JP5742537B2 - 自動車のシート位置調整装置 - Google Patents
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Description
上述のリヤシート102は、シートクッション102Cとシートバック102Bとを有し、後席乗員の座り心地向上を図るために、シートバック102Bを前低後高状に傾斜させているのが一般的である。
このように、シートバック102Bを傾斜させると、荷室104の車両前後方向の長さがシートバック102Bの傾斜上部により短くなるため、荷物の積載スペースが狭くなる。
上述の後方視界開放領域は、バックウィンド下縁部またはオープンカーにおけるトランクリッド上面よりも上方に設定してもよい。
また、上述の車体側部材には、フロアパネル、ボディ側壁、クロスメンバ、または、これらに取付けられたブラケットなどに設定してもよい。
しかも、上述の角度調整機構により、リヤシートのシートバックを略直立と成した時、シートバックの下端をシートバック後傾時に対して下方に変位させ、かつ、上述の保持機構によりシートバックを第2位置で略直立状に保持することができるので、シートバック直立時において該シートバックの高さをルームミラーを介した後方視界よりも下方とすることから、リヤシート後方の荷室の積載スペース拡大および後席乗員の足元スペース拡大を図る直立モードの確保と、ルームミラーを介した後方視界確保との両立を図ることができる。
上述のシートバックの前方倒伏位置は、シートバックをシートクッション上に倒伏させた位置を意味する。
しかも、上述の角度調整機構により、リヤシートのシートバックを略直立と成した時、シートバックの下端をシートバック後傾時に対して下方に変位させ、かつ、上述の保持機構によりシートバックを第2位置で略直立状に保持することができるので、シートバック直立時において該シートバックの高さを抑制し、リヤシート後方の荷室の積載スペース拡大および後席乗員の足元スペース拡大と、後方視界確保との両立を図ることができる。
また、リヤシートのさらに後方に他のシートが存在する場合には、当該他のシートの乗員の居住スペースの拡大と、良好な乗降性の確保との両立を図ることができる。
さらに、シートクッションを下方に下げることなくシートバックの背面が水平に近い状態となるので、シートクッションは固定構造でもよく、シートクッションを下方に下げるリンクなどの機構を縮小または省略することができる。
しかも、上述の角度調整機構により、リヤシートのシートバックを略直立と成した時、シートバックの下端をシートバック後傾時に対して下方に変位させ、かつ、上述の保持機構によりシートバックを第2位置で略直立状に保持することができるので、シートバック直立時において該シートバックの高さをルームミラーを介した後方視界よりも下方とすることから、リヤシート後方の荷室の積載スペース拡大および後席乗員の足元スペース拡大を図る直立モードの確保と、ルームミラーを介した後方視界確保との両立を図ることができる。
また、リヤシートのさらに後方に他のシートが存在する場合には、当該他のシートの乗員の居住スペースの拡大と、良好な乗降性の確保との両立を図ることができる。
さらに、角度調整機構として2つのリンク機構(いわゆる2リンク機構)を採用したので、シートバックの所定の軌跡を容易に設定することができ、シートバックの揺動位置、昇降位置および下部の前後位置を同時に、かつ簡単に調整しやすくなる。
しかも、上述の角度調整機構により、リヤシートのシートバックを略直立と成した時、シートバックの下端をシートバック後傾時に対して下方に変位させ、かつ、上述の保持機構によりシートバックを第2位置で略直立状に保持することができるので、シートバック直立時において該シートバックの高さをルームミラーを介した後方視界よりも下方とすることから、リヤシート後方の荷室の積載スペース拡大および後席乗員の足元スペース拡大を図る直立モードの確保と、ルームミラーを介した後方視界確保との両立を図ることができる。
また、リヤシートのさらに後方に他のシートが存在する場合には、当該他のシートの乗員の居住スペースの拡大と、良好な乗降性の確保との両立を図ることができる。
さらに、揺動支点軸を、シートバック下部の前後方向の厚みの中心よりも後方に設けたので、該揺動支点軸を中心としてシートバックが後傾の第1位置から略直立の第2位置へ変位すると、シートバックの下端は下方へ自動的に変位し、シートバックの上端の高さ位置を抑制することができる。
図面は自動車のシート位置調整装置を示すが、まず、図1を参照して車体構造について説明する。
上述のフロアパネル4の後部には、上方に立上がるキックアップ部5を介してリヤフロア6(フロアパネルの一部)を連設し、このリヤフロア6にはリヤシートパン7と、スペアタイヤパン8とを連設すると共に、スペアタイヤパン8の後端には、上方に延びるリヤエンドパネル9を一体または一体的に形成している。
上述のリヤエンドパネル9の後部にはリヤエンドクロスメンバ10を接合固定し、リヤエンドパネル9とリヤエンドクロスメンバ10との間には、車幅方向に延びるリヤエンド閉断面11を形成し、上述のリヤエンドクロスメンバ10のさらに後方にはリヤバンパ12を配設している。
さらに、ルーフパネル17の前端とボンネット16後端近傍との間にはフロントウィンドガラス18(フロントウィンド部材)を配設する一方、ルーフパネル17の前端下部にはフロントヘッダ19を接合固定し、ルーフパネル17の後端下部にはリヤヘッダ20を接合固定して、ルーフ強度を確保すべく構成している。
また、図1,図2に示すように、上述の車室2内には運転席としてのドライバーズシート21と、助手席としてのパッセンジャーズシート21´と、これらフロントシート21,21´よりも後方に位置するリヤシート22とを配置している。
なお、図1,図2において、31はステアリングホイール、図1において32は前輪、33は後輪、34は前席乗員用のドア開口部、35は後席乗員用のドア開口部である。
また、図2に示すように、この実施例では右ハンドル車両を例示したが、これに限定されるものではなく、左ハンドル車両であってもよい。
さらに、図1に示すように、ドライバーズシート21と、ルームミラー30と、該ドライバーズシート21よりも後方のリヤシート22と、その後方の後方視認可能領域としてのバックウィンド27下縁部とが設けられており、同図に仮想線で示すように、ルームミラー30と後方視認可能領域とを結ぶ線X1が設定されている。
また、図4,図5に示すように、シートバック22Bの下部には支軸38を中心に回転する円板39を設け、シートバック22Bの第2位置(図5参照)に対応して該円板39には凹部39a(図7参照)を形成する一方、円板39の後方かつ下方の支軸40を中心に常時円板39外周に付勢されたフック41を設け、シートバック22Bが図5に示す略直立の第2位置に起立した時、フック41先端を円板39の凹部39aに係入して、該第2位置を保持すべく構成している。
つまり、上述の円板39およびフック41も保持機構を構成するものであって、このフック41も上述の操作レバー37のプル操作時に、円板39の凹部39aに対するロックを解除するように構成している。
さらに、上述の支持手段は、角度調整機構として、上記シートバック22Bと車体側とに連結される2つのリンク機構を有している。
また、上述のリンクL1,L2のうち、図2に平面図で示す車幅方向外側のリンクL1,L2(左シートの左側、右シートの右側のリンク)はボディ側壁、フロアパネル、クロスメンバまたは、これらに取付けられたブラケットなどの車体側部材と、シートバックフレームとの間にわたって設けられ、図2に平面図で示す車幅方向内側のリンクL1,L2(左シートの右側、右シートの左側のリンク)はリヤシートパン7から立設したブラケット42と、シートバックフレームとの間にわたって設けられるものである。
上述のリンクL1,L2から成る2リンク機構は、一方が他方に対してシートバック連結部との上下方向の変位量と前後方向の変位量とが異なる機構である。
また、図5に仮想線で示す第1位置に対して、同図に実線で示す第2位置において、シートバック22Bの下部前面がシートクッション22Cから相対的に後方に位置するように構成している。
さらに、図6に示すように、シートバック22Bが前方倒伏した位置(図6の実線参照)において、同図に仮想線で示す第2位置よりもその下部が上方に位置するように構成している。
しかも、上述の角度調整機構を構成するリンクL1,L2は、シートバック22Bが図4に示す第1位置と、図5に実線で示す第2位置との両位置において、ルームミラー30と上述の後方視認可能領域(バックウィンド27下縁参照)とを結ぶ線X1(図1参照)の範囲よりも下方となるように、該シートバック22Bの下端を第2位置(図5参照)において第1位置(図4参照)よりも下方に変位させるように構成したものである。
図4に示すシートバック22Bの後傾モード時には、該シートバック22Bが前低後高状に傾斜しているので、後席乗員の座り心地向上を図ることができる。
次に、シートバック22Bの上部を前方へ移動させると、リンクL1のシートバックフレーム連結部が下方へ移動し、リンクL2のシートバックフレーム連結部が後方かつ下方へ移動し、これら各リンクL1,L2の前後方向の動きにより、シートバック22Bの傾斜が後傾状から略直立に変化し、各リンクL1,L2の下方への動きにより、シートバック22Bの高さが抑制され、シートバック22Bは図4に示す第1位置から図5に実線で示す第2位置となる。
つまり、シートバック22Bを図5に実線で示すように直立モードに起立させると、シートバック22Bの下端が下方に下がるので、シートバック22Bの高さを抑制することができ、また、シートバック22Bの下部前面が後方に移動するので、後席乗員の腰部のサポート位置が下がり、足部の姿勢が楽になる。
次に、シートバック22Bの上部を前方かつ下方へ移動させると、リンクL1のシートバックフレーム連結部が前方へ移動し、リンクL2のシートバックフレーム連結部が上方へ移動して、シートバック22Bは図6に実線で示すように、シートクッション22C上部に倒伏して、前倒モードとなる。
つまり、図3に示すように、シートバック22Bの後傾時には荷室23の前後方向の長さがY1であったものを、シートバック22Bの略直立時において、その前後方向の長さをY2に拡大することができるので、荷物23の積載スペース拡大を図ることができるものである。
しかも、上述の角度調整機構(リンクL1,L2参照)により、リヤシート22のシートバック22Bを略直立と成した時(図5参照)、シートバック22Bの下端をシートバック22B後傾時に対して下方に変位させ、かつ、上述の保持機構によりシートバック22Bを第2位置で略直立状に保持することができるので、シートバック22B直立時において該シートバック22Bの高さを抑制し、リヤシート22後方の荷室23の積載スペース拡大および後席乗員の足元スペース拡大と、後方視界確保との両立を図ることができる。
すなわち、シートバック22Bを略直立の第2位置において、後傾させた第1位置に対しシートバック22B全体(特に、その重心)としては、前方かつ下方に変位させることになるため、上述の荷室スペース拡大と後方視界の確保との両立を図ることができるのである。
しかも、上述の角度調整機構(リンクL1,L2参照)により、リヤシート22のシートバック22Bを略直立と成した時(図5参照)、シートバック22Bの下端をシートバック22B後傾時に対して下方に変位させ、かつ、上述の保持機構によりシートバック22Bを第2位置で略直立状に保持することができるので、シートバック22B直立時において該シートバック22Bの高さをルームミラー30を介した後方視界よりも下方とすることから、リヤシート22後方の荷室23の積載スペース拡大および後席乗員の足元スペース拡大を図る直立モードの確保と、ルームミラー30を介した後方視界確保との両立を図ることができる。
さらに、上記シートバック22Bの下部前面が、第1位置(図4参照)に対して第2位置(図5参照)において、上記シートクッション22Cから相対的に後方に位置するものである(図4,図5参照)。
加えて、上記シートバック22Bが前方倒伏した位置(図6参照)において、第2位置(図5参照)よりもその下部が上方に位置するものである(図5,図6参照)。
この構成によれば、シートクッション22Cを下方に下げることなくシートバック22Bの背面が水平に近い状態となるので、シートクッション22Cは固定構造でよく、シートクッション22Cを下方に下げる機構を省略することができる。
さらにまた、上記支持手段は、上記角度調整機構として、上記シートバック22Bと車体側とに連結される2つのリンク機構(リンクL1,L2参照)を有するものである。
この構成によれば、角度調整機構として2つのリンク機構、いわゆる2リンク機構(リンクL1,L2参照)を採用したので、シートバック22Bの所定の軌跡を容易に設定することができ、シートバック22Bの揺動位置、昇降位置および下部の前後位置を同時に、かつ簡単に調整しやすくなる。
また、シートバック22Bの上部にはラッチ48を設け、ラッチ48とストライカ46とを係合することで、図8の(a)に示すようにシートバック22Bを後傾した第1位置に保持し、ラッチ48とストライカ47とを係合することで、図8の(b)に示すようにシートバック22Bを略直立の第2位置に保持するように構成している。
つまり、上述のラッチ48とストライカ46,47とで保持機構を構成したものである。
また、角度調整機構としての2つのリンクL3,L4(シートバック22Bの片側の側部につき2つのリンク)を設け、これら各リンクL3,L4の車体側の支点a,bは共に、第1位置のシートバック22Bの後方に位置している。
さらに、上述のリンクL3,L4の遊端部は、図9に示すように、リンクピン52,53を用いてシートバック22B内のシートバックフレームに枢着されている。
上述の角度調整機構を構成する2つのリンクL3,L4は、シートバック22Bの下端を図8の(b)に示す第2位置において図8の(a)に示す第1位置よりも下方に変位させるものである。
また、この実施例2においても先の実施例1と同様に、シートバック22Bの下部前面が後傾モードの第1位置に対して略直立の第2位置において、シートクッション22Cから相対的に後方に位置するように構成されると共に、図8の(c)に示すように、シートバック22Bがシートクッション22C上部に前方倒伏した位置において、第2位置よりもそのシートバック22Bの下部が上方に位置するように構成されている。
図8の(a)に示す後傾モードの第1位置から図8の(b)に示す略直立の第2位置に成すには、まず、ラッチ48とストライカ46との係合を解除し、次に、シートバック22Bの上部を車両前方に移動させると、各リンクL3,L4は共に図示の反時計方向に回動し、各リンクL3,L4の遊端部はそれぞれ下方に移動する。
この第2位置においては、ラッチ48でアーム45遊端部のストライカ47を係合することにより、略直立モードを保持することができる。上述の直立モードにおいては、シートバック22Bの下端が下方に移動するので、シートバック22Bの高さが抑制できて、後方視界を確保することができる。
また、アーム45の遊端部に設けたストライカ47をラッチ48に係合させることによりシートバック22Bの第2位置を保持するので、この第2位置におけるシートバック22Bが側面視においてドア開口部35と部分的にオーバラップしても、上記保持機構によりシートバック22Bを保持することができる。
上述の支持アーム54は、図10に示すシートバック後傾時において、揺動支点軸55から斜め上方に指向するように取付けられている。
また、上述の支持アーム54は取付け部材としての複数のボルト56,56を用いて、シートバックフレームに取付けられている。さらに、上述の揺動支点軸55にはギヤ57が設けられており、このギヤ57をシートクッションフレーム58後部のブラケット59に枢支させたフック60で適宜ロックするように構成している。
つまり、上述のギヤ57とフック60とで保持機構を構成し、この保持機構でシートバック22Bを図10に示す後傾状態の第1位置と、図11に示す略直立の第2位置とに保持するものである。
図10に示す後傾モードの第1位置から図11に示す略直立の第2位置に成すには、まず、図示しない操作レバーをプル操作し、フック60によるギヤ57の外歯のロックを解除し、次に、シートバック22Bの上部を車両前方へ移動させると、揺動支点軸55を中心として回動する支持アーム54は下方へ移動するので、シートバック22Bが図11に示す略直立の第2位置となると共に、下方に移動する支持アーム54でシートバック22Bの下端が下方に下げられるので、シートバック22Bの高さが抑制できて、後方視界を確保することができる。
このように、図10〜図12で示した実施例3においては、上記支持手段は、上記角度調整機構(支持アーム54参照)として、上記シートバック22B下部に連結され、該シートバック22B下部の前後方向の厚みの中心よりも後方に揺動支点軸55が設けられたものである(図10〜図12参照)。
このように構成すると、図13の(a)に示す後傾の第1位置から図13の(b)に示す略直立の第2位置に成す時、支持アーム54の遊端部(ボルト56の位置参照)は下方かつ後方へ移動するので、略直立モード時において、シートバック22Bの下端が下がると共に、シートバック22Bの下部前面が後退するものである。
また、シートバック22Bの下部前面が後方に後退することで、シートクッション22Cの座面の前後方向のスペースが大きくなり、後席乗員の窮屈さを緩和することができる。
加えて、図13の(b)に示す略直立の第2位置から図13の(c)に示す前倒モードと成すには、起立したシートバック22Bの上部を前方かつ下方へ移動すると、支持アーム54の遊端部が後方に移動して、シートバック22Bをシートクッション22C上部に倒伏させることができる。
また、車体側には上記ピンP3の移動をアンロック可能にロックするストッパ61を設けている。このストッパ61はホルダ62内に突没可能に配設され、ホルダ62内の圧縮バネ63により常時ロック方向にバネ付勢されると共に、操作レバー37のプル操作時にストッパ61をホルダ62内に没入させて、該ストッパ61によるロックを解除すべく構成している。
さらに、上述のスリットS1乃至ホルダ62の下方には、車体側とシートバック22B下部におけるシートバックフレームとを連結するリンクL5を設けている。
さらに、上述のストッパ61で保持機構を構成し、このストッパ61により、上述の第1、第2の各位置でシートバック22Bを保持するように構成している。
また、シートバック22Bの下部前面が、第1位置(図14参照)に対して第2位置(図15参照)において、シートクッション22Cから相対的に後方に位置するように構成されている。
さらに、図16に示すように、シートバック22Bが前方倒伏した位置において、第2位置(図15参照)よりもその下部が上方に位置するように構成されている。
図14に示す後傾した第1位置においては、ピンP3はスリットS1の上下溝部(縦溝部)の上部に位置しており、このピンP3はストッパ61でその動きが規制されている。つまり、シートバック22Bの第1位置が保持機構としてのストッパ61で保持されている。
この時、シートバック22Bの下部は下方に移動するので、シートバック22Bの高さが抑制されて、後方視界を確保することができる。シートバック22Bの第2位置において操作レバー37のプル操作を中止すると、スリットS1の上下溝部の下部に位置するピンP3の上部をストッパ61で規制するので、シートバック22Bを第2位置に保持することができる。
次に、シートバック22Bの上部を前方かつ下方へ移動させると、ピンP3はスリットS1の横溝部に沿って前方へ移動すると共に、リンクL5が上方へ回動するので、図16に示すように、シートバック22Bをシートクッション22C上に倒伏させて、前倒モードと成すことができる。
しかも、上述の角度調整機構により、リヤシート22のシートバック22Bを略直立と成した時、シートバック22Bの下端をシートバック22B後傾時に対して下方に変位させ、かつ、上述の保持機構(ストッパ61参照)によりシートバック22Bを第2位置で略直立状に保持することができるので、シートバック22B直立時において該シートバック22Bの高さを抑制し、リヤシート22後方の荷室23の積載スペース拡大および後席乗員の足元スペース拡大と、後方視界確保との両立を図ることができる。
また、車体側には上記ピンP4の移動をアンロック可能にロックする前後一組の可動ストッパ64,65を前後方向に離間させて設けている。これらの各可動ストッパ64,65はホルダ内に突没可能に配設され、ホルダ内の圧縮バネにより常時ロック方向にバネ付勢されると共に、操作レバー37のプル操作時に2つの可動ストッパ64,65を同時にホルダ内に没入させて、該可動ストッパ64,65によるロックを解除すべく構成している。
さらに、上述のスリットS2の上方には、車体側とシートバック22B下部におけるシートバックフレームとを連結するリンクL6を設けている。
さらに、上述の可動ストッパ64,65で保持機構を構成し、この可動ストッパ64,65により、上述の第1、第2の各位置でシートバック22Bを保持するように構成している。
また、シートバック22Bの下部前面が第1位置(図17参照)に対して第2位置(図18参照)において、シートクッション22Cから相対的に後方に位置するように構成されている。
図17に示す後傾した第1位置においては、ピンP4はスリットS2の前端部に位置しており、このピンP4は可動ストッパ64でその動きが規制されている。つまり、シートバック22Bの第1位置が保持機構としての可動ストッパ64で保持されている。
次に、シートバック22Bの上部を前方へ移動させると、ピンP4はスリットS2に沿って下方へ移動すると共に、リンクL6が下方に回動するので、図18に示すように、シートバック22Bを略直立に起立させることができる。
この時、シートバック22Bの下部は、下方に移動するので、シートバック22Bの高さが抑制されて、後方視界を確保することができる。シートバック22Bの第2位置において操作レバー37のプル操作を中止すると、スリットS2の前後方向中間に位置するピンP4を可動ストッパ64,65で前後両方向から規制し、シートバック22Bを第2位置に保持することができる。
次に、シートバック22Bの上部を前方かつ下方へ移動させると、ピンP4はスリットS2に沿って図19の位置から図20に示すように該スリットS2の後端部へ移動すると共に、リンクL6が図19の位置から図20に示すように下方へ回動するので、シートバック22Bをシートクッション22C上に倒伏させて、図20に示す前倒モードと成すことができる。
しかも、上述の角度調整機構により、リヤシート22のシートバック22Bを略直立と成した時(図18参照)、シートバック22Bの下端をシートバック22B後傾時に対して下方に変位させ、かつ、上述の保持機構によりシートバック22Bを第2位置(図18参照)で略直立状に保持することができるので、シートバック22B直立時において該シートバック22Bの高さを抑制し、リヤシート22後方の荷室23の積載スペース拡大および後席乗員の足元スペース拡大と、後方視界確保との両立を図ることができる。
また、リヤシート22のさらに後方に、シートが存在する場合には、当該シート乗員の居住スペースの拡大と、良好な乗降性の確保との両立を図ることができる。
なお、この実施例7において各要素37,64,65,S2,P4については先の実施例6とほぼ同様であるから、同一符号を付して、その詳しい説明を省略している。
上述のスリットS3はシートバック22Bの下部側面と対向して車体側に設けられた側面視円弧状のものであり、また、上述ピンP5は該スリットS3内に位置するようにシートバック22Bのシートバックフレームから突出させたものであり、このピンP5はシートバックフレームに固定されている。
さらに、上述のストッパ64,65で保持機構を構成し、この可動ストッパ64,65により、上述の第1、第2の各位置でシートバック22Bを保持するように構成している。
また、シートバック22Bの下部前面が第1位置(図21参照)に対して第2位置(図22参照)において、シートクッション22Cから相対的に後方に位置するように構成されている。
図21に示す後傾した第1位置においては、ピンP5はスリットS3の上端部に位置しており、また、ピンP4はスリットS2の前端部に位置しており、このピンP4は可動ストッパ64でその動きが規制されている。つまり、シートバック22Bの第1位置が保持機構としての可動ストッパ64で保持されている。
次に、シートバック22Bの上部を前方へ移動させると、ピンP5はスリットS3に沿ってその上下方向中間部に移動し、また、ピンP4はスリットS2に沿って下方へ移動するので、図22に示すように、シートバック22Bを略直立に起立させることができる。
この時、シートバック22Bの下部は、下方に移動するので、シートバック22Bの高さが抑制されて、後方視界を確保することができる。シートバック22Bの第2位置において操作レバー37のプル操作を中止すると、スリットS2の前後方向中間に位置するピンP4を可動ストッパ64,65で前後両方向から規制し、シートバック22Bを第2位置に保持することができる。
次に、シートバック22Bの上部を前方かつ下方へ移動させると、ピンP5はスリットS3に沿って図23の位置から図24に示すように該スリットS3の下端部に移動すると共に、ピンP4はスリットS2に沿って図23の位置から図24に示すように該スリットS2の後端部へ移動するので、シートバック22Bをシートクッション22C上に倒伏させて、図24に示す前倒モードと成すことができる。
この構成によれば、シートバック22Bを後傾した第1位置(図21参照)に成すと、後席乗員が座り心地のよい傾斜モードを確保することができる。またシートバック22Bを略直立の第2位置(図22参照)に成すと、リヤシート22後方の荷室23の積載スペース拡大を図ることができる。
また、リヤシート22のさらに後方に、シートが存在する場合には、当該シート乗員の居住スペースの拡大と、良好な乗降性の確保との両立を図ることができる。
この発明の運転席は、実施例のドライバーズシート21に対応し、
以下同様に、
支持手段は、角度調整機構と保持機構に対応し、
角度調整機構は、実施例1のリンクL1,L2、実施例2のリンクL3,L4、実施例3,4の支持アーム54、実施例5のスリットS1、ピンP3、リンクL5、実施例6のスリットS2、ピンP4、リンクL6、実施例7のスリットS2,S3、ピンP4,P5に対応し、
保持機構は、実施例1のピンP1,P2、円板39、フック41、実施例2のストライカ46,47、ラッチ48、実施例3のギヤ57、フック60、実施例5のストッパ61、実施例6,7の可動ストッパ64,65に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
21…ドライバーズシート(運転席)
22…リヤシート
22B…シートバック
22C…シートクッション
30…ルームミラー
39…円板(保持機構)
41…フック(保持機構)
46,47…ストライカ(保持機構)
48…ラッチ(保持機構)
54…支持アーム(角度調整機構)
55…揺動支点軸
57…ギヤ(保持機構)
60…フック(保持機構)
61…ストッパ(保持機構)
64,65…可動ストッパ(保持機構)
L1,L2,L3,L4,L5,L6…リンク(角度調整機構)
P1,P2…ピン(保持機構)
P3,P4,P5…ピン(角度調整機構)
S1,S2,S3…スリット(角度調整機構)
Claims (7)
- 車室内に、運転席と、ルームミラーと、上記運転席よりも後方のリヤシートと、その後方の後方視界開放領域とが設けられた自動車において、
上記リヤシートは、車体側部材に支持されたシートクッションとシートバックとを有し、
該シートバックを車体側部材に支持する支持手段は、
上記シートバックを後傾した第1位置と、略直立の第2位置との間で傾斜角度変化を許容する角度調整機構と、
上記第1、第2の各位置で上記シートバックを保持する保持機構とを有すると共に、
上記角度調整機構は、上記シートバックが上記第1、第2の両位置において、上記ルームミラーと上記後方視界開放領域とを結ぶ範囲よりも下方となるように、該シートバックの下端を第2位置において第1位置よりも下方に変位させることを特徴とする
自動車のシート位置調整装置。 - 上記シートバックが前方倒伏した位置において、第2位置よりもその下部が上方に位置する
請求項1に記載の自動車のシート位置調整装置。 - 車室内に、運転席と、該運転席よりも後方のリヤシートと、その後方の後方視界開放領域とが設けられている自動車において、
上記リヤシートは、車体側部材に支持されたシートクッションとシートバックとを有し、
該シートバックを車体側部材に支持する支持手段は、
上記シートバックを後傾した第1位置と、略直立の第2位置との間で傾斜角度変化を許容する角度調整機構と、
上記第1、第2の各位置で上記シートバックを保持する保持機構とを有すると共に、
上記角度調整機構は、上記シートバックの下端を第2位置において第1位置よりも下方に変位させるよう構成され、
上記シートバックが前方倒伏した位置において、第2位置よりもその下部が上方に位置する
自動車のシート位置調整装置。 - 上記支持手段は、上記角度調整機構として、上記シートバックと車体側とに連結される2つのリンク機構を有する
請求項1〜3の何れか一項に記載の自動車のシート位置調整装置。 - 車室内に、運転席と、該運転席よりも後方のリヤシートと、その後方の後方視界開放領域とが設けられている自動車において、
上記リヤシートは、車体側部材に支持されたシートクッションとシートバックとを有し、
該シートバックを車体側部材に支持する支持手段は、
上記シートバックを後傾した第1位置と、略直立の第2位置との間で傾斜角度変化を許容する角度調整機構と、
上記第1、第2の各位置で上記シートバックを保持する保持機構とを有すると共に、
上記角度調整機構は、上記シートバックの下端を第2位置において第1位置よりも下方に変位させるよう構成され、
上記支持手段は、上記角度調整機構として、上記シートバックと車体側とに連結される2つのリンク機構を有する
自動車のシート位置調整装置。 - 上記支持手段は、上記シートバック下部に連結されると共に、該シートバック下部の前後方向の厚みの中心よりも後方に揺動支点軸が設けられた支持アームからなる角度調整機構を有しており、
上記揺動支点軸は、第1、第2の各位置において、シートバック下部の前後方向の厚みの中心よりも後方に設けられた
請求項1記載の自動車のシート位置調整装置。 - 車室内に、運転席と、該運転席よりも後方のリヤシートと、その後方の後方視界開放領域とが設けられている自動車において、
上記リヤシートは、車体側部材に支持されたシートクッションとシートバックとを有し、
該シートバックを車体側部材に支持する支持手段は、
上記シートバックを後傾した第1位置と、略直立の第2位置との間で傾斜角度変化を許容する角度調整機構と、
上記第1、第2の各位置で上記シートバックを保持する保持機構とを有すると共に、
上記角度調整機構は、上記シートバックの下端を第2位置において第1位置よりも下方に変位させるよう構成され、
上記支持手段は、上記シートバック下部に連結されると共に、該シートバック下部の前後方向の厚みの中心よりも後方に揺動支点軸が設けられた支持アームからなる角度調整機構を有しており、
上記揺動支点軸は、第1、第2の各位置において、シートバック下部の前後方向の厚みの中心よりも後方に設けられた
自動車のシート位置調整装置。
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