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JP5741426B2 - 高強度熱延鋼板及びその製造方法 - Google Patents

高強度熱延鋼板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車用部材などの素材として用いる、650MPa以上の強度と優れた加工性を有する熱延鋼板と、その製造方法に関する。
自動車用部材には、軽量化や、安全性及び耐久性の向上が求められ、そのため、素材となる鉄鋼材料には高強度化が要求される。鋼の強度を高める強化法としては、(1)C、Si、Mnなどの添加による固溶強化、(2)Ti、Nbなどの析出物を利用する析出強化、(3)金属組織を、転位強化や結晶微細粒強化が発現した連続冷却変態組織とする組織強化、が有効である。
固溶強化は、析出強化や組織強化に比べ強度上昇効果が小さいので、固溶強化のみで、自動車用部材の素材に求められる高強度を達成することは困難である。
これに対し、析出強化が、本来のフェライト相の均一組織の優れた変形能を維持したまま、高強度化を図り得る手法として、近年、再び検討され始めた。例えば、Ti、Nb、Moなどの炭化物形成元素を活用して、微細な炭化物を析出させ、フェライト組織を強化する方法が提案されている(例えば、特許文献1〜4、参照)。
即ち、転位密度が比較的低いフェライトを主体とする組織中に、強度向上に寄与する微細な炭化物を析出させて、高強度化を図る方法である。
Tiを析出強化に利用する鋼板において、特性のばらつきを低減する方法が提案されている(例えば、特許文献5、参照)。炭窒化物を含有するフェライト組織、ベイニティックフェライトを始めとする連続冷却変態組織、又は、これらの混合組織において、組織強化と析出強化とのバランスを最適化し、強度のばらつきを低減する方法である。
ここで、連続冷却変態組織とは、拡散的機構により生成するポリゴナルフェライトと、無拡散で剪断的機構により生成するマルテンサイトとの中間にある変態組織であり、フェライトよりも組織強化量が大きい組織である。なお、ここでは、セメンタイトを含まないラス状フェライトをベイニティックフェライトと呼ぶこととする。
これらの方法において、析出強化を効果的に発現させるためには、鋼組織を、比較的高温で変態したフェライト組織とする必要があり、また、転位強化を効果的に発現させるためには、鋼組織を、低温で変態させた組織とする必要があるので、析出強化と転位強化をともに効果的に発現させることは困難である。
一方、比較的低温で変態したアシキュラー・フェライト組織からなり、微細な炭化物TiCや、NbCが析出した組織を有する伸びフランジ性に優れる高強度鋼板が提案されている(例えば、特許文献6、参照)。組織強化と析出強化のバランスを最適化すれば、安定的な高強度化を大いに期待できるが、そのためには、鋼組織の転位密度を知る必要がある。
特開2003−089848号公報 特開2007−262487号公報 特開2007−247046号公報 特開2007−247049号公報 特開2007−231409号公報 特開平07−011382号公報
G. K. Williamson and R. E. Smallman、「Dislocation densities in some annealed and cold-worked metals from measurements on X-ray Debye-Scherrer spectrum」、Philosophical Magazine、8巻、1956年、p.34−46
本発明は、Bの添加で、従来よりも高温で変態させてベイニティックフェライト組織を形成し、(a)その高い転位密度による転位強化、及び、(b)転位上に析出させたTiC析出物による析出強化と転位回復の抑制、との相乗効果で、熱延鋼板の引張強度を安定して650〜900MPaの域に高めることを課題とし、該課題を解決する高強度熱延鋼板と、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決する手法について鋭意検討した。その結果、次の知見を見いだすに至った。
(i)通常、600℃以下の低温で変態して生成する転位密度が高いベイニティックフェライトを、従来よりも高温で変態させて生成させることで、変態後のTiC析出物の転位上への優先的析出を促進して、早期に核生成と成長を引き起こし、析出するTiの量を効率的に増加することができる。ただし、フェライト系析出鋼に見られるような、特定の温度域における鋭い強度上昇は見られない。
(ii)転位上に析出したTiC析出物により転位の回復が抑制されるので、幅広い冷却温度域において、制御性良く、所要の強度を確保することが可能である。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下の通りである。
(1)質量%で、C:0.03〜0.08%、Si:0.01〜1.50%、Mn:0.1〜1.5%、Ti:0.03〜0.20%、B:0.0002〜0.0030%を含有し、P:0.1%以下、S:0.005%以下、Al:0.5%以下、N:0.009%以下に制限し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、
(a)下記式(1)で定義するPcmが0.130以上、
(b)転位密度が1×1014〜1×1016-2
(c)結晶粒内のTiC析出物の平均直径が8nm以下で、平均個数密度が3×1016〜2×1018個/cm3
(d)転位上に存在するTiC析出物のTi量が、鋼板含有Ti量の40%以上、
(e)金属組織は、ベイニティックフェライトの面積率が80%以上、
であることを特徴とする高強度熱延鋼板。
Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60
+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ・・・(1)
ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、及び、Bは、各元素の含有量(質量%)
(2)前記高強度熱延鋼板の引張強度が650〜900MPaであることを特徴とする前記(1)に記載の高強度熱延鋼板。
(3)前記高強度熱延鋼板が、さらに、質量%で、Nb:0.01〜0.1%、V:0.01〜0.2%、Mo:0.01〜0.2%の1種又は2種以上を含有することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の高強度熱延鋼板。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の高強度熱延鋼板を製造する製造方法であって、
(w)請求項1又は3に記載の成分組成の鋼片を1200℃以上に加熱し、
(x)最終加工温度が970℃以上の熱間加工を行い、仕上げ圧延終了後に3〜5秒の空冷を行い、次いで、
(y)請求項1に記載のPcmで定まる“(180−1000×Pcm)〜(220−1000×Pcm)℃/秒”の冷却速度で、600〜750℃の一次冷却停止温度まで一次冷却し、続いて、
(z)5℃/秒以下の冷却速度で、500〜600℃未満の二次冷却停止温度まで二次冷却して巻き取る
ことを特徴とする高強度熱延鋼板の製造方法。
本発明によれば、熱延鋼板の引張強度を、延性の低下を抑制しつつ、安定して650〜900MPaの域に高めることができる。
TiC析出物が転位上に析出した態様を模式的に示す図である。 冷却条件とビッカース硬度の関係を示す図である。(a)は、二次冷却停止温度が500℃の場合における一次冷却停止温度とビッカース硬度の関係を示し、(b)は、二次冷却停止温度が600℃の場合における一次冷却停止温度とビッカース硬度の関係を示す。 転位密度と、転位上のTiC析出物として存在するTi濃度比率の関係を示す図である。 b鋼の冷却において二次冷却停止温度を500℃とした場合における、一次冷却速度及び一次冷却停止温度と、ビッカース硬度との関係を示す図である。
本発明者らは、前記課題を解決する手法について検討する際、組織内で析出物が析出する位置に着目し、析出物が、(a)結晶粒界に析出する場合、(b)転位上に析出する場合、及び、(c)母相中に均一に析出する場合を想定して検討した。
通常、結晶粒径が数マイクロメートル以上の鋼においては、結晶粒界の密度が低く、結晶粒界に析出した析出物は強度向上に寄与しないと考えられる。本発明者らは、このことを踏まえ、(1)析出物が形成される位置、(2)析出物のサイズと個数密度、及び、(3)鋼材強度の相互関係について詳細に検討した。
析出物が、転位上に析出するか、又は、母相に均一に析出するかは、鋼の成分組成や析出物が生成する温度に影響し、鋼組織の転位密度や、析出物形成元素の過飽和度と拡散長等に依存する。そこで、本発明者らは、表1に示す成分組成のa鋼、b鋼、及び、c鋼を作製し、熱処理条件を変えて、析出物の析出状態を変化させ、該変化を詳細に調査した。
Figure 0005741426
a鋼、b鋼、及び、c鋼の試験片を1250℃に加熱して溶体化熱処理し、その後、試験片に、終了温度が970℃以上の熱間加工を施し、オーステナイトの再結晶を目的として4秒の空冷を行い、次いで、鋼の変態温度制御、及び、熱延鋼板の巻取りを模擬して2段の冷却処理を施した。
即ち、熱間加工を施した試験片を30〜80℃/秒の冷却速度で、800〜550℃(一次冷却停止温度)に冷却して10秒保持し、その後、再び、30〜80℃/秒の冷却速度で600℃又は500℃(二次冷却停止温度)まで冷却して1時間保持した。なお、二次冷却停止温度は、一次冷却停止温度以下とした。
冷却後の試験片の圧縮加工面と水平面を鏡面研磨し、X線回折で両面の歪を測定し、非特許文献1(背景技術の項に記載した)に記載の次式で、転位密度ρを算出した。
ρ=14.4ε2/b2
ここで、εは、X線回折で得られる歪、bは、バーガースベクトル(0.25nm)である。
また、試験片を鏡面研磨し、ナイタール液でエッチングして、金属組織を光学顕微鏡で観察した。続いて、試験片に、ビッカース試験機で荷重50Nを負荷して硬度を測定した。一試験片につき3点の硬度を測定し、平均値を測定硬度とした。
TiC析出物のサイズと個数密度の測定、及び、TiC析出物の形成位置の決定は、三次元アトムプローブ測定法で、以下のように行った。
試験片から、電解研磨法を用い、必要に応じ、電解研磨法と併せて集束イオンビーム加工法を活用し、針状の試験片を作製した。針状試験片に対し、三次元アトムプローブ測定を行った。三次元アトムプローブ測定では、積算されたデータが再構築されて、実空間での実際の原子の分布像が得られる。
上記分布像で、TiC析出物の形成位置を確認し、TiC析出物の立体分布像の体積とTiC析出物の数から、TiC析出物の個数密度を求めた。また、TiC析出物の立体配置が列状の場合、列状をなすTiC析出物は、転位上の析出物と判断し、TiC析出物の立体配置が独立の場合、独立のTiC析出物は、母相中に均一に析出した析出物と判断した。
図1に、TiC析出物が転位上に析出した態様を模式的に示す。転位上のTiC析出物を構成するTi原子数から計算される、転位上の析出物として存在するTi濃度と、鋼のTi濃度の比率:転位析出Ti濃度比率を算出した。
以上の結果を、冷却条件と併せて、表2に示す。
Figure 0005741426
さらに、TiC析出物を球状と仮定し、観察されたTiC析出物の構成原子数とTiCの格子定数から、TiC析出物の直径を算出した。30個以上のTiC析出物の直径を算出し、平均値を、TiC析出物のサイズとした。
ここで、図2に、冷却条件とビッカース硬度の関係(表2、参照)を示す。図2(a)に、二次冷却停止温度が500℃の場合における一次冷却停止温度とビッカース硬度の関係を示し、図2(b)に、二次冷却停止温度が600℃の場合における一次冷却停止温度とビッカース硬度の関係を示す。
図2(a)及び図2(b)から明らかなように、a鋼(図中●)は、二次冷却停止温度が500℃と600℃の両方において、ビッカース硬度の一次冷却停止温度依存性が大きい。
b鋼(図中□)は、二次冷却停止温度が500℃及び600℃の両方において、ビッカース硬度の一次冷却停止温度依存性が、600〜750℃の温度域で小さい。即ち、b鋼は、広い温度域で強度変動が小さい鋼である。
c鋼(図中黒三角)は、二次冷却停止温度が500℃及び600℃の両方において、ビッカース硬度の一次冷却停止温度依存性が比較的小さいが、二次冷却停止温度が600℃の場合の硬度は、二次冷却停止温度が500℃のの場合の硬度に比べ大きく低下している。
次に、図3に、転位密度と、転位上のTiC析出物として存在するTi濃度比率の関係を示す。上記Ti濃度比率は、鋼に存在するTiのうち、転位上のTiC析出物として存在するTiの比率である。なお、転位析出Ti濃度比率は表2にも示した。
図3において、a鋼を示す○、b鋼を示す□、及び、c鋼を示す△の中の数値は、ビッカース硬度(Hv5)である。
b鋼(図中□)のなかで、図2(a)及び(b)において、一次冷却停止温度の違いによる硬度の変動が小さいもの(一次冷却停止温度600〜750℃で、ビッカース硬度が303〜312Hv5:表2中の試験No.13〜16、18〜21)は、他のb鋼、また、他の鋼(a鋼)と比べ、転位上のTiC析出物として存在するTi濃度比率が高く、かつ、転位密度が高いことが解る。なお、c鋼にはTiが添加されていないので、TiC析出物は存在しない。
金属組織を光学顕微鏡で観察したところ、a鋼は、表2に示すように、一次冷却停止温度が700℃以上では、フェライト粒からなる組織であり、650℃以下では、フェライトとベイニティックフェライトの2相組織である。
これに対し、b鋼及びc鋼では、一次冷却停止温度が800℃のみがフェライト粒からなる組織であり、一次冷却停止温度が800℃未満では、フェライトとベイニティックフェライトの2相組織である。
これらの結果によれば、b鋼において、転位上にTiC析出物が析出した場合に、一次冷却停止温度の広い温度範囲で硬度の変動が小さくなる理由は、必ずしも明らかでないが、TiC析出物が転位上に析出した場合には、転位と析出物との相互作用により、母相に均一に析出した場合に比べ、析出強化が緩和されると推測される。
一方、a鋼の中で、硬度が著しく上昇しているものにおいては、転位密度が比較的低いフェライト母相中に、TiC析出物が均一に析出して、大きな析出強化が生じているものと考えられる。
また、TiC析出物が転位上に析出する場合、TiC析出物が母相中に均一に析出する場合に比べ、通常、析出が早期化するので、転位上のTiC析出物が多いb鋼においては、一次冷却停止温度がより低い温度域でも、TiC析出物が析出したと考えられる。
一方、c鋼において、二次冷却停止温度が600℃の場合、ビッカース硬度が低下する理由は、転位が回復したためであると推察される。これに対し、b鋼において、2次冷却停止温度が600℃の場合、ビッカース硬度が殆ど低下しない理由は、生成したTiC析出物が転位の回復を抑制する効果が発現したことによると推察される。
次に、b鋼を用いて、一次冷却におけるビッカース硬度の冷却速度依存性を調査した。一次冷却の際の冷却速度(一次冷却速度)は、フェライト変態の開始温度に影響すると考えられる。
表2において、b鋼に係る試験No.34〜39は、試験No.17〜22において、一次冷却速度50℃/秒を30℃/秒に変更したものであり、同試験No.40〜45は、一次冷却速度を40℃/秒に変更したものであり、また、同試験No.46〜51は、一次冷却速度を80℃/秒に変更したものである。
図4に、b鋼の冷却において二次冷却停止温度を500℃とした場合における、一次冷却速度及び一次冷却停止温度と、ビッカース硬度との関係を示す。
図4から、一次冷却速度が30℃/秒(図中●)の場合は、50℃/秒(図中□)の場合、及び、40℃/秒(図中黒三角)の場合に比べ、硬度が全体的に低くなっていることが解る。
これは、冷却速度が遅いので、一次冷却停止温度にかかわらず、800〜750℃の温度域でも、フェライトが部分的に生成したためであると考えられる。このフェライトは、高温で変態した転位密度の低い軟質なフェライトであるので、鋼材の硬度が低下したと考えられる。したがって、軟質なフェライトの生成を抑制するためには、十分に速い冷却速度で冷却することが必要である。
一方、一次冷却速度が80℃/秒(図中×)の場合は、50℃/秒(図中□)の場合、及び、40℃/秒(図中黒三角)の場合に比べ、一次冷却停止温度により、ビッカース硬度が大きく変動した。
これは、冷却速度が速すぎると、二次冷却の停止温度(二次冷却停止温度)まで、変態が開始しない結晶粒が増えたことによると考えられる。特に、一次冷却停止温度が低い場合に、上記結晶粒が顕著に増えていた。
二次冷却停止温度500℃で変態した結晶粒には、変態温度が低すぎて、TiC析出物が生成せず、TiC析出物による析出強化が十分に得られず、特に、一次冷却停止温度が低い場合に、硬度が低下したと考えられる。TiC析出物が生成しない場合、転位の回復を抑制する効果は低下するから、一次冷却速度には上限が存在する。即ち、一次冷却速度には、好ましい範囲が存在する。
冷却速度の上記範囲には、鋼の成分組成が影響すると考えられる。焼入れ性の高い鋼の場合は、比較的遅い冷却速度でも変態が開始しないのに対し、焼入れ性の低い鋼の場合は、より速い冷却速度でも変態が開始する。それ故、冷却速度の好ましい範囲は成分組成に依存する。
本発明者らは、一次冷却速度CR(℃/秒)の好ましい範囲を、式(1)で定義する鋼材の焼入れ性を示す指標Pcmを利用して、式(2)で設定できることを見いだした。
Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60
+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ・・・(1)
ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、及び、Bは、各元素の含有量(質量%)である。
180−1000×Pcm≦CR(℃/秒)≦220−1000×Pcm・・・(2)
Pcmは、通常、溶接割れ感受性を表示する指標であるが、本発明鋼板においては、鋼の焼入れ性、即ち、具体的には、冷却途中の組織の変態に伴って生成する転位の生成し易さを表示する指標として用いる。
熱延鋼板の引張強度を安定して650〜900MPaの域に高める(本発明の課題)ためには、高い転位密度による転位強化、及び、転位上に析出したTiC析出物による析出強化と転位回復の抑制との相乗効果を確保する必要がある。それ故、本発明者は、熱間加工後の一次冷却で、十分な転位密度を得るため、一次冷却速度の設定において、「1000×Pcm」を“−要因”として考慮して、上記(2)を得るに至った。
以上の知見に基づき、組織中に、TiCが析出できる温度よりも高い温度で変態しながら十分な転位密度を得られれば、所要の転位強化を確保でき、さらに、転位上に析出したTiC析出物により、急激な強度上昇を抑えるとともに、転位の回復による強度の低下を抑えることができるので、幅広い冷却温度範囲、及び、熱延後の巻取温度において、強度変動の小さい高強度熱延鋼板を得ることができる。
次に、本発明の高強度熱延鋼板(以下「本発明鋼板」ということがある。)について詳細に説明する。なお、以下、成分組成に係る%は、質量%を意味する。
Cは、微細なTiC析出物を形成して析出強化に寄与する重要な元素である。添加効果を得るため、0.03%以上を添加する。0.08%を超えると、粗大なセメンタイトが生成し、延性、特に、局部延性が低下するので、上限を0.08%とする。好ましくは、0.03〜0.07%であり、より好ましくは、0.04〜0.07%である。
Siは、脱酸元素であり、また、固溶強化に寄与する元素である。添加効果を得るため、0.01%以上を添加する。1.50%を超えると、加工性が劣化するので、上限を1.50%とする。好ましくは、0.05〜1.30%であり、より好ましくは、0.10〜1.20%である。
Mnは、脱酸と脱硫に有効な元素であり、また、固溶強化にも寄与する元素である。添加効果を得るため、0.1%以上を添加する。1.5%を超えると、偏析が生じて加工性が低下し、また、製造コストが上昇するので、上限を1.5%とする。好ましくは、0.3〜1.3%であり、より好ましくは、0.3〜1.2%である。
Tiは、フェライト及びベイニティックフェライトの粒内に、析出強化に寄与する微細なTiC析出物を生成する、極めて重要な元素である。所要の析出強化で強度を上昇させるため、0.03%以上を添加する。0.20%を超えると、Tiの過飽和度が高くなり、転位上への優先的核生成より、母相への均一核生成が促進され、また、TiC析出物が粗大化して製造が難しくなるので、上限を0.20%とする。
本発明鋼板の析出物サイズ及び個数密度を安定的に達成するために、Tiは、0.04〜0.15%が好ましく、0.05〜0.10%がより好ましい。
Bは、ベイニティックフェライトを得るために重要な元素である。添加効果を得るため、0.0002%以上を添加する。0.0030%を超えると、BN等の析出物が生成して添加効果は飽和するので、上限を0.0030%とする。好ましくは、0.0005〜0.0025%であり、より好ましくは、0.0005〜0.0020%である。
Pは、不純物であり、多量に存在すると、加工性や溶接性を阻害するので、0.1%以下に制限する。特に、Pは、粒界に偏析して延性を低下させるので、0.02%以下が好ましく、0.01%以下がより好ましい。
Sは、不純物であり、多量に存在すると、熱間加工性を阻害するので、0.005%以下に制限する。硫化物などの介在物による延性の低下を抑制するためには、0.002%以下が好ましく、0.001%以下がより好ましい。
Alは、脱酸元素である。脱酸効果を得るため、0.01%以上を添加するが、0.5%を超えると、窒化物が生成して延性が低下するので、上限を0.5%とする。延性の低下を確実に抑制するためには、0.15%以下が好ましく、0.05%以下がより好ましい。
Nは、TiNを形成し、鋼の加工性を阻害する元素であるので、上限を0.009%とする。鋼の加工性を確保するためには、0.005%以下が好ましく、0.004%以下がより好ましい。
Nb、V、及び、Moは、Tiと同様に、フェライト結晶粒内に炭化物を形成する元素であり、本発明鋼板では、Nb:0.01〜0.1%、V:0.01〜0.2%、Mo:0.01〜0.2%の1種又は2種以上を含有してもよい。
添加効果を得るため、いずれの元素も0.01%以上を添加するが、Nbが0.1%を超えるか、または、V及び/又はMoが0.2%を超えると、析出物が過剰に生成し、本発明鋼板の製造が難しくなるので、上限を、Nbは0.1%とし、V及びMoは0.2%とする。なお、Nb、V、及び、Moは、鋼中で、TiC析出物と複合し、(Ti、M)C(M:Nb、V、Moの1種又は2種以上)として存在する。
本発明鋼板は、介在物の形態を制御するため、Ca及び/又はREMを、本発明鋼板の特性を阻害しない範囲で含有してもよい。0.0005%以上で添加効果が発現するが、0.01%以下が好ましい。
また、本発明鋼板は、本発明鋼板の特性を損なわない範囲で、その他の不可避的不純物や、鉄原料(例えば、スクラップ)から不可避的に混入するNi、Cu、Snを含有してもよい。Ni、Cu、Snは、いずれも、0.01%以下が許容範囲である。
さらに、本発明鋼板においては、前記式(1)で定義するPcmを、
Pcm≧0.130
とする。
本発明鋼板において、Pcmは、前述したように、冷却途中の組織の変態に伴って生成する転位の生成し易さを表示する指標である。Pcmが0.130より小さいと、転位が生成し難くなり、所要の高い転位密度を得ることが難しくなるので、Pcmは0.130以上とする。好ましくは、0.135以上である。
次に、本発明鋼板の金属組織について説明する。
本発明鋼板の金属組織は、実質的に、ベイニティックフェライトとフェライトとからなる組織が好ましい。なお、“実質的”は、“面積率で90%以上”を意味する。ベイニティックフェライトの面積率は、80%以上が好ましい。
ベイニティックフェライトの転位密度は、所要の転位強化を得るため、また、TiC析出物が析出する転位を確保するため“1×1014-2以上”が好ましい。“1×1016-2”を超えると、再結晶が起き強度が著しく低下するので、転位密度は“1×1014〜1×1016-2”とする。転位強化と析出強化を適確に確保するため、転位密度は“2×1014〜2×1015-2”が好ましい。
結晶粒内に析出するTiC析出物の個数密度は、析出強化の活用、及び、転位の回復の抑制の点から、高いほうが好ましい。転位強化と析出強化の相乗効果で、引張強度650MPa以上を達成するためには、TiC析出物の個数密度を“3×1016〜2×1018個/cm3”とする必要がある。好ましくは、5×1016個/cm3以上、さらに好ましくは、7×1016個/cm3以上である。
TiC析出物は、所要の大きさで結晶粒内に析出するが、平均直径が“8nm”を超えると、TiC析出物の個数密度が減少し、TiC析出物による析出強化量が低下するので、TiC析出物の平均直径は“8nm以下”とする。所要の析出強化量を確保するため、TiC析出物の平均直径は“5nm以下”が好ましく、“3nm以下”がより好ましい。
ただし、本発明鋼板においては、TiC析出物による析出強化量の急激な上昇を抑えるため、TiC析出物は、主に、転位上に析出させる。具体的には、転位上に存在するTiC析出物のTi量が、鋼板含有Ti量の40%以上、好ましくは50%以上となるように、TiC析出物を転位上に析出させる。上記Ti量が40%未満であると、TiC析出物は、母相中に析出することになるので、析出強化量の急激な上昇を抑えることが難しい。もしくは、固溶元素として存在するため、十分な析出強化量が得られない。
本発明鋼板は、上記金属組織により、最大で約900MPaの引張強度を達成することができる。
なお、本発明鋼板において、TiC析出物は、炭化物だけでなく、炭化物中に窒素が若干混入した炭窒化物や、TiC析出物中にNb、Mo、Vが固溶したものも含む。
次に、本発明鋼板の製造方法について説明する。
常法によって、所要の成分組成の溶鋼を鋳造し、鋼片を製造する。得られた鋼片を熱間圧延する。鋼片は、生産性の観点から、連続鋳造設備で製造することが好ましい。熱間圧延前に、鋼片を1200℃以上に加熱し、炭化物形成元素と炭素を十分に、鋼組織中に溶解させる。鋳造後、鋼片を冷却して、1200℃以上の温度で圧延を開始してもよい。1200℃以下に冷却された鋼片を加熱する場合は、1時間以上保持することが好ましい。
熱間加工の終了温度は970℃以上とし、さらに3〜5秒の空冷を行う。これは、本発明のベイニティックフェライトをより得やすくするため、オーステナイトの加工による転位の回復や、再結晶を促進させるためである。
空冷時間が3秒未満であると、未再結晶粒オーステナイトからの変態となるため冷却中のポリゴナルフェライトが生成し易くなる恐れがあり、5秒超であると、オーステナイト中でのTiC析出が進行し、ベイニティックフェライト中の有効な析出が少なくなる恐れがある。熱間加工の終了温度は、高温でのTiCの析出を抑制するため、980℃以上が好ましい。
空冷後は、一次冷却後、さらに、二次冷却を行う。一次冷却の冷却速度の下限は、冷却途中の組織の変態に伴って生成する転位の生成し易さを表示する指標Pcmを考慮して設定した(180−1000×Pcm)℃/秒とする。
これは、高温でのTiC析出物の析出、成長や、冷却中のフェライト変態を抑制するためである。高温でのTiCの析出をより抑制するためには、(185−1000×Pcm)℃/秒以上が好ましい。
一次冷却の冷却速度(一次冷却速度)の上限は(220−1000×Pcm)℃/秒とする。一次冷却速度が(220−1000×Pcm)℃/秒超であると、変態温度が低くなりすぎて、TiC析出物による析出強化が得難くなる。好ましくは、一次冷却速度は(210−1000×Pcm)℃/秒である。
一次冷却の停止温度(一次冷却停止温度)は、変態後のTiC析出物の転位上への核生成成長を促進するため、600〜750℃とする。一次冷却停止温度が750℃を超えると、フェライト変態が起き易くなり、ベイニティックフェライト組織が得難くなる。一次冷却停止温度が600℃未満であると、二次冷却でのTiC析出物の析出が不十分になる。好ましくは、630〜720℃である。
一次冷却の後、さらに、二次冷却を行う。二次冷却の冷却速度(二次冷却速度)は、TiC析出物の形成を促進するため、5℃/秒以下とする。二次冷却の冷却速度の下限は特に規定しないが、製造コストの観点から、空冷程度の冷却速度が好ましい。
二次冷却の停止温度(二次冷却停止温度)は、TiC析出物の粗大化を防止し、微細なTiC析出物を増加させるため、600℃以下とする。600℃を超えるとTiC析出物の粗大化、転位の回復が進行し、所望の強度を得ることが困難になる。好ましくは、580℃以下である。二次冷却停止温度の下限は、製造のし易さから、500℃以上が好ましい。なお、二次冷却停止温度は、一次冷却停止温度よりも低い温度とする。
表3に示す成分組成を有する鋼を溶解し鋳造した。次に、表4に示す製造条件で、鋼片に熱間圧延を施し、熱延鋼板を製造した。
Figure 0005741426
Figure 0005741426
これらの熱延鋼板から、JIS Z 2201に準拠して5号試験片を採取した。引張試験は、JIS Z 2241に準拠して行い、引張特性を評価した。
TiC析出物のサイズ及び密度を、三次元アトムプローブ法で測定した。電解研磨法により針状の試験片を作製し、観察したTiC析出物の構成原子数とTiCの格子定数から、析出物を球状と仮定して直径を算出した。30個以上のTiC析出物の直径を算出し、その平均値を、析出物のサイズとした。
試験片の体積とTiC析出物の数から、TiC析出物の個数密度を求めた。また、TiC析出物の立体配置を観察し、列状の場合は、転位上に析出した析出物と判断し、独立の場合は、母相中に均一に析出した析出物と判断した。
転位上に析出したTiC析出物のTi原子数を求め、鋼含有Ti量(質量%)に対する比率(転位析出Ti濃度比率)を計算した。転位密度は、試験片の板厚1/4の位置を板表面と水平になるように鏡面研磨し、この面に対するX線回折で測定した。結果を表4に併せて示す。
表4から、成分組成及び製造条件が本発明の範囲内にあれば、転位密度が1×1014〜1×1016-2、結晶粒内のTiC析出物の平均直径が8nm以下で平均個数密度が3×10163〜2×1018個/cm3、転位析出濃度比率が40%以上、及び、引張強度が650〜900MPaの熱延鋼板が得られることが解る。
試験No.9は、一次冷却停止温度が低く、また、試験No.17は、一次冷却速度が速く、いずれも、TiC析出物の生成が不十分になり、また、転位の回復で転位密度が低下し、強度が低下した比較例である。
試験No.10は、熱間加工の終了温度が低く、試験No.11は、一次冷却速度が遅く、試験No.12は、空冷時間が短く、試験No.16は、一次冷却停止温度が高く、いずれも、フェライト変態が促進されたため、転位密度が低下した比較例である。試験No.22は、二次冷却終了温度が高くて、転位の回復が進行し、転位密度が低下した比較例である。
試験No.23〜25は、Cが不足し、TiC析出物の生成が不十分になり、二次冷却停止温度により転位密度に差が生じ、強度の変動が大きくなった比較例である。
試験No.26及び27は、Bが不足し、また、Pcmが小さくて転位密度が低く、転位析出Ti濃度比率が低く、Ti析出物の母相中の均一析出が促進され、一次冷却停止温度及び二次冷却停止温度の変化により析出物の個数密度の変動が大きくなり、強度の変動が大きくなった比較例である。
試験No.28〜30は、Tiが不足し、TiC析出に対するTiの過飽和度が低いため、TiC析出物の生成が不十分になり、転位の回復が進行し易く、二次冷却停止温度の変化に対する転位の回復程度に差が生じ、強度が変動した比較例である。
前述したように、本発明によれば、熱延鋼板の引張強度を、延性の低下を抑制しつつ、安定して650〜900MPaの域に高めることができる。よって、本発明は、鉄鋼産業において利用可能性が高いものである。
1 転位
2 転位上のTiC析出物

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C:0.03〜0.08%、
    Si:0.01〜1.50%、
    Mn:0.1〜1.5%、
    Ti:0.03〜0.20%、
    B:0.0002〜0.0030%
    を含有し、
    P:0.1%以下、
    S:0.005%以下、
    Al:0.5%以下、
    N:0.009%以下
    に制限し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、
    (a)下記式(1)で定義するPcmが0.130以上、
    (b)転位密度が1×1014〜1×1016-2
    (c)結晶粒内のTiC析出物の平均直径が8nm以下で、平均個数密度が3×1016〜2×1018個/cm3
    (d)転位上に存在するTiC析出物のTi量が、鋼板含有Ti量の40%以上、
    (e)金属組織は、ベイニティックフェライトの面積率が80%以上、
    であることを特徴とする高強度熱延鋼板。
    Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60
    +Cr/20+Mo/15+V/10+5B ・・・(1)
    ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、及び、Bは、各元素の含有量(質量%)
  2. 前記高強度熱延鋼板の引張強度が650〜900MPaであることを特徴とする請求項1に記載の高強度熱延鋼板。
  3. 前記高強度熱延鋼板が、さらに、質量%で、
    Nb:0.01〜0.1%、
    V:0.01〜0.2%、
    Mo:0.01〜0.2%
    の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の高強度熱延鋼板。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の高強度熱延鋼板を製造する製造方法であって、
    (w)請求項1又は3に記載の成分組成の鋼片を1200℃以上に加熱し、
    (x)最終加工温度が970℃以上の熱間加工を行い、仕上げ圧延終了後に3〜5秒の空冷を行い、次いで、
    (y)請求項1に記載のPcmで定まる“(180−1000×Pcm)〜(220−1000×Pcm)℃/秒”の冷却速度で、600〜750℃の一次冷却停止温度まで一次冷却し、続いて、
    (z)5℃/秒以下の冷却速度で、500〜600℃未満の二次冷却停止温度まで二次冷却して巻き取る
    ことを特徴とする高強度熱延鋼板の製造方法。
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