JP5725372B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents
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Description
サブ合材層に含有される導電材が上記関係にある場合、負極合材層の表面に近い領域(例えば、負極合材層の最表面)における導電性が低く抑えられているため、金属物の釘刺し等によって電池の内部に短絡箇所が生じた場合にも、該電池の発熱(典型的には、ジュール熱)を好適に抑制することができる。また、相対的に上記メイン合材層に近い領域に導電材を多く含むことで、導電性の低いリチウムチタン複合酸化物の抵抗(典型的には、サブ合材層内の抵抗)を抑制することができる。更に、メイン合材層には主として炭素材料が含まれるため、高い電池性能(例えば、電池容量)を発揮することができる。したがって、上記メイン合材層とサブ合材層とを有する負極合材層を備えた非水電解質二次電池では、高い電池性能(例えば、電池容量や低温出力特性)を維持しつつ、従来に比べ電池の信頼性を向上(典型的には、内部短絡時の発熱を低減)させることができる。
上記導電材の割合を満たす場合、負極合材層の表面に近い領域の導電性がより低く抑えられている。このため、電池の内部に短絡が生じた場合等においても、該電池の発熱を更に抑制することができ、本発明の効果(該電池の信頼性の向上)をより一層発揮することができる。
上記導電材の割合を満たす場合、導電性の低いリチウムチタン複合酸化物を含むサブ合材層内の抵抗(典型的にはリチウムチタン複合酸化物同士の接触抵抗)をより低く抑えることができる。このため、かかるサブ合材層を有する非水電解質二次電池では、より一層優れた電池性能を発揮することができる。
サブ合材層が上記二層構造からなる場合、効率的に本願の目的を達成し得る。即ち、本発明の目的(優れた性能備え、且つ信頼性の向上した電池を提供すること)と生産性とを好適に両立させることができる。
ここで開示される製造方法によれば、高い電池性能(例えば、電池容量や低温出力特性)を備え、且つ従来に比べ電池の信頼性が向上(典型的には、内部短絡時の発熱が低減)した電池を好適に製造することができる。
上記電池は、高い電池性能を維持しつつ、従来に比べ信頼性(典型的には、落下等の衝撃によって電池が変形した場合や、金属物の釘刺し等によって電池が破壊されたりした場合の耐性)が向上している。このため、高容量、高出力の用途(例えば車両(典型的には、プラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV))に搭載されるモーター駆動のための動力源(駆動用電源))に好適に用いることができる。
このようなリチウム遷移金属酸化物(典型的には粒子状)としては、例えば従来公知の方法で調製されるリチウム遷移金属酸化物粉末をそのまま使用することができる。かかる粉末の粒径は、特に限定するものではないが、例えば、1μm〜25μm(典型的には2μm〜10μm、例えば6μm〜10μm)とすることができる。なお、本明細書において「粒径」とは一般的なレーザー回折・光散乱法に基づく粒度分布測定により測定した体積基準の粒度分布おいて、微粒子側からの累積50%に相当する粒径(D50粒径、メジアン径ともいう。)を示す。
正極合材スラリーの乾燥後、正極に適宜プレス処理(例えば、ロールプレス法、平板プレス法等の従来公知の各種プレス方法を採用することができる。)を施すことによって、正極合材層の厚みや密度を調整することができる。正極集電体上に形成された正極合材層の密度が極端に低い場合は、単位体積当たりの容量が低下する虞がある。また、正極合材層の密度が極端に高い場合は、特に大電流充放電時や低温下での充放電時において内部抵抗が上昇する傾向にある。このため、正極合材層の密度は、例えば2.0g/cm3以上(典型的には2.5g/cm3以上)であって、4.5g/cm3以下(典型的には4.2g/cm3以下)とすることができる。
サブ合材層に含有される導電材が上記関係にある場合、負極合材層の表面に近い領域(例えば、負極合材層の最表面)における導電性が低く抑えられているため、金属物の釘刺し等によって電池の内部に短絡箇所が生じた場合にも、該電池の発熱(典型的には、ジュール熱)を好適に抑制することができる。また、相対的にメイン合材層に近い領域に導電材を多く含むことで、導電性の低いリチウムチタン複合酸化物の抵抗(典型的には、サブ合材層内の抵抗)を抑制することができる。更に、メイン合材層には主として炭素材料が含まれるため、高い電池性能(例えば、電池容量)を発揮することができる。したがって、メイン合材層とサブ合材層とを有する負極合材層を備えた非水電解質二次電池では、高い電池性能(例えば、電池容量や低温出力特性)を維持しつつ、従来に比べ電池の信頼性を向上(典型的には、内部短絡時の発熱を低減)させることができる。なお、本明細書において「層」とは、単に厚み方向の一部を、他の部分と区別するのに用いる用語であって、必ずしも物理的に微視的および/または巨視的に視認される必要はない。
上記調製したメイン合材層形成用スラリーを負極集電体22上の片面または両面に適当量塗布し乾燥させることにより、メイン合材層26を形成する。次に、サブ合材層形成用スラリーのうち、導電材の含有割合が高い方のスラリーをメイン合材層26の上に適当量塗布し乾燥させることにより下層(サブ合材層)28Cを形成する。そして、サブ合材層形成用スラリーのうち、導電材の含有割合が低い方のスラリーを下層(サブ合材層)28Cの上に適当量塗布し乾燥させることにより上層(サブ合材層)28Sを形成する。これにより、図4に示すような負極20を得ることができる。
メイン合材層26全体に占める炭素材料の割合は特に限定されないが、典型的には50質量%以上、例えば70質量%〜99質量%(好ましくは80質量%〜99質量%)とすることができる。また、サブ合材層28全体に占めるリチウムチタン複合酸化物の割合は特に限定されないが、典型的には50質量%以上、例えば60質量%〜99質量%(典型的には70質量%〜99質量%、好ましくは80質量%〜98質量%、より好ましくは85質量%〜98質量%)とすることができる。
ここで、リチウムチタン複合酸化物とは、Li、Tiを構成金属元素とする酸化物のほか、Li、Ti以外に他の少なくとも一種の金属元素を含む酸化物をも包含する意味である。かかる金属元素としては、例えば、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pb)、白金(Pt)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、ランタン(La)、セリウム(Ce)のうちの一種または二種以上の元素であり得る。上記置換的な構成元素の量は、特に限定されないが、例えば、当該置換元素とLiとTiとの合計100質量%に対し、10質量%以下とすることができる。
導電材は、典型的には粉体であって、例えば既に上記正極合材層用として例示したものを1種または2種以上、適宜選択して用いることができる。かかる粉体の性質は特に限定されないが、例えば、一般的な走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)観察によって計測される一次粒子の粒径は例えば、10nm以上(典型的には15nm以上、例えば20nm以上)であって、200nm以下(典型的には100nm以下、例えば60nm以下)とすることができる。また、比表面積は例えば、10m2/g以上であって、1000m2/g以下(典型的には500m2/g以下、例えば100m2/g以下)とすることができる。また、タップ密度は例えば、0.01g/cm3以上であって、0.50g/cm3以下(典型的には、0.30g/cm3以下)とすることができる。かかる性質(即ち、上述した一次粒子の粒径、比表面積、タップ密度)のうち一または二以上を満たす場合、合材層内に好適な導電パスを形成し、且つ高いエネルギー密度を実現し得る。このような条件を満たす導電材としては例えば、カーボンブラック(典型的には、アセチレンブラック)が挙げられる。
また上記Rcは、7質量%以上であって、20質量%以下(典型的には15質量%以下、例えば10質量%以下)とすることができる。上記導電材の割合を満たす場合、導電性の低いリチウムチタン複合酸化物を含むサブ合材層内の抵抗(典型的にはリチウムチタン複合酸化物同士の接触抵抗)をより低く抑えることができる。このため、かかるサブ合材層を有する非水電解質二次電池では、より一層優れた電池性能を発揮することができる。
また、上記(即ち、負極活物質、導電材、バインダ)以外に、既に上記正極合材層用として例示したような各種添加剤(例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の分散剤)等も適宜使用することができる。
負極合材層24全体の密度は、例えば1.1g/cm3以上(典型的には1.2g/cm3以上、例えば1.3g/cm3以上)であって、1.5g/cm3以下(典型的には1.49g/cm3以下)とすることができる。また、負極合材層を形成する層の中で、厚み方向に占める割合が最も大きい層が、上記密度であることが好ましい。かかる密度が上記範囲より極端に低い(即ち、負極合材層内の活物質量が極端に少ない)場合は、単位体積当たりの容量が低下する虞がある。一方、該密度が上記範囲より極端に高い場合は、特に低温環境下の充放電時において内部抵抗が上昇する傾向にある。上記電極密度を満たす場合、負極合材層内に適度な電解液を含浸し得るため、高い電池性能を発揮することができる。
なお、負極合材層24全体の平均厚みは、例えば一般的なノギスや厚さ測定機等により数箇所(典型的には5箇所以上、例えば10箇所)の厚みを計測した結果を算術平均することにより求めることができる。また、メイン合材層26とサブ合材層28との平均厚みの比は、例えば、クロスセクションポリッシャ加工等で断面出しした負極20サンプルを、SEM‐エネルギー分散型X線分光法(EDX:Energy Dispersive X−ray Spectroscopy)を用いて分析することにより確認し得る。より具体的には、先ず、SEM観察により得られた負極20の断面観察画像をEDXによって解析(マッピング)して含有元素の分布状態を調べる。そして、かかる元素の分布状態の差異からメイン合材層26とサブ合材層28とを特定し、各層の厚みを計測する。この計測を、任意の数箇所(典型的には10〜30箇所)において行うことで、各層の平均厚みを得ることができる。
該非水溶媒としては、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の非プロトン性溶媒を用いることができる。例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチレングリコール、ジメチルエーテル、エチレングリコール、ジメチルエーテル、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。なかでもカーボネート類を主体とする非水溶媒が好ましく用いられる。例えば、非水溶媒として一種または二種以上のカーボネート類を含み、それらカーボネート類の合計体積が非水溶媒全体の体積の60体積%以上(より好ましくは75体積%以上、さらに好ましくは90体積%以上であり、実質的に100体積%であってもよい。)を占める非水電解液を好ましく用いられる。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る非水電解質二次電池100は、捲回電極体80と、ハードケース(外容器)50とを備える。このハードケース50は、上端が開放された扁平な直方体形状(箱型)のハードケース本体52と、その開口部を塞ぐ蓋体54とを備える。ハードケース50の上面(すなわち蓋体54)には、捲回電極体80の正極シートと電気的に接続する正極端子70および該電極体の負極シートと電気的に接続する負極端子72が設けられている。また、蓋体54には、従来の非水電解質二次電池のハードケースと同様に、電池ケース内部で発生したガスをケースの外部に排出するための安全弁55が備えられている。
<例1〜8および10〜15>
正極活物質粉末としてのリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2)と、導電材としてのアセチレンブラックと、バインダとしてのポリフッ化ビニリデンとを、これら材料の質量比率が91:6:3となるよう、混練機(プラネタリーミキサー)に投入し、N−メチルピロリドン(NMP)で粘度を調製しながら混練して正極合材層形成用のスラリー状組成物(正極合材スラリー)を調製した。この正極合材スラリーを、厚み15μmの長尺状アルミニウム箔(正極集電体)上に塗布し乾燥させることで正極合材層を形成した。得られた正極をロールプレスし、正極合材層密度が1.4g/cm3の正極を作製した。かかる正極を用いて、シート状の正極と、40(mm)×40(mm)の平板状の正極を準備した。
次に、負極活物質としてのリチウムチタン複合酸化物(Li4Ti5O12:以下、LTOと略す。)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを表1中の下層の欄に示す質量比率で混合し、N−メチルピロリドン(NMP)で粘度を調製しながら混練してスラリー状組成物(下層形成用スラリー)を調製した。かかる下層形成用スラリーを、上記形成したメイン合材層26の上に塗布し乾燥させることで、下層28C(図4)を形成した。そして、下層と同様に、表1中の上層の欄に示す質量比率で混合した材料を用いて上層形成用スラリーを調製し、かかる上層形成用スラリーを、上記形成した下層28Cの上に塗布し乾燥させることで、上層28S(図4)を形成した。得られた負極をロールプレスし、負極合材層24(図4)全体の密度が1.4g/cm3の3層構造からなる負極を作製した。かかる負極を用いて、シート状の負極(例1〜8および10〜15)と、44(mm)×44(mm)の平板状の負極(例1〜8および10〜15)を準備した。なお、かかる負極の断面構造を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、負極合材層24全体の平均厚みは全てのサンプルにおいて凡そ133μmだった。また、負極合材層24全体の厚みを100とした時に、メイン合材層26とサブ合材層28との平均厚みの比は、メイン合材層26:サブ合材層28=80:20〜95:5だった。
また、上記シート状の正極シートと負極シートとを、長尺状のセパレータ(ここでは、PE層の両面にPP層が積層された三層構造(PP/PE/PP)の多孔質シートを用いた。)を介して重ね合わせて捲回し、得られた捲回電極体を側面方向から押しつぶして拉げさせることによって扁平形状に成形した。そして、該電極体の正極集電体の端部に正極端子を、負極集電体の端部に負極端子を溶接によりそれぞれ接合した。かかる電極体を18650型のセルに収容し、非水電解質(ここでは、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを3:4:3の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPF6を1.0mol/Lの濃度で溶解させた電解質を用いた。)を注液した。ケースの開口部に蓋体を溶接して接合することにより、定格容量24Ahの18650型非水電解質二次電池(例1〜8および10〜15)を構築した。上記構築した電池の特徴を、表1に纏める。
例9では、上層および下層を、メイン合材層と同様の材料および比率で形成した(即ち、メイン合材層が3層積層された構造とした。)こと以外は例1と同様に、ラミネートシート型および18650型の非水電解質二次電池(例9)を構築した。
なお、「SOC」とは、充電深度(State of Charge)を意味し、可逆的に充放電可能な稼動電圧の範囲において、その上限となる電圧(ここでは4.1Vと規定した。)が得られる充電状態(即ち、満充電状態)を100%とし、下限となる電圧(ここでは3.0Vと規定した。)が得られる充電状態(即ち、充電されていない状態)を0%としたときの充電状態を示す。
ラミネートシート型非水電解質二次電池(例1〜15)について、交流インピーダンス測定法を用いて以下の条件で反応抵抗(電荷移動抵抗とも言う。)を測定した。そして、得られたCole−Coleプロット(ナイキスト・プロット)に、等価回路をフィッティングさせることによって、反応抵抗(mΩ)を算出した。結果を表2および3の該当箇所に示す。
測定装置 :Solartron社製の電気化学インピーダンス測定装置(「1287型ポテンショ/ガルバノスタット」および「1255B型周波数応答アナライザ(FRA)」)
印加電圧 :10mV
測定周波数範囲:1MHz〜0.01Hz
測定温度 :−30℃
電池の充電状態:SOC40%
測定方法:2端子法
解析ソフト;ZPlot/CorrWare
まず、上記コンディショニング処理後のラミネートシート型非水電解質二次電池(例1〜9)について電池容量(初期容量)を測定した。電池容量の測定は、25℃の温度環境下において、以下に示す(1)〜(3)の手順によって測定した。そして、(3)における積算の放電容量(CCCV放電容量)を「電池容量」とした。
(1)1Cの定電流放電によって3.0Vに到達後、定電圧放電にて2時間放電し、その後、10秒間休止する。
(2)1Cの定電流充電によって4.1Vに到達後、定電圧充電にて2.5時間充電し、その後、10秒間休止する。
(3)0.5Cの定電流放電によって3.0Vに到達後、定電圧放電にて2時間放電し、その後、10秒間停止する。
次に、電池容量測定後の各電池をSOC60%に調整し、かかる電池を用いて0℃の温度環境下において、パルス試験を行った。パルス試験は、図6に示すパルスの充放電パターンを1サイクルとして、250サイクル行なった。図6中のS1、S2の詳細を下記に示す。
S1:15Cの定電流で10秒間充電(CC充電)し、10分間休止する。
S2:15Cの定電流で10秒間放電(CC放電)し、10分間休止する。
そして、上記パルス試験の後の各電池について、上述した初期容量と同じ条件で電池容量(0℃パルス試験後の電池容量)を測定した。そして上記測定した初期容量と、0℃パルス試験後の電池容量から、式(1)を用いて0℃パルス容量維持率を算出した。この結果を表2に示す。
容量維持率(%)=(0℃パルス試験後の電池容量)/(初期容量)×100(1)
上記コンディショニング処理後の18650型非水電解質二次電池(例1〜9)を、SOC100%(即ち、満充電状態)に調整した。そして、25℃の温度条件下にて、満充電状態の各電池の中央付近に直径3mmの鉄製の釘を10mm/secの速度で貫通させ、該電池を強制的に内部短絡させた。この際、各電池ケースの外表面に熱電対を貼り付けて、電池温度(最高到達温度)を測定した。結果を、表2の該当箇所に示す。
10 正極シート(正極)
12 正極集電体
14 正極合材層
20 負極シート(負極)
22 負極集電体
24 負極合材層
26 メイン合材層
28 サブ合材層
28C メイン合材層に近い領域(下層)
28S 表面に近い領域(上層)
40A、40B セパレータシート
50 電池ケース
52 ケース本体
54 蓋体
70 正極端子
72 負極端子
80 捲回電極体
100 非水電解質二次電池
Claims (6)
- 正極と負極とを備えた電極体と、非水電解質と、が所定の電池ケース内に収容された非水電解質二次電池であって、
前記負極は、負極集電体と、該集電体上に形成された負極活物質を含む負極合材層と、を備え、
前記負極合材層は、負極活物質としての炭素材料を主として含む前記負極集電体に接するメイン合材層と、前記メイン合材層上に形成された負極活物質としてのリチウムチタン複合酸化物を主として含むサブ合材層を有しており、
ここで、前記サブ合材層を厚み方向に二分した時に、相対的に前記メイン合材層に近い領域に含まれる導電材の割合(Rc)と、相対的に表面に近い領域に含まれる導電材の割合(Rs)とが異なっており、
前記Rcと前記Rsとが、Rc>Rsの関係にあることを特徴とする、非水電解質二次電池。 - 前記Rsが、0質量%≦Rs≦6質量%である、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
- 前記Rcが、7質量%≦Rc≦20質量%である、請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。
- 前記サブ合材層は、前記メイン合材層に近い領域からなる下層と、前記表面に近い領域からなる上層と、の二層構造からなる、請求項1から3のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池。
- 正極と負極とを備えた電極体と、非水電解質と、が所定の電池ケース内に収容された非水電解質二次電池の製造方法であって、
負極集電体上に、負極活物質としての炭素材料を主として含むメイン合材層を形成すること、
前記メイン合材層上に、負極活物質としてのリチウムチタン複合酸化物を主として含むサブ合材層を形成することにより、前記負極集電体上に負極合材層を作製すること、および、
前記負極集電体上に前記負極合材層が形成されてなる負極を用いて非水電解質二次電池を構築すること、
を包含し、
ここで、前記サブ合材層を厚み方向に二分した時に、相対的に前記メイン合材層に近い領域に含まれる導電材の割合(Rc)と、相対的に表面に近い領域に含まれる導電材の割合(Rs)とが異なり、
前記Rcと前記Rsとの関係が、Rc>Rsとなるように前記負極合材層を作製する、非水電解質二次電池の製造方法。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池、または請求項5に記載の製造方法により製造された非水電解質二次電池、を駆動用電源として備える車両。
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