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JP5734174B2 - 自動車の車体構造 - Google Patents

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本発明は、左右一対のサイドシル部と、前記左右一対のサイドシル部のサイドシル下壁繊維強化樹脂板間を接続するフロアパネル繊維強化樹脂板とを繊維強化樹脂で成形し、前記繊維強化樹脂は、連続繊維を車体前後方向およびそれに直交する方向に配列した第1織布と、前記第1織布に対して連続繊維の方向を45°傾斜させた第2織布とを積層して樹脂に埋設してなる自動車の車体構造に関する。
CFRP(カーボン繊維強化樹脂)で構成したフロアパネルの車幅方向外端を、CFRPで構成したロッカ(サイドシル)の下端に形成した開口から内部に挿入して結合することで、側突に対する車体の強度を高めるものが、下記特許文献1により公知である。
またCFRPで閉断面に構成したフレームの内部に外周壁、リブおよび締結部を有する金属インサートを配置し、被締結部材をボルトで金属インサートの締結部に締結することで、フレームおよび被締結部材を一体に結合するものが、下記特許文献2により公知である。
特開2010−125870号公報 特開2009−255799号公報
ところで、上記特許文献1に記載されたものは、フロアパネルの一部がサイドシルの下部を構成しているため、繊維強化樹脂の織布の積層枚数や繊維の向きをフロアパネルおよびサイドシルの各々について別個に設定することができず、車体の剛性や衝突に対する強度と車体の軽量化とを両立させることが困難であるという問題があった。
また上記特許文献2に記載されたものは、金属インサートを用いているために重量が嵩むだけでなく、繊維強化樹脂を成形する際に金属インサートを埋め込む必要があるため、金型の構造が複雑化するだけでなく、金属インサートの位置精度を確保するのが難しいという問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、繊維強化樹脂製の自動車の車体の軽量化を図りながら耐衝突性能を高めることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、左右一対のサイドシル部と、前記左右一対のサイドシル部のサイドシル下壁繊維強化樹脂板間を接続するフロアパネル繊維強化樹脂板とを繊維強化樹脂で成形し、前記繊維強化樹脂は、連続繊維を車体前後方向およびそれに直交する方向に配列した第1織布と、前記第1織布に対して連続繊維の方向を45°傾斜させた第2織布とを積層して樹脂に埋設してなる自動車の車体構造において、前記サイドシル部の下壁部を構成するサイドシル下壁繊維強化樹脂板と、前記フロアパネル繊維強化樹脂板とは、内層に前記第1織布を少なくとも2層以上備えるとともに、外層に前記第2織布を少なくとも2層以上備え、前記第1、第2織布は積層中心に対して繊維配向が対称になるように積層され、前記サイドシル下壁繊維強化樹脂板は前記フロアパネル繊維強化樹脂板よりも前記第1、第2織布のうちの何れか一方の数が多く、前記サイドシル部は、前記サイドシル下壁繊維強化樹脂板にサイドシル外壁繊維強化樹脂板、サイドシル内壁繊維強化樹脂板およびサイドシル上壁繊維強化樹脂板を接続して閉断面に構成され、前記サイドシル下壁繊維強化樹脂板、サイドシル外壁繊維強化樹脂板、サイドシル内壁繊維強化樹脂板およびサイドシル上壁繊維強化樹脂板の少なくとも一つは、他の一つに対して前記第1織布あるいは前記第2織布の数が異なることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、左右一対のサイドシル部と、前記左右一対のサイドシル部のサイドシル下壁繊維強化樹脂板間を接続するフロアパネル繊維強化樹脂板とを繊維強化樹脂で成形し、前記繊維強化樹脂は、連続繊維を車体前後方向およびそれに直交する方向に配列した第1織布と、前記第1織布に対して連続繊維の方向を45°傾斜させた第2織布とを積層して樹脂に埋設してなる自動車の車体構造において、前記サイドシル部の下壁部を構成するサイドシル下壁繊維強化樹脂板と、前記フロアパネル繊維強化樹脂板とは、内層に前記第1織布を少なくとも2層以上備えるとともに、外層に前記第2織布を少なくとも2層以上備え、前記第1、第2織布は積層中心に対して繊維配向が対称になるように積層され、前記サイドシル下壁繊維強化樹脂板は前記フロアパネル繊維強化樹脂板よりも前記第1、第2織布のうちの何れか一方の数が多く、前記サイドシル部の内部に締結部を有するブラケットを固定し、前記ブラケットを、前記サイドシル部の少なくとも前記サイドシル外壁繊維強化樹脂板および前記サイドシル内壁繊維強化樹脂板に接続したことを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記サイドシル部の前記サイドシル下壁繊維強化樹脂板および前記サイドシル上壁繊維強化樹脂板の繊維強化樹脂の最外層および最内層を前記第2織布で構成し、その内層を前記第1織布で構成したことを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
尚、実施の形態のナット20は本発明の締結部に対応する。
請求項1または請求項2の構成によれば、サイドシル部の下壁部を構成するサイドシル下壁繊維強化樹脂板と、フロアパネル繊維強化樹脂板とは、内層に第1織布を少なくとも2層以上備えるとともに、外層に第2織布を少なくとも2層以上備え、第1、第2織布は積層中心に対して繊維配向が対称になるように積層されるので、成形後に捩じれることがないだけでなく、サイドシル下壁繊維強化樹脂板はフロアパネル繊維強化樹脂板よりも第1、第2織布のうちの何れか一方の数が多いので、フロアパネル繊維強化樹脂板をサイドシル部まで延長してサイドシル部の下壁と積層する場合に比べて、積層枚数を減少させて重量の軽減と耐衝突性能・車体剛性などの車体性能とを両立させることができる。
特に請求項の構成によれば、サイドシル部がサイドシル下壁繊維強化樹脂板にサイドシル外壁繊維強化樹脂板、サイドシル内壁繊維強化樹脂板およびサイドシル上壁繊維強化樹脂板を接続して閉断面に構成され、それら四つの繊維強化樹脂板の少なくとも一つは、他の一つに対して第1織布あるいは第2織布の数が異なるので、サイドシル部の各部の強度配分を任意に設定することができる。
特に請求項の構成によれば、サイドシル部の内部に締結部を有するブラケットを固定したので、サイドシル部の繊維強化樹脂の内部に別部材のナットを固定した金属インサートを埋設する場合に比べて軽量化を図ることができ、しかもブラケットがバルクヘッドとして機能することで、特別の補強リブを必要とせずにサイドシル部の強度を高めることができる。更に、ブラケットをサイドシル部の少なくともサイドシル外壁繊維強化樹脂板およびサイドシル内壁繊維強化樹脂板に接続したので、側突に対する強度を更に高めることができる。
また請求項の構成によれば、サイドシル部のサイドシル下壁繊維強化樹脂板およびサイドシル上壁繊維強化樹脂板の繊維強化樹脂の最外層および最内層を第2織布で構成し、その内層を第1織布で構成したので、第1、第2織布の組み合わせにより前突、後突および側突に対する強度を高めることができる。
繊維強化樹脂製の自動車のキャビンの斜視図。 図1の2−2線断面図。 図2の3方向矢視図。 第1織布および第2織布の積層状態を示す図。 サイドシル部の製造工程の説明図。
以下、図1〜図5に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、カーボン繊維強化樹脂で構成した自動車のキャビン11は、後部に一段高くなったキックアップ部12aが形成された概ね平板状のフロアパネル繊維強化樹脂板12と、フロアパネル繊維強化樹脂板12の左右両側縁に沿って前後方向に延びる一対のサイドシル部13,13と、左右のサイドシル部13,13の前端間を接続するようにフロアパネル繊維強化樹脂板12の前端から起立するフロント壁部14と、左右のサイドシル部13,13の後端間を接続するようにフロアパネル繊維強化樹脂板12の後端から起立するリヤ壁部15とを有し、全体としてバスタブ状に形成される。
図2および図3に示すように、フロアパネル繊維強化樹脂板12は1枚の繊維強化樹脂製のシートで構成され、サイドシル部13は各々が繊維強化樹脂製のシートからなるサイドシル下壁繊維強化樹脂板16、サイドシル外壁繊維強化樹脂板17、サイドシル内壁繊維強化樹脂板18およびサイドシル上壁繊維強化樹脂板19を結合して矩形状の閉断面に構成される。サイドシル部13の内部には、それに他部材を固定するための2個のナット20,20を埋設した繊維強化樹脂製のブラケット21が結合される。尚、ブラケット21は、2個のねじ孔を有する金属製のものであっても良い。
サイドシル部13のサイドシル下壁繊維強化樹脂板16は、車幅方向外端から上向きに延びるフランジ16aを有するL字状断面の部材であって、例えば6層に積層したカーボン繊維の織布を埋設した6プライの繊維強化樹脂からなる。サイドシル部13のサイドシル外壁繊維強化樹脂板17は、I字状断面の部材であって、例えば10層に積層したカーボン繊維の織布を埋設した10プライの繊維強化樹脂からなる。サイドシル部13のサイドシル内壁繊維強化樹脂板18は、下端から車幅方向内向きに延びるフランジ18aを有するL字状断面の部材であって、例えば8層に積層したカーボン繊維の織布を埋設した8プライの繊維強化樹脂からなる。サイドシル部13のサイドシル上壁繊維強化樹脂板19は、車幅方向両端から下向きに延びる一対のフランジ19a,19bを有するコ字状断面の部材であって、例えば6層に積層したカーボン繊維の織布を埋設した6プライの繊維強化樹脂からなる。またフロアパネル繊維強化樹脂板12は、例えば4層に積層したカーボン繊維の織布を埋設した4プライの繊維強化樹脂からなる。
ブラケット21は、底壁21a、縦壁21bおよび一対の側壁21c,21dを一体に有しており、車幅方向外側の側壁21cの外面には厚さを減少させた切欠き21eが形成されるとともに、底壁21aには2個のナット20,20が埋設される。
サイドシル下壁繊維強化樹脂板16の車幅方向内端部と、サイドシル内壁繊維強化樹脂板18の下端のフランジ18bと、フロアパネル繊維強化樹脂板12の車幅方向外端部とが下から上に順次重ね合わされ、接着およびリベット22…の併用で結合される。サイドシル下壁繊維強化樹脂板16の車幅方向外端のフランジ16aと、サイドシル外壁繊維強化樹脂板17の下端部とが車幅方向に重ね合わされ、接着およびリベット22…の併用で結合される。そしてサイドシル外壁繊維強化樹脂板17の上端部およびサイドシル内壁繊維強化樹脂板18の上端部に、サイドシル上壁繊維強化樹脂板19の車幅方向両端の一対のフランジ19a,19bが車幅方向に重ね合わされ、接着およびリベット22…の併用で結合される。その結果、サイドシル下壁繊維強化樹脂板16、サイドシル外壁繊維強化樹脂板17、サイドシル内壁繊維強化樹脂板18およびサイドシル上壁繊維強化樹脂板19によって閉断面のサイドシル部13が構成され、サイドシル部13の車幅方向内側にフロアパネル繊維強化樹脂板12が接続される。
そしてブラケット21の底壁21aおよび一対の側壁21c,21dが、それぞれサイドシル部13のサイドシル下壁繊維強化樹脂板16、サイドシル外壁繊維強化樹脂板17およびサイドシル内壁繊維強化樹脂板18に接着により結合される。このとき、サイドシル外壁繊維強化樹脂板17にはサイドシル下壁繊維強化樹脂板16のフランジ16aによって段差が発生するが、ブラケット21の側壁21cに形成した切欠き21eによって前記フランジ16aとの干渉が回避される。ブラケット21をサイドシル部13の内部に装着した状態で、その縦壁21bはサイドシル部13の内部を前後に仕切るバルクヘッドとして機能する。尚、ブラケット21とサイドシル部13との接着部にリベットを併用することも可能である。
図4はサイドシル部13のサイドシル下壁繊維強化樹脂板16の繊維強化樹脂の層構造を示す模式図であって、各層は直交する二つの方向に配置された連続繊維を平織にした織布で構成される。本明細書では、連続繊維が配置される直交する二つの方向のうち、一方が車体前後方向であり、他方がそれに直交する方向である織布を第1織布23と呼び、第1織布23の連続繊維に対して45°傾斜した連続繊維からなる織布を第2織布24と呼ぶ。図3に示すサイドシル部13のサイドシル下壁繊維強化樹脂板16の繊維強化樹脂の層構造は、6プライの織布のうち、最外層の2プライが第2織布24で構成され、内側の4プライが第1織布23で構成され、サイドシル部13の側方からの荷重に対する曲げ強度を増加させている。
しかもフロアパネル繊維強化樹脂板12、サイドシル下壁繊維強化樹脂板16、サイドシル外壁繊維強化樹脂板17、サイドシル内壁繊維強化樹脂板18およびサイドシル上壁繊維強化樹脂板19は、内層に前記第1織布23を少なくとも2層以上設けるとともに、外層に前記第2織布24を少なくとも2層以上設け、積層中心に対して積層方向に対する繊維配向を対称にすることで、成形後に捩じれることを防止している。
本実施の形態では、サイドシル部13の6プライのサイドシル下壁繊維強化樹脂板16、10プライのサイドシル外壁繊維強化樹脂板17、8プライのサイドシル内壁繊維強化樹脂板18および6プライのサイドシル上壁繊維強化樹脂板19の織布の層と、4プライのフロアパネル繊維強化樹脂板12の織布の層とは、何れも最外層の2プライが第2織布24で構成され、内側のプライが第1織布23で構成される。従って、サイドシル下壁繊維強化樹脂板16は4プライの第1織布23を備え、サイドシル外壁繊維強化樹脂板17は8プライの第1織布23を備え、サイドシル内壁繊維強化樹脂板18は6プライの第1織布23を備え、サイドシル上壁繊維強化樹脂板19は4プライの第1織布23を備え、フロアパネル繊維強化樹脂板12は2プライの第1織布23を備えることになる。
図5はサイドシル部13およびフロアパネル繊維強化樹脂板12を組み立てる工程を示すもので、先ずサイドシル部13のサイドシル下壁繊維強化樹脂板16およびサイドシル内壁繊維強化樹脂板18とフロアパネル繊維強化樹脂板12とを結合し(図5(A)参照)、続いてサイドシル部13のサイドシル下壁繊維強化樹脂板16にサイドシル外壁繊維強化樹脂板17を結合した後、上面開口部からブラケット21を挿入してサイドシル下壁繊維強化樹脂板16、サイドシル外壁繊維強化樹脂板17およびサイドシル内壁繊維強化樹脂板18に結合し(図5(B)参照)、最後にサイドシル部13のサイドシル外壁繊維強化樹脂板17およびサイドシル内壁繊維強化樹脂板18にサイドシル上壁繊維強化樹脂板19を結合する。上記工程により、閉断面を有するサイドシル部13の内部にブラケット21を容易に固定することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、キャビン11のサイドシル部13をサイドシル下壁繊維強化樹脂板16、サイドシル外壁繊維強化樹脂板17、サイドシル内壁繊維強化樹脂板18およびサイドシル上壁繊維強化樹脂板19に分割し、かつサイドシル部13とフロアパネル繊維強化樹脂板12とを分割し、各々をカーボン繊維の織布の繊維配向および積層枚数が異なる繊維強化樹脂で構成したので、強度が必要な部分の繊維強化樹脂を厚くし、強度があまり必要でない部分の繊維強化樹脂を薄くすることで、強度の確保および軽量化の両立を図ることができる。
具体的には、車両の前突、後突あるいは側突に耐える強度が必要なサイドシル部13の繊維強化樹脂は厚くされ、サイドシル部13に保護されてあまり強度が必要でないフロアパネル繊維強化樹脂板12の繊維強化樹脂は薄くされる。またサイドシル部13のうちでも、耐側突性能に大きな影響のあるサイドシル外壁繊維強化樹脂板17およびサイドシル内壁繊維強化樹脂板18の繊維強化樹脂は、あまり影響のないサイドシル下壁繊維強化樹脂板16およびサイドシル上壁繊維強化樹脂板19の繊維強化樹脂よりも厚くされる。
また第1織布23に対して連続繊維の向きが45°異なる第2織布24を組み合わせると繊維強化樹脂の強度が高められるが、その際に第2織布24を繊維強化樹脂の両面の最外層に用いると補強効果が顕著なものとなる。そのために、本実施の形態では、キャビン11のサイドシル部13およびフロアパネル繊維強化樹脂板12の全ての繊維強化樹脂の両面の最外層を第2織布24で構成し、他の層を第1織布23で構成している。
特に、サイドシル下壁繊維強化樹脂板16はフロアパネル繊維強化樹脂板12よりも第1織布23の枚数が2枚多いので、フロアパネル繊維強化樹脂板12をサイドシル部12まで延長してサイドシル下壁繊維強化樹脂板16と積層する場合に比べて、織布の積層枚数を減少させて重量の軽減と耐衝突性能・車体剛性などの車体性能とを両立させることができる。
またサイドシル部13の下面に他部材をボルトで固定するために、サイドシル部13のサイドシル下壁繊維強化樹脂板16の内面にナット20,20を設ける必要があるが、ナットを有する金属インサートをサイドシル下壁繊維強化樹脂板16に埋設すると重量が増加する問題がある。それに対し、本実施の形態では、予めナット20,20を固定した繊維強化樹脂製のブラケット21をサイドシル部13の内面に固定したので、ナットを有する金属インサートを用いる場合に比べて重量を軽減することができる。尚、ブラケット21を金属製とすれば、それに直接ねじ孔を設けてナットを省略することができる。
またブラケット21は、サイドシル部13のサイドシル下壁繊維強化樹脂板16、サイドシル外壁繊維強化樹脂板17およびサイドシル内壁繊維強化樹脂板18に接続されるので、ブラケット21自体をサイドシル部13のバルクヘッドとして機能させ、特別の補強部材を追加することなくサイドシル部13の強度を高め、耐衝突性能を向上させることができる。しかもブラケット21はサイドシル部13を組み立てる過程でサイドシル上壁繊維強化樹脂板19が取り付けられる上面開口部から装着することができるので、その取り付けが極めて容易である。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、サイドシル部13のサイドシル下壁繊維強化樹脂板16、サイドシル外壁繊維強化樹脂板17、サイドシル内壁繊維強化樹脂板18およびサイドシル上壁繊維強化樹脂板19の繊維強化樹脂の織布の積層枚数や、フロアパネル繊維強化樹脂板12の繊維強化樹脂の織布の積層枚数は、実施の形態に限定されるものではない。
また繊維強化樹脂製の各部材を接着により結合する代わりに、溶着により結合しても良く、またリベット22は必ずしも併用する必要はない。
また繊維強化樹脂はカーボン繊維強化樹脂に限定されるものではない。
また実施の形態のブラケット21は繊維強化樹脂製であるが、それを金属板材で構成することができる。
また実施の形態のブラケット21はサイドシル上壁繊維強化樹脂板19に接続されていないが、それをサイドシル上壁繊維強化樹脂板19に接続すればサイドシル部13の強度を更に高めることができる。
12 フロアパネル繊維強化樹脂板
13 サイドシル部
16 サイドシル下壁繊維強化樹脂板
17 サイドシル外壁繊維強化樹脂板
18 サイドシル内壁繊維強化樹脂板
19 サイドシル上壁繊維強化樹脂板
20 ナット(締結部)
21 ブラケット
23 第1織布
24 第2織布

Claims (3)

  1. 左右一対のサイドシル部(13)と、前記左右一対のサイドシル部(13)のサイドシル下壁繊維強化樹脂板(16)間を接続するフロアパネル繊維強化樹脂板(12)とを繊維強化樹脂で成形し、前記繊維強化樹脂は、連続繊維を車体前後方向およびそれに直交する方向に配列した第1織布(23)と、前記第1織布(23)に対して連続繊維の方向を45°傾斜させた第2織布(24)とを積層して樹脂に埋設してなる自動車の車体構造において、
    前記サイドシル部(13)の下壁部を構成するサイドシル下壁繊維強化樹脂板(16)と、前記フロアパネル繊維強化樹脂板(12)とは、内層に前記第1織布(23)を少なくとも2層以上備えるとともに、外層に前記第2織布(24)を少なくとも2層以上備え、前記第1、第2織布(23,24)は積層中心に対して繊維配向が対称になるように積層され、前記サイドシル下壁繊維強化樹脂板(16)は前記フロアパネル繊維強化樹脂板(12)よりも前記第1、第2織布(23,24)のうちの何れか一方の数が多く、
    前記サイドシル部(13)は、前記サイドシル下壁繊維強化樹脂板(16)にサイドシル外壁繊維強化樹脂板(17)、サイドシル内壁繊維強化樹脂板(18)およびサイドシル上壁繊維強化樹脂板(19)を接続して閉断面に構成され、前記サイドシル下壁繊維強化樹脂板(16)、サイドシル外壁繊維強化樹脂板(17)、サイドシル内壁繊維強化樹脂板(18)およびサイドシル上壁繊維強化樹脂板(19)の少なくとも一つは、他の一つに対して前記第1織布(23)あるいは前記第2織布(24)の数が異なることを特徴とする自動車の車体構造。
  2. 左右一対のサイドシル部(13)と、前記左右一対のサイドシル部(13)のサイドシル下壁繊維強化樹脂板(16)間を接続するフロアパネル繊維強化樹脂板(12)とを繊維強化樹脂で成形し、前記繊維強化樹脂は、連続繊維を車体前後方向およびそれに直交する方向に配列した第1織布(23)と、前記第1織布(23)に対して連続繊維の方向を45°傾斜させた第2織布(24)とを積層して樹脂に埋設してなる自動車の車体構造において、
    前記サイドシル部(13)の下壁部を構成するサイドシル下壁繊維強化樹脂板(16)と、前記フロアパネル繊維強化樹脂板(12)とは、内層に前記第1織布(23)を少なくとも2層以上備えるとともに、外層に前記第2織布(24)を少なくとも2層以上備え、前記第1、第2織布(23,24)は積層中心に対して繊維配向が対称になるように積層され、前記サイドシル下壁繊維強化樹脂板(16)は前記フロアパネル繊維強化樹脂板(12)よりも前記第1、第2織布(23,24)のうちの何れか一方の数が多く、
    前記サイドシル部(13)の内部に締結部(20)を有するブラケット(21)を固定し、前記ブラケット(21)を、前記サイドシル部(13)の少なくとも前記サイドシル外壁繊維強化樹脂板(17)および前記サイドシル内壁繊維強化樹脂板(18)に接続したことを特徴とする自動車の車体構造。
  3. 記サイドシル部(13)の前記サイドシル下壁繊維強化樹脂板(16)および前記サイドシル上壁繊維強化樹脂板(19)の繊維強化樹脂の最外層および最内層を前記第2織布(24)で構成し、その内層を前記第1織布(23)で構成したことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の自動車の車体構造。
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