JP5726983B2 - チップ状アンテナ装置及び送受信用通信回路基板 - Google Patents
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Description
本発明は無線LAN、Bluetooth、携帯電話などに広く利用できるグランド実装型のチップ状アンテナ装置及びこれを搭載した送受信用通信回路基板に関するものである。
近年、電子機器が携帯性向上のため小型化する中、それらに対し無線を用いる機能(無線LAN,Bluetoothなど)はますます電子機器に搭載される傾向にある。そのため、電子機器の送受信用通信回路基板に搭載されるアンテナが回路基板上に占める面積の縮小への要求が強まっている。
このような要望に向けてアンテナ装置の小型化が要求されている。そんな背景から特開2011−101232号公報(特許文献1)に開示されるようなチップ状アンテナ装置が開発されてきた。このようなアンテナ装置は、アンテナ装置が実装される部分は、基板のグランド電極を除去されなければ特性がでず、基板部品のレイアウトが制約されることなどから小型化を妨げることになっていた。
また、放射電極がグランド電極と平行に配置されると、放射電極で発生した磁界がグランド電極に入射して誘導電流が発生する。この誘導電流によって発生する磁界は放射電極に流れる電流を打消すように作用し、熱として消失するようになる。そのため、放射電極とグランド電極の間に十分な距離を確保しなければ、アンテナ性能が低下するという問題がある。
このような問題を解決するために、特許第3114582号公報(特許文献2)に開示される発明が開発された。この発明のチップ状アンテナ装置によれば、グランド電極上に実装できるので、小型化に寄与することが可能になった。もう少し具体的に説明すると、励振電極の先端部とグランド電極に平行に形成された放射電極の開放端がギャップによって容量結合するとともに、放射電極の端末側がグランド電極に接続されるアンテナ装置である。
前述したように特許文献1に記載のアンテナ装置はアンテナに対しグランド面などの導電体が接近すると性能が低下することが知られている。そのため、アンテナ周囲にグランドパターン等を配置することができなかった。
これに対し、特許文献2に記載のアンテナ装置は、直方体形状の基体の表面にストリップライン状電極を設けた表面実装型アンテナを用いることで、プリントパターンを切り欠くことなく良好なアンテナ特性が得られる。そのため、アンテナ直下の基板内層も配線に利用することが可能になり、結果としてアンテナの占める面積を減少させる。
しかし、特許文献2に記載のアンテナ装置では、良好なインピーダンス整合が得られる周波数範囲が狭いという問題があった。
例えば、図15〜図17に示す構成からなる特許文献2に記載のアンテナ装置4は、セラミックスや樹脂などの誘電体もしくは磁性体からなる矩形状の基体41を有し、その上面41aには、ストリップライン状の長さλ/4近似の放射電極42が形成されている。放射電極42の一端は一つの辺近傍まで伸びて開放端を構成し、その他端は端面41eを経由して裏面に形成されているグランド電極43に接続されている。また、放射電極42の開放端とギャップgを介して励振用電極44が形成され、励振用電極44は端面41eに対向する端面41cから基体41の裏面41fまで伸びて、グランド電極43から基体素地により電気的に絶縁されている。そして、ギャップgに形成される容量により励振用電極44と放射電極42とが電磁界結合する。
アンテナ装置4を実装する送受信用回路基板5には、高周波回路51と、高周波回路51の出力と給電ランド52を接続する伝送線路53が設けられている。
アンテナ装置4の下面41fに設けた給電端子45を回路基板5の給電ランド52に接続することで、励振電極44は伝送線路53を通じて高周波回路51の出力に接続される。
アンテナ装置4の下面に形成されたグランド電極43は、その全面を回路基板5のグランド面54に接続される。さらに、アンテナ装置4の放射電極42の他端がグランド電極54に接続される。
上記構成のアンテナ装置4において、2.4GHz帯用に設計した時のVSWR特性について電磁界シミュレーションした結果を図18に示す。これによればVSWRが4以下である周波数帯域幅は約30MHzであり、VSWRが3以下である周波数帯域幅は約23MHzであった。特許文献1にあるようなグランド電極を除去したアンテナでは、VSWRが4以下である帯域が少なくとも100MHz以上得られるのと比べ、非常に狭いことが分かる。
このように、先行技術のアンテナ装置は、基板面積としては小型化が果たせるものの、良好なインピーダンス整合が得られる周波数範囲が狭くなるという新たな課題が発生する。
本発明の目的は上記の問題点に鑑み、送受信用通信回路基板のグランド電極面に搭載可能であり且つ良好なインピーダンス整合が得られる周波数の帯域幅を従来よりも広くすることができるチップ状アンテナ装置及びこれを搭載した送受信用通信回路基板を提案することである。
本発明は上記の目的を達成するために、直方体形状の基体と、前記基体の下面の一辺に接する部分領域に形成された給電端子電極と、前記基体の下面において前記給電端子電極の周囲領域に形成された電気的な絶縁領域と、前記基体の下面において前記給電端子電極及び前記絶縁領域を除く領域に形成されたグランド電極と、前記基体の前記グランド電極とは電気的に絶縁されるとともに、一端が前記給電端子電極に接続され、一方の端面下部から上面に向けて導出された励振電極と、両端が開放されるとともに該両開放端部がスリットを挟んで配置されることにより形成された容量結合部を前記基体の一側面に有し、所定部位において前記励振電極の他端と接続されたスプリットリング共振型の第1放射電極と、一端が開放され且つ他端が前記グランド電極に接続され、少なくとも中央部が前記基体の上面に形成されるとともに一端部が前記第1放射電極の一部とスリットを形成するように配置されて前記第1放射電極との間で容量結合部を形成している第2放射電極と、を有し、前記第1放射電極の共振周波数と前記第2放射電極の共振周波数が異なる周波数に設定されているチップ状アンテナ装置を提案する。
また、本発明は上記の目的を達成するために、表面にグランド電極が形成されている送受信用通信回路基板であって、前記チップ状アンテナ装置の前記グランド電極と前記基板のグラン電極が電気的に接続されるように前記チップ状アンテナ装置が搭載されている送受信用通信回路基板を提案する。
本発明のチップ状アンテナ装置及び送受信用通信回路基板によれば、チップ状アンテナ装置を送受信用通信回路基板に搭載する際に、基板表面のグランド電極面とアンテナ装置の下面のグランド電極面を接続するようにアンテナ装置を基板に搭載することにより、基体の一側面に形成された第1放射電極によって発生する磁束は基板のグランド電極面に対してほぼ平行になるので、基板のグランド電極面へ入射する磁界を低減することができる。これにより、基板のグランド電極面上に誘起する誘導電流を低減でき、第1放射電極が発生した磁界を打ち消す作用を低減することができるので、アンテナ装置から放射される電力が相殺されることなく、アンテナ効率を高めることができる。また、アンテナ装置が基板上に占める面積を増大させることなく、良好なインピーダンス整合が得られる周波数範囲を広げることができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1及び図2に示すように、アンテナ装置1は誘電体からなる直方体形状の基体10の表面にループ状導体の第1放射電極11と、線状導体の第2放射電極12、線状導体の励振電極13、グランド電極14、給電端子電極15等が形成されてなる。
基体10は、例えば長さ9×幅3×高さ4(mm)であり誘電率8の誘電体ブロックからなる。なお、誘電体の表面に各導体の電極を配置すると、波長短縮効果によりアンテナを小型化できる。このことは、既に良く知られているので、説明を省略する。
第1放射電極11は、ループ状導体の途中に第1容量結合部を挿入したスプリットリング共振型のもので、基体10の側面10bに配置されている。第1放射電極11は、電極を形成するループ状導体の持つインダクタンスと第1容量結合部の持つキャパシタンスによる第1共振周波数f1を有する。また、第1容量結合部は、第1放射電極の両開放端部11a,11b同士が平行になるようにスリットを介して並列に配置されることにより形成されている。
第2放射電極12は、その中央部が基体10の上面10aに配置され、一端側の開放端部は第1放射電極11が形成されている側面10bに形成されるとともに第1放射電極11のループ状導体の一部に対してスリットを形成するように平行に配置されている。これにより、第1放射電極11のループ状導体の一部と第2放射電極12の開放端部12aとの間に第2容量結合部が形成される。
また、第2放射電極12は開放端部12aから基体10の上面10aに形成されたU字状ターン部12bを経て基体10の一方の端面10cに延ばして配置され、第2放射電極12の他端12cは基体10の下面10fに形成されているグランド電極14に接続されている。
なお、第2放射電極12は、開放端部12a側の第2容量結合部が持つキャパシタンスと、第2放射電極12の線状導体が持つインダクタンスによる第2共振周波数f2を有する。また、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2は、同一でなく若干ずれるよう設定されている。また、第1共振周波数f1と第2共振周波数f2は、使用周波数帯域の中心周波数を挟んでほぼ対象な位置になるように設定されることが好ましい。本実施形態における使用周波数の中心は2.45GHzである。
励振電極13は、その一端13aが基体10の下面10fに形成された給電端子電極15に接続され、一方の端面10c下部から上面10aを経て一側面10bに導出され他端が第1放射電極11の所定部位11cに接続されている。なお、給電端子電極15の周囲には電気的な絶縁領域16が形成されており、これにより給電端子電極15とグランド電極14は電気的に絶縁されている。
次に、本実施形態におけるアンテナ装置の動作について説明する。
図3及び図4に示すように、上記のアンテナ装置1を送受信用通信回路基板(以下、基板と称する)2に搭載する際には、アンテナ装置1の下面10fのグランド電極14と第2放射電極12が基板2のグランド電極面21に接続される。
面積の広いアンテナ装置1の下面10fのグランド電極14を設ける理由は、主として機械的強度の確保とアンテナ装置1を基板2に実装するときの位置のばらつきの影響を軽減するためである。なお、本実施形態では、基板寸法を24×13mmとしている。
さらに、アンテナ装置1の下面10fに設けた給電端子電極15を基板2の基体20の表面に設けられた給電ランド24に接続することで、励振電極13は伝送線路23を通じて高周波回路22の出力に接続される。ここで、伝送線路23は理解しやすいように基板2の基体表層に配置したが、基体20の内層や裏面に配置しても良い。
一般に高周波回路22の出力インピーダンスは50オームに設定されるが、アンテナ装置1の入力インピーダンスはその形式や設計或いは設置環境により変動し50オームの限りではなく、そのまま接続するとインピーダンス不整合による損失が生じることが多々ある。そのため、伝送線路23に整合回路を挿入して50オームに整合するのが通常であるが、本実施形態の説明においては整合回路を図示していない。
次に、第1放射電極11と励振電極13について、図5に示す第1放射電極11が発生する磁界分布の概念図を参照して説明する。
励振電極13は第1放射電極11に接続され、高周波回路22の出力を第1放射電極11に供給する。
第1放射電極11は、スプリットリング共振型のもので、ループ状電極の途中に第1容量結合部が挿入されており、インダクタとキャパシタの共振回路と等価である。その第1共振周波数f1はループ状電極の経路長と第1容量結合部の容量値により調整することができる。
また、アンテナ装置1を上記のように基板2に搭載すると、第1放射電極11が形成されている一側面10bは基板2の基体20の表面に形成されたグランド電極面21に対して垂直な状態になる。
ここで、第1放射電極11が基板2のグランド電極面21に対して垂直に配置する理由を説明する。
基体10の一側面10bに形成された第1放射電極11によって発生する磁束は基板2のグランド電極面21に対してほぼ平行になるので、基板2のグランド電極面21へ入射する磁界を低減することができる。これにより、基板2のグランド電極面21上に誘起する誘導電流を低減でき、第1放射電極11が発生した磁界を打ち消す作用を低減することができるので、アンテナ装置1から放射される電力が相殺されることなく、アンテナ効率を高めることができる。
次に、第2放射電極12について、図6に示す第2放射電極12が発生する磁界分布の概念図を参照して説明する。
第2放射電極12は、一端の開放端部12aと第1放射電極11の一部とによって形成されている第2容量結合部によって第1放射電極11と結合し、他端はグランド電極14に接続されている。
第2放射電極12の共振周波数f2は、第2放射電極12の線状導体の長さと第2容量結合部の容量により調整することができる。
第2放射電極12は、モノポールアンテナやダイポールアンテナ等と同様の線状アンテナであり、電流が流れるとその周囲に円環上の磁界が生じる。第2放射電極12に基板2のグランド電極面21が非常に接近すると円環上磁界の一部が入射し前述の誘導電流の問題により損失が生じる。そのため、基板2のグランド電極面21との間にある程度の間隔が必要となり、第2放射電極21の中央部を含む主要部は基体10の上面10aに配置することが望ましい。
また、上記のように、第1放射電極11の共振周波数f1と第2放射電極12の共振周波数f2は若干異なるように調整されることにより、広い周波数帯域において良好なアンテナ特性を得ることができる。
次に、上記構成よりなるアンテナ装置1のVSWR特性に関して図7及び図8を参照して説明する。ここで説明するVSWR特性に用いたデータは、有限要素法を用いた電磁界シミュレーションによるものである。また、図7及び図8に示したVSWR特性はインピーダンス整合回路(図示せず)で整合した後の特性である。VSWRはインピーダンス整合の度合いを示すパラメータで、VSWR=1が完全に整合が取られ損失が無い状態を示す。よって、できるだけ広い周波数範囲でVSWR値が小さいことが望ましい。
前述した第1容量結合部と第2容量結合部の結合量を適宜調整することにより、VSWRの帯域を任意に調整することができる。
図7はVSWR<3となる帯域が大きくなるよう調整した例であり、図8はVSWR<4となる帯域が大きくなるよう調整した例である。図7の例ではVSWR=4となる周波数帯域幅FW1は69MHzであり、VSWR=3となる周波数帯域幅FW2は63MHzであった。また、図8の例ではVSWR=4となる周波数帯域幅FW3は74MHzであった。
このように本実施形態のアンテナ装置1によれば前述した従来例に比べて良好なインピーダンス整合が得られる周波数帯域幅を広げることができ、広い周波数帯域において良好なアンテナ特性を得られることがわかる。
また、本実施形態のアンテナ装置1によれば、アンテナ装置1が基板2上に占める面積を増大させることなく、良好なインピーダンス整合が得られる周波数範囲を広げることができる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図9及び図10において前述した第1実施形態と同一構成部分は同一符号を持って表しその説明を省略する。
また、第1実施形態のアンテナ装置1と第2実施形態のアンテナ装置1Bとの相違点は、第1放射電極11と第2放射電極12との第2容量結合部を基体10の上面10aに形成したことである。すなわち、第1放射電極11のループ状導体の一辺が基体10の上面10aに形成され、この上面10aに形成された第1放射電極11の一部にスリットを介して第2放射電極12の開放端部12aが並列に配置されている。
このように第1放射電極11のループ状導体の一部を基体10の上面10aに配置することは、基体10の高さが低くて第1放射電極11の線状導体の長さが短くなり、インダクタンスが十分得られない場合に有効である。その理由について以下に説明する。
製造方法としては、たとえば基体10の各面10a〜10fに印刷マスクを用いて銀ペーストを印刷する方法がとられ、各面10a〜10fのそれぞれに専用の印刷マスクを用意し、順次印刷する。その場合、第1及び第2容量結合部のような狭い隙間を精度良く形成するためには、隙間の構成要素(対向する線)が同一面内に配置され同一工程内で形成されるのが望ましい。これが異なる面に跨って配置されると、隙間の形成が複数の製造工程に跨ることになり、製造精度が低下しアンテナ特性がばらつく問題を生じる。
前述した第1実施形態では、第1放射電極11と第2容量結合部が基体10の側面10bに配置されており、1枚の印刷マスク内に隙間の構成要素が含まれているため、上記問題は生じない。
しかし、基体10の高さが低くなると側面10bの面積が減少し、第1実施形態のように第1放射電極11と第2容量結合部を配置すると、希望の周波数帯に調整するために必要なインダクタンスを得ることが困難になる。そこで、第1放射電極11のループ状導体の一辺部分を基体10の上面10aに配置し、それに伴い第2容量結合部も基体10の上面10aに配置する。すると、側面10bには第1放射電極11のループ状導体の三辺となる主たる部分だけを配置すれば良くなり、希望の周波数帯に調整するために必要なインダクタンスを得やすくなる。また、第2容量結合部の構成要素が基体10の上面10aのみに配置され隙間の構成要素は同一工程内で形成されるため、製造精度の低下を生じない。
上記構成からなるアンテナ装置1Bを第1実施形態と同様の基板2に実装したときのVSWR特性を図11及び図12に示す。ここで説明するVSWR特性に用いたデータは、有限要素法を用いた電磁界シミュレーションによるものである。また、図11及び図12に示したVSWR特性はインピーダンス整合回路(図示せず)で整合した後の特性である。
第1実施形態と同様に第2実施形態においても、前述した第1容量結合部と第2容量結合部の結合量を適宜調整することにより、VSWRの帯域を任意に調整することができる。
図11はVSWR<3となる帯域が大きくなるよう調整した例であり、図12はVSWR<4となる帯域が大きくなるよう調整した例である。図11の例ではVSWR=4となる周波数帯域幅FW4は60MHzであり、VSWR=3となる周波数帯域幅FW5は53MHzであった。また、図12の例ではVSWR=4となる周波数帯域幅FW6は70MHzであった。
このように第2実施形態のアンテナ装置1Bによっても第1実施形態のアンテナ装置1と同様に前述した従来例に比べて良好なインピーダンス整合が得られる周波数帯域幅を広げることができ、広い周波数帯域において良好なアンテナ特性を得られることがわかる。
また、第2実施形態のアンテナ装置1Bによっても、アンテナ装置1Bが基板2上に占める面積を増大させることなく、良好なインピーダンス整合が得られる周波数範囲を広げることができる。
なお、第1放射電極11、第2放射電極12、励振電極13等の配置は上記実施形態の構成に限定される物ではない。例えば、図13及び図14に示すような電極の配置構成を有するアンテナ装置1C,1Dとしても同様の効果を得ることができる。図13に示すアンテナ装置1Cの電極の配置構成は、励振電極13を基体10の上面に10aに延ばすことなく端面10cにおいて端面10cに隣接して形成された第1放射電極11の所定位置11cに接続したものである。また、図14に示すアンテナ装置1Dの電極の配置構成は、上記第2実施形態の構成と類似しており、上面10aにおいて第1放射電極11を側面10bに接する辺に沿って形成したものである。
なお、上記実施形態では2.4GHz帯の周波数帯域に対応したアンテナ装置1,1B,1C,1D及び送受信用通信回路基板2を例として説明したが、2.4GHz帯の周波数帯域に限定されることなく、これ以外の周波数帯域用としても同様の効果を奏することができることは言うまでもない。
無線LAN、Bluetooth、携帯電話などに広く利用できるグランド実装型のチップ状アンテナ装置及びこれを搭載した送受信用通信回路基板であり、良好なインピーダンス整合が得られる周波数範囲を広く設定することができるとともに、アンテナ装置が回路基板上に占める面積を増大させることなく、良好なインピーダンス整合が得られる周波数範囲を広げることができる。
1…チップ状アンテナ装置、10…基体、10a…上面、10b,10d…側面、10c,10e…端面、10f…下面、11…第1放射電極、11a,11b…開放端部、12…第2放射電極、12a…開放端部、12b…U字状ターン部、13…励振電極、14…グランド電極、15…給電端子電極、16…絶縁領域、2…送受信用通信回路基板、20…基体、21…グランド電極面、22…高周波回路、23…伝送線路、24…給電ランド。
Claims (6)
- 直方体形状の基体と、
前記基体の下面の一辺に接する部分領域に形成された給電端子電極と、
前記基体の下面において前記給電端子電極の周囲領域に形成された電気的な絶縁領域と、
前記基体の下面において前記給電端子電極及び前記絶縁領域を除く領域に形成されたグランド電極と、
前記基体の前記グランド電極とは電気的に絶縁されるとともに、一端が前記給電端子電極に接続され、一方の端面下部から上面に向けて導出された励振電極と、
両端が開放されるとともに該両開放端部がスリットを挟んで配置されることにより形成された容量結合部を前記基体の一側面に有し、所定部位において前記励振電極の他端と接続されたスプリットリング共振型の第1放射電極と、
一端が開放され且つ他端が前記グランド電極に接続され、少なくとも中央部が前記基体の上面に形成されるとともに一端部が前記第1放射電極の一部分とスリットを形成するように配置されて前記第1放射電極との間で容量結合部を形成している第2放射電極と、を有し、
前記第1放射電極の共振周波数と前記第2放射電極の共振周波数が異なる周波数に設定されている
チップ状アンテナ装置。 - 前記スプリットリング共振型の第1放射電極は、両開放端部同士がスリットを介して平行になるように並列に配置され、両開放端部間に容量結合部が形成されている、
前記請求項1に記載のチップ状アンテナ装置。 - 前記第2放射電極は、U字状ターン部を有し、前記開放端側から前記U字状ターン部を経て前記グランド電極に接続されている
前記請求項1に記載のチップ状アンテナ装置。 - 前記第1放射電極と前記第2放射電極との間の前記容量結合部が前記基体の上面に形成できるように、前記第1放射電極の一部と前記第2放射電極の開放端部が前記基体の上面部に形成されている、
前記請求項1に記載のチップ状アンテナ装置。 - 前記第1放射電極と前記第2放射電極との間の前記容量結合部が前記基体の一側面に形成できるように、前記第1放射電極と前記第2放射電極の開放端部が前記基体の一側面に形成されている
前記請求項1に記載のチップ状アンテナ装置。 - 表面にグランド電極が形成されている送受信用通信回路基板であって、
前記請求項1乃至5の何れかに記載のチップ状アンテナ装置が、該チップ状アンテナ装置の前記グランド電極と前記基板のグラン電極が電気的に接続されるように搭載されている、
送受信用通信回路基板。
Priority Applications (2)
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