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JP5734075B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ Download PDF

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JP5734075B2
JP5734075B2 JP2011095315A JP2011095315A JP5734075B2 JP 5734075 B2 JP5734075 B2 JP 5734075B2 JP 2011095315 A JP2011095315 A JP 2011095315A JP 2011095315 A JP2011095315 A JP 2011095315A JP 5734075 B2 JP5734075 B2 JP 5734075B2
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Description

本発明は、固体電解コンデンサに関し、主として電子機器の電源回路に用いられる固体電解コンデンサに関するものである。
近年、デジタル機器は小型化や高性能化が進み、CPU等の動作も高周波数化している。それに伴い、ノイズ除去や電源電圧の平滑化が必要とされ、デカップリング回路における電解コンデンサの役割も重要になってきている。そのため、固体電解コンデンサに対しても、小型で大容量化や低インピーダンス化の要求が強くなっている。
広範囲の周波数領域で低インピーダンス化を実現するためには、等価直列抵抗(ESR)の低減だけでなく、高い周波数での性能に影響する、等価直列インダクタンス(ESL)の低減を更に進めることが必要となり、種々の固体電解コンデンサやノイズフィルタ等で検討がなされている。
その一つとして、広帯域で周波数特性に優れた電子部品として、伝送線路構造の一つであるストリップライン構造を備えたノイズフィルタ(3端子型固体電解コンデンサ)が開発されている。
ここで、3端子型固体電解コンデンサの構造を図面を用いて説明する。図3は従来の3端子型固体電解コンデンサの構成を示す図であり、図3(a)は、3端子型固体電解コンデンサの断面図、図3(b)は、コンデンサ素子搭載側からみた3端子型固体電解コンデンサの電極基板の平面図、図3(c)はストリップライン構造を表す模式図、図3(d)は、B−B線で切断した断面図である。
まず、コンデンサ素子103の構造を説明する。図3(a)に示すように、陽極体121はアルミニウムやタンタルなどを拡面化処理した、矩形板状または矩形箔状の弁作用金属からなっている。陽極体121の表面には酸化皮膜による誘電体層を形成している。
陽極体121を絶縁樹脂からなる2つの絶縁部106で3つに区分し、両端部を陽極部101とする。この時、陽極体121の絶縁部106を形成する部分から、陽極部101となる陽極体121の端部までは、誘電体層を拡面化処理した領域を含めてレーザ等で除去している。そして、絶縁部106で挟まれた陽極体121の領域における誘電体層の表面に、導電性高分子層からなる固体電解質層を形成した後、グラファイト層、銀層を順次形成して陰極層を形成し陰極部104としている。次に、陽極部101の両端に金属片102を溶接し、コンデンサ素子103が得られる。
次に、金属片102を、電極基板207に設けられた素子側陽極端子108と導電性接着銀ペースト(図示せず)により接続する。さらに、陰極部104と素子側陰極端子209とを導電性接着剤105で接続する。なお、コンデンサ素子103を複数積層する場合は、それぞれの陰極部104の接続も導電性接着剤105を用いる。また、素子側陽極端子108と実装側陽極端子110、及び素子側陰極端子209と実装側陰極端子111はビア112で導通している。しかる後、外装樹脂113を用いて外装している。このようにして、3端子型固体電解コンデンサ300が完成する。
図3(b)は、従来技術の電極基板207をコンデンサ素子を搭載する側から見た平面図であり、素子側陰極端子209を、コンデンサ素子の陰極部と対向する、ほぼ同等の領域(図中ハッチング部分)に形成している。素子側陽極端子108及び素子側陰極端子209はビア112を介して、他方の面に設けた実装側陽極端子及び実装側陰極端子に導通している。
この3端子型固体電解コンデンサ300は、陰極部104が形成されている部分が伝送線路構造の一つであるストリップライン構造となっている。ストリップライン構造とは模式図の図3(c)に示すような構造であり、コンデンサ素子の陽極体の中央部が導体316に相当し、酸化皮膜による誘電体層は誘電体317に相当し、固体電解質層や陰極部が導体(GND)318に相当する。ストリップライン構造を用いることによって高周波側でも低インピーダンス化が図れる。このような技術は特許文献1に開示されている。
なお、図3(d)は図3(a)のB−B線で切断した断面図であり、陽極部101が導体に相当し、外装樹脂113は誘電体に相当するが、電極基板207の断面部分には導体(GND)に相当するものが存在していない。したがって、3端子型固体電解コンデンサ300において、陽極部や陽極端子近傍となるこの領域は伝送線路構造を有していない。
また、特許文献2(特に図7)には、3端子型固体電解コンデンサにおいて、補強材として用いている陽極端子部分まで延長した補強板を金属板とし、導電性ペーストで陰極部に電気的に接続することによって、伝送線路構造のノイズフィルタ効果を高めるような技術が記載されている。
特開2002−164760号公報 特開2004−55699号公報
これまでの技術的検討により、100MHz〜1GHz程度の高周波領域といわれる周波数領域でのノイズ除去効果を向上させるため、先に述べた伝送線路構造を用いることが有効である。しかし、先行技術に記載されている技術においても、部材や製造工数の増加を生ずることなく、陽極部や陽極端子近傍の更なるインピーダンスを低減することは困難であるという課題がある。
したがって、本発明は、部材や製造工数を増加させず、特に高周波領域での低ESL化を図り、より低インピーダンス化へ対応した固体電解コンデンサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の固体電解コンデンサは、電極基板の一方の面に素子側陽極端子及び素子側陰極端子を有し、前記電極基板の他方の面にビアを介して、前記素子側陽極端子と導通する実装側陽極端子と、前記素子側陰極端子と導通する実装側陰極端子を有し、
矩形板状または矩形箔状で表面を拡面化した弁作用金属からなる陽極体を絶縁樹脂からなる2つの絶縁部で区分した両端部からなる陽極部を備え、前記絶縁部で挟まれた領域に、誘電体層、固体電解質層、陰極層を順次形成し、前記電極基板の一方の面に、前記陰極層を陰極部とするコンデンサ素子を搭載し、
前記陽極部と前記素子側陽極端子並びに前記陰極部と前記素子側陰極端子をそれぞれ電気的に接続し、前記コンデンサ素子を外装樹脂で外装してなる固体電解コンデンサであって、
前記素子側陰極端子を、前記電極基板の一方の面の前記素子側陽極端子を除いた、前記陽極部に対向する領域を含む領域に設けることにより、前記陽極部と前記陽極部に対向する位置の素子側陰極端子と、前記陽極部と前記陽極部に対向する位置の素子側陰極端子の間にある外装樹脂とが伝送線路構造を形成することを特徴とする。
また、本発明の固体電解コンデンサは、電極基板の一方の面に素子側陽極端子及び素子側陰極端子を有し、前記電極基板の他方の面にビアを介して、前記素子側陽極端子と導通する実装側陽極端子と、前記素子側陰極端子と導通する実装側陰極端子を有し、
矩形板状または矩形箔状で表面を拡面化した弁作用金属からなる陽極体を絶縁樹脂からなる絶縁部で区分した一方の端部を陽極部とし、他方の領域の表面に、誘電体層、固体電解質層、陰極層を順次形成し、前記電極基板の一方の面に、前記陰極層を陰極部とするコンデンサ素子を搭載し、
前記陽極部と前記素子側陽極端子と前記陰極部と前記素子側陰極端子をそれぞれ電気的に接続し、前記コンデンサ素子を外装樹脂で外装してなる固体電解コンデンサであって、
前記素子側陰極端子を、前記電極基板の一方の面の前記素子側陽極端子を除いた、前記陽極部に対向する領域を含む領域に設けることにより、前記陽極部と前記陽極部に対向する位置の素子側陰極端子と、前記陽極部と前記陽極部に対向する位置の素子側陰極端子の間にある外装樹脂とが伝送線路構造を形成することを特徴とする。
また、本発明の固体電解コンデンサは、前記伝送線路構造がマイクロストリップライン構造であることを特徴とする。
本発明による固体電解コンデンサは、電極基板のコンデンサ素子を搭載する面において素子側陽極端子を除いた領域に、素子側陰極端子を形成することによって、陽極部と外装樹脂と素子側陰極端子により伝送線路構造を形成することができる。それにより部材や製造工数を増加させず、特に高周波領域での低ESL化を図り、より低インピーダンス化へ対応した固体電解コンデンサの提供が可能となる。
本発明の実施の形態1に関わる3端子型固体電解コンデンサの構成を示す図であり、図1(a)は、3端子型固体電解コンデンサの断面図、図1(b)は、コンデンサ素子搭載側からみた3端子型固体電解コンデンサの電極基板の平面図、図1(c)は、A−A線で切断した断面図、図1(d)は、マイクロストリップライン構造を表す模式図。 本発明の実施の形態2に関わる固体電解コンデンサの構成を示す図であり、図2(a)は、固体電解コンデンサの断面図、図2(b)は、コンデンサ素子搭載側からみた固体電解コンデンサの電極基板の平面図。 従来の3端子型固体電解コンデンサの構成を示す図であり、図3(a)は、3端子型固体電解コンデンサの断面図、図3(b)は、コンデンサ素子搭載側からみた3端子型固体電解コンデンサの電極基板の平面図、図3(c)はストリップライン構造を表す模式図、図3(d)は、B−B線で切断した断面図。 従来の固体電解コンデンサの構成を示す図であり、図4(a)は、固体電解コンデンサの断面図、図4(b)は、コンデンサ素子搭載側からみた固体電解コンデンサの電極基板の平面図。
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に関わる3端子型固体電解コンデンサの構成を示す図であり、図1(a)は、3端子型固体電解コンデンサの断面図、図1(b)は、コンデンサ素子搭載側からみた3端子型固体電解コンデンサの電極基板の平面図、図1(c)は、A−A線で切断した断面図、図1(d)は、マイクロストリップライン構造を表す模式図である。
図1(a)に示すように、コンデンサ素子103は図3に示す従来技術と同様の構造となっており、陽極体121はアルミニウムやタンタルなどを拡面化処理した弁作用金属からなっている。この時、陽極体121の表面には酸化皮膜からなる誘電体層が形成されている。
陽極体121を絶縁樹脂からなる2つの絶縁部106で3つに区分し、両端部を陽極部101とする。この時、陽極部101と絶縁部106を形成する領域は、誘電体層をレーザ等で除去している。そして、陽極体121の2つの絶縁部106で挟まれた領域における誘電体層の表面に、導電性高分子層からなる固体電解質層を形成した後、グラファイト層、銀層を順次形成して陰極層を形成し、陰極部104としている。次に、陽極部101の端部に金属片102を超音波溶接や電気溶接やレーザ溶接等で溶接し、コンデンサ素子103が得られる。
コンデンサ素子103と電極基板107の接続も従来技術と同様であり、陽極部101の両端に接合してある金属片102を、電極基板107に設けられた素子側陽極端子108と導電性接着銀ペースト(図示せず)により接続する。続いて、陰極部104と素子側陰極端子109とを導電性接着剤105で接続する。なお、コンデンサ素子103を複数積層する場合の陰極部104同士の接続も、従来技術と同様に導電性接着剤105を用いる。陽極部101と金属片102は電気溶接やレーザ溶接等で接合する。また、素子側陽極端子108と実装側陽極端子110、及び素子側陰極端子109と実装側陰極端子111はビア112で導通している。しかる後、エポキシ樹脂などからなる外装樹脂113を用いて外装している。このようにして、3端子型固体電解コンデンサ100が完成する。
ここで、本発明における従来技術との違いを説明する。図1(b)はコンデンサ素子103を搭載する前の電極基板107を示している。本発明では、電極基板107のコンデンサ素子103を搭載する面において、素子側陽極端子108を除いた部分(図中ハッチング部分)に素子側陰極端子109を形成している。つまり、コンデンサ素子103を搭載した場合に、陰極部104から両側に伸びている陽極部101に対向する領域や素子側陽極端子108の周囲まで、素子側陰極端子109の面積を大きくして形成している。
さらに、上記について断面構造をもって説明する。図1(c)は、図1(a)のA−A線の断面図である。素子側陰極端子109の面積を拡大させているため、陽極部101に対向している領域が、擬似的に、図1(d)に示すような伝送線路構造(マイクロストリップライン構造)をとることが可能となる。具体的には、図1(c)と図1(d)において、陽極部101が導体116に相当し、外装樹脂113は誘電体117に相当し、素子側陰極端子109が導体118(GND)に相当する。この伝送線路構造により、従来技術では対応できなかった陽極部や陽極端子近傍でのESLの低減に効果を発揮し、インピーダンスを低減した3端子型固体電解コンデンサ100の提供が可能となる。また、素子側陰極端子109を拡大した構造をとっているため、部材の増加や高さ寸法の増加も発生せず、また、組立時の作業工程や製造コストの増加も生じない。
なお、電極基板107の短辺側の端部(素子側陽極端子108から電極基板107の短辺の間)における素子側陰極端子109の形成範囲については、必要なレベルのESL低減が可能であれば、適宜小さくしてよい。
電極基板107は、ガラスエポキシ樹脂等で形成される。また、コンデンサ素子搭載側の面にある素子側陽極端子108及び素子側陰極端子109と、外部基板に実装する面にある実装側陽極端子110及び実装側陰極端子111は、銅箔、又は銅めっき等で形成される。前述の素子側接続電極端子と実装側電極端子を導通させるビア112も銅めっき等で形成している。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、本発明の構造を2端子の固体電解コンデンサに適用したものである。
図2は、本発明の実施の形態2に関わる固体電解コンデンサの構成を示す図であり、図2(a)は、固体電解コンデンサの断面図、図2(b)は、コンデンサ素子搭載側からみた固体電解コンデンサの電極基板の平面図である。
図2(a)に示すように、酸化皮膜による誘電体層を形成した陽極体121を絶縁樹脂からなる絶縁部106で区分し、一方を陽極部101とする。この場合も、3端子型固体電解コンデンサと同様に、陽極体121の陽極部101と絶縁部106を形成する領域は、誘電体層をレーザ等で除去している。そして、他方の陽極体121の誘電体層の表面に固体電解質層を形成し、さらに、固体電解質層の表面に陰極層としてグラファイト層および銀ペースト層を形成して陰極部104を形成する。
続いて、陽極部101の端部に金属片102を接合させて、コンデンサ素子103とする。接合は超音波溶接や電気溶接やレーザ溶接等を用いる。
その後、陰極部104に導電性接着剤105を塗布して、コンデンサ素子103を積層する。続いて、陽極部101と金属片102を電気溶接やレーザ溶接等で接合して、コンデンサ素子積層体が完成する。
次に、陽極部101と陰極部104とを電極基板107の素子側陽極端子108と素子側陰極端子109に、それぞれ導電性接着銀ペースト(図示せず)や導電性接着剤105を介して接合する。素子側陽極端子108と実装側陽極端子110、及び素子側陰極端子109と実装側陰極端子111はビア112で導通している。しかる後、エポキシ樹脂などからなる外装樹脂113を用いて外装している。このようにして、固体電解コンデンサ200が完成する。
本発明の2端子の固体電解コンデンサ200も、図2(b)に示すように、コンデンサ素子103を搭載する電極基板107の面において、素子側陽極端子108を除いた部分(図中ハッチング部分)に素子側陰極端子109を形成している。つまり、陰極部104から伸びている陽極部101に対向する領域や素子側陽極端子108の周囲まで、素子側陰極端子109の面積を大きくして形成している。
断面構造も前述した実施の形態1と同様であり、素子側陰極端子109の面積を拡大しているため、陽極部101に対向した構造となり、図2(a)のA−A線の断面では、擬似的に、図1(d)に示すような伝送線路構造(マイクロストリップライン構造)をとることが可能となる。この伝送線路構造により、従来技術では対応できなかった陽極部近傍でのESLの低減に効果を発揮し、インピーダンスを低減した2端子の固体電解コンデンサの提供が可能となる。また、素子側陰極端子109を拡大した構造のため、部材の増加や高さ寸法の増加も発生せず、また、組立時の作業工程や製造コストの増加も生じない。
なお、素子側陽極端子108から電極基板107の短辺の間における素子側陰極端子109の形成範囲についても、実施例1と同様に必要なレベルのESL低減が可能であれば、適宜小さくしてよい。
素子側陽極端子108及び素子側陰極端子109、実装側陽極端子110及び実装側陰極端子111、ビア112も銅箔、又は銅めっき等で形成される。
(実施例1)
陽極体は、表面がエッチングにより拡面化されたアルミニウム箔を用いた。陽極体の形状は長さ6.0mm、幅3.5mm、厚さ350μmである。その陽極体の表面には、酸化皮膜による誘電体層を形成した。陽極体を絶縁樹脂からなる2つの絶縁部で3つに区分し、両端部を陽極部とした。尚、陽極体の表面における、絶縁部の形成部分から陽極部の端部までの領域は、誘電体層をレーザにて除去した。
次に、2つの絶縁部で挟まれた陽極体の中央部の誘電体層の表面に、固体電解質層として、ベンゼンスルホン酸鉄塩を酸化剤とし、3,4−エチレンジオキシチオフェンをモノマーとした化学酸化重合により、導電性高分子ポリチオフェンの層を形成した。さらにその表面にグラファイト層及び銀ペースト層を形成して、陰極部を形成した。
しかる後、2つの陽極部の端部に、厚さ60μmの銅板に銀めっきが施されている金属片を超音波溶接により接合し、コンデンサ素子を得た。このコンデンサ素子の陰極部に導電性接着剤を塗布してコンデンサ素子を3枚積層した後、150℃で60分間、乾燥することにより、陰極部同士を電気的に接合した。
さらに、陽極部の端部と金属片をレーザ溶接により接合して3枚積層したコンデンサ素子積層体を製作した。
電極基板は、コンデンサ素子を搭載する面において素子側陽極端子を除いた領域に、素子側陰極端子を形成した。なお、電極基板の基体の材質は、ガラスエポキシ樹脂とし、長さが8.5mm、幅が5.3mm、厚さが100μmのものを用いた。素子側陽極端子及び素子側陰極端子は銅めっきで形成し、めっき厚20μmとした。ビアは同様に銅めっきで形成し、素子側電極端子と実装側電極端子をそれぞれ電気的に導通させた。
続いて、作製したコンデンサ素子積層体の陽極部及び陰極部を、素子側陽極端子及び素子側陰極端子に、それぞれ銀を含む導電性接着剤を介して接続した。
その後、電極基板に搭載したコンデンサ素子を、ガラスフィラーを含んだエポキシ樹脂からなる外装樹脂でモールド成形し外装した。これにより、本発明の3端子型固体電解コンデンサを得た。作製数量は100個とした。
(実施例2)
実施例2は、コンデンサ素子が2端子構造であることと、電極基板も2端子構造にした以外は、前述の実施例1と同様としている。すなわち、電極基板のコンデンサ素子を搭載する面において素子側陽極端子を除いた領域に、素子側陰極端子を形成した構造とし、本発明の2端子の固体電解コンデンサを得た。作製数量は100個とした。
(比較例1)
比較例1の3端子型固体電解コンデンサは、電極基板の素子側陰極端子の領域を、コンデンサ素子の陰極部と対向する、ほぼ同等の領域に形成した以外は、本発明の実施例1と同様の構成である。作製数量は100個とした。
(比較例2)
図4は、従来の固体電解コンデンサの構成を示す図であり、図4(a)は、固体電解コンデンサの断面図、図4(b)は、コンデンサ素子搭載側からみた固体電解コンデンサの電極基板の平面図である。図4(a)、図4(b)に示すように、比較例2の2端子の固体電解コンデンサ400は、コンデンサ素子103と、電極基板207が2端子構造であり、電極基板207の素子側陰極端子209の領域を、コンデンサ素子103の陰極部104と対向する、ほぼ同等の領域に形成した以外は、本発明の実施例2と同様の構成である。なお、作製数量は100個とした。
実施例1、実施例2、比較例1、比較例2の各々のESLの値を表1に示す。ESLの値は、3端子型固体電解コンデンサにおいてはネットワークアナライザにより減衰特性(S21)を測定し、算出した。また、2端子の固体電解コンデンサにおいては、インピーダンスアナライザを用いて測定した。測定周波数は1GHzとし、測定数は100個である。
Figure 0005734075
表1の結果より、実施例1、実施例2のESLの値が、比較例1、比較例2より減少しており、本発明の効果が確認できた。
以上、実施例を用いて、この発明の実施の形態を説明したが、この発明は、これらの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。すなわち、当業者であれば、当然なし得るであろう各種変形、修正もまた本発明に含まれる。
100、300 3端子型固体電解コンデンサ
101 陽極部
102 金属片
103 コンデンサ素子
104 陰極部
105 導電性接着剤
106 絶縁部
107、207 電極基板
108 素子側陽極端子
109、209 素子側陰極端子
110 実装側陽極端子
111 実装側陰極端子
112 ビア
113 外装樹脂
116、316 導体
117、317 誘電体
118、318 導体(GND)
121 陽極体
200、400 固体電解質コンデンサ

Claims (3)

  1. 電極基板の一方の面に素子側陽極端子及び素子側陰極端子を有し、前記電極基板の他方の面にビアを介して、前記素子側陽極端子と導通する実装側陽極端子と、前記素子側陰極端子と導通する実装側陰極端子を有し、
    矩形板状または矩形箔状で表面を拡面化した弁作用金属からなる陽極体を絶縁樹脂からなる2つの絶縁部で区分した両端部からなる陽極部を備え、前記絶縁部で挟まれた領域に、誘電体層、固体電解質層、陰極層を順次形成し、前記電極基板の一方の面に、前記陰極層を陰極部とするコンデンサ素子を搭載し、
    前記陽極部と前記素子側陽極端子並びに前記陰極部と前記素子側陰極端子をそれぞれ電気的に接続し、前記コンデンサ素子を外装樹脂で外装してなる固体電解コンデンサであって、
    前記素子側陰極端子を、前記電極基板の一方の面の前記素子側陽極端子を除いた、前記陽極部に対向する領域を含む領域に設けることにより、前記陽極部と前記陽極部に対向する位置の素子側陰極端子と、前記陽極部と前記陽極部に対向する位置の素子側陰極端子の間にある外装樹脂とが伝送線路構造を形成することを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 電極基板の一方の面に素子側陽極端子及び素子側陰極端子を有し、前記電極基板の他方の面にビアを介して、前記素子側陽極端子と導通する実装側陽極端子と、前記素子側陰極端子と導通する実装側陰極端子を有し、
    矩形板状または矩形箔状で表面を拡面化した弁作用金属からなる陽極体を絶縁樹脂からなる絶縁部で区分した一方の端部を陽極部とし、他方の領域の表面に、誘電体層、固体電解質層、陰極層を順次形成し、前記電極基板の一方の面に、前記陰極層を陰極部とするコンデンサ素子を搭載し、
    前記陽極部と前記素子側陽極端子と前記陰極部と前記素子側陰極端子をそれぞれ電気的に接続し、前記コンデンサ素子を外装樹脂で外装してなる固体電解コンデンサであって、
    前記素子側陰極端子を、前記電極基板の一方の面の前記素子側陽極端子を除いた、前記陽極部に対向する領域を含む領域に設けることにより、前記陽極部と前記陽極部に対向する位置の素子側陰極端子と、前記陽極部と前記陽極部に対向する位置の素子側陰極端子の間にある外装樹脂とが伝送線路構造を形成することを特徴とする固体電解コンデンサ。
  3. 前記伝送線路構造がマイクロストリップライン構造であることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
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