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JP5733238B2 - 蓄電システム - Google Patents

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JP5733238B2
JP5733238B2 JP2012035344A JP2012035344A JP5733238B2 JP 5733238 B2 JP5733238 B2 JP 5733238B2 JP 2012035344 A JP2012035344 A JP 2012035344A JP 2012035344 A JP2012035344 A JP 2012035344A JP 5733238 B2 JP5733238 B2 JP 5733238B2
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Description

本発明は、電流遮断器をそれぞれ有する複数の蓄電素子が並列に接続された蓄電ブロックにおいて、電流遮断器の作動状態を判別する蓄電システムに関する。
特許文献1に記載の集合電池では、複数の電池を並列に接続した構成において、並列に接続された各単電池に対してヒューズを接続している。ヒューズは、過大な電流が流れたときに溶断することにより、電流経路を遮断する。また、特許文献2に記載の技術では、電池の内部抵抗の変化に基づいて、電池に含まれる電流遮断機構の作動を検出している。
特開平05−275116号公報 特開2008−182779号公報 特開2011−135657号公報
複数の電池が並列に接続された構成では、電流遮断器の作動数に応じて、電流遮断器が作動していない電池に流れる電流値が変化する。具体的には、電流遮断器の作動数が増加すると、電流遮断器が作動していない電池に流れる電流値が上昇してしまい、電池に対する電流負荷が増加してしまう。したがって、電池の充放電を制御するうえでは、電流遮断器の作動を検知する必要がある。本発明は、特許文献2に記載の技術とは異なる方法によって、電流遮断器の作動を検知するものである。
本願第1の発明である蓄電システムは、並列に接続された複数の蓄電素子を有する蓄電ブロックと、蓄電ブロックに含まれ、各蓄電素子の電流経路を遮断する電流遮断器と、を有する。コントローラは、直流抵抗成分が支配的となる周波数帯域での周波信号を用いて、蓄電ブロックのインピーダンスを取得する。また、コントローラは、取得インピーダンスと、遮断状態にある電流遮断器を含まない蓄電ブロックにおける基準インピーダンスとが互いに異なるとき、電流遮断器が遮断状態にあることを判別する。
本願第1の発明によれば、取得インピーダンスおよび基準インピーダンスを比較することにより、電流遮断器の遮断状態を判別することができる。上述した周波信号を用いて取得したインピーダンスでは、蓄電ブロックの直流抵抗成分だけに着目することができる。ここで、電流遮断器が遮断状態になると、この電流遮断器に対応した蓄電素子に電流が流れなくなり、蓄電ブロックの内部抵抗(直流抵抗成分)が上昇することになる。
すなわち、電流遮断器が遮断状態になると、遮断状態の電流遮断器を含む蓄電ブロックのインピーダンス(取得インピーダンスに相当する)は、基準インピーダンスからずれることになる。したがって、取得インピーダンスおよび基準インピーダンスを比較することにより、電流遮断器の遮断状態を判別することができる。
また、本願第1の発明において、コントローラは、下記式(I)を用いて、遮断状態にある電流遮断器の数を算出する。
上記式(I)において、Zaは基準インピーダンス、Zbは取得インピーダンス、Nは、蓄電ブロックを構成する蓄電素子の総数、mは、遮断状態にある電流遮断器の数(遮断数という)である。上述したように、電流遮断器が遮断状態に切り替わると、蓄電ブロックのインピーダンスが変化し、基準インピーダンスおよび取得インピーダンスは、上記式(I)に示す関係を有する。Nは、既知の値であるため、基準インピーダンスおよび取得インピーダンスを用いることにより、遮断数を算出することができる。
遮断数を特定することにより、蓄電ブロックの蓄電素子に流れる電流値を特定することができ、蓄電素子に対する電流負荷が増加しないように、蓄電ブロックの充放電を制御することができる。蓄電ブロックでは、複数の蓄電素子が並列に接続されているため、遮断数が増えるほど、蓄電素子に流れる電流値が上昇してしまう。したがって、蓄電素子に対する電流負荷が増加するのを抑制するためには、遮断数を把握する必要がある。
基準インピーダンスは、遮断状態にある電流遮断器を含まない蓄電ブロックを用いて、予め求めておくことができる。予め求められた基準インピーダンスに関する情報は、メモリに記憶しておくことができる。コントローラは、電流遮断器の遮断状態を判別したり、遮断数を算出したりするときには、メモリに記憶された基準インピーダンスに関する情報を用いることができる。
蓄電システムでは、複数の蓄電ブロックを用いることができる。ここで、複数の蓄電ブロックは、直列に接続することができる。このような構成では、各蓄電ブロックにおいて、電流遮断器の遮断状態を判別したり、遮断数を算出したりすることができる。
また、複数の蓄電ブロックを備えた構成では、取得インピーダンスおよび基準インピーダンスとして、互いに異なる蓄電ブロックにおいて、それぞれ取得されたインピーダンスを用いることができる。電流遮断器は、すべての蓄電ブロックにおいて同時に遮断状態となることは稀であるため、複数の蓄電ブロックには、遮断状態にある電流遮断器を含む蓄電ブロックと、遮断状態にある電流遮断器を含まない蓄電ブロックとが混在することが多い。そこで、これらの蓄電ブロックにおけるインピーダンスを比較することにより、電流遮断器の遮断状態を判別したり、遮断数を算出したりすることができる。
取得インピーダンスおよび基準インピーダンスとしては、同一の周波数で得られるインピーダンスを用いることができる。周波数を同一にすれば、インピーダンスを取得するときに、位相差を考慮しなくてもよくなり、電流および電圧だけからインピーダンスを取得することができる。
蓄電システムでは、スイッチ素子およびリアクトルを含み、蓄電ブロックの出力電圧を昇圧するDC/DCコンバータを用いることができる。ここで、DC/DCコンバータでは、スイッチ素子の動作を制御することにより、蓄電ブロックの出力電圧を昇圧することができる。また、スイッチ素子の動作を制御することにより、インピーダンスを取得するときに用いられる周波信号を生成することができる。
蓄電ブロックは、車両に搭載し、車両の走行に用いられるエネルギを出力することができる。電流遮断器としては、ヒューズ、PTC素子又は、電流遮断弁を用いることができる。ヒューズは、溶断によって電流経路を遮断する。PTC素子は、温度上昇に伴う抵抗の上昇によって、電流経路を遮断する。電流遮断弁は、蓄電素子の内圧が上昇することに応じて変形し、電流経路を遮断する。
本願第2の発明は、上述した蓄電ブロックの状態を判別する方法である。まず、直流抵抗成分が支配的となる周波数帯域での周波信号を用いて、蓄電ブロックのインピーダンスを取得する。そして、取得インピーダンスと、遮断状態にある電流遮断器を含まない蓄電ブロックにおける基準インピーダンスとが互いに異なるとき、電流遮断器が遮断状態にあることを判別する。そして、上記式(I)を用いて、遮断状態にある電流遮断器の数を算出する。本願第2の発明においても、本願第1の発明と同様の効果を得ることができる。
電池システムの構成を示す図である。 組電池の構成を示す図である。 単電池の構成を示す図である。 単電池の内部構成を示す概略図である。 電圧(周波信号)および電流(周波信号)の位相差を示す図である。 インピーダンスプロットを示す図である。 電流遮断器の作動状態を判別する処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施例について説明する。
本発明の実施例1である電池システム(蓄電システムに相当する)について、図1を用いて説明する。図1は、電池システムの構成を示す図である。本実施例の電池システムは、車両に搭載することができる。
車両としては、ハイブリッド自動車や電気自動車がある。ハイブリッド自動車は、車両を走行させる動力源として、後述する組電池に加えて、エンジン又は燃料電池を備えている。電気自動車は、車両を走行させる動力源として、後述する組電池だけを備えている。
組電池10の正極端子と接続された正極ラインPLには、システムメインリレーSMR−Bが設けられている。システムメインリレーSMR−Bは、コントローラ40からの制御信号を受けることにより、オンおよびオフの間で切り替わる。組電池10の負極端子と接続された負極ラインNLには、システムメインリレーSMR−Gが設けられている。システムメインリレーSMR−Gは、コントローラ40からの制御信号を受けることにより、オンおよびオフの間で切り替わる。
システムメインリレーSMR−Gには、システムメインリレーSMR−Pおよび電流制限抵抗Rが並列に接続されている。システムメインリレーSMR−Pおよび電流制限抵抗Rは、直列に接続されている。システムメインリレーSMR−Pは、コントローラ40からの制御信号を受けることにより、オンおよびオフの間で切り替わる。電流制限抵抗Rは、組電池10を負荷(具体的には、後述するDC/DCコンバータ32)と接続するときに、突入電流が流れるのを抑制するために用いられる。
組電池10を負荷と接続するとき、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−B,SMR−Pをオフからオンに切り替える。これにより、電流制限抵抗Rに電流を流すことができ、突入電流が流れるのを抑制することができる。
次に、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−Gをオフからオンに切り替えた後に、システムメインリレーSMR−Pをオンからオフに切り替える。これにより、組電池10および負荷の接続が完了し、図1に示す電池システムは、起動状態(Ready-On)となる。一方、組電池10および負荷の接続を遮断するとき、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−B,SMR−Gをオンからオフに切り替える。これにより、図1に示す電池システムの動作は停止する。
DC/DCコンバータ32は、組電池10の出力電圧を昇圧し、昇圧後の電力をインバータ33に出力する。また、DC/DCコンバータ32は、インバータ33から出力された電圧を降圧して、降圧後の電力を組電池10に出力することができる。コントローラ40は、DC/DCコンバータ32の動作を制御する。
DC/DCコンバータ32は、リアクトル32aと、ダイオード32b,32cと、スイッチング素子としてのトランジスタ(npn型トランジスタ)32d,32eとを有する。リアクトル32aは、一端がシステムメインリレーSMR−Bに接続され、他端がトランジスタ32d,32eの接続点に接続されている。
トランジスタ32d,32eは、直列に接続されており、各トランジスタ32d,32eのベースには、コントローラ40からの制御信号が入力される。各トランジスタ32d,32eのコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにダイオード32b,32cがそれぞれ接続されている。
トランジスタ32d,32eとしては、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いることもできる。また、npn型トランジスタに代えて、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)等の電力スイッチング素子を用いることもできる。
DC/DCコンバータ32が組電池10の出力電圧を昇圧するとき、コントローラ40は、トランジスタ32eをオンにするとともに、トランジスタ32dをオフにする。これにより、組電池10からリアクトル32aに電流が流れ、リアクトル32aには、電流量に応じた磁場エネルギが蓄積される。次に、コントローラ40は、トランジスタ32eをオンからオフに切り替えることにより、リアクトル32aからダイオード32bを介して、インバータ33に電流を流す。これにより、リアクトル32aで蓄積されたエネルギが放出され、昇圧動作が行われる。
一方、DC/DCコンバータ32がインバータ33の出力電圧を降圧するとき、コントローラ40は、トランジスタ32dをオンにするとともに、トランジスタ32eをオフにする。これにより、インバータ33からの電力が組電池10に供給され、組電池10の充電が行われる。
インバータ33は、DC/DCコンバータ32から出力された直流電力を交流電力に変換し、交流電力をモータ・ジェネレータ34に出力する。また、インバータ33は、モータ・ジェネレータ34が生成した交流電力を直流電力に変換し、直流電力をDC/DCコンバータ32に出力する。コントローラ40は、インバータ33の動作を制御する。モータ・ジェネレータ34としては、例えば、三相交流モータを用いることができる。
モータ・ジェネレータ34は、インバータ33からの交流電力を受けて、車両を走行させるための運動エネルギを生成する。組電池10の出力電力を用いて車両を走行させるとき、モータ・ジェネレータ34によって生成された運動エネルギは、車輪に伝達される。
車両を減速させたり、停止させたりするとき、モータ・ジェネレータ34は、車両の制動時に発生する運動エネルギを電気エネルギ(交流電力)に変換する。インバータ33は、モータ・ジェネレータ34が生成した交流電力を直流電力に変換し、直流電力をDC/DCコンバータ32に出力する。DC/DCコンバータ32は、インバータ33からの電力を組電池10に出力する。これにより、回生電力を組電池10に蓄えることができる。
図2は、組電池10の構成を示す。組電池10は、直列に接続された複数の電池ブロック(蓄電ブロックに相当する)11を有する。複数の電池ブロック11を直列に接続することにより、組電池10の出力電圧を確保することができる。ここで、電池ブロック11の数は、組電池10に対して要求される電圧を考慮して、適宜設定することができる。
各電池ブロック11は、並列に接続された複数の単電池(蓄電素子に相当する)12を有する。複数の単電池12を並列に接続することにより、電池ブロック11(組電池10)の満充電容量を増やすことができ、組電池10の出力を用いて車両を走行させるときの距離を延ばすことができる。各電池ブロック11を構成する単電池12の数は、組電池10に要求される満充電容量を考慮して、適宜設定することができる。
複数の電池ブロック11は、直列に接続されているため、各電池ブロック11には、等しい電流が流れる。各電池ブロック11では、複数の単電池12が並列に接続されているため、各単電池12に流れる電流値は、電池ブロック11に流れる電流値を、電池ブロック11を構成する単電池12の数(総数)で除算した電流値となる。具体的には、電池ブロック11を構成する単電池12の総数がN個であり、電池ブロック11に流れる電流値がIsであるとき、各単電池12に流れる電流値は、Is/Nとなる。ここでは、電池ブロック11を構成する複数の単電池12において、内部抵抗のバラツキが発生していないものとしている。
単電池12としては、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。また、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタ(コンデンサ)を用いることができる。例えば、単電池12としては、18650型の電池を用いることができる。18650型の電池は、いわゆる円筒型の電池であり、直径が18[mm]であり、長さが65.0[mm]である。円筒型の電池とは、電池ケースが円筒状に形成されており、電池ケースの内部には、充放電を行う発電要素が収容されている。発電要素の構成については、後述する。
単電池12は、図3に示すように、発電要素12aおよび電流遮断器12bを有する。発電要素12aおよび電流遮断器12bは、単電池12の外装を構成する電池ケースに収容されている。発電要素12aは、充放電を行う要素であり、正極板と、負極板と、正極板および負極板の間に配置されるセパレータとを有する。正極板は、集電板と、集電板の表面に形成された正極活物質層とを有する。負極板は、集電板と、集電板の表面に形成された負極活物質層とを有する。正極活物質層は、正極活物質や導電剤などを含んでおり、負極活物質層は、負極活物質や導電剤などを含んでいる。
単電池12の放電時において、負極板の活物質の界面上では、イオンおよび電子を放出する化学反応が行われる。また、正極板の活物質の界面上では、イオンおよび電子を吸収する化学反応が行われる。単電池12の充電時には、上述した反応と逆の反応が行われる。セパレータを介して、正極板および負極板の間でイオンの授受が行われることにより、単電池12の充放電が行われる。
単電池12としてリチウムイオン二次電池を用いるときには、例えば、正極板の集電板をアルミニウムで形成し、負極板の集電板を銅で形成することができる。また、正極活物質としては、例えば、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3O2を用い、負極活物質としては、例えば、カーボンを用いることができる。セパレータ、正極活物質層および負極活物質層には、電解液がしみ込んでいる。なお、電解液を用いる代わりに、正極板および負極板の間に、固体電解質層を配置することもできる。
電流遮断器12bは、単電池12の電流経路を遮断するために用いられる。すなわち、電流遮断器12bが作動することにより、単電池12の電流経路が遮断される。電流遮断器12bとしては、例えば、ヒューズ、PTC(Positive Temperature Coefficient)素子又は、電流遮断弁を用いることができる。これらの電流遮断器12bは、個別に用いることもできるし、併用することもできる。
電流遮断器12bとしてのヒューズは、ヒューズに流れる電流に応じて溶断する。ヒューズを溶断させることにより、単電池12の電流経路を機械的に遮断することができる。これにより、発電要素12aに過大な電流が流れるのを防止して、単電池12(発電要素12a)を保護することができる。電流遮断器12bとしてのヒューズは、電池ケースに収容されていてもよいし、電池ケースの外部に配置されていてもよい。電池ケースの外部にヒューズを配置する場合であっても、ヒューズは、各単電池12に対して設けられ、各単電池12と直列に接続される。
電流遮断器12bとしてのPTC素子は、単電池12の電流経路に配置されており、PTC素子の温度上昇に応じて抵抗を増加させる。PTC素子に流れる電流が増加すると、ジュール熱によってPTC素子の温度が上昇する。PTC素子の温度上昇に応じて、PTC素子の抵抗が増加することにより、PTC素子において、電流を遮断することができる。これにより、発電要素12aに過大な電流が流れるのを防止して、単電池12(発電要素12a)を保護することができる。
電流遮断器12bとしての電流遮断弁は、単電池12の内圧上昇に応じて変形し、発電要素12aとの機械的な接続を断つことにより、単電池12の電流経路を遮断することができる。単電池12の内部は、密閉状態となっており、過充電などによって発電要素12aからガスが発生すると、単電池12の内圧が上昇する。発電要素12aからガスが発生しているときには、単電池12(発電要素12a)は異常状態となる。単電池12の内圧が上昇することに応じて、電流遮断弁を変形させることにより、発電要素12aとの機械的な接続を断つことができる。これにより、異常状態にある発電要素12aに充放電電流が流れるのを阻止し、単電池12(発電要素12a)を保護することができる。
監視ユニット20は、各電池ブロック11の電圧を検出し、検出結果をコントローラ40に出力する。温度センサ30は、組電池10の温度を検出し、検出結果をコントローラ40に出力する。ここで、温度センサ30の数は、適宜設定することができる。複数の温度センサ30を用いるときには、例えば、各電池ブロック11に対して温度センサ30を配置することができる。
電流センサ31は、組電池10に流れる電流値を検出し、検出結果をコントローラ40に出力する。組電池10では、複数の電池ブロック11が直列に接続されているため、電流センサ31を用いることにより、各電池ブロック11に流れる電流値を検出することができる。
例えば、組電池10(各電池ブロック11)を放電しているときには、電流センサ31によって検出された電流値として、正の値を用いることができる。また、組電池10(各電池ブロック11)を充電しているときには、電流センサ31によって検出された電流値として、負の値を用いることができる。電流センサ31は、組電池10(各電池ブロック11)に流れる電流値を検出できればよく、正極ラインPLではなく、負極ラインNLに設けることもできる。また、複数の電流センサ31を用いることもできる。なお、コストや体格などを考慮すると、本実施例のように、1つの組電池10に対して1つの電流センサ31を設けることが望ましい。
コントローラ40は、メモリ41を内蔵しており、メモリ41は、コントローラ40を動作させるためのプログラムや、特定の情報を記憶している。メモリ41は、コントローラ40の外部に設けることもできる。
図4は、単電池12の内部構成の概略を説明する概念図である。図4では、単電池12として、リチウムイオン二次電池を用いている。
図4に示すように、負極板122および正極板125のそれぞれは、球状の活物質128n,128pの集合体で構成される。単電池12の放電時において、負極板122の活物質128nの界面上では、リチウムイオンLi+および電子e-を放出する化学反応が行われる。一方、正極板125の活物質128pの界面上では、リチウムイオンLi+および電子e-を吸収する化学反応が行われる。なお、単電池12の充電時においては、電子e-の放出および吸収に関して、上記の反応とは逆の反応が行われる。
負極板122の集電板123は、負極板122の活物質128nから放出された電子e-を吸収し、正極板125の集電板126は、正極板125の活物質128pに対して電子e-を放出する。集電板123には負極端子が設けられ、集電板126には正極端子が設けられる。セパレータ124を介したリチウムイオンLi+の授受によって、単電池12では充放電が行われ、充電電流または放電電流が生じる。
単電池12の内部抵抗は、直流抵抗成分、反応抵抗成分および拡散抵抗成分によって定義される。直流抵抗成分は、電子e-やリチウムイオンLi+の移動に対する抵抗である。反応抵抗成分は、活物質128n,128pの界面において反応電流が発生したときに等価的に電気抵抗として作用する電荷移動抵抗である。拡散抵抗成分は、活物質128n,128pおよびセパレータ124の内部におけるリチウムが濃度分布を打ち消す方向に移動するときの抵抗である。
単電池12は、単電池12を構成する材料が摩耗することによって劣化する。この劣化を摩耗劣化という。ここで、単電池12の摩耗劣化が進行しても、直流抵抗成分は、ほとんど変化しないことが経験的に知られている。
一方、単電池12の内部抵抗を上述した抵抗成分に分離して測定する方法として、交流インピーダンス測定方法がある。交流インピーダンス測定方法では、電流振幅I0(又は電圧振幅V0)および周波数を設定して、単電池12に周波信号を流すことにより、応答電圧振幅V0(又は応答電流振幅I0)と、電圧(周波信号)および電流(周波信号)の位相差θ(図5参照)とを得ることができる。
インピーダンスZは、下記式(1)を用いて算出することができる。下記式(1)において、jは、虚数である。
周波数を変化させながら交流インピーダンス測定を行い、周波数毎にインピーダンスZを算出することにより、図6に示すナイキスト線図を得ることができる。図6において、横軸は実部(レジスタンス)Re[Ω]を示し、縦軸は虚部(リアクタンス)Im[Ω]を示す。周波数毎のインピーダンスZをプロットすることにより、図6に示すインピーダンスプロットを得ることができる。
周波数を高くするほど、図6の矢印(高周波数側)で示す方向に、実部Reおよび虚部Imが変化する。また、周波数を低くするほど、図6の矢印(低周波数側)で示す方向に、実部Reおよび虚部Imが変化する。
図6において、特定周波数f_ref以上の周波数帯域において、単電池12の内部抵抗には、反応抵抗成分および拡散抵抗成分は含まれない。反応抵抗成分や拡散抵抗成分は、直流抵抗成分と比べて、より長い時間オーダーにならないと影響が見られない。そのため、特定周波数f_ref以上の周波数帯域では、反応抵抗成分や拡散抵抗成分の影響が現れない。
単電池12の摩耗劣化が進行すると、反応抵抗成分や拡散抵抗成分が変化するが、上述したように、特定周波数f_ref以上の周波数帯域では、反応抵抗成分および拡散抵抗成分を無視することができ、摩耗劣化に伴う反応抵抗分や拡散抵抗成分の変化を無視することができる。このため、特定周波数f_ref以上の周波数帯域においては、直流抵抗成分が支配的となり、直流抵抗成分だけに着目することができる。
特定周波数f_refは、図6に示すインピーダンスプロットのうち、虚部Imが0.00であるときの周波数とすることができる。図6に示すインピーダンスプロットは、単電池12の構成などに応じて変化する。特定周波数f_refとしては、例えば、1kHzに設定することができる。
交流インピーダンス測定を行うときには、周波信号を単電池12に流す必要がある。例えば、周波信号を流すことができる機器を組電池10に接続することができる。また、周波信号は、図1に示すDC/DCコンバータ32を用いて生成することができる。
具体的には、コントローラ40は、DC/DCコンバータ32におけるトランジスタ32d,32eの駆動を制御することにより、周波信号を生成することができる。コントローラ40は、トランジスタ32d又はトランジスタ32eのオンおよびオフを周期的に切り替えることにより、周波信号を生成する。トランジスタ32d,32eをオンおよびオフにするときのタイミングを変更することにより、周波信号の周波数を設定することができる。
周波信号は、組電池10を充電又は放電するときの電流値を用いて生成することができる。組電池10を放電するとき、トランジスタ32eのオンおよびオフを切り替えることにより、周波信号を生成することができる。一方、インバータ33からの電流を組電池10に流すとき、トランジスタ32dのオンおよびオフを切り替えることにより、周波信号を生成することができる。
周波信号を生成するタイミングは、適宜設定することができる。例えば、車両を走行させる前に周波信号を生成したり、車両の走行中に周波信号を生成したりすることができる。
車両を走行させる前においては、例えば、イグニッションスイッチがオフからオンに切り替わったときに、周波信号を生成することができる。イグニッションスイッチのオンおよびオフに関する情報は、コントローラ40に入力される。コントローラ40は、イグニッションスイッチのオンの信号に基づいて、トランジスタ32d,32eを駆動して、周波信号を生成することができる。車両の走行中においては、電流値が変動しにくい状況において、周波信号を生成することができる。電流値が変動しにくい状況としては、例えば、イグニッションスイッチがオンであって、車両が停止しているときがある。
図2に示す組電池10の構成において、電池ブロック11に含まれる電流遮断器12bが作動すると、作動状態にある電流遮断器12bの数に応じて、電池ブロック11の内部抵抗が上昇する。電流遮断器12bが作動すると、作動状態にある電流遮断器12bに対応した単電池12には、電流が流れなくなる。ここで、電池ブロック11では、電流が流れる単電池12の数が減るため、電池ブロック11の内部抵抗は上昇することになる。
電池ブロック11を構成する単電池12の数(総数)をNとし、作動状態にある電流遮断器12bの数(遮断数という)、言い換えれば、作動状態にある電流遮断器12bに対応した単電池12の数をmとする。電流遮断器12bが作動した後の電池ブロック11の内部抵抗Rbと、電流遮断器12bが作動する前の電池ブロック11の内部抵抗Raとは、下記式(2)の関係を有する。下記式(2)において、「N/(N−m)」の値は、1よりも大きい値となるため、内部抵抗Rbは、内部抵抗Raよりも高くなる。
上記式(2)は、下記式(3)に変形することができる。下記式(3)において、内部抵抗Ra,Rbの比率は、抵抗変化率Rrとなる。
上記式(2),(3)において、Nは既知であるため、内部抵抗Ra,Rbを取得すれば、遮断数mを算出することができる。また、遮断数mが1以上であれば、電流遮断器12bが作動していることを判別することができる。
ここで、抵抗変化率Rrに誤差が含まれているときには、誤差を許容する範囲(許容値α1)を予め定めておき、許容値α1を考慮して、遮断数mを算出することができる。具体的には、まず、数mを変更しながら、「N/(N−m)」の値を算出する。そして、許容範囲内に、抵抗変化率Rrが含まれているか否かを判別する。ここで、算出値「N/(N−m)」に許容値α1を加算した値を、許容範囲の上限値とし、算出値「N/(N−m)」から許容値α1を減算した値を、許容範囲の下限値とすることができる。
抵抗変化率Rrが許容範囲に含まれているときには、このときの数mを、遮断数mとすることができる。許容値α1は、数Nに応じて変更することができる。すなわち、数Nが多くなるほど、許容値α1を小さくすることができる。言い換えれば、数Nが少なくなるほど、許容値α1を大きくすることができる。数Nは、組電池10を構成するときに予め設定されるため、数Nに基づいて、許容値α1を予め決めておけばよい。
上記式(2),(3)は、単電池12の内部抵抗に含まれる直流抵抗成分についても成り立つ。上述したように、直流抵抗成分は、単電池12の摩耗劣化に依存しないため、単電池12の摩耗劣化が進行したとしても、直流抵抗成分だけに着目すれば、単電池12の摩耗劣化を考慮せずに、遮断数mを算出することができる。
単電池12の内部抵抗Raには、上述したように、直流抵抗成分、反応抵抗成分および拡散抵抗成分があるが、本実施例のように、直流抵抗成分だけに着目することにより、他の抵抗成分(反応抵抗成分や拡散抵抗成分)の製造バラツキ(初期バラツキ)を考慮する必要が無くなる。
また、反応抵抗成分および拡散抵抗成分は、特定周波数f_ref以上の周波数帯域におけるインピーダンスでは無視できるが、単電池12の劣化に伴って変化してしまう。このため、反応抵抗成分および拡散抵抗成分に関して、単電池12の内部抵抗を指標として用いるときには、単電池12の劣化バラツキに伴う影響が出やすい。一方、直流抵抗成分は、単電池12が劣化しても変化しにくいため、単電池12の劣化バラツキに伴う影響も出にくい。このため、上述した許容値α1を小さく設定することができ、遮断数mの算出精度を向上させることができる。
上述したように、特定周波数f_ref以上の周波数帯域において、交流インピーダンス測定を行えば、直流抵抗成分だけに着目することができる。そして、上記式(2),(3)において、内部抵抗Ra,Rbの代わりに、交流インピーダンス測定によって得られたインピーダンスの値を用いることができる。すなわち、電流遮断器12bが作動する前における電池ブロック11のインピーダンスZaと、電流遮断器12bが作動した後における電池ブロック11のインピーダンスZbとは、下記式(4)の関係を有する。
上記式(4)において、インピーダンスZa,Zbは、同一の周波数において、交流インピーダンス測定によって得られた値とすることができる。同一の周波数のもとで得られたインピーダンスZa,Zbを比較するときには、上記式(1)に示す位相差θを考慮しなくてもよくなり、インピーダンスZは、下記式(5)を用いて算出することができる。
上記式(5)において、V0は、図5に示すように、電圧の最大値であり、I0は、図5に示すように、電流の最大値である。
なお、特定周波数f_ref以上の周波数帯域において、インピーダンスZには、レジスタンスRに加えて、インダクタンスLも含まれる。ここで、電流遮断器12bが作動した後のインダクタンスLは、電流遮断器12bが作動する前のインダクタンスLに対して、N/(N−m)を乗算した値となる。
上記式(4)に示すように、インピーダンスZa,Zbを比較することにより、遮断数mを算出することができる。また、遮断数mが1以上であれば、電流遮断器12bが作動していることを判別することができる。一方、インピーダンスZa,Zbの比率に誤差が含まれているときには、上記式(2),(3)で説明した場合と同様に、誤差を許容する範囲を設定したうえで、遮断数mを算出することができる。
上記式(4)に示すインピーダンスZaは、予備実験などによって予め求めておくことができる。インピーダンスZaに関する情報は、メモリ41に記憶しておくことができる。ここで、直流抵抗成分は、温度依存性を有しているため、温度毎にインピーダンスZaを求めておくことができる。そして、温度およびインピーダンスZaの対応関係を示すマップを作成しておき、このマップをメモリ41に記憶しておくことができる。
所定の周期において、インピーダンスZbを算出し、インピーダンスZa,Zbを比較することにより、上記式(4)に基づいて、遮断数mを算出することができる。遮断数mを算出する処理は、各電池ブロック11に対して行うことができる。
次に、本実施例の電池システムにおいて、電流遮断器12bの作動状態を判別する処理について、図7に示すフローチャートを用いて説明する。図7に示す処理は、所定の周期において、コントローラ40によって実行される。また、図7に示す処理は、各電池ブロック11に対して行われる。
ステップS101において、コントローラ40は、特定周波数f_ref以上の周波数帯域において、交流インピーダンス測定を行うことにより、現在の電池ブロック11におけるインピーダンスZcを算出する。インピーダンスZcは、上記式(5)を用いて算出する。ここで、メモリ41には、温度およびインピーダンスZaの対応関係を示すマップが予め記憶されており、インピーダンスZcを算出するときの周波数は、インピーダンスZaを算出したときの周波数と同一とする。
ステップS102において、コントローラ40は、温度センサ30の出力に基づいて、組電池10の温度を取得する。ステップS103において、コントローラ40は、メモリ41に記憶されたマップを用いて、ステップS102の処理で取得した温度に対応したインピーダンスZaを特定する。
ステップS104において、コントローラ40は、ステップS101で算出されたインピーダンスZcと、ステップS103で特定されたインピーダンスZaとが等しいか否かを判別する。インピーダンスZc,Zaが等しいときには、上記式(4)において、数mが0となり、コントローラ40は、電流遮断器12bが作動していないと判別することができる。ここで、上記式(4)に示すZbとしては、ステップS101で算出されたインピーダンスZcが用いられる。
インピーダンスZc,Zaが等しいとき、コントローラ40は、図7に示す処理を終了する。一方、インピーダンスZc,Zaが等しくないとき、コントローラ40は、ステップS105の処理を行う。
ステップS104の処理では、インピーダンスZc,Zaの誤差を考慮することができる。すなわち、インピーダンスの比率(Zc/Za)が、1を基準とした許容誤差の範囲内に含まれているときには、電流遮断器12bが作動していないと判別することができる。ここで、許容誤差の範囲は、例えば、電池ブロック11を構成する単電池12の数(総数N)に基づいて、適宜設定することができる。
ステップS105において、コントローラ40は、上記式(4)を用いて遮断数mを算出する。ここで、上記式(4)に示すインピーダンスZbとしては、ステップS101で算出されたインピーダンスZcが用いられる。
遮断数mを特定した後において、コントローラ40は、遮断数mに基づいて、組電池10の充放電を制御することができる。
電池ブロック11において、電流遮断器12bが作動すると、作動状態にある電流遮断器12bに対応する単電池12には、電流が流れないことになる。また、電流遮断器12bが作動状態した単電池12と並列に接続された他の単電池12には、電流遮断器12bが作動した単電池12に流れる予定である電流が流れてしまう。ここで、組電池10(電池ブロック11)に流れる電流値Isを制限しないときには、他の単電池12に流れる電流値は、Is/(N−m)となる。「N−m」の値は、「N」の値よりも小さいため、他の単電池12に流れる電流値は上昇してしまう。
単電池12に流れる電流値が上昇すると、言い換えれば、単電池12に対する電流負荷が増加すると、ハイレート劣化が発生してしまうおそれがある。ハイレート劣化とは、ハイレートで充電又は放電が行われることにより、単電池12の電解液中におけるイオン濃度が一方(正極側又は負極側)に偏ってしまうことによる劣化である。イオン濃度が一方に偏ってしまうと、正極および負極の間において、イオンの移動が抑制されるため、単電池12の入出力性能が低下してしまい、単電池12の劣化となる。また、単電池12に流れる電流値が上昇すると、この単電池12に対応した電流遮断器12bが作動しやすくなってしまう。
コントローラ40は、遮断数mを特定したとき、この遮断数mに基づいて、組電池10の充放電を制御する電流指令値を決定することができる。具体的には、コントローラ40は、電流指令値として、遮断数mが増加することに応じて、組電池10の充放電電流を低下させることができる。コントローラ40は、下記式(6)に基づいて、電流指令値を設定することができる。
上記式(6)において、Is(1)は、電流遮断器12bが作動する前の電流指令値であり、Is(2)は、電流遮断器12bが作動した後の電流指令値である。上記式(6)から分かるように、「(N−m)/N」の値は、1よりも小さい値であるため、電流指令値Is(2)は、電流指令値Is(1)よりも小さくなる。
コントローラ40は、電流指令値Is(2)に基づいて、組電池10の充放電を制御することができる。具体的には、コントローラ40は、電流指令値Is(2)に基づいて、組電池10の充電を許容する上限電力を低下させたり、組電池10の放電を許容する上限電力を低下させたりする。上限電力を低下させるときには、低下させる前の上限電力に対して、「(N−m)/N」の値を乗算することができる。組電池10の充放電を許容する上限電力を低下させることにより、組電池10(単電池12)に流れる電流値を制限することができる。
遮断数mが「N」であるときには、電池ブロック11を構成する、すべての単電池12において、電流遮断器12bが作動していることになり、組電池10に電流を流すことができなくなる。このため、遮断数mが「N」であるとき、コントローラ40は、組電池10の充放電を行わせないようにすることができる。
具体的には、コントローラ40は、組電池10の充放電を許容する上限電力を0[kW]に設定することができる。また、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−B,SMR−G,SMR−Pをオフにすることができる。なお、遮断数mが「N」ではなくても、遮断数mが「N」に近づいたときに、コントローラ40は、組電池10の充放電を行わせないようにすることができる。組電池10の充放電を行わせない条件は、電池ブロック11を構成する単電池12の総数Nと、遮断数mとの関係に基づいて、適宜設定することができる。
組電池10の充放電制御は、図1に示す電池システムが起動しているときだけでなく、外部電源(例えば、商用電源)の電力を組電池10に供給しているときや、組電池10の電力を外部機器に供給しているときにも行うことができる。外部機器とは、車両の外部に配置された電子機器であって、組電池10からの電力を受けて動作する電子機器である。外部機器としては、例えば、家電製品を用いることができる。
外部電源の電力を組電池10に供給するとき、コントローラ40は、充電器の動作を制御することにより、組電池10の電流値(充電電流)を低下させることができる。
組電池10の電力を外部機器に供給するときには、給電装置を用いることができる。給電装置は、組電池10からの直流電力を交流電力に変換し、交流電力を外部機器に供給することができる。また、組電池10の電圧および外部機器の動作電圧を考慮して、給電装置は、電圧値を変換することができる。コントローラ40は、給電装置の動作を制御することにより、組電池10の電流値(放電電流)を低下させることができる。
遮断数mに応じて、組電池10に流れる電流値を制限することにより、単電池12に対する電流負荷が上昇してしまうのを抑制することができる。また、作動していない電流遮断器12bに流れる電流値も制限することができ、電流遮断器12bが作動しやすくなってしまうのを抑制することができる。
本実施例では、遮断数mに応じて、組電池10の充放電を制御することができるため、組電池10の充放電制御を効率良く行うことができる。電流遮断器12bの作動状態を検出するだけでは、組電池10の充放電が過度に制限されてしまうことがある。これに対して、遮断数mを把握することにより、遮断数mに応じて、組電池10の充放電を制限することができ、組電池10の充放電が過度に制限されてしまうのを抑制することができる。
本実施例では、予備実験などによってインピーダンスZaを予め求めておき、インピーダンスZaに関する情報をメモリ41に記憶しているが、これに限るものではない。例えば、組電池10を使用し始める初期の段階において、交流インピーダンス測定によって、インピーダンスZを算出することができる。このインピーダンスZは、メモリ41に記憶しておくことができ、インピーダンスZaとして用いることができる。
本実施例では、予め求めておいたインピーダンスZaと、現在のインピーダンスZcとを比較することにより、電流遮断器12bの作動状態を判別したり、遮断数mを算出したりしているが、これに限るものではない。例えば、以下に説明する方法によって、電流遮断器12bの作動状態を判別したり、遮断数mを算出したりすることができる。
すべての電池ブロック11において、同一のタイミングで電流遮断器12bが作動することは、ほとんど無く、組電池10には、作動状態にある電流遮断器12bを含む電池ブロック11と、すべての電流遮断器12bが作動していない電池ブロック11とが混在する。
したがって、任意の2つの電池ブロック11におけるインピーダンスZを比較すれば、作動状態にある電流遮断器12bを含む電池ブロック11のインピーダンスZ(上記式(4)のZb)と、すべての電流遮断器12bが作動していない電池ブロック11のインピーダンスZ(上記式(4)のZa)とを比較することができる。そして、上記式(4)を用いれば、電流遮断器12bの作動状態を判別したり、遮断数mを算出したりすることができる。
2つの電池ブロック11におけるインピーダンスZを比較する場合には、実施例1で説明したように、インピーダンスZaを予め求めてメモリ41に記憶させなくてもよい。これにより、メモリ41に記憶させる情報量を低減することができる。
10:組電池 11:電池ブロック(蓄電ブロック)
12:単電池(蓄電素子) 12a:発電要素
12b:電流遮断器 20:監視ユニット
30:温度センサ 31:電流センサ
32:DC/DCコンバータ 32a:リアクトル
32b,32c:ダイオード 32d,32e:トランジスタ
33:インバータ 34:モータ・ジェネレータ
40:コントローラ 41:メモリ
PL:正極ライン NL:負極ライン
SMR−B,SMR−G,SMR−P:システムメインリレー
R:電流制限抵抗

Claims (9)

  1. 並列に接続された複数の蓄電素子を有する蓄電ブロックと、
    前記蓄電ブロックに含まれ、前記各蓄電素子の電流経路を遮断する電流遮断器と、
    前記蓄電ブロックの状態を判別するコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、
    直流抵抗成分が支配的となる周波数帯域での周波信号を用いて、前記蓄電ブロックのインピーダンスを取得し、
    取得インピーダンスと、遮断状態にある前記電流遮断器を含まない前記蓄電ブロックにおける基準インピーダンスとが互いに異なるとき、下記式(I)を用いて、遮断状態にある前記電流遮断器の数を算出する、



    ここで、Zaは前記基準インピーダンス、Zbは前記取得インピーダンス、Nは、前記蓄電ブロックを構成する前記蓄電素子の総数、mは、遮断状態にある前記電流遮断器の数である、
    ことを特徴とする蓄電システム。
  2. 前記基準インピーダンスは、遮断状態にある前記電流遮断器を含まない前記蓄電ブロックを用いて、予め求められたインピーダンスであることを特徴とする請求項1に記載の蓄電システム。
  3. 前記蓄電ブロックを複数有しており、
    前記複数の蓄電ブロックが直列に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄電システム。
  4. 前記取得インピーダンスおよび前記基準インピーダンスは、互いに異なる前記蓄電ブロックにおいて、それぞれ取得されたインピーダンスであることを特徴とする請求項に記載の蓄電システム。
  5. 前記取得インピーダンスおよび前記基準インピーダンスは、同一の周波数で得られるインピーダンスであることを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の蓄電システム。
  6. スイッチ素子およびリアクトルを含み、前記蓄電ブロックの出力電圧を昇圧するDC/DCコンバータを有しており、
    前記コントローラは、前記スイッチ素子の動作を制御することにより、前記周波信号を生成することを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の蓄電システム。
  7. 前記蓄電ブロックは、車両に搭載され、車両の走行に用いられるエネルギを出力することを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の蓄電システム。
  8. 前記電流遮断器は、溶断によって前記電流経路を遮断するヒューズ、温度上昇に伴う抵抗の上昇によって前記電流経路を遮断するPTC素子又は、前記蓄電素子の内圧が上昇することに応じて変形し、前記電流経路を遮断する電流遮断弁であることを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の蓄電システム。
  9. 並列に接続された複数の蓄電素子を有する蓄電ブロックの状態を判別する方法であって、
    前記蓄電ブロックは、前記各蓄電素子の電流経路を遮断する電流遮断器を含んでおり、
    直流抵抗成分が支配的となる周波数帯域での周波信号を用いて、前記蓄電ブロックのインピーダンスを取得し、
    取得インピーダンスと、遮断状態にある前記電流遮断器を含まない前記蓄電ブロックにおける基準インピーダンスとが互いに異なるとき、下記式(II)を用いて、遮断状態にある前記電流遮断器の数を算出する、



    ここで、Zaは前記基準インピーダンス、Zbは前記取得インピーダンス、Nは、前記蓄電ブロックを構成する前記蓄電素子の総数、mは、遮断状態にある前記電流遮断器の数である、
    ことを特徴とする判別方法。
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