効力、沈着または送達を強化するための沈着助剤、膜形成剤、コンディショナー、固定剤、乳化剤、安定剤、保湿剤、拡散助剤および担体として、ならびにこれらが含まれる配合物の精神感覚的特性、および審美的特性を改善するためのビヒクルとして採用することができる。本発明の、カチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーのカチオン性の特徴により、これらは帯電防止剤として有用となり、特定の条件下では、殺菌性、静菌性、保存性、および抗菌性の活性も提供され得る。これらポリマー組成物は、パーソナルケア、ヘルスケア、家庭用ケア、施設用および工業用(総合的に「I&I」)ケアのための様々な製品および医療用および工業用の用途のための様々な製品において利用することができる。本発明の、疎水性修飾した、カチオン性カシアポリマー組成物は、非アルカリ性の、すなわち、これに限定されないが、pHが酸性から実質的に中性である組成物の中に組み込むことができる。
本発明の一部の実施形態は、パーソナルケア、ヘルスケア、家庭用、施設用および工業用製品の用途などにおける多官能性ポリマー成分としての、カチオン性修飾および疎水性修飾したカシア誘導体の使用に関する。疎水性修飾した、カチオン性カシアポリマーは、化学的および生理学的有効成分および化粧品材料の効力、沈着、および送達を強化するための乳化剤、拡散助剤および担体として、ならびにこれらが含まれる配合物の精神感覚的特性および審美的特性を改善するためのビヒクルとして採用することができる。「パーソナルケア製品」という用語には、本明細書で使用する場合、限定されないが、ヒトおよび動物の皮膚、毛髪、頭皮、および爪に適用される化粧品、トイレタリー、薬用化粧品、化粧補助品、個人の生理用品およびクレンジング製品が含まれる。「ヘルスケア製品」という用語には、本明細書で使用する場合、限定されないが、医薬品、医薬化粧品、オーラルケア製品(口、歯)、アイケア製品、耳ケア製品ならびに店頭で買える製品および例えば、パッチ、ギプス、包帯などの器具が含まれる。この用語にはまた、健康関連状態または病状をよくするために、ヒトおよび動物の体に外部からまたは体内に適用する医療機器も含まれる。「体」という用語には、角質性皮膚(毛髪、爪)および全身の非ケラチン皮膚領域(顔、胴部、四肢、手および足)、体の開口部の組織および眼が含まれる。「皮膚」という用語には、頭皮および粘膜が含まれる。「家庭用ケア製品」という用語は、本明細書で使用する場合、限定されないが、台所および浴室での衛生状態を維持するための殺菌クリーニング製品ならびに布洗浄用の洗濯製品などを含めた、表面保護および/またはクリーニングのために家庭で採用されている製品が含まれる。「施設用および工業用製品」という用語には、本明細書で使用する場合、限定されないが、病院およびヘルスケア施設などを含めた工業環境および施設環境における保護および/またはクリーニングまたは衛生状態を維持するために採用される製品が含まれる。
採用できるカチオン性修飾および疎水性修飾したポリマーの量は、配合物中にそれが含まれる目的に依存し、配合物技術の当事者であれば容易に求めることができる。よって、カチオン性修飾および疎水性修飾したポリマー組成物を含有する組成物の物理化学的特性および官能特性が達成される限り、組成物の総重量に対する、ポリマーの有用量、すなわち活性のある重量パーセントは、通常約0.01%〜約50%の範囲で変動し得るが、これに限定されない。したがって、所与の組成物または用途において、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したポリマー組成物は、例えば、以下でより詳細に記述される増粘剤およびコンディショナー、膜形成剤および担体など、複数の機能を発揮することができるが、複数の機能を発揮しなくてもよい。
本発明の、カチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマー組成物を含有する組成物は、限定されないが、例えば、ジャー、ボトル、管、スプレーボトル、ふき取り繊維、缶、ロールオン容器、スティック容器などの容器に詰めて、これらから分配することができる。カチオン性修飾および疎水性修飾したポリマー組成物を組み込むことができる製品形態については、製品が使用される目的が達成される限り、制限はない。例えば、カチオン性修飾および疎水性修飾したポリマー組成物を含有するパーソナルケアおよびヘルスケア製品は、これらに限定されないが、ゲル、スプレー(液体または泡)、エマルジョン(クリーム、ローション、ペースト)、液体(リンス、シャンプー)、棒、軟膏、坐薬、含浸させたふき取り繊維、パッチなどの形態で皮膚、毛髪、頭皮および爪に適用することができる。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾した組成物は、パーソナルケア(化粧品、トイレタリー、薬用化粧品)および局所的ヘルスケア製品の調製に適しており、これらは、限定されないが、ヘアケア製品、例えば、シャンプー(例えば、「ツーインワン」コンディショニングシャンプーなどのコンビネーションシャンプー、およびフケ防止シャンプーを含む)など;シャンプー後のリンス;セットおよびスタイル維持剤、これには例えば、ゲルおよびスプレー剤などのセット助剤、例えば、ポマード、コンディショナー、パーマ、リラクサー、ヘアスムージング製品などの身だしなみ補助剤などが含まれる;スキンケア製品(顔、体、手、頭皮および足)、例えば、クリーム、ローション、コンディショナー、およびクレンジング製品;抗にきび製品;アンチエイジング製品(剥離剤、角質溶解剤、抗セルライト剤、しわ取り剤など);皮膚保護剤、例えばサンスクリーン、日焼け止め、バリアクリーム、オイル、シリコーンなど;肌色製品(美白剤、ライトナー、サンレス日焼け促進剤など);毛染め剤(毛髪染料、ヘアカラーリンス、ハイライト、ブリーチなど);顔料皮膚着色剤(顔および体のメイクアップ、ファンデーションクリーム、マスカラ、ルージュ、リップ製品など);バスおよびシャワー製品(ボディークレンザー、ボディウォッシュ、シャワージェル、液体セッケン、固形セッケン、固形合成洗剤、コンディショニング液体バスオイル、バブルバス、バスパウダーなど);ネイルケア製品(ポリッシュ、ポリッシュリムーバー、補強剤、延長剤、硬化剤、キューティクルリムーバー、柔軟剤など);および任意の水性の、酸性から実質的に中性、塩基性までの組成物を含み、これらに、本発明のポリマーの有効量を組み込むことによって、保存および/または使用中にそこにおいて有利なまたは望ましい、物理的または化学的効果を達成することができる。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したポリマー組成物を含有する、一般的にHBAと呼ばれる、トイレタリーおよび健康および化粧補助品は、限定されないが、以下を含むことができる:脱毛製品(シェービングクリームおよびローション、脱毛剤、アフターシェーブスキンコンディショナーなど);防臭剤および制汗剤;オーラルケア製品(口、歯およびガム)、例えば口内洗浄剤など、歯磨剤、例えば、歯磨き、歯磨き粉、トゥースポリッシュ、歯ホワイトナー、呼気清涼剤、義歯接着剤など;顔のおよび体のブリーチなど。本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したポリマーを含有することができる他の健康および化粧補助品には、限定されないが、以下が含まれる:人工日焼け促進剤を含有するサンレス日焼け用途、例えば、ジヒドロキシアセトン(DHA)、チロシン、チロシンエステルなど;コウジ酸、ハイドロキノン、アルブチン、果物、野菜または植物抽出物(レモン果皮抽出物、カモミール、緑茶、コウゾ抽出物など)、アスコルビン酸誘導体(パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、リン酸マグネシウムアスコルビルなど)などのような有効成分を含有する皮膚脱色、ホワイトニング、およびライトニング配合物;フットケア製品、例えば、角質溶解コーンおよびたこ除去剤、フットソーク、フットパウダー(薬用、例えば、抗真菌性アスリート用フットパウダー、軟膏、スプレーなど、および制汗パウダー、または非薬用吸湿粉末)、液体フットスプレー(非薬用、例えば、冷却、および防臭スプレーなど、ならびに薬用抗真菌性スプレー、制汗スプレーなど)、ならびに足および足指爪用コンディショナー(ローションおよびクリーム、爪柔軟剤など)。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したポリマー組成物を含むことができる局所的健康および化粧補助品(例えば、拡散助剤および膜形成剤)には、これらに限定されないが、以下が含まれる:皮膚保護スプレー、クリーム、ローション、ゲル、スティックおよび粉末製品、例えば、防虫剤、かゆみ止め、防腐剤、消毒剤、日焼け止め、サンスクリーン、皮膚ひきしめ剤ならびに化粧乳液、およびローション、いぼ除去組成物など。
所与の組成物または用途において、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、例えば、固定剤、増粘剤、スキンおよびヘアコンディショナー、膜形成剤および担体または沈着助剤など、複数の機能を発揮することができるが、発揮しなくてもよい。パーソナルケア組成物において、採用できる疎水性修飾、カチオン性カシアポリマーの量は、これらが配合物内に含まれる目的に依存し、配合技術分野の当業者であれば求めることができる。よって、所望の物理化学的および官能特性が達成される限り、組成物の総重量に対するカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーの有用量は、通常、組成物の総重量に基づき、本発明の一態様では約0.01%〜約50%、別の態様では約0.1重量%〜約35重量%、さらなる態様では約0.2重量%〜約25重量%、および本発明のまたさらなる態様では1〜約10重量%の範囲で変動し得るが、これに限定されない。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、毛髪固定剤およびスタイリングシャンプー組成物中のコンディショナーおよび/または沈着助剤として採用することができる。カチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、シャンプーおよびコンディショナーに使用することによって、櫛梳き性を促進することができる。正の電荷をもつ窒素原子は、負の電荷をもつ毛髪線維と相互作用することによって膜を形成する。これらはまた、過剰な残留物を蓄積することなく、毛髪の感触をよりソフトでおよびスムースに感じさせる。カチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、毛髪に対してクレンジング効果、湿潤時のもつれ解消性、乾燥時のもつれ解消性および取扱性などの特質を付与するだけでなく、比較的無刺激性であるコンディショニング洗浄配合物中でコンディショナーパッケージの一部として使用することができる。よってこの組成物は、皮膚および眼が敏感な幼い小児および大人による使用に適している。さらに、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、毛髪へのコンディショニング剤および治療剤の沈着において優れた沈着助剤であることが発見された。
本明細書中で論じられているように、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーにより、パーソナルケア、ホームケア、ヘルスケア、および施設用のケア配合物において、およびこれらが含まれる局所的配合物の精神感覚的および審美的特性を改善するために利用されている1つまたは複数の有効成分の送達、沈着および/または活性を可能とし、促進させ、および/または強化する。このような有効成分の例には、これらに限定されないが、以下が含まれる:カフェイン、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、抗皮膚線条化合物、収斂剤(例えば、ミョウバン、オートミール、コギリソウ、マンサク、ヤマモモ、およびイソプロピルアルコール)、水切り化合物、発毛促進化合物(例えば、ミノキシジル(monoxidil)、皮膚および毛髪のための栄養化合物、皮膚および毛髪を保護する化合物、セルフタンニング化合物(例えば、モノカルボニルまたはポリカルボニル化合物、例えば、イサチン、アロキサン、ニンヒドリン、グリセルアルデヒド、メソ酒石酸アルデヒド、グルタルアルデヒド、エリトルロース、チロシン、チロシンエステル、およびジヒドロキシアセトン)、サンスクリーニン(例えば、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、オクチノキサート、オクチサレート、オキシベンゾン)、スキンライトナー(例えば、コウジ酸、ハイドロキノン、アルブチン、果物、野菜または植物抽出物、例えば、レモン果皮抽出物、カモミール、緑茶、コウゾ抽出物、など、アスコルビン酸誘導体、例えば、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、リン酸マグネシウムアスコルビルなど)、リッププランピング化合物、アンチエイジング、抗セルライト、および抗にきび化合物(例えば、酸性薬剤、例えば、アルファ−ヒドロキシ酸(AHA)、β−ヒドロキシ酸(BHA)、アルファアミノ−酸、アルファ−ケト酸(AKA)、酢酸、アゼライン酸、およびこれらの混合物など)、フケ防止化合物(例えば、亜鉛ピリチオン、亜鉛オマジン、硝酸ミコナゾール、硫化セレニウム、ピロクトンオラミン)抗炎症化合物(例えば、アスピリン、イブプロフェン、およびナプロキセン)、鎮痛剤(例えば、アセトアミノフェン)、抗酸化化合物、制汗化合物(例えば、ハロゲン化アルミニウム、ヒドロキシハロゲン化アルミニウム、硫酸アルミニウム、ジルコニウム(ジルコニル)オキシハライド、ジルコニウム(ジルコニル)ヒドロキシハライド、およびこれらの混合物または複合体)、防臭化合物(例えば、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)、アンモニウムフェノールスルホネート;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム、ブロモクロロフェン、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、クロロフィル銅複合体、クロロチモール、クロロキシレノール、クロフルカルバン、塩化デカリニウム、ジクロロフェン、ジクロロ−m−キシレノール、ジナトリウムジヒドロキシエチルスルホスクシニルウンデシレネート、臭化ドミフェン、ヘキサクロロフェン、塩化ラウリルピリジニウム、塩化メチルベンゼトニウム、フェノール、重炭酸ナトリウム、フェノールスルホン酸ナトリウム、トリクロカルバン、トリクロサン、フェノールスルホン酸亜鉛、リシノール酸亜鉛、およびこれらの混合物)、毛髪固定ポリマー、毛髪およびスキンコンディショナー(例えば、合成オイル、天然オイル、例えば、野菜、植物および動物オイル、鉱油、天然および合成ワックス、カチオン性ポリマー、モノマーおよびポリマーの四級化アンモニウム塩化合物、シリコーン、例えばシリコーン油、樹脂およびガムなど、タンパク質、加水分解したタンパク質、脂肪酸、脂肪アミン;ならびにこれらの混合物);ならびに上記のうちの2つ以上の適切な混合物。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマー組成物は、例えば、雲母、パール化剤、ビーズなどの微粒子のための沈着助剤として特に有用であり、これらを、微粒子、微小研磨剤、および研磨剤を含有する皮膚用製品、例えば、剥離剤を含有するシャワージェル、マスクおよびスキンクレンザーなどに適したものにする。多数の化粧品として有用な微粒子剥離剤は、当技術分野で公知であり、その選択および量は、化粧品技術分野の当業者であれば理解されているように、組成物の使用により所望される剥離効果により求める。有用な剥離剤には、これらに限定されないが、生物学的研磨剤、無機の研磨剤、合成ポリマーなど、およびこれらの混合物が含まれる。生物学的研磨剤には、限定されないが、以下が含まれる:ナッツ、例えば、クルミ(Juglans regia)シェル、アーモンド、ペカンなど;果実原料、例えば、アンズ、アボカド、ココナッツ、オリーブ、モモなど;野菜原料、例えば、トウモロコシ穂軸、オートブラン、イネ、バラ臀部種、ホホバ(ワックス、種粉末)、微結晶性セルロース、粉砕したヘチマ、粉砕した海藻など;動物原料、例えば、カキの殻、絹、微結晶性コラーゲンなどから得られる殻、種、およびカーネルまたは石の顆粒または粉末。無機研磨剤には、限定されないが、以下が含まれる:酸化第二スズ、タルク、シリカ(水和したもの、コロイド状など)、カオリン、沈降炭酸石灰、塩(塩化ナトリウム、死海の塩など)、粉砕した軽石など。合成ポリマーには、限定されないが、以下が含まれる:微結晶性ポリアミド(ナイロン)、微結晶性ポリエステル(ポリカーボネート)など。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、乾燥、光損傷、老化、にきびなどにより引き起こされる皮膚の状態を局所的によくするために採用される、様々な皮膚科用、薬用化粧品組成物において、増粘剤および膜形成剤として有用であり、これらは、コンディショナー、保湿剤、抗酸化剤、角質溶解剤、ビタミンなどを含有し、通常活性のある酸性成分を含有し、約0.5〜約5の範囲のpHを有する。
1つの薬用化粧品態様では、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、有効成分、酸性アンチエイジング、抗セルライト、および抗にきび剤として、ヒドロキシカルボン酸、例えば、アルファ−ヒドロキシ酸(AHA)、β−ヒドロキシ酸(BHA)、アルファ−アミノ酸、アルファ−ケト酸(AKA)、およびこれらの混合物などを含有する、活性のあるスキントリートメントローションおよびクリームのための増粘剤または沈着助剤として採用することができる。このような薬用化粧品では、AHAは、これらに限定されないが、以下を含むことができる:乳酸、グリコール酸、果実酸、例えば、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸など、AHAを含有する天然化合物の抽出物、例えば、リンゴ抽出物、アンズ抽出物など、ハチミツ抽出物、2−ヒドロキシオクタン酸、グリセリン酸(ジヒドロキシプロピオン酸)、タルトロン酸(ヒドロキシプロパン二酸)、グルコン酸、マンデル酸、ベンジル酸、アゼライン酸、アルファ−リポ酸、サリチル酸、AHA塩および誘導体、例えば、グリコール酸アルギニン、グリコール酸アンモニウム、グリコール酸ナトリウム、乳酸アルギニン、乳酸アンモニウム、乳酸ナトリウム、アルファ−ヒドロキシ酪酸、アルファ−ヒドロキシイソ酪酸、アルファ−ヒドロキシイソカプロン酸、アルファ−ヒドロキシイソ吉草酸、アトロラクチン酸など。BHAは、これらに限定されないが、以下を含むことができる:3−ヒドロキシプロパン酸、β−ヒドロキシ酪酸、β−フェニル乳酸、β−フェニルピルビン酸など。アルファ−アミノ酸には、これらに限定されないが、以下が含まれる:アルファ−アミノジカルボン酸、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸、およびこれらの混合物、時々これらは、果実酸と組み合わせて採用される。AKAにはピルビン酸が含まれる。一部のアンチエイジング組成物では、酸性の活性物質は、レチノイン酸、ハロカルボン酸、例えば、トリクロロ酢酸、酸性の抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸(ビタミンC)、鉱酸、フィチン酸、リゾホスファチジン酸などであってよい。一部の酸性の抗にきび活性剤として、例えば、サリチル酸、サリチル酸の誘導体、例えば、5−オクタノイルサリチル酸、レチノイン酸、およびその誘導体などを挙げることができる。
活性のあるスキントリートメント組成物の使用および配合については、本明細書に参照により組み込まれている、Cosmetics & Toiletries(登録商標)、C&T Ingredient Resource Series、「AHAs & Cellulite Products How They Work」、1995年出版、および「Cosmeceuticals」、1998年出版、(両方ともAllured Publishing Corporationより入手可能)において考察されている。アスコルビン酸で酸性化したアルファ−アミノ酸を含有する組成物は、U.S.第6,197,317B1号に記述されており、アンチエイジングスキンケアレジメンにおいてこれらの酸を利用した商業的薬用化粧品調製物は、AFAという商標名で、exCel Cosmeceuticals (Bloomfield Hills、MI)より販売されている。「AFA」という用語は、製造元の営業用文献において記述されているように、アミノ酸/ビタミンCのコンビネーションを、アミノ果実酸として、および「アミノ酸フィラグリンベースの抗酸化剤」の頭文字として記述するために開発者によって作られた。
カチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含むことができる他のヘルスケア製品は、医療品、例えば、局所的および非局所的医薬品および装置である。医薬品の配合において、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したポリマー組成物は、これらに限定されないが、以下のような製品において、増粘剤および/または潤滑剤として採用することができる:クリーム、ポマード、ゲル、ペースト、軟膏、錠剤、ゲルカプセル、下剤液(浣腸、催吐薬、結腸洗浄剤など)、坐剤、抗真菌泡剤、眼用製品(眼科用製品、例えば、点眼剤、人工涙液、緑内障ドラッグデリバリードロップ剤、コンタクトレンズクリーナーなど)、耳製品(耳垢軟化剤、耳垢除去剤、耳炎ドラッグデリバリードロップ剤など)、鼻用製品(ドロップ剤、軟膏、スプレー剤など)、および外傷ケア(液状絆創膏、外傷用包帯、抗生剤クリーム、軟膏など)。
これらは、膜を形成する本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーによって、局所的医療用組成物用のビヒクルとして、皮膚へのまたは皮膚を介した有効成分の経皮的送達を促進および強化するため、抗にきび剤配合物および局所的鎮痛剤の効力を強化するため、および、例えば、低いpH、例えば胃の中などでの錠剤またはシロップ剤からの制酸剤などの薬物の放出を制御するため、口の、弱酸性環境において、錠剤、ロゼンジ剤、チュアブルなどからの薬物放出を制御し、または膣の弱酸性の環境において坐剤、軟膏、クリームなどからの薬物放出を制御し、シャンプー、軟膏などからのフケ制御剤の沈着を促進し、色素性化粧品からの着色剤の皮膚への沈着を強化し(メイクアップ、リップスティック、ルージュなど)および毛髪染料からの毛髪上への沈着を強化するために、特に適切となる。
前述のものに加えて、本発明のカシアポリマーのカチオン性の特徴およびそのカチオン性の相容性により、このポリマーは、様々なパーソナルケア、ヘルスケア、I&I、および医療の用途において、帯電防止剤、殺菌剤、抗菌剤、および他の保存剤組成物のための増粘剤または沈着助剤として有用となる。例えば、ポリマーは、カチオン性の殺生物剤が通常採用されている、店頭で買える(OTC)ヘルスケアおよび医薬品などの製品、例えばプラークおよび歯石コントロールのためのオーラルケア組成物、および治療薬を含有する液体ビヒクル、例えばシロップ剤、ゲル剤などにおいて増粘剤として採用することができる。特定の制御されたpH条件下で、本発明の疎水性修飾ポリマー組成物のカチオン性の特徴は、それ自体が、帯電防止活性または殺菌性、抗菌性など、保存活性も提供する。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、限定されないが、医療機器、例えば軟部組織の移植片、手術用手袋、カテーテル、カニューレなどのための潤滑性コーティングとして、医療用器具、外傷用包帯などのための除去可能な保護フィルムコーティングとして、粘膜接着剤、特に胃の酸性環境における粘膜接着剤として、医療用の用途のために配合された製品の担体および増粘剤として、例えば消毒用ハンドクリーム、抗ウイルス性製品(アニオン性ウイルス用)、抗生剤軟膏、スプレーおよびクリーム、病院用ノンドリップ、スプレー可能な消毒剤、慣用的メインテナンス中に適用される硬表面抗菌仕上げなどとして採用することができる。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、例えば、レオロジー改変剤、布柔軟剤、帯電防止剤として、特に「固着表面」を介する配合効率を改善するため、または消毒剤および殺菌性配合物の効力を改善するため、従来の布柔軟剤と組み合わせて布柔軟効果を相乗的に改善するために、ホームケア、およびI&I用途において使用することができる。本発明のポリマーを含有し得る典型的な家庭用およびI&I製品には、これらに限定されないが、以下が含まれる:洗濯および布ケア製品、例えば、洗剤、布柔軟剤(液体またはシート)、アイロン仕上げスプレー、ドライクリーニング補助剤、しわ取りスプレー、しみ除去剤など;台所および浴室、ならびにそこに採用または設置される設備および器具のための硬表面クレンザー、例えば、便器用ゲル、浴槽およびシャワークリーナー、硬質な水垢の除去剤、床用およびタイル用クレンザー、壁用クレンザー、床用およびクロム質備品用ポリッシュ、アルカリ可剥性ビニール床用クリーナー、大理石用およびセラミック用クリーナー、エアーフレッシュナーゲル、皿用液体クレンザーなど;消毒用クリーナー、例えば、便器用およびビデ用クリーナー、消毒用ハンドソープ、部屋用消臭剤など。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、レオロジー改変剤、分散剤、安定剤、促進剤、または抗菌剤などとして、工業製品の用途、例えば、これらに限定されないが、以下に利用することができる:布地(加工、最終加工、印刷、および染色助剤、洗浄可能な保護表面コーティング、不織布の飽和による合成皮革の製造など、織布、不織布、天然繊維および合成繊維の製造など);水処理(排水、冷却水、飲料水精製など);化学物質流出の封じ込め(酸流出吸収剤など);皮革および皮加工(加工助剤、仕上げ、コーティング、エンボス加工など);紙および製紙(表面コーティング、例えば、顔料コーティング、帯電防止コーティングなど、パルプ結合剤、表面サイジング加工、乾燥強度強化剤および湿潤強度強化剤、ウェットレイドフェルトの製造など);印刷(インク、ウィッキング防止インクジェットプリンターインク、アクリル系布を印刷するためのカチオン性染料を含有するインク配合用増粘剤など);ペンキ(顔料および研磨添加剤);工場廃水の処理(製紙工場廃水中のフェノールの凝集剤など);金属加工(酸エッチクリーナー、低pH金属コーティング、冷間圧延鋼加工における酸洗い剤など);接着剤(透明接着剤、金属、プラスチック、木材用接着促進剤など、非織フロック接着剤結合コーティング、ボンドなど);木材保存;ならびに建物および道路用の工業用構造製品(セメント可塑剤、低pHでのアスファルトエマルジョン安定剤、セメント用酸エッチ、コンクリート、モルタル、パテの粘調度調整剤など)。本発明のポリマーは、錆取り剤、酸性トラッククリーナー、鱗落としのための増粘剤などとして、ならびに様々な前述の工業用の用途および泥水掘削に採用される、微粒子、例えば、粘土、顔料(二酸化チタン、炭酸カルシウム、および他の鉱物)、研磨剤などを含有する製品の分散安定剤として特に有用である。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含む製品は、当技術分野で公知の様々な従来の添加剤および補助剤を含有することができ、このうちの一部は、複数の機能を発揮することができる。採用される量は、製品の目的および特徴によって変動し、配合技術分野の当業者によって、および文献から容易に求めることができる。「化粧品補助剤」という用語には、組成物の有用な有効期間の間に、組成物の物理的安定性およびその明白な審美的外観および市場アピールを維持する、化粧品としておよび薬学的に許容される製品安定剤および製品仕上げ剤が含まれる。
「固定剤」という用語は、ポリマーに適用される場合、膜形成、接着性、またはポリマーが適用される表面上へ沈着されるコーティングの特性を包含する。「ヘアスタイリング、ヘアセット、および毛髪固定剤」という用語は、ヘアケア技術において一般的に理解され、本明細書で使用する場合、総合的に、毛髪固定剤および膜形成剤であるヘアセット剤を指し、局所的に毛髪に適用することによって、スタイリングの容易さおよび/またはヘアセットの保留に能動的に貢献し、ヘアセットの再スタイリング性を維持させる。それ故、ヘアセット組成物には、慣例的に、毛髪(湿った状態または乾燥した状態)に、ゲル、リンス、エマルジョン(水中油型、油中水型または多相)、例えば、ローションおよびクリーム、ポマード、スプレー(加圧型または非加圧型)、注射器、泡、例えばムースなど、シャンプー、固体、例えばスティックなど、半固体などの形態で適用するか、または洗浄によって除去されるまでのいくらかの期間、ヘアセット剤を毛髪につけたまま放置するための、本明細書中のヘアセット組成物に含浸させた、またはこの上にコーティングした、ヘアセット補助剤から適用される、ヘアスタイリング、毛髪固定剤、およびヘア手入れ製品が含まれる。
一実施形態では、ヘアセット組成物は、少なくとも1つの本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したポリマーをヘアセット剤として含む製品を包含し、これらは、毛髪を所望の形状に設定する(巻き毛またはストレート)以前、この間または後に、製品の形態に関して限定されずに、毛髪(湿った状態または乾燥した状態)に適用される。本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、驚くことに、単独の膜形成剤、レオロジー改変剤、コンディショニング固定剤として、ヘアセットおよびヘアスタイリング組成物において有用である。本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したポリマーはまた、市販の補助の毛髪固定剤ポリマー、例えば非イオン性、カチオン性、および両性のヘアセットポリマー、カチオン性コンディショニングポリマー、およびこれらの組合せなどと組み合わせるのが有用である。
従来の毛髪固定剤およびヘアスタイリングポリマーには、天然ガムならびに合成由来の樹脂およびポリマーが含まれる。市販の毛髪固定剤およびコンディショニング固定剤ポリマーの列挙は、INCI Dictionaryにおいて、製造元のウェブサイト上、および営業用文献中に容易に発見することができる。例えば、その関連開示が本明細書に参照により組み込まれている、Cosmetics & Toiletries(登録商標)において出版された「the Polymer Encyclopedia」、第117巻(12号)、2002年12月を参照されたい(Allured Publishing Corporation、Carol Stream、IL)。
適切な市販の固定剤ポリマーには、以下が含まれる:ポリアクリレート、ポリビニル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリクオタニウム、修飾セルロース、デンプン、およびこれらの混合物。これらのポリマーは、本来、非イオン性、アニオン性、カチオン性のおよび両性であってよく、限定されないが、以下が含まれる:1つまたは複数のポリオキシエチレン化(polyoxythylenated)酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー、ビニルメタクリレートコポリマー、ポリ(メチルビニルエーテル(PVM)/マレイン酸(MA))のモノアルキルエステル、例えば、PVM/MAコポリマーアクリル酸/アクリル酸エチル/N−tert−ブチル−アクリルアミドターポリマーおよびポリ(メタクリル酸/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸)のエチル、ブチルおよびイソプロピルエステルなど、アクリレートコポリマー、加工されたコーンスターチ、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリクオタニウム、例えば、ポリクオタニウム−4、ポリクオタニウム−11、ポリクオタニウム−24、ポリクオタニウム−28、ポリクオタニウム−29、ポリクオタニウム−32、ポリクオタニウム−34、ポリクオタニウム−37、ポリクオタニウム−39、ポリクオタニウム−44、ポリクオタニウム−46、ポリクオタニウム−47、ポリクオタニウム(Polyquarternium)−55、ポリクオタニウム−69、ポリクオタニウム−87、ポリエーテル−1、ポリウレタン、VA/アクリレート/ラウリルメタクリレートコポリマー、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレンAMP/アクリレートコポリマー、メタクリロイル(methacrylol)エチルベタイン/アクリレートコポリマー、ポリビニルピロリドン(PVP)、ビニルピロリドン(VP)/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、VP/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマー、VP/ジメチルアミノプロピルアミン(DMAPA)アクリレートコポリマー、VP/ビニルカプロラクタム/DMAPAアクリレートコポリマー、VP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、VP/DMAPAアクリレートコポリマー、ビニルカプロラクタム/VP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、VA/マレイン酸ブチル/アクリル酸イソボルニルコポリマー、VA/クロトネートコポリマー、アクリレート/アクリルアミドコポリマー、VA/クロトネート/プロピオン酸ビニルコポリマー、VP/酢酸ビニル/プロピオン酸ビニルターポリマー、VA/クロトネート、VP/酢酸ビニルコポリマー、VP/アクリレートコポリマー、VA/クロトン酸/ビニルプロピオネート、アクリレート/アクリルアミド、アクリレート/オクチルアクリルアミド、アクリレート/ヒドロキシアクリレートコポリマー、アクリレート/ヒドロキシエステルアクリレートコポリマー、アクリレート/ステレス−20メタクリレートコポリマー、tert−ブチルアクリレート/アクリル酸コポリマー、ジグリコール/シクロヘキサンジメタノール/イソフタレート/スルホイソフタレートコポリマー、VA/マレイン酸ブチルおよびアクリル酸イソボルニルコポリマー、ビニルカプロラクタム/VP/ジメチルアミノエチルメタクリレート、VA/マレイン酸アルキル半エステル/N−置換アクリルアミドターポリマー、ビニルカプロラクタム/VP/メタクリロアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドターポリマー、メタクリレート/アクリレートコポリマー/アミン塩、ポリビニルカプロラクタム、ポリウレタン、ヒドロキシプロピルグアー、ポリ(メタクリル酸/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸(AMPSA)、エチレンカルボキサミド(EC)/AMPSA/メタクリル酸(MAA)、ポリウレタン(poylurethane)/アクリレートコポリマーおよびヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドグアー、アクリレートコポリマー、アクリレートクロスポリマー、AMP−アクリレート/アリルメタクリレートコポリマー、ポリアクリレート−14、ポリアクリレート−2クロスポリマー、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、VA/クロトネート/ビニルネオデアノエートコポリマー、ポリ(N−ビニルアセトアミド)、ポリ(N−ビニルホルムアミド)、ポリウレタン、アクリレート/ラウリルアクリレート/ステアリルアクリレート/エチルアミンオキシドメタクリレートコポリマー、メタクリロイルエチルベタイン/メタクリレートコポリマー、加工されたコーンスターチ、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリウレタン/アクリレートコポリマー、キトサンのピロリドンカルボン酸塩、グリコール酸キトサン、カチオン性ポリガラクトマンナン、例えばグアーの四級化誘導体、例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドおよびヒドロキシプロピルグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドなど。他の適切な補助固定剤ポリマーは、その開示が本明細書中に参照により組み込まれている、米国特許第7,205,271号で開示されている。
固定剤ポリマーは、通常、一態様では、固定剤組成物総重量の、約0.01重量%〜約25重量%、別の態様では、約0.1重量%〜約10重量%、およびさらなる態様では、約0.2重量%〜約5重量%を含む。
一実施形態では、例示的ヘアケア組成物は、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを、例えば毛髪固定の特性、毛髪コンディショニング特性、粘着性特性(増粘性、レオロジー改変)、またはこれらを組み合わせた特性をヘアケア組成物に提供するのに効果的な量で含む。場合によって、ヘアケア組成物は、1つまたは複数の補助の膜形成剤、補助の毛髪固定剤、補助の毛髪コンディショニング剤、補助のレオロジー改変剤、噴霧剤、およびこれらの組合せを含むことができる。
一実施形態では、例示的スキンケア組成物は、スキンケア組成物に特性、例えばスキンコンディショニング特性、粘着特性(増粘性、レオロジー改変)、またはこれらの組合せを提供するのに効果的な量で含む。場合によって、スキンケア組成物は、1つまたは複数の補助のスキンコンディショニング剤、補助のレオロジー改変剤、またはこれらの混合物を含むことができる。
「コンディショニング剤」という用語、およびその文法的変化形は、これがスキンケアおよびヘアケアのための組成物に関する場合、湿潤剤、保湿剤、および皮膚軟化剤として機能することができる、化粧品としておよび薬学的に有用な材料を含む。一部のコンディショニング剤は、組成物において、例えば乳化剤、潤滑剤、および/または溶媒など複数の機能を発揮することができることを理解されたい。コンディショニング剤は、毛髪および/または皮膚にとってある特定のコンディショニング利点を与えるために使用される任意の材料を含む。ヘアトリートメント組成物において、適切なコンディショニング剤とは、光沢、柔軟性、櫛梳き性、帯電防止特性、湿気ハンドリング性、損傷の修復、管理容易性、髪のもつれ解消性、量感、および潤滑性能に関する1つまたは複数の利点を届けるようなものである。パーソナルクレンジング組成物における使用に適したコンディショニング剤は、一般的に、シリコーン(例えばシリコーン流体、シリコーン油、カチオン性シリコーン、シリコーンガム、高屈折率シリコーン、シリコーン樹脂、乳化したシリコーン、およびジメチコンコポリオール)、有機コンディショニングオイル(例えば炭化水素オイル、天然オイル、ポリオレフィンおよび脂肪酸エステル)、天然および合成のワックス、脂肪酸エステル、カチオン性ポリマー(ポリクオタニウムポリマーを含む)、モノマーの第四級アンモニウム化合物、カチオン性修飾ポリガラクトマンナン(例えば、グアーおよびカシアの四級化誘導体、例えば、グアーヒドロキシプロピル塩化トリモニウム(trimmonium chloride)、ヒドロキシプロピルグアーヒドロキシプロピル塩化トリモニウム、およびカシアヒドロキシプロピル塩化トリモニウム)およびこれらの組合せとして特徴づけられたコンディショニング剤である。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、驚くことに、帯電防止剤として適切なカチオン性界面活性剤および他のカチオン性化合物、例えば、ヘアケア、スキンケア、および布ケア製品に採用されているものなどとの相容性がある。「帯電防止剤」という用語は、本明細書で使用する場合、例えば、これらの電気的負荷を獲得する傾向を減少させることによって、化粧品原料またはヒトの体の表面(皮膚、毛髪、など)および布地の電気的特性を変化させ、これによって、毛髪、皮膚および布をコンディショニングすることができる成分を指す。本発明の疎水性修飾ポリマーのカチオン性の相容性を有するため、これらポリマーは通常、ヘアケア組成物、例えばシャンプー、後シャンプーコンディショニングリンス、ヘアスプレー、ヘアドレッシングなどに採用されている帯電防止剤を含有する配合物へ組み入れるのが適切である。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含む製品配合物は、パーソナルケア、家庭用ケア、施設用ケア、および工業用ケア製品、ならびに工業プロセスに慣例的にまたは広く一般に含まれている様々な添加剤および化粧品補助剤を含有することができ、これらは、これらに限定されないが、以下を含む:酸化またはアルカリ化pH調整剤(中和剤)および緩衝剤;補助の固定剤および膜形成剤、例えば合成または天然の由来の、非イオン性、アニオン性、カチオン性、または両性ポリマーなど;補助のレオロジー改変剤、例えば粘度増加ポリマー、ガム、または樹脂増粘剤またはゲル化剤;添加剤、例えば乳化剤、エマルジョン安定剤、ワックス、分散剤など、および粘度制御剤、例えば溶媒、電解液など;補助のコンディショニング剤、例えば帯電防止剤、合成オイル、植物または動物オイル、シリコーン油、モノマーまたはポリマーの四級化アンモニウム化合物およびこの誘導体、光沢強化剤、保湿剤、皮膚軟化剤、湿潤剤、潤滑剤、サンスクリーン剤など;酸化剤;還元剤;界面活性剤、例えばアニオン性、カチオン性、非イオン性、両性、両性イオン界面活性剤、およびそのシリコーン誘導体;ポリマー膜修飾剤、例えば、可塑剤、粘着付与剤、粘着性消失剤、加湿剤など;製品安定剤および仕上げ剤、例えばキレート剤、乳白剤、真珠光沢化剤、タンパク質物質およびその誘導体、ビタミンおよびその誘導体、保存剤、芳香剤、可溶化剤、着色剤(一時的または永久的)、例えば顔料および染料、UV吸収体など;噴霧剤(水−混和性または水不混和性)、例えばフッ化炭化水素、液体揮発性炭化水素、圧縮ガスなど;およびこれらの混合物。
本明細書中で論じた、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したポリマー組成物と共に採用され得る添加剤および補助剤成分、製品、または物質は、場合によっては、International Cosmetic Ingredient Dictionary、出版元:Personal Care Products Council(正式には、Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association)、WashingtonD.C.(これより以下はINCI辞書と称す)において与えられている、一般的にINCI名と呼ばれる国際命名法により(これらは、例えば、任意の版において、例えば、第1巻および第2巻、第6版、(1995年)または第1〜3巻、第7および第8版、(1997年、2000年)に見出すことができる)、またはこれらの一般的に使用されている化学名で呼ぶことができる。INCI名、商標名または両方により列挙された物質の多数の民間供給会社は、INCI辞書および多数の商業的な業界誌において見出すことができ、これらは、これらだけには限定されない、それぞれ関連する開示が本明細書に参照により組み込まれている以下を含む:2001
McCutcheon’s Directories、第1巻:Emulsifiers & Detergents and Volume2:Functional Materials、出版元:McCutcheon’s Division、The Manufacturing Confectioner Publishing Co.、Glen Rock、NJ(2001年);および2001 Cosmetic Bench Reference、edition of Cosmetics & Toiletries(登録商標)、第115巻(13号)、出版元:Allured Publishing Corporation、Carol Stream、IL(2001年)。このような構成成分および組成物の配合はまた、例えば以下の周知の参照に詳細に記述されている:Cosmetics Science and Technology、第1版(Sagarin(編))、1957年出版、および第2版(Balsamら、(編))、1972〜74年出版;およびThe Chemistry and Manufacture of Cosmetics、第2版(deNavarre(編))、1975年出版、および第3版(Schlossman(編))、2000年出版、両方ともAllured Publishing Corporationより入手可能;Rieger(編)、Harry’s Cosmeticology、第8版、Chemical Publishing、Co.,Inc.、New York、NY(2000年);ならびに、それぞれ関連する開示が本明細書に参照により組み込まれている、医薬品技術の当業者に利用できる様々な式文集、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第14版、Mack Publishing Company、Easton、PA(1970年)。
パーソナルケアおよび局所的、皮膚科用ヘルスケアのための配合された組成物は、クレンジングのためまたはやわらげるために皮膚および粘膜に適用されるが、これらの組成物は、同じまたは同様の生理学的に許容される成分の多くと混合され、同じまたは同様の製品形態へと配合され、主に、選択された成分の純度、薬剤または薬学的に一般に認められた化合物の存在、および製品がその条件下で製造される可能性のある、制御された条件により異なることは公知である。同じように、家庭用、およびI&Iのために製品に採用された成分の多くは、前述のものと同じまたは同様であり、採用される量および物質グレードが主に異なる。成分の選択および許される量はまた、国、地域、地方、および国際レベルで政府規制の対象となり得ることもまた公知である。よって、パーソナルケアおよびヘルスケア製品のための様々な有用な成分についての本明細書中での考察は、家庭用およびI&I製品および工業用途に適用することができる。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含有する組成物に配合される成分の選択および量は、配合技術の当業者には周知の通り、製品およびその機能に応じて変動することになる。パーソナルケアおよび局所的ヘルスケア製品のための配合成分は通常、本明細書中には現われない可能性があり、すでに論じた成分に加えて、これらに限定されないが、以下を含む:溶媒、界面活性剤(クレンジング剤、乳化剤、起泡力増進剤、ヒドロトロープ、可溶化剤、および懸濁剤)、脂肪酸由来のセッケン、非界面活性懸濁剤、乳化剤、スキンコンディショニング剤(皮膚軟化剤、湿潤剤、保湿剤など)、ヘアコンディショニング剤、毛髪固定剤、膜形成剤、皮膚保護剤、結合剤、キレート剤、抗菌剤、抗真菌剤、フケ防止剤、研磨剤、接着剤、吸収剤、染料、防臭剤、制汗剤、乳白剤および真珠光沢化剤、抗酸化剤、保存剤、噴霧剤、拡散助剤、サンスクリーン剤、サンレス皮膚日焼け促進剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、植物性薬品、毛染め剤、酸化剤、還元剤、ヘアブリーチおよびスキンブリーチ剤、顔料、生理学的活性物質、抗炎症剤、局所麻酔薬、芳香剤および芳香剤溶解剤など。オーラルケア製品は、例えば、界面活性剤、研磨剤、湿潤剤、および着香剤に加えて、う食予防剤、抗歯石剤および/または抗プラーク剤を含有することができる。物質およびこれらの従来からの機能および製品カテゴリーの広範なリストが、INCI辞書、一般的に、本明細書に参照により組み込まれている、特に第2巻、セクション4および5、第7版に現われる。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、特に、水ベースの、溶媒ベースの、ハイドロアルコールベースの、および混合した溶媒の配合物であり、これに限定されないが、水混和性補助溶媒を含有する配合に対して有用である。一般的に採用される有用な溶媒は、通常、液体、例えば水(脱イオン水、蒸留水、または精製水)、ポリオールなど、およびこれらの混合物などである。非水性または疎水性補助溶媒は、一般的に、実質的に水を含まない製品、例えば爪ラッカー、エアゾール噴霧スプレーにおいて、または特定の機能、例えば、油性の土壌、皮脂、メイクアップの除去、または染料、芳香剤などを溶解するために採用され、またはエマルジョンの油相に組み込まれる。水以外の補助溶媒の非限定的な例には以下が含まれる:直鎖および分枝のC1〜C6アルコール、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ヘキサノール、およびこれらの混合物など;芳香族アルコール、例えば、ベンジルアルコール、脂環式アルコール、例えば、シクロヘキサノールなど;飽和C12〜C30脂肪アルコール、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールなど。ポリオールの非限定的な例には、以下が含まれる:ポリヒドロキシアルコール、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、C2〜C4アルコキシ化アルコールおよびC2〜C4アルコキシ化ポリオール、例えば、約2〜約30個の炭素原子および1から約40個のアルコキシ単位を有する、アルコール、ジオール、およびポリオールのエトキシ化エーテル、プロポキシ化エーテル、およびブトキシ化エーテル、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールなど。非水性補助溶媒の非限定的な例には、以下が含まれる:シリコーンおよびシリコーン誘導体、例えば、シクロメチコンなど、脂肪族溶媒、例えば、シクロヘキサンおよびヘプタンなど、ケトン、例えば、アセトンおよびメチルエチルケトン、およびこれらの混合物など;エーテル、例えば、ジメチルエーテル、ジメトキシメタン、およびこれらの混合物など、天然および合成のオイルおよびワックス、例えば、植物性油脂、植物油、動物性油脂、エッセンシャルオイル、鉱油、C7〜C40イソパラフィン、アルキルカルボン酸エステル、例えば、酢酸エチル、酢酸アミル、乳酸エチルなど、ホホバオイル、サメ肝油など。前述の溶媒の混合物はまた、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーと組み合わせて利用することもできる。前述の非水性補助溶媒の一部は、コンディショナーおよび乳化剤として機能することもできる。
界面活性剤は、一般的に、クレンジング剤、乳化剤、起泡力増進剤、ヒドロトロープおよび懸濁剤として採用される。本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、すべてのクラスの界面活性剤、すなわち、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、およびこれらの混合物を含有する配合物に採用することができる。「両性界面活性剤」という用語は、本明細書で使用する場合、両性イオン界面活性剤を含む。前述の参照に加えて、界面活性剤のクラスについて、それぞれ本明細書に参照により組み込まれている以下において考察されている:Cosmetics & Toiletries(登録商標)C&T Ingredient Resource Series、「Surfactant Encyclopedia」、第2版、Rieger(編)、Allured Publishing Corporation(1996年);Schwartzら、Surface Active Agents、Their Chemistry and Technology、1949年出版;およびSurface Active Agents and Detergents、第II巻、1958年出版、Interscience Publishers。
驚くことに、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、比較的高濃度(約10〜40重量パーセント)のアニオン性界面活性剤を含有する組成物、例えばヘアおよびボディー(浴室)製品のためのシャンプーおよびツーインワンタイプの液体コンディショニング/クレンザーにおいて、増粘剤および沈着助剤として有用である。
アニオン性界面活性剤には、負の電荷をもつ疎水性物質を有する物質またはpHが中立またはそれより上に上昇した場合、負電荷を保有する物質、例えば以下などが含まれる:アシルアミノ酸、およびその塩、例えば、アシルグルタメート、アシルペプチド、サルコシネート、およびタウレート;カルボン酸およびその塩、例えば、アルカン酸およびアルカノエート、エステルカルボン酸およびエーテルカルボン酸;リン酸エステルおよびその塩;スルホン酸およびその塩、例えば、イセチオン酸アシル、スルホン酸アルキルアリール、スルホン酸アルキル、およびスルホスクシネート;ならびに硫酸エステル、例えば硫酸アルキルエーテルおよびアルキルスルフェートなど。
アニオン性界面活性剤の非限定的な例には以下が含まれる:水溶液中でわずかに酸性のアシルグルタメートの一塩基塩、例えばアシルグルタミン酸ナトリウムおよびナトリウム水素化タロウグルタメート;アシル−加水分解タンパク質の塩、例えばカリウム、パルミトイル加水分解ミルクタンパク質、ナトリウムココイル加水分解ダイズタンパク質、およびTEA−アビエトイル加水分解コラーゲン;アシルサルコシネートの塩、例えば、ミリストイルサルコシンアンモニウム、ココイルサルコシネートナトリウム、およびTEA−ラウロイルサルコシネート;アシルタウリン酸メチルナトリウムの塩、例えば、タウリン酸ラウロイルナトリウムおよびタウリン酸メチルココイルナトリウム;アルカン酸およびアルカノエート、例えば、水溶性セッケンおよび水不溶性乳化セッケンを形成する動物および植物グリセリド由来の脂肪酸(ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸アルミニウム、およびウンデシル酸亜鉛を含む);エステルカルボン酸、例えばジノノキシノール−9−シトレート;アシルラクチレートの塩、例えば、ステアロイルラクチレートカルシウムおよびラウレス−6シトレート;異なる長さのポリオキシエチレン鎖を有するエトキシ化アルコールまたはフェノール由来のエーテルカルボン酸、例えばノノキシノール−8カルボン酸、およびナトリウムトリデセス−13カルボキシレート;リン酸のモノエステルおよびジエステルならびにこれらの塩、例えば、リン脂質、ジラウレス−4−ホスフェート、DEA−オレス−10ホスフェートおよびトリエタノールアミンラウリルホスフェート;アシルイセチオネートの塩、例えば、イセチオン酸ココイルナトリウム;アルキルアリールベンゼンスルホネート、例えば、α−オレフィンスルホネート(AOS)およびそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、およびアルカノールアミン塩、ならびにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム;スルホン酸アルキル、例えば、C12〜C14オレフィンスルホン酸ナトリウム、スルホン酸ココモノグリセリドナトリウム、C12〜C15パレス−15スルホン酸ナトリウム、およびラウリルスルホ酢酸ナトリウム;スルホスクシネート、例えば、スルホコハク酸のモノエステルおよびジエステル、これらの塩ならびにそのアルコキシ化アルキル誘導体およびアルキルアミド誘導体、例えば、ジ−C4〜C10アルキルスルホコハク酸ナトリウム、ラウレススルホコハク酸二ナトリウム、オレアミドMEA−スルホコハク酸二ナトリウム、およびC12〜C15パレススルホコハク酸二ナトリウム;硫酸アルキルエーテル、例えば、ナトリウムラウリルエーテルスルフェートおよびアンモニウムラウリルエーテルスルフェート(約1〜約12モルのエチレンオキシドを有する);アルキルスルフェート、例えばC12〜C18アルキルスルフェートのナトリウム塩、アンモニウム塩およびトリエタノールアミン塩、C12〜C14オレフィン硫酸ナトリウム、ラウレス−6カルボン酸ナトリウム、C12〜C18パレス硫酸ナトリウムなど。
カチオン性界面活性剤は、正の電荷を運ぶか、または中性に近い、またはより低いpH値で荷電しない疎水性物質を有することができる、例えば、アルキルアミン、アルキルイミダゾリン、エトキシ化アミン、および第四級アンモニウム化合物である。化粧品に使用されるカチオン性界面活性剤は、好ましくはN−誘導体であり、中和アニオンは、無機であっても、有機であってもよい。第四級アンモニウムの中で、界面活性剤として有用な化合物は、以下の一般式に相当する:(R10R11R12R13N+)E−(式中、R10、R11、R12、およびR13のそれぞれは、独立して、1〜約22個の炭素原子を有する脂肪族基、またはアルキル鎖内に1〜約22個の炭素原子を有する、芳香族、アルコキシ、ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、ヒドロキシアルキル、アリールまたはアルキルアリール基から選択され、E−は、塩形成するアニオン、例えば、ハロゲン、(例えば塩化物、臭化物)、酢酸イオン、クエン酸イオン、乳酸イオン、グリコール酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、およびアルキル硫酸イオンから選択されるものなどである)。脂肪族基は、炭素原子および水素原子に加えて、エーテル結合、エステル結合、およびアミノ基など他の基を含有することができる。より長鎖の脂肪族基、例えば、約12個またはそれより上の炭素のものなどは、飽和であっても不飽和であってもよい。
アルキルアミン界面活性剤は、置換または非置換の、第一級の、第二級および第三級の脂肪C12〜C22アルキルアミンの塩であり、時には「アミドアミン」と呼ばれる物質であってよい。アルキルアミンおよびその塩の非限定的な例には、以下が含まれる:ジメチルコカミン、ジメチルパルミタミン、ジオクチルアミン、ジメチルステアラミン、ジメチルソイアミン、ソイアミン、ミリスチルアミン、トリデシルアミン、エチルステアリルアミン、N−タロウプロパンジアミン、エトキシ化ステアリルアミン、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、アラキジルベヘニルアミン、ジメチルラウラミン、ステアリルアミン塩酸塩、塩化ソイアミン、ギ酸ステアリルアミン、N−タロウプロパンジアミンジクロリド、およびアモジメチコン(シリコーンポリマーおよびアミノ官能基でブロックされたもの、例えばアミノエチルアミノプロピルシロキサンなどに対するINCI名)。アミドアミンおよびその塩の非限定的な例には以下が含まれる:ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドプロピルジメチルアミンシトレート、パルミタミドプロピルジエチルアミン、およびコカミドプロピルジメチルアミンラクテート。他のカチオン性の界面活性剤には以下が含まれる:ジステアリルジモニウムクロリド、ジセチルジモニウムクロリド、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドなど。低pHにおいて、アミンオキシドは、プロトン化でき、N−アルキルアミンと同様に挙動し得る。
アルキルイミダゾリン界面活性剤の非限定的な例には以下が含まれる:アルキルヒドロキシエチルイミダゾリン、例えば、ステアリルヒドロキシエチルイミダゾリン、ココヒドロキシエチルイミダゾリン、エチルヒドロキシメチルオレイルオキサゾリンなど。エトキシ化アミンの非限定的な例には以下が含まれる:PEG−ココポリアミン、PEG−15タロウアミン、クオタニウム−52など。
非イオン性界面活性剤は、一般的に荷電しない両親媒性試薬であり、普通異なる程度にアルコキシ化されている。非イオン性界面活性剤のクラスには以下が含まれる:アルコール、アルカノールアミド、アミンオキシド、エステル、およびエーテル。非イオン性アルコールは普通、長鎖C8〜C18アルカン炭化水素のヒドロキシ誘導体、例えばセテアリルアルコール、水素化タロウアルコール、ラノリンアルコール、アルカノールアミドなどである。アルカノールアミドは、少なくとも1つのアルコキシルまたは1つのポリオキシエチレン基を含有し、アルカノール由来のアミド、例えば、アシルアミドDEA、N−アルキルピロリドン、パームアミドMEA、ピーナッツアミドMIPA、など、およびエトキシ化アミド、例えばPEG−50タロウアミドなどを含む。アミンオキシドには以下が含まれる:アルキルアミンオキシド、例えば、ラウラミンオキシド;およびアシルアミドプロピルモルホリンオキシド、例えば、コカミドプロピルアミンオキシドなど。エステルには以下が含まれる:エトキシ化カルボン酸、例えば、PEG−8ジラウレート、PEG−8ラウレートなど;エトキシ化グリセリド、例えば、PEG−4ヒマシ油、PEG−120ステアリン酸グリセリル、トリオレインPEG−6エステルなど;グリコールエステルおよびその誘導体、例えば、ステアリン酸グリコールSE、リシノール酸プロピレングリコールなど;モノグリセリド、例えばミリステアリン酸グリセリル、パルミチン酸グリセリル乳酸塩など;ポリグリセリルエステル、例えば、ポリグリセリル−6−ジステアレート、ポリグリセリル−4オレイルエーテルなど、多価アルコールエステルおよびエーテル、例えば、グルセス−20セスキステアリン酸メチル、ジステアリン酸スクロースなど;ソルビタン/ソルビトールエステル、例えば、ポリソルベート−60、セキイソステアリン酸ソルビタンなど;ならびにリン酸のトリエステル、例えば、トリデセス−3ホスフェート、トリオレス−8ホスフェートなど。エーテルには以下が含まれる:エトキシ化アルコール、例えば、セテアレス−10、ノノキシノール−9など;エトキシ化ラノリン、例えば、PEG−20ラノリン、PPG−12−PEG−65ラノリン油など;エトキシ化ポリシロキサン、例えば、ジメチコンコポリオールなど;プロポキシ化POEエーテル、例えば、メロキサポール314、ポロキサマー122、PPG−5−セテス−20など;ならびにアルキルポリグリコシド、例えば、ラウリルグルコースなど。
非イオン界面活性剤は、乳化剤、懸濁剤、可溶化剤、起泡力増進剤として、場合によっては、ヒドロトロープとして使用することができる。適切な非イオン性界面活性剤の非限定的な例には以下が含まれる:直鎖または分枝のアルコールエトキシレート、C8〜C12アルキルフェノールアルコキシレート、例えば、オクチルフェノールエトキシレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーなど;ポリオキシエチレングリコールモノグリセリドおよびジグリセリドのC8〜C22脂肪酸エステル;ソルビタンエステルおよびエトキシ化ソルビタンエステル;C8〜C22脂肪酸グリコールエステル;エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマーなど。界面活性剤起泡力増進剤またはヒドロトロープの非限定的な例には以下が含まれる:アルカノールアミド、例えば、アセトアミドMEA、モノエタノールアミド、ジエタノールアミド、コカミドDEA、イソプロパノールアミドなど;アミンオキシド、例えば、水素化タロウアミンオキシド;短鎖アルキルアリールスルホネート、例えば、トルエンスルホン酸ナトリウム;スルホスクシネート、例えば、ステアリン酸二ナトリウムスルホスクシネートなど。
両性および両性イオン性界面活性剤は、強酸媒体中では正電荷を保有することによって、強塩基性媒体中では負電荷を保有することによって、酸または塩基のいずれかとして挙動する能力を有し、中間のpHでは、両性イオン種を形成する化合物である。主要なクラスの両性界面活性剤は、アシル/ジアルキルエチレンジアミンおよびその誘導体、例えば、ココアンフォカルボキシメチルヒドロキシ−プロピルスルフェート二ナトリウム、コカンホジプロピオナート二ナトリウム、ココアンフォ酢酸ナトリウム、ラウロアンフォPG−アセテートフォスフェートナトリウム、タロウアンフォプロピオネートナトリウム、ウンデシルエノアンフォプロピオネートナトリウムなど;およびN−アルキルアミノ酸、例えば、アミノプロピルラウリルグルタミド、ジヒドロキシエチルダイズグリシネート、ラウルアミノプロピオン酸などである。
本発明の組成物での使用のための一部の適切な両性イオン界面活性剤として、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム、およびスルホニウム化合物の誘導体として幅広く記述されているものが挙げられ、この脂肪族基は、直鎖または分枝であってよく、この脂肪族置換基のうちの1つは、約8〜約18個の炭素原子を含有し、別の置換基は、アニオン性水溶性基、例えば、カルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、ホスホナートなどを含有する。両性イオンのクラスには以下が含まれる:アルキルアミノスルホネート、アルキルベタインおよびアルキルアミドベタイン、例えば、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ジエチルアミノエチルステアラミド、ジメチルステアロアミン、ジメチルソイアミン、ソイアミン、ミリスチルアミン、トリデシルアミン、エチルステアリルアミン、N−タロウプロパンジアミン、エトキシ化(5モルエチレンオキシド)ステアリルアミン、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、アラキジルベヘニルアミンなど。一部の適切なベタイン界面活性剤には、これらに限定されないが、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルグリシネート、アルキルカルボキシグリシネート、アルキルアンフォプロピオネート、アルキルアミドプロピルヒドロキシスルテイン、アシルタウレート、およびアシルグルタメートが含まれ、このアルキルおよびアシル基は、8〜18個の炭素原子を有する。両性界面活性剤の非限定的な例には、ココアミドプロピルベタイン、ココアンフォ酢酸ナトリウム、ココアミドプロピルヒドロキシスルテイン、およびココアンフォプロピオン酸ナトリウムが含まれ、これらは、皮膚および毛髪に対してマイルドタイプのクレンザーとして特に適している。
適切な脂肪酸セッケンには、約8〜約22個の炭素原子を含有する飽和および不飽和脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、およびトリエタノールアミン塩が含まれる。本発明の別の態様では、液体セッケン組成物は、約12から約18個の炭素原子を含有する少なくとも1つの脂肪酸セッケンを含有する。セッケンに利用される脂肪酸は、飽和および不飽和であってよく、合成原料から、ならびに脂肪および天然油の加水分解に由来することができる。脂肪酸セッケンは、約8〜約22個の炭素原子を含有する脂肪酸に由来する。例示的飽和脂肪酸には、これらに限定されないが、以下が含まれる:オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステル酸、イソステアリン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、ベヘン酸など、およびこれらの混合物。例示的不飽和脂肪酸には、これらに限定されないが、以下が含まれる:ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸など、およびこれらの混合物。脂肪酸は、動物脂肪例えば、タロウなど、または植物性油脂、例えば、ヤシ油、赤油、パームカーネル油、パーム油、綿実油、オリーブ油、ダイズ油、ピーナッツ油、トウモロコシ油、およびこれらの混合物などから由来することができる。
セッケンは、様々な周知の手段、例えば、脂肪酸またはその混合物の直接的中和により、または適切な脂肪および天然油もしくはその混合物と、適切な塩基とのけん化などにより調製できる。例示的塩基には、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウムおよびトリエタノールアミンが含まれていた。
例示的乳化剤には、これらに限定されないが、以下C12〜C18脂肪アルコール;アルコキシ化C12〜C18脂肪アルコール;C12〜C18脂肪酸;およびアルコキシ化C12〜C18脂肪酸が含まれ、このアルコキシレートはそれぞれ以下を有する:10〜30単位のエチレンオキシド、プロピレンオキシド、およびエチレンオキシド/プロピレンオキシドの組合せ;C8〜C22アルキルモノ−およびオリゴグリコシド;エトキシ化ステロール;ポリグリセリンの部分エステル;2〜6個の炭素原子を有するポリオール、ならびに12〜30個の炭素原子を有する、飽和および不飽和脂肪酸のエステルおよび部分エステル;ポリグリセリンの部分エステル;およびオルガノシロキサン;ならびにこれらの組合せ。
脂肪アルコール、酸およびアルコキシ化された脂肪アルコールおよび脂肪酸は、上記の皮膚軟化剤の記述において記述されている通りである。本発明の一態様では、脂肪アルコールおよび脂肪酸はそれぞれ、10から30単位のエチレンオキシドでエトキシ化されている。
C8〜C22アルキルモノ−およびオリゴグリコシド乳化剤は、グルコースまたはオリゴサッカライドと、8〜22個の炭素原子を有する第一級脂肪アルコールと反応させることによって調製する。Plantacare(登録商標)という商標で取得可能な製品は、平均オリゴマー化度が1〜2である、オリゴグルコシド残基上にグリコシド結合したC8〜C16アルキル基を含む。例示的アルキルグルコシドおよびオリゴグリコシドは、以下から選択される:オクチルグルコシド、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド、パルミチルグルコシド、イソステアリルグルコシド、ステアリルグルコシド、アラキジルグルコシドおよびベヘニルグルコシド、およびこれらの混合物。
例示的エトキシ化ステロールとして、エトキシ化植物性油脂ステロール、例えばダイズステロールなどが含まれる。エトキシ化度は、一態様では約5を超え、別の態様では少なくとも約10である。適切なエトキシ化ステロールは、PEG−10ダイズステロール、PEG−16ダイズステロールおよびPEG−25ダイズステロールである。
ポリグリセリンの部分エステルは、2〜10のグリセロール単位を有し、1〜4つの飽和または不飽和の、直鎖または分枝の、場合によってヒドロキシル化したC8〜C30脂肪酸残基でエステル化する。代表的なポリグリセリンの部分エステルには以下が含まれる:モノカプリル酸ジグリセリン、モノカプリン酸ジグリセリン、モノラウリン酸ジグリセリン、モノカプリル酸トリグリセリン、モノカプリン酸トリグリセリン、モノラウリン酸トリグリセリン、モノカプリル酸テトラグリセリン、モノカプリン酸テトラグリセリン、モノラウリン酸テトラグリセリン、モノカプリル酸ペンタグリセリン、モノカプリン酸ペンタグリセリン、モノラウリン酸ペンタグリセリン、モノカプリル酸ヘキサグリセリン、モノカプリン酸ヘキサグリセリン、モノラウリン酸ヘキサグリセリン、モノミリスチン酸ヘキサグリセリン、モノステアリン酸ヘキサグリセリン、モノカプリル酸デカグリセリン、モノカプリン酸デカグリセリン、モノラウリン酸デカグリセリン、モノミリスチン酸デカグリセリン、モノイソステアリン酸デカグリセリン、モノステアリン酸デカグリセリン、モノオレイン酸デカグリセリン、モノヒドロキシステアリン酸デカグリセリン、ジカプリル酸デカグリセリン、ジカプリン酸デカグリセリン、ジラウリン酸デカグリセリン、ジミリスチン酸デカグリセリン、ジイソステアリン酸デカグリセリン、ジステアリン酸デカグリセリン、ジオレイン酸デカグリセリン、ジヒドロキシステアリン酸デカグリセリン、トリカプリル酸デカグリセリン、トリカプリン酸デカグリセリン、トリラウリン酸デカグリセリン、トリミリスチン酸デカグリセリン、トリイソステアリン酸デカグリセリン、トリステアリン酸デカグリセリン、トリオレイン酸デカグリセリン、トリヒドロキシステアリン酸デカグリセリン、およびこれらの混合物。
飽和C12〜C30脂肪アルコール乳化剤は、上に記載の皮膚軟化剤についての記述において記述されている。本発明の一態様では、脂肪アルコール乳化剤は、これらだけには限定されないが、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコールおよびラノリンアルコールまたはこれらアルコールの混合物から選択され、不飽和の植物性油脂および動物脂肪酸の水素添加で取得可能である。
2〜6個の炭素原子を有するポリオールおよび12〜30個の炭素原子を有する直鎖の飽和および不飽和脂肪酸のエステルおよび部分エステルに基づく乳化剤は、例えば、飽和および不飽和のC 12 〜C 30 脂肪酸とグリセロールもしくはエチレングリコールのモノエステルおよびジエステルであるか、または飽和および不飽和のC12〜C30脂肪酸とプロピレングリコールのモノエステルである。
部分的にエステル化したポリグリセリン乳化剤は、2〜約10のグリセロール単位を含み、1〜5つの飽和または不飽和の、直鎖または分枝の、場合によってヒドロキシル化したC8〜C30脂肪酸残基でエステル化する。
本発明の一態様では、乳化剤は、これらが含まれている、パーソナルケア、ホームケア、ヘルスケア、および施設用のケア組成物の総重量に基づき、約0.5重量%〜約12重量%、別の態様では、約1重量%〜約15重量%、さらなる態様では、約5重量%〜約10重量%範囲の量で存在できる。
適切な皮膚軟化剤には、これらに限定されないが、以下から選択される皮膚軟化剤が含まれる:シリコーン流体(例えば、以下に記述されている、揮発性シリコーン油および非揮発性シリコーン油);鉱油;ワセリン;植物性油脂;魚油;脂肪アルコール;脂肪酸;脂肪酸および脂肪アルコールエステル;アルコキシ化脂肪アルコール;アルコキシ化脂肪酸エステル;ベンゾエートエステル;Guerbetエステル;ポリエチレングリコールのアルキルエーテル誘導体、例えば、メトキシポリエチレングリコール(MPEG);およびポリアルキレングリコール;ラノリンおよびラノリン誘導体など。
鉱油およびワセリンは、化粧品、USPおよびNFグレードのものを含み、Penrecoから、Drakeol(登録商標)およびPenreco(登録商標)などの商標名で市販されている。鉱油には、ヘキサデカンおよびパラフィン油が含まれる。
適切な脂肪アルコール皮膚軟化剤には、これらに限定されないが、8〜30個の炭素原子を含有する脂肪アルコールが含まれる。例示的脂肪アルコールには以下が含まれる:カプリルアルコール、ペラルゴンアルコール、カプリックアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、イソセチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セテアリルアルコール、オレイルアルコール、リシノレイルアルコール、アラキジルアルコール、イコセニルアルコール、ベヘニルアルコール、およびこれらの混合物。
適切な脂肪酸皮膚軟化剤には、これらに限定されないが、10〜30個の炭素原子を含有する脂肪酸が含まれる。例示的脂肪酸は、以下から選択される:カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキジン酸、ベヘン酸、およびこれらの混合物。
脂肪酸および脂肪アルコールエステルの皮膚軟化剤の例には、これらに限定されないが、以下が含まれる:ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、ステアロイルステアリン酸オクチルドデシル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキシル、オレイン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソデシル、セバシン酸ジイソプロピル、乳酸イソステアリル、乳酸ラウリル、マレイン酸ジエチルヘキシル、PPG−14ブチルエーテルおよびプロピオン酸PPG−2ミリスチルエーテル、オクタン酸セテアリール、およびこれらの混合物。
アルコキシ化脂肪アルコール皮膚軟化剤は、脂肪アルコールとアルキレンオキシド、一般的にエチレンオキシドもしくはプロピレンオキシドとの反応から形成されるエーテルである。適切なエトキシ化脂肪アルコールは、脂肪アルコールとポリエチレンオキシドの付加反応物である。本発明の一態様において、エトキシ化脂肪アルコールは、式R’−(OCH2CH2)n’−OH、(式中、R’は、親脂肪アルコールの脂肪族残基を表し、nは、エチレンオキシドの分子の数を表す)で表すことができる。本発明の別の態様では、R’は、8〜30個の炭素原子を含有する脂肪アルコールに由来する。一態様では、n’は、2〜50、別の態様では3〜25、さらなる態様では3〜10の範囲の整数である。またさらなる態様では、R’は、上に記載の脂肪アルコール皮膚軟化剤に由来する。例示的エトキシ化脂肪アルコールは、これらに限定されないが、カプリルアルコールエトキシレート、ラウリルアルコールエトキシレート、ミリスチルアルコールエトキシレート、セチルアルコールエトキシレート、ステアリルアルコールエトキシレート、セテアリルアルコールエトキシレート オレイルアルコールエトキシレート、およびベヘニルアルコールエトキシレートであり、前述のエトキシレートのそれぞれの中のエチレンオキシド単位の数は、一態様では、2および2より上、別の態様では、2〜約150の範囲とすることができる。前述の脂肪アルコールのプロポキシ化付加反応物および前述の脂肪アルコールの混合したエトキシ化/プロポキシ化付加反応物もまた本発明の範囲内であると想定されることを理解されたい。エトキシ化/プロポキシ化脂肪アルコールのエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド単位は、ランダムまたはブロックの順序で配置することができる。
エトキシ化アルコールのより具体的な例は、これらに限定されないが、以下である:ベヘネス5−30(この5−30は、エチレンオキシド繰返し単位の範囲を意味する)、セテアレス2−100、セテス1−45、セトレス24−25、コレス10−24、コセス3−10、C9−11パレス3−8、C11−15パレス5−40、C11−21パレス3−10、C12−13パレス3−15、デセス4−6、ドドキシノール(Dodoxynol)5−12、グリセレス7−26、イソセテス10−30、イソデセス4−6、イソラウレス3−6、イソステアレス3−50、ラネス5−75、ラウレス1−40、ノノキシノール1−120、ノニルノノキシノール5−150、オクトキシノール3−70、オレス2−50、PEG4−350、ステアレス2−100、およびトリデセス2−10。
プロポキシ化アルコールの具体例として、これらに限定されないが、以下である:PPG−10セチルエーテル、PPG−20セチルエーテル、PPG−28セチルエーテル、PPG−30セチルエーテル、PPG−50セチルエーテル、PPG−2ラノリンアルコールエーテル、PPG−5ラノリンアルコールエーテル、PPG−10ラノリンアルコールエーテル、PPG−20ラノリンアルコールエーテル、PPG−30ラノリンアルコールエーテル、PPG−4ラウリルエーテル、PPG−7ラウリルエーテル、PPG−10オレイルエーテル、PPG−20オレイルエーテル、PPG−23オレイルエーテル、PPG−30オレイルエーテル、PPG−37オレイルエーテル、PPG−50オレイルエーテル、PPG−11ステアリルエーテル、PPG−15ステアリルエーテル、PPG−2ラノリンエーテル、PPG−5ラノリンエーテル、PPG−10ラノリンエーテル、PPG−20ラノリンエーテル、PPG−30ラノリンエーテル、およびPPG−1ミリスチルエーテル。
エトキシ化/プロポキシ化アルコールの具体例は、これらに限定されないが、以下である:PPG−1ベヘネス−15、PPG−12カプリレス−18、PPG−2−セテアレス−9、PPG−4−セテアレス−12、PPG−10−セテアレス−20、PPG−1−セテス−1、PPG−1−セテス−5、PPG−1−セテス−10、PPG−1−セテス−20、PPG−2−セテス−1、PPG−2−セテス−5、PPG−2−セテス−10、PPG−2−セテス−20、PPG−4−セテス−1、PPG−4−セテス−5、PPG−4−セテス−10、PPG−4−セテス−20、PPG−5−セテス−20、PPG−8−セテス−1、PPG−8−セテス−2、PPG−8−セテス−5、PPG−8−セテス−10、PPG−8−セテス−20、PPG−2C12−13パレス−8、PPG−2C12−15パレス−6、PPG−4C13−15パレス−15、PPG−5C9−15パレス−6、PPG−6C9−11パレス−5、PPG−6C12−15パレス−12、PPG−6C12−18パレス−11、PPG−3C12−14Sec−パレス−7、PPG−4C12−14Sec−パレス−5、PPG−5C12−14Sec−パレス−7、PPG−5C12−14Sec−パレス−9、PPG−1−デセス−6、PPG−2−デセス−3、PPG−2−デセス−5、PPG−2−デセス−7、PPG−2−デセス−10、PPG−2−デセス−12、PPG−2−デセス−15、PPG−2−デセス−20、PPG−2−デセス−30、PPG−2−デセス−40、PPG−2−デセス−50、PPG−2−デセス−60、PPG−4−デセス−4、PPG−4−デセス−6、PPG−6−デセス−4、PPG−6−デセス−9、PPG−8−デセス−6、PPG−14−デセス−6、PPG−6−デシルテトラデセス−12、PPG−6−デシルテトラデセス−20、PPG−6−デシルテトラデセス−30、PPG−13−デシルテトラデセス−24、PPG−20−デシルテトラデセス−10、PPG−2−イソデセス−4、PPG−2−イソデセス−6、PPG−2−イソデセス−8、PPG−2−イソデセス−9、PPG−2−イソデセス−10、PPG−2−イソデセス−12、PPG−2−イソデセス−18、PPG−2−イソデセス−25、PPG−4−イソデセス−10、PPG−12−ラネス−50、PPG−2−ラウレス−5、PPG−2−ラウレス−8、PPG−2−ラウレス−12、PPG−3−ラウレス−8、PPG−3−ラウレス−9、PPG−3−ラウレス−10、PPG−3−ラウレス−12、PPG−4ラウレス−2、PPG−4ラウレス−5、PPG−4ラウレス−7、PPG−4−ラウレス−15、PPG−5−ラウレス−5、PPG−6−ラウレス−3、PPG−25−ラウレス−25、PPG−7ラウリルエーテル、PPG−3−ミレス−3、PPG−3−ミレス−11、PPG−20−PEG−20水素添加ラノリン、PPG−2−PEG−11水素添加ラウリルアルコールエーテル、PPG−12−PEG−50ラノリン、PPG−12−PEG−65ラノリン油、PPG−40−PEG−60ラノリン油、PPG−1−PEG−9ラウリルグリコールエーテル、PPG−3−PEG−6オレイルエーテル、PPG−23−ステアレス−34、PPG−30ステアレス−4、PPG−34−ステアレス−3、PPG−38ステアレス−6、PPG−1トリデセス−6、PPG−4トリデセス−6、およびPPG−6トリデセス−8。
アルコキシ化脂肪酸皮膚軟化剤は、脂肪酸がアルキレンオキシドまたは予め形成されたポリマーのエーテルと反応する際に形成される。結果として生じた生成物は、モノエステル、ジエステル、またはこれらの混合物であってよい。本発明の使用に対して適した、適切なエトキシ化脂肪酸エステル皮膚軟化剤は、脂肪酸にエチレンオキシドを添加した製品である。この生成物は、脂肪酸のポリエチレンオキシドエステルである。本発明の一態様では、エトキシ化脂肪酸エステルは、式R”−C(O)O(CH2CH2O)n”−H(式中、R”は、脂肪酸の脂肪族残基を表し、nは、エチレンオキシドの分子の数を表す)で表すことができる。別の態様では、n”は、2〜50、別の態様では、3〜25、さらなる態様では、3〜10の範囲の整数である。本発明のさらなる別の態様では、R”は、8〜24個の炭素原子を含有する脂肪酸に由来する。またさらなる態様では、R”は、上に記載の脂肪酸皮膚軟化剤に由来する。前述の脂肪酸のプロポキシ化されたおよびエトキシ化/プロポキシ化された製品もまた本発明の範囲内であると想定されることを理解されたい。例示的アルコキシ化脂肪酸エステルには、これらに限定されないが、カプリン酸エトキシレート、ラウリン酸エトキシレート、ミリスチン酸エトキシレート、ステアリン酸エトキシレート、オレイン酸エトキシレート、ココナッツ脂肪酸エトキシレート、およびポリエチレングリコール400プロポキシ化モノラウレートが含まれ、前述のエトキシレートのそれぞれの中のエチレンオキシド単位の数は、一態様では、2および2より上、別の態様では、2〜約50の範囲とすることができる。エトキシ化脂肪酸のより具体的な例は、PEG−8ジステアレート(この8は、エチレンオキシド繰返し単位の数を意味する)、PEG−8ベヘネート、PEG−8カプレート、PEG−8カプリレート、PEG−8カプリレート/カプレート、PEGココエート(数の指定がないPEGは、エチレンオキシド単位の数が2〜50の範囲であることを意味する)、PEG−15ジココエート、PEG−2ジイソノナノエート、PEG−8ジイソステアレート、PEG−ジラウレート、PEG−ジオレアート PEG−ジステアレート、PEG−ジタレート、PEG−イソステアレート、PEG−ホホバ酸、PEG−ラウレート、PEG−リノレネート、PEG−ミリステート、PEG−オレアート、PEG−パルミテート、PEG−リシンオレアート、PEG−ステアレート、PEG−タレートなどである。
Guerbetエステル皮膚軟化剤は、Guerbetアルコールとカルボン酸のエステル化反応から形成される。Guerbetエステル皮膚軟化剤は、Noveon Consumer Specialties Division of Lubrizol Advanced Materials,Inc.から、G−20、G−36、G−38、およびG−66の製品記号表示で市販されている。
ラノリンおよびラノリン誘導体は、以下から選択される:ラノリン、ラノリンワックス、ラノリン油、ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸、アルコキシ化ラノリン、イソプロピルラノレート、アセチル化ラノリンアルコール、およびこれらの組合せ。ラノリンおよびラノリン誘導体は、Noveon Consumer Specialties Division of Lubrizol Advanced Materials,Inc.から、Lanolin LP 108 USP、Lanolin USP AAA、Acetulan(商標)、Ceralan(商標)、Lanocerin(商標)、Lanogel(商標)(製品記号表示21および41)、Lanogene(商標)、Modulan(商標)、Ohlan(商標)、Solulan(商標)(製品記号表示16、75、L−575、98、およびC−24)、Vilvanolin(商標)(製品記号表示C、CAB、L−101、およびP)などの商標名で市販されている。
皮膚軟化剤(複数可)は、全体のパーソナルケア組成物の重量の、一態様では、約0.5重量%から約30重量%、別の態様では、0.1重量%〜25重量%、さらなる態様では、5重量%〜20重量%の範囲の量で利用することができる。皮膚軟化剤は、一般的にパーソナルケア組成物に採用されるが、ホームケア、ヘルスケア、および施設用のケア組成物において、これらの皮膚軟化剤が所望の物理的特質(例えば、湿潤特性)をもたらすのであれば、パーソナルケア組成物に対して記載のものと同じ重量比で、これらをこのような組成物に採用することができる。
適切な湿潤剤には以下が含まれる:アラントイン、ピロリドンカルボン酸およびその塩、ヒアルロン酸およびその塩、ソルビン酸およびその塩、ウレア、リジン、アルギニン、シスチン、グアニジン、および他のアミノ酸、ポリヒドロキシアルコール、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ヘキサントリオール、エトキシジグリコール、ジメチコンコポリオール、ならびにソルビトール、およびそのエステル、ポリエチレングリコール、グリコール酸およびグリコール酸塩(例えばアンモニウムおよび第四級アルキルアンモニウム)、乳酸および乳酸塩(例えばアンモニウムおよび第四級アルキルアンモニウム)、糖およびデンプン、糖およびデンプンの誘導体(例えばアルコキシ化グルコース)、パンテノール例えば、dl−パンテノール、ラクトアミドモノエタノールアミン、アセトアミドモノエタノールアミンなど、ならびにこれらの混合物。一実施形態では、湿潤剤には、以下が含まれる:C3〜C6ジオールおよびトリオール、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ヘキサントリオールなど、およびこれらの混合物。このような適切な湿潤剤は、通常、本発明のパーソナルケア組成物の総重量に基づき、一態様では、約1重量%〜約10重量%、別の態様では、約2重量%〜約8重量%、さらなる態様では、約3重量%〜約5重量%を構成する。
帯電防止剤には、これらに限定されないが、以下が含まれる:タンパク質およびタンパク質誘導体、第四級アンモニウム化合物(モノマーおよびポリマー)、アミン、プロトン化アミンオキシド、ベタインなど。様々な第四級アンモニウム化合物が、特定の目的に対して列挙されているが、当業者であれば、ここでおよび明細書全体を通して記述した第四級アンモニウム化合物は、複数の機能を発揮することができ、本明細書中で論じた帯電防止という実用性に加えて、界面活性剤、コンディショナー、および抗菌剤として使用することができることを理解されよう。
タンパク質誘導体には以下が含まれる:ココジモニウムヒドロキシプロピル加水分解カゼイン、ココジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン、ココジモニウムヒドロキシプロピル加水分解ヘアケラチン、ココジモニウムヒドロキシプロピル加水分解イネタンパク質、ココジモニウムヒドロキシプロピル加水分解絹、ココジモニウムヒドロキシプロピル加水分解ダイズタンパク質、ココジモニウムヒドロキシプロピル加水分解小麦タンパク質、ココジモニウムヒドロキシプロピル加水分解絹アミノ酸、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解コラーゲン、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解ケラチン、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解絹、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解米ぬか、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解ダイズタンパク質、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解植物タンパク質、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解小麦タンパク質、加水分解小麦タンパク質、加水分解スウィートアーモンドタンパク質、加水分解イネタンパク質、加水分解ダイズタンパク質、加水分解ミルクタンパク質、加水分解植物タンパク質、加水分解ケラチン、加水分解コラーゲン、加水分解小麦グルテン、カリウムココイル加水分解コラーゲン、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解コラーゲン、ココジモニウムヒドロキシプロピル加水分解ミルクタンパク質、ラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解小麦タンパク質、ラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン、ケラチンアミノ酸、コラーゲンアミノ酸、ソイエチルジモニウムエトスルフェート、ダイズエチルモルホリニウムエトスルフェートなど。
モノマーの第四級アンモニウム化合物には、例えば以下が含まれる:アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルベタイン、ヘテロ環式アンモニウム塩およびテトラアルキルアンモニウム塩。長鎖の(脂肪性)アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩は、以下により詳細に論じられているように、コンディショナーとして、帯電防止剤として、および布柔軟剤として利用される。
アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩の非限定的な例には以下が含まれる:ステアラルコニウムクロリド、ベンザルコニウムクロリド、クオタニウム−63、オレアルコニウムクロリド、ジデシルジモニウムクロリドなど。アルキルベタイン化合物には以下が含まれる:アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルアミドプロピルヒドロキシスルテイン、およびナトリウムアルキルアミドプロピルヒドロキシホスタイン。
アルキルベタイン化合物の非限定的な例には以下が含まれる:オレイルベタイン、ヤシ−ベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ヤシ−ヒドロキシスルテイン、ヤシ/オレアミドプロピルベタイン、ヤシ−スルテイン、ココアミドプロピルヒドロキシスルテイン、およびナトリウムラウラミドプロピルヒドロキシホスタイン。ヘテロ環式アンモニウム塩には、アルキルエチルモルホリニウムエトスルフェート、イソステアリルエチルイミドニウムエトスルフェート、およびアルキルピリジニウムクロリドが含まれ、一般的に乳化剤として使用されている。
ヘテロ環式アンモニウム塩の非限定的な例には以下が含まれる:セチルピリジニウムクロリド、イソステアリルエチルイミドニウムエトスルファートなど。テトラアルキルアンモニウム塩の非限定的な例には以下が含まれる:ココアミドプロピルエチルジモニウムエトスルフェート、ヒドロキシエチルセチルジモニウムクロリド、クオタニウム−18、およびココジモニウムヒドロキシプロピル(hyroxypropyl)加水分解タンパク質、例えばヘアケラチンなど。
モノマーの第四級アンモニウム化合物の非限定的な例は、以下である:アセトアミドプロピルトリモニウムクロリド、ベヘナミドプロピルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルエチルジモニウムエトスルフェート、ベヘントリモニウムクロリド、セテチルモルホリニウムエトスルフェート、セトリモニウムクロリド、ココアミドプロピルエチルジモニウムエトスルフェート、ジセチルジモニウムクロリド、ジメチコンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヒドロキシエチルベヘナミドプロピルジモニウムクロリド、クオタニウム−26、クオタニウム−27、クオタニウム−52、クオタニウム−53、クオタニウム−63、クオタニウム−70、クオタニウム−72、クオタニウム−76加水分解コラーゲン、PEG−2−ココモニウムクロリド、PPG−9ジエチルモニウムクロリド、PPG−25ジエチルモニウムクロリド、PPG−40ジエチルモニウムクロリド、塩化ステアラルコニウム、ステアラミドプロピルエチルジモニウムエトスルフェート、ステアルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解小麦タンパク質、ステアルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン、小麦胚アミドプロパルコニウムクロリド、小麦胚アミドプロピルエチルジモニウムエトスルフェートなど。帯電防止剤は、最終組成物の約5〜30重量パーセントまでの量で採用することができるが、これに限定されない。
第四級アンモニウムポリマーの非限定的な例には、ジメチルジアリル塩化アンモニウムのポリマーおよびコポリマーが含まれ、例えば以下である:ポリクオタニウム−4、ポリクオタニウム−6、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−10、ポリクオタニウム−11 ポリクオタニウム−15、ポリクオタニウム−16、ポリクオタニウム−22、ポリクオタニウム−24、ポリクオタニウム−28、ポリクオタニウム−32、ポリクオタニウム−33、ポリクオタニウム−35、ポリクオタニウム−37、ポリクオタニウム−39、およびポリクオタニウム−44。他の第四級アンモニウム化合物には以下が含まれる:第四級アンモニウムシリコーンおよび天然ガムの四級化誘導体、例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドおよびカシアヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドなど。他のポリマーの第四級アンモニウム化合物には、第四級アンモニウムシリコーンが含まれる。
いくつかの第四級アンモニウム化合物は、布コンディショニングおよび布ケア(一般的に布柔軟剤と呼ばれる)のための帯電防止剤として使用され、通常、配合物の総重量の約20重量パーセントまでの量で採用されるが、これに限定されない。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したポリマーと組み合わせて有用な布柔軟剤には、一般的に、長鎖のアルキル化第四級アンモニウム化合物、例えば、ジアルキルジメチル第四級アンモニウム化合物、イミダゾリン第四級化合物、アミドアミン第四級化合物、ジヒドロキシプロピルアンモニウム化合物のジアルキルエステル第四級誘導体、メチルトリエタノールアンモニウム化合物のジアルキルエステル第四級誘導体、エステルアミドアミン化合物、およびジメチルジエタノール塩化アンモニウムのジエステル第四級誘導体などが含まれ、これらは、本明細書に参照により組み込まれている、Whalleyによる総説文献「Fabric Conditioning Agents」、HAPPI、55〜58頁(1995年2月)に記述されている。
ジアルキルジメチル第四級アンモニウム化合物の非限定的な例には、N,N−ジオレイル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジタロウイル−N,N−ジメチルアンモニウムエトスルフェート、N,N−ジ(水素化タロウイル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリドなどが含まれる。イミダゾリン第四級化合物の非限定的な例には、1−N−メチル−3−N−タロウアミドエチルイミダゾリウムクロリド、3−メチル−1−タロウイルアミドエチル−2−タロウイルイミダゾリニウムメチルスルフェートが含まれ、これらは、Witco Chemical Companyから、商標名VARISOFT(登録商標)475などで入手可能である。アミドアミン第四級化合物の非限定的な例には、N−アルキル−N−メチル−N,N−ビス(2−タロウアミドエチル)アンモニウム塩が含まれるが、このアルキル基は、メチル、エチル、ヒドロキシエチルなどであってよい。ジヒドロキシプロピルアンモニウム化合物のジアルキルエステル第四級誘導体の非限定的な例には以下が含まれる:1,2−ジタロウイルオキシ−3−N,N,N−トリメチルアンモニオプロパンクロリド、1,2−ジカノロイルオキシ−3−N,N,N−トリメチルアンモニオプロパンクロリドなど。
さらに、他のタイプの長鎖(例えば天然油および脂肪酸由来)のアルキル化第四級アンモニウム化合物が適切な布柔軟剤であり、これらに限定されないが、以下が含まれる:N,N−ジ(アルキルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウム塩、例えば、N,N−ジ(タロウイルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジ(カノリルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリドなど;N,N−ジ(アルキルオキシエチル)−N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム塩、例えば、N,N−ジ(タロウイルオキシエチル)−N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムクロリド、N,N−ジ(カノリルオキシエチル)−N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムクロリドなど;N,N−ジ(2−アルキルオキシ−2−オキソエチル)−N,N−ジメチルアンモニウム塩、例えば、N,N−ジ(2−タロウイルオキシ−2−オキソエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジ(2−カノリルオキシ−2−オキソエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリドなど;N,N−ジ(2−アルキルオキシエチルカルボニルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウム塩、例えばN,N−ジ(2−タロウイルオキシエチルカルボニルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジ(2−カノリルオキシエチルカルボニルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、など;N−(2−アルカノイルオキシ−2−エチル)−N−(2−アルキルオキシ−2−オキソエチル)−N,N−ジメチルアンモニウム塩、例えば、N−(2−タロウイルオキシ−2−エチル)−N−(2−タロウイルオキシ−2−オキソエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−(2−カノロイルオキシ−2−エチル)−N−(2−カノリルオキシ−2−オキソエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリドなど;N,N,N−トリ(アルキルオキシエチル)−N−メチルアンモニウム塩、例えば、N,N,N−トリ(タロウイルオキシエチル)−N−メチルアンモニウムクロリド、N,N,N−トリ(カノリルオキシエチル)−N−メチルアンモニウムクロリドなど;N−(2−アルキルオキシ−2−オキソエチル)−N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウム塩、例えば、N−(2−タロウイルオキシ−2−オキソエチル)−N−タロウイル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−(2−カノリルオキシ−2−オキソエチル)−N−カノリル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリドなど。
一態様では、長鎖アルキル基は、タロウ、カノーラ油またはパーム油由来であるが、例えばダイズ油およびココナッツ油由来の他のアルキル基もまた適切であり、これらは、ラウリル、オレイル、リシノレイル、ステアリル、パルミチルなどの脂肪アルキル基である。第四級アンモニウム塩化合物は、対イオンとして任意のアニオン性基、例えば、クロリド、ブロミド、メトスルフェート(すなわちメチルスルフェート)、アセテート、ホルメート、スルフェート、ニトレートなどを有することができる。
一態様では、第四級アンモニウム布軟化化合物には、以下が含まれる:N−メチル−N,N−ビス(タロウアミドエチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメチルスルフェートおよびN−メチル−N,N−ビス(水素化タロウアミドエチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメチルスルフェート(これら物質のそれぞれは、Witco Chemical Companyから、それぞれ商標名VARISOFT(登録商標)222およびVARISOFT(登録商標)110として入手可能)、メチルトリエタノールアンモニウム塩のジアルキルエステルクワット誘導体(例えば、ビス(アシルオキシエチル)ヒドロキシエチルメチルアンモニウムメトスルフェートエステルクワットのDEHYQUART(登録商標)AUシリーズ、Cognisから、例えばDEHYQUART(登録商標)AU35、AU46、AU56などとして入手可能);およびN,N−ジ(タロウイルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド(このタロウ鎖は、少なくとも部分的に不飽和である)。
別の態様では、布柔軟剤には以下が含まれる:周知のジアルキルジメチルアンモニウム塩、例えばN,N−ジタロウイル−N,N−ジメチルアンモニウムメチルスルフェート、N,N−ジ(水素化−タロウイル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジステアリル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジベヘニル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジ(水素化タロウ)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド(商標名ADOGEN(登録商標)442)、N,N−ジタロウイル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド(商標名ADOGEN(登録商標)470、PRAEPAGEN(登録商標)3445)、N,N−ジステアリル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド(商標名AROSURF(登録商標)TA−100)(これらすべては、Witco Chemical Companyから入手可能;N,N−ジベヘニル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリドは、商標名、KEMAMINE(登録商標)Q−2802Cで、Humko Chemical Division of Witco Chemical Corporationより販売;N,N−ジメチル−N−ステアリル−N−ベンジルアンモニウムクロリドは、商標名、VARISOFT(登録商標)SDCで、Witco Chemical Companyから、およびAMMONYX(登録商標)490で、Onyx Chemical Companyより販売)。
前述の布柔軟剤、およびこれらの混合物のいずれかは、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したポリマーと組み合わせて、特に洗濯および布ケア製品において利用することができる。エステル含有布柔軟剤に対して、組成物のpHは、特に長期の保存状態において、布柔軟剤の安定性に影響を及ぼし得る。本発明の文脈で定義される場合、pHとは、純正の組成物中で、約20℃で測定される。一態様では、組成物のpHは、約6未満である。別の態様では、pHは、約2〜約5、さらなる態様では、約2.5〜約3.5の範囲である。
pH調整剤または中和剤を、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含有する配合物に添加することができる。よって、pH調整剤は、最終組成物における所望のpH値を得るのに必要な任意の量で利用することができる。アルカリ性pH調整剤の非限定的な例には以下が含まれる:アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、および水酸化カリウム;水酸化アンモニウム;有機塩基、例えば、トリエタノールアミン、ジイソプロピルアミン、ドデシルアミン、ジイソプロパノールアミン、アミノメチルプロパノール、コカミン、オレアミン、モルホリン、トリアミルアミン、トリエチルアミン、トリメタミン(2−アミノ−2−ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール)、およびテトラキス(ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン;および無機酸のアルカリ金属塩、例えば、ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウムなど、およびこれらの混合物。酸性pH調整剤は、アミノ酸を含む有機酸、および無機の鉱酸であってよい。酸性pH調整剤の非限定的な例には以下が含まれる:酢酸、クエン酸、フマル酸、グルタミン酸、グリコール酸、塩酸、乳酸、硝酸、リン酸、硫酸水素ナトリウム、硫酸、酒石酸など、およびこれらの混合物。
適切な緩衝剤には、これらに限定されないが、以下が含まれる:アルカリまたはアルカリ土類の炭酸塩、リン酸塩、重炭酸塩、クエン酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、酸無水物、コハク酸塩など、例えばリン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウム。
pH調整剤および/または緩衝剤は、組成物において所望のpH値を得るおよび/または維持するのに必要な任意の量で利用する。一態様では、本発明の組成物は、少なくとも1つのアルカリ化剤(アルカリ性pH調整剤)または酸性化剤(酸性pH調整剤)を、組成物の総重量の0.01〜30重量%の量で含有することができる。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、毛髪および皮膚上への着色剤の沈着を促進するために、増粘剤、膜形成剤、および沈着助剤として使用することができる。毛髪用の着色剤は、一時的、半永久的または永久的毛髪染料、または毛髪をゆっくりと着色する色彩回復剤であってよい。一時的および半永久的毛髪染料は通常、リンス、ゲル、スプレー、シャンプー、スティックなどであり、毛髪色彩回復剤は、通常ヘアドレッシングまたはエマルジョンの形態である。永久的毛髪染料および長持ちする半永久的な毛髪染料は、一般的に二剤式製品であり、一方の部分は、酸化的染料中間体および染料発色剤を含有し、他方の部分は、安定化させた酸化剤、普通過酸化水素を約pH3〜4で含有し、使用直前に一緒に混合する。このような二剤式毛髪染料製品は、染料混合物が調製された場合に増粘させるため、界面活性剤成分の組合せ、普通は、非イオン性界面活性剤またはアニオン性界面活性剤を用いて配合されることは公知である。前述の文献に加えて、毛染めの化学反応および組成物は、本明細書に参照により組み込まれている、Brownら、SCC Monograph、「Permanent Hair Dyes」、Society of Cosmetic Chemists (1996年)において一般的に考察されている。本発明のポリマーは、酸性の安定化した酸化部分に対する増粘剤、または酸性部分との混合の際に非酸化部分を増粘させるための増粘剤のいずれかとして、このような毛染めシステムの二剤のうちの一方または両方に組み込むことができる。
上記に論じた成分に加えて、抗にきび製品、顔およびボディー用ブリーチ、および防腐作用製品に対して一般的に使用されている他の成分には以下が含まれる:酸化剤、例えば過酸化水素、過酸化ベンゾイル、および水溶性無機過硫酸塩化合物、例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、および過硫酸ナトリウムなど。
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーは、リンスオフヘアコンディショナー製品およびシャンプーイン製品、例えば、いわゆる「ツーインワン」コンビネーションのクレンジング/コンディショニングシャンプーにおいて一般的に使用されているシリコーンコンディショニング剤に対して驚くほど有用な安定剤および/または沈着助剤である。一態様では、コンディショニング剤は、不溶性のシリコーンコンディショニング剤である。通常、コンディショニング剤は、シャンプー組成物と混合することによって、分散した、不溶性粒子(液体粒子とも呼ばれる)の分離した、不連続な相を形成することになる。シリコーンヘアコンディショニング剤の相は、シリコーン流体であってよく、他の成分、例えばシリコーン樹脂などを含むことによって、シリコーン流体沈着効率を改善し、または特に高屈折率のインデックス(例えば約1.46より上)シリコーンコンディショニング剤が使用された場合、毛髪の光沢を強化することもできる。任意選択のシリコーン毛髪コンディショニング剤の相は、揮発性シリコーン、不揮発性シリコーン、またはこれらの組合せを含み得る。シリコーン液体粒子は、通常任意選択の懸濁剤を用いて懸濁される。シリコーンコンディショニング剤粒子は、揮発性シリコーン、非揮発性シリコーン、またはこれらの組合せを含むことができる。一態様では、非揮発性シリコーンコンディショニング剤が利用される。揮発性シリコーンが存在するとすれば、これらは通常、市販の形態の非揮発性シリコーン物質成分、例えばシリコーンガムおよび樹脂用の溶媒または担体としてのこれらの使用に付随するものである。本発明での使用のためのシリコーン毛髪コンディショニング剤は、25℃で測定した場合、一態様では、約20〜約2,000,000センチストーク(1センチストークは、1×10−6m2/sと等しい)、別の態様では、約1,000〜約1,800,000センチストーク、さらなる態様では、約50,000〜約1,500,000、またさらなる態様では、約100,000〜約1,500,000センチストークの粘度を有する。
シリコーンコンディショニング剤の濃度は、これが含まれている組成物の約0.01重量%〜約10重量%の範囲とすることができる。別の態様では、シリコーンコンディショニング剤の量は、すべての組成物の総重量に基づき、約0.1重量%〜約8重量%、さらなる別の態様では、約0.1重量%〜約5重量%、さらなる態様では、約0.2重量%〜約3重量%の範囲である。
一実施形態では、分散したシリコーンコンディショニング剤粒子は、約5μm〜約125μmの範囲の容積平均粒径を有することができる。毛髪への小粒子の適用には、容積平均粒径は、一態様では、約0.01μm〜約4μm、別の態様では、約0.01μm〜約2μm、さらなる別の態様では、約0.01μm〜約0.5μmの範囲である。毛髪への大粒子の適用には、容積平均粒径は、通常、一態様では、約5μm〜約125μm、別の態様では、約10μm〜約90μm、さらなる別の態様では、約15μm〜約70μm、さらなる態様では、約20μm〜約50μmの範囲である。
シリコーン流体、ガム、および樹脂、ならびにシリコーンの製造について考察しているセクションを含むシリコーンの参考資料が、本明細書に参照により組み込まれている、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering、第15巻、第2版、204〜308頁、John Wiley & Sons,Inc.(1989年)において見出される。シリコーン流体は、一般的にアルキルシロキサンポリマーとして記述されている。適切なシリコーンコンディショニング剤、およびシリコーンのための任意選択の懸濁剤の非限定的な例は、記述が本明細書に参照により組み込まれている、米国再発行特許第34,584号、米国特許第5,104,646号、および米国特許第5,106,609号に記述されている。
シリコーン流体は、シリコーン油を含み、これらは、25℃で測定した場合、1,000,000cSt未満、通常約5cSt〜約1,000,000cStの範囲の粘度を有する流動性を有するシリコーン物質である。適切なシリコーン油は、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマーおよびこれらの混合物を含む。ヘアコンディショニング特性を有する、他の不溶性、非揮発性のシリコーン流体を使用することもできる。
シリコーン油は、以下の式:
(式中、R
20は、アルキル、アルケニル、およびアリールから独立して選択される脂肪族であり、R
20は、置換または非置換であってよく、wは、1〜約8,000の整数である)に準ずるポリアルキル
シロキサン、ポリアリールシロキサン、またはポリアルキルアリールシロキサンを含む。本発明のパーソナルクレンジング組成物における使用に適した非置換のR
20基には、これらに限定されないが、以下が含まれる:アルコキシ、アリールオキシ、アルカリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アルカミノ、およびエーテル置換、ヒドロキシル置換、およびハロゲン置換脂肪族およびアリール基。適切なR
20基にはまた、カチオン性アミンおよび第四級アンモニウム基も含まれる。
本発明の一態様では、例示的R20アルキルおよびアルケニル置換基は、C1〜C5アルキルおよびアルケニル、別の態様ではC1〜C4アルキルおよびアルケニル、さらなる態様ではC1〜C2アルキルおよびアルケニルの範囲である。他のアルキル含有基、アルケニル含有基またはアルキニル含有基(例えばアルコキシ、アルカリール、およびアルカミノなど)の脂肪族部分は、直鎖または分枝鎖であってよく、一態様では、C1〜C5、別の態様では、C1〜C4、さらなる態様では、C1〜C2の範囲であってよい。上で論じたように、このR20置換基はまた、アミノ官能基(例えばアルカミノ基)を含有することもでき、このアミノ官能基は、第一級、第二級または第三級アミンまたは第四級アンモニウムであってよい。これらには、モノ−、ジ−およびトリ−アルキルアミノおよびアルコキシアミノ基が含まれ、この脂肪族部分の鎖長は上述の通りである。
例示的シロキサンは、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、およびポリメチルフェニルシロキサンである。これらのシロキサンは、例えば、General Electric Companyから、Viscasil RおよびSF 96シリーズとして、Dow Corning から売り出されているDow Corning 200シリーズとして入手可能である。使用することができる例示的ポリアルキルアリールシロキサン流体には、例えば、ポリメチルフェニルシロキサンが含まれる。これらシロキサンは、例えば、General Electric Companyから、SF 1075メチルフェニル流体として、またはDow Corningから556 Cosmetic Grade Fluidとして入手可能である。
カチオン性シリコーン流体はまた、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーと共に使用するのに適している。カチオン性シリコーン流体は、一般式:
(R21)eG3−f−Si−(OSiG2)g−(OSiGf(R1)(2−f)h−O−SiG3−e(R21)f
(式中、Gは、水素、フェニル、ヒドロキシ、またはC1〜C8アルキル(例えば,メチルまたはフェニル)であり、eは0または1〜3の整数であり、fは0または1であり、gは、0〜1,999の数であり、hは、一態様では1〜2,000、別の態様では1〜10の整数であり、gとhの合計は、本発明の一態様では1〜2,000、別の態様では50〜500の数であり、R21は、一般式CqH2qL(式中、qは、2〜8の値を有する整数であり、Lは、以下の基:
a)−N(R22)CH2CH2N(R22)2
b)−N(R22)
c)−N(R22)3CA−
d)−N(R22)CH2CH2N(R22)2H2CA−
(式中、R22は、独立して、水素、C1〜C20アルキル、フェニル、ベンジルから選択され、A−は、塩化物イオン、臭化物イオン、フッ化物イオン、およびヨウ化物イオンから選択されるハロゲン化物イオンである)から選択される)に準ずる一価の基である)で表すことができるが、これに限定されない。すぐ上で定義された前の式に相当する例示的カチオン性シリコーンは、以下の式の「トリメチルシリルアモジメチコン」:
(CH3)3−Si−[O−Si(CH3)2)]g−[O−(CH3)Si((CH2)3−NH−(CH2)2−NH2)]h−O−Si(CH3)3
として公知のポリマーである
本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーと組み合わせて有用な別のカチオン性シリコーンは、以下の式:
(式中、R
22は、C
1〜C
18アルキルおよびC
1〜C
18アルケニル基から選択される基を表し、R
23は、独立して、C
1〜C
18アルキレン基またはC
1〜C
18アルキレンオキシ基から選択される基を表し、Qは、ハライドイオンであり、rは、一態様では2〜20、別の態様では2〜8の平均統計値を意味し、sは、一態様では20〜200、別の態様では20〜50の平均統計値を意味する)で表すことができる。一態様では、R
22はメチルである。別の態様では、Qはクロリドである。
任意選択の他のシリコーン流体は、不溶性シリコーンガムである。これらのガムは、25℃での粘度が1,000,000センチストークより大きいか、または1,000,000センチストークに等しいポリシロキサン物質である。シリコーンガムは、すべて本明細書中に参考として組み込まれている、米国特許第4,152,416号;Noll and Walter、Chemistry and Technology of Silicones、New York:Academic Press 1968年;およびGeneral Electric Silicone Rubber Product Data Sheets SE 30、SE 33、SE 54およびSE 76において記述されている。シリコーンガムは通常、質量分子量が約200,000ダルトンを超える、一般的に約200,000〜約1,000,000ダルトンの間であり、これらの具体例には以下が含まれる:ポリジメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン/メチルビニルシロキサンコポリマー、ポリジメチルシロキサン/ジフェニルシロキサン/メチルビニルシロキサン)コポリマー、およびこれらの混合物。
別のカテゴリーの不揮発性、不溶性シリコーン流体コンディショニング剤は、一態様では少なくとも約1.46、別の態様では少なくとも約1.48、さらなる態様では少なくとも約1.52、またさらなる態様では少なくとも約1.55の屈折率を有する高屈折率ポリシロキサンである。ポリシロキサン流体の屈折率は、一般的に約1.70未満、通常約1.60未満である。この文脈で、ポリシロキサン「流体」には、油ならびにガムが含まれる。
高屈折率ポリシロキサン流体には、上述のポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、およびポリアルキルアリールシロキサンに対して記載された一般式で表されるもの、ならびに以下の式:
(式中、置換基R
20は、上で定義された通りであり、繰返し単位の数kは、一態様では約3〜約7、別の態様では3〜5の範囲である)で表される環状ポリシロキサン(シクロメチコン)が含まれる。高屈折率ポリシロキサン流体は、屈折率を、上述の所望のレベルに増加させるのに十分な量のアリール含有R
20置換基を含有することができる。さらに、R
20およびkは、物質が非揮発性となるように選択されなければならない。アリール含有置換基には、環式脂肪族およびヘテロ環式の5および6員アリール環を含有するものおよび縮合した5または6員環を含有するものが含まれる。アリール環は、置換でも非置換でもよい。置換基は、脂肪族置換基を含み、アルコキシ置換基、アシル置換基、ケトン、ハロゲン(例えば、ClおよびBr)、アミンなども含むことができる。例示的アリール含有基には、以下が含まれる:置換および非置換のアレーン、例えば、フェニル、およびフェニル誘導体、例えば、C
1〜C
5アルキルまたはアルケニル置換基を有するフェニル、例えば、アリルフェニル、メチルフェニルおよびエチルフェニル、ビニルフェニル、例えばスチレニルおよびフェニルアルキンなど(例えばフェニルC
2〜C
4アルキン)。ヘテロ環式アリール基は、フラン、イミダゾール、ピロール、ピリジンなどに由来する置換基を含む。縮合アリール環置換基には、例えば、ナフタレン、クマリン、およびプリンが含まれる。高屈折率ポリシロキサン流体のアリール含有置換基の置換度は、ポリシロキサン流体の重量に基づき、一態様では、少なくとも約15重量%、別の態様では、少なくとも約20重量%、さらなる態様では、少なくとも約25重量%、またさらなる態様では、少なくとも約35重量%、さらなる態様では、少なくとも約50重量%となる。通常、アリール置換度は、約90重量%未満となり、さらに通常、約85重量%未満となり、一般的に、ポリシロキサン流体の約55重量%〜約80重量%の範囲とすることができる。
別の態様では、高屈折率ポリシロキサン流体は、フェニルまたは置換フェニル誘導体の組合せを有する。この置換基は、C1〜C4アルキル(例えば、メチル)、ヒドロキシ、およびC1〜C4アルキルアミノ(例えば,−R24NHR25NH2(式中、各R24およびR25基は、独立して、C1〜C3アルキル、アルケニル、および/またはアルコキシである))から選択することができる。
本発明の組成物に高屈折率シリコーンが使用される場合、これらは、溶液中で、例えばシリコーン樹脂または界面活性剤などの拡散剤と共に場合によって使用することによって、拡散を強化するのに十分な量で表面張力を減少させ、これによって、このような組成物で処理される毛髪の光沢(乾燥後)を強化することができる。本発明の組成物での使用に適したシリコーン流体は、すべて本明細書中に参考として組み込まれている、米国特許第2,826,551号、米国特許第3,964,500号、米国特許第4,364,837号、英国特許第849,433号、およびSilicon Compounds、Petrarch Systems,Inc.(1984年)において開示されている。高屈折率ポリシロキサンは、Dow Corning Corporation(Midland、Mich.)Huls America(Piscataway、N.J.)、およびGeneral Electric Silicones(Waterford、N.Y.)から入手可能である。
シリコーン樹脂は、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーと組み合わせた使用に適したシリコーンコンディショニング剤の中に含むことができる。これらの樹脂は、架橋されたポリシロキサンである。架橋は、シリコーン樹脂の製造中に、三官能性および四官能性のシランと、単官能性または二官能性の(または両方の)シランの組み込みを介して導入される。
当業者にはよく理解されているように、シリコーン樹脂が生じるために必要となる架橋度は、シリコーン樹脂中に組み込まれた特定のシラン単位によって変動することになる。一般的に、これらが乾燥して堅い、または硬質な膜となるように、十分なレベルの三官能性および四官能性のシロキサンモノマー単位(それ故、十分なレベルの架橋)を有するシリコーン物質は、シリコーン樹脂とみなされる。酸素原子とケイ素原子の比は、ある特定のシリコーン物質における架橋レベルの指標である。1個のケイ素原子につき、少なくとも約1.1個の酸素原子を有するシリコーン物質は、一般的に、本明細書中のシリコーン樹脂となる。一態様では、酸素:ケイ素原子の比は、少なくとも約1.2:1.0である。シリコーン樹脂の製造に使用されるシランには、モノメチル−、ジメチル−、トリメチル−、モノフェニル−、ジフェニル−、メチルフェニル−、モノビニル−、およびメチルビニル−クロロシラン、および四塩化シラン(terachlorosilane)が含まれ、メチル−置換シランが最も一般的に利用されている。シリコーン樹脂は、General Electricにより、GE SS4230およびSS4267として提供されている。
シリコーン物質およびシリコーン樹脂は、具体的には、当分野の技術者には「MDTQ」命名法として公知の簡単な命名システムにより特定される。このシステムでは、シリコーンは、シリコーンを構成する様々なシロキサンモノマー単位の存在に従い記述される。簡単に説明すると、記号Mは、単官能性の単位(CH3)3SiO0.5を意味し、Dは、二官能性の単位(CH3)2SiOを意味し、Tは、三官能性の単位(CH3)SiO1.5を意味し、Qは、四官能性(クアドラ−またはテトラ−ファンクショナル)の単位SiO2を意味する。単位記号のプライム記号(例えばM’、D’、T’、およびQ’)は、メチル以外の置換基を意味し、各出現ごとに具体的に定義されなければならない。典型的な交互の置換基には、例えば、ビニル、フェニル、アミン、ヒドロキシルなどの基が含まれる。様々な単位のモル比は、これが、シリコーン中の各タイプの単位の総数(またはその平均)を示している記号に対する付き文字という形であるか、または分子量と組み合わせて具体的に示された比であるかに関わらず、MDTQシステム下ではシリコーン物質の記述を完了する。シリコーン樹脂中の、T、Q、T’および/またはQ’と、D、D’、Mおよび/またはM’のより高い相対分子量は、より高いレベルの架橋の指標である。しかしすでに論じたように、全体の架橋レベルは、酸素とケイ素の比により指示することもできる。
本発明の組成物における使用のための例示的シリコーン樹脂には、これらに限定されないが、以下が含まれる:MQ、MT、MTQ、MDTおよびMDTQ樹脂。一態様では、メチルは、シリコーン樹脂置換基である。別の態様では、シリコーン樹脂は、MQ樹脂から選択され、このM:Q比は、約0.5:1.0〜約1.5:1.0であり、シリコーン樹脂の平均分子量は、約1000〜約10,000ダルトンである。
屈折率が1.46未満の非揮発性シリコーン流体と共に採用される場合、非揮発性シリコーン流体とシリコーン樹脂構成成分の重量比は、一態様では、約4:1〜約400:1、別の態様では、約9:1〜約200:1、さらなる態様では、特にシリコーン流体構成成分が、上述の通り、ポリジメチルシロキサン流体、またはポリジメチルシロキサン流体とポリジメチルシロキサンガムの混合物の場合、約19:1〜約100:1の範囲である。シリコーン樹脂が、シリコーン流体と、この組成物中の同じ相の一部分を形成する、すなわちコンディショニング活性である限り、組成物中のシリコーンコンディショニング剤のレベルの決定において、流体と樹脂の合計が含まれるべきである。
上述の揮発性シリコーンには、環状および直鎖のポリジメチルシロキサンなどが含まれる。環状揮発性シリコーン(シクロメチコン)は通常、約3〜約7個のケイ素原子を、酸素原子と交互に、環状の環構造、例えば、非揮発性環状シリコーンに対して上述したものの中に含有する。しかし、式の中で各R20置換基および繰返し単位kは、物質が非揮発性であるように選択しなければならない。通常、R20は、2つのアルキル基(例えば、メチル基)で置換されている。直鎖の揮発性シリコーンは、上述のようなシリコーン流体であり、約25mPa・s以下の粘度を有する。「揮発性」は、シリコーンが、測定可能な気体圧、または20℃で少なくとも2mm Hgの気体圧を有することを意味する。非揮発性シリコーンは、20℃で、2mm Hg未満の気体圧を有する。環状および直鎖の揮発性シリコーンの記述は、それぞれ本明細書に参照により組み込まれている、Todd
and Byers、「Volatile Silicone Fluids for
Cosmetics」、Cosmetics and Toiletries、第91巻(1号)、27〜32頁(1976年)、およびKasprzak、「Volatile Silicones」、Soap/Cosmetics/Chemical Specialities、40〜43頁(1986年12月)において見出される。
例示的揮発性シクロメチコンは、D4シクロメチコン(オクタメチルシクロテトラシロキサン)、D5シクロメチコン(デカメチルシクロペンタシロキサン)、D6シクロメチコン、およびこれらのブレンド(例えば、D4/D5およびD5/D6)である。揮発性シクロメチコンおよびシクロメチコンブレンドは、G.E.Siliconesから、SF1173、SF1202、SF1256、およびSF1258として、Dow Corning Corporationから、Dow Corning(登録商標)244、245、246、345、および1401 Fluidとして市販されている。揮発性シクロメチコンと揮発性直鎖ジメチコンのブレンドもまた想定される。
例示的揮発性直鎖のジメチコンには、以下が含まれる:ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサンおよびこれらのブレンド。揮発性直鎖のジメチコンおよびジメチコンブレンドは、Dow Corning Corporationから、Dow Corning 200(登録商標)Fluid(例えば、製品記号表示、0.65 CST、1 CST、1.5 CST、および2 CST)として、およびDow Corning(登録商標)2−1184 Fluidとして市販されている。
乳化したシリコーンもまた、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーとの組合せに適している。通常、シリコーンエマルジョンは、組成物中で、一態様では30μm未満、別の態様では20μm未満、さらなる態様では10μm未満の平均シリコーン粒径を有する。本発明の一実施形態では、組成物中の乳化したシリコーンの平均シリコーン粒径は、2μm未満であり、それは理想的には、0.01〜1μmの範囲である。平均シリコーン粒径<0.15マイクロメーターを有するシリコーンエマルジョンは、一般的にマイクロエマルジョンと呼ばれる。粒径は、2600D Particle Sizer、Malvern Instruments製を使用して、レーザー光散乱技法を用いて測定することができる。本発明における使用に適したシリコーンエマルジョンはまた、予め乳化した形態でも市販されている。適切な予め形成されたエマルジョンの例には、エマルジョンDC2−1766、DC2−1784、およびマイクロエマルジョンDC2−1865およびDC2−1870が含まれ、これらはすべてDow Corningから入手可能である。これらはすべて、ジメチコノールのエマルジョン/マイクロエマルジョンである。架橋したシリコーンガムもまた、予め乳化した形態で入手可能であり、これは配合を簡略化するために有利である。例示的物質は、Dow CorningからDCX2−1787として入手可能であり、これは架橋したジメチコノールガムのエマルジョンである。別の例示的物質は、Dow CorningからDCX2−1391として入手可能であり、これは、架橋したジメチコノールガムのマイクロエマルジョンである。アミノ官能基シリコーンの予め形成されたエマルジョンはまた、シリコーン油の製造元、例えば、Dow CorningおよびGeneral Electricなどから入手可能である。特に適切なのは、非イオン性および/またはカチオン性界面活性剤を有するアミノ官能基シリコーン油のエマルジョンである。具体例には、以下が含まれる:DC929 Cationic Emulsion、DC939 Cationic Emulsion、DC949 Cationic emulsion、および非イオン性エマルジョン、DC2−7224、DC2−8467、DC2−8177およびDC2−8154(すべてDow Corningから入手可能)。上記タイプのシリコーンのうちのいずれかの混合物もまた使用することができる。適切なアミノ官能基シリコーンの具体例は、アミノシリコーン油、DC2−8220、DC2−8166、DC2−8466、およびDC2−8950−114(すべてDow Corningから入手可能)、およびGE1149−75、(例えば、General Electric Silicones)である。本発明において有用な第四級シリコーンポリマーの例は、物質K3474であり、これは、Goldschmidt、Germanyから入手可能である。
他の適切なシリコーン油には、ジメチコンコポリオールが含まれ、これは、アルキレンオキシド単位で修飾したジメチルシロキサン(ジメチコン)の直鎖または分枝のコポリマーである。アルキレンオキシド単位は、ランダムまたはブロックコポリマーとして配置することができる。一般的に有用なクラスのジメチコンポリオールは、ポリジメチルシロキサンの末端および/またはペンダントブロック、およびポリアルキレンオキシドのブロック、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、またはこれら両方のブロックを有するブロックコポリマーである。ジメチコンコポリオールは、ジメチコンポリマー中に存在するポリアルキレンオキシドの量に応じて水溶性または水不溶性であってよく、特徴においてアニオン性、カチオン性、または非イオン性であってよい。
水溶性または水分散性シリコーンを、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーと組み合わせて使用することもできる。このような水溶性シリコーンは、適切なアニオン性官能性、カチオン性の官能性、および/または非イオン性官能性を含有することによって、シリコーンが水溶性または水分散性を得ることができる。一実施形態では、水溶性のシリコーンは、ポリシロキサン主鎖を含有し、このポリシロキサン主鎖に少なくとも1つのアニオン性部分がグラフトしている。アニオン性部分は、ポリシロキサン骨格の末端の終点にグラフトすることができ、またはペンダント側鎖基としてグラフトすることができ、または両方も可能である。アニオン性基とは、少なくとも1つのアニオン性基、または塩基による中和に続いて、アニオン性基へとイオン化することができる少なくとも1つの基を含有する任意の炭化水素部分を意味する。すでに論じたように、シリコーン鎖上にグラフトしたアニオン特性のある炭化水素基の量は、塩基によるイオン化可能な基の中和の後で、対応するシリコーン誘導体が水溶性または水分散性となるように選択する。アニオン性シリコーン誘導体は、既存の商品から選択することができ、または当技術分野で公知の任意の手段により合成することができる。非イオン性シリコーンは、アルキレンオキシド末端および/またはペンダント側鎖単位(例えば、ジメチコンコポリオール)を含有する。
アニオン性基を有するシリコーンは、(i)シラン性(silinic)水素を含有するポリシロキサンと、(ii)アニオン性官能基も含有するオレフィン不飽和を含有する化合物との間の反応により合成することができる。このような反応の例は、Si−H基(複数可)を含有するポリ(ジメチルシロキサン)と、オレフィン、CH2=CHR26(式中、R26は、アニオン性基を含有する部分を表す)との間のヒドロシリル化反応である。オレフィンは、モノマー、オリゴマーまたはポリマーであってよい。ペンダント反応性のチオ(−SH)基(複数可)を含有するポリシロキサン化合物もまた、不飽和アニオン性基含有化合物をポリ(シロキサン)骨格にグラフトさせるのに適している。
本発明の一態様によると、エチレンの不飽和を含有するアニオン性モノマーは、単独でまたは組み合わせて使用され、直鎖または分枝の、不飽和カルボン酸から選択される。例示的不飽和カルボン酸は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸およびクロトン酸である。モノマーを、塩基で部分的にまたは完全に、場合によって中和することによって、アルカリ、アルカリ土類金属、およびアンモニウム塩を形成することができる。適切な塩基には、これらに限定されないが、以下が含まれる:アルカリ水酸化物、アルカリ土類水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム)および水酸化アンモニウム。同様に、前述のモノマーから形成されたオリゴマーおよびポリマーのグラフトセグメントは、塩基(水酸化ナトリウム、アンモニア水など)で後中和することによって、塩を形成できることに注意されたい。本発明での使用に適したシリコーン誘導体の例は、特許出願番号EP−A−0582,152およびWO93/23009に記述されている。例示的クラスのシリコーンポリマーは、以下の構造:
(式中、G
1は、水素、C
1〜C
10アルキルおよびフェニル基を表し、G
2は、C
1〜C
10アルキレンを表し、G
3は、エチレン不飽和を含有する少なくとも1つのアニオン性モノマーの重合により得たアニオン性ポリマーの残基を表し、jは、0または1であり、tは、1〜50の範囲の整数であり、uは、10〜350の整数である)で表される繰返し単位を含有するポリシロキサンである。本発明の一実施形態では、G
1はメチルであり、jは1であり、G
2はプロピレン基であり、G
3は、カルボン酸基を含有する少なくとも1つの不飽和のモノマーの重合により得たポリマーの基(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、クロトン酸、マレイン酸、またはアコニット酸など)を表す。
一態様では、最終のポリマー中のカルボキシレート基含有量は、ポリマー200gにつきカルボキシレート1モル〜ポリマー5000gにつきカルボキシレート1モルの範囲である。一態様では、シリコーンポリマーの数分子量は、約10,000〜約1,000,000、別の態様では10,000〜100,000の範囲である。カルボン酸基を含有する例示的不飽和モノマーは、アクリル酸およびメタクリル酸である。カルボン酸基を含有するモノマーに加えて、アクリル酸およびメタクリル酸のC1〜C20アルキルエステルは、ポリマーの骨格に共重合できる。例示的エステルは、これらに限定されないが、アクリル酸およびメタクリル酸のエチルエステルおよびブチルエステルが含まれる。市販のシリコーン−アクリレートポリマーは、3M Companyから、商標Silicones「Plus」Polymer 9857C(VS80 Dry)で売り出されている。これらのポリマーはポリジメチルシロキサン(PDMS)骨格を含有し、この上にポリ(メタ)アクリル酸およびポリ(メタ)アクリレートのブチルエステルのランダムな繰返し単位が(チオプロピレン基を介して)グラフトされている。これらの製品は、チオプロピル官能基化したポリジメチルシロキサンと、(メタ)アクリル酸およびブチル(メタ)アクリレートを含むモノマーの混合物との間のラジカル共重合により慣例的に得ることができる。
別の実施形態では、本発明の実施において有用な水溶性のシリコーンコポリオールは、以下の式で表されるシリコーンコポリオールカルボキシレートで表すことができる:
(式中、R
27およびR
28は、独立して、C
1〜C
30アルキル、C
6〜C
14アリール、C
7〜C
15アラルキル、C
1〜C
15アルカリール、または1〜40個の炭素のアルケニル基、ヒドロキシル、−R
31−G’または−(CH
2)
3O(EO)
a(PO)
b(EO)
c−G’から選択されるが、ただし、R
27およびR
28は両方ともメチルでないことを条件とし、R
29は、C
1〜C
5アルキルまたはフェニルから選択され、この式において、a、b、およびcは、独立して、0〜100の範囲の整数であり、EOは、エチレンオキシド、−(CH
2CH
2O)−であり、POは、プロピレンオキシド、−(CH
2CH(CH
3)O)−であり、この式において、oは、1〜200の範囲の整数であり、pは、0〜200の範囲の整数であり、qは、0〜1000の範囲の整数であり、R
30は、水素、C
1〜C
30アルキル、アリール、C
7〜C
15アラルキル、C
7〜C
15アルカリール、または1〜40個の炭素のアルケニル基、または−C(O)−X(式中、Xは、C
1〜C
30アルキル、C
6〜C
14アリール、C
7〜C
15アラルキル、C
1〜C
15アルカリール、または1〜40個の炭素のアルケニル基、またはこれらの混合物である)であり、R
31は、6〜18個の炭素のアリーレン基
に介在されていてもよい1〜40個の炭素原子のアルキレン基または2〜8個の炭素の不飽和を含有するアルキレン基から選択される二価の基であり、G’は、独立して、以下から選択される
(式中、R
32は、1〜40個の炭素のアルキレン、2〜5個の炭素原子を含有する不飽和の基、または6〜12個の炭素原子のアリーレン基から選択される二価の基であり、Mは、Na、K、Li、NH
4、またはC
1〜C
10アルキル、C
6〜C
14アリール(例えば、フェニル、ナフチル)、C
2〜C
10アルケニル、C
1〜C
10ヒドロキシアルキル、C
7〜C
24アリールアルキルまたはC
7〜C
24アルカリール基を含有するアミンから選択されるカチオンである)。代表的なR
32基は、−CH
2CH
2−、−CH=CH−、−CH=CHCH
2−、およびフェニレンである。
別の実施形態では、本発明の実施において有用な水溶性シリコーンは、以下の式で表される、アニオン性シリコーンコポリオールで表すことができる:
(式中、R
33は、メチルまたはヒドロキシルであり、R
34は、C
1〜C
8アルキルまたはフェニルから選択され、R
35は、基−(CH
2)
3O(EO)
x(PO)
y(EO)
z−SO
3 −M
+(式中、Mは、Na、K、Li、またはNH
4から選択されるカチオンであり、この式の中で、x、yおよびzは、独立して、0〜100の範囲の整数である)を表し、R
36は、基−(CH
2)
3O(EO)
x(PO)
y(EO)
z−Hを表し、この式において、aおよびcは、独立して0〜50の範囲の整数であり、bは、1〜50の範囲の整数であり、EOは、エチレンオキシド、例えば、−(CH
2CH
2O)−であり、POは、プロピレンオキシド、例えば、−(CH
2CH(CH
3)O)−である)。さらなる別の実施形態では、本発明の実施において有用な水溶性シリコーンは、以下の式で表されるアニオン性シリコーンコポリオールで表すことができる:
(式中、R
37およびR
38は、独立して、−CH
3であるか、または
−(CH
2)
3O(EO)
a(PO)
b(EO)
c−C(O)−R
40−C(O)OHで表される基であり、ただし、R
37およびR
38が両方とも同時に−CH
3ではないことを条件とし、R
40は、二価の基−CH
2CH
2、−CH=CH−、およびフェニレンから選択され、R
39は、C
1〜C
5アルキルまたはフェニルから選択され、この式において、a、bおよびcは、独立して0〜20の範囲の整数であり、EOは、エチレンオキシド残基、例えば、−(CH
2CH
2O)−などであり、POは、プロピレンオキシド残基、例えば,−(CH
2CH(CH
3)O)−などであり、この式において、oは1〜200の範囲の整数であり、qは0〜500の範囲の整数である)。
本発明で有用な他の水溶性シリコーンは、四級化シリコーンコポリオールポリマーである。これらのポリマーには、ペンダント第四級の窒素官能基が存在し、これらのポリマーは以下の式で表される:
(式中、R
41は、第四級置換基−N
+R
3R
4R
5X
−(式中、R
3およびR
4およびR
5は、独立して、水素、ならびに直鎖および分枝のC
1〜C
24アルキルから選択され、X
−は、窒素原子上のカチオン性電荷を均衡させるのに適したアニオンを表す)を表し、R
42は、C
1〜C
10アルキルおよびフェニルから選択され、R
43は、−(CH
2)
3O(EO)
x(PO)
y(EO)
z−H(ここで、EOは、エチレンオキシド残基、例えば、−(CH
2CH
2O)−であり、POは、プロピレンオキシド残基、例えば、−(CH
2CH(CH
3)O)−である)、この式の中で、aは、0〜200の整数であり、bは0〜200の整数であり、cは1〜200の整数であり、この式の中で、x、yおよびzは整数であり、独立して0〜20から選択される)。一態様では、アニオンX
−は、クロリド、ブロミド、ヨージド、スルフェート、メチルスルフェート、スルホネート、ニトレート、ホスフェート、およびアセテートから選択されるアニオンを表す。
他の適した水溶性シリコーンは、以下の式で表される、アミン置換シリコーンコポリオールである:
(式中、R
44は、−NH(CH
2)
nNH
2または−(CH
2)
nNH
2、(この式の中で、nは、2〜6の整数である)から選択され、xは、0〜20のn整数であり、EOは、エチレンオキシド残基、例えば、−(CH
2CH
2O)−であり、POは、プロピレンオキシド残基、例えば、−(CH
2CH(CH
3)O)−であり、この式の中でaは0〜200の整数であり、bは、0〜200の整数であり、cは1〜200の整数であり、この式の中で、x、yおよびzは、整数であり、独立して0〜20から選択される)。
さらなる他の水溶性シリコーンは、以下の式で表される非イオン性シリコーンコポリオール(ジメチコンコポリオール)から選択することができる:
(式中、R
45は、独立して、C
1〜C
30アルキル、C
6〜C
14アリール、およびC
2〜C
20アルケニルから選択される基を表し、R
46は、C
1〜C
30アルキル、C
6〜C
14アリール、およびC
2〜C
20アルケニルから選択される基を表し、EOは、エチレンオキシド残基、例えば、−(CH
2CH
2O)−であり、POは、プロピレンオキシド残基、例えば、−(CH
2CH(CH
3)O)−であり、この式の中で、a、b、およびcは、独立して、0〜100であり、この式の中でxは、0〜200であり、yは、1〜200である)。
別の実施形態では、水溶性シリコーンは、以下の式で表される非イオン性シリコーンコポリオールから選択することができる:
(式中、R
48およびR
49は、独立して、C
1〜C
30アルキル、C
6〜C
14アリール、およびC
2〜C
20アルケニルから選択される基を表し、EOは、エチレンオキシド残基、例えば、−(CH
2CH
2O)−であり、POは、プロピレンオキシド残基、例えば、−(CH
2CH(CH
3)O)−であり、この式の中で、a、b、およびcは、独立して、0〜100であり、この式の中で、nは0〜200である)。
上に記載のコポリオール実施形態において、EOおよびPO残基は、ランダム、非ランダム、またはブロックの配列で配置することができる。
ジメチコンコポリオールは、その開示が本明細書に参照により組み込まれている、米国特許第5,136,063号および第5,180,843号において開示されている。さらに、ジメチコンコポリオールは、General Electric Company(GE−OSi)から、商品名Silsoft(登録商標)およびSilwet(登録商標)で市販されている。特定の製品記号表示には、これらに限定されないが、以下が含まれる:Silsoft 305、430、475、810、895、Silwet L 7604(GE−OSi);Dow Corning(登録商標)5103および5329、Dow Corning Corporation製;およびAbil(登録商標)ジメチコンコポリオール、例えば、WE 09、WS 08、EM 90およびEM 97、Evonik Goldschmidt Corporation製、およびSilsense(商標)ジメチコンコポリオール、例えば、Silsense Copolyol−1およびSilsense Copolyol−7、Lubrizol Advanced Materials,Inc.から入手可能。本発明のコンディショナーおよびシャンプー組成物のコンディショニング構成成分はまた、組成物に対して、一態様では約0.05重量%〜約3重量%、別の態様では、約0.08重量%〜約1.5重量%、さらなる態様では、約0.1重量%〜約1重量%の少なくとも1つのコンディショニング油を、コンディショニング剤として、単独でまたは他のコンディショニング剤、例えば、シリコーン(上述したもの)および以下に記述されている他のコンディショニング剤などと組み合わせて含むことができる。
本発明の組成物においてコンディショニング剤として使用するのに適したコンディショニング油には、これらに限定されないが、少なくとも約10個炭素原子を有する炭化水素油、例えば、環状炭化水素、直鎖脂肪族炭化水素(飽和または不飽和)、および分枝鎖脂肪族炭化水素(飽和または不飽和)(ポリマーおよびこれらの混合物を含む)が含まれる。直鎖炭化水素油は通常約12〜19個の炭素原子を含有する。炭化水素ポリマーを含めた分枝鎖炭化水素油は通常、19個より多くの炭素原子を含有することになる。
これら炭化水素油の特定の非限定的な例には、以下が含まれる:パラフィン油、鉱油、飽和および不飽和のドデカン、飽和および不飽和のトリデカン、飽和および不飽和のテトラデカン、飽和および不飽和のペンタデカン、飽和および不飽和のヘキサデカン、ポリブテン、ポリデセン、およびこれらの混合物。これらの化合物の分枝鎖異性体、ならびに鎖長のより長い炭化水素も使用でき、これらの例には、以下が含まれる:高度に分岐した、飽和または不飽和の、アルカン、例えば、パーメチル置換異性体、例えば、ヘキサデカンおよびエイコサンのパーメチル−置換異性体、例えば2,2,4,4,6,6,8,8−ジメチル−10−メチルウンデカンおよび2,2,4,4,6,6−ジメチル−8−メチルノナン(Permethyl Corporationから入手可能)。炭化水素ポリマー、例えば、ポリブテンおよびポリデセンなど。一態様では、炭化水素ポリマーは、ポリブテン、例えば、イソブチレンおよびブテンのコポリマーなどである。このタイプの市販の物質は、BP Chemical CompanyからのL−14ポリブテンである。
天然油のコンディショナーもまた本発明の実施において有用であり、これらに限定されないが、以下が含まれる:ピーナッツ、ゴマ、アボカド、ココナッツ、ココアバター、アーモンド、ベニバナ、コーン、綿実、ゴマ種子、クルミ油、ヒマシ、オリーブ、ホホバ、パーム、パーム核、ダイズ、小麦胚芽、亜麻仁、ヒマワリ種子;ユーカリ、ラベンダー、ベチベル、リトセア、キュベバ、レモン、ビャクダン、ローズマリー、カモミール、セイボリー、ナツメグ、シナモン、ヒソップ、キャラウェー、オレンジ、ゼラニウム、カデ、およびベルガモット油、魚油、グリセロールトリカプロカプリレート;およびこれらの混合物。天然油はまた、皮膚軟化剤としても利用できる。
天然および合成ワックスコンディショニング剤を本発明の組成物中に採用することができ、これらに限定されないが、以下が含まれる:カルナバワックス、キャンデリラワックス、αワックス、パラフィンワックス、オゾケライトワックス、オリーブワックス、ライスワックス、水素化ホホバワックス、ミツロウ、変性ミツロウ、例えば、セラベリナワックス、海洋性ワックス、ポリオレフィンワックス、例えば、ポリエチレンワックス、およびこれらの混合物。
液体ポリオレフィンコンディショニング油を本発明の組成物中に使用することができる。液体ポリオレフィンコンディショニング剤は、通常水素化したポリ−α−オレフィンである。本明細書中での使用のためのポリオレフィンは、C4〜約C14のオレフィンモノマーの重合によって調製できる。本明細書中のポリオレフィン液体の調製において使用するためのオレフィンモノマーの非限定的な例には、以下が含まれる:エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、分枝鎖異性体、例えば、4−メチル−1−ペンテン、およびこれらの混合物。本発明の一態様では、水素化α−オレフィンモノマーには、これらに限定されないが、以下が含まれる:1−ヘキセンから1−ヘキサデセン、1−オクテンから1−テトラデセン、およびこれらの混合物。
フッ化またはパーフルオロ化した油もまた本発明の範囲内に想定される。フッ化油には、欧州特許第0486135号に記述されているパーフルオロポリエーテルおよびWO93/11103に記述されているフルオロ炭化水素化合物が含まれる。フッ素添加油はまた以下であってよい:フルオロカーボン、例えばフルオラミン、例えば、パーフルオロトリブチルアミン、フッ素添加された炭化水素、例えば、パーフルオロデカヒドロナフタレン、フルオロエステル、およびフルオロエーテルなど。
本発明の組成物におけるコンディショニング剤としての使用に適した他の有機コンディショナーには、これらに限定されないが、少なくとも10個の炭素原子を有する脂肪酸エステルが含まれる。これら脂肪酸エステルには、脂肪酸またはアルコール由来のエステル(例えば、モノエステル、多価アルコールエステル、およびジカルボン酸エステルおよびトリカルボン酸エステル)が含まれる。本発明の脂肪酸エステルは、これに共有結合した他の相容性の官能基、例えばアミドおよびアルコキシ部分(例えば、エトキシまたはエーテル結合など)などを含むこと、または有することができる。
例示的脂肪酸エステルには、これらに限定されないが、以下が含まれる:イソステアリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、アジピン酸ジヘキシルデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オレイル、酢酸ラウリル、プロピオン酸セチル、およびアジピン酸オレイル。
本発明の組成物の使用に適した他の脂肪酸エステルは、一般式R50C(O)OR51(式中、R50およびR51は、アルキルまたはアルケニル基であり、R50およびR51中の炭素原子の合計は、一態様では少なくとも10であり、本発明の別の態様では少なくとも22である)のモノカルボン酸エステルである。
本発明の組成物の使用に適したさらに他の脂肪酸エステルは、カルボン酸のジアルキルおよびトリアルキルエステルならびにジアルケニルおよびトリアルケニルエステル、例えば、C4〜C8ジカルボン酸のエステル(例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸のC1〜C22エステルまたは、C1〜C6エステル)である。カルボン酸のジアルキルおよびトリアルキルエステルならびにジアルケニルおよびトリアルケニルエステルの具体的な非限定的例には、以下が含まれる:ステアロイルステアリン酸イソセチル(isocetyl stearyol stearate)、アジピン酸ジイソプロピル、およびクエン酸トリステアリル。
本発明の組成物の使用に適した他の脂肪酸エステルは、多価アルコールエステルとして公知のものである。このような多価アルコールエステルには、以下が含まれる:アルキレングリコールエステル、例えば、エチレングリコールモノ脂肪酸エステルおよびジ脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ脂肪酸エステルおよびジ脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノ脂肪酸エステルおよびジ脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステルおよびジ脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコールモノオレアート、ポリプロピレングリコール2000モノステアレート、エトキシ化プロピレングリコールモノステアレート、グリセリルモノ脂肪酸エステルおよびジ脂肪酸エステル、ポリグリセリンポリ脂肪酸エステル、エトキシ化モノステアリン酸グリセリル、1,3−ブチレングリコールモノステアレート、1,3−ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、およびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
本発明のパーソナルクレンジング組成物における使用に適した合成脂肪酸エステルの具体的な非限定的例として、以下が含まれる:P−43(トリメチロールプロパンのC8〜C10トリエステル)、MCP−684(3,3ジエタノール−1,5ペンタジオールのテトラエステル)、MCP121(アジピン酸のC8〜C10ジエステル)、これらすべては、ExxonMobil Chemical Companyから入手可能。
本発明のポリマーと組み合わせて有用な他の油性物質のコンディショニング剤には、例えば以下が含まれる:アセチル化ラノリンアルコール;ラノリンアルコール濃縮物;ラノリン脂肪酸のエステル、例えば、ラノリン脂肪酸のイソプロピルエステル;ポリオール脂肪酸;エトキシ化アルコール、例えば、エトキシレートおよびヒマシ油;ステロール;ステロールエステル;ステロールエトキシレート;ならびにこのような物質。
カチオン性ポリマーもまた、単独でまたは本明細書中に記述されている他のコンディショニング剤と組み合わせて、コンディショニング剤として有用である。適切なカチオン性ポリマーは、合成由来の、または修飾された天然ポリマー、例えばカチオン性修飾多糖などであってよい。適切なコンディショニング剤として本明細書中に列挙したカチオン性ポリマーのいくつかは、他の用途での使用に対して上述したものと重複するが、当業者であれば、多くのポリマーが、複数の機能を発揮することを理解されよう。
代表的なカチオン性ポリマーコンディショナーには、これらに限定されないが、以下が含まれる:フリーラジカル重合性アクリルエステルもしくはメタクリルエステルまたはアミドモノマー由来のホモポリマーおよびコポリマー。このコポリマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリル酸もしくはメタクリル酸もしくはこれらのエステル、ビニルラクタム、例えば、ビニルピロリドンもしくはビニルカプロラクタムなど、およびビニルエステル由来の1つまたは複数の単位を含有することができる。例示的ポリマーには、以下が含まれる:ジメチルスルフェートまたはアルキルハロゲン化物で四級化されたアクリルアミドおよびジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー;アクリルアミドおよびメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドのコポリマー;アクリルアミドおよびメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメトスルフェートのコポリマー;ビニルピロリドン/ジアルキルアミノアルキルアクリレートまたはメタクリレートのコポリマー(場合によって四級化)、例えば、International Specialty Productsにより、GAFQUAT(商標)の名称で販売されている製品など;ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドンターポリマー、例えば、International Specialty ProductsよりGAFFIX(商標)VC 713の名称で販売されている製品など、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルジメチルアミンコポリマー、STYLEZE(商標) CC 10の名称で売り出され、International Specialty Productsから入手可能;およびビニルピロリドン/四級化されたジメチルアミノプロピルメタクリルアミドコポリマー、例えば、GAFQUAT(商標)HS 100の名称で、International Specialty Productsより販売されている製品など。
カチオン性コンディショニング剤はまた、ビニルピロリドンおよびビニルイミダゾールの第四級ポリマー、例えば、商標名Luviquat(登録商標)(製品記号表示FC 905、FC 550、および FC370)で、BASFより販売されている製品から選択することもできる。本発明の組成物中で使用することができる他のカチオン性ポリマーコンディショナーには、以下が含まれる:ポリアルキレンイミン例えば、ポリエチレンイミン、ビニルピリジンまたはビニルピリジニウム単位を含有するポリマー、ポリアミンとエピクロロヒドリンの縮合物、第四級多糖、第四級ポリウレタン、およびキチンの第四級誘導体。
本発明におけるカチオン性コンディショナーとして有用な第四級アンモニウム化合物(モノマーおよびポリマー)の他の非限定的な例(本明細書中の上記で論じたものに加えて、さらにこれらと重複する可能性もある)には、以下が含まれる:塩化トリモニウムアセトアミドプロピル、ベヘナミドプロピルジメチルアミン、ベヘナミドプロピルエチルジモニウムエトスルフェート、ベヘントリモニウムクロリド、セテチルモルホリニウムエトスルフェート、セトリモニウムクロリド、ココアミドプロピルエチルジモニウムエトスルフェート、ジセチルジモニウムクロリド、ジメチコンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヒドロキシエチルベヘナミドピロピルジモニウムクロリド、クオタニウム−26、クオタニウム−27、クオタニウム−53、クオタニウム−63、クオタニウム−70、クオタニウム−72、クオタニウム−76加水分解コラーゲン、PPG−9ジエチルモニウムクロリド、PPG−25ジエチルモニウムクロリド、PPG−40ジエチルモニウムクロリド、ステアラルコニウムクロリド、ステアラミドプロピルエチルジモニウムエトスルフェート、ステアルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解小麦タンパク質、ステアルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン、小麦胚アミドプロパルコニウムクロリド、小麦胚アミドプロピルエチルジモニウムエトスルフェート、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドのポリマーおよびコポリマー、例えば、ポリクオタニウム−4、ポリクオタニウム−6、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−10、ポリクオタニウム−11、ポリクオタニウム−16、ポリクオタニウム−22、ポリクオタニウム−24、ポリクオタニウム−28、ポリクオタニウム−29、ポリクオタニウム−32、ポリクオタニウム−33、ポリクオタニウム−35、ポリクオタニウム−37、ポリクオタニウム−39、ポリクオタニウム−44、ポリクオタニウム−46、ポリクオタニウム−47、ポリクオタニウム−52、ポリクオタニウム−53、ポリクオタニウム−55、ポリクオタニウム−59、ポリクオタニウム−61、ポリクオタニウム−64、ポリクオタニウム−65、ポリクオタニウム−67、ポリクオタニウム−69、ポリクオタニウム−70、ポリクオタニウム−71、ポリクオタニウム−72、ポリクオタニウム−73、ポリクオタニウム−74、ポリクオタニウム−76、ポリクオタニウム−77、ポリクオタニウム−78、ポリクオタニウム−79、ポリクオタニウム−80、ポリクオタニウム−81、ポリクオタニウム−82、ポリクオタニウム−84、ポリクオタニウム−85、ポリクオタニウム−87、PEG−2−ココモニウムクロリド。
コンディショニング剤として有用な他の有用なカチオン性ポリマーには、以下が含まれる:カチオン性ポリガラクトマンナン(例えば、グアーおよびカシアの四級化誘導体、例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヒドロキシプロピルグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、およびカシアヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド)。
上で論じたように、多数の成分が、毛髪または皮膚のためのコンディショニング剤として当技術分野で公知である。論じられたものに加えて、他の非限定的な例には、以下が含まれる:PCA(DL−ピロリドンカルボン酸)およびその塩、例えばリジンPCA、アルミニウムPCA、銅PCA、キトサンPCAなど、アラントイン;ウレア;ヒアルロン酸およびその塩;セラミド;ソルビン酸およびその塩;糖およびデンプンならびにこれらの誘導体;ラクトアミドMEAなど。
本発明の別の実施形態では、本発明の疎水性修飾した、カチオン性カシアポリマーを、1つまたは複数の補助のレオロジー改変剤および増粘剤と組み合わせて配合することができる。適切なレオロジー改変剤および増粘剤には、合成および半合成レオロジー改変剤が含まれる。例示的合成レオロジー改変剤には、アクリル酸ベースのポリマーおよびコポリマーが含まれる。1つのクラスのアクリル酸ベースのレオロジー改変剤は、アクリル酸単独による、または他のエチレン性不飽和モノマーと組み合わせたフリーラジカル重合により生成した、カルボキシル官能基のアルカリ膨潤性およびアルカリ可溶性増粘剤(AST)である。このポリマーは、溶媒/沈殿ならびにエマルジョン重合技法で合成することができる。このクラスの例示的合成レオロジー改変剤には、以下が含まれる:アクリル酸またはメタクリル酸のホモポリマー、ならびにアクリル酸、置換アクリル酸、および塩のうちの1つまたは複数のモノマー、およびアクリル酸および置換アクリル酸のC 1 〜C 30 アルキルエステルから重合されたコポリマー。本明細書中で定義された通り、置換アクリル酸は、分子のアルファおよび/またはベータ炭素原子上に位置付けられた置換基を含有し、一態様ではこの置換基は、独立して、C1〜4アルキル、−CN、および−COOHから選択されるpである。場合によって、他のエチレン性不飽和モノマー、例えば、スチレン、酢酸ビニル、エチレン、ブタジエン、アクリロニトリル、ならびにこれらの混合物などを、骨格上に共重合することができる。前述のポリマーは、エチレン不飽和を含有する2つ以上の部分を含有するモノマーによって場合によって架橋される。一態様では、架橋剤は、1つの分子につき少なくとも2つのアルケニルエーテル基を含有する多価アルコールのポリアルケニルポリエーテルから選択される。他の例示的架橋剤は、以下から選択される:ショ糖のアリルエーテルおよびペンタエリトリトールのアリルエーテル、ならびにこれらの混合物。これらのポリマーは、本明細書中に参照により組み込まれている、米国特許第5,087,445号、米国特許第4,509,949号および米国特許第2,798,053号により完全に記述されている。
一実施形態では、ASTレオロジー改変剤または増粘剤は、アクリル酸またはメタクリル酸から重合された架橋したホモポリマーであり、一般的にカルボマーのINCI名称で呼ばれる。市販のカルボマーには、Lubrizol Advanced Materials,Inc.から入手可能な、Carbopol(登録商標)ポリマー934、940、941、956、980および996が含まれる。さらなる態様では、レオロジー改変剤は、アクリル酸、置換アクリル酸、アクリル酸の塩および置換アクリル酸の塩のうちの1つまたは複数のモノマーから選択される第1のモノマー、およびアクリル酸またはメタクリル酸の1つまたは複数のC10〜C30アクリル酸アルキルエステルから選択される第2のモノマーから重合される架橋コポリマーから選択される。一態様では、モノマーは、例えば、本明細書中に参照により組み込まれている、米国特許第5,288,814号などに開示されている立体的な安定剤の存在下で重合することができる。一部の前述のポリマーは、INCI命名法で、アクリレート/アクリル酸アルキル(C10〜30)クロスポリマーと命名され、商標名Carbopol(登録商標)1342および1382、Carbopol(登録商標)Ultrez 20および21、Carbopol(登録商標)ETD2020およびPemulen(登録商標)TR−1およびTR−2、Lubrizol Advanced Materials,Inc.製として市販されている。
本発明での使用に適した、別のクラスの合成レオロジー改変剤および増粘剤には、疎水性修飾された、アルカリ膨潤性およびアルカリ可溶性エマルジョン(HASE)ポリマーと一般的に呼ばれる、疎水性修飾ASTが含まれる。典型的なHASEポリマーは、pH感受性のまたは親水性のモノマー(例えば、アクリル酸および/またはメタクリル酸)、疎水性モノマー(例えば、アクリル酸および/またはメタクリル酸のC1〜C30アルキルエステル、アクリロニトリル、スチレン)、「会合性モノマー」、および任意選択の架橋モノマーから重合したフリーラジカル付加ポリマーである。会合性モノマーは、エチレン性不飽和重合可能な末端基、疎水性の末端基で終端された非イオン性親水性の中央部分を含む。非イオン性親水性中央部分は、ポリオキシアルキレン基、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、またはポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドセグメントの混合物を含む。末端疎水性末端基は、通常C8〜C40脂肪族部分である。例示的脂肪族部分は、直鎖および分枝のアルキル置換基、直鎖および分枝のアルケニル置換基、炭素環式置換基、アリール置換基、アラルキル置換基、アリールアルキル置換基およびアルキルアリール置換基から選択される。一態様では、会合性モノマーは、ポリエトキシ化および/またはポリプロポキシル化脂肪族アルコール(通常、分枝または非分枝のC8〜C40脂肪族部分を含有する)の、カルボン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマー(例えば、アクリル酸、メタクリル酸)、不飽和環状無水物モノマー(例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸)、モノエチレン性不飽和モノイソシアネート(例えば、α,α−ジメチル−m−イソプロペニルベンジルイソシアネート)またはヒドロキシル基を含有するエチレン性不飽和モノマー(例えば、ビニルアルコール、アリルアルコール)との縮合(例えば、エステル化またはエーテル化)により調製することができる。ポリエトキシ化および/またはポリプロポキシル化された脂肪族アルコールは、C8〜C40脂肪族部分を含有するモノアルコールのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加反応物である。C8〜C40脂肪族部分を含有するアルコールの非限定的な例は、以下である:カプリルアルコール、イソ−オクチルアルコール(2−エチルヘキサノール)、ペラルゴンアルコール(1−ノナノール)、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セチルアルコール、セテアリルアルコール(C16〜C18モノアルコールの混合物)、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エライジルアルコール、オレイルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、リグノセリルアルコール、セリルアルコール、モンタニルアルコール、メリシル、ラセリルアルコール、ゲジルアルコール、およびC2〜C20アルキル置換フェノール(例えば、ノニルフェノール)など。
例示的HASEポリマーは、本明細書中に参照により組み込まれている、米国特許第3,657,175号、第4,384,096号、第4,464,524号、第4,801,671号および第5,292,843号において開示されている。さらに、HASEポリマーの広範な総説は、関連開示が本明細書に参照により組み込まれている、Gregory D.Shay、第25章、「Alkali−Swellable and Alkali−Soluble Thickener Technology A Review」、Polymers in Aqueous Media−Performance
Through Association、Advances in Chemistry Series 223、J.Edward Glass(編)、ACS、457〜494頁、Division Polymeric Materials、Washington、DC(1989年)において見出される。HASEポリマーは、Rohm&Haasより、商業用記号表示Aculyn(登録商標)22(INCI名:アクリレート/ステアレス−20メタクリレートコポリマー)、Aculyn(登録商標)44(INCI名:PEG−150/デシルアルコール/SMDIコポリマー)、Aculyn46(登録商標)(INCI名:PEG−150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー)、およびAculyn(登録商標)88(INCI名:アクリレート/ステアレス−20メタクリレートクロスポリマー)で市販されている。
本発明での使用に適した別のクラスの合成および半合成レオロジー改変剤および増粘剤には、カチオン性修飾アクリル酸ポリマーおよびコポリマーおよびカチオン性修飾セルロースエーテルが含まれる。アクリル酸ポリマーおよびコポリマーならびにセルロースエーテルは、四級化を介して、カチオン性修飾される。アクリル酸ポリマーおよびコポリマーに対して、四級化は、四級化モノマーを、アクリル酸ポリマー骨格に重合化することによって、または四級化剤を用いてアクリル酸ポリマーを後官能基化することによって起こすことができる。例示的第四級アクリル酸ポリマーは、INCI命名法によりポリクオタニウム−37と命名され、3V Incから、商標名Synthalen CR21およびSynthalen CNで市販されている。四級化セルロースは、所望のセルロース系材料骨格(例えば、ヒドロキシエチルセルロース)を、四級化剤、例えば、第四級アンモニウム塩(例えば、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、トリメチルアンモニウムクロリド置換エポキサイド)を用いて後官能基化することによって調製される。例示的第四級セルロース系材料ポリマーは、INCI名により、ポリクオタニウム−4、ポリクオタニウム−10、およびポリクオタニウム−67と命名されている。
別の実施形態では、酸膨潤性会合性ポリマーを、本発明の疎水性修飾した、カチオン性ポリマーと共に使用することができる。このようなポリマーは、一般的にカチオン性および会合特性を有する。これらのポリマーは、酸感受性アミノ置換親水性モノマー(例えば、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリルアミド)、会合性モノマー(本明細書中上記で定義)、低級アルキル(メタ)アクリレート、または以下から選択される、他のフリーラジカル重合可能なコモノマーを含むモノマー混合物から重合した、フリーラジカル付加ポリマーである:(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、ポリエチレングリコールのビニルおよび/またはアリルエーテル、ポリプロピレングリコールのビニルおよび/またはアリルエーテル、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールのビニルおよび/またはアリルエーテル、(メタ)アクリル酸のポリエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸のポリプロピレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸のポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールエステル、およびこれらの組合せ。これらのポリマーは、場合によって、架橋することができる。酸感受性とは、低pH値、通常約0.5〜約6.5の範囲においてカチオン性となるアミノ置換基を意味する。例示的酸膨潤性会合性ポリマーは、商標名Structure(登録商標)Plus(INCI名:アクリレート/アミノアクリレート/C10〜C30アルキルPEG−20イタコネート)、Akzo Nobel製として、およびCarbopol(登録商標)Aqua CC(INCI名:ポリアクリレート−1クロスポリマー)、Lubrizol Advanced Materials,Inc.製として市販されている。一態様では、酸膨潤性ポリマーは、エチレングリコールジメタクリレートで架橋した、(メタ)アクリル酸、C1〜C4ジアルキルアミノC 1〜C6 アルキルメタクリレート、PEG/PPG−30/5アリルエーテル、PEG20−25C10〜C30アルキルエーテルメタクリレート、ヒドロキシC2〜C 6 アルキルメタクリレートの1つまたは複数のC1〜C5アルキルエステルのコポリマーである。他の有用な酸膨潤性会合性ポリマーは、その開示が本明細書中に参照により組み込まれている、米国特許第7,378,479号で開示されている。
疎水性修飾アルコキシ化メチルグルコシド、例えば、PEG−120メチルグルコースジオレアート、PEG−120メチルグルコーストリオレエート、およびPEG−20メチルグルコースセスキステアレート、Lubrizol Advanced Materials,Inc.からそれぞれ、商標名、Glucamate(登録商標)DOE−120、Glucamate(商標)LT、およびGlucamate(商標)SSE−20として入手可能なものもまた適切なレオロジー改変剤である。
樹木および低木浸出液から得られる多糖、例えばアラビアガム、ガッティガム、およびトラガカントガム、ならびにペクチンなど;海藻抽出物、例えば、アルギネートおよびカラゲナンなど;藻抽出物、例えば寒天など;微生物の多糖、例えば、キサンタン、ゲラン、およびウェランなど;セルロースエーテル、例えば、エチルヘキシルエチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびヒドロキシプロピルセルロースなど;ポリガラクトマンナン、例えば、フェヌグリークガム、カシアガム、イナゴマメガム、タラガム、およびグアーガムなど;デンプン、例えば、コーンスターチ、タピオカデンプン、ライスデンプン、小麦デンプン、バレイショデンプンおよびソルガムデンプンなども、適切な増粘剤およびレオロジー改変剤として本明細書中の組成物に採用することができる。
本発明のパーソナルケア組成物における使用に適した他のレオロジー改変剤は、その開示が本明細書中に参照により組み込まれている、米国特許第7,205,271号において開示されている。
上に記載のレオロジー改変剤は、採用された場合、単独または組み合わせて使用することができ、通常、本発明のパーソナルケア組成物の総重量に基づき、一態様では、約0.1重量%〜約5重量%、別の態様では、約0.3重量%〜約3重量%、さらなる態様では、約0.5重量%〜約2重量%の範囲の量で使用される。
適用可能な場合、任意の公知のエアゾール噴霧剤を利用することによって、本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを、1つまたは複数の前述の有効成分および/または1つまたは複数の添加剤および/または補助剤(上で論じたパーソナルケア、ヘルスケア、ホームケア、および施設用のケア製品に慣例的にまたは一般的に含まれているもの)と組み合わせて含有する、パーソナルケア、ホームケア、ヘルスケアおよび施設用のケア組成物を届けることができる。例示的噴霧剤には、これらに限定されないが、低沸点炭化水素例えば、C3〜C6直鎖状および分枝鎖の炭化水素が含まれる。例示的炭化水素噴霧剤には、以下が含まれる:プロパン、ブタン、イソブテン、およびこれらの混合物。他の適切な噴霧剤には、以下が含まれる:エーテル、例えば、ジメチルエーテルなど、ハイドロフルオロカーボン、例えば、1,1−ジフルオロエタンなど、および圧縮ガス、例えば空気および二酸化炭素など。これらの組成物は、組成物の総重量に基づき、一実施形態において、約0.5〜約60重量%、別の実施形態では、約0.5〜約35重量%の噴霧剤を含有することができる。
本発明の組成物が含有することのできる様々な構成成分および成分に対して重複する重量範囲が、本発明の選択された実施形態および態様に対して表現されてきたが、開示されたパーソナルケア、ホームケア、ヘルスケア、および施設用のケア組成物中の各構成成分の具体的な量は、組成物中のすべての構成成分の合計が全部で100重量%となるように、各構成成分の量を調整するように、その開示されている範囲から選択されることは容易に明らかであろう。採用する量は、所望の製品の目的および特徴によって変動することになり、配合技術の分野の当業者によっておよび文献から、容易に求めることができる。
疎水性修飾され、カチオンで誘導された本発明のカシアポリマーを含むパーソナルケア、ホームケア、ヘルスケアおよび施設用のケア組成物における成分の選択および量は、配合技術の分野の当業者には周知であるように、意図する製品およびその機能に応じて変動し得ることも理解されたい。成分ならびにこれら従来の機能および製品カテゴリーの広範なリストが開示され、文献から容易に確かめることができ、これらのうちの一部は、複数の機能を発揮することができる。
本発明は、以下の実施例により例示されるが、これらの実施例は、単に例示目的のためだけであり、本発明の範囲またはこれが実施され得る方法を限定するものとみなされてはならない。特に別段示されていない限り、部およびパーセンテージは、重量により示されている。
方法
単糖含有量
カシアガムの単糖含有量は、Englystら(「Determination of
Dietary Fibre as Non−Starch Polysaccharides by Gas−Liquid Chromatography.」Analyst(117巻)、1992年11月、1707〜1714頁から適応された方法を使用して求めることができる。この方法で、カシア種子内乳(300mg)、砂(300mg)、およびアセトン(40mL)を30分間、一緒に撹拌する。アセトン(脂肪画分を含有する)をデカントし、残りの試料を80℃の槽内で乾燥させる。1時間磁気撹拌しながら、35℃の槽内で硫酸(12M、5mL)を使用して、多糖加水分解を実施する。次いで、水(25mL)を添加し、100℃の槽の温度でもう1時間撹拌しながら、加水分解を継続させる。試料のバイアルを水道水の中で室温に冷却する。加水分解物溶液(3mL)を新しいバイアルに移し、アンモニア溶液(12.5M、1mL)を添加し、素早く混合する(加水分解物溶液のpHが7以下である場合、アンモニア溶液をもう少し添加する)。加水分解物中での単糖の還元のため、オクタン−2−オール(5μL)およびアンモニア−ナトリウムテトラヒドロボレート溶液(ナトリウムテトラヒドロボレート1.2gの12.5Mアンモニア水6mL中溶液200μL)を40℃槽内で30分間一緒に撹拌し、その後氷酢酸(400μL)を混合することによって、溶液を中和する。還元溶液(500μL)を新しいガラスバイアルに移し、1−メチルイミダゾール(500μL)および無水酢酸(5mL)を添加することによってアセチル化し、10分間混合する。エタノール(900μL)を添加し、混合をもう5分間継続し、続いて脱イオン水(10mL)を添加し、混合をもう5分間継続する。ブロモフェノールブルー(500μL)をこの混合物に添加する。バイアルを氷浴内に置き、水性の水酸化カリウム(5mLの7.5M水中溶液)をバイアルに混合する。2分後、もう5mLの水酸化カリウム溶液をバイアル中に入れ、混合する。15分後、または液体分別が生じた時点で、透明な上部の相(酢酸エチル)を収集すると、より低部に青色の水相が後に残る。
酢酸エチル相をメタノール(4×量)中で希釈し、炎光イオン化検出器を備えたHewlett Packard 6890ガスクロマトグラフィーへと注入する。試料の構成成分を、0.5μmRTX−50固定相でコーティングされた、30m×0.32mm溶融シリカカラムで分離する。GCオーブンを、作動全期間を通して等温的に225℃で維持する。入口および検出器温度を275℃で維持する。マンニトール−ヘキサアセタートを、12.1〜12.2分の時点で検出し、ソルビトール−ヘキサアセタートを、12.4〜12.5分の時点で検出し、ガラクチトール−ヘキサアセタートを12.9〜13.0分の時点で検出する。この手順を利用して試験したガラクトマンナンのマンノース:ガラクトース比は以下の通りである:
分子量
各ガム試料を溶解するため、250mgのガムを秤量し、50mlのDI水の中に分散する。次いでこの混合物を介して窒素ガスを30分間バブリングさせ、続いて115℃で2時間還流させることによって、このスラリー/溶液を脱気する。次いで試料を0℃に冷却し、この時点で1.5gのNaOHおよび1.0gのウレアを撹拌しながら添加する。すべての構成成分が溶解したら、試料を−12℃の冷凍庫内に置き、一晩固体に凍結する。次の日この試料を水槽内で室温まで温め、十分に解凍する。次いで冷凍庫に戻し、一晩固体に凍結する。各試料を全部で3回冷凍/解凍のサイクル
に供し、それから、およそ2.2mLの氷酢酸でpH7に中和する。この工程により、十分に可溶性のある粘性溶液を得る。本明細書中に参照された重量平均分子量および数平均分子量を、屈折率および低角度光散乱検出器で、室温で、2×PLaquagel OH−Mixed−H8μm
300×7.5mmカラムを使用して、pH−7で、溶離液として、約0.9mg/mLの濃度の0.2M NaNO
3、0.01M NaH
2PO
4緩衝液中で、流速1mL/分で測定する(各試料は、0.5μmシリンジフィルターを介して予め濾過しておいた)。採用した検出器は、PD2020光散乱検出器を有するPL−GPC 50 Plus Refractive Index Detectorである。PL−Cirrusソフトウエアを使用して、結果を分析し、ポリガラクトマンナンのM
nおよびM
wを算出する。本発明で使用した最初の(未修飾の)カシアガムのM
wは、900,000ダルトンであると求められ、本発明で使用した最初の(未修飾の)グアーガムのM
wは、2,000,000ダルトンと求められている。
置換度
カチオン性置換度、DSIは、第1ステップ−DSI=%Nステップ1X(MW無水サッカライド)/(MWNXa−%Nステップ1XMWcat)(式中、aは、カチオン性置換基中に含有されている窒素同等物の数であり、MW無水サッカライド=162g/モル、MWN=14g/モル、およびMWcatは、カチオン性置換基の分子量である)において求められた重量%窒素から求める。疎水性置換度(DSII)は、1H−NMRを使用して求めることができる。最初に、疎水性およびカチオン性のガラクトマンナンを水中に分散させる。次いで、この分散液を等量のイソプロパノールで希釈する。残留するあらゆる疎水性試薬を除去するために、タンジェンシャルフローフィルトレーション(10,000ダルトン分子量カットオフ膜)を使用して、結果として生じた溶液を濾過し、溶液を濃縮し、続いて等量の水で希釈する(10回繰り返し)。最後の濃縮後、溶液を凍結し、次いで凍結乾燥する。ケルビン温度363°で、d6−DMSO/D2O(1:1(v/v))において1H−NMRスペクトルを取得する。DSIIは、疎水性物質およびサッカライド残基のアノマープロトンのメチルおよびメチレンピークの積分の比から導かれる。
固定剤の特性
高い湿度でのらせん状カールの保持性(HHSCR)試験
ポリマー固定剤組成物の高湿度(約90%相対湿度(RH))に対する抵抗性は、固定剤用途に対して重要な特性であり、適用した組成物からおよび周辺大気からの水の吸収後、高湿度でのらせん状カールの保持性(HHSCR)と一般的に呼ばれる周知の技法を使用して、毛髪上のカールのセットを保留させるその能力により測定する。HHSCR法の記述は、化粧品の文献において容易に見出される(それぞれ関連する開示が本明細書に参照により組み込まれている、例えば、Ch.30、Harry’s Cosmeticology、第8版、M.J.Rieger、Ph.D.(編)、666〜667頁、Chemical Publishing Co. ,Inc.、New York、N.Y.、2000年およびDiazら、J.Soc.Cosmet.Chem.、第34巻、205〜212頁、1983年7月を参照されたい)。
International Hair Importers and Products Inc.、New Yorkにより供給される天然の茶色または黒色の欧州人の毛髪を採用し、商業的にブレンドされた、未処理の(バージン)人毛の房を調製する。この試験に対して使用する房は、縫い付け/接着された平坦な結束部を有する、重量0.5g、長さ7インチおよび幅0.5インチの欧州人の茶色の毛髪で構成され、らせん状パーマロッド(Cyber Sprials(商標)大型のらせん状カールリングロッド、内径8mm、外径13.5mm、長さ162mm、American Discount Beauty Supply、269South Beverly Drive #250、Beverly Hills、Calif.)の回りに個々に巻き付けられている(毛根から先端まで)。使用前、各房をラウリル硫酸ナトリウム(10%SLS)の希釈水溶液で洗浄し、続いて周辺室温で、脱イオン水で十分にすすぐ。房をタオルで吸い取り、乾燥させる。毛髪の房(Le)を延ばした最初の長さを測定し、記録する。評価する0.1gのポリマー固定剤組成物を各毛髪の房に適用する。評価するポリマー固定剤組成物を毛髪の房に適用し、毛髪の毛根部分から毛先部分まで均一に分布させる。処理した毛髪の房をらせん状毛髪カーラーの回りに巻き付け、約21〜23℃の周辺室温、制御された相対湿度(50%)で12時間乾燥させる。乾燥後、カーラーを慎重に取り外すと、らせん状のカールにスタイリングした毛髪の房が残るので、毛髪カール(Li)の最初の長さを測定し、記録する。このカールした毛髪の房を、約23℃の温度および90%の相対湿度レベルに設定した湿度チャンバー内に垂直につるす。
カールがほどけていくにつれ、その毛髪のカールの長さ(Lt)を測定することで、高湿度でのらせん状カール保持性を求める。カールの長さの変化(垂下)を所定の間隔で周期的に測定し、24時間にわたりモニターする。最初の測定をゼロの時点で行い、続いて、最初の1時間の曝露は0.25時間の間隔で測定を行い、その後1時間の曝露は0.5時間間隔で測定を行い、その後残りの22時間の曝露は、1.0時間間隔で測定を行う。以下の式を使用して、最初のカールの長さ(Li)およびカーリング以前に完全に伸ばした状態の毛髪の長さ(Le)に対して、カール保持性のパーセントを計算する:
%カール保持性=(Le−Lt/Le−Li.)×100
約90%RHでの最短時間約0.75時間に対するカール保持性が約70%またはそれより上であることが、良好な、高い湿度抵抗性に対する従来からの基準であり、少なくとも約3時間という時間の後で、HHSCRが70%を超えることは、極めて良好から優れているとみなされる。
機械的剛性の試験法
固定剤で処理した毛髪の房の機械的剛性を評価するために、長方形の荷重突出部(厚さ3mm×幅70mm×高さ99mm)および3点屈曲リングを取り付けたTA XTPlus Texture Analyser(Stable Micro Systems、Surrey、UK)を採用する。このTexture Analyserは、この機器から入力されるデータを収集し、分析するTexture Exponent 32データ取得ソフトウエアを搭載したパーソナルコンピュータとインターフェイス接続されている。屈曲リングは、約25.4mm距離をあけて置かれた2つの平行な支持体脚部からなる。処理した毛髪の見本試験試料を、支持体脚部の全域をまたがるように中央に置き、支持体脚部の上部およびこれらの間の中央に置いた荷重突出部で、試料を40mm/sの速度で20mmの距離にわたり押す 。荷重突出部が試料に接触した時点でデータ取得を開始する。20mmの距離にわたり試料を湾曲させるのに要した力の量(Newtons)をデータ取得ソフトウエアで計算し、記録する。結果をピーク荷重(N)および作用力(N・mm)として報告する。
天然バージン人毛からなる毛髪の見本(長さ6.5”、重量2.5g)を、平坦な(縫い付けられ、ワックスを塗った)結束部に、この房が、その全長に沿って均一な長方形の断面を有するように結束させる。この房を、10重量%ラウリル硫酸アンモニウムを含有するストリッピングシャンプーで洗浄し、脱イオン水ですすぐ。指定量の実験用固定剤を湿った毛髪見本に均等に適用する。第1の組の見本をTeflon(登録商標)ホイル上に平らになるように載せ、23℃および相対湿度50%で、制御された実験室環境内で16時間乾燥させ、試験する。第2の組の見本を同様に準備し、続いて23℃および相対湿度90%に設定した湿度チャンバー(Espec LHU−113)内に16時間置き、続いて機械的剛性について試験する。
コンディショニング特質の感覚パネル試験
訓練したパネル(少なくとも3パネリスト)が、強制選択テスト設計を使用して、2つの処理した毛髪の房の間で、コンディショニング特質について、ツーインワンシャンプー配合物を比較する。本発明のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含むベースツーインワンシャンプー配合物(配合物1)で処理した毛髪の房を、市販のカチオン性ポリマーを含有する同質のベースシャンプー配合物(配合物2)で処理した毛髪の房と比較する。処理した毛髪の房について2つの試験配合物を比較する上で、評価した4つの官能特質のそれぞれについて、どちらの房がより良く機能するか示すように各パネリストは要求される。パネルが評価する官能特質には、以下が含まれる:(1)湿潤櫛梳き性の容易さ、(2)湿潤感(滑り感または湿気調節された感触)、(3)乾燥櫛梳き性の容易さ、および(4)乾燥感(柔らかい感触または乾燥調節された感触)。テストプロトコルは、6つの処理した房のマトリックスデザインを利用する(試験配合物1および2のそれぞれに対して3回の反復処理)。テストマトリックスにより、配合物1の3つの反復処理した房と、配合物2の3つの反復処理した房との直接的なブラインド比較が可能となる。配合物1および2のそれぞれに対して3つの反復処理の順列から、ペアにした房(配合物1対配合物2)の9つの比較が可能である。このマトリックスは、パネルメンバーの二重の評価が含まれるように設計されている。このマトリックスデザインを用いて、全部で36の比較を行う。統計分析(配合物1対配合物2の好みのZ値計算)を使用して、配合物1が配合物2とは統計的に異なる(所定の官能特質に対してより良好なまたはより悪い)という信頼度を求める。
官能パネルテストのための毛髪の房の調製手順
2.5gの重量(乾燥重量)の毛髪の房(白人の茶色の毛髪または白人のブリーチした毛髪)を、ストリッピングシャンプー(10重量%のラウリル硫酸ナトリウムおよび10重量%のイソ−プロパノールを含有する界面活性剤イソ−プロパノール混合物)で予め洗浄し、温かい水道水で十分にすすぐことによって、シャンプーを除去する。人差し指と中指の間で各房を挟むことによって、過剰の水を除去し、指のすき間を介して房をそっと引く。湿った房を、秤量皿の先端部に置き、0.5gのテストシャンプー配合物を毛髪の房の全長にわたり下方に向かって均等に適用する。シャンプーを毛髪の房の毛根から毛先まで房にもみ込む。次いで温かい水道水で約60秒この房をすすぐ。すすぎの間、房は、その全長にわたり少なくとも20〜25回数櫛で梳かすことによって、残留するシャンプーを確実に除去する。このトリートメントステップを2回繰り返し、全部で洗浄/リンスを2回行う。
分散液粘度の測定
1重量%でのガラクトマンナン(galactommanan)(カシアまたはグアー)の分散液は、4.0gのグアーまたはカシア試料を396gの蒸留水に、室温で添加し、約700rpmで撹拌することによって調製することができる。冷水溶解性のガラクトマンナン、例えば、グアーガム、グアーガム誘導体、またはカシアガム誘導体の場合、分散液を室温で(20℃)30分間撹拌し、さらに1時間の間20℃の温度で維持する。冷水溶解性ではないガラクトマンナン、例えばカシアガムなどの場合、分散液を室温で30分間撹拌し、さらに30分間温水槽内で85℃に加熱する。60〜70℃の間に冷却後、水の損失を埋め合わせ、溶液をもう1時間20℃の温度で維持する。組成物を含有する各ポリマーのBrookfield粘度(BV)を、Brookfield回転スピンドル粘度計、モデルRVT(Brookfield Engineering Laboratories,Inc.)を採用し、毎分約20回転(rpm)で、約20〜25℃の周辺室温でmPa・sとして測定する、(これより以下粘度と呼ぶ)。製造元からの標準的作動に関する推奨に従いスピンドルサイズを選択する。
シャンプー配合物
実施例に記載のシャンプー組成物を以下の通り配合する:
1.修飾されたカチオン性テストポリマーを水にゆっくりと添加し、均質になるまで撹拌する。
2.コカミドプロピルベタインを添加し、均質になるまで撹拌する。
3.ラウレス硫酸ナトリウムを添加し、均質になるまで撹拌する。
4.コンディショナー(複数可)構成成分を一度に添加し、各構成成分の添加後よく混合し、それから次に進む。
5.塩化ナトリウムを添加する。
6.pHを調整する。
(実施例A)
反応容器に対し、Cassia toraおよびCassia obtusifoliaの内乳から得た、160gのカシアガム(約10重量%の水分を含有し、200mPa・sのBV(水中1重量%)を有する)を、921gの44%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。このスラリーに、4.5gの水酸化カリウムを添加し、窒素ブランケット下で、この混合物を40℃で30分間加熱する。次いで、92.8gの2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(Quab 151、SKW Quab Chemicals Inc製、70%)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を380gの99%イソプロパノールで希釈し、氷酢酸でpH約7.0に中和する。ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドカシア生成物を濾過し、380gの99%イソプロパノールで一度洗浄し、一晩空気乾燥させ、100℃で4時間オーブン乾燥させることによって、179.3のカチオンで誘導されたカシアを生成する。最終生成物は、乾燥重量ベースで2.18重量%の窒素、または0.33のカチオン性置換度DSIを含有し、364mPa・sのBV(水中1重量%)を有する。
(実施例1)
反応容器に対し、Cassia toraおよびCassia obtusifoliaの内乳から得た、335gのカシアガム(約10重量%の水分を含有し、200mPa・sのBV(水中1重量%)を有する)を、2400gの24%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに22gの水酸化ナトリウムを添加する。このスラリーを60℃に加熱し、この温度を3時間維持する。カシアを濾過し、1400gの60%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。反応容器に対し、650gの濾滓を、1160gの62%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに6.4gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、340gの2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(Quab 151、SKW Quab Chemicals Inc製、70%)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドカシア生成物を濾過し、2300gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。この生成物は、元素分析で測定した場合、乾燥重量ベースで3.3重量%の窒素または0.59のカチオン性置換度DSIを含有する。反応容器に対し、カチオンで誘導されたカシアの濾滓330gを、840gの70%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに4.7gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、14gの2,3−エポキシプロピルヘキサデシルエーテル(SaChem)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。この生成物を濾過し、335gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、一晩空気乾燥させ、100℃で4時間オーブン乾燥させることによって、160gのカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアを生成する。最終生成物は、1H−NMRで測定した場合、0.01の疎水性置換度DSIIのヘキサデシル(C16)官能基を含有し、500mPa・sのBV(水中1重量%)を有する。
(実施例2)
反応容器に対し、Cassia toraおよびCassia obtusifoliaの内乳から得た、335gのカシアガム(約10重量%の水分を含有し、200mPa・sのBV(水中1重量%)を有する)を、2400gの24%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに22gの水酸化ナトリウムを添加する。このスラリーを60℃に加熱し、この温度を3時間維持する。カシアを濾過し、1400gの60%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。反応容器に対し、650gの濾滓を、1160gの62%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに6.4gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、340gの2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(Quab 151、SKW Quab Chemicals Inc製、70%)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドカシア生成物を濾過し、2300gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。この生成物は、元素分析で測定した場合、乾燥重量ベースで3.3重量%の窒素または0.59のカチオン性置換度DSIを含有する。反応容器に対し、カチオンで誘導されたカシアの濾滓330gを、840gの70%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに4.7gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、42gの2,3−エポキシプロピルヘキサデシルエーテル(SaChem)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。この生成物を濾過し、340gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、一晩空気乾燥させ、100℃で4時間オーブン乾燥させることによって、160gのカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアを生成する。最終生成物は、1H−NMRで測定した場合、0.02の疎水性置換度DSIIのヘキサデシル(C16)官能基を含有し、400mPa・sのBV(水中1重量%)を有する。
(実施例3)
反応容器に対し、Cassia toraおよびCassia obtusifoliaの内乳から得た、335gのカシアガム(約10重量%の水分を含有し、200mPa・sのBV(水中1重量%)を有する)を、2400gの24%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに22gの水酸化ナトリウムを添加する。このスラリーを60℃に加熱し、この温度を3時間維持する。カシアを濾過し、1400gの60%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。反応容器に対し、640gの濾滓を、1270gの62%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに6.3gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、340gの2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(Quab 151、SKW Quab Chemicals Inc製、70%)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドカシア生成物を濾過し、2360gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。この生成物は、元素分析で測定した場合、乾燥重量ベースで2.9重量%の窒素または0.49のカチオン性置換度DSIを含有する。反応容器に対し、カチオンで誘導されたカシアの濾滓140gを、370gの70%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、2.0gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、18gの2,3−エポキシプロピルヘキサデシルエーテル(SaChem)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。この生成物を濾過し、240gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、一晩空気乾燥させ、100℃で4時間オーブン乾燥させることによって、93gのカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアを生成する。最終生成物は、1H−NMRで測定した場合、0.01の疎水性置換度DSIIのヘキサデシル(C16)官能基を含有し、250mPa・sの1重量%(水中)BVを有する。
(実施例4)
反応容器に対し、Cassia toraおよびCassia obtusifoliaの内乳から得た、335gのカシアガム(約10重量%の水分を含有し、200mPa・sのBV(水中1重量%)を有する)を、2400gの24%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに22gの水酸化ナトリウムを添加する。このスラリーを60℃に加熱し、この温度を3時間維持する。カシアを濾過し、1350gの60%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。反応容器に対し、640gの濾滓を1150gの62%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、6.3gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、270gの2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(Quab 151、SKW Quab Chemicals Inc製、70%)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドカシア生成物を濾過し、1980gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。この生成物は、元素分析で測定した場合、乾燥重量ベースで3.5重量%の窒素または0.65のカチオン性置換度DSIを含有する。反応容器に対し、カチオンで誘導されたカシアの濾滓150gを、420gの68%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、2.0gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、6.7gの2,3−エポキシプロピルベヘニルエーテル(SaChem)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。この生成物を濾過し、250gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、一晩空気乾燥させ、100℃で4時間オーブン乾燥させることによって、98gのカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアを生成する。最終生成物は、1H−NMRで測定した場合、0.01の疎水性置換度DSIIのベヘニル(C22)官能基を含有し、540mPa・sのBV(水中1重量%)を有する。
(実施例5)
反応容器に対し、Cassia toraおよびCassia obtusifoliaの内乳から得た、335gのカシアガム(約10重量%の水分を含有し、200mPa・sのBV(水中1重量%)を有する)を、2400gの24%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに22gの水酸化ナトリウムを添加する。このスラリーを60℃に加熱し、この温度を3時間維持する。カシアを濾過し、1350gの60%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。反応容器に対し、640gの濾滓を、1150gの62%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、6.3gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、270gの2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(Quab 151、SKW Quab Chemicals Inc製、70%)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドカシア生成物を濾過し、1980gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。この生成物は、元素分析で測定した場合、乾燥重量ベースで3.5重量%の窒素または0.65のカチオン性置換度DSIを含有する。反応容器に対し、カチオンで誘導されたカシアの濾滓150gを、420gの68%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、2.3gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、20.2gのn−ブチルグリシジルエーテル(SaChem)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。この生成物を濾過し、250gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、一晩空気乾燥させ、100℃で4時間オーブン乾燥させることによって、100gのカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアを生成する。最終生成物は、1H−NMRで測定した場合、0.31の疎水性置換度DSIIのブチル官能基を含有し、472mPa・sのBV(水中1重量%)を有する。
(実施例6)
反応容器に対し、Cassia toraおよびCassia obtusifoliaの内乳から得た、335gのカシアガム(約10重量%の水分を含有し、200mPa・sのBV(水中1重量%)を有する)を、2400gの24%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに22gの水酸化ナトリウムを添加する。このスラリーを60℃に加熱し、この温度を3時間維持する。カシアを濾過し、1300gの59%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。反応容器に対し、650gの濾滓を1300gの61%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに5.1gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、270gの2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(Quab 151、SKW Quab Chemicals Inc製、70%)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドカシア生成物を濾過し、1970gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。この生成物は、元素分析で測定した場合、乾燥重量ベースで2.7重量%の窒素または0.44のカチオン性置換度DSIを含有する。反応容器に対し、カチオンで誘導されたカシアの濾滓140gを、370gの68%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、2.0gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、18.2gのn−ブチルグリシジルエーテル(SaChem)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。この生成物を濾過し、230gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、一晩空気乾燥させ、100℃で4時間オーブン乾燥させることによって、94gのカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアを生成する。最終生成物は、1H−NMRで測定した場合、0.13の疎水性置換度DSIIのブチル官能基を含有し、160mPa・sのBV(水中1重量%)を有する。
(実施例7)
反応容器に対し、Cassia toraおよびCassia obtusifoliaの内乳から得た、200gのカシアガム(約10重量%の水分を含有し、200mPa・sのBV(水中1重量%)を有する)を、1450gの24%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、4.1gの水酸化ナトリウムを添加する。このスラリーを60℃に加熱し、この温度を3時間維持する。カシアを濾過し、620gの66%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。反応容器に対し、580gの濾滓を720gの55%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、3.0gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、110gの2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(Quab 151、SKW Quab Chemicals Inc製、70%)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドカシア生成物を濾過し、810gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。反応容器に対し、カチオンで誘導されたカシアの濾滓260gを、150gの水、820グラムのtert−ブタノール、および90gのアセトンからなる溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、5.0gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、9.4gの臭化ヘキサデシル(Aldrich)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。この生成物を濾過し、30gの水、170グラムのtert−ブタノール、および20gのアセトンからなる溶液で一度洗浄し、一晩空気乾燥させ、100℃で4時間オーブン乾燥させることによって、130gのカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアを生成する。最終生成物は、550mPa・sのBV(水中1重量%)を有する。
(実施例8)
実施例1のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物A)と、実施例Aに従い合成した、3.5重量%の窒素(0.65のDSI)を含有し、疎水性修飾を含まない、カチオン性誘導体化したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物B)とを、表1に記載の構成成分を用いて配合する。
上述したコンディショニング特質の官能パネルテスト法における方法に従い、白人の茶色の毛髪の房の上での配合物Aと、配合物Bのコンディショニング性能を比較するため、官能パネルテストを行う。白人の茶色の毛髪上において、疎水性修飾を含まない、カチオン性修飾カシア(3.5%Nまたは0.65のDS
I)を含有する配合物Bと比較して、実施例1のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含有する配合物Aは、統計学的に有意な、より良好な湿潤および乾燥コンディショニング特性を示す。パネルテストの結果は、白人の茶色の毛髪上で、配合物Aで処理した毛髪の房が、配合物Bと比べて、より良好な湿潤櫛梳き性特質(99%信頼レベル)、より良好な湿潤感特質(95%信頼レベル)、より良好な乾燥櫛梳き性特質(99%信頼レベル)およびより良好な乾燥感特質(99%信頼レベル)を有することを示している。
(実施例9)
実施例1のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物C)と、実施例Aに従い合成した、3.5重量%の窒素(0.65のDSI)を含有し、疎水性修飾を含まない、カチオン性誘導体化したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物D)とを、表2に記載の構成成分を用いて配合する。
上述したコンディショニング特質の官能パネルテストプロトコルに記載の方法に従い、中国人の毛髪の房の上での配合物Cと、配合物Dのコンディショニング性能を比較するため、官能パネルテストを行う。中国人の毛髪上において、疎水性修飾を含まない、カチオン性修飾カシア(3.5%Nまたは0.65のDS
I)を含有する配合物Dと比較して、実施例1のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含有する配合物Cは、統計学的に有意な、より良好な湿潤および乾燥コンディショニング特性を示す。パネルテストの結果は、中国人の毛髪上で、配合物Cで処理した毛髪の房が、配合物Dと比べて、より良好な湿潤櫛梳き性特質(99%信頼レベル)、より良好な湿潤感特質(99%信頼レベル)、より良好な乾燥櫛梳き性特質(99%信頼レベル)およびより良好な乾燥感特質(99%信頼レベル)を有することを示している。
(実施例10)
実施例2のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物E)と、実施例Aに従い合成した、3.5重量%の窒素(0.65のDSI)を含有し、疎水性修飾を含まない、カチオン性誘導体化したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物F)とを、表3に記載の構成成分を用いて配合する。
上記コンディショニング特質の官能パネルテストの方法に記載の方法に従い、白人の茶色の毛髪の房の上での配合物Eと、配合物Fのコンディショニング性能を比較するため、官能パネルテストを行う。白人の茶色の毛髪上において、疎水性修飾を含まない、カチオン性修飾カシア(3.5%Nまたは0.65のDS
I)を含有する配合物Fと比較して、実施例2のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含有する配合物Eは、統計学的に有意な、より良好な湿潤および乾燥コンディショニング特性を示す。パネルテストの結果は、白人の茶色の毛髪上で、配合物Eで処理した毛髪の房が、配合物Fと比べて、より良好な湿潤櫛梳き性特質(99%信頼レベル)、より良好な乾燥櫛梳き性特質(99%信頼レベル)、およびより良好な乾燥感特質(95%信頼レベル)を有することを示している。2つの配合物で処理した房の間で、湿潤感特質における有意な統計学的差は観察されていない。
(実施例11)
実施例2のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物G)と、実施例Aに従い合成した、3.5重量%の窒素(0.65のDSI)を含有し、疎水性修飾を含まない、カチオン性誘導体化したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物H)とを、表4に記載の構成成分を用いて配合する。
上記コンディショニング特質の官能パネルテストプロトコルに記載の方法に従い、中国人の毛髪の房の上での配合物Gと、配合物Hのコンディショニング性能を比較するため、官能パネルテストを行う。中国人の毛髪上において、疎水性修飾を含まない、カチオン性修飾カシア(3.5%Nまたは0.65のDS
I)を含有する配合物Hと比較して、実施例2のカチオン性修飾および疎水性修飾したポリマーを含有する配合物Gは、統計学的に有意な、より良好な湿潤および乾燥コンディショニング特性を示す。パネルテストの結果は、中国人の毛髪上で、配合物Gで処理した毛髪の房が、配合物Hと比べて、より良好な湿潤櫛梳き性特質(99%信頼レベル)、より良好な湿潤感特質(99%信頼レベル)、より良好な乾燥櫛梳き性特質(99%信頼レベル)およびより良好な乾燥感特質(99%信頼レベル)を有することを示している。
(実施例12)
実施例3のカチオン性修飾および疎水性修飾し、誘導体化したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物I)と、実施例Aに従い合成した、2.9重量%の窒素(0.49のDSI)を含有し、疎水性修飾を含まない、カチオン性誘導体化したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物J)とを、表5に記載の構成成分を用いて配合する。
上記コンディショニング特質の官能パネルテストプロトコルに記載の方法に従い、中国人の毛髪の房の上での配合物Iと、配合物Jのコンディショニング性能を比較するため、官能パネルテストを行う。中国人の毛髪上において、疎水性修飾を含まない、カチオン性修飾カシア(2.9%Nまたは0.49のDS
I)を含有する配合物Jと比較して、実施例3のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含有する配合物Iは、統計学的に有意な、より良好な湿潤および乾燥コンディショニング特性を示す。パネルテストの結果は、中国人の毛髪上で、配合物Iで処理した毛髪の房が、配合物Jと比べて、より良好な湿潤櫛梳き性特質(99%信頼レベル)、およびより良好な乾燥櫛梳き性特質(99%信頼レベル)を有することを示している。中国人の毛髪上の2つの配合物の間で、湿潤感における統計学的に有意な差は観察されていない。より良好な乾燥感(99%信頼レベル)が中国人の毛髪上で配合物Jに対して観察されている。
(実施例13)
実施例4のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物K)と、実施例Aに従い合成した、3.5重量%の窒素(0.65のDSI)を含有し、疎水性修飾を含まない、カチオン性誘導体化したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物L)とを、表6に記載の構成成分を用いて配合する。
上述したコンディショニング特質の官能パネルテストプロトコルに記載の方法に従い、白人の茶色の毛髪の房の上での配合物Kと、配合物Lのコンディショニング性能を比較するため、官能パネルテストを行う。白人の茶色の毛髪上において、疎水性修飾を含まない、カチオン性修飾カシア(3.5%N、0.65のDS
I)を含有する配合物Lと比較して、実施例4のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含有する配合物Kは、統計学的に有意な、より良好な湿潤および乾燥コンディショニング特性を示す。パネルテストの結果は、白人の茶色の毛髪上で、配合物Kで処理した毛髪の房が、配合物Lと比べて、より良好な湿潤櫛梳き性特質(95%信頼レベル)、より良好な乾燥櫛梳き性特質(95%信頼レベル)、およびより良好な乾燥感特質(95%信頼レベル)を有することを示している。2つの配合物で処理した房の間で、湿潤感特質における有意な統計学的差は観察されていない。
(実施例14)
実施例1のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物M)と、市販のカチオン性グアーポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物N)とを、表7に記載の構成成分を用いて配合する。
上記コンディショニング特質の官能パネルテストプロトコルに記載の方法に従い、白人の茶色の毛髪の房の上での配合物Mと、配合物Nのコンディショニング性能を比較するため、官能パネルテストを行う。白人の茶色の毛髪上において、カチオン性グアーを含有する配合物Nと比較して、実施例1のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含有する配合物Mは、統計学的に有意な、より良好な湿潤および乾燥コンディショニング特性を示す。パネルテストの結果は、白人の茶色の毛髪上で、配合物Mで処理した毛髪の房が、配合物Nと比べて、より良好な湿潤櫛梳き性特質(99%信頼レベル)、より良好な湿潤感特質(99%信頼レベル)、より良好な乾燥櫛梳き性特質(99%信頼レベル)およびより良好な乾燥感特質(99%信頼レベル)を有することを示している。
(実施例15)
実施例1のカチオン性修飾および疎水性修飾し、誘導体化したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物O)と、市販のカチオン性グアーポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物P)とを、表8に記載の構成成分を用いて配合する。
上記のコンディショニング特質の官能パネルテストプロトコルに記載の方法に従い、中国人の毛髪の房の上での配合物Oと、配合物Pのコンディショニング性能を比較するため、官能パネルテストを行う。中国人の毛髪上において、カチオン性のグアーを含有する配合物Pと比較して、実施例1のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含有する配合物Oは、統計学的に有意な、より良好な湿潤および乾燥コンディショニング特性を示す。パネルテストの結果は、中国人の毛髪上で、配合物Oで処理した毛髪の房が、配合物Pと比べて、より良好な湿潤櫛梳き性特質(99%信頼レベル)、より良好な湿潤感特質(99%信頼レベル)およびより良好な乾燥櫛梳き性特質(99%信頼レベル)を有することを示している。これらの配合物の間で、乾燥感特質における統計学的に有意な差は観察されていない。
(実施例16)
実施例1のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物Q)と、市販のカチオン性ポリクオタニウム10ポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物R)とを、表9に記載の構成成分を用いて配合する。
上記コンディショニング特質の官能パネルテストプロトコルに記載の方法に従い、白人の茶色の毛髪の房の上での配合物Qと、配合物Rのコンディショニング性能を比較するため、官能パネルテストを行う。白人の茶色の毛髪上において、PQ10ポリマーを含有する配合物Rと比較して、実施例1のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含有する配合物Qは、統計学的に有意な、より良好な湿潤および乾燥コンディショニング特性を示す。パネルテストの結果は、白人の茶色の毛髪上で、配合物Qで処理した毛髪の房が、配合物Rと比べて、より良好な湿潤櫛梳き性特質(99%信頼レベル)、より良好な湿潤感特質(99%信頼レベル)、より良好な乾燥櫛梳き性特質(99%信頼レベル)およびより良好な乾燥感特質(99%信頼レベル)を有することを示している。
(実施例17)
実施例1のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物S)と、市販のカチオン性のポリクオタニウム10ポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物T)とを、表10に記載の構成成分を用いて配合する。
上記コンディショニング特質の官能パネルテストプロトコルに記載の方法に従い、中国人の毛髪の房の上での配合物Sと、配合物Tのコンディショニング性能を比較するため、官能パネルテストを行う。中国人の毛髪上において、ポリクオタニウム10ポリマーを含有する配合物Tと比較して、実施例1のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含有する配合物Sは、統計学的に有意な、より良好な湿潤および乾燥コンディショニング特性を示す。パネルテストの結果は、中国人の毛髪上で、配合物Sで処理した毛髪の房が、配合物Tと比べて、より良好な湿潤櫛梳き性特質(99%信頼レベル)、より良好な湿潤感特質(99%信頼レベル)、より良好な乾燥感特質(99%信頼レベル)およびより良好な乾燥櫛梳き性特質(99%信頼レベル)を有することを示している。
(実施例18)
実施例1のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物U)と、市販のカチオン性のポリクオタニウム10ポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物V)とを、表11に記載の構成成分を用いて配合する。
上記コンディショニング特質の官能パネルテストプロトコルに記載の方法に従い、白人の茶色の毛髪の房の上での配合物Uと、配合物Vのコンディショニング性能を比較するため、官能パネルテストを行う。白人の茶色の毛髪上において、PQ10ポリマーを含有する配合物Vと比較して、実施例1のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含有する配合物Uは、統計学的に有意な、より良好な湿潤および乾燥コンディショニング特性を示す。パネルテストの結果は、白人の茶色の毛髪上で、配合物Uで処理した毛髪の房が、配合物Vと比べて、より良好な湿潤感特質(99%信頼レベル)、およびより良好な乾燥感特質(99%信頼レベル)を有することを示している。白人の茶色の毛髪上の2つの配合物では、乾燥櫛梳き性特質および湿潤櫛梳き性特質における有意な差は観察されていない。
(実施例19)
反応容器に対し、Cassia toraおよびCassia obtusifoliaの内乳から得た、335gのカシアガム(約10重量%の水分を含有し、200mPa・sのBV(水中1重量%)を有する)を、2400gの24%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに22gの水酸化ナトリウムを添加する。このスラリーを60℃に加熱し、この温度を3時間維持する。カシアを濾過し、2000gの60%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。反応容器に対し、630gの濾滓を1100gの62%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、6.2gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、330gの2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(Quab 151、SKW Quab Chemicals Inc製、70%)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドカシア生成物を濾過し、2300gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。この生成物は、元素分析で測定した場合、乾燥重量ベースで3.5重量%の窒素または0.65のカチオン性置換度DSIを含有する。反応容器に対し、カチオン性誘導体化したカシアの濾滓240gを、590gの70%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、3.34gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、アルキル化試薬、19.8gの2,3−エポキシプロピルドデシルエーテル(SaChem)をスラリーに添加する。上記実施例1で利用されたカシアガラクトマンナンのグリコシド含有量に対して、有意により多くの化学量論的量でアルキル化剤を採用することによって、本明細書中で得た疎水性置換度よりも高い疎水性置換度を得る。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。この生成物を濾過し、370gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、一晩空気乾燥させ、100℃で4時間オーブン乾燥させることによって、95gの疎水性修飾した、カチオン性カシアを生成する。最終生成物は、510mPa・sのBV(水中1重量%)を有する。
(実施例20)
実施例19のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物W)と、実施例Aに従い合成した、3.5重量%の窒素(0.65のDSI)を含有し、疎水性修飾を含まない、カチオン性誘導体化したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物X)とを、表12に記載の構成成分を用いて配合する。
上述したコンディショニング特質の官能パネルテスト方法に記載の方法に従い、白人の茶色の毛髪の房の上での配合物Wと、配合物Xのコンディショニング性能を比較するため、官能パネルテストを行う。白人の茶色の毛髪上において、疎水性修飾を含まない、カチオン性修飾カシアポリマーを含有する配合物Xと比較して、実施例19のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含有する配合物Wは、統計学的に有意な、より良好な湿潤コンディショニング特性を示す。パネルテストの結果は、白人の茶色の毛髪上で、配合物Wで処理した毛髪の房が、配合物Xと比べて、統計的により良好な湿潤感特質(99%信頼レベル)、およびより良好な湿潤櫛梳き性特質(99%信頼レベル)を有することを示している。白人の茶色の毛髪上の2つの配合物において、乾燥櫛梳き性特質および乾燥感特質における有意な差は観察されていない。
(実施例21)
本比較例は、WO2010/009071の実施例1で例示されたカチオン性修飾および疎水性修飾したグアーガムと同様のカチオン性置換度および疎水性置換度を有する、カチオン性修飾および疎水性修飾したカシアガムの合成を例示している。反応容器に対し、Cassia toraおよびCassia obtusifoliaの内乳から得た、335gのカシアガム(約10重量%の水分を含有し、200mPa・sのBV(水中1重量%)を有する)を、2400gの24%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに22gの水酸化ナトリウムを添加する。このスラリーを60℃に加熱し、この温度を3時間維持する。カシアを濾過し、1400gの50%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。反応容器に対し、285gの濾滓を530gの62%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、0.7gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、38gの2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(Quab 151、SKW Quab Chemicals Inc製、70%)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドカシア生成物を濾過し、620gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。この生成物は、元素分析で測定した場合、乾燥重量ベースで1.1重量%窒素または0.14のカチオン性置換度DSIを含有する。反応容器に対し、カチオン性誘導体化したカシアの濾滓210gを、580gの70%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、3.2gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、アルキル化剤、0.43gの2,3−エポキシプロピルヘキサデシルエーテル(SaChem)をスラリーに添加する。アルキル化剤は、WO2010/009071の実施例1で利用したポリガラクトマンナンのグリコシド残基含有量に対して同じ化学量論的量で採用する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。この生成物を濾過し、530gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、一晩空気乾燥させ、100℃で4時間オーブン乾燥させることによって、WO2010/009071の実施例1に例示されたカチオン性修飾および疎水性修飾したグアーポリマーと同様のカチオン性置換度および疎水性置換度を有する、カチオン性修飾および疎水性修飾したカシア92gを生成する。最終生成物は、450mPa・sのBV(水中1重量%)を有する。
(実施例22)
実施例21の同等なカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物Y)と、実施例Aに従い合成した、1.2重量%窒素(0.16のDSI)を含有し、疎水性修飾を含まない、カチオン性誘導体化したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物Z)とを、表13に記載の構成成分を用いて配合する。
上に記載のコンディショニング特質の官能パネルテストプロトコルに記載の方法に従い、中国人の毛髪の房の上での配合物Yと、配合物Zのコンディショニング性能を比較するため、官能パネルテストを行う。中国人の毛髪上において、比較例21のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含有する配合物Yと比較して、疎水性物質置換を有さない、1.2%N(DS
I=0.16)のカチオン性カシアポリマーを含有する配合物Zは、統計学的に有意な、より良好な湿潤コンディショニング特性を示す。パネルテストの結果は、中国人の毛髪上で、配合物Zで処理した毛髪の房が、配合物Yに比べて、統計的により良好な湿潤感特質(99%信頼レベル)、およびより良好な湿潤櫛梳き性特質(99%信頼レベル)を有することを示している。中国人の毛髪上での2つの配合物の間で、乾燥櫛梳き性特質および乾燥感特質における有意な差は観察されていない。これらの結果は、WO2010009071A2出願で教示されたカチオン性置換度および疎水性置換度を含有するカシアポリマーは、カシアガラクトマンナンにおいてコンディショニング特性の改善をもたらさないことを示している。
(実施例23)
反応容器に対し、Cassia toraおよびCassia obtusifoliaの内乳から得た、335gのカシアガム(約10重量%の水分を含有し、200mPa・sのBV(水中1重量%)を有する)を、2400gの24%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに22gの水酸化ナトリウムを添加する。このスラリーを60℃に加熱し、この温度を3時間維持する。カシアを濾過し、1400gの50%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。反応容器に対し、285gの濾滓を、530gの62%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、0.7gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、38gの2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(Quab 151、SKW Quab Chemicals Inc製、70%)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドカシア生成物を濾過し、630gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。この生成物は、元素分析で測定した場合、乾燥重量ベースで1.1重量%の窒素または0.14のカチオン性置換度DSIを含有する。反応容器に対し、カチオン性誘導体化したカシアの濾滓210gを、575gの70%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、3.2gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、14gの2,3−エポキシプロピルヘキサデシルエーテル(SaChem)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。この生成物を濾過し、720gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、一晩空気乾燥させ、100℃で4時間オーブン乾燥させることによって、91gのカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアを生成する。合成反応のストイキオメトリに基づき、この最終生成物は、実施例1の修飾カシアと同様またはわずかに高い疎水性置換度DSIIを有する。この最終生成物は、460mPa・sのBV(水中1重量%)を有する。
(実施例24)
実施例23のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物AA)と、実施例Aに従い合成した、1.2重量%の窒素(0.16のDSI)を含有し、疎水性修飾を含まない、カチオン性誘導体化したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー組成物(配合物BB)とを、表14に記載の構成成分を用いて配合する。
上記コンディショニング特質の官能パネルテストプロトコルに記載の方法に従い、中国人の毛髪の房の上での配合物AAと、配合物BBのコンディショニング性能を比較するため、官能パネルテストを行う。中国人の毛髪上において、疎水性修飾されていない、1.2%N(DS
I=0.16)のカチオン性カシアポリマーを含有する配合物BBと比較して、実施例23のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含有する配合物AAは、統計学的に有意な、より良好な湿潤および乾燥櫛梳き性特性を示す。パネルテストの結果は、中国人の毛髪上で、配合物AAで処理した毛髪の房が、配合物BBと比べて、統計的により良好な湿潤櫛梳き性特質(99%信頼レベル)、およびより良好な乾燥櫛梳き性特質(99%信頼レベル)を有することを示している。中国人の毛髪上の2つの配合物の間で、湿潤感の櫛梳き性特質における有意な差は観察されていない。配合物AAと比較して、より良好な乾燥感(95%信頼レベル)が配合物BBに対して観察されている。これら全結果は、本特許出願が教示するように、低いカチオン性置換度およびより高い疎水性置換度を含有するカシアポリマーが、カシアガラクトマンナンのコンディショニング特性を改善するために必要とされることを示している。
(実施例25)
本実施例は、WO2010/009071の実施例1に例示されたカチオン性修飾および疎水性修飾したグアーポリマーと比べてより高いカチオン性置換度および同等の疎水性置換度を有する、カチオン性修飾および疎水性修飾したカシアガムの合成を例示している。反応容器に対し、Cassia toraおよびCassia obtusifoliaの内乳から得た、335gのカシアガム(約10重量%の水分を含有し、200mPa・sのBV(水中1重量%)を有する)を、2400gの24%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに22gの水酸化ナトリウムを添加する。このスラリーを60℃に加熱し、この温度を3時間維持する。カシアを濾過し、1800gの50%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。反応容器に対し、270gの濾滓を、427gの62%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、2.5gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、カチオン化剤、130gの2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(Quab 151、SKW Quab Chemicals Inc製、70%)をスラリーに添加する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドカシア生成物を濾過し、922gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。この生成物は、元素分析で測定した場合、乾燥重量ベースで3.4重量%の窒素または0.62のカチオン性置換度DSIを含有する。反応容器に対し、カチオン性誘導体化したカシアの濾滓240gを、605gの70%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、3.4gの水酸化ナトリウムを添加する。アルキル化剤、0.31gの2,3−エポキシプロピルヘキサデシルエーテル(SaChem)をスラリーに添加する。アルキル化剤は、WO2010/009071の実施例1で利用したポリガラクトマンナンのグリコシド残基含有量に対して同じ化学量論的量で採用する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。この生成物を濾過し、370gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、一晩空気乾燥させ、100℃で4時間オーブン乾燥させることによって、91gのカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアを生成する。最終生成物は、520mPa・sのBV(水中1重量%)を有する。
(実施例26)
実施例25のカチオン性修飾および疎水性修飾したカシアポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー配合物を、表15に記載の構成成分から調製する。
(実施例27)
本比較例は、WO2010/009071の実施例1に例示されたカチオン性修飾および疎水性修飾したグアーガムと、同様のカチオン性置換度および疎水性置換度を有する、カチオン性修飾および疎水性修飾したグアーの合成を例示する。反応容器に対し、335gのグアーガム(約10重量%の水分を含有し、2700mPa・sのBV(水中1重量%)を有する)を、2400gの24%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに22gの水酸化ナトリウムを添加する。このスラリーを60℃に加熱し、この温度を3時間維持する。グアーガムを濾過し、1,500gの50%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。反応容器に対し、260gの濾滓を、475gの62%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに、0.64gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、カチオン化剤、34gの2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(Quab 151、SKW Quab Chemicals Inc製、70%)をスラリーに添加する。カチオン化剤は、WO2010/009071の実施例1で利用したポリガラクトマンナンのグリコシド残基含有量と同じ化学量論的量で採用する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドグアー生成物を濾過し、580gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、再び濾過する。反応容器に対し、カチオン性誘導体化したグアーの濾滓220gを、570gの70%イソプロパノール溶液に添加し、スラリー化する。窒素ブランケット下で、このスラリーに3.2gの水酸化ナトリウムを添加する。次いで、アルキル化剤、0.45gの2,3−エポキシプロピルヘキサデシルエーテル(SaChem)をスラリーに添加する。アルキル化剤は、WO2010/009071の実施例1で利用したポリガラクトマンナンのグリコシド残基含有量と同じ化学量論的量で採用する。この反応スラリーを70℃に加熱し、この温度で3時間この反応を進行させる。50℃に冷却後、この混合物を氷酢酸でpH約7.0に中和する。この生成物を濾過し、390gの80%イソプロパノールで一度洗浄し、一晩空気乾燥させ、100℃で4時間オーブン乾燥させることによって、93gの疎水性修飾した、カチオン性グアーを生成する。この生成物は、2,900mPa・sのBV(水中1重量%)を有する。
(実施例28)
実施例27のカチオン性修飾および疎水性修飾したグアーポリマーを含むツーインワンコンディショニングシャンプー配合物(配合物CC DD)と、疎水性修飾を含まない、市販のカチオン性誘導体化したグアーポリマー(Jaguar(商標)C13S、1.5重量%の窒素または0.18のDSIを有する)を含むツーインワンコンディショニングシャンプー配合物(配合物EE)とを、表15に記載の構成成分を用いて調製する。
上記コンディショニング特質の官能パネルテストプロトコルに記載の方法に従い、中国人の毛髪の房の上での配合物DDと、配合物EEのコンディショニング性能を比較するため、官能パネルテストを行う。中国人の毛髪上において、実施例27のカチオン性修飾および疎水性修飾したグアーポリマーを含有する配合物DDと比較して、非疎水性修飾した、カチオン性グアーポリマーJaguar(商標)C13Sを含有する配合物EEは、統計学的に有意な、より良好な湿潤および乾燥コンディショニング特性を示す。パネルテストの結果は、中国人の毛髪上で、配合物EEで処理した毛髪の房が、配合物DDと比べて、統計的により良好な湿潤櫛梳き性特質(99%信頼レベル)、より良好な湿潤感(99%信頼レベル)、より良好な乾燥櫛梳き性特質(99%信頼レベル)およびより良好な乾燥感(99%信頼レベル)を有することを示している。これらの結果は、WO2010009071で開示されたカチオン性置換度および疎水性置換度を含有するグアーポリマーは、修飾グアーガラクトマンナンのコンディショニング特性の改善をもたらさないことを示している。
(実施例29)
上記のテスト方法に記述されている高湿度でのらせん状カール保持性について、以下の組成の、2.0重量%(脱イオン水中)の修飾ポリマー分散液を用いて固定剤組成物を試験する:実施例1の疎水性修飾およびカチオン性修飾したカシアと、疎水性修飾を含まない、実施例Aのように合成されたが、3.5%の窒素(DSI=0.65)を含有するカチオン性カシア。
0.1gの評価用ポリマー固定剤組成物を欧州の茶色の毛髪の房に適用する。処理した毛髪の房を、らせん状のヘアカーラーの回りに巻き付け、約21〜23℃の周辺室温および制御された相対湿度(50%)で12時間乾燥させる。乾燥後、カーラーを慎重に取り外して、らせん状カールにスタイリングした毛髪の房を残す。このカールした毛髪の房を、約23℃の温度および90%の相対湿度レベルに設定した湿度チャンバー内に垂直につるす。5つの房の高湿度でのらせん状カール保持性の平均を表16において報告する。
結果は、実施例1の疎水性修飾およびカチオン性修飾したカシアポリマーが、90%相対湿度、23℃に曝露してから1、4、8および24時間後、高湿度で優れたらせん状カール保持性を示し、カチオン性電荷密度は同等であるが、疎水性修飾していない、カチオン性修飾したカシアよりも優れていることを示している。
(実施例30)
1重量%の、実施例1の疎水性修飾およびカチオン性修飾したカシアを含有する脱イオン水中水性分散液と、疎水性修飾を含まず、3.5%の窒素含有量(DSI=0.65)を有するカチオン性カシアを含有する脱イオン水中水性分散液とを、上記の機械的剛性試験方法に記述されているような機械的剛性特性について評価する。欧州の茶色の毛髪の見本を調製し、処理し(0.8gの固定剤組成物/見本)、50%相対湿度での機械的剛性について評価する。各試験試料の5つの複製を調製し、試験する。5つの複製に対する平均ピーク荷重を計算し、表17に記録する。
実施例1の疎水性修飾およびカチオン性修飾したポリマーは、カチオン性電荷密度が同等である、疎水性置換なしのカチオン性修飾カシアポリマーと比べて、欧州の茶色の毛髪
において、より高い剛性(より高いピーク荷重および作用力)を実証している。
特定の代表的な実施形態および詳細が、対象発明を例示する目的で示されているが、本技術分野の当業者であれば、対象発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更および修正が本明細書中でなされることが可能であることは明らかであろう。